説明

映像データにおける不特定多数者の集計処理システム及びプログラム並びに情報記憶媒体

【課題】 ビデオカメラでの動画映像データから不特定多数の来場者又は通過者のデータ集計において、簡便に来場者又は通過者の性別、年齢層、人種などを集計できない課題がある。
【解決手段】本発明に係るプログラムは、ビデオカメラの映像データの撮影時刻、映像データが個々の入場者の性別、年齢層、さらに人種を判別したデータを簡便に集計処理することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルビデオカメラで撮影した映像データから不特定多数者の人数を集計処理するシステムに関し、特に、野球場、デパート、展覧会等における入場者、又は地下街若しくは商店街などの特定エリアの通街路の通過者の総数、性別、年齢層、及び人種別等に区分して集計処理するシステム、及び不特定多数者の集計処理プログラム並びに情報記憶媒体に関する。
【従来技術】
【0002】
(従来の実施形態例)
従来の多数の人が出入りする野球場、デパート、展覧会等での来場者の人数の集計は、入場口の近辺で、集計器(カウンター)を手にして一人一人目視により来場者をカウントしていた。また、性別・年齢層の集計においても、集計者を性別担当、年齢担当、人種担当のように担当を分担して、集計していた。また、入場者は、受付担当へ名刺の提出又は主催者指定の所定事項を記入した用紙の提出と引き換えに、入場カードを配布されて会場に入場する。来場者の集計は、別途、名刺又は用紙への記入データをパソコン等の処理装置で読み取り、来場者を集計するというシステムであった。さらに、混雑や集計の便宜を考慮して、事前完全予約登録制として、データを事前に電子メールで提出し、来場の際にバーコード付きカード又はIDカードを配布し、入場の際にそれらのカードを読み取り集計が行われていた。
【0003】
(従来の映像データによる人の特定の実施形態例2)
一方、展覧会などの入場口におけるデジタルビデオカメラで撮影した映像データの顔認証の照合の技術は、以下の特許各文献に示すように、ビデオカメラにより撮影された映像から認証対象者の顔映像を収録しその顔映像から顔紋情報を抽出する技術、目頭、目尻、黒目中心を基準点として抽出する技術、顔部品についても、複数の基準点から顔尾の特徴を抽出し、特定する技術、そして、映像の肌色情報を取り込む技術が開示され、それらの技術による入場者の特定が実施されている。
【0003】
特許文献1は、2値化処理を行い顔画像の特徴点を自動的に抽出する方法に関し、顔画像の特徴点として、頭頂点、右眉左端点、右眉右端点、右眉上端点、右眉下端点、左眉左端点、左眉右端点、左眉上端点、左眉下端点、右目左端点、右目右端点、右目上端点、右目下端点、左目左端点、左目右端点、左目上端点、左目下端点、鼻左端点、鼻右端点、鼻下端点、唇左端点、唇右端点、唇上端点、唇中心点、唇下端点、鼻左横顔輪郭点、鼻右横顔輪郭点、唇左横顔輪郭点、唇右横顔輪郭点、顎左横顔輪郭点、顎右横顔輪郭点、顎下端点を用い、これらの特徴点を求めるに際し、唇、目、眉の順序でそれぞれの候補領域内で2値化処理を施し、抽出された対象領域から特徴点抽出を行い、その他の部位は候補領域内でのエッジ処理によって特徴点を決定する技術が開示されている。
【0004】
特許文献2は、施設等の入口または出口を通過しようとする認証対象者が正当な者であるか否かを認証対象者の生態情報を利用して判定する本人認証システムに関し、個人ID情報、顔紋情報及び声紋情報を含む登録対象者に関する情報を予め登録した登録データベースの全てのデータと、該認証対象者の顔画像を収録しその顔画像から顔紋情報を抽出し、前記抽出された顔紋情報とを比較しその適合率を算出し、前記適合率が顔紋情報に係る閾値以上である登録対象者が一人のみの場合に前記認証対象者が該登録対象者であると判定するシステムであって、ビデオカメラにより撮影された認証対象者の顔映像を収録しその顔映像から顔紋情報を抽出する技術が開示されている。
【0005】
特許文献3は、銀行などの金融機関の金融店舗における金融機関向けの広告コンテンツの時間帯毎の観客数の把握と集計を行うのに最適な金融機関向けコンテンツの観客数集計システムに関するものである。
【0006】
特許文献4は、画像撮影装置におけるユーザーが所望する最適な映像を撮影する技術に関し、被写体を撮影した被写体画像から特徴部分を検出した特徴情報を出力する検出部と、被写体画像の判定基準である性能限界閾値を格納する閾値格納部と、特徴情報及び被写体画像から被写体の撮影状況を求め、撮影状況が性能限界閾値を超過する場合は、撮影状況を修正する修正情報を出力する判定部と、を含む構成であり、被写体の撮影状態が適切かどうか、すなわち、ユーザの所望した状態、又は、個人認識性能を十分に発揮できる状態であるかを判断し、もし不適切と判断された場合には適切となるための修正指示を与え、適切な状態になった時点で撮影を行う技術が開示されている。
【0007】
特許文献5は、セキュリティ監視カメラにおけるビデオデータに含まれる顔画像のみを迅速確実かつ効率的に取得し、利用性に優れた記憶形態を実現可能とするビデオデータの記憶制御方法が開示されている。
【0008】
特許文献6は、ビデオカメラを用いて認識対象となる人物の顔画像を連続的に複数フレーム入力し、この連続的に入力される複数フレームの入力顔画像からそれぞれ得られる当該人物固有の顔の特徴情報を辞書記憶手段にあらかじめ記憶されている辞書情報と順次照合することにより両情報の類似度をそれぞれ求め、この求めた各類似度により当該人物が本人であるか否かを認識する人物認識装置において、最高値の類似度が得られたときのフレームの入力顔画像を履歴画像として保存する技術か開示されている。
【0009】
【特許文献1】特開平8−77334号公報
【特許文献2】特開2001−338295号公報
【特許文献3】特開2004−272642号公報
【特許文献4】特開2005−149370号公報
【特許文献5】特開2004−128715号公報
【特許文献6】特開2005−84985号公報
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記のような従来の実施形態例1には、次のような課題がある。例えば、人による目視のカウントでは、複数者が分担を決めて集計することになるため、当然に、人手がかかり、集計の算出に時間を要する問題があった。さらに、別の実施形態例である予約制による電子メール等での事前受付方法による場合は、予めデータがパソコン等の処理装置にインプットされていて、当日会場受付で入場カードを配布し、会場入口でカード読み取り装置により入場者カード(バーコードデータ)を読み取り、それをパソコン等の処理装置により集計を行っていた。これによると、確かに集計の精度とその時間は短縮できるが、事前予約をしないフリーの来場者の集計に対しては、その受付場所で来場者が主催者指定のデータ用紙に記入し、それをパソコン等の処理装置にデータ入力することとなり、大勢の来場者がある場合は、受付現場が混乱し、データ処理システムのトラブルを起こし、ひいては入場者集計処理システムをダウンさせるという問題があった。
【0011】
また、本発明に係るビデオカメラが撮影した動画の映像データから人の特徴を抽出し、それら抽出した個々の人のデータをコンピュータによって性別、年齢別、及び人種別に集計処理するシステム及びプログラム等は存在しない。
【0012】
そこで、本発明は、ビデオカメラの動画映像データにおける不特定多数者の集計を迅速に処理するシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
【0014】
本発明における第1の請求項に係る発明は、ビデオカメラで撮影した映像データから顔面の特徴を抽出して性別、年齢及び人種の識別が可能な不特定多数者を特定したデータを処理する処理システムにおいて、前記映像データを変換する手段と、該変換手段により変換された映像データを格納する手段と、映像データを性別、年齢別及び人種別ごとの人数を集計する手段と、該集計手段により集計したデータを表示する手段と、外部インターフェース手段と、を備えることを特徴とする不特定多数者の人数を集計処理するシステムである。
【0015】
本発明における第2の請求項に係る発明は、ビデオカメラで撮影した映像データから顔面の特徴を抽出して性別、年齢及び人種の識別が可能な不特定多数者を特定する手段を備え、コンピュータによって性別、年齢別及び人種別ごとの人数を集計実行しその結果をコンピュータの表示装置に表示する不特定多数者集計処理システムにおいて、当該コンピュータに、前記デジタルビデオカメラで撮影した映像データから総人数をカウントするステップ、前記映像データから性別ごとの人数をカウントするステップ、前記映像データから年齢別ごとの人数をカウントするステップ、前記各カウントした結果を集計処理するステップ、前記性別ごとにカウントした人数をさらに年齢別、人種別に集計するステップ、を実行させるプログラムである。
【0016】
本発明における第3の請求項に係る発明は、ビデオカメラで撮影した映像データから顔面の特徴を抽出して性別、年齢及び人種の識別が可能な不特定多数者を特定する手段を備え、コンピュータによって性別、年齢別及び人種別ごとの人数を集計実行しその結果をコンピュータの表示装置に表示する不特定多数者集計処理システムにおけるコンピュータに、前記デジタルビデオカメラで撮影した映像データから総人数をカウントする機能、前記映像データから性別ごとの人数をカウントする機能、前記映像データから年齢別ごとの人数をカウントする機能、前記各カウントした結果を集計処理する機能、前記性別ごとにカウントした人数をさらに年齢別、人種別に集計する機能、を実行させるプログラムを記憶することを特徴とする不特定多数者集計処理システムに用いられる情報記憶媒体である。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る上記第1及び第2の発明により、ビデオカメラで撮影した動画の映像データから総人数をカウントし、それらの映像データから性別ごとの人数をカウントし、不特定多数者の総人数の集計とともに、性別、年齢別、さらに人種別に迅速かつ高精度に集計することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
【実施例】
【0019】
添付の図面を参照して、以下に、本発明に係る不特定多数者の集計処理の実施の形態を説明する。なお、以下の図中の符号は、同一機能及び同一装置については同一の符号を用いて説明する。
【0020】
【図1】
は本発明に係る入場者確認処理システムの構成を示すブロック図である。図中、1はビデオカメラ、2はビデオカメラ1の動画映像データを変換するA/D変換装置、3は映像データを記憶できる記憶装置、4は処理装置、5は液晶又はプラズマなどのディスプレイ表示装置、6はマウス及びキーボードなどの入力装置である。
【0021】
【図2】
は本発明に係る他の実施形態を示す、ネットワークによる入場者確認処理システムを示すブロック図であり、ビデオカメラ1を各入場口に0A01、0B02、0C03、0D04のように複数台設置する。各ビデオカメラ1の各映像データはネットワーク及びA/D変換装置2を介してホスト側の記憶装置3へ記録し、ホスト側処理装置4により映像データを処理するシステムを示すブロック図である。
【0022】
【図3】
は本発明に係る処理部4の構成を示すブロック図である。処理部4は、CPU41と、ROM42と、RAM43と、外部インターフェース部(I/F)44とから構成する。ビデオカメラ1の映像データは、画像圧縮機能を備えるA/D変換装置2を介して記憶装置3(例えばHDD)に記録される。
【0023】
なお、多人数の画像解析処理が必要な大規模のイベント会場において、映像データの処理容量が処理部4の能力を超えるような場合に備えて、ビデオカメラ1からの映像をA/D変換装置2を介して記憶装置3に蓄積される動作とは非同期に処理部4から蓄積されたデータを読み込むことにより、仮に、処理内容が処理部4の能力を超える場合でも、一端記憶装置3からのデータ読み込みを停止することにより、遅延処理を可能とする。これにより、多人数の画像解析処理が必要になった場合でも、画像処理が可能となる。もし、このような機能がない場合は、処理部4を必要以上に高性能にしなければならなくなる。
【0024】
本発明におけるビデオカメラで撮影した映像データの顔認証の技術は、株式会社東芝製顔認証装置「FacePass」(登録商標)又はオムロンフィールドエンジニアリング株式会社製の顔認証又はウォーク型顔認証システムなどを使用する。本発明は、これらの顔認証装置又は顔認証システムにおけるデータを処理部3を介して、顔の特徴から、性別、年代、又は人種を集計し処理される。
【0025】
ビデオカメラ1が撮影した動画の映像は、撮影した時刻順に記憶装置3へ記録する。メタデータとして映像データを記憶装置3へ格納する。
【0026】
さらに、記憶装置3には、図4に示すように、性別特徴データ部3Aと、年齢特徴データ部3B、さらに、人種特徴データ部3C、さらに判別不能データ部3Dに分けて格納するようにしてもよい。また、データをテキストデータとして、性別データ、年齢データ、人種データ、性別判定不能データ、年齢判別不能データ、人種判別不能データとして処理部4を介して記憶装置3へ記録してもよい。
【0027】
映像データを、テキストデータ化する場合は、データに判定記号が付される。例えば、男性の判定結果データの判定記号「M」とし、女性の判定結果の判定記号「W」としてそれらM若しくはWを付して記録する。さらに、年齢記号の判定記号を「Y」とし、人種の判定記号は地域別に、欧米系を「AU」、アフリカ系を「AF」、アジア系「EJ」、南米系「SA」として判定記号を付ける。なお、性別の特定が不能な場合は「SZ」、年齢の特定が不能な場合は「YZ」、人種の特定が不能の場合は「NZ」、そして性別、年齢、人種いずれも特定不能の場合は「ZZ」のように判定記号を付ける。
【0028】
テキストデータは、例えば、1番目に2005年8月16日午前10時00分00秒に「10代」「欧米系」「女性」を映像データが特定した場合は、記憶装置2へ「2005.08.1710:00:00Y20 W AU」として記録する。2番目は、2005年8月16日午前10時00分02秒に「10代」「欧米系」「男性」として記録される。を映像データが特定した場合は、記憶装置2へ「2005.08.1710:00:00Y20 W AU」として記録する。3番目は、2005年8月16日午前10時15分03秒に「10代」「アジア系」「女性」として記録される。4番目は少し時間おいて2005年8月16日午前10時28分04秒に「10代」の「アジア系」「女性」として記録される。6000番と6001番目の場合は、2005年8月16日午前13時04分00秒と2005年8月16日午前13時04分01秒に、年齢、性別、及び人種が不明として記録される。それらは、順次、映像データからのデータを、以下のように記憶装置3へ記録される。
1 2005.08.16 10:00 01 Y10 W AU
2 2005.08.16 10:00:02 Y10 M AU
3 2005.08.16 10:15:03 Y10 W EJ
4 2005.08.16 10:28:04 Y10 W EJ
5 2005.08.16 10:43:05 Y10 W EJ



100 2005.08.16 10:58:00 Y10 M EJ
101 2005.08.16 11:04:01 Y10 M EJ


6000 2005.08.16 13:04:00 YZ SZ NZ
6001 2005.08.16 13:04:01 YZ SZ NZ


33000 2005.08.16 16:30:00 Y30 M EJ
33001 2005.08.16 16:39:01 Y50 M EJ
33002 2005.08.16 16:44:02 Y40 M EJ
33003 2005.08.16 16:52:03 Y30 M EJ

【0029】
CPU41は、記憶装置3に格納した性別特徴データ部3A、年齢特徴データ部3B、人種特徴データ部3C、さらに判別不能データ部3DのデータをRAM43へ一時記録し、同様にCPU41を介してROM42又は記憶装置3に格納したプログラムによりデータ集計処理する。集計処理結果は、随時、表示装置5へ表示される。
【0030】
例えば、10〜11時のように各時間帯ごとに来場又は通過した人数をテキストデータから検索し、検索したデータを性別ごとに集計し、その結果をグラフ化処理する(図7参照)。
【0031】
各時間帯ごとに来場又は通過した人数をテキストデータから検索し、検索したデータを年代ごとに集計し、その結果をグラフ化処理する(図8参照)。
【0032】
さらに、各時間帯ごとに来場又は通過した人数をテキストデータから検索し、検索したデータを国別ごとに集計し、その結果をグラフ化処理する(図9参照)。
【0033】
次に、本発明に係る集計処理動作例を図4に示すフローチャートにより説明する。
【0034】
映像データの読込みを開始する(S1)。次に読込んだ映像データから性別、年齢、人種の判定結果データを確認する(S2)。
【0035】
性別を判定するステップ(S2A〜S2C)において、判定可能な場合は映像データに判定記号を付ける(S3)。判定不可能の場合(NO)は、性別判定不能記号SZを記入する。
【0036】
次に、年齢別を判定するステップにおいて、判定可能な場合は映像データに判定記号を付ける(S4)。判定不可能の場合(NO)は、年齢別判定不能記号YZを記入する。
【0037】
さらに、人種別を判定するステップにおいて、判定可能な場合は映像データに判定記号を付ける(S5)。判定不可能の場合(NO)は、人種別判定不能記号NZ記号を記入する。
【0038】
集計処理ステップにおいて、上記S1からS4のステップで第2の記憶装置34の記録し記入した各データ(テキストデータ)を表形式データに取込み集計処理を実行する(S6)。
【0039】
S6において集計処理した表形式データ(図6参照)は、さらにグラフ化(図7から図9参照)し、表示装置5へ表示することも可能である(S7)。
【0040】
(他の実施例1)
本発明の他の実施例は、本発明のビデオカメラ1は、高精細のデジタルビデオとすることも可能である。
【0041】
(他の実施例2)
図2に示すように、本発明に係るネットワークによる入場者確認処理システムの場合は、ビデオカメラ1と設置場所を識別できる記号を、例えば0A01、0B02、0C03、0D04を付して複数台設置する。例えば「0A01」は、「0A」は設置場所、「01」はビデオカメラの識別記号とする。また、入場口が複数ある野球場等その他イベント会場において、各入場口にも入場口ごとに識別コードを設定し、同様に、各ビデオカメラにも識別コードを付して各入場口とビデオカメラとを対応させるようにしてもよい。例えば、正面入場口、東側入場口、西側入場口、南側入場口、北側入場口と数ヶ所ある場合は、正面入場口を0A、東側入場口を0E、西側入場口を0W、南側入場口を0S、北側入場口を0Nとそれぞれの入場口に識別記号を付けるようにしてもよい。そして、正面入場口0Aに設置したビデオカメラのコードを0A01、東側入場口0E設置したビデオカメラのコードを0E02、西側入場口0W設置したビデオカメラのコードを0W03、南側入場口0Sに設置したビデオカメラのコードを0S04、北側入場口0Nに設置したビデオカメラのコードを0N05のように識別記号を付ける。以下の実施例に示す、1番目のデータは、2005年8月16日午前10時00分00秒に「10代、女性、日本人が正面入場口から入場したことを示す。2番目のデータも正面入場口から10代、男性、日本人が入場したデータであることを示す。100番目は北側入場口から10代、男性、日本人が入場したデータであることを示す。各入場口からの入場者を撮影した映像データは、順次、上記本発明に係る実施形態例に従って次のように記録される。
1 0A01 2005.08.16 10:00:01 Y10 W EJ
2 0A01 2005.08.16 10:00:02 Y10 M AU
3 0A01 2005.08.16 10:00:03 Y10 W EJ
4 0A01 2005.08.16 10:00:04 Y10 W EJ

100 0N05 2005.08.16 10:10:00 Y10 M EJ
101 0N05 2005.08.16 10:00:01 Y10 M EJ
同様に、201番目のデータは2005年8月16日午前10時00分00秒に西側入場口から、「10代、女性、日本人」が入場した場合の入場者のデータであることを示す。202番目のデータは、2005年8月16日午前10時00分00秒に西側入場口から、「10代、男性、欧米人」が入場した場合の入場者のデータであることを示す。203番目のデータは、2005年8月16日午前10時00分00秒に東側入場口から「10代、女性、日本人」が入場した場合の入場者のデータであることを示す。また、204番目は同時刻に北側入場口から「10代、女性、日本人」が入場した場合の入場者のデータであることを示す。そして5000番目と5001番目のデータは、2005年8月16日14時00分00秒と01秒に西側入場口から「年齢、性別、人種不明」の人物が入場したことを示す。映像データは、上記本発明に係る実施形態例に従って次のように処理される。
201 0W03 2005.8.16 10:00:01 Y10 W EJ
202 0W03 2005.8.16 10:00:02 Y10 M AU
203 0E02 2005.8.16 10:00:03 Y10 W EJ
204 0N04 2005.8.16 10:00:04 Y10 W EJ


5000 0E02 2005.8.16 14:00:00 YZ SZ NZ
5001 0F02 2005.8.16 14:00:01 YZ SZ NZ

【0042】
(他の実施例3)
本発明による発明ビデオカメラ1が撮影を開始すると、映像データはA/D変換装置2を介して記憶装置3へ撮影時刻とともに記録し、動画の映像データは画像圧縮処理された状態で記憶装置3へ記録する。 記録された映像データはCPU41の負荷に合わせて、随時遅延読み込みを行い、処理を行うことができる。
【0043】
(他の実施例4)
本発明に係る動画の映像データは、人物のダブルカウントを防止するため、顔認識を行った後は移動の軌跡を追従する。これにより、同一人物の2重カウントを防止する。
【発明の効果】
【0044】
本発明によれば、入場口又は通路等の任意の位置に設置したビデオカメラによる動画の映像データから、不特定の数百、数千人の通行者又は入場者の人数のカウントするとともに、それら個々人の性別、年代、人種別に、円滑かつ簡単に集計処理できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0045】

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオカメラで撮影した映像データから顔面の特徴を抽出して性別、年齢及び人種の識別が可能な不特定多数者を特定したデータを処理する処理システムにおいて、
前記映像データを変換する手段と、
該変換手段により変換された映像データを格納する手段と、
映像データを性別、年齢別及び人種別ごとの人数を集計する手段と、
該集計手段により集計したデータを表示する手段と、
外部インターフェース手段と、を備えることを特徴とする不特定多数者の人数を集計処理するシステム。
【請求項2】
デジタルビデオカメラで撮影した映像データから顔面の特徴を抽出して性別、年齢及び人種の識別が可能な不特定多数者を特定する手段を備え、コンピュータによって性別、年齢別及び人種別ごとの人数を集計実行しその結果をコンピュータの表示装置に表示する不特定多数者集計処理システムにおいて、当該コンピュータに、
前記デジタルビデオカメラで撮影した映像データから総人数をカウントするステップ、
前記映像データから性別ごとの人数をカウントするステップ、
前記映像データから年齢別ごとの人数をカウントするステップ、
前記各カウントした結果を集計処理するステップ、
前記性別ごとにカウントした人数をさらに年齢別、人種別に集計するステップ、
を実行させるプログラム。
【請求項3】
デジタルビデオカメラで撮影した映像データから顔面の特徴を抽出して性別、年齢及び人種の識別が可能な不特定多数者を特定する手段を備え、コンピュータによって性別、年齢別及び人種別ごとの人数を集計実行しその結果をコンピュータの表示装置に表示する不特定多数者集計処理システムにおけるコンピュータに、
前記デジタルビデオカメラで撮影した映像データから総人数をカウントする機能、
前記映像データから性別ごとの人数をカウントする機能、
前記映像データから年齢別ごとの人数をカウントする機能、
前記各カウントした結果を集計処理する機能、
前記性別ごとにカウントした人数をさらに年齢別、人種別に集計する機能、
を実行させるプログラムを記憶することを特徴とする不特定多数者集計処理システムに用いられる情報記憶媒体。

【図1】本発明に係る不特定多数者確認処理システムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明に係るネットワークによる入場者確認処理システムを示すブロック図。
【図3】本発明に係る記憶装置2の構成を示すブロック図。
【図4】本発明に係る第2の記憶装置34へのデータ格納部を示すブロック図。
【図5】本発明の動作例を示すフローチャート図
【図6】本発明に係る集計処理データ図
【図7】本発明に係る性別集計処理結果をグラフ化した図
【図8】本発明に係る年代別集計処理結果をグラフ化した図
【図8】本発明に係る国籍別集計処理結果をグラフ化した図
【符号の説明】
【0046】
1はビデオカメラ、
2はA/D変換装置
3は記憶装置
4は処理装置
5は表示装置
6は入力装置
41はCPU
42はROM
43はRAM
44は外部インターフェース部(I/F)
【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2007−58828(P2007−58828A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−278687(P2005−278687)
【出願日】平成17年8月26日(2005.8.26)
【出願人】(000108362)東芝パソコンシステム株式会社 (9)
【Fターム(参考)】