広幅カラープリンター
広幅カラープリンターにおいて、キャリッジと、前記キャリッジに設けられているインクキャリヤー(2)と、前記キャリッジを駆動するためのモーター(3)と、ガイドレールフレーム(4)とを含む。前記モーターは前記キャリッジに取付けられ、そのモーターローラ(3−1)と前記ガイドレールフレームのガイドレール(4−1)と互いに合わせる。前記ガイドレールの底部には減摩ストリップ(6)が設けられている。前記キャリッジはキャリッジフレーム(1−1)とモーター固定ホルダー(1−2)とを含む。前記インクキャリヤーは前記キャリッジフレームの先端面に係合接続されている。前記モーターは前記モーター固定ホルダーに固定されている。前記モーター固定ホルダーはその頂部の弾性部材(5)により、前記キャリッジフレームに接続されている。このプリンターのモーターは、直接にキャリッジフレームをガイドレールフレームにおけるガイドレールに往復運動するように駆動する。ベルト無し、鋼索無しの伝動を図り、伝動中のインクキャリヤーの平穏なスライドを保証し、従来のベルトでの伝動、鋼索での伝動の装着の問題を解決して、プリントの精度、速度及び安定性を向上させた。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は印刷設備技術分野に関し、特に広幅インクジェット印刷機能を有するプリンターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明は下記中国特許出願の優先権を主張し、下記の各特許出願の全ての内容が援用によって本願に結合される。
1、2010年8月17日に中国特許局に出願された、出願番号201020293489.3の、発明の名称が「インクジェット写真機エアー吹き機システム」である特許出願。
2、2010年8月17日に中国特許局に出願された、出願番号201020293466.2の、発明の名称が「インクジェット写真機のガイドレール運動機構」である特許出願。
3、2010年8月17日に中国特許局に出願された、出願番号201020293452.0の、発明の名称が「用紙押付シートの取付システム」である特許出願。
4、2010年8月17日に中国特許局に出願された、出願番号201020293484.0の、発明の名称が「用紙給送ローラの取付システム」である特許出願。
5、2010年12月24日に中国特許局に出願された、出願番号201020681413.8の、発明の名称が「広幅カラープリンター」である特許出願。
【0003】
広告、図面・文字業界の激しい競争の発展につれて、ユーザが広幅カラープリンターの精度や、速度及び機器の安定性に対する要求が絶えずに高められている。
広幅カラープリンターは、噴射ヘッドで専用の材料上に様々なカラー図案を噴出する印刷設備であり、幅が広いプリンターと理解されても良く、通常、その幅は1.52m程度になり、その吹付け塗の質が相対に高く、主に広告や、図面・文字や、CAD業界に用いられ、例えば、屋内貼付絵、掲示板、宣伝絵、ポスター、規定ルールなどの屋内吹付け塗品の製作等々に用いられている。
【0004】
キャリッジフレームシステムは、広幅カラープリンターの最も核心的で、且つ運転頻度が最も高い部材であり、キャリッジフレーム、キャリッジプレート、噴射ヘッドなどの部品を含み、そのモーターは指令を受け取った後に、キャリッジフレームアセンブリを駆動して作動させ、キャリッジフレームにより、キャリッジプレートと噴射ヘッドが載せられて左右行進することで、専用の材料上にカラー図案を吹付け塗できる。
【0005】
キャリッジフレームシステムの安定性は、広幅カラープリンターの最終の出力効果を決定し、広幅カラープリンターの質を影響する急所であることが分かる。
【0006】
現在、市販の広幅カラープリンターのキャリッジフレームアセンブリの運動機構は、ベルトまたは鋼索で伝動するのを多く採用しており、そのうち、ベルトでの伝動は、ベルトには弾性があるとともにベルトとベルトプーリーとの間には滑りしやすいなどの要因のため、その伝動力がアンバランスになり、捻り力の伝達が不安定になることを招致するのみならず、使用寿命が比較的に短く、装着が困難であり、組立効率が低くなる。一方、鋼索での伝動の複雑性とコストが高いので、同様に装着が困難で、伝動効率が低いなどの不足が存在している。
【0007】
また、従来の広幅カラープリンターは更に以下の欠陥が存在している。
【0008】
先ず、キャリッジ運動ガイドレールと回動システムとは相対に独立し、キャリッジ運動ガイドレールの剛性が悪く、変形しやすくかつ運動がアンバランスになることに加え、ベルト或いはスチールワイヤ、スチールベルトでの伝動の干渉が大きく、且つ生じた振動がプリントの質に直接に影響している。
【0009】
次に、インクキャリヤーの下方における用紙給送機本体と前側におけるファンとは構造的相互に独立し、ファンはエアー吹き機能のみを有しているので、吹付け塗られた印刷材料を加熱することができなく、焼付乾燥の効果が悪いため、印刷の質が下がることを招致し、これに対し、ファンの体積を大きくすることにより、解決できるようになり、このように、焼付乾燥の風速が不均一で、固定が困難であるなどの問題につながり、それとともに、用紙給送機本体内の気体は底部に位置する負圧ファンにより直接に排出されているので、更によい再利用がされなくなる。
【0010】
また、用紙押付シートはバネ式弾力構成を採用したので、材料を着脱する際に、人工または機器自身が運動することによって着脱するのは必要になる。この方式のバネの圧力は不均一であるため、用紙を給送する時に位置ずれの状況が出やすく、用紙が斜行したり、用紙給送の寸法が多過ぎまたは少な過ぎるなどの欠点がある。
【0011】
最後に、その用紙給送ローラは上から下に向けて用紙給送機本体の表面に直接固定され、このような取付方式は精度が悪く、損壊率が高く、固定されにくくなり、そして装着も不便で、組立後に変形しやすく、運転安定性がより悪くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、どのように広幅カラープリンターのプリント精度、速度及び安定性を向上させるのは、当業者にとって、当面解決すべき技術問題である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は広幅カラープリンターを提供することを目的とする。このプリンターのモーターは、キャリッジフレームをガイドレールフレームにおけるガイドレールに往復運動するように直接に駆動し、運動中のキャリッジとモーターの駆動をアセンブリとする。ベルト無し、鋼索無しの伝動を図り、伝動中のインクキャリヤーの平穏なスライドを保証しているため、完全に従来のベルトでの伝動、鋼索での伝動の装着欠点を解決して、大幅にプリントの精度、速度及び安定性を向上させた。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明は広幅カラープリンターを提供し、キャリッジと、前記キャリッジに設けられているインクキャリヤーと、前記キャリッジを駆動するためのモーターとを含み、ガイドレールフレームをさらに含み、前記モーターは前記キャリッジに取付けられ、そのモーターローラと前記ガイドレールフレームのガイドレールと互いに合わせて、前記ガイドレールの底部には減摩ストリップが設けられている。
【0015】
前記キャリッジはキャリッジフレームとモーター固定ホルダーとを含み、前記インクキャリヤーは前記キャリッジフレームの先端面に係合接続され、前記モーターは前記モーター固定ホルダーに固定されており、前記モーター固定ホルダーはその頂部の弾性部材により、前記キャリッジフレームに接続されていることが好ましい。
【0016】
前記キャリッジには軸受けプーリー組が設けられており、前記ガイドレールフレームにおける滑り軸と摺接されているが好ましい。
【0017】
前記ガイドレールは、前記ガイドレールフレームの両側の頂部または前記ガイドレールフレームの二つの内側面に位置することが好ましい。
【0018】
前記ガイドレールフレームの下方に設けられている用紙給送機本体を更に含み、前記用紙給送機本体内部に位置する負圧ファンの排気口は、前記用紙給送機本体の前側に位置する焼付乾燥通風管の給気口に連通していることが好ましい。
【0019】
前記焼付乾燥通風管はアヒル口型焼付乾燥通風管であり、前記負圧ファンの排気口は前記用紙給送機本体の両端の底部に位置して、前記焼付乾燥通風管の両端に位置する給気口との間に湾曲した送風管が設けられていることが好ましい。
【0020】
前記焼付乾燥ファンの内部には加熱装置が設けられていることが好ましい。
【0021】
前記用紙給送機本体の空胴中に側面から装入された用紙給送ローラが設けられており、前記用紙給送ローラの両端の軸受けは用紙給送ローラのエンドカバーにより持ち上げられるとともに、それぞれ前記用紙給送機本体の両端に固定されていることが好ましい。
【0022】
用紙押付シートと用紙持上押付調節軸とを更に含み、前記用紙押付シートの後端は前記ガイドレールフレーム底部の後端に取り付けられ、先端は前記用紙給送機本体の用紙給送ローラに弾性的に押圧されて、前記用紙持上押付調節軸は、前記ガイドレールフレームの底部の前側に回動可能に取り付けられ、その一端には用紙押圧レバーが設けられており、外円周面に前記用紙押付シートを押し上げるためのボスを有することが好ましい。
【0023】
前記用紙持上押付調節軸は、前記ガイドレールフレームの底部の円穴に貫通して装着されており、横断面において尾部が前側に指向しているコンマ形状を呈することが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明により提供された広幅カラープリンターは、従来技術に基づき更に改善され、キャリッジを駆動するモーターをキャリッジに取り付け、そのモーターローラはガイドレールフレームのガイドレールに合わせて、ガイドレールの底部に減摩ストリップが敷設されて、モーターにより両端のモーターローラを回動するように駆動する場合、モーターローラと減摩ストリップとの間に生じた摩擦力によって直接にキャリッジを駆動するとともに、その他の部材の位置リミットの作用で、キャリッジをガイドレールフレームに水平直線往復運動させ、ベルト無し、鋼索なしの伝動を図り、伝動中のインクキャリヤーの平穏なスライドを保証することができ、完全に従来のベルトでの伝動、鋼索での伝動の装着欠点を解決して、大幅にプリントの精度、速度及び安定性を向上させた。
【0025】
具体的な実施形態において、前記モーター固定ホルダーはその頂部の弾性部材により、前記キャリッジフレームに接続されている。弾性部材の上への押上げ力によってキャリッジフレームの重さとバランスを取ることで、機械構成により、キャリッジフレームを浮上状態にさせる効果を達成することができる。このように、キャリッジが運動する際に、モーターローラとガイドレールにおける減摩ストリップの摩擦力のみに依存して運動し、キャリッジ両側の軸受けプーリー装置は位置リミットの役割のみを奏しながら運動することによって、キャリッジ軸受けプーリーと滑り軸との間の摩擦を低減し、インクキャリヤーの運転の寿命を増加しつつ、インクキャリヤーの行進の安定性を向上させ、プリントの効果を保証するとともに、機器部品の損耗を回避し、そしてメンテナンスに有利である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に提供された広幅カラープリンターのプリント装置の具体的な実施形態の構成模式図である。
【図2】図1に示すプリント装置の左側面図である。
【図3】図1に示すプリント装置の右側面図である。
【図4】本発明に提供された広幅カラープリンターのエアー吹き装置の構成模式図である。
【図5】図4に示すエアー吹き装置の右側面図である。
【図6】図5に示すエアー吹き装置の平面図である。
【図7】本発明に提供された広幅カラープリンターの用紙給送装置の構成模式図である。
【図8】図7に示す用紙給送装置の左側面図である。
【図9】図7に示す用紙給送装置の端部分解図である。
【図10】本発明に提供された広幅カラープリンターの用紙押付装置の構成模式図である。
【図11】図10に示す用紙押付装置の左側面図である。
【図12】図10に示す用紙押付装置の右側面図である。
【図13】図10におけるI部の一部拡大模式図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明は、プリントの高精度、速度及び安定性を有する広幅カラープリンターを提供することを核心とする。
当業者が本発明の技術案を更に良く理解するために、以下は、図面及び具体的な実施形態に基づき、本発明に対して更なる詳細な説明を行う。
【0028】
本明細書における「第一、第二」などの用語は、同一名称を有する異なる構成部材を区分するように、記述に便利するために用いられることに限り、前後や主要と副次の関係を表さなく、同様に、「上、下、前、後」など方位を現す用語も図面の位置関係に基づき、記述に便利するために用いられるものであり、保護範囲への絶対限定と理解されるべきではない。
【0029】
図1、図2、図3を参照し、図1は本発明に提供された広幅カラープリンターのプリント装置の具体的な実施形態の構成模式図であり、図2は図1に示すプリント装置の左側面図であり、図3は図1に示すプリント装置の右側面図である。
【0030】
具体的な実施形態において、本発明が提供された広幅カラープリンターのプリント装置は、主としてキャリッジと、インクキャリヤー2と、モーター3と、ガイドレールフレーム4とからなり、キャリッジは、キャリッジフレーム1−1と、モーター固定ホルダー1−2とにより装着され形成されている。
【0031】
インクキャリヤー2は、直接にキャリッジフレーム1−1の先端面に係合接続され、モーター3はモーター固定ホルダー1−2に固定され、モーター固定ホルダー1−2の頂部にはキャリッジフレーム1−1と接続されるバネ5(弾性片)が設けられており、ガイドレールフレーム4は横断面に“U”字形状の構成になり、モーター3はモーター固定ホルダー1−2とともにガイドレールフレーム4の内部に位置し、ガイドレールフレーム4の両側の頂部にはガイドレール4−1が設けられており、モーター3の両端のモーターローラ3−1はガイドレール4−1に支持され、ガイドレール4−1の底部には減摩ストリップ6が貼り付けて設けられており、モーター3は専用の制御回路基板に接続されている。
【0032】
上記減摩ストリップ6はある程度の粗さと耐磨耗性能を有するシート状材料を選択してもよく、例えばナイロン材料を選択して、ガイドレール4−1と一致する寸法に裁断してから、ガイドレール4−1におけるモーターローラ3−1に接する底部に敷設すればよい。
【0033】
キャリッジフレーム1−1は“L”字形状の部品であり、モーター固定ホルダー1−2の底部両側に第一軸受けプーリー組1−1−1と第二軸受けプーリー組1−1−2が設けられており、第一軸受けプーリー組1−1−1と第二軸受けプーリー組1−1−2の数は、キャリッジが平穏に行進することを図るのは好ましく、一組であっても複数組であっても良い。
【0034】
ガイドレールフレーム4の二つの内側面にはそれぞれ円溝が設けられており、その内にそれぞれ第一滑り軸7−1と第二滑り軸7−2が貫通され、第一滑り軸7−1と第二滑り軸7−2の大部分が円溝内に位置し、他の小部分が円溝から外へ突出し、円溝の収束口によりガイドレールフレーム4に保持され、モーター固定ホルダー1−2における第一軸受けプーリー組1−1−1と第二軸受けプーリー組1−1−2は、それぞれ第一滑り軸7−1と第二滑り軸7−2に摺接されることによって、キャリッジの位置をリミットする役割を奏している。
【0035】
モーター3は両端のモーターローラ3−1を回動するように駆動する場合、モーターローラ3−1と減摩ストリップ6との間に生じた摩擦力によって直接にキャリッジを駆動するとともに、その他の部材の位置リミットの作用で、キャリッジをガイドレールフレーム4に水平直線往復運動させ、ベルト無し、鋼索なしの伝動を図って、伝動中のインクキャリヤー2の平穏なスライドを保証して、完全に従来のベルトでの伝動、鋼索での伝動の装着欠点を解決して、大幅にプリントの精度、速度及び安定性を向上させた。
【0036】
さらに、バネ5の上への押上げ力によってキャリッジフレーム1−1の重さとバランスを取ることで、機械構成により、キャリッジフレーム1−1を浮上状態にさせる効果を達成することができる。このように、キャリッジが運動する際に、モーターローラ3−1とガイドレールにおける減摩ストリップ6の摩擦力のみに依存して運動し、キャリッジ両側の軸受けプーリー装置に依存して運動することなく、キャリッジフレーム1−1と滑り軸との間の摩擦を低減し、インクキャリヤー2の行進の速度を増加しながら、インクキャリヤー2の行進の安定性を向上させ、プリント効果を保証するとともに、機器部品の損耗を回避し、そしてメンテナンスに有利である。
【0037】
実際の需要に応じて、上記ガイドレール、軸受けプーリー組及び滑り軸の具体的な位置が調整することができ、上記好適な方案に限定されることはない。例えば、取替案として、ガイドレールフレームにはその二つの内側面にガイド溝を設けることによってガイドレールを形成してもよく、両ガイド溝の横断面はいずれも矩形に形成され、モーターの両端のモーターローラはガイド溝に位置し、ガイド溝の底部には減摩ストリップが貼り付けで設けられており、キャリッジフレームは“L”字形状になり、その下前端の内側に第一軸受けプーリーが固定されており、頂上後端の下方に第二軸受けプーリーが固定されている。ガイドレールフレームの下前端外側と頂上後端外側とにそれぞれ円溝が設けられており、その内にはそれぞれ第一滑り軸と第二滑り軸が貫通させられ、キャリッジフレームにおける第一軸受けプーリー組と第二軸受けプーリー組は、それぞれ第一滑り軸と第二滑り軸に摺接されることにより、同様にキャリッジの位置をリミットする役割を奏している。
【0038】
図4、図5、図6を参照し、図4は本発明に提供された広幅カラープリンターのエアー吹き装置の構成模式図であり、図5は図4に示すエアー吹き装置の右側面図であり、図6は図4に示すエアー吹き装置の平面図である。
【0039】
その他の具体的な実施形態において、ガイドレールフレーム4の下方に用紙給送機本体8が設けられており、用紙給送機本体8の先端表面に穴が開けられ、負圧ファン9が内蔵され、負圧ファン9の排気口が用紙給送機本体8の両端の底部に位置し、両端に湾曲した送風管10の給気口と突き合わせて、送風管10の排気口はアヒル(duck)口型通風管11と接続され、アヒル口型通風管11は用紙給送機本体8の前側に位置し、その内部には加熱装置(図面に示されていない)が設けられており、加熱した気体はダックビル口を介して吹き出されている。
【0040】
広幅カラープリンターが作動する際に、材料が用紙給送機本体8の上面プラットテーブルを通過する時に、材料の反りによる誤差を避けるために、用紙給送機本体8の先端表面に穴を開設させ、負圧ファン9により機本体の裏面で空気を抽出することにより、吸引で材料を平たくする効果を達成し、一方、排出された排気ガスは、両端の送風管10を通じてアヒル口型通風管11内に排出され加熱されてから、ダックビルノズルから外へエアを吹き出されることによってインクジェット焼付乾燥の役割を達成させる。
【0041】
送風管10でエアー吹きシステムにより直接排出された排気ガスをアヒル口型通風管に輸送し、排気ガスでインクジェット製品を加熱、空気乾燥して、これにより熱エネルギーと風力と結合の目的を達成でき、従来ファンの体積が大きく、焼付乾燥の効果が悪く、焼付乾燥の風速が不均一で、エアー吹きしかできなく、加熱できない不足を解決しており、構成が簡単で、取付に便利であるなどの利点を有する。
【0042】
図7、図8、図9を参照し、図7は本発明に提供された広幅カラープリンターの用紙給送装置の構成模式図であり、図8は図7に示す用紙給送装置の左側面図であり、図9は図7に示す用紙給送装置の端部分解図である。
【0043】
図に示すように、用紙給送機本体8の頂面に一列の矩形穴8−1が開設されており、その空胴における用紙給送ローラ12と一々対応し、各用紙給送ローラ12は矩形穴から上へ比較的小さい距離で張り出して、用紙の下面に接触することで、用紙を前へ移動するように動かして、用紙給送ローラ12は回転軸12−1に取り付けられながら、回転軸12−1とともに側面から用紙給送機本体8の空胴内に装入されて、回転軸12−1の両端は軸受け13の内円に固定され、用紙給送ローラエンドカバー14は軸受け13を持ち上げるとともに、それぞれ用紙給送機本体8の両端面の内側に固定されている。
【0044】
用紙給送ローラ12を用紙給送機本体8中間の空胴内に装入され、用紙給送ローラエンドカバー14で機本体8の両端に固定されることによって、従来技術において用紙給送ローラの固定が堅牢ではなく、割れやすい短所を解決したので、操作が便利で簡易であるのみならず、プリントの精度と質を高めることにも寄与する。
【0045】
図10、図11、図12、図10を参照し、図10は本発明に提供された広幅カラープリンターの用紙押付装置の構成模式図であり、図11は図10に示す用紙押付装置の左側面図であり、図12は図10に示す用紙押付装置の右側面図であり、図13は図10におけるI部の一部拡大模式図である。
【0046】
その他の改善点として、ガイドレールフレーム4の底部に複数組の用紙押付シート15と用紙持上押付調節軸16が設けられている。
【0047】
用紙押付シート15は“L”字形状の弾性アーム15−1とその先端のロール軸15−2とからなり、弾性アーム15−1の後端はガイドレールフレーム4の底部の後端に固定され、ロール軸15−2は弾性アーム15−1の弾性力の作用で用紙給送ローラ12に支持される。用紙持上押付調節軸16は、ガイドレールフレーム4の前側底部の円中に貫通して装着され、一端には用紙押圧レバー17が設けられており、用紙持上押付調節軸16は横断面において尾部が前側に指向しているコンマ形状を呈し、その尾部に形成されたボスは用紙押付シート15を下へ持ち上げるのに用いられている。
【0048】
使用の際には、用紙押圧レバー17を回動することで、用紙持上押付調節軸16を回動するように駆動し、用紙持上押付調節軸16におけるボスにより、用紙押付シート15が持ち上げられ、用紙押付シート15は用紙給送ローラ12のローラ面に弾性的に押圧されることで、テンションの役割を果たす。用紙給送ローラ12が運動する際に、材料を動かすことができるので、用紙給送の機能を実現できる。用紙押圧レバー17が回転し戻されると、用紙持上押付調節軸16のボスが回転し戻され、用紙押付シート15が跳ね戻り、用紙給送機本体8の表面との間に隙間が生じ、これで材料を着脱するのに便利になる。
【0049】
当然、用紙持上押付の調節軸16の断面形状は、コンマ形状に限定されなく、他のカム形状であってもよく、用紙押付シート15を持ち上げまたは開放する機能があれば良く、実現可能な形態が相当に多いので、ここで一つずつ例を挙げて説明しない。
【0050】
用紙押付シート15自身の弾性力により、用紙をしっかりと押付けることで、用紙給送の精度が高められるのみならず、用紙持上押付調節軸16によって押付力を調節でき、従来から装着及び用紙給送時の位置ずれによりバネの圧力が不均一になり、用紙が斜行することを招致し、用紙給送の寸法が多過ぎまたは少な過ぎるなどの欠点を回避でき、圧力が均一で、用紙給送が平坦かつスムーズで、寸法が精確であるなどのメリットを有する。
【0051】
以上、本発明により提供されている広幅カラープリンターについて詳細に紹介した。本明細書において、具体的な個別例を適用して本発明の原理及び実施形態に対して記述したが、上記の実施例に対する説明は本発明の核心思想を理解するために補助するものに過ぎない。指摘すべきなのは、本分野の一般的な技術者にとって、本発明の原理から逸脱しない前提で、本発明に対して若干改善と修飾を行っても良く、これらの改善と修飾も本発明の請求項の保護範囲に属することである。
【符号の説明】
【0052】
図面における数字番号が対応している部品もしくは部分の名称は下記どおりである。
1−1 キャリッジフレーム、 1−1−1 第一軸受けプーリー組、
1−1−2 第二軸受けプーリー組、 1−2 モーター固定ホルダー、
2 インクキャリヤー、 3 モーター、
3−1 モーターローラ 4 ガイドレールフレーム、
4−1 ガイドレール 5 バネ 6 減摩ストリップ、
7−1 第一滑り軸、7−2 第二滑り軸、8 用紙給送機本体、8−1 矩形穴、
9 負圧ファン、10 送風管、11 アヒル口型通風管、
12 用紙給送ローラ、12−1 回転軸、13 軸受け、
14 用紙給送ローラエンドカバー、
15 用紙押付シート、15−1 弾性アーム、15−2 ロール軸、
16 用紙持上押付調節軸、17、用紙押圧レバー
【技術分野】
【0001】
本発明は印刷設備技術分野に関し、特に広幅インクジェット印刷機能を有するプリンターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明は下記中国特許出願の優先権を主張し、下記の各特許出願の全ての内容が援用によって本願に結合される。
1、2010年8月17日に中国特許局に出願された、出願番号201020293489.3の、発明の名称が「インクジェット写真機エアー吹き機システム」である特許出願。
2、2010年8月17日に中国特許局に出願された、出願番号201020293466.2の、発明の名称が「インクジェット写真機のガイドレール運動機構」である特許出願。
3、2010年8月17日に中国特許局に出願された、出願番号201020293452.0の、発明の名称が「用紙押付シートの取付システム」である特許出願。
4、2010年8月17日に中国特許局に出願された、出願番号201020293484.0の、発明の名称が「用紙給送ローラの取付システム」である特許出願。
5、2010年12月24日に中国特許局に出願された、出願番号201020681413.8の、発明の名称が「広幅カラープリンター」である特許出願。
【0003】
広告、図面・文字業界の激しい競争の発展につれて、ユーザが広幅カラープリンターの精度や、速度及び機器の安定性に対する要求が絶えずに高められている。
広幅カラープリンターは、噴射ヘッドで専用の材料上に様々なカラー図案を噴出する印刷設備であり、幅が広いプリンターと理解されても良く、通常、その幅は1.52m程度になり、その吹付け塗の質が相対に高く、主に広告や、図面・文字や、CAD業界に用いられ、例えば、屋内貼付絵、掲示板、宣伝絵、ポスター、規定ルールなどの屋内吹付け塗品の製作等々に用いられている。
【0004】
キャリッジフレームシステムは、広幅カラープリンターの最も核心的で、且つ運転頻度が最も高い部材であり、キャリッジフレーム、キャリッジプレート、噴射ヘッドなどの部品を含み、そのモーターは指令を受け取った後に、キャリッジフレームアセンブリを駆動して作動させ、キャリッジフレームにより、キャリッジプレートと噴射ヘッドが載せられて左右行進することで、専用の材料上にカラー図案を吹付け塗できる。
【0005】
キャリッジフレームシステムの安定性は、広幅カラープリンターの最終の出力効果を決定し、広幅カラープリンターの質を影響する急所であることが分かる。
【0006】
現在、市販の広幅カラープリンターのキャリッジフレームアセンブリの運動機構は、ベルトまたは鋼索で伝動するのを多く採用しており、そのうち、ベルトでの伝動は、ベルトには弾性があるとともにベルトとベルトプーリーとの間には滑りしやすいなどの要因のため、その伝動力がアンバランスになり、捻り力の伝達が不安定になることを招致するのみならず、使用寿命が比較的に短く、装着が困難であり、組立効率が低くなる。一方、鋼索での伝動の複雑性とコストが高いので、同様に装着が困難で、伝動効率が低いなどの不足が存在している。
【0007】
また、従来の広幅カラープリンターは更に以下の欠陥が存在している。
【0008】
先ず、キャリッジ運動ガイドレールと回動システムとは相対に独立し、キャリッジ運動ガイドレールの剛性が悪く、変形しやすくかつ運動がアンバランスになることに加え、ベルト或いはスチールワイヤ、スチールベルトでの伝動の干渉が大きく、且つ生じた振動がプリントの質に直接に影響している。
【0009】
次に、インクキャリヤーの下方における用紙給送機本体と前側におけるファンとは構造的相互に独立し、ファンはエアー吹き機能のみを有しているので、吹付け塗られた印刷材料を加熱することができなく、焼付乾燥の効果が悪いため、印刷の質が下がることを招致し、これに対し、ファンの体積を大きくすることにより、解決できるようになり、このように、焼付乾燥の風速が不均一で、固定が困難であるなどの問題につながり、それとともに、用紙給送機本体内の気体は底部に位置する負圧ファンにより直接に排出されているので、更によい再利用がされなくなる。
【0010】
また、用紙押付シートはバネ式弾力構成を採用したので、材料を着脱する際に、人工または機器自身が運動することによって着脱するのは必要になる。この方式のバネの圧力は不均一であるため、用紙を給送する時に位置ずれの状況が出やすく、用紙が斜行したり、用紙給送の寸法が多過ぎまたは少な過ぎるなどの欠点がある。
【0011】
最後に、その用紙給送ローラは上から下に向けて用紙給送機本体の表面に直接固定され、このような取付方式は精度が悪く、損壊率が高く、固定されにくくなり、そして装着も不便で、組立後に変形しやすく、運転安定性がより悪くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、どのように広幅カラープリンターのプリント精度、速度及び安定性を向上させるのは、当業者にとって、当面解決すべき技術問題である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は広幅カラープリンターを提供することを目的とする。このプリンターのモーターは、キャリッジフレームをガイドレールフレームにおけるガイドレールに往復運動するように直接に駆動し、運動中のキャリッジとモーターの駆動をアセンブリとする。ベルト無し、鋼索無しの伝動を図り、伝動中のインクキャリヤーの平穏なスライドを保証しているため、完全に従来のベルトでの伝動、鋼索での伝動の装着欠点を解決して、大幅にプリントの精度、速度及び安定性を向上させた。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明は広幅カラープリンターを提供し、キャリッジと、前記キャリッジに設けられているインクキャリヤーと、前記キャリッジを駆動するためのモーターとを含み、ガイドレールフレームをさらに含み、前記モーターは前記キャリッジに取付けられ、そのモーターローラと前記ガイドレールフレームのガイドレールと互いに合わせて、前記ガイドレールの底部には減摩ストリップが設けられている。
【0015】
前記キャリッジはキャリッジフレームとモーター固定ホルダーとを含み、前記インクキャリヤーは前記キャリッジフレームの先端面に係合接続され、前記モーターは前記モーター固定ホルダーに固定されており、前記モーター固定ホルダーはその頂部の弾性部材により、前記キャリッジフレームに接続されていることが好ましい。
【0016】
前記キャリッジには軸受けプーリー組が設けられており、前記ガイドレールフレームにおける滑り軸と摺接されているが好ましい。
【0017】
前記ガイドレールは、前記ガイドレールフレームの両側の頂部または前記ガイドレールフレームの二つの内側面に位置することが好ましい。
【0018】
前記ガイドレールフレームの下方に設けられている用紙給送機本体を更に含み、前記用紙給送機本体内部に位置する負圧ファンの排気口は、前記用紙給送機本体の前側に位置する焼付乾燥通風管の給気口に連通していることが好ましい。
【0019】
前記焼付乾燥通風管はアヒル口型焼付乾燥通風管であり、前記負圧ファンの排気口は前記用紙給送機本体の両端の底部に位置して、前記焼付乾燥通風管の両端に位置する給気口との間に湾曲した送風管が設けられていることが好ましい。
【0020】
前記焼付乾燥ファンの内部には加熱装置が設けられていることが好ましい。
【0021】
前記用紙給送機本体の空胴中に側面から装入された用紙給送ローラが設けられており、前記用紙給送ローラの両端の軸受けは用紙給送ローラのエンドカバーにより持ち上げられるとともに、それぞれ前記用紙給送機本体の両端に固定されていることが好ましい。
【0022】
用紙押付シートと用紙持上押付調節軸とを更に含み、前記用紙押付シートの後端は前記ガイドレールフレーム底部の後端に取り付けられ、先端は前記用紙給送機本体の用紙給送ローラに弾性的に押圧されて、前記用紙持上押付調節軸は、前記ガイドレールフレームの底部の前側に回動可能に取り付けられ、その一端には用紙押圧レバーが設けられており、外円周面に前記用紙押付シートを押し上げるためのボスを有することが好ましい。
【0023】
前記用紙持上押付調節軸は、前記ガイドレールフレームの底部の円穴に貫通して装着されており、横断面において尾部が前側に指向しているコンマ形状を呈することが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明により提供された広幅カラープリンターは、従来技術に基づき更に改善され、キャリッジを駆動するモーターをキャリッジに取り付け、そのモーターローラはガイドレールフレームのガイドレールに合わせて、ガイドレールの底部に減摩ストリップが敷設されて、モーターにより両端のモーターローラを回動するように駆動する場合、モーターローラと減摩ストリップとの間に生じた摩擦力によって直接にキャリッジを駆動するとともに、その他の部材の位置リミットの作用で、キャリッジをガイドレールフレームに水平直線往復運動させ、ベルト無し、鋼索なしの伝動を図り、伝動中のインクキャリヤーの平穏なスライドを保証することができ、完全に従来のベルトでの伝動、鋼索での伝動の装着欠点を解決して、大幅にプリントの精度、速度及び安定性を向上させた。
【0025】
具体的な実施形態において、前記モーター固定ホルダーはその頂部の弾性部材により、前記キャリッジフレームに接続されている。弾性部材の上への押上げ力によってキャリッジフレームの重さとバランスを取ることで、機械構成により、キャリッジフレームを浮上状態にさせる効果を達成することができる。このように、キャリッジが運動する際に、モーターローラとガイドレールにおける減摩ストリップの摩擦力のみに依存して運動し、キャリッジ両側の軸受けプーリー装置は位置リミットの役割のみを奏しながら運動することによって、キャリッジ軸受けプーリーと滑り軸との間の摩擦を低減し、インクキャリヤーの運転の寿命を増加しつつ、インクキャリヤーの行進の安定性を向上させ、プリントの効果を保証するとともに、機器部品の損耗を回避し、そしてメンテナンスに有利である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に提供された広幅カラープリンターのプリント装置の具体的な実施形態の構成模式図である。
【図2】図1に示すプリント装置の左側面図である。
【図3】図1に示すプリント装置の右側面図である。
【図4】本発明に提供された広幅カラープリンターのエアー吹き装置の構成模式図である。
【図5】図4に示すエアー吹き装置の右側面図である。
【図6】図5に示すエアー吹き装置の平面図である。
【図7】本発明に提供された広幅カラープリンターの用紙給送装置の構成模式図である。
【図8】図7に示す用紙給送装置の左側面図である。
【図9】図7に示す用紙給送装置の端部分解図である。
【図10】本発明に提供された広幅カラープリンターの用紙押付装置の構成模式図である。
【図11】図10に示す用紙押付装置の左側面図である。
【図12】図10に示す用紙押付装置の右側面図である。
【図13】図10におけるI部の一部拡大模式図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明は、プリントの高精度、速度及び安定性を有する広幅カラープリンターを提供することを核心とする。
当業者が本発明の技術案を更に良く理解するために、以下は、図面及び具体的な実施形態に基づき、本発明に対して更なる詳細な説明を行う。
【0028】
本明細書における「第一、第二」などの用語は、同一名称を有する異なる構成部材を区分するように、記述に便利するために用いられることに限り、前後や主要と副次の関係を表さなく、同様に、「上、下、前、後」など方位を現す用語も図面の位置関係に基づき、記述に便利するために用いられるものであり、保護範囲への絶対限定と理解されるべきではない。
【0029】
図1、図2、図3を参照し、図1は本発明に提供された広幅カラープリンターのプリント装置の具体的な実施形態の構成模式図であり、図2は図1に示すプリント装置の左側面図であり、図3は図1に示すプリント装置の右側面図である。
【0030】
具体的な実施形態において、本発明が提供された広幅カラープリンターのプリント装置は、主としてキャリッジと、インクキャリヤー2と、モーター3と、ガイドレールフレーム4とからなり、キャリッジは、キャリッジフレーム1−1と、モーター固定ホルダー1−2とにより装着され形成されている。
【0031】
インクキャリヤー2は、直接にキャリッジフレーム1−1の先端面に係合接続され、モーター3はモーター固定ホルダー1−2に固定され、モーター固定ホルダー1−2の頂部にはキャリッジフレーム1−1と接続されるバネ5(弾性片)が設けられており、ガイドレールフレーム4は横断面に“U”字形状の構成になり、モーター3はモーター固定ホルダー1−2とともにガイドレールフレーム4の内部に位置し、ガイドレールフレーム4の両側の頂部にはガイドレール4−1が設けられており、モーター3の両端のモーターローラ3−1はガイドレール4−1に支持され、ガイドレール4−1の底部には減摩ストリップ6が貼り付けて設けられており、モーター3は専用の制御回路基板に接続されている。
【0032】
上記減摩ストリップ6はある程度の粗さと耐磨耗性能を有するシート状材料を選択してもよく、例えばナイロン材料を選択して、ガイドレール4−1と一致する寸法に裁断してから、ガイドレール4−1におけるモーターローラ3−1に接する底部に敷設すればよい。
【0033】
キャリッジフレーム1−1は“L”字形状の部品であり、モーター固定ホルダー1−2の底部両側に第一軸受けプーリー組1−1−1と第二軸受けプーリー組1−1−2が設けられており、第一軸受けプーリー組1−1−1と第二軸受けプーリー組1−1−2の数は、キャリッジが平穏に行進することを図るのは好ましく、一組であっても複数組であっても良い。
【0034】
ガイドレールフレーム4の二つの内側面にはそれぞれ円溝が設けられており、その内にそれぞれ第一滑り軸7−1と第二滑り軸7−2が貫通され、第一滑り軸7−1と第二滑り軸7−2の大部分が円溝内に位置し、他の小部分が円溝から外へ突出し、円溝の収束口によりガイドレールフレーム4に保持され、モーター固定ホルダー1−2における第一軸受けプーリー組1−1−1と第二軸受けプーリー組1−1−2は、それぞれ第一滑り軸7−1と第二滑り軸7−2に摺接されることによって、キャリッジの位置をリミットする役割を奏している。
【0035】
モーター3は両端のモーターローラ3−1を回動するように駆動する場合、モーターローラ3−1と減摩ストリップ6との間に生じた摩擦力によって直接にキャリッジを駆動するとともに、その他の部材の位置リミットの作用で、キャリッジをガイドレールフレーム4に水平直線往復運動させ、ベルト無し、鋼索なしの伝動を図って、伝動中のインクキャリヤー2の平穏なスライドを保証して、完全に従来のベルトでの伝動、鋼索での伝動の装着欠点を解決して、大幅にプリントの精度、速度及び安定性を向上させた。
【0036】
さらに、バネ5の上への押上げ力によってキャリッジフレーム1−1の重さとバランスを取ることで、機械構成により、キャリッジフレーム1−1を浮上状態にさせる効果を達成することができる。このように、キャリッジが運動する際に、モーターローラ3−1とガイドレールにおける減摩ストリップ6の摩擦力のみに依存して運動し、キャリッジ両側の軸受けプーリー装置に依存して運動することなく、キャリッジフレーム1−1と滑り軸との間の摩擦を低減し、インクキャリヤー2の行進の速度を増加しながら、インクキャリヤー2の行進の安定性を向上させ、プリント効果を保証するとともに、機器部品の損耗を回避し、そしてメンテナンスに有利である。
【0037】
実際の需要に応じて、上記ガイドレール、軸受けプーリー組及び滑り軸の具体的な位置が調整することができ、上記好適な方案に限定されることはない。例えば、取替案として、ガイドレールフレームにはその二つの内側面にガイド溝を設けることによってガイドレールを形成してもよく、両ガイド溝の横断面はいずれも矩形に形成され、モーターの両端のモーターローラはガイド溝に位置し、ガイド溝の底部には減摩ストリップが貼り付けで設けられており、キャリッジフレームは“L”字形状になり、その下前端の内側に第一軸受けプーリーが固定されており、頂上後端の下方に第二軸受けプーリーが固定されている。ガイドレールフレームの下前端外側と頂上後端外側とにそれぞれ円溝が設けられており、その内にはそれぞれ第一滑り軸と第二滑り軸が貫通させられ、キャリッジフレームにおける第一軸受けプーリー組と第二軸受けプーリー組は、それぞれ第一滑り軸と第二滑り軸に摺接されることにより、同様にキャリッジの位置をリミットする役割を奏している。
【0038】
図4、図5、図6を参照し、図4は本発明に提供された広幅カラープリンターのエアー吹き装置の構成模式図であり、図5は図4に示すエアー吹き装置の右側面図であり、図6は図4に示すエアー吹き装置の平面図である。
【0039】
その他の具体的な実施形態において、ガイドレールフレーム4の下方に用紙給送機本体8が設けられており、用紙給送機本体8の先端表面に穴が開けられ、負圧ファン9が内蔵され、負圧ファン9の排気口が用紙給送機本体8の両端の底部に位置し、両端に湾曲した送風管10の給気口と突き合わせて、送風管10の排気口はアヒル(duck)口型通風管11と接続され、アヒル口型通風管11は用紙給送機本体8の前側に位置し、その内部には加熱装置(図面に示されていない)が設けられており、加熱した気体はダックビル口を介して吹き出されている。
【0040】
広幅カラープリンターが作動する際に、材料が用紙給送機本体8の上面プラットテーブルを通過する時に、材料の反りによる誤差を避けるために、用紙給送機本体8の先端表面に穴を開設させ、負圧ファン9により機本体の裏面で空気を抽出することにより、吸引で材料を平たくする効果を達成し、一方、排出された排気ガスは、両端の送風管10を通じてアヒル口型通風管11内に排出され加熱されてから、ダックビルノズルから外へエアを吹き出されることによってインクジェット焼付乾燥の役割を達成させる。
【0041】
送風管10でエアー吹きシステムにより直接排出された排気ガスをアヒル口型通風管に輸送し、排気ガスでインクジェット製品を加熱、空気乾燥して、これにより熱エネルギーと風力と結合の目的を達成でき、従来ファンの体積が大きく、焼付乾燥の効果が悪く、焼付乾燥の風速が不均一で、エアー吹きしかできなく、加熱できない不足を解決しており、構成が簡単で、取付に便利であるなどの利点を有する。
【0042】
図7、図8、図9を参照し、図7は本発明に提供された広幅カラープリンターの用紙給送装置の構成模式図であり、図8は図7に示す用紙給送装置の左側面図であり、図9は図7に示す用紙給送装置の端部分解図である。
【0043】
図に示すように、用紙給送機本体8の頂面に一列の矩形穴8−1が開設されており、その空胴における用紙給送ローラ12と一々対応し、各用紙給送ローラ12は矩形穴から上へ比較的小さい距離で張り出して、用紙の下面に接触することで、用紙を前へ移動するように動かして、用紙給送ローラ12は回転軸12−1に取り付けられながら、回転軸12−1とともに側面から用紙給送機本体8の空胴内に装入されて、回転軸12−1の両端は軸受け13の内円に固定され、用紙給送ローラエンドカバー14は軸受け13を持ち上げるとともに、それぞれ用紙給送機本体8の両端面の内側に固定されている。
【0044】
用紙給送ローラ12を用紙給送機本体8中間の空胴内に装入され、用紙給送ローラエンドカバー14で機本体8の両端に固定されることによって、従来技術において用紙給送ローラの固定が堅牢ではなく、割れやすい短所を解決したので、操作が便利で簡易であるのみならず、プリントの精度と質を高めることにも寄与する。
【0045】
図10、図11、図12、図10を参照し、図10は本発明に提供された広幅カラープリンターの用紙押付装置の構成模式図であり、図11は図10に示す用紙押付装置の左側面図であり、図12は図10に示す用紙押付装置の右側面図であり、図13は図10におけるI部の一部拡大模式図である。
【0046】
その他の改善点として、ガイドレールフレーム4の底部に複数組の用紙押付シート15と用紙持上押付調節軸16が設けられている。
【0047】
用紙押付シート15は“L”字形状の弾性アーム15−1とその先端のロール軸15−2とからなり、弾性アーム15−1の後端はガイドレールフレーム4の底部の後端に固定され、ロール軸15−2は弾性アーム15−1の弾性力の作用で用紙給送ローラ12に支持される。用紙持上押付調節軸16は、ガイドレールフレーム4の前側底部の円中に貫通して装着され、一端には用紙押圧レバー17が設けられており、用紙持上押付調節軸16は横断面において尾部が前側に指向しているコンマ形状を呈し、その尾部に形成されたボスは用紙押付シート15を下へ持ち上げるのに用いられている。
【0048】
使用の際には、用紙押圧レバー17を回動することで、用紙持上押付調節軸16を回動するように駆動し、用紙持上押付調節軸16におけるボスにより、用紙押付シート15が持ち上げられ、用紙押付シート15は用紙給送ローラ12のローラ面に弾性的に押圧されることで、テンションの役割を果たす。用紙給送ローラ12が運動する際に、材料を動かすことができるので、用紙給送の機能を実現できる。用紙押圧レバー17が回転し戻されると、用紙持上押付調節軸16のボスが回転し戻され、用紙押付シート15が跳ね戻り、用紙給送機本体8の表面との間に隙間が生じ、これで材料を着脱するのに便利になる。
【0049】
当然、用紙持上押付の調節軸16の断面形状は、コンマ形状に限定されなく、他のカム形状であってもよく、用紙押付シート15を持ち上げまたは開放する機能があれば良く、実現可能な形態が相当に多いので、ここで一つずつ例を挙げて説明しない。
【0050】
用紙押付シート15自身の弾性力により、用紙をしっかりと押付けることで、用紙給送の精度が高められるのみならず、用紙持上押付調節軸16によって押付力を調節でき、従来から装着及び用紙給送時の位置ずれによりバネの圧力が不均一になり、用紙が斜行することを招致し、用紙給送の寸法が多過ぎまたは少な過ぎるなどの欠点を回避でき、圧力が均一で、用紙給送が平坦かつスムーズで、寸法が精確であるなどのメリットを有する。
【0051】
以上、本発明により提供されている広幅カラープリンターについて詳細に紹介した。本明細書において、具体的な個別例を適用して本発明の原理及び実施形態に対して記述したが、上記の実施例に対する説明は本発明の核心思想を理解するために補助するものに過ぎない。指摘すべきなのは、本分野の一般的な技術者にとって、本発明の原理から逸脱しない前提で、本発明に対して若干改善と修飾を行っても良く、これらの改善と修飾も本発明の請求項の保護範囲に属することである。
【符号の説明】
【0052】
図面における数字番号が対応している部品もしくは部分の名称は下記どおりである。
1−1 キャリッジフレーム、 1−1−1 第一軸受けプーリー組、
1−1−2 第二軸受けプーリー組、 1−2 モーター固定ホルダー、
2 インクキャリヤー、 3 モーター、
3−1 モーターローラ 4 ガイドレールフレーム、
4−1 ガイドレール 5 バネ 6 減摩ストリップ、
7−1 第一滑り軸、7−2 第二滑り軸、8 用紙給送機本体、8−1 矩形穴、
9 負圧ファン、10 送風管、11 アヒル口型通風管、
12 用紙給送ローラ、12−1 回転軸、13 軸受け、
14 用紙給送ローラエンドカバー、
15 用紙押付シート、15−1 弾性アーム、15−2 ロール軸、
16 用紙持上押付調節軸、17、用紙押圧レバー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリッジと、前記キャリッジに設けられているインクキャリヤーと、前記キャリッジを駆動するためのモーターとを含む広幅カラープリンターであって、
ガイドレールフレームをさらに含み、前記モーターは前記キャリッジに取付けられ、そのモーターローラと前記ガイドレールフレームのガイドレールと互いに合わせて、前記ガイドレールの底部には減摩ストリップが設けられていることを特徴とする広幅カラープリンター。
【請求項2】
前記キャリッジはキャリッジフレームとモーター固定ホルダーとを含み、
前記インクキャリヤーは前記キャリッジフレームの先端面に係合接続され、前記モーターは前記モーター固定ホルダーに固定されており、
前記モーター固定ホルダーはその頂部の弾性部材により、前記キャリッジフレームに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の広幅カラープリンター。
【請求項3】
前記キャリッジには軸受けプーリー組が設けられており、前記ガイドレールフレームにおける滑り軸と摺接されていることを特徴とする請求項1に記載の広幅カラープリンター。
【請求項4】
前記ガイドレールは、前記ガイドレールフレームの両側の頂部または前記ガイドレールフレームの二つの内側面に位置することを特徴とする請求項3に記載の広幅カラープリンター。
【請求項5】
前記ガイドレールフレームの下方に設けられている用紙給送機本体を更に含み、
前記用紙給送機本体内部に位置する負圧ファンの排気口は、前記用紙給送機本体の前側に位置する焼付乾燥通風管の給気口に連通していることを特徴とする請求項1に記載の広幅カラープリンター。
【請求項6】
前記焼付乾燥通風管はアヒル口型焼付乾燥通風管であり、
前記負圧ファンの排気口は前記用紙給送機本体の両端の底部に位置して、前記焼付乾燥通風管の両端に位置する給気口との間に湾曲した送風管が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の広幅カラープリンター。
【請求項7】
前記焼付乾燥ファンの内部には加熱装置が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の広幅カラープリンター。
【請求項8】
前記用紙給送機本体の空胴中に側面から装入された用紙給送ローラが設けられており、 前記用紙給送ローラの両端の軸受けは用紙給送ローラのエンドカバーにより持ち上げられるとともに、それぞれ前記用紙給送機本体の両端に固定されていることを特徴とする請求項5に記載の広幅カラープリンター。
【請求項9】
用紙押付シートと用紙持上押付調節軸とを更に含み、
前記用紙押付シートの後端は前記ガイドレールフレームの底部の後端に取り付けられ、先端は前記用紙給送機本体の用紙給送ローラに弾性的に押圧されて、
前記用紙持上押付調節軸は、前記ガイドレールフレームの底部の前側に回動可能に取り付けられ、その一端には用紙押圧レバーが設けられており、外円周面に前記用紙押付シートを押し上げるためのボスを有することを特徴とする請求項5に記載の広幅カラープリンター。
【請求項10】
前記用紙持上押付調節軸は、前記ガイドレールフレームの底部の円穴に貫通して装着されており、横断面において尾部が前側に指向しているコンマ形状を呈することを特徴とする請求項9に記載の広幅カラープリンター。
【請求項1】
キャリッジと、前記キャリッジに設けられているインクキャリヤーと、前記キャリッジを駆動するためのモーターとを含む広幅カラープリンターであって、
ガイドレールフレームをさらに含み、前記モーターは前記キャリッジに取付けられ、そのモーターローラと前記ガイドレールフレームのガイドレールと互いに合わせて、前記ガイドレールの底部には減摩ストリップが設けられていることを特徴とする広幅カラープリンター。
【請求項2】
前記キャリッジはキャリッジフレームとモーター固定ホルダーとを含み、
前記インクキャリヤーは前記キャリッジフレームの先端面に係合接続され、前記モーターは前記モーター固定ホルダーに固定されており、
前記モーター固定ホルダーはその頂部の弾性部材により、前記キャリッジフレームに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の広幅カラープリンター。
【請求項3】
前記キャリッジには軸受けプーリー組が設けられており、前記ガイドレールフレームにおける滑り軸と摺接されていることを特徴とする請求項1に記載の広幅カラープリンター。
【請求項4】
前記ガイドレールは、前記ガイドレールフレームの両側の頂部または前記ガイドレールフレームの二つの内側面に位置することを特徴とする請求項3に記載の広幅カラープリンター。
【請求項5】
前記ガイドレールフレームの下方に設けられている用紙給送機本体を更に含み、
前記用紙給送機本体内部に位置する負圧ファンの排気口は、前記用紙給送機本体の前側に位置する焼付乾燥通風管の給気口に連通していることを特徴とする請求項1に記載の広幅カラープリンター。
【請求項6】
前記焼付乾燥通風管はアヒル口型焼付乾燥通風管であり、
前記負圧ファンの排気口は前記用紙給送機本体の両端の底部に位置して、前記焼付乾燥通風管の両端に位置する給気口との間に湾曲した送風管が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の広幅カラープリンター。
【請求項7】
前記焼付乾燥ファンの内部には加熱装置が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の広幅カラープリンター。
【請求項8】
前記用紙給送機本体の空胴中に側面から装入された用紙給送ローラが設けられており、 前記用紙給送ローラの両端の軸受けは用紙給送ローラのエンドカバーにより持ち上げられるとともに、それぞれ前記用紙給送機本体の両端に固定されていることを特徴とする請求項5に記載の広幅カラープリンター。
【請求項9】
用紙押付シートと用紙持上押付調節軸とを更に含み、
前記用紙押付シートの後端は前記ガイドレールフレームの底部の後端に取り付けられ、先端は前記用紙給送機本体の用紙給送ローラに弾性的に押圧されて、
前記用紙持上押付調節軸は、前記ガイドレールフレームの底部の前側に回動可能に取り付けられ、その一端には用紙押圧レバーが設けられており、外円周面に前記用紙押付シートを押し上げるためのボスを有することを特徴とする請求項5に記載の広幅カラープリンター。
【請求項10】
前記用紙持上押付調節軸は、前記ガイドレールフレームの底部の円穴に貫通して装着されており、横断面において尾部が前側に指向しているコンマ形状を呈することを特徴とする請求項9に記載の広幅カラープリンター。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2013−515632(P2013−515632A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546354(P2012−546354)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【国際出願番号】PCT/CN2011/072209
【国際公開番号】WO2012/022153
【国際公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【出願人】(512163691)ゼンゾウ・レーサイ・サイエンス・アンド・テクノロジー・カンパニー・リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【国際出願番号】PCT/CN2011/072209
【国際公開番号】WO2012/022153
【国際公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【出願人】(512163691)ゼンゾウ・レーサイ・サイエンス・アンド・テクノロジー・カンパニー・リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]