掛止具
【課題】キッチン台等の前面上部に設けたレール部にスライド不能に取り付けられると共に、着脱操作が容易な掛止具を提供すること。
【解決手段】キッチン台等の前面上部に設けたレール部4の内面に取り付けて使用する掛止具10であって、レール部4の上板内面41に当接する上部係止片11及び下板内面43に当接する下部係止片12を備え、上部係止片11と下部係止片12の間であって、前後方向に貫通する貫通孔5を備える取付け部材1と、取付け部材1に取り付けられるタオル等を吊り下げる掛止部材2と、貫通孔5に前後方向移動自在に取り付けられ前後方向に延出する突状部を備えると共に、掛止具がレール部4にロックされた状態において、突起部が下部係止片の上面に当接又は近接して該下部係止片の上方への撓みを規制するストッパー部材3と、を有する。
【解決手段】キッチン台等の前面上部に設けたレール部4の内面に取り付けて使用する掛止具10であって、レール部4の上板内面41に当接する上部係止片11及び下板内面43に当接する下部係止片12を備え、上部係止片11と下部係止片12の間であって、前後方向に貫通する貫通孔5を備える取付け部材1と、取付け部材1に取り付けられるタオル等を吊り下げる掛止部材2と、貫通孔5に前後方向移動自在に取り付けられ前後方向に延出する突状部を備えると共に、掛止具がレール部4にロックされた状態において、突起部が下部係止片の上面に当接又は近接して該下部係止片の上方への撓みを規制するストッパー部材3と、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばキッチン台の前面の引手レール部に取付けて使用するタオル等を掛ける掛止具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2007−650号公報には、上方に掛止具が設けられた収納部を有するキッチン台等の収納家具であって、前記掛止具は収納家具前面上部に設けた収納家具の前面幅に渡って設けられたレール部にスライド自在に係止されている掛止具を有するキッチン台等の収納家具(請求項1、請求項4)が記載されている。この収納家具によれば、掛止具をキッチン台等の前面上部に設けたレール部に沿ってスライドさせることにより、掛止具に掛けられた長尺物等が移動できるので、いつでも収納部の開閉位置から長尺物等を待機させることができる。
【特許文献1】特開2007−650号公報(特許請求の範囲)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特開2007−650号公報に記載の掛止具は、レール部に沿ってスライド移動自在であるため、エンドキャップが無い場合には、掛止具がレール部から脱落する恐れがあり、使用上の不都合を生じることがある。一方、掛止具がレール部から脱落することを防止するには、エンドキャップを付設することになるが、これでは、エンドキャップという余分のパーツが必要となる。また、実際には、むしろ掛止具をキッチン台等の前面上部に設けたレール部にスライド不能として固定する方が、掛止具に掛けられたタオル等が使用し易い。また、固定された掛止具は、レール部や掛止具を清掃等行なう際は、取り付けた位置において、簡単に外れる構造のものが好ましい。
【0004】
従って、本発明の目的は、キッチン台等の前面上部に設けたレール部にスライド不能に取り付けられると共に、着脱操作が容易な掛止具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、本発明は上記従来の課題を解決したものであって、左右方向に延びるコ字状断面形状のレール部の内面に取り付けて使用する掛止具であって、該レール部の上板内面に当接する上部係止片及び下板内面に当接する下部係止片を備え、該上部係止片と下部係止片の間であって、前後方向に貫通する貫通孔を備える取付け部材と、該取付け部材に取り付けられるタオル等を吊り下げる掛止部材と、該貫通孔に前後方向移動自在に取り付けられ前後方向に延出する突状部を備えると共に、掛止具が該レール部にロックされた状態において、該突起部が該下部係止片の上面に当接又は近接して該下部係止片の上方への撓みを規制するストッパー部材と、を有することを特徴とする掛止具を提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、キッチン台等の前面に設けたレール部にスライド不能に取り付けられ、吊り下げられたタオル等の使い勝手がよい。また、レール部への取付け及びレール部からの取り外しの操作がそれぞれ容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に本発明の実施の形態における掛止具を図1〜図13を参照して説明する。図1は本例の掛止具をレール部に取り付ける前の状態の斜視図、図2は図1の掛止具を裏面から見た斜視図、図3は本例のストッパー部材がロック状態にある掛止具の斜視図、図4は図3の掛止具の裏面から見た斜視図、図5は本例の掛止具の分解斜視図、図6は本例の掛止具の裏面から見た分解斜視図、図7は本例の掛止具で使用する一部の部材を破断して示す上部係止片付き固定支持部材の斜視図、図8は図7の部材にストッパー部材を組み付けた斜視図、図9は図8の部材に下部係止付き固定支持部材を組み付けた斜視図、図10は本例の掛止具をレール部に取り付けたアンロック状態の斜視図、図11は図10のX−X線に沿って見た図、図12は本例の掛止具をレール部に取り付けたロック状態の斜視図、図13は図12のY−Y線に沿って見た図をそれぞれ示す。なお、図7〜図9においては、内部構造を明確に示すため、本来存在する上部係止片11の記載を省略してあり、その破断面にはハッチングを施した。本明細書中、使用者側が前方、その反対側が後方であり、左右方向は、使用者側から見た方向を言う。
【0008】
掛止具10は、左右方向に延びるコ字状断面形状のレール部4の内面に取り付けて使用する掛止具であって、レール部4の上板内面41に当接する上部係止片11及び下板内面43に当接する下部係止片12を備え、上部係止片11と下部係止片12の間であって、前後方向に貫通する貫通孔5を備える取付け部材1と、取付け部材1に取り付けられるタオル等を吊り下げる掛止部材2と、貫通孔5に前後方向移動自在に取り付けられ前後方向に延出する突起部31を備えると共に、掛止具10がレール部4にロックされた状態において、突起部31が下部係止片12の上面に当接又は近接して下部係止片12の上方への撓みを規制するストッパー部材3と、を有するものである。
【0009】
掛止具10を構成する部材は、本例では図5及び図6に示すように、カバーケース13、ガイドカバー14、掛止部材2、上部係止片付き固定支持部材(以下、単に「上部係止片部材」と言う。)11a、ストッパー部材3、丸棒状である軸部材6、下部係止片付き固定支持部材(以下、単に「下部係止片部材」と言う。)12aである。なお、符号a、bはビスである。本発明において、取付け部材1は上部係止片部材11a及び下部係止片部材12aの組み付け体を言い、本例では更にカバーケース13とガイドカバー14を組み込んだものである。
【0010】
カバーケース13は、上部係止片部材11aや下部係止片部材12a等の内部構成部品を外側から見えないように隠すとともに、意匠性を保持するために使用されるものであり、前方貫通孔5aを有する前面部材132と側方切り込み孔131を有する左右の側面部材133からなる中空のケースである。前方貫通孔5aはストッパー部材3が出入りする空間であり、側方切り込み孔131は掛止部材2の上部丸棒部材が挿通すると共に、上部係止片部材11aが嵌合する孔である。すなわち、カバーケース13は、掛止部材2の上部丸棒部材の第1縮径部21の外側端(段差23)までをカバーすることで、丸棒部材との隙間を生じさせないようにしている。また、上部係止片部材11aと一体となって、通常の使用状態で作用する外力では外れることがない嵌合を具現する。
【0011】
ガイドカバー14は、上部係止片部材11aにビスaでビス止めされるもので、上部係止片部材11aとガイドカバー14間で、掛止部材2の上部丸棒部材の第1縮径部21を支持するものである。ガイドカバー14は、薄板を屈曲させたものであって、上部後方係止片143と、前方に突の丸み状屈曲部144と、ビス孔141aを有する下方係止片141とからなる。上部後方係止片143と丸み状屈曲部144との角部には貫通孔142を形成して、上部係止片部材11aの上部天板部111の突起が嵌るようになっている。ガイドカバー14を使用することで、掛止部材2を正しい位置にセットできると共に、掛止部材2の回動移動が円滑となり使い勝手がよくなる。
【0012】
掛止部材2は、左右方向の長さが長く、上下方向の長さが左右方向の長さより短い四角状リングである。掛止部材2のリングの断面形状は円形断面あるいは楕円形断面であるが、上部部材は円形断面である。上部部材を円形断面とすることで、ガイドカバー14と上部係止片部材11aで行なう掛止部材2の支持が安定する。また、上部部材の中央部は、中心に位置する第2縮径部22と、その両側に位置する第1縮径部21とからなっている。第2縮径部22は両側の第1縮径部21により溝を形成することになり、この溝に上部係止片部材11aの縦状突起114が入り込むことで、掛止部材2が左右方向に移動することがなくなる。また、第1縮径部21を形成することにより、第1縮径部21と上部部材の径との間に段差23が生じ、第1縮径部21の段差23までカバーケース13で覆うため、段差23が隙間を塞ぎ意匠性が高まる。
【0013】
上部係止片部材11aは上部係止片11を形成し、掛止部材2を支持し、軸部材6を支持し、更に下部係止片部材12aを固定する機能を奏するものである。上部係止片部材11aは、所定の厚みを有すると共に、左右方向の中央部で且つ上下方向の中央から下方部に貫通孔5bを形成する中央略縦板状体192と略縦板状体192の後方面中央から斜め上方に延出する上部係止片11からなる。
【0014】
略縦板状体192はカバーケース13の側面切り込み孔131に嵌合する両側突起191を有し、下方両側脚部116の外側面には、カバーケース13との嵌合強度を高める縦状突起117を有している。略縦板状体192の天板部111の後方にはガイドカバー14の上部の貫通孔142に嵌る突起513を形成している。略縦板状体192の前面は図5に示すように、掛止部材2を支持する凹面部112を前面上方部に、ガイドカバー14を固定するビスaが螺合するビス孔115をその下方両側に形成している。
【0015】
略縦板状体192の後面は図7〜図9に示すように、突起193を天板部111の後方中央に垂下する形状で、また、下部係止片部材12aを固定するビスbが螺合するビス孔511を中央両側に、ストッパー部材3を遊嵌状態で支持する軸部材6が嵌る左右方向に延出する横溝512をその下方にそれぞれ形成している。
【0016】
上部係止片11は、左右両側から斜め上方に延びる両腕部195と両腕部195の先端間に橋渡しされる上部係止片本体119とからなる。上部係止片本体119の天面には摩擦材8が付設される凹部が形成されている。摩擦材8を付設することで、摩擦材8とレール部の上板内面41との当接が強くなり、レール部4に対して掛止具10がスライドしないようにしている。上部係止片部材11aは剛性を有し、外力を与えても変形しない材料で形成されている。摩擦材8は任意の構成要素である。
【0017】
ストッパー部材3は、前後方向に延びる突状部31と、突状部31の先端側から後方斜め下方に延びる摘まみ部35からなる。摘まみ部35には、指の係りがよいように段差34を設けている。また、突状部31には前後方向に延びる左右方向に貫通する貫通孔33を設けている。この貫通孔33は軸部材6の前後移動をガイドすると共に、前後方向のストローク(移動範囲)を決定している。なお、突状部31と摘まみ部35で形成される内角を構成する摘まみ部35の後壁面36はストッパー部材3を押し込む(ロック操作)ことで、下部係止片部材12aの縦壁状部121の前面に当接するが、この際、突状部31の先端(後方端)が、レール部4の下板43の内面前方の突状のガイド部45より奥側(後方側)に位置するようになっている(図11参照)。また、突状部31の先端側裏面には左右方向に延びる係止溝(不図示)がきられている。この係止溝はロック状態において、下部係止片部材12aの横状突起124と係合するため、ロック操作の際、クリック感を体感できる。
【0018】
丸棒状の軸部材6はストッパー部材3を支持するものであり、ストッパー部材3の貫通孔33に挿通されると共に、貫通孔33からはみ出した両側部分が上部係止片部材11aの長溝512に収容される。
【0019】
下部係止片部材12aは、上部係止片部材11aに組み付けられ、下部係止片12を形成するものである。縦壁状部121と、縦壁状部121の下部から後方へ延びる下部係止片12と、縦壁状部121の下部から後方へ延びる先端側がやや上方にそり上がった係合補助片163を有している。縦壁状部121には図6に示すように、ビスbが螺合するビス孔162を中央両側に、ストッパー部材3の突状部31が挿通する貫通孔5cをその下方にそれぞれ形成している。係合補助片163は、下部係止片部材12aが上部係止片部材11aに組み付けられた際、上部係止片部材11aの前面下方に当接し、上部係止片部材11aを抱き込むような支持をする。
【0020】
下部係止片12の基端側(縦壁状部121との接続部)の厚みは1mm〜1.5mmと薄くし、また、下部係止片12を含む下部係止片部材12aの材質をポリアサタールとすることにより、上部係止片本体119の剛性よりも弱くし、下部係止片12が所定の外力以上の力の作用により若干上方(内側)へ撓む強度としている。所定の外力以上の力とは、アンロック状態において、掛止具10をレール部4から取り外す引張り力あるいはレール部4に取り付ける際の押し込み力を言う。下部係止片12の先端側の裏面は、下部係止片12の基端側の厚みより厚みのある突部161としている。これにより、突部161の基端側が凹部形状となり、下板内面43で且つ前方で左右方向に延出する上方に突状のガイド部45が形成されたレール部4に取り付ける際、下部係止片12の凹部がガイド部45と好適に係合することになる。
【0021】
次ぎに、上記部材を組み付けて掛止具10を得る方法を説明する。先ず、上部係止片部材11a、ストッパー部材3及び下部係止片部材12aを組み付ける。すなわち、ストッパー部材3の貫通孔33に軸部材6を挿入する。貫通孔33に軸部材6が挿入されたストッパー部材3を、上部係止片部材11aの後方側から近づけ、軸部材6が上部係止片部材11aの横溝512に嵌るように組み付ける(図7及び図8)。次いで、ストッパー部材3が組み込まれた上部係止片部材11aに、下部係止片部材12aをビスbにより組み付ける(図9)。なお、上部係止片本体119の天面に摩擦材8を付設する時期は、如何なる時点であってもよい。
【0022】
掛止部材2にはカバーガイド14を嵌め込み、カバーガイド14付き掛止部材2を作っておく、次いで上記方法で得られた組付け体11Aに、カバーガイド14付き掛止部材2を組み付ける。すなわち、組付け体11Aの前側の凹面部112に掛止部材2の上部丸棒部材を当接させ、位置決めをしてビスaにより固定する。次いで、この組み付け体にカバーケース13を嵌め込み、掛止具10を形成する。
【0023】
このようにして得られた掛止具10をレール部4に取り付ける。この際、ストッパー3は手前に引張り、アンロックの状態にしておく。取り付けは、掛止具10をレール部4への装着が容易となるようにやや傾斜させて上部係止片11をレール部4の上面部材41に当接させ、次いで、掛止具10をほぼ水平に戻しつつ、後方側(奥側)へ押し込む。アンロック状態の下部係止片12は、上方へ若干撓みつつ、レール部4のガイド部45を乗り越えて下板内面43に当接する(図11)。アンロック状態において、下部係止片12の上方にはストッパー部材3が存在しないため、掛止具10を後方側へ押し込むことで、下部係止片12は上方へ僅かに撓んで変形し、ガイド部45を乗り越えた後は、復元して元の形状に戻りレール部4と好適に係合することができる(図10)。
【0024】
次いで、掛止具10をロック状態にする。掛止具10のロックは、ストッパー部材3を後方側へ押し込むことで達成できる。ストッパー部材3は丸棒部材6により前後方向移動自在に支持され、摘まみ部35の後壁面36が下部係止片部材12aの縦壁状部121の前面に当接するまでは障害物はなく、軽く押し込むことでロックは完了する。また、ロックの完了は下部係止片部材12aの突起124と突状部の溝とが係合するクリック感でも体感することができる。ロック状態において、突状部31の先端(Z2)はレール部4のガイド部(Z1)45より奥側に位置することになり、下部係止片12の上方への撓み変形を規制する。これにより、例えば掛止具10を手前に引いて外そうとしても、下部係止片12は変形できず、外れない。上部係止片11は剛性部材であり、変形することはない。従って、掛止具10はレール部4にスライド移動不能に固定されることになる。
【0025】
本発明において、レール部4としては、キッチン台の前面の引手レール部、あるいは収納家具の前面の引手レール部などが挙げられる。従って、本発明の掛止具は既存のレール部に取り付けてもよく、新品のキッチン台又は収納家具に予めセットとして組み込まれたものであってもよい。また、本発明の掛止具に吊り下げられる物としては、タオル及びそれ以外の吊り下げものが挙げられる。
【0026】
本発明において、取付け部材の一例としては、該レール部の上板内面に当接する上部係止片11と、該上部係止片11の下方に形成した第1貫通孔5bと、該第1貫通孔5bを横断する左右方向に延びる凹状の横溝512を有する上部係止片部材11a、及び下板内面に当接する下部係止片と、該下部係止片の上方に形成した第2貫通孔を有する下部係止片部材12aを、両係止片が前後方向における同じ方向となるように、且つ第1貫通孔と第2貫通孔5cを一致させ、前後方向に貫通するストッパー部材が通る貫通孔とするように組み付けた組み付け体である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態における掛止具をレール部に取り付ける前の状態の斜視図である。
【図2】図1の掛止具を裏面から見た斜視図である。
【図3】本例のストッパー部材がロック状態にある掛止具の斜視図である。
【図4】図3の掛止具の裏面から見た斜視図である。
【図5】本例の掛止具の分解斜視図である。
【図6】本例の掛止具の裏面から見た分解斜視図である。
【図7】本例の掛止具で使用する一部の部材を破断して示す上部係止片付き固定支持部材の斜視図である。
【図8】図7の部材にストッパー部材を組み付けた斜視図である。
【図9】図8の部材に下部係止付き固定支持部材を組み付けた斜視図である。
【図10】本例の掛止具をレール部に取り付けたアンロック状態の斜視図である。
【図11】図10のX−X線に沿って見た図である。
【図12】本例の掛止具をレール部に取り付けたロック状態の斜視図である。
【図13】図12のY−Y線に沿って見た図である。
【符号の説明】
【0028】
1 取付け部材
2 掛止部材
3 ストッパー部材
4 レール部
5、5a〜5c 貫通孔
10 掛止具
11 上部係止片
12 下部係止片
11a 上部係止片付き固定支持部材(上部係止片部材)
12a 下部係止片付き固定支持部材(下部係止片部材)
13 カバーケース
14 ガイドカバー
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばキッチン台の前面の引手レール部に取付けて使用するタオル等を掛ける掛止具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2007−650号公報には、上方に掛止具が設けられた収納部を有するキッチン台等の収納家具であって、前記掛止具は収納家具前面上部に設けた収納家具の前面幅に渡って設けられたレール部にスライド自在に係止されている掛止具を有するキッチン台等の収納家具(請求項1、請求項4)が記載されている。この収納家具によれば、掛止具をキッチン台等の前面上部に設けたレール部に沿ってスライドさせることにより、掛止具に掛けられた長尺物等が移動できるので、いつでも収納部の開閉位置から長尺物等を待機させることができる。
【特許文献1】特開2007−650号公報(特許請求の範囲)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特開2007−650号公報に記載の掛止具は、レール部に沿ってスライド移動自在であるため、エンドキャップが無い場合には、掛止具がレール部から脱落する恐れがあり、使用上の不都合を生じることがある。一方、掛止具がレール部から脱落することを防止するには、エンドキャップを付設することになるが、これでは、エンドキャップという余分のパーツが必要となる。また、実際には、むしろ掛止具をキッチン台等の前面上部に設けたレール部にスライド不能として固定する方が、掛止具に掛けられたタオル等が使用し易い。また、固定された掛止具は、レール部や掛止具を清掃等行なう際は、取り付けた位置において、簡単に外れる構造のものが好ましい。
【0004】
従って、本発明の目的は、キッチン台等の前面上部に設けたレール部にスライド不能に取り付けられると共に、着脱操作が容易な掛止具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、本発明は上記従来の課題を解決したものであって、左右方向に延びるコ字状断面形状のレール部の内面に取り付けて使用する掛止具であって、該レール部の上板内面に当接する上部係止片及び下板内面に当接する下部係止片を備え、該上部係止片と下部係止片の間であって、前後方向に貫通する貫通孔を備える取付け部材と、該取付け部材に取り付けられるタオル等を吊り下げる掛止部材と、該貫通孔に前後方向移動自在に取り付けられ前後方向に延出する突状部を備えると共に、掛止具が該レール部にロックされた状態において、該突起部が該下部係止片の上面に当接又は近接して該下部係止片の上方への撓みを規制するストッパー部材と、を有することを特徴とする掛止具を提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、キッチン台等の前面に設けたレール部にスライド不能に取り付けられ、吊り下げられたタオル等の使い勝手がよい。また、レール部への取付け及びレール部からの取り外しの操作がそれぞれ容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に本発明の実施の形態における掛止具を図1〜図13を参照して説明する。図1は本例の掛止具をレール部に取り付ける前の状態の斜視図、図2は図1の掛止具を裏面から見た斜視図、図3は本例のストッパー部材がロック状態にある掛止具の斜視図、図4は図3の掛止具の裏面から見た斜視図、図5は本例の掛止具の分解斜視図、図6は本例の掛止具の裏面から見た分解斜視図、図7は本例の掛止具で使用する一部の部材を破断して示す上部係止片付き固定支持部材の斜視図、図8は図7の部材にストッパー部材を組み付けた斜視図、図9は図8の部材に下部係止付き固定支持部材を組み付けた斜視図、図10は本例の掛止具をレール部に取り付けたアンロック状態の斜視図、図11は図10のX−X線に沿って見た図、図12は本例の掛止具をレール部に取り付けたロック状態の斜視図、図13は図12のY−Y線に沿って見た図をそれぞれ示す。なお、図7〜図9においては、内部構造を明確に示すため、本来存在する上部係止片11の記載を省略してあり、その破断面にはハッチングを施した。本明細書中、使用者側が前方、その反対側が後方であり、左右方向は、使用者側から見た方向を言う。
【0008】
掛止具10は、左右方向に延びるコ字状断面形状のレール部4の内面に取り付けて使用する掛止具であって、レール部4の上板内面41に当接する上部係止片11及び下板内面43に当接する下部係止片12を備え、上部係止片11と下部係止片12の間であって、前後方向に貫通する貫通孔5を備える取付け部材1と、取付け部材1に取り付けられるタオル等を吊り下げる掛止部材2と、貫通孔5に前後方向移動自在に取り付けられ前後方向に延出する突起部31を備えると共に、掛止具10がレール部4にロックされた状態において、突起部31が下部係止片12の上面に当接又は近接して下部係止片12の上方への撓みを規制するストッパー部材3と、を有するものである。
【0009】
掛止具10を構成する部材は、本例では図5及び図6に示すように、カバーケース13、ガイドカバー14、掛止部材2、上部係止片付き固定支持部材(以下、単に「上部係止片部材」と言う。)11a、ストッパー部材3、丸棒状である軸部材6、下部係止片付き固定支持部材(以下、単に「下部係止片部材」と言う。)12aである。なお、符号a、bはビスである。本発明において、取付け部材1は上部係止片部材11a及び下部係止片部材12aの組み付け体を言い、本例では更にカバーケース13とガイドカバー14を組み込んだものである。
【0010】
カバーケース13は、上部係止片部材11aや下部係止片部材12a等の内部構成部品を外側から見えないように隠すとともに、意匠性を保持するために使用されるものであり、前方貫通孔5aを有する前面部材132と側方切り込み孔131を有する左右の側面部材133からなる中空のケースである。前方貫通孔5aはストッパー部材3が出入りする空間であり、側方切り込み孔131は掛止部材2の上部丸棒部材が挿通すると共に、上部係止片部材11aが嵌合する孔である。すなわち、カバーケース13は、掛止部材2の上部丸棒部材の第1縮径部21の外側端(段差23)までをカバーすることで、丸棒部材との隙間を生じさせないようにしている。また、上部係止片部材11aと一体となって、通常の使用状態で作用する外力では外れることがない嵌合を具現する。
【0011】
ガイドカバー14は、上部係止片部材11aにビスaでビス止めされるもので、上部係止片部材11aとガイドカバー14間で、掛止部材2の上部丸棒部材の第1縮径部21を支持するものである。ガイドカバー14は、薄板を屈曲させたものであって、上部後方係止片143と、前方に突の丸み状屈曲部144と、ビス孔141aを有する下方係止片141とからなる。上部後方係止片143と丸み状屈曲部144との角部には貫通孔142を形成して、上部係止片部材11aの上部天板部111の突起が嵌るようになっている。ガイドカバー14を使用することで、掛止部材2を正しい位置にセットできると共に、掛止部材2の回動移動が円滑となり使い勝手がよくなる。
【0012】
掛止部材2は、左右方向の長さが長く、上下方向の長さが左右方向の長さより短い四角状リングである。掛止部材2のリングの断面形状は円形断面あるいは楕円形断面であるが、上部部材は円形断面である。上部部材を円形断面とすることで、ガイドカバー14と上部係止片部材11aで行なう掛止部材2の支持が安定する。また、上部部材の中央部は、中心に位置する第2縮径部22と、その両側に位置する第1縮径部21とからなっている。第2縮径部22は両側の第1縮径部21により溝を形成することになり、この溝に上部係止片部材11aの縦状突起114が入り込むことで、掛止部材2が左右方向に移動することがなくなる。また、第1縮径部21を形成することにより、第1縮径部21と上部部材の径との間に段差23が生じ、第1縮径部21の段差23までカバーケース13で覆うため、段差23が隙間を塞ぎ意匠性が高まる。
【0013】
上部係止片部材11aは上部係止片11を形成し、掛止部材2を支持し、軸部材6を支持し、更に下部係止片部材12aを固定する機能を奏するものである。上部係止片部材11aは、所定の厚みを有すると共に、左右方向の中央部で且つ上下方向の中央から下方部に貫通孔5bを形成する中央略縦板状体192と略縦板状体192の後方面中央から斜め上方に延出する上部係止片11からなる。
【0014】
略縦板状体192はカバーケース13の側面切り込み孔131に嵌合する両側突起191を有し、下方両側脚部116の外側面には、カバーケース13との嵌合強度を高める縦状突起117を有している。略縦板状体192の天板部111の後方にはガイドカバー14の上部の貫通孔142に嵌る突起513を形成している。略縦板状体192の前面は図5に示すように、掛止部材2を支持する凹面部112を前面上方部に、ガイドカバー14を固定するビスaが螺合するビス孔115をその下方両側に形成している。
【0015】
略縦板状体192の後面は図7〜図9に示すように、突起193を天板部111の後方中央に垂下する形状で、また、下部係止片部材12aを固定するビスbが螺合するビス孔511を中央両側に、ストッパー部材3を遊嵌状態で支持する軸部材6が嵌る左右方向に延出する横溝512をその下方にそれぞれ形成している。
【0016】
上部係止片11は、左右両側から斜め上方に延びる両腕部195と両腕部195の先端間に橋渡しされる上部係止片本体119とからなる。上部係止片本体119の天面には摩擦材8が付設される凹部が形成されている。摩擦材8を付設することで、摩擦材8とレール部の上板内面41との当接が強くなり、レール部4に対して掛止具10がスライドしないようにしている。上部係止片部材11aは剛性を有し、外力を与えても変形しない材料で形成されている。摩擦材8は任意の構成要素である。
【0017】
ストッパー部材3は、前後方向に延びる突状部31と、突状部31の先端側から後方斜め下方に延びる摘まみ部35からなる。摘まみ部35には、指の係りがよいように段差34を設けている。また、突状部31には前後方向に延びる左右方向に貫通する貫通孔33を設けている。この貫通孔33は軸部材6の前後移動をガイドすると共に、前後方向のストローク(移動範囲)を決定している。なお、突状部31と摘まみ部35で形成される内角を構成する摘まみ部35の後壁面36はストッパー部材3を押し込む(ロック操作)ことで、下部係止片部材12aの縦壁状部121の前面に当接するが、この際、突状部31の先端(後方端)が、レール部4の下板43の内面前方の突状のガイド部45より奥側(後方側)に位置するようになっている(図11参照)。また、突状部31の先端側裏面には左右方向に延びる係止溝(不図示)がきられている。この係止溝はロック状態において、下部係止片部材12aの横状突起124と係合するため、ロック操作の際、クリック感を体感できる。
【0018】
丸棒状の軸部材6はストッパー部材3を支持するものであり、ストッパー部材3の貫通孔33に挿通されると共に、貫通孔33からはみ出した両側部分が上部係止片部材11aの長溝512に収容される。
【0019】
下部係止片部材12aは、上部係止片部材11aに組み付けられ、下部係止片12を形成するものである。縦壁状部121と、縦壁状部121の下部から後方へ延びる下部係止片12と、縦壁状部121の下部から後方へ延びる先端側がやや上方にそり上がった係合補助片163を有している。縦壁状部121には図6に示すように、ビスbが螺合するビス孔162を中央両側に、ストッパー部材3の突状部31が挿通する貫通孔5cをその下方にそれぞれ形成している。係合補助片163は、下部係止片部材12aが上部係止片部材11aに組み付けられた際、上部係止片部材11aの前面下方に当接し、上部係止片部材11aを抱き込むような支持をする。
【0020】
下部係止片12の基端側(縦壁状部121との接続部)の厚みは1mm〜1.5mmと薄くし、また、下部係止片12を含む下部係止片部材12aの材質をポリアサタールとすることにより、上部係止片本体119の剛性よりも弱くし、下部係止片12が所定の外力以上の力の作用により若干上方(内側)へ撓む強度としている。所定の外力以上の力とは、アンロック状態において、掛止具10をレール部4から取り外す引張り力あるいはレール部4に取り付ける際の押し込み力を言う。下部係止片12の先端側の裏面は、下部係止片12の基端側の厚みより厚みのある突部161としている。これにより、突部161の基端側が凹部形状となり、下板内面43で且つ前方で左右方向に延出する上方に突状のガイド部45が形成されたレール部4に取り付ける際、下部係止片12の凹部がガイド部45と好適に係合することになる。
【0021】
次ぎに、上記部材を組み付けて掛止具10を得る方法を説明する。先ず、上部係止片部材11a、ストッパー部材3及び下部係止片部材12aを組み付ける。すなわち、ストッパー部材3の貫通孔33に軸部材6を挿入する。貫通孔33に軸部材6が挿入されたストッパー部材3を、上部係止片部材11aの後方側から近づけ、軸部材6が上部係止片部材11aの横溝512に嵌るように組み付ける(図7及び図8)。次いで、ストッパー部材3が組み込まれた上部係止片部材11aに、下部係止片部材12aをビスbにより組み付ける(図9)。なお、上部係止片本体119の天面に摩擦材8を付設する時期は、如何なる時点であってもよい。
【0022】
掛止部材2にはカバーガイド14を嵌め込み、カバーガイド14付き掛止部材2を作っておく、次いで上記方法で得られた組付け体11Aに、カバーガイド14付き掛止部材2を組み付ける。すなわち、組付け体11Aの前側の凹面部112に掛止部材2の上部丸棒部材を当接させ、位置決めをしてビスaにより固定する。次いで、この組み付け体にカバーケース13を嵌め込み、掛止具10を形成する。
【0023】
このようにして得られた掛止具10をレール部4に取り付ける。この際、ストッパー3は手前に引張り、アンロックの状態にしておく。取り付けは、掛止具10をレール部4への装着が容易となるようにやや傾斜させて上部係止片11をレール部4の上面部材41に当接させ、次いで、掛止具10をほぼ水平に戻しつつ、後方側(奥側)へ押し込む。アンロック状態の下部係止片12は、上方へ若干撓みつつ、レール部4のガイド部45を乗り越えて下板内面43に当接する(図11)。アンロック状態において、下部係止片12の上方にはストッパー部材3が存在しないため、掛止具10を後方側へ押し込むことで、下部係止片12は上方へ僅かに撓んで変形し、ガイド部45を乗り越えた後は、復元して元の形状に戻りレール部4と好適に係合することができる(図10)。
【0024】
次いで、掛止具10をロック状態にする。掛止具10のロックは、ストッパー部材3を後方側へ押し込むことで達成できる。ストッパー部材3は丸棒部材6により前後方向移動自在に支持され、摘まみ部35の後壁面36が下部係止片部材12aの縦壁状部121の前面に当接するまでは障害物はなく、軽く押し込むことでロックは完了する。また、ロックの完了は下部係止片部材12aの突起124と突状部の溝とが係合するクリック感でも体感することができる。ロック状態において、突状部31の先端(Z2)はレール部4のガイド部(Z1)45より奥側に位置することになり、下部係止片12の上方への撓み変形を規制する。これにより、例えば掛止具10を手前に引いて外そうとしても、下部係止片12は変形できず、外れない。上部係止片11は剛性部材であり、変形することはない。従って、掛止具10はレール部4にスライド移動不能に固定されることになる。
【0025】
本発明において、レール部4としては、キッチン台の前面の引手レール部、あるいは収納家具の前面の引手レール部などが挙げられる。従って、本発明の掛止具は既存のレール部に取り付けてもよく、新品のキッチン台又は収納家具に予めセットとして組み込まれたものであってもよい。また、本発明の掛止具に吊り下げられる物としては、タオル及びそれ以外の吊り下げものが挙げられる。
【0026】
本発明において、取付け部材の一例としては、該レール部の上板内面に当接する上部係止片11と、該上部係止片11の下方に形成した第1貫通孔5bと、該第1貫通孔5bを横断する左右方向に延びる凹状の横溝512を有する上部係止片部材11a、及び下板内面に当接する下部係止片と、該下部係止片の上方に形成した第2貫通孔を有する下部係止片部材12aを、両係止片が前後方向における同じ方向となるように、且つ第1貫通孔と第2貫通孔5cを一致させ、前後方向に貫通するストッパー部材が通る貫通孔とするように組み付けた組み付け体である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態における掛止具をレール部に取り付ける前の状態の斜視図である。
【図2】図1の掛止具を裏面から見た斜視図である。
【図3】本例のストッパー部材がロック状態にある掛止具の斜視図である。
【図4】図3の掛止具の裏面から見た斜視図である。
【図5】本例の掛止具の分解斜視図である。
【図6】本例の掛止具の裏面から見た分解斜視図である。
【図7】本例の掛止具で使用する一部の部材を破断して示す上部係止片付き固定支持部材の斜視図である。
【図8】図7の部材にストッパー部材を組み付けた斜視図である。
【図9】図8の部材に下部係止付き固定支持部材を組み付けた斜視図である。
【図10】本例の掛止具をレール部に取り付けたアンロック状態の斜視図である。
【図11】図10のX−X線に沿って見た図である。
【図12】本例の掛止具をレール部に取り付けたロック状態の斜視図である。
【図13】図12のY−Y線に沿って見た図である。
【符号の説明】
【0028】
1 取付け部材
2 掛止部材
3 ストッパー部材
4 レール部
5、5a〜5c 貫通孔
10 掛止具
11 上部係止片
12 下部係止片
11a 上部係止片付き固定支持部材(上部係止片部材)
12a 下部係止片付き固定支持部材(下部係止片部材)
13 カバーケース
14 ガイドカバー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右方向に延びるコ字状断面形状のレール部の内面に取り付けて使用する掛止具であって、
該レール部の上板内面に当接する上部係止片及び下板内面に当接する下部係止片を備え、該上部係止片と下部係止片の間であって、前後方向に貫通する貫通孔を備える取付け部材と、
該取付け部材に取り付けられるタオル等を吊り下げる掛止部材と、
該貫通孔に前後方向移動自在に取り付けられ前後方向に延出する突状部を備えると共に、掛止具が該レール部にロックされた状態において、該突起部が該下部係止片の上面に当接又は近接して該下部係止片の上方への撓みを規制するストッパー部材と、を有することを特徴とする掛止具。
【請求項2】
該レール部を形成する下板部材の前方且つ内面には左右方向に延出する上方に突状のガイド部が形成され、該下部係止片は該ガイド部と係合する凹部を備えるものであることを特徴とする請求項1記載の掛止具。
【請求項3】
掛止具が該レール部にロックされた状態において、該突状部の先端が、該レール部のガイド部より奥側に位置することを特徴とする請求項2記載の掛止具。
【請求項4】
該取付け部材の上部係止片の上面に、摩擦材を更に付設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の掛止具。
【請求項1】
左右方向に延びるコ字状断面形状のレール部の内面に取り付けて使用する掛止具であって、
該レール部の上板内面に当接する上部係止片及び下板内面に当接する下部係止片を備え、該上部係止片と下部係止片の間であって、前後方向に貫通する貫通孔を備える取付け部材と、
該取付け部材に取り付けられるタオル等を吊り下げる掛止部材と、
該貫通孔に前後方向移動自在に取り付けられ前後方向に延出する突状部を備えると共に、掛止具が該レール部にロックされた状態において、該突起部が該下部係止片の上面に当接又は近接して該下部係止片の上方への撓みを規制するストッパー部材と、を有することを特徴とする掛止具。
【請求項2】
該レール部を形成する下板部材の前方且つ内面には左右方向に延出する上方に突状のガイド部が形成され、該下部係止片は該ガイド部と係合する凹部を備えるものであることを特徴とする請求項1記載の掛止具。
【請求項3】
掛止具が該レール部にロックされた状態において、該突状部の先端が、該レール部のガイド部より奥側に位置することを特徴とする請求項2記載の掛止具。
【請求項4】
該取付け部材の上部係止片の上面に、摩擦材を更に付設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の掛止具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−142542(P2009−142542A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−324650(P2007−324650)
【出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【出願人】(394016874)河淳株式会社 (61)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【出願人】(394016874)河淳株式会社 (61)
【Fターム(参考)】
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