植物の葉の採葉機
【課題】植物の葉の採葉機を提供する。
【解決手段】所定長さの枝の先端部を把持し定速度で移動する枝移動手段と、該枝移動手段と水平方向で任意の角度にて取り付けられ、前記枝を把持して前記枝移動手段と実質的に等速に移動し、枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす葉分離手段と、から構成される。そして枝移動手段は、枝を支持する支持部と、該支持部上を接触又は近接して走行する無端状部材とから構成され、葉分離手段は、上下一対のチェーン部材からなる無端機構と、該チェーン部材に一定間隔にて取り付けられた接触小片から構成される。
【解決手段】所定長さの枝の先端部を把持し定速度で移動する枝移動手段と、該枝移動手段と水平方向で任意の角度にて取り付けられ、前記枝を把持して前記枝移動手段と実質的に等速に移動し、枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす葉分離手段と、から構成される。そして枝移動手段は、枝を支持する支持部と、該支持部上を接触又は近接して走行する無端状部材とから構成され、葉分離手段は、上下一対のチェーン部材からなる無端機構と、該チェーン部材に一定間隔にて取り付けられた接触小片から構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、葉の付いた枝から、葉のみをしごき採ることができる採葉機に関するものであって、とくにブルーベリーの葉を効率よく採取できる採葉機に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
近年ブルーベリーに含まれる機能性有効成分が、先端幼葉より成長した葉に多く含まれるという知見から、葉を選択的に採取できる装置が期待されている。従来より葉の付いた枝から葉を採取する装置として茶葉の採取用の刈刃式葉摘機が知られているが、この刈刃式葉摘機の場合、葉だけでなく茎まで刈取る機構であり、刈取りの後に葉と茎を分離させる手段が必要となった。
【０００３】
そこで、桑の葉或いは新しようの形で収穫する桑葉収穫機が提案されている（特許文献１参照。）。また、回転可能な枠体の複数本のワイヤを張設して回転軸芯を囲むように幹の通過を許容する空間を画成してなる葉もぎ機もある（特許文献２参照。）。
【０００４】
【特許文献１】実開昭５８−８８８２４号公報
【特許文献２】特開平９−１９１７４６号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、上記特許文献１に提案されている桑葉収穫機の場合、桑圃内で条桑を刈取りながら同時にこれを葉、新しようと枝とに分離し蚕の飼育に必要な葉、新しようのみを回収できるようにするものであり、枝と葉とを分離する点において類似するが、機械構造が複雑であり、極めて高価となるという問題点があった。
【０００６】
また、上記特許文献２に記載されている葉もぎ機は、たばこの幹からワイヤによって葉を分離させるものであるが、幹の先端部の葉のみを分離せずに残す機能は考慮しておらず、全ての葉を分離してしまう機構であった。
【０００７】
上記の問題点に鑑み本発明者らは、簡単な構造で製造することが可能で、しかも機能性有効成分が多く含まれる成長した葉を、選択的に採取できる植物の葉の採葉機を提供するに至った。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
このため本発明の植物の葉の採葉機は、所定長さの枝の先端部を把持し定速度で移動する枝移動手段と、該枝移動手段と水平方向で任意の角度にて取り付けられ、前記枝を把持して前記枝移動手段と実質的に等速に移動し、枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす葉分離手段と、から構成されることを第１の特徴とする。
【０００９】
また、前記枝移動手段は、枝を支持する支持部と、該支持部上を接触又は近接して走行する無端状部材とから構成されることを第２の特徴とする。
【００１０】
また、前記葉分離手段は、上下一対のチェーン部材からなる無端機構と、該チェーン部材に一定間隔にて取り付けられた接触小片からなり、枝の元部をチェーン部材によって挟持して移動し前記接触小片によって枝の先端部から元部へ葉をしごき落とすことを第３の特徴とする。
【００１１】
そして、前記枝移動手段に枝回転手段をさらに備え、葉を枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす際に、少なくとも１８０°回転させることを第４の特徴とする。
【００１２】
しかも、前記植物が、ブルーベリーであることを第５の特徴とする。
【発明の効果】
【００１３】
本発明に係る顕微鏡試料作成における植物の葉の採葉機によれば、所定長さの枝の先端部を把持し定速度で移動する枝移動手段と、該枝移動手段と水平方向で任意の角度にて取り付けられ、前記枝を把持して前記枝移動手段と実質的に等速に移動し、枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす葉分離手段と、から構成されているため、機能性有効成分が多く含まれる成長した葉を、連続的に且つ効果的にしごき落として、採取することができるという優れた効果を有する。
【００１４】
また、葉分離手段は、上下一対のチェーン部材からなる無端機構と、該チェーン部材に一定間隔にて取り付けられた接触小片から構成されるため、枝を混入することなく分離でき、また植物の葉の損傷が極めて軽微であるという効果を有する。
【００１５】
さらに、枝移動手段に枝回転手段をさらに備え、少なくとも１８０度回転させながら枝を移動させること可能であり、ブルーベリーの葉のような枝に互生するものであっても、漏れなく葉を分離することができるという優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
以下、本発明を実施例を示す図面に基づいて説明するが、本発明が本実施例に限定されないことは言うまでもない。尚、本実施例においてはブルーベリーの葉を採葉する例に基づいて説明する。図１は本発明に係る植物の葉の採葉機の搬送部を示す斜視説明図、図２は本発明に係る植物の葉の採葉機の平面説明図、図３は葉分離部を示す側面説明図、図４は本発明に係る植物の葉の採葉機を使用したブルーベリーの葉の採葉状態を示す図である。
【実施例】
【００１７】
図１および図２に示すように、本発明の植物の葉の採葉機１は、ブルーベリーの枝を搬送する搬送部２と、この搬送部４と水平方向に任意の角度で配置され、搬送と同時にブルーベリーの枝から葉をしごき落とす葉分離部３とから構成され、動力供給手段（図示せず）によって搬送部２と葉分離部３とが実質的に等速に駆動し、ブルーベリーの枝の先端部を搬送部２で把持しながら、葉分離部３によって枝の元部方向に葉をしごき落とす。
【００１８】
搬送部２は、アングル鋼からなる支持体４と、この支持体４上を接触又は近接して走行する無端条のＶベルト５から構成され、一対のプーリー６の回動によってＶベルト５が走行し、このＶベルト５と支持体４の間で把持された状態でブルーベリーの枝が搬送される。尚、上記支持体４の表面はブルーベリーの枝が搬送方向に回転しやすい形状に形成されており、枝がＶベルト５と把持されて搬送される始点から終点の間に少なくとも１８０度回転する。
【００１９】
図３は葉分離部３を示しており、上下一対のチェーン７からなる無端機構と、チェーン７の側面に一定間隔で取り付けられた金属製の複数の接触小片８から構成され、チェーン７はブルーベリーの枝を把持すると共に、前記搬送部２の支持体４表面と同一平面において任意の角度（例えば４５度）で取り付けられている。そして上下一対のチェーン７はスプロケット９とスプロケットアイドラー１０と反転歯車１１によって夫々逆方向に駆動し、搬送部２の駆動と同期して、ブルーベリーの枝を把持した状態で前記搬送部２と実質的に同じ速度で移動する。また接触小片８は上下のチェーン７に夫々取り付ける必要はなく、一定間隔であれば一方のチェーン７に取り付けてもかなわない。尚、葉分離部３と搬送部２との移動速度の調節は後述する調節機構によって可能となる。
【００２０】
上記の構成からなる本発明の植物の葉の採葉機１は、ブルーベリーの枝の先端部を搬送部２の支持体４とＶベルトによって把持し、また枝の先端部の近傍を葉分離部３の上下一対のチェーン７によって把持し、並行状態を維持したまま実質的に同じ速度で移動させる。そして、ブルーベリーの葉をチェーン７に取り付けられた複数の接触小片８によって枝の先端部近傍から元部方向へしごきながら分離して採取する。この際、先端部の葉は搬送部２によって把持されているため採取されず、またブルーベリーに見られる互生している葉は搬送部２によって少なくとも１８０度回転しながら搬送されるため、接触小片８によって漏れることなくしごき落とすことができる。しかも接触小片８によってブルーベリーの枝をしごきながら葉を分離するため、枝の混入がなく、また葉の損傷も軽微である。
【００２１】
次に、上記構成の植物の葉の採葉機１によるブルーベリーの葉の採葉状態を図４に従って説明する。図４はブルーベリーの枝を図の左側より投入して葉をしごき落とす状態を示す模式図である。
【００２２】
図に示すように、まず動力供給手段であるモーター１２によって搬送部２のプーリー６及び葉分離部３のスプロケット９とが夫々回動し、この回動によってＶベルト５及びチェーン７が夫々駆動してブルーベリーの枝１３の投入が可能となる。この際葉分離部３の上下一対のチェーン７は反転歯車１０によって夫々逆方向に駆動すると共に、速度調節機構であるプーリー１４によってチェーン７とＶベルト５の移動速度を同じ速度となるように調節される。そしてブルーベリーの枝１３を投入方向（矢印Ａ）より投入すると、搬送部２の支持体４とＶベルト５は枝１２の先端部１５を把持した状態で一定速度で移動する。次にブルーベリーの枝１３は、搬送部２と任意の各度を付けて取り付けられた葉分離部３の上下一対のチェーン７によって先端部１５の近傍が把持され、搬送部２の支持体４に対して略垂直方向で並行状態のまま搬送される。そして、ブルーベリーの葉１６はチェーン７に取り付けられた接触小片８によるしごきによって枝１２の先端部近傍から元部方向にしごかれて落下する。
【００２３】
以上の構成からなる、本発明の植物の葉の採葉機によれば、枝を把持して移動する枝移動手段と枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす葉分離手段とを有しており、ブルーベリーの葉のような枝に互生するものであっても、漏れなく葉を分離することができる。しかも、分離された葉の損傷は極めて軽微であるため、機能性有効成分を含有する植物の葉の採取に有効である。
【産業上の利用可能性】
【００２４】
本発明による植物の葉の採葉機によれば、ブルーベリー以外の植物種の小枝から葉や実を採取する技術として活用できる。
【図面の簡単な説明】
【００２５】
【図１】本発明に係る植物の葉の採葉機の斜視説明図である。
【図２】本発明に係る植物の葉の採葉機の平面説明図である。
【図３】葉分離部を示す側面説明図である。
【図４】本発明に係る植物の葉の採葉機を使用したブルーベリーの葉の採葉状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【００２６】
１ 植物の葉の採葉機
２ 搬送部
３ 葉分離部
４ 支持体
５ Ｖベルト
６、１４ プーリー
７ チェーン
８ 接触小片
９ スプロケット
１０ スプロケットアイドラー
１１ 反転歯車
１２ モーター
１３ 枝
１５ 先端部
１６ 葉
【技術分野】
【０００１】
本発明は、葉の付いた枝から、葉のみをしごき採ることができる採葉機に関するものであって、とくにブルーベリーの葉を効率よく採取できる採葉機に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
近年ブルーベリーに含まれる機能性有効成分が、先端幼葉より成長した葉に多く含まれるという知見から、葉を選択的に採取できる装置が期待されている。従来より葉の付いた枝から葉を採取する装置として茶葉の採取用の刈刃式葉摘機が知られているが、この刈刃式葉摘機の場合、葉だけでなく茎まで刈取る機構であり、刈取りの後に葉と茎を分離させる手段が必要となった。
【０００３】
そこで、桑の葉或いは新しようの形で収穫する桑葉収穫機が提案されている（特許文献１参照。）。また、回転可能な枠体の複数本のワイヤを張設して回転軸芯を囲むように幹の通過を許容する空間を画成してなる葉もぎ機もある（特許文献２参照。）。
【０００４】
【特許文献１】実開昭５８−８８８２４号公報
【特許文献２】特開平９−１９１７４６号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、上記特許文献１に提案されている桑葉収穫機の場合、桑圃内で条桑を刈取りながら同時にこれを葉、新しようと枝とに分離し蚕の飼育に必要な葉、新しようのみを回収できるようにするものであり、枝と葉とを分離する点において類似するが、機械構造が複雑であり、極めて高価となるという問題点があった。
【０００６】
また、上記特許文献２に記載されている葉もぎ機は、たばこの幹からワイヤによって葉を分離させるものであるが、幹の先端部の葉のみを分離せずに残す機能は考慮しておらず、全ての葉を分離してしまう機構であった。
【０００７】
上記の問題点に鑑み本発明者らは、簡単な構造で製造することが可能で、しかも機能性有効成分が多く含まれる成長した葉を、選択的に採取できる植物の葉の採葉機を提供するに至った。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
このため本発明の植物の葉の採葉機は、所定長さの枝の先端部を把持し定速度で移動する枝移動手段と、該枝移動手段と水平方向で任意の角度にて取り付けられ、前記枝を把持して前記枝移動手段と実質的に等速に移動し、枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす葉分離手段と、から構成されることを第１の特徴とする。
【０００９】
また、前記枝移動手段は、枝を支持する支持部と、該支持部上を接触又は近接して走行する無端状部材とから構成されることを第２の特徴とする。
【００１０】
また、前記葉分離手段は、上下一対のチェーン部材からなる無端機構と、該チェーン部材に一定間隔にて取り付けられた接触小片からなり、枝の元部をチェーン部材によって挟持して移動し前記接触小片によって枝の先端部から元部へ葉をしごき落とすことを第３の特徴とする。
【００１１】
そして、前記枝移動手段に枝回転手段をさらに備え、葉を枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす際に、少なくとも１８０°回転させることを第４の特徴とする。
【００１２】
しかも、前記植物が、ブルーベリーであることを第５の特徴とする。
【発明の効果】
【００１３】
本発明に係る顕微鏡試料作成における植物の葉の採葉機によれば、所定長さの枝の先端部を把持し定速度で移動する枝移動手段と、該枝移動手段と水平方向で任意の角度にて取り付けられ、前記枝を把持して前記枝移動手段と実質的に等速に移動し、枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす葉分離手段と、から構成されているため、機能性有効成分が多く含まれる成長した葉を、連続的に且つ効果的にしごき落として、採取することができるという優れた効果を有する。
【００１４】
また、葉分離手段は、上下一対のチェーン部材からなる無端機構と、該チェーン部材に一定間隔にて取り付けられた接触小片から構成されるため、枝を混入することなく分離でき、また植物の葉の損傷が極めて軽微であるという効果を有する。
【００１５】
さらに、枝移動手段に枝回転手段をさらに備え、少なくとも１８０度回転させながら枝を移動させること可能であり、ブルーベリーの葉のような枝に互生するものであっても、漏れなく葉を分離することができるという優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
以下、本発明を実施例を示す図面に基づいて説明するが、本発明が本実施例に限定されないことは言うまでもない。尚、本実施例においてはブルーベリーの葉を採葉する例に基づいて説明する。図１は本発明に係る植物の葉の採葉機の搬送部を示す斜視説明図、図２は本発明に係る植物の葉の採葉機の平面説明図、図３は葉分離部を示す側面説明図、図４は本発明に係る植物の葉の採葉機を使用したブルーベリーの葉の採葉状態を示す図である。
【実施例】
【００１７】
図１および図２に示すように、本発明の植物の葉の採葉機１は、ブルーベリーの枝を搬送する搬送部２と、この搬送部４と水平方向に任意の角度で配置され、搬送と同時にブルーベリーの枝から葉をしごき落とす葉分離部３とから構成され、動力供給手段（図示せず）によって搬送部２と葉分離部３とが実質的に等速に駆動し、ブルーベリーの枝の先端部を搬送部２で把持しながら、葉分離部３によって枝の元部方向に葉をしごき落とす。
【００１８】
搬送部２は、アングル鋼からなる支持体４と、この支持体４上を接触又は近接して走行する無端条のＶベルト５から構成され、一対のプーリー６の回動によってＶベルト５が走行し、このＶベルト５と支持体４の間で把持された状態でブルーベリーの枝が搬送される。尚、上記支持体４の表面はブルーベリーの枝が搬送方向に回転しやすい形状に形成されており、枝がＶベルト５と把持されて搬送される始点から終点の間に少なくとも１８０度回転する。
【００１９】
図３は葉分離部３を示しており、上下一対のチェーン７からなる無端機構と、チェーン７の側面に一定間隔で取り付けられた金属製の複数の接触小片８から構成され、チェーン７はブルーベリーの枝を把持すると共に、前記搬送部２の支持体４表面と同一平面において任意の角度（例えば４５度）で取り付けられている。そして上下一対のチェーン７はスプロケット９とスプロケットアイドラー１０と反転歯車１１によって夫々逆方向に駆動し、搬送部２の駆動と同期して、ブルーベリーの枝を把持した状態で前記搬送部２と実質的に同じ速度で移動する。また接触小片８は上下のチェーン７に夫々取り付ける必要はなく、一定間隔であれば一方のチェーン７に取り付けてもかなわない。尚、葉分離部３と搬送部２との移動速度の調節は後述する調節機構によって可能となる。
【００２０】
上記の構成からなる本発明の植物の葉の採葉機１は、ブルーベリーの枝の先端部を搬送部２の支持体４とＶベルトによって把持し、また枝の先端部の近傍を葉分離部３の上下一対のチェーン７によって把持し、並行状態を維持したまま実質的に同じ速度で移動させる。そして、ブルーベリーの葉をチェーン７に取り付けられた複数の接触小片８によって枝の先端部近傍から元部方向へしごきながら分離して採取する。この際、先端部の葉は搬送部２によって把持されているため採取されず、またブルーベリーに見られる互生している葉は搬送部２によって少なくとも１８０度回転しながら搬送されるため、接触小片８によって漏れることなくしごき落とすことができる。しかも接触小片８によってブルーベリーの枝をしごきながら葉を分離するため、枝の混入がなく、また葉の損傷も軽微である。
【００２１】
次に、上記構成の植物の葉の採葉機１によるブルーベリーの葉の採葉状態を図４に従って説明する。図４はブルーベリーの枝を図の左側より投入して葉をしごき落とす状態を示す模式図である。
【００２２】
図に示すように、まず動力供給手段であるモーター１２によって搬送部２のプーリー６及び葉分離部３のスプロケット９とが夫々回動し、この回動によってＶベルト５及びチェーン７が夫々駆動してブルーベリーの枝１３の投入が可能となる。この際葉分離部３の上下一対のチェーン７は反転歯車１０によって夫々逆方向に駆動すると共に、速度調節機構であるプーリー１４によってチェーン７とＶベルト５の移動速度を同じ速度となるように調節される。そしてブルーベリーの枝１３を投入方向（矢印Ａ）より投入すると、搬送部２の支持体４とＶベルト５は枝１２の先端部１５を把持した状態で一定速度で移動する。次にブルーベリーの枝１３は、搬送部２と任意の各度を付けて取り付けられた葉分離部３の上下一対のチェーン７によって先端部１５の近傍が把持され、搬送部２の支持体４に対して略垂直方向で並行状態のまま搬送される。そして、ブルーベリーの葉１６はチェーン７に取り付けられた接触小片８によるしごきによって枝１２の先端部近傍から元部方向にしごかれて落下する。
【００２３】
以上の構成からなる、本発明の植物の葉の採葉機によれば、枝を把持して移動する枝移動手段と枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす葉分離手段とを有しており、ブルーベリーの葉のような枝に互生するものであっても、漏れなく葉を分離することができる。しかも、分離された葉の損傷は極めて軽微であるため、機能性有効成分を含有する植物の葉の採取に有効である。
【産業上の利用可能性】
【００２４】
本発明による植物の葉の採葉機によれば、ブルーベリー以外の植物種の小枝から葉や実を採取する技術として活用できる。
【図面の簡単な説明】
【００２５】
【図１】本発明に係る植物の葉の採葉機の斜視説明図である。
【図２】本発明に係る植物の葉の採葉機の平面説明図である。
【図３】葉分離部を示す側面説明図である。
【図４】本発明に係る植物の葉の採葉機を使用したブルーベリーの葉の採葉状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【００２６】
１ 植物の葉の採葉機
２ 搬送部
３ 葉分離部
４ 支持体
５ Ｖベルト
６、１４ プーリー
７ チェーン
８ 接触小片
９ スプロケット
１０ スプロケットアイドラー
１１ 反転歯車
１２ モーター
１３ 枝
１５ 先端部
１６ 葉
【特許請求の範囲】
【請求項１】
所定長さの枝の先端部を把持し定速度で移動する枝移動手段と、該枝移動手段と水平方向で任意の角度にて取り付けられ、前記枝を把持して前記枝移動手段と実質的に等速に移動し、枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす葉分離手段と、から構成されることを特徴とする植物の葉の採葉機。
【請求項２】
前記枝移動手段は、枝を支持する支持部と、該支持部上を接触又は近接して走行する無端状部材とから構成されることを特徴とする請求項１記載の植物の葉の採葉機。
【請求項３】
前記葉分離手段は、上下一対のチェーン部材からなる無端機構と、該チェーン部材に一定間隔にて取り付けられた接触小片からなり、枝の元部をチェーン部材によって挟持して移動し前記接触小片によって枝の先端部から元部へ葉をしごき落とすことを特徴とする請求項１記載の植物の葉の採葉機。
【請求項４】
所定長さの枝の先端部を把持し定速度で移動する枝移動手段と、該枝移動手段と水平方向で任意の角度にて取り付けられ、前記枝を把持して前記枝移動手段と実質的に等速に移動し、枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす葉分離手段と、からなる植物の葉の採葉機であって、前記枝移動手段に枝回転手段をさらに備え、葉を枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす際に、少なくとも１８０°回転させることを特徴とする植物の葉の採葉機。
【請求項５】
前記植物が、ブルーベリーであることを特徴とする請求項１乃至請求項４に記載の植物の葉の採葉機。
【請求項１】
所定長さの枝の先端部を把持し定速度で移動する枝移動手段と、該枝移動手段と水平方向で任意の角度にて取り付けられ、前記枝を把持して前記枝移動手段と実質的に等速に移動し、枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす葉分離手段と、から構成されることを特徴とする植物の葉の採葉機。
【請求項２】
前記枝移動手段は、枝を支持する支持部と、該支持部上を接触又は近接して走行する無端状部材とから構成されることを特徴とする請求項１記載の植物の葉の採葉機。
【請求項３】
前記葉分離手段は、上下一対のチェーン部材からなる無端機構と、該チェーン部材に一定間隔にて取り付けられた接触小片からなり、枝の元部をチェーン部材によって挟持して移動し前記接触小片によって枝の先端部から元部へ葉をしごき落とすことを特徴とする請求項１記載の植物の葉の採葉機。
【請求項４】
所定長さの枝の先端部を把持し定速度で移動する枝移動手段と、該枝移動手段と水平方向で任意の角度にて取り付けられ、前記枝を把持して前記枝移動手段と実質的に等速に移動し、枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす葉分離手段と、からなる植物の葉の採葉機であって、前記枝移動手段に枝回転手段をさらに備え、葉を枝の先端部から元部へ葉をしごき落とす際に、少なくとも１８０°回転させることを特徴とする植物の葉の採葉機。
【請求項５】
前記植物が、ブルーベリーであることを特徴とする請求項１乃至請求項４に記載の植物の葉の採葉機。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２００９−１０６１７７（Ｐ２００９−１０６１７７Ａ）
【公開日】平成２１年５月２１日（２００９．５．２１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−２８０５０３（Ｐ２００７−２８０５０３）
【出願日】平成１９年１０月２９日（２００７．１０．２９）
【出願人】（５０４２２４１５３）国立大学法人 宮崎大学 (239)
【出願人】（３９２００１９３３）雲海酒造株式会社 (11)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年５月２１日（２００９．５．２１）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年１０月２９日（２００７．１０．２９）
【出願人】（５０４２２４１５３）国立大学法人 宮崎大学 (239)
【出願人】（３９２００１９３３）雲海酒造株式会社 (11)
【Ｆターム（参考）】
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