説明

旋回式建設機械

【課題】 旋回輪、旋回フレーム、ピニオン駆動装置を組付けるときの作業性を高める。
【解決手段】 旋回輪7の外輪7Bに第1,第2のノックピン16,17を突設し、これら第1,第2のノックピン16,17が、旋回フレーム5に設けた第1,第2のフレーム側ピン孔18,19に挿嵌されることにより、旋回輪7に対する旋回フレーム5の位置決めを行い、第1のフレーム側ピン孔18から突出した第1のノックピン16の先端側が、ピニオン駆動装置10のハウジング12に設けた第1のピニオン側ピン孔21に挿嵌されることにより、旋回フレーム5に対するピニオン駆動装置10の位置決めを行う。これにより、旋回輪7、旋回フレーム5、ピニオン駆動装置10の3部材を、第1のノックピン16を用いて同時に位置決めすることができ、これら3部材を互いに組付けるときの作業性を高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の基体上に旋回体が旋回可能に搭載された旋回式建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、旋回式建設機械の代表例としての油圧ショベルは、丸胴を有する自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、下部走行体と上部旋回体との間に設けられた旋回装置とを備えて構成され、上部旋回体の前部側には、土砂等の掘削作業を行う作業装置が俯仰動可能に設けられている。
【0003】
そして、下部走行体と上部旋回体との間に設けられる旋回装置は、下部走行体に対して上部旋回体を旋回可能に支持する旋回輪と、後述のピニオン駆動装置とにより構成され、下部走行体に対して上部旋回体を旋回させるものである。
【0004】
ここで、旋回装置を構成する旋回輪は、通常、下部走行体に設けられた丸胴にボルトを用いて取付けられる内輪と、内輪の外周側に配置され上部旋回体の旋回フレームにボルトを用いて取付けられる外輪と、内輪と外輪との間に転動可能に設けられた複数の転動体とにより大略構成され、内輪の内周側には全周に亘って内歯が形成されている。
【0005】
一方、上部旋回体のベースとなる旋回フレームには、内輪の内歯に噛合するピニオンを備えたピニオン駆動装置が取付けられ、ピニオン駆動装置によって回転駆動されたピニオンは、内輪の内歯に噛合しつつ内輪に沿って公転するようになっている。そして、このピニオンの公転力がピニオン駆動装置を介して旋回フレームに伝わることにより、旋回フレームが下部走行体上で旋回する構成となっている。
【0006】
ところで、油圧ショベルの下部走行体に旋回フレームを組付けるときには、まず、下部走行体の丸胴上にボルトを用いて旋回輪の内輪を締結した後、クレーン等を用いて吊上げた旋回フレームを旋回輪の外輪上に下し、旋回輪の外輪にボルトを用いて旋回フレームを締結する。そして、旋回フレームの上面側にピニオン駆動装置のハウジングを取付け、このピニオン駆動装置のハウジングから下向きに突出したピニオンを、旋回輪の内輪に形成された内歯に噛合させる。
【0007】
この場合、上述した旋回フレームの組付け作業時には、クレーン等を用いて旋回フレームを吊上げ、この旋回フレームを旋回輪の外輪上に下ろすときに、旋回輪の外輪に対する旋回フレームの位置決め、即ち、外輪に形成された複数のボルト挿通孔と、旋回フレームに形成された複数のボルト孔(雌ねじ孔)との位置決めを行うことにより、外輪と旋回フレームとをボルトによって締結するときの作業性を高めることができる。
【0008】
また、旋回フレームの上面側にピニオン駆動装置を取付けるときには、旋回フレームに対するピニオン駆動装置(ハウジング)の位置決め、即ち、旋回フレームに形成された複数のボルト孔(雌ねじ孔)と、ピニオン駆動装置のハウジングに形成された複数のボルト挿通孔との位置決めを行うことにより、ピニオン駆動装置をボルトによって旋回フレームに締結するときの作業性を高め、かつ、ピニオン駆動装置のピニオンを、旋回輪の内輪に設けられた内歯に適正に噛合させることができる。
【0009】
このため、従来技術では、旋回輪の外輪にノックピンを突設すると共に旋回フレームにピン孔を設け、クレーン等を用いて吊上げた旋回フレームを旋回輪の外輪上に下ろすときに、旋回フレーム側のピン孔に外輪側のノックピンを挿嵌することにより、旋回輪の外輪に対する旋回フレームの位置決めを行うことができる構成となっている。
【0010】
また、旋回フレームの上面側に他のノックピンを突設すると共にピニオン駆動装置のハウジングにピン孔を設け、ピニオン駆動装置を旋回フレーム上に取付けるときに、ピニオン駆動装置(ハウジング)側のピン孔を旋回フレーム側の他のノックピンに挿嵌することにより、旋回フレームに対するピニオン駆動装置の位置決めを行う構成となっている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2004−346484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、上述した従来技術においては、旋回輪の外輪に設けたノックピンを旋回フレームのピン孔に挿嵌した状態で、ボルトを用いて旋回フレームを外輪に締結するときに、ボルトと旋回フレームのボルト挿通孔との間に生じる隙間の範囲で、旋回フレームがノックピンを中心として移動することがあり、この分だけ、外輪に対する旋回フレームの取付位置が誤差を生じることになる。
【0013】
また、これと同様に、旋回フレームに設けた他のノックピンをピニオン駆動機構(ハウジング)のピン孔に挿嵌した状態で、ボルトを用いてピニオン駆動装置を旋回フレームに締結するときに、ボルトとピニオン駆動装置のボルト挿通孔との間に生じる隙間の範囲で、ピニオン駆動装置が他のノックピンを中心として移動することがあり、この分だけ、旋回フレームに対するピニオン駆動装置の取付位置が誤差を生じることになる。
【0014】
このように、上述した従来技術においては、旋回輪の外輪に設けられたノックピンによって旋回輪と旋回フレームとが位置決めされ、旋回フレームに設けられた他のノックピンによって旋回フレームとピニオン駆動装置とが位置決めされる。このため、旋回輪の内輪に設けられた内歯とピニオン駆動装置のピニオンとは、旋回フレームを介して間接的に位置決めされることになり、内輪に形成された内歯に対するピニオンの位置は、外輪に対する旋回フレームの取付位置の誤差と、旋回フレームに対するピニオン駆動装置の取付位置の誤差とが重畳されることにより変化する。
【0015】
この結果、内輪に形成された内歯とピニオン駆動装置のピニオンとの噛合部に大きなバックラッシが生じることがあり、この大きなバックラッシによって上部旋回体が旋回動作を行うときにガタが発生することにより、上部旋回体の円滑な旋回動作が損なわれ、作業装置の作業精度が低下してしまうという問題がある。
【0016】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、旋回輪、旋回フレーム、ピニオン駆動装置を互いに組付けるときの作業性を高めることができ、かつ、旋回輪の内歯とピニオン駆動装置のピニオンとを適正に噛合させることができるようにした旋回式建設機械を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上述した課題を解決するため本発明は、丸胴を有する基体と、支持構造体をなす旋回フレームを有し前記基体上に旋回可能に搭載された旋回体と、前記基体と旋回体との間に設けられ前記旋回体を基体に対して旋回させる旋回装置とを備え、前記旋回装置は、内周側に内歯が形成され前記基体の丸胴に取付けられる内輪と、該内輪の外周側に転動体を介して設けられ前記旋回体の旋回フレームに取付けられる外輪とからなる旋回輪と、前記内輪の内歯に噛合するピニオンを回転駆動するピニオン駆動装置とにより構成してなる旋回式建設機械に適用される。
【0018】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記旋回輪の外輪には、前記旋回フレームとの取付部に位置して前記旋回フレーム側に突出する第1のノックピンと第2のノックピンとを互いに離間して設け、前記旋回フレームには、前記外輪との取付部に位置して前記第1のノックピンが挿嵌される第1のフレーム側ピン孔と前記第2のノックピンが挿嵌される第2のフレーム側ピン孔とを設け、前記ピニオン駆動装置には、前記旋回フレームとの取付部に位置して前記第1のフレーム側ピン孔から突出した前記第1のノックピンが挿嵌される第1のピニオン側ピン孔を設けたことにある。
【0019】
請求項2の発明は、前記ピニオン駆動装置には、前記旋回フレームとの取付部に位置して前記旋回フレーム側に突出する第3のノックピンを設け、前記旋回フレームには、前記ピニオン駆動装置との取付部に位置して前記第3のノックピンが挿嵌される第3のフレーム側ピン孔を設ける構成としたことにある。
【0020】
請求項3の発明は、前記旋回フレームには、前記ピニオン駆動装置との取付部に位置して前記ピニオン駆動装置側に突出する第3のノックピンを設け、前記ピニオン駆動装置には、前記旋回フレームとの取付部に位置して前記第3のノックピンが挿嵌される第2のピニオン側ピン孔を設ける構成としたことにある。
【0021】
請求項4の発明は、前記ピニオン駆動装置は、下端側が取付フランジとなったハウジングと、該ハウジングの上端側に設けられた回転源と、前記ハウジング内に設けられ該回転源の回転を減速する減速機構と、前記ハウジングに回転可能に支持され該減速機構により減速された回転を出力する前記ピニオンとにより構成し、前記ピニオン駆動装置に設けられた前記旋回フレームとの取付部は、前記ハウジングの取付フランジとしたことにある。
【発明の効果】
【0022】
請求項1の発明によれば、旋回輪の外輪に設けた第1,第2のノックピンを、旋回フレームに設けた第1,第2のフレーム側ピン孔に挿嵌することにより、旋回輪の外輪に対して旋回フレームを2箇所で位置決めすることができ、旋回フレームを旋回輪に対して正確に位置決めした状態で両者をボルト等を用いて締結することができる。
【0023】
このとき、第1のフレーム側ピン孔から突出した第1のノックピンに、ピニオン駆動装置に設けた第1のピニオン側ピン孔を挿嵌することにより、旋回輪と、旋回フレームと、ピニオン駆動装置との3部材を共通な1本の第1のノックピンを用いて同時に位置決めすることができる。この結果、旋回輪、旋回フレーム、ピニオン駆動装置を互いに組付けるときの作業性を高めることができる。
【0024】
しかも、旋回輪の内輪に設けられた内歯と、ピニオン駆動装置のピニオンとを第1のノックピンを基準として直接的に位置決めすることができるので、内輪の内歯とピニオンとを適度なバックラッシを確保した状態で適正に噛合させることができる。この結果、旋回装置の作動時に、旋回輪の内歯とピニオン駆動装置のピニオンとが適度なバックラッシをもって噛合することにより、旋回体は基体に対して円滑な旋回動作を行うことができ、旋回式建設機械を用いた作業の精度を高めることができる。
【0025】
請求項2の発明によれば、旋回フレームに対してピニオン駆動装置を組付けるときに、旋回フレームの第1のフレーム側ピン孔から突出した第1のノックピンに、ピニオン駆動装置の第1のピニオン側ピン孔を挿嵌すると共に、ピニオン駆動装置に設けた第3のノックピンを、旋回フレームに設けた第3のフレーム側ピン孔に挿嵌することができる。これにより、旋回フレームに対してピニオン駆動装置を2箇所で位置決めすることができ、ピニオン駆動装置を旋回フレームに対して正確に位置決めした状態で両者をボルト等を用いて締結することができる。
【0026】
請求項3の発明によれば、旋回フレームに対してピニオン駆動装置を組付けるときに、旋回フレームの第1のフレーム側ピン孔から突出した第1のノックピンに、ピニオン駆動装置の第1のピニオン側ピン孔を挿嵌すると共に、旋回フレームに設けた第3のノックピンを、ピニオン駆動装置に設けた第2のピニオン側ピン孔に挿嵌することができる。これにより、ピニオン駆動装置を旋回フレームに対して正確に位置決めした状態で両者をボルト等を用いて締結することができる。
【0027】
請求項4の発明によれば、ピニオン駆動装置を構成するハウジングの取付フランジが、旋回フレームとの取付部となるので、この取付フランジを利用して、第1,第2のピニオン側ピン孔、第3のノックピンを設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の形態が適用される油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】旋回フレームと旋回輪とを分解した状態で上方からみた平面図である。
【図3】旋回フレームに旋回輪、ピニオン駆動装置を取付けた状態を上方からみた平面図である。
【図4】旋回輪、旋回フレーム、ピニオン駆動装置等を図3中の矢示IV−IV方向からみた断面図である。
【図5】旋回フレーム、ピニオン駆動装置等を示す分解斜視図である。
【図6】旋回輪に旋回フレームを組付ける状態を分解して示す図4と同様な断面図である。
【図7】旋回輪に旋回フレームを組付けた状態を示す図4と同様な断面図である。
【図8】旋回フレームにピニオン駆動装置を組付ける状態を分解して示す図4と同様な断面図である。
【図9】旋回フレーム側に第3のノックピンを固定した変形例を示す図8と同様な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る旋回式建設機械の実施の形態を、油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0030】
図中、1は旋回式建設機械の代表例としての油圧ショベルを示し、該油圧ショベル1は、基体としての自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、下部走行体2と上部旋回体3との間に設けられた後述の旋回装置6と、上部旋回体3の前部側に設けられたスイング式の作業装置4とにより大略構成されている。
【0031】
ここで、下部走行体2は、ベースとなるトラックフレーム2Aを有し、該トラックフレーム2Aの上端側には円筒状の丸胴2Bが設けられている。そして、下部走行体2の丸胴2Bには、後述する旋回輪7の内輪7Aが取付けられる構成となっている。
【0032】
5は上部旋回体3のベースとなる旋回フレームで、該旋回フレーム5は、図2および図3に示すように、左,右方向の中央部を前,後方向に延びる厚肉な平板状の底板5Aと、該底板5Aの上面側に立設され前,後方向に延びた左,右の縦板5B,5Cと、これら左,右の縦板5B,5Cの前端部に設けられ作業装置4を支持する支持ブラケット5Dと、底板5Aの左側に設けられた円弧状の左枠部材5Eと、底板5Aの右側に設けられた円弧状の右枠部材5Fとにより大略構成され、強固な支持構造体をなしている。
【0033】
ここで、図4等に示すように、底板5Aの下面側には、後述する旋回輪7の外輪7Bに取付けられる環状の取付部5Gが設けられ、この取付部5Gには、後述のボルト9が螺合される複数のボルト孔(雌ねじ孔)5Hが環状に配置されている(図2参照)。また、底板5Aの取付部5Gには、後述する第1,第2のフレーム側ピン孔18,19が互いに離間した位置に穿設されている。さらに、底板5Aの中央部には、左,右の縦板5B,5C間に位置してピニオン挿通孔5Jが穿設され、このピニオン挿通孔5Jは、後述するピニオン15が挿通されるものである。
【0034】
また、底板5Aの上面側には取付部としての環状な取付座5Kが設けられ、該取付座5Kは、ピニオン挿通孔5Jを取囲む環状な板体からなり、底板5Aの上面側に溶接等の手段を用いて固着されている。そして、旋回フレーム5の取付座5Kと底板5Aとには、上,下方向に貫通する複数のボルト孔(雌ねじ孔)5Lが周方向に間隔をもって螺設されている(図5参照)。
【0035】
次に、6は下部走行体2と上部旋回体3との間に設けられた旋回装置を示し、該旋回装置6は、下部走行体2に対して上部旋回体3を旋回させるものである。そして、旋回装置6は、後述の旋回輪7と、ピニオン駆動装置10とにより構成されている。
【0036】
7は下部走行体2と上部旋回体3との間に設けられた旋回輪を示し、該旋回輪7は、下部走行体2に対して上部旋回体3を旋回可能に支持するものである。ここで、旋回輪7は、図2ないし図4に示すように、下部走行体2に設けられた丸胴2B上に複数のボルト8を用いて取付けられる内輪7Aと、旋回フレーム5を構成する底板5Aの下面側に複数のボルト9を用いて取付けられる外輪7Bと、内輪7Aと外輪7Bとの間に配設された複数の転動体7C(1個のみ図示)とからなり、内輪7Aの内周側には全周に亘って内歯7Dが形成されている。
【0037】
そして、旋回フレーム5に取付けられた外輪7Bが、後述のピニオン駆動装置10によって内輪7Aの周囲を回転することにより、上部旋回体3が下部走行体2上で旋回する構成となっている。この場合、外輪7Bの上端面は、旋回フレーム5の底板5Aに取付けられる取付部7Eとなり、該取付部7Eには、後述する第1,第2のノックピン16,17が突設される構成となっている。
【0038】
10は上部旋回体3の旋回フレーム5(底板5A)に取付けられたピニオン駆動装置を示し、該ピニオン駆動装置10は、旋回輪7(内輪7A)の内歯7Dに噛合する後述のピニオン15を有し、このピニオン15を回転させて旋回輪7の内輪7Aに大きな回転力を伝達することにより、旋回フレーム5を下部走行体2の丸胴2B上で旋回させるものである。
【0039】
ここで、ピニオン駆動装置10は、図4および図5に示すように、旋回フレーム5の取付座5Kに複数のボルト11を用いて取付けられるハウジング12と、該ハウジング12の上端側に設けられた回転源としての油圧モータ13と、ハウジング12内に設けられ油圧モータ13の回転を減速する減速機構14と、ハウジング12から下向きに突出し、減速機構14によって減速された回転を出力するピニオン15とにより大略構成されている。
【0040】
この場合、ハウジング12の下端側には、旋回フレーム5の取付座5Kと上,下方向で対面する環状の取付フランジ12Aが設けられ、この取付フランジ12Aが旋回フレーム5との取付部となっている。ここで、取付フランジ12Aには、旋回フレーム5の取付座5Kに螺設された各ボルト孔5Lと対応する複数のボルト挿通孔12Bが設けられ、これら各ボルト挿通孔12Bに挿通したボルト11を取付座5Kの各ボルト孔5Lに螺合することにより、ピニオン駆動装置10のハウジング12が旋回フレーム5の底板5A上面側に取付けられ、ピニオン15は、旋回フレーム5のピニオン挿通孔5Jを通って下方に突出し、旋回輪7(内輪7A)の内歯7Dに噛合する構成となっている。
【0041】
次に、16は旋回輪7の外輪7Bに設けられた第1のノックピンで、該第1のノックピン16は、旋回フレーム5の底板5Aとの取付部7Eに配置されている。ここで、第1のノックピン16は、先端側(上端側)がテーパ状となった円柱状の棒状体からなり、その基端側(下端側)は外輪7Bの取付部7Eに埋設され、先端側は旋回フレーム5に向けて鉛直上方に突出している。そして、第1のノックピン16は、旋回フレーム5に設けられた後述の第1のフレーム側ピン孔18と、ピニオン駆動装置10に設けた後述の第1のピニオン側ピン孔21とに同時に挿嵌されるものである。
【0042】
ここで、図6に示すように、外輪7Bの取付部7Eから突出する第1のノックピン16の突出長さA1は、第1のフレーム側ピン孔18の上,下方向の長さ寸法B1よりも大きく設定されている(A1>B1)。これにより、図7に示すように、第1のノックピン16を第1のフレーム側ピン孔18に挿嵌した状態で、第1のノックピン16の先端側は、旋回フレーム5の取付座5Kから上方に突出する構成となっている。
【0043】
17は第1のノックピン16から周方向に略180度離間して外輪7Bの取付部7Eに設けられた第2のノックピンで、該第2のノックピン17は、第1のノックピン16と同様に先端側(上端側)がテーパ状となった円柱状の棒状体からなり、その基端側(下端側)は外輪7Bの取付部7Eに埋設され、先端側は旋回フレーム5に向けて鉛直上方に突出している。そして、第2のノックピン17は、旋回フレーム5に設けられた後述の第2のフレーム側ピン孔19に挿嵌されるものである。
【0044】
ここで、図6に示すように、外輪7Bの取付部7Eから突出する第2のノックピン17の突出長さA2は、第2のフレーム側ピン孔19の上,下方向の長さ寸法B2と略等しく設定されている(A2≒B2)。これにより、図7に示すように、第2のノックピン17を旋回フレーム5の第2のフレーム側ピン孔19に挿嵌した状態で、第2のノックピン17の先端側は、底板5Aの上面から突出しない構成となっている。
【0045】
18は旋回フレーム5に設けられた第1のフレーム側ピン孔で、該第1のレーム側ピン孔18は、図6等に示すように、底板5Aのうち旋回輪7の外輪7Bとの取付部5Gと取付座5Kとを上,下方向に貫通する貫通孔として形成されている。そして、第1のフレーム側ピン孔18は、旋回輪7に対して旋回フレーム5を組付けるときに、旋回輪7の外輪7B(取付部7E)に突設した第1のノックピン16が、貫通状態で隙間なく嵌合するものである(図7参照)。
【0046】
19は第1のフレーム側ピン孔18から周方向に略180度離間して底板5Aの取付部5Gに設けられた第2のフレーム側ピン孔で、該第2のフレーム側ピン孔19は、図6等に示すように、底板5Aの取付部5Gを上,下方向に貫通する貫通孔として形成されている。そして、第2のフレーム側ピン孔19は、旋回輪7に対して旋回フレーム5を組付けるときに、旋回輪7の外輪7B(取付部7E)に突設した第2のノックピン17が隙間なく嵌合するものである(図7参照)。
【0047】
これにより、図6および図7に示すように、旋回輪7に対して旋回フレーム5を組付けるときに、旋回輪7の外輪7Bに突設した第1,第2のノックピン16,17が、旋回フレーム5の取付部5Gに設けた第1,第2のフレーム側ピン孔18,19にそれぞれ挿嵌されることにより、旋回輪7の外輪7Bに対して、旋回フレーム5を2箇所で位置決めすることができる構成となっている。
【0048】
20は第1,第2のフレーム側ピン孔18,19間に位置して旋回フレーム5に設けられた第3のフレーム側ピン孔で、図6等に示すように、第3のフレーム側ピン孔20は、取付座5Kから底板5Aに向けて上,下方向に穿設された有底穴として形成されている。そして、第3のフレーム側ピン孔20は、旋回フレーム5の取付座5Kに対してピニオン駆動装置10を組付けるときに、ピニオン駆動装置10のハウジング12に設けられた後述する第3のノックピン23が隙間なく嵌合するものである(図4参照)。
【0049】
21はピニオン駆動装置10のハウジング12に設けられた第1のピニオン側ピン孔で、該第1のピニオン側ピン孔21は、ハウジング12のうち旋回フレーム5との取付部となる取付フランジ12Aに設けられ、該取付フランジ12Aを上,下方向に貫通する貫通孔として形成されている。
【0050】
そして、図8に示すように、旋回輪7に組付けた旋回フレーム5に対してピニオン駆動装置10を組付けるときには、旋回フレーム5の第1のフレーム側ピン孔18から突出した第1のノックピン16が、ピニオン駆動装置10のハウジング12に設けた第1のピニオン側ピン孔21に挿嵌される。
【0051】
このように、旋回輪7の外輪7Bに設けた1本の第1のノックピン16を、旋回フレーム5の第1のフレーム側ピン孔18と、ピニオン駆動装置10の第1のピニオン側ピン孔21とに同時に挿嵌することにより、旋回輪7と、旋回フレーム5と、ピニオン駆動装置10との3部材を共通な1本の第1のノックピン16を用いて同時に位置決めし、旋回輪7の内輪7Aに設けられた内歯7Dに対し、ピニオン駆動装置10のピニオン15を直接的に位置決めすることができる構成となっている。
【0052】
22は第1のピニオン側ピン孔21から離間してピニオン駆動装置10のハウジング12に設けられた第2のピニオン側ピン孔で、該第2のピニオン側ピン孔22は、ハウジング12の取付フランジ12Aのうち旋回フレーム5に設けられた第3のフレーム側ピン孔20に対応する部位に形成され、取付フランジ12Aを上,下方向に貫通している。そして、第2のピニオン側ピン孔22は、後述する第3のノックピン23の基端側が固定されるものである。
【0053】
23はピニオン駆動装置10のハウジング12に取付けられた第3のノックピンで、該第3のノックピン23は、先端側(下端側)がテーパ状となった円柱状の棒状体からなり、その基端側(上端側)は、ハウジング12の取付フランジ12Aに設けられた第2のピニオン側ピン孔22に嵌合して固定され、先端側は旋回フレーム5に向けて鉛直下方に突出している。
【0054】
そして、図8に示すように、旋回フレーム5に対してピニオン駆動装置10を組付けるときに、第1のノックピン16の先端側がピニオン駆動装置10の第1のピニオン側ピン孔21に挿嵌されると共に、第3のノックピン23が旋回フレーム5の第3のフレーム側ピン孔20に挿嵌されることにより、旋回フレーム5に対してピニオン駆動装置10を2箇所で位置決めすることができる構成となっている。
【0055】
本実施の形態による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、この油圧ショベル1は、下部走行体2によって作業現場まで自走し、旋回装置6によって上部旋回体3を旋回させつつ、作業装置4を用いて土砂等の掘削作業を行う。
【0056】
ここで、上部旋回体3を旋回させるときには、ピニオン駆動装置10の油圧モータ13が回転し、この油圧モータ13の回転がハウジング12内に設けられた減速機構14によって減速されてピニオン15に伝わることにより、ピニオン15が大きな回転力(トルク)をもって回転する。そして、ピニオン15が旋回輪7の内輪7Aに設けた内歯7Dと噛合しつつ内輪7Aに沿って公転し、このピニオン15の公転力がピニオン駆動装置10のハウジング12を介して旋回フレーム5に伝わることにより、上部旋回体3が下部走行体2上で旋回動作を行う。
【0057】
ここで、本実施の形態では、旋回輪7の外輪7Bに第1,第2のノックピン16,17を突設し、旋回フレーム5のうち外輪7Bとの取付部5Gには、第1,第2のノックピン16,17がそれぞれ挿嵌される第1,第2のフレーム側ピン孔18,19を設け、ピニオン駆動装置10のハウジング12には、第1のフレーム側ピン孔18から突出した第1のノックピン16が挿嵌される第1のピニオン側ピン孔21を設けることにより、旋回輪7、旋回フレーム5、ピニオン駆動装置10を互いに組付けるときの作業性を高めることができ、かつ、旋回輪7の内歯7Dとピニオン駆動装置10のピニオン15とを適正に噛合させることができるようになっており、以下、これら旋回輪7、旋回フレーム5、ピニオン駆動装置10の組付け作業について説明する。
【0058】
まず、下部走行体2の丸胴2Bに取付けられた旋回輪7に旋回フレーム5を組付ける場合には、図6に示すように、旋回輪7の外輪7Bのうち旋回フレーム5との取付部7Eに、第1のノックピン16の基端側を固定すると共に、第2のノックピン17の基端側を固定する。
【0059】
次に、クレーン等(図示せず)を用いて旋回フレーム5を吊上げ、この旋回フレーム5を旋回輪7に向けて徐々に下していく。そして、図7に示すように、旋回輪7の外輪7Bに突設された第1のノックピン16を、旋回フレーム5の取付部5Gと取付座5Kとに穿設した第1のフレーム側ピン孔18に挿嵌すると共に、第2のノックピン17を旋回フレーム5の取付部5Gに穿設した第2のフレーム側ピン孔19に挿嵌する。
【0060】
このように、旋回輪7の外輪7Bに突設した第1,第2のノックピン16,17が、旋回フレーム5の取付部5Gに設けた第1,第2のフレーム側ピン孔18,19にそれぞれ挿嵌されることにより、旋回輪7の外輪7Bに対して、旋回フレーム5を2箇所で位置決めすることができる。
【0061】
そして、第1,第2のノックピン16,17によって旋回輪7に対する旋回フレーム5の位置決めを行った状態で、外輪7Bに挿通したボルト9を旋回フレーム5の各ボルト孔5Hに螺合することにより、旋回輪7の外輪7B上に旋回フレーム5の底板5Aを取付けることができる。
【0062】
この場合、旋回輪7の外輪7Bに突設した第1,第2のノックピン16,17を用いて、旋回輪7に対する旋回フレーム5の位置決めを2箇所で行うことにより、外輪7Bに設けた各ボルト挿通孔(図示せず)と旋回フレーム5に設けた各ボルト孔5Hとの位置決めを正確に行うことができるので、複数のボルト9を用いて旋回輪7(外輪7B)に旋回フレーム5を取付けるときの作業性を高めることができる。
【0063】
次に、図5および図8に示すように、ピニオン駆動装置10のハウジング12(取付フランジ12A)に穿設した第2のピニオン側ピン孔22に、第3のノックピン23の基端側を嵌合して固定する。これにより、第3のノックピン23の先端側は、ハウジング12の取付フランジ12Aから旋回フレーム5に向けて鉛直下方に突出する。
【0064】
そして、クレーン等(図示せず)を用いてピニオン駆動装置10を持上げ、このピニオン駆動装置10を旋回フレーム5の取付座5Kに向けて徐々に下していく。このとき、図8に示すように、旋回フレーム5の第1のフレーム側ピン孔18に挿嵌された第1のノックピン16の先端側は、旋回フレーム5の取付座5Kから上方に突出している。このため、ピニオン駆動装置10のハウジング12の取付フランジ12Aが、旋回フレーム5の取付座5Kに当接するときには、取付座5Kから突出した第1のノックピン16が、取付フランジ12Aに穿設された第1のピニオン側ピン孔21に挿嵌される。また、取付フランジ12Aに固定した第3のノックピン23が、旋回フレーム5の取付座5Kと底板5Aとに穿設された第3のフレーム側ピン孔20に挿嵌される。
【0065】
これにより、旋回フレーム5の取付座5Kに対して、ピニオン駆動装置10のハウジング12を2箇所で位置決めすることができ、図4に示すように、ピニオン挿通孔5Jを通って旋回フレーム5の下面側に突出したピニオン15を、旋回輪7の内輪7Aに設けた内歯7Dに噛合させることができる。この状態で、ハウジング12の各ボルト挿通孔12Bに挿通したボルト11を、旋回フレーム5の取付座5Kと底板5Aとに螺設された各ボルト孔5Lに螺合することにより、旋回フレーム5の取付座5K上にピニオン駆動装置10を取付けることができる。
【0066】
この場合、ピニオン駆動装置10のハウジング12に設けた第1のピニオン側ピン孔21に、旋回輪7の外輪7Bに突設された第1のノックピン16が挿嵌されることにより、旋回輪7の内輪7Aに設けられた内歯7Dと、ピニオン駆動装置10のピニオン15とを、第1のノックピン16を基準として直接的に位置決めすることができる。この結果、内歯7Dとピニオン15とを適度なバックラッシを確保した状態で適正に噛合させることができる。
【0067】
また、旋回輪7の外輪7Bに突設した第1のノックピン16と、ピニオン駆動装置10のハウジング12に突設した第3のノックピン23とを用いて、旋回フレーム5に対するピニオン駆動装置10の位置決めを2箇所で行うことにより、ハウジング12に設けた各ボルト挿通孔12Bと旋回フレーム5に設けた各ボルト孔5Lとの位置決めを正確に行うことができるので、複数のボルト11を用いて旋回フレーム5の取付座5Kにピニオン駆動装置10を取付けるときの作業性を高めることができる。
【0068】
かくして、本実施の形態によれば、旋回輪7の外輪7Bに第1,第2のノックピン16,17を突設し、旋回フレーム5のうち外輪7Bとの取付部5Gには、第1,第2のノックピン16,17がそれぞれ挿嵌される第1,第2のフレーム側ピン孔18,19を設け、ピニオン駆動装置10のハウジング12には、第1のフレーム側ピン孔18から突出した第1のノックピン16が挿嵌される第1のピニオン側ピン孔21を設ける構成としている。
【0069】
これにより、旋回輪7の外輪7B上に旋回フレーム5を組付けるときに、外輪7Bに突設した第1,第2のノックピン16,17が、旋回フレーム5に設けた第1,第2のフレーム側ピン孔18,19に挿嵌されることにより、旋回輪7に対する旋回フレーム5の位置決めを正確に行うことができる。また、旋回フレーム5上にピニオン駆動装置10を組付けるときに、第1のフレーム側ピン孔18から突出した第1のノックピン16の先端側が、ピニオン駆動装置10のハウジング12に設けた第1のピニオン側ピン孔21に挿嵌されることにより、旋回フレーム5に対するピニオン駆動装置10の位置決めを正確に行うことができる。
【0070】
このように、旋回輪7と、旋回フレーム5と、ピニオン駆動装置10との3部材を、共通な1本の第1のノックピン16を用いて同時に位置決めすることができるので、これら旋回輪7、旋回フレーム5、ピニオン駆動装置10を互いに組付けるときの作業性を高めることができる。
【0071】
しかも、旋回輪7の外輪7Bに突設した第1のノックピン16が、ピニオン駆動装置10のハウジング12に設けた第1のピニオン側ピン孔21に挿嵌されることにより、旋回輪7の内輪7Aに設けられた内歯7Dと、ピニオン駆動装置10のピニオン15とを第1のノックピン16を基準として直接的に位置決めすることができる。これにより、内輪7Aの内歯7Dとピニオン15とを適度なバックラッシを確保した状態で適正に噛合させることができる。この結果、油圧ショベル1を用いて掘削作業等を行うときに、上部旋回体3は円滑な旋回動作を行うことができるので、作業装置4を用いた掘削作業の作業精度も高めることができる。
【0072】
なお、上述した実施の形態では、ピニオン駆動装置10のハウジング12に設けた第2のピニオン側ピン孔22に、第3のノックピン23の基端側を固定し、この第3のノックピン23の先端側を、旋回フレーム5に設けた第3のフレーム側ピン孔20に挿嵌する場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図9に示す変形例のように構成してもよい。
【0073】
即ち、旋回フレーム5に設けた第3のフレーム側ピン孔20に、第3のノックピン23の基端側(下端側)を嵌合して固定することにより、第3のノックピン23の先端側(上端側)を旋回フレーム5の取付座5Kからピニオン駆動装置10側に突出させ、この第3のノックピン23の先端側を、ピニオン駆動装置10のハウジング12に設けた第2のピニオン側ピン孔22に挿嵌する構成としてもよい。
【0074】
また、上述した実施の形態では、旋回式建設機械として自走可能な下部走行体2を備えた油圧ショベル1を例に挙げている。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば台船の甲板上に旋回装置を介して旋回体が搭載された浚渫船や、塔形の脚部上に旋回装置を介して旋回体が搭載された定置式の塔形ジブクレーン、グローアップクレーン等の他の旋回式建設機械にも広く適用することができる。ここで、浚渫船の場合には、台船が基体となり、塔形ジブクレーンの場合には、脚部(ポスト)が基体となる。
【符号の説明】
【0075】
1 油圧ショベル(旋回式建設機械)
2 下部走行体(基体)
2B 丸胴
3 上部旋回体(旋回体)
5 旋回フレーム
5G 取付部
5K 取付座(取付部)
6 旋回装置
7 旋回輪
7A 内輪
7B 外輪
7C 転動体
7D 内歯
7E 取付部
10 ピニオン駆動装置
12 ハウジング
12A 取付フランジ
13 油圧モータ(回転源)
14 減速機構
15 ピニオン
16 第1のノックピン
17 第2のノックピン
18 第1のフレーム側ピン孔
19 第2のフレーム側ピン孔
20 第3のフレーム側ピン孔
21 第1のピニオン側ピン孔
22 第2のピニオン側ピン孔
23 第3のノックピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
丸胴を有する基体と、支持構造体をなす旋回フレームを有し前記基体上に旋回可能に搭載された旋回体と、前記基体と旋回体との間に設けられ前記旋回体を基体に対して旋回させる旋回装置とを備え、
前記旋回装置は、内周側に内歯が形成され前記基体の丸胴に取付けられる内輪と、該内輪の外周側に転動体を介して設けられ前記旋回体の旋回フレームに取付けられる外輪とからなる旋回輪と、前記内輪の内歯に噛合するピニオンを回転駆動するピニオン駆動装置とにより構成してなる旋回式建設機械において、
前記旋回輪の外輪には、前記旋回フレームとの取付部に位置して前記旋回フレーム側に突出する第1のノックピンと第2のノックピンとを互いに離間して設け、
前記旋回フレームには、前記外輪との取付部に位置して前記第1のノックピンが挿嵌される第1のフレーム側ピン孔と前記第2のノックピンが挿嵌される第2のフレーム側ピン孔とを設け、
前記ピニオン駆動装置には、前記旋回フレームとの取付部に位置して前記第1のフレーム側ピン孔から突出した前記第1のノックピンが挿嵌される第1のピニオン側ピン孔を設ける構成としたことを特徴とする旋回式建設機械。
【請求項2】
前記ピニオン駆動装置には、前記旋回フレームとの取付部に位置して前記旋回フレーム側に突出する第3のノックピンを設け、
前記旋回フレームには、前記ピニオン駆動装置との取付部に位置して前記第3のノックピンが挿嵌される第3のフレーム側ピン孔を設ける構成としてなる請求項1に記載の旋回式建設機械。
【請求項3】
前記旋回フレームには、前記ピニオン駆動装置との取付部に位置して前記ピニオン駆動装置側に突出する第3のノックピンを設け、
前記ピニオン駆動装置には、前記旋回フレームとの取付部に位置して前記第3のノックピンが挿嵌される第2のピニオン側ピン孔を設ける構成としてなる請求項1に記載の旋回式建設機械。
【請求項4】
前記ピニオン駆動装置は、下端側が取付フランジとなったハウジングと、該ハウジングの上端側に設けられた回転源と、前記ハウジング内に設けられ該回転源の回転を減速する減速機構と、前記ハウジングに回転可能に支持され該減速機構により減速された回転を出力する前記ピニオンとにより構成し、
前記ピニオン駆動装置に設けられた前記旋回フレームとの取付部は、前記ハウジングの取付フランジである請求項1,2または3に記載の旋回式建設機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−222938(P2010−222938A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−74322(P2009−74322)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】