説明

格納庫内に巻き取り式結露防止窓

【課題】 秋から春先までの時期(夏期もエアコン等による結露)に起こる結露を解消するために提供する。第3図のように透明シートでガラス枠、ガラス面を覆うと同時に不透明及び赤、青、白、黄、緑等多色のシートを格納庫にセットする事により、本発明の目的である結露防止を満たすと共に、不透明にする事により、防犯(シートを厚くも薄くも目的によって自由にセットする事が出来る。但し限界は樹脂シートが巻き込める事)、部屋の内部が外部より見えなくする事も出来る。
【解決手段】 窓枠及び窓面を、巻き取りが出来るシート(PMMA、PC、PS、PVC等の何れかで出来たもの)で覆うことで、窓の外側に急速に通過した室内の熱(通過熱)を、本発明の窓枠及び窓面が直接外気に触れる事を防ぎ、それにより結露を防止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は以下に述べる理論より、それを実行する為に第3図で示すように、シート(樹脂シート)をロール状にセットし、それを引き出し、窓枠上に設けたレール上溝に沿い、シートを送り出す事で、窓枠と窓ガラス面全部を覆い結露を防止する事を図ったものである。窓をガラス一枚でつくると、その室内側の表面温度は他の部位に比べて極端に温度が低くなる。例えば、断熱材を入れない壁と比べてみても低くなる。図4の様な場合に、室温が20℃、外気が0℃とした場合のAとCの室内側の表面温度を微分で求めてみると、Aは11.3℃であるのに対して、Cは7.01℃となる。この為室内空気の相対湿度が43%になるとガラス面には結露が生じる。これに対してコンクリートの壁面では、57%にならないと結露が生じない。もし、コンクリート壁面に25mmの断熱材(熱伝導率0.03kcal/mh℃)を付加すると、その表面温度は17.8℃となるので、87%が露点となる。この様にガラス一枚の場合は、室内側の表面温度が低すぎて、最も早く結露が現れる。ガラスは熱伝導率が大きいので、3mmであろうと6mmであろうと、その厚みで結露の発生が変化することはない。さらに、ガラスの表面温度が低いと、それに触れている空気が冷却されて密度が大きくなり、下降流が促進されると同時に、ガラスに触れている空気湿度が、他の一般空気より低くなる。すると、当然ながらガラスの表面温度がより低くなり、結露が促進されることになる。Bの窓枠部分は、アルミニウムの熱橋となり、この部分もガラス面と同じように極端に湿度が低くなる。昔のように木材の枠であった時代は、木の熱伝導率はアルミニウムや鉄に比べてはるかに熱を通しにくいので、室内表面が極端な低温にならなかったのであるが、木材、熱伝導率0.11〜0.15kcal/mh℃、プラスチック0.15〜0.25kcal/mh℃、鉄38〜47kcal/mh℃、アルミニウム180kcal/mh℃、上記のようにアルミニウムは木材の1200倍の熱を通す材料であるから、強い冷熱橋をつくってしまう。従って、住宅の設計の場合は、アルミニウムの枠の内側に木材やプラスチックの仕上げ枠を設けておくことが望ましい。金属サッシの二重窓の場合は、外枠と内枠の縁を切り、断熱材をはさんでおくと良い。第3図のように透明シートでガラス枠、ガラス面を覆うと同時に不透明及び赤、青、白、黄、緑等多色のシート何れかを格納庫にセットする事により、本発明の目的である結露防止を満たすと共に、不透明にする事により、防犯(シートを厚くも薄くも目的によって自由にセットする事が出来る。但し限界は樹脂シートが巻き込める事)、部屋の内部が外部より見えなくする事も出来、汚れ破損の場合は、切り外し(切取り)等は切取りカッターの部分で、また切り取った部分より、格納庫に納まっているシートを引き出し、そのシートに枠をセットする事も非常に簡単である。
【背景技術】
【0002】
従来は、窓枠と窓ガラス全部を格納出来る(丸められる)素材(メタクリル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、塩化ビニール(PVC)等)シート状(丸められる厚さ0.09〜0.9mm位)で覆い結露を防止する窓枠を含む窓ガラス、窓枠等(サッシ、木製、樹脂コーティング等)のものは無かった。しかも、採光性(透明性)にも優れている。(ガラス以上の透明性を持つ樹脂もある)従来の窓枠は、総じて引き違い戸である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在の住宅・建造物では採光性の面から多くの窓ガラスが取り付けられているが、これらは断熱性と相反する要素である。ここからの熱の流出入を防ぐ目的で、Low−E(Low−Emission)ガラスという放射熱を抑える金属皮膜がついた板ガラスやフィルムを使ったり、複層ガラスという二層の板ガラスの6mmから12mmの隙間に乾燥空気やアルゴンガスを充填したり、真空層を作ったり、2重サッシにすることで断熱性を持たせている物も利用されている。ヨーロッパの一部では、トリプルガラスという三層の板ガラスに乾燥空気とアルゴンガスを充填してさらにLow−Eガラスを付けたものもある。また、アルミで出来たサッシも非常に熱を通し易いため、樹脂や木製サッシや、室内側を樹脂や木製にした複合サッシも一般的である。以前は、木製サッシは燃える素材であるというから使用が禁止されていたが、アルミサッシは簡単に熔けてしまうが、木製サッシは中までは燃えないとういうことが叫ばれたこともあり、性能を試験して示せば素材は制限されないとうことに法改正された。ただし、施工費が一般的な窓ガラスよりも割高となるため中々普及していない。以上のように、高度な技術からなる原価高、上記にも記した、施工技術の高さよりくる割高さ、維持、管理、補修(メンテナンス)の難しさ、重量が大きくなるため、大工事になってしまう難点があった。本発明では、この課題を解消するために、なされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
図1図2のように非常に簡単な取り付けで良い。窓枠と窓面全体を覆う事によって、窓枠と窓面を直接外気と触れる事が無く、且つ窓面より通過してくる暖かい通過熱をこの面で防ぎ、ある意味での一時的蓄熱層をつくる事により、次から次に室内より送られてくる熱を利用する事により、急速な温度(室内及び窓枠、窓面)低下を防ぐ事にした。また、昼間など外気を取り込みたい時は格納庫内にシート(PMMA、PC、PS、PVC等の何れかで出来たもの)を取り巻き、格納する事が出来る。また、ベランダ等にある窓においては、荷物の取り込みや出入りの邪魔にならない様にした。
【発明の効果】
【0005】
現在使用している窓枠と窓ガラスを新しく取り替えることも無く、施工が簡単で安価に済み、窓面(PMMA、PC、PS、PVC等の何れかで出来たもの)シートは、汚れや、破損した場合も巻き込み式なので、引っ張り出せば良く、便利でもある。エネルギー消費が急速に増大した今日、冷暖房効率が良く、エネルギーコスト削減、地球温暖化防止にも、循環問題に役立つ。以下、本発明の実施の形態について説明する
(イ)シート(PMMA、PC、PS、PVC等の何れかで出来たもの)が先に巻き込まれている格納庫を窓枠と窓面が取り付けられている壁面上部に格納庫を取り付ける。
そこより、シートを引き出し、窓枠面に蓄熱層を造るための枠につけられているシートが通る溝の中にシートを通し、枠の一番下まで下ろし(シートの一番下の部分に、ストッパーとなる棒がある)ストッパーで止める。これで完了。
(ロ)巻き上げる時は、ストッパーを解除し、巻き取り格納庫におさめる。
【実施例1】
【0006】
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の全体の透し図である。(正面図)と同時に使用状態を示す。
【図2】本発明の取り付け図であり、分解、透し図である。(正面、側面)
【図3】本発明の格納庫内及び格納庫外部窓枠溝(シートが通る溝)の透し図を示す。
【図4】窓ガラス、窓枠を取り付けてある壁面、サッシ回りの伝熱断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第3図のように透明シートでガラス枠、ガラス面を覆うと同時に不透明及び赤、青、白、黄、緑等多色のシート何れかを格納庫にセットする事により、本発明の目的である結露防止を満たすと共に、不透明にする事により、防犯(シートを厚くも薄くも目的によって自由にセットする事が出来る。但し限界は樹脂シートが巻き込める事)、部屋の内部が外部より見えなくする事も出来、汚れ破損の場合は、切り外し(切取り)等は切取りカッターの部分で、そのシートに枠をセットする事も非常に簡単である。ロール状に巻かれたガラス面(樹脂シート)を透明、その他(赤、黒、白、緑、青、黄色等)透明、不透明色にも変更することが出来る。引き下げる事により、ガラス面、ガラス枠を覆う事が自由に出来ることを示す。(二本のロールは同時に引き出すことも出来る)そうする事により、二重、三重の多重層が出来、効果も大きくなる。(巻き上げ、引き出しは、手動、電動何れかの装置を備えている)

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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