説明

建て込み調整システム

【課題】柱部材を確実に所望の姿勢に建て込むことができるようにする。
【解決手段】建て込み調整システム10は、鉄骨柱1の下部に設置され、入力される電気信号に応じて伸縮を制御可能な3以上のジャッキ20を含むジャッキシステム50と、ジャッキシステム50と電気的に接続された制御装置40とからなり、制御装置40は、 各ジャッキ20の目標伸縮量の入力を受け付ける伸縮量入力部42と、伸縮量入力部42に入力された各ジャッキ20の目標伸縮量に基き、各ジャッキ20の伸縮計画を決定する伸縮計画作成部43と、伸縮計画作成部43により決定された伸縮計画に基き、ジャッキシステム50に電気信号を送信する制御部41と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄骨柱などの柱部材を建て込む際に、伸縮量を制御可能な複数のジャッキにより柱部材の姿勢を調整するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄骨造の柱梁を建て込む際には、鉄骨柱、梁をフレーム状に仮組みし、鉄骨柱に位置調整用のワイヤー及びワイヤーに張力を加えるためのレバーブロックを取り付けておき、鉄骨柱に取り付けられた標準の位置を測量器により測定し、この測定結果に基き、レバーブロックによりワイヤーに張力を加えて鉄骨柱の姿勢を調整していた。
【0003】
しかしながら、上記の方法では、ワイヤーの架設、撤去作業に手間がかかり、また、レバーブロックを複数の作業員が操作しなければならないため、人手もかかる。そこで、例えば、特許文献1には、鉄骨柱の下方に設置された三以上の油圧ジャッキと、各油圧ジャッキに油圧を供給する油圧用ブースターと、ジョイスッティックにより入力に応じて、各油圧用ブースターの油圧の供給量を制御する制御装置と、からなる鉄骨柱の建て込みシステムが記載されている。かかる装置によれば、装置の設置作業に手間がかからず、また、一人の作業員であっても、鉄骨柱の位置を調整することが可能になり、人手を削減できる。
【特許文献1】特開平8―240006号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のシステムでは、作業員がジョイスティックを操作して、基準となる基準マークと位置合わせ用のマークとが重なるように操作することで、鉄骨柱の姿勢を調整するため、人為的なミスにより鉄骨柱を所望の姿勢に建て込むことができない虞がある。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、柱部材を確実に所望の姿勢に建て込むことができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の建て込み調整システムは、柱部材の下部に設置され、伸縮量を制御可能な3以上のジャッキと、前記各ジャッキの伸縮量を制御する制御装置とからなる柱部材の建て込み調整システムであって、前記制御装置は、前記各ジャッキの目標伸縮量を取得する伸縮量取得部と、前記伸縮量取得部が取得した各ジャッキの目標伸縮量に基き、各ジャッキの伸縮回数及び各回の伸縮量を決定する伸縮動作決定部と、前記各ジャッキを、前記伸縮動作決定部により決定された伸縮回数だけ伸縮させ、その際、各回の伸縮量を前記伸縮動作決定部により決定された伸縮量となるように制御するジャッキ制御部と、を備えることを特徴とする。
なお、上記の柱部材は、塔状建物のようなトラス構造物の斜め部材を含むものである。
【0007】
上記のシステムにおいて、前記伸縮動作決定部は、各ジャッキについて、各回の伸縮量の合計が前記目標伸縮量となり、かつ、各回の伸縮量が所定の伸縮量以上となるように伸縮回数及び各回の伸縮量を決定してもよい。
【0008】
また、前記伸縮動作決定部は、前記3以上のジャッキの伸縮回数が互いに等しくなるとともに、各ジャッキの前記各回の伸縮量が、前記目標伸縮量に比例するように決定してもよい。
また、前記ジャッキ制御部は、前記各ジャッキを同時に伸縮させてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、各ジャッキの伸縮量を取得すると、各ジャッキの伸縮回数及び各回の伸縮量を決定し、自動的にジャッキが伸縮するため、柱部材を確実に所望の姿勢に建て込むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の建て込み調整システムの一実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
以下の説明では、円柱状の鉄骨柱を備える鉄骨造の柱梁架構を構築する際に、既に建て込みが完了している下方の鉄骨柱の上部に、上方の鉄骨柱を建て込み、下方及び上方の鉄骨柱を連結する際に上方の鉄骨柱の姿勢を調整する場合を例として説明するが、これに限らず、搭状構造物のトラス架構を構成する斜材などを建て込む場合などにも適用することができる。
【0011】
図1は、本実施形態の建て込み調整システム10の構成を示す図である。同図に示すように本実施形態の建て込み調整システム10は、下方の鉄骨柱2と上方の鉄骨柱1の外周面に設けられたエレクションピース4、3に両端が固定された複数の油圧ジャッキ20及び油圧ジャッキ20へ油圧を供給するポンプユニット30からなるジャッキシステム50と、これらポンプユニット30に電気的に接続され、ポンプユニット30の油圧ジャッキ20へ供給する油圧を制御可能な制御装置40と、からなる。
【0012】
図2は、上方及び下方の鉄骨柱1、2の間に油圧ジャッキ20が取り付けられた様子を示す図であり、(A)は正面拡大図、(B)はI−I断面図である。
上方及び上方の鉄骨柱1、2の上下端の外周面には夫々エレクションピース3、4が円周方向に等間隔に上下に延びるように複数枚取り付けられている。そして、油圧ジャッキ20の両端は、これらエレクションピース3、4にボルト固定されている。
【0013】
油圧ジャッキ20は、ポンプユニット30から伸びるホース21が接続される供給孔22を備え、この供給孔にはホース21を通じてポンプユニット30からオイルが供給される。そして、油圧ジャッキ20は内部に供給されたオイルの量に応じて伸縮する。また、油圧ジャッキ20にはジャッキストローク量を計測する変位センサ及び作用する圧縮荷重を測定する荷重センサ(不図示)が内蔵されており、各油圧ジャッキ20の変位量及び荷重は制御装置40に入力される。ポンプユニット30は制御部41から受信した信号に基き、油圧ジャッキ20に油圧を供給し、油圧ジャッキ20の伸縮を制御する。
【0014】
図1に戻り、制御装置40は、伸縮量入力部42と、伸縮計画作成部43と、制御部41と、を備える。
伸縮量入力部42は、作業員による各油圧ジャッキ20の目標伸縮量の入力を受け付ける。
伸縮計画作成部43には、予め、油圧ジャッキ20の制御可能な最小伸縮量が記録されており、この最小伸縮量及び伸縮量入力部が受け付けた各油圧ジャッキ20の目標伸縮量に基き、各油圧ジャッキ20の伸縮回数及び1回あたりの伸縮量に関する伸縮計画を作成する。
制御部41は、伸縮計画作成部43が作成した伸縮計画に基き、ポンプユニット30に電気信号を送信する。
【0015】
以下、伸縮計画作成部43が伸縮計画を作成する流れについて、具体的な例を用いて説明する。なお、以下の説明では、油圧ジャッキ20の制御可能な最小伸縮量が0.1mmであるとする。
【0016】
(CASE−1:鉄骨柱の一の油圧ジャッキが取り付けられた部分を上昇させる場合)
まず、図3に示すように、上方の鉄骨柱1のジャッキDが取り付けられた部分を1.0mm上昇させる場合について説明する。
この場合、作業員は、伸縮量入力部43に油圧ジャッキDのみに1.0mmを入力する。このように、伸縮量入力部43が上記のような何れか1の油圧ジャッキ20の目標伸縮量のみの入力を受け付けた場合には、伸縮計画作成部43は、この油圧ジャッキDの側を入力された目標伸縮量だけ上昇させるべく、油圧ジャッキDの目標伸縮量に合わせて、油圧ジャッキA及びCの目標伸縮量を算出し、各ジャッキの伸縮計画を作成する。
【0017】
具体的には、同図に示すように、鉄骨柱1のジャッキD側を1.0mm上昇させる場合には、ジャッキDを1.0mm伸長させるとともに、ジャッキA及びジャッキCを0.5mm伸長させることとなる。
【0018】
そこで、まず、伸縮回数を求める。伸縮回数は、目標伸縮量が最小であるジャッキA,Cの目標伸縮量を、ジャッキの制御可能な最小伸縮量で割ることで算出できる。すなわち、0.5mm/0.1mm=5回となる。
次に、ジャッキDの一回当たりの伸縮量を算出する。ジャッキDの一回当たりの伸縮量は、目標伸縮量を上記算出した伸縮回数で除算することで算出できる。すなわち、1.0mm/5回=0.2mmとなる。
上記の結果に基き、伸縮計画作成部43は、伸縮回数を5回、ジャッキA〜Dの1回あたりの伸縮量を夫々、0.1mm、0.0mm、0.1mm、0.2mmとする。
【0019】
(CASE−2:隣接するジャッキを同量上昇させる場合)
次に、図4に示すように、鉄骨柱1のジャッキC及びジャッキDの側を1.0mm上昇させる場合について説明する。
この場合、作業員は、伸縮量入力部42にはジャッキC及びジャッキDに1.0mmを入力する。このように、伸縮量入力部42に入力された隣接する一対の油圧ジャッキ20の目標伸縮量が等しい場合には、伸縮計画作成部43は、鉄骨柱1のこれら隣接する油圧ジャッキ20を目標伸縮量だけ上昇させ、他の油圧ジャッキ20は伸縮させないものとして伸縮計画を作成する。
【0020】
同図に示すように、鉄骨柱のジャッキC及びジャッキDの側を1.0mm上昇させる場合には、ジャッキC及びジャッキDを1.0mm伸長させるが、ジャッキA及びジャッキBは伸長させないこととなる。
【0021】
まず、伸縮回数を求める。伸縮回数は、目標伸縮量が最小であるジャッキC、Dの目標伸縮量を、ジャッキの制御可能な最小伸縮量で割ることで算出できる。すなわち、1.0mm/0.1mm=10回となる。
また、これらジャッキC、Dの一回当たりの伸縮量は、0.1mmである。
上記の結果に基き、伸縮計画作成部は、伸縮回数を10回、ジャッキA〜Dの1回あたりの伸縮量を夫々、0.0mm、0.0mm、0.1mm、0.1mmとする。
【0022】
(CASE−3:全てのジャッキを同量上昇させる場合)
次に、上方の鉄骨柱1を全体的に上昇させるため、図5に示すように、全てのジャッキを1.0mm伸長させる場合について説明する。
この場合、作業員は、伸縮量入力部にジャッキA〜Dに1.0mmを入力する。このように、伸縮量入力部42に全てのジャッキに同量の目標伸縮量が入力された場合には、伸縮計画作成部43は、上方の鉄骨柱1を目標伸縮量だけ上昇させるものとして伸縮計画を作成する。
【0023】
図5に示すように、上方の鉄骨柱1を1.0mm上昇させる場合には、ジャッキA〜D全てを1.0mm伸長させることとなる。
全てのジャッキの目標伸縮量が等しい場合には、ジャッキA〜Dの各回の伸縮量は、制御可能な最小伸縮量である0.1mmとする。
【0024】
次に、伸縮回数を求める。伸縮回数は、目標伸縮量を伸縮量で割ることで算出できる。すなわち、1.0mm/0.1mm=10回となる。
上記の結果に基き、伸縮計画作成部43は、伸縮回数を10回、ジャッキA〜Dの1回あたりの伸縮量を夫々、0.1mm、0.1mm、0.1mm、0.1mmとする。
【0025】
以下、本実施形態のシステム10により、鉄骨柱1の建て込みの工程を説明する。
まず、図6示すように、STEP1において、揚重機を用いて、既に建て込みが完了している下方の鉄骨柱2の上部に、上方の鉄骨柱1を建て込む。
そして、下方の鉄骨柱2の上部及び上方の鉄骨柱1の外周面に取り付けられたエレクションピース3、4に油圧ジャッキ20の両端を夫々ボルト固定する。
【0026】
次に、STEP2において、上方の鉄骨柱1の所定箇所(例えば、鉄骨柱の頂部)を基準点として、正常に建て込みが完了した際に、この基準点がくるべき位置との差(すなわち、基準点の移動量)を求める。なお、基準点の位置の測定は、三次元光波計などを用いて行えばよい。
【0027】
次に、STEP3において、上記算出した基準点の移動量に基き、各油圧ジャッキ20の目標伸縮量Δlを算出する。図7は、油圧ジャッキ20の目標伸縮量の算出方法の一例を説明するための図である。
【0028】
同図に示すように、例えば、全長L[m]、幅d[m]の上方の鉄骨柱1を、この鉄骨柱1の下部に介装されたジャッキ20により平面視において基準点をe[m]移動させる場合には、ジャッキの目標伸縮量Δlは、以下の式で算出される。
Δl=(d/L)・e
これと同様に、例えば、平面視において2方向に鉄骨柱1を移動させる場合であっても、各油圧ジャッキ20の目標伸縮量を算出することができる。
【0029】
次に、STEP4において、作業員は、上記算出した各油圧ジャッキ20の目標伸縮量を、伸縮量入力部42に入力する。
STEP5において、制御装置40が伸縮量入力部42により目標伸縮量の入力を受け付けると、上記説明したようにして、伸縮計画作成部43により各油圧ジャッキ20の伸縮回数及び伸縮量を算出する。
【0030】
次に、STEP6において、制御部41は、伸縮計画作成部43が算出した各油圧ジャッキ20の伸縮回数及び伸縮量に基き、ポンプユニット30に制御信号を送信し、油圧ジャッキ20を伸縮させ、鉄骨柱1の姿勢の調整を行う。
【0031】
以下、鉄骨柱1の姿勢の調整を行う工程について説明する。
鉄骨柱1の姿勢の調整は、各油圧ジャッキ20を上記決定した伸縮量だけ伸縮させる作業を上記決定した伸縮回数だけ繰り返すことにより行う。
油圧ジャッキ20を伸縮させる作業は、全ての油圧ジャッキについて同時に伸縮を開始する。この際、制御部41は常時、各油圧ジャッキ20の伸縮量(ストロークピッチ)を監視し、ストロークピッチが上記決定した伸縮量に到達した油圧ジャッキ20について伸縮を停止する。そして、全油圧ジャッキ20のストロークピッチが上記決定した1回あたりの伸縮量に到達したら、1回分のジャッキアップの作業を終了する。
【0032】
なお、各ジャッキアップの工程中には、制御部41は、常時、各油圧ジャッキ20に作用する荷重及び変位差が許容値以内であるかどうかを監視し、油圧ジャッキ20に作用する荷重及び変位差が許容値を超える場合にはポンプユニット30に緊急停止する旨の緊急停止信号を送信し、ジャッキアップを停止させる。
【0033】
そして、上記した油圧ジャッキ20を伸縮させる作業を上記決定した伸縮回数だけ繰り返す。この際、油圧ジャッキ20は、油圧を加えるのを停止した後にも、伸縮を続けることがある。このため、決定した伸縮回数だけ伸縮動作を行う前に、油圧ジャッキ20のストロークピッチの合計が目標伸縮量に達することがあるが、このような場合には、その油圧ジャッキ20については伸縮を終了する。
【0034】
上記の工程により、各油圧ジャッキ20が上記算出した目標伸縮量分だけ伸長し、鉄骨柱1を所定の位置に建て込みすることができる。そして、鉄骨柱1の接合部におけるジョイント部をボルトにより本締めすることで、鉄骨柱1の建て込みが完了する。
【0035】
本実施形態によれば、伸縮量入力部42に各油圧ジャッキ20の伸縮量を入力すれば、制御装置40が各油圧ジャッキ20が入力した伸縮量に到達するまで、自動的に油圧ジャッキ20を伸縮させるため、人手をかけずに、鉄骨柱1の建て込み作業を行うことができる。
【0036】
また、本実施形態のシステム10では複数の油圧ジャッキ20を同時に伸縮させることができるため、重量の大きな柱部材であっても、小型のジャッキで姿勢の調整を行うことができる。
【0037】
また、複数のジャッキを伸縮させる場合に、各油圧ジャッキ20を、決定した伸縮回数に分けて伸縮動作させることで、1つのジャッキが大きく伸縮するのを防止し、ジャッキが目標伸縮量に達するまで柱部材の姿勢を滑らかに変化させることができる。
【0038】
また、従来の方法では、平面的な位置を調整することはできるものの、高さ方向の位置について調整することはできなかったが、本実施形態によれば、各油圧ジャッキ20を同量だけ伸縮させることにより、高さ方向についても調整することができる。
【0039】
なお、本実施形態では、鉄骨柱1を建て込む場合を例として説明したが、これに限らず、PC柱やSPC柱などの柱部材を建てこむ場合であっても本発明を適用できる。
また、本実施形態では、油圧ジャッキ20が鉄骨柱1の外周に4つ設けられる場合について説明したが、これに限らず、少なくとも3つ設けていればよい。
【0040】
また、本実施形態では、3次元光波計により鉄骨柱1の姿勢を測定していたが、これに限らず、トランジット等を用いて鉄骨柱1の姿勢を測定してもよい。
【0041】
また、本実施形態では、3次元光波計により鉄骨柱1の姿勢を測定し、これに基き算出した各油圧ジャッキ20の目標伸縮量を伸縮量入力部42に入力することとしたが、これに限らず、上記計測した鉄骨柱1の姿勢を入力し、入力された情報に基づき、制御装置が各油圧ジャッキ20の目標伸縮量を算出することとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本実施形態の建て込み調整システムの構成を示す図である。
【図2】上方及び下方の鉄骨柱の間に油圧ジャッキが取り付けられた様子を示す図であり、(A)は正面拡大図、(B)はI−I断面図である。
【図3】鉄骨柱のジャッキDの側を上昇させる場合を説明するための図である。
【図4】鉄骨柱のジャッキC及びジャッキDの側を1.0mm上昇させる場合を説明するための図である。
【図5】上方の鉄骨柱を全体的に上昇させる場合を説明するための図である。
【図6】本実施形態のシステムを用いて、鉄骨柱の建て込みを行う流れを説明する。
【図7】各油圧ジャッキの伸縮量を算出する方法を説明するための図である。
【符号の説明】
【0043】
1 上方の鉄骨柱
2 下方の鉄骨柱
3、4 エレクションピース
10 建て込み調整システム
20 油圧ジャッキ
21 ホース
22 供給孔
30 ポンプユニット
40 制御装置
41 制御部
42 伸縮量入力部
43 伸縮計画作成部
50 ジャッキシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱部材の下部に設置され、伸縮量を制御可能な3以上のジャッキと、前記各ジャッキの伸縮量を制御する制御装置とからなる柱部材の建て込み調整システムであって、
前記制御装置は、
前記各ジャッキの目標伸縮量を取得する伸縮量取得部と、
前記伸縮量取得部が取得した各ジャッキの目標伸縮量に基き、各ジャッキの伸縮回数及び各回の伸縮量を決定する伸縮動作決定部と、
前記各ジャッキを、前記伸縮動作決定部により決定された伸縮回数だけ伸縮させ、その際、各回の伸縮量を前記伸縮動作決定部により決定された伸縮量となるように制御するジャッキ制御部と、を備えることを特徴とする建て込み調整システム。
【請求項2】
請求項1記載の建て込み調整システムであって、
前記伸縮動作決定部は、各ジャッキについて、各回の伸縮量の合計が前記目標伸縮量となり、かつ、各回の伸縮量が所定の伸縮量以上となるように伸縮回数及び各回の伸縮量を決定することを特徴とするシステム。
【請求項3】
請求項1又は2記載の建て込み調整システムであって、
前記伸縮動作決定部は、前記3以上のジャッキの伸縮回数が互いに等しくなるとともに、各ジャッキの前記各回の伸縮量が、前記目標伸縮量に比例するように決定することを特徴とするシステム。
【請求項4】
請求項1から3のうち何れか1項に記載の建て込み調整システムであって、
前記ジャッキ制御部は、前記各ジャッキを同時に伸縮させることを特徴とするシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−263899(P2009−263899A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−111686(P2008−111686)
【出願日】平成20年4月22日(2008.4.22)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【出願人】(592182573)オックスジャッキ株式会社 (19)
【Fターム(参考)】