説明

抵抗溶接機の加圧方法及び加圧機構

【課題】加圧力の制御範囲が広く、元圧以上の加圧力を被溶接物に加えることが可能で、溶接途中での加圧力の制御も可能な抵抗溶接機の加圧方法及び機構を提供する。
【解決手段】対向する固定電極35と加圧電極18を有し、加圧電極18はエア源に接続されるエアシリンダー13によって固定電極35に被溶接物55を介して押圧される抵抗溶接機の加圧方法及び機構であって、エアシリンダー13は、加圧電極18に連結される第1のピストン11の他に第2のピストン12を備え、第2のピストン12を電動モータ15を動力とする直線移動手段20によって、第1のピストン11によって加圧電極18を押圧する時に、第1のピストン11に近づけて、第1及び第2のピストン11、12間のエアの圧力をエア源の圧力より高め、固定電極35に対する加圧電極18の押圧力を増す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固定電極と加圧電極の間に挟持した対象物に通電して溶接を行う抵抗溶接機(スポット溶接機、プロジェクション溶接機、及びシーム溶接機を含む)の加圧方法及び加圧機構に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載されているように抵抗溶接機の一例であるスポット溶接機は、下部の固定電極と、上部の加圧電極との間に被溶接物を配置し、加圧電極をエアシリンダーで押し下げ、固定電極と加圧電極で被溶接物を加圧した状態で通電し溶接を行っている。
また、特許文献2にはこのエアシリンダーの代わりに電動モータの回転動力を直線運動に変換して加圧電極を加圧することが知られている。
【0003】
【特許文献1】特開平10−128547号公報
【特許文献2】特開2000−218379号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、電極を加圧するのにエアシリンダーを用いた場合、例えば、その内径が200mmの場合、エア元圧が4kg/cm2の場合には約1200kgとなり、これより小さい加圧力はエア圧を調整することによって可能であるが、更に高い圧力を得ることは不可能であった。ここで、最初からエアシリンダーの直径を大きくした場合、例えば、その内径を300mmとした場合、エア元圧が4kg/cm2で2800kgの加圧力を得ることになるが、1000kg以下の低い圧力で溶接を行おうとするとエア圧を下げる必要があり、エア圧を下げると加圧動作が安定しないという問題があった。
一方、エアシリンダーの代わりに電動モータを使用するタイプの溶接機においても、広い加圧範囲でかつ高速動作を行おうとすると大型の電動モータが必要となり、これに伴って各部の構造も大型となって機器のイナシャも大きくなり、加圧力の細かい制御が困難であるという問題があった。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、低い加圧力であっても高い加圧力であっても動作が安定し、しかもエア源の元圧以上の加圧力を被溶接物に加えることが可能で、溶接途中での加圧力の制御も可能な抵抗溶接機の加圧方法及び加圧機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的に沿う第1の発明に係る抵抗溶接機の加圧方法は、対向する固定電極と加圧電極を有し、該加圧電極はエア源に接続されるエアシリンダーによって前記固定電極に被溶接物を介して押圧される抵抗溶接機の加圧方法であって、
前記エアシリンダーは、前記加圧電極に連結される第1のピストンの他に第2のピストンを備え、該第2のピストンを電動モータを動力とする直線移動手段によって、前記第1のピストンによって前記加圧電極を押圧する時に、前記第1のピストンに近づけて前記第1及び第2のピストン間のエアの圧力を前記エア源の圧力より高め、前記固定電極に対する前記加圧電極の押圧力を増す。
【0007】
第1の発明に係る抵抗溶接機の加圧方法において、前記第1のピストンに背圧をかけた状態で、前記電動モータによって前記第1、第2のピストンの間のエアの圧力を前記エア源の圧力より高めた後、前記第1のピストンの背圧を解放して、前記第1のピストンによって前記加圧電極を押圧することも可能である。これによって、加圧力を2段階に調整できる。この状態で、前記第1のピストンの背圧の解放は、前記第1、第2のピストン間のエアの圧力が予め設定された所定高圧となって前記固定電極と前記加圧電極との間に通電が行われるとき又は該通電後直ちに行うようにすることもできる。これによって、被溶接物に加圧力を与えて通電し、更に溶接後、溶接部の鍛圧処理を行うことができる。
【0008】
第2の発明に係る抵抗溶接機の加圧機構は、対向する固定電極と加圧電極を有し、該固定電極と該加圧電極との間に被溶接物を挟持して溶接を行う抵抗溶接機の加圧機構であって、
前記加圧電極に連結される第1のピストン及び該第1のピストンとは独立して対向配置される第2のピストンを有するエアシリンダーと、該エアシリンダーの前記第2のピストンの移動をねじ機構(直線移動手段の一例)を介して行う電動モータと、前記エアシリンダーの前記第1及び第2のピストンの間及び前記第1のピストンの背圧側に供給するエアの切替えを行う切替えバルブ群と、該切替えバルブ群及び前記電動モータの制御を行う制御部とを有し、前記第1、第2のピストンの間に供給されたエアの圧力を、前記電動モータを駆動して、前記第2のピストンを前記第1のピストンに近づけ、前記エアシリンダーに供給されるエア源の圧力より大きくする。
【0009】
第2の発明に係る抵抗溶接機の加圧機構において、前記第1、第2のピストンの間のエアの供給は、前記第2のピストンのピストンロッドを介して行うことも可能である。これによって、エアの供給部の構造が簡略化し、動作が確実となる。
【発明の効果】
【0010】
第1の発明に係る抵抗溶接機の加圧方法及び第2の発明に係る抵抗溶接機の加圧機構においては、エアシリンダー内に第1、第2のピストンを備え、第2のピストンを電動モータによって押圧するようにしているので、第1、第2のピストン間のエアの圧力をエア源の元圧より高めることができ、より大きな加圧力を得ることができる。
また、電動モータをエアシリンダーと組み合わせることによって、被溶接物に低い加圧力から高い加圧力まで安定して供給できる。
【0011】
特に、第1の発明に係る抵抗溶接機の加圧方法において、第1のピストンに背圧をかけた状態で、電動モータによって第1、第2のピストンの間のエアの圧力をエア源の圧力より高めた後、第1のピストンの背圧を解放して、第1のピストンによって加圧電極を押圧することによって、被溶接物に加える押圧力を途中から変えて、エアシリンダーとエア源の元圧によって発生する加圧力より更に大きな加圧力を加えることができる。そして、第1のピストンの背圧の解放は、第1、第2のピストン間のエアの圧力が予め設定された所定高圧となって固定電極と加圧電極との間に通電が行われるとき又は該通電後直ちに行うことによって、被溶接部の溶接後の鍛圧を行うことができる。
【0012】
そして、第2の発明に係る抵抗溶接機の加圧機構において、第1、第2のピストンの間のエアの供給は、第2のピストンのピストンロッドを介して行うことによって、機器構成の簡略化が図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係る抵抗溶接機の加圧機構及び加圧方法の全体説明図、図2は同抵抗溶接機の加圧方法に使用するエアシリンダーの断面図である。
【0014】
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る抵抗溶接機の加圧機構10は、下側及び上側に対向してそれぞれ配置される第1、第2のピストン11、12を備えるエアシリンダー13と、このエアシリンダー13のエア制御を行う切替えバルブ群14と、エアシリンダー13の上側の第2のピストン12にねじ機構(直線移動手段の一例)20を介して連結される電動モータ15と、切替えバルブ群14と電動モータ15のオンオフを行う図示しない制御部(通常、プログラマブルコントローラ)とを有する。以下、これらについて詳細に説明する。
【0015】
図1、図2に示すように、エアシリンダー13の第1のピストン11は、加圧ロッド16、上部電極ホルダー17を介して加圧電極(上部電極)18に連結され、第1のピストン11の昇降に伴って、加圧電極18が昇降するようになっている。なお、加圧ロッド16から上部電極ホルダー17への連結はスプリング(例えば、皿バネ)を介して連結する場合もある。
また、エアシリンダー13の第2のピストン12にはピストンロッド19及びねじ機構20を介して電動モータ15に連結され、電動モータ15の正回転によって第2のピストン12が下降し、電動モータ15の逆回転によって第2のピストン12が上昇する構造となっている。即ち、前記ねじ機構20は、図2に示すように、カップリング21を介して伝えられた電動モータ15の回転動力によって回転する雌ねじと、この雌ねじの回転によって上下動する雄ねじ22とを有している。雄ねじ22の下端部にはピストンロッド19がスラスト継手23を介して連結され、雄ねじ22の昇降力のみをピストンロッド19に伝えて、電動モータ15の回転によって第2のピストン12が上下する構造となっている。
なお、ピストン12の上限及び下限はそれぞれリミットスイッチ24、25が検知している。
【0016】
エアシリンダー13の下金物26には、第1のピストン11と下金物26との間の部屋(背圧室)27を外部に連結する第1の空気口28を有し、エアシリンダー13の上金物29には、第2のピストン12と上金物29との間に形成される部屋30を外部に連通させる貫通孔31を有している。第1、第2のピストン11、12の間に形成される部屋(加圧室)32は、ピストンロッド19内に形成されたエア通路33に連通する第2の空気口34に連結されている。
【0017】
加圧電極18と対向して配置される固定電極(下部電極)35は、下部電極ホルダー36に固定され、更に下部電極ホルダー36はねじ機構に連結された電動モータ37によって昇降可能となって、固定電極35の高さ位置を調整できるようになっている。なお、この実施の形態では固定電極35は昇降調整可能となっているが、電動モータ37及びねじ機構を省略し、即ち固定電極35を支持する下部電極ホルダー36を溶接機本体のフレームに固定配置することもできる。図1において、35a、35bは固定電極35の上限位置及び下限位置を決めるリミットスイッチを示す。
【0018】
次に、抵抗溶接機の加圧機構10のエアシリンダー13に圧縮エアを供給する切替えバルブ群14について説明する。
図1に示すように、切替えバルブ群14は元圧が4kg/cm2のエア供給源(エア源)38にストップバルブ39、エアフィルター40を介して接続され、第1、第2の電磁弁41、42に減圧弁43、44を介して接続されている。この実施の形態では減圧弁43、44の出力圧力はそれぞれ4kg/cm2にセットされているが、パイロット圧減圧弁45、46を調整して4kg/cm2以下の任意の圧力に設定することができる。
【0019】
第1の電磁弁41はスロットバルブ48、第3の電磁弁49を介して第1、第2のピストン11、12の間に形成される部屋32にエアを供給し、第2の電磁弁42は第4の電磁弁50を介して第1のピストン11の背圧側、即ちピストン11と下金物26との間に形成される部屋27にエアを供給できる構造となっている。そして、部屋32と部屋27は第5の電磁弁51を介して連通可能となっていると共に、部屋27には第6の電磁弁52が連結されて内部に溜まったエアを外部に解放できる構造となっている。
【0020】
また、第3の電磁弁49とエアシリンダー13との連結管路53には圧力計(圧力スイッチ)PS1が設けられ、第4の電磁弁50とエアシリンダー13との連結管路54には圧力計(圧力スイッチ)PS2が設けられ、それぞれ部屋32、27の圧力を検知できるようになっている。
連結管路53、54には、それぞれ、設定圧10kg/cm2の安全用のリリーフ弁55、56が設けられている。
【0021】
続いて、この加圧機構10を用いた本発明の一実施の形態に係る抵抗溶接機の加圧方法について表1を参照しながら説明する。なお、このプログラムは図示しない制御部に予め記憶されているが、制御部は周知であるので、詳しい説明を省略する。ここで、減圧弁43、44ではエア源の元圧4kg/cm2に二次側圧力が維持され、エアシリンダー13の内径は200mm、加圧ロッド16の径は40mmとする。
初期状態では第1〜第6の電磁弁41、42、49〜52、電動モータ15は全てオフの状態にあり、この状態では部屋27にエアが供給されているので、第1、第2のピストン11、12は上限位置にある。従って、第1のピストン11に連結されている加圧電極18は上限位置にある(以上、第1のステップ)。
【0022】
【表1】

【0023】
この状態で、第1の電磁弁41、第5の電磁弁51をオンにすると、部屋27、32に
4kg/cm2のエアが供給され、部屋32の断面積(S1)が部屋27の有効断面積(S2)より加圧ロッド16の断面積(S3)分だけ大きい(即ち、S1−S2=S3)ので、第1のピストン11は下降し、これに伴い加圧電極18は下降し、固定電極35と加圧電極18との間に位置する被溶接物57を挟持する。
なお、固定電極35は電動モータ37を回転させることによって所定高さに固定されているものとする(以上、第2のステップ)。
【0024】
次に、第1の電磁弁41をオフにし、第3〜第5の電磁弁49〜51をオンにし、電動モータ15を正転すると、第2のピストン12が下降する。これに伴い、第1、第2のピストン11、12の間の部屋32は圧縮されるので、圧力が上昇するが、部屋32及び部屋27は第5の電磁弁51で連通しているので、部屋32及び部屋27の圧力P1が同時に上昇する。この状態では被溶接物57の加圧力F1は、P1×S3となる(以上、第3のステップ)。
【0025】
次に、第5の電磁弁51をオフにすると、部屋27の圧力はP1を維持するが、電動モータ15の加圧によって第2のピストン12は更に下降し、部屋32の圧力はP1からP2に高まる(以上、第4のステップ)。
そして、部屋32の圧力P2が所定の圧力(この実施の形態では8.4kg/cm2)になったことを圧力計PS1で検知し、加圧電極18と固定電極35との間に所定の電流を流して被溶接物57を溶接する。この時の加圧力は(P2×S1−P1×S2)となる(以上、第5のステップ)。
【0026】
この後(即ち、通電が完了した後)、第6の電磁弁52を開くと、部屋27の圧縮エアが解放されるので、被溶接物57の加圧力がP2×S1(この実施の形態では、P2は8.4kg/cm2で、P2×S1は2600kg)となり、通電後の被溶接物57の鍛圧を行うことができる。この状態では電動モータ15は圧力P2を検知して止まっており、第6の電磁弁52の動作のみで鍛圧動作を行えるので、電動モータ15の動作に関係なく溶接完了後の高速鍛圧を実現できる。また、鍛圧に必要な加圧力をP2×S1から計算して、P2の圧力を設定し、次に溶接時の加圧力(P2×S1−P1×S2)からP1を設定することになる(以上、第6のステップ)。
この後、第1〜第6の電磁弁41、42、49〜52をオフにして、電動モータ15を高速逆転して加圧電極18を急速上昇させる(以上、第7のステップ)。
【0027】
以上の実施の形態は溶接後の鍛圧処理を行う場合の例について説明したが、通常の溶接を行う場合には、第3〜第6の電磁弁49〜52、及び電動モータ15は使用しないで(即ち、オフの状態)にして、第1、第2の電磁弁41、42の動作でスポット溶接を行うことができる。この場合の加圧力は最大S1×元圧(P)となる。
また、元圧(P)より高い加圧力で溶接を行う場合には、上記した第6のステップで通電してもよいが、例えば、部屋27を大気解放、部屋32に元圧(P)を入れた状態で、電動モータ15を正転して部屋32内の圧力を高め、所定の圧力になったことを圧力計PS1で検知して通電することもできる。
【0028】
前記実施の形態は、スポット溶接についてのみ説明したが、例えば、プロジェクション溶接機、シーム溶接機等にも本発明は適用可能である。
特に、本発明に係る抵抗溶接機の加圧方法においては、電動モータとねじ機構による加圧方法に比較して途中に圧縮性空気が充填される部屋32を介してエア源より高い圧力で被溶接物が加圧されるので、安定した加圧動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施の形態に係る抵抗溶接機の加圧機構及び加圧方法の全体説明図である。
【図2】同抵抗溶接機の加圧方法に使用するエアシリンダーの断面図である。
【符号の説明】
【0030】
10:抵抗溶接機の加圧機構、11:第1のピストン、12:第2のピストン、13:エアシリンダー、14:切替えバルブ群、15:電動モータ、16:加圧ロッド、17:上部電極ホルダー、18:加圧電極、19:ピストンロッド、20:ねじ機構、21:カップリング、22:雄ねじ、23:スラスト継手、24、25:リミットスイッチ、26:下金物、27:部屋、28:第1の空気口、29:上金物、30:部屋、31:貫通孔、32:部屋、33:エア通路、34:第2の空気口、35:固定電極、35a、35b:リミットスイッチ、36:下部電極ホルダー、37:電動モータ、38:エア供給源、39:ストップバルブ、40:エアフィルター、41:第1の電磁弁、42:第2の電磁弁、43、44:減圧弁、45、46:パイロット減圧弁、48:スロットバルブ、49:第3の電磁弁、50:第4の電磁弁、51:第5の電磁弁、52:第6の電磁弁、53、54:連結管路、55、56:リリーフ弁、57:被溶接物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する固定電極と加圧電極を有し、該加圧電極はエア源に接続されるエアシリンダーによって前記固定電極に被溶接物を介して押圧される抵抗溶接機の加圧方法であって、
前記エアシリンダーは、前記加圧電極に連結される第1のピストンの他に第2のピストンを備え、該第2のピストンを電動モータを動力とする直線移動手段によって、前記第1のピストンによって前記加圧電極を押圧する時に、前記第1のピストンに近づけて前記第1及び第2のピストン間のエアの圧力を前記エア源の圧力より高め、前記固定電極に対する前記加圧電極の押圧力を増すことを特徴とする抵抗溶接機の加圧方法。
【請求項2】
請求項1記載の抵抗溶接機の加圧方法において、前記第1のピストンに背圧をかけた状態で、前記電動モータによって前記第1、第2のピストンの間のエアの圧力を前記エア源の圧力より高めた後、前記第1のピストンの背圧を解放して、前記第1のピストンによって前記加圧電極を押圧することを特徴とする抵抗溶接機の加圧方法。
【請求項3】
請求項2記載の抵抗溶接機の加圧方法において、前記第1のピストンの背圧の解放は、前記第1、第2のピストン間のエアの圧力が予め設定された所定高圧となって前記固定電極と前記加圧電極との間に通電が行われるとき又は該通電後直ちに行われることを特徴とする抵抗溶接機の加圧方法。
【請求項4】
対向する固定電極と加圧電極を有し、該固定電極と該加圧電極との間に被溶接物を挟持して溶接を行う抵抗溶接機の加圧機構であって、
前記加圧電極に連結される第1のピストン及び該第1のピストンとは独立して対向配置される第2のピストンを有するエアシリンダーと、該エアシリンダーの前記第2のピストンの移動をねじ機構を介して行う電動モータと、前記エアシリンダーの前記第1及び第2のピストンの間及び前記第1のピストンの背圧側に供給するエアの切替えを行う切替えバルブ群と、該切替えバルブ群及び前記電動モータの制御を行う制御部とを有し、前記第1、第2のピストンの間に供給されたエアの圧力を、前記電動モータを駆動して、前記第2のピストンを前記第1のピストンに近づけ、前記エアシリンダーに供給されるエア源の圧力より大きくすることを特徴とする抵抗溶接機の加圧機構。
【請求項5】
請求項4記載の抵抗溶接機の加圧機構において、前記第1、第2のピストンの間のエアの供給は、前記第2のピストンのピストンロッドを介して行うことを特徴とする抵抗溶接機の加圧機構。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−229802(P2007−229802A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−58244(P2006−58244)
【出願日】平成18年3月3日(2006.3.3)
【出願人】(000110594)ナストーア株式会社 (9)
【Fターム(参考)】