説明

布地処理剤の分配包装容器

本発明は、例えば、流動性組成物用の底部分配包装容器のような、布地処理組成物のための分配包装容器に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンパクト型流体洗濯洗剤組成物のための分配包装容器に関する。
【背景技術】
【0002】
液体及びゲル形態の洗濯用製品のような流体洗濯用製品は、多くの消費者から使用に際して便利で融通性のあるものが求められている。例えば、可溶性の小袋に入った市販の1回用量洗剤商品、錠剤形態洗剤及び顆粒形態洗剤とは違って、包装容器に収容された流体液体又はゲルの形態の洗濯洗剤は、例えば1回用量製品としてではなく、適切に包装容器に収容されていれば、使用者の必要性によって柔軟に使用できる。例えば、それらは汚れを直接前処理するのに使用でき、及び/又はそれらは洗濯機の分配室で散らかさずに使用でき、及び/又は洗濯機のドラム内の汚れた衣類に直接加えることができる。
【0003】
多くの消費者は、資源を節約し廃棄物をなくすことをますます求めている。特定の国では、嵩張る廃棄包装容器、例えば、洗剤ボトルのようなプラスチック容器の処理は、厄介な廃棄物分別などのリサイクル工程を必要とし、コストがかかり使用者にとって不便である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、包装容器の材料の量を総合的に削減する濃縮型又はいわゆるコンパクト型の流体洗濯用製品が、極めて望ましい。本目的のコンパクト型製品は、流体洗濯洗剤の一般的な用量を、現在使用されている非コンパクト型の家庭用強力洗濯用液体の用量の1/2〜1/3に適切に低減し、同時に前述の使用時の融通性を維持するであろう。
【0005】
コンパクト型、特に粘稠でコンパクト型の流体洗濯洗剤、及び好適な小出し容器からなる商品を提供するという問題を解決することは、技術的に困難である。しかし、粘稠液体用の既知の包装容器は、コンパクト型、特に粘稠なコンパクト型流体洗濯洗剤には不適切である。更に、コンパクト型流体洗濯洗剤を消費者に提供したら、消費者は、濃縮洗剤を無駄に使用していないという再保証を求めてくるであろう。
【0006】
それ故、包装容器材料を節約し、適切に且つ確実に働いて、散らかさずにより少ない用量の洗剤を放出し、使用時の融通性があり、経済的であり、洗剤が正しく投与され無駄にされていないことの再保証を消費者に提供するであろう、液体又はゲルの形態の流動性のあるコンパクト型洗濯洗剤のための分配包装容器システムに対する必要性が、依然として残る。そのような包装容器システムは、ずり減粘又は非ニュートン性の形態を含む粘稠な洗濯洗剤で効果的に機能することが、特に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、流動性組成物のための底部分配包装容器に関し、
(a)底部端部及び該底部端部にある開口部を有する、流動性組成物を貯蔵するための変形可能容器と、
(b)変形可能容器の底部端部に着脱可能に付設され、底部端部の少なくとも開口部を覆う分配用キャップとを備え、
流動性組成物は布地処理組成物である。
【0008】
本発明の別の態様は、
(i)流動性組成物を貯蔵するための内部空洞を有する変形可能容器であって、分配用端部を有し、容器を直立位置に支持するための基部と流動性組成物を内部空洞から分配するための分配用開口部とを備える、変形可能容器と、
(ii)流動性組成物の内部空洞からの流出を制御するために分配用開口部に関連して位置決めされたバルブであって、開放位置と閉鎖位置とを有し、開放位置では、排出のために内部空洞から流動性組成物が分配用開口部を通過して流出することを可能にし、閉鎖位置では、内部空洞からの流動性組成物の分配用開口部を通過する流出を制止する、バルブと、
(iii)バルブを封止し且つ容器を直立位置に支持するための分配用キャップであって、分配用キャップは、バルブを封止するために容器の分配用端部を覆って且つ分配用開口部を覆って容器に着脱可能に付設され、分配用キャップは、面と該面から延在して分配キャップの内部を規定する円筒状壁とを有するカップ形状の部材で形成され、分配用キャップの内部は、分配用端部を覆って挿入されるように寸法合わせされる、分配用キャップと、
を備え、流動性組成物は布地処理組成物である、底部分配包装容器に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
底部分配包装容器
一実施形態では、底部分配包装容器又はその部品は、少なくとも部分的に、より厳密には全体的に透明又は半透明であってよい。別の実施形態では、底部分配包装容器又はその部品は、少なくとも部分的に、より厳密には全体的に不透明であってよい。
【0010】
一実施形態では、底部分配包装容器は、底部に液体を分配するための開口部及びゲル状洗剤組成物を分配するための作動手段を含む。底部分配包装容器の1つの具体的様式は、いわゆる絞り出し容器である。絞り出し容器は通常、弾性のある変形可能材料で形成され、また通過する流量を制御するバルブを有し得る開口部を有する。
【0011】
有用なバルブの1つの様式はオンオフバルブであり、バルブを回転させて作動される。特に有用な別のバルブは、バルブを挟んだ圧力差により流量を制御する圧力対応型の分配バルブである。そのようなバルブは、普段は閉鎖しており容器が絞り出される時に開口構成になるように構成されることができる。あるいは、絞り出し容器は、ボトル容器内のいわゆるバッグ又はいわゆるエアレスボトル容器(airless bottle container)であってもよい。
【0012】
底部分配型絞り出し容器の任意の機能には、分配の間の液体又はゲルの損失を防止するためのキャップが含まれる。ポンプ機構を有する堅い材料の底部分配容器もまた本明細書での使用に好適である。
【0013】
底部分配容器は、他の包装容器構成に勝る幾つかの利点を有する。該容器は転倒させる必要がなく、分配するのに使用者はより少ない運動ですみ、注いだり、転倒させて絞り出すことにより分配する容器よりも、優れた位置決め及び分配制御を提供する。したがって、例えば、使用者は自分の手首を回転させ粘稠な液体が開口部に移動するのを待つ必要がないか、又は容器が一杯に充満している時に上部から注ぐように適合した容器の使用におけるように流量制御に苦労する必要がない。底部分配容器はまた、ほとんど全ての液体を分配することが可能なように構成でき、これはトップにポンプを有する容器では通常は不可能である。圧力対応型のバルブを有する底部分配容器はまた、別個の閉鎖機構を必要としない利点がある。
【0014】
底部分配容器は典型的には、(1)変形可能容器と、(2)分配用キャップと、(3)流動性組成物とを備える。これらの各々は、本明細書で更に詳細に説明される。
【0015】
好適な底部分配包装容器、変形可能容器、分配用キャップ、及びそれらの構成要素の具体例は、米国特許第6,705,492号、2004年3月16日、ローリ(Lowry)に発行;同第4,969,581号、1990年11月13日、サイフェルト(Seifert)らに発行;同第6,494,346号、2002年12月17日、グロス(Gross)らに発行;同第5,626,262号、1997年5月6日にフィテン(Fitten)らに発行;同第4,728,006号、1988年3月1日、ドロビッシュ(Drobish)らに発行;同第6,269,837号、2001年8月7日、アーレント(Arent)らに発行:同第4,749,108号、1988年6月7日、ドーンズブッシュ(Dornsbusch)らに発行;同第6,675,845号、2004年1月13日、ヴォルペンハイム(Volpenheim)らに発行;国際公開特許WO92/21569号、題名「転倒型ディスペンサー」、1992年12月10日、カナダ社(Canada, Inc)の名で公開;同WO01/04006号、題名「容器」、2001年1月18日、ユニリバー(Unilever)の名で公開;欧州特許EP21,545号、1981年1月7日、プロクター&ギャンブル社(The Procter and Gamble Company)の名で公開;及び同EP811,559号、1997年12月10日、ユニリバーの名で公開、に見出される。
【0016】
1)変形可能容器
本明細書で使用する時、用語「変形可能容器」は、その形状及び/又は容積が容器への圧力又は力の適用によって変化できる容器を意味する。変形可能容器は、加えられた圧力又は力が取り除かれた後で元の形状及び/又は容積に戻らない容器をその範囲に含む。変形可能容器は、加えられた圧力又は力が取り除かれた後で少なくとも部分的に、より厳密には全体的におよそ元の形状及び/又は容積に戻る容器をその範囲に含む。これらの変形可能容器は、直ちに、ゆっくりと、又はそれらの間の任意の時間で、それらのおよそ元の形状に回復し得る。一方では、変形可能容器がそのおよそ元の形状に回復することは、審美的に満足のいくものであるが、容器が元の形状に回復しないことは、変形可能容器内に流動性組成物がどのくらい残っているかを使用者にすぐに容易に伝えられるので、望ましいことでもある。
【0017】
一実施形態では、底部端部の開口部はバルブを更に備え、そのバルブは、通常の重力下での流動性組成物の圧力よりも大きい圧力を受けた場合にのみ、流動性組成物の開口部通過を可能にする。即ち、組成物を押し下げる重力はバルブを開かず、変形可能容器を故意に絞り出す消費者により加えられる圧力又は力などの、追加的な力、圧力などが、流動性組成物を分配するためにかけられる必要がある。バルブは、変形可能容器に保持されているいかなる流動性組成物の重量もバルブを開口するには不十分であるように選択され、変形可能容器内及び/又は変形可能容器上に圧力がない場合は、閉鎖形態のままである。変形可能容器はこのようにバルブを閉鎖して直立に置かれ、いつでも流動性組成物を分配できる状態になっている。
【0018】
一実施形態では、任意のバルブはスリットバルブであってよく、あるいは貫通する小さい十字スリットを有する高分子膜などを有してもよい。別の実施形態では、任意のバルブはいかなる好適な材料を含むこともでき、より具体的には高分子材料を含み得る。一実施形態では、バルブは天然ゴム、合成ゴム、シリコーン、シリコーンゴム、TPE(熱可塑性エラストマー)及びTPV(熱可塑性加硫ゴム)並びにそれらの組み合わせから選択される。典型的には、任意のバルブに対してどの材料が選択されたとしても、それは接触している流動性組成物に対して、安定又は好ましくは不活性若しくは反応性がない材料である。
【0019】
別の実施形態では、包装容器は「2モード」である。変形可能容器は、変形可能容器が衝突、強打、落下などの意図しない外力を受けた場合に流体物質を漏らすことなく貯蔵できる第1動作モードと、変形可能容器が使用者によって意図的な外力を加えられた場合、例えば、流動性組成物を分配するために意図的に絞り出される場合に流体物質を分配できる第2動作モードとを有する。第2動作モードは、手動で加えられる力に応じて開口を通して流体物質を分配でき、手動で加えられる力が取り除かれると、分配動作を自動的に停止することができる。
【0020】
一実施形態では、変形可能容器は、分配端部から遠位にある上端部を備え、より厳密には上端部は変形可能容器を直立位置に支持することができる。
【0021】
変形可能容器は、例えば、ガラス、金属、ポリマーなど及びそれらの組み合わせなどのいかなる好適な材料からも製造できる。一実施形態では、変形可能容器は高分子材料を含むが、例えば、フィルムライニングを有する板紙カートンのような別の包装容器も使用してよい。一実施形態では、変形可能容器は、ポロプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリスチレン(PS)、及びそれらの組み合わせから選択される高分子材料である。
【0022】
一実施形態では、変形可能容器は、少なくとも部分的に、より厳密には全体的に透明又は半透明であってよい。別の実施形態では、変形可能容器は、少なくとも部分的に、より厳密には全体的に不透明であってよい。別の実施形態では、変形可能容器は、実質的に不透明であり、透明又は半透明な部分又はウインドウを含み、底部分配包装容器にどのくらい流動性組成物が存在しているかに関する情報を提供できる。この透明又は半透明な部分又はウインドウは、底部分配包装容器にどのくらい流動性組成物が存在しているかについて十分な情報を与える限り、いかなる大きさ又は形状であってもよい。
【0023】
本発明の非水溶性容器は、家庭用液体の貯蔵及び包装に好適ないかなる形態又は大きさであってもよい。例えば、一実施形態では、変形可能容器は、100mL〜3000mL、より厳密には250mL〜1500mLの容量を有する。一実施形態では、非水溶性容器は容易な取り扱いに好適であり、例えば、容器は、容器を片手で容易に持ち上げたり、運んだりできるような寸法であるハンドル又は部品を有してよい。
【0024】
変形可能容器は底部端部に開口部、より具体的には、流動性組成物を変形可能容器の内側空洞から分配するための分配用開口部を有する。
【0025】
変形可能容器の開口部は任意の大きさ又は形態のものであってもよいが、好ましくは流動性組成物を都合よく投与するのに十分な広さである。開口部の大きさは、多くの要因、例えば、変形可能容器の容積、変形可能容器の大きさ、流動性組成物の粘度、流動性組成物の流量、変形可能容器が作られる材料、流動性組成物の種類など、及びそれらの組み合わせに依存する。
【0026】
変形可能容器は、例えば、熱成形、吹き込み成形、射出成形、射出延伸吹き込み成形(injection-stretch blow bolding)(ISBM)などの、いかなる好適な方法で形成されてもよい。
【0027】
別の実施形態では、変形可能容器は、変形可能容器の対向面で前面及び背面を構成してよい。
【0028】
変形可能容器は、任意の好適な大きさ、形状、容積及び/又は設置面積のものであってよい。変形可能容器は、任意の好適な厚さの容器壁を有してよい。変形可能容器の形状は、対称的であっても非対称的であってもよい。これら全ての変数、大きさ、形状、容積、設置面積、壁の厚さ、対称性などは全て、そこに収容される流動性組成物の体積及び/又は重量、流動性組成物の種類、変形可能容器及び/又は底部分配包装容器の所望の外観など、並びにそれらの組み合わせなどの、多くの要因に依存する。一実施形態では、変形可能容器は、底部分配ボトルである。
【0029】
一実施形態では、変形可能容器は実質的に均一な厚さを有し、即ち、変形可能容器の壁の厚さは全ておよそ同じである。一実施形態では、変形可能容器は1つ以上の壁を含み、壁は1つ以上の層で構成される。その層は必要に応じて、非常に薄い、例えば、0.1mm未満の厚さであってよく、また約10mmまで及びそれを超える厚さの範囲であってよい。
【0030】
別の実施形態では、変形可能容器は、円筒状、管状、円錐形状、円錐の錘台、回転楕円形状、立方形状(cubodial)、ピラミッド状(pyramidoidal)、五角形状、六角形状、七角形状、八角形状、及びそれらの組み合わせから選択される形状を有する。一実施形態では、変形可能容器は先細である。
【0031】
更に、変形可能容器は、対称的又は非対称的な設置面積を有してよい。設置面積は、表面に安定して置かれる変形可能容器の単数及び複数の部分を意味することを意図し、典型的にはこれは変形可能容器の基部であるが、変形可能容器の側部、又は更に上部であってもよい。
【0032】
本明細書でも注記するように、変形可能容器は、いかなる所望の寸法を有してもよい。一実施形態では、変形可能容器の高さは、約10mm〜約400mmである。別の実施形態では、変形可能容器の幅は、最も広い部分で約10mm〜約200mmである。更に別の実施形態では、変形可能容器の長さは、最も長い部分で約10mm〜約200mmである。
【0033】
一実施形態では、変形可能容器は、人間工学的に釣り合いがとれており、流動性組成物を変形可能容器から分配する時に人が片手で掴み動かすことが可能である。
【0034】
2)分配用キャップ
変形可能容器の開口部は、該容器に着脱可能に付設された分配用キャップにより覆われており、それにより閉鎖されることができる。一実施形態では、分配用キャップは、変形可能容器の底部端部に取り外し可能に付設される。本明細書で使用する時、「着脱可能に付設された」とは、分配用キャップが最初に変形可能容器に付設され、そこから取り外し可能であることを意味する。「着脱可能に付設された」分配用キャップはまた、変形可能容器に再付設でき、又は変形可能容器から永久的に取り外されてもよい。本明細書で使用する時、「取り外し可能に付設された」とは、分配用キャップが最初に変形可能容器に付設され、そこから繰り返し取り外しでき、また変形可能容器に繰り返し再付設できることを意味する。用語「取り外し可能に付設された」とは、「着脱可能に付設された」の定義の範囲に入る。
【0035】
分配用キャップは、いかなる形態及び大きさのものであってもよく、また、例えば、開口部を覆うために、ねじ留め、クリック止め、又は別の方法で容器に付設され得る。あるいは、変形可能容器が開放されているか閉鎖しているかにかかわらず、分配用キャップは、変形可能容器に着脱可能に付設されることができる。任意の閉鎖手段も容器に組み入れられてよい。一実施形態では、分配用キャップは、閉鎖可能な、変形可能容器の底部端部の開口部と流体連通している排出口を更に備える。
【0036】
分配用キャップ容器は、いかなる好適な材料、例えば、ガラス、金属、ポリマーなど、及びそれらの組み合わせで製造されてもよい。一実施形態では、分配用キャップは高分子材料を含み、金属、ガラス、コルク、フィルムライニング及びガラスを有する板紙カートンのような材料を使用してもよい。一実施形態では、分配用キャップは、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリビニルクロライド(PVC)、ポリスチレン(PS)、及びそれらの組み合わせから選択される高分子材料である。
【0037】
分配用キャップは、任意の大きさ又は形態のものであってもよいが、典型的には流動性組成物を都合よく投与するのに十分な広さである。分配用キャップの大きさは、多くの要因、例えば、変形可能容器の容積、分配用キャップの所望の容積、変形可能容器の大きさ、流動性組成物の粘度、流動性組成物の流量、変形可能容器が作られる材料、流動性組成物の種類など、及びそれらの組み合わせに依存する。
【0038】
1つの特定の実施形態では、分配用キャップは、任意の好適な大きさ又は容積のものであってもよいが、通常、分配用キャップは、厳密には約1mL〜約300mL、より厳密には約5mL〜約150mL、更により厳密には約10mL〜約100mLの最大容量を有する。一実施形態では、分配用キャップは容易な取り扱いに好適であり、例えば、分配用キャップは、分配用キャップを片手で容易に持ち上げたり、運んだりできるような寸法であるハンドル又は部品を有してよい。
【0039】
分配用キャップは、例えば、熱成形、吹き込み成形、射出成形、射出延伸吹き込み成形(injection-stretch blow bolding)(ISBM)などの、いかなる好適な方法で形成されてもよい。
【0040】
分配用キャップは、任意の好適な大きさ、形状、容積及び/又は設置面積のものであってよく、加えて任意の好適な容器壁の厚さを有してよい。分配用キャップは、対称的であってもよく、より厳密には非対称的であってもよい。これらの変数は全て、そこに収容される流動性組成物の容積及び/又は重量、流動性組成物の種類、分配用キャップの所望の外観などのような、多くの要因に依存する。
【0041】
一実施形態では、分配用キャップは、変形可能容器を直立位置に支持することができる。
【0042】
一実施形態では、分配用キャップは実質的に均一な厚さを有し、即ち、分配用キャップの壁の厚さは全ておよそ同じである。一実施形態では、分配用キャップは1つ以上の壁を含み、壁は1つ以上の層で構成される。その層は必要に応じて、非常に薄い、例えば約0.1mm未満でもよく、また約10mmまで及びそれを超える厚さの範囲であってよい。
【0043】
別の実施形態では、分配用キャップは、円筒状、管状、円錐形状、円錐の錘台、回転楕円形状、立方形状(cubodial)、ピラミッド状(pyramidoidal)、五角形状、六角形状、七角形状、八角形状、及びそれらの組み合わせから選択される形状を有する。一実施形態では、分配用キャップは変形可能容器と同じ又は類似の形状であり、例えば、両方とも円筒である。別の実施形態では、分配用キャップは変形可能容器とは異なった形状であり、例えば、分配用キャップはカップ形状の部材であるが、変形可能容器は円筒である。
【0044】
一実施形態では、分配用キャップは、正確な量の流動性組成物が洗濯過程で消費者により使用されるために、測定装置として使用できる。別の実施形態では、分配用キャップは、ある量の流動性組成物を収容することを意図し、分配用キャップが所望の又は適切な速度で、また所望の又は適切な時間に、それに収容されている流動性組成物を放出する洗濯機内に設置される投与装置である。
【0045】
別の実施形態では、分配用キャップは、不正開梱防止装置を装備する。これらの不正開梱防止装置は、底部分配包装容器がなんらかの方式で開放又は不正開梱された場合、可視及び/又は可聴の表示を与える。これらの不正開梱防止装置の具体例には、分配用キャップを除去するためにポリマーフィルムが除去されなければならない、分配用キャップ及び変形可能容器の一部の上に配置されたポリマーフィルム、分配用キャップが初めて変形可能容器から除去される時にポンという音を発する飛び出す機構、開放の際に永久的に2つの部分に分かれ、一部は変形可能容器に残ったままになり且つ/又は変形可能容器上に付設される分配用キャップなど、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
【0046】
図1〜9を参照して、様々な異なった、任意の底部分配包装容器、変形可能容器、及び/又は分配用キャップの実施形態が、更に説明及び例示され得る。
【0047】
図1はまた、底部分配包装容器100の具体例であり、変形可能容器110及び容器に着脱可能に付設された分配用キャップ120を含む。変形可能容器110は、開口部140(図2)を有する底部端部130を有する。分配用キャップ120は、変形可能容器110の底部端部130に着脱可能に付設され、開口部140を覆う。分配用キャップ120はまた、表面150上で直立位置に置かれているのが示される。
【0048】
図1は、しるし160及び165が関連する底部分配包装容器100の具体例である。しるし160及び165は同一であっても異なっていてもよいが、変形可能容器110及び分配用キャップ120に関連している。この実施形態では、それに関連したしるし160及び165は、変形可能容器110及び分配用キャップ120に接着剤で固定された2つのラベルである。
【0049】
図1の変形可能容器110はまた、底部端部130と遠位にある上端部170を有する。変形可能容器110はまた、上端部170を表面150に接触させて表面150上で直立位置に置かれることができ、即ち図1に示される変形可能容器110に関しては転倒している。
【0050】
前記したように、底部分配包装容器100の任意の部分、例えば変形可能容器110及び/又は分配用キャップ120などは、半透明又は透明であることができる。
【0051】
図2は、図1の1つの可能な実施形態である底部分配包装容器100の線2に沿った断面図である。この断面図は、流動性組成物180と、流動性組成物180が通過して分配される任意のバルブ175とを示す。また変形可能容器110の壁190も示される。
【0052】
図3は、別の代替例の底部分配包装容器300であり、変形可能容器310と、容器に着脱可能に付設された分配用キャップ350とを備える。変形可能容器310は、分配用開口部340を有し直立位置に変形可能容器310を支持するための基部330を有する分配用端部320に、例えばスナップ係合によって、付設される。分配用キャップ350は、開口部340及びバルブ430(図5)を覆う。分配用キャップ350は、分配用端部320、変形可能容器310及び底部分配包装容器300全体を、直立位置に支持する。分配用キャップ350は、分配用端部320、分配用開口部340を覆って変形可能容器310に着脱可能に付設され、バルブ430及び開口部340を覆う。分配用キャップ350は、面360と、その面から延在して分配用キャップ350の内部380を規定する円筒状壁370とを有するカップ形状の部材410で形成される。分配用キャップ350の面360も、表面390の上に直立位置で置かれているのが示される。分配用キャップ350は、流動性組成物450(図5)を受け取り分配することができ、より具体的には流動性組成物を洗濯機内で分配できる。
【0053】
底部分配包装容器300は、それに関連するしるし400及び405を有する。しるし400及び405は、同一でも異なっていてもよく、変形可能容器310及び分配用キャップ350に関連している。この実施形態では、それに関連したしるし400及び405は、2つのラベルであり、変形可能容器310及び分配用キャップ350に接着剤で固定される。
【0054】
図4は、図3の底部分配包装容器300の分解図であり、変形可能容器310に取り外し可能に付設された分配用キャップ350を示す。
【0055】
図5は、1つの可能な実施形態である図4の底部分配包装容器300の線5に沿った断面図である。この断面図は、流動性組成物450を貯蔵するための内部空洞440と、流動性組成物450が通過して分配される任意のバルブ430とを示す。また、変形可能容器310の壁420も示される。バルブ430は閉鎖位置で示されているので、流動性組成物450が分配用開口部340を通過して流れることが防止される。
【0056】
図6は、1つの可能な実施形態である図5のバルブ430の線6に沿った断面図である。バルブ430は、それを通す小さい交差スリット460を有する。
【0057】
図7は、1つの可能な実施形態である図4の底部分配包装容器300の線5に沿った断面図である。バルブ430は開放位置で示されているので、流動性組成物450は内部空隙440から分配用開口部340を通過して流出することができる。
【0058】
1つの特定の任意の実施形態におけるバルブ430は、通常の重力下での流動性組成物450の圧力よりも大きい圧力を受けた場合にのみ、流動性組成物450の分配用開口部430の通過を可能にする。
【0059】
あるいは、別の特定の任意の実施形態におけるバルブ430は2モードバルブであって、2モードバルブは、図5に例示されて見ることができるような、変形可能容器が意図しない外力を受けた場合に流動性組成物450を漏らすことなく保持できる第1動作モードと、図7に例示されて見ることができるような、変形可能容器310が使用者によって意図的な外力を加えられた場合に流動性組成物450を分配できる第2動作モードとを有する。
【0060】
図8は、図3の底部分配包装容器300が人の手500によって掴まれ、流動性組成物450を分配している具体例である。(注記:人の手又はその部分は、本発明の範囲の一部ではない。)
図9は、別の可能な容器の具体例である。図9において、底部分配包装容器700は、球状の変形可能容器610と長方形の分配用キャップ620とを備える。本発明の底部分配包装容器の変形可能容器及び分配用キャップは、いかなる形状であってもよい。
【0061】
3)流動性組成物
一実施形態では、流動性組成物は布地処理組成物を含む。
【0062】
本明細書で使用する時、「布地処理組成物」は最も広い意味で、一般的に洗濯で使用される、即ち洗濯効果、例えば、布地洗浄、白色度の維持、柔軟化、新鮮度、芳香、静電気制御、吸収性、色彩ケア、及び/又は皺制御などを洗濯過程に布地に付与するいかなる製品をも含むことを指す。布地処理組成物は、液状、ゲル、液体−ゲルなどの形態であってよい。本発明の一実施形態では、布地処理組成物は、重質液体洗濯洗剤(「HDL」)、軽質洗剤(「LDD」)、漂白組成物、布地柔軟化組成物、前処理組成物、及び布地再生組成物など、並びにそれらの組み合わせから選択される。
【0063】
一実施形態では、布地処理組成物は、布地コンディショニング組成物を含む布地ケア組成物である。一例として、布地コンディショニング組成物は、米国特許第4,424,134号、同第4,767,547号、同第5,460,736号、同第5,545,340号、同第5,545,350号、同第5,562,849号、同第5,574,179号、同第5,874,396号、同第5,998,359号、同第6,020,304号、同第6,022,845号、同第6,083,899号、同第6,093,691号、及び同第6,103,678号に記載されている。一実施形態では、本発明の組成物は、布地柔軟化活性物質を含む。一実施形態では、該布地柔軟化活性物質は、第四級アンモニウム化合物である。
【0064】
別の実施形態では、布地柔軟化活性物質は、カチオン性デンプンを含む。好適なカチオン性デンプンは、米国特許出願公開第2004/0204337号、2004年10月14日公開、16〜29項に記述されている。他の好適な布地柔軟仕上げ剤活性物質は、米国特許出願公開第2004/0204337号、30〜79項にも記述されている。
【0065】
別の実施形態では、布地処理組成物は「リンスに加える」組成物であり、その組成物は自動洗濯機のリンスサイクルの間に追加される。別の実施形態では、布地処理組成物は「洗浄に加える」組成物であり、その組成物は自動洗濯機の最初の洗浄サイクルに追加される。
【0066】
別の実施形態では、布地処理組成物は、洗浄組成物を含む布地ケア組成物である。用語「洗浄組成物」は、本明細書において最も広い意味で使用され、例えば、重質液体洗濯洗剤組成物、軽質液体洗濯洗剤組成物、洗濯前処理剤、予浸洗濯用製品、洗濯添加剤及びこれらの組み合わせなどの洗濯洗浄組成物を含む。洗浄組成物の例は、米国特許第4,515,705号、第4,537,706号、第4,537,707号、第4,550,862号、第4,561,998号、第4,597,898号、第4,968,451号、第5,565,145号、第5,929,022号、第6,294,514号及び6,376,445号に記載されている。
【0067】
布地処理組成物の追加の具体例は、係属中の米国仮特許出願第__/___,___、題名「コンパクト型流体洗濯洗剤組成物」、2006年5月5日、フランシスコ・ブザッカリニ(Francesco Buzzaccarini)らの名前で出願、代理人整理番号10401P;米国仮特許出願第__/___,___、題名「コンパクト型流体洗濯洗剤組成物」、2006年5月5日、フランシスコ・ブザッカリニらの名前で出願、代理人整理番号10402P;米国仮特許出願第__/___,___、題名「底部分配容器に収容されたゲル組成物」、2006年5月5日、フランシスコ・ブザッカリニらの名前で出願、代理人整理番号10405P;及び米国仮特許出願第__/___,___、題名「底部分配容器に収容された濃縮組成物」、2006年5月5日、フランシスコ・ブザッカリニらの名前で出願、代理人整理番号10404Pの中に見出すことができる。
【0068】
一実施形態では、布地処理組成物は、本明細書で規定されるように透明又は半透明であってよい。別の実施形態では、布地処理組成物は、本明細書で規定されるように不透明であってよい。
【0069】
消費者製品の配列
本発明の1つの任意態様は、消費者製品の配列を含み、具体的には本明細書に記載される少なくとも2つの底部分配包装容器を備える。一実施形態では、消費者製品の配列にある各々の底部分配包装容器は、なんらかの方法において異なるであろう。この相違は、変形可能容器及び/又は分配用キャップの形状、変形可能容器及び/又は分配用キャップの容積、変形可能容器及び/又は分配用キャップの寸法、変形可能容器及び/又は分配用キャップの色、変形可能容器及び/又は分配用キャップに関連するしるし、異なる流動性組成物などであり得る。
【0070】
一実施形態では、その配列は洗濯用製品の配列であり、より具体的には少なくとも2つ以上の底部分配包装容器に関連するしるしを備える洗濯用製品の配列であり、そのしるしは、少なくとも2つ以上の底部分配包装容器の間の関係を視覚表示する。
【0071】
一実施形態では、その配列は、本明細書に記載の1つ以上の底部分配包装容器、及び本明細書に記載の底部分配包装容器以外の1つ以上の容器を含む。本明細書に記載の底部分配包装容器以外の具体的な適した包装容器は、米国仮出願整理番号60/541,114、2004年2月2日出願、題名「螺旋掴み部を有する容器」、ブライアン・フロイド(Brian Floyd);米国特許第4,550,862号;及び同第4,981,239号、米国意匠特許第403,578号;米国意匠特許第414,421号;米国意匠特許第425,792号;米国意匠特許第491,071号;米国意匠特許第466,816号;米国意匠特許第457,064号;米国意匠特許第439,520号;米国意匠特許第286,602号;米国意匠特許第429,643号;米国意匠特許第472,151号;米国意匠特許第417,622号;米国意匠特許第322,748号;米国意匠特許第509,748号;並びに米国特許第4,732,315号;同第6,021,926号;同第6,269,962号;同第4,846,359号;同第6,960,375号;同第6,223,945号;同第6,902,077号;同第6,824,001号;同第6,959,834号;同第6,491,165号;同第5,050,742号;同第6,705,465号;同第6,630,437号;同第6,756,350号;同第6,366,402号;同第6,159,958号;及び同第6,601,705号に記載されている。
【0072】
しるし
一実施形態では、底部分配包装容器、典型的には変形可能容器及び/又は分配用キャップは、関連するしるしを有する。本明細書での「しるし」は、芳香、焼印(branding)、包装、特性、音、単語、語句、文字、記号、銘柄、社名、会社ロゴ又は記号、説明、ロゴ、アイコン、意匠、意匠設計者名、記号、モチーフ、しるし(insignia)、図、マーク、信号、色、質感、形、表象、広告、及びこれらの組み合わせを指す。
【0073】
本明細書で用いる時「関連して」は、底部分配包装容器上に、典型的には変形可能容器及び/若しくは分配用キャップの上に、しるしなどが直接印刷されているか若しくは付設されていること、又は底部分配包装容器に、典型的には変形可能容器及び/若しくは分配用キャップにラベルが付設されることを意味し、並びに/あるいは消費者にしるしを知らせるための、カタログ、印刷広告、電子広告、及び/又は言語コミュニケーションを含む、異なる様式で提示されることを意味する。
【0074】
一実施形態では、そのしるしは、単語、語句、銘柄、会社名、説明、香料名、意匠設計者名、広告、及びそれらの組み合わせから選択される。しるしは、1言語以上であってもよい。
【0075】
別の実施形態では、1つ以上のしるしは、底部分配包装容器、変形可能容器及び/又は分配用キャップに直接印刷されてよい。別の実施形態では、1つ以上のしるしは、底部分配包装容器、変形可能容器及び/又は分配用キャップに浮き彫りにされてよい。
【0076】
一実施形態では、しるしはラベルによって、底部分配包装容器、変形可能容器及び/又は分配用キャップと関連している。ラベルは、購買時点においてしるしなどのための便利な場所を提供する。用語「ラベル」は、本明細書において最も広い意味で使用され、具体例として、しるしを底部分配包装容器、変形可能容器及び/又は分配用キャップの上に直接に設置すること、それらの上に設置された又はそれらに関連した基材の上に、底部分配包装容器の外表面に、あるいは底部分配包装容器、変形可能容器及び/又は分配用キャップを入れる箱のような包装容器にしるしを印刷することを含んで表現され得る、1つ以上のしるしを任意に含み得る有形媒体を含む。一実施形態では、嗅覚的芳香記述子が、ラベル(例えば、包装容器)によって提供されてもよい。例えば、ラベル自体が芳香付けされる、即ち芳香を含んでよい。
【0077】
本発明の任意のラベルは、一般的に底部分配包装容器、より具体的には変形可能容器及び/又は分配用キャップの形状を模倣し得る。好適なラベルの具体例としては、部分的に巻きついたラベル、巻きついたラベル、収縮包装ラベル、ステッカー、インモールド・ラベル、下げ札、製品名を伝えるラベル、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0078】
一実施形態では、ラベルは、しるしをラベルの上に印刷できるような透明基材であり、底部分配包装容器、変形可能容器、及び/又は分配用キャップは、(底部分配包装容器、変形可能容器、及び/又は分配用キャップが、透明又は半透明であれば)しるしがないラベルを通して実質的に消費者に見える。理論に束縛されるものではないが、透明なラベルは、組成物の色又は容器の色合いを最大化して消費者に伝達することができる。
【0079】
別の実施形態では、ラベルは背景色を有して、使用者に更に伝達する。例えば、芳香又は芳香識別子がモクレン及びオレンジである場合、ラベルはオレンジ背景色を有して、オレンジ色をオレンジフルーツ及び/又はオレンジの花、故にオレンジ芳香に視覚的に関連付けて、この芳香の体験を使用者に更に伝達することができる。
【0080】
別の特定の任意の実施形態では、1つ以上のしるしが、底部分配包装容器、より具体的には変形可能容器及び/又は分配用キャップの上に直接印刷されてよい。別の実施形態では、1つ以上のしるしを、底部分配包装容器、より具体的には変形可能容器及び/又は分配用キャップの上に浮き彫りしてよい。
【0081】
任意の一実施形態では、ラベルは、底部分配包装容器、より具体的には変形可能容器及び/又は分配用キャップに「収縮包装」されてよい。別の任意の実施形態では、ラベルは接着剤によって、底部分配包装容器、より具体的には変形可能容器及び又は分配用キャップに接着されてよい。
【0082】
使用方法
本発明はまた、布地を処理するための方法を提供する。そのような方法は、底部分配包装容器から洗濯機の中に流動性組成物の一部分を分配することを用いる。一実施形態では、該方法は、流動性組成物の一部分を変形可能容器から分配用キャップに分配する工程を含む。
【0083】
透明又は半透明
本明細書で使用する時、「透明又は半透明」は、可視スペクトル内(約410〜800nm)の少なくとも1つの波長の電磁波照射の透過率が約25%を超える、より厳密には電磁スペクトルの可視部分において約25%を超える、更により厳密には約30%を超える、更になお厳密には約40%を超える、更になお厳密には約50%を超える透過率を指し、透過率は、
【数1】

に等しい。あるいは、可視電磁スペクトルのボトルの吸光度が約0.6未満である場合、容器、組成物などは、半透明又は透明であると見なされる。半透明又は透明物体の具体例は、透明ボトル又は透明組成物である。半透明又は透明物体の別の例は、青又は赤の色合いを有するように着色されているが、可視スペクトル内の少なくとも1つの波長の電磁波照射の透過率が約25%を超える透過率を有する、ボトル又は組成物である。
【0084】
一実施形態では、流動性組成物は透明又は半透明であり、約410ナノメートル〜約800ナノメートルの波長において、1cmキュベットを用いた光透過率が少なくとも約50%の透過率である。
【0085】
半透明又は透明及び不透明な容器及び/又は組成物などの追加の具体的な情報及び例は、マーフィ(Murphy)らに発行された米国特許第6,630,437号、ギブリン(Giblin)らに発行された米国特許第6,756,350号、ギブリンらに発行された米国特許第6,631,783号、及びベー・リー(Bae-Lee)らに発行された米国特許第6,159,958号に見出されることができる。
【0086】
本明細書で使用する時、「不透明」は、可視スペクトル内の全波長の電磁波照射の透過率が約25%未満、より厳密には電磁スペクトルの可視部分において約20%未満、更により厳密には約15%未満、更になお厳密には約10%未満、更になお厳密には約5%未満の透過率を指す。あるいは、可視電磁スペクトルのボトルの吸光度が約0.6を超える場合、容器、組成物などは不透明であると見なされ得る。
【0087】
方法論−吸光度及び透過率の測定
機器:ミルトン・ロイ・スペクトロニック(Milton Roy Spectronic)601
手順:
1.分光分析装置及び電源ボックスの両方をオンにし、30分間ウォームアップさせる。
2.波長を設定する:キーパッドで所望の波長を入力する(即ち、590、640など)。[第2機能]キーを押す。「λにする」[はい]を押す。機器はそこで、選択された波長において読み取る準備ができる。
3.機器をゼロに合わせる:[第2機能]キーを押す。「ゼロA」[%T/AIC]を押す。その結果、機器は「XXX NM 0.0000 A T」を読み取るはずである。
4.カバーを開け、サンプルを垂直にセンサーの前に設置する。
5.カバーを閉め、表示を記録する(例えば、640 NM 0.123 A T)。
注記:全ての表示は「A」モード(吸光度モード)で読み取られる。
注記:新しい波長変更及び/又は新しいサンプルのたびに、器具をゼロに合わせる。
【表1】

【0088】
「発明を実施するための最良の形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参照により組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲については、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0089】
本発明の組成物は、本発明の構成成分並びに本明細書で記載されるその他の成分を含むことができ、それらから本質的になることができ、又はそれらからなることができる。本明細書で使用する時、「から本質的になる」とは、組成物又は構成成分が追加成分を含んでもよいが、それら追加成分が特許請求される組成物又は方法の基本的及び新たな特徴を大きく変えない場合に限ることを意味する。
【0090】
本明細書に記述される全ての百分率は、特に指定のない限り、重量による。本明細書全体を通じて記載されているあらゆる最大数値限定には、それより小さいあらゆる数値限定が、そのようなより小さい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含まれると理解すべきである。本明細書全体を通じて記載されるあらゆる最小数値限定には、それよりも大きいあらゆる数値限定が、そのようなより大きい数値限定が本明細書に明確に記載されているかのように含まれる。本明細書全体を通じて記載されるあらゆる数値範囲には、そのようなより広い数値範囲内に入る、より狭いあらゆる数値範囲が、そのようなより狭い数値範囲が全て本明細書に明確に記載されているかのように含まれる。温度は、特に指定のない限り、全て摂氏(℃)である。
【0091】
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】1つの可能な底部分配包装容器の正面図の具体例。
【図2】図1の底部分配包装容器の断面。
【図3】別の可能な底部分配包装容器の正面図の具体例。
【図4】図3の底部分配包装容器の分解図。
【図5】閉鎖位置にあるバルブを示す、図3の底部分配包装容器の断面。
【図6】図3の底部分配包装容器のバルブの断面。
【図7】開放位置にあるバルブを示す、図3の底部分配包装容器の断面。
【図8】図3に例示された底部分配包装容器が人の手によって掴まれた具体例。
【図9】別の底部分配包装容器の具体例。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動性組成物のための底部分配包装容器であって、
(a)底部端部及び該底部端部にある開口部を有する、流動性組成物を貯蔵するための変形可能容器と、
(b)前記変形可能容器の前記底部端部に着脱可能に付設され、前記底部端部の少なくとも前記開口部を覆う分配用キャップとを備え、
前記流動性組成物は布地処理組成物であり、
好ましくは前記変形可能容器の少なくとも一部分は透明又は半透明である、底部分配包装容器。
【請求項2】
前記分配用キャップが、前記底部端部の前記開口部と流体連通する閉鎖可能な排出口を更に備える、請求項1に記載の底部分配包装容器。
【請求項3】
前記底部端部の前記開口部が、バルブを更に備え、該バルブは、通常の重力下での前記流動性組成物の圧力よりも大きい圧力を受けた場合にのみ、前記流動性組成物の開口部通過を可能にする、請求項1に記載の底部分配包装容器。
【請求項4】
前記底部端部の前記開口部が、2モードバルブを更に備え、前記2モードバルブは、前記変形可能容器が意図しない外力を受けた場合に前記流動性組成物を漏らすことなく保持できる第1動作モードと、前記変形可能容器が使用者によって意図的な外力を加えられた場合に前記流動性組成物を分配できる第2動作モードとを有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の底部分配包装容器。
【請求項5】
前記分配用キャップが、前記変形可能容器の前記底部端部に取り外し可能に付設される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の底部分配包装容器。
【請求項6】
前記分配用キャップが、前記流動性組成物の供給を前記変形可能容器から受け取るように作られている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の底部分配包装容器。
【請求項7】
請求項1に記載の前記底部分配包装容器から洗濯機の中に前記流動性組成物の一部分を分配する工程を少なくとも含む、洗濯機中で布地を処理する方法。
【請求項8】
少なくとも2つの、請求項1に記載の底部分配包装容器を含む、洗濯用製品の配列。
【請求項9】
前記少なくとも2つ以上の底部分配包装容器と関連するしるしを含み、前記しるしは、前記少なくとも2つ以上の底部分配包装容器の間の関係を視覚表示する、請求項8に記載の洗濯用製品の配列。
【請求項10】
底部分配包装容器であって、
(i)流動性組成物を貯蔵するための内部空洞を有する変形可能容器であって、分配用端部を有し、前記容器を直立位置に支持するための基部と前記流動性組成物を前記内部空洞から分配するための分配用開口部とを備える、変形可能容器と、
(ii)前記流動性組成物の前記内部空洞からの流出を制御するために前記分配用開口部に関連して位置決めされたバルブであって、開放位置と閉鎖位置とを有し、前記開放位置では、排出のために前記内部空洞から前記流動性組成物が前記分配用開口部を通過して流出することを可能にし、前記閉鎖位置では、前記内部空洞からの前記流動性組成物の前記分配用開口部を通過する流出を制止する、バルブと、
(iii)前記バルブを封止し且つ前記容器を直立位置に支持するための分配用キャップであって、前記分配用キャップは、前記バルブを封止するために前記容器の前記分配用端部を覆って且つ前記分配用開口部を覆って前記容器に着脱可能に付設され、前記分配用キャップは、面と該面から延在して前記分配キャップの内部を規定する円筒状壁とを有するカップ形状の部材で形成され、前記分配用キャップの前記内部は、前記分配用端部を覆って挿入されるように寸法合わせされる、分配用キャップと、
を備え、前記流動性組成物は布地処理組成物である、容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2009−535274(P2009−535274A)
【公表日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−509739(P2009−509739)
【出願日】平成19年5月4日(2007.5.4)
【国際出願番号】PCT/US2007/010826
【国際公開番号】WO2007/130568
【国際公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】