説明

断熱パネル用のサッシ

【課題】断熱パネルとサッシの接続強度を高め施工性を高めようとするものである。
【解決手段】RC用アルミサッシの上枠4と左右の竪枠5にアルミの形材6を組み込みその部分とアルミサッシの下枠7に断熱パネル11が嵌め込みしやすいアルミ形材8を更にかみ合わせて締め付けビス9にて固定し断熱パネル11と同時に施工する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、断熱パネルとサッシの接続強度を高め施工性を高めようとする技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来は、図1に示すように鉄骨開口下地1を施工した上でそこに鉄骨用アルミサッシ2を取付けて断熱パネル3を施工していた。又、図2に示すように無胴縁施工の断熱パネル工法が増え始め鉄骨開口下地1をつくらずに断熱パネル3に直に鉄骨用アルミサッシ2を取付けていた。
【0003】
【特許文献1】特開2004−197365
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで面積の大きいアルミサッシを取付ける場合鉄骨開口下地が必要となりそれにかかる鉄骨の材料費、作図費、施工費、施工中の足場費などのコストがかかった。又、アルミサッシそのものを断熱パネルに直接取付けてた場合断熱パネルのみでアルミサッシをもたせなければならく断熱パネルとアルミサッシ枠の接合部に強度不足と水密シールの問題が生じていた。
【0005】
更に現在の断熱パネル工法では柱が大きいため内部側に壁を設けるとき200以上の幅の額縁が必要となりその場合特注対応となりコストがかかる。
【0006】
そこで本発明は、断熱パネルとアルミサッシの接合部の強度を増すためアルミ形材を用いて対応するものであり、鉄骨開口下地がなくても強度をもたせて断熱パネルに取付け、又、規格の額縁を利用しコストをおさえたアルミ額縁をつくることを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1においては、RC用アルミサッシの上枠4と左右の竪枠5にアルミの形材6を組み込みその部分とアルミサッシの下枠7に断熱パネル11が嵌め込みしやすいアルミ形材8を更にかみ合わせて締め付けビス9にて固定し断熱パネル11と同時に施工することを特徴とするものである。これにより断熱パネル11に嵌め込みしやすいアルミ形材を用いることで外部側と内部側からビス10などで強固に固定をすることができ、鉄骨開口下地がなくてもアルミの形材により断熱パネルとの接続強度を高めることができ、かつ断熱パネルと同時に施工することができより一層施工性がアップする。
【0008】
請求項2においては、RC用アルミサッシの下枠7に断熱パネル12が嵌め込みしやすいアルミ形材8を嵌め込み締め付けビス9にて固定し断熱パネル11、12と同時に施工することを特徴とするものである。これにより凸部のある断熱パネル12を切断することなく、断熱パネルに嵌め込みしやすいアルミ形材8を用いることで外部側と内部側からビス10などで強固に固定をすることができ、鉄骨開口下地がなくてもアルミの形材により断熱パネルとの接続強度を高めることができ、かつ断熱パネルと同時に施工することができより一層施工性がアップする。
【0009】
請求項3においては、断熱パネル11の開口部に外側から請求項1又は2によるサッシを嵌め込み内側から後付けのアルミ目板13を取付けることを特徴とするものである。これによりアルミサッシを後付けで施工することも可能となり、鉄骨開口下地がなくてもアルミの形材により断熱パネルとの接続強度を高めることができる。
【0010】
請求項4においては、鉄骨用アルミサッシの上枠14を一部カットしたところへ断熱パネル11を嵌め込み同時に施工することを特徴とするものである。この構成は鉄骨用アルミサッシを使用する場合にできることであり容易に断熱パネルと同時に施工することができる。
【0011】
請求項5においては、鉄骨用アルミサッシの上枠15と左右の竪枠16に断熱パネル11が嵌め込みしやすいようにアルミアングル17を取付けして断熱パネルと同時に施工することを特徴とするものである。これによりアルミアングル17と鉄骨用アルミサッシの枠のつばとで断熱パネルを挟み込むことができ外部側と内部側からビス10などで強固に固定をすることで接続強度を高めることができる。
【0012】
請求項6においては、強度を更に増すため請求項1又は2によるサッシにアルミやスチールなどの補強材を更にかみ合わせて断熱パネルと同時に施工することを特徴とするものである。アルミやスチール18などの補強材を使うことでより一層の接続強度高めることができる。
【0013】
請求項7においては、水密シール部19を設けたことを特徴とするものである。これまで十分な水密性が確保できていなかったのでこれにより水密性を高めることができ、接続強度も増す。
【0014】
請求項8においては、アルミサッシの竪枠20にメーカー規格品のアルミ方立21を組み合わせて断熱パネル11が嵌め込みしやすいようにもう一方にアルミ形材8を取付けて強度をよりますことを特徴とするものである。これによりアルミサッシの竪枠部と断熱パネルとの接続強度を高めることもでき、新たな形材を用いなくても規格品を利用することでコストをおさえることができる。
【0015】
請求項9においては、メーカーのアルミ額縁22と連結できるアルミ額縁23を取付け自由自在に幅を変更できることを特徴とするものである。断熱パネル工法で内装がある時壁厚が厚くなる場合があり規格品のアルミ額縁では幅に限度があり対応できないので連結できるアルミ額縁を使うことで幅に対応することができる。又、特注で作られる一体型のアルミ額縁に比べてコストダウンができる。
【0016】
請求項10においては、補強材24入りの断熱パネル25を利用して任意の箇所で補強材を切断しその補強材24を利用してアルミサッシを止めつけることを特徴とするものである。鉄骨開口下地がなくても断熱パネルの補強材を利用することで強度も保てコストダウンができる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1においては、RC用アルミサッシの上枠と左右の竪枠にアルミの形材を組み込みその部分とアルミサッシの下枠に断熱パネルが嵌め込みしやすいアルミ形材を更にかみ合わせて締め付けビスにて固定し断熱パネルと同時に施工することから、断熱パネルに嵌め込みしやすいアルミ形材を用いることで外部側と内部側からビスなどで強固に固定をすることができ、鉄骨開口下地がなくてもアルミの形材により断熱パネルとの接続強度を高めることができ、かつ断熱パネルと同時に施工することができより一層施工性がアップするという利点がある。
【0018】
請求項2においては、RC用アルミサッシの下枠に断熱パネルが嵌め込みしやすいアルミ形材を嵌め込み締め付けビスにて固定し断熱パネルと同時に施工することから、凸部のある断熱パネルを切断することなく、断熱パネルに嵌め込みしやすいアルミ形材を用いることで外部側と内部側からビスなどで強固に固定をすることができ、鉄骨開口下地がなくてもアルミの形材により断熱パネルとの接続強度を高めることができ、かつ断熱パネルと同時に施工することができより一層施工性がアップするという利点がある。
【0019】
請求項3においては、断熱パネル11の開口部に外側から請求項1又は2によるサッシを嵌め込み内側から後付けのアルミ目板13を取付けることから、アルミサッシを後付けで施工することも可能となり、鉄骨開口下地がなくてもアルミの形材により断熱パネルとの接続強度を高めることができるという利点がある。
【0020】
請求項4においては、鉄骨用アルミサッシの上枠を一部カットしたところへ断熱パネルを嵌め込み同時に施工することから、鉄骨用アルミサッシを使用する場合にできることであり容易に断熱パネルと同時に施工することができるという利点がある。
【0021】
請求項5においては、鉄骨用アルミサッシの上枠と左右の竪枠に断熱パネルが嵌め込みしやすいようにアルミアングルを取付けして断熱パネルと同時に施工することから、アルミアングルと鉄骨用アルミサッシの枠のつばとで断熱パネルを挟み込むことができ外部側と内部側からビスなどで強固に固定をすることで接続強度を高めることができるという利点がある。
【0022】
請求項6においては、強度を更に増すためRC用アルミサッシの上枠と下枠と左右の竪枠にアルミの形材を嵌め込み断熱パネルが嵌め込みしやすいアルミ形材とスチールなどの補強材を更にかみ合わせて断熱パネルと同時に施工することから、スチールなどの補強材をいれることでより一層の接続強度高めることができるという利点がある。
【0023】
請求項7においては、水密シール部を設けたことから、より水密性を高めることができ、接続強度も増すという利点がある。
【0024】
請求項8においては、アルミサッシの竪枠にメーカー規格品のアルミ方立を組み合わせて断熱パネルが嵌め込みしやすいようにもう一方にアルミ形材を取付けて強度をよりますことから、アルミサッシの竪枠部と断熱パネルとの接続強度を高めることもでき、新たな形材を用いなくても規格品を利用することでコストをおさえることができるという利点がある。
【0025】
請求項9においては、メーカーのアルミ額縁と連結できるアルミ額縁を取付け自由自在に幅を変更できることから、断熱パネル工法で内装がある時壁厚が厚くなる場合があり規格品のアルミ額縁では対応できないので連結できるアルミ額縁を使うことで幅を対応することができ、更に特注で作られる一体型のアルミ額縁に比べてコストダウンができるという利点がある。
【0026】
請求項10においては、補強材入りの断熱パネルを利用して任意の箇所で補強材を切断しその補強材を利用してアルミサッシを止めつけることを特徴とするものである。鉄骨開口下地がなくても断熱パネルの補強材を利用することで強度も保てコストダウンができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【実施例1】
【0028】
図3においては、アルミサッシの上枠4と竪枠5にアルミ形材6を組み込みその部分とアルミ下枠7にアルミ形材8を嵌め込みそれぞれを締め付けビス9にて固定をし断熱パネル11を躯体に取付けるのと同時に形材が嵌め込まれたアルミサッシを嵌め込む。そして外部側と内部側からビス10にて断熱パネルとサッシを固定し最後に水密シール19を施したものである。
【実施例2】
【0029】
図4においては、取付けビス10をボルト28で納めたり内部にアルミ材をあてがい取付けビス10にて一発で止めつける方法を示したものである。
【実施例3】
【0030】
図5においては、アルミサッシの上枠4にアルミ形材6を組み込みその部分とアルミ下枠7にアルミ形材8を嵌め込みそれぞれを締め付けビス9にて固定をし断熱パネル11を躯体に取付けるのと同時に形材が嵌め込まれたアルミサッシを嵌め込む。そして外部側と内部側からビス10にて断熱パネルとサッシを固定し最後に水密シール19を施したものである。
【実施例4】
【0031】
図6においては、アルミサッシの上枠4にアルミ形材6を組み込みその部分とアルミ下枠7にアルミ形材8を嵌め込みそれぞれを締め付けビス9にて固定をしあらかじめ躯体に取付けられた断熱パネル11の開口部分に形材が嵌め込まれたアルミサッシを嵌め込む。そして後付けのアルミ目板13を取付けて外部側と内部側からビス10にて断熱パネルとサッシを固定し最後に水密シール19を施したものである。
【実施例5】
【0032】
図7においては、鉄骨用アルミサッシを使用する場合断熱パネル11が嵌め込みしやすいように上枠の一部をカットして断熱パネルを嵌め込む。
【実施例6】
【0033】
図8においては、アルミサッシの上枠15と竪枠16にアルミアングル17を取り付け断熱パネル11を躯体に取付けるのと同時に先ほどのアルミサッシを嵌め込む。そして外部側と内部側からビス10にて断熱パネルとサッシを固定し最後に水密シール19を施したものである。
【実施例7】
【0034】
図9、図10、図11においては、アルミサッシの上枠15と竪枠16にアルミ形材6を組み込みその部分とアルミ下枠7にアルミ形材8を嵌め込み更にアルミやスチール18などの補強材も使いそれぞれを締め付けビス9にて固定をし断熱パネル11を躯体に取付けるのと同時に形材が嵌め込まれたアルミサッシを嵌め込む。そして外部側と内部側からビス10にて断熱パネルとサッシを固定し最後に水密シール19を施したものである。
【実施例8】
【0035】
図13においては、規格のアルミ額縁22と連結用のアルミ額縁23を連結させることにより幅をいろいろつくるものである。
【実施例9】
【0036】
図14の左側の図においては、補強材24入りの断熱パネル25を示したものである。断熱パネルの連結部分には鉄板26を入れビス27にて固定するものである。
【0037】
又、図14の右側の図においては、補強材入りの断熱パネルを使いある箇所でパネルを切断してそこへアルミサッシを取り付けて納めるものである。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】従来の工法を示す図面。
【図2】従来の工法を示す図面。
【図3】本発明の実施例を示した断面図。(実施例1)
【図4】本発明の実施例を示した断面図。(実施例2)
【図5】本発明の実施例を示した断面図。(実施例3)
【図6】本発明の実施例を示した斜視図。(実施例4)
【図7】本発明の実施例を示した断面図。(実施例5)
【図8】本発明の実施例を示した断面図。(実施例6)
【図9】本発明の実施例を示した断面図。(実施例6)
【図10】本発明の実施例を示した断面図。(実施例6)
【図11】本発明の実施例を示した断面図。(実施例7)
【図12】方立補強材を示した断面図。
【図13】アルミ額縁を示した断面図。(実施例8)
【図14】本発明の実施例を示した断面図。(実施例9)
【符号の説明】
【0039】
1 鉄骨開口下地
2 鉄骨用アルミサッシ
3 断熱パネル
4 RC用アルミサッシ上枠
5 RC用アルミサッシ竪枠
6 アルミ形材
7 RC用アルミサッシ下枠
8 アルミ形材
9 締め付けビス
10 取り付けビスなど
11 断熱パネル
12 断熱パネル(カットしていないもの)
13 アルミ後付け目板
14 鉄骨用アルミサッシ上枠(つば部)
15 鉄骨用アルミサッシ上枠
16 鉄骨用アルミサッシ竪枠
17 アルミアングル
18 アルミやスチールなどの補強材
19 水密シール
20 アルミサッシ竪枠
21 メーカー規格のアルミ連窓方立
22 メーカー規格のアルミ額縁
23 連結用アルミ額縁
24 補強材
25 断熱パネル
26 鉄板
27 ビス
28 ボルト
29 アルミ材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
RC用アルミサッシの上枠と左右の竪枠にアルミの形材を組み込みその部分とアルミサッシの下枠に断熱パネルが嵌め込みしやすいアルミ形材を更にかみ合わせて締め付けビスにて固定し断熱パネルと同時に施工することを特徴とした断熱パネル用のサッシ窓枠。
【請求項2】
RC用アルミサッシの下枠に断熱パネルが嵌め込みしやすいアルミ形材を嵌め込み締め付けビスにて固定し断熱パネルと同時に施工することを特徴とした断熱パネル用のサッシ窓枠。
【請求項3】
断熱パネルの開口部に外側から請求項1又は2によるサッシを嵌め込み内側から後付けのアルミ目板を取付けることを特徴とした断熱パネル用のサッシ窓枠。
【請求項4】
鉄骨用アルミサッシの上枠を一部カットしたところへ断熱パネルを嵌め込み同時に施工することを特徴とした断熱パネル用のサッシ窓枠。
【請求項5】
鉄骨用アルミサッシの上枠と左右の竪枠に断熱パネルが嵌め込みしやすいようにアルミアングルを取付けして断熱パネルと同時に施工することを特徴とした断熱パネル用のサッシ。
【請求項6】
強度を更に増すため請求項1又は2によるサッシにアルミやスチールなどの補強材を更にかみ合わせて断熱パネルと同時に施工することを特徴とした断熱パネル用のサッシ窓枠。
【請求項7】
水密シール部を設けたことを特徴とする請求項1〜4に記載した断熱パネル用のサッシ窓枠。
【請求項8】
アルミサッシの竪枠にメーカー規格品のアルミ方立を組み合わせて断熱パネルが嵌め込みしやすいようにもう一方にアルミ形材を取付けて強度をよりますことを特徴とした断熱パネル用のサッシ窓枠。
【請求項9】
メーカーのアルミ額縁と連結できるアルミ額縁を取付け自由自在に幅を変更できることを特徴としたアルミ額縁。
【請求項10】
補強材入りの断熱パネルを利用してある一定の箇所で補強材を切断しその補強材を利用してアルミサッシを止めつけることを特徴とした断熱パネル用のサッシ窓枠。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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