説明

快眠用マフラー

【課題】寝返時にも隙間ができずかつ首が絞まることがない快眠用マフラーを提供すること。
【解決手段】掛け布団先端部に取り付けて、横臥時に首や肩を覆うマフラーであって、掛け布団に取り付ける側の辺に着脱可能な掛け布団取付部を有し、かつ前記掛け布団取付部が前記辺の中央部分以外の部分のみにあるもので、前記中央部分が、長さ40cm〜50cmである構成とし、マフラーが掛け布団の動きに依らず自由に動くことができる中央部分を有するので、隙間風が肩口から入らないうえに、寝返りを打つなどヒトが動くときの連動性がよく、かつ掛け布団との一体感もよく、しかも、マフラーの両端が掛け布団先端部に取付けてあるので、寝返りを打っても巻きつきすぎず、首が絞まる心配がないようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、就寝時に肩口や首周りを覆う、快眠用のマフラー及びこれを有する掛け布団に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、就寝時に肩口や首周りを覆う衿付きふとんなどが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、中央部に切欠部を有するものが記載されている。
【特許文献1】実開平5−74370号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1に記載された衿付きふとんの構造では、衿部分がふとん本体に取り付け辺全体で均一に取付けてあるので、寝返時などに、掛け布団と衿部分が一体となって動いてしまい、首や肩口に隙間ができてしまうという問題があった。これは、布団と一体となって首部分だけがあいている布団でも同様である。
【0004】
一方、ただ単に首回りにタオルなどをかけても、全く掛け布団と連動しないので、タオルと掛け布団との間に隙間ができてしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決し、寝返時にも隙間ができずかつ首が絞まることがないマフラーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、掛け布団先端部に取り付けて、横臥時に首や肩を覆うマフラーであって、掛け布団に取り付ける側の辺に着脱可能な掛け布団取付部を有し、かつ前記掛け布団取付部が前記辺の中央部分以外の部分のみにあることを特徴とするマフラーを提供する。マフラーが掛け布団の動きに依らず自由に動くことができる中央部分を有するので、隙間風が肩口から入らないうえに、寝返りを打つなどヒトが動くときの連動性がよく、かつ掛け布団との一体感もよく、しかも、マフラーの両端が掛け布団先端部に取付けてあるので、寝返りを打っても巻きつきすぎず、首が絞まる心配がない。
【0007】
前記中央部分が、長さ40cm〜50cmであることが好ましい。マフラーが掛け布団の動きに依らず自由に動くことができる長さが、およそヒトの肩幅ぐらいであり、寝返りを打つなどヒトが動くときの連動性が極めてよく、かつ掛け布団との一体感も極めてよく、しかも何回寝返りをしても首が絞まらない長さであるので、どのようにヒトが向きを変えても、違和感なく、かつ隙間風が入らない。
【0008】
本発明の第2の態様は、上記した本発明の第1の態様のマフラーを本体の先端部に着脱可能に取付けた掛け布団であって、前記本体と前記マフラーは、前記先端部のうち中央部分を除いた両端部分で取付けてあり、前記マフラーが、前記両端部分においては前記本体に連動し、前記中央部分においては首や肩の動きに連動しうることを特徴とする掛け布団を提供する。マフラーが掛け布団本体の動きに依らず自由に動くことができる中央部分を有するので、隙間風が肩口から入らないうえに、寝返りを打つなどヒトが動くときの連動性がよく、かつ掛け布団本体との一体感もよく、しかも、マフラーの両端が掛け布団本体の先端部に取付けてあるので、寝返りを打っても巻きつきすぎず、首が絞まる心配がない。
【発明の効果】
【0009】
本発明のマフラー及びこれを有する掛け布団によれば、上述したように構成されているので、寝返時にも隙間ができずかつ首が絞まることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明について、実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例】
【0011】
[実施例1]
図1は、本発明の実施例1のマフラーの使用状態を示す概略図である。また、図2は、本発明の実施例1のマフラーを有する掛け布団の構成図である。本発明の実施例1のマフラー1は、掛け布団3に取り付ける側の辺に着脱可能な掛け布団取付部を有し、かつ前記掛け布団取付部が前記辺の中央部分以外の部分のみにある。本実施例においては、前記中央部分すなわち、前記掛け布団取付部を有しない部分は、開け口6で、その長さは、40cmである。開け口6の部分の長さは、ヒト5の肩幅程度(40cm〜50cm)であることが望ましいが、これに限定されない。
【0012】
マフラー1は、掛け布団3の先端部に着脱可能に取り付けてある。先端部は、掛け布団の短辺で、ヒト5が掛け布団を掛けて横臥するとき、首や肩の方になる部分である。
【0013】
本実施例においては、マフラー1は、長方形で、短辺が、ヒト5の首全体から胸までを覆うぐらいまでの長さであり、長辺が、掛け布団3の短辺と同じ程度の長さである。マフラー1は、掛け布団に取り付ける側の辺に着脱可能な掛け布団取付部としてボタンホールを設けてある。ボタンホールは、前記辺の中央部分以外の部分のみにある。マフラー1は、タオル地で、柔軟性がある。
【0014】
掛け布団3の先端部には、マフラー1を取り付ける側の辺に着脱可能なマフラー取付部としてボタン2を設けてある。ボタンは、前記辺の中央部分(開け口6)以外の部分のみにある。本実施例において、掛け布団3は、シングルベッド用で、大きさがおよそ幅150cm×長さ210cmである。先端部となる短辺およそ150cmのうち、両端各55cmずつはボタン2が複数個設けられていて、マフラー1の対応するボタンホールに通して着脱可能に係止させることができる構成となっている。すなわち、中央の開け口6は40cmで、開け口6の部分にはボタン2がない。なお、掛け布団3は、綿布団である。また、図においてボタン数は3個ずつの6個である。
【0015】
ヒトがマフラー1を取付けた掛け布団3を体の上に掛けて横臥するとき、マフラー1は、図1に示したように、開け口6の部分を掛け布団3の内側に入れ込む。したがって、マフラー1の中央部分はヒト5の胸、肩、首の動きに連動して動く。ただし、掛け布団3に取付けてある両端部分はヒト5の動きに連動せず、掛け布団3の動きに連動する。
【0016】
本発明の実施例1のマフラー1及びこれを有する掛け布団は、上述した構成であるので、寝返時にも隙間ができずかつ首が絞まることがない。詳細には、次のような効果を奏する。
【0017】
マフラー1と掛け布団3に、開け口6を有することによって、横臥したヒトの首の部分にあるマフラー1にたるみができて、首や肩に適度に巻きつき、外気の遮断になり、夏は窓を開けて自然風でも首や肩を冷やさず、冬は首や肩が大変暖かくなり風をひきにくく、大変心地よい快眠ができる。本実施例のマフラーは、かかる作用により快眠を得られる、快眠用のマフラーである。本実施例のマフラーを利用することにより、冷房や暖房の節約になり、地球温暖化の原因となる二酸化炭素の削減、また電気代の節約効果にもなる。
【0018】
さらに、開け口6から手などでマフラー1を首や肩に巻きつけることが容易にできる。顔や頭などにきた虫などを開け口6から手を出して掃うことも可能であり、とても便利である。
【0019】
横に体を回しても、マフラー1と掛け布団3は両端がつながっているので、マフラーが掛け布団からずれて、ばらばらに離れてしまったり、それぞれ全く別に動くというおそれは少ない。
【0020】
また、マフラー1は、タオル地であり、掛け布団3から取り外し可能なので、マフラー1だけを取り外して洗濯することが可能なので、清潔である。
【0021】
[実施例2]
図3は、本発明の実施例2のマフラーを有する掛け布団の構成図である。本発明の実施例2は、マフラー1が、掛け布団3の内側に取付けてあること以外は上述した実施例1と同様である。また、実施例2は、実施例1と同様な効果を有する。
【0022】
[実施例3]
図4は、本発明の実施例3のマフラーを有する掛け布団の構成図である。本発明の実施例3は、マフラー1が、掛け布団本体の内側に取付けてあり、ボタン2a、2b、2c、2d、2e、2fのうち、開け口6に近いボタン2b、2c、2d、2eの掛け外しを変えることによって、開け口6の大きさを調整できるものである。開け口6の部分の長さは、全てのボタンを掛けた状態で、40cmである。ボタン2c、2dを外すことにより開け口6の部分の長さは45cmとなり、さらにボタン2b、2eを外すことにより開け口6の部分の長さは50cmとなる。したがって、ヒトの体格に応じて適切な大きさの開け口6とすることができる。その他の構成効果は、上述した実施例1と同様である。
【0023】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々と変形実施が可能である。また、上記実施の形態の構成要素を発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に組み合わせることができる。
【0024】
たとえば、マフラーの長辺すなわち掛け布団に取り付ける側の辺の長さは、掛け布団の短辺の長さに近いことが望ましいが、少なくともヒトの肩幅よりも大きければ、実施例1よりも大きくても小さくてもよい。また、マフラーの短辺掛け布団の長さは、ヒトの首全体から胸までを覆うぐらいまでの長さに近いことが望ましいが、少なくともヒトの首や肩を覆うことができる程度であれば、実施例1よりも大きくても小さくてもよい。大人用、子供用など様々な大きさが可能なほか、形も長方形に限らない。
【0025】
また、たとえば、実施例1においては、マフラーの掛け布団取付部はボタンホールで、掛け布団において前記ボタンホールに対応する箇所にボタンを有するが、マフラーの掛け布団取付部がボタンであって、掛け布団において前記ボタンに対応する箇所にボタンホールを有してもよい。また、実施例1においては、ボタン数は片側3個ずつの6個であるが、数は限定されない。また、ボタンとボタンホールの組み合わせ以外に、ドットボタンやマジックテープ(登録商標)、ファスナー、穴カガリ、リングと通し紐などであってもよい。
【0026】
さらに、実施例1においては、マフラーの素材としてタオル地を例示したが、柔軟性のある素材であれば、シルク、コットン、ウール、毛皮、人口毛、その他キルティング等の各種の繊維地、新素材でもよく、夏用と冬用があってもよく、色柄は問わない。
【0027】
また、実施例1においては、掛け布団は綿布団を例示したが、毛布やタオルケット、羽根布団、キルティングなどの寝具であってもよい。さらに、実施例1においては、掛け布団の大きさはシングルベッドサイズを例示したが、別のサイズでもよく、大人用のほかに子供用でもよく、大きさや色柄は限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施例1のマフラーの使用状態を示す概略図である。
【図2】本発明の実施例1のマフラーを有する掛け布団の構成図である。
【図3】本発明の実施例2のマフラーを有する掛け布団の構成図である。
【図4】本発明の実施例3のマフラーを有する掛け布団の構成図である。
【符号の説明】
【0029】
1 マフラー
2 ボタン
3 掛け布団
4 枕
5 ヒト
6 開け口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
掛け布団先端部に取り付けて、横臥時に首や肩を覆うマフラーであって、掛け布団に取り付ける側の辺に着脱可能な掛け布団取付部を有し、かつ前記掛け布団取付部が前記辺の中央部分以外の部分のみにあることを特徴とするマフラー。
【請求項2】
前記中央部分が、長さ40cm〜50cmであることを特徴とする請求項1記載のマフラー。
【請求項3】
請求項1又は請求項2のいずれかに記載のマフラーを本体の先端部に着脱可能に取付けた掛け布団であって、前記本体と前記マフラーは、前記先端部のうち中央部分を除いた両端部分で取付けてあり、前記マフラーが、前記両端部分においては前記本体に連動し、前記中央部分においては首や肩の動きに連動しうることを特徴とする掛け布団。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2009−273606(P2009−273606A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−126591(P2008−126591)
【出願日】平成20年5月14日(2008.5.14)
【出願人】(508144026)株式会社知野ミシン商会 (1)
【Fターム(参考)】