説明

平面照明装置ユニット

【課題】正確な情報や視野角が自由に選択でき鮮明で明るく色斑や滲みが無い光等を得る。
【解決手段】平面照明装置ユニット1は、導光板2、光変換体3、光制御シート4、光源6をケース5に収納して構成される。導光板2の表面部10に屈折を行う微細な凸状からなる光集光制御部10aを設け、裏面部11には反射を行う微細な凹状からなる光反射制御部16を設ける。裏面部11で入射端面部7からの直接光は出射せず、光反射制御部16からの光のみを表面部10の光集光制御部10a方向に反射し、光集光制御部10aで略垂直方向に光を屈折させ、出射コーンの鋭い光を出射する。光集光制御部10aと光変換体3のアパーチャとが略対になるように配置し、光集光制御部10aからの出射光をアパーチャに一致させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源の光を導く入射端面部と、当該入射端面部と入射端面部に対向する反入射端面部とに接続する側面部と、入射端面部と側面部とに直交する表面部と裏面部とを有し、裏面部に光源からの光を表面部方向に反射させる光反射制御部を設け、表面部には導光板内の発散光を平行光に変換するようなコリーメートな光を出射させる光集光制御部を設けた導光板によって、導光板の裏面部の光反射制御部の全反射させる反射傾斜面と表面部の光集光制御部との位置関係が格子状になるとともに光集光制御部からの出射光が得られ、表面部上に備える光変換体のアパーチャの大きさと一致させることができる平面照明装置ユニットに関する。また、さらに光変換体の上方に表面が凸状や凹状の光制御シートを備え、光集光制御部と光制御シートの円弧状部とのピッチを同じにし、光集光制御部と光制御シートの円弧状部の中心位置に一致させることによって、アパーチャに対して垂直で平行光を供給するとともに光集光制御部とアパーチャとが対になって対応しているために光を効率的にアパーチャに供給して明るく色斑や滲みが無い出射光を得ることができる平面照明装置ユニットに関する。さらに、光制御シートの円弧状部の中心位置に対しても確実にアパーチャからの出射光を供給することができ、正確な情報および視野角を自由にコントロールでき、明るく鮮明で見やすく眼に優しい美しい画像等を出射することができる平面照明装置ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の平面照明装置としては、導光板の表面部や裏面部に反射部材を設け、どちらか一方に帯状のスリットである切欠部を設け、切欠部が光源に近いほど小さく、光源が点状の場合には点光源の発光部を中心とする円弧状スリットを設け、光源からの距離が大きくなるにつれスリット間が狭くなるようにする方法が知られている。
【0003】
また、従来の平面照明装置として、導光板の表面側に拡散部材を有し、裏面側に反射部材を有し、導光板の反射面(裏面)に所定の長さを有する断面V字状のV字溝が光源と平行に各々が所定の間隔をもって離隔して一列にて配置され、各列の隣接列を交互に千鳥状に配置し、光源から遠ざかるにつれ間隔が徐々に小さくなるように配列するものも知られている。
【0004】
さらに、従来の導光板としては、表面や裏面全体に反射屈折させるV溝の窪みを入射方向に平行に多数断続的に千鳥状や円弧状に設け、光の進行方向に沿って窪み同士の間に隙間を設け、光源から遠ざかるにつれ間隔が徐々に小さくなるようにしたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭62−109003号公報
【特許文献2】特開平5−216030号公報
【特許文献3】特開平8−286037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来の平面照明装置は、導光板の表面部や裏面部に反射部材を設け、どちらか一方に帯状のスリットである切欠部を設け、切欠部が光源に近いほど小さくすることで、光源に近いほどスリットから漏れる光の量をコントロールし、全体を均一に出射するようにしているが、出射光がスリット状になってしまうために見栄えが悪い。特に、光源に近い所では、スリットが小さいために、輝線として現れる。しかも、光源に近い光のため、光のエネルギが大きく、より強い輝線となってしまう課題がある。
また、光源が点状の場合には、点光源の発光部を中心とする円弧状スリットを設け、光源からの距離が大となるにつれスリット間が狭くなるような場合も、上記と同様な理由で円弧状の輝線が現れてしまう課題がある。
【0007】
さらに、従来の平面照明装置は、導光板の表面側に拡散部材を有し、裏面側に反射部材を有し、導光板の反射面(裏面)に所定の長さを有する断面V字状のV字溝が光源と平行に各々が所定の間隔をもって離隔して一列にて配置され、各列の隣接列を交互に千鳥状に配置し、光源から遠ざかるにつれ間隔が徐々に小さくなるように配列するものであり、導光板内に入射された光が進行方向に対するV字溝の傾斜面によって反射され表面側にも偏向させるものなので、特に強い出射光は光源に対して常に平行な出射光であるために、例えば光源の両端部等では出射光の輝度が低くなってしまう課題がある。
特に光源が点光源の場合には、光源からの位置によって輝度分布が均一でない場合が多いために、隅等で著しく輝度低下になってしまう課題がある。
【0008】
また、従来の導光板は、表面や裏面全体に反射屈折させるV溝の窪みを入射方向に平行に多数断続的に千鳥状や円弧状に設け、光の進行方向に沿って窪み同士の間に隙間を設け、光源から遠ざかるにつれ間隔が徐々に小さくなるようにしたものであり、光源から遠ざかるにつれ間隔が徐々に小さくなるようにしても、大きな導光板では窪みに遮られてしまう課題がある。
さらに、表面や裏面全体にV溝の窪みを入射方向に対して円弧状に多数断続的に設けて、陰極線管での中央部が強く、周辺部で弱くなっている場合にも、一様な分布を期待しているが、陰極線管の中央部分からの光を反射させるべく円弧状にするために、陰極線管からの平行光は利用できないので、陰極線管の中央部分からの光は斜方向からの光しか利用できず、陰極線管からの平行光よりもエネルギが低く、反射された光の出射位置(形状)が異なり(全体として一様な出射光でない)表面からの出射された輝度分布に課題がある。
【0009】
また、従来の導光板は、光を屈折させたり、反射させたりする種々の手段を単に表面部や裏面部に設けたものであって、この手段が表面部と裏面部との関連性が無いものであったために、十分な光の利用に課題があった。
そのため、このような導光板を用いた従来の平面照明装置は、光の輝度に対して不満足なものであった。
【0010】
さらに、これらの導光板や平面照明装置を用いた液晶表示装置は、平面照明装置からの出射光が斜めからの光が多かったり、斜めからの光成分を含んでいたために、液晶パネルからの出射光に滲みや鮮明なRGB色の再現が困難であった。
【0011】
また、これらの導光板や平面照明装置を用いた液晶表示装置は、単に導光板や平面照明装置の上方に光変換体を載置しただけのものであるため、液晶パネルに必要な光量を得るために液晶パネルの各RGB等のピクセルの開口部を広く取る必要があった。そのため、ピュアな画面を得るためのピクセルを微細化することと輝度の向上とに互いに矛盾を解決することに課題があった。
【0012】
(発明の目的)
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、少なくとも、光源と、光源の光を導く入射端面部と、当該入射端面部と入射端面部に対向する反入射端面部とに接続する側面部と、入射端面部と側面部とに直交する表面部と裏面部とを有し、表面部には互いに反対方向に傾斜面部を有するとともに互いの傾斜面部が接続する頂角が80°〜110°の範囲に設けて集光屈折を行う微細な凸状からなる光集光制御部を入射端面部に対して直角に反入射端面部方向に延在または連なるように並設に設け、裏面部には入射端面部や反入射端面部に対して平行に表面部方向に反射する傾斜面と同じ傾斜面とを接続する第2の傾斜面と成す角度が120°〜170°の範囲に設けて反射を行う微細な凹状からなる光反射制御部を設け、入射端面部からの直接光は出射せず、裏面部からの光のみを表面部の光集光制御部方向に反射し、光集光制御部で略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの広がりが最大で中心から20°以内の鋭い光を出射する導光板と、表面部からの出射コーンの鋭い出射光を受光するために上方に光の輝度や透過時間をコントロールする光変換体とを備え、光変換体のアパーチャに最適な光を透過させた出射光を得るべく、裏面側が平坦であり、表面側が円弧状の微細な凸状や凹状からなる曲率半径を有し、円弧状部の中心位置に入射した光を屈折して集光や広げるように視野角をコントロールする光制御シートの円弧状部のピッチと光集光制御部のピッチとを同等にし、光集光制御部と円弧状の中心位置とが略一致するように光制御シートの円弧状部を平行に並列に並設またはマトリックス状に光制御シートを光変換体の表示面上に備え、光集光制御部と光変換体のアパーチャとが略対になるように配置し、光集光制御部からの出射光をアパーチャに一致させることにより、正確な情報や視野角が自由に選択でき鮮明で明るく色斑や滲みが無い光等を得ることのできる平面照明装置ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の請求項1に係る平面照明装置ユニットは、光源と、光源の光を導く入射端面部と、当該入射端面部と入射端面部に対向する反入射端面部とに接続する側面部と、入射端面部と側面部とに直交する表面部と裏面部とを有した導光板と、表面部からの光を受光する複数の微細なアパーチャを有した光変換体と、光変換体の上方に光を屈折する光制御シートとを備え、表面部からの光をアパーチャに対し鋭い光を出射し、光制御シートから屈折光を出射する平面照明装置ユニットであって、
表面部には屈折を行う微細な凸状からなる光集光制御部を設けるとともに裏面部には反射を行う微細な凹状からなる光反射制御部を設け、裏面部で入射端面部からの直接光は出射せず、光反射制御部からの光のみを表面部の光集光制御部方向に反射し、光集光制御部で略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射するとともに光集光制御部とアパーチャとが略対になるように配置し、光集光制御部からの出射光がアパーチャに一致することを特徴とする。
【0014】
請求項1に係る平面照明装置ユニットは、光源と、光源の光を導く入射端面部と、当該入射端面部と入射端面部に対向する反入射端面部とに接続する側面部と、入射端面部と側面部とに直交する表面部と裏面部とを有した導光板と、表面部からの光を受光する複数の微細なアパーチャを有した光変換体と、光変換体の上方に光を屈折する光制御シートとを備え、表面部からの光をアパーチャに対し鋭い光を出射し、光制御シートから屈折光を出射する平面照明装置ユニットであって、
表面部には屈折を行う微細な凸状からなる光集光制御部を設けるとともに裏面部には反射を行う微細な凹状からなる光反射制御部を設け、裏面部で入射端面部からの直接光は出射せず、光反射制御部からの光のみを表面部の光集光制御部方向に反射し、光集光制御部で略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射するとともに光集光制御部とアパーチャとが略対になるように配置し、光集光制御部からの出射光がアパーチャに一致するので、導光板内に導かれた光の大部分を確実に導光板の表面部から略垂直方向に光を屈折させて絞られた出射コーンの鋭い光を光変換体のアパーチャに出射し、光変換体へ確実に光を供給および光変換体で受光することができる。
【0015】
また、請求項2に係る平面照明装置ユニットは、光源と、光源の光を導く入射端面部と、当該入射端面部と入射端面部に対向する反入射端面部とに接続する側面部と、入射端面部と側面部とに直交する表面部と裏面部とを有した導光板と、表面部からの光を受光する複数の微細なアパーチャを有した光変換体と、光変換体の上方に光を屈折する光制御シートとを備え、表面部からの光をアパーチャに対し鋭い光を出射し、光制御シートから屈折光を出射する平面照明装置ユニットにおいて、
表面部には屈折を行う微細な凸状からなる光集光制御部を設けるとともに裏面部には反射を行う微細な凹状からなる光反射制御部を設け、裏面部で入射端面部からの直接光は出射せず、光反射制御部からの光のみを表面部の光集光制御部方向に反射し、光集光制御部で略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射し、
光制御シートは、光変換体の受光する反対側に光を入射する裏面側が平坦であり、表面側が円弧状部を成しており、光集光制御部と円弧状部の中心位置とが略一致するように設け、円弧状部の中心位置に入射した光を円弧状部から集光または広がりのある光に屈折することを特徴とする。
【0016】
請求項2に係る平面照明装置ユニットは、光源と、光源の光を導く入射端面部と、当該入射端面部と入射端面部に対向する反入射端面部とに接続する側面部と、入射端面部と側面部とに直交する表面部と裏面部とを有した導光板と、表面部からの光を受光する複数の微細なアパーチャを有した光変換体と、光変換体の上方に光を屈折する光制御シートとを備え、表面部からの光をアパーチャに対し鋭い光を出射し、光制御シートから屈折光を出射する平面照明装置ユニットにおいて、
表面部には屈折を行う微細な凸状からなる光集光制御部を設けるとともに裏面部には反射を行う微細な凹状からなる光反射制御部を設け、裏面部で入射端面部からの直接光は出射せず、光反射制御部からの光のみを表面部の光集光制御部方向に反射し、光集光制御部で略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射し、
光制御シートは、光変換体の受光する反対側に光を入射する裏面側が平坦であり、表面側が円弧状部を成しており、光集光制御部と円弧状部の中心位置とが略一致するように設け、円弧状部の中心位置に入射した光を円弧状部から集光または広がりのある光に屈折するので、導光板内に導かれた光の大部分を確実に導光板の表面部から略垂直方向に光を屈折させて絞られた出射コーンの鋭い光を光変換体に出射し、光変換体からの光を確実に光制御シートの円弧状部の中心位置から集光または広がりのある光を出射でき明るく色斑や滲みが無い出射光を得ることができる。
【0017】
さらに、請求項3に係る平面照明装置ユニットは、光制御シートの円弧状部のピッチと光集光制御部のピッチとが同等であることを特徴とする。
【0018】
請求項3に係る平面照明装置ユニットは、光制御シートの円弧状部のピッチと光集光制御部のピッチとが同等であるので、光集光制御部で略垂直方向に光を屈折させた出射コーンの鋭い光が光変換体のアパーチャを透過し、確実に円弧状部の中心位置から広がりのある光を出射することができる。
【0019】
また、請求項4に係る平面照明装置ユニットは、光制御シートが、平坦な裏面側からの垂直な平行光を円弧状部で屈折させて集光または広げる曲率半径を有することを特徴とする。
【0020】
請求項4に係る平面照明装置ユニットは、光制御シートが、平坦な裏面側からの垂直な平行光を円弧状部で屈折させて集光または広げる曲率半径を有するので、光変換体のアパーチャの大きさや目的とする視野角に対応した集光や広がりを有した出射光を得ることができる。
【0021】
さらに、請求項5に係る平面照明装置ユニットは、光制御シートに対し、円弧状部を平行に並列に並設またはマトリックス状に設けることを特徴とする。
【0022】
請求項5に係る平面照明装置ユニットは、光制御シートに対し、円弧状部を平行に並列に並設またはマトリックス状に設けるので、光変換体のアパーチャや導光板の光集光制御部に対応することができる。
【0023】
また、請求項6に係る平面照明装置ユニットは、光集光制御部が、互いに反対方向に傾斜面部を有するとともに互いの傾斜面部が接続する頂角が80°〜110°の範囲であることを特徴とする。
【0024】
請求項6に係る平面照明装置ユニットは、光集光制御部が、互いに反対方向に傾斜面部を有するとともに互いの傾斜面部が接続する頂角が80°〜110°の範囲であるので、導光板の裏面部の光反射制御部からの反射光を表面部から略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射することができる。
【0025】
さらに、請求項7に係る平面照明装置ユニットは、光集光制御部の出射コーンの広がりが最大で中心から20°以内であることを特徴とする。
【0026】
請求項7に係る平面照明装置ユニットは、光集光制御部の出射コーンの広がりが最大で中心から20°以内であるので、光変換体のアパーチャに対して略垂直方向に屈折させた出射コーンの鋭い光を供給することができる。
【0027】
また、請求項8に係る平面照明装置ユニットは、光集光制御部を、入射端面部に対して直角に反入射端面部方向に延在または連なるように並設に設けることを特徴とする。
【0028】
請求項8に係る平面照明装置ユニットは、光集光制御部を、入射端面部に対して直角に反入射端面部方向に延在または連なるように並設に設けるので、光変換体のアパーチャや光制御シートの円弧状部に対応した位置に入射端面部から反入射端面部方向に矩形形状の複数の略垂直方向の光を屈折させ出射コーンの鋭い光が並列に並設または略四角形状にマトリックス状に略垂直方向の光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射することができる。
【0029】
さらに、請求項9に係る平面照明装置ユニットは、光反射制御部を、入射端面部および反入射端面部に対して平行に設けるとともに表面部方向に反射する反射傾斜面と同じ反射傾斜面とを接続する第2の傾斜面と成す角度が120°〜170°の範囲であることを特徴とする。
【0030】
請求項9に係る平面照明装置ユニットは、光反射制御部を、入射端面部および反入射端面部に対して平行に設けるとともに表面部方向に反射する反射傾斜面と同じ反射傾斜面とを接続する第2の傾斜面と成す角度が120°〜170°の範囲であるので、入射端面部から導光板内に導かれた光を入射端面部付近から反入射端面部付近まで傾斜面で表面部方向に反射することができる。
【0031】
また、請求項10に係る平面照明装置ユニットは、光集光制御部が、入射端面部から反入射端面部に進む程、傾斜面部が接続する頂角が110°から80°へと小さくまたは頂角の高さが高くなることを特徴とする。
【0032】
請求項10に係る平面照明装置ユニットは、光集光制御部が、入射端面部から反入射端面部に進む程、傾斜面部が接続する頂角が110°から80°へと小さくまたは頂角の高さが高くなるので、特に導光板の入射端面部から反入射端面部までの長さが長い場合には、光源からの光が反入射端面部に近づく程、裏面部の光反射制御部で反射する反射光が表面部方向に対しての反射角が大きいために表面部の光集光制御部からの屈折角を一定にすることができる。
【0033】
さらに、請求項11に係る平面照明装置ユニットは、光反射制御部の反射傾斜面の長さを光集光制御部のピッチと同等もしくはやや長めにすることを特徴とする。
【0034】
請求項11に係る平面照明装置ユニットは、光反射制御部の反射傾斜面の長さを光集光制御部のピッチと同等もしくはやや長めにするので、光反射制御部の反射幅と光集光制御部のピッチ幅とが表面部方向から見た場合に格子状となる。
【0035】
また、請求項12に係る平面照明装置ユニットは、導光板の表面部の上部に頂角を導光板方向に向けたプリズムシートを備えることを特徴とする。
【0036】
請求項12に係る平面照明装置ユニットは、導光板の表面部の上部に頂角を導光板方向に向けたプリズムシートを備えるので、特に導光板の入射端面部から反入射端面部までの長さが長い場合には、光源からの光が反入射端面部に近づく程、裏面部の光反射制御部で反射する反射光が表面部方向に対しての反射角が大きいために表面部の光集光制御部からの屈折角の大きくなるのを垂直方向になるように制御することができる。
【発明の効果】
【0037】
以上のように、請求項1に係る平面照明装置ユニットは、光源と、光源の光を導く入射端面部と、当該入射端面部と入射端面部に対向する反入射端面部とに接続する側面部と、入射端面部と側面部とに直交する表面部と裏面部とを有した導光板と、表面部からの光を受光する複数の微細なアパーチャを有した光変換体と、光変換体の上方に光を屈折する光制御シートとを備え、表面部からの光をアパーチャに対し鋭い光を出射し、光制御シートから屈折光を出射する平面照明装置ユニットであって、
表面部には屈折を行う微細な凸状からなる光集光制御部を設けるとともに裏面部には反射を行う微細な凹状からなる光反射制御部を設け、裏面部で入射端面部からの直接光は出射せず、光反射制御部からの光のみを表面部の光集光制御部方向に反射し、光集光制御部で略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射するとともに光集光制御部とアパーチャとが略対になるように配置し、光集光制御部からの出射光がアパーチャに一致するので、導光板内に導かれた光の大部分を確実に導光板の表面部から略垂直方向に光を屈折させて絞られた出射コーンの鋭い光を光変換体のアパーチャに出射し、光変換体へ確実に光を供給および光変換体で受光することができる。
そのために、正確な情報や目的にあった視野角を再現することができ、鮮明で見やすく眼に優しい美しい画像を得ることができる。
【0038】
請求項2に係る平面照明装置ユニットは、光源と、光源の光を導く入射端面部と、当該入射端面部と入射端面部に対向する反入射端面部とに接続する側面部と、入射端面部と側面部とに直交する表面部と裏面部とを有した導光板と、表面部からの光を受光する複数の微細なアパーチャを有した光変換体と、光変換体の上方に光を屈折する光制御シートとを備え、表面部からの光をアパーチャに対し鋭い光を出射し、光制御シートから屈折光を出射する平面照明装置ユニットにおいて、
表面部には屈折を行う微細な凸状からなる光集光制御部を設けるとともに裏面部には反射を行う微細な凹状からなる光反射制御部を設け、裏面部で入射端面部からの直接光は出射せず、光反射制御部からの光のみを表面部の光集光制御部方向に反射し、光集光制御部で略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射し、
光制御シートは、光変換体の受光する反対側に光を入射する裏面側が平坦であり、表面側が円弧状部を成しており、光集光制御部と円弧状部の中心位置とが略一致するように設け、円弧状部の中心位置に入射した光を円弧状部から集光または広がりのある光に屈折するので、導光板内に導かれた光の大部分を確実に導光板の表面部から略垂直方向に光を屈折させて絞られた出射コーンの鋭い光を光変換体に出射し、光変換体からの光を確実に光制御シートの円弧状部の中心位置から集光または広がりのある光を出射でき明るく色斑や滲みが無い出射光を得ることができる。
そのために、目的にあった視野角を再現することができ、鮮明で見やすく眼に優しい美しい画像を得ることができる。
【0039】
請求項3に係る平面照明装置ユニットは、光制御シートの円弧状部のピッチと光集光制御部のピッチとが同等であるので、光集光制御部で略垂直方向に光を屈折させた出射コーンの鋭い光が光変換体のアパーチャを透過し、確実に円弧状部の中心位置から広がりのある光を出射することができる。
そのために、多種多様な情報や画像を出射できるとともに明るく色斑や滲みが無い出射光を得ることができる。
【0040】
請求項4に係る平面照明装置ユニットは、光制御シートが、平坦な裏面側からの垂直な平行光を円弧状部で屈折させて集光または広げる曲率半径を有するので、光変換体のアパーチャの大きさや目的とする視野角に対応した集光や広がりを有した出射光を得ることができる。
そのために、異なる種類の光変換体にも対応することができるとともに個人使用のような外部に見られにくい画像や色々な位置のあらゆる角度からも外部に見易い画像等、多種多様な情報を出力できるとともに多種多様の要求に対応することができる。
【0041】
請求項5に係る平面照明装置ユニットは、光制御シートに対し、円弧状部を平行に並列に並設またはマトリックス状に設けるので、光変換体のアパーチャや導光板の光集光制御部に対応することができる。
そのために、光変換体に対して正確に確実に光を供給でき光変換体から確実に透過光を得、明るく色斑や滲みが無い鮮明で見やすく眼に優しい美しい画像を得ることができる。
【0042】
請求項6に係る平面照明装置ユニットは、光集光制御部が、互いに反対方向に傾斜面部を有するとともに互いの傾斜面部が接続する頂角が80°〜110°の範囲であるので、導光板の裏面部の光反射制御部からの反射光を表面部から略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射することができる。
そのために、光変換体のアパーチャに対して垂直な光を供給することができる。
【0043】
請求項7に係る平面照明装置ユニットは、光集光制御部の出射コーンの広がりが最大で中心から20°以内であるので、光変換体のアパーチャに対して略垂直方向に屈折させた出射コーンの鋭い光を供給することができる。
そのために、光変換体から確実に透過光が明るく色斑や滲みが無い出射光を得ることができる。
【0044】
請求項8に係る平面照明装置ユニットは、光集光制御部を、入射端面部に対して直角に反入射端面部方向に延在または連なるように並設に設けるので、光変換体のアパーチャや光制御シートの円弧状部に対応した位置に入射端面部から反入射端面部方向に矩形形状の複数の略垂直方向の光を屈折させ出射コーンの鋭い光が並列に並設または略四角形状にマトリックス状に略垂直方向の光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射することができる。
そのために、光変換体のアパーチャに対して確実に鋭い光を出射することができる。
【0045】
請求項9に係る平面照明装置ユニットは、光反射制御部を、入射端面部および反入射端面部に対して平行に設けるとともに表面部方向に反射する反射傾斜面と同じ反射傾斜面とを接続する第2の傾斜面と成す角度が120°〜170°の範囲であるので、入射端面部から導光板内に導かれた光を入射端面部付近から反入射端面部付近まで傾斜面で表面部方向に反射することができる。
そのために、効率良く表面部の光集光制御部に光を導くことができる。
【0046】
請求項10に係る平面照明装置ユニットは、光集光制御部が、入射端面部から反入射端面部に進む程、傾斜面部が接続する頂角が110°から80°へと小さくまたは頂角の高さが高くなるので、特に導光板の入射端面部から反入射端面部までの長さが長い場合には、光源からの光が反入射端面部に近づく程、裏面部の光反射制御部で反射する反射光が表面部方向に対しての反射角が大きいために表面部の光集光制御部からの屈折角を一定にすることができる。
そのために、表面部全体から均一に略垂直方向に光を屈折させて絞られた出射コーンの鋭い光を出射することができる。
【0047】
請求項11に係る平面照明装置ユニットは、光反射制御部の反射傾斜面の長さを光集光制御部のピッチと同等もしくはやや長めにするので、光反射制御部の反射幅と光集光制御部のピッチ幅とが表面部方向から見た場合に格子状となる。
そのため、光反射制御部の反射光幅と光集光制御部のピッチ幅とが等しくなり、光集光制御部から略矩形状の出射光を得ることができる。
【0048】
請求項12に係る平面照明装置ユニットは、導光板の表面部の上部に頂角を導光板方向に向けたプリズムシートを備えるので、特に導光板の入射端面部から反入射端面部までの長さが長い場合には、光源からの光が反入射端面部に近づく程、裏面部の光反射制御部で反射する反射光が表面部方向に対しての反射角が大きいために表面部の光集光制御部からの屈折角の大きくなるのを垂直方向になるように制御することができる。
そのために、光変換体のアパーチャに対して略垂直な方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係る平面照明装置ユニットの概略分解斜視図である。
【図2】本発明に係る平面照明装置ユニットの導光板の一例を示す概略斜視図である。
【図3】本発明に係る平面照明装置ユニットの導光板の他の例を示す概略斜視図である。
【図4】(a)図2の導光板の光集光制御部と出射コーンを示す概略斜視図である。 (b)(a)の光集光制御部と出射コーンの拡大図である。
【図5】(a)図3の導光板の光集光制御部と出射コーンを示す概略斜視図である。 (b)(a)のX方向から見た光集光制御部と出射コーンの拡大図である。 (c)(a)のY方向から見た光集光制御部と出射コーンの拡大図である。
【図6】本発明に係る平面照明装置ユニットの光制御シートの一例を示す概略斜視図である。
【図7】本発明に係る平面照明装置ユニットの光制御シートの他の例を示す概略斜視図である。
【図8】(a)本発明に係る平面照明装置ユニットの光制御シートの他の例を示す概略斜視図である。 (b)(a)の平面図である。 (c)(a)のY方向から見た側面図である。 (d)(a)のX方向から見た側面図である。
【図9】(a)本発明に係る平面照明装置ユニットの光制御シートの他の例を示す概略斜視図である。 (b)(a)の平面図である。 (c)(a)のY方向から見た側面図である。 (d)(a)のX方向から見た側面図である。
【図10】(a)図9の光制御シートの部分拡大図である。 (b)図8の光制御シートの部分拡大図である。
【図11】(a)本発明に係る平面照明装置ユニットにおける光集光制御部と光束と光変換体と光制御シートの関係の一例を示す図である。 (b)本発明に係る平面照明装置ユニットにおける光集光制御部と光束と光変換体と光制御シートの関係の他の例を示す図である。
【図12】本発明に係る平面照明装置ユニットのプリズムシートの部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
なお、本発明は、光源、導光板、反射体、光変換体、光制御シートを基本的構成としてなり、光源からの光を表面部から略垂直方向に光を屈折させて絞られ出射コーンの広がりが最大で中心から20°以内の出射コーンの鋭い光を出射させるために、導光板の裏面部に反射を行う微細な凹状からなる光反射制御部を入射端面部および反入射端面部に対して平行に設けるとともに表面部方向に反射する反射傾斜面と接続する第2の傾斜面との成す角度が120°〜170°の範囲に設け、入射端面部7に直角な仮想水平面と反射傾斜面とが成す角度が6°以上にした場合には裏面部の外部に積極的に光を出射させて反射体から成るケースによって再度導光板内に光を戻す。また、入射端面部7に直角な仮想水平面と反射傾斜面とが成す角度が6°以内の場合に裏面部からは出射せずに全て表面部方向に進む。また、導光板の表面部には屈折を行う微細な凸状からなる光集光制御部を入射端面部に対して直角に反入射端面部方向に延在または連なるように並設に設けるとともに光集光制御部を互いに反対方向に傾斜面部(2面または4面)を有するとともに互いの傾斜面部が接続する頂角が80°〜110°の範囲に設けて光集光制御部からの出射コーンの広がりが最大で中心から20°以内にし、光集光制御部は入射端面部からの直接光は出射せずに光反射制御部からの反射光を表面部から略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射することができる。
また、光集光制御部を入射端面部から反入射端面部に進む程、傾斜面部が接続する頂角が110°から80°へと小さくまたは頂角の高さが高くし、特に導光板の入射端面部から反入射端面部までの長さが長い場合には光源からの光が反入射端面部に近づく程、裏面部の光反射制御部で反射する反射光が表面部方向に対しての反射角が大きいために表面部の光集光制御部の屈折角を一定にすることができ、表面部全体から均一に略垂直方向に光を屈折させて絞られた出射コーンの鋭い光を出射することができる。
さらに、光反射制御部の反射傾斜面の長さを光集光制御部のピッチと同等もしくはやや長めにするので、光反射制御部の反射幅と光集光制御部のピッチ幅とが表面部方向から見た場合に格子状となり、光反射制御部の反射光幅と光集光制御部のピッチ幅とが等しくなり、光集光制御部から略矩形状や四角形状の出射光を得ることができる。
このような略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光の上方に制御される光変換体を備え、この光変換体に対して光集光制御部と光変換体のアパーチャとが略対になるように配置し、光集光制御部からの出射光をアパーチャに一致させて、導光板内に導かれた光の大部分を確実に導光板の表面部から略垂直方向に光を屈折させて絞られた出射コーンの鋭い光を光変換体のアパーチャに出射し、光変換体のアパーチャに対して垂直な光を供給することによって、光変換体からの正確な情報や光変換体からの透過光が明るく色斑や滲みが無い出射光を得ることができる。
さらに、光変換体の上方には、裏面側が平坦であり、裏面側からの垂直な平行光を屈折させて集光や広げる曲率半径を有する円弧状部を表面側に平行に並列に並設またはマトリックス状に設けた光制御シートを備える。
よって、光変換体のアパーチャからの光を集光や広がりを有した出射光として得ることができ、光変換体のアパーチャの大きさや目的とする視野角に対応した出射光を得ることができ、光変換体からの透過光が明るく色斑や滲みが無く視野角をコントロールでき、鮮明で見やすく眼に優しい美しい画像や情報を得られ異なる種類の光変換体にも対応することができるとともに個人使用のような外部に見られにくい画像や色々な位置のあらゆる角度からも外部に見易い画像等、多種多様な情報や画像を出射できるとともに多種多様の要求に対応することができる。
さらに、光制御シートの円弧状部のピッチと光集光制御部のピッチとを同等にすることによって、光集光制御部で略垂直方向に光を屈折させた出射コーンの鋭い光を光変換体のアパーチャを透過し、確実に円弧状部の中心位置から集光や広がりのある光を出射することができ、多種多様な情報や明るく色斑や滲みが無い画像等の出射光を得ることができる。
然るに、本発明は、導光板からの出射コーンの鋭い光をアパーチャに的確に供給し、アパーチャを透過した光を光制御シートで集光のある光または広がりのある光を出射でき、明るく色斑や滲みが無く視野角をコントロールした鮮明で見やすく眼に優しい美しい画像を実現することができたり、正確に多種多様な情報を発信することができる平面照明装置ユニットを提供することにある。
【0051】
本例の平面照明装置ユニットは、図1に示すように、光源6と導光板2とから成る平面照明装置の上に光変換体3を設け、またさらにその上方に光制御シート4を設けてケース5に収納したものである。
【0052】
ケース5は、熱可塑性樹脂に例えば酸化チタンのような白色材料を混入した物や熱可塑性樹脂にアルミニウム等の金属蒸着を施したり、金属箔を積層した物からなり、完全反射光として再度上方のみの光を導光板2に戻す。
そのために、ケース5の底部5a以外のケース内側部5bや5cに漏れた光は導光板2の上方とは無関係で余分な光であるために、ケース内側部5bやケース内側部5cの部分には光を吸収するように、例えば黒色等のカーボンを塗布したり、樹脂に練り込んで着色したケース5の底部5aに反射材を敷いても良い。
さらに、光の反射性を有した樹脂を底部5aに光の吸収性を施した樹脂との2色成形を行っても良い。
また、ケース5は、底部5aの反射面を凹凸形状またはプリズム形状を成し、反射光を散乱光にして均一な反射光にしても良い。
尚、ケース5は、ケース形状にすることによって平面照明装置、光変換体、光制御シート等の設置位置を容易に組立することができるが、ケース5をケース形状にせずに導光板2に光を再度戻すことが目的とするために反射の要素があれば良い。
【0053】
光源6は、一体化された赤色発光(R)、緑色発光(G)、青色発光(B)から成る半導体発光素子や、これら半導体発光素子の単色発光半導体発光素子、単色発光半導体発光素子をアレー状にしたもの、R,G,Bの三原色をアレー状にしたものや青色発光半導体発光素子と蛍光材とを用いた擬似白色半導体発光素子からなる。
また、CCFL(冷陰極蛍光放電管)やHCFL(熱陰極蛍光放電管)からなる。
尚、導光板2の大きさ等によっては、両端側(入射端面部7および反入射端面部8)に光源6を設けても良い。
【0054】
導光板2は、屈折率が1.4〜1.7程度の無色透明なアクリル樹脂(PMMA)や環状オレフィン・コポリマ(COC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)等により形成される。図2および図3に示すように、導光板2は、外形が光源6の光を導く入射端面部7と、入射端面部7に対向する反入射端面部8と、入射端面部7と反入射端面部8とに接続する側面部9と、入射端面部7および反入射端面部8と側面部9とに直交する表面部10と裏面部11とからなる矩形形状に形成されている。
【0055】
尚、導光板2に入射した光は、屈折角γが0≦|γ|≦Sin-1(1/n)の式を満たす範囲で導光板2内を進み、例えば一般の導光板2に使用されている樹脂材料であるアクリル樹脂の屈折率はn=1.49程度であるので、入射端面部7で屈折する屈折角γはγ=0〜±42°程度の範囲内になる。
【0056】
さらに、屈折角γ=0〜±42°の範囲内で導光板2内に入射した光は、導光板2と空気層(屈折率n=1)との境界面において、Sinα=(1/n)の式により臨界角を表すことができる。例えば一般の導光板2に使用されている樹脂材料であるアクリル樹脂の屈折率はn=1.49程度であるので、臨界角αはα=42°程度になる。よって、導光板2の表面部10や裏面部11が平らな面の時に光線を偏向する傾斜角の大きい凸や凹等が無かったり、臨界角αを越えなければ、導光板2内の光は表面部10や裏面部11で全て全反射しながら入射端面部7から反対方向の反入射端面部8方向へ進むことになる。
【0057】
裏面部11は、図2および図3に示すように、導光板2の光反射制御部16を入射端面部7および反入射端面部8に対して平行に複数設ける。
【0058】
また、光反射制御部16は、入射端面部7方向に傾き表面部10方向に反射する反射傾斜面17aと、隣の反射傾斜面17aとに接続し反入射端面部8方向に傾く第2の傾斜面17bとからなり、これら反射傾斜面17aと第2の傾斜面17bと成す角度θ2がθ2=130°〜160°の範囲に設けてある。
尚、入射端面部7に直角な仮想水平面と反射傾斜面17aとが成す角度が6°以内の場合には、導光板2の裏面部11からは光が漏れないが、角度が大きく成る程に裏面部11からの光の漏れが多くなる。
このため、導光板2の大きさや目的によって、導光板2の裏面部11から全く光を漏らさないようにする時には6°以内とし、積極的に裏面部11から光を漏らしケース5での反射を利用し、再度導光板2内に戻すことも可能である。
【0059】
よって、導光板2内に入射した光は、裏面部11方向へ屈折角γ=0〜−42°の範囲内で進み、入射した光は、入射端面部7から反入射端面部8まで全て反射傾斜面17aで全反射して表面部10方向に進む。
【0060】
表面部10は、図2に示すように、導光板2の入射端面部7に対して直角に反入射端面部8方向に光集光制御部10aを延在して設ける。
【0061】
光集光制御部10aは、側面部9方向に互いに反対方向に傾き接続する2つの傾斜面部12および傾斜面部13を有し、互いの傾斜面部12,13が接続する頂角θ1がθ1=80°〜110°の範囲に設ける。
この場合、導光板2内に入射した光は、表面部10方向へ屈折角γ=0〜+42°の範囲内で進む。そして、導光板2内に入射した光であって、入射角が大きな角度(+42°近辺)での光の中で光集光制御部10aの嶺線部分では、導光板2に沿うような大きな出射角での光が僅かに出射する。
また、光集光制御部10aの傾斜面部12および傾斜面部13では、より傾斜面部12側および傾斜面部13側に屈折し、導光板2に沿うような大きな出射角での光が僅かに出射する。
【0062】
このように、光集光制御部10aでは、導光板2の表面部10方向へ進んだ光が極ほんの僅かしか漏れず、裏面部11の光反射制御部16(反射傾斜面17aで全反射光)からの反射光(入射端面部7や反入射端面部8に平行な反射光)を受ける。
【0063】
図4(a)および図4(b)に示すように、光集光制御部10aは、傾斜面部12および傾斜面部13が接続し、頂角θ1がθ1=80°〜110°の範囲で光反射制御部16の反射傾斜面17aで全反射した光、入射端面部7や反入射端面部8に平行な反射光(光集光制御部10aの延在方向と略直角方向からの反射光)を傾斜面部12および傾斜面部13で屈折し、両側面部9方向側に集光させ表面部10から略垂直方向に出射コーンの広がりが最大で中心からδ=20°以内の出射コーンの鋭い光を外部に出射することができる。
【0064】
また、表面部10’は、図3に示すように、導光板2の入射端面部7に対して直角に反入射端面部8方向に光集光制御部10bのドット状に連なるように並設に設ける。
【0065】
光集光制御部10bは、側面部9方向に互いに反対方向に傾き接続する2つの傾斜面部12および傾斜面部13さらに入射端面部7方向と反入射端面部8方向とに傾き接続する2つの傾斜面部14および傾斜面部15から成る四角錐状を有し、互いの傾斜面部12,13,14,15が接続する頂点θ1がθ1=80°〜110°の範囲に設ける。
この場合、導光板2内に入射した光は、表面部10方向へ屈折角γ=0〜+42°の範囲内で進む。そして、導光板2内に入射した光であって、入射角が大きな角度(+42°近辺)での光の中で光集光制御部10bの傾斜面部12および傾斜面部13では、より傾斜面部12側および傾斜面部13側に屈折し、導光板2に沿うような大きな出射角での光が僅かに出射する。
同様に、傾斜面部14および傾斜面部15では、より傾斜面部14側および傾斜面部15側に屈折し、導光板2に沿うような大きな出射角での光が僅かに出射する。
【0066】
このように、光集光制御部10bでは、導光板2の表面部10方向へ進んだ光が極ほんの僅かしか漏れず、裏面部11の光反射制御部16(反射傾斜面17aで全反射光)からの反射光(入射端面部7や反入射端面部8に平行な反射光)を受ける。
【0067】
図5(a)〜図5(c)に示すように、光集光制御部10bは、傾斜面部12と傾斜面部13および傾斜面部14と傾斜面部15とが頂点で接続し、互いの頂角θ1がθ1=80°〜110°の範囲で光反射制御部16の反射傾斜面17aで全反射光した光、入射端面部7や反入射端面部8に平行な反射光(光集光制御部10aの延在方向と略直角方向からの反射光)を傾斜面部12と傾斜面部13および傾斜面部14と傾斜面部15とで屈折し、両側面部9方向側と入射端面部7方向側と反入射端面部8方向側とに集光させ、表面部10’から略垂直方向に出射コーンの広がりが最大で中心からδ=20°以内の出射コーンの鋭い光を外部に出射することができる。
尚、反射傾斜面17aの幅と、傾斜面部14と傾斜面部15との幅とが一致している。
【0068】
さらに、裏面部11の光反射制御部16での反射傾斜面17aの長さを光集光制御部10aや光集光制御部10bのピッチと同等もしくはやや長めにすれば、光反射制御部16の光の反射幅と光集光制御部10aや10bのピッチ幅とが表面部10や10’方向から見た場合に格子状となり、光反射制御部16の反射光幅と光集光制御部10aや10bのピッチ幅とが等しくなる。
【0069】
そして、光集光制御部10aの場合には、入射端面部7から反入射端面部8方向に略矩形状の複数の略垂直方向の光を屈折させた出射コーンの鋭い光が並列に並設な状態で出射光を得ることができる。
【0070】
同様に、光集光制御部10bの場合には、略四角形状にマトリックス状に略垂直方向の光を屈折させ、出射コーンの鋭い光を出射することができる。
【0071】
また、図11(a)および図11(b)に示すように、光集光制御部10aまたは光集光制御部10bは、光制御シート4の円弧状部23a,23bや円弧状部24a,24bの中心位置とが略一致するように設ける。
【0072】
これにより、導光板2内に導かれた光の大部分を確実に導光板2の表面部10aや表面部10bから略垂直方向に光を屈折させて絞られた出射コーンの鋭い光を光変換体3に出射し、光変換体3のアパーチャ25を透過した光変換体3からの光が確実に光制御シート4の円弧状部23a,23bや円弧状部24a,24bの中心位置に達して、光制御シート4の円弧状部23a,23bや円弧状部24a,24bの中心位置から広がりのある光を出射でき、明るく色斑や滲みが無い出射光を得ることができる。
【0073】
さらに、光集光制御部10aまたは光集光制御部10bのピッチと光制御シート4の円弧状部23a,23bや円弧状部24a,24bのピッチとを同じに設ける。
【0074】
これにより、光集光制御部10aまたは光集光制御部10bで略垂直方向に光を屈折させた出射コーンの鋭い光が光変換体3のアパーチャ25を透過し、確実に円弧状部23a,23bや円弧状部24a,24bの中心位置から広がりのある光を出射することができ、明るく色斑や滲みが無い出射光を得ることができる。
【0075】
さらに、光集光制御部10aまたは光集光制御部10bは、光変換体3のアパーチャ25とが略対になるように配置する。
【0076】
そして、光集光制御部10aまたは光集光制御部10bからの出射光がアパーチャ25に一致するようにすれば、導光板2内に導かれた光の大部分を確実に導光板2の表面部10aや表面部10bから略垂直方向に光を屈折させて絞られた出射コーンの鋭い光を光変換体3のアパーチャ25に出射することができる。また、光変換体3のアパーチャ25を透過した明るく色斑や滲みが無い出射光を確実に光制御シート4に導くことにより、光制御シート4の円弧状部23a,23bや円弧状部24a,24bの中心位置から広がりのある光を出射でき、明るく色斑や滲みが無い出射光を得ることができる。
【0077】
また、光集光制御部10aの傾斜面部12と傾斜面部13が接続する頂角θ1が入射端面部7から反入射端面部8に進む程、頂角θ1をθ1=110°からθ1=80°へと小さくまたは頂角θ1の高さを高くする。
同様に、光集光制御部10bの傾斜面部12と傾斜面部13および傾斜面部14と傾斜面部15が接続する頂角が入射端面部7から反入射端面部8に進む程、頂角θ1をθ1=110°からθ1=80°へと小さくまたは頂角θ1の高さを高くする。
【0078】
これにより、特に導光板2の入射端面部7から反入射端面部8までの長さが長い場合には、光源6からの光が反入射端面部8に近づく程、裏面部11の光反射制御部16で反射する反射光が表面部10や表面部10’方向に対しての反射角が大きい。このため、表面部10や表面部10’の光集光制御部10aや光集光制御部10bからの屈折角を一定にすることができ、表面部10や表面部10’の全体から均一に略垂直方向に光を屈折させて絞られた出射コーンの鋭い光を出射することができる。
【0079】
光変換体3は、図11(a)および図11(b)に示すように、下方の導光板2の出射面部である表面部10側からの出射コーンの鋭い光を電子シャッタ等で光の透過時間および遮蔽時間や輝度をコントロールし、各アパーチャ25からの光を変換し情報を外部に出射する。
さらに、各アパーチャ25は行列状または千鳥状に配置されている。
【0080】
導光板2の出射面部10上に設けた光集光制御部10aの傾斜面部12および傾斜面部13によって屈折され、光変換体3のアパーチャ25に対して略垂直に光を出射する。
尚、この時の出射光は、反射傾斜面17aの幅と、傾斜面部14と傾斜面部15との幅(三角柱)とが一致しているので、光反射制御部16の反射幅と光集光制御部10aのピッチ幅とが表面部10方向から見た場合に格子状となる。これにより、光反射制御部16の反射光の幅と光集光制御部10aのピッチ幅とが等しくなり、光集光制御部10aから略矩形状の出射光として光束Lsbとなって各アパーチャ25の開口部に垂直に放射することができる。
【0081】
同様に導光板2の出射面部10上に設けた光集光制御部10bの傾斜面部12および傾斜面部13と傾斜面部14および傾斜面部15とによって屈性され、光変換体3のアパーチャ25に対して略垂直に光を出射する。
この時、光集光制御部10bは、略四角錐凸形状(格子状)であり、各傾斜面部12、傾斜面部13、傾斜面部14、傾斜面部15で屈折した光束が四角錐凸形状の投射形状に等しく、四角形の光束Lsbとなって各アパーチャ25の開口部に垂直に放射する。
【0082】
このように、光集光制御部10aまたは光集光制御部10bからアパーチャ25の開口部の形状に対応した光集光制御部10aから略矩形状の出射光として光束Lsbとなって各アパーチャ25の開口部に出射され、光変換体3によって各受光の光に対して電気信号を透過や遮光等の光信号に変換され外部に出射する。
【0083】
尚、先に説明したように、光変換体3のアパーチャ25と光集光制御部10aまたは光集光制御部10bとが略対になるように配置することにより、光集光制御部10aまたは光集光制御部10bからの出射光がアパーチャ25に一致する。これにより、導光板2内に導かれた光の大部分を確実に導光板2の表面部10や表面部10’から略垂直方向に光を屈折させて絞られた出射コーンの鋭い光を光変換体3のアパーチャ25に対して垂直な光を出射し、正確な情報を供給することができる。
そのため、光変換体3のアパーチャ25を透過した光変換体3からの光を確実に光制御シート4の円弧状部の中心位置から集光または広がりのある光を出射でき、明るく色斑や滲みが無い出射光を得ることができる。
【0084】
光制御シート4は、無色透明なポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエステル樹脂基材の表面に微細な凸状または凹状の円弧状部23のレンズアレイ形状をアクリル樹脂層によって形成したり、無色透明なポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等により形成される。
【0085】
図6および図7に示すように、光制御シート4は、裏面22側が平坦であり、表面21側が複数の微細な凸状または凹状の円弧状部23a,23bを導光板2の入射端面部7方向に対応した縦面18や導光板2の反入射端面部8方向に対応した縦面19を平行に導光板2の側面部9方向に対応した側面20を並列に並設したものである。
故に、円弧状部23a,23bがX方向に対して連なっているものである。
【0086】
また、光制御シート4は、図8(a)〜(d)および図9(a)〜(d)に示すように、裏面22側が平坦であり、表面21側が複数の微細な凸状の円弧状部24aまたは凹状の円弧状部24bをマトリックス状に設けたものである。
この場合には、図8(a)〜(d)および図9(a)〜(d)に示すように、円弧状部24a,24bがX−Y方向に行列になっているものである。
【0087】
さらに、図10(a)および図10(b)に示すように、これら光制御シート4は、固有の曲率半径Rを有し、平坦な裏面22側からの垂直な平行光を円弧状部23aや円弧状部24aで屈折して狭角βに集光または円弧状部23bや円弧状部24bで屈折して広角βに広げる。
尚、光制御シート4の曲率半径Rは、使用する光変化体や目的とする用途によって変化させる。
【0088】
このように、光制御シート4は、任意の曲率半径Rを有するので、光変換体3のアパーチャ25の大きさや目的とする視野角に対応した集光狭角βまたは広がり広角βを有した出射光を得ることができ、異なる種類の光変換体3にも対応することができるとともに個人使用のような外部に見られにくい画像や色々な位置のあらゆる角度からも外部に見易い画像等、多種多様な要求に対応することができる。
【0089】
さらに、光制御シート4は、光変換体3のアパーチャ25や導光板2の光集光制御部10aや光集光制御部10bに対応することができ、光変換体3からの透過光が明るく色斑や滲みが無く視野角の広く鮮明で見やすく眼に優しい美しい画像等の情報や信号を得ることができる。
【0090】
尚、先に説明したように、光制御シート4の円弧状部23a,23bや円弧状部24a,24bのピッチと光集光制御部10aや光集光制御部10bのピッチが同等であるので、光集光制御部10aや光集光制御部10bで略垂直方向に光を屈折させた出射コーンの鋭い光が光変換体3のアパーチャ25を透過し、確実に円弧状部23a,23bや円弧状部24a,24bの中心位置から集光狭角βまたは広がり広角βのある出射光線Lsを出射することができ、明るく色斑や滲みが無い出射光を得ることができる。
【0091】
図12に示すように、プリズムシート31は、無色透明なポリエステル樹脂基材の表面や裏面に微細なプリズムやレンズアレイ等の形状をアクリル樹脂層によって形成して構成される。
また、プリズムシート7は、透明なアクリル樹脂やポリカーボネート等の表面や裏面に微細なプリズムやレンズアレイ等の形状を形成しても良く、無色透明なポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)の透明なシート状でも良い。
【0092】
尚、プリズムシート31を平面照明装置の導光板2の表面部10の上部にプリズム頂角λを導光板2の表面部10方向に向けたプリズムシート31を設ける。
【0093】
プリズムシート31は、導光板2等から出射光線BLをプリズムシート31のプリズムシート入射面PIで屈折してプリズムシート31内に導かれ、プリズムシート反射面PRに達した光線BL1がプリズムシート反射面PRで全反射を行い、反射光BL2はプリズムシート出射面PS方向に進み、再度屈折を行いプリズムシート出射面PSから出射光BLOを出射する。
【0094】
そして、プリズムシート31を備えた構成において、特に導光板2の入射端面部7から反入射端面部8までの長さが長い場合には、光源6からの光が反入射端面部8に近づく程、裏面部11の光反射制御部16で反射する反射光が表面部10方向に対しての反射角が大きい。このため、表面部10の光集光制御部10aや光集光制御部10bからの屈折角の大きくなるのを垂直方向に成るように制御することができ、光変換体3のアパーチャ25に対して略垂直な方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射することができる。
尚、光変換体3の大きさや光集光制御部10aや光集光制御部10bおよび光反射制御部16の変化によって使用しなくとも良い。
【0095】
このように、本発明の平面照明装置ユニット1は、少なくとも光源6、導光板2、光変換体3、光制御シート4を基本的構成とし、光源6からの光を表面部10や10’から略垂直方向に光を屈折させて絞られ出射コーンの広がりが最大で中心からδ=20°以内の出射コーンの鋭い光を出射させるために、導光板2の裏面部11に反射を行う微細な凹状からなる光反射制御部16を入射端面部7および反入射端面部8に対して平行に設ける。しかも、表面部10や10’方向に反射する反射傾斜面17aと隣り合う同じ反射傾斜面17aとを接続する第2の傾斜面17bと成す角度θ2がθ2=120°〜θ2=170°の範囲に設ける。また、表面部10や10’には、屈折を行う微細な凸状からなる光集光制御部10aや10bを入射端面部7に対して直角に反入射端面部8方向に延在または連なるように並設に設ける。しかも、光集光制御部10aや10bを互いに反対方向に傾斜面部12,13および14,15を有するとともに互いの傾斜面部12,13および14,15が接続する頂角θ1がθ1=80°〜θ1=110°の範囲に設けて光集光制御部10aや10bからの出射コーンの広がりが最大で中心から20°以内にする。さらに、光集光制御部10aや10bは、入射端面部7からの直接光は出射せずに光反射制御部16からの反射光を表面部10や10’から略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射することができる。
また、光集光制御部10aや10bを入射端面部7から反入射端面部8に進む程、傾斜面部12,13および14,15が接続する頂角がθ1=110°からθ1=80°へと小さくまたは頂角θ1の高さが高くし、特に導光板2の入射端面部7から反入射端面部8までの長さが長い場合には、光源6からの光が反入射端面部8に近づく程、裏面部11の光反射制御部16で反射する反射光が表面部10や10’方向に対しての反射角が大きい。このため、表面部10や10’の光集光制御部10aや10bからの屈折角を一定にすることができる。
その結果、表面部10や10’全体から均一に略垂直方向に光を屈折させて絞られた出射コーンの鋭い光を出射することができる。
さらに、光反射制御部16の反射傾斜面17aの長さを光集光制御部10aや10bのピッチと同等もしくはやや長めにするので、光反射制御部16の反射幅と光集光制御部10aや10bのピッチ幅とが表面部10や10’方向から見た場合に格子状になる。これにより、光反射制御部16の反射光幅と光集光制御部10aや10bのピッチ幅とが等しくなり、光集光制御部10aや10bから略矩形状や四角形状の出射光を得ることができる。
このような略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射する導光板2の上方に電子的に制御される光変換体3を備え、この光変換体3に対して光集光制御部10aや10bと光変換体3のアパーチャ25とが略対になるように配置し、光集光制御部10aや10bからの出射光がアパーチャ25に一致させる。これにより、導光板2内に導かれた光の大部分を確実に導光板2の表面部10や10’から略垂直方向に光を屈折させて絞られた出射コーンの鋭い光を光変換体3のアパーチャ25に出射し、光変換体3のアパーチャ25に対して垂直な光を供給する。これにより、多種多様な情報を正確に供給および出射でき、光変換体3からの透過光が鮮明で明るく色斑や滲みが無い出射光を得ることができる。
さらに、光変換体3の上方に裏面側22が平坦で表面側21に裏面側22からの垂直な平行光を円弧状部23a,23bや円弧状部24a,24bで屈折させて集光または広げる曲率半径Rを有し、この円弧状部23a,23bや円弧状部24a,24bを平行に並列に並設またはマトリックス状に設けた光制御シート4を備える。
よって、光変換体3のアパーチャ25からの光を集光または広がりを有した出射光として得ることができ、光変換体3のアパーチャ25の大きさや目的とする視野角に対応した出射光を得ることができ、光変換体3からの透過光が明るく色斑や滲みが無く鮮明で見やすく眼に優しい美しい画像や情報を得られることができるとともに個人使用のような外部に見られにくい画像や色々な位置のあらゆる角度からも外部に見易い画像等、多種多様な要求に対応することができる。
さらに、光制御シート4の円弧状部23a,23bや円弧状部24a,24bのピッチと光集光制御部10aや10bのピッチとが同等にする。これにより、光集光制御部10aや10bで略垂直方向に光を屈折させた出射コーンの鋭い光を光変換体3のアパーチャ25を透過し、確実に円弧状部23a,23bや円弧状部24a,24bの中心位置から集光または広がりのある光を出射することができ、鮮明で明るく色斑や滲みが無い出射光を得ることができる。
然るに、本発明の平面照明装置ユニット1は、導光板2からの出射コーンの鋭い光をアパーチャ25に的確に供給し、アパーチャ25を透過した光を光制御シート4で集光または広がりのある光を出射でき明るく色斑や滲みが無く鮮明で見やすく眼に優しい美しい画像や情報を正確に実現することができる。
【符号の説明】
【0096】
1 平面照明装置ユニット
2 導光板
3 光変換体
4 光制御シート
5 ケース
5a ケース底部
5b,5c ケース内側部
6 光源
7 入射端面部
8 反入射端面部
9 側面部
10 表面部
10’ 表面部
10a 光集光制御部(三角柱)
10b 光集光制御部(三角錐)
11 裏面部
12 傾斜面部
13 傾斜面部
14 傾斜面部
15 傾斜面部
16 光反射制御部
17a 反射傾斜面
17b 第2の傾斜面
18 縦面(導光板入射端面部方向)
19 縦面(導光板反入射端面部方向)
20 側面(導光板側面部方向)
21 表面側
22 裏面側
23a 凸状円弧状部(X)
23b 凹状円弧状部(X)
24a 凸状円弧状部(X−Y)
24b 凹状円弧状部(X−Y)
25 アパーチャ
31 プリズムシート
32 出射コーン
δ コーン角(極角)
n 屈折率
γ 屈折角
α 臨界角
R 曲率半径
β 広角
θ1 頂角(表面部)
θ2 頂角(裏面部)
λ プリズム頂角
PI プリズムシート入射面
PR プリズムシート反射面
PS プリズムシート出射面
Ls 出射光線
LSb 光束
BLBL1,BL2,BLO 光線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、前記光源の光を導く入射端面部と、当該入射端面部と前記入射端面部に対向する反入射端面部とに接続する側面部と、前記入射端面部と前記側面部とに直交する表面部と裏面部とを有した導光板と、前記表面部からの光を受光する複数の微細なアパーチャを有した光変換体と、前記光変換体の上方に光を屈折する光制御シートとを備え、前記表面部からの光を前記アパーチャに対し鋭い光を出射し、前記光制御シートから屈折光を出射する平面照明装置ユニットにおいて、
前記表面部には屈折を行う微細な凸状からなる光集光制御部を設けるとともに前記裏面部には反射を行う微細な凹状からなる光反射制御部を設け、前記裏面部で前記入射端面部からの直接光は出射せず、前記光反射制御部からの光のみを前記表面部の前記光集光制御部方向に反射し、前記光集光制御部で略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射するとともに前記光集光制御部と前記アパーチャとが略対になるように配置し、前記光集光制御部からの出射光が前記アパーチャに一致することを特徴とする平面照明装置ユニット。
【請求項2】
光源と、前記光源の光を導く入射端面部と、当該入射端面部と前記入射端面部に対向する反入射端面部とに接続する側面部と、前記入射端面部と前記側面部とに直交する表面部と裏面部とを有した導光板と、前記表面部からの光を受光する複数の微細なアパーチャを有した光変換体と、前記光変換体の上方に光を屈折する光制御シートとを備え、前記表面部からの光を前記アパーチャに対し鋭い光を出射し、前記光制御シートから屈折光を出射する平面照明装置ユニットにおいて、
前記表面部には屈折を行う微細な凸状からなる光集光制御部を設けるとともに前記裏面部には反射を行う微細な凹状からなる光反射制御部を設け、前記裏面部で前記入射端面部からの直接光は出射せず、前記光反射制御部からの光のみを前記表面部の前記光集光制御部方向に反射し、前記光集光制御部で略垂直方向に光を屈折させ出射コーンの鋭い光を出射し、
前記光制御シートは、前記光変換体の受光する反対側に光を入射する裏面側が平坦であり、表面側が円弧状部を成しており、前記光集光制御部と前記円弧状部の中心位置とが略一致するように設け、前記円弧状部の中心位置に入射した光を前記円弧状部から集光または広がりのある光に屈折することを特徴とする平面照明装置ユニット。
【請求項3】
前記光制御シートの前記円弧状部のピッチと前記光集光制御部のピッチとが同等であることを特徴とする請求項1又は2記載の平面照明装置ユニット。
【請求項4】
前記光制御シートは、前記平坦な前記裏面側からの垂直な平行光を前記円弧状部で屈折させて集光または広げる曲率半径を有することを特徴とする請求項1又は2記載の平面照明装置ユニット。
【請求項5】
前記光制御シートは、前記円弧状部を平行に並列に並設またはマトリックス状に設けることを特徴とする請求項1又は2記載の平面照明装置ユニット。
【請求項6】
前記光集光制御部は、互いに反対方向に傾斜面部を有するとともに互いの前記傾斜面部が接続する頂角が80°〜110°の範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載の平面照明装置ユニット。
【請求項7】
前記光集光制御部は、出射コーンの広がりが最大で中心から20°以内であることを特徴とする請求項1又は2記載の平面照明装置ユニット。
【請求項8】
前記光集光制御部は、前記入射端面部に対して直角に前記反入射端面部方向に延在または連なるように並設に設けることを特徴とする請求項1又は2記載の平面照明装置ユニット。
【請求項9】
前記光反射制御部は、前記入射端面部および前記反入射端面部に対して平行に設けるとともに前記表面部方向に反射する反射傾斜面と同じ前記反射傾斜面とを接続する第2の傾斜面と成す角度が120°〜170°の範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載の平面照明装置ユニット。
【請求項10】
前記光集光制御部は、前記入射端面部から前記反入射端面部に進む程、前記傾斜面部が接続する頂角が110°から80°へと小さくまたは前記頂角の高さが高くなることを特徴とする請求項1又は2記載の平面照明装置ユニット。
【請求項11】
前記光反射制御部は、前記反射傾斜面の長さを前記光集光制御部のピッチと同等もしくはやや長めにすることを特徴とする請求項1又は2記載の平面照明装置ユニット。
【請求項12】
前記導光板の前記表面部の上部に頂角を前記導光板方向に向けたプリズムシートを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の平面照明装置ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−89565(P2013−89565A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−231955(P2011−231955)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(510183187)ライツ・アドバンスト・テクノロジー株式会社 (4)
【Fターム(参考)】