説明

情報処理装置

【課題】タッチパネル式表示装置に対する操作性の向上を図ること。
【解決手段】本発明の情報処理装置100は、タッチパネル式表示装置110の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出手段101と、接触位置検出手段101にて検出した被接触物の接触位置に応じて、タッチパネル式表示装置110の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置110の表示面に表示制御する表示制御手段102と、を備え、この表示制御手段102は、接触位置検出手段101にて検出した被接触物の接触位置に対して、タッチパネル式表示装置110に表示されているポインタの表示位置を操作位置として、当該ポインタを表示制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置にかかり、特に、タッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
文字、画像などの情報を表示すると共に、指やスタイラスペンなどの被接触物の接触を検出してその接触した位置を入力位置とするタッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置が普及している。このような情報処理装置では、被接触物が接触した位置が入力位置となるため、その入力位置に、操作位置を表すポインタを表示する。
【0003】
ところが、タッチパネル式表示装置に、例えば指といった被接触物が接触した場合には、被接触物が所定の大きさを有することから、検出した入力位置に表示したポインタが被接触物に隠れてしまい、操作者によって視認できないことがある。すると、操作者は所望の操作位置を適切に指定できない場合が生じ、操作性の向上を図ることができない、という問題が生じる。
【0004】
ここで、上述した問題に対する技術として、特許文献1に開示の技術がある。特許文献1では、タッチパネル式表示装置に対する被接触物である指の直下にポインタを表示するのではなく、指の周囲にポインタを表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−81447号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1の技術は、タッチパネル式表示装置に対して操作者がタッチした被接触物である指の位置とは異なる位置にポインタが表示されるため、操作者が意図しない位置が操作位置となる場合が生じる。すると、操作者は操作に戸惑ってしまう場合があり、依然として操作性の向上を図ることができない、という問題が生じる。さらにタッチした指の近傍にしかポインタが表示されないため、特に片手持ちで携帯端末を操作する際に指から遠い画面位置に対する操作をすることが難しい、といった問題も生じていた。
【0007】
このため、本発明の目的は、上述した課題である、タッチパネル式表示装置に対する操作性の向上を図ることができないこと、を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一形態である情報処理装置は、
タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出手段と、
前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御する表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に対して、前記タッチパネル式表示装置に表示されている前記ポインタの表示位置を操作位置として、当該ポインタを表示制御する、
という構成をとる。
【0009】
また、本発明の他の一形態である情報処理装置は、
タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出手段と、
前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御する表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記ポインタが所定の方向を向くよう表示すると共に、当該ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
という構成をとる。
【0010】
また、本発明の他の一形態であるプログラムは、
タッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置に、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出手段と、
前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御する表示制御手段と、を実現させると共に、
前記表示制御手段は、前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に対して、前記タッチパネル式表示装置に表示されている前記ポインタの表示位置を操作位置として、当該ポインタを表示制御する、
ことを実現させるためのプログラムである。
【0011】
また、本発明の他の一形態であるプログラムは、
タッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置に、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出手段と、
前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御する表示制御手段と、を実現させると共に、
前記表示制御手段は、前記ポインタが所定の方向を向くよう表示すると共に、当該ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
ことを実現させるためのプログラムである。
【0012】
また、本発明の他の一形態である表示制御方法は、
タッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置にて、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出し、
検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御すると共に、
検出した前記被接触物の接触位置に対して、前記タッチパネル式表示装置に表示されている前記ポインタの表示位置を操作位置として、当該ポインタを表示制御する、
という構成をとる。
【0013】
また、本発明の他の一形態である表示制御方法は、
タッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置にて、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出し、
検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御すると共に、前記ポインタが所定の方向を向くよう表示し、当該ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以上のように構成されることにより、タッチパネル式表示装置に対する操作性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態1における情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態1における情報処理装置に対する操作の様子を示す図である。
【図3】本発明の実施形態1における情報処理装置に対する操作の様子を示す図である。
【図4】本発明の実施形態1における情報処理装置に対する操作の様子を示す図である。
【図5】本発明の実施形態1における情報処理装置に対する操作の様子を示す図である。
【図6】本発明の実施形態2における情報処理装置に対する操作の様子を示す図である。
【図7】本発明の実施形態2における情報処理装置に対する操作の様子を示す図である。
【図8】本発明の実施形態3における情報処理装置に対する操作の様子を示す図である。
【図9】本発明の実施形態4における情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施形態4における情報処理装置のタッチパネル式表示装置の構成を示す図である。
【図11】本発明の実施形態4における情報処理装置のタッチパネル式表示装置が操作されたときの様子を示す図である。
【図12】本発明の実施形態4における情報処理装置のタッチパネル式表示装置を構成する電極の構造を示す図である。
【図13】本発明の実施形態4における情報処理装置のタッチパネル式表示装置を構成する電極の構造を示す図である。
【図14】本発明の実施形態4における情報処理装置に対する操作の様子を示す図である。
【図15】本発明の付記1における情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、図1乃至図5を参照して説明する。図1は、情報処理装置の構成を示すブロック図であり、図2乃至図5は、情報処理装置に対する操作の様子を示す図である。
【0017】
図1に示すように、情報処理装置1は、タッチパネル式表示装置5を備えており、スマートフォンやタブレット端末といった携帯型情報処理装置である。但し、本発明における情報処理装置1は、携帯型情報処理装置であることに限定されず、パソコンなどの設置型の情報処理装置であってもよい。
【0018】
上記タッチパネル式表示装置5は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイといった表示器に、静電容量方式などのタッチパネルを装備したものである。これにより、タッチパネル式表示装置5は、表示器の表示面に文字や画像などの各種データを表示すると共に、表示面に対する指などの被接触物による接触を検出して、かかる接触による操作者からの入力を受け付ける機能を有する。なお、タッチパネル式表示装置5は、上述した構成に限定されず、いかなる構成にて実現されていてもよく、また、接触を検出する被接触物は、必ずしも指であることに限定されない。
【0019】
なお、図示しないが、情報処理装置1は、上述したタッチパネル式表示装置5に限らず、ボタン式の入力装置や、表示器とは分離したタッチパネル式の入力装置など、他の入力装置を備えていてもよい。
【0020】
また、情報処理装置1は、図1に示すように、CPU(Central Processing Unit)などの演算部に組み込まれたプログラムで制御された、操作検出部2と、表示制御部3と、処理実行部4と、を備えている。なお、プログラムは、情報処理装置1が備える記憶装置に記憶されていたり、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されたものが、情報処理装置に提供される。例えば、記録媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、及び、半導体メモリ等の可搬性を有する媒体である。
【0021】
上記操作検出部2は、情報処理装置1に装備された入力装置に対する操作者による操作を検出する。特に、操作検出部2は、タッチパネル式表示装置5の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出部21(接触位置検出手段)を備えている。具体的に、接触位置検出部21は、タッチパネル式表示装置5のタッチパネルによる検出信号に基づいて、タッチパネル式表示装置5の表示面上の直交するX軸及びY軸にて形成されるX−Y平面における接触された座標(x,y)を、接触位置として検出する。なお、X軸及びY軸については後述する。
【0022】
ここで、操作検出部2は、指などの被接触物により複数の座標を含む所定の広さの領域が接触されていることを検出した場合には、かかる領域のうち予め設定された条件を満たす1点の座標を接触位置として検出する。例えば、接触されている領域の重心に対応する座標を、接触位置として検出する。なお、後述するように、被接触物が表示面に接触したまま接触位置が移動されるスライド操作が行われた際は、所定の時間間隔で接触位置を検出し、時間的に連続して検出された接触位置の軌跡を、スライド操作の軌跡として検出する。
【0023】
また、操作検出部2は、上述したタッチパネル式表示装置5の表示面に対する接触位置の検出だけでなく、表示面を叩くといった短時間の接触によるタップ操作や、表示面が接触されたまま接触位置が移動されるスライド操作など、タッチパネル式表示装置5に対して入力される全ての接触操作を検出する機能を有する。また、操作検出部2は、タッチパネル式表示装置5とは異なる他の入力装置に対する入力を検出する機能も有する。
【0024】
上記表示制御部3(表示制御手段)は、上述したように接触位置検出部21にて検出した被接触物の接触位置に応じて、タッチパネル式表示装置5の表示面上における操作位置を表すポインタPを、表示器の表示面上に表示制御する。例えば、図2(A)に示すように、矢印の図形からなるポインタPを、表示面に表示する。なお、ポインタPの図形は、矢印の図形であることに限定されず、いかなる図形であってもよい。
【0025】
また、表示制御部3は、ポインタPの表示制御に限らず、文字や画像など、あらゆるデータを表示器に表示する機能を有する。
【0026】
上記処理実行部4は、上述した操作検出部2にて検出された入力に応じて、当該入力にて指示された処理を実行する機能を有する。例えば、タッチパネル式表示装置5の表示面に表示されたアイコン上にポインタPが位置し、かかる状態でタップ操作といった選択操作がなされた場合には、当該アイコンに対応するプログラムの起動を実行する。具体的には、タップ操作によるアイコンの選択操作が行われた場合、当該アイコンが撮影された写真(静止画)であれば、該当する静止画を拡大し、アイコンが撮影された動画(映像)であれば該当する映像を再生する、などの処理を実行する。また、タップ操作による選択操作がされたアイコンがリンク先を示すアイコンであれば、当該リンク先のURL(Uniform Resource Locator)のホームページなどを開き、メールを示すアイコンであれば該当するメールの文章を表示する、などの処理を実行する。
【0027】
ここで、上述した表示制御部3は、さらに以下の機能を有するため、かかる機能について図2乃至図5を参照して説明する。なお、以下では、被接触物が指Fである場合を例示して説明するが、被接触物は指であることに限定されない。
【0028】
表示制御部3は、タッチパネル式表示装置5の表示面にポインタPを表示する。なお、接触位置検出部21によって検出されたタッチパネル式表示装置5の表示面の指Fの接触位置に関わらず、表示されているポインタPの表示位置を操作位置として表示する。例えば、図2(A)に示すように、タッチパネル式表示装置5の表示面に、相互に直交するX軸方向(表示面の短辺方向)及びY軸方向(表示面の長辺方向)のX−Y平面上における座標(x1,y1)を操作位置P1として指すポインタPが表示されていることとする。このとき、図2(B)に示すように、座標(x0,y0)を接触位置F1とする指Fの接触を検出した場合であっても、上記座標(x1,y1)を操作位置P1として、かかる操作位置P1を指すポインタPを表示したままとする。
【0029】
さらに、表示制御部3は、指Fの接触位置F1から、ポインタPが指す操作位置P1への相対的な方向と距離を算出し、算出した方向と距離に基づいて接触位置F1と操作位置P1との位置関係を維持した状態で、接触位置F1の移動に伴い操作位置P1を移動してポインタPを表示する。この表示制御の詳細について、具体例をあげて説明する。
【0030】
まず、表示制御部3は、図3(A)の状態となると、図4(A)に示すように、接触位置F1の座標(x0,y0)から操作位置P1の座標(x1,y1)への方向と距離、つまり、ベクトルV1を算出する。すると、図3(A)の状態では、表示制御部3は、図4(A)に示すように、接触位置F1と操作位置P1とがX軸方向にa、Y軸方向にbだけ離れた位置関係が維持されるよう、接触位置F1に対してポインタPを表示することとなる。
【0031】
続いて、図3(A)の状態から、図3(B)の矢印sに示す方向に、指Fがタッチパネル式表示装置5の表示面上を移動したとする。この場合、まず、上述した接触位置検出部21にて、指Fが移動した後の接触位置F1’の座標(x0’,y0’)が検出される。すると、表示制御部3は、検出された接触位置F1’に対して、指Fが移動する前における接触位置F1とポインタPの操作位置P1との位置関係と同一となるよう、ポインタPを移動して表示する。つまり、指Fの移動後に表示されるポインタPは、その操作位置P1’の座標(x1’,y1’)が、指Fの接触位置F1’の座標(x0’,y0’)に対して、X軸方向にa、Y軸方向にbだけ離れた位置関係が維持されて、矢印tに示す方向に移動して表示される。さらに具体的に図4(B)を参照して説明すると、指Fの接触位置F1が、X軸方向にm0、Y軸方向にn0だけ移動して、接触位置F1’の座標が(x0+m0,y0+n0)となった場合には、ポインタPの操作位置P1’の座標が(x1+m0,y1+n0)となるよう移動して表示される。
【0032】
また、図3(B)のようにポインタPを移動させた後に、一旦指Fをタッチパネル式表示装置5から離した場合には、これまでの接触位置F1と操作位置P1との位置関係は維持されず、クリアされる。そして、その後、図5(A)に示すように、別の場所を指Fで接触して接触位置F2が座標(x2,y2)となった場合には、新たな接触位置F2とポインタPの操作位置P1’との位置関係が維持されることとなる。さらにその後、図5(A)の状態から、図5(B)の矢印sに示す方向に指Fが移動して接触位置F2’の座標が(x2’,y2’)となると、当該接触位置F2’と操作位置P1”との位置関係が、指Fが移動する前における接触位置F2とポインタPの操作位置P1’との位置関係が同一となるよう、移動後の指Fの接触位置F2’に応じてポインタPの操作位置P1”を、矢印tに示す方向の座標(x1”,y1”)に移動して表示する。
【0033】
上述したようにポインタPを表示することで、指Fの接触位置F1とポインタPの操作位置P1とが離れた状態で、当該操作位置P1に位置するアイコンやハイパーリンクなどの操作対象に対する所定の操作が可能である。例えば、指Fから離れて表示されているポインタPの操作位置P1にアイコンが表示されている場合には、かかる位置関係のまま指Fをタップする動作を行うことで、処理実行部4がポインタPの操作位置P1に位置するアイコンの実行を指示する操作入力として受け付ける。これにより、アイコンに対応するプログラムの起動を実行させることができる。
【0034】
以上のように、本実施形態では、指Fを接触させた際に、その時に表示されているポインタPの操作位置P1と指Fによる接触位置F1との位置関係を維持してポインタPを表示するため、当該操作者はポインタPの操作位置P1を容易に認識することができ、また、指Fで操作位置P1が隠れてしまうことを抑制することができる。その結果、タッチパネル式表示装置5を装備した情報処理装置1に対する操作性の向上を図ることができる。
【0035】
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態を、図6及び図7を参照して説明する。図6及び図7は、情報処理装置に対する操作の様子を示す図である。
【0036】
本実施形態における情報処理装置1は、上述した実施形態1と同様の構成をとっており、さらに、表示制御部3が、以下の機能を備えている。なお、表示制御部3は、上述同様に、情報処理装置1に装備された演算部にプログラムが組み込まれることで構築されている。
【0037】
表示制御部3(表示制御手段)は、タッチパネル式表示装置5の表示面に、背景画面となる表示画面G(後述)を表示する。このとき、表示制御部3は、表示画面Gのうち、表示面の大きさに対応して予め設定された表示領域部分Rを表示しており、ポインタPの移動に伴い、表示画面Gの表示領域部分Rを移動して表示する機能を有する。特に、表示制御部3は、ポインタPの操作位置P1がタッチパネル式表示装置5の表示面の周囲(端)からはみ出ないよう、操作位置P1の移動に追従して表示画面Gの表示領域部分Rを移動し、換言すると、表示面に対する表示画面Gの位置を移動して、表示する。
【0038】
ここで、図6(A)に示すように指Fの接触位置F1に対してポインタPの操作位置P1が離れている状態で、図6(B)に示すように指Fの操作位置F1’の移動に伴いポインタPの操作位置P1’が表示面の上端に移動した場合を考える。かかる状況で、さらに矢印sに示す方向への指Fの移動に伴い、ポインタPの操作位置P1が表示面の上端からはみ出る矢印tに示す方向に移動した場合には、この移動方向とは反対方向の矢印uに示す方向に、タッチパネル式表示装置5の表示面に対して表示画面Gを移動する。つまり、表示面に表示されている表示画面G中の「画像A」が、ポインタPの移動方向である上方向とは逆方向の下方向に移動して表示されるよう、表示画面Gの表示領域部分Rを移動する。
【0039】
上述した処理の内容を、さらに図7を参照して説明する。この図において符号Rは、タッチパネル式表示装置5の表示面の大きさと同等の表示領域部分Rを示している。また、符号Gは、表示画面Gを示しており、当該表示画面Gは表示領域部分Rよりも広く形成されている。なお、表示画面Gは、表示領域部分Rよりも広い論理的な領域が設定された画像にて形成されていてもよく、一枚の画像にて形成されていてもよい。
【0040】
まず、図7(A)に示すように、表示画面Gの一部である表示領域部分Rが、タッチパネル式表示装置5の表示面に表示されているとする。このとき、ポインタPの操作位置P1が、表示面の上端からさらに矢印sに示すように指Fの移動に伴い、当該表示面の上端からはみ出る方向である矢印tに示す上方に移動した場合には、図7(B)に示すように、操作位置P1の移動と同様に、上方へ表示画面Gに対して表示領域部分Rを移動する。このとき、表示領域部分Rの移動量は、表示画面Gに対するポインタPの操作位置P1の移動量と同等である。すると、ポインタPの操作位置P1は、表示領域部分Rからはみ出ることなく、表示面の上端に位置したままとなり、一方で、表示面には、表示されていたデータがそれぞれ下方に移動して表示されることとなる。つまり、図7(B)の例では、「画像A」は下方に移動し、「画像C」は一部が表示面から消えることとなり、表示面に表示されていなかった「画像B」が表示されることとなる。
【0041】
以上のようにすることで、ポインタPの操作位置P1が表示面から消えることを抑制でき、また、表示面を仮想的に広く使用することができる。その結果、タッチパネル式表示装置5を装備した情報処理装置1に対する操作性の向上を図ることができる。なお、上記では、表示領域部分Rをタッチパネル式表示装置5の表示面の大きさと同等としたが、表示領域部分Rは、表示面より小さな当該表示面の一部領域であってもよい。
【0042】
また、上記では、ポインタPの操作位置P1が表示面の上端からはみ出る方向に移動した場合を一例として説明しているが、ポインタPの操作位置P1がはみ出る方向とは、X−Y平面上で、図7の表示領域部分Rより外側で移動することを指している。例えば、ポインタPの操作位置P1が表示面の上端からはみ出した状態で、さらに表示面の左右の端からはみ出る方向(左右方向)に移動した場合には、この操作位置P1の移動と同様の方向に、表示画面Gに対して表示領域部分Rを移動する。
【0043】
また、上記では、ポインタPの操作位置P1が上端からはみ出る方向に移動した量に応じて表示領域部分Rを移動する量を設定していたが、操作位置P1が上端からはみ出している期間中は所定の速度で表示領域部分Rを移動してもよい。また、ポインタPの操作位置P1の表示面の端に対するはみ出る方向における距離に応じて、表示領域部分Rの移動速度を変更してもよい。
【0044】
また、上記では、ポインタPの操作位置P1と表示面の上端との位置関係で、表示領域部分Rを移動するスクロール処理を行うか判定しているが、操作位置P1の座標に対して所定幅の判定範囲を設定し、かかる判定範囲内に表示面の上端などの端が位置している場合に、表示領域部分Rを移動するスクロール処理を行ってもよい。この所定幅の判定範囲は、ポインタPを画面に描画する際における当該ポインタPを囲う範囲の矩形領域としてもよい。なお、表示面の上端などの端に対して操作位置P1やその判定範囲が位置している場合だけでなく、操作位置P1やその判定範囲が表示領域部分Rの上端などの端に位置している場合も同様に、当該表示領域部分Rを移動するスクロール処理を行ってもよい。
【0045】
<実施形態3>
次に、本発明の第3の実施形態を、図8を参照して説明する。図8は、情報処理装置に対する操作の様子を示す図である。
【0046】
本実施形態における情報処理装置1は、上述した実施形態1と同様の構成をとっており、さらに、表示制御部3が、以下の機能を備えている。なお、表示制御部3は、上述同様に、情報処理装置1に装備された演算部にプログラムが組み込まれることで構築されている。
【0047】
表示制御部3(表示制御手段)は、タッチパネル式表示装置5の表示面に、上述したように「矢印」の図形のポインタPを表示する。この場合、矢印の示す方向がポインタPの向きを表示していることとなる。なお、ポインタPは、必ずしも「矢印」の図形であることに限定されず、所定の方向を向いていることが認識できる表示であればよい。
【0048】
そして、本実施形態における表示制御部3は、ポインタPの表示向きを、上述したように接触位置検出部21にて検出した指Fの接触位置F1に応じた向きに設定して表示する機能を有する。特に、表示制御部3は、ポインタPの操作位置P1に対して接触位置F1の方向とは反対方向を向くよう、当該ポインタPの表示向きを設定して表示制御する。
【0049】
上述した処理の内容を、さらに図8を参照して説明する。まず、図8(A)に示すように、ポインタPが左上方向を向いて表示されていることとする。かかる状況で、図8(B)に示すように、操作者が指FをポインタPに対して上方向の位置に接触させた場合には、ポインタPの操作位置P1に対して接触位置F1の方向とは反対方向となる下方向に、ポインタPの表示向きを変更して表示する。つまり、図8(B)の点線矢印wに示すように、指Fの接触位置F1からポインタPの操作位置P1に向かう方向に、当該ポインタPの向きが向くよう表示制御する。
【0050】
ここで、上述したように操作者がポインタPの上方向の位置に指Fを接触させる場合は、操作者が指Fを接触させた接触位置F1からポインタPの方向である下方向に、当該ポインタPを移動したいと考えていることが予想できる。このため、上述したように指Fの接触位置F1からポインタPの操作位置P1に向かう方向に当該ポインタPの表示向きを変更することで、操作者が操作したい方向にポインタPが向くこととなり、操作者は所望の操作を直感的に行うことが可能となる。従って、操作者による操作性の向上を図ることができる。
【0051】
なお、表示制御部3は、上述したようにポインタPの表示向きを変更すると共に、上記実施形態1,2同様に、接触位置F1とポインタPの操作位置P1との位置関係を維持して、その後の接触位置F1の移動に伴い、ポインタPも移動する。但し、表示制御部3は、実施形態1,2で説明した接触位置F1とポインタPの操作位置P1との位置関係を維持することなく、ポインタPの表示向きの変更処理のみを行ってもよい。
【0052】
<実施形態4>
次に、本発明の第4の実施形態を、図9乃至図14を参照して説明する。図9は、情報処理装置の構成を示すブロック図であり、図10乃至図13は、タッチパネル式表示装置の構成及びそれに対する操作の様子を示す図である。図14は、情報処理装置に対する操作の様子を示す図である。
【0053】
図9に示すように、情報処理装置1は、上記実施形態で説明した情報処理装置と同様の構成を備えると共に、タッチパネル式表示装置5の表示面側に、押下スイッチ部50(押下検出手段)をさらに備えている。これに伴い、操作検出部2は、押下スイッチ部50に対する指Fの押下を検出する押下検出部22(押下検出手段)を備えている。なお、後述する押下スイッチ部50は、必ずしもタッチパネル式表示装置5の表示面側に装備されていることに限定されない。
【0054】
図10に、押下スイッチ部50を有するタッチパネル式表示装置5の構成を示す。この図に示すように、タッチパネル式表示装置5は、下から、LCDなどの表示器51、静電容量方式などのタッチパネル52、強化ガラスなどの透明補強板53、が積層されている。また、タッチパネル式表示装置5は、透明補強板53の上に、押下スイッチ部50を構成する、第一の透明基板54、第一の透明電極55、スペーサ56、第二の透明電極57、第二の透明基板58、が積層されている。なお、上記第一の透明基板54は搭載されていなくてもよい。
【0055】
なお、上述した基板等(51−58)が回路59、コントローラ、コントローラドライバを介して接続されている図10等に示す制御部10は、図9に示した操作検出部2や表示制御部3など、情報処理装置1の動作を制御する機能をまとめて表示したものである。ここでは、制御部10に機能をまとめて説明するが、これら機能は1つの機能ブロックで構成されていてもよく、部品内に収められていなくても適宜機能を分離して構成されていたり、別部品にて構成されていてもよい。
【0056】
そして、押下スイッチ部50を構成する第一の透明電極55と第二の透明電極57とは、その間に介挿されているスペーサ56によって所定の間隔をあけて配置されており、これら透明電極55,57が相互に接触することを検出可能な構成をとっている。例えば、図12(A)に示すように、第一の透明電極55には2つの櫛形電極55a,55bが交互に入り組んで配線されており、図12(B)に示すように第二の透明電極57には複数本の直線電極57aが配線されている。かかる形状の配線を形成することで、第一の透明電極55と第二の透明電極57とを積層状態とすると、図13に示すように、2つの櫛形電極55a,55bに対して直線電極57aが交差する状態となる。
【0057】
そして、図11に示すように、上述した第一の透明電極55と第二の透明電極57とが所定の間隔をあけて積層された状態で表示面側(ここでは、第二の透明基板58の上面とする)から操作者が指Fで押下すると、第二の透明基板58と第二の透明電極57とが下方に向かって凹んで、第一の透明電極55と第二の透明電極57とが相互に接触される。すると、2つの櫛形電極55a,55bが直線電極57aによって相互に接続されて、短絡することとなる。この短絡を押下スイッチ部50として設けられた回路59の出力を制御部10にて検出することで、押下検出部22にて押下スイッチ部50が押下されたことを検出することができる。
【0058】
そして、処理実行部4(押下操作受付手段)は、押下スイッチ部50から押下の検出の通知を受けると、かかる押下を所定の操作入力として受け付ける。このとき、処理実行部4は、例えば、押下スイッチ部50において、指Fの押下をタップ操作と同様の操作として受け付ける。
【0059】
そして、本実施形態における情報処理装置1は、上述した実施形態1−3の機能を有することで、図14に示すような操作を実現できる。まず、図14(A)に示すように、操作者が指Fでタッチパネル式表示装置5の表示面に接触すると、接触位置F1とポインタPの操作位置P1との位置関係が維持された状態となる。その後、図14(B)に示すように、指Fをタッチパネル式表示装置5に接触させたまま移動すると、接触位置F1の移動に伴い、当該接触位置F1に対する操作位置P1の位置関係が維持されたまま、ポインタPの位置が移動する。
【0060】
このとき、例えば図14(B)に示すように、ポインタPの操作位置P1が、タッチパネル式表示装置5の表示面に表示されている操作対象である「ボタンA」上に移動されたとする。この状態で、操作者が指Fをさらにタッチパネル式表示装置5に対して押下すると、図11に示すように押下スイッチ部50が押下を検出し、かかる押下を処理実行部4が受け付ける。すると、処理実行部4は、受け付けた押下に応じて、「ボタンA」に対して予め設定された操作を実行する。例えば、「ボタンA」を選択する操作を行ったり、「ボタンA」に対応するプログラムの起動を実行する、などの操作を行う。
【0061】
なお、上記では、押下スイッチ部50の押下を検出したが、誤押下のキャンセル操作としてよく知られている「ボタンA」の押下判定領域からポインタPをずらす操作も検知してもよい。つまり、押下スイッチ部50のボタンAの押下判定領域内での押下後の開放を検知することで、押下のキャンセル操作を検知することも可能である。
【0062】
以上のように、本実施形態によると、ポインタPに対して指Fが離れた状態であっても、ポインタPの位置に存在するデータを選択したり、プログラムを実行させることができる。従って、操作性のさらなる向上を図ることができる。
【0063】
なお、本実施形態で説明した情報処理装置1は、実施形態1−3で説明したようにポインタPを表示する機能を備えていなくてもよい。つまり、タッチパネル式表示装置5を備えた一般的な情報処理装置に、上述した押下スイッチ部50や押下検出部22が装備されていて、タッチパネル式表示装置5の表示面に対する押下を検出して、かかる押下を所定の操作入力として受け付けてもよい。
【0064】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明における情報処理装置(図15参照)、プログラム、表示制御方法の構成の概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0065】
(付記1)
タッチパネル式表示装置110の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出手段101と、
前記接触位置検出手段101にて検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置110の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置110の表示面に表示制御する表示制御手段102と、を備え、
前記表示制御手段102は、前記接触位置検出手段101にて検出した前記被接触物の接触位置に対して、前記タッチパネル式表示装置110に表示されている前記ポインタの表示位置を操作位置として、当該ポインタを表示制御する、
情報処理装置100。
【0066】
(付記2)
付記1に記載の情報処理装置であって、
前記表示制御手段は、前記ポインタが所定の方向を向くよう表示すると共に、前記ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
情報処理装置。
【0067】
(付記3)
付記1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記表示制御手段は、前記被接触物の接触位置から前記ポインタの表示位置への相対的な方向と距離を維持して、前記被接触物の接触位置の移動に伴い、前記ポインタを移動して表示制御する、
情報処理装置。
【0068】
(付記4)
付記3に記載の情報処理装置であって、
前記表示制御手段は、前記タッチパネル式表示装置の表示面に表示画面の所定の表示領域部分を表示制御すると共に、前記ポインタの移動に伴い前記表示画面の表示領域部分を移動して表示する、
情報処理装置。
【0069】
(付記5)
付記4に記載の情報処理装置であって、
前記表示制御手段は、前記ポインタが前記表示領域部分内に表示されるよう、当該ポインタの移動に伴い前記表示画面の表示領域部分を移動して表示する、
情報処理装置。
【0070】
(付記6)
付記1乃至5のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する前記被接触物による押下を検出する押下検出手段を装備し、
前記押下を前記ポインタが位置する所定の操作対象に対する所定の操作入力として受け付ける押下操作受付手段を備えた、
情報処理装置。
【0071】
(付記7)
タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出手段と、
前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御する表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記ポインタが所定の方向を向くよう表示すると共に、当該ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
情報処理装置。
【0072】
(付記8)
タッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置に、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出手段と、
前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御する表示制御手段と、を実現させると共に、
前記表示制御手段は、前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に対して、前記タッチパネル式表示装置に表示されている前記ポインタの表示位置を操作位置として、当該ポインタを表示制御する、
ことを実現させるためのプログラム。
【0073】
(付記9)
付記8に記載のプログラムであって、
前記表示制御手段は、前記ポインタが所定の方向を向くよう表示すると共に、前記ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
プログラム。
【0074】
(付記10)
タッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置に、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出手段と、
前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御する表示制御手段と、を実現させると共に、
前記表示制御手段は、前記ポインタが所定の方向を向くよう表示すると共に、当該ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
ことを実現させるためのプログラム。
【0075】
(付記11)
タッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置にて、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出し、
検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御すると共に、
検出した前記被接触物の接触位置に対して、前記タッチパネル式表示装置に表示されている前記ポインタの表示位置を操作位置として、当該ポインタを表示制御する、
表示制御方法。
【0076】
(付記12)
付記11に記載の表示制御方法であって、
前記ポインタが所定の方向を向くよう表示すると共に、前記ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
表示制御方法。
【0077】
(付記13)
タッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置にて、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出し、
検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御すると共に、前記ポインタが所定の方向を向くよう表示し、当該ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
表示制御方法。
【符号の説明】
【0078】
1 情報処理装置
2 操作検出部
21 接触位置検出部
22 押下検出部
3 表示制御部
4 処理実行部
5 タッチパネル式表示装置
50 押下スイッチ部
51 表示器
52 タッチパネル
53 透明補強板
54 第一の透明基板
55 第一の透明電極
55a,55b 櫛形電極
56 スペーサ
57 第二の透明電極
57a 直線電極
58 第二の透明基板
59 回路
10 制御部
F 指
F1、F1’,F2,F2’ 接触位置
P ポインタ
P1,P1’,P1” 操作位置
100 情報処理装置
101 接触位置検出手段
102 表示制御手段
110 タッチパネル式表示装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出手段と、
前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御する表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に対して、前記タッチパネル式表示装置に表示されている前記ポインタの表示位置を操作位置として、当該ポインタを表示制御する、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記表示制御手段は、前記ポインタが所定の方向を向くよう表示すると共に、前記ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記表示制御手段は、前記被接触物の接触位置から前記ポインタの表示位置への相対的な方向と距離を維持して、前記被接触物の接触位置の移動に伴い、前記ポインタを移動して表示制御する、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記表示制御手段は、前記タッチパネル式表示装置の表示面に表示画面の所定の表示領域部分を表示制御すると共に、前記ポインタの移動に伴い前記表示画面の表示領域部分を移動して表示する、
情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記表示制御手段は、前記ポインタが前記表示領域部分内に表示されるよう、当該ポインタの移動に伴い前記表示画面の表示領域部分を移動して表示する、
情報処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の情報処理装置であって、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する前記被接触物による押下を検出する押下検出手段を装備し、
前記押下を前記ポインタが位置する所定の操作対象に対する所定の操作入力として受け付ける押下操作受付手段を備えた、
情報処理装置。
【請求項7】
タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出手段と、
前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御する表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、前記ポインタが所定の方向を向くよう表示すると共に、当該ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
情報処理装置。
【請求項8】
タッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置に、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出手段と、
前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御する表示制御手段と、を実現させると共に、
前記表示制御手段は、前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に対して、前記タッチパネル式表示装置に表示されている前記ポインタの表示位置を操作位置として、当該ポインタを表示制御する、
ことを実現させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムであって、
前記表示制御手段は、前記ポインタが所定の方向を向くよう表示すると共に、前記ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
プログラム。
【請求項10】
タッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置に、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出する接触位置検出手段と、
前記接触位置検出手段にて検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御する表示制御手段と、を実現させると共に、
前記表示制御手段は、前記ポインタが所定の方向を向くよう表示すると共に、当該ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
ことを実現させるためのプログラム。
【請求項11】
タッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置にて、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出し、
検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御すると共に、
検出した前記被接触物の接触位置に対して、前記タッチパネル式表示装置に表示されている前記ポインタの表示位置を操作位置として、当該ポインタを表示制御する、
表示制御方法。
【請求項12】
請求項11に記載の表示制御方法であって、
前記ポインタが所定の方向を向くよう表示すると共に、前記ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
表示制御方法。
【請求項13】
タッチパネル式表示装置を備えた情報処理装置にて、
前記タッチパネル式表示装置の表示面に対する被接触物の接触位置を検出し、
検出した前記被接触物の接触位置に応じて、前記タッチパネル式表示装置の表示面上における操作位置を表すポインタを当該タッチパネル式表示装置の表示面に表示制御すると共に、前記ポインタが所定の方向を向くよう表示し、当該ポインタの表示位置に対する前記被接触物の接触位置の方向とは反対方向に向くよう前記ポインタの表示向きを制御する、
表示制御方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−73365(P2013−73365A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211085(P2011−211085)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】