説明

杉間伐材に珪藻土内在の木製パネル成形品とその製造方法

【課題】従来の建材には壁紙や塗壁が多く使用されているが、湿気の吸放出の不足からカビを発生させる。
また、ホルムアルデヒド等の有機化合物の吸着、吸収、分解の機能を有しない事から健康問題が認識されてきた。現在ある珪藻土の塗壁や塗装においては、糊材の使用が不可欠であり、左官技術を伴い費用が発生する。
また、技術だけでは解決しない脱落やクラックが発生する。工程が必要な分、工期がかかる。接着剤や糊材の有害性や珪藻土のもつ効果が減少する。
本発明は、これを解決する。
【解決手段】多孔質な木材本来の通気性、吸湿性の特徴をいかし、その木材の構造物の内部空間に、より高い通気性と吸放湿性を備えた微細な多孔をもつ珪藻土を充填とした一体型木製パネルとして珪藻土の持つ環境機能を提供する。
本発明は、地域の杉間伐材を活用することで地域事業の育成と地域産業を開発とする技術革新である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、杉間伐材丸太の半割り構造に焼成珪藻土を内在することにより、環境機能を発揮する。さらに低コスト木製パネルの成形製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
珪藻土壁が住環境に良いと言われているが壁に剥離現象やひび割れが発生する。
また、珪藻土壁は、放射線遮蔽性能を上げる技術がある。
【特許文献】特願2005−92735
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の建材には壁紙や塗壁が多く使用されているが、湿気の吸放出の不足がカビの発生原因になっている。
また、ホルムアルデヒド等の有機化合物の吸着、吸収、分解の機能を有しない事から健康問題が認識されてきた。
珪藻土の塗壁や塗装においては、糊材の使用が不可欠であり、左官技術を伴い費用が発生する。
また、技術だけでは解決しない脱落やクラックが発生する。工程が必要な分だけ工期がかかり接着剤や糊材の有害性や珪藻土のもつ効果減少がある。
本発明は、これを解決する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本来、木質には通気性、吸湿性の特徴がある。その木質構造物の内部空間に、さらに高い通気性と吸放湿性を備えた微細な多孔をもつ珪藻土を充填することによって性能を高めた技術革新である。
珪藻土の持つ環境機能を木質一体型の木製パネルとして提供する。
【発明の効果】
【0005】
本発明により、珪藻土のもつ性能の吸湿性、放湿性、耐火性、断熱性、放射線遮蔽性、生活臭やホルムアルデヒド等の有害物質の吸着、吸収、分解の能力を木製パネルに付与し住環境の良好化に寄与する。
一体型木製パネルであることから工期の短縮を可能とし、低コスト分野の開発を特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
木製パネルは、上記性能のある杉間伐材を用い、空間内部に焼成珪藻土を充填する。連結機能をもつ構造によるパネル型にすることで工事を容易にする。美観に優れている。
【産業上の利用可能性】
【0007】
シックハウス問題や住環境からくる健康問題に大きな改善効果を与える利用可能性をもつ。
天然素材の杉間伐材は、環境に優しく低コスト分野の開発で費用対効果の期待と健全な環境効果が得られ、環境に優しく低コストを特徴とする。
【0008】
原子力発電所や放射能処理施設、医療機関や研究機関、シェルター等放射線被爆可能性の高い遮蔽壁としては、放射線遮蔽能力の向上への利用可能性をもつ。
【0009】
本発明の木製パネル構造内部にある不燃耐火性の珪藻土は、火災時に延焼を遅滞させる。または、防止する。更には砂をかけるのと同様の効果で鎮火させるに繋がる構造をもち、防火への利用可能性をもつ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】木製パネルの正面図
【図2】木製パネルの平面図
【図3】木製パネルの斜視図
【図4】木製パネルの断面図
【符号の説明】
【0011】
1、表木製パネル
2、裏木製パネル
3、珪藻土
4、平板材を備えた完成組図
5、木枠
6、止めビス
7、杉間伐材の半割り木製パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
杉間伐材の構造物内部空間に珪藻土を保持する事を特徴とした木製パネル。
【請求項2】
構造物に珪藻土の粉末または顆粒を内在し保持する事を特徴とした木製パネル。
【請求項3】
複数の組み合せ木質製造の内部空間に珪藻土の粉末または顆粒を備えた木製パネル。
【請求項4】
表面、裏面の木質パネル、片面を板状とした木製パネル。
【請求項5】
珪藻土の粉末または顆粒を不織布に含有とした木製パネル。
【請求項6】
捨て型木製パネル。
【請求項7】
構造内部に珪藻土を内在することで珪藻土の吸湿性、放湿性、耐火性、断熱性、放射線遮蔽性、生活臭や有害物質の吸着、吸収、分解の能力をもつ一体型木製パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−236341(P2010−236341A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−103389(P2009−103389)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(305058494)
【Fターム(参考)】