説明

折れ戸

【課題】引き戸用の垂直枠材を転用して折れ戸の戸本体を構成することができるようにする。
【解決手段】戸本体1A,1Bの左右の垂直枠材2a〜3bは、内側に面材嵌合用溝18を備えると共に外側に戸当たり材嵌合用溝20を備えた同一断面形状のものとし、両戸本体1A,1Bの互いに連結される側の隣接垂直枠材2b,3aの戸当たり材嵌合用溝20にはヒンジ部材26a,26bが係合され、この両ヒンジ部材26a,26bの被嵌合部28に対してカバー部材29の嵌合部30a,30bがそれぞれ垂直軸心の周りで相対回転自在に嵌合し、前記隣接垂直枠材2b,3aの端部に取り付けられたエンド部材31a,31bには、ヒンジ部材26a,26bとカバー部材29との間の相対回転軸心と同心状で互いに咬合する平歯車部分37a,37bが設けられた構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2枚の戸本体を互いに折り畳み自在に連結して成る折れ戸に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の折れ戸の一般的な構造は、開示された特許文献を例示するまでもなく、1本の垂直支軸を備えた平蝶番で2枚の戸本体を互いに折り畳み自在に連結するものである。この構成は、平蝶番を取り付けることができる面さえ確保できるならば、例えば引き戸に使用されるような戸本体を利用して折れ戸を構成することも簡単にできるが、展開状態において互いに対面隣接状態にあった2枚の戸本体の隣接側辺の端面が折り畳み状態において正面側に露出する、この折り畳み状態において2枚の戸本体の隣接側辺間に隙間が生じ易い、そして折り畳み状態から展開状態に切り換える操作のときに2枚の戸本体の隣接側辺の端面間で指先を挟む恐れがある、などの問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のような問題点を解消することができる折れ戸として、2枚の戸本体間に垂直帯状の中間部材を介在させ、この中間部材の両側辺と2枚の戸本体とをそれぞれ垂直な回転軸心の周りに相対回転自在に連結する折れ戸の構成が考えられている。この構成を採用する場合、2枚の戸本体が左右対称形に開閉運動するように、2枚の戸本体それぞれに、並列する2つの垂直回転軸心と同心状に平歯車を固着して互いに咬合させる連動構造が同時に併用されるが、問題点は、引き戸などに利用されている一般的な戸本体をそのまま転用することができず、2枚の戸本体それぞれの隣接側辺部が特殊な構造の専用の戸本体を準備する必要があり、大幅なコストアップが免れないことにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は上記のような従来の問題点を解消し得る折れ戸を提供することを目的とするものであって、その手段を後述する実施形態の参照符号を付して示すと、2枚の戸本体1A,1Bを互いに折り畳み自在に連結して成る折れ戸であって、2本のヒンジ部材26a,26b、両戸本体1A,1B間のカバー部材29、及び一対のエンド部材31a,31bを備え、両戸本体1A,1Bの周囲枠材の内、左右の垂直枠材2a〜3bは、内側にガラス板などの周辺を嵌合させる溝18を備えると共に外側に戸当たり材嵌合用溝20を備えた同一断面形状のものが使用され、前記ヒンジ部材26a,26bの各々は、両戸本体1A,1Bの互いに連結される側の隣接垂直枠材2b,3aの外側の戸当たり材嵌合用溝20に全長にわたって係合されたもので、それぞれ垂直な被嵌合部28を有し、前記カバー部材29は、左右両側辺に前記ヒンジ部材26a,26bの垂直な被嵌合部28に対してそれぞれ垂直な軸心Cの周りで相対回転自在に嵌合する嵌合部30a,30bを備え、前記一対のエンド部材31a,31bは、前記隣接垂直枠材2b,3aの上下両端の内の少なくとも何れか一方に取り付けられたもので、前記2本のヒンジ部材26a,26bとカバー部材29との間の相対回転軸心Cと同心状で互いに咬合する平歯車部分37a,37bを備えた構成となっている。
【0005】
上記構成の本発明を実施するについて、具体的には請求項2に記載のように、一対のエンド部材22a,22b、31a,31bは、前記隣接垂直枠材2b,3aの上下両端それぞれに取り付け、2本のヒンジ部材26a,26b及びカバー部材29は上側一対のエンド部材31a,31bと下側一対のエンド部材22a,22bとの間で挟んで保持させ、上側一対のエンド部材31a,31bと下側一対のエンド部材22a,22bとの内、何れか一方に前記平歯車部分37a,37bを設けることができる。この場合、請求項3に記載のように、上側一対のエンド部材31a,31bと下側一対のエンド部材22a,22bとの内、何れか一方(下側一対のエンド部材22a,22b)は、前記隣接垂直枠材2b,3aの戸当たり材嵌合用溝20側からの水平方向ネジ25により取り付けるようにし、他方の一対のエンド部材(上側一対のエンド部材31a,31b)は、前記隣接垂直枠材2b,3aの端部に垂直方向ネジ36により取り付けるように構成することができる。更に、請求項4に記載のように、上側一対のエンド部材31a,31bにのみ前記平歯車部分37a,37bを設けることができる。
【発明の効果】
【0006】
上記構成の本発明に係る折れ戸によれば、次のような格別の作用効果が期待できる。即ち一般的な引き戸は、その周囲枠材の内、左右の垂直枠材として、内側にガラス板などの周辺を嵌合させる溝を備えると共に外側に戸当たり材嵌合用溝を備えた同一断面形状のものが使用されているのであるが、本発明によれば当該一般的な引き戸用の戸本体をそのまま利用し、これに2本のヒンジ部材、両戸本体間のカバー部材、及び一対のエンド部材を加えるだけで折れ戸を構成することができ、しかもその折れ戸は、2枚の戸本体を単純に平蝶番で折り畳み自在に連結したものではなく、両戸本体間のカバー部材によって、折り畳み状態において両戸本体の隣接側辺の端面が露出したり、両戸本体の隣接側辺間に隙間が生じたりするのを防止できると共に、折り畳み状態から展開状態に切り換える操作のときに2枚の戸本体の隣接側辺の端面間で指先を挟むような事故が生じるのを防止できる構成の折れ戸として便利に活用できるものである。勿論、一対のエンド部材が備える平歯車部分によって、折り畳み展開動作時の2枚の戸本体は確実に左右対称形に維持させることができ、折れ戸の折り畳み展開動作を円滑且つ確実に行わせることができるものである。
【0007】
尚、請求項2に記載の構成によれば、2本のヒンジ部材は、2枚の戸本体の隣接垂直枠材の外側の戸当たり材嵌合用溝に上下何れかの一端から差し込み、カバー部材は、その左右両側辺の嵌合部を前記2本のヒンジ部材の被嵌合部に上下何れかの一端から差し込むだけで、最終的にはこれら2本のヒンジ部材とカバー部材とを上側一対のエンド部材と下側一対のエンド部材との間で挟んで保持させることができるので、上側一対のエンド部材と下側一対のエンド部材とを戸本体に対してネジ止めなどにより止着するだけで済み、組み立てが簡単容易に行え、一層のコストダウンを図ることができる。
【0008】
また、請求項3に記載の構成によれば、上側一対のエンド部材と下側一対のエンド部材との内、何れか一方の戸本体に対する止着用ネジを外側に露出させないで隠すことができる。更に請求項4に記載の構成によれば、一対のエンド部材の互いに咬合する平歯車部分に異物が噛み込むような不都合を少なくできる。尚、請求項3に記載の構成を採用する場合、下側一対のエンド部材の方を、前記隣接垂直枠材の戸当たり材嵌合用溝側からの水平方向のネジ止めにより取り付けるように構成するのが、仮に止着用ネジが弛んでも当該ネジが外れ落ちることがない点で好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に本発明の具体的実施例を添付図に基づいて説明すると、1A,1Bは折れ戸を構成する2枚の戸本体であって、引き戸用の戸本体をそのまま転用したものであり、それぞれ左右2本の垂直枠材2a,2b、3a,3bと上下2本の水平枠材4a,4b、5a,5bとで構成される矩形枠にガラス板などの面材6,7を嵌め込んで構成されている。而して、一方の戸本体1Aの外側の垂直枠材2aの上端は、折れ戸吊下用ガイドレール8の一端部に垂直吊下軸9により吊り下げられ、当該垂直枠材2aの下端には、前記垂直吊下軸9と同心状の垂直ピン10が下向きに突設され、この垂直ピン10の下端が床面上に付設された受け座11に自転のみ可能に支持されている。他方の戸本体1Bの外側の垂直枠材3bの上端は、同心状に軸支された左右一対の水平軸ローラー12により前記折れ戸吊下用ガイドレール8に滑動自在に嵌合支持された折れ戸吊下用スライダー13に垂直吊下軸14を介して吊り下げられている。垂直吊下軸9,14と各戸本体1A,1Bとの間には、従来周知のように各戸本体1A,1Bの吊下高さ調整機構15,16を設けることができる。
【0010】
尚、図は、実際にクローゼットなどの収納空間の開口部の開閉に使用される折れ戸を縮小して示すものではなく、実際に使用される垂直枠材2a〜3b、水平枠材4a〜5b、及び面材6,7を使用して構成した小さな模型の折れ戸を縮小して示している。従って実際には、各戸本体1A,1Bにおける上下2本の水平枠材4a,4b間、及び5a,5b間には、面材6,7を上下複数枚に分断する中間水平枠材が配設されるのが一般的である。
【0011】
各戸本体1A,1Bの垂直枠材2a〜3bには、アルミニウム材などから成形された横断面凸形の中空柱状の1種類の型材が利用されている。この型材は、図4に示すように、左右両側に張り出す張出部17と、この張出部17によって形成された巾広側面の巾方向の中央位置に形成された面材嵌合溝18と、反対側の側面から突出する左右一対の鉤形突条19によって形成された戸当たり材嵌合用溝20とを有するもので、この型材を所要長さに切断し、面材嵌合溝18が内側になるように配置して垂直枠材2a〜3bとしている。勿論、図示していないが、水平枠材4a〜5bとのネジ止めや、吊下高さ調整機構15,16の取り付けなどのために、垂直枠材2a〜3bの端部において、戸当たり材嵌合用溝20の底面となる壁部21は切除されたり、当該壁部21に貫通孔が設けられる。水平枠材4a〜5bは、特に断面形状が限定されるものではないが、垂直枠材2a〜3bとの結合により矩形枠が形成されたとき、垂直枠材2a〜3bの面材嵌合溝18と連続する面材嵌合溝を備えるものでなければならない。
【0012】
両戸本体1A,1Bの互いに連結される側の隣接垂直枠材2b,3aの下端には、それぞれ下側エンド部材22a,22bが取り付けられる。これら下側エンド部材22a,22bは、隣接垂直枠材2b,3aの壁部21の内側に沿って上向きに入り込む垂直取付板23が一体に連設されたもので、当該垂直取付板23には上下2つの水平方向ネジ孔24が設けられており、隣接垂直枠材2b,3aの前記壁部21を戸当たり材嵌合用溝20側から水平に貫通される上下2本の水平方向ネジ25を前記垂直取付板23のネジ孔24に螺合締結することにより取り付けられる。このように隣接垂直枠材2b,3aの下端に取り付けられた下側エンド部材22a,22bは、その底面と下側水平枠材4b,5bの下側面とが面一になるように構成されている。
【0013】
両戸本体1A,1Bの隣接垂直枠材2b,3aには、その戸当たり材嵌合用溝20を利用してそれぞれヒンジ部材26a,26bが取り付けられる。これらヒンジ部材26a,26bは、隣接垂直枠材2b,3aと同一長さのもので、左右両側辺に前記鉤形突条19が嵌合する凹溝27が全長にわたって連続するように形成され、この両側凹溝27と前記鉤形突条19とが嵌合するように隣接垂直枠材2b,3aの上端側より戸当たり材嵌合用溝20に沿って挿入することにより取り付けられ、その下端は下側エンド部材22a,22bによって支持され、上端は隣接垂直枠材2b,3aの上端と面一になる。而して、両ヒンジ部材26a,26bは、上記のように隣接垂直枠材2b,3aの戸当たり材嵌合用溝20に取り付けられた状態において、一対の鉤形突条19の中間に位置して外向きに開口する部分円柱状凹溝から成り且つ全長にわたって連続する被嵌合部28を備えている。
【0014】
両戸本体1A,1Bの隣接垂直枠材2b,3aに取り付けられたヒンジ部材26a,26b間には、隣接垂直枠材2b,3aと同一長さのカバー部材29が介装される。このカバー部材29は、横断面形状が偏平な矩形中空柱状のもので、その両端内側角部から斜め内向きに嵌合部30a,30bが一体に連設されたものである。この両嵌合部30a,30bは、カバー部材29の全長にわたって連続するもので、両ヒンジ部材26a,26bの被嵌合部28内に、当該被嵌合部28の垂直軸心の周りで相対回転自在に嵌合するものである。而して、このカバー部材29は、ヒンジ部材26a,26bの上端側より被嵌合部28内に嵌合部30a,30bを挿入することにより取り付けられ、その下端は下側エンド部材22a,22bによって支持され、上端はヒンジ部材26a,26bの上端(隣接垂直枠材2b,3aの上端)と面一になる。
【0015】
上記のように両戸本体1A,1Bの隣接垂直枠材2b,3aにヒンジ部材26a,26bを取り付けると共に両ヒンジ部材26a,25b間にカバー部材29を介装したならば、隣接垂直枠材2b,3aの上端に上側エンド部材31a,31bが取り付けられる。この上側エンド部材31a,31bの取り付けのために、隣接垂直枠材2b,3aの上端部にはL形取付金具32が取り付けられている。このL形取付金具32は、隣接垂直枠材2b,3aの上端から当該隣接垂直枠材2b,3a内に挿入されて面材嵌合溝18を形成する壁部に上下2本の水平方向ネジ(上側水平枠材4a,5aと隣接垂直枠材2b,3aとの結合用ネジを兼用できる)により固着される垂直板部33aと、この取り付け状態において上面が隣接垂直枠材2b,3aの上端と面一になる水平板部33bとから成り、この水平板部33bには、その長さ方向2箇所に垂直な貫通ネジ孔34が設けられている。上側エンド部材31a,31bは、隣接垂直枠材2b,3aの上端に重ねた状態で、当該上側エンド部材31a,31bの取付孔35を下向きに貫通して前記L形取付金具32の水平板部33bにおける貫通ネジ孔34に螺合締結される2本の垂直方向ネジ36により取り付けられる。
【0016】
隣接垂直枠材2b,3aの上端に取り付けられた上側エンド部材31a,31bは、その上面が各戸本体1A,1Bにおける上側水平枠材4a,5aの上面と面一になるように構成されている。また、一対のヒンジ部材26a,26bとカバー部材29とは、その上下両端が、隣接垂直枠材2b,3aの上下両端に取り付けられた上下各エンド部材31a,22a及び31b,22b間で挟まれて保持される。
【0017】
上側エンド部材31a,31bには、これら上側エンド部材31a,31bの下側に位置するヒンジ部材26a,26bの被嵌合部28とカバー部材29の嵌合部30a,30bとの間の相対回転軸心Cと同心状で互いに咬合する平歯車部分37a,37bが一体に連設されている。これら平歯車部分37a,37bは、図3Aに示すように両戸本体1A,1Bが連続一平面を形成する展開状態(開口部を閉鎖する閉じ状態)にあるときの両戸本体1A,1Bの前記相対回転軸心Cを通る仮想垂直面Sから、両戸本体1A,1Bが折り畳まれるときの戸本体突出側とは反対側の領域にのみ形成され、当該仮想垂直面Sから、両戸本体1A,1Bが折り畳まれるときの戸本体突出側には、互いに当接して両戸本体1A,1Bが前記仮想垂直面Sから反対側に屈曲するのを阻止する直線状端面38が形成されている。
【0018】
尚、下側エンド部材22a,22bには、ヒンジ部材26a,26bの下端とカバー部材29の嵌合部30a,30bの下端とを支持する領域から突出してカバー部材29の本体(嵌合部30a,30bを除いた部分)の下側に位置する突出部分39が設けられているが、この突出部分39は僅かに一段低く形成され、カバー部材29との間の摩擦抵抗を少なくしている。また、この突出部分39の先端は、上側エンド部材31a,31bに連設した平歯車部分37a,37bから歯部を切除した形状に相当する円弧形端面39aと前記直線状端面38に相当する直線状端面39bとから構成されている。
【0019】
以上のように構成された本発明の折れ戸においては、図1、図2A、及び図3Aに示すように、両戸本体1A,1Bが連続一平面を形成する展開状態(開口部を閉鎖する閉じ状態)にあるとき、両戸本体1A,1Bが垂直吊下軸9,14の周りで内側へ回動することは上下両エンド部材31a,31b、22a,22bの直線状端面38,39bの当接により阻止されているので、係る状態から両戸本体1A,1Bの隣接垂直枠材2b,3aを手前に引き出すように操作しながら戸本体1Bの外側垂直枠材3bを折れ戸吊下用ガイドレール8に沿って開動方向に移動させると、両戸本体1A,1Bが外側へ回動しながら互いに折り畳まれることになる。尚、この両戸本体1A,1Bの折り畳み動作を確実且つ円滑に行わせるために、例えば垂直ピン10を受け座11に対して自転できないように嵌合させると共に、戸本体1Aは当該垂直ピン10に対して相対回転可能に支持させ、この垂直ピン10と戸本体1Aとの間に、戸本体1Aを外向きに回動させるように付勢する捩じりコイルスプリングを介装することができる。
【0020】
上記のように戸本体1A,1Bを折り畳み動作させるとき、両戸本体1A,1Bにそれぞれ固着されていて且つ互いに咬合する上側エンド部材31a,31bの平歯車部分37a,37bの存在により、両戸本体1A,1Bの垂直吊下軸9,14の周りの回転角が同一になるように規制され、両戸本体1A,1Bは左右対称形に折り畳まれることになり、カバー部材29は常に折れ戸吊下用ガイドレール8と平行な姿勢を保つように、両戸本体1A,1B側のヒンジ部材26a,26bに対して相対回転中心Cの周りで相対回転することになる。
【0021】
尚、図2及び図3に示すように、両戸本体1A,1Bにおける外側の垂直枠材2a,3bの戸当たり材嵌合用溝20には、必要に応じてゴムや合成樹脂から成形される戸当たり材40を全長にわたって嵌合させておくことができる。また、戸本体1a,1bの左右両垂直枠材2a〜3bに形成した張出部17は、これら垂直枠材2a〜3bが引き戸の左右両垂直枠材として利用されるときの操作部(手指引っ掛け部)として利用できるものである。勿論、垂直枠材2a〜3bが引き戸の左右両垂直枠材として利用されるときには、戸当たり材嵌合用溝20には戸当たり材40が全長にわたって嵌合される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】両戸本体が連続一平面を形成する展開状態にあるときの一部縦断正面図である。
【図2】A図は両戸本体が連続一平面を形成する展開状態にあるときの横断平面図であり、B図は両戸本体が折り畳み動作途中にあるときの横断平面図である。
【図3】A図は両戸本体が連続一平面を形成する展開状態にあるときの平面図であり、B図は両戸本体が折り畳み動作途中にあるときの平面図である。
【図4】主要部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0023】
1A,1B 戸本体
2a〜3b 垂直枠材
4a〜5b 水平枠材
6,7 ガラス板などの面材
8 折れ戸吊下用ガイドレール
9,14 垂直吊下軸
10 垂直ピン
11 受け座
12 水平軸ローラー
13 折れ戸吊下用スライダー
18 面材嵌合溝
20 戸当たり材嵌合用溝
22a,22b 下側エンド部材
23 垂直取付板
25 水平方向ネジ
26a,26b ヒンジ部材
27 凹溝
28 被嵌合部
29 カバー部材
30a,30b 嵌合部
31a,31b 上側エンド部材
32 L形取付金具
36 垂直方向ネジ
37a,37b 平歯車部分
38,39b 直線状端面
39a 円弧形端面
40 戸当たり材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2枚の戸本体を互いに折り畳み自在に連結して成る折れ戸であって、2本のヒンジ部材、両戸本体間のカバー部材、及び一対のエンド部材を備え、両戸本体の周囲枠材の内、左右の垂直枠材は、内側にガラス板などの周辺を嵌合させる溝を備えると共に外側に戸当たり材嵌合用溝を備えた同一断面形状のものが使用され、前記ヒンジ部材の各々は、両戸本体の互いに連結される側の隣接垂直枠材の外側の戸当たり材嵌合用溝に全長にわたって係合されたもので、それぞれ垂直な被嵌合部を有し、前記カバー部材は、左右両側辺に前記ヒンジ部材の垂直な被嵌合部に対してそれぞれ垂直軸心の周りで相対回転自在に嵌合する嵌合部を備え、前記一対のエンド部材は、前記隣接垂直枠材の上下両端の内の少なくとも何れか一方に取り付けられたもので、前記2本のヒンジ部材とカバー部材との間の相対回転垂直軸心と同心状で互いに咬合する平歯車部分を備えている、折れ戸。
【請求項2】
一対のエンド部材は、前記隣接垂直枠材の上下両端それぞれに取り付けられたもので、2本のヒンジ部材及びカバー部材が上側一対のエンド部材と下側一対のエンド部材との間で挟まれて保持され、上側一対のエンド部材と下側一対のエンド部材との内、何れか一方に前記平歯車部分が設けられている、請求項1に記載の折れ戸。
【請求項3】
上側一対のエンド部材と下側一対のエンド部材との内、何れか一方は、前記隣接垂直枠材の戸当たり材嵌合用溝側からの水平方向のネジ止めにより取り付けられ、他方の一対のエンド部材は、前記隣接垂直枠材の端部に垂直方向のネジ止めにより取り付けられている、請求項2に記載の折れ戸。
【請求項4】
上側一対のエンド部材にのみ前記平歯車部分が設けられている、請求項2または3に記載の折れ戸。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−241767(P2006−241767A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−56783(P2005−56783)
【出願日】平成17年3月2日(2005.3.2)
【出願人】(000106553)サンライズ金属工業株式会社 (4)
【Fターム(参考)】