説明

情報機器および画像形成装置

【課題】画像形成装置において、スクリーンセーバがユーザの操作により解除される場合に、そのユーザに有益な情報を好適に報知する。
【解決手段】画像形成装置のCPUは、予め定められた長さの時間においてユーザによる操作がないと(S1500にてNO、S1510にてYES)、読出した表示情報を用いてスクリーンセーバを表示するステップ(S1540)と、スクリーンセーバ表示中にユーザによる操作があると(S1550にてYES)、読出した終了情報を表示するステップ(S1580)と、終了情報の表示中において、タイムアップ前にユーザが操作するまたはユーザが操作しないままでタイムアップすると、画像形成装置の初期画面を表示するステップ(S1610)とを含む、プログラムを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによる操作がない場合に、待機画面(スクリーンセーバ)を表示することにより画面を他人に見られることを回避する待機モード(スクリーンセーバ表示モード)を備えた情報機器に関し、特に、このような待機モードから通常モード(操作画面表示モード)への復帰時に、ユーザに好適に情報を報知することのできる情報機器に関する。また、本発明は、情報機器の1種である画像形成装置にも関係がある。
【背景技術】
【0002】
情報機器の1種として、多くの事業所(会社、事務所等)に画像形成装置(代表的にはコピー機)が導入されている。このような事業所において、プリンタ機能またはコピー機能等を備えた画像形成装置をネットワークに接続し、これらを複数のユーザで利用するケースが多くなっている。また、このような画像形成装置の1種である複合機(MFP(MultiFunction Peripheral))は、コピーモード、ファクシミリモード(以下、ファクシミリをFAXまたはファクスと記載する場合がある。)、ネットワーク対応のプリンタモード、およびスキャナモードのように、複数の基本的なモードを備える。これらの画像形成装置においては、各々のユーザが、基本的なモードを選択して、両面印刷、集約(2ページを1枚にする2in1、4ページを1枚にする4in1)等の機能を設定して、所望の態様で記録用紙に画像を形成している。さらに、これらの複数の機能を適宜に組合せて利用されることも多くなってきている。
【0003】
このような画像形成装置を利用する場合には、たとえば、ユーザはスキャナモードで画像データを入力して、操作パネルから様々な指示を入力して画像処理(集約等)を行ない、その結果をプリンタモードで印刷している。その際、操作部および表示部としての機能を有する操作パネルは、画像形成装置とユーザとのインターフェイスとして機能する。操作パネルには、一般的に、各モードの動作状況が表示され、ユーザがモード別に動作状況を把握できるようになっている。データを外部機器から受信して実行されるプリンタモードに関しては、送信元の外部機器から受信したデータに応じて各機能の動作状況が表示される。
【0004】
画像形成装置のアイドル時または長時間の出力動作時には、通信ネットワークを介して配信された広告またはニュース等の表示情報を操作パネルに表示する場合がある。このように、画像形成装置の操作パネルに、広告またはニュース等の表示情報を表示している最中に画像形成装置内部の動作状況が変化したり、外部機器からデータを受信して動作状況が変化したりした場合、操作パネルの表示が操作画面に切り換わる。このため、表示されている広告またはニュースが途中で中断されてしまい、ユーザに不快感を与えたり、ユーザに正しい情報を伝達できなかったりする等の不具合が生じていた。その反面、そのまま広告またはニュースを表示し続けた場合には、動作状況の変化をユーザに伝達することができないという不具合が生じていた。特開2003−211799号公報(特許文献1)は、操作パネル上に待機画面を表示中であっても動作情報を表示できるようにし、利便性を向上させることのできる画像形成装置を開示する。
【0005】
この特許文献1に開示された画像形成装置は、ネットワークを介して外部機器と接続され、外部機器からの情報を受信する受信部と、画像情報を入力する入力部と、画像情報の出力条件情報を入力する出力条件入力部と、受信部により受信した情報ならびに入力部および出力条件入力部により入力された各情報に基づいて画像を形成して出力する出力部と、操作入力のための操作部が一体的に構成された表示部とを備える。表示部の一部には、動作情報を表示する動作情報表示領域が設定されている。この画像形成装置は、受信部による情報の受信情報ならびに入力部および出力条件入力部から入力される情報に応じて表示する動作情報を変更する動作情報表示部と、操作部における操作の有無を監視して操作の有無に応じて動作情報表示領域以外の表示領域に操作画面および待機画面を切り換えて表示する表示制御部とを備える。特に、表示制御部は、動作情報表示領域以外の表示領域に操作画面が表示された状態において、操作部における操作が所定時間ない場合に動作情報表示領域以外の表示領域に待機画面を切り換えて表示する。
【0006】
この画像形成装置によれば、表示部に動作情報表示領域を設けて各モードの動作状況を示す動作情報を表示し、ネットワークを介して接続された外部機器からの受信情報およびユーザによる入力情報に応じて動作状況が変化した際に、動作情報を変化して表示させる。一方で、動作情報表示領域以外の領域は、操作部への操作の有無によって、操作画面から待機画面に切り換える。従って、待機画面表示中に動作状況が変化する度に待機画面を再度操作画面へ切り換えることなく、動作情報を常時ユーザに通知することができる。また、操作画面が表示された状態において操作部における操作が所定時間ない場合に、動作情報表示領域以外の表示領域に待機画面を表示する。従って、操作画面を表示する必要がない場合には、表示部に、待機画面として任意の表示を行なうことが可能となる。
【0007】
また、特許文献2(特開2008−175862号公報)は、スクリーンセーバとして、画像形成に関する各種の機能についての設定方法をデモンストレーション表示する画像形成装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−211799号公報
【特許文献2】特開2008−175862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述した特許文献に開示された技術は、待機モード(スクリーンセーバ表示モード)において、表示パネルにスクリーンセーバとともに画像形成装置の動作状態を示すアイコンを表示したり、表示モニタに画像形成装置における機能を設定する方法をデモンストレーション表示したりするものに過ぎない。
【0010】
このようにスクリーンセーバが表示されている状態(スクリーンセーバ表示モード)において、この画像形成装置を使用したいユーザが、特定の操作を行なうと(表示パネルをタッチしたり、復帰ボタンを押下したりすると)通常モードへ復帰される。このようにユーザが操作すると、スクリーンセーバ表示モードが解除され、スクリーンセーバを表示し始める前の画面に戻る。情報機器の1種である画像形成装置(複合機)においては、たとえば、基本的なモードを選択するための初期画面が表示される。このようなスクリーンセーバ表示モードの解除時においては、ユーザは画像形成装置の表示パネルが視野内に入っているものの、表示パネルをタッチするような特定の操作を、漫然と行なう。この場合、ユーザはその視覚により表示パネルを認識しているものの、初期画面が表示されることを待っているに過ぎない。
【0011】
このように、ユーザが画像形成装置の前にいなくてもスクリーンセーバは表示されることに対して、ユーザの操作によりスクリーンセーバ表示モードを解除する点で、スクリーンセーバ表示モードからの復帰時には、ユーザは必ず表示パネルを視野内に入れている。このときに、ユーザに情報を報知することは、ユーザがその情報を見る可能性が、単なるスクリーンセーバとして表示される情報を見る可能性に比較して非常に高い。たとえば、特許文献2に開示された画像形成装置においては、スクリーンセーバとしてデモンストレーション表示するが、ユーザがそのデモンストレーション表示を全く見ていない可能性がある。
【0012】
このような情報をユーザに好適に報知する技術については、いずれの特許文献にも開示も示唆もされていない。また、このような技術は、画像形成装置に限定されて適用されるものではなく、パーソナルコンピュータのようなスクリーンセーバ表示モードを備えた情報機器であれば、適用されるものである。
【0013】
従って、本発明の目的は、たとえばユーザが操作しない場合(非操作時)に待機画面が表示される装置であって、その待機画面がユーザの操作により解除されて操作画面に切り換えられる場合に、ユーザに好適に情報を報知する処理を実行することのできる情報機器または画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明のある局面に係る情報機器は、操作画面と待機画面とを切り換えて表示する。この情報機器は、ユーザに情報を表示するための表示手段と、ユーザが操作するための操作手段と、表示手段を制御するための制御手段とを含む。この表示手段と操作手段とは接近して配置される。この制御手段は、情報機器の状態についての予め定められた移行条件を満足すると、待機画面を表示するように、表示手段を制御するための移行制御手段と、情報機器を使用するユーザの操作についての予め定められた復帰条件を満足すると、操作画面を表示するように、表示手段を制御するための復帰制御手段と、待機画面を操作画面へ切り換える場合において、待機画面の表示を終了した後の操作画面の表示を開始する前に、操作画面および待機画面とは異なる情報を含む特定画面を表示するように、表示手段を制御するための切換制御手段とを含む。
【0015】
この情報機器によると、情報機器の状態についての予め定められた移行条件(たとえばユーザが操作しない時間が予め定められた時間を経過したという条件)が満足されると、待機画面が表示される。この待機画面が表示されているときに、ユーザの操作についての予め定められた復帰条件(たとえばユーザが操作したという条件)が満足されると、操作画面に切り換えられる。この場合において、待機画面の表示を終了した後であって操作画面の表示を開始する前に、特定画面を表示される。この特定画面は、操作画面および待機画面とは異なる情報を含む。ユーザが操作手段を操作して待機画面を操作画面に切り換える場合には、ユーザは操作手段が操作できるような位置にいる。この位置においては、操作手段に接近して配置された表示手段に表示される特定画面を、ユーザはその視覚により認識することができる。このように待機画面を操作画面へ切り換えたいユーザが操作手段を操作する場合には、操作手段に接近して配置された表示手段に表示される特定画面をユーザが認識することができる。このため、特定画面としてユーザに有益な情報を表示させることにより、情報機器を使用するユーザに有益な情報を報知することができる。その結果、待機画面が表示される装置であって、その待機画面がユーザの操作により解除されて操作画面に切り換えられる場合に、ユーザに好適に情報を報知する処理を実行することができる。
【0016】
この情報機器の切換制御手段は、予め定められた長さの時間において、特定画面を表示するように制御するための手段を含むように構成することができる。また、この切換制御手段は、特定画面を表示している時間において、ユーザが操作手段を操作すると、操作画面を表示するように制御するための手段を含むように構成することができる。
【0017】
このようにすると、特定画面に含まれる情報をユーザが認識するのに十分な時間において特定画面を表示できるので、ユーザが特定画面に含まれる情報を容易に取得することができる。また、このような特定画面を注視する必要のないユーザ(たとえば既に特定画面を見たことがあるユーザ)が操作手段を操作すると、特定画面が操作画面に切り換わる。このため、早く情報機器を操作したいユーザが特定画面の表示が終了することを待つ必要がなくなる。
【0018】
ここで、特定画面は、待機画面に含まれる情報に関係がある情報を含むように構成することができる。また、特定画面は、情報機器を使用するユーザに関係がある情報を含むように構成することができる。
【0019】
このようにすると、待機画面を見ていたユーザは、その見ていた待機画面に含まれる情報に関係がある情報を容易に取得することができる。また、この情報機器を使用するユーザは、このユーザに関係がある情報(このユーザが所属する職場の通達情報等)を容易に取得することができる。
【0020】
この情報機器の移行制御手段は、予め定められた長さの時間においてユーザが操作手段を操作していないという条件を満足すると、待機画面を表示するように制御するための手段を含むように構成することができる。
【0021】
このようにすると、予め定められた長さの時間においてユーザが操作手段(タッチパネルディスプレイ、キーボード、マウス等)を操作していないという条件が満足されると、待機画面が表示される。このようにして移行した待機画面が操作画面に切り換えられる場合に、ユーザに特定画面を認識させることができる。
【0022】
この情報機器の復帰制御手段は、ユーザが操作手段を操作したという条件を満足すると、操作画面を表示するように制御するための手段を含むように構成することができる。
【0023】
このようにすると、待機画面が表示されている場合において、表示手段(モニタ、タッチパネルディスプレイ等)が視野内に含まれるユーザが、操作手段(タッチパネルディスプレイ、キーボード、マウス等)を操作したという条件が満足されると、待機画面の表示が終了して特定画面を表示した後に操作画面に切り換えられる。このため、ユーザが特定画面に含まれる情報を容易に認識することができる。
【0024】
ここで、待機画面は、スクリーンセーバ画面であるように構成することができる。
【0025】
このようにすると、待機画面としてスクリーンセーバが表示される。この情報機器は、特定画面として、このスクリーンセーバに表示された情報に関係する詳細な情報を表示させることができる。
【0026】
この情報機器の表示手段は、操作手段の機能を実現するための、感圧式の選択ボタンを備えるように構成することができる。
【0027】
このようにすると、表示手段と操作手段とを兼ねる、たとえばタッチパネルディスプレイに待機画面が表示されているときにこのパネルに触れると、待機画面から特定画面に切り換わり、その後に操作画面が表示される。このパネルを操作する(触れる)場合には、ユーザはこのパネルを見ているので、このユーザは、このパネルに表示される特定画面に含まれる情報を容易に認識することができる。
【0028】
さらに、この情報機器は、外部機器と通信するための通信手段と、待機画面を表示するための情報および特定画面を表示するための情報のいずれかの情報を、外部機器から受信するための手段とをさらに含むように構成することができる。
【0029】
このようにすると、たとえばネットワークを介して、外部機器から、待機画面を表示するための情報または/および特定画面を表示するための情報を受信して表示することができる。ネットワークに多くの情報機器が接続されている場合に、多くの情報機器に表示させる情報を外部機器で一括して管理することができる。
【0030】
本発明の別の局面に係る画像形成装置は、上述した情報機器の構成と、記録用紙に画像を形成するための画像形成手段とを含む。
【0031】
この画像形成装置においては、記録用紙に画像を形成する処理が実行される。このような画像形成装置においては、表示手段と操作手段とが画像形成装置の前面に接近して設けられたり、表示手段と操作手段とが一体化されたタッチパネルディスプレイが設けられたりする。このような画像形成装置において、ユーザが操作手段を操作して待機画面を操作画面に切り換える場合には、ユーザは、操作手段が操作できるような位置であって、表示手段に表示される特定画面をユーザの視覚により認識することができる位置にいる。このため、待機画面を操作画面へ切り換えたいユーザが操作手段を操作すると、表示手段に表示される特定画面をユーザが容易に認識することができる。
【0032】
この画像形成装置は、画像形成手段により記録用紙に画像が形成されている場合に、特定画面を表示するように、表示手段を制御するための手段をさらに含むように構成することができる。
【0033】
このようにすると、大量の記録用紙に画像が形成されている待ち時間に特定画面を表示させるので、ユーザに有益な情報を報知することができる。このようにすることにより、従来は単なる待ち時間に過ぎなかった時間を、特定画面に含まれる情報であってユーザに有益な情報をユーザが取得できる時間とすることができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によると、画像形成装置を含む情報機器において、ユーザが操作しない場合(非操作時)に待機画面が表示される装置であって、その待機画面がユーザの操作により解除されて操作画面に切り換えられる場合に、ユーザに好適に情報を報知する処理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態に係るネットワーク画像形成システムの全体構成を示す図である。
【図2】図1に示すサーバコンピュータのハードウェア構成を示す制御ブロック図である。
【図3】図1に示す画像形成装置の外観を示す斜視図である。
【図4】図1に示す画像形成装置の内部構成を簡略化して示す図である。
【図5】図1に示す画像形成装置のハードウェア構成を示す機能ブロック図である。
【図6】図2に示すサーバコンピュータで記憶されるメッセージ管理テーブルの構成を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る画像形成装置およびサーバコンピュータにおいて実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の表示パネルに表示される画面例を示す図(その1)である。
【図9】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の表示パネルに表示される画面例を示す図(その2)である。
【図10】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の表示パネルに表示される画面例を示す図(その3)である。
【図11】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の表示パネルに表示される画面例を示す図(その4)である。
【図12】本発明の変形例に係る画像形成装置において実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの機能および名称も同一である。従って、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0037】
本発明の実施の形態に係る情報機器は、画像形成装置である。本発明の適用は、このような画像形成装置以外の情報機器(たとえばパーソナルコンピュータ等)であっても構わない。本発明に係る情報機器は、ユーザにより操作されない時間が予め定められた時間以上になると、外部機器であるサーバコンピュータから受信した表示情報をスクリーンセーバとして表示するモードに自動的に移行する装置であり、スクリーンセーバからの復帰時において初期画面を表示する前に、サーバコンピュータから受信した終了情報を表示することのできる装置でありさえすればよい。なお、後述する変形例のように、サーバコンピュータを備えないでも構わない。
【0038】
この画像形成装置は、電子写真方式により記録用紙に画像を形成する。この画像形成装置は、コピーモード、FAXモード(表示パネルの表示は「ファクス/イメージ送信」)およびスキャナモード(表示パネルの表示は「ドキュメントファイリング」)を備える。なお、この画像形成装置は、さらにネットワークプリンタモードを備えていても構わない。しかしながら、本発明はこれに限定されず、コピーモードのみ、FAXモードのみ、スキャナモードのみまたはこれらの3つのモードの中の1つ以上のモードを備えた画像形成装置であれば構わない。また、印刷方式は電子写真方式に限定されない。
【0039】
[全体システム構成]
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る画像形成装置および外部機器(サーバコンピュータ)を含むネットワーク画像形成システムの全体構成について説明する。このネットワーク画像形成システムは、通常モード(操作画面(初期画面)表示モード)からスクリーンセーバ表示モードへの移行条件が満足されるとサーバコンピュータへスクリーンセーバとして表示する表示情報を問い合わせてサーバコンピュータから受信した表示情報をスクリーンセーバとして表示したり、スクリーンセーバ表示モードから通常モードへの移行条件(復帰条件)が満足されるとサーバコンピュータへスクリーンセーバ終了時に表示する終了情報を問い合わせてサーバコンピュータから受信した終了情報をスクリーンセーバからの復帰時に表示したりする画像形成装置(1)150〜画像形成装置(3)150(以下、画像形成装置(1)150〜画像形成装置(3)150を画像形成装置150と記載する場合がある。)と、画像形成装置150へ上述した表示情報および終了情報を送信するサーバコンピュータ100とを含む。
【0040】
これらのサーバコンピュータ100および画像形成装置150は、ネットワーク回線(構内LAN回線)400およびインターネット網500により通信可能に接続されている。なお、画像形成装置(1)150〜画像形成装置(3)150は、同じ参照符号を付しているが全く同じ標準機能を備える画像形成装置であるとは限らない。また、インターネット網500は、イントラネット網であっても構わない。さらに、画像形成装置150へプリントデータを送信する(クライアント)コンピュータ等は図示していない。
【0041】
本実施の形態においては、
(1)通常モードからスクリーンセーバ表示モードへ移行する条件が成立した画像形成装置150は、ネットワーク回線400およびインターネット網500を介して、スクリーンセーバを表示するための表示情報を要求する信号を、画像形成装置150を一意に識別する画像形成装置識別情報(以下、単に「識別情報」と記載する。)とともに、サーバコンピュータ100へ送信する。
(2)このような要求信号を受信したサーバコンピュータ100は、ネットワーク回線400およびインターネット網500を介して、画像形成装置150でスクリーンセーバとして表示するための表示情報を、識別情報で識別される画像形成装置150へ送信する。
(3)サーバコンピュータ100へ表示情報を要求してサーバコンピュータ100から表示情報を受信した画像形成装置150は、受信した表示情報に基づくスクリーンセーバを、表示パネルに表示する。
(4)スクリーンセーバ表示モードから通常モードへ移行する条件が成立した画像形成装置150は、ネットワーク回線400およびインターネット網500を介して、スクリーンセーバの終了時に表示する終了情報を要求する信号を、画像形成装置150を一意に識別する識別情報とともに、サーバコンピュータ100へ送信する。
(5)このような要求を受信したサーバコンピュータ100は、ネットワーク回線400およびインターネット網500を介して、画像形成装置150でスクリーンセーバの終了時に表示するための終了情報を、識別情報で識別される画像形成装置150へ送信する。
(6)サーバコンピュータ100へ終了情報を要求してサーバコンピュータ100から終了情報を受信した画像形成装置150は、受信した終了情報に基づいてスクリーンセーバの終了時に、表示パネルに終了情報を予め定められた長さの時間において表示する。
【0042】
このように、本実施の形態においては、画像形成装置150がスクリーンセーバの終了時に、サーバコンピュータ100から受信した終了情報が、表示パネルに表示される。この終了情報として、たとえばスクリーンセーバで表示していた情報に関係する情報またはこの画像形成装置150を使用するユーザにシステム管理者等が伝えたい業務情報等がある。
【0043】
以下においては、図面等において、サーバコンピュータ100を単にサーバと記載する場合がある。
【0044】
[サーバコンピュータ:制御ブロック構成]
図2を参照して、本実施の形態に係るネットワーク画像形成システムにおける外部機器を構成するサーバコンピュータ100は、バス112と、バス112に接続されたCPU(Central Processing Unit)110と、バス112に接続されたROM(Read−Only Memory)102と、バス112に接続されたRAM(Random Access Memory)104と、バス112に接続されたハードディスク(HDD)106と、バス112に接続され、光ディスク142が装着可能で、光ディスク142に対する情報の書込および光ディスク142からの情報の読出が可能な光ディスクドライブ140と、バス112に接続され、マウス122およびキーボード124との間の接続に関するインターフェイスを提供するための入力インターフェイス(以下「入力IF」と呼ぶとともに、「インターフェイス」を「IF」または「I/F」と記載する。)120と、バス112に接続され、ディスプレイ132との間の接続に関するインターフェイスを提供するためのディスプレイインターフェイス(以下「ディスプレイIF」と呼ぶ。)130と、有線または無線(本実施の形態においては有線)によりネットワーク回線400への接続を提供するネットワークインターフェイス(以下「ネットワークIF」と呼ぶ。)108とを含む。なお、サーバコンピュータ100は、磁気ディスクが装着可能で、磁気ディスクに対する情報の書込および磁気ディスクからの情報の読出が可能な磁気ディスクドライブを、光ディスクドライブ140に代えて/加えて、備えるようにしても構わない。
【0045】
バス112、ROM102、RAM104、ハードディスク106、光ディスクドライブ140、入力IF120、ディスプレイIF130およびネットワークIF108は、いずれもCPU110の制御のもとに協調して動作し、サーバコンピュータ100は、本実施の形態に係る外部機器として、種々のアプリケーションによる処理を実現する。それらのアプリケーションは、たとえば、通常モードからスクリーンセーバ表示モードへの移行条件を満足した画像形成装置150からスクリーンセーバとして表示する表示情報を要求する信号を受信すると表示情報をその画像形成装置150へ送信したり、スクリーンセーバ表示モードから通常モードへの復帰条件を満足した画像形成装置150からスクリーンセーバの終了時に表示する終了情報を要求する信号を受信すると終了情報をその画像形成装置150へ送信したりする機能を備えた、ネットワーク画像形成システムにおけるサーバコンピュータを実現する。
【0046】
サーバコンピュータ100に、本実施の形態に係るネットワーク画像形成システムにおける外部機器としての動作を行なわせるためのコンピュータプログラムは、光ディスクドライブ140に挿入される光ディスク142に記憶され、さらにハードディスク106に転送される。または、プログラムはネットワーク回線400を通じてサーバコンピュータ100に送信されハードディスク106に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM104にロードされる。光ディスク142から、またはネットワーク回線400を介して、直接にRAM104にプログラムをロードしてもよい。
【0047】
これらのプログラムは、サーバコンピュータ100に本実施の形態に係るネットワーク画像形成システムにおける外部機器として動作を行なわせる複数の命令を含む。この動作を行なわせるのに必要な基本的機能のいくつかはサーバコンピュータ100上で動作するオペレーティングシステム(OS)若しくはサードパーティのプログラム、またはサーバコンピュータ100にインストールされる各種ツールキットのモジュールにより提供される。従って、このプログラムはこの実施の形態のシステムおよび方法を実現するのに必要な機能全てを必ずしも含まなくてよい。このプログラムは、命令のうち、所望の結果が得られるように制御されたやり方で適切な機能または「ツール」を呼出すことにより、上述したサーバコンピュータ100として所定の処理を実行する命令のみを含んでいればよい。サーバコンピュータ100の実体であるコンピュータの一般的動作は周知であるので、ここでは繰返して説明しない。
【0048】
[画像形成装置:機能]
図3〜図5を参照して、本発明の実施の形態に係る画像形成装置150について説明する。図3は、画像形成装置150の外観構成を示す図である。図4は、画像形成装置150の内部構成を簡略化して示す図である。図5は、画像形成装置150の機能ブロック図である。
【0049】
図3および図4を参照して、画像形成装置150は、原稿読取部152、画像形成部154、給紙部156、および排紙処理装置158を備える。
【0050】
−コピーモード−
以下において、コピーモードでの動作説明を行なう。このコピーモードにおいては、主として、原稿読取部(以下、スキャナ部と記載する場合がある。)152および画像形成部154が動作することによりコピー機能が実現される。
【0051】
画像形成装置150においては、原稿載置台に置かれた原稿が原稿読取部152により画像データとして読取られ、読取られた画像データが図5に示すマイクロコンピュータ等から構成されるCPU300に入力され、ここで画像データに各種の画像処理が施され、この画像データが画像形成部154へと出力される。
【0052】
画像形成部154は、画像データによって示される原稿の画像を記録媒体(多くの場合、記録用紙)に印刷するものであって、感光体ドラム222、帯電装置224、レーザスキャンユニット(以下、「LSU」と称する。)226、現像装置228、転写装置230、クリーニング装置232、定着装置234、および図示しない除電装置等を備えている。
【0053】
画像形成部154には、主搬送路236および反転搬送路238が設けられており、給紙部156から給紙されてきた記録用紙が主搬送路236に沿って搬送される。給紙部156は、用紙カセット240に収納された記録用紙、または手差トレイ242に載置された記録用紙を1枚ずつ引出して記録用紙を画像形成部154の主搬送路236へと送り出す。
【0054】
画像形成部154の主搬送路236に沿って記録用紙が搬送されている途中で、記録用紙が感光体ドラム222と転写装置230との間を通過し、さらに定着装置234を通過して、記録用紙に対する印刷が行なわれる。
【0055】
感光体ドラム222は、一方向に回転し、その表面は、クリーニング装置232と除電装置によりクリーニングされた後、帯電装置224により均一に帯電される。
【0056】
LSU226は、印刷対象の画像データに基づいてレーザ光を変調し、このレーザ光によって感光体ドラム222の表面を主走査方向に繰返し走査して、静電潜像を感光体ドラム222の表面に形成する。
【0057】
現像装置228は、トナーを感光体ドラム222の表面に供給して静電潜像を現像し、トナー像を感光体ドラム222の表面に形成する。
【0058】
転写装置230は、当該転写装置230と感光体ドラム222との間を通過していく記録用紙に感光体ドラム222の表面のトナー像を転写する。
【0059】
定着装置234は、記録用紙を加熱するための加熱ローラ248と、記録用紙を加圧するための加圧ローラ250とを含む。記録用紙は、加熱ローラ248によって加熱され、かつ、加圧ローラ250によって加圧されることによって、記録用紙上に転写されたトナー像が記録用紙に定着される。この定着装置234へ供給される電力によりヒータを温めて加熱ローラ248の温度が定着に適した温度になるように制御されている。
【0060】
主搬送路236と反転搬送路238との接続位置には、分岐爪244が配設されている。記録用紙の片面のみに印刷が行なわれる場合は、分岐爪244が位置決めされ、この分岐爪244により定着装置234からの記録用紙が排紙トレイ246または排紙処理装置158の方へと導かれる。
【0061】
記録用紙の両面に印刷が行なわれる場合は、分岐爪244が所定方向に回動されて記録用紙が反転搬送路238の方へと導かれる。記録用紙は、反転搬送路238を通過して、その表裏を反転されて主搬送路236へと再び搬送され、主搬送路236の再度の搬送途中で、その裏面への印刷が行なわれて排紙トレイ246または排紙処理装置158の方へと導かれる。
【0062】
上述のようにして印刷された記録用紙は、排紙トレイ246または排紙処理装置158の方へと導かれて排紙トレイ246に排出され、または排紙処理装置158の各排紙トレイ168のいずれかに排出される。
【0063】
排紙処理装置158では、複数の記録用紙を各排紙トレイ168に仕分けして排出する処理、各記録用紙にパンチングする処理、および各記録用紙にステープルする処理を施す。たとえば、複数部の印刷物を作成する場合は、各排紙トレイ168に印刷物の一部ずつが割り当てられるように、各記録用紙を各排紙トレイ168に仕分けして排出し、排紙トレイ168毎に、排紙トレイ168上の各記録用紙にパンチング処理またはステープル処理を施して印刷物を作成する。
【0064】
−ファクシミリモード−
以下において、ファクシミリモードでの動作説明を行なう。このファクシミリモードにおいては、主として、送信動作は原稿読取部(スキャナ部)152およびFAX通信部155が動作することにより、受信動作はFAX通信部155および画像形成部154が動作することにより、ファクシミリ機能が実現される。
【0065】
・送信動作
画像形成装置150においては、ファクシミリモードを指定して、原稿載置台に置かれた原稿が原稿読取部152により画像データとして読取られ、読取られた画像データが図5に示すマイクロコンピュータ等から構成されるCPU300に入力され、ここで画像データに各種の画像処理が施され、この画像データがFAX通信部(図5のFAX通信部155)へと出力される。
【0066】
送信側の画像形成装置150のFAX通信部155は、指定された送信側の回線を指定された送信先に接続して、画像データをファクシミリ通信規格に合致した通信データへ変換して、受信側のファクシミリ装置(たとえばファクシミリ機能を備えた画像形成装置150)へ送信する。
【0067】
・通信動作
回線が接続されると、受信側の画像形成装置150のFAX通信部155は、送信側の画像形成装置150のFAX通信部155からの通信要求信号を検出して、応答信号を送信する。その後、たとえば、FAX通信部155は、送信側および受信側で互いに実装されている能力情報の受渡しを行ない利用可能な最大能力での通信速度および画像データの符号化・符号訂正方式などを決定してモデムの通信方式を設定する。この通信方式にあわせた画像信号形式を用いて、送信側の画像形成装置150のFAX通信部155から受信側の画像形成装置150のFAX通信部155へデータを送信する。送信が終了すると回線が切断される。
【0068】
・受信動作
受信側の画像形成装置150のFAX通信部155は、受信したデータを画像データに変換して、画像形成部154へ送る。なお、受信したデータを画像データへ変換するのは画像形成部154であっても構わない。画像形成部154は、上述したコピーモードにおける動作と同じように、受信したデータから変換された画像データによって示される原稿の画像を記録用紙に印刷する。
【0069】
−スキャナモード−
以下において、スキャナモードでの動作説明を行なう。このスキャナモードにおいては、主として、原稿読取部(スキャナ部)152が動作することによりスキャナ機能が実現される。
【0070】
画像形成装置150においては、原稿載置台に置かれた原稿が原稿読取部152により画像データとして読取られ、読取られた画像データがCPU300に入力され、ここで画像データに各種の画像処理が施され、この画像データが記憶装置に記憶されたり、ネットワークに接続されたコンピュータへネットワークインターフェイス(図5のネットワークインターフェイス304)を介して送信されたりする。
【0071】
[画像形成装置:制御ブロック構成]
図5を参照して、画像形成装置150はさらに、コピーモード、ファクシミリモードおよびスキャナモードに関する機能の設定が可能な操作装置166と、プログラム等を記憶するためのROM306と、通電が遮断された場合であってもプログラムおよびデータ等を記憶可能な不揮発性記憶領域であるハードディスク(HDD)302と、プログラムを実行する際の記憶領域を提供するためのRAM(Random Access Memory)308とを含む。
【0072】
画像形成装置150はさらに、原稿読取部152、画像形成部154、FAX通信部155、操作装置166、ROM306、ハードディスク302、およびRAM308に接続されるバス310と、バス310に接続された、画像形成装置としての一般的機能を実現するためのCPU300とを含む。
【0073】
ROM306には、画像形成装置150の動作を制御するのに必要なプログラムおよびデータ等が記憶されている。CPU300は、ROM306に格納されているプログラムおよびデータに従って画像形成装置150の制御を行なうとともに画像形成装置150の各機能に関する制御を実行する。
【0074】
図5に示すように、この画像形成装置150のFAX通信部155には、画像データの送受信用に公衆回線が接続され、ネットワークIF304にはネットワーク回線400が接続されている。このネットワーク回線400には、この画像形成装置150へ表示情報および終了情報を送信するサーバコンピュータ100が接続されたり、この画像形成装置150をネットワーク対応のプリンタとして使用するコンピュータ等が接続されたりする。
【0075】
RAM308は、CPU300による演算および処理の結果を一時的に記憶するワーキングメモリとしての機能と、画像データを記憶するフレームメモリとしての機能とを提供する。
【0076】
原稿読取部152、画像形成部154、操作装置166の板状の操作パネル170および表示パネル172、ならびにROM306、ハードディスク302、およびRAM308に対する制御は、CPU300が所定のプログラムを実行することにより行なわれる。
【0077】
操作装置166は、操作装置166の表面の右側の領域に配置された、テンキーおよびその他の種々の操作ボタンであるハードウェアキーが備えられている板状の操作パネル170と、操作装置166の中央部から左側の領域に配置された、小型のタッチパネル一体型液晶表示装置から構成されている表示パネル172とを含む。操作パネル170と表示パネル172とは一つの筐体に保持され、操作装置166は全体として一体となるように構成されている。
【0078】
この操作装置166においては、表示パネル172に、この画像形成装置150における各モードのメニュー、この画像形成装置150の現在の状態、宛先指定状況、ジョブの処理状況等が表示される。表示パネル172の液晶表示装置の表示領域上には選択ボタンが表示され、この選択ボタンの表示されている領域を指で押すと、タッチパネルがその押された位置を検出する。プログラム上で選択ボタンの表示位置とタッチパネルが押された位置とを照合することにより、画像形成装置150の機能設定および動作指示等が行なわれる。
【0079】
本実施の形態に係る画像形成装置150は、予め定められた移行条件が満足されると、通常モードからスクリーンセーバ表示モードへ移行して、サーバコンピュータ100から受信した表示情報に基づいてスクリーンセーバを表示パネル172に表示する。また、本実施の形態に係る画像形成装置150は、予め定められた復帰条件が満足されると、スクリーンセーバ表示モードから通常モードへ復帰して、サーバコンピュータ100から受信した終了情報を表示パネル172に表示する。
【0080】
なお、本実施の形態に係る画像形成装置150は、予め定められた移行条件が満足されると、通常モードからスクリーンセーバ表示モードへ移行してスクリーンセーバを表示するとともに、定着装置234への電力供給を停止したり削減したりする省エネモードへ移行するようにしても構わない。すなわち、本実施の形態に係る画像形成装置150は、省エネモードおよびスクリーンセーバ表示モードの双方を備えるか、スクリーンセーバ表示モードのみを備えるものであれば構わない。
【0081】
[メッセージ管理テーブル構成]
サーバコンピュータ100のハードディスク106は、識別情報ごとに表示情報および終了情報(これらをまとめてメッセージと記載する場合がある。)を、図6に示すテーブル形式で記憶する。図6は、複数の画像形成装置150において表示するメッセージを個々に管理するためのメッセージ管理テーブルの構成を示す図である。
【0082】
図6に示すように、このメッセージ管理テーブルは、識別情報をキーとして、表示情報を格納する領域、終了情報を格納する領域、これらのメッセージの登録者を格納する領域等で構成される。この識別情報は、本実施の形態に係るネットワーク画像形成システムに接続された画像形成装置を一意に特定できる情報である。
【0083】
メッセージ管理テーブルには、たとえば、識別情報が「MFP00001」で特定される画像形成装置150の表示情報として「CONTENT(1)」が記憶され、終了情報として「INFORMATION(1)」が記憶され、これらのメッセージを登録したり変更したり削除したりすることのできるユーザとして「ADMIN(A)」(管理者)が記憶されている。
【0084】
終了情報としては、表示情報に関係がある詳細情報であったり、このネットワーク画像形成システムの職場内の通達情報であったりする。
【0085】
なお、「CONTENT(1)」のデータ自体(たとえば画面表示制御データおよびテキストデータ)および「INFORMATION(1)」のデータ自体(たとえばテキストデータ)は、別途、ハードディスク106に記憶されている。
【0086】
[ソフトウェア構成]
本実施の形態に係るネットワーク画像形成システムは、画像形成装置150においてユーザの操作がない時間が予め定められた時間以上になると、サーバコンピュータ100から受信した表示情報(たとえばCONTENT(1)で特定される情報)に基づいて表示パネル172にスクリーンセーバを表示する処理を実行したり、スクリーンセーバを表示している画像形成装置150においてユーザが表示パネル172に触れると、サーバコンピュータ100から受信した終了情報(たとえばINFORMATION(1)で特定される情報)に基づいて、スクリーンセーバから初期画面へ遷移する間の予め定められた長さの時間において、表示パネル172にユーザに有益な情報(かつ管理者がユーザに伝えたい情報)を表示する処理を実行したりする。このような処理は、上述したハードウェア構成を用いて実行されるソフトウェアにより実現される。以下において、このソフトウェア構成について説明する。
【0087】
図7の右側に示すフローチャートは、サーバコンピュータ100で実行されるプログラムの制御構造を示す。なお、サーバコンピュータ100のCPU110は、このようなプログラムと並行して、コンピュータとしての一般的機能を実現するプログラムを実行する。しかしながら、そのプログラムは、本発明の本質的部分とは直接関係するものではないので、その詳細についてはここでは説明しない。
【0088】
図7を参照して、ステップ(以下、ステップをSと記載する。)1000にて、サーバコンピュータ100のCPU110(以下、単にCPU110と記載する。)は、画像形成装置150から表示情報を要求する信号を受信したか否かを判定する。なお、この処理は、後述するS1520の処理に対応する。この場合、画像形成装置150は、その画像形成装置150を一意に特定するための識別情報を、表示情報を要求する信号とともにサーバコンピュータ100へ送信するので、CPU110はこの識別情報も受信する。画像形成装置150から表示情報を要求する信号を受信したと判定されると(S1000にてYES)、処理はS1010へ移される。もしそうでないと(S1000にてNO)、この処理はS1030へ移される。
【0089】
S1010にて、CPU110は、ハードディスク106に記憶されたメッセージ管理テーブル(図6)を参照して、受信した識別情報に関係付けて記憶された表示情報を読出す。
【0090】
S1020にて、CPU110は、ハードディスク106から読み出した表示情報を、識別情報で特定される画像形成装置150へ送信する。
【0091】
S1030にて、CPU110は、画像形成装置150から終了情報を要求する信号を受信したか否かを判定する。なお、この処理は、後述するS1560の処理に対応する。この場合にも、画像形成装置150は、その画像形成装置150を一意に特定するための識別情報を、終了情報を要求する信号とともにサーバコンピュータ100へ送信するので、CPU110はこの識別情報も受信する。画像形成装置150から終了情報を要求する信号を受信したと判定されると(S1030にてYES)、処理はS1040へ移される。もしそうでないと(S1030にてNO)、この処理は終了する。
【0092】
S1040にて、CPU110は、ハードディスク106に記憶されたメッセージ管理テーブル(図6)を参照して、受信した識別情報に関係付けて記憶された終了情報を読出す。
【0093】
S1050にて、CPU110は、ハードディスク106から読み出した終了情報を、識別情報で特定される画像形成装置150へ送信する。
【0094】
なお、図7の右側に示すフローチャートにおいて、S1000〜S1020の処理と、S1030〜S1050の処理とを、それぞれ別のサブルーチンプログラムとして構成しても構わない。
【0095】
図7の左側に示すフローチャートは、画像形成装置150で実行されるプログラムの制御構造を示す。なお、画像形成装置150のCPU300は、このようなプログラムと並行して、複数の機能を備えた画像形成装置としての一般的機能を実現するプログラムを実行する。しかしながら、そのプログラムは、本発明の本質的部分とは直接関係するものではないので、その詳細についてはここでは説明しない。
【0096】
図7を参照して、S1500にて、画像形成装置150のCPU300(以下、単にCPU300と記載する。)は、操作装置166に対するユーザの操作があったか否かを判定する。このとき、CPU300は、板状の操作パネル170のハードウェアキーまたはタッチパネル型の表示パネル172をユーザが押下すると、操作装置166に対するユーザの操作があったと判定する。操作装置166に対するユーザの操作があったと判定されると(S1500にてYES)、処理はS1620へ移される。もしそうでないと(S1500にてNO)、この処理はS1510へ移される。
【0097】
S1510にて、CPU300は、予め定められた時間が経過したか否かを判定する。このとき、この予め定められた時間とは、通常モードからスクリーンセーバ表示モードへ移行するまでの時間である。予め定められた時間が経過したと判定されると(S1510にてYES)、処理はS1520へ移される。もしそうでないと(S1510にてNO)、この処理はS1500へ戻されて、ユーザによる操作の有無を判定する。
【0098】
S1520にて、CPU300は、サーバコンピュータ100へ、表示情報を要求する信号を送信する。このとき、CPU300は、このネットワーク画像形成システムにおいて自己を特定する識別情報もサーバコンピュータ100へ送信する。
【0099】
S1530にて、CPU300は、サーバコンピュータ100から表示情報を受信したか否かを判定する。なお、この処理は、上述したS1020の処理に対応する。サーバコンピュータ100から表示情報を受信したと判定されると(S1530にてYES)、処理はS1540へ移される。もしそうでないと(S1530にてNO)、この処理はS1530へ戻されてサーバコンピュータ100から表示情報を受信したと判定されるまで待つ。なお、S1520にて表示情報を要求する信号をサーバコンピュータ100へ送信してから所定の時間が経過しても表示情報をサーバコンピュータ100から受信しない場合には、通信タイムアウトエラーとして処理するようにしても構わない。
【0100】
S1540にて、受信した表示情報を用いて、表示パネル172にスクリーンセーバを表示する。なお、このとき、定着装置234への電力供給が停止するようにしても構わない。また、上述した通信タイムアウトエラーとしては、サーバコンピュータ100から受信情報を受信する度にハードディスク302に受信情報を記憶するようにしておいて、サーバコンピュータ100から受信情報を受信しなかった場合には前回の処理にてハードディスク302に記憶しておいた受信情報をハードディスク302から読出して、このハードディスク302から読出した表示情報を用いて表示パネル172にスクリーンセーバを表示する。
【0101】
S1550にて、CPU300は、スクリーンセーバとして表示されている表示パネル172をユーザが操作したか否か(触れたか否か)を判定する。ユーザが表示パネル172に触れたと判定されると(S1550にてYES)、処理はS1560へ移される。もしそうでないと(S1550にてNO)、この処理はS1540へ移される。なお、このときのユーザの操作は表示パネル172をユーザが触れるものに限定されない。たとえば、操作パネル170のハードウェアキーが押下される操作であっても構わない。
【0102】
これらのS1500〜S1550のように処理されると、ユーザによる操作がないと判定されている限り(S1500にてNO)経過時間がカウントされ、その経過時間が予め定められた時間を経過すると(S1510にてYES)、サーバコンピュータ100へ表示情報が要求され(S1520)、表示情報を受信すると(S1530にてYES)、表示情報に基づくスクリーンセーバが表示パネル172に表示される(S1540)。その後もユーザによる操作がないと判定されている限り(S1550にてNO)、その切り換えられたスクリーンセーバ表示モードを継続することになる。
【0103】
S1560にて、CPU300は、サーバコンピュータ100へ、終了情報を要求する信号を送信する。このときにも、CPU300は、このネットワーク画像形成システムにおいて自己を特定する識別情報もサーバコンピュータ100へ送信する。
【0104】
S1570にて、CPU300は、サーバコンピュータ100から終了情報を受信したか否かを判定する。なお、この処理は、上述したS1050の処理に対応する。サーバコンピュータ100から終了情報を受信したと判定されると(S1570にてYES)、処理はS1580へ移される。もしそうでないと(S1570にてNO)、この処理はS1570へ戻されてサーバコンピュータ100から終了情報を受信したと判定されるまで待つ。なお、ここでも上述した表示情報の受信判定と同じように、S1560にて終了情報を要求する信号をサーバコンピュータ100へ送信してから所定の時間が経過しても終了情報をサーバコンピュータ100から受信しない場合には、通信タイムアウトエラーとして処理するようにしても構わない。
【0105】
S1580にて、CPU300は、サーバコンピュータ100から受信した終了情報を用いて、スクリーンセーバと初期画面との間における情報を表示パネル172に表示する。なお、このとき、定着装置234への電力供給を停止している場合には、電力供給が再開されることになる。また、ここでも、上述した通信タイムアウトエラーとしては、サーバコンピュータ100から終了情報を受信する度にハードディスク302に終了情報を記憶するようにしておいて、サーバコンピュータ100から終了情報を受信しなかった場合には前回の処理にてハードディスク302に記憶しておいた終了情報をハードディスク302から読出して、このハードディスク302から読出した終了情報を用いて表示パネル172に情報を表示する。
【0106】
S1590にて、CPU300は、終了情報を用いて情報が表示されている表示パネルをユーザが操作したか否か(触れたか否か)を判定する。ユーザが表示パネル172に触れたと判定されると(S1590にてYES)、処理はS1610へ移される。もしそうでないと(S1590にてNO)、この処理はS1600へ移される。なお、このときのユーザの操作も表示パネル172をユーザが触れるものに限定されない。たとえば、操作パネル170のハードウェアキーが押下される操作であっても構わない。
【0107】
S1600にて、CPU300は、S1580にて終了情報を用いて情報を表示してからカウントが開始されたタイマがカウントアップしたか否かを判定する。タイマがカウントアップしたと判定されると(S1600にてYES)、処理はS1610へ移される。もしそうでないと(S1600にてNO)、この処理はS1580へ戻されて、終了情報を用いた情報の表示を継続する。
【0108】
なお、このタイマは設定値からカウントダウンする減算タイマであって、残り時間がなくなるとタイムアップとなる。また、このタイマの設定値は、終了情報を用いて表示される情報をユーザが認識できる程度の時間である。さらに、このタイマの設定値をサーバコンピュータ100のメッセージ管理テーブルの備考欄に記憶しておいて(情報量が多いと長めの設定値が記憶されることが好ましい。)、サーバコンピュータ100から終了情報とともにこの設定値を画像形成装置150が受信して、画像形成装置150がタイマの設定値を変更するようにしても構わない。
【0109】
S1610にて、CPU300は、画像形成装置150の通常モード(スクリーンセーバ表示モードでないモード)の初期画面を、表示パネル172に表示する。その後、処理はS1500へ戻される。
【0110】
これらのS1580〜S1610のように処理されると、終了情報に基づく情報が表示されているときにユーザによる操作がないと判定されている限りタイマがカウントダウンされ(S1590にてNO)、タイムアップするまで(S1600にてYES)、終了情報に基づく情報が表示され続ける。タイムアップするまでに(S1600にてNO)すなわち終了情報に基づく情報が表示パネル172に表示されているときに、ユーザによる操作があると判定されると(S1600にてYES)、直ちに(タイマのタイムアップを待たないで)初期画面を表示する(S1610)。
【0111】
S1620にて、CPU300は、ユーザの操作に従い、画像形成処理を実行する。S1630にて、CPU300は、ユーザの操作に従って実行された画像形成処理が終了したか否かを判定する。画像形成処理が終了したと判定されると(S1630にてYES)、処理はS1500へ戻される。もしそうでないと(S1630にてNO)、処理はS1620へ戻される。
【0112】
[動作]
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るネットワーク画像形成システムにおけるサーバコンピュータ100および画像形成装置150の動作について、図8〜図11に示す表示パネル172の表示例を用いて説明する。なお、画像形成装置150の表示パネル172における初期画面は、図11に示す画面であるとする。
【0113】
図11に示す画面が表示されている状態で、操作パネル170のハードウェアキーまたはタッチパネル型の表示パネル172をユーザが押下しない状態(S1500にてNO)で、予め定められた時間が経過すると(S1510にてYES)、表示パネル172にスクリーンセーバを表示するための表示情報を要求する信号が、サーバコンピュータ100へ送信される(S1520)。
【0114】
この要求信号が画像形成装置150から送信されたことに応答して(S1520、S1000にてYES)、この要求信号を送信してきた画像形成装置150を特定する識別情報を用いて、メッセージ管理テーブル(図6)に記憶された表示情報が、サーバコンピュータ100のハードディスク106から読み出される(S1010)。ハードディスク106から読み出された表示情報が、要求信号を送信してきた画像形成装置150へ送信される(S1020)。
【0115】
この表示情報がサーバコンピュータ100から送信されたことに応答して(S1020、S1530にてYES)、受信した表示情報を用いて表示パネル172にスクリーンセーバが表示される(S1540)。このときの表示パネル172の表示例を図8に示す。
【0116】
この図8に示すように、表示パネル172には、表示情報で構成されるスクリーンセーバとして、「ただいま○○キャンペーン中 ○○株式会社」が表示される。図8に示すように表示されている表示パネル172にユーザが触れると(S1550にてYES)、表示パネル172にスクリーンセーバの終了時に表示するための終了情報を要求する信号が、サーバコンピュータ100へ送信される(S1560)。
【0117】
この要求信号が画像形成装置150から送信されたことに応答して(S1560、S1030にてYES)、この要求信号を送信してきた画像形成装置150を特定する識別情報を用いて、メッセージ管理テーブル(図6)に記憶された終了情報が、サーバコンピュータ100のハードディスク106から読み出される(S1040)。ハードディスク106から読み出された終了情報が、要求信号を送信してきた画像形成装置150へ送信される(S1050)。
【0118】
この終了情報がサーバコンピュータ100から送信されたことに応答して(S1050、S1570にてYES)、受信した終了情報を用いてスクリーンセーバから初期画面へ遷移する間において、終了情報に基づく画面が表示パネル172に表示される(S1580)。このときの表示パネル172の表示例を図9および図10に示す。
【0119】
図9に示すように表示パネル172には、スクリーンセーバとして表示されていた情報「ただいま○○キャンペーン中 ○○株式会社」に関する情報であって、さらに詳細な情報が表示される。ここでは、○○キャンページの応募方法の詳細な情報が表示パネル172に表示されている。また、図9に示すように、表示パネル172には、「※お急ぎの方は画面をタッチして下さい。」と表示されている。
【0120】
また、図10に示すように表示パネル172には、スクリーンセーバとして表示されていた情報とは関係がないが、この画像形成装置150を使用するユーザとって有益な情報が表示される。ここでは、このネットワーク画像形成システムを管理する管理者がユーザに報知したい情報(ユーザに有益な情報)として、このネットワーク画像形成システムにおけるネットワーク機能の停止についての詳細な情報が、表示パネル172に表示されている。また、図10に示すように、図9と同様に、表示パネル172には、「※お急ぎの方は画面をタッチして下さい。」と表示されている。
【0121】
これらの図9または図10に示す画面が表示されているときに(タイムアップするまでに)表示パネル172をユーザが触れると(S1590にてYES)、画像形成装置150は、画像形成装置150の初期画面を、表示パネル172に表示する(S1610)。このときの表示パネル172の表示例は図11である。
【0122】
なお、図9または図10に示す画面が表示パネル172に表示されているときにユーザが操作しないと(S1590にてNO)、タイムアップするまで(S1600にてYESになるまで)、図9または図10に示す画面を表示パネル172に表示し続ける(S1580)。
【0123】
図11に示すように、表示パネル172には、画像形成装置150の初期画面が表示されている。この初期画面において、ユーザが要求する操作を行なうと(S1500にてYES)、ユーザの操作に従い、画像形成処理が実行される(S1620)。ユーザの操作に従って実行された画像形成処理が終了すると(S1630にてYES)、表示パネル172は図11に示す画面になる。
【0124】
その後、図11に示す初期画面が表示されている状態で、操作パネル170のハードウェアキーまたはタッチパネル型の表示パネル172をユーザがさらに押下すると(S1500にてYES)、ユーザの操作に従って画像形成処理が実行される(S1620)。
【0125】
図11に示す初期画面が表示されている状態で、操作パネル170のハードウェアキーまたはタッチパネル型の表示パネル172をユーザが押下しない状態(S1500にてNO)で、予め定められた時間が経過すると(S1510にてYES)、サーバコンピュータ100から受信した表示情報を用いて、表示パネル172に図8に示すスクリーンセーバが表示される(S1520〜S1540)。
【0126】
なお、図8に示す画面が表示パネル172に表示されている状態でユーザが何も操作しないと(S1550にてNO)、画像形成装置150は、スクリーンセーバを、表示パネル172に表示し続ける(S1540)。
【0127】
以上のようにして、本実施の形態に係る画像形成装置によると、予め定められた時間ユーザによる操作がないと、表示パネルにスクリーンセーバが表示される。スクリーンセーバとして表示されている状態でユーザが表示パネルに触れると、表示パネルに初期画面が表示される前に、終了情報に基づく情報が表示される。このため、ユーザの視野に表示パネルを含む場合に、画像形成装置の表示パネルに、ユーザに有益な情報を表示することができる。その結果、ユーザに有益な情報、または、管理者がユーザに伝えたい情報を、画像形成装置のユーザに報知することができる。
【0128】
なお、スクリーンセーバ表示モードへの移行時間(S1510における「予め定められた時間」)は、ユーザまたは管理者により適宜に設定される。
【0129】
また、画像形成装置150は、通常モードからスクリーンセーバ表示モードへの移行条件が成立する毎にサーバコンピュータ100へ表示情報を要求したり、スクリーンセーバ表示モードから通常モードへの復帰条件が成立する毎にサーバコンピュータ100へ終了情報を要求したりするようにしなくても構わない。たとえば、毎日1回、予め定められた時刻(通信トラフィックが少ない時間帯が好ましい。)に、画像形成装置150は、サーバコンピュータ100へ表示情報および終了情報を要求して、ハードディスク302に記憶するようにして、条件が満足される毎にハードディスク302から表示情報または終了情報を読出すようにしても構わない。
【0130】
<変形例>
以下に、本発明の変形例に係る画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置(図3〜図5)の構造については上述した実施の形態と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。本発明の適用は、このような画像形成装置以外の情報機器であっても構わないことも、上述した実施の形態と同じである。
【0131】
本変形例に係る画像形成装置150においては、図6のメッセージ管理テーブルに示した1つまたはそれより多い表示情報および1つまたはそれより多い終了情報をハードディスク302に記憶する点、および、CPU300により実行されるプログラムは、サーバコンピュータ100と通信しない点が、上述した実施の形態と異なる(本変形例ではサーバコンピュータは必須ではないことになる)。それ以外については上述した実施の形態と同じである。それらの構造および作用は上述した実施の形態と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
【0132】
図12は、本変形例に係る画像形成装置150で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。なお、図12に対応する図7と同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらの処理の内容は上述した実施の形態と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。また、上述した実施の形態と同じように、画像形成装置150のCPU300は、このようなプログラムと並行して、画像形成装置としての一般的機能を実現するプログラムを実行する。しかしながら、そのプログラムは、本発明の本質的部分とは直接関係するものではないので、その詳細についてはここでは説明しない。
【0133】
図12を参照して、S2000にて、CPU300は、自機に記憶された表示情報を読出す。このとき、CPU300は、ハードディスク302に記憶された表示情報を読出す。
【0134】
S2010にて、CPU300は、自機に記憶された終了情報を読出す。このとき、CPU300は、ハードディスク302に記憶された終了情報を読出す。
【0135】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本変形例に係る画像形成装置150においても、上述した実施の形態のようにサーバコンピュータと通信することを行なわなくても、上述した実施の形態と同様に、スクリーンセーバとして表示されている状態でユーザが表示パネルに触れると、表示パネルに終了情報に基づく情報を表示することができる。
【0136】
なお、画像形成装置150のハードディスク302に記憶される表示情報および終了情報は、本変形例のように画像形成装置150に予め記憶させておくことに加えて、ネットワーク回線400に接続されたパーソナルコンピュータを用いて、登録したり変更したり削除したりすることもできる。たとえば、管理者権限を備えたユーザがパーソナルコンピュータを用いてネットワークにログインして、このパーソナルコンピュータで、画像形成装置150の各種設定を変更可能に表示する閲覧ソフトウェアを起動させて、画像形成装置150のハードディスク302に記憶されている表示情報および終了情報を編集するようにすればよい。
【0137】
<さらなる変形例>
画像形成装置においては、大量の画像形成処理(コピー処理)を実行している場合に(ユーザが操作しない状態が継続しているか否かとは関係なく)、表示情報に基づきスクリーンセーバを表示パネル172に表示するようにしたり、終了情報に基づくユーザに有益な情報を表示パネル172に表示するようにしたりしても構わない。特に、終了情報を表示パネル172に表示するようにすると、コピー処理を単に待っているユーザに、有益な情報を報知することができる。
【0138】
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上述した実施の形態のみに限定されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
【符号の説明】
【0139】
100 サーバコンピュータ
106 (サーバコンピュータの)ハードディスク
110 (サーバコンピュータの)CPU
150 画像形成装置
166 操作装置
170 操作パネル
172 表示パネル
300 (画像形成装置の)CPU
302 ハードディスク
304 ネットワークインターフェイス
306 ROM
308 RAM
310 バス
400 ネットワーク回線
500 インターネット網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作画面と待機画面とを切り換えて表示する情報機器であって、
ユーザに情報を表示するための表示手段と、
ユーザが操作するための操作手段と、
前記表示手段を制御するための制御手段とを含み、
前記表示手段と前記操作手段とは接近して配置され、
前記制御手段は、
前記情報機器の状態についての予め定められた移行条件を満足すると、前記待機画面を表示するように、前記表示手段を制御するための移行制御手段と、
前記情報機器を使用するユーザの操作についての予め定められた復帰条件を満足すると、前記操作画面を表示するように、前記表示手段を制御するための復帰制御手段と、
前記待機画面を前記操作画面へ切り換える場合において、前記待機画面の表示を終了した後の前記操作画面の表示を開始する前に、前記操作画面および前記待機画面とは異なる情報を含む特定画面を表示するように、前記表示手段を制御するための切換制御手段とを含む、情報機器。
【請求項2】
前記切換制御手段は、予め定められた長さの時間において、前記特定画面を表示するように制御するための手段を含む、請求項1に記載の情報機器。
【請求項3】
前記切換制御手段は、前記特定画面を表示している時間において、ユーザが前記操作手段を操作すると、前記操作画面を表示するように制御するための手段を含む、請求項2に記載の情報機器。
【請求項4】
前記特定画面は、前記待機画面に含まれる情報に関係がある情報を含む、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の情報機器。
【請求項5】
前記特定画面は、前記情報機器を使用するユーザに関係がある情報を含む、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の情報機器。
【請求項6】
前記移行制御手段は、予め定められた長さの時間においてユーザが前記操作手段を操作していないという条件を満足すると、前記待機画面を表示するように制御するための手段を含む、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の情報機器。
【請求項7】
前記復帰制御手段は、ユーザが前記操作手段を操作したという条件を満足すると、前記操作画面を表示するように制御するための手段を含む、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の情報機器。
【請求項8】
前記待機画面は、スクリーンセーバ画面である、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の情報機器。
【請求項9】
前記表示手段は、前記操作手段の機能を実現するための、感圧式の選択ボタンを備える、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の情報機器。
【請求項10】
外部機器と通信するための通信手段と、
前記待機画面を表示するための情報および前記特定画面を表示するための情報のいずれかの情報を、前記外部機器から受信するための手段とをさらに含む、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の情報機器。
【請求項11】
請求項1〜請求項10のいずれかに記載の情報機器の構成と、
記録用紙に画像を形成するための画像形成手段とを含む画像形成装置。
【請求項12】
前記画像形成手段により記録用紙に画像が形成されている場合に、前記特定画面を表示するように、前記表示手段を制御するための手段をさらに含む、請求項11に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−100239(P2011−100239A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−253678(P2009−253678)
【出願日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】