説明

揚重用ガイド装置およびこれを用いた揚重方法

【課題】小さな躯体開口内を揚重する際に、資材が躯体と当らないように揚重することができる。
【解決手段】開口Sの躯体2側に互いに対向して配置されそれぞれが上下方向に延びる一対のガイドレール12A、12Bと、長さ方向の両端に設けられたガイド部22A、22Bをガイドレール12A、12Bに摺動可能に係合させ、ガイドレール12A、12Bに沿って開口S内で上下方向に案内される移動式吊りビーム20とを備え、移動式吊りビーム20が揚重機によって吊り下げられるとともに、資材Mを吊り下げ可能に設け、ガイドレール12の上下端部12a、12bには、ガイド部22A、22Bをガイドレール12に係合させるように案内する誘導体13を設けるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施工中の建物に設けられ躯体の開口を利用して資材を揚重するための揚重用ガイド装置およびこれを用いた揚重方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、施工中の建物において、トラック等で搬入された資材は、建屋の周りにあるヤードに仮置きされ、クレーンによって作業階まで揚重しているのが一般的であるが、敷地が狭隘で建屋周りにヤードが確保できない場合にあっては、建屋躯体内部に揚重用の開口を設け、資材を建屋内の1階等に仮置きし、その開口を使用して1階に仮置きした資材をクレーンによって揚重している。
ところで、躯体に設けられる開口を利用した揚重方法として、開口にガイドレールを設置し、このガイドレールに沿って資材を案内させて揚重する揚重装置が例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1は、少なくとも3階層長を有する本体フレームと、この本体フレームの上下端に回動自在に配設されたスプロケットホイール間に張架し本体フレームに沿って同時に駆動される2条のチェーンと、この2条のチェーンに同位置に係止しかつ垂直搬送する部材に合わせて形成した複数種のアタッチメントとを備えた揚重装置について記載したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−301001号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の開口を利用した揚重方法では以下のような問題があった。
すなわち、特許文献1の揚重装置は、揚重する部材の形状に合わせたアタッチメントが必要であり、資材の重量にも制限があることから、決められた数量に限られ、またアタッチメントに合わない他の資材には適用できないという問題があった。
そのため、特許文献1では配管や床材などの特定の資材には適用できるが、それ以外の資材或いは機材等の揚重には、従来通り開口内をクレーンによって吊り下げて揚重せざるを得ない現状があった。クレーンによる揚重の場合、吊りワイヤーが長いため、その揚重の途中で資材が振れることになり、躯体内部に設ける開口が揚重する資材の大きさ、形状によっては、躯体に資材が当たるといった問題があることから、その点で改良の余地があった。
【0006】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、小さな躯体開口内を揚重する際に、資材が躯体と当らないように揚重することができる揚重用ガイド装置およびこれを用いた揚重方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る揚重用ガイド装置では、建物の躯体に設けられる開口を利用し、揚重機によって資材を揚重するための揚重用ガイド装置であって、開口の躯体側に互いに対向して配置されそれぞれが上下方向に延びる一対のガイドレールと、長さ方向の両端に設けられたガイド部をガイドレールに摺動可能に係合させ、ガイドレールに沿って開口内で上下方向に案内される移動式吊りビームとを備え、移動式吊りビームは、揚重機によって吊り下げられるとともに、資材を吊り下げ可能に設けられていることを特徴としている。
【0008】
また、本発明に係る揚重用ガイド装置を用いた揚重方法では、建物の躯体に設けられる開口を利用し、揚重機によって資材を揚重する揚重用ガイド装置を用いた揚重方法であって、開口の躯体側に互いに対向して配置されそれぞれが上下方向に延びる一対のガイドレールに移動式吊りビームの長さ方向の両端に設けられたガイド部を摺動可能に係合させる工程と、移動式吊りビームをガイドレールに沿って開口内を下降させる工程と、移動式吊りビームをガイドレールの所定位置、或いはガイドレールより下方の所定位置で停止させ、その移動式吊りビームに資材を吊り下げる工程と、資材を吊り下げた移動式吊りビームをガイドレールに沿って上昇させる工程とを有することを特徴としている。
【0009】
本発明では、躯体の開口を利用した資材の揚重を行う際、揚重機で吊った移動式吊りビームによりさらに資材を吊り、その移動式吊りビームを開口に設けた一対のガイドレールに沿って上下方向に移動させることができる。つまり、移動式吊りビームの両端のガイド部のそれぞれをガイドレール上に摺動可能に係合させることで、横方向の振れや回転が規制され、安定した姿勢を保持したまま移動式吊りビームを上下方向に移動させることができる。そして、資材を移動式吊りビームを介して揚重機により吊り下げることができるので、移動式吊りビームと資材との距離を短くすることができる。そのため、開口における揚重時に姿勢が安定している移動式吊りビームで吊った資材も横方向の振れや回転を抑えた揚重を行うことができ、揚重する資材が開口を形成する躯体に接触したり、衝突して破損するのを防止することができる。
【0010】
また、本発明に係る揚重用ガイド装置では、ガイドレールの上下端部のうち少なくとも上端には、ガイド部をガイドレールに係合させるように案内する誘導部が設けられていることが好ましい。
【0011】
本発明では、移動式吊りビームを揚重機で吊った状態のまま、移動式吊りビームのガイド部がガイドレールの上下端部に設けられる誘導部によって案内されるので、そのガイド部をガイドレールに確実に且つ容易に係合させることができる。そのため、移動式吊りビームをガイドレールに取り付けるときの位置決め作業が不要になり、着脱が容易になる利点がある。
【0012】
また、本発明に係る揚重用ガイド装置では、移動式吊りビームの上方に配置されるとともに、揚重機に直接吊り下げられる上部ビームと、移動式吊りビームの下方に配置されるとともに、資材を直接吊り下げるフックを有する下部ビームとを備え、上部ビームと下部ビームとが連結ワイヤーによって接続され、移動式吊りビームは、連結ワイヤーを上下方向に移動可能に挿通させるとともに、ガイドレールの所定位置で荷重を預けることが可能に設けられていてもよい。
【0013】
この場合、積み込み階で資材を吊り込む際において、移動式吊りビームをガイドレールの所定位置で荷重を預けた状態とし、下部ビームのフックに資材を玉掛けした後、揚重機を巻き上げて上部ビームおよび下部ビームを上昇させると、下部ビームが移動式吊りビームの下面に当接し、さらに移動式吊りビームの荷重が下部ビームに載置した状態で預けられる。そのため、移動式吊りビームがガイドレールに案内されて上昇するので、吊り荷が振れることなく安定した姿勢で下部ビームを移動させることができ、資材が躯体に接触しないようにして揚重することができる。
このときの下部ビームが移動式吊りビームの下方で上下方向に移動する場合においては、連結ワイヤーが移動式吊りビームを貫通して水平方向への振れが規制された状態で支持されているので、下部ビームの横振れが抑えられ、資材の姿勢を安定させることができる。
【0014】
また、移動式吊りビームより下に吊られる資材までの長さを短くすることが可能となるため、タワークレーン等の揚重機が開口に近接して設置されている場合でも、吊り荷(資材)が開口より上方に向けて抜け出る前に移動式吊りビームが揚重機に接触するといった不具合を無くすことができる利点がある。
さらに、動力を用いることなく、玉掛け時と巻き上げ時とで移動式吊りビームより下のワイヤーの長さ寸法を変えることができる。
さらにまた、チェーンブロック等の巻上げ装置を移動式吊りビームに備える必要がないので、移動式吊りビーム全体の重量を抑えることができ、揚重機の荷重負担を低減することができる。
【0015】
また、本発明に係る揚重用ガイド装置では、下部ビームは、移動式吊りビームの下面側に係合可能に設けられていることが好ましい。
【0016】
これにより、下部ビームを上昇させて移動式吊りビームの荷重を下部ビームに預ける際に、下部ビームを移動式吊りビームの下面側に係合させることで、下部ビームと移動式吊りビームとがずれることなく一体的に設けることができ、下部ビームの横振れをより確実に抑えることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の揚重用ガイド装置およびこれを用いた揚重方法によれば、躯体に設けられる開口によって資材を吊った移動式吊りビームをガイドレールに沿って安定した姿勢で上下移動させることができるので、資材が躯体に当らないようにして揚重することができる。したがって、資材の振れや回転を抑えた揚重が可能となるので、小さな躯体開口であっても、その開口に対応できる資材を大きくすることができ、また資材の重量や形状などの制限範囲を拡大することが可能となり、これにより資材の揚重作業を効率的に且つ安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるガイド装置の構成を示す立面図である。
【図2】図1に示すA−A線矢視図である。
【図3】図1のガイド装置の上部側を拡大した立面図である。
【図4】図1のガイド装置の下部側を拡大した立面図である。
【図5】図4のガイド装置を上から見た図である。
【図6】図3に示すB−B線矢視図である。
【図7】ガイドレールを躯体側から見た図である。
【図8】ガイドレールを開口側から見た図である。
【図9】ガイド部を誘導体内に進入させた状態を示す側断面図である。
【図10】図9のC−C線矢視図である。
【図11】ガイドレールの上端に設けられる誘導体を上から見た図である。
【図12】ガイド部の構成を示す側面図である。
【図13】ガイド部の構成を示す平面図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態によるガイド装置の構成を示す立面図である。
【図15】下部ビームと移動式吊りビームの詳細な構成を示す斜視図である。
【図16】(a)、(b)は、図14のガイド装置を用いた揚重工程を示す図である。
【図17】(a)、(b)は、図16(b)に続くガイド装置を用いた揚重工程を示す図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態による下部吊り治具を示す斜視図である。
【図19】変形例による下部吊り治具を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態による揚重用ガイド装置およびこれを用いた揚重方法について、図面に基づいて説明する。
【0020】
(第1の実施の形態)
図1および図2に示すように、本第1の実施の形態による揚重用ガイド装置(以下、単に「ガイド装置1」という)は、建築中の建屋躯体に揚重用の開口Sを設け、その開口Sを使用して資材Mを建物上層に設置したクレーン等の揚重機によって揚重する場合に適用されている。
【0021】
ここで、図1および図2において、符号2は各階の床スラブ(躯体)を示しており、施工時の最上階を符号2Aとし、開口Sを構成する最下階を符号2Bとする。つまり、各階の躯体2には、平面視で同じ位置に上下方向に連続する平面視矩形の開口Sが設けられている。
そして、開口S内を吊上げられる資材Mは、前記揚重機の吊り冶具3によって後述する移動式吊りビーム20を介して吊り下げられる。
なお、資材Mとしては、とくに制限されるものではないが、開口S内を通過できる大きさのものとされる。
【0022】
また、開口Sにおいて、後述する案内機構10のガイドレール12(12A、12B)が対向する方向(図1で紙面左右方向)をX方向とし、平面視でX方向に直交する方向をY方向(図2参照)として以下説明する。
【0023】
ガイド装置1は、開口Sの躯体2側に互いに対向して配置されそれぞれが上下方向に延びる一対のガイドレール12(12A、12B)を備えた案内機構10と、長さ方向の両端に設けられたガイド部22をガイドレール12に摺動可能に支持させ、ガイドレール12に沿って開口S内を上下方向に案内される移動式吊りビーム20とからなる。
【0024】
先ず、案内機構10の具体的な構成について説明する。
図1乃至図5に示すように、案内機構10は、各階の躯体2の開口S側に固定されるガイド支持部材11と、各階に設けられた上下方向で同一位置に配置される全てのガイド支持部材11、11、…を上下方向に連結する前記一対のガイドレール12A、12Bと、ガイドレール12の上端12aおよび下端12bのそれぞれに設けられガイド部22をガイドレール12に支持させるように案内する誘導体13(誘導部)とを備えて概略構成されている。
【0025】
ガイド支持部材11は、H形鋼材や山留め鋼材などが用いられ、開口Sの対向する二辺のそれぞれにおいて長手方向を開口Sの辺方向に向けた状態で床スラブの躯体2上に載置されアンカー等の固定手段により固定されている。ガイド支持部材11は、その開口S側の開口端面11aが躯体2より僅かに開口S側に張り出している。ガイド支持部材11は、各階において平面視で同一の位置に配置されている。
なお、図2に示すように、ガイド支持部材11の長さ寸法は、躯体2の所定位置に固定した状態で開口Sの矢印Y方向の幅寸法(開口幅)より長い寸法としているが、ガイドレール12を支持するために必要な固定強度が確保されれば、前記開口幅と同じ寸法、或いは短い寸法であってもかまわない。
【0026】
図3乃至図8に示すように、一対のガイドレール12A、12Bは、それぞれH形鋼材や山留め鋼材などが用いられ、その長さ方向を上下方向に向けた状態で、各階の躯体2に固定されたガイド支持部材11の開口端面11aにその長さ方向中央部にボルト等の固定手段により固定されている。このガイドレール12A、12Bは、上端12aが施工時における最上階の躯体2Aに設けられるガイド支持部材11よりも上方に位置するとともに、下端12bが最下階の躯体2Bに設けられるガイド支持部材11よりも下方に位置する長さ寸法となっている。
【0027】
図3、図4、図6、図9乃至図11に示すように、誘導体13は、1枚の主板13Aと、その主板13Aの両側に配置される2枚の側板13B、13Cとをそれぞれの一面(図9〜図11に示す誘導面13a、13b、13c)を互いに向き合わせて受け皿状に形成した構成となっている。つまり、誘導体13は、受け皿状の誘導領域Rに後述する移動式吊りビーム20のガイド部22を進出させ、そのガイド部22がガイドレール12に係合するように誘導するためのものである。ここで、前記誘導領域Rとは、主板13Aと一対の側板13B、13Cとによって囲われる領域をいう。
なお、ガイドレール12の上端12aと下端12bに設けられる誘導体13はそれぞれ上下を逆にした同一の構成であるので、以下の誘導体13の説明にあっては、上端12a側のものを中心に説明する。
【0028】
図9乃至図11に示すように、一対の側板13B、13Cは、それぞれ平板をなし、開口端面12cを見てガイドレール12の左右両側に配置されている。そして、これら一対の側板13B、13Cは、それぞれの下端13dがガイドレール12の上端12aの側方に一定間隔を開けて位置するとともに、各誘導面13b、13cが下から上に向かうに従って互いの離間が大きくなる斜面を形成している。また、ガイドレール12の下端12b側の誘導体13(図4参照)では、誘導面13b、13cどうしが上から下に向かうに従って漸次互いの離間が大きくなる斜面を形成している。
これら側板13B、13Cは、後述する移動式吊りビーム20のガイド部22の側方(矢印Y方向)への移動量を規制するものであり、ガイド部22をガイドレール12側へ移動させるに従って前記移動量が小さくなるようになっている。
【0029】
一方、主板13Aは、一定の間隔をもって配置される一対の側板13B、13Cどうしの間に配置され、主板13Aの面方向と一対の側板13B、13Cの面方向とがそれぞれ直交している。主板13Aの誘導面13aは、ガイドレール12の上端12aから上方に向かうに従って一対のガイドレール12A、12Bの上端12aの設けられる誘導体13の主板13A、13Aどうしが漸次互いの離間が大きくなる斜面を形成している。
この主板13Aの下端13eは、側板13B、13Cの下端13dよりも上方に位置している。そして、主板13の下端13eの中央部には、下方に延びる連結部13fがガイドレール12の上端12aの開口端面12cに接続している。主板13Aは、誘導面13aと連結部13fとガイドレール12の開口端面12cとが滑らかに連続した面を形成し、後述する移動式吊りビーム20のガイド部22(上側の誘導体13の場合、下側のメインローラー252)の転動面を構成している。
【0030】
次に、案内機構10のガイドレール12に沿って上下方向に移動する移動式吊りビーム20について説明する。
図3および図4に示すように、移動式吊りビーム20は、揚重機によって吊り下げられるとともに、資材Mを吊り下げ可能に設けたものであり、長尺で長手方向を吊り冶具3によって水平な姿勢で支持されるビーム本体21と、ビーム本体21の長手方向両端に設けられたガイド部22(22A、22B)と、ビーム本体21の所定位置に設けられた連結部23A、23Bとから構成されている。ここで、以下の説明では、ビーム本体21の長手方向が水平に向けた状態を「揚重姿勢」とする。
図3、図4において、吊り冶具3のワイヤー4を掛止させる連結部を符号23Aとし、資材Mのワイヤー4を掛止させる連結部を符号23Bとしている。
【0031】
ビーム本体21は、H形鋼材や山留め鋼材などが用いられ、開口Sに設けられる一対のガイドレール12A、12Bどうしの間隔と略同じ長さ寸法をなし、両端に設けられるガイド部22A、22Bを介してガイドレール12に上下方向に摺動自在に係合する構成となっている。
【0032】
図10、図12、および図13に示すように、各ガイド部22は、ビーム本体21の端部に固定される支持板24に対して回転可能に支持される複数(ここでは6個
)のガイドローラー25(251〜256)を備えており、各ガイドローラー25がガイドレール12に接触し、そのガイドレール12の長手方向(上下方向)に沿って転動可能な構造となっている。
ガイドローラー25は、ビーム本体21の矢印X方向への移動を規制する上下一対のメインローラー251、252、および矢印Y方向(ガイドレール12の幅方向)への移動を規制する左右2個ずつ配置されたサイドローラー253〜256からなる。
【0033】
メインローラー251、252は、揚重姿勢のビーム本体21を挟んで上下の位置に配置されるとともに、それぞれ平面視でビーム本体21の幅方向(矢印Y方向)中央に位置している。一対のメインローラー251、252は、支持板24に対して矢印Y方向を中心にして回転可能に支持され、ガイドレール12の開口端面12cに沿って接触しつつ転動することになる。そして、メインローラー251、252が一対のガイド部22A、22Bの対応するガイドレール12の開口端面12cにほぼ接触した状態となるので、ビーム本体21の矢印X方向への移動が規制されることになる。
【0034】
サイドローラー253〜256は、矢印Y方向で揚重姿勢のビーム本体21を挟んで左右の位置にそれぞれ2個ずつ配置され、そのうち片側の2個が上下に配置されている。これら、サイドローラー253〜256は、支持板24に対して矢印X方向を中心にして回転可能に支持され、ガイドレール12の側面12dに沿って接触しつつ転動することになる。つまり、サイドローラー253〜256は、ガイドレール12の側面12dに係合することでビーム本体21の矢印Y方向への移動を規制している(図7および図8参照)。
【0035】
次に、上述したガイド装置1の作用と、これを用いた揚重方法について、図面に基づいて説明する。ここでは、開口S下の基盤2C(図4参照)に置かれている資材Mを開口S上に揚重する場合について説明する。なお、揚重機(図示省略)は、とくに説明はしないが、通常用いられるタワークレーン等とする。
【0036】
先ず、図1に示すように、開口Sの躯体側に互いに対向して配置されそれぞれが上下方向に延びる一対のガイドレール12A、12Bに移動式吊りビーム20の長さ方向両端に設けられたガイド部22A、22Bを摺動可能に係合させる。
具体的には、図3に示すように、図示しない揚重機の吊り冶具3にワイヤー4を介して移動式吊りビーム20のビーム本体21を水平にした姿勢(揚重姿勢)で吊り下げ、この姿勢のままビーム本体21の両端のガイド部22A、22Bをそれぞれに対応する誘導体13の誘導領域Rへ進入させる。
このとき、図9および図10に示すように、ガイド部22は、誘導領域Rにおいて、下側のメインローラー252が主板13Aの誘導面13aに沿って転動してガイドレール12の開口端面12cへ向けて誘導され、左右下側のサイドローラー254、256が側板13B、13Cの誘導面13b、13cに沿って転動してガイドレール12へ向けて誘導される。
【0037】
このようにして、ガイド部22A、22Bは、移動式吊りビーム20を下降させるにしたがって誘導体13に案内され、それぞれに対応するガイドレール12A、12Bに係合することになる。つまり、サイドローラー253〜256でガイドレール12を側方から挟持するようにして係合し、このときガイド部22の左右方向の位置が決まるので、メインローラー251、252はガイドレール12の開口端面12cに対して転動可能な状態となる。
【0038】
次に、移動式吊りビーム20をガイドレール12に沿って案内させて開口S内を下降させる。さらに、下降を続け、移動式吊りビーム20をガイド部22A、22Bがガイドレール12の下端12b手前となる所定位置で停止させる。そして、図4に示すように、移動式吊りビーム20に資材Mを吊り下げ、資材Mを吊り下げた移動式吊りビーム20をガイドレール12に沿って上昇させることで、揚重することができる(図1参照)。
【0039】
なお、資材Mを吊り上げる所定位置は、ガイドレール12の下端12b近傍であることに限定されず、移動式吊りビーム20のガイド部22A、22Bがガイドレール12から外れた位置、すなわちガイドレール12より下方の所定位置で停止させて、資材Mを移動式吊りビーム20で吊るようにしてもよい。このとき、資材Mを吊った移動式吊りビーム20は吊り冶具3によりワイヤー4を介して吊られただけでフリーな状態である。そして、ビーム本体21の両端のガイド部22A、22Bを、それぞれに対応するガイドレール12の下端12bに設けられる誘導体13の誘導領域Rへ進入させる。このとき、図4に示すように、ガイド部22は、誘導領域Rにおいて、上側のメインローラー251が主板13Aの誘導面13aに沿って転動してガイドレール12の開口端面12cへ向けて誘導され、左右上側のサイドローラー253、255が側板13B、13Cの誘導面13b、13cに沿って転動してガイドレール12へ向けて誘導される。
【0040】
このように、躯体2の開口Sを利用した資材Mの揚重を行う際、揚重機の吊り冶具3で吊った移動式吊りビーム20によりさらに資材Mを吊り、その移動式吊りビーム20を開口Sに設けた一対のガイドレール12A、12Bに沿って上下方向に移動させることができる。つまり、移動式吊りビーム20の両端のガイド部22A、22Bのそれぞれをガイドレール12A、12B上に摺動可能に係合させることで、横方向の振れや回転が規制され、安定した姿勢を保持したまま移動式吊りビーム20を上下方向に移動させることができる。
そして、資材Mを移動式吊りビーム20を介して揚重機により吊り下げることができるので、移動式吊りビーム20と資材Mとの距離を短くすることができる。そのため、開口Sにおける揚重時に姿勢が安定している移動式吊りビーム20で吊った資材Mも横方向の振れや回転を抑えた揚重を行うことができ、揚重する資材Mが開口Sを形成する躯体2に接触したり、衝突して破損するのを防止することができる。
【0041】
また、ガイドレール12の上下端部12a、12bには、ガイド部22A、22Bをガイドレール12に係合させるように案内する誘導体13が設けられているので、移動式吊りビーム20を揚重機で吊った状態のまま、その移動式吊りビーム20のガイド部22A、22Bがガイドレール12の上下端部に設けられる誘導体13によって案内されるので、そのガイド部22A、22Bをガイドレール12に確実に且つ容易に係合させることができる。
そのため、移動式吊りビーム20をガイドレール12に取り付けるときの位置決め作業が不要になり、着脱が容易になる利点がある。
【0042】
上述のように本第1の実施の形態による揚重用ガイド装置およびこれを用いた揚重方法では、躯体2に設けられる開口Sによって資材Mを吊った移動式吊りビーム20をガイドレール12に沿って安定した姿勢で上下移動させることができるので、資材Mが躯体2に当らないようにして揚重することができる。
したがって、資材Mの振れや回転を抑えた揚重が可能となるので、小さな躯体開口であっても、その開口に対応できる資材を大きくすることができ、また資材の重量や形状などの制限範囲を拡大することが可能となり、これにより資材の揚重作業を効率的に且つ安定して行うことができる。
【0043】
次に、本発明の揚重用ガイド装置およびこれを用いた揚重方法による他の実施の形態及び変形例について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第1の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第1の実施の形態と異なる構成について説明する。
【0044】
(第2の実施の形態)
図14に示すように、第2の実施の形態によるガイド装置1A(揚重用ガイド装置)は、移動式吊りビーム20の下側のワイヤーの長さを可変とし、さらに資材Mの回転を防止する機構を具備したものである。すなわち、ガイド装置1Aでは、移動式吊りビーム20の上方に配置されるとともに、揚重機の吊り冶具3に直接吊り下げられる上部ビーム30と、移動式吊りビーム20の下方に配置されるとともに、資材Mを直接吊り下げるフック42を有する下部ビーム40とを備えており、上部ビーム30と下部ビーム40とが連結ワイヤー5によって接続された構成となっている。
【0045】
上部ビーム30は、移動式吊りビーム20よりも長さが短く、長さ方向の両端下面のそれぞれに連結ワイヤー5が係止され、これら連結ワイヤー5、5を介して下部ビーム40を吊り下げている。
【0046】
図15に示すように、上部ビーム30に吊り下げられる下部ビーム40には、長さ方向両端部のそれぞれに上方に向けて突出する係止フレーム41、41が設けられており、それら係止フレーム41よりも長さ方向内側の位置に連結ワイヤー5が係止されている。下部ビーム40の長さ方向中央部には、前記フック42が回転自在に設けられている。このフック42は、下部ビーム40を上下方向に貫通して、回転自在継手により回転自在に設けられた回転軸43の下端に固定されている。そして、回転軸43の上端には、軸方向を水平に向けたロッド44が設けられている。このロッド44は、軸方向中心部を前記回転軸43に対して固定されている。
【0047】
移動式吊りビーム20は、ビーム本体21の両端にガイド部22A、22Bを備えており、ガイドレール12A、12Bに沿って上下方向に移動が可能となっている。ビーム本体21には、一対の連結ワイヤー5、5を挿通させるための貫通孔21a、21aと、下部ビーム40の係止フレーム41を係合させるための一対の係合穴21b、21bとが設けられている。さらに、ビーム本体21の長手方向中央には、下部ビーム40のロッド44に係合するロッド受け部26が設けられている。そして、ガイドレール12A、12Bのそれぞれの下端には、互いに対向する内側へ向けて張り出すストッパー14が設けられている。このストッパー14によってガイド部22A、22Bの下方への移動がガイドレール12A、12Bの下端から外れないようになっている。
【0048】
ロッド受け部26は、平面視四角形状をなし、下方に開口する山形の凹溝26a、26bが互いに直交する2方向(ビーム本体21に平行な方向X、及びこのX方向に直交する方向Y)に設けられている。揚重機によって上部ビーム30が吊り上げられた状態で凹溝26a、26bのいずれか一方にロッド44を係合させることで、ロッド44の回転が規制されることになる。つまり、この係合状態において、フック42の回転が防止される構成となっている。
【0049】
なお、連結ワイヤー5の長さ寸法は、任意に設定することができるが、本第2の実施の形態ではガイドレール12A、12Bのストッパー14によって停止されている移動式吊りビーム20上に上部ビーム30を係止させたときに、積み込み階F0で資材Mの玉掛け(吊り込み、吊り下ろし)を行うことが可能となる寸法、すなわち積み込み階F0の床面に対して下部ビーム40を所定高さに配置できる寸法に設定されている(図16(a)参照)。
【0050】
次に、上述した第2の実施の形態によるガイド装置1Aの揚重方法について説明する。
図16(a)に示すように、先ず、積み込み階F0で資材Mを吊り込む際において、移動式吊りビーム20をガイドレール12A、12Bの下端のストッパー14に荷重を預けた状態とし、下部ビーム40のフック42に資材Mを玉掛けする。このとき、上部ビーム30は、移動式吊りビーム20上に荷重を預けた状態でもよいし、移動式吊りビーム20上に浮かせた状態であってもかまわない。
【0051】
続いて、図16(b)に示すように、揚重機を巻き上げて上部ビーム30および下部ビーム40を上昇させる。このとき、フック42は回転自在な状態であるため、資材Mの運搬路となる開口Sの形状や、大きさに合わせて資材Mを廻すことができる。
なお、このときの下部ビーム40が移動式吊りビーム20の下方で上下方向に移動する場合においては、連結ワイヤー5が移動式吊りビーム20を貫通して水平方向への振れが規制された状態で支持されているので、下部ビーム40の横振れが抑えられ、資材Mの姿勢を安定させることができる。
【0052】
そして、図15及び図17(a)に示すように、さらに揚重機の巻き上げることで、下部ビーム40の一対の係止フレーム41を移動式吊りビーム20のビーム本体21に設けられる係止穴21bに挿入させて係合させる。このとき、フック42と一体に設けられているロッド44がロッド受け部26の凹溝26a(26b)に係合されるので、ロッド44とともにフック42の回転が固定される。つまり、玉掛け時にはフック42を任意に回転させることができ、開口部揚重時にはフック42の回転を固定することが可能となる。
【0053】
そして、図17(b)に示すように、さらに下部ビーム40を上昇させと、下部ビーム40が移動式吊りビーム20の下面に当接し、さらに移動式吊りビーム20の荷重が下部ビーム40に載置した状態で預けられる。そのため、移動式吊りビーム20がガイドレール12A、12Bに案内されて上昇するので、吊り荷(資材M)が振れることなく安定した姿勢で下部ビーム40を移動させることができ、資材Mが躯体に接触しないようにして揚重することができる。
また、このとき、下部ビーム40の一対の係止フレーム41、41が移動式吊りビーム20の係止穴21b、21bに差し込まれて係合状態となるので、下部ビーム40と移動式吊りビーム20とがずれることなく一体的に設けることができ、下部ビーム40の横振れをより確実に抑えることができる。
【0054】
そして、移動式吊りビーム20より下に吊られる資材Mまでの長さを短くすることが可能となる。そのため、タワークレーン等の揚重機が開口Sに近接して設置されている場合でも、吊り荷(資材M)が開口S(図1、図17(b)参照)より上方に向けて抜け出る前に移動式吊りビーム20が揚重機に接触するといった不具合を無くすことができる利点がある。
【0055】
さらに、動力を用いることなく、玉掛け時と巻き上げ時とで移動式吊りビーム20より下のワイヤーの長さ寸法を変えることができる。
さらにまた、チェーンブロック等の巻上げ装置を移動式吊りビーム20に備える必要がないので、移動式吊りビーム20全体の重量を抑えることができ、揚重機の荷重負担を低減することができる。
【0056】
(第3の実施の形態)
次に、図18に示す第3の実施の形態は、上述した第2の実施の形態による下部ビーム40(図15参照)に代えて、フック42とその回転防止機構とを備えた下部吊り治具40Aを設けたものである。なお、図18では、見易くするために、移動式吊りビームのビーム本体を省略している。
すなわち、下部吊り治具40Aは、フック42の上部に十字状に形成されたロッド45が固定され、そのロッド45の各単体ロッド45A〜45Dの交差部45a上に回転自在継手46が設けられている。そして、この回転自在継手46に図示しない上部ビームに繋がる連結ワイヤー5、5が係止されている。
【0057】
本第3の実施の形態による移動式吊りビームに設けられるロッド受け部27は、球面傘状をなし、各単体ロッド45A〜45Dのそれぞれに対応する4箇所の位置に半円状の切欠き凹部27aが形成されている。また、ロッド受け部27の天頂部には、前記連結ワイヤー5、5を挿通させるための挿通孔27b、27bが設けられている。
本第3の実施の形態では、下部吊り治具40Aの上昇時に移動式吊りビームの荷重を下部吊り治具40Aに預ける際に、ロッド45がロッド受け部27の切欠き凹部27aに係合し、下部吊り治具40Aと移動式吊りビームとがずれることなく一体的に設けることができるうえ、フック42の回転が規制されることから、下部吊り治具40Aの横振れと回転をより確実に抑えることができる。
【0058】
(変形例)
図19に示す変形例は、上述した第3の実施の形態の下部吊り治具40A(図18)の形状を代えた構成となっている。すなわち、本変形例による下部吊り治具40Bは、フック42の上に四角錘状の係合体47が固定されており、その係合体47上に回転自在継手46が設けられている。そして、この回転自在継手46に図示しない上部ビームに繋がる連結ワイヤー5、5が係止されている。
また、本変形例では、第3の実施の形態によるロッド受け部27に代えて係止受け部28が移動式吊りビームに設けられている。この係止受け部28は、下面側に開口するとともに、前記係合体47と略同形状の四角錘をなす傘状をなしている。また、係止受け部28の天頂部には、前記連結ワイヤー5、5を挿通させるための挿通孔28a、28aが設けられている。
【0059】
本変形例では、下部吊り治具40Bの上昇時に移動式吊りビームの荷重を下部吊り治具40Bに預ける際に、係止体47が係止受け部28の内側に係合し、下部吊り治具40Bと移動式吊りビームとがずれることなく一体的に設けることができるうえ、フック42の回転が規制されることから、下部吊り治具40Bの横振れと回転をより確実に抑えることができる。
【0060】
以上、本発明による揚重用ガイド装置およびこれを用いた揚重方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態ではガイドレール12A、12Bのそれぞれの下端12bに誘導体13を備えた構成としているが、ガイドレール12の下方に移動式吊りビーム20を外さない場合には、下側の誘導体13を省略することも可能である。
また、誘導体13を構成する主板13A、側板13B、13Cの形状、傾斜角度などの構成もメインローラー251、252、サイドローラー253〜256の配置、構成と合わせて適宜設定することができる。
【符号の説明】
【0061】
1、1A ガイド装置(揚重用ガイド装置)
2 躯体
3 吊り冶具
5 連結ワイヤー
10 案内機構
11 ガイド支持部材
12、12A、12B ガイドレール
12c 開口端面
13 誘導体(誘導部)
13a、13b、13c 誘導面
13A 主板
13B、13C 側板
20 移動式吊りビーム
21 ビーム本体
21a 貫通孔
21b 係止穴
22、22A、22B ガイド部
23 連結部
25 ガイドローラー
251、252 メインローラー
253〜256 サイドローラー
26、27 ロッド受け部
26a、26b 凹溝
27a 切欠き凹部
28 係止受け部
30 上部ビーム
40 下部ビーム
40A、40B 下部吊り治具
41 係止フレーム
42 フック
44、45 ロッド
47 係合体
M 資材
R 誘導領域
S 開口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の躯体に設けられる開口を利用し、揚重機によって資材を揚重するための揚重用ガイド装置であって、
前記開口の躯体側に互いに対向して配置されそれぞれが上下方向に延びる一対のガイドレールと、
長さ方向の両端に設けられたガイド部を前記ガイドレールに摺動可能に係合させ、該ガイドレールに沿って前記開口内で上下方向に案内される移動式吊りビームと、
を備え、
前記移動式吊りビームは、前記揚重機によって吊り下げられるとともに、前記資材を吊り下げ可能に設けられていることを特徴とする揚重用ガイド装置。
【請求項2】
前記ガイドレールの上下端部のうち少なくとも上端には、前記ガイド部を前記ガイドレールに係合させるように案内する誘導部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の揚重用ガイド装置。
【請求項3】
前記移動式吊りビームの上方に配置されるとともに、前記揚重機に直接吊り下げられる上部ビームと、
前記移動式吊りビームの下方に配置されるとともに、前記資材を直接吊り下げるフックを有する下部ビームと、
を備え、
前記上部ビームと前記下部ビームとが連結ワイヤーによって接続され、
前記移動式吊りビームは、前記連結ワイヤーを上下方向に移動可能に挿通させるとともに、前記ガイドレールの所定位置で荷重を預けることが可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の揚重用ガイド装置。
【請求項4】
前記下部ビームは、前記移動式吊りビームの下面側に係合可能に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の揚重用ガイド装置。
【請求項5】
建物の躯体に設けられる開口を利用し、揚重機によって資材を揚重する揚重用ガイド装置を用いた揚重方法であって、
前記開口の躯体側に互いに対向して配置されそれぞれが上下方向に延びる一対のガイドレールに移動式吊りビームの長さ方向の両端に設けられたガイド部を摺動可能に係合させる工程と、
該移動式吊りビームを前記ガイドレールに沿って前記開口内を下降させる工程と、
前記移動式吊りビームを前記ガイドレールの所定位置、或いはガイドレールより下方の所定位置で停止させ、その移動式吊りビームに前記資材を吊り下げる工程と、
前記資材を吊り下げた移動式吊りビームを前記ガイドレールに沿って上昇させる工程と、
を有することを特徴とする揚重用ガイド装置を用いた揚重方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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