摩擦ダンパー装置
【課題】 ころがり軸受や特殊な条件のすべり軸受においては、軸受のダンピング効果が小さいため、外部ダンパーを取り付けるが、これまでの外部ダンパーは、弾性変形の範囲が小さく、またバネ定数が大きいという欠点があった。本発明は、軸受用の外部ダンパーで、大きな変位を許容し、ダンピング能力の大きな摩擦ダンパー装置を提供することを目的としたものである。
【解決手段】 帯状板材を多角形にし、軸受に巻き付けるようにし、軸受ハウジングの間に装着して全周で6〜12個の接点を有する曲げはりを構成し、はりの曲げによるばね力を利用して弾性支持し、はりの変形に伴う微小なすべりによる摩擦で、振動エネルギーを吸収するようにした。
【解決手段】 帯状板材を多角形にし、軸受に巻き付けるようにし、軸受ハウジングの間に装着して全周で6〜12個の接点を有する曲げはりを構成し、はりの曲げによるばね力を利用して弾性支持し、はりの変形に伴う微小なすべりによる摩擦で、振動エネルギーを吸収するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
高速回転装置において、運転条件によっては、軸受のばね定数が大きく、ダンピングが効かないことがあり、大きな振動を発生することがあるが、このような軸受の外側に入れるダンパー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】 特許公開2005−24046
【特許文献2】 特許公開平11−193816
【特許文献3】 特許公開2005−24047
【背景技術】
【0003】
図16〜図19に、従来より用いられているころがり軸受用のダンピングプレートを示したものである。図16は、帯状の板に無数の突起を設け、厚さ方向のばね効果を狙ったもので、図19に示すように、プレート1001を図示されていないがころがり軸受の外周部に巻き付けるように取り付け、軸受ハウジングに圧入する。これによって、軸受ハウジングとアウターレース間のすきまがなくなり、ころがり軸受の外部ダンパーとしての効果が得られる。
【0004】
図18に示すダンパープレート1011は帯状の平板であるが、これを図示されていないころがり軸受の外周に図19に示すように二重に、場合によっては三重に巻いて、軸受ハウジングに圧入する。ダンパープレートが持っているわずかなうねりによって、厚さ方向のばね効果が得られる。また、板の間に潤滑油が浸入し、粘性ダンピング効果なども得られる。
【0005】
図示されていないが、上記の例の他に、リング状に厚さの異なる帯状平板をころがり軸受の外側に巻き付け、軸受ハウジングに圧入するようなダンパープレートも実用化されている。いずれも図17や図19と同様な効果が得られる。
【0006】
また、薄板の代わりに、軸受外周またはハウジング側にリング状の溝を設け、この中に、ゴム製の角形0リングあるいは丸形0リングをそう入し、ゴムの弾性力を利用して、弾性支持をする方法が取られている。
【0007】
以上のような方法は、比較的小さな振動には有効であり、広く利用されている。
【0008】
しかし、比較的大きな振動を生ずる回転機械装置などでは、ダンパー部における大きな変位を取ることができず、その効果に限りがある。また、薄板の微小なうねりを期待しているため、沢山の枚数を重ねて巻き付けると、中心保持精度が悪く、また設計時に、ダンパーのばね定数を正確に求めたり設計したりすることが困難であること、製作、組立時に、ダンパーの性状品質を安定させることができないという問題がある。
【0009】
一方、ゴム製の0リングを用いるダンパー装置は、ゴム材の圧縮永久ひずみのため、ダンピング特性が経時変化するという欠点がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
軸受に取り付けるダンパーの変位を大きくすると共に、ダンピング能力を大きくするダンパー装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、板材を用いて、全周で6〜12個の曲げはりを構成させ、これを軸受の外周部に巻き付けるようにし、軸受ハウジングに対し、締代をもたせて、組み立てるようにする。
【発明の効果】
【0012】
このように、曲げ変位を大きくすることにより、ダンパーとしての変位が20〜100μmと大きくなる。曲げはりの接点は、軸受外周部側と軸受ハウジング側に交互にできるが、軸受が半径方向に変位するとき、前述の接点では円周方向にわずかなすべりが生ずる。このとき、発生する摩擦により、振動エネルギーが熱エネルギーに変換され、吸収されるため、振動減衰効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1〜図4に第一実施例を示す。図において摩擦ダンパー1は多角形状に曲げ加工をし、上下2分割となっている。この摩擦ダンパー1を図3,図4に示すように、ころがり軸受の外周部に巻き付けるように取り付け、軸受ハウジング4の上に入れ、上部カバー3をかぶせボルト5によって、締め付けることにより、摩擦ダンパー1に締付力が与えられ、ころがり軸受2を、軸受ハウジング4の中にしっくりと押さえ込まれる。
【0014】
摩擦ダンパー1は、多角形をしており、軸受ハウジング4やカバー3の中では、軸受ハウジング4やカバー3に対してはA1、A2点でころがり軸受2に対しては、B点で接触している。摩擦ダンパー1は、A1、A2B点を有する曲げはりが全周に複数個構成され、これらがころがり軸受2を全周より押しつけている。
【0015】
ころがり軸受2のインナーレース回転軸4が嵌合されており、回転軸4に作用する力によって、摩擦ダンパー1の曲げはりが弾性変形し、ころがり軸受2が、半径方向に変位する。摩擦ダンパー1のばね定数を小さく設計できるため、回転軸4を柔軟に支持する。摩擦ダンパー1が変形するとき、曲げはりは、周方向にも、長さの変化があり、前述の接点A1、A2、B点において、わずかなすべりが生じ、これが、振動エネルギーを吸収する。いわゆるダンピング効果が得られる。
【0016】
図1〜図4の実施例においては、軸受ハウジング3、4が上下2ツ割れとなっており、摩擦ダンパー1の装着性から、上下2ツ割れとしている。
【0017】
図5は、本発明の第二実施例で、周方向に1ヶ所カットされているが、1体形の摩擦ダンパー101となっている。使い方は、図3の第一実施例と同じて、予め軸受2に取り付けておき、軸受ハウジング4に入れ、カバー2をかぶせボルト5で、これを締め付けて、組み立てられる。
【0018】
図5に第三実施例摩擦ダンパー201を示す。曲げはりは、周全体から、半径方向にばね力を加えるためのものであり、周方向に分割してもその機能や効果は変わらない。このため、組立性あるいは、部品としての製作性あるいは在庫管理などを考慮した互換性などの観点から、周方向の分割数などを、自由に選ぶことができる。
【0019】
図7は第四実施例を示すもので、摩擦ダンパー301は、花形をしたウェーブ状曲げはりにしたものである。曲げはりとしてのばね特性を選定することによって、多角形摩擦ダンパーと機能や作用効果は全く同じである。
【0020】
図8は第五実施例を示すもので、摩擦ダンパー401は、リング状のダンパーに対し、外側と内側に突起を交互に設け、連続した曲げはりを構成させるものである。大径用の摩擦ダンパーでは、板曲げより簡単に製作できるというメリットがある。
【0021】
図9,図10は第六実施例を示すもので、片持ちはり形の摩擦ダンパー501である。帯状薄板に図9に示すような切り込みを入れ、これを軸受の外周に巻き付けると図10のように片持ちはりが構成されるので、これを軸受2と共に、軸受ハウジング4に装着して使用される。片持ちはりであるためばね定数が小さく、装着性が良いというメリットがある。
【0022】
図11,図12,図13は第七実施例の説明図である。図11は、摩擦ダンパー601の展開図である。この摩擦ダンパー601は、軸方向に複数の曲げはりを構成させるもので、曲げはり形のばね、曲げはりの接点で、はりの変形に伴う微小なすべりを利用して、ダンピング効果を得るもので、これまでに述べてきた摩擦ダンパーと機能や作用、効果は全く同じである。曲げはりの寸法選定が容易であり、設計しやすく、目標性能に対する最適化が得やすいというメリットがある。
【0023】
図14,図15は、第八実施例の説明図で、摩擦ダンパー701は、図1,図2に示す2分割多角形であるが、対象とする軸受はすべり軸受702である。すべり軸受においても、用途によって外部ダンパーの必要なものがあり、すべり軸受702の外周部に2列に装着されている。すべり軸受702は、概して軸受巾が広いため、2列に用いるのが一般的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係わる摩擦ダンパーの正面図である。
【図2】本発明の第一実施例に係わる摩擦ダンパーの図1の横断面図である。
【図3】本発明の第一実施例に係わる摩擦ダンパーをころがり軸受と共に軸受ハウジングに装着した説明図である。
【図4】本発明の第一実施例に係わる摩擦ダンパーをころがり軸受と共に軸受ハウジングに装着した図3の横断面図である。
【図5】本発明の第二実施例に係わる摩擦ダンパーである。
【図6】本発明の第三実施例に係わる摩擦ダンパーである。
【図7】本発明の第四実施例に係わる摩擦ダンパーである。
【図8】本発明の第五実施例に係わる摩擦ダンパーである。
【図9】本発明の第六実施例に係わる摩擦ダンパーである。
【図10】本発明の第六実施例に係わる摩擦ダンパーで、ころがり軸受に取り付けたときの形状を示すものである。
【図11】本発明の第七実施例に係わる摩擦ダンパーで、摩擦ダンパー材の展開図である。
【図12】本発明の第七実施例に係わる摩擦ダンパーで、ころがり軸受と共に軸受ハウジングに装着した正面図である。
【図13】本発明の第七実施例に係わる摩擦ダンパーをころがり軸受と共に軸受ハウジングに装着した図12の横断面図である。
【図14】本発明の第八実施例に係わる摩擦ダンパーで、すべり軸受と共に軸受ハウジングに装着したところの正面図である。
【図15】本発明の第八実施例に係わる摩擦ダンパーで、すべり軸受と共に軸受ハウジングに装着した図14の横断面図である。
【図16】従来より、ころがり軸受などに用いられる薄板を利用したダンパーの図である。
【図17】従来より、ころがり軸受などに用いられる薄板を利用したダンパーの図で、図16のダンパーをころがり軸受に取り付けた形状を示すものである。
【図18】従来より、ころがり軸受に用いられる薄板を利用したダンパーのもうひとつの例の図である。
【図19】従来より、ころがり軸受に用いられる薄板を利用したダンパーのもうひとつの例の図で、ころがり軸受に取り付けたときの形状を示した図である。
【符号の説明】
1.摩擦ダンパー
2.ころがり軸受
3.軸受カバー
4.軸受ハウジング
5.ボルト
6.回転軸
A1A2 摩擦ダンパーの軸受カバー、あるいは軸受ハウジングとの接点
B 摩擦ダンパーのころがり軸受との接点
101.第二実施例の摩擦ダンパー
201.第三実施例の摩擦ダンパー
301.第四実施例の摩擦ダンパー
401.第五実施例の摩擦ダンパー
501.第六実施例の摩擦ダンパー
601.第七実施例の摩擦ダンパー
602.第七実施例説明図におけるころがり軸受
603.軸受カバー
604.軸受ハウジング
701.第八実施例説明図の摩擦ダンパー
702.第八実施例説明図のすべり軸受
703.軸受カバー
704.軸受ハウジング
705.ボルト
706.回転軸
1001.従来よりころがり軸受などに用いられる、薄板を利用したダンパーの説明図の凹凸を設けたダンパー
1011.従来よりころがり軸受などに用いられる薄板を利用した説明図におけるダンパーである。
【技術分野】
【0001】
高速回転装置において、運転条件によっては、軸受のばね定数が大きく、ダンピングが効かないことがあり、大きな振動を発生することがあるが、このような軸受の外側に入れるダンパー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】 特許公開2005−24046
【特許文献2】 特許公開平11−193816
【特許文献3】 特許公開2005−24047
【背景技術】
【0003】
図16〜図19に、従来より用いられているころがり軸受用のダンピングプレートを示したものである。図16は、帯状の板に無数の突起を設け、厚さ方向のばね効果を狙ったもので、図19に示すように、プレート1001を図示されていないがころがり軸受の外周部に巻き付けるように取り付け、軸受ハウジングに圧入する。これによって、軸受ハウジングとアウターレース間のすきまがなくなり、ころがり軸受の外部ダンパーとしての効果が得られる。
【0004】
図18に示すダンパープレート1011は帯状の平板であるが、これを図示されていないころがり軸受の外周に図19に示すように二重に、場合によっては三重に巻いて、軸受ハウジングに圧入する。ダンパープレートが持っているわずかなうねりによって、厚さ方向のばね効果が得られる。また、板の間に潤滑油が浸入し、粘性ダンピング効果なども得られる。
【0005】
図示されていないが、上記の例の他に、リング状に厚さの異なる帯状平板をころがり軸受の外側に巻き付け、軸受ハウジングに圧入するようなダンパープレートも実用化されている。いずれも図17や図19と同様な効果が得られる。
【0006】
また、薄板の代わりに、軸受外周またはハウジング側にリング状の溝を設け、この中に、ゴム製の角形0リングあるいは丸形0リングをそう入し、ゴムの弾性力を利用して、弾性支持をする方法が取られている。
【0007】
以上のような方法は、比較的小さな振動には有効であり、広く利用されている。
【0008】
しかし、比較的大きな振動を生ずる回転機械装置などでは、ダンパー部における大きな変位を取ることができず、その効果に限りがある。また、薄板の微小なうねりを期待しているため、沢山の枚数を重ねて巻き付けると、中心保持精度が悪く、また設計時に、ダンパーのばね定数を正確に求めたり設計したりすることが困難であること、製作、組立時に、ダンパーの性状品質を安定させることができないという問題がある。
【0009】
一方、ゴム製の0リングを用いるダンパー装置は、ゴム材の圧縮永久ひずみのため、ダンピング特性が経時変化するという欠点がある。
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
軸受に取り付けるダンパーの変位を大きくすると共に、ダンピング能力を大きくするダンパー装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、板材を用いて、全周で6〜12個の曲げはりを構成させ、これを軸受の外周部に巻き付けるようにし、軸受ハウジングに対し、締代をもたせて、組み立てるようにする。
【発明の効果】
【0012】
このように、曲げ変位を大きくすることにより、ダンパーとしての変位が20〜100μmと大きくなる。曲げはりの接点は、軸受外周部側と軸受ハウジング側に交互にできるが、軸受が半径方向に変位するとき、前述の接点では円周方向にわずかなすべりが生ずる。このとき、発生する摩擦により、振動エネルギーが熱エネルギーに変換され、吸収されるため、振動減衰効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1〜図4に第一実施例を示す。図において摩擦ダンパー1は多角形状に曲げ加工をし、上下2分割となっている。この摩擦ダンパー1を図3,図4に示すように、ころがり軸受の外周部に巻き付けるように取り付け、軸受ハウジング4の上に入れ、上部カバー3をかぶせボルト5によって、締め付けることにより、摩擦ダンパー1に締付力が与えられ、ころがり軸受2を、軸受ハウジング4の中にしっくりと押さえ込まれる。
【0014】
摩擦ダンパー1は、多角形をしており、軸受ハウジング4やカバー3の中では、軸受ハウジング4やカバー3に対してはA1、A2点でころがり軸受2に対しては、B点で接触している。摩擦ダンパー1は、A1、A2B点を有する曲げはりが全周に複数個構成され、これらがころがり軸受2を全周より押しつけている。
【0015】
ころがり軸受2のインナーレース回転軸4が嵌合されており、回転軸4に作用する力によって、摩擦ダンパー1の曲げはりが弾性変形し、ころがり軸受2が、半径方向に変位する。摩擦ダンパー1のばね定数を小さく設計できるため、回転軸4を柔軟に支持する。摩擦ダンパー1が変形するとき、曲げはりは、周方向にも、長さの変化があり、前述の接点A1、A2、B点において、わずかなすべりが生じ、これが、振動エネルギーを吸収する。いわゆるダンピング効果が得られる。
【0016】
図1〜図4の実施例においては、軸受ハウジング3、4が上下2ツ割れとなっており、摩擦ダンパー1の装着性から、上下2ツ割れとしている。
【0017】
図5は、本発明の第二実施例で、周方向に1ヶ所カットされているが、1体形の摩擦ダンパー101となっている。使い方は、図3の第一実施例と同じて、予め軸受2に取り付けておき、軸受ハウジング4に入れ、カバー2をかぶせボルト5で、これを締め付けて、組み立てられる。
【0018】
図5に第三実施例摩擦ダンパー201を示す。曲げはりは、周全体から、半径方向にばね力を加えるためのものであり、周方向に分割してもその機能や効果は変わらない。このため、組立性あるいは、部品としての製作性あるいは在庫管理などを考慮した互換性などの観点から、周方向の分割数などを、自由に選ぶことができる。
【0019】
図7は第四実施例を示すもので、摩擦ダンパー301は、花形をしたウェーブ状曲げはりにしたものである。曲げはりとしてのばね特性を選定することによって、多角形摩擦ダンパーと機能や作用効果は全く同じである。
【0020】
図8は第五実施例を示すもので、摩擦ダンパー401は、リング状のダンパーに対し、外側と内側に突起を交互に設け、連続した曲げはりを構成させるものである。大径用の摩擦ダンパーでは、板曲げより簡単に製作できるというメリットがある。
【0021】
図9,図10は第六実施例を示すもので、片持ちはり形の摩擦ダンパー501である。帯状薄板に図9に示すような切り込みを入れ、これを軸受の外周に巻き付けると図10のように片持ちはりが構成されるので、これを軸受2と共に、軸受ハウジング4に装着して使用される。片持ちはりであるためばね定数が小さく、装着性が良いというメリットがある。
【0022】
図11,図12,図13は第七実施例の説明図である。図11は、摩擦ダンパー601の展開図である。この摩擦ダンパー601は、軸方向に複数の曲げはりを構成させるもので、曲げはり形のばね、曲げはりの接点で、はりの変形に伴う微小なすべりを利用して、ダンピング効果を得るもので、これまでに述べてきた摩擦ダンパーと機能や作用、効果は全く同じである。曲げはりの寸法選定が容易であり、設計しやすく、目標性能に対する最適化が得やすいというメリットがある。
【0023】
図14,図15は、第八実施例の説明図で、摩擦ダンパー701は、図1,図2に示す2分割多角形であるが、対象とする軸受はすべり軸受702である。すべり軸受においても、用途によって外部ダンパーの必要なものがあり、すべり軸受702の外周部に2列に装着されている。すべり軸受702は、概して軸受巾が広いため、2列に用いるのが一般的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係わる摩擦ダンパーの正面図である。
【図2】本発明の第一実施例に係わる摩擦ダンパーの図1の横断面図である。
【図3】本発明の第一実施例に係わる摩擦ダンパーをころがり軸受と共に軸受ハウジングに装着した説明図である。
【図4】本発明の第一実施例に係わる摩擦ダンパーをころがり軸受と共に軸受ハウジングに装着した図3の横断面図である。
【図5】本発明の第二実施例に係わる摩擦ダンパーである。
【図6】本発明の第三実施例に係わる摩擦ダンパーである。
【図7】本発明の第四実施例に係わる摩擦ダンパーである。
【図8】本発明の第五実施例に係わる摩擦ダンパーである。
【図9】本発明の第六実施例に係わる摩擦ダンパーである。
【図10】本発明の第六実施例に係わる摩擦ダンパーで、ころがり軸受に取り付けたときの形状を示すものである。
【図11】本発明の第七実施例に係わる摩擦ダンパーで、摩擦ダンパー材の展開図である。
【図12】本発明の第七実施例に係わる摩擦ダンパーで、ころがり軸受と共に軸受ハウジングに装着した正面図である。
【図13】本発明の第七実施例に係わる摩擦ダンパーをころがり軸受と共に軸受ハウジングに装着した図12の横断面図である。
【図14】本発明の第八実施例に係わる摩擦ダンパーで、すべり軸受と共に軸受ハウジングに装着したところの正面図である。
【図15】本発明の第八実施例に係わる摩擦ダンパーで、すべり軸受と共に軸受ハウジングに装着した図14の横断面図である。
【図16】従来より、ころがり軸受などに用いられる薄板を利用したダンパーの図である。
【図17】従来より、ころがり軸受などに用いられる薄板を利用したダンパーの図で、図16のダンパーをころがり軸受に取り付けた形状を示すものである。
【図18】従来より、ころがり軸受に用いられる薄板を利用したダンパーのもうひとつの例の図である。
【図19】従来より、ころがり軸受に用いられる薄板を利用したダンパーのもうひとつの例の図で、ころがり軸受に取り付けたときの形状を示した図である。
【符号の説明】
1.摩擦ダンパー
2.ころがり軸受
3.軸受カバー
4.軸受ハウジング
5.ボルト
6.回転軸
A1A2 摩擦ダンパーの軸受カバー、あるいは軸受ハウジングとの接点
B 摩擦ダンパーのころがり軸受との接点
101.第二実施例の摩擦ダンパー
201.第三実施例の摩擦ダンパー
301.第四実施例の摩擦ダンパー
401.第五実施例の摩擦ダンパー
501.第六実施例の摩擦ダンパー
601.第七実施例の摩擦ダンパー
602.第七実施例説明図におけるころがり軸受
603.軸受カバー
604.軸受ハウジング
701.第八実施例説明図の摩擦ダンパー
702.第八実施例説明図のすべり軸受
703.軸受カバー
704.軸受ハウジング
705.ボルト
706.回転軸
1001.従来よりころがり軸受などに用いられる、薄板を利用したダンパーの説明図の凹凸を設けたダンパー
1011.従来よりころがり軸受などに用いられる薄板を利用した説明図におけるダンパーである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板を全周で6以上12個以下の角を有する多角形状にし、外周が円形をした軸受に巻きつけるように装着し、これを内周が円形をした軸受ハウジングに締め代をもたせて組み込み、該多角形の外周側の陵が軸受ハウジング接触し、多角形状部材辺の内側中間点が軸受と接触して、それぞれの辺が、曲げはりを構成し、軸受を弾性支持することを特徴とした回転軸受用の摩擦ダンパー装置。
【請求項2】
多角形をした板材を周方向に2分割あるいは複数個に分割した請求項1の回転軸受用の摩擦ダンパー装置。
【請求項3】
軸受の外周部に板材を巻き付けるようにして曲げはりを構成し、弾性支持する摩擦ダンパー装置において、板部の形状を全周にわたり6個以上12個の波形にしたこと。
【請求項4】
軸受の外周部に板材を巻き付けるように取り付け、曲げはりを構成させて軸受を弾性支持する摩擦ダンパー装置において、板材に対し、軸受あるいは軸受ハウジングとの接点となる部分に、内周と外周にそれぞれ全周で6〜12個の起点を設けたこと。
【請求項5】
帯状薄板に切り込みを入れるなどして、これを軸受の外周に巻き付けたとき、形状される部材が、曲げはりとなり、軸受ハウジングとの間でばねを構成し、弾性支持する請求項1の摩擦ダンパー装置。
【請求項6】
帯状薄板で、一文字の中心部材に対し、両側に6〜12個の舌を設けた、いわゆる百足状部材とし、中心部材を軸受外周に巻き付け、軸受ハウジングに装着したとき、舌部の先端が軸受ハウジングとの間接点となり、曲げはりを構成し、このばね力により軸受を弾性支持するようにした請求項1の摩擦ダンパー装置。
【請求項1】
板を全周で6以上12個以下の角を有する多角形状にし、外周が円形をした軸受に巻きつけるように装着し、これを内周が円形をした軸受ハウジングに締め代をもたせて組み込み、該多角形の外周側の陵が軸受ハウジング接触し、多角形状部材辺の内側中間点が軸受と接触して、それぞれの辺が、曲げはりを構成し、軸受を弾性支持することを特徴とした回転軸受用の摩擦ダンパー装置。
【請求項2】
多角形をした板材を周方向に2分割あるいは複数個に分割した請求項1の回転軸受用の摩擦ダンパー装置。
【請求項3】
軸受の外周部に板材を巻き付けるようにして曲げはりを構成し、弾性支持する摩擦ダンパー装置において、板部の形状を全周にわたり6個以上12個の波形にしたこと。
【請求項4】
軸受の外周部に板材を巻き付けるように取り付け、曲げはりを構成させて軸受を弾性支持する摩擦ダンパー装置において、板材に対し、軸受あるいは軸受ハウジングとの接点となる部分に、内周と外周にそれぞれ全周で6〜12個の起点を設けたこと。
【請求項5】
帯状薄板に切り込みを入れるなどして、これを軸受の外周に巻き付けたとき、形状される部材が、曲げはりとなり、軸受ハウジングとの間でばねを構成し、弾性支持する請求項1の摩擦ダンパー装置。
【請求項6】
帯状薄板で、一文字の中心部材に対し、両側に6〜12個の舌を設けた、いわゆる百足状部材とし、中心部材を軸受外周に巻き付け、軸受ハウジングに装着したとき、舌部の先端が軸受ハウジングとの間接点となり、曲げはりを構成し、このばね力により軸受を弾性支持するようにした請求項1の摩擦ダンパー装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2009−14193(P2009−14193A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−201310(P2007−201310)
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【出願人】(592150608)小椋鉄工株式会社 (11)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月3日(2007.7.3)
【出願人】(592150608)小椋鉄工株式会社 (11)
【Fターム(参考)】
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