説明

応力吸収機能を備える回転軸構造

【課題】応力吸収機能を備える回転軸構造を提供する。
【解決手段】シャフトと筒体を備える。シャフトの外縁部は摩擦面を形成され、摩擦面の片側は位置固定面を有する。筒体はシャフトの片側に基部を設けられ、基部は位置固定面の真向かいに位置し、基部の一端は寄り掛かり段、弾性段と押さえ段を延在していて、かつ押さえ段の末端部は基部が寄り掛かり段を離れる遠端において、切欠きを形成することにより、筒体によってシャフトの外縁部を覆い、基部、寄り掛かり段と押さえ段をシャフトに係止していて、弾性段と摩擦面との間は弾性変形空間を仕切られ、シャフトの回動によって、位置固定面と筒体の基部が位置固定状態を離脱したとき、シャフトが筒体の押さえ段を押し込んで移動させ、弾性段をシャフトに移動させ、押さえ段の移動による応力が吸収される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、応力吸収機能を備える回転軸構造に関し、特に筒体の移動による応力を分散させ、応力が一カ所への集中による折損を防止する回転軸構造に関する。
【背景技術】
【0002】
我々の暮らしの中には、回転軸構造が多く使用されている。例えば、ノートパソコン、電子辞書、携帯端末(PDA)及び折り畳み式電子製品などは、すべて回転軸構造によって、ベースと上蓋を枢接され、めくりあげと蓋閉めの機能に頼らなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図4と5を参照する。図から分かるように、公知技術に使用されている回転軸装置9は、筒体91と回転軸92と、を備える。筒体91は、基部911を有し、基部911の片側は、係止部912を延在され、係止部912の末端部は、屈折して押さえ部913を形成され、回転軸92の外縁部は、平面状の位置固定面921を設けることによって、回転軸92が押さえ部913の押さえを受けて、位置固定面921が基部911と真向かいの位置で固定を形成される。
図5に示すように、回転軸92の回動によって、基部911と位置固定面921が固定状態を離脱したとき、回転軸92によって、押さえ部913を基部911の遠端方向に移動される。このとき、押さえ部913の移動による応力は、係止部912と押さえ部913との連結場所に集中されるが、しかし、係止部912と押さえ部913との連結場所が回転軸92の外縁部に寄り掛かるため、移動して応力を吸収することはできなく、応力が放出されない。そこで、回転軸装置9を長時間に使用すると、係止部912と押さえ部913との連結場所が折損を引き起こす。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の主な目的は、筒体の移動による応力を分散させ、応力が一カ所への集中による折損を防止する。
【0005】
前述目的を達成するため、本発明の回転軸は、シャフトと筒体と、を備える。シャフトの外縁部は、摩擦面を形成され、摩擦面の片側は、位置固定面を有する。筒体は、シャフトの片側に基部を設けられ、基部は、位置固定面の真向かいに位置し、基部の一端は、寄り掛かり段、弾性段と押さえ段を延在していて、かつ押さえ段の末端部は、基部が寄り掛かり段を離れる遠端において、切欠きを形成することにより、筒体によってシャフトの外縁部を覆い、基部、寄り掛かり段と押さえ段をシャフトに係止していて、弾性段と摩擦面との間は、弾性変形空間を仕切られ、シャフトの回動によって、位置固定面と筒体の基部が位置固定状態を離脱したとき、シャフトが筒体の押さえ段を押し込み移動させ、弾性段をシャフトに移動させ、押さえ段の移動による応力が吸収される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の回転軸が閉合状態の側面態様図である。
【図2】本発明の回転軸が旋転状態の側面態様図である。
【図3】本発明の図2Aの局所拡大図である。
【図4】公知技術の回転軸装置が閉合状態の側面態様図である。
【図5】公知技術の回転軸装置が閉合状態の側面態様図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【実施例】
【0008】
図1ないし図4を参照する。図から明かのように、本発明の回転軸10は、シャフト1と、筒体2と、を備える。
【0009】
そのうち、シャフト1の外縁部は、円弧状の摩擦面11を形成され、摩擦面11の片側は、平面状の位置固定面12を形成され、シャフト1の軸心13から摩擦面11までの半径は、軸心13から位置固定面12の半径より大きい。
【0010】
筒体2は、平板状の基部21を設けられ、基部21の一端は、寄り掛かり段22、弾性段23と押さえ段24と、を連続して延在していて、かつ押さえ段24の末端部と基部21は、寄り掛かり段22を離れる遠端は、切欠き25を形成されている。
【0011】
これにより、本発明を組み立てるときは、シャフト1を筒体2の内部に穿設することによって、筒体2をシャフト1の外縁部に覆い、かつ筒体2の基部21は、シャフト1の下方に位置させ、シャフト1の位置固定面12と向き合っていて、筒体2の弾性段23と押さえ段24は、シャフト1が基部21の遠端のもう一つの側面に位置することによって、弾性段23と押さえ段24をシャフト1の上方側に位置させる。引き続き、筒体2の基部21、寄り掛かり段22及び押さえ段24がシャフト1を係止して置き、弾性段23は、円弧状を形成していて、かつ弾性段23の弧度は、シャフト1の摩擦面11の弧度より小さいため、弾性段23と摩擦面11との間は、弾性変形空間3によって仕切られている。
【0012】
引き続き、図1を参照する。回転軸10が閉合状態のとき、筒体2の基部21は、シャフト1の位置固定面12と向き合っていて、基部21と位置固定面12と位置固定の状態が形成される。さらに、シャフト1上方の片側の押さえ段24がシャフト1の摩擦面11を押さえる。この押さえ力量とシャフト1の回動方向(図1の破線矢印に示す)とは逆のため、シャフト1に下方への圧力を形成され、シャフト1にさらなるの回動力が与え、シャフト1が安定な位置固定力量を発生し、シャフト1と筒体2との閉合状態を安定に維持できる。
【0013】
引き続き、図2と図3を参照する。図から明かのように、シャフト1を開き方向に回動されたとき(回動方向は、図2の実線の矢印に示す)、シャフト1の回動によって、位置固定面12と筒体2の基部21が位置固定の状態が離脱される。シャフト1の軸心13から摩擦面11までの半径は、軸心13から位置固定面12の半径より大きいため、位置固定面12と基部21が位置固定の状態を離脱したとき、シャフト1が筒体2の押さえ段24を押し込み、押さえ段24を基部21の遠端方向に移動させ、筒体2の弾性段23と摩擦面11との間は、弾性変形空間3を仕切られているため、シャフト1が押さえ段24を押さえて移動させたとき、押さえ段24の移動による応力は、弾性段23がシャフト1へ移動によって吸収される。さらに弾性段23は、円弧状を形成されており、吸収された応力を均一に弾性段23全体に分散することによって、弾性段23を弾性変形させ、押さえ段24の移動による応力を吸収して置き、応力が一カ所への集中による折損を防止できる。
【0014】
前述とおり、本発明によれば、公知技術の回転軸技術による不足と欠点を解決できる、主な技術は、筒体2の弾性段23とシャフト1との摩擦面11との間に、弾性変形空間3を仕切られ、シャフト1と筒体2が位置固定状態を離脱したとき、筒体2の押さえ段24が発生する応力は、弾性段23の移動及び弾性変形によって吸収され、応力が一カ所への集中による折損を防止できる。
【符号の説明】
【0015】
10 回転軸
1 シャフト
11 摩擦面
12 位置固定面
13 軸心
2 筒体
21 基部
22 寄り掛かり段
23 弾性段
24 押さえ段
25 切欠き
3 弾性変形空間
9 回転軸装置
91 筒体
911 基部
912 係止部
913 押さえ部
92 回転軸
921 位置固定面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャフトと筒体を有し、応力吸収機能を備える回転軸構造であって、
前記シャフトの外縁部は摩擦面を形成され、前記摩擦面の片側は位置固定面を形成され、前記回転軸の軸心から前記摩擦面までの半径は、前記軸心から前記位置固定面までの半径より大きく、前記筒体は前記シャフトの片側に基部を設け、前記基部は前記位置固定面と向き合っていて、かつ前記位置固定面と位置固定の状態に形成され、前記基部の一端は、寄り掛かり段、弾性段と、押さえ段を延在していて、かつ前記押さえ段の末端部と前記基部が前記寄り掛かり段を離れる遠端は切欠きが形成され、前記筒体を前記シャフトの外縁部で覆い、前記基部、前記寄り掛かり段と前記押さえ段を前記シャフトに係止して置き、前記弾性段と前記摩擦面との間に弾性変形空間が仕切られており、前記シャフトの回動によって、前記位置固定面と前記筒体の前記基部が位置固定の状態を離脱したとき、前記シャフトが前記筒体の押さえ段を押し込み、前記押さえ段を移動させ、一方、前記弾性段と前記摩擦面との間は、前記弾性変形空間が仕切られているため、前記弾性段が前記シャフト向きに移動し、前記押さえ段の移動による応力を吸収することを特徴とする応力吸収機能を備える回転軸構造。
【請求項2】
前記シャフトの前記摩擦面は円弧状を形成し、前記筒体の前記弾性段は円弧状を形成することを特徴とする、請求項1記載の応力吸収機能を備える回転軸構造。
【請求項3】
前記シャフトの前記摩擦面は円弧状を形成され、前記シャフトの前記弾性段は円弧状を形成していて、かつ前記弾性段の弧度は前記摩擦面の弧度より小さくすることによって、前記弾性段と前記摩擦面との間に、前記弾性変形空間を仕切ることを特徴とする、請求項1記載の応力吸収機能を備える回転軸構造。
【請求項4】
前記シャフトの前記位置固定面は平面状を形成し、前記筒体の前記基部は平板状を形成することを特徴とする、請求項1記載の応力吸収機能を備える回転軸構造。
【請求項5】
前記筒体の前記弾性段と前記押さえ段は、前記シャフトが前記基部を離れる遠端に位置することを特徴とする、請求項1記載の応力吸収機能を備える回転軸構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−167811(P2012−167811A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235607(P2011−235607)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(511260665)元鐙金屬股▲ふん▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】