説明

基板処理装置

【課題】アンモニア過水処理以降に、硫酸過酸化水素水のミストが基板に付着することを防止できる、基板処理装置を提供する。
【解決手段】処理部PCは、4つの硫酸過水処理チャンバ1と、4つのアンモニア過水処理チャンバ2とを備えている。硫酸過水処理チャンバ1内において、ウエハWに対して、SPMを用いた硫酸過水処理が行われる。硫酸過水処理後のウエハWは、硫酸過水処理チャンバ1からアンモニア過水処理チャンバ2へ移送され、アンモニア過水処理チャンバ2内において、SC1を用いたアンモニア過水処理を受ける。アンモニア過水処理チャンバ2は、硫酸過水処理チャンバ1から隔離されているので、アンモニア過水処理チャンバ2内には、SPMのミストが存在しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基板に対して、硫酸過酸化水素水による硫酸過水処理、およびアンモニア過酸化水素水によるアンモニア過水処理を施す基板処理装置に関する。処理の対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板等が含まれる。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程には、たとえば、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)の表面にリン、砒素、硼素などの不純物(イオン)を局所的に注入する工程が含まれる。この工程では、不所望な部分に対するイオン注入を防止するため、ウエハの表面に感光性樹脂からなるレジストがパターン形成されて、イオン注入を所望しない部分がレジストによってマスクされる。ウエハの表面上にパターン形成されたレジストは、イオン注入の後は不要になるから、イオン注入後には、そのウエハの表面上の不要となったレジストを除去するためのレジスト除去処理が行われる。
【0003】
このレジスト処理の方式としては、複数枚のウエハを一括して処理するバッチ式と、ウエハを1枚ずつ処理する枚葉式とがある。従来は、バッチ式が主流であったが、バッチ式は複数枚のウエハを収容することのできる大きな処理槽を必要とするため、最近では、処理対象のウエハが大型化してきていることもあって、そのような大きな処理槽を必要としない枚葉式が注目されている。
【0004】
枚葉式のレジスト除去処理では、たとえば、処理チャンバ内に配置されたスピンチャックによって、ウエハが当該ウエハの表面と直交する回転軸線まわりに一定の回転速度で回転されつつ、そのウエハの表面に、硫酸と過酸化水素水との混合液であるSPM(sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture:硫酸過酸化水素水)が供給される。ウエハの表面に供給されたSPMは、ウエハの回転による遠心力を受けて、ウエハの表面全域に行き渡る。ウエハの表面に形成されているレジストは、SPMに含まれるペルオキソ一硫酸(H2SO5)の強酸化力により、そのウエハの表面から剥離されて除去される(硫酸過水処理)。
【0005】
SPMの供給停止後は、回転中のウエハの表面に純水が供給されることにより、そのウエハに付着しているSPMが純水で洗い流される。次いで、回転中のウエハの表面に、アンモニアと過酸化水素水との混合液であるSC1(ammonia-hydrogen peroxide mixture:アンモニア過酸化水素水混合液)が供給される。これにより、ウエハの表面に残留するレジスト残渣やパーティクルなどが除去される(アンモニア過水処理)。SC1の供給停止後は、回転中のウエハの表面に純水が再び供給されて、ウエハに付着しているSC1が純水で洗い流される。その後は、ウエハが高速回転されることにより乾燥されて、一連のレジスト除去処理が終了する。
【特許文献1】特開2005−93926号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ウエハの表面へのSPMの供給時には、SPMのミストが生じる。装置の稼働中は、清浄空気がダウンフローとして供給される一方で、処理チャンバの底面に形成された排気口から排気が行われることにより、常に、処理チャンバ内の雰囲気の置換が行われている。しかし、ウエハを乾燥させるまでの間に、処理チャンバ内からSPMのミストを排除しきれないことがある。ウエハの乾燥時に、処理チャンバ内の雰囲気にSPMのミストが含まれていると、乾燥後のウエハにSPMのミストが付着し、ウエハの汚染を招いてしまう。
【0007】
そこで、この発明の目的は、アンモニア過水処理以降に、硫酸過酸化水素水のミストが基板に付着することを防止できる、基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、フレーム(FR)と、前記フレーム内に設けられ、基板(W)に対して硫酸過酸化水素水を用いた硫酸過水処理を行うための硫酸過水処理チャンバ(1)と、前記フレーム内に前記硫酸過水処理チャンバと隔離して設けられ、前記硫酸過水処理後の基板に対して、アンモニア過酸化水素水を用いたアンモニア過水処理を行うためのアンモニア過水処理チャンバ(2)とを含み、前記硫酸過水処理チャンバ内には、硫酸過酸化水素水を基板に供給する硫酸過水供給手段(8)と、硫酸過酸化水素水を洗い流すための第1リンス液を基板に供給する第1リンス液供給手段(9,24)とが設けられており、前記アンモニア過水処理チャンバ内には、アンモニア過酸化水素水を基板に供給するアンモニア過水供給手段(32,33)と、アンモニア過酸化水素水を洗い流すための第2リンス液を基板に供給する第2リンス液供給手段(34)と、基板から第2リンス液を排除するためのリンス液排除手段(7)とが設けられている、基板処理装置である。
【0009】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、硫酸過水処理チャンバ内において、基板に対して、硫酸過酸化水素水を用いた硫酸過水処理が行われる。硫酸過水処理では、硫酸過水供給手段によって、硫酸過酸化水素水が基板に供給される。その後、第1リンス液供給手段によって、第1リンス液が基板に供給され、基板に付着している硫酸過酸化水素水が第1リンス液で洗い流される。硫酸過水処理後の基板は、硫酸過水処理チャンバからアンモニア過水処理チャンバへ移送され、アンモニア過水処理チャンバ内において、アンモニア過酸化水素水を用いたアンモニア過水処理を受ける。アンモニア過水処理では、アンモニア過水供給手段によって、アンモニア過酸化水素水が基板に供給された後、第2リンス液供給手段によって、第2リンス液が基板に供給され、基板に付着しているアンモニア過酸化水素水が第2リンス液で洗い流される。
【0010】
アンモニア過水処理チャンバは、硫酸過水処理チャンバから隔離されているので、アンモニア過水処理チャンバ内には、硫酸過酸化水素水のミストが存在しない。したがって、アンモニア過水処理チャンバ内において、基板に硫酸過酸化水素水のミストが付着するおそれはない。よって、アンモニア過水処理以降に、硫酸過酸化水素水のミストが基板に付着することを防止できる。
【0011】
請求項2記載の発明は、前記第1リンス液供給手段は、所定温度に加熱された純水を前記第1リンス液として基板に供給する、請求項1に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、第1リンス液供給手段によって、第1リンス液としての所定温度に加熱された純水が基板に供給される。すなわち、硫酸過酸化水素水の付着した基板が温水によってリンスされる。これにより、基板が常温水でリンスされる場合と比較して、基板の表面に付着している硫黄成分を良好に洗い流すことができる。よって、リンス後の基板の表面に硫黄成分が残留するおそれがなく、そのような硫黄成分の残留に起因する基板の表面へのパーティクル付着の問題を生じるおそれがない。また、温水により基板が温められるので、リンス後の基板を短時間で良好に乾燥させることができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記フレーム内に設けられ、硫酸過酸化水素水の生成に必要な硫酸を加熱し、この加熱された硫酸を前記硫酸過水処理チャンバに供給するための流体ボックス(3)をさらに含み、前記流体ボックスは、各前記硫酸過水処理チャンバに隣接して配置されている、請求項1または2に記載の基板処理装置である。
なお、硫酸は、それ単独で硫酸過水処理チャンバに供給されてもよいし、過酸化水素水との混合液として硫酸過水処理チャンバに供給されてもよい。
【0013】
この構成によれば、硫酸過酸化水素水の生成に必要な硫酸を加熱し、この加熱された硫酸を前記硫酸過水処理チャンバに供給するための流体ボックスが、硫酸過水処理チャンバに隣接して配置されている。このため、硫酸を流体ボックスから硫酸過水処理チャンバに対して供給するための配管長が短くすむ。その結果、流体ボックスで加熱された硫酸を、温度低下させることなく、硫酸過水処理チャンバに供給することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1Aは、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の図解的な斜視図であり、図1Bは、その平面図である。この基板処理装置は、基板の一例であるウエハWの表面からレジストを除去するための処理に用いられる枚葉式の装置である。
この基板処理装置は、フレームFR内に、所定の水平方向(図1Aで示すX方向)に延びる搬送路TPが形成された処理部PCと、処理部PCに対して平面視で搬送路TPの長手方向の一方側に結合されたインデクサ部IDとを備えている。
【0015】
処理部PCは、4つの硫酸過水処理チャンバ1と、4つのアンモニア過水処理チャンバ2とを備えている。
4つの硫酸過水処理チャンバ1は、2段に積み重ねられて、搬送路TPにおけるインデクサ部ID側と反対側の端部を挟む両側に配置されている。硫酸過水処理チャンバ1は、ウエハW(図2参照)に対してSPMを用いた硫酸過水処理を行うためのチャンバである。
【0016】
4つのアンモニア過水処理チャンバ2は、2段に積み重ねられて、インデクサ部IDと硫酸過水処理チャンバ1との間に配置されている。アンモニア過水処理チャンバ2は、ウエハWに対してSC1を用いたアンモニア過水処理を行うためのチャンバである。
処理部PCは、各硫酸過水処理チャンバ1に対応して、硫酸過水処理チャンバ1に硫酸および過酸化水素水を供給するための硫酸過水用流体ボックス3を備えている。各硫酸過水用流体ボックス3は、その対応する硫酸過水処理チャンバ1に対してアンモニア過水処理チャンバ2と反対側に隣接して配置されている。各硫酸過水用流体ボックス3には、硫酸を加熱するためのヒータ(図示せず)とが収容されており、後述するように、各硫酸過水処理チャンバ1には、そのヒータによって所定温度に加熱された硫酸が供給される。
【0017】
また、処理部PCの底部(アンモニア過水処理チャンバ2の下方)には、各アンモニア過水処理チャンバ2にSC1を供給するためのアンモニア過水用流体ボックス4が配置されている。
搬送路TPには、図2に示すように、基板搬送ロボットTRが配置されている。この基板搬送ロボットTRは、硫酸過水処理チャンバ1に対してハンドをアクセスさせて、硫酸過水処理チャンバ1にウエハWを搬出入させることができる。また、基板搬送ロボットTRは、アンモニア過水処理チャンバ2に対してハンドをアクセスさせて、アンモニア過水処理チャンバ2からウエハWを搬出入させることができる。
【0018】
インデクサ部IDには、インデクサロボットIRが配置されている。インデクサ部IDの処理部PCと反対側には、複数枚のウエハWを多段に積層したカセットが複数並べて配置される載置部(図示せず)が設けられている。インデクサロボットIRは、カセット載置部に配置された各カセットにハンドをアクセスさせて、カセットからウエハWを取り出したり、カセットにウエハWを収納したりすることができる。また、インデクサロボットIRは、基板搬送ロボットTRとの間でウエハWの受け渡しを行うことができる。
【0019】
図2は、硫酸過水処理チャンバ1の内部構成を図解的に示す断面図である。
硫酸過水処理チャンバ1は、隔壁によりアンモニア過水処理チャンバ2から隔離されている。硫酸過水処理チャンバ1内には、ウエハWをほぼ水平に保持して回転させるためのスピンチャック7と、スピンチャック7に保持されたウエハWの表面(上面)に向けて、SPMを吐出するための硫酸過水ノズル8と、スピンチャック7に保持されたウエハWの表面の中央部に第1リンス液としての約60℃以上に加熱されたDIW(脱イオン化された水)を供給するための第1DIWノズル9と、スピンチャック7の周囲を取り囲み、ウエハWから流下または飛散するSPMやDIWを受け取るための容器状のカップ10とが収容されている。
【0020】
カップ10の底部には、SPMおよびDIWを廃液するための廃液管52が接続されている。廃液管52の先端は、廃液設備(図示せず)に接続されている。廃液管52の途中部には、廃液管52内を流通するSPMを冷却するための冷却ユニット51が介装されている。これにより、高温のSPMが廃液設備等に悪影響を及ぼすのを防止することができる。
【0021】
スピンチャック7は、モータ11と、このモータ11の回転駆動力によって鉛直軸線まわりに回転される円盤状のスピンベース12と、スピンベース12の周縁部の複数箇所にほぼ等間隔で設けられ、ウエハWをほぼ水平な姿勢で挟持するための複数個の挟持部材13とを備えている。これにより、スピンチャック7は、複数個の挟持部材13によってウエハWを挟持した状態で、モータ11の回転駆動力によってスピンベース12を回転させることにより、そのウエハWを、ほぼ水平な姿勢を保った状態で、スピンベース12とともに鉛直軸線まわりに回転させることができる。
【0022】
なお、スピンチャック7としては、このような構成のものに限らず、たとえば、ウエハWの裏面(非デバイス面)を真空吸着することにより、ウエハWを水平な姿勢で保持し、さらにその状態で鉛直な軸線周りに回転することにより、その保持したウエハWを回転させることができる真空吸着式のバキュームチャックが採用されてもよい。
硫酸過水ノズル8は、スピンチャック7の上方でほぼ水平に延びる硫酸過水ノズルアーム15の先端に取り付けられており、いわゆるストレートノズルの構成を有している。硫酸過水ノズルアーム15の基端部は、カップ10の側方においてほぼ鉛直に延びるアーム支持軸16の上端部に支持されている。アーム支持軸16には、モータ(図示せず)を含む硫酸過水ノズル駆動機構17が結合されている。硫酸過水ノズル駆動機構17からアーム支持軸16に回転力を入力して、アーム支持軸16を回動させることにより、スピンチャック7の上方で硫酸過水ノズルアーム15を揺動させることができる。
【0023】
硫酸過水ノズル8には、硫酸過水用流体ボックス3(図1Aおよび図1B参照)からの硫酸(たとえば96〜98wt%の濃硫酸)が供給される硫酸供給管18と、硫酸過水用流体ボックス3からの過酸化水素水が供給される過酸化水素水供給管19とが接続されている。硫酸供給管18の途中部には、硫酸バルブ20が介装されている。また、過酸化水素水供給管19の途中部には、過酸化水素水バルブ21が介装されている。
【0024】
硫酸供給管18に供給される硫酸は、硫酸過水用流体ボックス3内で加熱されて所定の高温(約180℃)に温度調節されている。一方、過酸化水素水供給管19に供給される過酸化水素水は、常温(約25℃)の液温を有している。硫酸供給管18に供給される硫酸と、過酸化水素水供給管19に供給される過酸化水素水との流量比(重量比)はたとえば1:0.25となっている。
【0025】
硫酸バルブ20および過酸化水素水バルブ21が開かれると、硫酸および過酸化水素水が硫酸過水ノズル8に流入する。硫酸過水ノズル8の内部に流入された硫酸および過酸化水素水は、十分に混合(攪拌)される。この混合によって、硫酸と過酸化水素水とが十分に反応し、多量のペルオキソ一硫酸(H2SO5)を含むSPMが作成される。そして、そのSPMが硫酸過水ノズル8から、スピンチャック7に保持されたウエハWの表面に供給される。SPMは、硫酸と過酸化水素水との反応時に生じる反応熱により、硫酸の液温以上に昇温し、ウエハWの表面上では約190〜200℃に達する。このように硫酸過水ノズル8内で、硫酸と過酸化水素水とを混合させてSPMが作成されるので、ペルオキソ一硫酸の減衰がほとんど生じていないSPMを、ウエハWの表面上のレジストに作用させることができる。
【0026】
第1DIWノズル9には、第1DIWバルブ14を介して、約60℃以上に加熱されたDIW(温水)が供給されるようになっている。
スピンチャック7の上方には、ウエハWとほぼ同じ径を有する円板状の遮断板22が設けられている。遮断板22の上面には、スピンチャック7の回転軸線と共通の軸線に沿う回転軸23が固定されている。この回転軸23は中空に形成されていて、その内部には、ウエハWの表面にDIWを供給するための第2DIWノズル24が挿通されている。第2DIWノズル24には、第2DIWバルブ25を介して、約60℃以上に加熱されたDIW(温水)が供給されるようになっている。また、回転軸23の内壁面と第2DIWノズル24の外壁面との間は、ウエハWの中心部に向けて不活性ガスとしての窒素ガスを供給するための窒素ガス流通路26を形成している。窒素ガス流通路26は、遮断板22の基板対向面(下面)に開口する窒素ガス吐出口55を有している。この窒素ガス流通路26には、窒素ガス流通路26を開閉するための第1窒素ガスバルブ27を介して、窒素ガス供給ライン(図示せず)から高圧の窒素ガスが供給されるようになっている。
【0027】
回転軸23は、ほぼ水平に延びて設けられた遮断板アーム28の先端付近から垂下した状態に取り付けられている。そして、この遮断板アーム28には、遮断板22をスピンチャック7に保持されたウエハWの表面に近接した近接位置(図2に二点鎖線にて図示)とスピンチャック7の上方に大きく退避した退避位置(図2に実線にて図示)との間で昇降させるための遮断板昇降駆動機構29と、遮断板22をスピンチャック7によるウエハWの回転にほぼ同期させて回転させるための遮断板回転駆動機構30とが結合されている。
【0028】
図3は、アンモニア過水処理チャンバ2の内部構成を図解的に示す断面図である。
アンモニア過水処理チャンバ2は、隔壁で区画されており、その内部に、ウエハWをほぼ水平に保持して回転させるためのスピンチャック31と、スピンチャック31に保持されたウエハWの表面(上面)に向けて、SC1を吐出するための第1アンモニア過水ノズル32および第2アンモニア過水ノズル33と、スピンチャック31に保持されたウエハWの表面の中央部に第2リンス液としての常温(たとえば25℃)のDIWを供給するための第3DIWノズル34とが収容されている。
【0029】
スピンチャック31は、モータ35と、このモータ35の回転駆動力によって鉛直軸線まわりに回転される円盤状のスピンベース36と、スピンベース36の周縁部の複数箇所にほぼ等間隔で設けられ、ウエハWをほぼ水平な姿勢で挟持するための複数個の挟持部材37とを備えている。これにより、スピンチャック31は、複数個の挟持部材37によってウエハWを挟持した状態で、モータ35の回転駆動力によってスピンベース36を回転させることにより、そのウエハWを、ほぼ水平な姿勢を保った状態で、スピンベース36とともに鉛直軸線まわりに回転させることができる。
【0030】
なお、スピンチャック31としては、このような構成のものに限らず、たとえば、ウエハWの裏面(非デバイス面)を真空吸着することにより、ウエハWを水平な姿勢で保持し、さらにその状態で鉛直な軸線周りに回転することにより、その保持したウエハWを回転させることができる真空吸着式のバキュームチャックが採用されてもよい。
第1アンモニア過水ノズル32は、SC1を液滴の噴流の形態でウエハWの表面に供給することができる、いわゆる二流体ノズルである。この第1アンモニア過水ノズル32には、アンモニア過水用流体ボックス4(図1Aおよび図1B参照)からSC1が供給される第1アンモニア過水供給管38と、窒素ガス供給ライン(図示せず)からの高圧の窒素ガスが供給される窒素ガス供給管41とが接続されている。
【0031】
第1アンモニア過水供給管38の途中部には、第1アンモニア過水バルブ39が介装されている。また、窒素ガス供給管41の途中部には、第2窒素ガスバルブ43が介装されている。第1アンモニア過水バルブ39および第2窒素ガスバルブ43が開かれると、第1アンモニア過水供給管38からのSC1および窒素ガス供給管41からの窒素ガスが第1アンモニア過水ノズル32に供給される。第1アンモニア過水ノズル32に供給されるSC1および窒素ガスは、第1アンモニア過水ノズル32内または第1アンモニア過水ノズル32外の吐出口近傍で混合される。これにより、SC1の微細な液滴の噴流が形成される。
【0032】
第2アンモニア過水ノズル33は、いわゆるストレートノズルである。第2アンモニア過水ノズル33には、アンモニア過水用流体ボックス4からSC1が供給される第2アンモニア過水供給管40が接続されている。この第2アンモニア過水供給管40の途中部には、第2アンモニア過水バルブ42が介装されている。第2アンモニア過水バルブ42が開かれると、第2アンモニア過水供給管40から第2アンモニア過水ノズル33にSC1が供給され、第2アンモニア過水ノズル33からSC1が吐出される。
【0033】
第1および第2アンモニア過水ノズル32,33は、スピンチャック31の上方でほぼ水平に延びるアンモニア過水ノズルアーム45の先端部に取り付けられている。アンモニア過水ノズルアーム45の基端部は、スピンチャック31の側方においてほぼ鉛直に延びるアーム支持軸46の上端部に支持されている。アーム支持軸46には、モータ(図示せず)を含むアンモニア過水ノズル駆動機構47が結合されている。アンモニア過水ノズル駆動機構47からアーム支持軸46に回転力を入力して、アーム支持軸46を回動させることにより、スピンチャック31の上方でアンモニア過水ノズルアーム45を揺動させることができる。
【0034】
第3DIWノズル34には、第3DIWバルブ44を介して、常温(たとえば25℃)のDIWが供給されるようになっている。
図4は、基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。
基板処理装置は、マイクロコンピュータを含む構成の制御装置50を備えている。この制御装置50には、モータ11、硫酸過水ノズル駆動機構17、遮断板昇降駆動機構29、遮断板回転駆動機構30、硫酸バルブ20、過酸化水素水バルブ21、第1DIWバルブ21、第2DIWバルブ、第1窒素ガスバルブ27、モータ35、アンモニア過水ノズル駆動機構47、第1アンモニア過水バルブ39、第2アンモニア過水バルブ42、第2窒素ガスバルブ43、第3DIWバルブ44、基板搬送ロボットTRおよびインデクサロボットIRなどが制御対象として接続されている。
【0035】
図5は、基板処理装置におけるレジスト除去処理の流れを説明するための工程図である。
レジスト除去処理に際しては、基板搬送ロボットTRが制御されて、硫酸過水処理チャンバ1にイオン注入処理後のウエハWが搬入される。このウエハWの表面には、レジストが存在している。
【0036】
ウエハWは、その表面を上方に向けて、スピンチャック7に保持される。ウエハWがスピンチャック7に保持されると、モータ11が駆動されて、スピンチャック7の回転が開始される。スピンチャック7の回転に伴って、スピンチャック7に保持されたウエハWも回転される。ウエハWの回転速度は、たとえば2500rpm程度に設定されている。
ウエハWの回転開始後、硫酸過水ノズル駆動機構17が制御されて、硫酸過水ノズル8が、スピンチャック7の側方に設定された待機位置からスピンチャック7に保持されているウエハWの上方に移動される。そして、硫酸バルブ20および過酸化水素水バルブ21が開かれて、硫酸過水ノズル8から回転中のウエハWの表面に向けて約190〜200℃のSPMが吐出される(S1:硫酸過水処理)。
【0037】
この硫酸過水処理では、硫酸過水ノズル駆動機構17が制御されて、硫酸過水ノズルアーム15が所定の角度範囲内で揺動される。これによって、硫酸過水ノズル8からのSPMが導かれるウエハWの表面上の供給位置は、ウエハWの回転中心からウエハWの周縁部に至る範囲内を、ウエハWの回転方向と交差する円弧状の軌跡を描きつつ往復移動する。また、ウエハWの表面に供給されたSPMは、ウエハWの表面の全域に拡がる。したがって、ウエハWの表面の全域に、SPMがむらなく供給される。SPMがウエハWの表面に供給されると、レジストにSPMに含まれるペルオキソ一硫酸の強酸化力が作用し、ウエハWの表面から、レジストが除去される。ウエハWの表面にSPMが供給されることにより、SPMのミストが発生する。
【0038】
SPM供給位置の往復移動が所定回数行われると、硫酸バルブ20および過酸化水素水バルブ21が閉じられ、ウエハWへのSPMの供給が停止されて、硫酸過水ノズル8がスピンチャック7の側方の退避位置に戻される。
次に、ウエハWの回転が継続されたまま、第1DIWバルブ14が開かれる。これにより、回転中のウエハWの表面の中央部に向けて第1DIWノズル9から約60℃以上に加熱されたDIW(温水)が吐出される(S2:温水リンス処理)。ウエハWの表面上に供給された温水は、ウエハWの表面の全域に拡がり、ウエハWの表面に付着している硫酸が温水によって洗い流される。約60℃以上に加熱されたDIWを用いてSPMが洗い流されるので、硫黄成分を含めてSPMを、ウエハWの表面から除去することができる。
【0039】
ステップS2の温水リンス処理の開始から所定時間が経過すると、第1DIWバルブ14が閉じられる。また、遮断板昇降駆動機構29が制御されて、遮断板22が近接位置まで下降される。
さらに、第1窒素ガスバルブ27が開かれて、窒素ガス流通路25の窒素ガス吐出口55から、ウエハWの表面と遮断板22の基板対向面(下面)との間に窒素ガスが供給される。これにより、ウエハWの表面と遮断板22との間が窒素ガスで充満される。
【0040】
また、モータ11が駆動されて、ウエハWの回転速度が所定の高回転速度(たとえば、1500〜2500rpm)に上げられて、ウエハWに付着しているDIWの液滴が除去される(S3:スピンドライ処理)。さらに、スピンドライ処理時には、遮断板昇降回転機構29が制御されて、遮断板22がウエハWの回転に同期して、ウエハWの回転方向と同方向に回転される。スピンドライ処理が所定のスピンドライ時間にわたって行われると、スピンチャック7および遮断板22の回転が停止され、窒素ガスバルブ27が閉じられる。また、遮断板昇降駆動機構29が制御されて、遮断板22が退避位置まで上昇される。
【0041】
スピンドライ処理時間は、比較的短く設定されている。約60℃以上に加熱されたDIWがウエハWの表面に供給されることにより、温水リンス処理後のウエハWの温度が高温になっているので、短いスピンドライ処理時間であっても、ウエハWを良好に乾燥させることができる。また、次にアンモニア過水処理が行われるので、ウエハWを完全に乾燥させる必要はない。
【0042】
その後、ウエハWの表面に対して、ステップS5のアンモニア過水処理が施される。この処理は、硫酸過水処理チャンバ1ではなく、この硫酸過水処理チャンバ1に対応するアンモニア過水処理チャンバ2で行われる。スピンドライ処理の終了後には、基板搬送ロボットTRが制御されて、硫酸過水処理チャンバ1にハンドをアクセスさせて、DIWの液滴が除去されたウエハWを硫酸過水処理チャンバ1から搬出するとともに、このウエハWを保持したハンドをアンモニア過水処理チャンバ2にアクセスさせて、ウエハWを、アンモニア過水処理チャンバ2に搬入する(S4:ウエハの搬送)。ウエハWの表面にDIWの液滴が付着していないので、搬送路TPに液滴が漏出することなく、硫酸過水処理チャンバ1からアンモニア過水処理チャンバ2へウエハWを搬送することができる。
【0043】
基板搬送ロボットTRによってアンモニア過水処理チャンバ2に搬入されたウエハWは、その表面を上方に向けて、スピンチャック31に保持される。ウエハWがスピンチャック31に保持されると、モータ35が駆動されて、ウエハWの回転が開始される。ウエハWの回転速度は、たとえば1500rpm程度に設定されている。
ウエハWの回転開始後、アンモニア過水ノズル駆動機構47が制御されて、第1および第2アンモニア過水ノズル32,33が、スピンチャック31の側方に設定された待機位置からスピンチャック31に保持されているウエハWの上方に移動される。そして、第1アンモニア過水バルブ39および第2窒素ガスバルブ43が開かれて、第1アンモニア過水ノズル32からSC1の液滴噴流が吐出される。また、第2アンモニア過水バルブ42が開かれて、第2アンモニア過水ノズル33からSC1が吐出される(S5:アンモニア過水処理)。
【0044】
このアンモニア過水処理では、アンモニア過水ノズル駆動機構47が制御されて、アンモニア過水ノズルアーム45が所定の角度範囲内で揺動される。これによって、第1および第2アンモニア過水ノズル32,33からのSC1が導かれるウエハWの表面上の供給位置は、ウエハWの回転中心からウエハWの周縁部に至る範囲内を、ウエハWの回転方向と交差する円弧状の軌跡を描きつつ往復移動する。第2アンモニア過水ノズル33からウエハWの表面にSC1が供給されることにより、ウエハWの表面の全域にSC1を供給することができ、そのSC1の化学的能力により、ウエハWの表面に付着しているレジスト残渣およびパーティクルなどの異物を除去することができる。また、第1アンモニア過水ノズル32からウエハWの表面にSC1の液滴噴流が供給されることにより、ウエハWの表面に付着している異物に対し、SC1の化学的能力に加えて物理力を作用させることができる。これにより、ウエハWの表面から異物が良好に除去される。
【0045】
SC1供給位置の往復移動が所定回数行われると、第1アンモニア過水バルブ39、第2窒素ガスバルブ43および第2アンモニア過水バルブ42が閉じられ、ウエハWへのSC1の供給が停止されるとともに、アンモニア過水ノズル駆動機構47が制御されて、第1および第2アンモニア過水ノズル32,33がスピンチャック7の側方の退避位置に戻される。
【0046】
その後、ウエハWの回転が継続されたまま、第3DIWバルブ44が開かれて、第3DIWノズル34からウエハWの表面の中央部に向けて常温(たとえば25℃)のDIWが吐出される(S6:リンス処理)。ウエハWの表面上に供給されたDIWは、ウエハWの回転による遠心力を受けて、ウエハWの表面上を中央部から周縁に向けて流れ、ウエハWの表面に付着しているSC1がDIWによって洗い流される。
【0047】
リンス処理の開始から所定時間が経過すると、第3DIWバルブ44が閉じられて、ウエハWの表面へのDIWの供給が停止される。その後、モータ35が駆動されて、ウエハWの回転速度が所定の高回転速度(たとえば、1500〜2500rpm)に上げられて、ウエハWに付着しているDIWを振り切って乾燥されるスピンドライ処理が行われる(ステップS7)。このスピンドライ処理によって、ウエハWに付着しているDIWが除去される。
【0048】
このスピンドライ処理が予め定めるスピンドライ処理時間にわたって行われると、モータ35が駆動されて、スピンチャック31の回転が停止される。基板搬送ロボットTRが駆動されて、ウエハWをアンモニア過水処理チャンバ2から搬出する。
以上のように、この実施形態では、硫酸過水処理チャンバ1内において、ウエハWに対して、SPMを用いた硫酸過水処理が行われる。硫酸過水処理では、硫酸過水ノズル8によって、SPMがウエハWに供給される。その後、第1DIWノズル9によって、約60℃以上に加熱されたDIWがウエハWに供給され、ウエハWに付着しているSPMがDIWで洗い流される。硫酸過水処理後のウエハWは、硫酸過水処理チャンバ1からアンモニア過水処理チャンバ2へ移送され、アンモニア過水処理チャンバ2内において、SC1を用いたアンモニア過水処理を受ける。アンモニア過水処理では、アンモニア過水ノズル32,33によって、SC1がウエハWに供給された後、第3DIWノズル34によって、常温のDIWがウエハWに供給され、ウエハWに付着しているSC1がDIWで洗い流される。
【0049】
アンモニア過水処理チャンバ2は、硫酸過水処理チャンバ1から隔離されているので、アンモニア過水処理チャンバ2内には、SPMのミストが存在しない。したがって、アンモニア過水処理チャンバ2内において、ウエハWにSPMのミストが付着するおそれはない。よって、アンモニア過水処理以降に、SPMのミストがウエハWに付着することを防止できる。
【0050】
また、第1DIWノズル9によって、約60℃以上に加熱されたDIWがウエハWに供給される。すなわち、SPMの付着したウエハWが温水によってリンスされる。これにより、ウエハWが常温水でリンスされる場合と比較して、ウエハWの表面に付着している硫黄成分を良好に洗い流すことができる。よって、リンス後のウエハWの表面に硫黄成分が残留するおそれがなく、そのような硫黄成分の残留に起因するウエハWの表面へのパーティクル付着の問題を生じるおそれがない。また、温水によりウエハWが温められるので、リンス後のウエハWを短時間で良好に乾燥させることができる。
【0051】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の形態で実施することもできる。
硫酸過水処理チャンバ1において、ウエハWにフッ酸を供給するためのフッ酸供給手段が設けられていてもよい。この場合、ウエハWに対して、ステップS1の硫酸過水処理の前にフッ酸による処理を施すことが好ましい。
【0052】
また、ステップS2の温水リンス処理において、遮断板22の第2DIWノズル24からの温水によって、ウエハWの表面のSPMが洗い流される構成であってもよい。具体的には、第2DIWバルブ25が開かれることにより、第2DIWノズル24からウエハWの表面の中央部に向けて約60℃以上に加熱されたDIW(温水)が吐出される。このとき、第2DIWノズル24からの温水の吐出は、遮断板22が近接位置まで下降するまで続行されていることが望ましい。この場合、スピンドライ処理の開始直前まで、第2DIWノズル24から温水がウエハWに供給される。このため、スピンドライ処理開始時におけるウエハWを、より高い温度に保つことができる。これにより、スピンドライ処理時間をさらに短縮させることができる。
【0053】
なお、ステップS2の温水リンス処理において、第1DIWノズル9および第2DIWノズル24の双方から温水がウエハWに供給される構成であってもよい。
さらに、前述の実施形態では、第1アンモニア過水供給管38および第2アンモニア過水供給管40に対し、アンモニア過水用流体ボックス4からのSC1が供給される構成を説明したが、基板処理装置からアンモニア過水用流体ボックス4が省略されて、第1アンモニア過水供給管38および第2アンモニア過水供給管40が、基板処理装置が設置される工場のアンモニア過水ラインからのSC1を直接供給する構成であってもよい。
【0054】
さらにまた、第1アンモニア過水ノズル32からのSC1が液滴の噴流の状態でウエハWに供給される構成を取り上げたが、第1アンモニア過水ノズル32がストレートノズルとされて、SC1が連続流の状態でウエハWに供給されてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1A】本発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す斜視図である。
【図1B】本発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す平面図である。
【図2】硫酸過水処理チャンバの内部構成を図解的に示す断面図である。
【図3】アンモニア過水処理チャンバの内部構成を図解的に示す断面図である。
【図4】図1に示す基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示す基板処理装置におけるレジスト除去処理の流れを説明するための工程図である。
【符号の説明】
【0056】
1 硫酸過水処理チャンバ
2 アンモニア過水処理チャンバ
3 硫酸過水用流体ボックス
7 スピンチャック(リンス液排除手段)
8 硫酸過水ノズル(硫酸過水供給手段)
9 第1DIWノズル(第1リンス液供給手段)
24 第2DIWノズル(第1リンス液供給手段)
32 第1アンモニア過水ノズル(アンモニア過水供給手段)
33 第2アンモニア過水ノズル(アンモニア過水供給手段)
34 第3DIWノズル(第2リンス液供給手段)
FR フレーム
W ウエハ(基板)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
前記フレーム内に設けられ、基板に対して硫酸過酸化水素水を用いた硫酸過水処理を行うための硫酸過水処理チャンバと、
前記フレーム内に前記硫酸過水処理チャンバと隔離して設けられ、前記硫酸過水処理後の基板に対して、アンモニア過酸化水素水を用いたアンモニア過水処理を行うためのアンモニア過水処理チャンバとを含み、
前記硫酸過水処理チャンバ内には、硫酸過酸化水素水を基板に供給する硫酸過水供給手段と、硫酸過酸化水素水を洗い流すための第1リンス液を基板に供給する第1リンス液供給手段とが設けられており、
前記アンモニア過水処理チャンバ内には、アンモニア過酸化水素水を基板に供給するアンモニア過水供給手段と、アンモニア過酸化水素水を洗い流すための第2リンス液を基板に供給する第2リンス液供給手段と、基板から第2リンス液を排除するためのリンス液排除手段とが設けられている、基板処理装置。
【請求項2】
前記第1リンス液供給手段は、所定温度に加熱された純水を前記第1リンス液として基板に供給する、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記フレーム内に設けられ、硫酸過酸化水素水の生成に必要な硫酸を加熱し、この加熱された硫酸を前記硫酸過水処理チャンバに供給するための流体ボックスをさらに含み、
前記流体ボックスは、各前記硫酸過水処理チャンバに隣接して配置されている、請求項1または2に記載の基板処理装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−267167(P2009−267167A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−116282(P2008−116282)
【出願日】平成20年4月25日(2008.4.25)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】