説明

新規共重合体及びこれを配合する化粧料

【課題】化粧料配合原料として有用な新規共重合体及びこれを配合する化粧料を提供すること。
【解決手段】ヒドロキシエチルアクリルアミドと、下記構造式(I)および/または(II)で示される不飽和単量体とを共重合して得られることを特徴とする共重合体。
(I)


(II)


式中、R1は水素原子またはメチル基、R2、R3、R4、R5はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1から4の直鎖アルキル基を示す。XはNHを示すかまたは存在しない。Yは酸の共役塩基、ハロゲン原子または炭素数1から4のアルキルサルフェート基を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規共重合体及びこれを配合する化粧料に関する。本発明の新規共重合体は、
化粧料に配合すると優れた使用感触を与える。
【背景技術】
【0002】
多くの化粧品、医薬部外品、医薬品、水溶性塗料、コーティング剤などには、種々の多糖類、ゼラチンなどの天然高分子、(メタ)アクリル系高分子、アクリルアミド系合成高分子が、増粘剤、乳化安定化剤、分散剤などとして配合されている。これらの中でも合成高分子であるポリ(メタ)アクリル酸及びその共重合体は、安価であることから、化粧品および医薬品業界で多用されている。
【0003】
特に、化粧料の配合原料としては、その使用感が極めて重要な課題となる。上記高分子を増粘剤として化粧料に配合すると、肌に塗布したときに、べたつき感を生じ、このべたつき感は化粧料の使用性上、極めて深刻な問題となる。そして、ポリ(メタ)アクリル酸やその共重合体は、塗布時の使用感が非常にべたついたり、乾燥後に肌の上でフィルムを形成し、つっぱり感や皮膜性を感じさせやすい。
【0004】
使用感の問題を解決するために、アクリルアミドアルキルスルホン酸と(メタ)アクリル酸との共重合体(特許文献1)、アクリルアミドアルキルスルホン酸とアルキル基含有不飽和単量体との共重合体(特許文献2)、或いは、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のホモポリマー(特許文献3)等が増粘剤として化粧料に応用されている。
【0005】
しかしながら、アクリルアミドアルキルスルホン酸を骨格に有するポリマーは、アクリル酸に由来すると考えられる乾き際のべたつき感が生じ、十分に満足できる使用感を有する増粘剤とは言えない。
【0006】
一方、アクリルアミド系の共重合体を使用した最近の公開公報としては、毛髪化粧料の整髪成分として、メタクリル酸・N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸・アセトンアクリルアミド共重合体などの両性高分子が配合されている(特許文献4及び5)。
【0007】
また、ヒドロキシエチルアクリルアミド共重合体としては、化学式CH2=CRCOCNH(CH2nOH(Rは水素原子又はメチル基、nは2〜4の整数)で表される含水酸基(メタ)アクリルアミドと、ポリイソシアネートあるいはポリイソシアネートとポリオールとを反応させて得られる、アクリルアミド基を有するウレタンアクリルアミド及びウレタンアクリルアミドオリゴマー、及び該化合物を含有した紫外線及び電子線硬化性樹脂組成物の発明に、含水酸基(メタ)アクリルアミドのヒドロキシエチルアクリルアミドが使用されている(特許文献6)。
【0008】
【特許文献1】特開平9−157130号公報
【特許文献2】特開平10−279636号公報
【特許文献3】特開平10−67640号公報
【特許文献4】特開2004−161628号公報
【特許文献5】特開2004−161629号公報
【特許文献6】特開2002−37849号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者らは、上述の事情を鑑み、使用感に優れる合成高分子を探すべく鋭意研究を重ねた結果、ヒドロキシエチルアクリルアミドと特定の不飽和単量体を共重合して得られる共重合体を化粧料に配合すると、驚くべきことに、極めて優れた使用感を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明の目的は、化粧料配合原料として有用な新規共重合体及びこれを配合する化粧料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
すなわち、本発明は、ヒドロキシエチルアクリルアミドと、下記構造式(I)および/又は(II)で示される不飽和単量体とを共重合して得られることを特徴とする共重合体を提供するものである。
【化3】

(I)
【化4】

(II)
式中、R1は水素原子またはメチル基、R2、R3、R4、R5はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1から4の直鎖アルキル基を示す。XはNHを示すかまたは存在しない。Yは酸の共役塩基、ハロゲン原子または炭素数1から4のアルキルサルフェート基を示す。
【0012】
また、本発明は、上記共重合体のヒドロキシエチルアクリルアミドの共重合比が10〜90モル%であることを特徴とする上記共重合体を提供するものである。
【0013】
さらに、本発明は、上記共重合体を配合することを特徴とする化粧料を提供するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明のヒドロキシエチルアクリルアミド共重合体は、化粧料に配合すると優れた使用感を与える。この共重合体は、増粘剤、使用性改善剤等として有用な高分子原料である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0016】
本発明において用いられる共重合体は、ヒドロキシエチルアクリルアミドと、下記構造式(I)および/又は(II)で示されるカチオン性不飽和単量体を共重合して得られる。
【化5】

(I)
【化6】

(II)
式中、R1は水素原子またはメチル基、R2、R3、R4、R5はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1から4の直鎖アルキル基を示す。XはNHを示すかまたは存在しない。Yは酸の共役塩基、ハロゲン原子または炭素数1から4のアルキルサルフェート基を示す。
【0017】
構造式(I)の具体的な不飽和単量体としては、例えば、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。また、構造式(I)の単量体に塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸、コハク酸などを対イオンとしたり、塩化メチル、ヨウ化メチル等のハロゲン化アルキル、硫酸ジエチルなどで4級化して重合に用いてもよい。これを表したのが構造式(II)である。
【0018】
本発明に用いるヒドロキシエチルアクリルアミドは、下記化学式で表される。本発明においては市販品を使用できる。
【化7】

【0019】
ヒドロキシエチルアクリルアミドは共重合体中のヒドロキシエチルアクリルアミド単位の含有量のモル分率は、0.1から0.9であることが好ましい(共重合比が10〜90モル%)。共重合仕込み比により、共重合体中のモル分率を適宜調節する。モル分率が0.1より少ないと、ヒドロキシエチルアクリルアミドを用いることにより、共重合体のべたつきをなくすという効果が損なわれる可能性がある。
【0020】
共重合体を製造する方法は、溶液重合法、懸濁重合法、逆相乳化重合法、塊状重合法等の公知の重合法で重合すればよい。重合開始剤としてはラジカル重合を開始する能力を有するものであれば特に制限はない。例えば、過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾビス系化合物が挙げられる。
【0021】
得られる共重合体は水溶性である。また、その重量平均分子量は5000から500万で、加える開始剤により希望する分子量に適宜調節できる。
【0022】
本発の共重合体は、本発明の効果を損なわない限り、ヒドロキシエチルアクリルアミドと、上記構造式(I)で示される1種または2種以上の不飽和単量体とからなる共重合体のみならず、ヒドロキシエチルアクリルアミドと構造式(I)で示される不飽和単量体の他に、さらに多官能性不飽和単量体を加えて共重合して得られる共重合体であってもよい。共重合体中の多官能性不飽和単量体の共重合比は、0.0001〜2.0モル%程度である。多官能性不飽和単量体としては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリオキシエチレンジアクリレート、ポリオキシエチレンジメタクリレート、N,N’−エチレンビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、ペンタエリスリトールジメタクリレートなどが挙げられ、この中から選ばれた一種または二種以上を用いることができる。
【0023】
本発明の化粧料は、上記共重合体を化粧料基剤に配合して製造される。化粧料においては、増粘剤、使用性改善剤として機能する。水溶性共重合体なので、水を含有する化粧料に配合することが好ましい。また、エタノールにも溶解するので、エタノールを含有する化粧料にも好ましく配合される。共重合体の配合量は、目的とする化粧料に応じて適宜選択される。好ましい配合量は0.01〜10質量%、さらに好ましくは0.05〜5質量%である。
【0024】
本発明の化粧料は、剤型に応じて、油分、界面活性剤、粉体、保湿剤、紫外線吸収剤、アルコール類、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤、薬剤、染料、顔料、香料、水等を、発明の効果を損なわない範囲で適宜配合して常法により製造することができる。本発明の化粧料の剤型は任意であり、上記共重合体が機能する限り、溶液系、可溶化系、乳化系、粉末分散系、水-油二層系、水-油-粉末三層系等、どのような剤型でも構わない。
【0025】
また、製品形態も任意である。基礎化粧料の他に、毛髪化粧料やメーキャップ化粧料も本発明の範囲である。水溶性共重合体を水及び/又はエタノールに溶解したものを、水性基剤として用いることにより、好ましくは、化粧水、美容液、毛髪セット剤、皮膚洗浄料、毛髪洗浄料、染毛料、マッサージ化粧料を調整できる。また、油性基剤と混合攪拌することにより、乳液、クリーム等の乳化化粧料を調整可能である。
【実施例】
【0026】
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。化粧料処方の配合量は全量に対する質量%である。
【0027】
「実施例1:共重合体1の製造」
500mlセパラブルフラスコに、ヒドロキシエチルアクリルアミド11.5g(0.1mol)、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド4級化物(塩化20.54g(0.1mol)及びイオン交換水288.36gを仕込み、窒素ガスにより重合溶液中の溶存酸素を除去した後、10%2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩水溶液0.53gを添加し、65℃において6時間反応を行った。得られたゲル状物質に、アセトンを加え沈殿させ、更にアセトンで洗浄した後40℃にて12時間真空乾燥を行い共重合体1を得た。
【0028】
「実施例2:共重合体2の製造」
500mlセパラブルフラスコに、ヒドロキシエチルアクリルアミド11.5g(0.1mol)、アクリル酸ジメチルアミノエチル4級化物(塩化メチレン)19.35g(0.1mol)及びイオン交換水277.65gを仕込み、窒素ガスにより重合溶液中の溶存酸素を除去した後、10%2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩水溶液0.53gを添加し、65℃において6時間反応を行った。得られたゲル状物質に、アセトンを加え沈殿させ、更にアセトンで洗浄した後40℃にて12時間真空乾燥を行い共重合体2を得た。
【0029】
「実施例3:共重合体3の製造」
500mlセパラブルフラスコに、ヒドロキシエチルアクリルアミド11.5g(0.1mol)、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド15.9g(0.1mol)、及びイオン交換水246.6gを仕込み、窒素ガスにより重合溶液中の溶存酸素を除去した後、10%2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩水溶液0.53gを添加し、65℃において6時間反応を行った。得られたゲル状物質に、アセトンを加え沈殿させ、更にアセトンで洗浄した後40℃にて12時間真空乾燥を行い共重合体3を得た。
【0030】
「共重合体の確認」
図1〜2に実施例1で用いたヒドロキシエチルアクリルアミドとジメチルアミノプロピルアクリルアミド4級化物(塩化メチルによる4級化)の1H−NMRスペクトルを示す。図3に、実施例1で得られた共重合体1の1H−NMRスペクトルデータを示す。NMRはECP400(日本電子株式会社製)を用い、重水溶媒で測定を行った。
図3で示す共重合体のスペクトルデータは、モノマーのスペクトルデータで5〜7ppm付近に見られるCH2=CHの水素原子の特性ピークが認められず、1〜2ppmに共重合体の主鎖であるメチレン結合のピークが確認された。このことから、本発明の共重合体の生成が確認された。なお、実施例2及び3の共重合体についても、同様にして共重合体の生成を確認した。
【0031】
「有用性試験」
以下、本発明の共重合体の特性および有用性に関する試験結果を示す。
実施例1〜3で得られた共重合体について、各種溶媒への溶解性を確認した。結果を表1に示す。各溶媒に対して、共重合体の1質量%溶液で判定した。表1の結果から、水またはエタノールを配合した化粧料に共重合体を溶解して配合することが好ましい。
【表1】

【0032】
実施例1〜3で得られた共重合体の分子量を、GPC測定により求めた。表2に示す。
【表2】

*測定装置:東ソー株式会社製 HLC8200
*移動相:0.2Mリン酸バッファー 流速:0.6ml/min
*標準サンプル:ポリエチレングリコール
【0033】
表3に示す処方の乳液を常法により製造し、10人の専門パネルにより各乳液の皮膚に塗布した際と、乾燥後の感触について、以下の評価基準で官能評価した。結果を同様に表3に示す。本発明の共重合体の添加により、塗布時ののびが向上し、べたつきが低減され、さらには使用後の皮膚感触がさらさらで非常に良好となることが分かる。











【0034】
【表3】

*1)ポリマーJR−400(ユニオンカーバイド社製)
【0035】
<評価基準>
◎:10名全員が各項目に対して良好な結果であると答えた。
○:6〜9名が各項目に対して良好な結果であると答えた。
△:3〜5名が各項目に対して良好な結果であると答えた。
×:2名以下が各項目に対して良好な結果であると答えた。
【0036】
以下に、本発明の共重合体を使用する化粧料の処方例を示す。
【0037】
実施例7 乳液
(1)ジメチルポリシロキサン 2
(2)ベヘニルアルコール 1
(3)バチルアルコール 0.5
(4)グリセリン 5
(5)1,3−ブチレングリコール 7
(6)エリスリトール 2
(7)硬化油 3
(8)スクワラン 6
(9)テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 2
(10)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 1
(11)モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン 1
(12)水酸化カリウム 適量
(13)ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05
(14)フェノキシエタノール 適量
(15)実施例1の共重合体1 0.5
(16)精製水 残余
【0038】
実施例8 アクネ用ジェル
(1)エタノール 50
(2)乳酸 0.3
(3)β−グリチルレチン酸 0.05
(4)アルギニン塩酸塩 0.1
(5)シャクヤクエキス 0.1
(6)硫黄 0.2
(7)POE(20)ソルビタンモノオレート 1
(8)実施例2の共重合体2 0.5
(9)ビニルピロリドン・メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル・アクリル酸共重合体 0.5
(10)精製水 残余
【0039】
実施例9 美白乳液
(1)ワセリン 5
(2)ベヘニルアルコール 0.5
(3)バチルアルコール 0.5
(4)グリセリン 7
(5)1,3−ブチレングリコール 7
(6)1,2−ペンタンジオール 1
(7)キシリット 3
(8)ポリエチレングリコール20000 2
(9)硬化油 2
(10)ホホバ油 2
(11)スクワラン 5
(12)イソステアリン酸 0.5
(13)テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 2
(14)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
(15)ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.4
(16)水酸化カリウム 適量
(17)ピロ亜硫酸ナトリウム 0.01
(18)ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05
(19)グリチルリチン酸ジカリウム 0.05
(20)トリメチルグリシン 3
(21)アルブチン 3
(22)酢酸トコフェロール 0.1
(23)チオタウリン 0.1
(24)ベンガラ 適量
(25)クインスシードエキス 0.1
(26)実施例3で得られる共重合体 0.5
(27)フェノキシエタノール 適量
(28)精製水 残余
【0040】
実施例10 プロテクター
(1)デカメチルシクロペンタシロキサン 3
(2)メチルフェニルポリシロキサン 3
(3)ベヘニルアルコール 1
(4)1,3−ブチレングリコール 5
(5)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 1.5
(6)モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン 1
(7)グリチルリチン酸ジカリウム 0.05
(8)トリメチルグリシン 1
(9)L−アスコルビン酸2−グルコシド 2
(10)エデト酸3ナトリウム 0.1
(11)パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 7
(12)キサンタンガム 0.1
(13)実施例1の共重合体1 0.5
(14)フェノキシエタノール 適量
(15)精製水 残余
(16)香料 適量
【0041】
実施例11 クリーム
(1)流動パラフィン 3
(2)ワセリン 1
(3)ジメチルポリシロキサン 1
(4)ステアリルアルコール 1.8
(5)ベヘニルアルコール 1.6
(6)グリセリン 8
(7)ジプロピレングリコール 5
(8)マカデミアナッツ油 2
(9)硬化油 3
(10)スクワラン 6
(11)ステアリン酸 2
(12)ヒドロキシステアリン酸コレステリル 0.5
(13)2−エチルヘキサン酸セチル 4
(14)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
(15)自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 3
(16)水酸化カリウム 0.15
(17)ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05
(18)トリメチルグリシン 2
(19)α−トコフェロール2−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルカリウム
1
(20)酢酸トコフェロール 0.1
(21)甜茶エキス 0.1
(22)パラベン 適量
(23)エデト酸3ナトリウム 0.05
(24)4−t−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン
0.05
(25)ジパラメトキシ桂皮酸モノ-2-エチルヘキサン酸グリセリル
0.05
(26)色剤 適量
(27)実施例3の共重合体3 0.5
(28)精製水 残余
【0042】
実施例12 ヘアミスト
(1)ジメチルポリシロキサン 1
(2)エタノール 5
(3)ステアリルアルコール 0.1
(4)ベヘニルアルコール 0.2
(5)グリセリン 2
(6)ジプロピレングリコール 1
(7)1,3−ブチレングリコール 1
(8)塩化アルキルトリメチルアンモニウム(77%) 0.5
(9)実施例2で得られる共重合体 1
(10)パラオキシ安息香酸エステル 適量
(11)精製水 残余
(12)香料 適量
【0043】
実施例13 ヘアトリートメント
(1)ジメチルポリシロキサン 0.5
(2)ベンジルアルコール 5
(3)セトステアリルアルコール 7
(4)ベヘニルアルコール 3
(5)自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 1
(6)N−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウム 1
(7)実施例2の共重合体 0.5
(8)クエン酸 0.2
(9)フェノキシエタノール 適量
(10)精製水 残余
(11)香料 適量
【0044】
実施例14 シャンプー
(1)ジメチルポリシロキサン 1.5
(2)ジプロピレングリコール 3
(3)ジステアリン酸エチレングリコール 2
(4)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 2
(5)ラウロイルメチルタウリンナトリウム 0.1
(6)ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム
7.5
(7)ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン
3.5
(8)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 3.5
(9)実施例1で得られる共重合体 1
(10)クエン酸 0.01
(11)L−グルタミン酸 0.2
(12)塩化ナトリウム 1
(13)安息香酸ナトリウム 適量
(14)エデト酸2ナトリウム 適量
(15)水酸化ナトリウム 0.01
(16)精製水 残余
(17)香料 適量
【0045】
実施例15 ボディソープ
(1)プロピレングリコール 5
(2)ポリオキシプロピレングリセリルエーテル 0.5
(3)イソステアリン酸 1
(4)ラウリン酸 10
(5)パーム脂肪酸 9
(6)ミリスチン酸 1
(7)ジステアリン酸エチレングリコール 2
(8)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 1
(9)ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム
1.5
(10)ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 0.3
(11)ラウリン酸タウリンナトリウム 0.3
(12)2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシ
エチルイミダゾリニウムベタイン 2
(13)実施例1の共重合体1 0.3
(14)水酸化カリウム 5
(15)ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.4
(16)ビワ葉エキス 適量
(17)エデト酸2ナトリウム 適量
(18)精製水 残余
(19)香料 適量
【0046】
実施例16 洗顔料
(1)グリセリン 6
(2)1,3−ブチレングリコール 4
(3)ポリエチレングリコール400 13
(4)サラシミツロウ 0.5
(5)ステアリン酸 20
(6)ラウリン酸 5
(7)ミリスチン酸 10
(8)ポリオキシエチレン(25)ポリオキシプロピレングリコール(30)
0.5
(9)自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 2
(10)酸化チタン 0.2
(11)クエン酸ナトリウム 0.05
(12)水酸化カリウム 6.5
(13)実施例3の共重合体3 0.3
(14)カモミラエキス 0.1
(15)エデト酸3ナトリウム 適量
(16)精製水 残余
(17)香料 適量
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の新規共重合体は化粧料に配合すると優れた使用感触を与えるので、化粧料高分子原料として有用である。本発明によれば、優れた使用感と優れた乳化安定性を発揮する化粧料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】実施例1で用いたヒドロキシエチルアクリルアミドの1H−NMRスペクトルである。
【図2】実施例1で用いたジメチルアミノプロピルアクリルアミド4級化物の1H−NMRスペクトルである。
【図3】実施例1の共重合体1の1H−NNRスペクトルである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒドロキシエチルアクリルアミドと、下記構造式(I)および/または(II)で示される不飽和単量体とを共重合して得られることを特徴とする共重合体。
【化1】

(I)
【化2】

(II)
式中、R1は水素原子またはメチル基、R2、R3、R4、R5はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1から4の直鎖アルキル基を示す。XはNHを示すかまたは存在しない。Yは酸の共役塩基、ハロゲン原子または炭素数1から4のアルキルサルフェート基を示す。
【請求項2】
前記共重合体のヒドロキシエチルアクリルアミドの共重合比が10〜90モル%であることを特徴とする請求項1記載の共重合体。
【請求項3】
請求項1または2記載の共重合体を配合することを特徴とする化粧料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−45432(P2006−45432A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−231159(P2004−231159)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】