説明

撮像装置

【課題】リフロー実装後の撮像センサパッケージを固定部材としてのレンズ鏡筒に固定することを可能にするとともに、同時に放熱板を固定部材に固定する。
【解決手段】デジタルビデオカメラ101は、センサ基板116に実装された撮像センサパッケージ115を内包するように撮像センサパッケージ115に対して位置決めされ、センサ基板116と接着されると共にレンズ鏡筒110に固定されるセンサホルダ201を備える。センサホルダ201は、枠形状部と、枠形状部から突出して形成されるフランジ部301とを有し、フランジ部301は枠形状部の後端部よりも放熱板205に向けて突出して形成される。放熱板205は平板形状を有し、フランジ部301をレンズ鏡筒110と放熱板205との間に挟んだ状態で、放熱板205はレンズ鏡筒110に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像センサパッケージを備える撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
平板状のセンサホルダに撮像センサパッケージを取り付けてから、撮像センサパッケージを基板に対して半田付けし、レンズ鏡筒に取り付けた撮像装置が提案されている(特許文献1参照)。撮像センサパッケージのセンサホルダへの取り付けには、接着剤による接着が一般的に用いられているが、接着後に基板に対する撮像センサパッケージの実装を行う場合に、リフロー実装のような高温の炉を通過させる方法を用いると、接着部分が剥がれてしまうという問題が生じる。
【0003】
そこで、撮像センサパッケージの端子間距離を所定距離(例えば0.8mm程度)だけ離すことで、撮像センサパッケージを半田ごてで半田付けできるようにしている。この場合、撮像センサパッケージに適用可能な構造は、一般的にSOP(Small Outline Package)と呼ばれるパッケージ側面に端子が露出した構造である必要がある。
【0004】
しかしながら、SOP型の構造では、端子数の増加に伴って実装面積が大きくなってしまうという欠点がある。そのため、近年は一般的に、撮像センサパッケージの構造として、BGA(Ball Grid Array)やLGA(Land Grid Array)と呼ばれる、パッケージの裏面に端子が格子状に敷き詰められた構造が主に採用されている。これらBGA型やLGA型の撮像センサパッケージの基板への実装には、一般的にリフロー実装が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−292380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、BGA型やLGA型の撮像素子のように、リフロー実装によって基板に取り付けられる場合、リフロー実装される前には、撮像センサパッケージをセンサホルダに対して接着することができない。
【0007】
また、センサホルダは、一般的にビスによって固定部材としてのレンズ鏡筒に取り付けられるため、センサホルダにはビスを挿入させる下穴部が設けられる。このとき、センサホルダの形状が平板形状であると、この下穴部がセンサホルダの面よりも光軸方向の被写体側に飛び出すため、レンズ鏡筒のアクチュエータやシャフトを下穴部の外側に配置することが必要になり、レンズ鏡筒を大型化させてしまう。
【0008】
本発明は、リフロー実装後の撮像センサパッケージを固定部材に固定することを可能にすると共に、同時に放熱板を固定部材に固定する撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る撮像装置は、撮像センサパッケージと、前記撮像センサパッケージが実装される基板と、前記基板の前記撮像センサパッケージが実装される面とは反対側に配置される放熱板と、前記基板に実装された前記撮像センサパッケージを内包するように前記撮像センサパッケージに対して位置決めされる枠形状部と、前記枠形状部から突出して形成されるフランジ部を有するホルダ部材と、前記ホルダ部材および前記放熱板が固定される固定部材と、を備え、前記フランジ部は、前記枠形状部の後端部よりも前記放熱板に向けて突出して形成され、前記放熱板は、平板形状を有し、前記フランジ部を前記固定部材と前記放熱板との間に挟んだ状態で前記固定部材に固定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、リフロー実装後の撮像センサパッケージを固定部材に固定することを可能にすると共に、同時に放熱板を固定部材に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係るデジタルビデオカメラの概略構造を示す図であり、(a)は外観を示す斜視図、(b)は内部構造を透視して示す斜視図、(c)は撮像光学系を構成するカメラユニットの概略構成を示す図である。
【図2】図1のデジタルビデオカメラのレンズ鏡筒に取り付けられる撮像センサの周辺構成を示す展開斜視図であり、(a)は斜め前方から見た図であり、(b)は斜め後方から見た図である。
【図3】図2に示されるセンサホルダ及びその周辺構造を示す図であり、(a)は展開斜視図であり、(b)は断面図である。
【図4】図2に示されるセンサホルダとセンサ基板とを接着した状態を示す斜視図である。
【図5】図2に示されるセンサホルダをその背面方向から見た斜視図である。
【図6】図2に示されるセンサホルダと撮像センサの位置決め方法及び接着方法を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、撮像装置として、所謂、デジタルビデオカメラを取り上げることとする。但し、本発明はこれに限定されるものではない。
【0013】
<デジタルビデオカメラの概略構造>
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルビデオカメラの概略構造を示す図であり、(a)は外観を示す斜視図であり、(b)は内部構造を透視して示す斜視図であり、(c)は撮像光学系を構成するカメラユニットの概略構成を示す図である。
【0014】
図1(a)に示されるように、デジタルビデオカメラ101は、一般的なデジタルビデオカメラと同様に、レンズ開口部102、マイク103、表示部104及びバッテリ109を備えている。以下の説明では、デジタルビデオカメラ101において、レンズ開口部102側を「本体前面」、表示部104側を「本体右側面」、バッテリ109側を「本体後面」と定義する。また、デジタルビデオカメラ101において、図1(a)が描画されている紙面上の上方向側の面を「本体上面」、下方向側の面を「本体下面」と定義する。
【0015】
デジタルビデオカメラ101は、レンズ開口部102からカメラユニット106(図1(b)参照)に入射した被写体画像を表示部104で表示、記録すると共に、マイク103を通して入力された音声を記録する。表示部104は、ヒンジ部105により、デジタルビデオカメラ101の本体に対して開閉可能であり、本体から離れた状態で回転可能となっている。
【0016】
図1(b)に示されるように、デジタルビデオカメラ101は、本体前面から本体後面の方向に伸びる光軸を持つカメラユニット106を有している。カメラユニット106の下面側にはメイン基板107が配設されており、メイン基板107の下側には、記録部基板108が配設されている。メイン基板107には主要な信号処理回路やカメラユニットのドライバなどが実装されており、記録部基板108には不揮発性メモリ等の記録手段が実装されている。なお、本実施形態では、デジタルビデオカメラ101での信号処理は発明の主題とは直接には関わらないため、その説明を省略する。
【0017】
図1(c)に示されるように、カメラユニット106は、レンズ鏡筒110と、撮像センサパッケージ115と、撮像センサパッケージ115が実装される基板であるセンサ基板116とを備えている。レンズ鏡筒110は、一般的なデジタルビデオカメラに搭載されているインナーフォーカス式のズームレンズ鏡筒である。レンズ鏡筒110は、概略、固定された1群レンズ111及び3群レンズ113と、ズーム用に駆動される2群レンズ112と、フォーカス用に駆動される4群レンズ114と、絞り部118とによって構成されている。なお、2群レンズ112及び4群レンズ114は、不図示のモータ等により、光軸方向に沿って駆動される。
【0018】
レンズ鏡筒110を通して入射した被写体像は、撮像センサパッケージ115内部の撮像素子306に結像し、光電変換される。撮像センサパッケージ115は、一般的なデジタルビデオカメラと同様に、CMOSやCCD等の撮像素子からなる。撮像センサパッケージ115の構成の詳細については後述する。
【0019】
撮像センサパッケージ115で光電変換された情報は、センサ基板116に実装された信号処理部でデジタル情報に変換され、メイン基板107との接続手段117を通してメイン基板107の信号処理部に送信される。信号処理部に送信された信号は、記録部基板108に実装された不揮発性メモリに記録され、表示部104に映像情報として表示される。
【0020】
<撮像センサの周辺構成>
図2は、レンズ鏡筒110に取り付けられる撮像センサパッケージ115の周辺構成を示す展開斜視図であり、(a)はデジタルビデオカメラ101の斜め前方から見た図であり、(b)はデジタルビデオカメラ101の斜め後方から見た図である。固定部材としてのレンズ鏡筒110には、レンズ鏡筒110側から組付順に、赤外光吸収フィルタ203、押さえゴム202、センサホルダ(ホルダ部材)201、撮像センサパッケージ115、センサ基板116、放熱ゴム204、放熱板205、止めビス206が配置されている。放熱板205は、センサ基板116の撮像センサパッケージ115が実装される面とは反対側に配置されている。
【0021】
撮像センサパッケージ115は、センサ基板116に対して予めリフロー実装されており、撮像センサパッケージ115及びセンサ基板116をセンサホルダ201に対して位置決めし、接着することにより、1つのユニットが作製される。この接着については、後に詳細に説明する。
【0022】
レンズ鏡筒110には赤外光吸収フィルタ203を収納する凹部が設けられており、この凹部に赤外光吸収フィルタ203が収納される。そして、赤外光吸収フィルタ203の後ろから、シート状のゴム部材に開口部が形成されてなる押さえゴム202が、赤外光吸収フィルタ203とセンサホルダ201に当接するように配置される。押さえゴム202の後面に、センサホルダ201/撮像センサパッケージ115/センサ基板116からなるユニットが配置され、センサ基板116上に実装された信号処理IC207と当接するように放熱ゴム204が配置される。放熱ゴム204は、シリコンゴム等の熱伝導率の比較的大きい可圧縮性の材料で形成されている。
【0023】
(信号処理IC207と放熱板205)
放熱ゴム204を放熱板205で押さえるようにして、止めビス206が、放熱板205に設けられたビス穴212及びセンサホルダ201に設けられたビス穴211に挿通され、更にレンズ鏡筒110に設けられたビス下穴209に挿入されて、共締めされる。センサホルダ201には位置決め穴210が設けられており、この位置決め穴210がレンズ鏡筒110に設けられた位置決めボス208に挿通されることで、レンズ鏡筒110に対してセンサホルダ201が位置決めされる。このとき、信号処理IC207と放熱板205とは、放熱ゴム204を介して熱接続されている。本実施形態では、信号処理IC207と放熱板205とを熱接続した。これに代えて、センサ基板116の撮像センサパッケージ115の中央部分に貫通穴を形成し、この貫通穴に放熱ゴム204を配置すれば、撮像センサパッケージ115と放熱板205とが放熱ゴム204を介して熱接続される。
【0024】
ここで、撮像センサパッケージ115は、レンズ鏡筒110の有効像円内に撮像センサパッケージ115の有効画素範囲が重なるように、レンズ鏡筒110に対して取り付けられる必要がある。センサホルダ201と撮像センサパッケージ115は位置決めされて接着されているため、センサホルダ201を介して、レンズ鏡筒110と撮像センサパッケージ115の位置関係を適切に決めることができる。
【0025】
<センサホルダの構造>
図3は、センサホルダ201及びその周辺構造を示す図であり、(a)はセンサホルダ201周辺の展開斜視図であり、(b)はセンサホルダ201周辺の断面図である。なお、図3(b)の断面図では、上側が本体上面側、下側が本体下面側、左側が本体前面側、右側が本体後面側となっている。
【0026】
撮像センサパッケージ115は、枡状の形状を有し、プラスチック或いはセラミックス等で構成された基材305と、基材305の内底面に配設された撮像素子306と、基材305の開口部を封止する保護ガラス303とを備えている。センサホルダ201は、撮像センサパッケージ115を内包する枠形状を有しており、撮像センサパッケージ115の撮像面側には、保護ガラス303に対応する開口部309が形成されている。
【0027】
また、基材305における保護ガラス303の周辺部には、センサホルダ201と当接する当接面302が形成されている。当接面302は、撮像素子306に対して所定の平行度を有するように形成されている。基材305の当接面302に当接するセンサホルダ201の当接面304は、センサホルダ201におけるレンズ鏡筒110(のビス下穴209)に対する当接面307に対して、所定の平行度を有するように形成されている。
【0028】
センサホルダ201の本体部213(フランジ部301を除いた枠形状部)とセンサ基板116との間には、直接接触しないように所定の隙間が設けられている。これは、以下の理由による。すなわち、撮像センサパッケージ115にはセンサ基板116に対して半田付け分だけ実装浮き(不図示)が存在する。そのため、センサホルダ201の当接面304と基材305の当接面302とを確実に当接するためには、センサホルダ201とセンサ基板116とが直接に接触しないようにする必要があるからである。
【0029】
センサホルダ201の本体部213の2つの外側の側面には、フランジ部301がそれぞれ形成されている。フランジ部301は、センサホルダ201の本体部213の光軸方向における後端部Bから放熱板205に向かって突出形成されている。すなわち、フランジ部301は、センサホルダ201の本体部213の光軸方向における後端部Bよりも光軸方向における後方に突出するように形成されている。フランジ部301にはビス穴211及び位置決め穴210が形成されている。位置決め穴210にレンズ鏡筒110の位置決めボス208を挿通することで、レンズ鏡筒110に対してセンサホルダ201が位置決めされる。センサホルダ201がレンズ鏡筒110に対して位置決めされると、レンズ鏡筒110のビス下穴209とセンサホルダ201のビス穴211とが一致する。フランジ部301の光軸方向における前方側には、レンズ鏡筒110に当接する当接面307が形成され、フランジ部301の光軸方向における後方側には、放熱板205に当接する当接面308が形成されている。センサ基板116のフランジ部301に対応する領域には、切り欠き部119が形成されている。フランジ部301の当接面308は、センサ基板116に形成された切り欠き部119を通って放熱板205と当接している。
【0030】
本実施形態では、センサホルダ201の本体部213の光軸方向における後端部Bから放熱板205に向かって突出形成したフランジ部301に、レンズ鏡筒110との当接面307を形成した。これによって、センサホルダ201のフランジ部301とレンズ鏡筒110との当接面307の光軸方向の位置は、図3(b)に示されるように、撮像センサパッケージ115の光軸方向における撮像素子306の位置とほぼ一致する。当接面307は、撮像センサパッケージ115の中心位置よりも後方に位置することになるので、レンズ鏡筒110のビス下穴209を当接面307からセンサホルダ201の光軸方向における前端部Aまでの範囲内に収めることができる。これによって、レンズ鏡筒110のビス下穴209は、センサホルダ201の光軸方向における前端部Aより光軸方向における前方には形成されない。これによって、センサホルダ201の光軸方向における前端部Aより光軸方向における前方では、レンズ鏡筒110内のモータやシャフト類を光軸に近づけて配置することが可能となり、レンズ鏡筒110を光軸直交方向にて、より小型化することができる。
【0031】
センサホルダ201のフランジ部301において放熱板205に当接する当接面308と、センサホルダ201の本体部213において撮像センサパッケージ115の基材305に当接する当接面304との関係は以下の通りである。当接面308と当接面304との間隔は、撮像センサパッケージ115のセンサ基板116に対する実装高さ、センサ基板116の厚み、センサ基板116に対する信号処理IC207の実装高さ及び放熱ゴム204の圧縮後の厚みの和となっている。なお、撮像センサパッケージ115のセンサ基板116に対する実装高さとは、基材305の厚さと、基材305とセンサ基板116との間の半田付けに必要とされる実装浮きとの和である。同じように、信号処理IC207のセンサ基板116に対する実装高さとは、信号処理IC207の厚さと、信号処理IC207とセンサ基板116との間の半田付けに必要とされる実装浮きとの和である。
【0032】
すなわち、当接面308は、センサ基板116の信号処理IC207が実装されている面から光軸方向の後方に、センサ基板116に対する信号処理IC207の実装距離高さと放熱ゴム204の圧縮後の厚みの和だけ離れる。このように当接面308の位置を設定することで、放熱板205には突起や曲げを設けることなく、当接面308を放熱板205に当接させることができる。
【0033】
すなわち、本実施形態では、放熱板205を平板形状とすることができる。また、信号処理IC207及び撮像センサパッケージ115の発熱を、放熱ゴム204を経由して平板形状の放熱板205に伝達することができる。更に、放熱板205を平板形状とすることで、放熱板205には曲げや絞りの加工が不要となり、放熱板205を安価に製造することができる。
【0034】
<センサホルダとセンサ基板との接着固定>
図4は、センサホルダ201とセンサ基板116とを接着した状態を示す斜視図であり、図5は、センサホルダ201をその背面方向から見た斜視図である。図4に図示するように、センサホルダ201の本体部213においてフランジ部301が形成されていない辺の側面とセンサ基板116の撮像センサパッケージ115が実装される面とを含む範囲に接着剤401が塗布される。接着剤401によって、センサホルダ201はセンサ基板116に接着固定されている。前述したように、センサホルダ201の本体部の側面とセンサ基板116との間には隙間が形成されるので、センサホルダ201の本体部の内側に接着剤401が流れ込むことが考えられる。この点を考慮して、本実施形態では、図3(b)および図5に図示するように、センサホルダ201の当接面304の外側に溝501を形成している。これによって、接着剤401がセンサホルダ201の内側に流れ込んだとしても、流れ込んだ接着剤401が溝501で止まり、接着剤401が保護ガラス303に付着することがない。
【0035】
<センサホルダと撮像センサの位置決め接着>
図6は、センサホルダ201と撮像センサパッケージ115との位置決め方法及び接着方法を模式的に示す図である。撮像センサパッケージ115において、撮像素子306には、撮像素子306の有効画素範囲に対して所定の位置精度で形成された指標601が設けられている。センサホルダ201の開口部309は、開口部309を通して指標601を視認することができるように開口している。
【0036】
よって、先ず、センサホルダ201の開口部309側から指標601とセンサホルダ201の位置決め穴210とを見て、撮像センサパッケージ115とセンサホルダ201の位置を合わせる。こうして位置合わせされた状態で、センサホルダ201とセンサ基板116とを接着剤401で接着する。
【0037】
より具体的には、撮像センサパッケージ115を半田付けしたセンサ基板116を固定治具(不図示)の上に固定する。撮像センサパッケージ115の当接面302にセンサホルダ201の当接面304を当接するように、撮像センサパッケージ115に対してセンサホルダ201を載置する。そして、センサホルダ201の開口部309側から指標601と位置決め穴210との距離602が所定の基準値内に収まるように、左右方向調節手段603と上下方向調節手段604とを操作して、センサホルダ201を移動させる。こうして、撮像センサパッケージ115とセンサホルダ201との位置が決まったら、センサホルダ201の本体部213の側面とセンサ基板116とに跨がるように、接着剤401を塗布し、硬化させる。
【0038】
なお、左右方向調節手段603と上下方向調節手段604は、回転動作によってμm単位で移動させることができる一般的なマイクロメータヘッド等である。また接着剤としては、瞬間接着剤や紫外線照射によって硬化する接着剤等を用いると、位置決めされたセンサホルダ201と撮像センサパッケージ115との位置関係を維持した状態での接着を容易に行うことができる。
【0039】
<他の実施形態>
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0040】
例えば、上記実施形態では、本発明をデジタルビデオカメラに適用した場合について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、デジタルスチルカメラ、監視カメラ、ドライブレコーダー、携帯情報端末等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0041】
101 デジタルビデオカメラ(撮像装置)
110 レンズ鏡筒
115 撮像センサパッケージ
116 センサ基板
201 センサホルダ
301 フランジ部
309 開口部
304 (センサホルダに形成される基材との)当接面
307 (フランジ部に形成されるレンズ鏡筒との)当接面
308 (フランジ部に形成される放熱板に当接する)当接面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像センサパッケージと、
前記撮像センサパッケージが実装される基板と、
前記基板の前記撮像センサパッケージが実装される面とは反対側に配置される放熱板と、
前記基板に実装された前記撮像センサパッケージを内包するように前記撮像センサパッケージに対して位置決めされる枠形状部と、前記枠形状部から突出して形成されるフランジ部を有するホルダ部材と、
前記ホルダ部材および前記放熱板が固定される固定部材と、を備え、
前記フランジ部は、前記枠形状部の後端部よりも前記放熱板に向けて突出して形成され、
前記放熱板は、平板形状を有し、前記フランジ部を前記固定部材と前記放熱板との間に挟んだ状態で前記固定部材に固定されることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記ホルダ部材が前記撮像センサパッケージに対して位置決めされる際に、前記ホルダ部材が前記基板に接触しないように、前記ホルダ部材と前記基板との間には隙間が形成され、
前記ホルダ部材は、前記撮像センサパッケージに対して位置決めされた後、前記基板に対して接着固定されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記枠形状部の側面と前記基板とを含む範囲に接着剤を塗布することで、前記ホルダ部材は前記基板に対して接着固定され、
前記ホルダ部材には、前記接着剤の流れ込みを防ぐ溝が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記基板には、前記フランジ部と前記放熱板との間に挟まれる領域に切り欠き部が形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記基板の前記撮像センサパッケージが実装される面とは反対側には、信号処理ICが実装され、
前記信号処理ICと前記放熱板とが熱接続されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記放熱板および前記フランジ部にはビス穴が形成されるとともに、前記固定部材にはビス下穴が形成され、
ビスを前記放熱板および前記フランジ部に形成される前記ビス穴に挿通させた後、前記ビス下穴に挿入させるものであって、
前記ホルダ部材を前記固定部に固定したときに、前記ビス下穴は、前記フランジ部の前記固定部との当接面から前記ホルダ部材の前端部までの範囲に形成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記固定部材は、撮像センサパッケージの撮像面に被写体像を結像させるレンズ鏡筒であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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