情報端末装置
【課題】本発明の目的は、光ビーコンおよび電波ビーコン等の複数種類の情報信号が受信可能な情報端末装置を提供するにある。
【解決手段】光信号送受信部1と、電波信号送受信部3と、FM多重受信部5と、光信号処理部2と、電波信号処理部4と、FM多重信号処理部6と、光データ,電波データ,FM多重データを切り換えて、そのうち一つを選択出力する切換部7と、切換部7を介して入出力されるデータを画像情報及び音声情報へ変換する画像処理部8および音声処理部9と、外部とのインターフェースを行なう表示・入出力部10と、信号送受信部1,3,5,信号処理部2,4,6,切換部7,画像処理部8,音声処理部9および表示・入出力部10の動作を制御するマイコン部11から構成され、受信する信号状態に対応して、切換部7の切り換え動作を行う。
【解決手段】光信号送受信部1と、電波信号送受信部3と、FM多重受信部5と、光信号処理部2と、電波信号処理部4と、FM多重信号処理部6と、光データ,電波データ,FM多重データを切り換えて、そのうち一つを選択出力する切換部7と、切換部7を介して入出力されるデータを画像情報及び音声情報へ変換する画像処理部8および音声処理部9と、外部とのインターフェースを行なう表示・入出力部10と、信号送受信部1,3,5,信号処理部2,4,6,切換部7,画像処理部8,音声処理部9および表示・入出力部10の動作を制御するマイコン部11から構成され、受信する信号状態に対応して、切換部7の切り換え動作を行う。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光あるいは電波信号を受信して、画像,音声あるいは文字等の情報を伝達する情報端末装置に係り、特に、車載用の装置として用いるに好適な情報端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の普及が進展するにつれ、道路交通状況の悪化が社会問題になっており、一般ユーザからこの打開策を要望する声が高まってきている。そこで、この一つの解決策としてVICS(Vehicle Information & Communication System)と呼ばれる車載情報通信システムが提案され、実用化に向けて実験が繰り返されている。このシステムは、複数の通信メディア、すなわち、光ビーコン,電波ビーコンからなっており、一般幹線道路では光ビーコンからの情報を、高速道路では電波ビーコンからの情報が得られる。
【0003】さらに、通信メデイアとして、FM多重も検討されており、FM放送が受信可能な地域においてはFM多重放送からの情報が得られる。FM放送として送信されるFM多重は、光ビーコンや電波ビーコンに比べて受信可能地域が広いという特性を有している。FM多重放送によって、文字や簡単な図形を送信することが可能となっている。
【0004】ユーザは、車に情報端末装置を搭載し、それぞれの交通情報を得、これを活用することで、ユーザ自身でルート選択を行えるものである。これによって、交通流の集中化を防止でき、安全かつ円滑に目的地に到達することが可能である。
【0005】従来の電波ビーコン信号を受信する情報端末装置としては、例えば、特開平2−183399号公報に記載の情報端末装置が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、VICSでは、光や電波等の、それぞれの通信メディアに対応した情報端末装置をそれぞれ備えねばならず、搭載スペースが限定されている車両では、形状あるいはコスト面等で、VICSのそれぞれの情報端末を搭載できないケースが考えられるという問題がある。
【0007】本発明の目的は、光ビーコンおよび電波ビーコン等の複数種類の情報信号が受信可能な情報端末装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、複数の情報信号をそれぞれ受信する複数の受信部と、これらの複数の受信部において受信したそれぞれの情報信号に含まれるデータを求める複数の信号処理部と、これらの複数の信号処理部で求められたデータから文字情報,音声情報及び画像情報のうちの少なくとも一つの形態の情報に変換する情報処理部と、上記受信部,上記信号処理部及び上記情報処理部を制御するマイコン部とを備えたものであり、このように構成することにより、複数の情報信号が受信可能とし得るものとなる。
【0009】上記情報端末装置において、好ましくは、少なくとも上記信号処理部と上記マイコン部は、一つの筺体内に収容するように構成することにより、装置を小型化し得るものとなる。
【0010】上記情報端末装置において、好ましくは、上記受信部と上記信号処理部と上記マイコン部が、一つの筺体内に収容するように構成することにより、装置を小型化し得るものとなる。
【0011】上記情報端末装置において、好ましくは、上記受信部と上記信号処理部と上記情報端処理部と上記マイコン部が、一つの筺体内に収容するように構成することにより、装置を小型化し得るものとなる。
【0012】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記情報処理部によって変換された情報を表示・出力する表示・出力部を備え、上記受信部と上記信号処理部と上記情報端処理部と上記マイコン部と上記表示・出力部が、一つの筺体内に収容するように構成することにより、装置を小型化し得るものとなる。
【0013】上記情報端末装置において、好ましくは、上記複数の情報信号は、光ビーコン信号及びFM多重信号であり、上記複数の受信部は、それぞれ、光信号受信部及びFM多重受信部であり、上記複数の信号処理部は、それぞれ、光信号処理部及びFM多重信号処理部から構成することにより、光ビーコン信号及びFM多重信号が受信可能とし得るものとなる。
【0014】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記複数の情報信号として、電波信号が含まれ、上記複数の受信部として、電波信号受信部を有し、上記複数の信号処理部として、電波信号処理部から構成することにより、電波ビーコン信号及びFM多重信号が受信可能とし得るものとなる。
【0015】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記複数の信号処理部からの信号を選択的に切換えて、上記情報処理部に入力する切換手段とを備えたものであり、このように構成することにより、複数の情報信号が選択的に受信可能とし得るものとなる。
【0016】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記切換手段の切り換えを強制的に行う入力スイッチを備えたものであり、このように構成することにより、複数の情報信号が操作者の意図に基づいて任意に選択して受信可能とし得るものとなる。
【0017】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記受信部は、受信した信号のキャリアを検出するキャリア検出手段を備え、上記マイコン部は、上記キャリア検出手段の出力に基づいて、上記切換手段を制御して、キャリアのある信号に対応する信号処理手段から出力を上記情報処理部に入力するものであり、かかる構成により、最適な情報信号を自動的に選択して受信可能とし得るものとなる。
【0018】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記情報信号として、GPS信号を受信するGPS信号受信部を備え、上記マイコン部は、上記GPS信号受信部によって検出された位置情報に基づいて上記複数の情報信号の内の任意の一つを選択するように、上記切換部に制御信号を出力するものであり、かかる構成により、最適な情報信号を自動的に選択して受信可能とし得るものとなる。
【0019】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記複数の信号処理部から出力されるデータのフォーマットを統一したデータフォーマットに変換するフォーマット変換信号信号部を備えたものであり、かかる構成により、ナビゲーション装置との接続を容易にし得るものとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態について、図1乃至図5を用いて説明する。図1は、本発明の一実施の形態による情報端末装置のブロック図である。
【0021】図1において、本実施の形態の情報端末装置は、光ビーコン信号を送受信する光信号送受信部1と、光信号送受信部1に入出力されるデータを処理する光信号処理部2とから構成される。また、電波ビーコン信号を送受信する電波信号送受信部3と、電波信号送受信部3に入出力されるデータを処理する電波信号処理部4を備えている。さらに、FM多重信号を受信するFM多重受信部5と、FM多重データを処理するFM多重信号処理部6を備えている。
【0022】さらに、光信号処理部2,電波信号処理部4およびFM多重信号処理部6の出力は、切換部7に接続されており、切換部7は、これらのうち一つをマイコン部11からの指令により選択して出力する。
【0023】マイコン部11は、CPUおよび記憶部から構成され、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波送受信部3,電波送受信部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6の制御を行うとともに、光送受信部1および電波送受信部3からの光ビーコン信号あるいは電波ビーコン信号のキャリア検出によって、切換部7を制御して、光ビーコン,電波ビーコン,FM多重放送の各メディアのうち、必要とされるメディアのデータ信号を、切換部7から出力する。
【0024】さらに、切換部7を介して入出力されるデータを画像情報、音声情報へ変換する画像処理部8および音声処理部9と、これら変換された情報を表示・出力するとともに、外部からの入力を可能とする表示・入出力部10を備えている。画像処理部8,音声処理部9および表示・入出力部10の動作は、マイコン部11によって制御される。
【0025】従来のものでは、光ビーコン,電波ビーコン,およびFM多重放送のそれぞれのメディアの送受信,信号処理から成る受信端末を個別に構成し、ナビゲーション等の表示装置に接続する場合には、それぞれの受信端末の設置スペースの確保し、接続ケーブルを複数設ける等の必要がある他、必要とするメディアを選択する機能をナビゲーションに付加しなければならなかった。
【0026】しかし、本実施の形態によれば、筐体,回路基板,マイコン等を共用できるので、装置の小型化,低価格化が図れるだけでなく、煩雑なケーブル配線もなく、光ビーコン,電波ビーコン,FM多重放送からの必要な情報を必要なときに一つの情報端末で得ることができ、使い勝手の良い情報端末装置を提供できる。
【0027】本実施の形態の情報端末装置を使用する場合には、複数の情報の中から必要とする情報を的確に選択することが重要であり、以下にその選択手段について、さらに、図2乃至図4を用いて詳細に述べる。
【0028】選択手段は自車両が電波ビーコンあるいは光ビーコンの通信エリアにいるかどうかを判断して行うもので、まず、通信範囲内かどうかの判断方法について説明する。
【0029】図2は、本発明の一実施の形態による情報端末装置の光信号送受信部の構成を示すブロック図である。
【0030】図2において、光信号送受信部1は、光ビーコン信号を受け入れる受光素子を備える受光部101と、受光した光信号を増幅する増幅部102と、受光部101からの信号の直流成分をカットするハイパスフィルタ103と、フィルタ103を通過した光信号を増幅する増幅部104と、増幅された信号の波形を成形して受信データとして光信号処理部2へ出力する波形成形部105と、受信された光信号の強度が予め定めたレベルに達しているかどうか検出してその結果をマイコン部11へ出力するレベル検出部106とを有する。ここで、レベル検出部106は、車両が光ビーコン情報を受信可能な領域にいるかどうかの判断のために設けられており、キャリア信号のレベルを検出して、そのレベルが予め定められたレベルより、大きい時には、キャリア検出信号をマイコン部11に出力する。マイコン部11は、そのキャリア検出信号に基づいて、車両が光ビーコン情報を受信可能な領域にいると判断して、切換部7を切り換えて、光信号処理部2からの信号を画像処理部8及び音声処理部9に出力する。
【0031】光信号送受信部1は、さらに、投光部112、駆動部111、光出力調整部113を有しており、マイコン部11から送られてくる送信データに基づいて、駆動部111は、投光部112を駆動して、光信号を送出する。投光部112からの出力は、光出力調整部113によって制御され、駆動部111にフィードバックされる。ここで、送信データとしては、目標位置までどの程度の時間が掛かるかを光ビーコン装置に問い合わせるデータ要求等がある。
【0032】図3は、本発明の一実施の形態による情報端末装置の電波信号送受信部の構成を示すブロック図である。
【0033】図3において、電波信号送受信部3は、電波ビーコン信号の送受信アンテナ301と、アンテナ301へ接続され、送信,受信の各々の周波数を同時に通過させることが可能なバンドパスフィルタ(デュプレクサ)302と、受信された電波信号の増幅を行う増幅部303と、増幅された信号の周波数を数十MHz程度の中間周波数に変換する周波数変換部304と、周波数変換された電波信号を増幅する増幅部305とを有している。
【0034】電波信号送受信部3は、さらに、増幅部305で増幅された信号を受け入れてAM復調を行うAM復調部306と、AM復調された信号の不必要な周波数成分を除くバンドパスフィルタ307と、フィルタ307を通過した信号波形を成形してAM受信データとして電波信号処理部4へ出力する波形成形部308と、フィルタ307からの信号を受入れ、この信号に基づいて、AM復調信号を安定に受信するための利得調整電圧を発生して増幅器305へ出力すると共に、この電圧信号をキャリア検出信号としてマイコン部11へ出力する振幅調整部309とを有する。振幅調整部309は、フィルタ307の出力レベルが高すぎる場合に、増幅部305のゲインを下げるように動作する。
【0035】ここで、振幅調整部309は、電波ビーコン信号のキャリア信号の強度に対応しているため、この出力を利用して電波ビーコンによる通信エリア検出を実行することができる。即ち、振幅調整部309は、車両が光ビーコン情報を受信可能な領域にいるかどうかの判断のために設けられており、キャリア信号のレベルを検出して、そのレベルが予め定められたレベルより、大きい時には、キャリア検出信号をマイコン部11に出力する。マイコン部11は、そのキャリア検出信号に基づいて、車両が電波ビーコン情報を受信可能な領域にいると判断して、切換部7を切り換えて、電波信号処理部4からの信号を画像処理部8及び音声処理部9に出力する。なお、振幅調整部309は、光送受信部1のレベル検出部106に対応する。
【0036】ここで、AM変調の電波ビーコン信号は、ある方向に対しては、正相のAM変調信号として送信されており、この方向と180゜異なる方向に対しては、逆相のAM変調信号として送信されているため、このAM変調の信号の位相が逆点したことを検出することにより、電波ビーコンの位置を検出する為に、用いられている。
【0037】電波信号送受信部3は、さらに、増幅部305から出力される信号が入力されて、その信号のFM復調を行うFM復調部310と、FM復調された信号に含まれる中間周波数成分をカットするローパスフィルタ311と、フィルタ311を通過した信号波形を波形成形して受信データとして電波信号処理部4に出力する波形成形部312を備えている。波形成形部312からのFM復調された出力は、交通情報に関するデータを含むものである。
【0038】電波信号送受信部3は、さらに、電波信号処理部4から入力される送信データを受け入れてFM変調を行うFM変調部350と、データ信号の振幅レベルを調整して所定の周波数偏移とする振幅調整部351と、FM変調された信号の周波数偏移が過度とならないようにするためにリミッタとして機能する周波数偏移調整部352と、FM変調された送信信号を送信周波数に変換する周波数変換部353と、出力段からの影響で発振周波数が変動するのを防止する緩衝増幅部354と、周波数変換された送信信号を増幅する電力増幅部355とを備えている。ここで、送信データとしては、目標位置までどの程度の時間が掛かるかを光ビーコン装置に問い合わせるデータ要求等がある。
【0039】また、マイコン部からの周波数設定データを受け入れるとともに、基準発振器360からの基準発振信号を設定された周波数に調整する周波数調整部361は、周波数偏移調整部352からの出力を受け入れて周波数を調整する。周波数調整部361の出力は、電圧制御発振器362に入力し、電圧制御発振器362の発振周波数を変化させる。電圧制御発振器362の出力は、周波数調整部361にも供給され、周波数設定値となるように、周波数調整部361の出力が変化する。電圧制御発振器362は、ローカル発振器として機能し、受信部を動作させる時には、マイコン部から受信用の周波数設定値が送られてきて、電圧制御発振器362の出力が周波数変換部304に入力し、また、送信時には、送信用の周波数設定値がマイコン部から送られてきて、電圧制御発振器362の出力が周波数変換部353に入力する。
【0040】次に、図4を用いて、レベル検出部106および振幅調整部309の信号を基に、電波ビーコンあるいは光ビーコンとの通信エリア内かどうかを示す切換信号を用いた切り換え動作について説明する。図4は、本発明の一実施の形態による情報端末装置のマイコン部における切り換え動作のフローチャートである。
【0041】ステップ1001において、マイコン部11は、光送受信部1のレベル検出部106および電波送受信部3の振幅調整部309からの信号を、マイコン部11に入力する。ステップ1002において、マイコン部11は、図2に示したレベル検出器106からのキャリア検出信号若しくは図3に示した振幅調整部309からのキャリア信号を受けて、ビーコン信号のキャリアが検出されているかどうかを監視する。本実施の形態において、通信エリアの判定は、例えば、レベル検出部106または振幅調整部309からの信号の信号強度が、一定値に達しているかどうかを判定することで、キャリアが検出されているかどうかを判断する。
【0042】ステップ1002において、キャリア信号が検出されると、ステップ1003において、マイコン部11は、検出されたキャリアが、光ビーコン信号によるものか,電波ビーコン信号によるものかを判定する。検出されたキャリアが電波によるものであれば、ステップ1004に進んで、マイコン部11は、切換部7に制御信号を出力して、切換部7のバスを切り換えることで、電波信号処理部4とマイコン部11とをデータの入出力が可能な状態とする。検出されたキャリアが光によるものであれば、ステップ1009に進むが、この点については、後述する。
【0043】次に、ステップ1005において、マイコン部11は、電波信号処理部4に送信データとして所定のデータ要求信号を送り、データ要求を電波ビーコン装置に対して送信する。また、このデータ要求に対して電波ビーコン装置から送られてきたデータ,例えば、目的地までの所要時間や、データ要求とは別に、通常、電波ビーコン装置から送信されている交通情報のデータを受信する。このようにして、データの入出力を行う。どのようなデータ要求信号を送るかは、ビーコン送出装置側の構成にもよるが、所望するデータを特定できるものであれば良く、例えば、目的地までの所要時間を求める要求であれば、その要求を電波ビーコン装置側が特定できるものであればよい。また、上述したように、通常の交通情報のように、送出装置側が、データ要求信号を必要としない場合は、ビーコン信号の受信を直ちに開始する。
【0044】次に、ステップ1006において、マイコン部11は、キャリアが続けて検出されているかどうかを再判定し、キャリアが検出されなくなった場合には、ステップ1001へ戻って、キャリアの検出入力を行う。これは、データの通信途中に、電波通信エリアを離脱したり、遮蔽物などにより電波が遮断される等の原因により、通信不良が起こった場合を想定しているためであり、その対応処理としてこのステップが設けられている。本実施の形態では、通信不良時のデータはすべて廃棄するものとしている。しかし、前部あるいは一部を残したまま、通信再開時に不足分をとりこむようにしても良い。
【0045】ステップ1006において、キャリア検出が続けてあれば、ステップ1007において、マイコン部11は、電波信号処理部4に制御指令を送り、電波信号処理部4でのデータ処理を実行する。ステップ1008において、マイコン部11は、電波信号処理部4で処理されたデータを、画像処理部8または音声処理部9へ転送する。ここで、データ転送においては、処理されたデータを逐次転送しても良く、また、目的とするデータをすべて取得した後に、一度に転送しても良い。
【0046】また、ステップ1002において、キャリア信号が検出されると、ステップ1003において、マイコン部11は、検出されたキャリアが、光ビーコン信号によるものか,電波ビーコン信号によるものかを判定し、検出されたキャリアが光によるものであれば、ステップ1009に進んで、マイコン部11は、切換部7に制御信号を出力して、切換部7のバスを切り換えることで、光信号処理部2とマイコン部11とをデータの入出力が可能な状態とする。
【0047】次に、ステップ1010において、マイコン部11は、光信号処理部2に送信データとして所定のデータ要求信号を送り、データ要求を光ビーコン装置に対して送信する。また、このデータ要求に対して光ビーコン装置から送られてきたデータ,例えば、目的地までの所要時間や、データ要求とは別に、通常、電波ビーコン装置から送信されている交通情報のデータを受信する。このようにして、データの入出力を行う。どのようなデータ要求信号を送るかは、ビーコン送出装置側の構成にもよるが、所望するデータを特定できるものであれば良く、例えば、目的地までの所要時間を求める要求であれば、その要求を光ビーコン装置側が特定できるものであればよい。また、上述したように、通常の交通情報のように、送出装置側が、データ要求信号を必要としない場合は、ビーコン信号の受信を直ちに開始する。
【0048】次に、ステップ1011において、マイコン部11は、キャリアが続けて検出されているかどうかを再判定し、キャリアが検出されなくなった場合には、ステップ1001へ戻って、キャリアの検出入力を行う。これは、データの通信途中に、光通信エリアを離脱したり、遮蔽物などにより光が遮断される等の原因により、通信不良が起こった場合を想定しているためであり、その対応処理としてこのステップが設けられている。本実施の形態では、通信不良時のデータはすべて廃棄するものとしている。しかし、前部あるいは一部を残したまま、通信再開時に不足分をとりこむようにしても良い。
【0049】ステップ1011において、キャリア検出が続けてあれば、ステップ1012において、マイコン部11は、光信号処理部4に制御指令を送り、光信号処理部2でのデータ処理を実行する。ステップ1008において、マイコン部11は、光信号処理部2で処理されたデータを、画像処理部8または音声処理部9へ転送する。ここで、データ転送においては、処理されたデータを逐次転送しても良く、また、目的とするデータをすべて取得した後に、一度に転送しても良い。
【0050】次に、ステップ1002において、キャリアが検出されない場合には、マイコン部11は、光ビーコンおよび電波ビーコンの通信エリア外であると判断し、ステップ1021において、マイコン部11は、切換部7のバスを切り換えることで、FM多重信号処理部6からマイコン部11へのデータの入力が可能な状態とし、さらに、ステップ1022において、FM多重信号処理部6にデータを取り込む。
【0051】また、データを取り込んだ後、ステップ1023において、マイコン部11は、光及び電波のビーコン信号のキャリアをレベル検出部106及び振幅調整部309から取り込み、ステップ1024において、ビーコン信号の受信状態を再度チェックする。受信状態であれば、ステップ1003に進み、光ビーコン若しくは電波ビーコンの信号を受信するようにする。これは、FM多重信号は、広い範囲をカバーするものであり、それに対して、電波ビーコンのカバー範囲は狭く、光ビーコンのカバー範囲は、さらに狭い。従って、より狭いカバー範囲のものに対して高い優先度を与えるようにして、より優先度の高い信号を優先して受信するようにする。
【0052】さらに、ステップ1025において、マイコン部11は、FM多重信号処理部6に制御信号を送り、FM多重信号処理部6は、データ処理を実行する。ステップ1008において、マイコン部11は、FM多重信号処理部6で処理されたデータを、画像処理部8または音声処理部9へ転送する。ここで、データ転送においては、処理されたデータを逐次転送しても良く、また、目的とするデータをすべて取得した後に、一度に転送しても良い。
【0053】このようにして、光ビーコン信号、電波ビーコン信号およびFM多重信号の受信を行えば、必要とする最適情報を自動的に得ることが可能となり、使い易い情報端末装置が提供できる。
【0054】図5は、本発明の一実施の形態による情報端末装置の外観図である。
【0055】情報端末装置21は、マンマシーンインタフェースとして、画像データを表示するディスプレイ22と、入力スイッチ23と、音声入力が可能なマイク24と、音声情報を聞くことができるスピーカ25を有する。スイッチ23a,23b,23cはそれぞれ光ビーコン受信、電波ビーコン受信、FM多重受信を選択するスイッチであり、使用者が望みの情報を得るために設けたものである。マイク24から入力された音声情報は、音声認識ICによって識別され、スイッチ23a,23b,23cと同様な機能を果たしている。即ち、運転者は、運転中にスイッチ操作を行うことは集中力を欠く場合があるので、安全性を考慮して、マイク24からの入力も可能としている。
【0056】ディスプレイ22は、図1に示した表示・入出力部10の中の表示部を構成しており、他の入出力部や光信号送受信部1,光信号処理部2,電波信号送受信部3,電波信号処理部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6,切換部7,画像処理部8,音声処理部9,マイコン部11は、情報端末装置21の筺体内に一体的に収容されている。この一体化された情報端末装置21は、車両の運転席の前のダッシュボードの上等に固定取付される。従って、光信号送受信部1の中の受光部101及び投光部112は、この筺体の側面若しくは後面で外部光を検知できる位置に配置され、また、電波信号送受信部3の中のアンテナ301及びFM多重受信部5の中のアンテナは、筺体の側面の電波を受信しやすい位置に配置されている。
【0057】筺体の中には、切換部7も収容されており、光ビーコン,電波ビーコン及びFM多重信号は、自動的に切換えて出力,表示される。しかしながら、例えば、高速道路と一般幹線道路が近接する位置で、光ビーコンと電波ビーコンの信号を両方検知できる場合には、一方の例えば、光ビーコンに優先度が与えられているが、この時、車両が一般幹線道路を走行中には、光ビーコンよりも電波ビーコンの信号を受信して、一般幹線道路の交通情報を得たいと思うので、そのような場合には、スイッチ23bを押して、電波ビーコンの信号を強制的に取り込むようにしてもよい。
【0058】また、マイコン11の中の記憶部の領域として、光ビーコンからのデータ信号に対して音声データ及び画像処理を施した信号を記憶する領域と、電波ビーコンからのデータ信号に対して音声データ及び画像処理を施した信号を記憶する領域と、FM多重信号に対して音声データ及び画像処理を施した信号を記憶する領域を設け、それぞれの画像処理を施した信号を読みだし、デイスプレイ上に同時に表示すれば、全ての信号を同時に認識することが可能となる。音声情報については、同時に出力すると認識できないため、先着の音声データから順次、音声処理し、出力するようにする。
【0059】なお、光信号送受信部1,電波信号送受信部3及びFM多重受信部5は、筺体とは別体に構成し、それぞれ、光ビーコン信号や、電波ビーコン信号やFM多重信号を受信しやすい適当な位置に配置し、その他の部分を筺体に一体化して、ダッシュボードの上等に固定配置してもよい。
【0060】本実施の形態によれば、このような構成とすることで、高速道路では電波ビーコンから、一般幹線道路では光ビーコンから、一般道路ではFM多重放送局からそれぞれ交通情報等が得られ、常に、必要とする最適情報を得ることが可能となる。
【0061】次に、図6を用いて、本発明の他の実施の形態について説明する。図6は、本発明の他の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。図6において、図1と同一符号は、同一部分を表している。
【0062】図6において、図1の実施の形態と異なるのは、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波送受信部3,電波送受信部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6,切換部7およびマイコン部12で構成される複合受信部20を一つの筐体に収め、切換部7から出力される各メディアのデータ信号は、インターフェースを統一し、共通の出力端子13から出力される点である。
【0063】本実施の形態の情報端末装置は、光ビーコン信号を送受信する光信号送受信部1と、光信号送受信部1に入出力されるデータを処理する光信号処理部2とから構成される。また、電波ビーコン信号を送受信する電波信号送受信部3と、電波信号送受信部3に入出力されるデータを処理する電波信号処理部4を備えている。さらに、FM多重信号を受信するFM多重受信部5と、FM多重データを処理するFM多重信号処理部6を備えている。
【0064】さらに、光信号処理部2,電波信号処理部4およびFM多重信号処理部6の出力は、切換部7に接続されており、切換部7は、これらのうち一つをマイコン部12からの指令により選択して出力する。
【0065】マイコン部12は、CPUおよび記憶部から構成され、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波送受信部3,電波送受信部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6の制御を行うとともに、光送受信部1および電波送受信部3からの光ビーコン信号あるいは電波ビーコン信号のキャリア検出によって、切換部7を制御して、光ビーコン,電波ビーコン,FM多重放送の各メディアのうち、必要とされるメディアのデータ信号を、切換部7から出力する。
【0066】さらに、切換部7を介して入出力されるデータを画像情報、音声情報へ変換する画像処理部8および音声処理部9と、これら変換された情報を表示・出力するとともに、外部からの入力を可能とする表示・入出力部10を備えている。画像処理部8,音声処理部9および表示・入出力部10の動作は、マイコン部14によって制御される。
【0067】即ち、マイコン部12は、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波送受信部3,電波送受信部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6,切換部7の動作制御を行う。出力端子13からのそれぞれのメディアのデータ信号は、一つの共通の信号ケーブルにより、画像処理部8,音声処理部9,表示・入出力部10,マイコン部14を基本構成とする出力装置30に入力され、各メディアの情報が表示、出力される。
【0068】ここで、出力装置30としては、既存のナビゲーション装置を使用することができる。最近のナビゲーション装置では、VICSとの接続を考えて、VICS入力端子を備えた装置が発売されており、複合受信部20からは各メディアのデータ信号が共通のインターフェース、共通のケーブルで出力されるので、共通の出力端子13をVICS入力端子に接続することができる。
【0069】また、複合受信部20と画像処理部8,音声処理部9およびマイコン部14で構成される複合受信部40を一つの筐体に収め、これを表示・入出力部10を構成するディスプレイに接続して用いても良い。この場合には、マイコン部12とマイコン部14を一つのマイコン置き換えることもできる。
【0070】なお、光信号送受信部1,電波信号送受信部3及びFM多重受信部5は、筺体とは別体に構成し、それぞれ、光ビーコン信号や、電波ビーコン信号やFM多重信号を受信しやすい適当な位置に配置し、その他の部分を筺体に一体化して、ダッシュボードの上等に固定配置してもよい。
【0071】本実施の形態によれば、このような構成とすることで、高速道路では電波ビーコンから、一般幹線道路では光ビーコンから、一般道路ではFM多重放送局からそれぞれ交通情報等が得られ、常に、必要とする最適情報を得ることが可能となるだけでなく、既存のナビゲーション装置と簡単に接続できる。
【0072】次に、図7を用いて、本発明の第3の実施の形態について説明する。図7は、本発明の第3の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。図7において、図1と同一符号は、同一部分を表している。
【0073】図7において、図1の実施の形態と異なるのは、GPS信号を受信して位置データを得るGPS信号受信部80が追加されている点である。
【0074】本実施の形態の情報端末装置は、光ビーコン信号を送受信する光信号送受信部1と、光信号送受信部1に入出力されるデータを処理する光信号処理部2とから構成される。また、電波ビーコン信号を送受信する電波信号送受信部3と、電波信号送受信部3に入出力されるデータを処理する電波信号処理部4を備えている。さらに、FM多重信号を受信するFM多重受信部5と、FM多重データを処理するFM多重信号処理部6を備えている。
【0075】さらに、光信号処理部2,電波信号処理部4およびFM多重信号処理部6の出力は、切換部7に接続されており、切換部7は、これらのうち一つをマイコン部11からの指令により選択して出力する。
【0076】マイコン部11は、CPUおよび記憶部から構成され、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波送受信部3,電波送受信部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6の制御を行う。
【0077】さらに、切換部7を介して入出力されるデータを画像情報、音声情報へ変換する画像処理部8および音声処理部9と、これら変換された情報を表示・出力するとともに、外部からの入力を可能とする表示・入出力部10を備えている。画像処理部8,音声処理部9および表示・入出力部10の動作は、マイコン部11によって制御される。
【0078】さらに、GPS信号を受信して位置データを得るGPS信号受信部80を備えることにより、このGPS信号受信部80が受信するGPS信号の位置情報をマイコン11に取り込んで、マイコン11は、自車位置を知る。マイコン11の中の記憶部には、光ビーコン装置,電波ビーコン装置及びFM多重放送装置の位置情報及びそれぞれの装置の適用エリアの情報が、例えば、緯度・経度情報として記憶されているので、これらの緯度・経度情報と、自車位置を照合し、ビーコンが通信領域にある場合には、FM多重放送に代えて、ビーコン信号を受信するように、切換部7に制御信号を送り、自動的に受信切換を行うものである。また、2つのビーコンが受信可能である時には、予め付与してあった優先度に応じて、例えば、光ビーコンに高い優先度を与えて、ビーコンを選択することが可能である。
【0079】なお、FM多重放送信号よりえられるDGPS信号(Differential GPS信号)を利用すれば、GPS信号による位置誤差情報を得られるため、GPS信号による位置精度を高めることが可能となる。
【0080】また、ここで、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波信号送受信部3,電波信号処理部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6,切換部7,画像処理部8,音声処理部9,表示・入出力部10,マイコン部11は、情報端末装置の筺体内に一体的に収容されている。この一体化された情報端末装置は、車両の運転席の前のダッシュボードの上等に固定取付される。従って、光信号送受信部1の中の受光部101及び投光部112は、この筺体の側面若しくは後面で外部光を検知できる位置に配置され、また、電波信号送受信部3の中のアンテナ301及びFM多重受信部5の中のアンテナは、筺体の側面の電波を受信しやすい位置に配置されている。
【0081】なお、光信号送受信部1,電波信号送受信部3及びFM多重受信部5は、筺体とは別体に構成し、それぞれ、光ビーコン信号や、電波ビーコン信号やFM多重信号を受信しやすい適当な位置に配置し、その他の部分を筺体に一体化して、ダッシュボードの上等に固定配置してもよい。
【0082】本実施の形態においても、一体化構成とし、GPS信号を利用する受信自動選択切換を導入することにより、使い勝手の良い情報端末装置を提供できる。
【0083】次に、図8を用いて、本発明の第4の実施の形態について説明する。図8は、本発明の第4の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。図8において、図1と同一符号は、同一部分を表している。
【0084】本実施の形態は、図1の実施の形態と異なるのは、電波ビーコン送受信系統がなく、光ビーコン信号およびFM多重放送信号から情報を得る情報端末装置となっている点である。
【0085】本実施の形態の情報端末装置は、光ビーコン信号を送受信する光信号送受信部1と、光信号送受信部1に入出力されるデータを処理する光信号処理部2とから構成され、また、FM多重信号を受信するFM多重受信部5と、FM多重データを処理するFM多重信号処理部6を備えている。
【0086】さらに、光信号処理部2およびFM多重信号処理部6の出力は、切換部7に接続されており、切換部7は、これらのうち一つをマイコン部11からの指令により選択して出力する。マイコン部11による切換部7の制御は、図4に示したフローチャートと同様であるが、相違する点としては、電波信号の送受信がないため、ステップ1004,1005,1006,1007がなく、また、ステップ1003の判定もないため、ステップ1002及びステップ1024からは、ステップ1003をパスして、ステップ1009に処理が進む点である。従って、光信号送受信部1によって検出される光信号のキャリアの有無によって、キャリアがある場合には、マイコン部11は、切換部7を制御して、光信号処理部2の出力を画像処理部8及び音声処理部9に入力する。キャリアがない場合には、FM多重信号を画像処理部8及び音声処理部9に入力する。
【0087】マイコン部11は、CPUおよび記憶部から構成され、光信号送受信部1,光信号処理部2,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6の制御を行う。
【0088】さらに、切換部7を介して入出力されるデータを画像情報、音声情報へ変換する画像処理部8および音声処理部9と、これら変換された情報を表示・出力するとともに、外部からの入力を可能とする表示・入出力部10を備えている。画像処理部8,音声処理部9および表示・入出力部10の動作は、マイコン部11によって制御される。
【0089】本実施の形態では、通常はFM多重放送を受信し、光ビーコン信号のキャリア検出をした場合に光受信に切り換える。
【0090】また、ここで、光信号送受信部1,光信号処理部2FM多重受信部5,FM多重信号処理部6,切換部7,画像処理部8,音声処理部9,表示・入出力部10,マイコン部11は、情報端末装置の筺体内に一体的に収容されている。この一体化された情報端末装置は、車両の運転席の前のダッシュボードの上等に固定取付される。従って、光信号送受信部1の中の受光部101及び投光部112は、この筺体の側面若しくは後面で外部光を検知できる位置に配置され、また、FM多重受信部5の中のアンテナは、筺体の側面の電波を受信しやすい位置に配置されている。
【0091】なお、光信号送受信部1及びFM多重受信部5は、筺体とは別体に構成し、それぞれ、光ビーコン信号やFM多重信号を受信しやすい適当な位置に配置し、その他の部分を筺体に一体化して、ダッシュボードの上等に固定配置してもよい。
【0092】本実施の形態によれば、一般幹線道路では光ビーコンから、高速道路および一般道路ではFM多重放送から情報を得ることになるが、電波ビーコン送受信系統がない分、情報端末装置の小型化、低価格化が図れる。
【0093】次に、図9を用いて、本発明の第5の実施の形態について説明する。図9は、本発明の第5の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。図9において、図1と同一符号は、同一部分を表している。
【0094】図9において、図1の実施の形態と異なるのは、切換部7の後段に信号処理部50を新たに設けた点である。
【0095】本実施の形態の情報端末装置は、光ビーコン信号を送受信する光信号送受信部1と、光信号送受信部1に入出力されるデータを処理する光信号処理部2とから構成される。また、電波ビーコン信号を送受信する電波信号送受信部3と、電波信号送受信部3に入出力されるデータを処理する電波信号処理部4を備えている。さらに、FM多重信号を受信するFM多重受信部5と、FM多重データを処理するFM多重信号処理部6を備えている。
【0096】さらに、光信号処理部2,電波信号処理部4およびFM多重信号処理部6の出力は、切換部7に接続されており、切換部7は、これらのうち一つをマイコン部11からの指令により選択して出力する。
【0097】切換部7の出力は、信号処理部50に接続されるが、信号処理部50は、切換部7から出力されるそれぞれの情報をデータフォーマットを統一して、画像処理部8、音声処理部9から成る情報処理部に出力する。
【0098】マイコン部11は、CPUおよび記憶部から構成され、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波送受信部3,電波送受信部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6の制御を行う。
【0099】さらに、信号処理部50を介して入出力されるデータを画像情報、音声情報へ変換する画像処理部8および音声処理部9と、これら変換された情報を表示・出力するとともに、外部からの入力を可能とする表示・入出力部10を備えている。画像処理部8,音声処理部9および表示・入出力部10の動作は、マイコン部11によって制御される。
【0100】このような構成にすれば、画像処理部8及び音声処理部9から構成される情報処理部及び表示・入出力部10を除いて構成される情報端末装置60が、一体化されて一つの筺体内に構成され、統一されたデータフォーマットの信号を出力するので、ナビゲーション装置との接続が容易になる。
【0101】また、情報端末装置60と画像処理部8と音声処理部9から情報端末装置70を一体的に構成してもよい。
【0102】本実施の形態によれば、ナビゲーション装置との接続が容易になる。
【0103】次に、図10を用いて、本発明の第6の実施の形態について説明する。図10は、本発明の第6の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。
【0104】図10は、図9の第5の実施の形態で示した複数メディアから情報を受ける場合の一般的な情報受信端末構成の第6の実施の形態について示している。第1,第2,第3の情報メディアの信号はそれぞれのメディアに対応した第1,第2,第3の受信・信号処理部501,502,503で受信され、信号処理されて、データがフォーマット変換部504に入力する。フォーマット変換部504では各メディアのデータフォーマットの変換,統一を行う。フォーマットが統一されたデータは情報処理部505を介して出力部506より出力される。第1,第2,第3の受信・信号処理部501,502,503およびフォーマット変換部504より一体的に一つの筺体内に構成される複合受信部510は、データフォーマットを統一して信号を出力することにより、複数の情報メディアの信号を受信する場合でも、既存のナビゲーション装置との接続が容易にできる。
【0105】ここで、第1,第2,第3の情報メディアの信号としては、図9に示したような電波ビーコン信号,光ビーコン信号及びFM多重信号に限られるものでなく、例えば、デイジタル音声放送(Digital Audio Broardcasting)からの信号等をも含むものである。
【0106】本実施の形態によれば、複数の情報メディアの信号を受信する場合でも、既存のナビゲーション装置との接続が容易にできるものである。
【0107】次に、図11を用いて、本発明の第7の実施の形態について説明する。図11は、本発明の第7の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。
【0108】図11は、複数メディアから情報を受ける場合の一般的な情報受信端末構成について示しており、図10に示した第6の実施の形態と同一の機能のものは、図10と同じ符号を付している。図10の実施の形態と異なるのは、第2,第3の受信・信号処理部502,503の代わりに、第1の受信・信号処理部501のデータフォーマットと同様のデータフォーマットにて出力する受信・信号処理・フォーマット変換部602,603を設けた点である。
【0109】本実施の形態においても、受信・信号処理部501,受信・信号処理・フォーマット変換部602,603から一体的に一つの筺体内に構成される複合受信部610は、データフォーマットを統一して信号を出力することにより、複数の情報メディアの信号を受信する場合でも、既存のナビゲーション装置との接続が容易にできる。
【0110】本実施の形態によれば、複数の情報メディアの信号を受信する場合でも、既存のナビゲーション装置との接続が容易にできるものとなる。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、情報端末装置における光ビーコンおよび電波ビーコン等の複数種類の情報信号が受信可能となる。
【0112】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による情報端末装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態による情報端末装置の光信号送受信部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態による情報端末装置の電波信号送受信部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施の形態による情報端末装置のマイコン部における切換動作のフローチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態による情報端末装置の外観図である。
【図6】本発明の他の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態による情報端末装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態による情報端末装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態による情報端末装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態による情報端末装置の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態による情報端末装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…光信号送受信部
2…光信号処理部
3…電波信号送受信部
4…電波信号処理部
5…FM多重信号受信部
6…FM多重信号処理部
7…切換部
8…画像処理部
9…音声処理部
10…表示・入出力部
11,14…マイコン
20,40,510,610…複合受信部
21,60,70…情報端末装置
22…デイスプレイ
30…出力装置
50…信号処理部
80…GPS信号受信部
505…情報処理部
506…出力部
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光あるいは電波信号を受信して、画像,音声あるいは文字等の情報を伝達する情報端末装置に係り、特に、車載用の装置として用いるに好適な情報端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の普及が進展するにつれ、道路交通状況の悪化が社会問題になっており、一般ユーザからこの打開策を要望する声が高まってきている。そこで、この一つの解決策としてVICS(Vehicle Information & Communication System)と呼ばれる車載情報通信システムが提案され、実用化に向けて実験が繰り返されている。このシステムは、複数の通信メディア、すなわち、光ビーコン,電波ビーコンからなっており、一般幹線道路では光ビーコンからの情報を、高速道路では電波ビーコンからの情報が得られる。
【0003】さらに、通信メデイアとして、FM多重も検討されており、FM放送が受信可能な地域においてはFM多重放送からの情報が得られる。FM放送として送信されるFM多重は、光ビーコンや電波ビーコンに比べて受信可能地域が広いという特性を有している。FM多重放送によって、文字や簡単な図形を送信することが可能となっている。
【0004】ユーザは、車に情報端末装置を搭載し、それぞれの交通情報を得、これを活用することで、ユーザ自身でルート選択を行えるものである。これによって、交通流の集中化を防止でき、安全かつ円滑に目的地に到達することが可能である。
【0005】従来の電波ビーコン信号を受信する情報端末装置としては、例えば、特開平2−183399号公報に記載の情報端末装置が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、VICSでは、光や電波等の、それぞれの通信メディアに対応した情報端末装置をそれぞれ備えねばならず、搭載スペースが限定されている車両では、形状あるいはコスト面等で、VICSのそれぞれの情報端末を搭載できないケースが考えられるという問題がある。
【0007】本発明の目的は、光ビーコンおよび電波ビーコン等の複数種類の情報信号が受信可能な情報端末装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、複数の情報信号をそれぞれ受信する複数の受信部と、これらの複数の受信部において受信したそれぞれの情報信号に含まれるデータを求める複数の信号処理部と、これらの複数の信号処理部で求められたデータから文字情報,音声情報及び画像情報のうちの少なくとも一つの形態の情報に変換する情報処理部と、上記受信部,上記信号処理部及び上記情報処理部を制御するマイコン部とを備えたものであり、このように構成することにより、複数の情報信号が受信可能とし得るものとなる。
【0009】上記情報端末装置において、好ましくは、少なくとも上記信号処理部と上記マイコン部は、一つの筺体内に収容するように構成することにより、装置を小型化し得るものとなる。
【0010】上記情報端末装置において、好ましくは、上記受信部と上記信号処理部と上記マイコン部が、一つの筺体内に収容するように構成することにより、装置を小型化し得るものとなる。
【0011】上記情報端末装置において、好ましくは、上記受信部と上記信号処理部と上記情報端処理部と上記マイコン部が、一つの筺体内に収容するように構成することにより、装置を小型化し得るものとなる。
【0012】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記情報処理部によって変換された情報を表示・出力する表示・出力部を備え、上記受信部と上記信号処理部と上記情報端処理部と上記マイコン部と上記表示・出力部が、一つの筺体内に収容するように構成することにより、装置を小型化し得るものとなる。
【0013】上記情報端末装置において、好ましくは、上記複数の情報信号は、光ビーコン信号及びFM多重信号であり、上記複数の受信部は、それぞれ、光信号受信部及びFM多重受信部であり、上記複数の信号処理部は、それぞれ、光信号処理部及びFM多重信号処理部から構成することにより、光ビーコン信号及びFM多重信号が受信可能とし得るものとなる。
【0014】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記複数の情報信号として、電波信号が含まれ、上記複数の受信部として、電波信号受信部を有し、上記複数の信号処理部として、電波信号処理部から構成することにより、電波ビーコン信号及びFM多重信号が受信可能とし得るものとなる。
【0015】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記複数の信号処理部からの信号を選択的に切換えて、上記情報処理部に入力する切換手段とを備えたものであり、このように構成することにより、複数の情報信号が選択的に受信可能とし得るものとなる。
【0016】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記切換手段の切り換えを強制的に行う入力スイッチを備えたものであり、このように構成することにより、複数の情報信号が操作者の意図に基づいて任意に選択して受信可能とし得るものとなる。
【0017】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記受信部は、受信した信号のキャリアを検出するキャリア検出手段を備え、上記マイコン部は、上記キャリア検出手段の出力に基づいて、上記切換手段を制御して、キャリアのある信号に対応する信号処理手段から出力を上記情報処理部に入力するものであり、かかる構成により、最適な情報信号を自動的に選択して受信可能とし得るものとなる。
【0018】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記情報信号として、GPS信号を受信するGPS信号受信部を備え、上記マイコン部は、上記GPS信号受信部によって検出された位置情報に基づいて上記複数の情報信号の内の任意の一つを選択するように、上記切換部に制御信号を出力するものであり、かかる構成により、最適な情報信号を自動的に選択して受信可能とし得るものとなる。
【0019】上記情報端末装置において、好ましくは、さらに、上記複数の信号処理部から出力されるデータのフォーマットを統一したデータフォーマットに変換するフォーマット変換信号信号部を備えたものであり、かかる構成により、ナビゲーション装置との接続を容易にし得るものとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態について、図1乃至図5を用いて説明する。図1は、本発明の一実施の形態による情報端末装置のブロック図である。
【0021】図1において、本実施の形態の情報端末装置は、光ビーコン信号を送受信する光信号送受信部1と、光信号送受信部1に入出力されるデータを処理する光信号処理部2とから構成される。また、電波ビーコン信号を送受信する電波信号送受信部3と、電波信号送受信部3に入出力されるデータを処理する電波信号処理部4を備えている。さらに、FM多重信号を受信するFM多重受信部5と、FM多重データを処理するFM多重信号処理部6を備えている。
【0022】さらに、光信号処理部2,電波信号処理部4およびFM多重信号処理部6の出力は、切換部7に接続されており、切換部7は、これらのうち一つをマイコン部11からの指令により選択して出力する。
【0023】マイコン部11は、CPUおよび記憶部から構成され、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波送受信部3,電波送受信部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6の制御を行うとともに、光送受信部1および電波送受信部3からの光ビーコン信号あるいは電波ビーコン信号のキャリア検出によって、切換部7を制御して、光ビーコン,電波ビーコン,FM多重放送の各メディアのうち、必要とされるメディアのデータ信号を、切換部7から出力する。
【0024】さらに、切換部7を介して入出力されるデータを画像情報、音声情報へ変換する画像処理部8および音声処理部9と、これら変換された情報を表示・出力するとともに、外部からの入力を可能とする表示・入出力部10を備えている。画像処理部8,音声処理部9および表示・入出力部10の動作は、マイコン部11によって制御される。
【0025】従来のものでは、光ビーコン,電波ビーコン,およびFM多重放送のそれぞれのメディアの送受信,信号処理から成る受信端末を個別に構成し、ナビゲーション等の表示装置に接続する場合には、それぞれの受信端末の設置スペースの確保し、接続ケーブルを複数設ける等の必要がある他、必要とするメディアを選択する機能をナビゲーションに付加しなければならなかった。
【0026】しかし、本実施の形態によれば、筐体,回路基板,マイコン等を共用できるので、装置の小型化,低価格化が図れるだけでなく、煩雑なケーブル配線もなく、光ビーコン,電波ビーコン,FM多重放送からの必要な情報を必要なときに一つの情報端末で得ることができ、使い勝手の良い情報端末装置を提供できる。
【0027】本実施の形態の情報端末装置を使用する場合には、複数の情報の中から必要とする情報を的確に選択することが重要であり、以下にその選択手段について、さらに、図2乃至図4を用いて詳細に述べる。
【0028】選択手段は自車両が電波ビーコンあるいは光ビーコンの通信エリアにいるかどうかを判断して行うもので、まず、通信範囲内かどうかの判断方法について説明する。
【0029】図2は、本発明の一実施の形態による情報端末装置の光信号送受信部の構成を示すブロック図である。
【0030】図2において、光信号送受信部1は、光ビーコン信号を受け入れる受光素子を備える受光部101と、受光した光信号を増幅する増幅部102と、受光部101からの信号の直流成分をカットするハイパスフィルタ103と、フィルタ103を通過した光信号を増幅する増幅部104と、増幅された信号の波形を成形して受信データとして光信号処理部2へ出力する波形成形部105と、受信された光信号の強度が予め定めたレベルに達しているかどうか検出してその結果をマイコン部11へ出力するレベル検出部106とを有する。ここで、レベル検出部106は、車両が光ビーコン情報を受信可能な領域にいるかどうかの判断のために設けられており、キャリア信号のレベルを検出して、そのレベルが予め定められたレベルより、大きい時には、キャリア検出信号をマイコン部11に出力する。マイコン部11は、そのキャリア検出信号に基づいて、車両が光ビーコン情報を受信可能な領域にいると判断して、切換部7を切り換えて、光信号処理部2からの信号を画像処理部8及び音声処理部9に出力する。
【0031】光信号送受信部1は、さらに、投光部112、駆動部111、光出力調整部113を有しており、マイコン部11から送られてくる送信データに基づいて、駆動部111は、投光部112を駆動して、光信号を送出する。投光部112からの出力は、光出力調整部113によって制御され、駆動部111にフィードバックされる。ここで、送信データとしては、目標位置までどの程度の時間が掛かるかを光ビーコン装置に問い合わせるデータ要求等がある。
【0032】図3は、本発明の一実施の形態による情報端末装置の電波信号送受信部の構成を示すブロック図である。
【0033】図3において、電波信号送受信部3は、電波ビーコン信号の送受信アンテナ301と、アンテナ301へ接続され、送信,受信の各々の周波数を同時に通過させることが可能なバンドパスフィルタ(デュプレクサ)302と、受信された電波信号の増幅を行う増幅部303と、増幅された信号の周波数を数十MHz程度の中間周波数に変換する周波数変換部304と、周波数変換された電波信号を増幅する増幅部305とを有している。
【0034】電波信号送受信部3は、さらに、増幅部305で増幅された信号を受け入れてAM復調を行うAM復調部306と、AM復調された信号の不必要な周波数成分を除くバンドパスフィルタ307と、フィルタ307を通過した信号波形を成形してAM受信データとして電波信号処理部4へ出力する波形成形部308と、フィルタ307からの信号を受入れ、この信号に基づいて、AM復調信号を安定に受信するための利得調整電圧を発生して増幅器305へ出力すると共に、この電圧信号をキャリア検出信号としてマイコン部11へ出力する振幅調整部309とを有する。振幅調整部309は、フィルタ307の出力レベルが高すぎる場合に、増幅部305のゲインを下げるように動作する。
【0035】ここで、振幅調整部309は、電波ビーコン信号のキャリア信号の強度に対応しているため、この出力を利用して電波ビーコンによる通信エリア検出を実行することができる。即ち、振幅調整部309は、車両が光ビーコン情報を受信可能な領域にいるかどうかの判断のために設けられており、キャリア信号のレベルを検出して、そのレベルが予め定められたレベルより、大きい時には、キャリア検出信号をマイコン部11に出力する。マイコン部11は、そのキャリア検出信号に基づいて、車両が電波ビーコン情報を受信可能な領域にいると判断して、切換部7を切り換えて、電波信号処理部4からの信号を画像処理部8及び音声処理部9に出力する。なお、振幅調整部309は、光送受信部1のレベル検出部106に対応する。
【0036】ここで、AM変調の電波ビーコン信号は、ある方向に対しては、正相のAM変調信号として送信されており、この方向と180゜異なる方向に対しては、逆相のAM変調信号として送信されているため、このAM変調の信号の位相が逆点したことを検出することにより、電波ビーコンの位置を検出する為に、用いられている。
【0037】電波信号送受信部3は、さらに、増幅部305から出力される信号が入力されて、その信号のFM復調を行うFM復調部310と、FM復調された信号に含まれる中間周波数成分をカットするローパスフィルタ311と、フィルタ311を通過した信号波形を波形成形して受信データとして電波信号処理部4に出力する波形成形部312を備えている。波形成形部312からのFM復調された出力は、交通情報に関するデータを含むものである。
【0038】電波信号送受信部3は、さらに、電波信号処理部4から入力される送信データを受け入れてFM変調を行うFM変調部350と、データ信号の振幅レベルを調整して所定の周波数偏移とする振幅調整部351と、FM変調された信号の周波数偏移が過度とならないようにするためにリミッタとして機能する周波数偏移調整部352と、FM変調された送信信号を送信周波数に変換する周波数変換部353と、出力段からの影響で発振周波数が変動するのを防止する緩衝増幅部354と、周波数変換された送信信号を増幅する電力増幅部355とを備えている。ここで、送信データとしては、目標位置までどの程度の時間が掛かるかを光ビーコン装置に問い合わせるデータ要求等がある。
【0039】また、マイコン部からの周波数設定データを受け入れるとともに、基準発振器360からの基準発振信号を設定された周波数に調整する周波数調整部361は、周波数偏移調整部352からの出力を受け入れて周波数を調整する。周波数調整部361の出力は、電圧制御発振器362に入力し、電圧制御発振器362の発振周波数を変化させる。電圧制御発振器362の出力は、周波数調整部361にも供給され、周波数設定値となるように、周波数調整部361の出力が変化する。電圧制御発振器362は、ローカル発振器として機能し、受信部を動作させる時には、マイコン部から受信用の周波数設定値が送られてきて、電圧制御発振器362の出力が周波数変換部304に入力し、また、送信時には、送信用の周波数設定値がマイコン部から送られてきて、電圧制御発振器362の出力が周波数変換部353に入力する。
【0040】次に、図4を用いて、レベル検出部106および振幅調整部309の信号を基に、電波ビーコンあるいは光ビーコンとの通信エリア内かどうかを示す切換信号を用いた切り換え動作について説明する。図4は、本発明の一実施の形態による情報端末装置のマイコン部における切り換え動作のフローチャートである。
【0041】ステップ1001において、マイコン部11は、光送受信部1のレベル検出部106および電波送受信部3の振幅調整部309からの信号を、マイコン部11に入力する。ステップ1002において、マイコン部11は、図2に示したレベル検出器106からのキャリア検出信号若しくは図3に示した振幅調整部309からのキャリア信号を受けて、ビーコン信号のキャリアが検出されているかどうかを監視する。本実施の形態において、通信エリアの判定は、例えば、レベル検出部106または振幅調整部309からの信号の信号強度が、一定値に達しているかどうかを判定することで、キャリアが検出されているかどうかを判断する。
【0042】ステップ1002において、キャリア信号が検出されると、ステップ1003において、マイコン部11は、検出されたキャリアが、光ビーコン信号によるものか,電波ビーコン信号によるものかを判定する。検出されたキャリアが電波によるものであれば、ステップ1004に進んで、マイコン部11は、切換部7に制御信号を出力して、切換部7のバスを切り換えることで、電波信号処理部4とマイコン部11とをデータの入出力が可能な状態とする。検出されたキャリアが光によるものであれば、ステップ1009に進むが、この点については、後述する。
【0043】次に、ステップ1005において、マイコン部11は、電波信号処理部4に送信データとして所定のデータ要求信号を送り、データ要求を電波ビーコン装置に対して送信する。また、このデータ要求に対して電波ビーコン装置から送られてきたデータ,例えば、目的地までの所要時間や、データ要求とは別に、通常、電波ビーコン装置から送信されている交通情報のデータを受信する。このようにして、データの入出力を行う。どのようなデータ要求信号を送るかは、ビーコン送出装置側の構成にもよるが、所望するデータを特定できるものであれば良く、例えば、目的地までの所要時間を求める要求であれば、その要求を電波ビーコン装置側が特定できるものであればよい。また、上述したように、通常の交通情報のように、送出装置側が、データ要求信号を必要としない場合は、ビーコン信号の受信を直ちに開始する。
【0044】次に、ステップ1006において、マイコン部11は、キャリアが続けて検出されているかどうかを再判定し、キャリアが検出されなくなった場合には、ステップ1001へ戻って、キャリアの検出入力を行う。これは、データの通信途中に、電波通信エリアを離脱したり、遮蔽物などにより電波が遮断される等の原因により、通信不良が起こった場合を想定しているためであり、その対応処理としてこのステップが設けられている。本実施の形態では、通信不良時のデータはすべて廃棄するものとしている。しかし、前部あるいは一部を残したまま、通信再開時に不足分をとりこむようにしても良い。
【0045】ステップ1006において、キャリア検出が続けてあれば、ステップ1007において、マイコン部11は、電波信号処理部4に制御指令を送り、電波信号処理部4でのデータ処理を実行する。ステップ1008において、マイコン部11は、電波信号処理部4で処理されたデータを、画像処理部8または音声処理部9へ転送する。ここで、データ転送においては、処理されたデータを逐次転送しても良く、また、目的とするデータをすべて取得した後に、一度に転送しても良い。
【0046】また、ステップ1002において、キャリア信号が検出されると、ステップ1003において、マイコン部11は、検出されたキャリアが、光ビーコン信号によるものか,電波ビーコン信号によるものかを判定し、検出されたキャリアが光によるものであれば、ステップ1009に進んで、マイコン部11は、切換部7に制御信号を出力して、切換部7のバスを切り換えることで、光信号処理部2とマイコン部11とをデータの入出力が可能な状態とする。
【0047】次に、ステップ1010において、マイコン部11は、光信号処理部2に送信データとして所定のデータ要求信号を送り、データ要求を光ビーコン装置に対して送信する。また、このデータ要求に対して光ビーコン装置から送られてきたデータ,例えば、目的地までの所要時間や、データ要求とは別に、通常、電波ビーコン装置から送信されている交通情報のデータを受信する。このようにして、データの入出力を行う。どのようなデータ要求信号を送るかは、ビーコン送出装置側の構成にもよるが、所望するデータを特定できるものであれば良く、例えば、目的地までの所要時間を求める要求であれば、その要求を光ビーコン装置側が特定できるものであればよい。また、上述したように、通常の交通情報のように、送出装置側が、データ要求信号を必要としない場合は、ビーコン信号の受信を直ちに開始する。
【0048】次に、ステップ1011において、マイコン部11は、キャリアが続けて検出されているかどうかを再判定し、キャリアが検出されなくなった場合には、ステップ1001へ戻って、キャリアの検出入力を行う。これは、データの通信途中に、光通信エリアを離脱したり、遮蔽物などにより光が遮断される等の原因により、通信不良が起こった場合を想定しているためであり、その対応処理としてこのステップが設けられている。本実施の形態では、通信不良時のデータはすべて廃棄するものとしている。しかし、前部あるいは一部を残したまま、通信再開時に不足分をとりこむようにしても良い。
【0049】ステップ1011において、キャリア検出が続けてあれば、ステップ1012において、マイコン部11は、光信号処理部4に制御指令を送り、光信号処理部2でのデータ処理を実行する。ステップ1008において、マイコン部11は、光信号処理部2で処理されたデータを、画像処理部8または音声処理部9へ転送する。ここで、データ転送においては、処理されたデータを逐次転送しても良く、また、目的とするデータをすべて取得した後に、一度に転送しても良い。
【0050】次に、ステップ1002において、キャリアが検出されない場合には、マイコン部11は、光ビーコンおよび電波ビーコンの通信エリア外であると判断し、ステップ1021において、マイコン部11は、切換部7のバスを切り換えることで、FM多重信号処理部6からマイコン部11へのデータの入力が可能な状態とし、さらに、ステップ1022において、FM多重信号処理部6にデータを取り込む。
【0051】また、データを取り込んだ後、ステップ1023において、マイコン部11は、光及び電波のビーコン信号のキャリアをレベル検出部106及び振幅調整部309から取り込み、ステップ1024において、ビーコン信号の受信状態を再度チェックする。受信状態であれば、ステップ1003に進み、光ビーコン若しくは電波ビーコンの信号を受信するようにする。これは、FM多重信号は、広い範囲をカバーするものであり、それに対して、電波ビーコンのカバー範囲は狭く、光ビーコンのカバー範囲は、さらに狭い。従って、より狭いカバー範囲のものに対して高い優先度を与えるようにして、より優先度の高い信号を優先して受信するようにする。
【0052】さらに、ステップ1025において、マイコン部11は、FM多重信号処理部6に制御信号を送り、FM多重信号処理部6は、データ処理を実行する。ステップ1008において、マイコン部11は、FM多重信号処理部6で処理されたデータを、画像処理部8または音声処理部9へ転送する。ここで、データ転送においては、処理されたデータを逐次転送しても良く、また、目的とするデータをすべて取得した後に、一度に転送しても良い。
【0053】このようにして、光ビーコン信号、電波ビーコン信号およびFM多重信号の受信を行えば、必要とする最適情報を自動的に得ることが可能となり、使い易い情報端末装置が提供できる。
【0054】図5は、本発明の一実施の形態による情報端末装置の外観図である。
【0055】情報端末装置21は、マンマシーンインタフェースとして、画像データを表示するディスプレイ22と、入力スイッチ23と、音声入力が可能なマイク24と、音声情報を聞くことができるスピーカ25を有する。スイッチ23a,23b,23cはそれぞれ光ビーコン受信、電波ビーコン受信、FM多重受信を選択するスイッチであり、使用者が望みの情報を得るために設けたものである。マイク24から入力された音声情報は、音声認識ICによって識別され、スイッチ23a,23b,23cと同様な機能を果たしている。即ち、運転者は、運転中にスイッチ操作を行うことは集中力を欠く場合があるので、安全性を考慮して、マイク24からの入力も可能としている。
【0056】ディスプレイ22は、図1に示した表示・入出力部10の中の表示部を構成しており、他の入出力部や光信号送受信部1,光信号処理部2,電波信号送受信部3,電波信号処理部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6,切換部7,画像処理部8,音声処理部9,マイコン部11は、情報端末装置21の筺体内に一体的に収容されている。この一体化された情報端末装置21は、車両の運転席の前のダッシュボードの上等に固定取付される。従って、光信号送受信部1の中の受光部101及び投光部112は、この筺体の側面若しくは後面で外部光を検知できる位置に配置され、また、電波信号送受信部3の中のアンテナ301及びFM多重受信部5の中のアンテナは、筺体の側面の電波を受信しやすい位置に配置されている。
【0057】筺体の中には、切換部7も収容されており、光ビーコン,電波ビーコン及びFM多重信号は、自動的に切換えて出力,表示される。しかしながら、例えば、高速道路と一般幹線道路が近接する位置で、光ビーコンと電波ビーコンの信号を両方検知できる場合には、一方の例えば、光ビーコンに優先度が与えられているが、この時、車両が一般幹線道路を走行中には、光ビーコンよりも電波ビーコンの信号を受信して、一般幹線道路の交通情報を得たいと思うので、そのような場合には、スイッチ23bを押して、電波ビーコンの信号を強制的に取り込むようにしてもよい。
【0058】また、マイコン11の中の記憶部の領域として、光ビーコンからのデータ信号に対して音声データ及び画像処理を施した信号を記憶する領域と、電波ビーコンからのデータ信号に対して音声データ及び画像処理を施した信号を記憶する領域と、FM多重信号に対して音声データ及び画像処理を施した信号を記憶する領域を設け、それぞれの画像処理を施した信号を読みだし、デイスプレイ上に同時に表示すれば、全ての信号を同時に認識することが可能となる。音声情報については、同時に出力すると認識できないため、先着の音声データから順次、音声処理し、出力するようにする。
【0059】なお、光信号送受信部1,電波信号送受信部3及びFM多重受信部5は、筺体とは別体に構成し、それぞれ、光ビーコン信号や、電波ビーコン信号やFM多重信号を受信しやすい適当な位置に配置し、その他の部分を筺体に一体化して、ダッシュボードの上等に固定配置してもよい。
【0060】本実施の形態によれば、このような構成とすることで、高速道路では電波ビーコンから、一般幹線道路では光ビーコンから、一般道路ではFM多重放送局からそれぞれ交通情報等が得られ、常に、必要とする最適情報を得ることが可能となる。
【0061】次に、図6を用いて、本発明の他の実施の形態について説明する。図6は、本発明の他の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。図6において、図1と同一符号は、同一部分を表している。
【0062】図6において、図1の実施の形態と異なるのは、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波送受信部3,電波送受信部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6,切換部7およびマイコン部12で構成される複合受信部20を一つの筐体に収め、切換部7から出力される各メディアのデータ信号は、インターフェースを統一し、共通の出力端子13から出力される点である。
【0063】本実施の形態の情報端末装置は、光ビーコン信号を送受信する光信号送受信部1と、光信号送受信部1に入出力されるデータを処理する光信号処理部2とから構成される。また、電波ビーコン信号を送受信する電波信号送受信部3と、電波信号送受信部3に入出力されるデータを処理する電波信号処理部4を備えている。さらに、FM多重信号を受信するFM多重受信部5と、FM多重データを処理するFM多重信号処理部6を備えている。
【0064】さらに、光信号処理部2,電波信号処理部4およびFM多重信号処理部6の出力は、切換部7に接続されており、切換部7は、これらのうち一つをマイコン部12からの指令により選択して出力する。
【0065】マイコン部12は、CPUおよび記憶部から構成され、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波送受信部3,電波送受信部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6の制御を行うとともに、光送受信部1および電波送受信部3からの光ビーコン信号あるいは電波ビーコン信号のキャリア検出によって、切換部7を制御して、光ビーコン,電波ビーコン,FM多重放送の各メディアのうち、必要とされるメディアのデータ信号を、切換部7から出力する。
【0066】さらに、切換部7を介して入出力されるデータを画像情報、音声情報へ変換する画像処理部8および音声処理部9と、これら変換された情報を表示・出力するとともに、外部からの入力を可能とする表示・入出力部10を備えている。画像処理部8,音声処理部9および表示・入出力部10の動作は、マイコン部14によって制御される。
【0067】即ち、マイコン部12は、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波送受信部3,電波送受信部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6,切換部7の動作制御を行う。出力端子13からのそれぞれのメディアのデータ信号は、一つの共通の信号ケーブルにより、画像処理部8,音声処理部9,表示・入出力部10,マイコン部14を基本構成とする出力装置30に入力され、各メディアの情報が表示、出力される。
【0068】ここで、出力装置30としては、既存のナビゲーション装置を使用することができる。最近のナビゲーション装置では、VICSとの接続を考えて、VICS入力端子を備えた装置が発売されており、複合受信部20からは各メディアのデータ信号が共通のインターフェース、共通のケーブルで出力されるので、共通の出力端子13をVICS入力端子に接続することができる。
【0069】また、複合受信部20と画像処理部8,音声処理部9およびマイコン部14で構成される複合受信部40を一つの筐体に収め、これを表示・入出力部10を構成するディスプレイに接続して用いても良い。この場合には、マイコン部12とマイコン部14を一つのマイコン置き換えることもできる。
【0070】なお、光信号送受信部1,電波信号送受信部3及びFM多重受信部5は、筺体とは別体に構成し、それぞれ、光ビーコン信号や、電波ビーコン信号やFM多重信号を受信しやすい適当な位置に配置し、その他の部分を筺体に一体化して、ダッシュボードの上等に固定配置してもよい。
【0071】本実施の形態によれば、このような構成とすることで、高速道路では電波ビーコンから、一般幹線道路では光ビーコンから、一般道路ではFM多重放送局からそれぞれ交通情報等が得られ、常に、必要とする最適情報を得ることが可能となるだけでなく、既存のナビゲーション装置と簡単に接続できる。
【0072】次に、図7を用いて、本発明の第3の実施の形態について説明する。図7は、本発明の第3の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。図7において、図1と同一符号は、同一部分を表している。
【0073】図7において、図1の実施の形態と異なるのは、GPS信号を受信して位置データを得るGPS信号受信部80が追加されている点である。
【0074】本実施の形態の情報端末装置は、光ビーコン信号を送受信する光信号送受信部1と、光信号送受信部1に入出力されるデータを処理する光信号処理部2とから構成される。また、電波ビーコン信号を送受信する電波信号送受信部3と、電波信号送受信部3に入出力されるデータを処理する電波信号処理部4を備えている。さらに、FM多重信号を受信するFM多重受信部5と、FM多重データを処理するFM多重信号処理部6を備えている。
【0075】さらに、光信号処理部2,電波信号処理部4およびFM多重信号処理部6の出力は、切換部7に接続されており、切換部7は、これらのうち一つをマイコン部11からの指令により選択して出力する。
【0076】マイコン部11は、CPUおよび記憶部から構成され、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波送受信部3,電波送受信部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6の制御を行う。
【0077】さらに、切換部7を介して入出力されるデータを画像情報、音声情報へ変換する画像処理部8および音声処理部9と、これら変換された情報を表示・出力するとともに、外部からの入力を可能とする表示・入出力部10を備えている。画像処理部8,音声処理部9および表示・入出力部10の動作は、マイコン部11によって制御される。
【0078】さらに、GPS信号を受信して位置データを得るGPS信号受信部80を備えることにより、このGPS信号受信部80が受信するGPS信号の位置情報をマイコン11に取り込んで、マイコン11は、自車位置を知る。マイコン11の中の記憶部には、光ビーコン装置,電波ビーコン装置及びFM多重放送装置の位置情報及びそれぞれの装置の適用エリアの情報が、例えば、緯度・経度情報として記憶されているので、これらの緯度・経度情報と、自車位置を照合し、ビーコンが通信領域にある場合には、FM多重放送に代えて、ビーコン信号を受信するように、切換部7に制御信号を送り、自動的に受信切換を行うものである。また、2つのビーコンが受信可能である時には、予め付与してあった優先度に応じて、例えば、光ビーコンに高い優先度を与えて、ビーコンを選択することが可能である。
【0079】なお、FM多重放送信号よりえられるDGPS信号(Differential GPS信号)を利用すれば、GPS信号による位置誤差情報を得られるため、GPS信号による位置精度を高めることが可能となる。
【0080】また、ここで、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波信号送受信部3,電波信号処理部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6,切換部7,画像処理部8,音声処理部9,表示・入出力部10,マイコン部11は、情報端末装置の筺体内に一体的に収容されている。この一体化された情報端末装置は、車両の運転席の前のダッシュボードの上等に固定取付される。従って、光信号送受信部1の中の受光部101及び投光部112は、この筺体の側面若しくは後面で外部光を検知できる位置に配置され、また、電波信号送受信部3の中のアンテナ301及びFM多重受信部5の中のアンテナは、筺体の側面の電波を受信しやすい位置に配置されている。
【0081】なお、光信号送受信部1,電波信号送受信部3及びFM多重受信部5は、筺体とは別体に構成し、それぞれ、光ビーコン信号や、電波ビーコン信号やFM多重信号を受信しやすい適当な位置に配置し、その他の部分を筺体に一体化して、ダッシュボードの上等に固定配置してもよい。
【0082】本実施の形態においても、一体化構成とし、GPS信号を利用する受信自動選択切換を導入することにより、使い勝手の良い情報端末装置を提供できる。
【0083】次に、図8を用いて、本発明の第4の実施の形態について説明する。図8は、本発明の第4の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。図8において、図1と同一符号は、同一部分を表している。
【0084】本実施の形態は、図1の実施の形態と異なるのは、電波ビーコン送受信系統がなく、光ビーコン信号およびFM多重放送信号から情報を得る情報端末装置となっている点である。
【0085】本実施の形態の情報端末装置は、光ビーコン信号を送受信する光信号送受信部1と、光信号送受信部1に入出力されるデータを処理する光信号処理部2とから構成され、また、FM多重信号を受信するFM多重受信部5と、FM多重データを処理するFM多重信号処理部6を備えている。
【0086】さらに、光信号処理部2およびFM多重信号処理部6の出力は、切換部7に接続されており、切換部7は、これらのうち一つをマイコン部11からの指令により選択して出力する。マイコン部11による切換部7の制御は、図4に示したフローチャートと同様であるが、相違する点としては、電波信号の送受信がないため、ステップ1004,1005,1006,1007がなく、また、ステップ1003の判定もないため、ステップ1002及びステップ1024からは、ステップ1003をパスして、ステップ1009に処理が進む点である。従って、光信号送受信部1によって検出される光信号のキャリアの有無によって、キャリアがある場合には、マイコン部11は、切換部7を制御して、光信号処理部2の出力を画像処理部8及び音声処理部9に入力する。キャリアがない場合には、FM多重信号を画像処理部8及び音声処理部9に入力する。
【0087】マイコン部11は、CPUおよび記憶部から構成され、光信号送受信部1,光信号処理部2,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6の制御を行う。
【0088】さらに、切換部7を介して入出力されるデータを画像情報、音声情報へ変換する画像処理部8および音声処理部9と、これら変換された情報を表示・出力するとともに、外部からの入力を可能とする表示・入出力部10を備えている。画像処理部8,音声処理部9および表示・入出力部10の動作は、マイコン部11によって制御される。
【0089】本実施の形態では、通常はFM多重放送を受信し、光ビーコン信号のキャリア検出をした場合に光受信に切り換える。
【0090】また、ここで、光信号送受信部1,光信号処理部2FM多重受信部5,FM多重信号処理部6,切換部7,画像処理部8,音声処理部9,表示・入出力部10,マイコン部11は、情報端末装置の筺体内に一体的に収容されている。この一体化された情報端末装置は、車両の運転席の前のダッシュボードの上等に固定取付される。従って、光信号送受信部1の中の受光部101及び投光部112は、この筺体の側面若しくは後面で外部光を検知できる位置に配置され、また、FM多重受信部5の中のアンテナは、筺体の側面の電波を受信しやすい位置に配置されている。
【0091】なお、光信号送受信部1及びFM多重受信部5は、筺体とは別体に構成し、それぞれ、光ビーコン信号やFM多重信号を受信しやすい適当な位置に配置し、その他の部分を筺体に一体化して、ダッシュボードの上等に固定配置してもよい。
【0092】本実施の形態によれば、一般幹線道路では光ビーコンから、高速道路および一般道路ではFM多重放送から情報を得ることになるが、電波ビーコン送受信系統がない分、情報端末装置の小型化、低価格化が図れる。
【0093】次に、図9を用いて、本発明の第5の実施の形態について説明する。図9は、本発明の第5の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。図9において、図1と同一符号は、同一部分を表している。
【0094】図9において、図1の実施の形態と異なるのは、切換部7の後段に信号処理部50を新たに設けた点である。
【0095】本実施の形態の情報端末装置は、光ビーコン信号を送受信する光信号送受信部1と、光信号送受信部1に入出力されるデータを処理する光信号処理部2とから構成される。また、電波ビーコン信号を送受信する電波信号送受信部3と、電波信号送受信部3に入出力されるデータを処理する電波信号処理部4を備えている。さらに、FM多重信号を受信するFM多重受信部5と、FM多重データを処理するFM多重信号処理部6を備えている。
【0096】さらに、光信号処理部2,電波信号処理部4およびFM多重信号処理部6の出力は、切換部7に接続されており、切換部7は、これらのうち一つをマイコン部11からの指令により選択して出力する。
【0097】切換部7の出力は、信号処理部50に接続されるが、信号処理部50は、切換部7から出力されるそれぞれの情報をデータフォーマットを統一して、画像処理部8、音声処理部9から成る情報処理部に出力する。
【0098】マイコン部11は、CPUおよび記憶部から構成され、光信号送受信部1,光信号処理部2,電波送受信部3,電波送受信部4,FM多重受信部5,FM多重信号処理部6の制御を行う。
【0099】さらに、信号処理部50を介して入出力されるデータを画像情報、音声情報へ変換する画像処理部8および音声処理部9と、これら変換された情報を表示・出力するとともに、外部からの入力を可能とする表示・入出力部10を備えている。画像処理部8,音声処理部9および表示・入出力部10の動作は、マイコン部11によって制御される。
【0100】このような構成にすれば、画像処理部8及び音声処理部9から構成される情報処理部及び表示・入出力部10を除いて構成される情報端末装置60が、一体化されて一つの筺体内に構成され、統一されたデータフォーマットの信号を出力するので、ナビゲーション装置との接続が容易になる。
【0101】また、情報端末装置60と画像処理部8と音声処理部9から情報端末装置70を一体的に構成してもよい。
【0102】本実施の形態によれば、ナビゲーション装置との接続が容易になる。
【0103】次に、図10を用いて、本発明の第6の実施の形態について説明する。図10は、本発明の第6の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。
【0104】図10は、図9の第5の実施の形態で示した複数メディアから情報を受ける場合の一般的な情報受信端末構成の第6の実施の形態について示している。第1,第2,第3の情報メディアの信号はそれぞれのメディアに対応した第1,第2,第3の受信・信号処理部501,502,503で受信され、信号処理されて、データがフォーマット変換部504に入力する。フォーマット変換部504では各メディアのデータフォーマットの変換,統一を行う。フォーマットが統一されたデータは情報処理部505を介して出力部506より出力される。第1,第2,第3の受信・信号処理部501,502,503およびフォーマット変換部504より一体的に一つの筺体内に構成される複合受信部510は、データフォーマットを統一して信号を出力することにより、複数の情報メディアの信号を受信する場合でも、既存のナビゲーション装置との接続が容易にできる。
【0105】ここで、第1,第2,第3の情報メディアの信号としては、図9に示したような電波ビーコン信号,光ビーコン信号及びFM多重信号に限られるものでなく、例えば、デイジタル音声放送(Digital Audio Broardcasting)からの信号等をも含むものである。
【0106】本実施の形態によれば、複数の情報メディアの信号を受信する場合でも、既存のナビゲーション装置との接続が容易にできるものである。
【0107】次に、図11を用いて、本発明の第7の実施の形態について説明する。図11は、本発明の第7の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。
【0108】図11は、複数メディアから情報を受ける場合の一般的な情報受信端末構成について示しており、図10に示した第6の実施の形態と同一の機能のものは、図10と同じ符号を付している。図10の実施の形態と異なるのは、第2,第3の受信・信号処理部502,503の代わりに、第1の受信・信号処理部501のデータフォーマットと同様のデータフォーマットにて出力する受信・信号処理・フォーマット変換部602,603を設けた点である。
【0109】本実施の形態においても、受信・信号処理部501,受信・信号処理・フォーマット変換部602,603から一体的に一つの筺体内に構成される複合受信部610は、データフォーマットを統一して信号を出力することにより、複数の情報メディアの信号を受信する場合でも、既存のナビゲーション装置との接続が容易にできる。
【0110】本実施の形態によれば、複数の情報メディアの信号を受信する場合でも、既存のナビゲーション装置との接続が容易にできるものとなる。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、情報端末装置における光ビーコンおよび電波ビーコン等の複数種類の情報信号が受信可能となる。
【0112】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による情報端末装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態による情報端末装置の光信号送受信部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態による情報端末装置の電波信号送受信部の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施の形態による情報端末装置のマイコン部における切換動作のフローチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態による情報端末装置の外観図である。
【図6】本発明の他の実施の形態による情報端末装置のブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態による情報端末装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態による情報端末装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態による情報端末装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態による情報端末装置の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態による情報端末装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…光信号送受信部
2…光信号処理部
3…電波信号送受信部
4…電波信号処理部
5…FM多重信号受信部
6…FM多重信号処理部
7…切換部
8…画像処理部
9…音声処理部
10…表示・入出力部
11,14…マイコン
20,40,510,610…複合受信部
21,60,70…情報端末装置
22…デイスプレイ
30…出力装置
50…信号処理部
80…GPS信号受信部
505…情報処理部
506…出力部
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の情報信号をそれぞれ受信する複数の受信部と、これらの複数の受信部において受信したそれぞれの情報信号に含まれるデータを求める複数の信号処理部と、これらの複数の信号処理部で求められたデータから文字情報,音声情報及び画像情報のうちの少なくとも一つの形態の情報に変換する情報処理部と、上記受信部,上記信号処理部及び上記情報処理部を制御するマイコン部とを備えたことを特徴とする情報端末装置。
【請求項2】 請求項1記載の情報端末装置において、少なくとも上記信号処理部と上記マイコン部は、一つの筺体内に収容されていることを特徴とする情報端末装置。
【請求項3】 請求項2記載の情報端末装置において、上記受信部と上記信号処理部と上記マイコン部が、一つの筺体内に収容されていることを特徴とする情報端末装置。
【請求項4】 請求項3記載の情報端末装置において、上記受信部と上記信号処理部と上記情報端処理部と上記マイコン部が、一つの筺体内に収容されていることを特徴とする情報端末装置。
【請求項5】 請求項4記載の情報端末装置において、さらに、上記情報処理部によって変換された情報を表示・出力する表示・出力部を備え、上記受信部と上記信号処理部と上記情報端処理部と上記マイコン部と上記表示・出力部が、一つの筺体内に収容されていることを特徴とする情報端末装置。
【請求項6】 請求項1記載の情報端末装置において、上記複数の情報信号は、光ビーコン信号及びFM多重信号であり、上記複数の受信部は、それぞれ、光信号受信部及びFM多重受信部であり、上記複数の信号処理部は、それぞれ、光信号処理部及びFM多重信号処理部であることを特徴とする情報端末装置。
【請求項7】 請求項6記載の情報端末装置において、さらに、上記複数の情報信号として、電波信号が含まれ、上記複数の受信部として、電波信号受信部を有し、上記複数の信号処理部として、電波信号処理部から構成されることを特徴とする情報端末装置。
【請求項8】 請求項1記載の情報端末装置において、さらに、上記複数の信号処理部からの信号を選択的に切換えて、上記情報処理部に入力する切換手段を備えたことを特徴とする情報端末装置。
【請求項9】 請求項8記載の情報端末装置において、さらに、上記切換手段の切り換えを強制的に行う入力スイッチを備えたことを特徴とする情報端末装置。
【請求項10】 請求項8記載の情報端末装置において、さらに、上記受信部は、受信した信号のキャリアを検出するキャリア検出手段を備え、上記マイコン部は、上記キャリア検出手段の出力に基づいて、上記切換手段を制御して、キャリアのある信号に対応する信号処理手段から出力を上記情報処理部に入力することを特徴とする情報端末装置。
【請求項11】 請求項8記載の情報端末装置において、さらに、上記情報信号として、GPS信号を受信するGPS信号受信部を備え、上記マイコン部は、上記GPS信号受信部によって検出された位置情報に基づいて上記複数の情報信号の内の任意の一つを選択するように、上記切換部に制御信号を出力することを特徴とする情報端末装置。
【請求項12】 請求項1記載の情報端末装置において、さらに、上記複数の信号処理部から出力されるデータのフォーマットを統一したデータフォーマットに変換するフォーマット変換信号信号部を備えたことを特徴とする情報端末装置。
【請求項1】 複数の情報信号をそれぞれ受信する複数の受信部と、これらの複数の受信部において受信したそれぞれの情報信号に含まれるデータを求める複数の信号処理部と、これらの複数の信号処理部で求められたデータから文字情報,音声情報及び画像情報のうちの少なくとも一つの形態の情報に変換する情報処理部と、上記受信部,上記信号処理部及び上記情報処理部を制御するマイコン部とを備えたことを特徴とする情報端末装置。
【請求項2】 請求項1記載の情報端末装置において、少なくとも上記信号処理部と上記マイコン部は、一つの筺体内に収容されていることを特徴とする情報端末装置。
【請求項3】 請求項2記載の情報端末装置において、上記受信部と上記信号処理部と上記マイコン部が、一つの筺体内に収容されていることを特徴とする情報端末装置。
【請求項4】 請求項3記載の情報端末装置において、上記受信部と上記信号処理部と上記情報端処理部と上記マイコン部が、一つの筺体内に収容されていることを特徴とする情報端末装置。
【請求項5】 請求項4記載の情報端末装置において、さらに、上記情報処理部によって変換された情報を表示・出力する表示・出力部を備え、上記受信部と上記信号処理部と上記情報端処理部と上記マイコン部と上記表示・出力部が、一つの筺体内に収容されていることを特徴とする情報端末装置。
【請求項6】 請求項1記載の情報端末装置において、上記複数の情報信号は、光ビーコン信号及びFM多重信号であり、上記複数の受信部は、それぞれ、光信号受信部及びFM多重受信部であり、上記複数の信号処理部は、それぞれ、光信号処理部及びFM多重信号処理部であることを特徴とする情報端末装置。
【請求項7】 請求項6記載の情報端末装置において、さらに、上記複数の情報信号として、電波信号が含まれ、上記複数の受信部として、電波信号受信部を有し、上記複数の信号処理部として、電波信号処理部から構成されることを特徴とする情報端末装置。
【請求項8】 請求項1記載の情報端末装置において、さらに、上記複数の信号処理部からの信号を選択的に切換えて、上記情報処理部に入力する切換手段を備えたことを特徴とする情報端末装置。
【請求項9】 請求項8記載の情報端末装置において、さらに、上記切換手段の切り換えを強制的に行う入力スイッチを備えたことを特徴とする情報端末装置。
【請求項10】 請求項8記載の情報端末装置において、さらに、上記受信部は、受信した信号のキャリアを検出するキャリア検出手段を備え、上記マイコン部は、上記キャリア検出手段の出力に基づいて、上記切換手段を制御して、キャリアのある信号に対応する信号処理手段から出力を上記情報処理部に入力することを特徴とする情報端末装置。
【請求項11】 請求項8記載の情報端末装置において、さらに、上記情報信号として、GPS信号を受信するGPS信号受信部を備え、上記マイコン部は、上記GPS信号受信部によって検出された位置情報に基づいて上記複数の情報信号の内の任意の一つを選択するように、上記切換部に制御信号を出力することを特徴とする情報端末装置。
【請求項12】 請求項1記載の情報端末装置において、さらに、上記複数の信号処理部から出力されるデータのフォーマットを統一したデータフォーマットに変換するフォーマット変換信号信号部を備えたことを特徴とする情報端末装置。
【図1】
【図2】
【図5】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図5】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開平9−93169
【公開日】平成9年(1997)4月4日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平7−244661
【出願日】平成7年(1995)9月22日
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(000232999)株式会社日立カーエンジニアリング (141)
【公開日】平成9年(1997)4月4日
【国際特許分類】
【出願日】平成7年(1995)9月22日
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(000232999)株式会社日立カーエンジニアリング (141)
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