外れ防止掛け具及び外れ防止掛け具用外れ防止具
【課題】
掛け具のアーム(b)に荷重が掛かっていてもいなくても掛け具のアーム(b)に外力が作用したときに、掛け具が取り付け側のパイプAより床等に落下したりしないようにする点にある。
【解決手段】
ロッド(1)一端側をコイル状に、取り付け側のパイプAにはまる大きさと取り付け側のパイプAが間に入るような間隔とをもって、しかも取り付ける側のパイプAに絡ませることができるように巻いたものとし、多端側には巻いたコイル(a)の軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)とした掛け具において、ロッド(1)にちょうどはまる軸穴6と絡ませた取り付け側のパイプA側に渡しかけられる形状とを備えた外れ防止具(5)をロッド1にはめ入れている。
掛け具のアーム(b)に荷重が掛かっていてもいなくても掛け具のアーム(b)に外力が作用したときに、掛け具が取り付け側のパイプAより床等に落下したりしないようにする点にある。
【解決手段】
ロッド(1)一端側をコイル状に、取り付け側のパイプAにはまる大きさと取り付け側のパイプAが間に入るような間隔とをもって、しかも取り付ける側のパイプAに絡ませることができるように巻いたものとし、多端側には巻いたコイル(a)の軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)とした掛け具において、ロッド(1)にちょうどはまる軸穴6と絡ませた取り付け側のパイプA側に渡しかけられる形状とを備えた外れ防止具(5)をロッド1にはめ入れている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒やパイプの一端側をコイル状に巻き、棒状やパイプ状等の柱に絡ませて他端側にランタンや帯等を掛けて使用するハンガーを、外力により容易に滑り落ちたり落下したりすることのないようにしたハンガーに関するものである。また、該ハンガーに取り付けて使用するハンガー用持ち上がり防止具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、太い針金一端側をまるいコイル状に巻いたものを垂直な円筒パイプに取り付け、他端側を腕木として掛け吊るすハンガーとしては、取り付け側のパイプに巻かれたコイル(a)を下方又は上方から通して使用する通しタイプのものと、通さずにコイル(a)をパイプに直接横から絡ませて使用する横掛けタイプのものがある。横掛けタイプとしては、これまで特許文献1に開示されるものが使用されてきた。すなわち、図7及び図8にみられるように、ステンレスの丸棒で作られたロッド1の一端側を、取り付け側のパイプの外径寸法よりも大きな内径とピッチ幅で円筒形に1巻きほど巻いたコイルaに加工し、コイル(a)をパイプの横から引き込めて絡ませることができるようにしている。そして、コイル(a)には摩擦の大きな樹脂製チューブの被覆材7を取り付け、曲線状のコイル(a)より横方向まっすぐに伸びるロッド1の先端側をかぎ状にしたフック3に、ランタンの手提げ部分を吊るせるようにしたものである。他の使用例として、短くしたロッド1の先端側に着物の帯幅ほどの長さの木製の丸棒を取り付けて帯掛けとしたものもある。一方、通しタイプのものは、ロッド1の一端側を、取り付け側のパイプ等の外径寸法よりも少し大きな内径寸法で円筒形に細かいピッチで2巻きほど巻いたコイル(a)とし、コイル(a)辺りには摩擦の大きな樹脂製チューブの被覆材7を取り付け、横方向にのびる他端側をランタンや着物の帯等を掛けるものとしている
【0003】
この従来のハンガーは、次のように使用する。横掛けタイプの場合、ロッド1の先端側のフック部3を握り、コイル(a)寄りのアーム(b)を取り付けパイプの手前側の周壁にあてがい、ロッド1を回してコイル(a)をパイプの横から引き込めるようにして、コイルaを斜め上方向に引き入れ(コイル(a)がパイプを抱き込みパイプの外周に位置するようにして)、向こう側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプに絡ませ手を離す。すると、横に伸びるロッド1の重さでコイル部にも設けた被覆材7とパイプの間に大きな摩擦が生じ、ハンガーはパイプに絡みつき固定される。ロッド1の先端側に重量のあるランタンや帯等を掛け吊るすと更に摩擦が大きくなりしっかりと絡みつき固定状態が安定する。本体の向きや高さを調整するときは、先端側を少し持ち上げてから上げ下げしたり回したりして調整する。そして、適当な所で手を離すと固定される。
【0004】
外すときは逆の操作、すなわちフック部3を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側に90度ほどひねりパイプへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体をパイプから取り外す。つぎに、通しタイプのものは、取り付け側のパイプに差し込んで使用する。高さや向き調整をするときは、同様に先端側を少し持ち上げた状態で上下させたり回したりして適当な所で手を離す。すると、ロッド1の重さでチューブ状の被覆材7とパイプの間に大きな摩擦が生じ、本体はパイプに絡みつき固定される。両タイプとも、厚みのある合成ゴム製や合成樹脂製の被覆材7をコイル(a)に設けるためと、高さ調整のときに本体を上下にスライドさせやすくするため、コイル(a)の内径は取り付け側のパイプ等の外径寸法よりも大きくして遊びを持たせている。特に、横掛けタイプにおいては取り付け側のパイプ等の外径よりもかなり大きなコイルピッチすなわちステンレスの丸棒どうしの間隔を広くとり、コイル(a)の取り付けパイプ側への引き込みを容易にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−103999
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のように、従来の横掛けタイプのハンガーは、垂直に立っているパイプや棒等に直接横から簡単に掛け外しできて高さや向きも簡単自在に調整ができる。そしてロッド1の先端側に荷重が掛かれば掛かるほどグリップ力はさらに増大し本体は滑りにくくなる構造の便利なものである。一方、通しタイプものも横から直接絡め止めることができない点を除けば同様の効果がある。しかし、いずれも次のような欠点があった。ランタンや着物の帯がロッド1のアーム(b)に掛けられている場合、すなわち大きな荷重がアーム(b)に掛かっているときは、本体はパイプから簡単に外れ落ちることはない。しかし、荷重が小さなときや荷重が掛かっていない場合のときに、例えば両手で持った帯を掛けようとするときにロッド1に帯が触れたりしたとき等ちょっとした外力が作用したりすると、フック(a)のパイプ等への絡みは容易に外れ本体は地上や床上に落下した。特に下方からの外力が作用すると、いとも簡単に床に落ちてしまった。通しタイプのものにおいては、直接床等に落下することはないが、通したパイプ等の回りを滑り落ちたり小刻み振動したりしながら落ちていった。そのため、そのたびごとに本体を掛け直したり、高さや向きの位置調整を再度したりしなければならなかった。
【0007】
又、従来技術において、上述のハンガーはパイプ状や棒状の柱に取り付けアーム(b)にランタン等を掛け吊るすものであるが、逆に、この便利なハンガーのコイル(a)を上側にして直立させて棒状やパイプ状の柱状体、例えば剣道の竹刀、野球のバッド、ゴルフのクラブ等用の掛け具として利用する発想は皆無であった。このような使用の場合においても上から又は下からの外力が柱状体に作用すると、この柱状体は簡単に床等に外れ落ちてしまった。
【0008】
本発明の発明者は、ハンガーに外力が作用しても取り付けたパイプ等の回りを滑り落ちたり床等に落下したりしないようにするには、どうすればよいかと考えた。そこで、無負荷のハンガーに多方向から外力を作用させ落ちる状況を繰り返し観察してみた。そして、落ちる原因を究明することができた。すなわち、図7に見られるように、ハンガーは、アーム(b)の重心である力点G、取り付け側のパイプの裏側でコイル(a)と接触する部分を支点P、取り付けるパイプの表側でコイル(a)と接触する部分を作用点Fとするレバーに置き換えることができる。ロッド1の腕木側の重さと腕の長さPGによる点Pを支点とする左回りのモーメントが作用点F及び支点Pにパイプを押し付ける力として働く。この押し付ける力は、アーム(b)左回りモーメントが一定ならば距離PFが長くなるほどすなわちコイル(a)のピッチや内径が大きくなるほど小さくなり摩擦力は減少する。負荷の小さなときや無負荷のときはアーム(b)掛かる荷重が小さい、よって押し付ける力も小さい。そのため、上方からの小さな外力であっても軽いアーム(b)はバウンドし跳ね上がり小さな持ち上がり現象が生じる。その持ち上がった一瞬、支点P及び作用点Fがパイプより離れハンガーは滑り落ちるのである。下方から外力作用する場合においては、アーム(b)に負荷が作用していても簡単に外れ落ちてしまうのである。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、簡単操作で、荷重が掛かっていてもいなくても従来ハンガーに外力が作用したときに、従来ハンガーが取り付け側の柱状体の回りを滑り落ちたり床等に落下したり、しないようにする点にある。
又、逆に柱状体を掛けるためにこの従来ハンガーを使用したときにおいて、簡単操作で、荷重が掛かっていてもいなくても外力によって従来ハンガーのコイルに通した柱状体がコイルの中を滑り動いたり滑抜け落ちたり、あるいは従来ハンガーに絡め止めた柱状体が床等に落下したりすることのないようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明においてそのような課題を解決したが、本発明に係るハンガーは次のようなものである。すなわち、棒状体又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と絡ませた棒状体側に渡し掛けられる形状とを併せ備えた外れ防止具(5)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具である。また、このものにおいて、コイル(a)及びコイル(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたり、外れ防止具5に回り止め4を設けたりしたものとしてもよい。
【0011】
または、棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力により外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と絡ませた棒状体側に渡し掛けられる形状も備えてかつ回動できるこの外れ防止具(5)を棒状体側との間で挟持する挟持片(8)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具である。また、このものおいて、外れ防止具5に回り止め4を設けたり、コイル部(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしてもよい。
【0012】
または、棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられてコイル(a)寄りのアーム(b)にはめた状態で棒状体に又は棒状体を絡ませることができる形状も備えてかつ回動もできるこの外れ防止具(5)を棒状体側との間で挟持する挟持片(8)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具である。また、このものにおいて外れ防止具(5)に回り止め4を設けたり、コイル部a及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしたものとしてもよい。
【0013】
または、棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられる形状を併せ備えた外れ防止具(5)をアーム(b)にはめて、外れ防止具(5)の軸穴(6)より前方又は後方の位置において、アーム(b)側と外れ防止具(5)側との間又はコイル(a)側と外れ防止具(5)側との間にバネ(10)を設け、外れ防止具(5)を棒状体側へ付勢できるようにした外れ防止掛け具である。また、このものおいて外れ防止具(5)に回り止め4を設けたり、コイル部(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしたものとしてもよい。
【0014】
または、棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられてコイル(a)寄りのアーム(b)にはめた状態で棒状体に又は棒状体を絡ませることができる形状も備えてかつ回動もできるこの外れ防止具(5)をアーム(b)にはめて、軸穴(6)より前方又は後方のアーム(b)において、アーム(b)側と外れ防止具(5)側との間又はコイル(a)側と外れ防止具(5)側との間にバネ(10)を設け、外れ防止具(5)を棒状体側へ付勢できるようにした外れ防止掛け具である。また、このものにおいて外れ防止具(5)に回り止め4を設けたり、コイル部(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしたものとしてもよい。
【0015】
または、棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と棒状体側に渡し掛けられる形状とを併せ備えた外れ防止具(5)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具である。また、このものにおいて外れ防止具5に回り止め4を設けたり、コイル部(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしたものとしてもよい。
【0016】
棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と棒状体側に渡し掛けられる形状も備えてかつ回動できるこの外れ防止具(5)を棒状体側との間で挟持する挟持片(8)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具である。また、このものにおいて外れ防止具(5)に回り止め4を設けたり、コイル部(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしたものとしてもよい。
【0017】
または、棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と棒状体側に渡し掛けられる形状も備えてかつ回動できるこの外れ防止具(5)をアーム(b)にはめて、外れ防止具(5)の軸穴(6)より前方又は後方の位置において、アーム(b)側と外れ防止具(5)側との間又はコイル(a)側と外れ防止具(5)側との間にバネ(10)を設け、外れ防止具(5)を棒状体側へ付勢できるようにした外れ防止掛け具である。また、このものにおいても外れ防止具(5)に回り止め4を設けたり、コイル部(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしたものとしてもよい。
【0018】
又は、棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具及び棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と絡ませた又は通しいれた棒状体側に渡し掛けられる形状とを備えた外れ防止掛け具用外れ防止具(5)である。また、これらものにおいて回り止め4を設けたものとしてもよい。
【0019】
または、棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられてコイル(a)寄りのアーム(b)にはめた状態で棒状体に又は棒状体を絡ませることができる形状も備えてかつ回動もできる外れ防止掛け具用外れ防止具(5)である。また、このものにおいて回り止め4を設けたものとしてもよい。
作用
【0020】
本発明に係るハンガーは、次のように使用する。
横掛けタイプで外れ防止具5の軸穴6の短い物は次のように使用する。横からロッド1の先端側のかぎ状フック部3を握り、コイル(a)寄りのアーム(b)を取り付け側のパイプの周壁の手前側または後ろ側あてがい、コイル部aを取り付けパイプ等の横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)が取り付けパイプ等を抱き込み取り付けパイプ等の外周に位置するようにして)向こう側または手前側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプに絡ませる。次に、ロッド1を下方に押さえ込みたわませながらロッド1上の回り止め4を先端側に設けた外れ防止具5を滑らし動かし取り付け側のパイプの周壁に押し当て手を離す。すると、たわんだロッド1が元に戻ろうとする力によって、短い軸穴6とロッド1との間に大きな摩擦が生じ、また取り付けパイプ等と外れ防止具5の接触する部分にも大きな摩擦が生じる。そのため、外れ防止具5は動かず、下方からの外力もブロックし、本体は取り付け側のパイプ等にしっかりと絡みつき外れ落ちることはない。
【0021】
また、コイル(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて設けた摩擦の大きな被覆材7の作用も手伝い取り付け側のパイプ等にしっかりと絡みつく。そして、丸いかぎ状フック3にランタン等を吊るし掛ける。もし、吊り下げる重量が大きくてロッド1が更にたわむようなことがあっても外れ防止具(5)に設けた回り止め4の働きにより外れ防止具5はロッド1の向こう側にまわり落ちることなく外れ防止機能を維持する。外す時は、逆の操作すなわち、ロッド1を下方に押さえ込みロッド1をたわませる。すると、外れ防止具5を手前側または後ろ側に軽く回せたり、先端側にずらせたりすることができ外れ防止機能を解除できる。次に、フック部3を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側または向こう側に90度ほどひねり取り付けパイプ等への絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体を取り付けパイプ等から取り外す。
【0022】
次に、横掛けタイプで外れ防止具5の軸穴6の長い物は次のように使用する。長い丸棒でできた挟持片8の中央を握り、外れ防止具5を取り付け側のパイプに押しつけたまま丸棒を回してコイル(a)をパイプの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプを抱き込みパイプの外周に位置するようにして)向こう側または手前側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプに絡ませる。そして、棒状の挟持片8を下方に押さえ込みロッド1をたわませながら、外れ防止具5をパイプの周壁に当てて外れ防止具5に設けた回り止め4が取り付け側パイプに当たるまで回し込み、手を離す。すると、たわんだ力は外れ防止具5を丸棒の挟持片8側に押そうとするが、丸棒の挟持片8はロッド1にしっかりと固定されているため、取り付け側のパイプと外れ防止具5の接触する部分に大きな摩擦が生じ外れ防止具5は動かない。そのため、本体は取り付け側のパイプにしっかりと固定され、外力が働いても外れ落ちることはない。また、このとき外れ防止具5の重心はロッド1の向こう側に移り外れ防止具5を常に向こう側に回そうとしている。そして、滑らかな丸棒でできた挟持片8上に着物の帯等を横から乗せ掛け使用する。たとえ重い帯を数枚重ねて掛けるようなことがありロッド1がさらにたわむようなことがあっても回り止め4が働き外れ防止具5は向こう側に回り落ちることはない。外す時は、逆の操作すなわち、棒状の挟持片8を下方に押さえ込みながら外れ防止具5を手前または後ろ側に回して外す。次に、丸棒の挟持片8を少し持ち上げ本体を斜めにして、ロッド1を手前側または後ろ側に90度ほどひねり持ち上げ取り付け側のパイプへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体を取り付け側のパイプから取り外す。
【0023】
また、横掛けタイプで軸穴6の長い円柱状の外れ防止具5の場合は次のように使用する、先端側のフック部3を握り、外れ防止具5を金属パイプ(円筒)側に押しつけたままロッド1を回してコイル(a)を金属パイプの横から引き込めるようにして、コイル部aを斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)が金属パイプを抱き込み金属パイプの外周に位置するようにして)向こう側または手前側に90度ほどひねりコイル(a)を金属パイプに絡ませる。このものは、外れ防止具5を操作するときにロッド1を下方に押さえ込みたわませる必要がない。外れ防止具5を金属パイプの周壁に当てて回し込むと、外れ防止具5は回りながら同時に挟持片8側へロッド1上を滑り動き外れ防止具5に設けた板ばね20を押し縮める。円柱体は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。
【0024】
次に、外れ防止具5に設けた磁石製の回り止め4が金属パイプ側に達した時点で手を離すと、外れ防止具5は磁石の吸着力や板バネ20の力で金属パイプC側に常に押されて回ったりすることなく金属パイプ上にとどまる。下方からの外力が働いても板バネ20が外力を吸収し外れ防止具5を金属パイプ側に押し続けるため本体は床上に外れ落ちるようなことはない。また、吊り掛けるランタン等が非常に重いものであってロッド1がさらにたわむようなことがあっても、外れ防止具5は磁力により金属パイプC側に吸い付き離れず更に板ばね20により金属パイプC側に押され続ける。外す時も、ロッド1を下方に押さえ込む必要がなく外れ防止具5を手前または向こう側に回すだけでよい。そして、フック部3を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側または向こう側に90度ほどひねり金属パイプへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体をパイプから取り外す。
【0025】
次に、横掛けタイプで外れ防止具5の軸穴6の長く、バネ10を併用するものおいては次のように使用する。丸棒15の中央辺りを握り、外れ防止具5を取り付け側パイプに押しつけたまま丸棒15を回してコイル(a)をパイプの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプを抱き込みパイプの外周に位置するようにして)向こう側または手前側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプに絡ませる。このものは、外れ防止具5を操作するときに丸棒15を下方に押さえ込みロッド1をたわませる必要がない。外れ防止具5をパイプの周壁に当てて親指で回し込むと、外れ防止具5はパイプの周壁上をスムースに滑りながら同時にストッパー18側へ回りながらロッド1上を滑り動きロッド1に設けたコイルバネ10を押し縮める。円柱体の外れ防止具5は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。
【0026】
外れ防止具5に設けた棒状の回り止め4がパイプに当たるまで回し込み手を離すと、外れ防止具5はコイルバネ10の力でパイプ側に常に押されて回ったりすることはない。丸棒15に下方からの外力が働き外れ防止具5がバネ10側に押されても、バネ10は押し返し外れ防止具5をパイプ側に押し続けるため本体は床上に外れ落ちるようなことはない。また、このものの丸棒15に着物の帯をたくさん掛けてロッド1がさらにたわむようなことがあってもコイルバネ10は外れ防止具5をパイプD側に押し続けるため外れ防止作用は働き続ける。外す時も、丸棒15を下方におさえロッド1をたわませる必要がなく、外れ防止具5を手前に指で回すだけで外れ防止機能を解除できる。そして、フック3を少し持ち上げ本体を斜めにし、手前側に90度ほどひねりパイプへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出す。すると、外れ防止具5も回り本体をパイプから取り外せる。
【0027】
次に、通しタイプで外れ防止具5の軸穴6の短い物は次のように使用する。取り付け側のパイプに本体のコイル(a)を通し、所定に位置に止める。次に、ロッド1を下方に押さえ込みたわませながらロッド1上の外れ防止具5を滑らしパイプの周壁に押し当て手を離す。すると、たわんだロッド1が元に戻ろうとする力によって、軸穴6とロッド1との間に大きな摩擦が生じ、また取り付けパイプと外れ防止具5の接触する部分にも大きな摩擦が生じる。そのため、外れ防止具5は動かず、下方からの外力もブロックする。本体は、コイル(a)に設けた摩擦の大きな被覆材7の作用もありしっかりとパイプに絡みつき外れ落ちることはない。そして、先端側に丸いかぎ状フックにランタン等を吊るし掛ける。また、吊り下げる重量が大きくてロッド1が更にたわむようなことがあっても磁石等の回りとめ4の働きによりロッド1の向こう側にまわり落ちることもなく外れ防止機能は作用続ける。外す時は、逆の操作すなわち、ロッド1を下方に押さえ込みロッド1をたわませ、外れ防止具5を手前又は後ろ側に軽く回したり、ロッド1の先端側に滑らしたりして外れ防止機能を解除する。
【0028】
次に、通しタイプで外れ防止具5の軸穴6の長いものは次のように使用する。取り付け側のパイプに本体のコイル(a)を通し、所定に位置に止める。そして、ロッド1を下方に押さえ込みロッド1をたわませながら、外れ防止具5を取り付けパイプの周壁に当てて回り止め4が取り付けパイプに当たるまで回し込み、手を離す。すると、たわんだ力は外れ防止具5をロッド1上の挟持片8側に押そうとするが、挟持片8はロッド1にしっかりと固定されているため、取り付けパイプ等と外れ防止具5の接触する部分に大きな摩擦が生じ外れ防止具5は動かない。また、コイル(a)及びコイル(a)寄りのアーム(b)にかけて設けた摩擦の大きな被覆材の作用も手伝い、本体は取り付けパイプにしっかりと固定され、外力が働いても外れ落ちることはない。もし、重い帯を数枚重ねて掛けるようなことがありロッド1がさらにたわむようなことがあっても回り止め4が働き外れ防止具5は向こう側に回り落ちることはない。外す時は、逆の操作すなわち、ロッド1を下方に押さえ込みながら外れ防止具5を手前側または後ろ側に回し取り外す。
【0029】
次に、通しタイプで外れ防止具5の軸穴6の長くバネ10を併用するものは次のように使用する。取り付け側のパイプに本体のコイル部を通し、所定に位置に止める。このものは、外れ防止具5を操作するときにロッド1を下方に押さえ込みロッド1をたわませる必要がない。円柱体の外れ防止具5を取り付け円筒パイプの周壁に当てて回し込むと、外れ防止部具5は取り付けパイプの周壁上を回りながら同時に挟持片8側にロッド1上を滑り動きロッド1に設けたコイルバネ10を押し縮める。外れ防止具5に設けた棒状の回り止め4がパイプ側に当たるまで回し込み手を離すと、外れ防止具5はコイルバネ10の力で取り付けパイプ側に常に押されて回ったりすることなく取り付け側のパイプに止まる。下方からの外力が働いてもコイルバね10は外力を吸収し外れ防止具5を取り付けパイプ側に押し続けるため、またコイル(a)及びコイル(a)寄りのアーム(b)にかけて設けた摩擦の大きな被覆材の作用も手伝い、本体は円筒パイプにしっかりと絡みつき床上に外れ落ちるようなことはない。また、このもののロッド1側に着物の帯を何枚も掛けてロッド1がさらにたわむようなことがあってもコイルバネ10は外れ防止具5をパイプ側に押し続けるため外れ防止作用は働き続ける。外す時も、ロッド1を下方におさえロッド1をたわませる必要がなく、外れ防止具5を手前又は後ろ側に回すだけでよい
【0030】
本発明に係るハンガー用外れ防止具5のうち、短い軸穴6を持つものは通しタイプ及び横掛けタイプの両者とも単独で使用できる。軸穴の長いものにおいては両者とも挟持片8を必要とする。このものを従来のハンガーに取り付け使用する作用は本発明に係るハンガーと同じである。
【0031】
以上のものにおいて、コイル(a)及びアーム(b)には丸棒や角棒等の棒状のもの、板状のもの、丸パイプや角パイプ等の筒状のものを使用できる。そして、材質としては金属以外に、合成樹脂製、ガラス製、陶器製、木製のもの等が利用できる。又、コイル(a)とアーム(b)は棒等のもので一体に製作することもできるし、コイル(a)とアーム(b)を別体として連結したものとしてもよい。また、実施例におけるコイルの巻きか方は、上方に向かって右巻きに巻かれているが左巻きとしてもよい。
次に、ここでいう棒状体は、二つの意味を持つ。一つは外れ防止掛け具本体を掛け吊るすための柱としての棒・パイプ等の棒状体を意味する。もう一つの意味は外れ防止具掛け具本体に掛ける、例えば、剣道の竹刀・野球のバッド・吊り竿・ゴルフのクラブ等の棒状体を意味する
次にコイルの形状は円筒状に巻いたもの、三角状に巻いたもの、四角状に巻いたもの等が使用できる。
【0032】
次に、バネ10としては押しバネばかりでなく引きバネも使用できる。また、板ばね等を合成樹脂等で持ち上がり防止部材と一体化したものとしてもよい。そして、バネ材で製作した外れ防止具(5)も使用できる。
次に、被覆材7としては摩擦の大きな合成樹脂や合成ゴムで製作されたチューブ状のものを通しいれる以外に、摩擦の大きなものを貼り付けたり、溶着したりしたものとしてもよい。また、ぴったりと通しいれた厚手のチューブ等は挟持片8や滑り止め用のストッパー18として使用できる。
【発明の効果】
【0033】
本発明に係る外れ防止掛け具を使用するときは、操作が非常に簡単で、荷重が掛かっていてもいなくても外力が作用したときに、取り付け側の柱状体の回りを滑り落ちたり床等に落下したりするようなことはない。
又、逆に柱状体を掛けるために本発明の外れ防止掛け具を使用したときにおいて、操作が非常に簡単で荷重が掛かっていてもいなくても外力によってコイル(a)側に通した柱状体がコイル(a)の中を滑り動いたり抜け落ちたり、あるいはコイル(a)側にからめ止めた柱状体が床等に落下したりするようなことはない。
本発明に係る外れ防止掛け具用滑り防止具を従来ハンガー取り付けて使用する場合の効果も同様である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】発明を実施するための形態を示す正面図である
【図2】実施例1を示す正面図である。
【図3】実施例2の構造及び作用を示す正面図である。
【図4】実施例3を示す正面図である。
【図5】実施例4を示す部分断面正面図である。
【図6】実施例5を示す部分断面正面図である。
【図7】従来技術を示す正面図である。
【図8】従来技術を示す平面図である。
【図9】実施例5における外れ防止具5の斜視図である。
【図10】外れ防止具5を示す斜視図である。
【図11】外れ防止具5を示す斜視図である。
【図12】外れ防止具5を示す斜視図である。
【図13】実施例6の構造及び作用を示す正面図である。
【図14】外れ防止具5を示す正面図である。
【図15】外れ防止具5を示す斜視図である。
【図16】実施例7を示す部分断面正面図である
【図17】実施例8に示す部分断面正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
発明を実施するための形態を図1に基づいて説明する。図1は正面図である。
断面矩形のロッド1の一端側は、取り付け側のパイプAである断面正方形の角筒にはまる寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、パイプAに横から絡ませることができるようにしている。パイプAに取り付けたロッド1の他端側は、曲線状のコイル(a)より横方向に、水平ではなく先上がりにまっすぐに伸びるアーム(b)の先端側を丸いかぎ状のフック3としている。また、コイル(a)を含めたロッド1の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通している。そしてアーム(b)に外れ防止具5の軸穴6を通し、外れ防止具5がアーム(b)上で前後にスライドできるようにしている。この外れ防止具5は、ロッド1に丁度はまる長方形の軸穴6をもった短いスリーブ上に、スリーブ長と同じくらいの寸法の径をもつ丸棒をパイプA側に傾けて設けている。そして、このものの長さはパイプA側に渡しかけられる十分な長さとしている。
【0036】
図1に示したものは、次のように使用する。先端側のフック部3を握り、コイル(a)寄りのアーム(b)パイプAの側面にあてがい、コイル部(a)をパイプAの横から引き込めるようにして、コイル部(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプAを抱き込みパイプAの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル部(a)をパイプAに絡ませる。そして、軸穴6の短いこの外れ防止具5をコイル(a)寄りに滑らし移動させておく。次に、ロッド1を下方に押さえ込みたわませながら外れ防止具5をパイプAの周壁に押し当て手を離す。すると、たわんだロッド1が元に戻ろうとして外れ防止具5の先端側がパイプA側に押し付けられて、軸穴6とロッド1との間に大きな摩擦が生じ、同時にパイプAと外れ防止具(5)の接触する部分にも大きな摩擦が生じる。
【0037】
そのため、外れ防止具5は動かず、下方からの外力もブロックできて本体はパイプAにしっかりと絡みつき外れ落ちることはない。そして、丸いかぎ状のフック3にランタン等を吊るし掛ける。ランタンが非常に重くロッド1がさらにたわむような場合は、持ち上がり防止具5を更にパイプA側に押し付ければよい。外す時は、逆の操作すなわち、ロッド1を下方に押さえ込みロッド1をたわませる。すると、容易に外れ防止機能を解除できる。そして、外れ防止具5をフック3側にスライドさせる。次に、フック3を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側に90度ほどひねりパイプAへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体をパイプAから取り外す。また、少し太めの取り付け側のパイプ等に絡ませてロッド1が更に斜め上方に傾くような場合でも、外れ防止具5をフック3側に少し移動させた位置で、上述のように外れ防止具5を働かせることができる。
【0038】
また、このハンガーには、角棒のロッド1にピッタリとはまる円形の短い軸穴6を備えた図10、11に見られる形状の外れ防止具5も使用することもできる。図10にみられる外れ防止具5は、円形の板を4等分した扇形のかなめ部分にロッド1にちょうどはまる軸穴6を設け軸穴6と円弧までの長さをパイプA側に渡し掛ける事が出来る十分な長さとしている。このものは、ロッド1が水平状態からあまり傾かない状態で取り付けられれば扇形の外れ防止具5を向こう側に回動させてコイル(a)に乗せ掛けて外れ防止機能を働かせることもできる。外すときは、ロッド1をたわませた状態で外れ防止具5を手前に回して外れ防止機能を解除できる。図11に見られる外れ防止具5は、円筒の一方に底を設け円形のその底の中心にロッド1がちょうどはまる軸穴6を設けている。このものの内径と深さは、ロッド1上を滑らせ開口した筒の先端側がパイプAに押し当てることができるように、すなわち絡めたコイル(a)の一部が筒内にすっぽりとはまりこむ大きさとしている。外す時は、ロッド1をたわませて外れ防止具5をフック3側にずらしてから本体の取り外し操作を行う。
【実施例1】
【0039】
実施例1を図2に基づいて説明する。図2は実施例1を示す正面図である。
丸棒のロッド1の一端側は、取り付け側のパイプEであるテーパー状の鉄製円筒の外径寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、パイプEに横から絡ませることができるようにしている。コイル(a)を含めたロッド1の一端側には合成ゴム製の被覆材7であるチューブを通し、パイプEに取り付けたロッド1の他端側は曲線状のコイル部aより横方向に水平でなく先上がりにまっすぐに伸びるアーム(b)の先端側を丸いかぎ状のフック3としている。そして、コイル(a)寄りのアーム(b)部に外れ防止具5の長い軸穴6を通し、外れ防止具5が小さな角度で前後に回動できるようにしている。また、ロッド1に通した挟持片8が外れ防止具5の右側に近接している。
【0040】
このものの外れ防止具5は、半円形で厚みのある板状のものである。ロッド1に通す軸穴6は円弧側ではなく弦のすぐ際でしかも弦の中央よりも離れた位置に設け、軸穴6から弦の一端までの長さはパイプE側に渡し掛けることができる十分な長さとしている。軸穴6から弦の他端までの長さはコイル(a)側に達しない長さとしている。また、この軸穴6の上側にはスリット状の回り止め4も設けている。挟持片8は、ロッド1にちょうどはまる肉厚筒の下端側に雌ねじを設けてそれに蝶ねじ9(雄ねじ)をねじ込み、上端側には外れ防止具5に設けたスリット状の回り止め4内にはいり込み反対側に少し突出した先端に抜け防止用のストッパー21を設けたピン20を取り付けている。挟持片8は外れ防止具5から外れないようにしている。挟持片8の位置は、ロッド1が下方にたわんだときにのみ、回した外れ防止具5がパイプEと挟持変8の左端との間にはまるような位置としている。
【0041】
図2に示したものは、次のように使用する。先端側のフック部3を握り、外れ防止具5の弦側をパイプD側に押しつけたままロッド1を回して(コイル(a)をパイプEの横から引き込めるようにして)、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、コイル(a)がパイプEを抱き込みパイプEの外周に位置するようにして向こう側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプEに絡ませる。そして、ロッド1を下方に押さえ込みたわませながら外れ防止具5を向こう側に回す。外れ防止具5がパイプE側に斜めに掛け渡された時点で、回り止め4のスリット端が挟持変8の上端側に設けたピン20に当たり外れ防止具5はそれ以上向こう側に回らない。また、このとき外れ防止部具5の重心はロッド1の向こう側に移り外れ防止具5を常に向こう側に回そうとしている。そして、たわんだロッド1が元に戻ろうとしてロッド1にねじ止めされた挟持片8を介して外れ防止具5を押そうとするがパイプEに当たるため、軸穴6とロッド1との間に大きな摩擦が生じ、同時にパイプEと外れ防止具5の接触する部分にも大きな摩擦が生じ外れ防止具5はパイプEと挟持片8との間にしっかりと挟まれ動かない。そのため、本体はパイプEにしっかりと絡みつき外力が働いても外れ落ちることはない。
【0042】
そして、丸いかぎ状フック3にランタンを吊るし掛ける。たとえランタンが非常に重いものであってロッド1がさらにたわむようなことがあっても、回り止め4の働きで外れ防止具5は向こう側に回らない。ず、外す時は、逆の操作すなわち、ロッド1を下方に押さえ込みロッド1をたわませながら外れ防止具5を手前側に回す。すると、少し回した時点で今度は反対側のスリット端がピン20に当たりそれ以上回らず外れ防止機能を解除できる。このとき外れ防止部材5の重心はロッド1の手前側に移っている。次に、フック3を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側に90度ほどひねりパイプEへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出す。すると、外れ防止具5も回り本体をパイプDから取り外すことができる。
【0043】
また、テーパー状のパイプEの径が大きくなるところで絡ませてロッド1が更に斜め上方に傾く場合、すなわちロッド1をたわませても外れ防止具5をパイプEと滑り止め8の左端との間にはめられないときは、蝶ねじ9を緩めて真下に向けたまま挟持片8をフック3側に少し移動させ固定し、外れ防止具5を働かせることができる。また、パイプEと挟持片8との間隔を微調整してたわみの弾力も調整でき、取り付けるパイプ側等への本体の保持力を加減できる。そして、外れ防止具5を向こう側に大きく回してコイル(a)に乗せ掛ける必要がなく、非常に小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。
【0044】
また、このものにおいても、軸穴6の短い図12に示した外れ防止具5も使用できる。この外れ防止具5は、半円形で薄い板状のもので、ロッド1に通す短い軸穴6は円弧側ではなくて弦のすぐ際でしかも弦の中央よりも下方に設けて、軸穴6から弦の上端までの長さは木柱B側に斜め上方に渡し掛けることができる十分な長さとしている。また軸穴6から弦の下端までの長さはコイル部aの底部側に達する長さとしている。そして、弦の上端側に磁石製の回り止め4を埋め込み、外れ防止具5の回り落ちを防ぎ、小さな回しこみ操作を可能したりする以外に、磁石の吸着力で外れ防止具5をパイプE側に引き付ける機能及び本体を吊り下げることのできる機能も合わせもっている。このものにおいても、非常に小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。
【実施例2】
【0045】
実施例2を図3に基づいて説明する。図3は実施例2の構造及び作用を示す正面図である。
丸棒のロッド1の一端側は、取り付けるスチール製の円筒パイプCの外径寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、パイプCに横から絡ませることができるようにしている。コイル(a)を含めたロッド1の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通し、パイプCへ取り付けたロッド1の他端側は、曲線状のコイル(a)より横方向に、水平ではなく先上がりにまっすぐに伸びる長いアーム(b)の先端側をかぎ状のフックとしている。そして、コイル(a)寄りのアーム(b)に円柱状の外れ防止具5の長い軸穴6を通し、持ち上がり防止具5がパイプ2上で回動及び前後にスライド可能にしている。また、ロッド1上に固定した肉厚で筒状のストッパー18を外れ防止具5の右側近くに設けている。この外れ防止具5はパイプC側に渡しかける十分な長さ(径)をもった両面が円形の背の低い円柱体で、ロッド1に通す長い軸穴6は円柱体の軸と平行に外周壁のすぐ際に設けている。ストッパー18側を向く円形の面において、円の中心から見た軸穴6方向とは反対方向の円周のすぐ際に細長い板ばね10の一端をピン11、11で止め、他端側に設けた大きめのロッド1用穴はロッド1に通している。図3において、外れ防止具5は被覆材7に当接せず板バネ10は全く利いていない。また、反対側のパイプC側を向く円形の面においては、円の中心から見た軸穴6方向とは反対側の円周のすぐ際に磁石製の回り止め4を埋め込んでいる。
【0046】
図3に示したものは、次のように使用する。先端側のフック部3を握り、外れ防具材5をパイプC側に押しつけたままロッド1を回してコイル(a)をパイプCの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプCを抱き込みパイプCの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプCに絡ませる。このものは、外れ防止具5を操作するときにロッド1を下方に押さえ込みたわませる必要がない。持ち上がり防止具5をパイプCの周壁に当てて親指で回し込むと、軸穴6の長い外れ防止具5は周壁上をスムースに滑りながら同時にストッパー18側へ回りながらロッド1上を滑り動き外れ防止具5に設けた板ばね10を押し縮める。円柱体は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。
【0047】
外れ防止具5に設けた磁石製の回り止め4がパイプCに当接した時点で手を離すと、外れ防止具5は板バネ10の力でパイプC側に押され同時に磁力によりパイプC側に吸い付き回ったりすることはない。ロッド1の先端側に下方からの外力が働き外れ防止具5をバネ方向に押しても板バネ10が外力を吸収し押し返し持ち上がり防止具5をパイプC側に押し続けるため本体は床上に外れ落ちるようなことはない。また、吊り掛けるランタン等が非常に重いものであってロッド1がさらにたわむようなことがあっても、外れ防止具5は板ばね10によりパイプC側に押され続け回ることはない。外す時も、ロッド1を下方に押さえ込む必要がなく外れ防止具5を指で手前に回すだけで外れ防止機能を解除できる。そして、フック3を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側に90度ほどひねりパイプCへの絡みを解き、コイル部aを斜め下方に押し出す。すると、外れ防止具5も回り本体をパイプCから取り外せる。
【0048】
このものにおいては、回り止め4の磁石は外れ防止具5を鉄パイプ側に引き寄せる作用もある。パイプCの径が多少大きなものに絡ませてロッド1が更に斜め上方に傾くことがあっても板ばね10の作用により外れ防止具5を有効に働かせることができる。また、本体を掛け外すときにロッド1をたわませるための押さえ込み操作を必要としない。円柱体を向こう側に大きく回してコイル部aに乗せ掛ける必要がなく、滑らかな小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。
【実施例3】
【0049】
実施例3を図4に基づいて説明する。図4は実施例3を示す正面図である。
円筒パイプ2の一端側は、取り付け側の円柱状木柱Bの外径寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、木柱Bに横から絡ませることができるようにしている。コイル(a)を含めたパイプ2の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通し、木柱Bへ取り付けたロッド1の他端側は、曲線状のコイル(a)より横方向に、水平ではなく先上がりにまっすぐに伸びる短いアーム(b)となっている。そして、コイル(a)寄りのアーム(b)に円柱状の外れ防止具5の長い軸穴6を通し、外れ防止具5がパイプ2上で回動及び前後にスライド可能にしている。
【0050】
また、短いアーム(b)の先端側を着物の帯幅くらいの長さで一端側に穴12を設けた木製の丸棒に差し込み固定している。このものにおいては、帯かけ用の丸棒が挟持変8となっている。このもの外れ防止具5は、木柱B側に渡し掛けることのできる十分な長さ(径)をもった両面が円形の背の低い円柱体で、パイプ2に通す長い軸穴6は円柱体の中心軸と平行に外周壁のすぐ際に設けている。そして木柱B側を向く円形の面において、円の中心から見た軸穴6方向とは反対側の円周のすぐ際には、木柱B側に渡し掛けられる長さをもった細い棒状の回り止め4を面に垂直に設けている。パイプ2上において、挟持変8である丸棒の左端のポジションは、パイプ2を下方にたわませたときに、外れ防止具5を回り止め4が木柱Bに当たるまで抵抗なく回し込め、しかもたわめたパイプ2が元に戻ろうとしたときには、円柱状の外れ防止具5を木柱B側との間ではさみ込める位置としている。
【0051】
図4に示したものは、次のように使用する。丸棒でできた挟持片8の中央を握り、外れ防止具5を木柱B側に押しつけたまま丸棒を回してコイル(a)を木柱Bの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)が木柱Bを抱き込み木柱Bの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)を木柱Bに絡ませる。そして、丸棒の挟持片8を手の平で下方に押さえ込みパイプ2をたわませながら、被覆材7に近接していた外れ防止具5を木柱Bの周壁に当てて親指で回し込むと、軸穴6の長い外れ防止具5は木柱Bの周壁上をスムースに滑りながら同時に挟持片8側へ回りながらパイプ2上を滑り動く。円柱体は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。
【0052】
たわませたまま回り止め4が木柱Bに当たるまで回し込み手を離す。または次のように操作することもできる。パイプ2をたわませながら丸棒の裏側から中指で外れ防止具5をはじき出し、手を離す。(円柱の持ち上がり防止具5は一瞬にして回り止め4がパイプBに当たるまで回転し、外れ防止具5の重心はパイプ2の向こう側に移り持ち上がり防止具5を常に向こう側に回そうとしている。)すると、たわんだパイプ2は元に戻ろうとしてパイプ2に固定された挟持片8を介して外れ防止具5を木柱B側に押し付ける。そのため外れ防止具5は木柱Bと挟持片8との間で強く挟まれる。本体は木柱Bにしっかりと固定され、下方から外力が働いても外れ落ちることはない。また、次のような使い方もできる。丸棒を下方に押さえてパイプ2をたわませるのではなく、円柱体の外れ防止具5を木柱Bと丸棒(挟持片8)の左端との間に割り込ませるように回り止め4が木柱Bに当たるまで強く回し込む。強く回しこむことによりパイプ2をたわませる。
【0053】
そして、滑らかな丸棒でできた挟持片8上に着物の帯等を横から乗せ掛け使用する。重い帯を数枚重ねて掛けるようなことがありパイプ2がさらにたわむようなことがあっても回り止め4が働き外れ防止具5は向こう側に回り落ちることはない。外す時は、逆の操作すなわち、丸棒でできた挟持片8を下方に押さえ込みながら外れ防止具(5)を指で手前に回し外す。次に、丸棒の挟持片8を少し持ち上げ本体を斜めにして、丸棒(挟持片8)を手前側に90度ほどひねり持ち上げ木柱Bへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体を木柱Bから取り外せる。このものにおいても、円柱体を向こう側に大きく回してコイル部(a)に乗せ掛ける必要がなく、滑らかな小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。
【実施例4】
【0054】
実施例4を図5に基づいて説明する。図5は実施例4を示す部分断面正面図である。
丸棒のロッド1の一端側は、取り付け側のパイプDであるテーパー状円筒の中間辺りの外径寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、パイプDに横から絡ませることができるようにしている。コイル部(a)を含めたロッド1の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通し、パイプDへ取り付けたロッド1の他端側は、曲線状のコイル(a)より横方向に、水平ではなく先上がりにまっすぐに伸びる短いアーム(b)となっている。そして、コイル(a)寄りのアーム(b)に外れ防止具5の長い軸穴6を通し、外れ防止具5がロッド1上で回動及び前後にスライドできるようにしている。
【0055】
また、アーム(b)が短いロッド1の先端側に、ロッド1上に固定したリング状のストッパー18を設け、外れ防止具5との間のロッド1上に座金17とコイルばね10をはめ入れ、コイルばね10で外れ防止具5を押し付けて被覆材7に当接させている。このものの外れ防止具(5)は、パイプD側に渡し掛けることのできる十分な長さ(径)をもった両面が円形の背の低い円柱体で、ロッド1に通す長い軸穴6は円柱体の軸と平行に外周壁のすぐ際に設けている。パイプD側を向く円形の面において、円の中心から見た軸穴6方向とは反対側の円周のすぐ際に木柱B側に渡し掛けられる長さをもった細い棒状の回り止め4と外れ防止具5と一体化して面に垂直に設けている。そして、ストッパー18から先のロッド1の先端側を、着物の帯幅くらいの長さで一端側にコイルばね10も一緒に収容できる穴13とロッド1が丁度はまる穴14を設けた木製の丸棒15に差し込み固定して、穴13を設けた側の丸棒15の一端が外れ防止具5の右側近くに位置するようにしている。
【0056】
図5に示したものは、次のように使用する。丸棒15の中央辺りを握り、外れ防止具5をパイプD側に押しつけたまま丸棒15を回してコイル(a)をパイプDの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプDを抱き込みパイプDの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプDに絡ませる。このものは、外れ防止具5を操作するときに丸棒15を下方に押さえ込みロッド1をたわませる必要がない。外れ防止具5をパイプDの周壁に当てて親指で回し込むと、軸穴6の長い外れ防止具5はパイプDの周壁上をスムースに滑りながら同時にストッパー18側へ回りながらロッド1上を滑り動きロッド1に設けたコイルバネ10を押し縮める。円柱体の持ち外れ防止具5は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。
【0057】
外れ防止部具(5)に設けた棒状の回り止め4がパイプDに当たるまで回し込み手を離すと、外れ防止具5はコイルバネ10の力でパイプD側に常に押し付けられて回ったりすることはない。丸棒15に下方からの外力が働き外れ防止具5がバネ10側に押し付けられても、バネ10は押し返して外れ防止具5をパイプD側に押し続けるため本体は床上に外れ落ちるようなことはない。また、このものの丸棒15に着物の帯をたくさん掛けてロッド1がさらにたわむようなことがあってもコイルバネ10は外れ防止具5をパイプD側に押し続けるため外れ防止作用は働き続ける。外す時も、丸棒15を下方におさえロッド1をたわませる必要がなく、外れ防止具5を手前に指で回すだけで外れ防止機能を解除できる。そして、フック3を少し持ち上げ本体を斜めにし、手前側に90度ほどひねりパイプDへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体をパイプから取り外せる。
【0058】
このものにおいても、円柱体を向こう側に大きく回してコイル(a)に乗せ掛ける必要がなく、滑らかな小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。また、テーパー状のパイプDの径が大きくなるところで絡ませて丸棒15が更に斜め上方に傾いてもコイルバネ10の作用により外れ防止具5を働かせることができる。また、本体を掛けたり、外したりするときにロッド軸1をたわませるための押さえ込み操作を必要としない。
【実施例5】
【0059】
実施例5を図6に基づいて説明する。図6は実施例5を示す部分断面正面図である。
丸棒のロッド1の一端側は、取り付け側の木柱Bの外径寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、木柱Bに絡ませることができるようにしている。木柱Bへ取り付けたロッド1の他端側は、曲線状のコイル(a)より横方向に、水平ではなく先上がりにまっすぐに伸びる長いアーム(b)となっている。また、コイル状のコイル部aを含めたロッド1の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通している。そして、コイル(a)寄りのアーム(b)からアーム(b)の先端にかけて、円柱体と着物の帯幅ほどの長さの丸棒を一体化した外れ防止具5の長い軸穴6を通し、外れ防止具5がロッド1上で前後に回動及びスライドできるようにしている。
【0060】
このものの外れ防止具5は、図9に示すようにロッド1上で回動させたときに木柱B側に渡し掛けることのできる十分な径と、本体を木柱Bの横から取り込み絡ませることのできる十分な空間を確保するための木柱Bの外径寸法よりも大きな高さとを持った円柱体に、着物の帯幅くらいの長さで少し太めの丸棒の一端側を円柱体の底部よりはみ出して一体化したものである。
(中心に軸穴6を持つ丸棒のみをロッド1上で回動できる外れ防止具5として使用した場合、軸穴6より丸棒の外周まで距離がありすぎてコイル(a)の引き込み口に木柱B側へコイル(a)を引き込むことができない。)木柱B側を向く円柱体の円形の面において、軸穴6から円の中心に向かう方向と平行ではなく少しの角度を持った方向に、木柱Bの周壁にはまる溝を設けて外れ防止具5の回り止め4としている。ロッド1に通す軸穴6は、円柱体の軸と平行に外周壁のすぐ際に設け丸棒も中心も一緒に貫き通したものとしている。さらに丸棒の他端側は一段と大きくした穴16としている。そして、この外れ防止具5をロッド1の先端側よりコイル(a)寄りに差し込み、穴16より外側にチョット顔を出すロッド1の先端側に少し強めのコイルばね10をはめこみコイルばね10の1端側を潰し、ロッド1上での滑り止めの効果を持たせている。そして、強めのコイルバネ10により、大きい外れ防止具5を樹脂性チューブの被覆材7側に付勢させ当接させている。
【0061】
図6に示したものは、次のように使用する。コイル(a)と外れ防止具5を両手で水平にもって外れ防止具5またはロッド1を適度に回し、コイル(a)を木柱B側へ引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)が木柱Bを抱き込み木柱Bの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)を木柱Bに絡ませる。このものは、外れ防止具5を下方に押さえ込みロッド1をたわませる操作が必要ない。つぎに、長い丸棒と一体になっている円柱体を木柱Bの周壁に当てて回し込むと、丸棒と円柱体を一体化したものである軸穴6の長い外れ防止具5は、回りながら同時にロッド1上をコイルバネ10側にすべり動きロッド1の先端側に設けたコイルバネ10を押し縮める。この円柱体は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。
【0062】
さらに、持ち上がり防止具5の円柱体に設けた溝状の回り止め4が木柱B側にはまり込むまで回して手を離す。すると、外れ防止具5はコイルバネ10の力で木柱B側に押しつけられるため回ったりすることはない。外れ防止具5の先端側に下方からの外力が働き、てこの原理で外れ防止具5をロッド1の先端側にスライドさせてもコイルバネ10は外れ防止具5を押し返し外力を吸収して外れ防止具5を木柱B側に押し続ける。そのため本体は床上に外れ落ちるようなことはない。また、このものの丸棒に着物の帯を何枚も掛けてロッド1がさらにたわむようなことがあってもコイルバネ10は外れ防止具5を木柱B側に押し続けるため外れ防止作用は働き続ける。外す時も、外れ防止具5を下方に押さえ込みロッド1をたわませる必要がない。取り付ける場合同様に、外れ防止具5を手前側に適度に回して押し出せるようにして、フック部3を少し持ち上げロッド1を斜めにし、手前側に90度ほどひねり絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体を木柱Bから取り外す。
【0063】
このものにおいては、本体を掛け外すときにロッド1をたわませるための押さえ込み操作を必要としない。外れ防止具5の丸棒の部分だけを握って全ての操作ができ扱い易い。また、円柱体を向こう側に大きく回してコイル(a)に乗せ掛ける必要がなく、小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。また、木柱Bより外径が多少大きなものに絡ませて、更に外れ防止具5が斜め上方に傾いてもコイルばね10の作用により外れ防止具5を働かせることができる。
【実施例6】
【0064】
実施例6を図13に基づいて説明する。図13は実施例6を示す正面図である。
丸棒のロッド1の一端側は、取り付けるパイプCであるスチール製の円筒の外側にはまる寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、パイプCに横から絡ませることができるようにしている。パイプCに取り付けたロッド1の他端側は曲線状のコイル(a)より横方向に、水平でなく先上がりにまっすぐに伸びるアーム(b)とかぎ状のフック3とになっている。また、コイル状のコイル部aを含めたロッド1の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通している。そして、ロッド1上のアーム(b)には、バネ材で製作した線材の一端側をロッド1にちょうどはまるように2巻きほどまいて短い軸穴6とし、他端側は斜め上方側に伸ばして先端側を円弧状に曲げた回り止め4とした外れ防止具5を挿入している。このものの斜め上方に伸びる腕のながさは、パイプC側に渡しかけられる十分な長さとしている。そして、この外れ防止具5はロッド1上で前後にスライド及び回動できる。
【0065】
図13に示したものは、次のように使用する。先端側のフック部3を握り、コイル部a寄りのアーム(b)をパイプCの側面にあてがい、コイル(a)をパイプCの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプCを抱き込みパイプCの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプCに絡ませる。このものは、ロッド1を押し下げてたわませる必要がない。外れ防止具5をコイル(a)寄りに滑らしパイプCの周壁に強く押し当て手を離す。すると、バネ材で製作した外れ防止具5の弾力で、コイル状の短い軸穴6とロッド1との間に大きな摩擦が生じ、同時にパイプCと外れ防止具5の接触する円弧状の回り止め4の部分にも大きな摩擦が生じる。
【0066】
そのため、外れ防止具5は動かない。下方からの外力が働いても押し返し、外れ防止具5自らをパイプD側に押し続けるため本体は床上に外れ落ちるようなことはない。また、このもののフック3に大きな荷重を掛けてロッド1がさらにたわむようなことがあっても弾力のある外れ防止具5は自らパイプC側を押し続けるため外れ防止作用は働き続ける。外す時も、ロッド1を押さえ込み下方にたわませる必要がなく、外れ防止具5をフック3側にずらすだけで外れ防止具5を解除できる。そして、フック3を少し持ち上げ本体を斜めにし、手前側に90度ほどひねりパイプCへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出す。すると、外れ防止具5も回り本体をパイプから取り外せる。また、少し太め又は少し細めの取り付け側のパイプに絡ませてロッド1が斜め上方又は斜め下方に傾く場合でも、この斜め前方に突き出る外れ防止具5は外れ防止機能を働かせることができる。
【0067】
また、図14及び図15に示すような外れ防止具5を上述のハンガーに使用することもできる。すなわち薄くて幅の狭い板ばね5を2箇所で折り曲げ、一方は斜め上方に長くして取り付けパイプ等側に渡しかけられるくらいの長さとして他方は直角に短くしている。そして、底部にはロッド1にちょうどはまる2つの穴をあけて軸穴6とし、斜め上方に伸びる先端側を円弧状に折り曲げた回り止め4を設けた外れ防止具5である。このものは、軸穴6の全長が長いため、ロッド1上で滑りやすく単独では用いることができず、取り付け側のパイプ等側との間で外れ防止具5を挟持する挟持片8を併用する。このものも、パイプC側に出っ張っており、少し太め又は少し細めの取り付け側のパイプに絡ませてロッド1が斜め上方又は斜め下方に傾く場合でも、外れ防止機能を働かせることができる。取り付けた少し太め又は少し細めの取り付け側のパイプでも外れ防止具5の機能を働かせることがきる。図15に示す外れ防止具5は、一端を円筒パイプの軸に直角に、他端側を軸に斜めに切断したもので、断面の一方は円形で他方は楕円形となっている。斜めに切断されたこの円筒の一番背の低い部分の内側にロッド1にちょうどはるパイプを円筒軸に平行に設け軸穴6とし、一番背の高い部分の周壁には取り付けパイプ等の周壁にピッタリはまるように切り欠いた回り止め4を設けている。このものも、軸穴6の全長が長いため、ロッド1上で滑りやすく単独では用いることができず、挟持片8を併用する。そして、この斜め上方に突き出る外れ防止具5は少し太め又は少し細めの取り付け側のパイプに絡ませてロッド1が斜め上方又は斜め下方に傾く場合でも、外れ防止機能を働かせることができる。
【実施例7】
【0068】
実施例7を図16に基づいて説明する。図16は実施例7を示す部分断面正面図である。このものは、重量物を吊るせるようにしたものでロッド1が太く人力では下方にたわめることが困難なためねじによるジャッキ効果を利用している。丸棒のロッド1の一端側は、取り付ける側のパイプAである断面正方形の角筒の外側にはまる寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状に、パイプAに横から絡ませることができるようにしている。パイプAに取り付けたロッド1の他端側は曲線状のコイル(a)のより横方向に、水平ではなく先上がりにまっすぐに伸びるアーム(b)と丸いかぎ状のフック3になっている。また、コイル状のコイル部aを含めたロッド1の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通している。そして、ロッド1上のアーム(b)に円筒スリーブ上に設けた球体状の外れ防止具5の軸穴6を通し、持ち上がり防止具5がロッド1上で前後にスライド及び回動できるようにし、この球体の大きさは取り付けパイプ等側に渡し掛けられる十分な大きさとしている。この外れ防止具5に隣接して太いコイルバネ10、大き目の座金24の順にこれらをロッド1上に設けている。座金24の隣には、ロッド1上に固定した雄ねじ23とその雄ねじ23にねじ込まれた雌ねじ22とからなる挟持片8を設け、ねじのジャッキ効果により強力なコイルバネ10を押し縮め、球状の外れ防止具5を角パイプAと挟持片8との間で弾力的に挟持できるようにしている。
【0069】
図16に示したものは、次のように使用する。先端側のフック部3を握り、コイル部a寄りのアーム(b)をパイプAの側面にあてがい、コイル(a)をパイプの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプAを抱き込みパイプAの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプAに絡ませる。次に、雌ねじ26を回し込みコイルバネ10を押し縮め外れ防止具5をパイプAとの間で挟持させる。このものにおいては、ロッド1を下方に押さえ込んでたわませる必要がない。更に重い物を吊り下げてロッド1が更に下方にたわむことや下方からの外力が作用してもコイルバネ10は外れ防止具5を弾力的に押し続けるためで外れ防止具5は角パイプAから離れず外れ防止機能を維持することができる。よって、本体はパイプAにしっかりと絡みつき外れ落ちることはない。
【0070】
外す時は、逆の操作すなわち、雌ねじ26を逆方向に回しコイルバネ10の利きを十分に緩めてから外れ防止具5を手前に回し解除する。次に、ロッド1を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側に90度ほどひねりパイプAへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体をパイプAから取り外す。また、少し太め又は少し細めの取り付け側のパイプに絡ませてロッド1が更に斜め上方又は斜め下方に傾く場合でも、パイプA側に出っ張った球状の外れ防止具(5)は同じポジションで外れ防止機能を働かせることができる。
【実施例8】
【0071】
実施例8を図17に基づいて説明する。図17は実施例8を示す部分断面正面図である。
丸棒のロッド1の一端側は、取り付ける側の木柱Bである円柱の外径寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、木柱Bに横から絡ませることができるようにしている。コイル(a)を含めたロッド1の一端側には被覆材7である樹脂製のチューブを通し、木柱Bに取り付けたロッド1の先端側は、曲線状のコイル(a)より横方向に水平ではなくまっすぐに先上がりに伸びる短いアーム(b)としている。また、その先端側には雄ねじが切られている。そして、コイル(a)寄りのアーム(b)に円柱状の外れ防止具5の長い軸穴6を通し、外れ防止具5がパイプ2上で前後にスライド及び回動できるようにしている。
【0072】
また、雄ねじ26を切ったロッド1の先端側を着物の帯幅くらいの長さの丸棒28の一端側に穴24を設けてその穴24の中に固定した雌ねじ27にねじ込めるようにし、穴24の入り口にはキャップ25を取り付けている。このものにおいては、穴24に雌ねじ27を設けた丸棒28が、外れ防止具(5)を木柱Bとの間で挟持する挟持片8となっている。このものの外れ防止具5は、木柱B側に渡し掛けることのできる十分な長さ(はば)をもった両面が円形の背の低い円柱体で、ロッド1に通す長い軸穴6は円柱体の軸と平行に外周壁のすぐ際に設けている。そして木柱B側を向く円形の面において、円の中心から見た軸穴6方向とは反対方向の円周のすぐ際に木柱B側に渡し掛けられる長さをもった細い棒状の回り止め4を面に垂直に設けている。
【0073】
図17に示したものは、次のように使用する。棒状の挟持片8の中央を握り、外れ防止具5を木柱B側に押しつけたまま丸棒28を回してコイル(a)を木柱Bの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a9が木柱Bを抱き込み木柱Bの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)を木柱Bに絡ませる。そして、被覆材7に近接していた軸穴6の長い外れ防止具5を木柱Bの周壁に当てて親指で回し込むと、外れ防止具5は木柱Bの周壁上をスムースに滑りながら同時に挟持片8側へ回りながらロッド1上を滑り動く。円柱体は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。外れ防止具5が棒状の回り止め4が木柱Bに当たるまで回し込み、次に棒状の挟持片8を回してねじを効かせ、外れ防止具5を木柱B側に押し付ける。このとき外れ防止具5の重心はロッド1の向こう側に移り外れ防止具5を常に向こう側に回そうとしている。
【0074】
そして、滑らかな丸棒でできた挟持片8上に着物の帯等を横から乗せ掛け使用する。重い帯を数枚重ねて掛けるようなことがありロッド1が更にたわむようなことがあっても回り止め4が働き外れ防止具5は向こう側に回り落ちることはない。外す時は、逆の操作すなわち、棒状の挟持片8を取り付けたときとは反対の方向に回して、すなわちねじを緩めて挟み込みを解除して外れ防止具5を指で手前に回し外す。次に、棒状の挟持片8を少し持ち上げ本体を斜めにして、ロッド1を手前側に90度ほどひねり持ち上げ木柱Bへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出す。すると、外れ防止具5も回り本体を木柱Bから取り外せる。このものにおいては丸棒28を押さえ込んで、ロッド1をたわませる必要がなくねじで締めあげる。また、円柱体を向こう側に大きく回してコイル(a)に乗せ掛ける必要もなく、滑らかな小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。
【符号の説明】
【0075】
(a) コイル
(b) アーム
4 回り止め
5 外れ防止具
6 軸穴
7 被覆材
8 挟持片
10 バネ
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒やパイプの一端側をコイル状に巻き、棒状やパイプ状等の柱に絡ませて他端側にランタンや帯等を掛けて使用するハンガーを、外力により容易に滑り落ちたり落下したりすることのないようにしたハンガーに関するものである。また、該ハンガーに取り付けて使用するハンガー用持ち上がり防止具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、太い針金一端側をまるいコイル状に巻いたものを垂直な円筒パイプに取り付け、他端側を腕木として掛け吊るすハンガーとしては、取り付け側のパイプに巻かれたコイル(a)を下方又は上方から通して使用する通しタイプのものと、通さずにコイル(a)をパイプに直接横から絡ませて使用する横掛けタイプのものがある。横掛けタイプとしては、これまで特許文献1に開示されるものが使用されてきた。すなわち、図7及び図8にみられるように、ステンレスの丸棒で作られたロッド1の一端側を、取り付け側のパイプの外径寸法よりも大きな内径とピッチ幅で円筒形に1巻きほど巻いたコイルaに加工し、コイル(a)をパイプの横から引き込めて絡ませることができるようにしている。そして、コイル(a)には摩擦の大きな樹脂製チューブの被覆材7を取り付け、曲線状のコイル(a)より横方向まっすぐに伸びるロッド1の先端側をかぎ状にしたフック3に、ランタンの手提げ部分を吊るせるようにしたものである。他の使用例として、短くしたロッド1の先端側に着物の帯幅ほどの長さの木製の丸棒を取り付けて帯掛けとしたものもある。一方、通しタイプのものは、ロッド1の一端側を、取り付け側のパイプ等の外径寸法よりも少し大きな内径寸法で円筒形に細かいピッチで2巻きほど巻いたコイル(a)とし、コイル(a)辺りには摩擦の大きな樹脂製チューブの被覆材7を取り付け、横方向にのびる他端側をランタンや着物の帯等を掛けるものとしている
【0003】
この従来のハンガーは、次のように使用する。横掛けタイプの場合、ロッド1の先端側のフック部3を握り、コイル(a)寄りのアーム(b)を取り付けパイプの手前側の周壁にあてがい、ロッド1を回してコイル(a)をパイプの横から引き込めるようにして、コイルaを斜め上方向に引き入れ(コイル(a)がパイプを抱き込みパイプの外周に位置するようにして)、向こう側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプに絡ませ手を離す。すると、横に伸びるロッド1の重さでコイル部にも設けた被覆材7とパイプの間に大きな摩擦が生じ、ハンガーはパイプに絡みつき固定される。ロッド1の先端側に重量のあるランタンや帯等を掛け吊るすと更に摩擦が大きくなりしっかりと絡みつき固定状態が安定する。本体の向きや高さを調整するときは、先端側を少し持ち上げてから上げ下げしたり回したりして調整する。そして、適当な所で手を離すと固定される。
【0004】
外すときは逆の操作、すなわちフック部3を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側に90度ほどひねりパイプへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体をパイプから取り外す。つぎに、通しタイプのものは、取り付け側のパイプに差し込んで使用する。高さや向き調整をするときは、同様に先端側を少し持ち上げた状態で上下させたり回したりして適当な所で手を離す。すると、ロッド1の重さでチューブ状の被覆材7とパイプの間に大きな摩擦が生じ、本体はパイプに絡みつき固定される。両タイプとも、厚みのある合成ゴム製や合成樹脂製の被覆材7をコイル(a)に設けるためと、高さ調整のときに本体を上下にスライドさせやすくするため、コイル(a)の内径は取り付け側のパイプ等の外径寸法よりも大きくして遊びを持たせている。特に、横掛けタイプにおいては取り付け側のパイプ等の外径よりもかなり大きなコイルピッチすなわちステンレスの丸棒どうしの間隔を広くとり、コイル(a)の取り付けパイプ側への引き込みを容易にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−103999
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のように、従来の横掛けタイプのハンガーは、垂直に立っているパイプや棒等に直接横から簡単に掛け外しできて高さや向きも簡単自在に調整ができる。そしてロッド1の先端側に荷重が掛かれば掛かるほどグリップ力はさらに増大し本体は滑りにくくなる構造の便利なものである。一方、通しタイプものも横から直接絡め止めることができない点を除けば同様の効果がある。しかし、いずれも次のような欠点があった。ランタンや着物の帯がロッド1のアーム(b)に掛けられている場合、すなわち大きな荷重がアーム(b)に掛かっているときは、本体はパイプから簡単に外れ落ちることはない。しかし、荷重が小さなときや荷重が掛かっていない場合のときに、例えば両手で持った帯を掛けようとするときにロッド1に帯が触れたりしたとき等ちょっとした外力が作用したりすると、フック(a)のパイプ等への絡みは容易に外れ本体は地上や床上に落下した。特に下方からの外力が作用すると、いとも簡単に床に落ちてしまった。通しタイプのものにおいては、直接床等に落下することはないが、通したパイプ等の回りを滑り落ちたり小刻み振動したりしながら落ちていった。そのため、そのたびごとに本体を掛け直したり、高さや向きの位置調整を再度したりしなければならなかった。
【0007】
又、従来技術において、上述のハンガーはパイプ状や棒状の柱に取り付けアーム(b)にランタン等を掛け吊るすものであるが、逆に、この便利なハンガーのコイル(a)を上側にして直立させて棒状やパイプ状の柱状体、例えば剣道の竹刀、野球のバッド、ゴルフのクラブ等用の掛け具として利用する発想は皆無であった。このような使用の場合においても上から又は下からの外力が柱状体に作用すると、この柱状体は簡単に床等に外れ落ちてしまった。
【0008】
本発明の発明者は、ハンガーに外力が作用しても取り付けたパイプ等の回りを滑り落ちたり床等に落下したりしないようにするには、どうすればよいかと考えた。そこで、無負荷のハンガーに多方向から外力を作用させ落ちる状況を繰り返し観察してみた。そして、落ちる原因を究明することができた。すなわち、図7に見られるように、ハンガーは、アーム(b)の重心である力点G、取り付け側のパイプの裏側でコイル(a)と接触する部分を支点P、取り付けるパイプの表側でコイル(a)と接触する部分を作用点Fとするレバーに置き換えることができる。ロッド1の腕木側の重さと腕の長さPGによる点Pを支点とする左回りのモーメントが作用点F及び支点Pにパイプを押し付ける力として働く。この押し付ける力は、アーム(b)左回りモーメントが一定ならば距離PFが長くなるほどすなわちコイル(a)のピッチや内径が大きくなるほど小さくなり摩擦力は減少する。負荷の小さなときや無負荷のときはアーム(b)掛かる荷重が小さい、よって押し付ける力も小さい。そのため、上方からの小さな外力であっても軽いアーム(b)はバウンドし跳ね上がり小さな持ち上がり現象が生じる。その持ち上がった一瞬、支点P及び作用点Fがパイプより離れハンガーは滑り落ちるのである。下方から外力作用する場合においては、アーム(b)に負荷が作用していても簡単に外れ落ちてしまうのである。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、簡単操作で、荷重が掛かっていてもいなくても従来ハンガーに外力が作用したときに、従来ハンガーが取り付け側の柱状体の回りを滑り落ちたり床等に落下したり、しないようにする点にある。
又、逆に柱状体を掛けるためにこの従来ハンガーを使用したときにおいて、簡単操作で、荷重が掛かっていてもいなくても外力によって従来ハンガーのコイルに通した柱状体がコイルの中を滑り動いたり滑抜け落ちたり、あるいは従来ハンガーに絡め止めた柱状体が床等に落下したりすることのないようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明においてそのような課題を解決したが、本発明に係るハンガーは次のようなものである。すなわち、棒状体又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と絡ませた棒状体側に渡し掛けられる形状とを併せ備えた外れ防止具(5)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具である。また、このものにおいて、コイル(a)及びコイル(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたり、外れ防止具5に回り止め4を設けたりしたものとしてもよい。
【0011】
または、棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力により外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と絡ませた棒状体側に渡し掛けられる形状も備えてかつ回動できるこの外れ防止具(5)を棒状体側との間で挟持する挟持片(8)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具である。また、このものおいて、外れ防止具5に回り止め4を設けたり、コイル部(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしてもよい。
【0012】
または、棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられてコイル(a)寄りのアーム(b)にはめた状態で棒状体に又は棒状体を絡ませることができる形状も備えてかつ回動もできるこの外れ防止具(5)を棒状体側との間で挟持する挟持片(8)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具である。また、このものにおいて外れ防止具(5)に回り止め4を設けたり、コイル部a及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしたものとしてもよい。
【0013】
または、棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられる形状を併せ備えた外れ防止具(5)をアーム(b)にはめて、外れ防止具(5)の軸穴(6)より前方又は後方の位置において、アーム(b)側と外れ防止具(5)側との間又はコイル(a)側と外れ防止具(5)側との間にバネ(10)を設け、外れ防止具(5)を棒状体側へ付勢できるようにした外れ防止掛け具である。また、このものおいて外れ防止具(5)に回り止め4を設けたり、コイル部(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしたものとしてもよい。
【0014】
または、棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられてコイル(a)寄りのアーム(b)にはめた状態で棒状体に又は棒状体を絡ませることができる形状も備えてかつ回動もできるこの外れ防止具(5)をアーム(b)にはめて、軸穴(6)より前方又は後方のアーム(b)において、アーム(b)側と外れ防止具(5)側との間又はコイル(a)側と外れ防止具(5)側との間にバネ(10)を設け、外れ防止具(5)を棒状体側へ付勢できるようにした外れ防止掛け具である。また、このものにおいて外れ防止具(5)に回り止め4を設けたり、コイル部(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしたものとしてもよい。
【0015】
または、棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と棒状体側に渡し掛けられる形状とを併せ備えた外れ防止具(5)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具である。また、このものにおいて外れ防止具5に回り止め4を設けたり、コイル部(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしたものとしてもよい。
【0016】
棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と棒状体側に渡し掛けられる形状も備えてかつ回動できるこの外れ防止具(5)を棒状体側との間で挟持する挟持片(8)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具である。また、このものにおいて外れ防止具(5)に回り止め4を設けたり、コイル部(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしたものとしてもよい。
【0017】
または、棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と棒状体側に渡し掛けられる形状も備えてかつ回動できるこの外れ防止具(5)をアーム(b)にはめて、外れ防止具(5)の軸穴(6)より前方又は後方の位置において、アーム(b)側と外れ防止具(5)側との間又はコイル(a)側と外れ防止具(5)側との間にバネ(10)を設け、外れ防止具(5)を棒状体側へ付勢できるようにした外れ防止掛け具である。また、このものにおいても外れ防止具(5)に回り止め4を設けたり、コイル部(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材7を設けたりしたものとしてもよい。
【0018】
又は、棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具及び棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と絡ませた又は通しいれた棒状体側に渡し掛けられる形状とを備えた外れ防止掛け具用外れ防止具(5)である。また、これらものにおいて回り止め4を設けたものとしてもよい。
【0019】
または、棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられてコイル(a)寄りのアーム(b)にはめた状態で棒状体に又は棒状体を絡ませることができる形状も備えてかつ回動もできる外れ防止掛け具用外れ防止具(5)である。また、このものにおいて回り止め4を設けたものとしてもよい。
作用
【0020】
本発明に係るハンガーは、次のように使用する。
横掛けタイプで外れ防止具5の軸穴6の短い物は次のように使用する。横からロッド1の先端側のかぎ状フック部3を握り、コイル(a)寄りのアーム(b)を取り付け側のパイプの周壁の手前側または後ろ側あてがい、コイル部aを取り付けパイプ等の横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)が取り付けパイプ等を抱き込み取り付けパイプ等の外周に位置するようにして)向こう側または手前側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプに絡ませる。次に、ロッド1を下方に押さえ込みたわませながらロッド1上の回り止め4を先端側に設けた外れ防止具5を滑らし動かし取り付け側のパイプの周壁に押し当て手を離す。すると、たわんだロッド1が元に戻ろうとする力によって、短い軸穴6とロッド1との間に大きな摩擦が生じ、また取り付けパイプ等と外れ防止具5の接触する部分にも大きな摩擦が生じる。そのため、外れ防止具5は動かず、下方からの外力もブロックし、本体は取り付け側のパイプ等にしっかりと絡みつき外れ落ちることはない。
【0021】
また、コイル(a)及びコイル部(a)寄りのアーム(b)にかけて設けた摩擦の大きな被覆材7の作用も手伝い取り付け側のパイプ等にしっかりと絡みつく。そして、丸いかぎ状フック3にランタン等を吊るし掛ける。もし、吊り下げる重量が大きくてロッド1が更にたわむようなことがあっても外れ防止具(5)に設けた回り止め4の働きにより外れ防止具5はロッド1の向こう側にまわり落ちることなく外れ防止機能を維持する。外す時は、逆の操作すなわち、ロッド1を下方に押さえ込みロッド1をたわませる。すると、外れ防止具5を手前側または後ろ側に軽く回せたり、先端側にずらせたりすることができ外れ防止機能を解除できる。次に、フック部3を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側または向こう側に90度ほどひねり取り付けパイプ等への絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体を取り付けパイプ等から取り外す。
【0022】
次に、横掛けタイプで外れ防止具5の軸穴6の長い物は次のように使用する。長い丸棒でできた挟持片8の中央を握り、外れ防止具5を取り付け側のパイプに押しつけたまま丸棒を回してコイル(a)をパイプの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプを抱き込みパイプの外周に位置するようにして)向こう側または手前側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプに絡ませる。そして、棒状の挟持片8を下方に押さえ込みロッド1をたわませながら、外れ防止具5をパイプの周壁に当てて外れ防止具5に設けた回り止め4が取り付け側パイプに当たるまで回し込み、手を離す。すると、たわんだ力は外れ防止具5を丸棒の挟持片8側に押そうとするが、丸棒の挟持片8はロッド1にしっかりと固定されているため、取り付け側のパイプと外れ防止具5の接触する部分に大きな摩擦が生じ外れ防止具5は動かない。そのため、本体は取り付け側のパイプにしっかりと固定され、外力が働いても外れ落ちることはない。また、このとき外れ防止具5の重心はロッド1の向こう側に移り外れ防止具5を常に向こう側に回そうとしている。そして、滑らかな丸棒でできた挟持片8上に着物の帯等を横から乗せ掛け使用する。たとえ重い帯を数枚重ねて掛けるようなことがありロッド1がさらにたわむようなことがあっても回り止め4が働き外れ防止具5は向こう側に回り落ちることはない。外す時は、逆の操作すなわち、棒状の挟持片8を下方に押さえ込みながら外れ防止具5を手前または後ろ側に回して外す。次に、丸棒の挟持片8を少し持ち上げ本体を斜めにして、ロッド1を手前側または後ろ側に90度ほどひねり持ち上げ取り付け側のパイプへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体を取り付け側のパイプから取り外す。
【0023】
また、横掛けタイプで軸穴6の長い円柱状の外れ防止具5の場合は次のように使用する、先端側のフック部3を握り、外れ防止具5を金属パイプ(円筒)側に押しつけたままロッド1を回してコイル(a)を金属パイプの横から引き込めるようにして、コイル部aを斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)が金属パイプを抱き込み金属パイプの外周に位置するようにして)向こう側または手前側に90度ほどひねりコイル(a)を金属パイプに絡ませる。このものは、外れ防止具5を操作するときにロッド1を下方に押さえ込みたわませる必要がない。外れ防止具5を金属パイプの周壁に当てて回し込むと、外れ防止具5は回りながら同時に挟持片8側へロッド1上を滑り動き外れ防止具5に設けた板ばね20を押し縮める。円柱体は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。
【0024】
次に、外れ防止具5に設けた磁石製の回り止め4が金属パイプ側に達した時点で手を離すと、外れ防止具5は磁石の吸着力や板バネ20の力で金属パイプC側に常に押されて回ったりすることなく金属パイプ上にとどまる。下方からの外力が働いても板バネ20が外力を吸収し外れ防止具5を金属パイプ側に押し続けるため本体は床上に外れ落ちるようなことはない。また、吊り掛けるランタン等が非常に重いものであってロッド1がさらにたわむようなことがあっても、外れ防止具5は磁力により金属パイプC側に吸い付き離れず更に板ばね20により金属パイプC側に押され続ける。外す時も、ロッド1を下方に押さえ込む必要がなく外れ防止具5を手前または向こう側に回すだけでよい。そして、フック部3を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側または向こう側に90度ほどひねり金属パイプへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体をパイプから取り外す。
【0025】
次に、横掛けタイプで外れ防止具5の軸穴6の長く、バネ10を併用するものおいては次のように使用する。丸棒15の中央辺りを握り、外れ防止具5を取り付け側パイプに押しつけたまま丸棒15を回してコイル(a)をパイプの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプを抱き込みパイプの外周に位置するようにして)向こう側または手前側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプに絡ませる。このものは、外れ防止具5を操作するときに丸棒15を下方に押さえ込みロッド1をたわませる必要がない。外れ防止具5をパイプの周壁に当てて親指で回し込むと、外れ防止具5はパイプの周壁上をスムースに滑りながら同時にストッパー18側へ回りながらロッド1上を滑り動きロッド1に設けたコイルバネ10を押し縮める。円柱体の外れ防止具5は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。
【0026】
外れ防止具5に設けた棒状の回り止め4がパイプに当たるまで回し込み手を離すと、外れ防止具5はコイルバネ10の力でパイプ側に常に押されて回ったりすることはない。丸棒15に下方からの外力が働き外れ防止具5がバネ10側に押されても、バネ10は押し返し外れ防止具5をパイプ側に押し続けるため本体は床上に外れ落ちるようなことはない。また、このものの丸棒15に着物の帯をたくさん掛けてロッド1がさらにたわむようなことがあってもコイルバネ10は外れ防止具5をパイプD側に押し続けるため外れ防止作用は働き続ける。外す時も、丸棒15を下方におさえロッド1をたわませる必要がなく、外れ防止具5を手前に指で回すだけで外れ防止機能を解除できる。そして、フック3を少し持ち上げ本体を斜めにし、手前側に90度ほどひねりパイプへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出す。すると、外れ防止具5も回り本体をパイプから取り外せる。
【0027】
次に、通しタイプで外れ防止具5の軸穴6の短い物は次のように使用する。取り付け側のパイプに本体のコイル(a)を通し、所定に位置に止める。次に、ロッド1を下方に押さえ込みたわませながらロッド1上の外れ防止具5を滑らしパイプの周壁に押し当て手を離す。すると、たわんだロッド1が元に戻ろうとする力によって、軸穴6とロッド1との間に大きな摩擦が生じ、また取り付けパイプと外れ防止具5の接触する部分にも大きな摩擦が生じる。そのため、外れ防止具5は動かず、下方からの外力もブロックする。本体は、コイル(a)に設けた摩擦の大きな被覆材7の作用もありしっかりとパイプに絡みつき外れ落ちることはない。そして、先端側に丸いかぎ状フックにランタン等を吊るし掛ける。また、吊り下げる重量が大きくてロッド1が更にたわむようなことがあっても磁石等の回りとめ4の働きによりロッド1の向こう側にまわり落ちることもなく外れ防止機能は作用続ける。外す時は、逆の操作すなわち、ロッド1を下方に押さえ込みロッド1をたわませ、外れ防止具5を手前又は後ろ側に軽く回したり、ロッド1の先端側に滑らしたりして外れ防止機能を解除する。
【0028】
次に、通しタイプで外れ防止具5の軸穴6の長いものは次のように使用する。取り付け側のパイプに本体のコイル(a)を通し、所定に位置に止める。そして、ロッド1を下方に押さえ込みロッド1をたわませながら、外れ防止具5を取り付けパイプの周壁に当てて回り止め4が取り付けパイプに当たるまで回し込み、手を離す。すると、たわんだ力は外れ防止具5をロッド1上の挟持片8側に押そうとするが、挟持片8はロッド1にしっかりと固定されているため、取り付けパイプ等と外れ防止具5の接触する部分に大きな摩擦が生じ外れ防止具5は動かない。また、コイル(a)及びコイル(a)寄りのアーム(b)にかけて設けた摩擦の大きな被覆材の作用も手伝い、本体は取り付けパイプにしっかりと固定され、外力が働いても外れ落ちることはない。もし、重い帯を数枚重ねて掛けるようなことがありロッド1がさらにたわむようなことがあっても回り止め4が働き外れ防止具5は向こう側に回り落ちることはない。外す時は、逆の操作すなわち、ロッド1を下方に押さえ込みながら外れ防止具5を手前側または後ろ側に回し取り外す。
【0029】
次に、通しタイプで外れ防止具5の軸穴6の長くバネ10を併用するものは次のように使用する。取り付け側のパイプに本体のコイル部を通し、所定に位置に止める。このものは、外れ防止具5を操作するときにロッド1を下方に押さえ込みロッド1をたわませる必要がない。円柱体の外れ防止具5を取り付け円筒パイプの周壁に当てて回し込むと、外れ防止部具5は取り付けパイプの周壁上を回りながら同時に挟持片8側にロッド1上を滑り動きロッド1に設けたコイルバネ10を押し縮める。外れ防止具5に設けた棒状の回り止め4がパイプ側に当たるまで回し込み手を離すと、外れ防止具5はコイルバネ10の力で取り付けパイプ側に常に押されて回ったりすることなく取り付け側のパイプに止まる。下方からの外力が働いてもコイルバね10は外力を吸収し外れ防止具5を取り付けパイプ側に押し続けるため、またコイル(a)及びコイル(a)寄りのアーム(b)にかけて設けた摩擦の大きな被覆材の作用も手伝い、本体は円筒パイプにしっかりと絡みつき床上に外れ落ちるようなことはない。また、このもののロッド1側に着物の帯を何枚も掛けてロッド1がさらにたわむようなことがあってもコイルバネ10は外れ防止具5をパイプ側に押し続けるため外れ防止作用は働き続ける。外す時も、ロッド1を下方におさえロッド1をたわませる必要がなく、外れ防止具5を手前又は後ろ側に回すだけでよい
【0030】
本発明に係るハンガー用外れ防止具5のうち、短い軸穴6を持つものは通しタイプ及び横掛けタイプの両者とも単独で使用できる。軸穴の長いものにおいては両者とも挟持片8を必要とする。このものを従来のハンガーに取り付け使用する作用は本発明に係るハンガーと同じである。
【0031】
以上のものにおいて、コイル(a)及びアーム(b)には丸棒や角棒等の棒状のもの、板状のもの、丸パイプや角パイプ等の筒状のものを使用できる。そして、材質としては金属以外に、合成樹脂製、ガラス製、陶器製、木製のもの等が利用できる。又、コイル(a)とアーム(b)は棒等のもので一体に製作することもできるし、コイル(a)とアーム(b)を別体として連結したものとしてもよい。また、実施例におけるコイルの巻きか方は、上方に向かって右巻きに巻かれているが左巻きとしてもよい。
次に、ここでいう棒状体は、二つの意味を持つ。一つは外れ防止掛け具本体を掛け吊るすための柱としての棒・パイプ等の棒状体を意味する。もう一つの意味は外れ防止具掛け具本体に掛ける、例えば、剣道の竹刀・野球のバッド・吊り竿・ゴルフのクラブ等の棒状体を意味する
次にコイルの形状は円筒状に巻いたもの、三角状に巻いたもの、四角状に巻いたもの等が使用できる。
【0032】
次に、バネ10としては押しバネばかりでなく引きバネも使用できる。また、板ばね等を合成樹脂等で持ち上がり防止部材と一体化したものとしてもよい。そして、バネ材で製作した外れ防止具(5)も使用できる。
次に、被覆材7としては摩擦の大きな合成樹脂や合成ゴムで製作されたチューブ状のものを通しいれる以外に、摩擦の大きなものを貼り付けたり、溶着したりしたものとしてもよい。また、ぴったりと通しいれた厚手のチューブ等は挟持片8や滑り止め用のストッパー18として使用できる。
【発明の効果】
【0033】
本発明に係る外れ防止掛け具を使用するときは、操作が非常に簡単で、荷重が掛かっていてもいなくても外力が作用したときに、取り付け側の柱状体の回りを滑り落ちたり床等に落下したりするようなことはない。
又、逆に柱状体を掛けるために本発明の外れ防止掛け具を使用したときにおいて、操作が非常に簡単で荷重が掛かっていてもいなくても外力によってコイル(a)側に通した柱状体がコイル(a)の中を滑り動いたり抜け落ちたり、あるいはコイル(a)側にからめ止めた柱状体が床等に落下したりするようなことはない。
本発明に係る外れ防止掛け具用滑り防止具を従来ハンガー取り付けて使用する場合の効果も同様である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】発明を実施するための形態を示す正面図である
【図2】実施例1を示す正面図である。
【図3】実施例2の構造及び作用を示す正面図である。
【図4】実施例3を示す正面図である。
【図5】実施例4を示す部分断面正面図である。
【図6】実施例5を示す部分断面正面図である。
【図7】従来技術を示す正面図である。
【図8】従来技術を示す平面図である。
【図9】実施例5における外れ防止具5の斜視図である。
【図10】外れ防止具5を示す斜視図である。
【図11】外れ防止具5を示す斜視図である。
【図12】外れ防止具5を示す斜視図である。
【図13】実施例6の構造及び作用を示す正面図である。
【図14】外れ防止具5を示す正面図である。
【図15】外れ防止具5を示す斜視図である。
【図16】実施例7を示す部分断面正面図である
【図17】実施例8に示す部分断面正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
発明を実施するための形態を図1に基づいて説明する。図1は正面図である。
断面矩形のロッド1の一端側は、取り付け側のパイプAである断面正方形の角筒にはまる寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、パイプAに横から絡ませることができるようにしている。パイプAに取り付けたロッド1の他端側は、曲線状のコイル(a)より横方向に、水平ではなく先上がりにまっすぐに伸びるアーム(b)の先端側を丸いかぎ状のフック3としている。また、コイル(a)を含めたロッド1の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通している。そしてアーム(b)に外れ防止具5の軸穴6を通し、外れ防止具5がアーム(b)上で前後にスライドできるようにしている。この外れ防止具5は、ロッド1に丁度はまる長方形の軸穴6をもった短いスリーブ上に、スリーブ長と同じくらいの寸法の径をもつ丸棒をパイプA側に傾けて設けている。そして、このものの長さはパイプA側に渡しかけられる十分な長さとしている。
【0036】
図1に示したものは、次のように使用する。先端側のフック部3を握り、コイル(a)寄りのアーム(b)パイプAの側面にあてがい、コイル部(a)をパイプAの横から引き込めるようにして、コイル部(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプAを抱き込みパイプAの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル部(a)をパイプAに絡ませる。そして、軸穴6の短いこの外れ防止具5をコイル(a)寄りに滑らし移動させておく。次に、ロッド1を下方に押さえ込みたわませながら外れ防止具5をパイプAの周壁に押し当て手を離す。すると、たわんだロッド1が元に戻ろうとして外れ防止具5の先端側がパイプA側に押し付けられて、軸穴6とロッド1との間に大きな摩擦が生じ、同時にパイプAと外れ防止具(5)の接触する部分にも大きな摩擦が生じる。
【0037】
そのため、外れ防止具5は動かず、下方からの外力もブロックできて本体はパイプAにしっかりと絡みつき外れ落ちることはない。そして、丸いかぎ状のフック3にランタン等を吊るし掛ける。ランタンが非常に重くロッド1がさらにたわむような場合は、持ち上がり防止具5を更にパイプA側に押し付ければよい。外す時は、逆の操作すなわち、ロッド1を下方に押さえ込みロッド1をたわませる。すると、容易に外れ防止機能を解除できる。そして、外れ防止具5をフック3側にスライドさせる。次に、フック3を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側に90度ほどひねりパイプAへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体をパイプAから取り外す。また、少し太めの取り付け側のパイプ等に絡ませてロッド1が更に斜め上方に傾くような場合でも、外れ防止具5をフック3側に少し移動させた位置で、上述のように外れ防止具5を働かせることができる。
【0038】
また、このハンガーには、角棒のロッド1にピッタリとはまる円形の短い軸穴6を備えた図10、11に見られる形状の外れ防止具5も使用することもできる。図10にみられる外れ防止具5は、円形の板を4等分した扇形のかなめ部分にロッド1にちょうどはまる軸穴6を設け軸穴6と円弧までの長さをパイプA側に渡し掛ける事が出来る十分な長さとしている。このものは、ロッド1が水平状態からあまり傾かない状態で取り付けられれば扇形の外れ防止具5を向こう側に回動させてコイル(a)に乗せ掛けて外れ防止機能を働かせることもできる。外すときは、ロッド1をたわませた状態で外れ防止具5を手前に回して外れ防止機能を解除できる。図11に見られる外れ防止具5は、円筒の一方に底を設け円形のその底の中心にロッド1がちょうどはまる軸穴6を設けている。このものの内径と深さは、ロッド1上を滑らせ開口した筒の先端側がパイプAに押し当てることができるように、すなわち絡めたコイル(a)の一部が筒内にすっぽりとはまりこむ大きさとしている。外す時は、ロッド1をたわませて外れ防止具5をフック3側にずらしてから本体の取り外し操作を行う。
【実施例1】
【0039】
実施例1を図2に基づいて説明する。図2は実施例1を示す正面図である。
丸棒のロッド1の一端側は、取り付け側のパイプEであるテーパー状の鉄製円筒の外径寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、パイプEに横から絡ませることができるようにしている。コイル(a)を含めたロッド1の一端側には合成ゴム製の被覆材7であるチューブを通し、パイプEに取り付けたロッド1の他端側は曲線状のコイル部aより横方向に水平でなく先上がりにまっすぐに伸びるアーム(b)の先端側を丸いかぎ状のフック3としている。そして、コイル(a)寄りのアーム(b)部に外れ防止具5の長い軸穴6を通し、外れ防止具5が小さな角度で前後に回動できるようにしている。また、ロッド1に通した挟持片8が外れ防止具5の右側に近接している。
【0040】
このものの外れ防止具5は、半円形で厚みのある板状のものである。ロッド1に通す軸穴6は円弧側ではなく弦のすぐ際でしかも弦の中央よりも離れた位置に設け、軸穴6から弦の一端までの長さはパイプE側に渡し掛けることができる十分な長さとしている。軸穴6から弦の他端までの長さはコイル(a)側に達しない長さとしている。また、この軸穴6の上側にはスリット状の回り止め4も設けている。挟持片8は、ロッド1にちょうどはまる肉厚筒の下端側に雌ねじを設けてそれに蝶ねじ9(雄ねじ)をねじ込み、上端側には外れ防止具5に設けたスリット状の回り止め4内にはいり込み反対側に少し突出した先端に抜け防止用のストッパー21を設けたピン20を取り付けている。挟持片8は外れ防止具5から外れないようにしている。挟持片8の位置は、ロッド1が下方にたわんだときにのみ、回した外れ防止具5がパイプEと挟持変8の左端との間にはまるような位置としている。
【0041】
図2に示したものは、次のように使用する。先端側のフック部3を握り、外れ防止具5の弦側をパイプD側に押しつけたままロッド1を回して(コイル(a)をパイプEの横から引き込めるようにして)、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、コイル(a)がパイプEを抱き込みパイプEの外周に位置するようにして向こう側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプEに絡ませる。そして、ロッド1を下方に押さえ込みたわませながら外れ防止具5を向こう側に回す。外れ防止具5がパイプE側に斜めに掛け渡された時点で、回り止め4のスリット端が挟持変8の上端側に設けたピン20に当たり外れ防止具5はそれ以上向こう側に回らない。また、このとき外れ防止部具5の重心はロッド1の向こう側に移り外れ防止具5を常に向こう側に回そうとしている。そして、たわんだロッド1が元に戻ろうとしてロッド1にねじ止めされた挟持片8を介して外れ防止具5を押そうとするがパイプEに当たるため、軸穴6とロッド1との間に大きな摩擦が生じ、同時にパイプEと外れ防止具5の接触する部分にも大きな摩擦が生じ外れ防止具5はパイプEと挟持片8との間にしっかりと挟まれ動かない。そのため、本体はパイプEにしっかりと絡みつき外力が働いても外れ落ちることはない。
【0042】
そして、丸いかぎ状フック3にランタンを吊るし掛ける。たとえランタンが非常に重いものであってロッド1がさらにたわむようなことがあっても、回り止め4の働きで外れ防止具5は向こう側に回らない。ず、外す時は、逆の操作すなわち、ロッド1を下方に押さえ込みロッド1をたわませながら外れ防止具5を手前側に回す。すると、少し回した時点で今度は反対側のスリット端がピン20に当たりそれ以上回らず外れ防止機能を解除できる。このとき外れ防止部材5の重心はロッド1の手前側に移っている。次に、フック3を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側に90度ほどひねりパイプEへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出す。すると、外れ防止具5も回り本体をパイプDから取り外すことができる。
【0043】
また、テーパー状のパイプEの径が大きくなるところで絡ませてロッド1が更に斜め上方に傾く場合、すなわちロッド1をたわませても外れ防止具5をパイプEと滑り止め8の左端との間にはめられないときは、蝶ねじ9を緩めて真下に向けたまま挟持片8をフック3側に少し移動させ固定し、外れ防止具5を働かせることができる。また、パイプEと挟持片8との間隔を微調整してたわみの弾力も調整でき、取り付けるパイプ側等への本体の保持力を加減できる。そして、外れ防止具5を向こう側に大きく回してコイル(a)に乗せ掛ける必要がなく、非常に小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。
【0044】
また、このものにおいても、軸穴6の短い図12に示した外れ防止具5も使用できる。この外れ防止具5は、半円形で薄い板状のもので、ロッド1に通す短い軸穴6は円弧側ではなくて弦のすぐ際でしかも弦の中央よりも下方に設けて、軸穴6から弦の上端までの長さは木柱B側に斜め上方に渡し掛けることができる十分な長さとしている。また軸穴6から弦の下端までの長さはコイル部aの底部側に達する長さとしている。そして、弦の上端側に磁石製の回り止め4を埋め込み、外れ防止具5の回り落ちを防ぎ、小さな回しこみ操作を可能したりする以外に、磁石の吸着力で外れ防止具5をパイプE側に引き付ける機能及び本体を吊り下げることのできる機能も合わせもっている。このものにおいても、非常に小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。
【実施例2】
【0045】
実施例2を図3に基づいて説明する。図3は実施例2の構造及び作用を示す正面図である。
丸棒のロッド1の一端側は、取り付けるスチール製の円筒パイプCの外径寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、パイプCに横から絡ませることができるようにしている。コイル(a)を含めたロッド1の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通し、パイプCへ取り付けたロッド1の他端側は、曲線状のコイル(a)より横方向に、水平ではなく先上がりにまっすぐに伸びる長いアーム(b)の先端側をかぎ状のフックとしている。そして、コイル(a)寄りのアーム(b)に円柱状の外れ防止具5の長い軸穴6を通し、持ち上がり防止具5がパイプ2上で回動及び前後にスライド可能にしている。また、ロッド1上に固定した肉厚で筒状のストッパー18を外れ防止具5の右側近くに設けている。この外れ防止具5はパイプC側に渡しかける十分な長さ(径)をもった両面が円形の背の低い円柱体で、ロッド1に通す長い軸穴6は円柱体の軸と平行に外周壁のすぐ際に設けている。ストッパー18側を向く円形の面において、円の中心から見た軸穴6方向とは反対方向の円周のすぐ際に細長い板ばね10の一端をピン11、11で止め、他端側に設けた大きめのロッド1用穴はロッド1に通している。図3において、外れ防止具5は被覆材7に当接せず板バネ10は全く利いていない。また、反対側のパイプC側を向く円形の面においては、円の中心から見た軸穴6方向とは反対側の円周のすぐ際に磁石製の回り止め4を埋め込んでいる。
【0046】
図3に示したものは、次のように使用する。先端側のフック部3を握り、外れ防具材5をパイプC側に押しつけたままロッド1を回してコイル(a)をパイプCの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプCを抱き込みパイプCの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプCに絡ませる。このものは、外れ防止具5を操作するときにロッド1を下方に押さえ込みたわませる必要がない。持ち上がり防止具5をパイプCの周壁に当てて親指で回し込むと、軸穴6の長い外れ防止具5は周壁上をスムースに滑りながら同時にストッパー18側へ回りながらロッド1上を滑り動き外れ防止具5に設けた板ばね10を押し縮める。円柱体は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。
【0047】
外れ防止具5に設けた磁石製の回り止め4がパイプCに当接した時点で手を離すと、外れ防止具5は板バネ10の力でパイプC側に押され同時に磁力によりパイプC側に吸い付き回ったりすることはない。ロッド1の先端側に下方からの外力が働き外れ防止具5をバネ方向に押しても板バネ10が外力を吸収し押し返し持ち上がり防止具5をパイプC側に押し続けるため本体は床上に外れ落ちるようなことはない。また、吊り掛けるランタン等が非常に重いものであってロッド1がさらにたわむようなことがあっても、外れ防止具5は板ばね10によりパイプC側に押され続け回ることはない。外す時も、ロッド1を下方に押さえ込む必要がなく外れ防止具5を指で手前に回すだけで外れ防止機能を解除できる。そして、フック3を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側に90度ほどひねりパイプCへの絡みを解き、コイル部aを斜め下方に押し出す。すると、外れ防止具5も回り本体をパイプCから取り外せる。
【0048】
このものにおいては、回り止め4の磁石は外れ防止具5を鉄パイプ側に引き寄せる作用もある。パイプCの径が多少大きなものに絡ませてロッド1が更に斜め上方に傾くことがあっても板ばね10の作用により外れ防止具5を有効に働かせることができる。また、本体を掛け外すときにロッド1をたわませるための押さえ込み操作を必要としない。円柱体を向こう側に大きく回してコイル部aに乗せ掛ける必要がなく、滑らかな小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。
【実施例3】
【0049】
実施例3を図4に基づいて説明する。図4は実施例3を示す正面図である。
円筒パイプ2の一端側は、取り付け側の円柱状木柱Bの外径寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、木柱Bに横から絡ませることができるようにしている。コイル(a)を含めたパイプ2の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通し、木柱Bへ取り付けたロッド1の他端側は、曲線状のコイル(a)より横方向に、水平ではなく先上がりにまっすぐに伸びる短いアーム(b)となっている。そして、コイル(a)寄りのアーム(b)に円柱状の外れ防止具5の長い軸穴6を通し、外れ防止具5がパイプ2上で回動及び前後にスライド可能にしている。
【0050】
また、短いアーム(b)の先端側を着物の帯幅くらいの長さで一端側に穴12を設けた木製の丸棒に差し込み固定している。このものにおいては、帯かけ用の丸棒が挟持変8となっている。このもの外れ防止具5は、木柱B側に渡し掛けることのできる十分な長さ(径)をもった両面が円形の背の低い円柱体で、パイプ2に通す長い軸穴6は円柱体の中心軸と平行に外周壁のすぐ際に設けている。そして木柱B側を向く円形の面において、円の中心から見た軸穴6方向とは反対側の円周のすぐ際には、木柱B側に渡し掛けられる長さをもった細い棒状の回り止め4を面に垂直に設けている。パイプ2上において、挟持変8である丸棒の左端のポジションは、パイプ2を下方にたわませたときに、外れ防止具5を回り止め4が木柱Bに当たるまで抵抗なく回し込め、しかもたわめたパイプ2が元に戻ろうとしたときには、円柱状の外れ防止具5を木柱B側との間ではさみ込める位置としている。
【0051】
図4に示したものは、次のように使用する。丸棒でできた挟持片8の中央を握り、外れ防止具5を木柱B側に押しつけたまま丸棒を回してコイル(a)を木柱Bの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)が木柱Bを抱き込み木柱Bの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)を木柱Bに絡ませる。そして、丸棒の挟持片8を手の平で下方に押さえ込みパイプ2をたわませながら、被覆材7に近接していた外れ防止具5を木柱Bの周壁に当てて親指で回し込むと、軸穴6の長い外れ防止具5は木柱Bの周壁上をスムースに滑りながら同時に挟持片8側へ回りながらパイプ2上を滑り動く。円柱体は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。
【0052】
たわませたまま回り止め4が木柱Bに当たるまで回し込み手を離す。または次のように操作することもできる。パイプ2をたわませながら丸棒の裏側から中指で外れ防止具5をはじき出し、手を離す。(円柱の持ち上がり防止具5は一瞬にして回り止め4がパイプBに当たるまで回転し、外れ防止具5の重心はパイプ2の向こう側に移り持ち上がり防止具5を常に向こう側に回そうとしている。)すると、たわんだパイプ2は元に戻ろうとしてパイプ2に固定された挟持片8を介して外れ防止具5を木柱B側に押し付ける。そのため外れ防止具5は木柱Bと挟持片8との間で強く挟まれる。本体は木柱Bにしっかりと固定され、下方から外力が働いても外れ落ちることはない。また、次のような使い方もできる。丸棒を下方に押さえてパイプ2をたわませるのではなく、円柱体の外れ防止具5を木柱Bと丸棒(挟持片8)の左端との間に割り込ませるように回り止め4が木柱Bに当たるまで強く回し込む。強く回しこむことによりパイプ2をたわませる。
【0053】
そして、滑らかな丸棒でできた挟持片8上に着物の帯等を横から乗せ掛け使用する。重い帯を数枚重ねて掛けるようなことがありパイプ2がさらにたわむようなことがあっても回り止め4が働き外れ防止具5は向こう側に回り落ちることはない。外す時は、逆の操作すなわち、丸棒でできた挟持片8を下方に押さえ込みながら外れ防止具(5)を指で手前に回し外す。次に、丸棒の挟持片8を少し持ち上げ本体を斜めにして、丸棒(挟持片8)を手前側に90度ほどひねり持ち上げ木柱Bへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体を木柱Bから取り外せる。このものにおいても、円柱体を向こう側に大きく回してコイル部(a)に乗せ掛ける必要がなく、滑らかな小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。
【実施例4】
【0054】
実施例4を図5に基づいて説明する。図5は実施例4を示す部分断面正面図である。
丸棒のロッド1の一端側は、取り付け側のパイプDであるテーパー状円筒の中間辺りの外径寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、パイプDに横から絡ませることができるようにしている。コイル部(a)を含めたロッド1の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通し、パイプDへ取り付けたロッド1の他端側は、曲線状のコイル(a)より横方向に、水平ではなく先上がりにまっすぐに伸びる短いアーム(b)となっている。そして、コイル(a)寄りのアーム(b)に外れ防止具5の長い軸穴6を通し、外れ防止具5がロッド1上で回動及び前後にスライドできるようにしている。
【0055】
また、アーム(b)が短いロッド1の先端側に、ロッド1上に固定したリング状のストッパー18を設け、外れ防止具5との間のロッド1上に座金17とコイルばね10をはめ入れ、コイルばね10で外れ防止具5を押し付けて被覆材7に当接させている。このものの外れ防止具(5)は、パイプD側に渡し掛けることのできる十分な長さ(径)をもった両面が円形の背の低い円柱体で、ロッド1に通す長い軸穴6は円柱体の軸と平行に外周壁のすぐ際に設けている。パイプD側を向く円形の面において、円の中心から見た軸穴6方向とは反対側の円周のすぐ際に木柱B側に渡し掛けられる長さをもった細い棒状の回り止め4と外れ防止具5と一体化して面に垂直に設けている。そして、ストッパー18から先のロッド1の先端側を、着物の帯幅くらいの長さで一端側にコイルばね10も一緒に収容できる穴13とロッド1が丁度はまる穴14を設けた木製の丸棒15に差し込み固定して、穴13を設けた側の丸棒15の一端が外れ防止具5の右側近くに位置するようにしている。
【0056】
図5に示したものは、次のように使用する。丸棒15の中央辺りを握り、外れ防止具5をパイプD側に押しつけたまま丸棒15を回してコイル(a)をパイプDの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプDを抱き込みパイプDの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプDに絡ませる。このものは、外れ防止具5を操作するときに丸棒15を下方に押さえ込みロッド1をたわませる必要がない。外れ防止具5をパイプDの周壁に当てて親指で回し込むと、軸穴6の長い外れ防止具5はパイプDの周壁上をスムースに滑りながら同時にストッパー18側へ回りながらロッド1上を滑り動きロッド1に設けたコイルバネ10を押し縮める。円柱体の持ち外れ防止具5は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。
【0057】
外れ防止部具(5)に設けた棒状の回り止め4がパイプDに当たるまで回し込み手を離すと、外れ防止具5はコイルバネ10の力でパイプD側に常に押し付けられて回ったりすることはない。丸棒15に下方からの外力が働き外れ防止具5がバネ10側に押し付けられても、バネ10は押し返して外れ防止具5をパイプD側に押し続けるため本体は床上に外れ落ちるようなことはない。また、このものの丸棒15に着物の帯をたくさん掛けてロッド1がさらにたわむようなことがあってもコイルバネ10は外れ防止具5をパイプD側に押し続けるため外れ防止作用は働き続ける。外す時も、丸棒15を下方におさえロッド1をたわませる必要がなく、外れ防止具5を手前に指で回すだけで外れ防止機能を解除できる。そして、フック3を少し持ち上げ本体を斜めにし、手前側に90度ほどひねりパイプDへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体をパイプから取り外せる。
【0058】
このものにおいても、円柱体を向こう側に大きく回してコイル(a)に乗せ掛ける必要がなく、滑らかな小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。また、テーパー状のパイプDの径が大きくなるところで絡ませて丸棒15が更に斜め上方に傾いてもコイルバネ10の作用により外れ防止具5を働かせることができる。また、本体を掛けたり、外したりするときにロッド軸1をたわませるための押さえ込み操作を必要としない。
【実施例5】
【0059】
実施例5を図6に基づいて説明する。図6は実施例5を示す部分断面正面図である。
丸棒のロッド1の一端側は、取り付け側の木柱Bの外径寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、木柱Bに絡ませることができるようにしている。木柱Bへ取り付けたロッド1の他端側は、曲線状のコイル(a)より横方向に、水平ではなく先上がりにまっすぐに伸びる長いアーム(b)となっている。また、コイル状のコイル部aを含めたロッド1の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通している。そして、コイル(a)寄りのアーム(b)からアーム(b)の先端にかけて、円柱体と着物の帯幅ほどの長さの丸棒を一体化した外れ防止具5の長い軸穴6を通し、外れ防止具5がロッド1上で前後に回動及びスライドできるようにしている。
【0060】
このものの外れ防止具5は、図9に示すようにロッド1上で回動させたときに木柱B側に渡し掛けることのできる十分な径と、本体を木柱Bの横から取り込み絡ませることのできる十分な空間を確保するための木柱Bの外径寸法よりも大きな高さとを持った円柱体に、着物の帯幅くらいの長さで少し太めの丸棒の一端側を円柱体の底部よりはみ出して一体化したものである。
(中心に軸穴6を持つ丸棒のみをロッド1上で回動できる外れ防止具5として使用した場合、軸穴6より丸棒の外周まで距離がありすぎてコイル(a)の引き込み口に木柱B側へコイル(a)を引き込むことができない。)木柱B側を向く円柱体の円形の面において、軸穴6から円の中心に向かう方向と平行ではなく少しの角度を持った方向に、木柱Bの周壁にはまる溝を設けて外れ防止具5の回り止め4としている。ロッド1に通す軸穴6は、円柱体の軸と平行に外周壁のすぐ際に設け丸棒も中心も一緒に貫き通したものとしている。さらに丸棒の他端側は一段と大きくした穴16としている。そして、この外れ防止具5をロッド1の先端側よりコイル(a)寄りに差し込み、穴16より外側にチョット顔を出すロッド1の先端側に少し強めのコイルばね10をはめこみコイルばね10の1端側を潰し、ロッド1上での滑り止めの効果を持たせている。そして、強めのコイルバネ10により、大きい外れ防止具5を樹脂性チューブの被覆材7側に付勢させ当接させている。
【0061】
図6に示したものは、次のように使用する。コイル(a)と外れ防止具5を両手で水平にもって外れ防止具5またはロッド1を適度に回し、コイル(a)を木柱B側へ引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)が木柱Bを抱き込み木柱Bの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)を木柱Bに絡ませる。このものは、外れ防止具5を下方に押さえ込みロッド1をたわませる操作が必要ない。つぎに、長い丸棒と一体になっている円柱体を木柱Bの周壁に当てて回し込むと、丸棒と円柱体を一体化したものである軸穴6の長い外れ防止具5は、回りながら同時にロッド1上をコイルバネ10側にすべり動きロッド1の先端側に設けたコイルバネ10を押し縮める。この円柱体は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。
【0062】
さらに、持ち上がり防止具5の円柱体に設けた溝状の回り止め4が木柱B側にはまり込むまで回して手を離す。すると、外れ防止具5はコイルバネ10の力で木柱B側に押しつけられるため回ったりすることはない。外れ防止具5の先端側に下方からの外力が働き、てこの原理で外れ防止具5をロッド1の先端側にスライドさせてもコイルバネ10は外れ防止具5を押し返し外力を吸収して外れ防止具5を木柱B側に押し続ける。そのため本体は床上に外れ落ちるようなことはない。また、このものの丸棒に着物の帯を何枚も掛けてロッド1がさらにたわむようなことがあってもコイルバネ10は外れ防止具5を木柱B側に押し続けるため外れ防止作用は働き続ける。外す時も、外れ防止具5を下方に押さえ込みロッド1をたわませる必要がない。取り付ける場合同様に、外れ防止具5を手前側に適度に回して押し出せるようにして、フック部3を少し持ち上げロッド1を斜めにし、手前側に90度ほどひねり絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体を木柱Bから取り外す。
【0063】
このものにおいては、本体を掛け外すときにロッド1をたわませるための押さえ込み操作を必要としない。外れ防止具5の丸棒の部分だけを握って全ての操作ができ扱い易い。また、円柱体を向こう側に大きく回してコイル(a)に乗せ掛ける必要がなく、小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。また、木柱Bより外径が多少大きなものに絡ませて、更に外れ防止具5が斜め上方に傾いてもコイルばね10の作用により外れ防止具5を働かせることができる。
【実施例6】
【0064】
実施例6を図13に基づいて説明する。図13は実施例6を示す正面図である。
丸棒のロッド1の一端側は、取り付けるパイプCであるスチール製の円筒の外側にはまる寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、パイプCに横から絡ませることができるようにしている。パイプCに取り付けたロッド1の他端側は曲線状のコイル(a)より横方向に、水平でなく先上がりにまっすぐに伸びるアーム(b)とかぎ状のフック3とになっている。また、コイル状のコイル部aを含めたロッド1の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通している。そして、ロッド1上のアーム(b)には、バネ材で製作した線材の一端側をロッド1にちょうどはまるように2巻きほどまいて短い軸穴6とし、他端側は斜め上方側に伸ばして先端側を円弧状に曲げた回り止め4とした外れ防止具5を挿入している。このものの斜め上方に伸びる腕のながさは、パイプC側に渡しかけられる十分な長さとしている。そして、この外れ防止具5はロッド1上で前後にスライド及び回動できる。
【0065】
図13に示したものは、次のように使用する。先端側のフック部3を握り、コイル部a寄りのアーム(b)をパイプCの側面にあてがい、コイル(a)をパイプCの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプCを抱き込みパイプCの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプCに絡ませる。このものは、ロッド1を押し下げてたわませる必要がない。外れ防止具5をコイル(a)寄りに滑らしパイプCの周壁に強く押し当て手を離す。すると、バネ材で製作した外れ防止具5の弾力で、コイル状の短い軸穴6とロッド1との間に大きな摩擦が生じ、同時にパイプCと外れ防止具5の接触する円弧状の回り止め4の部分にも大きな摩擦が生じる。
【0066】
そのため、外れ防止具5は動かない。下方からの外力が働いても押し返し、外れ防止具5自らをパイプD側に押し続けるため本体は床上に外れ落ちるようなことはない。また、このもののフック3に大きな荷重を掛けてロッド1がさらにたわむようなことがあっても弾力のある外れ防止具5は自らパイプC側を押し続けるため外れ防止作用は働き続ける。外す時も、ロッド1を押さえ込み下方にたわませる必要がなく、外れ防止具5をフック3側にずらすだけで外れ防止具5を解除できる。そして、フック3を少し持ち上げ本体を斜めにし、手前側に90度ほどひねりパイプCへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出す。すると、外れ防止具5も回り本体をパイプから取り外せる。また、少し太め又は少し細めの取り付け側のパイプに絡ませてロッド1が斜め上方又は斜め下方に傾く場合でも、この斜め前方に突き出る外れ防止具5は外れ防止機能を働かせることができる。
【0067】
また、図14及び図15に示すような外れ防止具5を上述のハンガーに使用することもできる。すなわち薄くて幅の狭い板ばね5を2箇所で折り曲げ、一方は斜め上方に長くして取り付けパイプ等側に渡しかけられるくらいの長さとして他方は直角に短くしている。そして、底部にはロッド1にちょうどはまる2つの穴をあけて軸穴6とし、斜め上方に伸びる先端側を円弧状に折り曲げた回り止め4を設けた外れ防止具5である。このものは、軸穴6の全長が長いため、ロッド1上で滑りやすく単独では用いることができず、取り付け側のパイプ等側との間で外れ防止具5を挟持する挟持片8を併用する。このものも、パイプC側に出っ張っており、少し太め又は少し細めの取り付け側のパイプに絡ませてロッド1が斜め上方又は斜め下方に傾く場合でも、外れ防止機能を働かせることができる。取り付けた少し太め又は少し細めの取り付け側のパイプでも外れ防止具5の機能を働かせることがきる。図15に示す外れ防止具5は、一端を円筒パイプの軸に直角に、他端側を軸に斜めに切断したもので、断面の一方は円形で他方は楕円形となっている。斜めに切断されたこの円筒の一番背の低い部分の内側にロッド1にちょうどはるパイプを円筒軸に平行に設け軸穴6とし、一番背の高い部分の周壁には取り付けパイプ等の周壁にピッタリはまるように切り欠いた回り止め4を設けている。このものも、軸穴6の全長が長いため、ロッド1上で滑りやすく単独では用いることができず、挟持片8を併用する。そして、この斜め上方に突き出る外れ防止具5は少し太め又は少し細めの取り付け側のパイプに絡ませてロッド1が斜め上方又は斜め下方に傾く場合でも、外れ防止機能を働かせることができる。
【実施例7】
【0068】
実施例7を図16に基づいて説明する。図16は実施例7を示す部分断面正面図である。このものは、重量物を吊るせるようにしたものでロッド1が太く人力では下方にたわめることが困難なためねじによるジャッキ効果を利用している。丸棒のロッド1の一端側は、取り付ける側のパイプAである断面正方形の角筒の外側にはまる寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状に、パイプAに横から絡ませることができるようにしている。パイプAに取り付けたロッド1の他端側は曲線状のコイル(a)のより横方向に、水平ではなく先上がりにまっすぐに伸びるアーム(b)と丸いかぎ状のフック3になっている。また、コイル状のコイル部aを含めたロッド1の一端側には樹脂製チューブの被覆材7を通している。そして、ロッド1上のアーム(b)に円筒スリーブ上に設けた球体状の外れ防止具5の軸穴6を通し、持ち上がり防止具5がロッド1上で前後にスライド及び回動できるようにし、この球体の大きさは取り付けパイプ等側に渡し掛けられる十分な大きさとしている。この外れ防止具5に隣接して太いコイルバネ10、大き目の座金24の順にこれらをロッド1上に設けている。座金24の隣には、ロッド1上に固定した雄ねじ23とその雄ねじ23にねじ込まれた雌ねじ22とからなる挟持片8を設け、ねじのジャッキ効果により強力なコイルバネ10を押し縮め、球状の外れ防止具5を角パイプAと挟持片8との間で弾力的に挟持できるようにしている。
【0069】
図16に示したものは、次のように使用する。先端側のフック部3を握り、コイル部a寄りのアーム(b)をパイプAの側面にあてがい、コイル(a)をパイプの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a)がパイプAを抱き込みパイプAの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)をパイプAに絡ませる。次に、雌ねじ26を回し込みコイルバネ10を押し縮め外れ防止具5をパイプAとの間で挟持させる。このものにおいては、ロッド1を下方に押さえ込んでたわませる必要がない。更に重い物を吊り下げてロッド1が更に下方にたわむことや下方からの外力が作用してもコイルバネ10は外れ防止具5を弾力的に押し続けるためで外れ防止具5は角パイプAから離れず外れ防止機能を維持することができる。よって、本体はパイプAにしっかりと絡みつき外れ落ちることはない。
【0070】
外す時は、逆の操作すなわち、雌ねじ26を逆方向に回しコイルバネ10の利きを十分に緩めてから外れ防止具5を手前に回し解除する。次に、ロッド1を少し持ち上げ本体を斜めにし、ロッド1を手前側に90度ほどひねりパイプAへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出し、本体をパイプAから取り外す。また、少し太め又は少し細めの取り付け側のパイプに絡ませてロッド1が更に斜め上方又は斜め下方に傾く場合でも、パイプA側に出っ張った球状の外れ防止具(5)は同じポジションで外れ防止機能を働かせることができる。
【実施例8】
【0071】
実施例8を図17に基づいて説明する。図17は実施例8を示す部分断面正面図である。
丸棒のロッド1の一端側は、取り付ける側の木柱Bである円柱の外径寸法よりも少し大きなピッチと内径で円筒形に1巻きほど巻いたコイル状にし、木柱Bに横から絡ませることができるようにしている。コイル(a)を含めたロッド1の一端側には被覆材7である樹脂製のチューブを通し、木柱Bに取り付けたロッド1の先端側は、曲線状のコイル(a)より横方向に水平ではなくまっすぐに先上がりに伸びる短いアーム(b)としている。また、その先端側には雄ねじが切られている。そして、コイル(a)寄りのアーム(b)に円柱状の外れ防止具5の長い軸穴6を通し、外れ防止具5がパイプ2上で前後にスライド及び回動できるようにしている。
【0072】
また、雄ねじ26を切ったロッド1の先端側を着物の帯幅くらいの長さの丸棒28の一端側に穴24を設けてその穴24の中に固定した雌ねじ27にねじ込めるようにし、穴24の入り口にはキャップ25を取り付けている。このものにおいては、穴24に雌ねじ27を設けた丸棒28が、外れ防止具(5)を木柱Bとの間で挟持する挟持片8となっている。このものの外れ防止具5は、木柱B側に渡し掛けることのできる十分な長さ(はば)をもった両面が円形の背の低い円柱体で、ロッド1に通す長い軸穴6は円柱体の軸と平行に外周壁のすぐ際に設けている。そして木柱B側を向く円形の面において、円の中心から見た軸穴6方向とは反対方向の円周のすぐ際に木柱B側に渡し掛けられる長さをもった細い棒状の回り止め4を面に垂直に設けている。
【0073】
図17に示したものは、次のように使用する。棒状の挟持片8の中央を握り、外れ防止具5を木柱B側に押しつけたまま丸棒28を回してコイル(a)を木柱Bの横から引き込めるようにして、コイル(a)を斜め上方向に引き入れて、(コイル(a9が木柱Bを抱き込み木柱Bの外周に位置するようにして)向こう側に90度ほどひねりコイル(a)を木柱Bに絡ませる。そして、被覆材7に近接していた軸穴6の長い外れ防止具5を木柱Bの周壁に当てて親指で回し込むと、外れ防止具5は木柱Bの周壁上をスムースに滑りながら同時に挟持片8側へ回りながらロッド1上を滑り動く。円柱体は回転運動を直線運動に変えるカムのような働きをする。外れ防止具5が棒状の回り止め4が木柱Bに当たるまで回し込み、次に棒状の挟持片8を回してねじを効かせ、外れ防止具5を木柱B側に押し付ける。このとき外れ防止具5の重心はロッド1の向こう側に移り外れ防止具5を常に向こう側に回そうとしている。
【0074】
そして、滑らかな丸棒でできた挟持片8上に着物の帯等を横から乗せ掛け使用する。重い帯を数枚重ねて掛けるようなことがありロッド1が更にたわむようなことがあっても回り止め4が働き外れ防止具5は向こう側に回り落ちることはない。外す時は、逆の操作すなわち、棒状の挟持片8を取り付けたときとは反対の方向に回して、すなわちねじを緩めて挟み込みを解除して外れ防止具5を指で手前に回し外す。次に、棒状の挟持片8を少し持ち上げ本体を斜めにして、ロッド1を手前側に90度ほどひねり持ち上げ木柱Bへの絡みを解き、コイル(a)を斜め下方に押し出す。すると、外れ防止具5も回り本体を木柱Bから取り外せる。このものにおいては丸棒28を押さえ込んで、ロッド1をたわませる必要がなくねじで締めあげる。また、円柱体を向こう側に大きく回してコイル(a)に乗せ掛ける必要もなく、滑らかな小さな回し込みで、外れ防止具5を操作できる。
【符号の説明】
【0075】
(a) コイル
(b) アーム
4 回り止め
5 外れ防止具
6 軸穴
7 被覆材
8 挟持片
10 バネ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と絡ませた棒状体側に渡し掛けられる形状とを併せ備えた外れ防止具(5)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具。
【請求項2】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力により外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と絡ませた棒状体側に渡し掛けられる形状も備えてかつ回動できるこの外れ防止具(5)を棒状体側との間で挟持する挟持片(8)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具。
【請求項3】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられてコイル(a)寄りのアーム(b)にはめた状態で棒状体に又は棒状体を絡ませることができる形状も備えてかつ回動もできるこの外れ防止具(5)を棒状体側との間で挟持する挟持片(8)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具。
【請求項4】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられる形状を併せ備えた外れ防止具(5)をアーム(b)にはめて、外れ防止具(5)の軸穴(6)より前方又は後方の位置において、アーム(b)側と外れ防止具(5)側との間又はコイル(a)側と外れ防止具(5)側との間にバネ(10)を設け、外れ防止具(5)を棒状体側へ付勢できるようにした外れ防止掛け具。
【請求項5】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられてコイル(a)寄りのアーム(b)にはめた状態で棒状体に又は棒状体を絡ませることができる形状も備えてかつ回動もできるこの外れ防止具(5)をアーム(b)にはめて、軸穴(6)より前方又は後方のアーム(b)において、アーム(b)側と外れ防止具(5)側との間又はコイル(a)側と外れ防止具(5)側との間にバネ(10)を設け、外れ防止具(5)を棒状体側へ付勢できるようにした外れ防止掛け具。
【請求項6】
棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と棒状体側に渡し掛けられる形状とを併せ備えた外れ防止具(5)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具。
【請求項7】
棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と棒状体側に渡し掛けられる形状も備えてかつ回動できるこの外れ防止具(5)を棒状体側との間で挟持する挟持片(8)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具。
【請求項8】
棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と棒状体側に渡し掛けられる形状も備えてかつ回動できるこの外れ防止具(5)をアーム(b)にはめて、外れ防止具(5)の軸穴(6)より前方又は後方の位置において、アーム(b)側と外れ防止具(5)側との間又はコイル(a)側と外れ防止具(5)側との間にバネ(10)を設け、外れ防止具(5)を棒状体側へ付勢できるようにした外れ防止掛け具。
【請求項9】
外れ防止部具(5)に回り止め(4)を設けたものである、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の外れ防止具掛け具。
【請求項10】
コイル(a)及びコイル(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材(7)を設けたものである、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の外れ防止具掛け具。
【請求項11】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具及び棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と絡ませた又は通しいれた棒状体側に渡し掛けられる形状とを備えた外れ防止掛け具用外れ防止具(5)。
【請求項12】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられてコイル(a)寄りのアーム(b)にはめた状態で棒状体に又は棒状体を絡ませることができる形状も備えてかつ回動もできる外れ防止掛け具用外れ防止具(5)。
【請求項13】
回り止め4を設けたものである、請求項11又は請求項12に記載の外れ防止掛け具用外れ防止具(5)。
【請求項1】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と絡ませた棒状体側に渡し掛けられる形状とを併せ備えた外れ防止具(5)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具。
【請求項2】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力により外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と絡ませた棒状体側に渡し掛けられる形状も備えてかつ回動できるこの外れ防止具(5)を棒状体側との間で挟持する挟持片(8)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具。
【請求項3】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられてコイル(a)寄りのアーム(b)にはめた状態で棒状体に又は棒状体を絡ませることができる形状も備えてかつ回動もできるこの外れ防止具(5)を棒状体側との間で挟持する挟持片(8)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具。
【請求項4】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられる形状を併せ備えた外れ防止具(5)をアーム(b)にはめて、外れ防止具(5)の軸穴(6)より前方又は後方の位置において、アーム(b)側と外れ防止具(5)側との間又はコイル(a)側と外れ防止具(5)側との間にバネ(10)を設け、外れ防止具(5)を棒状体側へ付勢できるようにした外れ防止掛け具。
【請求項5】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられてコイル(a)寄りのアーム(b)にはめた状態で棒状体に又は棒状体を絡ませることができる形状も備えてかつ回動もできるこの外れ防止具(5)をアーム(b)にはめて、軸穴(6)より前方又は後方のアーム(b)において、アーム(b)側と外れ防止具(5)側との間又はコイル(a)側と外れ防止具(5)側との間にバネ(10)を設け、外れ防止具(5)を棒状体側へ付勢できるようにした外れ防止掛け具。
【請求項6】
棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と棒状体側に渡し掛けられる形状とを併せ備えた外れ防止具(5)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具。
【請求項7】
棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と棒状体側に渡し掛けられる形状も備えてかつ回動できるこの外れ防止具(5)を棒状体側との間で挟持する挟持片(8)をアーム(b)に設けた外れ防止掛け具。
【請求項8】
棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と棒状体側に渡し掛けられる形状も備えてかつ回動できるこの外れ防止具(5)をアーム(b)にはめて、外れ防止具(5)の軸穴(6)より前方又は後方の位置において、アーム(b)側と外れ防止具(5)側との間又はコイル(a)側と外れ防止具(5)側との間にバネ(10)を設け、外れ防止具(5)を棒状体側へ付勢できるようにした外れ防止掛け具。
【請求項9】
外れ防止部具(5)に回り止め(4)を設けたものである、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の外れ防止具掛け具。
【請求項10】
コイル(a)及びコイル(a)寄りのアーム(b)にかけて被覆材(7)を設けたものである、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の外れ防止具掛け具。
【請求項11】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具及び棒状体に又は棒状体をはめ入れることができる太さで、棒状体に又は棒状体を通し入れることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と絡ませた又は通しいれた棒状体側に渡し掛けられる形状とを備えた外れ防止掛け具用外れ防止具(5)。
【請求項12】
棒状体に又は棒状体をはめることができる太さと、棒状体の間に又は棒状体を間に入れことができきる間隔とをもち、しかも棒状体に又は棒状体を絡ませることができるように巻いたコイル(a)よりコイルの軸方向に対して横方向に出っ張るアーム(b)を設けた掛け具において、互いに絡み合った掛け具又は棒状体のどちらか一方が外力による外れ落ちることを防止するための、アーム(b)に丁度はまる軸穴(6)と、絡ませた棒状体側に渡し掛けられてコイル(a)寄りのアーム(b)にはめた状態で棒状体に又は棒状体を絡ませることができる形状も備えてかつ回動もできる外れ防止掛け具用外れ防止具(5)。
【請求項13】
回り止め4を設けたものである、請求項11又は請求項12に記載の外れ防止掛け具用外れ防止具(5)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−115480(P2010−115480A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−236205(P2009−236205)
【出願日】平成21年10月13日(2009.10.13)
【出願人】(392035961)
【出願人】(508308374)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月13日(2009.10.13)
【出願人】(392035961)
【出願人】(508308374)
【Fターム(参考)】
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