説明

時計及び時計用コンピュータプログラム

【課題】 過去から未来における時間の中で今現在自分が居る時間的な位置が何処なのか、視覚的に一目で確認することができる仕組みを提供する
【解決手段】 過去の時点を表す設定時点と、未来の時点を表す設定時点を受け付け記憶する。そして、過去の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時し、過去の設定時点から未来の設定時点までの時間に対する上記カウントアップ時間の割合を、連続的に変化する物理量に換算し、所定のタイミングで所定時間のみ所定の形態で表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時計及びコンピュータを時計として機能させるためのコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メッセージを表示してユーザへ知らせる機能を有する時計としては、例えば、温度、湿度、気圧等の環境データを測定し、測定した環境データに急激な環境変化等が生じていると判断すると、その環境に見合ったメッセージとして、高温・多湿で熱中症になる可能性があることや、温度及び湿度が共に低く風邪をひく可能性があること等を表示し、使用者に健康を損なう可能性があることを報知する時計が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
一方、予め設定された過去の時点からもしくは未来の時点までの時間を表示する機能を有する時計としては、例えば、個人的な生涯の出来事、例えば、結婚又は出生、の経過時間を測定し、その経過時間や関連する個人の名前を表示するようにした時計(特許文献2参照)や、出生日を入力セットすることにより、生まれてから現在まで生きてきた日数を日毎に加算表示する機能や、人生の予定日を入力セットすることにより、現在からその日までの日数を日毎に減算表示するようにした時計(特許文献3参照)が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−50285号公報
【特許文献2】特開2000−46975号公報
【特許文献3】特開平11−211866号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の時計は、環境データを測定することによってその環境に見合ったメッセージや、生まれてから現在まで生きてきた日数または現在から予定日までの日数を演算してその日数を単に表示するようにしたものであって、これらの表示は、何れも時計が具備する計時手段によって測定した時間データに関連してメッセージを表示したり、予め設定された日時に関連性のあるメッセージを表示することはできなかった。
【0006】
また、そのリマインドメッセージを表示するため領域を設け、そこにリマインドを常時表示させることも考えられるが、常時表示されていたのでは、見る側にとって煩わしいばかりか、見慣れてしまいリマインド作用も低減してしまうという問題があった。
また、画面上に表示内容が多くなりすぎることにより、見た目にも煩雑さがましてしまい、インタフェースとして好ましくないという問題があった。
【0007】
また、従来の仕組みでは、ユーザにとって有用なメーセージを表示したとしても、メッセージと時間とを関連つけることはできなかった。そのため、自分のビジョン、初心、また親などの先人にたいしてメッセージを伝え、これによりその時々の想いを喚起させることも出来なかった。
【0008】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであって、時計が有する計時手段によって測定した時間データに関連したメッセージを表示したり、予め設定された将来の日時に関連性のあるメッセージを表示することで、ユーザにリマインドさせることのできる仕組みを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、過去から未来における時間の中で今現在自分が居る時間的な位置付けを、視覚的に一目で確認することができる仕組みを有する時計を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、本発明の一の観点にかかる時計は、時刻を計時する計時手段と、過去の時点を表す第1の設定時点及び、未来の時点を表す第2の設定時点を記憶する第1の記憶手段と、上記計時手段を参照して、上記第1の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時するカウントアップ手段と、上記第1の設定時点から第2の設定時点までの時間に対する上記カウントアップ時間の割合を、連続的に変化する物理量に換算する換算手段と、上記計時手段により計時された時刻を表す針及び、上記換算された物理量を、それぞれ時計の表示盤上に所定の形態で表示する表示手段と、を有し、上記表示手段は、上記物理量を所定のタイミングで所定時間のみ表示させる、ことを特徴とする。
【0011】
ここで、第1の設定時点とは、新たな物事の始まりによりカウントアップを開始する月日のことであり、たとえば、誕生日や死亡日、創立日、開店日などを言う。また、第2の設定時点とは、目標として掲げた物事が完結するまでのカウントダウンを開始する月日のことであり、たとえば、自ら決めた寿命(天寿日)や出産予定日、免許証更新日、受験日などを言う。そして、目標として掲げた物事は、その項目を自ら入力したり、予め決められた項目の中から選択したりするようにしてもよい。
【0012】
これにより、過去から未来における時間の中で今現在自分が居る時間的な位置が何処なのか確認することができる。
【0013】
また、換算手段にて換算された第1の設定時点から第2の設定時点までの時間に対する上記カウントアップ時間の割合は、たとえば、これを角度に換算し、上記表示盤上に換算された角度を示す針として表示するようにする。この際、角度を示す針は、時刻を表す針とは異なる形態で表示する。
【0014】
また、カウントアップ時間の割合を示す針は、角度によって(すなわち、カウントアップ時間の割合によって)色が変わるようにしたり、複数の項目(たとえば、プロジェクト)毎に色や形を変えて表示したりしてもよい。
さらに、換算した割合の表示は前記時計様の針に限らず、螺旋状(渦巻き状)に表示し、内側もしくは外側に向かってカウントアップ時間の割合が変化するようにしたり、砂時計様に表示し、上方から下方に向かって砂が落ちるようにカウントアップ時間の割合が変化するようにしたりしてもよい。
【0015】
また、本発明は、上記時計において、第1の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時するカウントアップ手段の代わりに、第2の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時するカウントダウン手段を有し、換算手段にて、上記第1の設定時点から第2の設定時点までの時間に対する上記カウントダウン時間の割合を連続的に変化する物理量に換算するようにしてもよい。
【0016】
このカウントダウン時間の割合をカウントアップ時間の割合と同様に表示するようにしても、過去から未来における時間の中で今現在自分が居る位置が何処なのか確認することができる。
【0017】
また、本発明の別の観点にかかる時計は、所定の情報を表示する表示手段と、時刻を計時する計時手段と、過去の時点を表す第1の設定時点を記憶する第1の記憶手段と、上記計時手段を参照して、上記第1の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時するカウントアップ手段と、複数のメッセージを記憶する第2の記憶手段と、上記カウントアップ時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記第2の記憶手段に記憶されているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する抽出手段と、上記抽出されたメッセージを表示手段と、を有することを特徴とする。
【0018】
ここで、メッセージは、カウントアップの開始後、経過日時に応じて提供するその時期に有用となる各情報であり、たとえば、ある一定の時期までにしなければならない手続や、揃えておかなければならない物、連絡しなければならない情報などを言う。また、メッセージは、時間の経過と共にアドバイス内容が変化する名言至言や、故事、偉人の言葉、親の言葉、四字熟語などであっても良い。さらに、メッセージは、英単語などの学習内容と言った時間の経過と共に修得必要度が増すものや、占いと言った時間の経過と共に結果内容が変化するものであっても良い。なお、メッセージによっては表メッセージと裏メッセージに分け、最初表メッセージが表示され、表示部を選択する(たとえば、マウスでクリックする)ことにより、表メッセージの解説や訳文を裏メッセージとして表示させても良い。
【0019】
また、メッセージの抽出は、予め決めた日時、たとえば、毎日0時と12時などの設定されたタイミングで行うようにする。したがって、1日1回の抽出であっても良いし、1日4回の抽出、1時間毎の抽出であっても良い。
【0020】
これにより、単に経過日時を確認するだけのカウントアップ時計でなく、経過日時に応じて必要となる時間データに関連する有用なメッセージを適宜提供することが可能となる。
【0021】
また、本発明は、上記時計において、第1の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時するカウントアップ手段の代わりに、第2の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時するカウントダウン手段を有し、カウントダウン時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記第2の記憶手段に記憶されているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出し、表示するようにしてもよい。
【0022】
これにより、単に残日時を確認するだけのカウントダウン時計でなく、やはり残日時に応じて必要となる時間データに関連する有用なメッセージを適宜提供することが可能となる。
【0023】
また、本発明は、上記時計において、第1の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時するカウントアップ手段と共に、第2の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時するカウントダウン手段を有し、カウントアップ時間又はカウントダウン時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記第2の記憶手段に記憶されているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出し、表示するようにしてもよい。
【0024】
これにより、経過日数や残日時に応じて必要となる時間データに関連する有用なメッセージ、たとえば、出産まではカウントダウンによる情報を提供し、出産後は生育に応じたカウントアップによる情報を適宜提供することが可能となる。
【0025】
また、本発明のさらに別の観点にかかる時計は、時刻を計時する計時手段と、過去の時点を表す第1の設定時点及び、未来の時点を表す第2の設定時点を記憶する第1の記憶手段と、上記計時手段を参照して、上記第1の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時するカウントアップ手段と、上記計時手段を参照して、上記第2の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時するカウントダウン手段と、上記第1の設定時点から第2の設定時点までの時間に対する上記カウントアップ時間の割合を、連続的に変化する物理量に換算する換算手段と、上記計時手段により計時された時刻を表す針及び、上記換算された物理量を、それぞれ時計の表示盤上に所定の形態で表示する表示手段と、所定の情報を表示する表示手段と、複数のメッセージを記憶する第2の記憶手段と、上記カウントアップ時間又はカウントダウン時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記第2の記憶手段に記憶されているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する抽出手段と、上記抽出されたメッセージを、表示手段と、を有し、上記表示手段は、上記物理量を所定のタイミングで所定時間のみ表示させる、ことを特徴とする。
【0026】
また、本発明は、上記時計において、第1の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時するカウントアップ手段の代わりに、第2の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時するカウントダウン手段を有し、換算手段にて、上記第1の設定時点から第2の設定時点までの時間に対する上記カウントダウン時間の割合を連続的に変化する物理量に換算するようにしてもよい。
【0027】
また、本発明は、上記時計において、表示されたメッセージを承認する情報を受け付けるメッセージ承認受付手段を更に有し、前記第2の記憶手段は、上記メッセージ承認手段で受け付けた承認情報と当該メッセージとを関連付けて記憶し、前記抽出手段は、上記メッセージ承認手段で承認情報を受け付けたか否かを判別し、承認情報を受け付けたと判断した時に、前記第2の記憶手段に記憶されているメッセージから当該メッセージを除いたメッセージを抽出し、前記表示手段は、上記抽出されたメッセージと共に、上記メッセージを承認する情報を受け付ける受付ボタンを、上記表示手段に表示させるようにしてもよい。
【0028】
これにより、承認情報を受け付けたメッセージは表示させないようにすることで、当該メッセージを除いた他のメッセージの表示サイクル(頻度)を短くして、メッセージに対して表示の重み付けを行うことができる。
【0029】
また、本発明は、上記時計において、表示されたメッセージを承認する情報を受け付けるメッセージ承認受付手段と、メッセージの表示時間中に上記メッセージ承認手段で承認情報を受け付けなかったメッセージを記憶する第3の記憶手段を更に有し、前記第2の記憶手段は、上記メッセージ承認手段で承認情報を受け付けていないことを示す未承認情報と当該メッセージとを関連付けて記憶し、前記抽出手段は、上記メッセージ承認手段で承認情報を受け付けたか否かを判別し、承認情報を受け付けていないと判断した時に、前記第2の記憶手段に記憶されているメッセージから当該メッセージを除いた新たなメッセージを抽出し、前記表示手段は、前記第3の記憶手段を参照して、当該第3の記憶手段にメッセージが記憶されていると判断した時に、当該メッセージと上記新たに抽出されたメッセージとを時間的に分けてそれぞれ表示すると共に、上記メッセージを承認する情報を受け付ける受付ボタンを、上記表示手段に表示させるようにしてもよい。
【0030】
これにより、承認情報を受け付けていないメッセージを再度表示させるようにすることで、当該メッセージの表示サイクル(頻度)を多くして、メッセージに対して表示の重み付けを行うことができる。
【0031】
また、本発明は、上記各時計において、所定のメッセージ及び当該メッセージを表示する際の表示条件としての表示タイミングの入力を受け付ける表示タイミング受付手段を更に有し、前記第2の記憶手段には、受け付けたメッセージ及び表示条件を関連付けて記憶し、前記抽出手段は、前記計時手段を参照して、上記メッセージの表示タイミングになったか否かを判別し、表示タイミングになったと判断した時に、上記第2の記憶手段に記憶されている所定のメッセージを抽出し、前記表示手段は、上記抽出されたメッセージを上記表示手段に表示させるようにしてもよい。
【0032】
これにより、所定のメッセージを入力した所望の表示タイミングに合わせて表示することができる。したがって、自分で入力したメッセージを、子孫に対して予め登録された時期に合わせて表示することができる。
【0033】
また、本発明は、上記各時計において、使用者を識別する識別情報を記憶する第4の記憶手段を更に有し、前記表示条件には、メッセージを表示する相手の識別情報を更に含み、前記抽出手段は、上記第4の記憶手段に記憶されている使用者の識別情報が、前記表示条件として登録されている識別情報に適合するか否かを判別して、適合するメッセージを抽出するようにしてもよい。
【0034】
これにより、所定のメッセージを特定の人に対して表示することができる。したがって、自分で入力したメッセージを、特定の人である子孫のみに対して表示することができる。
【0035】
また、本発明の一の観点にかかる時計用コンピュータプログラムは、計時手段により計時された時刻を表す針を時計の表示盤上に表示する手段を有する時計に、予め設定された過去の時点から未来の時点までの時間に対する現在時間の割合を表示することを実行させるためにコンピュータを、過去の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、未来の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、上記過去の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時する手段、上記過去の設定時点から未来の設定時点までの時間に対する上記カウントアップ時間の割合を、連続的に変化する物理量に換算する手段、上記換算した物理量を、所定のタイミングで所定時間のみ所定の形態で表示する手段、として機能させるものである。
【0036】
また、本発明の他の観点にかかる時計用コンピュータプログラムは、計時手段により計時された時刻を表す針を時計の表示盤上に表示する手段を有する時計に、予め設定された過去の時点から未来の時点までの時間に対する現在時間の割合を表示することを実行させるためにコンピュータを、過去の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、未来の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、上記未来の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時する手段、上記過去の設定時点から未来の設定時点までの時間に対する上記カウントダウン時間の割合を、連続的に変化する物理量に換算する手段、上記換算した物理量を、所定のタイミングで所定時間のみ所定の形態で表示する手段、として機能させるようにしたものである。
【0037】
また、本発明のさらに他の観点にかかる時計用コンピュータプログラムは、複数のメッセージを予め記憶するメッセージ記憶手段を有する時計に、所定のメッセージを表示することを実行させるためにコンピュータを、過去の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、上記過去の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時する手段、上記カウントアップ時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記メッセージ記憶手段に記憶しているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する手段、上記抽出したメッセージを表示する手段、として機能させるようにしたものである。
【0038】
また、本発明のさらに他の観点にかかる時計用コンピュータプログラムは、複数のメッセージを予め記憶するメッセージ記憶手段を有する時計に、所定のメッセージを表示することを実行させるためにコンピュータを、未来の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、上記未来の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時する手段、上記カウントダウン時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記メッセージ記憶手段に記憶しているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する手段、上記抽出したメッセージを表示する手段、として機能させるようにしたものである。
【0039】
また、本発明のさらに他の観点にかかる時計用コンピュータプログラムは、複数のメッセージを予め記憶するメッセージ記憶手段を有する時計に、所定のメッセージを表示することを実行させるために、コンピュータを、過去の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、未来の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、上記過去の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時する手段、上記未来の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時する手段、上記カウントアップ時間またはカウントダウン時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記メッセージ記憶手段に記憶しているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する手段、上記抽出したメッセージを表示する手段、として機能させるようにしたものである。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、カウントダウン時間の割合やカウントアップ時間の割合を連続的に変化する物理量に換算してアナログ的に表示するので、視覚的に一目で確認することができる。また、この表示を所定時間のみ表示させるようにしたことで、一時的に表示されるだけなので、時計の時間表示を邪魔することなく、リマインド効果を高くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、本発明の一実施の形態として、コンピュータのディスプレイ上に表示された時計の一例について、図面を参照して説明する。
本実施の形態における時計11は、図1に示すアナログ時計表示画面2と、図2に示す情報表示の2つの画面から構成されている。情報表示の際には、図2に示すようにメッセージ画面3、カウント表示画面4及びデジタル時計画面5から構成されている。
【0042】
アナログ時計画面2は、コンピュータのデスクトップに表示するアナログタイプの時計であり、このアナログ時計画面2には、時間を表す短針21と、分を表す長針22と、時計の表示盤(文字盤)23とにより現在時刻をアナログ表示されると共に、カウント針10が表示される。
このカウント針10は、常時は画面上に表示されずに、予め設定されたタイミングで所定時間(例えば、毎分3秒間)のみアナログ時計画面2上に表示される。また、アナログ時計画面2には、その短針21と長針22の軸部に、切替表示ボタン8が設けられている。この切替表示ボタン8は、後述するメッセージ画面3及びカウント表示画面4を開くためボタンであり、このボタンが選択指示されることにより画面が図2の画面に切り替るようになっている。さらに、アナログ時計画面2には、デジタル時計画面5が表示盤23上に表示されるようになっている。このデジタル時計画面5には、現在時刻として、時、分、秒がそれぞれデジタル表示される。
【0043】
メッセージ画面3及びカウント画面4は、あたかも懐中時計が開いたような形態をしている。
メッセージ画面3は、左側に現れるメッセージ表示部である。
このメッセージ画面3は、タイトル表示部31、メッセージ表示部32、メッセージ承認ボタン33から構成されている。
タイトル表示部31には、所定のタイミングで抽出されたメッセージのタイトルが表示される。メッセージ表示部32には、偉人の言葉や英単語、占いと言った所望の情報をメッセージとして表示されるようになっている。また、メッセージ画面3は、メッセージ表示部32に表示されたメッセージ領域の任意の箇所を選択(マウスでクリック)することで、表示されているメッセージに関連付けられている情報、例えば、そのメッセージの解説や意味、翻訳などを切り換えて表示できるようになっている。
メッセージ承認ボタン33は、メッセージ表示部32に表示されたメッセージの内容をユーザが確認したことを入力するためのボタンである。このボタン33が選択指示されることにより、当該メッセージを再度表示させないようにして、まだ承認を受け付けていないメッセージを再度表示させるようにすることで他のメッセージの表示頻度を多くすることができる。
【0044】
カウント表示画面4は、ディスプレイの右側に現れる表示部であり、過去の時点としての誕生日から現在までの経過日数を表す生誕日41や、未来の時点(本例では、自分で設定した天寿日)までの残日数を表す天寿日42、所望行為の経験数としての桜を見られる残回数43、設定プロジェクトまでの残日数44を表示すると共に、このカウント表示画面4を閉じる指示を受け付けるCLOSEボタンが設けられている。
【0045】
デジタル時計画面5は、コンピュータのデスクトップに表示されたアナログ時計画面2上に設けられた表示部である。このデジタル時計画面5は、アナログ表示の時間と同期して現在の時間を表示するようになっている。
【0046】
本実施の形態における時計1は、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)、CPUが実行するコンピュータプログラム、プログラムや所定のデータを記憶するためのRAM(Random Access Memory)などの内部メモリ及びハードディスクドライブなどの外部記憶装置により図4に示した機能ブロックを構成することができる。
図4に示すように、時計1の機能ブロックとしては、計時部11と、換算部12と、抽出部13と、表示制御部14と、メッセージ承認受付部15と、カウントアップ部16aと、カウントアダウン部16bと、第一の記憶部17aと、第二の憶部17bと、第三の記憶部17cと、第四の記憶部17dと、基本情報受付部18と、表示タイミング判別部19をさらに有している。
【0047】
計時部11は、時間を計時する処理を行うクロック手段である。
換算部12は、生誕日(第1の設定時点)から天寿日(第2の設定時点)までの時間に対するカウントアップまたはカウントダウン時間の割合を、連続的に変化する物理量として角度に換算する処理を行う。この計算は、(現在から生誕日又は天寿までの日数)/(生誕日から天寿日までの日数)×360により、時計上に表す角度として計算することができる。
また、換算部12は、設定されたプロジェクトまでの回数を計算する。
本例では、プロジェクトとして桜を見られる回数とそのカウントの基準日(本例では、5月末日)が設定されており、換算部12は、図示しない記憶部に記憶されているカレンダデータを参照して、現在から天寿日までの間に基準日が到来する回数を計算するようになっている。
【0048】
抽出部13は、カウントアップ時間又はカウントダウン時間の変化に同期して、所定のタイミングで後述する第二の記憶部17bに記憶されているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する処理を行う。この抽出処理は、抽出部13が、例えば、メッセージが記憶されている順に従って抽出してもよいし、またランダムにいずれかのメッセージを抽出するようにしてもよい。
また、抽出部13は、第四の記憶部17dに記憶されている使用者の識別情報が、表示条件として登録されている識別情報に適合するか否かを判別して、適合するメッセージを抽出する。
【0049】
表示制御部14は、画面上に時計イメージ、表示盤、針などの画像イメージ及び、抽出されたメッセージ、カウント値などを画面上に表示する処理を行う。これらの画像イメージデータは、コンピュータのハードディスクドライブなどの記憶部に所定の形式で予め記憶されている。
この表示処理は、表示制御部14が、表示盤上の「XII」を基準として、換算された角度に応じた表示板上の位置に、時計様の針形状をしたカウント針10を表示する(例えば、換算した角度が180度であれば表示板の「VI」を示す位置)。そして、予めカウント針10の表示タイミング(例えば、毎日0時と12時)と表示時間(例えば、3秒間)が設定記憶されており、これに基づき、表示制御部14は、計時部11を参照して、カウント針10を予め設定された所定のタイミングで所定時間のみ表示する。
【0050】
カウント針10の表示は、たとえば、図3の(イ)乃至(ハ)に示すことができる。図3(イ)は、時間を表す短針21と、分を表す長針22とにより、現在時刻を表示された状態のアナログ時計画面2であり、通常、アナログ時計画面2はこの状態となっている。そして、所定のタイミングになると、表示制御部14が、図3(ロ)のように浮かび上がるようにカウント針10が徐々に表示し、図3(ハ)のように所定時間だけカウント針10を表示する。その後、所定時間経過すると、図3(ロ)のように再びカウント針10は徐々に消え去り、やがて、図3(イ)のようにカウント針10は表示されず、短針21と長針22とにより現在時刻を表示された状態のアナログ時計画面2となる。
また、表示制御部14はメッセージ表示部32に表示されたメッセージ領域の任意の箇所を選択(マウスでクリック)されたことを判別すると、第二記憶部17bを参照して、現在表示されているメッセージに関連付けられている情報、例えば、現在表示されているメッセージの解説や意味、翻訳などを切り換えて表示するようになっている。
【0051】
メッセージ承認受付部15は、メッセージ画面3の承認ボタン33が選択された否かを判別し、承認情報を受け付ける処理を行う。
【0052】
カウントアップ部16aは、計時手段11を参照して、生誕日から現在時刻まで経過した時間をカウントアップ時間として計時する処理を行う。
カウントアダウン部16bは、計時手段11を参照して、現在時刻から天寿日までの残時間をカウントダウン時間として計時する処理を行う。
【0053】
第一の記憶部17aは、時計使用者の情報を記憶することができる記憶部である。この第一の記憶部17aに記憶されるデータとしては、たとえば、図6に示すように、ユーザの氏名、識別番号、第一設定時点としての生誕日、第二設定時点としての天寿日、プロジェクト名称、プロジェクト日時などがある。
【0054】
第二の記憶部17bは、ユーザに表示する複数のメッセージ及びその関連メッセージとその承認情報とを関連付けて記憶できる記憶部である。第二の記憶部17bには、たとえば、図7に示すように、一のメッセージのタイトルA、その内容としてのメッセージA、メッセージAに関連するメッセージのタイトルB、その内容としてのメッセージB及び承認有無を記憶することができるようになっている。
一例としては、タイトルA及びメッセージAは、メッセージそのもののタイトルや内容であり、タイトルB及びメッセージBは、タイトルA及びメッセージAの解釈や説明、翻訳である。
【0055】
第三の記憶部17cは、メッセージの表示時間中に上記メッセージ承認受付部15で承認情報を受け付けなかったメッセージを記憶する。
第四の記憶部17dは、ユーザを識別する識別情報を記憶する。
なお、これら第一〜第四の記憶部は、同じメモリ又は記憶装置の領域を分けることにより構成してもよい。
【0056】
基本情報受付部18は、カウント表示画面4上に表示するユーザの氏名や生誕日41や、天寿日42の入力を受け付けると共に、桜を見られる残回数43、設定プロジェクトまでの残日数44を演算するための設定プロジェクト日時の入力を受け付ける処理を行う。
この基本情報入力は、たとえば、図5に示す基本情報設定画面7より受け付けられる。基本情報設定画面7には、ユーザの氏名入力ボックス71、ユーザの生誕日入力ボックス72、ユーザの希望天寿日入力ボックス73、設定プロジェクト名称入力ボックス74、及び設定プロジェクト日時入力ボックス75が設けられている。そして、このうち日付を入力する生誕日入力ボックス72、希望天寿日入力ボックス73及び設定プロジェクト日時入力ボックス75は、プルダウンメニューより選択して入力できるようになっている。また、基本情報設定画面7には、基本情報の入力が完了したことを受け付ける完了ボタン76と、入力を中止することを受け付ける中止ボタン77が設けられている。
【0057】
表示タイミング判別部19は、所定のメッセージ及び当該メッセージを表示する際の表示条件としての表示タイミングの入力を受け付ける処理を行う。
【0058】
切替表示ボタン8は、コンピュータのデスクトップに表示されたアナログ時計画面2上に設けられ、メッセージ画面3及びカウント表示画面4を開く切替指示を受付ける処理を行う。
【0059】
次に、上述のような構成の時計11における動作の一例を、図8及び図9を参照し説明する。
まず、カウント針10の出現動作について図8を参照して説明する。なお、通常状態では、計時部11により計時された現在時刻が、図1に示すように針21及び22により、表示制御部14によりアナログ時計として表示され、カウント針10は非表示状態となっているものとする。
図8において、まず、基本情報受付部18にて基本情報が設定されているか否かを判別する(S11)。
判別の結果、基本情報を受け付けていない場合(N)は、再度基本情報を受け付けたか否か判別を繰り返す。
また、判別の結果、基本情報が設定されている場合(Y)は、カウントアップ部16a及びカウントダウン部16bは、計時部11の現在時刻を参照して、カウントアップ時間及びカウントダウン時間を計時する(S12)。
【0060】
次いで、表示タイミング判別部19は、計時部11の現在時刻を参照して、換算値の表示タイミング、即ち本例では計時時刻が毎分0秒となったか否かを判別する(S13)。
判別の結果、表示タイミングでない場合(N)は、引き続き換算値の表示タイミングであるか否か判別を繰り返す。
また、判別の結果、換算値の表示タイミングであると判別された場合(Y)は、換算部12にてカウントアップ時間及びカウントダウン時間の割合を換算する(S14)。これにより本例では、換算部12が、(現在から生誕日又は天寿までの日数)/(生誕日から天寿日までの日数)×360を計算することにより角度に換算する。
【0061】
表示制御部14は、アナログ時計画面2上に、換算値をカウント針10として表示する(S15)。
表示制御部14は、計時部11を参照してカウント針10を表示してから、所定時間(本例では、3秒間)経過したか否か判別する(S16)。
判別の結果、所定時間が経過していない場合(N)は、表示制御部14は、引き続き所定時間が経過するまでカウント針10を表示し、再度所定時間経過したか否か判別を繰り返す。
また、判別の結果、所定時間が経過した場合(Y)は、カウント針10の表示を消去する(S17)。そして、再びS13の処理に戻って、換算値の表示タイミングであるか否か判別を繰り返す。
【0062】
なお、上述の例では、毎回換算値を計算する例について説明したが、例えば、時計1が起動されたタイミングで、換算部12がカウントアップ時間及びカウントダウン時間の割合を角度に換算し、この換算した角度の値をメモリ等に記憶しておき、表示制御部14がメモリに記憶されている角度に基づいて、所定のタイミングで毎回表示させるようにしてもよい。これにより、毎回計算する煩わしさがなくなり、より簡単に構成することができる。
【0063】
次に、メッセージ表示方法の一例を図9を参照して説明する。
図9において、まず、基本情報受付部18にて基本情報が設定されているか否か判別する(S21)。
判別の結果、基本情報が設定されていない場合(N)は、再度基本情報が設定されるまで処理を繰り返す。
また、判別の結果、基本情報が設定されている場合(Y)は、カウントアップ部16a及びカウントダウン部16bは、計時部11の現在時刻を参照して、カウントアップ時間及びカウントダウン時間を計時する(S22)。
【0064】
次いで、表示タイミング判別部19は、計時部11の現在時刻を参照して、換算値の表示切替タイミング、即ち本例では計時時刻が0時又は12時を経過したか否かを判別する(S23)。
判別の結果、メッセージの切替タイミングでない場合には、表示制御部14は、引き続き現在選択され、メモリに記憶されているメッセージを表示する(S24)。
【0065】
また、判別の結果、メッセージの切替表示タイミングである場合(Y)は、抽出部13は、メッセージ記憶部17b参照し、次のメッセージを抽出する(S25)。この抽出は、抽出部13が、所定の順序に従って次のメッセージを選択してもよいし、またランダムに次のメッセージを選択してもよい。またこの際、抽出部13は、承認情報が記憶されているメッセージは選択せずに、承認されていないメッセージを優先的に抽出するようにする。
【0066】
そして、メッセージを抽出した後、表示制御部14がメッセージ画面3上に、抽出したメッセージを表示する(S26)。
次いで、メッセージ承認受付部15が、ユーザからメッセージ承認情報を受け付けたか否か、即ち、画面上の承認ボタン33が選択指示されたか否か判別する(S27)。
その結果、メッセージ承認受付部15がメッセージ承認情報を受け付けた場合(Y)は、メッセージ記憶部17bに当該メッセージのメッセージ承認情報を記憶する(S28)。
そして、再びメッセージの表示タイミングであるか否か判別を繰り返す(S23)。一方、メッセージ承認情報を受け付けていない場合(N)は、引き続きメッセージの表示タイミングであるか否か判別を繰り返す(S23)。
【0067】
このように、上述の例に拠れば、生誕日という過去の一時点から、天寿日という未来の一時点までの時間の流れにおける、経過割合、即ち現在の時間的な位置をカウント針10により視覚的に認識することができるようになる。
また、カウント針10は、常時は非表示状態となっており、所定のタイミングで所定の時間のみ表示されることから、通常はユーザが現在時刻をみる邪魔になることがない。また常時表示されていると、ユーザが慣れてしまいリマインド機能が低減するが、所定のタイミングで定期的に表示されることで、ユーザへのリマインド効果を高めることができる。
【0068】
また、カウント針10の色、形状などの形態を短針21及び長針22とは異なるようにしてもよい。これにより、ユーザはカウント針10を明らかに認識することができ、見やすくなるとともに、リマインド効果も高くすることができる。
【0069】
また、上述の例では、表示するメッセージを予め第二記憶部17bに記憶しておく例について説明したが、これにかぎらずユーザが自分のメッセージを登録できるようにしてもよい。
この場合、例えば、メッセージ登録受付部を設け、このメッセージ登録受付部が登録したメッセージと、計時部11を参照してその登録時刻、及び登録ユーザの識別情報を関連付けて記憶してもよい。
そして、抽出部13が、当該登録されたメッセージのうち、ユーザの第四記憶部に設定されたユーザ識別情報に適合する(例えば、識別情報が一致する又は識別情報の所定桁数が一致する)登録メッセージのみを抽出するようにしてもよい。
これにより、登録メッセージを登録したユーザ、又はそれに関連するユーザにのみ当該登録メッセージを表示させることができる。これにより、例えば、自分で過去に登録したメッセージを再度確認したり、また親子などで親から子供(識別情報の所定桁数が一致するユーザ)へのみメッセージを伝えることができる。
なお、これに加えて、メッセージを伝えるタイミングを設定し、抽出部13が当該設定されたタイミングになったときに、メッセージを抽出するようにしてもよい。
【0070】
上述の例では、カウントアップ時間とカウントダウン時間の両方をカウントする場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カウントアップ又はカウントダウンのいずれか一方のみ計時するものでもよい。
【0071】
上述の例では、カウント針10を表示する例について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、砂時計などの画像を表示して、残っている砂の量と落ちた砂の量とで表示するようにしてもよい。またDNAの模式図のように二重螺旋状の画像のうち、光っている部分と光っていない部分、あるいは色が変わっている部分の割合によって、表示するようにしてもよい。
【0072】
上述の例では、いわゆるパーソナルコンピュータなどでコンピュータプログラムを実行して時計とする例について説明したが、本発明はこれに限らずコンピュータを内蔵した時計用のプログラムとしても適用することができる。
また、これらコンピュータプログラムをCD−ROMなどの媒体に記憶して取引することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の一実施の形態に係る時計の第一表示部を示す図。図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る時計の第二および第三表示部を示す図。
【図3】本発明の一実施の形態に係るカウント針を表示する場合の変遷を示した図。
【図4】本発明の一実施の形態に係る時計において、基本情報を設定する画面を示す図。
【図5】本発明の一実施の形態に係る時計の構造を概略的に説明するブロック図。
【図6】本発明の一実施の形態に係る時計の第一記憶部の構造を示す一例。
【図7】本発明の一実施の形態に係る時計の第二記憶部の構造を示す一例。
【図8】本発明の一実施の形態に係る時計において、カウント針を表示する手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施の形態に係る時計において、メッセージを表示する手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0074】
1・・・時計、2・・・第一表示部、3・・・第二表示部、4・・・第三表示部、5・・・第4表示部、7・・・基本情報設定画面、8・・・切替表示ボタン、10・・・カウント針、11・・・計時部、12・・・換算部、13・・・抽出部、14・・・表示制御部、15・・・メッセージ承認受付部、16a・・・カウントアップ部、16b・・・カウントアダウン部、17a・・・第一の記憶部、17b・・・第二の憶部、17c・・・第三の記憶部、17d・・・第四の記憶部、18・・・基本情報受付部、19・・・表示タイミング判別部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
時刻を計時する計時手段と、
過去の時点を表す第1の設定時点及び、未来の時点を表す第2の設定時点を記憶する第1の記憶手段と、
上記計時手段を参照して、上記第1の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時するカウントアップ手段と、
上記第1の設定時点から第2の設定時点までの時間に対する上記カウントアップ時間の割合を、連続的に変化する物理量に換算する換算手段と、
上記計時手段により計時された時刻を表す針及び、上記換算された物理量を、それぞれ時計の表示盤上に所定の形態で表示する表示手段と、を有し、
上記第表示手段は、上記物理量を所定のタイミングで所定時間のみ表示させる、
ことを特徴とする時計。
【請求項2】
時刻を計時する計時手段と、
過去の時点を表す第1の設定時点及び、未来の時点を表す第2の設定時点を記憶する第1の記憶手段と、
上記計時手段を参照して、上記第2の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時するカウントダウン手段と、
上記第1の設定時点から第2の設定時点までの時間に対する上記カウントダウン時間の割合を、連続的に変化する物理量に換算する換算手段と、
上記計時手段により計時された時刻を表す針及び、上記換算された物理量を、それぞれ時計の表示盤上に所定の形態で表示する表示手段と、を有し、
上記表示手段は、上記物理量を所定のタイミングで所定時間のみ表示させる、
ことを特徴とする時計。
【請求項3】
時刻を計時する計時手段と、
過去の時点を表す第1の設定時点を記憶する第1の記憶手段と、
上記計時手段を参照して、上記第1の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時するカウントアップ手段と、
複数のメッセージを記憶する第2の記憶手段と、
上記カウントアップ時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記第2の記憶手段に記憶されているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する抽出手段と、
上記抽出されたメッセージを表示させる表示手段と、
を有することを特徴とする時計。
【請求項4】
時刻を計時する計時手段と、
未来の時点を表す第2の設定時点を記憶する第1の記憶手段と、
上記計時手段を参照して、上記第2の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時するカウントダウン手段と、
複数のメッセージを記憶する第2の記憶手段と、
上記カウントダウン時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記第2の記憶手段に記憶されているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する抽出手段と、
上記抽出されたメッセージを表示させる表示手段と、
を有することを特徴とする時計。
【請求項5】
時刻を計時する計時手段と、
過去の時点を表す第1の設定時点及び、未来の時点を表す第2の設定時点を記憶する第1の記憶手段と、
上記計時手段を参照して、上記第1の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時するカウントアップ手段と、
上記計時手段を参照して、上記第2の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時するカウントダウン手段と、
複数のメッセージを記憶する第2の記憶手段と、
上記カウントアップ時間又はカウントダウン時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記第2の記憶手段に記憶されているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する抽出手段と、
上記抽出されたメッセージを表示させる表示手段と、
を有することを特徴とする時計。
【請求項6】
時刻を計時する計時手段と、
過去の時点を表す第1の設定時点及び、未来の時点を表す第2の設定時点を記憶する第1の記憶手段と、
上記計時手段を参照して、上記第1の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時するカウントアップ手段と、
上記計時手段を参照して、上記第2の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時するカウントダウン手段と、
上記第1の設定時点から第2の設定時点までの時間に対する上記カウントアップ時間の割合を、連続的に変化する物理量に換算する換算手段と、
上記計時手段により計時された時刻を表す針及び上記換算された物理量を、それぞれ時計の表示盤上に所定の形態で表示する表示手段と、
複数のメッセージを記憶する第2の記憶手段と、
上記カウントアップ時間又はカウントダウン時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記第2の記憶手段に記憶されているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する抽出手段と、
上記抽出されたメッセージを表示させる表示手段と、を有し、
上記表示手段は、上記物理量を所定のタイミングで所定時間のみ表示させる、
ことを特徴とする時計。
【請求項7】
時刻を計時する計時手段と、
過去の時点を表す第1の設定時点及び、未来の時点を表す第2の設定時点を記憶する第1の記憶手段と、
上記計時手段を参照して、上記第1の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時するカウントアップ手段と、
上記計時手段を参照して、上記第2の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時するカウントダウン手段と、
上記第1の設定時点から第2の設定時点までの時間に対する上記カウントダウン時間の割合を、連続的に変化する物理量に換算する換算手段と、
上記計時手段により計時された時刻を表す針及び上記換算された物理量を、それぞれ時計の表示盤上に所定の形態で表示する表示手段と、
複数のメッセージを記憶する第2の記憶手段と、
上記カウントアップ時間又はカウントダウン時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記第2の記憶手段に記憶されているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する抽出手段と、
上記抽出されたメッセージを表示させる表示手段と、を有し、
上記表示手段は、上記物理量を所定のタイミングで所定時間のみ表示させる、
ことを特徴とする時計。
【請求項8】
前記換算手段は、前記第1の設定時点から第2の設定時点までの時間に対する前記カウントアップ時間またはカウントダウン時間の割合を角度に換算し、
前記表示手段は、前記表示盤上に上記換算された角度を示す針として表示する、
請求項1、2、6及び7の何れかに記載の時計。
【請求項9】
前記表示手段は、カウントアップ時間またはカウントダウン時間を表す針を、前記時刻を表す針とは異なる形態で表示する、
請求項8記載の時計。
【請求項10】
表示されたメッセージを承認する情報を受け付けるメッセージ承認受付手段を更に有し、
前記第2の記憶手段は、上記メッセージ承認手段で受け付けた承認情報と当該メッセージとを関連付けて記憶し、
前記抽出手段は、上記メッセージ承認手段で承認情報を受け付けたか否かを判別し、承認情報を受け付けたと判断した時に、前記第2の記憶手段に記憶されているメッセージから当該メッセージを除いたメッセージを抽出し、
前記表示手段は、上記抽出されたメッセージと共に、上記メッセージを承認する情報を受け付ける受付ボタンを表示させる、
請求項3から7の何れかに記載の時計。
【請求項11】
表示されたメッセージを承認する情報を受け付けるメッセージ承認受付手段と、
メッセージの表示時間中に上記メッセージ承認手段で承認情報を受け付けなかったメッセージを記憶する第3の記憶手段を更に有し、
前記第2の記憶手段は、上記メッセージ承認手段で承認情報を受け付けていないことを示す未承認情報と当該メッセージとを関連付けて記憶し、
前記抽出手段は、上記メッセージ承認手段で承認情報を受け付けたか否かを判別し、承認情報を受け付けていないと判断した時に、前記第2の記憶手段に記憶されているメッセージから当該メッセージを除いた新たなメッセージを抽出し、
前記表示手段は、前記第3の記憶手段を参照して、当該第3の記憶手段にメッセージが記憶されていると判断した時に、当該メッセージと上記新たに抽出されたメッセージとを時間的に分けてそれぞれ表示すると共に、上記メッセージを承認する情報を受け付ける受付ボタンを表示させる、
請求項3から7の何れかに記載の時計。
【請求項12】
所定のメッセージ及び当該メッセージを表示する際の表示条件としての表示タイミングの入力を受け付ける表示タイミング受付手段を更に有し、
前記第2の記憶手段には、受け付けたメッセージ及び表示条件を関連付けて記憶し、
前記抽出手段は、前記計時手段を参照して、上記メッセージの表示タイミングになったか否かを判別し、表示タイミングになったと判断した時に、上記第2の記憶手段に記憶されている所定のメッセージを抽出し、
前記表示手段は、上記抽出されたメッセージを表示させる、
請求項3から7の何れかに記載の時計。
【請求項13】
使用者を識別する識別情報を記憶する第4の記憶手段を更に有し、
前記表示条件には、メッセージを表示する相手の識別情報を更に含み、
前記抽出手段は、上記第4の記憶手段に記憶されている使用者の識別情報が、前記表示条件として登録されている識別情報に適合するか否かを判別して、適合するメッセージを抽出する、
請求項12記載の時計。
【請求項14】
計時手段により計時された時刻を表す針を時計の表示盤上に表示する手段を有する時計に、予め設定された過去の時点から未来の時点までの時間に対する現在時間の割合を表示することを実行させるためにコンピュータを、
過去の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、
未来の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、
上記過去の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時する手段、
上記過去の設定時点から未来の設定時点までの時間に対する上記カウントアップ時間の割合を、連続的に変化する物理量に換算する手段、
上記換算した物理量を、所定のタイミングで所定時間のみ所定の形態で表示する手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
計時手段により計時された時刻を表す針を時計の表示盤上に表示する手段を有する時計に、予め設定された過去の時点から未来の時点までの時間に対する現在時間の割合を表示することを実行させるためにコンピュータを、
過去の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、
未来の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、
上記未来の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時する手段、
上記過去の設定時点から未来の設定時点までの時間に対する上記カウントダウン時間の割合を、連続的に変化する物理量に換算する手段、
上記換算した物理量を、所定のタイミングで所定時間のみ所定の形態で表示する手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項16】
複数のメッセージを予め記憶するメッセージ記憶手段を有する時計に、所定のメッセージを表示することを実行させるためにコンピュータを、
過去の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、
上記過去の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時する手段、
上記カウントアップ時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記メッセージ記憶手段に記憶しているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する手段、
上記抽出したメッセージを表示する手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項17】
複数のメッセージを予め記憶するメッセージ記憶手段を有する時計に、所定のメッセージを表示することを実行させるためにコンピュータを、
未来の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、
上記未来の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時する手段、
上記カウントダウン時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記メッセージ記憶手段に記憶しているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する手段、
上記抽出したメッセージを表示する手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項18】
複数のメッセージを予め記憶するメッセージ記憶手段を有する時計に、所定のメッセージを表示することを実行させるためにコンピュータを、
過去の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、
未来の時点を表す設定時点を受け付け記憶する手段、
上記過去の設定時点から経過した時間をカウントアップ時間として計時する手段、
上記未来の設定時点までの残時間をカウントダウン時間として計時する手段、
上記カウントアップ時間またはカウントダウン時間の変化に同期して、所定のタイミングで上記メッセージ記憶手段に記憶しているメッセージのうちから所定のメッセージを抽出する手段、
上記抽出したメッセージを表示する手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−47205(P2006−47205A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−231320(P2004−231320)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(500481732)株式会社メキキ (15)
【Fターム(参考)】