説明

書類ファイル

【課題】台板に接着する基部及び台板との間で書類を挟持する保持部とから成る書類保持板を台板に係着して形成したものは、書類を挟持する機能を有するが、読み終わった次の書類上へ、目印のための付箋がページを捲るごとに移動できる機能は有しない。
【解決手段】ファイル具に書類を綴じて、読み終わった次のページに目印のための付箋が、ページを捲るごとに移動できる機能を、厚紙又は合成樹脂板等の台板で形成されたファイル具の側縁部に、付箋機能を有する舌部を設けたことで実現した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、厚紙又は合成樹脂板等で製作された台板に、付箋機能を有する舌部を設けた書類ファイルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
書類を綴じるための台板で形成されたファイル具の側縁部に、舌部を設けた従来の技術として、特許文献1があったので、図4により説明すると、厚紙又は合成樹脂板等の台板を2つ折りにして成るファイル1の内面側に書類保持板15を設けたもので、台板11に接着する基部16及び台板11との間で書類を挟持する保持部17とから成る書類保持板15を台板11に係着して形成している。
【0003】
【特許文献1】 特開平08−104090号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来の技術にあっては、台板に接着する基部及び台板との間で書類を挟持する保持部とから成る書類保持板を台板に係着して形成したもので、書類を挟持する機能を有するが、読み終わった次の書類ページ上へ、目印のための付箋がページを捲るごとに移動できる機能は有しない課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するため次のような手段を有する、
書類を綴じるための台板で形成されたファイル具の側縁部に、付箋機能を有する舌部を設けた。また、該舌部は、下端に円弧を有する略v字形に形成し、かつ上端には台板の一辺に平行な複数個の屈曲促進加工を施した。また、該舌部は、台板の側縁部を加工して形成した。また、該台板は、紙又は合成樹脂板の帯電防止性を有する材料で製作した。
【発明の効果】
【0006】
以上説明したように本発明の書類ファイルは、書類を綴じるための台板で形成されたファイル具の側縁部に、付箋機能を有する舌部を設けたので、読み終わった次のページに目印のための舌部が、ページを捲るごとに移動でき、次回書類を開くときのページ検索は容易になる。
また、舌部は、台板の側縁部を加工して形成したので安価に製造できる。
また、台板は合成樹脂板の帯電防止性を有する材料で製作したので、静電気による塵埃の付着も防げる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
ファイル具に書類を綴じて、読み終わった次のページに目印のための付箋が、ページを捲ごとに移動できる機能を、台板で形成されたファイル具の側縁部に、付箋機能を有する舌部を設けたことで実現した。
【実施例1】
【0008】
以下、添付図面を基に本発明の実施例を説明すると、図1(a)は、本発明の実施例1の実使用状態を示す正面図であり、図1(b)は、図1(a)の(d)−(d)線より断面した側面図、図1(c)は、図1(b)を1部切り欠いた使用状態を示す側面図である。1は、ファイル具であり厚さ0.2mm程度の半透明のポリプロピレンや塩化ビニール樹脂の縦長の台板11を折り曲げ部10から2つ折りにして、表紙8と裏表紙4とに成し、互いに重なりあった左側辺の接合部9を超音波溶着等で接合して形成する。2は、このファイル具1の上側縁部に台板11の裏表紙4の側縁部を打ち抜き加工して下端に円弧を有し両側部に傾斜を有する略v字形に形成した舌部で、上端には台板11の上側の一辺に平行な複数個の屈曲促進加工3を施している、この屈曲促進加工は、台板11の板厚を減少するような圧縮加工を施して、外部からの屈曲圧力を受けて他の部分より先に曲がり、また曲がり癖が付きやすいように加工したものである、7は、表紙8と裏表紙4との間にセットされた書類で、図2(b)に示すように上端部は前期舌部2の裏面に収めてある、5、6は裏表紙4の右側縁部に一体で形成した見出し部と書類7のページを捲リ易くするための半円形をした切り欠き部である。
【0009】
次に図1、より作用を説明すると、表紙8と裏表紙4との間にセットされた書類7のページを捲リ始めると、書類7の上端が舌2部の傾斜辺を摺動して、この舌部2を上方に押し上げた後、下端の円弧より外れる、つぎに、この舌部2は弾性で元の形状に復帰し、読み終わった次のページの書類上へ図1(c)に示すように移動できる、この舌部2は目印のための付箋作用があり、書類7の次に読むときのページ検索が便利に行える書類ファイルを実現できる。
また、台板11は合成樹脂板の帯電防止性を有する即ち表面固有抵抗の小さな材料で製作したので、静電気による塵埃の付着も防げる。
【0010】
次に、図2(a)、図2(b)により、実施例2を説明すると、図2(a)は、本発明の実施例2の実使用状態を示す正面図であり、図2(b)は、図2(a)の(e)−(e)線より断面した側面図である、横長の台板11を折り曲げ部10から2つ折りにして、表紙8と裏表紙4とに成し、裏表紙4には実施例1と同様の舌部2と見出し部5と書類7のページを捲リ易くするための半円形をした切り欠き部6を設ける、左端部には書類7を綴じる為の孔13,13ヲ穿設している、14は薄い板金製の止め金具である。
この止め金具14で孔13のあいた書類7を台板11に綴じたあと、舌部2を書類7の上端面にセットして準備は完了する、書類7を捲ることにより実施例1と同様の作用効果が得られる。
【0011】
次に、図3(a)、図3(b)により、実施例3を説明すると、図3(a)は、第3実施例の実使用状態を示す正面図であり、図3(b)は、図3(a)の(f)−(f)線より断面した側面図である、横長の台板11を折り曲げ部10から2つ折りにして、表紙8と裏表紙4とに成し、互いに重なりあった下側辺の接合部9を超音波溶着等で接合してこのファイル具を形成する、2は、このファイル具1の右側縁部に台板11の裏表紙4の側縁部を延在して、下端に円弧を有し両側部に傾斜を有する略v字形に打ち抜き加工して形成した舌部でこの舌部2の根元には、台板11の右側の一辺に平行な複数個の屈曲促進加工3を施すとともに、この屈曲促進加工3に平行にU字状の曲げ加工をしている、他の部分は実施例1と同じ構成である。書類7は、表紙8と裏表紙4との間にセットされ右端部は舌部2の裏面に収めてある、書類7のページを捲リ始めると、書類7の右端が舌2部の下面を摺動して、左端の円弧より外れる、次に、この舌部2は弾性で元の形状に復帰し読み終わった次のページの書類上へ図3(b)に示すように移動できる、実施例1と同じ書類7のページ検索が便利に行える書類ファイルを実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0012】
ファイル具に書類を綴じて、読み終わった次のページに目印のための付箋が、ページを捲ごとに移動できる機能を、台板で形成されたファイル具の側縁部に、付箋機能を有する舌部を設けたことで一般に使用されるファイル具に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の構成と実使用状態示をした図であり図1(a)は正面図、図1(b)は、図1(a)の(d)−(d)線より断面した側面図、図1(c)は、図1(b)を1部切り欠いた使用状態を示す側面図である。
【図2】 実施例2の構成と実使用状態示をした図であり図2(a)は正面図、(b)は、図2(a)の(d)−(d)線より断面した側面図である。
【図3】 実施例3の構成と実使用状態示をした図であり図3(a)は正面図、図3(b)は、図3(a)の(d)−(d)線より断面した側面図である。
【図4】 従来例の構成と実施方法を示した説明図である
【符号の説明】
1 ファイル具、2 舌部、3 屈曲促進加工、4 裏表紙、5 見出し部、6 切り欠き部 7 書類、8 表紙、10 折り曲げ部、11 台板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
書類を綴じるための台板で形成されたファイル具の側縁部に、付箋機能を有する舌部を設けたことを特徴とする書類ファイル。
【請求項2】
該舌部は、下端に円弧を有する略v字形に形成し、かつ上端には台板の一辺に平行な複数個の屈曲促進加工を施したことを特徴とする請求項1に係わる書類ファイル。
【請求項3】
該舌部は、台板の側縁部を加工して形成した請求項1および請求項2に係わる書類ファイル。
【請求項4】
該台板は、合成樹脂板の帯電防止性を有する材料で製作されたことを特徴とする請求項1および請求項2に係わる書類ファイル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−103296(P2006−103296A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−324320(P2004−324320)
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【出願人】(592041557)株式会社セレス (1)
【Fターム(参考)】