説明

家禽処理水の現場での再生、再調整、および再適用のためのシステムおよび方法

本発明のシステムは、家禽処理水の現場での再生、再調整、および再使用を提供する。システムは、洗浄装置に接続可能であり、そして第1容器(28)、フィルター(30)、ディスペンサー(36)、流路(32)、第2容器(38)、配管、およびシステムを通して処理水を循環させる複数のポンプを含む。洗浄装置を離れる処理水は、第1容器(28)中で集められ、そして処理水がろ過されるフィルター(30)にポンプで送られる。処理水がろ過されるにつれて、ディスペンサー(36)は、抗菌溶液および水をフィルター上にディスペンスする。処理水からろ過されたくずは、流路(32)を通して除去される。ろ過された処理水は、次に再使用前に第2容器(38)中に集められる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再適用ために家禽処理水をろ過する分野に関する。特に、本発明は、家禽処理水の現場での再生、再調整、および再適用ためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
米国農務省(USDA)は、食品加工工場の作業、特に、家禽処理工場の作業に関して多数の規則を施行した。家禽処理を適用する間、装置の適切な消毒がないと、最終製品にサルモネラ菌および他のバクテリアが存在する可能性が増大する。USDA規則を満たすために、家禽処理産業は、消費またはほかの用途のために、家禽を屠殺、処理、およびクリーニングをする際に、大量の水を消費する。従って、工程の効率を落とすことなく、水のコスト、および労力のコストを削減するために、使用される新たな水の量を最小化することが望ましい。
【0003】
家禽処理における段階のひとつは、鳥の内側と外側(inside−outside)の洗浄段階である。処理のこの段階では、家禽は、既に屠殺され、血を抜かれ、羽をむしり取られ、そして内臓を取り出されている。家禽のある体の部分(すなわち頭、爪、残骸)もまた除去されている。次に健康および安全基準を満たすために、家禽の胴体を洗って、家禽から全ての残りのくずおよび微生物を除くことが好ましい。これは、典型的には洗浄装置から家禽の体の上へ高衝撃水を噴霧することによって達成され、あらゆる望ましくない物を剥ぎ取る。家禽から剥がれたものは、粗いフィルターへ通じる下水道に水で運ばれる。粗いフィルターは、他の屠殺工程からの排水も受ける。粗いフィルターで捕捉される排水中のより大きな固体は、典型的にはレンダリング施設に送られる。ろ過された排水は処理施設に行き、環境中への安全な排出のために準備される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
鳥の内側と外側の洗浄段階の後で、再使用に好適な状態の大きい体積の処理水を収納する効率的な現場での再調整システムを有することに対して現在のところかなりの障害がある。第1の障害の一つは、再生水中の大きいおよび小さいくずの存在による、水のハンドリングおよび再調整装置の目詰まりである。洗浄装置から集められた再生水は、ポンプおよび輸送管路を詰まらせる場合がある家禽の首、翼、または他の体部を含むことができる。さらに、再生水は、羽のストランド等のさらに小さいくずも含むことができる。羽のストランドは、開口部を分離する仕切りを包み込むことによって、細かいフィルターをふさぎ、そしてついには開口部を詰まらせる。フィルター目詰まりのほかの原因は、家禽から洗い出される油脂である。油脂は、フィルター上で凝固することによって、フィルターの目詰まりをさらに悪化させる。さらに、鳥の内側と外側の洗浄段階の間、再生水が再適用される場合、再生水中に残留するあらゆる小さいくずおよび脂肪/油は、家禽を洗うために使用されるスプレーノズルを詰まらせる場合がある。
【0005】
装置の閉塞に加えて、処理水を効率的に再生しそして再適用することへのさらなる障害は、再生水中の高レベルのバイオバーデン(bioburden:すなわち微生物量)である。未処理の場合、再生水は、1ml当たり10,000以上のバクテリアを含むことができる。USDAガイドラインによると、製品の質を落とす場合がある微生物学的汚染を減少させるための手段がとられない場合、生の家禽を洗うために使用される溶液は、この目的のために再使用できない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のシステムは、家禽処理水の現場での再生、再調整、および再使用を提供し、そして洗浄装置に接続可能である。該システムは、システムの中で処理水を循環させるための第1容器、フィルター、ディスペンサー、流路、第2容器、配管、および複数のポンプを含む。処理水は、洗浄装置から出て、そして第1容器中に集められる。次に処理水は、フィルターにポンプで送られる。処理水がろ過されるにつれて、ディスペンサーは、抗菌溶液および水を、フィルターの上に吐出して、フィルターをきれいにする。処理水からろ過されたくずは、くず除去流路を通して除去され、そしてろ過された処理水は、第2容器内に集められる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は、本発明による処理水の再適用システム10の図である。再適用システム10は、処理水を再生しそして再調整することによって、家禽処理の間、処理水を再使用することを可能にする家禽処理水の再生、再調整、および再適用システムである。図1は、鳥の内側と外側の洗浄段階12と連動した処理水の再適用を示すが、処理水は、家禽処理の任意の段階で使用できる。処理水の再適用システム10は、新たな水の消費および労力コストを削減するために有益である。
【0008】
再適用システム10は、一般的に循環システム14、洗浄システム16、およびろ過システム18を含み。循環システム14は、配管20、第1ポンプ22、および第2ポンプ24を含む。洗浄システム16は、洗浄装置26および第1容器28を含む。ろ過システム18は、フィルター30、除去流路32、廃棄物容器34、ディスペンサー36、第2容器38、およびスクリーン40を含む。
【0009】
循環システム14は、再適用システム10を通って再生処理水を循環させる。循環システム14の配管20は、一般的にくずライン20a、第1中間ライン20b、第2中間ライン20c、第3の中間ライン20d、第4の中間ライン20e、および排出ライン20fを含む。くずライン20は、再生水およびくずが洗浄装置26から第1容器28に流れることを可能にする。第1に、中間ライン20bが第1容器28を第1ポンプ22に接続する。第2に中間ライン20cが第1ポンプ22をフィルター30に接続する。第3に、中間ライン20dが、第2容器38を第2ポンプ24に接続する。第4に、中間ライン20eが第2ポンプ24をスクリーン40に接続する。排出ライン20fは、スクリーン40を洗浄装置26に接続する。一態様では、配管20は、約2〜6インチの直径を有する。
【0010】
循環システム14の第1ポンプ22は、一般的に第1容器28のすぐ下流に位置し、そして第1容器28から、第1中間ライン20bおよび第2中間ライン20cを通って、フィルター30に再生水をポンプで送る。一態様では、第1ポンプ22は、約2〜4インチ直径の入口、出口、およびフラップ式逆止弁を有する空気作動(air−operated)ダイアフラムポンプである。
【0011】
循環システム14の第2ポンプ24は、一般的に第2容器38のすぐ下流に位置し、そして、第2容器38から第3の中間ライン20dおよび第4の中間ライン20eを通って、再生水をポンプで送る。再生水がスクリーン40を通って通過した後で、第2ポンプ24は、排出ライン20fを通って洗浄装置26に、再生水をポンプで送る。
【0012】
洗浄システム16は、洗浄装置26および第1容器28を一般的に含む。洗浄装置26は、家禽の死体を洗うために、鳥の内側と外側の洗浄段階12を通過するにつれて、処理水を洗浄装置26から家禽の上に吐出する複数の洗浄ノズル42を有する。処理水が家禽からくずをゆすぎ落とすにつれて、再生水およびくずは、第1容器28中に集められる。一態様では、洗浄装置ノズル42は、直径で約0.07〜0.42インチの円から楕円の開口部を有する。
【0013】
第1容器28は、洗浄装置26を通過するにつれて、再生水および家禽から除去されたくずを集める。第1容器28は、再使用出口44およびオーバーフロー出口46を含む。再使用出口44は、オーバーフロー出口46より下に位置し、そして第1中間ライン20bによって第1ポンプ22に接続されている。オーバーフロー出口46は、第1容器28中で集められた再生水が第1容器28の容積を超えないことを確かにするために使用される。一態様では、再使用出口44およびオーバーフロー出口46は、約2〜6インチの直径を有する。
【0014】
ろ過システム18は、鳥の内側と外側の洗浄段階12からの再生処理水の再調整ステップである。保持された材料および再生水がフィルター30の第1端48からフィルター30の第2端50まで移動するようにフィルター30は回転する。フィルター30は、保持する固体が所与の寸法より大きい間は、再生水の大部分がフィルター30を通過することを可能にする一連の開口部からなる。一態様では、フィルター30は、所与の寸法で0.001〜0.010インチより大きい固体を保持する。一態様では、フィルター30は、円筒型であり、ほぼ水平の軸の回りを回転し、そして平行なくさび型のワイヤー(すなわち"ウェッジワイヤー")、金網、穴あきシート、繊維製品、浸透性膜、またはそれらの組み合わせを含むがこれらに限られない群から選択された耐久性のある材料からなる。ほかの態様では、フィルター30は円筒型であり、ほぼ水平の軸の回りを回転し、そして繊維製品、浸透性膜、またはそれらの組み合わせを含むがこれらに限られない群から選択された非耐久性材料からなる。ほかの態様では、フィルター30は、平面であり、ほぼ垂直の軸の周りを回転し、そして平行なくさび型ワイヤー(すなわち"ウェッジワイヤー")、金網、穴あきシート、繊維製品、浸透性膜、またはそれらの組み合わせを含むがこれらに限られない群から選択された耐久性のある材料からなる。ほかの態様では、フィルター30は平面であり、ほぼ垂直の軸の回りを回転し、そして繊維製品、浸透性膜、またはそれらの組み合わせを含むがこれらに限られない群から選択された非耐久性材料からなる。ただ1つのフィルター30が図1中に記載されているが、本発明の意図された範囲を離れることなく、1つより多いフィルターを使用してもよい。
【0015】
除去流路32は、フィルター30に接続され、そして再生水からろ過されたフィルター30中の羽のストランド等のあらゆるくずを取り除く。くずがフィルター30から除去された後、くずは、除去流路32を通って廃棄物容器34に移動する。
【0016】
ディスペンサー36は、フィルター30の最も近くに位置し、そして抗菌溶液および水を保持する。ディスペンサー36は、フィルター30からのくずを除くために、抗菌溶液を調製し、そして抗菌溶液および水を充分な力でろ過システム18に配送するのに必要な装置を含む。抗菌溶液および水は、通常の作業の間に、第2容器38のオーバーフロー出口56を通って、フィルター30からろ液を吐き出すのに充分な流量を有することも好ましい。一態様では、流量は、ろ液の約5〜50%を、フィルター30からオーバーフロー出口56を通って吐き出すのに充分である。一態様では、抗菌溶液および水は、ディスペンサー36からフィルター30の上に、出口52を使用してディスペンスされ、そしてフィルター30から12インチ離れて測定した場合、理論上少なくとも0.6〜6重量ポンドの衝撃を与える。ほかの態様では、水は、フィルター30から12インチ離れて測定した場合、理論上約0.1〜0.5重量ポンドの衝撃を与える。別の態様では、抗菌溶液および水は、ディスペンサー36から、(1)出口52を使用してフィルター30の上と(2)第2容器38との、ろ過システム18中の2つの場所へディスペンスされる。ほかの態様では、水は、抗菌溶液がディスペンサー36から第2容器38にディスペンスされる一方で、出口52を使用してディスペンサー36からフィルター30の上にディスペンスされる。
【0017】
一態様では、抗菌溶液は、酢酸、オクタン酸、過酸化水素、ペルオキシ酢酸、ペルオキシオクタン酸、および商標名INS(登録商標)PEXX100(商標)を有する1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸を含むペルオキシ酸混合物である。ほかの態様では、抗菌溶液は、二酸化塩素、モノクロラミン、酸性化した塩化ナトリウム、およびそれらの混合物を含む塩素化化合物の群から選択されるがこれらに限られない。ほかの態様では、抗菌溶液は、ヨード、ヨードフォア、臭素、臭素化化合物、およびそれらの混合物を含む非塩素ハロゲン化合物の群から選択されるがこれらに限られない。ほかの態様では、抗菌溶液は、第四級アンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、およびそれらの混合物を含む第四級アンモニウム化合物の群から選択されるがこれらに限られない。ほかの態様では、抗菌溶液は、有機酸類(例えば、乳酸、クエン酸、プロピオン酸)、鉱酸(例えば、リン酸、塩酸、硫酸)、およびそれらの混合物からなる。ほかの態様では、抗菌溶液は、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、およびそれらの混合物を含む。
【0018】
第2容器38は、フィルター30からのろ液、並びにフィルター30を迂回するすべての抗菌溶液およびディスペンサー36からの水を集める。一態様では、第2容器38は、100〜2000ガロンの流体容積を有し、順番に2〜5ユニットに分割され、バッフルを含み、そして第2容器38中の液体に空気を吹き込まれる。一態様では、第2容器38中で抗菌溶液中の全ペルオキシ酸の濃度は、約5〜500百万分の1である。第2容器38は、またポンプ出口54およびオーバーフロー出口56を含む。ポンプ出口54は、オーバーフロー出口56より下に位置し、そして第3の中間ライン20dによって第2ポンプ24に接続されている。オーバーフロー出口56は、第2容器38中に集めたろ液に浮かぶ全てのくずを除去するために使用される。通常の作業の間、第2容器38中の水のレベルは、典型的にはポンプ出口54とオーバーフロー出口56との間である。一態様では、ポンプ出口54およびオーバーフロー出口56は、約2〜6インチの間の直径を有し、そしてオーバーフロー出口56は、堰である。
【0019】
ろ過スクリーン40は第2容器38の下流に位置し、そしてフィルター30を迂回できるあらゆるくずを集めるために使用される。ろ過スクリーン40は、小さいものをろ過する任意のタイプ材料であってもよい。ただ1つのろ過スクリーンが図中に示されているが、1より多いろ過スクリーンが本発明の意図した範囲を離れることなく使用されてもよい。一態様では、ろ過スクリーン40は、バスケットスクリーンである。ろ過スクリーン40は、図2では第2容器38の下流、および第2ポンプ24の下流に位置して示されているが、ろ過スクリーン40は、本発明の意図された範囲を離れることなく、第2容器38の下流および第2ポンプ24の上流に位置してもよい。
【0020】
図2は、配管20、第1ポンプ22、第2ポンプ24、洗浄装置26、第1容器28、フィルター30、除去流路32、廃棄物容器34、ディスペンサー36、第2容器38、およびろ過スクリーン40を示す処理水再適用システム10のブロック図である。家禽処理の鳥の内側と外側の洗浄段階12の間、家禽は、最初に家禽の体からあらゆるくずを取り除くために、家禽が処理水で噴霧される洗浄装置26を通過する。処理水およびくずライン20aより小さい任意のくずは、次に第1容器28へとくずライン20aを通過する。
【0021】
第1ポンプ22は、第1容器28の再使用出口44から再生水を、第1中間ライン20bおよび第2中間ライン20cを通って、ポンプで送る。再使用出口44を通る流れが制限された場合、再生水は、オーバーフロー出口46を通って、下水管に送られる。
【0022】
再生水が循環システム14(図1に示す)を通過し続けるにつれて、再生水は、第2中間ライン20cから、くずが目詰まりフィルター30の任意の特定部分を目詰まりさせないように絶えず回転するフィルター30へ移動する。フィルター30は、除去流路32を通るくずを捕捉しそして除去する。くずは、除去流路32を通って、くずが集められそして除去される廃棄物容器34に移動する。
【0023】
フィルター30は、ディスペンサー36からの抗菌溶液および水または水単独で、周期的にまたは絶えず洗われる。ディスペンサー36によって放出された洗い液は、フィルター30を通って再生水が流れる方向と直角の方向へ流れる。洗い液をフィルター30上へ放出すると、くずが除去流路32を通って外に出る。フィルター30を洗った後で、洗い液は、フィルター30を通って流れ、そして第2容器38中で再生する。さらに、ディスペンサー36からの水および抗菌溶液は、第2容器38に直接加えられてもよい。第2容器38に加えられた抗菌溶液および水の体積は、溶解したおよび懸濁された家禽くずの濃度をさらに減少させるために、フィルター30からのろ液の約5〜50%がオーバーフロー出口56を通って吐き出されるように、調節される。洗い液は、フィルター30の表面から12インチで測定した場合、少なくとも0.5重量ポンドの衝撃力でフィルター30に適用される。一態様では、ディスペンサー36は、フィルター30に、約5分〜5時間ごとに約10〜60秒間、約0.6〜6重量ポンドの衝撃力で水を適用する。ほかの態様では、ディスペンサー36は、フィルター30に、約0.1〜0.5重量ポンドの衝撃力で水を、絶えず適用する。本発明の意図した範囲を離れることなく、高い衝撃および低い衝撃レベルの両方で同時に水をフィルター30に適用することも可能である。
【0024】
ろ液は、フィルター30の近くに位置する第2容器38内に集められる。典型的には、ろ液が第2容器38に集められるにつれて、フィルター30を通ってろ過されない脂肪および油を第2容器38中でろ液の表面に上昇させるために、ディスペンサー36から放出された過剰の水により、第2容器38内で充分な空気混入が行われる。作業中は、ろ液の表面レベルは、典型的には第2容器38のポンプ出口54とオーバーフロー出口56との間にある。これはろ液の表面レベルに浮かぶあらゆる油脂がオーバーフロー出口56を通って除去され、そして廃棄物容器34中で沈殿することを可能にする。第2容器38中での脂肪と油との分離は、吹き込まれた空気、体積を増加させること、第2容器38を区切ることまたはバッフルを設置することによって高められてもよい。留意すべきは図1および2は、ディスペンサー36からフィルター30上への抗菌溶液のディスペンスを議論するが、抗菌溶液を、本発明の意図された範囲を離れることなく、第2容器38中、第3の中間ライン20d中に直接、または再適用システム10中の任意の場所で、再適用システム10に適用することも可能である。
【0025】
残りの再生水は、第3の中間ライン20dおよび第4の中間ライン20eを通ってスクリーン40にポンプで送られる前に、第2容器38中に平均約0.5〜10分間保持される。
【0026】
ろ液は、洗浄装置26内で再使用される前に、ろ液からあらゆる望ましくないものをろ過するために、第3の中間ライン20dおよび最終手段としてのスクリーン40を通して輸送される。ろ液がスクリーン40を通って通過した後で、ろ液は、第2ポンプ18によって排出ライン20fを通ってポンプで送られ、そして鳥の内側と外側の洗浄段階12の間、家禽を洗うために水が再使用される、洗浄装置26に戻される。
【0027】
本発明の家禽処理水再適用システムは、家禽処理の鳥の内側と外側の洗浄段階からの処理水を再生し、再調整し、そして再適用されることを可能にする。家禽が洗浄装置内で洗浄された後で、再生水は、次に再生水中に依然存在するくずを除去するフィルターにポンプで送られる。処理水がろ過される間、ディスペンサーは、再生水中のあらゆるバクテリアを除去するために、抗菌溶液および水を、フィルター上に吐き出す。くずは、除去流路を通して除去され、そしてろ液は第2容器中に集められる。ろ液中に残る油脂がろ液の表面に上昇すると、第2容器に接続されたオーバーフロー出口を通して除去される。ろ液は、全ての残りの望ましくないものをろ過して取り除くために、スクリーンを通って通過する前の間、第2容器内に留まる。再生水が再適用システムを通して再調整された後で、鳥の内側と外側の洗浄工程の間再使用される洗浄装置に戻される。
【0028】
本発明の水再適用システムは、処理水中に存在する大きいくず、小さいくず、および油脂による目詰まりを最小化することによって鳥の内側と外側の洗浄工程の効率を増大させる。システムは、フィルター中および家禽を洗浄するために使用されるノズル開口部中の目詰まりを防ぐ。さらに、再生水に加えられた抗菌溶液は、家禽から洗浄された後の処理された水中に存在する高いバイオバーデンを減少させる。
【0029】
本発明は、好ましい態様を参照して記載されたが、当業者は本発明の精神および範囲を離れることなく変更が形態および詳細において行うことができることを認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、本発明の処理水再適用システムの図である。
【図2】図2は、本発明の処理水再適用システムのブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
家禽処理水の現場での再生、再調整、および再使用ためのシステム、該システムは洗浄装置に接続可能であり、該システムは、
(a)該洗浄装置から出る該処理水を集めるための第1容器;
(b)該第1容器中に集められた該処理水からくずをろ過するためのフィルター;
(c)該処理水からろ過された該くずを除去するための流路;
(d)抗菌溶液および水を該フィルター上に噴霧するためのディスペンサー;
(e)該ろ過された処理水、抗菌溶液、および該フィルターを通過した水を集めるための第2容器;
(f)該洗浄装置および該システムを通して該処理水を循環させるための配管;および
(g)該配管を通して該処理水を循環させるための複数のポンプ
を含んで成る。
【請求項2】
該第1のおよび第2の容器それぞれが、ポンプ出口およびオーバーフロー出口を含み、該ポンプ出口が該オーバーフロー出口より下に位置している請求項1のシステム。
【請求項3】
該フィルターが、複数の平行なくさび型ワイヤーを含むロータリーシリンダーフィルターであり、該複数のワイヤーが互いに約0.001〜0.010インチの間隙で離れている、請求項1のシステム。
【請求項4】
該複数のポンプの少なくとも一つが、空気作動ダイアフラムポンプである、請求項1のシステム。
【請求項5】
該流量制御メカニズムが、該第2容器中の該ろ過された処理水の約5%〜50%を、該第2容器のオーバーフロー出口を通して吐き出す、請求項4のシステム。
【請求項6】
該ろ過された処理水が、該洗浄装置に戻る前に約0.5〜10分間該第2容器中に留まる、請求項1のシステム。
【請求項7】
抗菌溶液および水を該フィルター上にディスペンスするために、該ディスペンサーに接続された複数のスプレーノズルをさらに含む請求項1のシステム。
【請求項8】
くずを該処理水から除去するためのスクリーンをさらに含む請求項1のシステム。
【請求項9】
該抗菌溶液が、酢酸、オクタン酸、過酸化水素、ペルオキシ酢酸、ペルオキシオクタン酸、またはl−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸を含んでなる、請求項1のシステム。
【請求項10】
該抗菌溶液が少なくとも0.5重量ポンドの衝撃力でディスペンスされ、そして該水が第1スプレーにより約0.1〜0.5重量ポンドの衝撃力でディスペンスされ、そして第2スプレーにより約0.6〜6重量ポンドの衝撃力でディスペンスされる、請求項1のシステム。
【請求項11】
家禽処理水の現場での再生、再調整、および再適用ための方法、該方法は
(a)洗浄装置から第1容器に処理水を集めること;
(b)該第1容器からろ過装置へ該処理水をポンプで送ること;
(c)該処理水を該ろ過装置の上に吐き出すこと;
(d)ろ液を得るために、該処理水から廃棄物をろ過すること;
(e)抗菌溶液および水を該ろ過装置の上に噴霧すること;
(f)該処理水から廃棄物容器に該廃棄物を輸送すること;
(g)該ろ液および抗菌溶液を第2容器に集めること;
(h)該第2容器から該廃棄物容器に該ろ液の一部分を吐き出すこと;
(i)該ろ液を該洗浄装置にポンプで送り戻すこと;および
(j)該家禽を該ろ液で噴霧すること
を含んで成る。
【請求項12】
廃棄物をろ過することが、縦・横・奥行きおいて約0.001〜0.010インチより大きい廃棄物を除去することを含む、請求項11の方法。
【請求項13】
抗菌溶液を該ろ過装置の上に噴霧することが、該ろ過装置から12インチ離れて測定した場合に、少なくとも0.5重量ポンドの力で該抗菌溶液を噴霧することを含む、請求項11の方法。
【請求項14】
水を該ろ過装置の上に噴霧することが、該ろ過装置から12インチ離れて測定した場合に、約0.6〜6重量ポンドの間の力で、5分〜5時間ごとに約10〜60秒間水を噴霧すること、および該ろ過装置から12インチ離れて測定した場合に、約0.1〜0.5重量ポンドの間の力で、該水を絶えず噴霧することを含む、請求項11の方法。
【請求項15】
該ろ過装置の上に噴霧される該抗菌溶液が、酢酸、オクタン酸、過酸化水素、ペルオキシ酢酸、ペルオキシオクタン酸、または1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸を含んでなるペルオキシ酸溶液である、請求項11の方法。
【請求項16】
該ろ液および抗菌溶液を集めることが、全濃度で約5〜500ppmの抗菌溶液を集めること、および該ろ液を該洗浄装置にポンプで送り戻す前に、該第2容器中で該ろ液を、約0.5〜10分間保持することを含む、請求項11の方法。
【請求項17】
該第2容器から該処理水の一部分を吐き出すことが、オーバーフロー出口を通して該ろ液の約5%〜50%を吐き出すことを含む、請求項11の方法。
【請求項18】
家禽処理水の現場での再生、再調整、および再適用ための家禽洗浄システム、該システムは、
(a)家禽を該処理水で洗うための洗浄装置;
(b)該処理水を集めるための容器;
(c)ろ液を得るために該処理水をろ過するための、そして抗菌溶液を該ろ液に導入するための、再調整システム;および
(d)該ろ液および該抗菌溶液を該洗浄装置に配送して戻すための搬送システム
を含んで成る。
【請求項19】
該再調整システムが、
(a)該容器に集められた該処理水からくずをろ過するためのフィルター;
(b)該処理水からろ過された該くずを除去するための流路;
(c)水および抗菌溶液を該フィルターの上に放出するためのディスペンサー;および
(d)該水、抗菌溶液、およびろ液を集めるためのろ液の容器
を含んで成る、請求項18のシステム。
【請求項20】
該搬送システムが
(a)該家禽洗浄システムを通って該処理水を循環させるための配管;および
(b)該配管を通って該処理水を循環させるための複数のポンプ
を含んで成る、請求項18のシステム。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2009−511047(P2009−511047A)
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−535558(P2008−535558)
【出願日】平成18年10月3日(2006.10.3)
【国際出願番号】PCT/US2006/038333
【国際公開番号】WO2007/047076
【国際公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(500320453)イーコラブ インコーポレイティド (120)
【Fターム(参考)】