説明

時刻補正装置及び時刻補正方法

【課題】 時計内部に標準時刻を取得する構成を付加しなくとも、常に正確な時刻を取得できるように、工場出荷時に時計を補正できるようにする。
【解決手段】 時刻補正装置は、受信回路3で受信された標準時刻を時計部に送信し、この後カウント時間経過後に、時計部で計時された時計時刻を取得し、この時計時刻と標準時刻との差分時間に基づいた時刻補正データを演算装置7で演算して時計部に送信する。時計部では、標準時刻を受信すると時計されている時刻を標準時刻にし、その後時計時刻要求に応じてその時点で計時されている時計時刻を送信する。さらに時刻補正データを受信すると、この時刻補正データを記憶し、この後、時刻補正データで定められた周期で計時される時計時刻を補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時刻補正装置及び時刻補正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
時計は工場出荷時に一旦正確な時刻に合わせるが、現在時計の基準クロック発生源として用いられている水晶振動子は、月差数秒〜十数秒の誤差を生じるため、使用を続けていると次第に時刻がずれてきて、修正操作が必要となる。
【0003】
このため、後で修正操作が必要ないように正確な時刻を取得するための種々の提案が従来からなされている。
例えば、特許文献1には、定期的に標準時の時刻信号を受信し、前回受信時から今回受信時の間に当該時計の歩進量を検知して標準時との歩進誤差を算出すると共に、今回受信時における時刻表示誤差を検出して所定の修正期間で標準時に到達する修正クロックを算出し、修正期間の間は当該修正クロックによって歩進させ、修正期間終了後は前記歩進誤差を補正した補正クロックにて歩進させるようにした時計が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、標準電波を受信する受信部と、水晶発振回路を用いた時計部と、標準電波に重畳された標準時刻信号を用いて時計部がカウントする内部時刻信号を校正する時刻制御部とを含み、時刻制御部は、内部時刻信号と標準時刻信号との偏差を求めこれを記憶して標準電波が受信できない際に記憶された偏差を用いて内部時刻信号の校正を行う構成が開示されている。
【0005】
さらに特許文献3には、放送に付加された時刻データを用い、この値と、マイコンクロックをカウントして得た時刻の値とを比較し、その差分からマイコンクロックの誤差の値を得る構成が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−140595公報
【特許文献2】特開2007−022429公報
【特許文献3】特開2001−153979公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
いずれの特許文献に記載された構成においても、標準時刻にて時計内部で計時される現在時刻を修正するものであるから、正確な時刻は得られる。
このためには標準時刻を外部から取得する必要がある。特許文献1及び2においては、時刻情報を含む標準電波を受信して標準時刻を取得する構成であり、また特許文献3は、放送波を受信する構成である。
【0008】
しかしながら、このような構成を時計内部に設けることは、時計自体のコストアップとなるばかりでなく、腕時計に適用する場合は、こうした構成を付加することは時計本体の大型化につながる。そして、標準電波や放送波を受信する受信回路は、時刻を計時する時計本体の回路と比べて消費電流が大きく、電源電池を消耗させてしまうという問題もある。
さらに、ユーザの使用環境によっては、標準電波や放送波をうまく受信できない事態も生じ、こうなると正確な時刻の取得が保証できなくなる。
【0009】
本発明の目的は、時計内部に標準時刻を取得する構成を付加しなくとも、常に正確な時刻を取得できるように、工場出荷時に時計を補正できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記目的を達成するために、現在時刻を計時する計時手段と、供給される時刻補正データに基づき計時手段で計時された現在時刻を修正する時刻補正手段と、供給される時刻情報を現在時刻として前記計時手段にセットする時刻セット手段と、前記計時手段により計時された現在時刻を送信するとともに外部より時刻及び時刻補正データを受信する送受信手段と、を有する時計の時刻補正装置であって、標準時刻を取得する標準時刻取得手段と、前記標準時刻取得手段が取得した標準時刻情報を前記時計に送信する第1の送信手段と、前記標準時刻を送信した時点から所定時間経過後に、前記時計からの現在時刻を受信する受信手段と、前記標準時刻を送信した時点から所定時間経過後に、前記標準時刻取得手段が再度取得した標準時刻と前記受信手段により受信された時刻との差分時間に基づいて時刻補正データを演算する演算手段と、この取得された時刻補正データを前記時計に送信させる第2の送信手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
また、前記標準時刻取得手段は、時刻情報を含む標準電波を受信し、当該受信された標準電波に含まれる時刻情報を標準時刻として取得することが望ましい。
【0012】
また、前記演算手段は、前記標準時刻と現在時刻との差分時間から前記時計の計時手段にて計時される現在時刻の最小桁を修正すべき周期を時刻補正データとして演算し、前記時刻修正手段は、前記送受信手段により受信された周期で、前記計時手段にて計時されている現在時刻の最小桁を修正することが望ましい。
【0013】
さらに、現在時刻を計時する計時手段と、供給される時刻補正データに基づき計時手段で計時された現在時刻を修正する時刻補正手段と、供給される時刻情報を現在時刻として前記計時手段にセットする時刻セット手段と、前記計時手段により計時された現在時刻を送信するとともに外部より時刻及び時刻補正データを受信する送受信手段と、を有する時計の時刻補正方法であって、標準時刻を取得し、この取得された標準時刻情報を前記時計に送信し、前記標準時刻を送信させた時点から所定時間経過後に、再度標準時刻を取得させるとともに前記時計からの現在時刻を受信し、この再度取得された標準時刻と現在時刻との差分時間に基づき刻補正データを演算し、この演算された時刻補正データを前記時計に送信させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明における時刻補正装置を用いれば、時計内部に標準時刻を取得する構成を付加しなくとも、常に正確な時刻を取得できるように、工場出荷時に時計を補正することができる。
しかも時計内部にこのような標準時刻を取得する構成を付加する必要がなくなることから、時計自体のコスト低減や小型化に貢献できる。さらには、従来では標準時刻取得の度に電源電池を消耗させていたが、このような消耗もなくなるため、電池の長寿命化につながる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施形態に係る時刻補正装置のブロック図である。
CPU1は、この時刻補正装置全体の動作を制御するものである。メモリ2は、このCPU1のプログラムを記憶するエリアやワークエリア、さらには、取得された標準時刻を記憶するエリアも有する。
受信回路3は接続されたアンテナ(図示せず)を有し、時刻情報を含む標準電波を受信する回路であり、復調回路4は、受信された標準電波から標準時刻としての時刻情報を取り出す回路である。
本実施形態においては、標準電波を受信して標準時刻を取得する構成であるが、標準時刻を刻む標準時計から直接時刻を取得してもよいし、放送波を受信して、そこに含まれる標準時刻情報を取得してもよい。
【0017】
CPU1には、装置を動作開始・停止させるスイッチを含む入力装置5、CPU1にて処理された情報を表示させるための表示装置6も接続されている。
また、演算装置7は、取得された標準時刻と時計が計時した現在時刻との差分時間(時刻誤差)に基づいて時刻補正用のデータを演算するものである。
本実施形態においては、演算装置7を独立に設けているが、もちろんCPU1の処理によりこの演算装置7で行なわれる演算を行なうように構成してもよい。
さらに、送受信回路8は、時刻補正が行なわれる時計とでデータの送受信を行なうための回路であり、無線であっても、有線であってもよい。
【0018】
図2は、本実施形態の時刻補正装置により補正される時計のブロック図である。
CPU10は、時刻の計時及び修正等、全体の処理動作を司るものであり、表示装置11は、この計時された時刻を表示するものであり、入力装置12は、ユーザによる時刻の修正を行なうためのスイッチを含む。
【0019】
そして送受信回路13は、時刻補正装置とでデータの送受信を行なうものであり、メモリ14は、この送受信回路13により受信された時刻補正データ等を記憶するためのものである。
【0020】
図3は、図2のCPU1の処理動作を示すフローチャートである。
このフローチャートは、標準時刻の送信、時計時刻の転送要求、時刻補正データの送信の順に処理を行なうが、これらの処理を順番に説明する。
[標準時刻の送信]
まず、受信回路3及び時刻演算回路4により受信された標準電波から標準時刻信号を取得させる(ステップS1)。この標準時刻信号は、例えば日本では、2つの送信所(福島県及び佐賀県)より、タイムコードで振幅変調した40kHz及び60kHzの長波標準電波が送出されている。このタイムコードは、正確な時刻の分の桁が更新される毎即ち1分毎に、1周期60秒のフレームで送出されている。
【0021】
続いて、時計部からの時計時刻を受信したか否か判別する(ステップS2)。最初の状態においては、時計時刻は受信していないので、ステップS3進み、時刻補正データがあるか否かの判別を行う。ここにおいても、まだ時刻補正データは演算されていないので、ステップS4に進み、受信回路3及び時刻演算回路4により、1周期60秒のフレームの標準時刻の取得を完了するまでまつ。
【0022】
ここで標準時刻の取得が完了したら、ステップS5に進み、時計部に対して標準時刻を送信するモードにあるか否か判別する。最初の状態では、まず時計部に標準時刻を送信しなければならないため、ステップS6に進み、受信回路3及び時刻演算回路4により取得された標準時刻をメモリ2に記憶する。
この後、カウント時間をセットする(ステップS7)。このカウント時間は、本実施形態では、24時間に設定されている。もちろんこのカウント時間はこれに限らず、標準時刻と比べて時計部で計時される時刻に明確に誤差が出るまでの時間であればよい。続いて転送フラグをオンにする(ステップS8)。
【0023】
そして、転送フラグがオンか否か判別する(ステップS9)。この状態では転送フラグがオンであるから、まず転送フラグをオフにし(ステップS10)、メモリ2にストアされている標準時刻を送受信回路8を介して時計部2に送信する(ステップS11)。
このように、まず時計部に対して標準時刻の送信が行なわれる。
【0024】
[時計時刻の転送要求]
この後、再びステップS1の処理に戻り、標準時刻の受信を行なう。この状態においても、ステップS2において時計時刻の受信は行なわれないので、ステップS3にそのまま進み、時刻補正データの有無を判断する。ここにおいても、前回と同様に時刻補正データはないので、標準時刻の受信終了を待つ(ステップS4)。標準時刻の受信が終了すると、標準時刻の送信モードであるか否か判別する(ステップS5)。この状態においては、標準時刻の送信は終了しているので、ステップS6〜S8の処理を行なわずにステップS9に進む。
【0025】
ステップS9において、この状態では転送フラグがオンでないので、ステップS12に進み、ステップS4にて受信された標準時刻を現在時刻として、メモリ2にストアされている標準時刻と比較する。この比較による両時刻の差時間が、ステップS7でセットされたカウント時間(24時間)であるか否か判別する(ステップS13)。ここでカウント時間に到達していない場合はステップS14に進み、要求フラグがオンか否か判別される。この状態においては、要求フラグがオンでないため、ステップS1の処理に戻る。
【0026】
このステップS1から上述の処理を繰り返していると、現在時刻つまり受信された標準時刻とストアされている標準時刻との差時間が24時間となり、ステップS11においてセットされたカウント時間と同一と判断される。この場合は、ステップS15に進み、時計時刻転送要求のコマンドを作成する。続いて要求フラグをオンにして(ステップS16)、ステップS14に進む。
ここでは要求フラグがオンであるから、ステップS17に進み、要求フラグをオフにする。そしてステップS11に進み、送受信回路8を介してステップS15で作成された時計時刻転送要求のコマンドを時計部に送信する。
【0027】
[時刻補正データの送信]
時計部に対して時計時刻転送要求のコマンドを送信した後、再びステップS1からの処理に戻り、続いてステップS2において時計部からの時計時刻を受信したか否かを判別する。受信を判別しなかった場合は、ステップS3〜S5、S9、S12〜S14、そしてS1の処理を繰り返す。
ステップS2において、時計時刻を受信したと判断すると、ステップS18に進み、受信されている標準時刻と時計時刻とに基づいて演算装置7で時刻補正データを演算させる。
【0028】
演算装置においては、まずステップS1で受信された標準時刻と時計部から送信されてきた時計時刻との差分時間を演算する。
ここにおいて、受信される標準電波に含まれるタイムコードで表わされる標準時刻は時分単位の時刻であり、秒単位の時刻データは含まれない。しかしながら、このタイムコードは、パルス幅変調されたパルスが毎秒生成する1周期60秒のフレームで構成されており、ステップS1の処理時に受信回路3が分の桁上がり時から数えて何個目のパルスを受信したかを判別すれば、標準時刻の秒単位までの時刻がわかる。
【0029】
ここでもし、時計時刻が24時間で3秒の時間遅れが生じているとすると、1秒間に3÷86400=0.00003472222秒遅れることになる。
これを時計部の時刻表示の最小桁単位に相当する時間が、例えば1/100秒までとすると、86400÷3×0.01=288秒となり、288秒毎に時計部にて計時される時計時刻を0.01秒進めればよいことになる。
演算装置7は、この時計部での時刻表示の最小桁単位を定期的に補正する周期、及び遅れあるいは進みを表わすデータを時刻補正データとして演算する。
【0030】
このステップS18にて、時刻補正データが演算されると、ステップS3に進む。この状態では時刻補正データが存在するので、ステップS3では補正データありと判別され、ステップS19にて転送フラグをオンとする。
この後ステップS9に進み、転送フラグがオンであるので、ステップS10に進む。ここで、転送フラグをオフにし、続いてステップS11にて時刻補正データを時計部に送信する。
【0031】
以上のように、時刻補正装置は、受信された標準時刻をまず時計部に送信し、この時点からセットされたカウント時間経過後に、時計部での計時された時計時刻を要求して取得し、この取得された時計時刻とこの時点で受信された標準時刻との差分時間に基づいた時刻補正データを演算して時計部に送信する処理を行なう。
【0032】
図4は、時計部のCPU10の処理動作を示すフローチャートである。
まず、時刻補正装置より送信される標準時刻を受信したか否か判別する(ステップS20)。受信された場合は、計時されている時計時刻を、この受信された標準時刻にセットする(ステップS21)。そして、時刻の計時を行い(ステップS22)、この計時された時刻を表示装置11に表示する(ステップS23)。
この後、通信フラグがオンか否か判別する(ステップS24)。この状態では通信フラグはオンでないので、再びステップS20の処理に戻る。
【0033】
ステップS20で標準時刻が受信されないと判断された場合は、ステップS25に進み、時刻補正装置から時計時刻要求のコマンドを受信したか否か判別する。ここで受信したと判別されると、ステップS26に進み、計時されている時刻を時計時刻として取得する。続いて通信フラグをオンにする(ステップS27)。この後、時刻補正データが、メモリ14にストアされていのか否か判定する(ステップS28)。この状態ではまだストアされていないので、ステップS22に進む。
【0034】
そして、時刻の計時を行い、この計時された時刻を表示装置11に表示する(ステップS23)。この後、通信フラグがオンか否か判別する(ステップS24)。この状態では通信フラグはオンであるので、ステップS29に進み、通信フラグをオフする。そして送受信回路13を介して時計時刻を時刻補正装置に送信する(ステップS30)。この後、再びステップS20の処理に戻る。
【0035】
ステップS25において時計時刻要求コマンドが受信されない場合は、ステップS31に進み、時刻補正データが受信されたか否か判別する。ここで受信されたと判別されると、受信された時刻補正データをメモリ14にストアする(ステップS32)。続いてステップS28に進み、時刻補正データの有無を判別する。この状態においては、時刻補正データがメモリ14にストアされているため、ステップS33に進む。
【0036】
ここで、時刻補正データは、計時される時刻の最小単位桁を補正する周期及び遅れか進みかを表わすものであり、この補正のタイミングか否かを判別する。例えばこの最小単位桁が1/100秒で、時刻補正データが288秒とすると、前回の補正タイミングから288秒経過したか否かの判別を行い、補正タイミングであると判別された場合のみ、計時時刻を補正する(ステップS34)。この補正は、上述のように最小単位桁が1/100秒であるなら、遅れ/進みのデータに基づき0.01秒計時時刻を進ませるかあるいは遅らせる。
この後は、ステップS22に進み、時計時刻の計時及び表示を行ってステップS20の処理に戻る。
【0037】
ステップS31にて時刻補正データの受信がされていない場合は、そのままステップS28に進む。ここで時刻補正データがストアされていないなら、そのままステップS22に進み時刻の計時及び表示が行われるが、時刻補正データがあり、かつ補正タイミングであるなら、再び上述のような時刻補正を行ってからステップS22に進む。
【0038】
このように、時計部では、時刻補正装置からの標準時刻を受信すると計時されている時計時刻を標準時刻にセットし、その後時計時刻要求のコマンドを受信すると、その時点で計時されている時計時刻を送信する。さらに時刻補正データを受信すると、この時刻補正データを記憶し、この後、時刻補正データで定められた周期で計時される時計時刻を補正する。
【0039】
以上の構成を有することにより、本実施形態においては、時計部で標準時刻を受信する構成を有しなくとも常に正確な時刻を計時できるようになる。
しかもこの時刻補正装置による時刻補正データの送信を工場出荷時に行なえば、その後もこの時刻補正データに基づいて、所定周期で自動的に時刻を修正するので、ユーザは、時刻用基準クロックの誤差によって生じる時刻誤差を修正する必要がなくなる。
【0040】
本実施形態においては、時刻補正データに基づいた周期で、計時された時刻を補正する構成としているが、時刻を補正する方法はこれに限定されるものではない。時刻を計時する基準となるクロックの周波数を修正するように構成することも、もちろん可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る時刻補正装置のブロック図である。
【図2】図2は、本実施形態の時刻補正装置により補正される時計のブロック図である。
【図3】図3は、図2のCPU1の処理動作を示すフローチャートである。
【図4】図4は、時計部のCPU10の処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
1 CPU
2 メモリ
3 受信回路
4 時刻演算回路
5 入力装置
6 表示装置
7 演算装置
8 送受信回路
10 CPU
11 表示装置
12 入力装置
13 送受信回路
14 メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計時刻を計時する計時手段と、供給される時刻補正データに基づき計時手段で計時された時計時刻を修正する時刻補正手段と、供給される時刻情報を時計時刻として前記計時手段にセットする時刻セット手段と、前記計時手段により計時された時計時刻を送信するとともに外部より時刻及び時刻補正データを受信する送受信手段と、を有する時計の時刻補正装置であって、
標準時刻を取得する標準時刻取得手段と、
前記標準時刻取得手段が取得した標準時刻情報を前記時計に送信する第1の送信手段と、
前記標準時刻を送信した時点から所定時間経過後に、前記時計からの現在時刻を受信する受信手段と、
前記標準時刻を送信した時点から所定時間経過後に、前記標準時刻取得手段が再度取得した標準時刻と前記受信手段により受信された時刻との差分時間に基づいて時刻補正データを演算する演算手段と、
この取得された時刻補正データを前記時計に送信させる第2の送信手段と、
を有する時刻補正装置。
【請求項2】
前記標準時刻取得手段は、時刻情報を含む標準電波を受信し、当該受信された標準電波に含まれる時刻情報を標準時刻として取得する請求項1に記載の時刻補正装置。
【請求項3】
前記演算手段は、前記標準時刻と現在時刻との差分時間から前記時計の計時手段にて計時される現在時刻の最小桁を修正すべき周期を時刻補正データとして演算し、
前記時刻修正手段は、前記送受信手段により受信された周期で、前記計時手段にて計時されている現在時刻の最小桁を修正する請求項1記載の時刻補正装置。
【請求項4】
現在時刻を計時する計時手段と、供給される時刻補正データに基づき計時手段で計時された現在時刻を修正する時刻補正手段と、供給される時刻情報を現在時刻として前記計時手段にセットする時刻セット手段と、前記計時手段により計時された現在時刻を送信するとともに外部より時刻及び時刻補正データを受信する送受信手段と、を有する時計の時刻補正方法であって、
標準時刻を取得し、
この取得された標準時刻情報を前記時計に送信し、
前記標準時刻を送信させた時点から所定時間経過後に、再度標準時刻を取得させるとともに前記時計からの現在時刻を受信し、
この再度取得された標準時刻と現在時刻との差分時間に基づき刻補正データを演算し、
この演算された時刻補正データを前記時計に送信させる、時刻補正方法。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−25831(P2010−25831A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−189294(P2008−189294)
【出願日】平成20年7月23日(2008.7.23)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】