説明

放送中のコマーシャル番組を対話的アプリケーションと同期させるシステム及び方法

【課題】放送中のコマーシャル番組を対話的アプリケーションと同期させて、放送中のテレビジョン番組と同期した対話的コンテンツを提供するシステム及び方法を提供する。
【解決手段】表示装置及び入力装置を有し、同期化アプリケーションを実行するクライアント装置を含むシステムを提供する。クライアント装置はサーバーから送信されたデジタルデータを受信し、デジタルデータについてのユーザー対話によって生じたユーザーフィードバック情報をサーバーに送り戻す。デジタルデータは、広告される製品又はメッセージについてのユーザーの気付きを向上させるようなオンラインソーシャルゲーム等における対話的な広告である。デジタルデータは、放送中のテレビジョン広告の放送と同期して、ユーザーのクライアント装置に配信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、対話的コンテンツに関する。より具体的には、本発明は、放送中のテレビジョン番組と同期される対話的コンテンツに関する。
【背景技術】
【0002】
対話的テレビジョンは、当該技術分野では周知である。対話的テレビジョンは、多くの場合、視聴者が放送中のテレビジョン番組に関するコンテンツと対話することを可能にする。例えば、リアリティー番組及びゲーム(クイズ)番組は、視聴者がインターネットに接続した装置を介して対話し、例えば投票又は他の対話的行為によって、番組の結末に影響を与えることができる2種類のテレビジョン番組である。放送中の番組についての対話性をもたらす装置には、携帯電話などのモバイル装置、ラップトップ、デスクトップ、又はタブレットPC等の汎用コンピューティング装置、Google(登録商標)TV、DirectTV(登録商標)、WebTV(登録商標)等の対話的アプリケーションをホスティングする統合型IPTV、及び視聴者が放送中のテレビジョン番組と対話できるようにする他の装置がある。
【0003】
ETVは、対話的テレビジョン番組の周知な一例である。ETVは、多くの場合、視聴者がワールド・ワイド・ウェブに接続したコンピュータを有し、またテレビジョンの近くにいることを必要とする。テレビジョン番組の放送中には、ユーザーは、放送中のテレビジョン番組に同期した番組固有のウェブサイトにアクセスすることでき、格段に深い視聴者関与をもたらす。
【0004】
対話的テレビジョン番組は、多くの視聴者をエキサイトさせるソースであり得るが、視聴者はこのようなテレビジョン番組中におけるコマーシャル休憩にはさほど熱烈な興味を示さないかもしれない。事実、多くの視聴者は、テレビジョン番組を予め録画してコマーシャル視聴を回避さえする。残念ながら、このことは、テレビジョンネットワークにとって重要な収入源たるテレビジョン広告の価値を著しく低下させる。
【0005】
広告放映中にも視聴者の注意を喚起するには、広告業者にとってコマーシャルの興奮度を高めることが有益になる。より人を引き込むコマーシャルを制作することにより、広告業者は、観客を引き込み、また広告される製品、サービス又はメッセージについて肯定的な印象を与え、それにより一層効果的なマーケティングキャンペーンを運営することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、放送中のテレビジョンコンテンツにおける広告について、観客をより効果的に引き込む手法を提供して、従来技術における欠点及び不備を克服する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、放送中のコマーシャル番組を対話的アプリケーションと同期させるシステム及び方法を提供し、実質的には、これらを図面のうち少なくとも1つと関連して示し及び/又は説明し、これらを特許請求の範囲においてさらに完全に記載する。
本発明の特徴及び利点は、当業者にとっては、以下の詳細な説明及び添付図面を参照することにより容易に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態による、放送中のコマーシャル番組を対話的アプリケーションと同期させることを実行するシステムの説明図である。
【図2】本発明の一実施形態による、放送中のコマーシャル番組を対話的アプリケーションと同期させるに際して提示するユーザーインターフェースの例を3つ示す説明図である。
【図3】本発明の一実施形態による、放送中のコマーシャル番組を対話的アプリケーションと同期させるために用いることのできるステップを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、放送中のコマーシャル番組を対話的アプリケーションと同期させるシステム及び方法を意図する。以下の説明は、本発明の実装に関する具体的な情報を含む。当業者であれば、本発明を、本明細書にて具体的に説明するのとは異なる態様で実施できることは認識できるであろう。また、本発明を不明瞭としないために、本発明の特別な細部の幾つかは説明しない。本明細書に記載しない特別な細部は当業者の知識の範囲内である。本明細書に添付した図面及びそれらに関する詳細な説明は、本発明の単なる例示的な実施形態に過ぎない。簡潔性を維持するために、本発明の諸原理を用いる本発明の他の実施形態については、本明細書において特別には言及せず、また、本明細書に添付した図面においても特別には図示しない。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態による、放送中のコマーシャル番組を対話的アプリケーションと同期させることを実行するためのシステムの概略図を示す。図1の概略図100は、インターネット105、クライアント装置110、信号検出器120、信号130、テレビジョン140、メインサーバー160、付加的情報データベース170、テレビジョン送信装置150、及びテレビジョン放送局180を含む。クライアント装置110は、表示装置111、クライアントアプリケーション112、及び入力装置113を含む。
【0011】
概略図100に示す構成は、放送中のコマーシャル番組を対話的アプリケーションと同期させることを図示する。放送中のコマーシャル番組とクライアント装置110との間の同期化は、クライアント装置110がメインサーバー160から送信されたデジタルデータを受け付け始めるときに開始することができる。メインサーバー160は、テレビジョン放送局180が放送中のコマーシャル番組をテレビジョン送信装置150経由でテレビジョン140に送信し始めるのとほぼ同じ時点でクライアント装置110にデジタルデータを送信し始めることができる。メインサーバー160は、テレビジョン放送局180が放送中のコマーシャル番組の放送を終了するとき、インターネット105経由のデジタルデータ送信を終了する。放送中のコマーシャル番組とは、一緒に放送される一連の個々のコマーシャルである。放送中のコマーシャル番組は、コマーシャルではない通常のテレビジョン番組に点在させてある。他の実施形態においては、メインサーバー160は、放送中のコマーシャル番組の放送終了及び通常のテレビジョン番組への復帰にもかかわらずに、デジタルデータを送信し続けることができる。
【0012】
図1に示す本発明の一実施形態においては、デジタルデータは、対応する放送中のコマーシャル番組で広告している製品及び/又はメッセージに関連させることができる。例えば、特定のコマーシャルは高級車の販売に関連し、また対応するデジタルデータは高級車の購入に関連する一群の電子的な広告及びディスカウントを含むものとすることができる。デジタルデータは、メインサーバー160にプログラムを組む、又はサーバー若しくはデータベース等の他の任意な情報源からメインサーバー160にアップロードすることができる。インターネット105又は他の任意のネットワークシステムを介して転送するデジタルデータは、セキュリティ目的のためエンコードすることができる。他の実施形態においては、メインサーバー160から送信するデジタルデータは、放送中のコマーシャル番組の内容に関連する又は関係のあるものである必要は必ずしもない。
【0013】
図1に示す本発明の1つの実施形態においては、単独のサーバーであるメインサーバー160が、クライアント装置110の地理的位置に基づいて、クライアント装置110にデジタルデータを送信する。メインサーバー160は、異なる地理的位置に応じて異なるデジタルデータを提示することができる。例えば、クライアント装置110は、デジタルデータが州境等を越えて伝送されるとき、異なるデジタルデータを受信することができる。なぜならば、各州は、放送中のコマーシャル番組に関して異なるスケジュールを提供する、異なるローカルな系列局がある場合があるからである。したがって、メインサーバー160は、異なる地理的位置へ、異なるデジタルデータを、インターネット105又は他のネットワークシステムを介して送信するようプログラムすることができる。また、メインサーバー160は、全ての地理的位置へ、同じデジタルデータを送信するようプログラムすることができる。さらなる他の実施形態においては、例えば地域的な認可制約を遵守するために、メインサーバー160は、特定の地理的位置へのデジタルデータの送信を遮断するようにプログラムすることができる。
【0014】
図1に示す本発明の一実施形態においては、メインサーバー160は、クライアント装置110にインターネット105を介して直接にデジタルデータを送信する。他の実施形態においては、メインサーバー160は、デジタルデータを2次サーバーに送信することができる。この場合、2次サーバーが、デジタルデータをクライアント装置110へ送信することができる。2次サーバーは、通常、メインサーバー160がクライアント装置110に対して位置するよりも、クライアント装置110に対してより近く位置する。2次サーバーは、メインサーバー160から受信した全てのデジタルデータを、クライアント装置110に、即刻又は番組固有の時間インターバル中に、送信することができる。
【0015】
図1に示す本発明の一実施形態においては、付加的情報データベース170が、クライアント装置110へのデジタルデータ送信に関して、メインサーバー160を支援することができる。付加的情報データベース170は、膨大な数量のユーザープロファイル情報、例えば、地理的情報、タイムゾーン情報、インターネット105プロトコルアドレス、又はユーザー及びユーザーのクライアント装置110に関する他のオンライン情報等を記憶することができる。メインサーバー160は、インターネット105又は他の種類のネットワークシステムを介してユーザープロファイル情報にアクセスすることができる。付加的情報データベース170に記憶しているユーザープロファイル情報を分析することにより、メインサーバー160は、クライアント装置110に対していつデジタルデータを送信すべきか、どの地理的位置にデジタルデータを送信すべきか、及びデジタルデータのどの部分をクライアント装置110に送信すべきか、をより良く決定することができる。付加的情報データベース170に記憶したユーザープロファイル情報は、更新、変更、又は削除することができる。付加的情報データベース170におけるユーザープロファイル情報は、付加的情報データベース170内にプログラミングすることによって又は他の情報源からの情報を付加的情報データベース170にアップロードすることによって、更新することができる。
【0016】
図1に示す本発明の一実施形態においては、クライアントアプリケーション112は、クライアント装置110上にダウンロードすることのできるスタンドアロン型のソフトウエアアプリケーションである。クライアントアプリケーション112は、メインサーバー160からのインターネット105を介したデジタルデータの受信を開始するクライアント装置110を、テレビジョン送信装置150を介してテレビジョン140へ放送した放送中のコマーシャル番組を放送しているテレビジョン放送局180と同期させるようにプログラムすることができる。クライアントアプリケーション112は、メインサーバー160からのデジタルデータ受信をいつクライアント装置110が終了してよいかを制御するようにプログラムすることができる。さらに、クライアントアプリケーション112は、デジタルデータのうちの、クライアント装置110が受け入れて良い部分を制御するようにプログラムすることができる。図1に示す本発明の一実施形態においては、クライアントアプリケーション112は、メインサーバー160から送信したデジタルデータを受信する準備のできたクライアント装置110が、メインサーバー160から送信した全てのデジタルデータを無差別に受け入れることを許可するように、構成することができる。代替的な実施形態においては、クライアントアプリケーション112は、クライアント装置110が、メインサーバー160から送信したデジタルデータの部分集合のみを受け入れるように、構成することができる。
【0017】
図1に示す本発明の一実施形態においては、クライアントアプリケーション112は、信号検出器120がテレビジョン140からの信号130を検出するまでは、クライアント装置110が、デジタルデータを受け入れ始めることができないように、構成することができる。信号検出器120は、クライアント装置110内に配置することができるが、他の実施形態においては、信号検出器120をクライアント装置110の外部に取り付けることができ、またこの取り付けは物理接続又は無線接続によって行うことができる。クライアントアプリケーション112は、信号130を検出するように、信号検出器120を起動するように構成することができる。信号130は、テレビジョン140から放出することができ、またオーディオ周波数、光周波数又は他のあらゆるタイプの周波数とすることができる。図1に示す本発明の一実施形態においては、信号検出器120は、放送中のコマーシャル番組に関連してテレビジョン140から送出されるオーディオ周波数としての信号130を検出するように構成することができる。例えば、テレビジョン140が放送中のコマーシャル番組を放映し始めるとき、テレビジョン140から送出される音が信号130であり、またこの信号130が大気中を伝播して近傍のクライアント装置110に達することができる。信号検出器120が信号130を検出するとき、信号検出器120は電子的アラートをクライアントアプリケーション112に送信し、また電子的アラート受信に応答してクライアントアプリケーション112はクライアント装置110を起動してメインサーバー160からデジタルデータを受け入れ始めることができる。
【0018】
図1に示す本発明の一実施形態においては、クライアント装置110は、メインサーバー160がクライアント装置110へのデジタルデータ送信を終了するとき、メインサーバー160からデジタルデータ受信を終了することができる。メインサーバー160は、クライアント装置110へのデジタルデータ送信を、任意の時点、例えば、テレビジョン放送局180から放送中のコマーシャル番組放送が終了する時点で、終了することができる。メインサーバー160は、電子的アラートをクライアント装置110に送信して、クライアント装置110に対してさらなる到来データの受信を終了させることができる。さらに、ユーザーは、個人的にクライアント装置110を機能停止させることができ、これによりクライアント装置110によるデジタルデータ受信を終了させることができる。本発明の代替的な実施形態においては、クライアント装置110は、特別な時点でデジタルデータ受信を終了するようにプログラムすることができる。
【0019】
クライアントアプリケーション112がデジタルデータを可視デジタルデータに変換した後、表示装置111は可視デジタルデータを表示することができる。例えば、可視デジタルデータは、デジタル的なクーポン又は特価提供等の広告情報を含むことができる。クライアントアプリケーション112は、このようなデジタルデータを受信した後、このようなデジタルデータを可視クーポン及び特価提供の広告に変換して、表示装置111を介して表示することができる。表示装置111は、特定のハードウエアのタイプに限定すべきではない。図1に示す本発明の一実施形態においては、表示装置111は、クライアント装置110に組み込んだ液晶表示(LCD)スクリーンとすることができる。本発明の代替的な実施形態においては、表示装置111は、別のタイプの表示ハードウエア、例えば、陰極線管(CRT)モニタ等とすることができる。さらに、表示装置111は、物理的接続又は無線接続を介して、クライアント装置110に外付けすることができる。さらなる実施形態においては、表示装置111は、さらにタッチ感応式とすることもでき、入力装置113としても供することができる。
【0020】
図1に示す本発明の一実施形態においては、入力装置113は、クライアント装置110のユーザーが表示装置111に提示したデジタルデータと対話することを可能にすることができる。入力装置113は、クライアント装置110に組み込む、又はクライアント装置110に外付けすることができる。図1に示す本発明の一実施形態においては、入力装置113は、クライアント装置110に組み込んだ小型のQWERTYキーボードとすることができる。代替的な実施形態においては、入力装置113は、小型のキーボード、タッチ感応式の仮想キーボードスクリーン又は他の任意の入力ハードウエアとすることができる。さらなる実施形態においては、入力装置113は、音声入力に応じて機能し、又は他の物理的行為によって起動することができる。
【0021】
ユーザーによるデジタルデータとの対話によって生じ得るユーザー情報は、メインサーバー160又はクライアント装置110が後でアクセスできるように、メインサーバー160に送信して記憶することができる。デジタルデータとの対話中、クライアント装置110は、ユーザー情報をクライアント装置110に送信するよう、メインサーバー160に対してアラートを発生することができる。ユーザー情報は、クライアント装置110とメインサーバー160との間をインターネット105経由で送信することができる。本発明の他の実施形態においては、ユーザー情報は、2次サーバー又は他のネットワーク構成を介して、メインサーバー160とクライアント装置110との間を送信することができる。
【0022】
図1に示す本発明の一実施形態においては、メインサーバー160は、メインサーバー160上に記憶したユーザー情報に完全に又は部分的に基づいて、クライアント装置110と対話する又はクライアント装置110に応答することもできる。例えば、メインサーバー160は、クライアント装置110のユーザーに過去において好評だったクーポン提供に関するデータベースを維持することができる。したがって、メインサーバー160は、ユーザーとの将来の対話においては、このような好評であったクーポン提供をクライアント装置110経由でユーザーに送信することができ、ユーザーがこれらクーポンを受け入れて使う可能性を増大できるようにする。
【0023】
本発明の当該実施形態においては、クライアント装置110は、非可搬デバイス、例えば、パーソナルデスクトップコンピュータ又はサーバー等とすることができる。代替的な実施形態においては、クライアント装置110は、可搬デバイス、例えば、iPad(登録商標)、iPhone(登録商標)、タブレットPC又はラップトップ等のとすることができる。さらなる実施形態においては、クライアント装置110及びテレビジョン140は、単一の装置に組み込むことができる。
【0024】
図2に転じて説明すると、図2は、本発明の一実施形態による、放送中のコマーシャル番組を対話的アプリケーションと同期させる際に提示されるユーザーインターフェースの例を3つ示す。図2の概略図200は、表示装置211a,211b及び211c、並びに入力装置213a,213b及び213cを含む。表示装置211a,211b及び211cはそれぞれ図1の表示装置111に対応し、入力装置213a,213b及び213cはそれぞれ図1の入力装置113に対応することができる。
【0025】
表示装置211aは、図1に示す表示装置111の代替的な実施形態である。表示装置211aは、複数のクライアント装置110のユーザーが、同時に、参加できる対話的なソーシャルビデオゲーム表示することができる。この対話的なソーシャルビデオゲームでは、複数のユーザーが互いに競い合うことができる。入力装置213aを用いることによって、クライアント装置110のユーザーは、与えられた全ての出題について最短時間で正答しようと試みることによって、他者と競うことができる。メインサーバー160が全問を正答した最初のユーザーを検出したとき、メインサーバー160はそのユーザーのクライアント装置110に対してクーポン及び賞品を送信し、メインサーバー160はそれまで行っていたソーシャルビデオゲームを終了し、メインサーバー160は別の新たなソーシャルビデオゲームを開始することができる。各新たなソーシャルビデオゲームの開始前においては、メインサーバー160はより多くのプレーヤがソーシャルビデオゲームに参入できるように2,3分間の待ち時間を配分することができる。一旦ソーシャルビデオゲームが開始すると、メインサーバー160は、他のユーザーが進行中のソーシャルビデオゲームに参入することを防止することができる。
【0026】
表示装置211bは、図1に示す表示装置111の代替的な実施形態である。表示装置211bは、放送中のコマーシャル番組で広告した特定の製品に関してのクーポンを獲得することに関しての提供情報を表示することができる。表示した情報は、クーポンを獲得する機会を与えるため特定ソーシャルネットワーキングウェブサイトを見るようにとのオファーをユーザーに提示することができる。クライアント装置110のユーザーは、特定ソーシャルネットワーキングウェブサイトを見るようにとのオファーを受け入れることができ、またこのユーザーをそのソーシャルネットワーキングウェブサイトに誘導することができる。さらに、ソーシャルネットワーキングウェブサイトは、何らかのクーポンをユーザーに提供する前に、ユーザーに対して、そのウェブサイトにおけるアカウントを作成して追加の質問に回答せよと促すことができる。追加の質問としては、ユーザーの個人的生活又は広告されている製品に対するユーザーの意見を含む、任意のトピックに関するものとすることができる。ユーザーは、入力装置213bを用いてソーシャルネットワーキングウェブサイトを見るようにとのリクエストを受け入れ、またクーポン提供を得るのに必要な他のさらなるアクションを行うことができる。
【0027】
表示装置211cは、図1に示す表示装置111の代替的な実施形態である。表示装置211cは、特定製品に関するクーポンをユーザーが獲得することを可能にする対話的なデジタル広告を表示することができる。この例においては、ユーザーは、1つ又はそれ以上のクーポンを、対話的なデジタル広告と対話することによって、獲得することができる。対話的なデジタル広告は、クーポンを受け取るための前提条件として、電子メールによって幾人かの別個のユーザーに広告を届けることをユーザーに要求することができる。ユーザーは、要求された動作を、入力装置213cを介して行うことができる。メインサーバー160が全ての電子メールが送信されたことを検出したとき、メインサーバー160は、ユーザーの電子メールアカウントにクーポンを電子的に届けることができ、当該アクションについてクライアント装置110を介して該ユーザーに対して通知することができる。対話的なデジタル広告は、テレビジョン140上での放送中のコマーシャル番組の放映中及び/又は当該放映を過ぎてから、クライアント装置110に提示することができる。
【0028】
図3に転じて説明すると、図3は、本発明の1つの実施形態による諸ステップを記述するフローチャートを示し、これらステップによって放送中のコマーシャル番組と対話的アプリケーションとの同期化を行うことができる。当業者に自明な特定の詳細事項及び特徴は、フローチャート300から省略してある。例えば、ステップは、1又はそれ以上のサブステップを備える又は当該技術分野において知られる特殊な機材を伴う場合がある。フローチャート300に示すステップ310〜330は、本発明の一実施形態を説明するのに十分であるが、本発明の他の実施形態ではフローチャート300に示したものとは異なるステップを用いることができる。
【0029】
図3のフローチャート300のステップ310及び図1の概略図100につき説明すると、フローチャート300のステップ310は、メインサーバー160からのデジタルデータをクライアント装置110内のクライアントアプリケーション112が受信することを含む。図1に示す本発明の一実施形態においては、クライアントアプリケーション112は、信号検出器120がテレビジョン140から送出された適切な信号130を検出した場合のみに、クライアント装置110がデジタルデータを受け入れるように構成することができる。信号検出器120がテレビジョン140から送出された信号130を検出するとき、信号検出器120は電子的アラートをクライアントアプリケーション112に送信し、またクライアントアプリケーション112はクライアント装置110を起動してデジタルデータを受け入れることができる。クライアントアプリケーション112は、メインサーバー160から受信した情報を、クライアント装置110内のメモリ記憶域に記憶することができる。図1における本発明の代替的な実施形態においては、上述のように、クライアント装置110は、検出器120が信号130を検出する必要なしに、メインサーバー160からのデジタルデータを受け入れるように構成することができる。
【0030】
図3のフローチャート300のステップ320及び図1の概略図100につき説明すると、フローチャート300のステップ320は、クライアントアプリケーション112、クライアント装置110、及び表示装置111が、ユーザーのための対話的環境を、表示装置111を介して、ステップ310で受信したデジタルデータを用いて、提供することを含む。図1に示す本発明の一実施形態においては、ステップ320は、クライアント装置110がメインサーバー160から送信されたデジタルデータを受信した後に、行うことができる。したがって、図2の概略図200につき説明すると、ステップ310の後には、表示装置111は、表示装置211bに類似するものを表出し、ユーザーは、クーポン及び賞品を獲得するために、ウェブサイト、例えばソーシャルネットワーキングウェブサイト、ブロードキャスタウェブサイト又は広告系等にアクセスする機会を得ることができる。上述のようにデジタルデータが対話的環境を提供し、これによりユーザーはソーシャルネットワーキングサイトを見にいき、クーポン又は賞品を獲得するために他のアクションを行うことができるようになる。
【0031】
図3のフローチャート300のステップ330及び図1の概略図100につき説明すると、フローチャート300のステップ330は、クライアント装置110及びメインサーバー160を伴う。図1に示す本発明の一実施形態においては、クライアント装置110は、ステップ320の後にユーザーと対話的環境との間で受け取った対話から生じたユーザーフィードバック情報を、メインサーバー160へ送信することができる。したがって、図2の概略図200につき説明すると、ステップ310の後には、表示装置111は、表示装置211bに類似するものを表出し、ユーザーは、ソーシャルネットワーキングウェブサイトへ行って製品に関してのクーポン及び賞品を獲得するよう促されることができる。ユーザーがソーシャルネットワーキングウェブサイトへのアクセスを受け入れる又は拒否するとき、このアクションは、ユーザーフィードバック情報を生成することができ、このユーザーフィードバック情報はクライアント装置110からメインサーバー160に送信されることができる。上述したように、この対話的フィードバック情報は、メインサーバー160上に記憶することができる。ソーシャルネットワーキングウェブサイト内でのユーザー対話により収集した後続情報も、メインサーバー160に送信することができる。上述したように、メインサーバー160は、ユーザーフィードバック情報を用いて、いつユーザーに対してクーポン又は賞品を提示すべきかを決定することができる。
【0032】
上述の本発明に関する詳細な説明から、本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の概念を実現するのに様々な手法を用いることができるのは自明である。さらに、本発明を幾つかの実施形態につき説明してきたが、当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく形式及び細部に関して変更を施すことが可能であることを認識できるであろう。このため、説明した実施形態は、あらゆる点で例示的なものと解されるべきであり、限定的なものとは解されてはならない。また、本明細書中で説明した特定の実施形態に本発明は限定されるべきではなく、むしろ、本発明の範囲を逸脱することなく、多数の再構成、改変、置換できるとも理解されたい。
【符号の説明】
【0033】
105 インターネット
110 クライアント装置
111 表示装置111
112 クライアントアプリケーション
113 入力装置
120 信号検出器
130 信号
140 テレビジョン
150 テレビジョン送信装置
160 メインサーバー
170 付加的情報データベース
180 テレビジョン放送局
211 表示装置
213 入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対話的アプリケーションコンテンツを放送中の番組情報と同期させる方法であって、
前記方法は、
テレビジョン放送局からテレビジョンに送信される放送中のコマーシャル番組の放送と同期して、サーバーからのデジタルデータをクライアント装置が受信するステップと、
対話的環境を、前記デジタルデータを用いて、表示装置上で提供するステップと、
前記対話的環境内でのユーザー対話から生じたユーザーフィードバック情報を、前記サーバーに送信するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、さらに、
前記テレビジョン放送局から前記テレビジョンに送信された前記放送中のコマーシャル番組の放送終了と同期して、前記クライアント装置の前記デジタルデータの受信を終了するステップ
を含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、さらに、
前記クライアント装置が前記デジタルデータを受信する前に、信号検出器によって生じた検出アラートを受信するステップ
を含み、また、
前記デジタルデータを受信するステップは、前記信号検出器によって生じた前記検出アラートを受信したことに応答してなされる、
方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、さらに、
前記クライアント装置が前記デジタルデータを受信する前に、信号検出器によって生じた検出アラートを受信するステップ
を含み、
前記デジタルデータを受信するステップは、前記信号検出器によって生じた前記検出アラートを受信したことに応答してなされ、また、
前記信号検出器は、前記テレビジョンから送出されたオーディオ周波数、ビジュアル周波数又はデジタル周波数を含む信号の検出に応答して検出アラートを生ずる、
方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記デジタルデータは、ソーシャルネットワーキングウェブサイト、ブロードキャスタウェブサイト又は広告系ウェブサイトにアクセスしてクーポン又は他の賞品獲得することに関しての、クーポン又は他の賞品を獲得することに関するオファーである、
方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記デジタルデータは、複数のユーザーがクーポン又は賞品の獲得に関して競争できるようにするソーシャルミニチュアゲームを含む、
方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記デジタルデータは、ユーザーが他のユーザーへ製品クーポン又は賞品を送ることができるようにするアプリケーションを含む、
方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、
前記デジタルデータは、前記クライアント装置のユーザーが、他のユーザーと通信し、或る製品を購入するよう他のユーザーを説得できるようにするアプリケーションを含む、
方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、
前記デジタルデータは、前記ユーザーにクーポン又は賞品を獲得させる前に、質問に回答するよう促す対話的広告を含む、
方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
前記デジタルデータは、ユーザーがミニチュアゲームで勝利する場合に、前記ユーザーがクーポンを獲得できるようにする単独プレーヤミニチュアゲームを含む、
方法。
【請求項11】
対話的アプリケーションコンテンツを放送中の番組の情報と同期させるシステムであって、前記システムは、
サーバーと、
テレビジョンと、
表示スクリーンと、及び
クライアント装置と
を備え、
前記クライアント装置は、
テレビジョン放送局からテレビジョンに送信される放送中のコマーシャル番組の放送と同期して、前記サーバーからのデジタルデータをクライアント装置が受信し、
対話的環境を、前記デジタルデータを用いて、表示装置上で提供し、
前記対話的環境内でのユーザー対話から生じたユーザーフィードバック情報を、前記サーバーに送信する
ように構成した、
システム。
【請求項12】
請求項11に記載のシステムであって、
前記クライアント装置は、さらに、前記テレビジョン放送局から前記テレビジョンに送信された前記放送中のコマーシャル番組の放送終了と同期して、前記クライアント装置の前記デジタルデータの受信を終了するよう構成した、
システム。
【請求項13】
請求項11に記載のシステムであって、
前記クライアント装置は、さらに、前記クライアント装置が前記デジタルデータを受信する前に、信号検出器によって生成された検出アラートを受信するよう構成し、また、
前記デジタルデータを受信することは、前記信号検出器によって生じた前記検出アラートを受信したことに応答してなされる、
システム。
【請求項14】
請求項11に記載のシステムであって、
前記クライアント装置は、さらに、前記クライアント装置が前記デジタルデータを受信する前に、信号検出器によって生成された検出アラートを受信するように構成し、
前記デジタルデータを受信することは、前記信号検出器によって生じた前記検出アラートを受信したことに応答してなされ、また
前記前記信号検出器は、前記テレビジョンから送出されたオーディオ周波数、ビジュアル周波数又はデジタル周波数を含む信号の検出に応答して検出アラートを生ずる、
システム。
【請求項15】
請求項11に記載のシステムであって、
前記デジタルデータは、ソーシャルネットワーキングウェブサイト、ブロードキャスタウェブサイト又は広告系ウェブサイトにアクセスしてクーポン又は他の賞品獲得することに関しての、クーポン又は他の賞品を獲得することに関するオファーである、
システム。
【請求項16】
請求項11に記載のシステムであって、
前記デジタルデータは、複数のユーザーがクーポン又は賞品の獲得に関して競争できるようにするソーシャルミニチュアゲームを含む、
システム。
【請求項17】
請求項11に記載のシステムであって、
前記デジタルデータは、ユーザーが他のユーザーへ製品クーポン又は賞品を送ることができるようにするアプリケーションを含む、
システム。
【請求項18】
請求項11に記載のシステムであって、
前記デジタルデータは、前記クライアント装置のユーザーが、他のユーザーと通信し、或る製品を購入するよう他のユーザーを説得できるようにするアプリケーションを含む、
システム。
【請求項19】
請求項11に記載のシステムであって、
前記デジタルデータは、前記ユーザーにクーポン又は賞品を獲得させる前に、質問に回答するよう促す対話的広告を含む、
システム。
【請求項20】
請求項11に記載のシステムであって、
前記デジタルデータは、ユーザーがミニチュアゲームで勝利する場合に、前記ユーザーがクーポンを獲得できるようにする単独プレーヤミニチュアゲームを含む、
システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−199907(P2012−199907A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−28805(P2012−28805)
【出願日】平成24年2月13日(2012.2.13)
【出願人】(504399716)ディズニー エンタープライゼス インコーポレイテッド (73)
【Fターム(参考)】