説明

映写用スクリーン立て

【課題】本発明は、液晶プロジェクターにより反射投影ができ、スクリーンサイズが約12〜30インチ程度が可能で、スクリーン立てが約A5〜B3サイズ程度に折り畳まれる構造簡単で、安価につく映写用スクリーン立てを提供する。
【解決手段】縁枠11を形成して映写用スクリーン20を裏付けした板10と、背面板30とを備え、前記背面板30が、その一端を前記映写用スクリーン板10の一端に外折り又は内折りして第1折目31を形成して連設し、続いて第2折目32を内折りに形成し、第3折目33を内折り又は外折りに形成して、前記映写用スクリーン板10の裏面に着脱可能に取りつけ、前記背面板30により前記映写用スクリーン板10を直立できるようにしたもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、卓上で使用される映写用スクリーン立てに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶プロジェクターを投影する場合の卓上用の映写用スクリーンは、特開2006−72291号公報に示すように、40インチ以上のロール巻き自立型のものが主流であった。しかし、少人数に対する説明の場合は、40インチ以上の映写用スクリーンは必要でなく、30インチ程度で充分で、また、壁を使って投影する場合は、壁の凹凸、汚損やテーブルの移動などが問題となることが多く、外来者には利用しにくい。さらに、従来のロール巻き自立型のものは、高価で、比較的大きく、重く、女性や老齢者の負担が大きく、その上、携帯に不便であった。そこで本発明者は、最近LEDを採用した手のひらサイズの小型プロジェクターが出現したことから、小型、軽量かつ簡単に折り畳んで収容でき、迅速容易に卓上に置いて使用できる極めて簡便な卓上型スクリーン立てを開発することに成功した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−72291号公報
【特許文献2】特開平09−230503号公報
【特許文献3】特開平09−230505号公報
【特許文献4】特開平10−48749号公報
【特許文献5】特開2003−15226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、液晶プロジェクターにより反射投影ができる映写用スクリーン立てを提供するものである。
また、本発明は、スクリーンサイズが約12〜30インチ程度が可能で、スクリーン立てが約A5〜B3サイズ程度に折り畳まれる映写用スクリーン立てを提供するものである。
さらに、本発明は、構造簡単で、安価につく映写用スクリーン立てを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明映写用スクリーン立ての請求項1の発明は、上記課題を達成するため、図示するように、縁枠11を形成して映写用スクリーン20を裏付けした板(以下、単に映写用スクリーン板という。)10と、背面板30とを備え、前記背面板30により前記映写用スクリーン板10を直立できるようにしたものである。
また、本発明映写用スクリーン立ての請求項2の発明は、上記課題を達成するため、図示するように、請求項1記載の発明において、前記背面板30が、その一端を前記映写用スクリーン板10の一端に外折り又は内折りして第1折目31を形成して連設し、続いて第2折目32を内折りに形成し、第3折目33を内折り又は外折りに形成して、前記映写用スクリーン板10の裏面に着脱可能に取りつけたものである。
また、本発明映写用スクリーン立ての請求項3の発明は、上記課題を達成するため、図示するように、前記背面板30Bが、第1背面板31Bと第2背面板32Bとを備え、第1背面板31Bは、その一端を前記映写用スクリーン板10の一端に外折り又は内折りする第1折目311Bを形成して連設し、第2背面板32Bは、糊付片321Bと、折目3221Bにより内折りされて2つ折りできるようにした中折片322Bと、糊付片323Bからなり、糊付片321Bは第1背面板31Bの他端の裏面に貼着されると共に、折目3201Bにより外折り又は内折りされて中折片322Bの一端に連設し、中折片322Bの他端は折目3202Bにより外折り又は内折りされて糊付片323Bを映写用スクリーン板10の他端に貼着されてなるものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、板状に映写用スクリーンを折り畳んで携帯でき、使用時には、卓上で迅速にスクリーンを直立し、液晶プロジェクターでスクリーンの前方から投光してスクリーンに映像を投影することができ、構造簡単、小型かつ安価に製作できる上に、液晶プロジェクターの小型化と相俟って携帯性、軽量性その他の実用的価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1−1】本発明実施例の使用状態の斜視図である。
【図1−2】図1−1の使用状態の別の斜視図である。
【図1−3】図1−1の折り畳んだときの斜視図である。
【図1−4】図1−1の裏面からみた展開図である。
【図1−5】図1−1の表面からみた展開図である。
【図2−1】本発明の別の実施例の使用状態の斜視図である。
【図2−2】図2−1の閉じた状態の斜視図である。
【図2−3】図2−1の平面図である。
【図2−4】図2−1の別の使用状態の斜視図である。
【図2−5】図2−4の閉じた状態の斜視図である。
【図2−6】図2−4の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明映写用スクリーン立てを実施するための最良の形態が実施例1及び実施例2に示されている。
【実施例1】
【0009】
本発明映写用スクリーン立ての実施例1が図1−1乃至図1−5に示されている。
本発明実施例1の映写用スクリーン立ては、映写用スクリーン板10と背面板30とからなる。
映写用スクリーン板10は、合成樹脂又は厚紙製の縁枠11と合成樹脂フィルム製の反射形映写用スクリーン20とを備え、縁枠11の裏面に映写用スクリーン20を裏付けしている。
背面板30は、合成樹脂又は厚紙からつくられ、映写用スクリーン板10の短辺側の一端に第1折目31を形成して第1折片301を連設し、続いて第2折目32を形成して第2折片302を連設し、引続いて、第3折目33を形成して第3折片303を連設している。映写用スクリーン板10の裏面と背面板30の第3折片303とに、いわゆるマジックテープからなる接合部材のフックテープ42とループテープ43をそれぞれ貼着している。
また、映写用スクリーン板10の背面板30が連設されていない反対側の縁枠11の表面に接合部材のループテープ41が貼着している。
従って、映写用スクリーン立てを使用するときは、図1−3に示すように、閉じた映写用スクリーン立ての背面板30のフックテープ42をループテープ41からはがし、図1−1に示すように、背面板30の第1折片301を第1折目31を介して開き、続いて第2折片302を第2折目32を介して開いて、映写用スクリーン板10の裏側へ回し、第3折片303を第3折目33を内折りしてフックテープ42を映写用スクリーン板10の裏面のループテープ43に接合すれば、映写用スクリーン板10は、机上又は床上に直立できる。また、第3折目33を外折りできるようにして、図1−1及び図1−2の一点鎖線で示すように、フックテープ42を映写用スクリーン板10の裏面のループテープ43に接合することもできる。
映写用スクリーン立てを折り畳むときは、第3折片303のフックテープ42をループテープ43からはがし、第3折片303をスクリーン板10からはがして、第1折片301を第2折片302、第3折片303と共に、映写用スクリーン板10の表面に折り重ねて、フックテープ42とループテープ41とを接合すれば、折り畳みができ、閉じた状態を維持することができる。
【実施例2】
【0010】
本発明映写用スクリーン立ての実施例2が図2−1乃至図2−6に示されている。
本発明実施例2の映写用スクリーン立ては、映写用スクリーン板10と背面板30Bとからなる。
映写用スクリーン板10の構成は、本発明実施例1と同じであるので、詳細説明は省略する。
背面板30Bは、合成樹脂又は厚紙からつくられ、第1背面板31Bと第2背面板32Bとからなっている。第1背面板31Bは、その一端を映写用スクリーン板10の一端に内折りする第1折目311Bを形成して連設し、第2背面板32Bは、図2−3に示すように、糊付片321Bと、折目3221Bにより内折りされて2つ折りできるようにした中折片322Bと、糊付片323Bとを設け、糊付片321Bは第1背面板31Bの他端の裏面に貼着されると共に、折目3201Bにより外折りされて中折片322Bの一端に連設され、中折片322Bの他端は折目3202Bにより外折りされて糊付片323Bに連設されると共に、糊付片323Bは、映写用スクリーン板10の他端の裏面に貼着されている。
映写用スクリーン板10の他端の裏面と第1背面板31Bの他端の裏面とに、接合部材のループテープ41とフックテープ42それぞれが貼着している。
また、図2−4乃至図2−6に示すように、中折片322Bの折目3201Bと第2折目3202Bを内折りして、糊付片321Bと糊付片323Bをそれぞれ連設して、第1背面板31Bの他端の裏面と映写用スクリーン板10の他端の裏面にそれぞれ貼着することもできる。
従って、映写用スクリーン立てを使用するときは、第1背面板31Bのフックテープ42をループテープ41からはがし、第1背面板31Bを第1折目311Bを介して開くと共に、第2背面板32Bを折目3221Bを介して開けば、映写用スクリーン立ては、机上又は床上に直立できる。映写用スクリーン立てを折り畳むときは、第1背面板31Bを第1折目311Bを内折りして閉じ、第2背面板32Bを折目3221Bを内折りして閉じて、フックテープ42とループテープ41を接合すれば、折り畳みができる。
【産業上の利用可能性】
【0011】
本発明品は、小型、軽量、折り畳み可能で量産できる。
【符号の説明】
【0012】
10 映写用スクリーン板
20 映写用スクリーン
30、30B 背面板
31 第1折目
32 第2折目
33 第3折目
31B 第1背面板
311B 第1折目
32B 第2背面板
3201B、3202B、3221B 折目
321B、323B 糊付片
322B 中折片



【特許請求の範囲】
【請求項1】
縁枠(11)を形成して映写用スクリーン(20)を裏付けした板(以下、単に映写用スクリーン板という。)(10)と、背面板(30)とを備え、前記背面板(30)により前記映写用スクリーン板(10)を直立できるようにしたことを特徴とした映写用スクリーン立て。
【請求項2】
前記背面板(30)が、その一端を前記映写用スクリーン板(10)の一端に外折り又は内折りして第1折目(31)を形成して連設し、続いて第2折目(32)を内折りに形成し、第3折目(33)を内折り又は外折りに形成して、前記映写用スクリーン板(10)の裏面に着脱可能に取りつけたことを特徴とした請求項1記載の映写用スクリーン立て。
【請求項3】
前記背面板(30B)が、第1背面板(31B)と第2背面板(32B)とを備え、第1背面板(31B)は、その一端を前記映写用スクリーン板(10)の一端に外折り又は内折りする第1折目(311B)を形成して連設し、第2背面板(32B)は、糊付片(321B)と、折目(3221B)により内折りされて2つ折りできるようにした中折片(322B)と、糊付片(323B)からなり、糊付片(321B)は第1背面板(31B)の他端の裏面に貼着されると共に、折目(3201B)により外折り又は内折りされて中折片(322B)の一端に連設し、中折片(322B)の他端は折目(3202B)により外折り又は内折りされて映写用スクリーン板(10)の他端に貼着されてなることを特徴とした請求項1記載の映写用スクリーン立て。



【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図1−4】
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【図1−5】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図2−3】
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【図2−4】
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【図2−5】
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【図2−6】
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【公開番号】特開2011−227359(P2011−227359A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−98430(P2010−98430)
【出願日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(000104515)キソ化成産業株式会社 (14)
【Fターム(参考)】