説明

壁パネル及び収納箱固定構造

【課題】必要に応じて設置される収納箱の固定が可能でありながらも該収納箱を非設置の状態における見栄えを向上し得る壁パネル及び収納箱固定構造を提供する。
【解決手段】壁パネル1は、壁パネル本体10に連結され、該壁パネル本体の壁面10aに対して略水平方向に突出した固定位置及び該壁面と略平行な収納位置に位置付けられる固定部材20を備えており、前記固定部材は、前記固定位置において、床3上に設置される収納箱40の上側面44aに固定されて該収納箱を固定する構造とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁パネル及び収納箱固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、前方に向けて開口する収納部を有した収納箱を床上に設置して、収納として利用することがある。このような収納箱は、床面に載置するのみでは、位置ズレしたり、移動し易く、また、地震等の際には揺れにより収納物が落下したり、収納箱自体が倒れてしまうことも考えられる。
下記特許文献1には、システムキッチンのベースキャビネットを壁に固定する構造が開示されている。このものでは、複数の駒材を互いに水平に位置するように壁の下地材に固定し、これら駒材に通し材を取り付け、この通し材に対してキャビネットの側板を固定する構造とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−88489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示されたキャビネットの固定構造は、設置後に移動等がなされ難いシステムキッチンのキャビネットの固定構造であり、建物内空間に必要に応じて収納箱を設置したいような場合には更なる改善が望まれる。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、必要に応じて設置される収納箱の固定が可能でありながらも該収納箱を非設置の状態における見栄えを向上し得る壁パネル及び収納箱固定構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る壁パネルは、壁パネル本体に連結され、該壁パネル本体の壁面に対して略水平方向に突出した固定位置及び該壁面と略平行な収納位置に位置付けられる固定部材を備えており、前記固定部材は、前記固定位置において、床上に設置される収納箱の上側面に固定されて該収納箱を固定する構造とされていることを特徴とする。
【0007】
本発明においては、前記壁パネル本体に連結され、該壁パネル本体の壁面に対して略水平方向に突出した固定位置及び該壁面と略平行な収納位置に位置付けられ、かつ、前記固定位置において、床上に設置される収納箱の下側面に固定されて該収納箱を固定する構造とされた下側の固定部材を更に備えたものとしてもよい。
また、本発明においては、前記壁パネル本体に、前記収納位置における固定部材を収納する収納凹所を形成するようにしてもよい。
また、本発明においては、前記固定部材を、前記壁パネル本体に対して回動自在に連結し、前記固定位置と前記収納位置との間を変位自在とされたものとしてもよい。
また、本発明においては、前記固定部材を、前記固定位置において、前記壁面に沿って横並びに設置される隣接する収納箱に跨るように位置付けられるものとし、これら隣接する収納箱同士を固定連結する構造とされたものとしてもよい。
また、本発明においては、前記固定部材を、前記固定位置における突出方向に沿って伸縮自在とされたものとし、かつ、その伸縮状態を保持する保持部を備えたものとしてもよい。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本発明に係る収納箱固定構造は、壁パネル本体に連結され、該壁パネル本体の壁面に対して略水平方向に突出した固定位置及び該壁面と略平行な収納位置に位置付けられる固定部材を、前記固定位置とし、床上に設置された収納箱の上側面に固定して該収納箱を固定する構造とされていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る壁パネル及び収納箱固定構造は、上述のような構成としたことで、必要に応じて設置される収納箱の固定が可能でありながらも該収納箱を設置しない状態(非設置状態)における見栄えを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】(a)、(b)はいずれも本発明の一実施形態に係る壁パネルの一例を模式的に示し、(a)は、図2におけるX1−X1線矢視に対応させた概略縦断面図、(b)は、図4(b)におけるX2−X2線矢視に対応させた概略縦断面図である。
【図2】同壁パネル及びこれを用いて固定される収納箱の一例を模式的に示す一部破断概略斜視図、及び一点鎖線内を拡大して示す概略正面図である。
【図3】同壁パネルを用いた収納箱の固定手順の一例を模式的に示す一部破断概略斜視図である。
【図4】(a)は、同固定手順の一例を模式的に示す一部破断概略斜視図、(b)は、同壁パネルを用いた収納箱固定構造の一例を模式的に示す一部破断概略斜視図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る壁パネル及びこれを用いて固定される収納箱の一例を模式的に示す一部破断概略斜視図、及び一点鎖線内を拡大して示す概略正面図である。
【図6】(a)、(b)は、いずれも同壁パネルを用いた収納箱固定構造の一例を模式的に示す一部破断概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の各実施形態では、設置された各実施形態に係る壁パネルに対面した状態を基準として、方向等を原則的に説明する。
【0012】
図1〜図4は、第1実施形態に係る壁パネル及びこれを用いた収納箱固定構造の一例について説明するための概念的な説明図である。
本実施形態に係る壁パネル1は、図1及び図2に示すように、住居等の建物の内壁乃至は壁下地からなる取付下地2に沿って配設される。本実施形態では、壁パネル1は、上下寸法が床3から成人の腰高さ(700mm〜1200mm)程度の寸法とされ、床3上に設置される収納箱40を固定する機能を有した収納箱固定機能付きの腰壁パネル1とされている。本実施形態では、図3及び図4に示すように、複数個(図例では2個)の収納箱40を備えた収納ユニット4を、当該腰壁パネル1によって固定する構造としている。
【0013】
収納ユニット4は、前方に向けて開口する収納部をそれぞれに有した複数の収納箱40,40を備えている。
収納箱40は、図1(b)及び図2に示すように、天板41と底板42と背板43と左右の側板44,44とを備え、これらによって前方に向けて開口する箱形状とされている。この収納箱40は、図例では、前後寸法(奥行寸法)が左右寸法(幅寸法)よりも短い寸法とされている。
また、両側板44,44間に架け渡されるように設けられた棚板45によって収納部を上下に区画している。図例では、二枚の棚板45,45を設け、これらによって上下に3つの収納部を区画形成した例を示している。また、図例では、最下段の収納部に、出し入れ自在とされた引出46を設けた例を示している。
【0014】
また、収納ユニット4は、左右に横並びに設置される複数の収納箱40,40の最右方及び最左方の各側板44,44のそれぞれに沿うように配置される左右のエンドパネル47,47を備えている。これらエンドパネル47,47は、各収納箱40の側板44と略同寸同形状とされている。
また、収納箱40の側板44の上端面44a及び下端面44c並びにエンドパネル47の上端面47a及び下端面47cには、被係止部44b,44d,47b,47dが設けられている(図1(b)及び図3も参照)。なお、これら被係止部44b,44d,47b,47dについては後述する。
【0015】
なお、収納箱40を構成する各板材及びエンドパネル47は、木質系材料を板状に加工した基材に、適宜、合成樹脂シートや突板等の表面化粧シートを貼着した構成としてもよい。木質系材料としては、合板やLVL(単板積層材)等の木質積層板、パーティクルボード等の木質ボード、またはインシュレーションボードやMDF(中密度繊維板)等の木質繊維板などとしてもよい。または、合成樹脂系材料に、木粉や無機フィラー、相溶化剤、着色剤などを所定の含有割合で含有させた木粉・プラスチック複合材(WPC)を板状に加工した基材に、上記同様、表面化粧シートを貼着したものとしてもよい。これら各基材は、適宜、組み合わせて積層し、表面化粧シートを貼着するようにしてもよい。また、上記基材としては、木質系材料から形成されたものに限られず、合成樹脂系材料や金属系材料等から形成されたものとしてもよい。
【0016】
腰壁パネル1は、壁パネル本体10と、この壁パネル本体10に連結され、壁パネル本体10の壁面10aに対して略水平方向に突出した固定位置及び壁面10aと略平行な収納位置に位置付けられる固定部材20と、を備えている。この固定部材20は、固定位置において、床3上に設置される収納箱40の上側面(図例では、側板44の上端面)44aに固定されて収納箱40を固定する構造とされている。
また、本実施形態では、収納箱40の下側面(図例では、側板44の下端面)44cに固定されて収納箱40を固定する構造とされた下側の固定部材30を更に備えている。この下側の固定部材30は、上側の固定部材20と同様、壁パネル本体10に連結され、壁パネル本体10の壁面10aに対して略水平方向に突出した固定位置及び壁面10aと略平行な収納位置に位置付けられる。
つまり、本実施形態では、収納箱40の上側面44aに固定される上側固定部材20と収納箱40の下側面44cに固定される下側固定部材30とを備えている。
【0017】
また、本実施形態では、これら上下の固定部材20,30を、壁パネル本体10の左右方向の同位置に設けて上下で一組とし、これら上下の固定部材20,30を、壁パネル本体10の左右方向に沿って所定の間隔を空けて複数組設けている。この所定の間隔は、図2〜図4に示すように、前方に向けて開口する収納箱40の左右寸法に応じた寸法としてもよい。図例では、同寸同形状とされて左右寸法が同寸法とされた各収納箱40の左右寸法に応じた一定の間隔を空けて複数組の上下の固定部材20,30を壁パネル本体10に設けた例を示している。なお、図2〜図4では、三組の上下の固定部材20,30のみを図示しているが、当該腰壁パネル1を建物内の一壁部の全体に亘って沿わせるように配設し、四組以上の上下の固定部材20,30を設けるようにしてもよい。また、腰壁パネル1は、左右方向に一連に形成されたものとしてもよく、適宜の左右寸法(幅寸法)とされた複数枚の腰壁パネル1を必要に応じて左右方向(幅方向)に連結して設置されるものとしてもよい。
【0018】
上下の固定部材20,30は、いずれも左右方向の幅寸法が比較的に幅狭とされた細長平板状乃至はアーム状とされている。
また、これら上下の固定部材20,30は、図1(a)及び図3に示すように、壁パネル本体10に対して回動自在に連結され、少なくとも固定位置と収納位置との間を変位自在とされている。本実施形態では、これら上下の固定部材20,30は、それぞれの長手方向一端部(基端部)が壁パネル本体10に回動自在に連結されて水平軸廻りに回動自在とされ、長手方向を上下方向に沿わせて収納位置とされる。図例では、収納位置とされた下側固定部材30の上端部(先端部)の手前側に、収納位置とされた上側固定部材20の下端部(先端部)が重なるように位置付けられる構成としている。
【0019】
これら上下の固定部材20,30が固定位置とされた状態では、下側固定部材30が床3に載置されるようにして床面に沿うように配置され、この下側固定部材30の上方側に間隔を空けて上側固定部材20が配置される。固定位置とされた下側固定部材30の上側面から固定位置とされた上側固定部材20の下側面までの寸法は、収納箱40の高さ寸法に応じた寸法とされている。
また、本実施形態では、上側固定部材20は、図3に示すように、固定位置から更に水平軸廻りに上方側かつ後方側に向けて回動可能とされ、壁パネル本体10の上端部から上方に向けて突出するように配置される位置(受入位置)まで回動可能とされている。なお、上側固定部材20は、図例のように長手方向を上下方向に沿わせて壁面10aと略平行に配置されて受入位置とされる態様に限られず、後記するように収納箱40を固定する際に収納箱40の受け入れが可能な程度に回動可能とされたものとしてもよい。
【0020】
壁パネル本体10は、略矩形平板状とされ、取付下地2に対してねじや釘等の固定止具乃至は接着剤等によって固定される。この取付下地2としては、胴縁や桟部材、間柱、通し柱、下地パネル等としてもよい。また、このような木造の下地を取付下地2とする態様に限られず、鉄筋コンクリート造等の建築物において直壁仕上げ等とされている場合には、その仕上げ面を取付下地2としてもよい。この場合において、固定止具を用いて固定する際には、適宜、コンクリート用のアンカーボルト(プラグ)等の固定止具を採用するようにしてもよい。さらには、既設の内壁を構成する壁面材等を取付下地2として、後施工的に本実施形態に係る腰壁パネル1を施工する態様としてもよい。
【0021】
この壁パネル本体10には、左右方向に沿って上記一定の間隔を空けて、収納位置とされた上下の固定部材20,30を収納する複数の収納凹所11が設けられている(図3も参照)。この収納凹所11は、前方に向けて開口し、上下に長い細長凹溝状とされており、図1(a)に示すように、収納位置とされた上下の固定部材20,30が壁面10aから手前側に突出しないように、これら固定部材20,30の略全体を収納し得る構成とされている。なお、このように固定部材20,30の略全体を収納し得る構成とした収納凹所11に代えて、収納位置とされた固定部材20,30の一部が壁面10aから手前側に突出する構成とされた収納凹所11としてもよい。また、図例では、上方及び下方に向けて開口するように収納凹所11を形成した例を示しているが、上方側の開口を塞ぐカバー部等を設けるようにしてもよい。
【0022】
収納凹所11の上端部には、図1に示すように、上側固定部材20の基端部に設けられた回動軸21を回動自在に支持する軸受部12が設けられている。また、収納凹所11の下端部には、下側固定部材30の基端部に設けられた回動軸31を回動自在に支持する軸受部13が設けられている。なお、上下の固定部材20,30に回動軸21,31を設け、壁パネル本体10の上下に軸受部12,13を設ける態様に代えて、壁パネル本体10(収納凹所11)の上下に回動軸を設け、上下の固定部材20,30に回動軸を受ける軸受部を設ける態様としてもよい。また、これら上下の固定部材20,30を回動自在に壁パネル本体10に連結する態様としては、蝶番等の他の連結具によって連結する態様としてもよい。
【0023】
また、本実施形態では、図3及び図4に示すように、上下の固定部材20,30は、固定位置において、壁面10aに沿って横並びに設置される隣接する収納箱40,40に跨るように位置付けられる構成とされている。また、これら上下の固定部材20,30によって隣接する収納箱40,40同士を固定連結する構造としている。本実施形態では、上下の固定部材20,30の幅寸法(左右方向に沿う寸法)を、収納箱40の側板44の厚さ寸法(左右方向に沿う寸法)の略2倍の寸法としている。
【0024】
これら上下の固定部材20,30が固定位置とされた状態では、横並びに設置された収納箱40,40同士の隣接する側板44,44の上下端面44a,44cを略覆うように配置される。また、これら上下の固定部材20,30が固定位置とされた状態では、横並びに設置された収納箱40の最外方側の側板44及びその側板44に沿うエンドパネル47の上下端面44a,44c,47a,47cを略覆うように配置される。図例では、上側固定部材20の固定位置における前後寸法を収納箱40の前後寸法と略同寸法とし、下側固定部材30の固定位置における前後寸法を収納箱40の前後寸法よりも僅かに短い寸法とした例を示している。なお、下側固定部材30の前後寸法を上側固定部材20と略同寸法としてもよい。また、これら上下の固定部材20,30の固定位置における前後寸法を、収納箱40の前後寸法よりも短い寸法としてもよい。
【0025】
また、本実施形態では、図1及び図3に示すように、上下の固定部材20,30に、収納箱40の側板44及びエンドパネル47に設けられた被係止部44b,44d,47b,47dに固定位置において係止する係止部22,32を設けている。
上側固定部材20の係止部22は、固定位置における下方側(収納位置における背面側)に向けて突出する係止突起22とされている。図例では、上側固定部材20の幅方向に沿って間隔を空けて一対の係止突起22,22を設け、これら一対の係止突起22,22を上側固定部材20の長手方向に沿って間隔を空けて複数組(図例では、三組)設けた例を示している。
下側固定部材30の係止部32は、固定位置における上方側(収納位置における背面側)に向けて突出する係止突起32とされている。図例では、上側固定部材20と同様、下側固定部材30の幅方向に沿って間隔を空けて一対の係止突起32,32を設け、これら一対の係止突起32,32を下側固定部材30の長手方向に沿って間隔を空けて複数組(図例では、三組)設けた例を示している。
【0026】
これら上下の固定部材20,30の各係止突起22,32は、これら固定部材20,30が固定位置とされた状態で、上下に略一致するように設けられている。
収納箱40の側板44及びエンドパネル47に設けられた被係止部44b,44d,47b,47dは、上下の固定部材20,30の係止突起22,32が挿入(圧入)される係止穴とされている。これら側板44及びエンドパネル47に設けられた係止穴44b,44d,47b,47dは、上下の固定部材20,30の係止突起22,32に対応させて、前後方向に間隔を空けて上下の各端面44a,44c,47a,47cに複数(図例では、3つ)設けられている。なお、図2及び図3において符号48は、側板44及びエンドパネル47の上端面44a,47aに設けられた係止穴44b,47bを塞ぐキャップである。
【0027】
また、本実施形態では、図2に示すように、これら上下の固定部材20,30の収納位置を保持する収納位置保持部23,33を備えている。図例では、上側固定部材20の先端部(収納位置における下端部)に、ロック部23を設け、下側固定部材30の先端部(収納位置における上端部)に、ロック受部33を設けた例を示している。
上側固定部材20のロック部23は、収納位置における手前側に設けられ、硬貨やマイナスドライバー等の操作具を受け入れる操作凹所23aと、収納位置における背面側に設けられたロック片23bとを備えている。このロック片23bは、図2の一点鎖線内拡大図に示すように、操作凹所23aをして当該ロック部23の回動操作がなされることで、収納位置とされた上側固定部材20の下方側に向くロック位置と側方に向く解除位置とに位置付けられる。
【0028】
下側固定部材30のロック受部33は、収納位置における上方に向けて開口し、上側固定部材20のロック部23のロック片23bを受け入れるロック片受入凹所とされている。
図2に示すように、上側固定部材20のロック部23のロック片23bをロック位置として下側固定部材30のロック片受入凹所33に挿入して係止させることで上下の固定部材20,30の収納位置の保持がなされる。一方、上側固定部材20のロック部23のロック片23bを解除位置として下側固定部材30のロック片受入凹所33への係止を解除させることで、上下の固定部材20,30が固定位置に向けて変位可能となる。
このような収納位置保持部23,33を設けた構成とすることで、これら上下の固定部材20,30が意図せずに収納位置から固定位置となるようなことを抑制することができる。また、幼児や子供等によって上下の固定部材20,30が収納位置から固定位置へと操作されるようなことを抑制することができ、安全性を向上させることができる。
【0029】
なお、上下の固定部材20,30の収納位置を保持する収納位置保持部としては、上記した例に限られない。例えば、壁パネル本体10の収納凹所11の側部に上記同様のロック片受入凹所を設け、このロック片受入凹所に係止するロック片を備えたロック部を上下の固定部材20,30の両方または上側固定部材20に設ける態様としてもよい。また、ロック部23としては、回動操作がなされるものに限られず、スライド操作がなされることでロック片23bをロック位置と解除位置とに位置付け可能なものとしてもよい。その他、種々の態様とされた収納位置保持部の採用が可能である。
また、壁パネル本体10及び上下の固定部材20,30は、上記同様の木質系材料や、木粉・プラスチック複合材(WPC)、合成樹脂系材料、金属系材料等から上記形状に形成し、適宜、表面化粧シートの貼着や塗装により表面処理が施されたものとしてもよい。
【0030】
次に、上記構成とされた腰壁パネル1を用いて収納箱40を固定する固定手順及び収納箱固定構造について説明する。
まず、図3に示すように、壁面10aに沿って固定したい個数の収納箱40と、左右のエンドパネル47,47とを用意し、各係止穴44b,47bからキャップ48を脱離させる。また、下側固定部材30を固定位置とし、上側固定部材20を回動させて受入位置とする。
次いで、図4(a)に示すように、収納箱40及びエンドパネル47を下側固定部材30に載置するようにして、これらの下端側の係止穴44d,47d(図1(b)参照)に、下側固定部材30の係止突起32を嵌め入れる。
【0031】
そして、図4(a)、(b)に示すように、上側固定部材20を受入位置から固定位置とし、この上側固定部材20に設けられた係止突起22を、収納箱40及びエンドパネル47の上端側の係止穴44b,47b(図1(b)参照)に嵌め入れる。これにより、図4(b)に示すように、複数の収納箱40が腰壁パネル1の壁面10aに沿うようにして固定される。
【0032】
上記構成とされた本実施形態に係る腰壁パネル1及びこれを用いた収納箱固定構造によれば、必要に応じて設置される収納箱40の固定が可能でありながらも、収納箱40を設置しない状態(非設置状態)における見栄えを向上させることができる。
つまり、壁パネル本体10の壁面10aから略水平方向に突出した固定位置において収納箱40の上側面44aに固定されて収納箱40を固定する上側固定部材20を備えているので、床3上に設置された収納箱40を比較的に強固に床3上に固定することができる。これにより、収納箱40の位置ズレや移動を抑制することができ、安全性を向上させることができる。
また、上側固定部材20は、壁面10aと略平行な収納位置に位置付けられる。従って、収納箱40を床3上に設置しない場合や、当該上側固定部材20が設けられた箇所に収納箱40を設置しない場合には、収納位置とすることで、上側固定部材20が邪魔になるようなことがなく、また、目立ち難くなり、見栄えを向上させることができる。
【0033】
また、本実施形態では、下側固定部材30を更に備えている。従って、収納箱40の上側面44aに固定される上側固定部材20と、収納箱40の下側面44cに固定される下側固定部材30とによって、収納箱40の上下を挟むように固定できるので、床3上に設置される収納箱40をより強固に床3上に固定することができる。また、この下側固定部材30も上側固定部材20と同様、収納位置とすることで、邪魔になるようなことがなく、また、目立ち難くなり、見栄えを向上させることができる。
さらに、本実施形態では、壁パネル本体10に、収納位置における固定部材20,30を収納する収納凹所11を形成している。従って、収納位置における固定部材20,30をより目立ち難くすることができ、見栄えをより向上させることができる。
【0034】
さらにまた、本実施形態では、固定部材20,30を、壁パネル本体10に対して回動自在に連結し、固定位置と収納位置との間を変位自在としている。従って、固定部材20,30を壁パネル本体10に対して回動させることで固定位置と収納位置とに変位させることができ、例えば、着脱可能に壁パネル本体に固定部材を連結して固定位置と収納位置とに位置付けられるものと比べて使い勝手を向上させることができる。
また、本実施形態では、固定部材20,30を、固定位置において、壁面10aに沿って横並びに設置される隣接する収納箱40,40に跨るように位置付けられるものとし、これら隣接する収納箱40,40同士を固定連結する構造としている。従って、横並びに設置されるそれぞれの収納箱を個別に固定するものと比べて、簡易な構造とすることができる。
さらに、本実施形態では、上下の固定部材20,30を、壁パネル本体10の左右方向に沿って所定の間隔を空けて複数組設けた構成としている。従って、複数の収納箱40を固定したり、収納箱40を所望の位置に固定したりすることができ、収納箱40の設置自由度を向上させることができる。
【0035】
なお、上記した例では、2個の収納箱40と左右のエンドパネル47とを備えた収納ユニット4を固定した例を示しているが、3個以上の収納箱40を備えた収納ユニット4を固定する構造としてもよい。また、上記した例では、隣接する収納箱40,40に跨るように上下の固定部材20,30を位置付ける構成とし、それに応じて見栄え上の観点等から左右にエンドパネル47,47を設けた例を示しているが、このようなエンドパネル47,47を設けないにようにしてもよい。また、複数の収納箱40を固定する態様に限られず、単一の収納箱40を、壁面10aの手前側の所望位置に固定する構造としてもよい。さらには、一組または二組の上下の固定部材20,30を備えた腰壁パネル1とし、これによって単一の収納箱40を固定する態様としてもよい。
また、上記した例では、上下の固定部材20,30によって、隣接する収納箱40,40同士を固定連結する構造とした例を示しているが、このような態様に代えて、または加えて、隣接する収納箱40,40同士を連結する他の連結具を設けた態様としてもよい。
【0036】
次に、本発明に係る他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図5及び図6は、第2実施形態に係る壁パネルについて説明するための説明図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
【0037】
本実施形態に係る腰壁パネル1Aは、図5に示すように、上下の固定部材20A,30Aの構造が上記第1実施形態に係る腰壁パネル1とは主に異なる。
これら上下の固定部材20A,30Aは、固定位置における突出方向(長手方向)に沿って伸縮自在とされ、かつ、その伸縮状態を保持する保持部(伸縮保持部)25,35をそれぞれに備えている。
【0038】
上側固定部材20Aは、壁パネル本体10に上記同様回動自在に連結された基部24と、この基部24に対して長手方向に沿って伸縮自在(スライド自在)とされた略薄平板状の伸縮部26とを備えている。基部24には、長手方向先端側に向けて開口し、伸縮部26を受入れる凹所が形成されており、最大限伸長された状態の伸縮部26の脱落を防止する抜止部が設けられている。また、基部24の先端部には、図5の一点鎖線内拡大図に示すように、伸縮部26の伸縮状態を保持する伸縮保持部25が設けられている。この伸縮保持部25は、図例では、基部24の一側部に設けられた雌ねじ孔に螺合する雄ねじ部を備えた蝶ボルト状の締付具25とされている。この締付具25の雄ねじ部先端を伸縮部26の一側部に圧接させることで、伸縮部26が基部24に対して固定され、伸縮部26の伸縮状態の保持がなされる。なお、図5の一点鎖線内拡大図では、伸縮部26を伸長させた状態として図示している。
【0039】
この上側固定部材20Aの基部24の長さ寸法は、図6(a)に示すように、前方に向けて開口する状態で設置される収納箱40の前後寸法(収納箱40自体の奥行寸法)に応じた寸法とされている。また、基部24から伸縮部26を伸長させた状態における上側固定部材20Aの長さ寸法は、図6(b)に示すように、側方に向けて開口する状態で設置される収納箱40の前後寸法(収納箱40自体の幅寸法)に少なくとも応じた寸法とされている。
これら基部24及び伸縮部26には、上記同様の係止突起22が設けられている。本実施形態では、基部24の基端部に一つの係止突起22を設け、伸縮部26の先端部に一つの係止突起22を設けた例を示している。
下側固定部材30Aは、上側固定部材20Aと略同様の構成とされており、一つの係止突起32を設けた基部34と、一つの係止突起32を設けた伸縮部36とを備えている。
また、基部34には、最大限伸長された状態の伸縮部36の脱落を防止する抜止部と、伸縮部36の伸縮状態を保持する上記同様の締付具35とが設けられている。
【0040】
上記構成とされた本実施形態に係る腰壁パネル1Aは、図6(a)に示すように、前方に向けて開口する状態で設置される収納箱40を左右に離間した二組の上下の固定部材20A,30Aによって固定可能としている。この状態では、上下の固定部材20A,30Aの各伸縮部26,36が各基部24,34に略全体が収納された状態とされる。また、左右の上側固定部材20A,20Aの各係止突起22,22が、上述のように収納箱40の両側板44,44の上端面44a,44aに設けられた3つの係止穴44bのうちの後方側及び前方側のそれぞれに係止する(図1(b)も参照)。また、左右の下側固定部材30A,30Aの各係止突起32,32が、上述のように収納箱40の両側板44,44の下端面44c,44cに設けられた3つの係止穴44dのうちの後方側及び前方側のそれぞれに係止する(図1(b)も参照)。
【0041】
また、本実施形態に係る腰壁パネル1Aは、図6(b)に示すように、側方に向けて開口する状態、つまり、一方の側板44の側面を壁パネル本体10の壁面10aに沿わせた状態で設置される収納箱40を上下の固定部材20A,30Aによって固定可能としている。この状態では、上下の固定部材20A,30Aの各伸縮部26,36が各基部24,34から伸長された状態とされる(図5も参照)。また、上側固定部材20Aの基部24の係止突起22が壁面10aに近接乃至は当接する側の側板44の上端面44aに設けられた係止穴44bに係止し、伸縮部26の係止突起22が他方側の側板44の上端面44aに設けられた係止穴44bに係止する(図1(b)も参照)。また、下側固定部材30Aの基部34の係止突起32が壁面10aに近接乃至は当接する側の側板44の下端面44cに設けられた係止穴44dに係止し、伸縮部36の係止突起32が他方側の側板44の下端面44cに設けられた係止穴44dに係止する(図1(b)も参照)。なお、図例では、収納箱40の奥行方向(開口方向)に沿って設けられた3つの係止穴44b,44dのうちの中間の係止穴44b,44dに上下の固定部材20A,30Aの係止突起22,32を係止させた態様としているが、他の係止穴に係止させる態様としてもよい。
【0042】
上記構成とされた本実施形態に係る腰壁パネル1Aによれば、上記第1実施形態に係る腰壁パネル1と略同様の効果を奏する。また、前後寸法(奥行寸法)が異なる収納箱や、収納箱の設置態様(前方開口設置や側方開口設置)を異ならせたい場合にも対応することができる。
なお、上下の固定部材20A,30Aのそれぞれに設けられる伸縮保持部25,35としては、上記した例に限られない。例えば、基部及び伸縮部の一方に複数の係合穴を設け、他方にこの係合穴に係合するピン等を設け、このピンの係合位置を変更することで多段階的に伸縮可能かつその伸縮状態の保持が可能とされたものとしてもよい。その他、種々の態様とされた伸縮保持部の採用が可能である。また、本実施形態に係る腰壁パネル1Aに、上下の固定部材20A,30Aの収納位置を保持する上記したような収納位置保持部を設けるようにしてもよい。
【0043】
なお、上記各実施形態では、上下の固定部材20(20A),30(30A)を比較的に幅狭とされた細長アーム状とした例を示しているが、例えば、収納箱40の上側面及び下側面の略全面または一部を覆うような幅広平板状とされたものとしてもよい。
また、上記各実施形態では、収納箱40の上側面を側板44の上端面44aとし、下側面を側板44の下端面44cとし、これら上下の端面に係止穴44b,44dを設けた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、収納箱40の天板41の上面及び底板42の下面をそれぞれ収納箱40の上側面及び下側面とし、これらに係止穴を設ける態様としてもよい。
【0044】
また、上記各実施形態では、腰壁パネル1(1A)の高さ寸法と概ね同じような高さ寸法の収納箱40を固定する構造について例示したが、腰壁パネル1(1A)の高さ寸法よりも低い高さ寸法とされた収納箱40を固定する構造としてもよい。この場合は、上側固定部材20(20A)を壁パネル本体10の上端部ではなく、収納箱40の上側面の高さに応じた途中位置に回動自在に連結する態様としてもよい。
さらには、上側固定部材20(20A)の基端部を、上下方向に移動可能なように壁パネル本体10に連結し、高さ寸法の異なる収納箱を固定し得る構造とされたものとしてもよい。例えば、壁パネル本体10の収納凹所11の両側部に、上側固定部材20(20A)の回動軸をガイドする上下方向に長い長穴や凹溝等を設けた態様としてもよい。この場合は、固定位置における上側固定部材20(20A)の高さ位置を保持する高さ位置保持部を設けるようにしてもよい。このような高さ位置保持部としては、上記した伸縮保持部と同様のようなものを採用するようにしてもよい。
【0045】
また、上記各実施形態では、上下の固定部材20(20A),30(30A)に、係止部としての係止突起22,32を設け、収納箱40に、これら係止突起22,32が係止する被係止部としての係止穴44b,44dを設けた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、上下の固定部材20(20A),30(30A)と収納箱40とを固定する態様としては、ねじや釘等の固定止具を捩じ込む(打ち込む)ことで固定するようにしてもよい。この場合、上側固定部材20(20A)に止具挿通孔を設け、収納箱40の上側面に雌ねじ部を有したナット部を埋め込むように設け、止具挿通孔を介してボルト等によって上側固定部材20(20A)を収納箱40の上側面に固定する態様としてもよい。また、収納箱40の底板42等に止具挿通孔を設け、下側固定部材30(30A)に雌ねじ部を有したナット部を埋め込むように設け、止具挿通孔を介してボルト等によって収納箱40を下側固定部材30(30A)に固定する態様としてもよい。
【0046】
または、これら上下の固定部材20(20A),30(30A)と収納箱40の上下側面を着脱可能に接合し得る面ファスナーをそれぞれに設け、面ファスナーによってこれらを固定する態様としてもよい。さらには、上下の固定部材20(20A),30(30A)の固定位置における突出方向先端部等に収納箱40の前面に係止する鉤状係止突起を設け、該鉤状係止突起の弾性変形を伴い、収納箱40の前面に引っ掛けるようにして該鉤状係止突起を係止させて固定する態様としてもよい。その他、上下の固定部材20(20A),30(30A)と収納箱40とを固定する態様としては、種々の態様の採用が可能である。
【0047】
また、上記各実施形態では、壁パネル本体10に収納位置とされた上下の固定部材20(20A),30(30A)を収納する収納凹所11を設けた例を示しているが、このような収納凹所11を設けない態様としてもよい。この場合は、収納位置において上下の固定部材20(20A),30(30A)が壁パネル本体10の壁面10aに沿うように配置される態様としてもよい。
さらに、上記各実施形態では、上下の固定部材20(20A),30(30A)を壁パネル本体10に対して水平軸廻りに回動自在に連結した例を示しているが、これらを壁パネル本体10に対して垂直軸廻りに回動自在に連結する態様としてもよい。この場合は、壁パネル本体10の上側部及び下側部に沿うように上下の固定部材20(20A),30(30A)を収納位置とする態様としてもよい。さらには、このように上下の固定部材20(20A),30(30A)を回動自在に壁パネル本体10に連結する態様に代えて、スライド自在に収納可能とするとともに、壁パネル本体10から引き出した状態で固定位置に向けて回動可能としたような態様としてもよい。または、上下の固定部材20(20A),30(30A)が、収納位置と固定位置とに少なくとも位置付けられるように壁パネル本体10に着脱可能に連結される態様としてもよい。
【0048】
さらにまた、上記各実施形態では、収納箱40の下側面44cに固定される下側固定部材30(30A)を設けた例を示しているが、下側固定部材30(30A)を設けずに、上側固定部材20(20A)のみを設けた態様としてもよい。このような態様によっても収納箱40の位置ズレや移動を抑制することはでき、上記した効果と略同様の効果を奏する。
また、上記各実施形態では、成人の腰高さ程度の高さ寸法とされた腰壁パネル1(1A)を例示しているが、天井に至る高さ寸法とされた壁パネルとしてもよい。この場合は、当該壁パネルの高さ方向途中位置に上側の固定部材20(20A)を設ける態様としてもよい。
【0049】
さらに、上記各実施形態に係る壁パネル1(1A)によって固定される収納箱40としては、図例のものに限られず、引出46を備えずに棚板のみによって区画されたものや、開き戸等を備えたものとしてもよい。
さらにまた、収納箱40の上側面(及び下側面)に、固定位置とされた固定部材20(20A),30(30A)を受け入れる凹所を設けるようにしてもよい。この場合は、固定位置とされた上側固定部材20(20A)の上側面と収納箱40の上記凹所廻りの上側面とが略同一平面状となるようにしてもよい。また、この場合において、下側の固定部材30(30A)を設けた場合には、固定位置とされた下側固定部材30(30A)の下側面と収納箱40の上記凹所廻りの下側面とが略同一平面状となるようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、壁パネル(腰壁パネル)及びこれを用いた収納箱固定構造について説明したが、壁パネル(腰壁パネル)と、この壁パネル(腰壁パネル)に固定される少なくとも一つの収納箱と、を備えた収納装置として把握するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0050】
1,1A 腰壁パネル(壁パネル)
3 床
10 壁パネル本体
10a 壁パネル本体の壁面
11 収納凹所
20,20A 上側固定部材(固定部材)
25 締付具(保持部)
30,30A 下側固定部材(下側の固定部材)
35 締付具(保持部)
40 収納箱
44a 側板の上端面(収納箱の上側面)
44c 側板の下端面(収納箱の下側面)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁パネル本体に連結され、該壁パネル本体の壁面に対して略水平方向に突出した固定位置及び該壁面と略平行な収納位置に位置付けられる固定部材を備えており、
前記固定部材は、前記固定位置において、床上に設置される収納箱の上側面に固定されて該収納箱を固定する構造とされていることを特徴とする壁パネル。
【請求項2】
請求項1に記載の壁パネルにおいて、
前記壁パネル本体に連結され、該壁パネル本体の壁面に対して略水平方向に突出した固定位置及び該壁面と略平行な収納位置に位置付けられ、かつ、前記固定位置において、床上に設置される収納箱の下側面に固定されて該収納箱を固定する構造とされた下側の固定部材を更に備えていることを特徴とする壁パネル。
【請求項3】
請求項1または2に記載の壁パネルにおいて、
前記壁パネル本体には、前記収納位置における固定部材を収納する収納凹所が形成されていることを特徴とする壁パネル。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の壁パネルにおいて、
前記固定部材は、前記壁パネル本体に対して回動自在に連結され、前記固定位置と前記収納位置との間を変位自在とされていることを特徴とする壁パネル。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の壁パネルにおいて、
前記固定部材は、前記固定位置において、前記壁面に沿って横並びに設置される隣接する収納箱に跨るように位置付けられ、これら隣接する収納箱同士を固定連結する構造とされていることを特徴とする壁パネル。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の壁パネルにおいて、
前記固定部材は、前記固定位置における突出方向に沿って伸縮自在とされ、かつ、その伸縮状態を保持する保持部を備えていることを特徴とする壁パネル。
【請求項7】
壁パネル本体に連結され、該壁パネル本体の壁面に対して略水平方向に突出した固定位置及び該壁面と略平行な収納位置に位置付けられる固定部材を、前記固定位置とし、床上に設置された収納箱の上側面に固定して該収納箱を固定する構造とされていることを特徴とする収納箱固定構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−23930(P2013−23930A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160412(P2011−160412)
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】