説明

帽子

【課題】身体保護片を収納状態としても、頭廻りのサイズが一定である帽子を提供する。
【解決手段】帽子本体2が内生地3と外生地4を有する二重構造であって、かつ、頭廻りに接する汗止め用環状帯体5を内生地3の下端縁6の内側に有する。内生地3の下端縁6と外生地4の下端縁7の一部を縫合わせずに非縫合部8を形成する。非縫合部8に対応した内生地3の外面9に、身体保護片1を縫製して、身体保護片1を、露出垂下状使用状態と、内生地3と外生地4の間に収納した不使用状態に、切換可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帽子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、日除け、防寒等の目的で身体保護片を有する帽子がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、身体保護片(耳当てなど)を収納状態とする場合、帽子本体の内側に折り畳むと、頭廻りのサイズが小さく変化してしまうという欠点があった。また、身体保護片を帽子本体の外側に折り畳むと、外観が損なわれるという欠点があった。
【特許文献1】特開2008−7864号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする課題は、身体保護片を収納状態とする場合、帽子本体の内側に折り畳むと、頭廻りのサイズが小さく変化してしまう点である。また、身体保護片を帽子本体の外側に折り畳むと、外観が損なわれるという点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本発明に係る帽子は、帽子本体が内生地と外生地を有する二重構造であって、かつ、頭廻りに接する汗止め用環状帯体を上記内生地の下端縁の内側に有し、上記内生地の下端縁と上記外生地の下端縁の一部を縫合わせずに非縫合部を形成し、該非縫合部に対応した上記内生地の外面に、身体保護片を縫製して、該身体保護片を、露出垂下状使用状態と、上記内生地と上記外生地の間に収納した不使用状態に、切換可能としたものである。
また、上記非縫合部は、底面視、後方縁から左右側縁に渡る範囲に形成されているものである。
また、上記非縫合部は、底面視、左右各側縁の範囲に、分離形成されており、かつ、上記身体保護片は耳当てである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の帽子によれば、身体保護片を収納状態としても、頭廻りのサイズが一定であるとともに、身体保護片が帽子の外観を損なうことを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1〜図7は、本発明の第1の実施の形態を示す。この帽子は、防寒用の身体保護片1を使用状態(図1〜図3)又は収納状態(図4〜図7)として使用する(かぶる)ことができる。具体的には、帽子本体2が内生地3と外生地4を有する二重構造であって、かつ、頭廻りに接する汗止め用環状帯体(ビンカワ、スベリ)5を内生地3の下端縁6の内側に有する。
【0008】
内生地3の下端縁6と外生地4の下端縁7の一部を縫合わせずに非縫合部8が形成されている。すなわち、非縫合部8は、底面視、後方縁から左右側縁に渡る範囲Aに形成されている。非縫合部8に対応した内生地3の外面9に、身体保護片1を縫製して、身体保護片1は、露出垂下状使用状態と、内生地3と外生地4の間に収納した不使用状態(収納状態)に、切換可能とされている。
【0009】
図8〜図10は、第2の実施の形態を示す(図8は使用状態、図9・図10は収納状態を示す)。非縫合部8は、底面視、左右各側縁の範囲Bに、分離形成されており、かつ、身体保護片1は耳当てMである。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0010】
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、身体保護片1が、日焼け防止用(日除け用)であるも好ましい。また、身体保護片1が防寒用の場合に、表て生地と裏生地の二重構造であるも好ましい。また、身体保護片1の上下寸法を長くして、身体保護片1の中間高さで折畳んでから内生地3と外生地4の間に収納する構成とするも良い。また、身体保護片1が日除け用の場合、レース等の通気性の良い素材、UVカット剤を有する素材からなるも好ましい。さらに、帽子の種類は図示したものに限定されず、ハット、ハンチング、キャップ、キャスケット等であっても良い。
【0011】
以上のように、本発明は、帽子本体2が内生地3と外生地4を有する二重構造であって、かつ、頭廻りに接する汗止め用環状帯体5を内生地3の下端縁6の内側に有し、内生地3の下端縁6と外生地4の下端縁7の一部を縫合わせずに非縫合部8を形成し、非縫合部8に対応した内生地3の外面9に、身体保護片1を縫製して、身体保護片1を、露出垂下状使用状態と、内生地3と外生地4の間に収納した不使用状態に、切換可能としたので、身体保護片1を収納状態としても、頭廻りのサイズを決定する汗止め用環状帯体5よりも身体保護片1が外側に配設されるので、頭廻りのサイズが一定であるとともに、身体保護片1が帽子の外観を損なうことを防止することができる。
【0012】
また、非縫合部8は、底面視、後方縁から左右側縁に渡る範囲Aに形成されているので、首廻りの広範囲にわたって日除け・防寒等の保護を行なうことができる。
【0013】
また、非縫合部8は、底面視、左右各側縁の範囲Bに、分離形成されており、かつ、身体保護片1は耳当てMであるので、耳の防寒を簡便に行なうことができ、使用状態と収納状態の切換えが容易迅速に行なえ、かつ、不意に身体保護片1が内生地3と外生地4の間から抜出ることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す側面図である。
【図2】背面図である。
【図3】図2のX−X断面の一部省略拡大図である。
【図4】身体保護片の収納状態を示す側面図である。
【図5】背面図である。
【図6】図5のY−Y断面の一部省略拡大図である。
【図7】底面図である。
【図8】第2の実施の形態を示す側面図である。
【図9】図8の収納状態のZ−Z断面拡大図である。
【図10】底面図である。
【符号の説明】
【0015】
1 身体保護片
2 帽子本体
3 内生地
4 外生地
5 汗止め用環状帯体(ビンカワ)
6 下端縁
7 下端縁
8 非縫合部
9 外面
A 底面視、後方縁から左右側縁に渡る範囲
B 底面視、左右各側縁の範囲
M 耳当て

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帽子本体(2)が内生地(3)と外生地(4)を有する二重構造であって、かつ、頭廻りに接する汗止め用環状帯体(5)を上記内生地(3)の下端縁(6)の内側に有し、上記内生地(3)の下端縁(6)と上記外生地(4)の下端縁(7)の一部を縫合わせずに非縫合部(8)を形成し、該非縫合部(8)に対応した上記内生地(3)の外面(9)に、身体保護片(1)を縫製して、該身体保護片(1)を、露出垂下状使用状態と、上記内生地(3)と上記外生地(4)の間に収納した不使用状態に、切換可能としたことを特徴とする帽子。
【請求項2】
上記非縫合部(8)は、底面視、後方縁から左右側縁に渡る範囲(A)に形成されている請求項1記載の帽子。
【請求項3】
上記非縫合部(8)は、底面視、左右各側縁の範囲(B)に、分離形成されており、かつ、上記身体保護片(1)は耳当て(M)である請求項1記載の帽子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−24563(P2010−24563A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−184730(P2008−184730)
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【出願人】(301015967)株式会社コカジ (4)