説明

掘削およびボルティングにおける棒状部材の操作方法および装置

本発明は、削岩装置内の長尺状ロッドを操作する方法およびロッドマガジン、ならびにボルティングユニットに関する。削岩ロッドおよびロックボルトなどの長尺状ロッド(9)は、マガジン内で上下方向にロッドを送るための送込み部材(19)を具備した線状ロッドマガジン(13)に収納される。送込み部材(19)は、ロッドをマガジン内で支える螺旋状面(25)を有する。必要な送込みの動きは、送込み部材をその回転軸を中心として回転させることで生成される。また、ロッドマガジンは、ロッドをマガジンから掘削ラインまたはボルティング線すなわち掘削中心(K)へ、およびこれと逆に、送る移送手段を含む。移送手段には、ロッドをつかむための把持手段(34)が具備されている。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
本発明は、ブーム端部に配されたロッドマガジンを用いて、掘削ロッドおよびロックボルトなどの長尺状ロッドを保管および操作する方法に関するものである。複数本のロッドを線状ロッドマガジンに並んで収納し、一つ以上の送込み部材を用いてマガジン内で移動させる。ロッドをマガジン内に装填するかマガジンから取り外すか否かに応じて、送込み部材がマガジン内のロッドを送込み部に向けて動かしたり、送込み部から離したりする。そこでロッドは、掘削ラインまたはボルティングライン、すなわち掘削中心に移動手段を用いて移動される。移動期間中、移動されるロッドは、移送手段に備えられた把持部材で保持される。
【0002】
本発明は、ロッドマガジン、ならびにロッドマガジンを具備した削岩機およびボルティングユニットに関するものでもある。本発明の分野は独立クレームの前段により詳しく規定されている。
【0003】
長穴の掘削に用いられる削岩リグにはロッドマガジンが具備され、ロッドマガジンは、これに対応して設けられた機構を用いることによって掘削パイプや延長ロッドなどの削岩工具を収納し操作するものである。ロッドマガジンは掘削部内に搭載されて、削岩機と掘削穴内にすでにある掘削ロッド組立体との間にマガジンから操作機構を用いてロッドを追加でき、また同様に、ロッドを組立体から取り外してロッドマガジン内に戻せるようにしている。ロッドマガジンに関連して設けられた操作機構は、把持手段を具備した回転アームまたは同等物を有してもよい。回転アームを用いて、ロッドをロッドマガジンから掘削中心に移送し、同様にして、掘削中心からロッドマガジンに戻す。先行技術のロッドマガジンには、回転マガジンおよび線状マガジンがある。回転マガジンに見受けられる不都合な点は、その幅が大きいことであり、そのため送込みビームへの配設が難しくなる。米国特許第4,632,618号には線状マガジンが開示され、各ロッドを上下に重ねて収納し、ロッドは溝付き送込み平板を用いてマガジンに供送される。この米国公報のロッドマガジンは、複雑な構造を有しその操作の信頼性は要求条件を満たさないことが分かっている。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、削岩機リグに掘削工具およびロックボルトを収納および操作する新規で改良された方法およびロッドマガジンを提供することを目的とし、さらに、改良されたロッドマガジンを備えた削岩機およびボルティングユニットを実現することを目的とする。
【0005】
本発明の方法は、ロッドマガジン内のロッドを移動するための螺旋状面を有する送込み部材を用い、螺旋状面の接触からロッドが離れる位置ずれを防ぎ、ロッドを螺旋状面で支持し、送込み部材をその回転軸を中心として回転させて、ロッドがロッドマガジン内で、螺旋状面の影響により、回転方向に応じて、その最も外側の端部に位置する送込み部に向けて、または送込み部から離れて移動することを特徴とする。
【0006】
本発明のロッドマガジンは以下の点を特徴とする。すなわち、ロッドマガジンは、ロッドマガジン内のロッドを支持する螺旋状面を含み、ロッドは、送込み部材から離れる側に少なくとも一つの横断支持体によって支持され、これによってロッドが螺旋状面との接触から離れることを防ぎ、送込み部材は、その回転軸を中心として回転可能であり、それによってロッドは、螺旋状面の影響により、回転方向に応じて、送込み部に向けて、またはそれから離れてロッドマガジン内で動くことを特徴とする。
【0007】
本発明の削岩装置は以下の点を特徴とする。すなわち、ロッドマガジンの送込み部材は、掘削ロッドを送るように配設された螺旋状面を含み、送込み部材は、その回転軸を中心として回転可能であり、それによってロッドはロッドマガジン内で、螺旋状面の影響により、回転方向に応じて、送込み部に向けて、またはこれから離れるように移動すべく配設されていることを特徴とする。
【0008】
本発明のボルティングユニットは以下の点を特徴とする。すなわち、ロッドマガジンの送込み部材は、ロックボルトを送るように配設された螺旋状面を含み、送込み部材はその回転軸を中心として回転可能であり、それによってロックボルトはロッドマガジン内で、螺旋状面の影響により、回転方向に応じて、送込み部に向けて、またはこれから離れるように移送すべく配設されていることを特徴とする。
【0009】
本発明は、ロッドマガジンが線状タイプであり、各ロッドは一線上に収納され、その線上で各ロッドは平行で、並んでいる。ロッドマガジンは、少なくとも一つの送込み部材を含み、送込み部材はそこで螺旋状面に有して、これによってロッドがマガジン内で動くように配設される。ロッドは、送込み部材をその回転軸に対して回転させることにより、ロッドマガジン内を送込み部に向けて、またはそれから離れるように移動させる。ロッドは、螺旋状面に接触した状態を維持するように支持してもよい。
【0010】
本発明の効果は、螺旋状面を具備した送込み部材が操作上の信頼性があり、かつ単純な構成要素であるということにある。また、送込み部材の操作は、自動制御が容易である。さらに、この新たな構成要素によりロッドマガジンは軽量化でき、あまりスペースをとらない。さらに、本発明は、損傷に対する防護を容易にする。
【0011】
実施例によれば、送込み部材は長尺体を含み、これはその周囲にピッチが形成された螺旋体である。この種の送込み部材は軽量である。螺旋構造の更なる効果は、これに異なるピッチの螺旋状面を設けることで送込み部材を改善することがかなり容易なことである。
【0012】
実施例によれば、送込み部材は、あるピッチを有する螺旋体を有し、螺旋体自体は、螺旋体の内側から別の支持体部で支持する必要がないほど十分に硬い。この種の送込み部材は、とくに軽くかつ簡素なものである。螺旋体の螺旋状面と接触してロッドを保持することは、前記送込み部材の側およびこれと反対側の両方で一つ以上の横断支持体によってロッドを支持することで、確実になる。横断支持体は実際にはU字型部材でよい。
【0013】
実施例によれば、送込み部材は長尺状螺旋体であり、その外表面は、あるピッチのネジ山を有する。ネジ部材は、硬くて耐久性のある単純な構成要素である。
【0014】
実施例によれば、送込み部材のピッチは、操作する最大のロッドの直径に見合った寸法である。したがって、送込み部材の直径は、様々なロッドに適している。
【0015】
実施例によれば、送込み部材は、操作するロッドの直径に対して傾けられている。この傾きは、ロッドの長手方向軸に平行な平面上にとる。傾きによって、ロッドマガジンを様々な直径のロッドに対して調整することができ、これは、ロッドマガジンを重要な変更なしに様々なロッドに利用できることを意味する。傾きによって、送込み部材と被操作ロッドとの間の隙間が少なくなり、これによってロッドの揺れとそれによる振動およびノイズが低下する。
【0016】
実施例によれば、送込み部材をマガジン内のロッドに対して傾けて、傾斜角度が螺旋状面のピッチに対応するようにしてもよい。その場合、ロッドの下面と螺旋状面との間には線状接触面がある。線状接触面は、点状接触面よりも小さい表面圧力を有する。傾きは、ロッドの長手方向軸に平行な面上にとる。
【0017】
実施例によれば、ロッドマガジンは、互いに離れた少なくとも2つの送込み部材、および互いに離れた少なくとも2つの移送部材または同等物を有する。本実施例の効果は、ロッドの操作性が誤差なく的確になることである。
【0018】
実施例によれば、互いに隔たった位置にある送込み部材は、互いに離れる方向に傾けられる。これによって、ロッドに作用する軸方向の力を無効にすることができる。
【0019】
実施例によれば、ロッドマガジンは、第1端部支持財および第2端部支持財を有し、これらは、マガジン内のロッドの端部に配設されている。端部支持体によって、各ロッドの長手方向の移動を防ぐ。
【0020】
実施例によれば、移送手段は、少なくとも一つのアームを含み、アームは、回転装置によって送込み部材の上部の送込み部と掘削中心との間で曲線経路に沿って回転できる。アームの最も外側の端部には、ロッドをつかむための把持手段が具備されている。
【0021】
実施例によれば、移送手段は、少なくとも一つのアームを含み、アームは、送込み部材の上部の送込み部と掘削中心との間で一つ以上の同時または非同時線状移動によって移動可能である。アームの最も外側の端部には、ロッドをつかむための把持手段が具備されている。
【0022】
実施例によれば、ロッドマガジンの送込み部は、ロッドが掘削中心へ、またはこれから離れるように動くとき、初期の位置から掘削中心に向けて移動可能である。初期の位置は、ロッドマガジンを掘削装置またはボルティングユニットの経路から運び出すときの基本的な位置である。
【0023】
実施例によれば、ロッドマガジンは、継手に対して回転可能に配設され、それによってその送込み部は初期の位置と掘削中心との間で回転可能になる。または、ロッドマガジンは、継手機構によって回転されるように配設されている。回転可能なロッドマガジンは、とりわけ横方向にとくに小さくしてもよい。さらに、ロッドマガジンは簡単で軽量にできる。
【0024】
実施例によれば、ロッドマガジンは、一つ以上の案内面に沿って移動可能なように配設されている。または、ロッドマガジンは、一つ以上の線状動作によって動くように配設されている。これらの適用例に共通の状況は、送込み部が初期の位置から掘削中心に、およびこれと逆に送られることである。
【0025】
実施例によれば、ロッドマガジンは、ブームの最も外側の端部の送込みビームに関連して配設されている。
【0026】
実施例によれば、ロッドマガジンは、ロッドがロッドマガジンの送込み部に送られるとき、ロッドマガジン内の最も外側のロッドを押すように配設された一つ以上の対向部材を有する。対向部材には、最も外側のロッドの移動を送込み部材の送込み方向に制限する面を設けてもよい。さらに、対向部材には、ロッドを受け取るための空間およびロッドを保持するための手段が具備されてもよい。対向部材によって、被給送ロッドを送込み部の正確な位置に送ることができ、これによってロッドの操作性が容易になる。
【0027】
実施例によれば、送込み部材は、送込み部が掘削中心に送られるとき、少なくとも一つの対向部材を用いて送込み部でのロッドを保持するように配設される。その場合、別個の把持手段または把持手段用のアクチュエータを必要としない。
【0028】
実施例によれば、操作するロッドは掘削工具である。掘削工具は、掘削管、延長ロッド、または掘削に用いられる長尺部材であってよい。
【0029】
実施例によれば、操作される延長ロッドはロックボルトであり、これは、岩石に掘削した掘削穴に配設され、岩石に掘削した空間の天井または壁を支えることができるようにその位置に固定された長尺部材である。ロックボルトは、ボルティング装置を用いてその位置に埋め込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明のいくつかの実施例を、添付図面を参照してより詳細に述べる。
【図1】図1は、削岩機リグの概略的な側面図である。
【図2】図2は、本発明のロッドマガジンを具備した掘削部の概略的な斜視図である。
【図3】図3は、本発明のロッドマガジン用操作部の概略的な斜視図である。
【図4】図4は、図3の操作部の概略的な側面図である。
【図5】図5は、送込みビームの長手方向に見て、ロッドマガジンを具備した掘削部の概略図である。
【図6】図6は、図5の掘削部でロッドマガジンに対するアーム機構がロッドをロッドマガジンから掘削ラインに移動させた状況を示す概略図である。
【図7】図7は、回転ロッドマガジンを具備した掘削部の長手方向における概略図である。
【図8】図8は、図7の掘削部でロッドマガジンがロッドを掘削ラインに運ぶように向きを変えた状況における概略図である。
【図9】および
【図10】は、継手機構を用いて向きを変えるように配設されたロッドマガジンを送込みビームの長手方向に見た概略図である。
【図11】図11は、線状方向に移動する螺旋状送込み部材および移送部材を具備したロッドマガジンを送込みビームの長手方向に見た概略図である。
【図12】および
【図13】は、初期の位置と掘削中心との間のガイド面によって案内されて移動するように配設されたロッドマガジンを送込みビームの長手方向に見た概略図である。 明瞭さの目的で本発明のいくつかの実施例を単純化してある。各図において同様の部分は同様の参照番号で示す。
【発明の詳細な説明】
【0031】
図1は、一本以上のブーム3が配設された可動運搬部2を含む削岩リグ1を示し、各ブームには掘削装置4が設けられている。掘削装置4は、送込み装置7を用いて送込みビーム6に沿って移動できる削岩機5を含む。削岩機5は、これに連結された工具8を有し、工具は、螺旋継手などの連結部材によって互いに接続された複数の一連の掘削ロッド9を含んでもよい。さらに、最も外側にある掘削ロッド9の最外端部には、掘削穴12を岩石11に開ける掘削ボタンを有する掘削ビット10が具備されている。削岩機5は、衝撃パルスを工具8に供給するための衝撃装置を含んでよく、これは、衝撃パルスを掘削ビット10へ、さらに、破壊すべき岩石11に送る。また、削岩機5は、削岩中に工具8をその長手方向軸を中心に回転させる回転装置を含んでよい。
【0032】
掘削装置4にはさらに、送込みビーム6に支持されたロッドマガジン13が具備されている。ロッドマガジン13は、長穴掘削に必要な掘削ロッド9および他の掘削工具を収納するために使うことができる。ロッドマガジン13には、ロッドマガジン13と掘削軸、すなわち掘削中心Kとの間で掘削工具を送るための操作工具が具備されている。
【0033】
削岩機5に加えて、掘削装置4にはボルティング装置が具備され、これは、たとえばスライド式でロックボルトをロッドマガジン13に収納できるように送込みビーム6に配設されている。明確にするため、図は掘削装置4についてボルティング装置を示していない。
【0034】
さらに、削岩リグ1には一本以上のブーム15が具備され、これは、あらかじめ掘削した掘削穴12にロックボルト17を装着するために用いられるボルティングユニット16を具備している。ボルティングユニット16はボルティング装置18を含み、これは、送込みビーム16または同等物に配設してもよい。ボルティング装置18には、ロックボルト17を収納しこれをボルティング装置18のボルト締固線すなわち掘削中心Kに送るための本発明のロッドマガジン13が具備されている。
【0035】
図2は、掘削ロッド9を収納し操作するためのロッドマガジン13を含む掘削装置4を示す。ロッドマガジン13の収納原理は線状であり、すなわち各ロッド9が一線上に互いに平行に並んで配列される。図2は、各ロッドが垂直に積まれている実現例を示す。ロッドマガジン13は、ロッド9を支持する2つの送込み部材19を含む。送込み部材19は、互いに離れて、かつロッド9の端部から離れて配設され、それによって長いロッド9も十分に支持されている。送込み部材19は、長手方向軸を中心に回転可能な長尺部材である。送込み部材19には、油圧モータなどの回転モータが具備されている。送込み部材19は、ロッドマガジン13内でロッド9を送れる螺旋状面を有する。さらに、ロッドマガジン13は2つの移送部材21を含み、これは送込み部材19に関連して配設することができる。移送部材21を用いてロッド9は、ロッドマガジン13から掘削中心Kに、また逆にも送ることができる。送込み部材19ならびに移送部材21の詳細な構成および機能は、次の各図に示される。
【0036】
図2はまた、ロッドマガジン13が端部支持体22を含むことを示し、これらは、掘削装置4が上方または下方に向くとき、ロッド9が長手方向へ摺動しないようにする。端部支持体22は、送込みビーム6に支持されたアームであり、アームの最外部分にはロッド端部の側に支持面が設けられている。ロッドマガジン13はさらに、2つの横断支持体23を含み、これは、送込み部材19にその反対側に配設されている。横断支持体23は、ロッドマガジン13内でロッド9が送込み部材19の螺旋状面との接触から離れて横断方向に動くのを防ぐ。横断支持体23は、送込みビーム6に支持されてよく、また、ロッド9が当接して送込み部材19で容易に移送される平板支持面を有してもよい。このようにロッドマガジン13は、互いに離れた少なくとも2つの操作部24a、24bを含み、これら操作部は、順に、少なくとも送込み部材19、移送部材21および横断支持体23を含む。これら操作部24a、24bには、損傷を防ぐようにロッドの周囲に保護材を容易に設けることができる。全体的に見ると、本発明のロッドマガジン13は、かなり軽く単純な構造を有することができる。いくつかの場合においてロッドマガジンは、操作部を一つだけ有していてもよい。
【0037】
図3は、ロッドマガジン13に含まれる操作部24bを示す。垂直ロッドマガジン13は、上下に重ねて線状に収納した4本のロッド9を保持している。当然ながら、ロッドマガジン13は、ロッドの本数の増減に対応した寸法に形成してよい。ロッド9は、螺旋状面25を有する送込み部材19によって線状方向に送り込まれる。図3の適用例において、螺旋状面25は螺旋体26に形成され、これは、送込み部材19の長尺状本体27に支持され、本体はその長手方向軸を中心に回転可能であり、ロッド9の下面に対する螺旋状面25が、送込み部材19の回転方向Aに応じて、ロッドを上げ下げするようになっている。重ねたロッド9の間には、各ロッド9間に隙間28を作るための別個の中間部材を必要としない。これは、図4に示すように、螺旋体26が各ロッド9の間にあり、それらの間に必然的に隙間28を形成するからである。送込み部材19の本体27は、回転モータ29で回転することができる。螺旋体26の代わりに、送込み部材19は、長手方向軸を中心として回転する長尺状のネジを有してもよい。この適用例は、別の本体27が不要である。ネジおよび螺旋体26のピッチは、操作するロッドがネジ山または螺旋体の間の空間に収まるような寸法である。加えて、螺旋状面25および送込み部材構体の他の部分は、ロッド9の束をロッドマガジン13に受容可能な寸法である。この考え方は、回転手段の寸法設計でも考慮しなければならない。
【0038】
図3および図4は、送込み部材19がロッド9に対して所定の角度Bに傾けることができることを示す。傾きは、ロッド9の長手方向に平行な平面内にある。操作部24a、24bの送込み部材19の上端は、互いの方に傾いてもよい。傾き角度Bは螺旋状面25のピッチに応じて選択され、ロッド9の下面が螺旋体26の線状の対向面またはネジ山の平らな対向面に支えられるようにする。送込み部材19は、固定の傾き角Bに配設されてもよいし、または、傾き角Bを手動調節または適切なアクチュエータを用いて調節してもよい。送込み部材19の螺旋体26のピッチ、またはネジ山のピッチの寸法は、最大の断面積を有するロッド9に応じて決めてよい。しかしながら、この種の送込み部材19を備えるロッドマガジン13は、より小さい直径のロッドを操作するためにも用いることができる。この場合、直径の小さいロッド9と送込み部材19との間に形成される隙間およびそれにともない生じるロッド9の揺動を防がなければならないときは、送込み部材19を方向Bに傾けて、隙間を減らしてもよい。また、送込み部材19の螺旋状面25を有する部材は、特定の時間に操作するロッド9に応じて変更が容易な取替え可能な部材とすることも可能である。
【0039】
図3および図4は、送込み部材19の回転の監視に用いることができるセンサ30を送込み部材19が備えてもよいことを示す。センサ30から得られる測定結果は、ロッドマガジン13の操作を制御する制御部40に送ってもよい。送込み部材19のピッチは、たとえば長手方向軸を中心とする1回転でロッド9がロッドマガジン13のある位置に対して上方または下方に移動するような大きさでよい。当然、他の寸法および制御方法の構成手段もある。これは、螺旋状面25のピッチおよび必要な送り距離を基に送込み部材19の必要な回転を制御部40で計算してもよいからである。
【0040】
また、図3および図4は、移送部材21がアーム31を有し、これは、実質的にC字形状を有して継手32によって送込みビーム6に結合されていることを示す。移送部材21は、回転部材33で方向Cに、送込み部材6を横切って回転することができる。移送部材21の最外側部分には、ロッド9をつかむための、顎部37などの把持手段34が具備されている。把持手段34は、把持アクチュエータ35で方向Dに用いることができる。回転装置33および把持アクチュエータ35は油圧シリンダでよく、概略的に図3および図4にだけ提示されている。または、目的に合った別なアクチュエータを用いてもよい。
【0041】
図5において、移送部材21はその初期状態の位置に回転して、アーム31の最も外側の端部が送込み部材19にある。アーム31の最も外側の端部には、対向部材36が具備され、送込み部材19は、ロッドマガジン13の最も外側に位置するロッド9aをこれに向けて送ってこれに支えられるようにすることができる。最も簡略化した例では、対向部材36は、図に示したように、ロッドの外表面に対応した形状の部材でよい。また、対向部材36は、たとえば、ラッチまたは同様の保持機構を具備した空間または送込み部39を含んでもよく、ロッドマガジン13から供給される最も外側のロッド9aがこれを貫通することができる。送込み部材19の上部には、最も外側のロッド9aを受け入れための手段を備えてよく、これは、移送部材21が操作中のロッドをつかむまでこれを保持する。また、アーム31の最も外側の端部にある把持手段34は、一つ以上の開閉可能な顎部37を含み、これらは把持アクチュエータ35で使われる。移送部材21の顎部37は、ロッドマガジン13における最も外側のロッド9aを対向部材36に対して押圧する。次に、アーム31は方向Cに回転して、ロッド9aを掘削ライン、すなわち掘削中心Kに運ぶ。この状況を図6に示す。これから明らかなように、アームのC形状によって、各アームはロッドマガジン13内の他のロッドと当接することなく横断方向に回転することができる。アーム31は、送込み部材19に隣接して配置されるから、アーム31は、回転したとき送込み部材19と衝突しない。ロッド9aが掘削中心Kに来ていると、顎部37は開状態にされ、アーム31は図5に示された初期の位置に戻されて、次のロッドを導入することができる。これに関連して、連結部材の開放および固定などの、掘削中心におけるロッドの詳細な操作は、説明しない。
【0042】
掘削穴が穿孔されて延長ロッド装置が解体されると、アーム31を掘削中心Kにとり、それによって対向部材36は掘削中心のロッド9aに対して設定し、その後、顎部37を閉じてアームを送込み部材19におけるその初期位置に回転させる。次に、顎部37を開いて、ロッド9aを送り部材19の支持螺旋状面に送る。送り部材19を回転させて、ロッドマガジン13に導入されたロッド9aがそこで1位置下方に移動させ、それによって、次のロッドを導入する送込み部Sが空になる。これを続けて、ロッドすべてを降ろし、またはロッドマガジン13をロッドで一杯にする。
【0043】
図7および図8は、ロッドマガジン13の応用例を示し、これは、送込み部材19および横断支持体23がアーム31とともに方向Cに回転するように配設されている。その場合もまた、ロッドマガジン13内のロッドすべてが回転し、先の図にあるような、C字形にアームを形成する必要がない。これは、もはやロッドと衝突しなくてよいからである。したがって、ロッドマガジン13の構成は、図5および図6に示したロッドマガジンよりも細い。ロッドマガジン13は、全体が継手32に対して回転するように配設されて、そのため送込み部材19の上部にある送込み部Sは、図8に示すように掘削中心Kに配される。他の点について、図3ないし図6に示した実施例の特徴事項は、たとえば送込み部材19に関して、図7および図8の実施例に採用してもよい。
【0044】
図7および図8の実施例は、ロッドマガジン13がアーム31をまったく含まないが回転する送込み部材19が移送部材として機能するものであってもよい。その場合、送込み部材19の上部の送込み部Sには、必要な把持手段を具備してもよい。
【0045】
図9および図10は、継手機構39により移動できるロッドマガジン13を示す。図9は初期の位置を示し、図10は送込み部Sが掘削中心Kに来ている状況を示す。継手機構39は、少なくとも2本のアーム40aおよび40bを含み、これらのアームは、継手41aおよび41bにより回動可能に送込み機構19に配設され、他方、継手42aおよび42bによって送込みビーム6に支えられている。継手機構39は、ロッドマガジン13が変化する変化する曲線経路に沿って方向Cに回転するように配置されている。アームの寸法および継手の相互位置を利用して、曲線経路の形状を決めてもよい。経路の曲率は、その半径が掘削中心Kに向かって小さくなるように変化する。この利点は、ロッドマガジン13のせいで掘削部の高さ方向の寸法が増すことはないことにある。当然ながら、ロッドマガジン13を動かす目的に適した他の継手機構を用いることも可能である。
【0046】
さらに、図9および図10に示した送込み部材19は螺旋体26であり、これは、図3ないし図8に示した螺旋体の中央にある何らかの支持体に支持されることなくロッド9の束を運ぶことができるような大きさを有する。螺旋体26の内側、またはその外側に、横断支持体23bを回転不能に配設してもよく、これは、横断支持体23aとともに各ロッド9を1線状の列に保ち、ロッド9が螺旋体26との接触から外れるのを防ぐ。対向部材36および把持手段がある場合は、それらを横断支持体23bの自由端部に配設してもよい。横断支持体23aおよび23bは、送込み部材19の周囲に配設され送込み部Sへ開いた溝を有する回転不能に配設された管で置き換えてもよく、この溝はマガジン内のロッド9と平行であり、各ロッドがマガジン内で移動することができる。当然、いくつかの他の構造の横断支持体も可能である。
【0047】
ロッドマガジン13は何ら別個の把持手段を持たないことが考えられるが、送込み部材19および対向部材36は、ロッドマガジン13を掘削中心Kに送るとき、一緒に一種の把持手段として機能し送込み部Sのロッドを保持するように構成してもよい。送込み部材19に用いるとロッド9は、対向部材36または同様の表面に押圧される。したがって、別個の把持手段は不要になり、それによって構造はより一層簡単化することができる。
【0048】
図11は、ロッドマガジン13がその初期の位置で送込みビーム6に対して斜めの角度にある状態を示す。送込み部材19は、回転モータ29だけに支持された螺旋体26でよい。螺旋体26の外側には、回転できない支持体43を配設してもよく、その上部には、線状方向Lに動くアーム44を含む移送部材21を具備してもよい。アーム44は、油圧シリンダなどの適切なアクチュエータ45によって動くことができる。アーム44は、送込み部Sと掘削中心Kの間で線状方向Lに可動な把持手段34を具備してもよい。
【0049】
さらに、図12および図13は次のような解決策を示す。すなわち、ロッドマガジン13は、図12に示す初期の位置から図13に示す掘削中心Kにある送込み部Sの状況へガイド面46によって案内されて移動することができる。ロッドマガジン13は、たとえばロール47によりガイド面46に支持してもよい。当然、ガイド面46およびこれに支持される支持部材を構成する他の方法もある。実際に図13には、破線で示されたガイド面が記載され、ロッドマガジン13は、表面に沿って線状方向L2に移動して送込み部Sを掘削中心Kに移す。
【0050】
典型的に、ロッドマガジン13は、図に示されるように、送込みビームの片側に配設されている。掘削部またはボルティング装置の掌性に応じて、ロッドマガジンは、ブームの方向に対して右手側または左手側にあってよい。送込みビーム6の両側に搭載部材を設けてもよく、これによって掘削部の掌性を容易に変更することができる。ロッドマガジン13の構造は対称でよく、その場合、何らの変更なしに送込みビーム6のいずれか一方の側にこれを取り付けられる。いくつかの場合には、ロッドマガジン13を送込みビーム6の両側に配置してもよく、それによって収納される掘削工具またはロックボルトの本数を増やすことができる。その場合に、2つのロッドマガジン13には、それぞれの送込み部材19と移送部材21を設けてもよい。たとえば、図7および図8に示したロッドマガジン13の応用例は、送込みビームの両側に配設するほど簡単である。また、図5および図6に示したタイプのロッドマガジン13の移送部材21は、これらの図とは異なって、掘削中心と両送込み部材との間でロッドを移送するように配設した一つの共通の移送部材として構成してもよい。送込みビームの第1の側に掘削ロッドマガジンを設け、第2の側にロックボルトマガジンを設けることも可能である。
【0051】
一様な螺旋体26またはネジの代わりに、送込み部材19の螺旋状面が複数のネジ要素を含み、これらは協働して、ロッドの支持および/または移送が可能なピッチを有するネジを形成するように互いに対して配設されるように構成してもよい。ネジ要素は、たとえば、ピン、プレートまたは同様の突起であってもよい。これらの要素は、回転モータで回転される回転体の外側表面に配設してもよく、その場合、あるピッチを有する仮想ネジ線を描いて、これがネジ要素のロッドに対して設定することを企図した支持表面を通るようにする。
【0052】
垂直位置の代わりに、ロッドマガジン13の初期の位置は、たとえば図9および図11に示したように斜め位置であってもよいし、水平位置でさえ可能である。
【0053】
図3ないし図13は、掘削部についてのロッドマガジン13の特徴事項および様々な応用例を示すが、同様の特徴事項、特性および応用例は、ロックボルトを収納し操作するためのボルティング装置についても使用することができる。
【0054】
本願において、垂直位置とは、掘削装置またはボルティングユニットの基本的な位置を意味し、送込みビームおよびこれに接続された装置が垂直位置にある。ブームおよび送込みビームが掘削およびボルティング中に回動すると、垂直な線状マガジンは、傾いた位置や、ほぼ水平位置でさえとることができる。しかしながら、マガジンは、たとえ絶対的な配置が変化しても、依然として送込みビームに対してその相対的な配置を維持する。
【0055】
いくつかの場合において、本願で検討した特徴事項は、他の特徴事項と関わりなく、そのように使ってよい。他方、本願で検討した特徴事項を使用して、必要に応じて様々な組合せを提供することもできる。
【0056】
図面および関連した明細書は、発明の考えの説明だけを意図している。発明の詳細事項は、請求項の範囲内で変更してもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状ロッド(9)を線状のロッドマガジン(13)に収納し、該長尺状ロッド(9)を互いに平行に並べて互いに離して支持する工程と、
前記ロッド(9)を送込み部材(19)によって前記ロッドマガジン(13)内で動かす工程と、
移送部材を用いて前記ロッドマガジン(13)内にあるロッド(9a)を該ロッド(9)に平行な所定の掘削中心(K)へ動かし、または、同様に該掘削中心(K)から前記ロッドマガジン(13)内へ動かす工程とを含む削岩機リグ(1)のロッド操作方法において、該方法は、
螺旋状面(25)を備えて前記ロッド(9)を前記ロッドマガジン(13)内で動かす送込み部材(19)を用い、
前記ロッド(9)が前記螺旋状面(25)の接触から外れないようにし、
前記ロッド(9)を前記螺旋状面(25)で支持し、
前記送込み部材(19)をその回転軸を中心として回転させて、前記ロッド(9)が前記ロッドマガジン(13)内で、前記螺旋状面(25)の影響により、回転方向に応じて、その最も外側の端部に位置する送込み部(S)に向けて、または該送込み部(S)から離れて、移動することを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、該方法は、前記ロッドマガジン(13)内の前記ロッド(9)を移送するための螺旋体(26)で前記螺旋状面(25)が形成された送込み部材(19)を用いることを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、該方法は、前記ロッドマガジン(13)内の前記ロッド(9)を移送するため螺旋状面(25)を具備した長尺状螺旋体を用いることを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、
前記送込み部材(19)を前記ロッド(9)に対して所定の角度(B)に傾け、該角度(B)は前記螺旋状面(25)のピッチに依存し、
前記ロッドマガジン(13)内の前記ロッド(9)の表面を前記螺旋状面(25)の線状接触面に対して支持することを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、前記ロッド(9)に対して前記送込み部材(19)を傾けて該ロッド(9)と前記螺旋状面(25)との間の隙間を減らすことを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項6】
請求項4または5のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、
少なくとも2つの離間した送込み部材(19)を用いて前記ロッドマガジン内の前記ロッド(9)を移送し、
前記送込み部材(19)を互いに逆方向に傾けることを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、前記送込み部(S)で前記ロッドマガジン(13)内の最も外側の前記ロッド(9a)を前記送込み部材(19)によって少なくとも一つ対向表面(36)に対して送り込むことを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、
移送部材(21)を用いてロッド(9)を前記送込み部(S)から前記掘削中心(K)へ、およびその逆に、動かし、前記移送部材は前記送込み部(S)と前記掘削中心(K)との間で回転装置によって回転されるアーム(31)を含み、
前記送込み部材(19)の上部で前記移送部材(21)をその初期位置に回転させ、前記ロッドマガジン(13)内にある最も外側のロッド(9a)を前記送込み部材(13)によって前記アーム(31)の最も外側の端部で対向面(36)に対して送り込み、
前記最も外側のロッド(9a)を前記アーム(31)の最も外側の端部に具備される把持手段(34)に固定し、
前記アーム(31)を曲線経路上の前記初期の位置から回転させて前記把持手段(34)で支持された前記ロッド(9a)が前記掘削中心(K)に設定することを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項9】
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、移送部材(21)を用いて前記ロッド(9)を前記送込み部(S)から前記掘削中心(K)へ、および逆に動かし、前記移送部材(21)は、前記送込み部(S)と前記掘削中心(K)との間を線状(L)に動くことを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項10】
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、前記ロッド(9)が前記掘削中心(K)と前記ロッドマガジン(13)の間で動く際、前記ロッドマガジン(13)の前記送込み部(S)を前記掘削中心(K)に動かすことを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、該方法は、継手(32)に対して前記ロッドマガジン(13)を回転させ、それによって前記送込み部(S)が前記初期の位置から前記掘削中心へ、およびその逆に、曲線経路に沿って移動することを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法において、該方法は、継手機構(39)を用いて前記ロッドマガジン(13)を回転し、それによって前記送込み部(S)が前記初期の位置から前記掘削中心へ、およびその逆に、曲線経路に沿って移動することを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法において、該方法は、案内面の誘導を基に前記ロッドマガジン(13)を回転させ、前記送込み部(S)を前記初期の位置から前記掘削中心へ、およびその逆に移動させることを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項14】
請求項10に記載の方法において、該方法は、少なくとも一つの線状移動によって前記ロッドマガジン(13)を回転させ、前記送込み部(S)を前記初期の位置から前記掘削中心へ、およびその逆に、移動させることを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項15】
請求項10ないし14のいずれか一項に記載の方法において、該方法は、前記送込み部材(19)と少なくとも一つの対向部材(36)とを用いて少なくとも前記送込み部(S)と前記掘削中心(K)との間の移送期間中、前記ロッド(9)を前記送込み部(S)に保持することを特徴とする削岩機リグのロッド操作方法。
【請求項16】
複数のロッド(9)を互いに平行に並べて支持し、ロッドマガジン(13)内のロッドを移送するように配設された少なくとも一つの送込み部材と、
前記ロッドマガジン(13)の送込み部(S)にあるロッド(9a)を前記ロッド(9)に対して平行な所定の掘削中心(K)に移動し、また、同様に該掘削中心(K)から前記送込み部(S)に移動させる移送部材とを含む掘削機リグ用の線状ロッドマガジンにおいて、
前記送込み部材(19)は、該ロッドマガジン(13)内の前記ロッド(9)を支持する螺旋状面(25)を含み、
前記ロッドは、前記送込み部材(19)から離れる側で少なくとも一つの横断支持体(23)によって支持され、これによって前記ロッド(9)が前記螺旋状面(25)との接触から離れることを防ぎ、
前記送込み部材(19)は、その回転軸を中心として回転可能であり、それによって前記ロッド(9)は、前記螺旋状面(25)の影響により、回転方向に応じて、前記送込み部(S)に向けて、またはそれから離れて前記ロッドマガジン内で動くことを特徴とするロッドマガジン。
【請求項17】
請求項16に記載のロッドマガジンにおいて、前記送込み部材(19)の前記螺旋状面(25)は螺旋体(26)であることを特徴とするロッドマガジン。
【請求項18】
請求項16に記載のロッドマガジンにおいて、前記送込み部材(19)は、その外側の表面上に螺旋状面(25)を有する螺旋体であることを特徴とするロッドマガジン。
【請求項19】
請求項16ないし18のいずれか一項に記載のロッドマガジンにおいて、前記送込み部材(19)は、前記ロッド(9)に対して前記螺旋状面(25)のピッチに比例した角度だけ傾け、それによって線状接触面が前記ロッドマガジン(13)内の前記ロッド(9)の下面と前記螺旋状面(25)との間に生ずることを特徴とするロッドマガジン。
【請求項20】
請求項16ないし18のいずれか一項に記載のロッドマガジンにおいて、前記送込み部材(19)は、前記ロッド(9)に対して前記収納するロッド(9)の直径に比例して傾け、該ロッドマガジン(13)は異なる直径のロッド(9)に調整可能であることを特徴とするロッドマガジン。
【請求項21】
請求項16ないし20のいずれか一項に記載のロッドマガジンにおいて、
前記移送部材は、少なくとも一つのアーム(31)を含み、該アームは、前記送込み部材(9)の上部の前記送込み部(S)と前記掘削中心(K)との間の曲線経路に沿って回転装置(33)を用いて回転可能であり、
前記アーム(31)の最も外側の端部は、前記ロッド(9)をつかむための把持手段(34)を具備していることを特徴とするロッドマガジン。
【請求項22】
請求項16ないし20のいずれか一項に記載のロッドマガジンにおいて、前記移送部材は、少なくとも一つのアーム(44)を含み、そこで該アームは、前記ロッド(9)をつかむ把持手段を含み、前記送込み部(S)と前記掘削中心(K)との間で線状に動くように配設されていることを特徴とするロッドマガジン。
【請求項23】
請求項16ないし20のいずれか一項に記載のロッドマガジンにおいて、該ロッドマガジン(13)は、前記掘削中心(K)に対して移動可能に配設され、前記送込み部(S)は、前記初期の位置と該掘削中心(K)との間を移動することを特徴とするロッドマガジン。
【請求項24】
請求項23に記載のロッドマガジンにおいて、該ロッドマガジン(13)は、継手(32)に対して回転するように配設されて、前記送込み部(S)は、前記初期の位置と前記掘削中心(K)との間で回転可能であることを特徴とするロッドマガジン。
【請求項25】
請求項23に記載のロッドマガジンにおいて、該ロッドマガジン(13)は、継手機構(39)を用いて回転可能に配設されて、前記送込み部(S)は、前記初期の位置と前記掘削中心(K)との間で回転可能なことを特徴とするロッドマガジン。
【請求項26】
請求項23に記載のロッドマガジンにおいて、該ロッドマガジン(13)は、線状に移動して前記送込み部(S)を前記掘削中心(K)にとるように配設されることを特徴とするロッドマガジン。
【請求項27】
請求項16ないし26のいずれか一項に記載のロッドマガジンにおいて、該ロッドマガジン(13)は、前記ブーム(3、15)の最も外側の端部にある送込みビーム(6)に配設されることを特徴とするロッドマガジン。
【請求項28】
送込みビーム(6)と、
複数の着脱可能に相互接続された削岩ロッド(9)を含む工具(8)が連結可能な削岩機(5)と、
前記送込みビーム(6)に前記削岩機(5)を動かすための送込み装置(7)と、
掘削ロッド(8)を収納および操作するための線状ロッドマガジン(13)とを含み、該ロッドマガジン(13)は、複数の掘削ロッド(9)を互いに平行に並べて保持し前記ロッドマガジン(13)内で掘削ロッドを動かすための少なくとも一つの送込み部材(19)と、移送手段とを含み、該移送手段は、前記ロッドマガジン(13)の前記送込み部(S)に位置した掘削ロッド(9a)を、掘削ラインの掘削中心(K)に移送し、同様に該掘削中心(K)から前記送込み部(S)に送る削岩装置において、
前記ロッドマガジン(13)の前記送込み部材(19)は、前記掘削ロッド(9)を送るように配設された螺旋状面(25)を含み、
前記送込み部材(19)はその回転軸を中心として回転可能であり、それによって前記ロッド(9)は前記ロッドマガジン(13)内で、前記螺旋状面(25)の影響により、回転方向に応じて、前記送込み部(S)に向けて、またはこれから離れるように移動すべく配設されていることを特徴とする削岩装置。
【請求項29】
送込みビーム(6)と、
あらかじめ掘削した掘削穴(12)にロックボルト(17)を配設するボルティング装置(18)と、
ロックボルト(17)を収納し操作するための線状ロッドマガジン(13)とを含み、該ロックマガジン(13)は、複数のロックボルト(17)を互いに平行に並べて保持し前記ロッドマガジン(13)内でロックボルトを動かすための少なくとも一つの送込み部材(19)と、移送手段とを含み、該移送手段は、前記ロッドマガジン(13)の前記送込み部(S)に位置したロックボルト(17)をボルティング線の掘削中心(K)に移送し、同様に該掘削中心(K)から前記送込み部(S)に送るボルティングユニットにおいて、
前記ロッドマガジン(13)の前記送込み部材(19)は、前記ロックボルト(17)を送るように配設された螺旋状面(25)を含み、
前記送込み部材(19)はその回転軸を中心として回転可能であり、それによって前記ロックボルト(17)は前記ロッドマガジン(13)内で、前記螺旋状面(25)の影響により、回転方向に応じて、前記送込み部(S)に向けて、またはこれから離れるように移動すべく配設されていることを特徴とするボルティングユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2011−506803(P2011−506803A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−538809(P2010−538809)
【出願日】平成20年12月17日(2008.12.17)
【国際出願番号】PCT/FI2008/050749
【国際公開番号】WO2009/080876
【国際公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(506286478)サンドビク マイニング アンド コンストラクション オサケ ユキチュア (70)
【氏名又は名称原語表記】SANDVIK MINING AND CONSTRUCTION OY
【Fターム(参考)】