説明

植物繁殖素材をコーティングするための方法及び組成物

本発明は、種子を含む植物繁殖素材をコーティングするための方法であって:
a)コーティングされる繁殖素材、例えば、種子を供する工程;
b)該繁殖素材に、反応性官能基を有する少なくとも1つの反応物、及び任意的に少なくとも1つの活性成分を含んで成る組成物を適用する工程;そして
c)植物繁殖素材の表面において、反応性官能基を有する反応物を重合し、架橋し、硬化し、あるいは反応させ、存在する場合には、そこに活性成分を包囲できるコーティングを形成する工程、を含んで成る方法を供する。本発明は更に、植物繁殖素材、例えば、種子の安全性、質、及び/又は生存率を増強する方法であって、除塵がより少ないコーティング素材を供することを含んで成る方法を供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、ポリマーコーティング植物繁殖素材、コーティング方法、植物繁殖素材をコーティングするための組成物、及びその使用に関連する方法に関係する。
【背景技術】
【0002】
商業的な農業は、優れた発芽、並びに土壌、空気及び水に由来する病害及び動物有害生物に対する高い抵抗性を有する種子の使用に依存する。栽培している種子の処理の利点は周知である。これらの利点が低下又は実質的に除かれるにつれ、病害及び動物有害生物、例えば、昆虫及び線形動物による損失が増加する。
【0003】
種子コーティングは、種子発芽を制御し、そして/あるいは苗の生存率及び成長率を改善するために天然の種子コーティングの生存度を保護及び増強するたえの手段として使用されてきた。殺虫剤、殺真菌剤、又は他の活性成分、及び活性成分を保持するためのポリマーを含有する種子コーティングは、一般的に種子の表面に適用される。
【0004】
ポリマー種子コーティングに使用されるポリマーの所望されるいくつかの特性は以下を含む:(a)滑らかで均一な種子コーティングを供し、種子表面に対して有効に接着する;(b)高湿度における水和反応に耐性である;(c)種子の袋詰め及び植え付けにおいて砕けない柔軟なコーティングをもたらす;(d)種子の処理において粉塵を産生しない;(e)可燃性ではない;(f)0℃以下の温度における種子の処理を許容するためにいくらかのグリセロール又はエチレングリコール溶解性を有する;(g)比較的低い粘性溶液を形成することができる;(h)コーティング過程において種子の凝集を生じない;(i)少なくとも100ブッシェル/hrの種子処理スループットを許容する;(j)水及び酸素の両方に透過性である;(k)種子コーティング製剤で種子の処理を行う間に沈着する場合又は処理した種子を植え付ける場合に、処理設備を用意に洗浄できる;そして(l)未処理の種子と比較して、適当な種子容積流特性、及び付随する植え付け性(plantability)を許容する。
【0005】
しかしながら、いくつかの場合において、存在する種子ポリマーコーティング及び方法の有用性は、このようなポリマーコーティングが農薬種子処理及び/又は多くの変わりやすい性質の一定の種地と共に使用される場合にはいくらか不足である。従って、未処理の種子と比較して、保存した種子に対して均一で安全であり、種子に強力に接着し、種子の取り扱い及び輸送時における亀裂及び剥離に耐性であり、適当な発芽、種子容積流特性、及び付随する植え付け性を許容する種子コーティングの開発は、設計及び処方の両方において有意な技術的挑戦を供してきた。従って、1又は複数のこれらの所望の特性を有する種子コーティング方法及び組成物を開発することが望まれる。
【発明の開示】
【0006】
植物繁殖素材、例えば、種子に対して、重合可能な少なくとも1つの反応物を含んで成る組成物の適用し、そしてポリマーコーティングを形成するためにその表面上で反応物を重合することにより、処理した種子からの除塵(dust-off)又は剥離(flake-off)が減少することが発見された。本発明の方法はまた、1又は複数の特性、例えば、安全性、発芽、貯蔵安定性、容積流特性及び処理した種子の植え付け性(plantability)を改善するために有用である。
【0007】
ある観点において、本発明は、植物繁殖素材、例えば、種子をコーティングするための方法であって、(1)植物繁殖素材を、反応性官能基を伴う少なくとも1つの反応物を含んで成る組成物と接触させること、そして(2)植物繁殖素材の表面上において少なくとも1つの反応物を重合又は架橋してコーティングを形成し、そして任意的にコーティングした植物繁殖素材を少なくとも1つの活性成分(「a.i.」)で処理することを含んで成る方法に関する。
【0008】
本発明はまた、植物繁殖素材をコーティングするための方法であって、該植物繁殖素材を、反応性官能基を有する少なくとも1つの反応物及び少なくとも1つの活性成分を含んで成る組成物と接触させること、そして植物繁殖素材の表面上において活性成分含有コーティングを形成するために、該反応物を重合又は架橋することを含んで成る方法に関する。
【0009】
本発明は更に、植物繁殖素材をコーティングするための方法であって、その表面上において少なくとも1つの活性成分を有する植物繁殖素材を、反応性官能基を有する少なくとも1つの反応物と接触すること、そして該繁殖素材の表面上においてコーティングを形成するために該反応物を重合又は架橋することを含んで成る方法に関する。ある態様において、コーティングは実質的に、繁殖素材表面上において少なくとも1つの活性成分を被覆及び/又はカプセル化する。
【0010】
更に、本発明は、植物繁殖素材、例えば、種子における活性成分含有コーティングを調製するために適当な、反応性官能基を有する少なくとも1つの反応物及び少なくとも1つの活性成分の混合物を含んで成る種子処理組成物を含む、植物繁殖処理組成物に関する。
【0011】
更に、本発明は、植物繁殖素材の安全性、質、及び生存率を増強する方法であって、上述のとおり該素材を反応性官能基を有する少なくとも1つの反応物と接触させ、そして該繁殖素材の表面において該反応物を重合又は架橋し、繁殖素材上にコーティングを供することによる方法に関する。
【0012】
本発明は更に、植物有害生物を制御する方法であって、該繁殖素材の表面上において農薬コーティングを調製又は形成するために適当な、農薬的有効量の農薬コーティング組成物を該植物繁殖素材に適用することを含んで成る方法に関する。
【0013】
本発明はまた、上述の方法に従いコーティングした新規な植物繁殖素材に関する。ポリマー溶液又は散布剤を種子又は素材に適用し、そして乾燥させ、そして/又は硬化させる種子及び他の植物繁殖素材におけるポリマーコーティングの慣習的な方法と異なり、本発明に従うコーティングは、反応性官能基を有する1又は複数の反応物を重合又は架橋し、あるいは反応させることにより、種子又は繁殖素材の表面上で直接合成される。
【0014】
本発明における使用に適当な反応性官能基を有する反応物は、繁殖素材に適用することが簡単かつ経済的であり、そして該適用は繁殖素材を活性成分で処理する場合と同じ設備において行うことができる。該反応物は、重合又は架橋された、あるいは反応したコーティングを調製するために選択され、例えば、アクリレート又はアクリレートオリゴマー、尿素−ホルムアルデヒド(例えば、アミノプラスト)、及び多官能性アミンを含んで成る。本発明の方法により形成されるコーティングは、種子の連続的又は半連続的なコーティングであり、これは活性成分を種子の表面上で有効に捕捉し、そして活性成分の除塵を防ぐ。該コーティングは、高又は低物理的に及び/又は化学的に架橋することができるポリマーマトリックスであり、そして架橋の密度は活性成分の放出特性の程度に影響しうる。生じたコーティングは植物繁殖素材の成長過程及び活性成分の放出を惹起するために水に対して半透過性である。
【0015】
本発明により達成されることが見出された、いくつかの利点のうち、処理された植物繁殖素材の安全性及び有効期間の増大、植物繁殖素材の処理に使用される活性成分の植物毒性の低下、保存における活性成分の損失割合の低下、処理物質の低下した除塵/剥離、及び改善された労働者の安全性に注目することができる。
【0016】
発明の詳細な説明
本明細書に使用される「植物繁殖素材」の語は、植物素材の繁殖に使用することができる植物の全ての生殖部分、例えば、挿し木(cutting)及び塊茎(例えば、ジャガイモ)を意味する。これらは、制限されることなく、例えば、種子(厳密な意味において)、根、果実、塊茎、鱗茎、根茎、及び植物の部分を意味する。発芽後又は土壌から出芽後に移植された発芽植物及び若い植物もまた意味することができる。これらの若い植物は、浸漬等による全体的な又は部分的な処理により、移植前にコーティングすることができる。具体的な態様において、本発明の方法は、栽培植物の植物繁殖素材をコーティングするための特定の適用を有する。このような植物は、人により栽培される、あるいは人により使用される収穫部分又は生産物由来の植物である。適当な栽培植物繁殖素材は、制限されることなく、単子葉、双子葉、及び多子葉(裸子植物)植物から選択される種子を含む。
【0017】
「水性」の語は、水、又は任意的に、水と水混和性有機溶媒、例えば、ケトン、エステル、エーテル、環状アミド又はスルホキシドから選択される溶媒の混合物を含んで成る水性溶媒系を意味するものと理解される。これらの溶媒の特定の例は、制限されることなく、アセトン、エチルアルコール、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、ジメチルホルムアミド、メチル−エチルケトン、乳酸ブチル等を含む。水及び2又はそれ以上の上述した水混和性有機溶媒の混合物を使用することができる。ある態様において、水性溶媒系は、多量の水と少量のこのような水混和性有機溶媒又は溶媒混合物の混合物を含んで成る。
【0018】
反応性官能基を有する反応物は、モノマー及びポリマー、並びに網目(network)形成又は架橋化特性を有するコーティングを形成することが可能ないずれかの試薬を含む。本発明における使用に適当な反応物は、植物繁殖素材に適用することが簡便かつ経済的であり、そして該適用は、素材が活性剤で処理される場合には、その前、後又は同時に、同じ設備において行うことができる。反応性官能基を有する反応物は、例えば、アクリレート又はアクリレートオリゴマー、尿素ホルムアルデヒド(例えば、アミノプラスト)、及び多官能性アミンを含んで成るポリマー又はポリマー様コーティングを調製するために選択される。ある態様において、該重合性反応物は、実質的に架橋可能なシリコーン物質を含まない。
【0019】
コーティングは、種子の連続的又は半連続的な被覆であり、これは種子の表面において活性成分を有効に捕捉し、そして活性成分の除塵を防止する。コーティングは高又は低物理的に及び/又は化学的に架橋されていてよいポリマーマトリックスであり、そして架橋の密度は活性成分の放出特性の程度に影響し得る。ポリマーコーティングは、種子の成長過程及び活性成分の放出を惹起するために水に対して半透過性又は透過性である。
【0020】
例えば、制限なく、反応性官能基を有する適当な反応物は、ポリアミン、ポリアルコール、エチレン性不飽和モノマー、エポキシ官能性モノマー、尿素ホルムアルデヒド、メラミン−ホルムアルデヒド、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド及びグリコルリル−ホルムアルデヒドから選択することができる。上述のとおり、ある態様において、反応性官能基を有する反応物は、架橋可能なシリコーン物質を実質的に含まない。
【0021】
従って、本発明は、種子を含む植物繁殖素材をコーティングするための方法であって:
a)コーティングされる繁殖素材、例えば、種子を供する工程;
b)該繁殖素材に、反応性官能基を有する少なくとも1つの反応物及び任意的に少なくとも1つの活性成分を含んで成る組成物を適用する工程;そして
c)該植物繁殖素材の表面において、反応性官能基を有する反応物を重合し、架橋し、硬化し、あるいは反応させ、存在する場合には、そこに活性成分を包囲できるコーティングを形成する工程、を含んで成る方法を供する。より具体的には、網目化、架橋化、又はマトリックスコーティングは、反応性官能基を有する少なくとも2つの反応物間の反応により、繁殖素材、例えば、種子の表面上で形成し、ここで該反応物の反応性官能基間のモル比は実質的に等価である。あるいは、網目化、架橋化、又はマトリックスコーティングは、反応性官能基を有する少なくとも1つの反応物及び光開始剤の反応、及び紫外線条件下における該組成物の硬化により、該繁殖素材、例えば、種子の表面上で形成する。
【0022】
本発明は、上述のとおり、植物繁殖素材をコーティングするための方法のいくつかの態様を含む。本発明のある一般的な態様は、種子を含む植物繁殖素材をコーティングするための方法であって、該繁殖素材を、反応性官能基を有する少なくとも1つの反応物、光開始剤、及び任意的に活性成分を含んで成る組成物と接触させる工程;そして紫外線条件下において該組成物を硬化することにより反応をもたらす工程を含んで成る方法を含む。この一般的な方法は、反応性官能基を有する反応物、光開始剤、及び紫外線放射に対して保護される活性成分間の反応を含む。活性成分の紫外線保護は、当業界に既知ないずれかの形態であってよく、そして制限されることなく、紫外線照射からの活性成分の暴露を遮蔽する賦形剤による活性成分及び活性成分の組み合わせのカプセル化を含む。また、この一般的な方法は、反応性官能基を有する反応物、光開始剤、共開始剤、及び任意的な活性成分間の反応を含み、これは保護されていても、あるいは上述のように保護されていてもよい。
【0023】
本発明の第二の一般的な態様は、種子を含む植物繁殖素材をコーティングするための方法であって、該繁殖素材を、少なくとも1つの多官能性アミン、及び多官能性エチレン性不飽和官能基を有する少なくとも1つの反応物、及び任意的な活性成分と接触させること、そして網目化、架橋化、又はマトリックスコーティングが形成されるように、植物繁殖素材の表面上で反応をもたらすことを含んで成る方法を含む。この一般的な方法は、少なくとも1つのジアミン反応物が、少なくとも1つの多官能性エチレン性不飽和モノマー反応物とのマイケル付加反応にかけられる方法を含む。またこの一般的な方法は、少なくとも1つの多官能性アミン反応物、又は多官能性エチレン性不飽和官能基を有する少なくとも1つの反応物のいずれかが植物繁殖素材の表面上で組み合わせる前に、活性成分と最初に組み合わされる方法を含む。更に、この一般的な方法は、少なくとも1つの多官能性アミン反応物、又は多官能性エチレン性不飽和官能基を有する少なくとも1つの反応物が、植物繁殖素材の表面上で組み合わせる前に、保護された活性成分と最初に組み合わされる方法を含む。該方法において、活性成分は、pH変化による分解を防ぐために保護することができる。このような活性成分の保護は、当業界に既知のいずれかの方法、例えば、制限されることなく、重合体マイクロカプセル封入、賦形剤における吸着、及びミセル形成により達成することができる。
【0024】
本発明の第三の一般的な態様は、種子を含む植物繁殖素材をコーティングするための方法であって、該繁殖素材を、植物繁殖素材の表面上において水性酸触媒層中のアミノ樹脂プレポリマーを反応することにより形成されるアミノプラスト組成物と接触させ、そこにポリマー網目又はポリマーマトリックスを形成することを含んで成る方法を含む。この一般的方法は、植物繁殖素材をコーティングするための方法が、水性酸触媒層中のアミノ樹脂プレポリマーの反応が、室温又は上昇温度において生じる方法を含む。また、植物繁殖素材をコーティングするためのこの一般的な方法は、該アミノ樹脂プレポリマーを、水性酸触媒と反応してポリマー網目又はポリマーマトリックスを形成する前に活性成分と組み合わせることができる方法を含む。更に、植物繁殖素材をコーティングするためのこの一般的な方法は、該水性酸触媒層を、アミノ樹脂プレポリマーと反応させてポリマー網目又はポリマーマトリックスを形成する前に活性成分と組み合わせることができる方法を含む。
【0025】
上述したそれぞれの本発明の一般的な態様において、試薬は、任意的に、植物繁殖素材の処理のための活性成分を任意的に含んでよい。例えば、制限なく、適当量の第一反応物を植物繁殖素材処理製剤(例えば、農薬種子処理)に添加し、そしてスラリーを形成するように均一に混合される。該スラリーは種子上において周囲温度で推奨された割合にて噴霧される。反応混合物は、植物繁殖素材に対して、(a)試薬の硬化をもたらすのに適当な波長における紫外線照射、又は(b)第一及び追加的な反応物の反応を引き起こすために適当な条件下における反応性官能基を有する少なくとも1つの追加的な反応物を同時に又は順次に適用することにより植物繁殖素材の表面上に形成され、これにより植物繁殖素材の表面上にポリマーコーティングが形成される。一般的に、該成分は、反応が第二の方法において完了され、そして生じたコーティング又はマトリックスが各個々の処理された種子又は他の植物繁殖素材を包囲するように選択される。
【0026】
他の態様において、本発明に従うコーティングは、いずれかの農薬又は他の活性成分のスラリー組成物であらかじめコーティング又は被覆されている種子又は他の植物繁殖素材上で調製される。前処理された種子又は繁殖素材をコーティングすることにより、本発明は、植物繁殖素材を本発明に従うポリマー壁又はマトリックスでコーティング又は被包することによる種子を含む繁殖素材の除塵特性を改善する方法を供する。
【0027】
本発明の他の観点において、種子又は他の繁殖素材は、さらに該種子をいずれかの農薬又は他の活性剤で処理する前に、本発明に従い調製されるコーティングを供される。該技術は、種地の質を改善するための特定の適用を有し、そうでなければ低下した発芽又は生存率(商業規格以下(例えば、<70%))を有し、発芽又は生存率の低下は種子処理農薬又は他の活性成分の植物毒性により引き起こされる。理論により結びつけられることを望むわけではないが、種子処理活性成分の適用前の本発明に従うコーティングの供給は、種子果皮中の微細な亀裂を被覆又は遮蔽し、これにより種子胚中に農薬又は他の植物毒性活性成分の浸透を低下させる。
【0028】
さらに他の本発明の観点において、種子又は他の繁殖素材は、本発明に従い調製されたコーティングの多互層が供される。多層は、種子上に、例えば、果皮−殺虫剤−(コーティング−殺虫剤−コーティング)n又は果皮−コーティング−(殺虫剤−コーティング−殺虫剤)n(ここで、変数nは1〜10の数である;あるいはnは1〜5の数である;あるいはnは1〜3の数である;あるいはnは1である)といった構造を供する。多層は、例えば、農薬の放出が異なる割合において制御又は放出できるように利用することができる。例えば、制限なく、場合によっては1つの農薬は数分間にわたり、他のものは数時間にわたり、更に他のものは数日間又は数週間にわたり放出されることができる。更に、種子に処理されたより比較的高い植物毒性を有する農薬は、コーティング層により果皮から分離することができ、この場合、他方を該果皮に直接適用することができる。コーティングの適用の各例において、本発明の1又は複数の方法を利用することができる。例えば、制限なく、1つのコーティングは、本明細書に記載されるとおり、紫外線硬化法を使用して調製することができ、一方、同じ植物繁殖素材に適用される他のコーティングは、本明細書に記載されるとおり多官能性アミンと多官能性エチレン性不飽和官能基を有する反応物間のマイケル付加反応を使用して調製することができる。コーティングの更に他の層は、本明細書に記載されるとおり、植物繁殖素材の表面においてアミノプラストを形成することにより調製又は適用することができる。各コーティング層は、本明細書に記載されるいずれかの方法から、あるいは当業界に既知のほかのコーティング方法により独立に形成される。
【0029】
特定の種子、コーティング、農薬、及び標的有害生物圧力条件のための最適な構造は、温室又は現場環境における単純な実験により、簡単かつ過度の実験をすることなく決定することができる。特に、所望の特性、例えば、改善した種子安全性、有効期間、生存率(酸素移動)、発芽(湿分移動)、植物毒性及び除塵を供するために、コーティングの種類及びコーティングの厚さを設計及び選択する。
【0030】
UV硬化性コーティング/反応性希釈剤
本発明のある態様において、種子コーティングは、反応に利用することが可能なモノエチレン性及び/又はポリエチレン性不飽和官能基を含有するモノマー又はオリゴマー、及び/又は1又は複数のエポキシ基を含有するエポキシ官能性モノマー又はオリゴマーの使用により調製することができる。光開始剤は、紫外線放射に反応物を暴露することによって試薬の反応をもたらすように該モノマー及び/又はオリゴマーと組み合わされる。モノマー及び/又はオリゴマー、及び光開始剤を含有する組成物は、植物繁殖素材に付着し、そして紫外線照射に暴露される。
【0031】
本発明における使用に適当なビニルエーテル化合物は、当業界に一般的に知られており、
【化1】

(式中、R’及びR’’は同じ又は異なっていてもよく、かつ独立にH又は1〜10の炭素原子を有するアルキル基から選択される;Aはウレタン、フェノール、ポリカルボネート、又はポリシロキサンに由来する部分であり、かつ約400〜10,000の分子量を有する;Zは飽和した脂肪族又は脂環式炭化水素又はポリアルキレンエーテルに由来する部分であり、かつ約28〜250の分子量を有する;nは2〜6の整数、好ましくは2又はそれ以上の整数である)として記載されるビニルエーテルモノマー及びオリゴマーを含む。
【0032】
本発明において使用される好ましいビニルエーテルモノマー及びオリゴマーの例は、1−ブタノール−4−(エテニルオキシ)−ベンゾエート、ペンタンジオン酸ビス[4−(エテニルオキシ)メチル]エステル、ブタンジオン酸ビス[4−(エチニルオキシ)ブチル]エステル、カルバミン酸(メチレンジー4,1−フェニレン)ビス−ビス[4−(エチニルオキシ)ブチル]エステル、カルバミン酸(メチル−1,3−フェニレン)ビス−、ビス[4−(エチニルオキシ)ブチル]エステル、これらの混合物等である。ビニルエーテル化合物は、最大約100重量%、好ましくは約5〜約100重量%の量において、及び同じ態様において、より好ましくは約20〜約100重量%において存在することができる。更に、モノ−、ジ−及びトリ官能性ビニルエーテルモノマーは、当業界において一般に知られるとおり、希釈のために使用される。
【0033】
適当なアクリレートは、アクリレートオリゴマーを含む。アクリレートオリゴマーの例は、アクリル化脂肪族ウレタンオリゴマー、例えば、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ビニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、メチレンビスアクリルアミド、シクロペンタジエニルアクリレート、トリアリルシアヌレート、及びポリ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、及びプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートから成る群から選択されるアルキレングリコールジアクリレート及びジメタクリレートを含む。一般的には、ウレタン(メタ)アクリレートは、芳香族又は脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート、例えば、ウレタンを製造するためにしようされるポリオールがポリエチレン又はポリエステルであるものである。
【0034】
Ebecryl 8804(UCB Chemical)、及びエトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、SR 349(Sartomer)、及びこれらの混合物等は、本発明において使用される好ましいアクリレートである。ビニルエーテル/アクリレートを含有するコーティングは、硬化した場合に優れた摩擦耐性、流動性及び高弾性率を示す(Sitzmann et. al., RadTech98 Conf. Proc. (1998))。該アクリレートは、最大約100重量%、好ましくは約10〜約100重量%の量において存在してよく、そして同じたいようにおいて好ましくは約50〜約90重量%において存在してよい。
【0035】
UV硬化性コーティング組成物は、任意的に分子あたり少なくとも2つの二重結合を有する1つの脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートプレポリマーポリウレタン(PU)、又は好ましくは脂肪族ジオール又はポリオールを伴う二官能性及び多官能性のアクリル酸及び/又はメタクリル酸のエステルから選択されるこのようなプレポリマーPUと少なくとも1つの反応性希釈剤の混合物を含有することができる。
【0036】
脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートプレポリマーは、ウレタン基及びアクリルオキシアルキル及び/又はメタクリルオキシアルキル基、又は(メタ)アクリルアミドアルキル基を有するポリマー又はオリゴマー化合物である。通常、該(メタ)アクリルオキシアルキル及び/又は(メタ)アクリルアミドアルキル基は、ウレタン基の酸素原子を介して結合する。該アクリルオキシアルキル基は、1、2又は3つのアクリルオキシ基により置換された、C1−C10アルキルラジカル、好ましくはC2−C5アルキルラジカルを意味する。同様のことはメタクリルオキシアルキル基にも適用される。従って、(メタ)アクリルアミドアルキル基は、1、2又は3つの(メタ)アクリルアミド基、好ましくは1つの(メタ)アクリルアミド基により置換された、C1−C10アルキルラジカル、好ましくはC2−C5アルキルラジカルを意味する。本発明に従い、該脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートプレポリマーPUは、分子あたり少なくとも2つの二重結合、好ましくは分子あたり3〜6つの二重結合を有する。本発明の脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートプレポリマーPUは、基本的に、芳香族構造要素、例えば、フェニレン又はナフチレン又は置換されたフェニレン又はナフチレン基を有さない。
【0037】
結合剤として使用されるウレタン(メタ)アクリレートプレポリマー又はオリゴマーPUは、通常、500〜5000、好ましくは500〜2000ダルトンの範囲における平均分子量Mnを有する(比較標品に基づくGPCの手段により測定した)。二重結合等量(存在する二重結合あたりのポリマーのg)は、好ましくは250〜2000の範囲、特には300〜900の範囲である。
【0038】
プレポリマーPUは、好ましくは250〜11,000mPa.sの範囲、特には1000〜8000mPa.sの範囲の粘度を有する。
【0039】
光化学的に架橋可能な製剤はまた、エポキシ官能性モノマー、例えば、グリシダルメタクリレートを含有すること、あるいは追加的に含有することができる。ビニルエーテルと組み合わされる場合、エポキシは、以下の特性をできる限り多く示す場合において、本発明に最も有用である。エポキシは少なくとも2つの官能基を有するべきである。すなわち、これらは各分子について少なくとも2つのオキシラン部分を有し、製剤の低い粘性を供し、そして他の成分と完全に混和であるべきである。
【0040】
フェノール、特にビスフェノールA、ノボラック、直状及び脂環式ポリオール、ポリエーテルポリオール、及びシロキサンに由来するエポキシが好ましい。本発明において最も好ましいエポキシの例は、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(例えば、DER 331, 332, Dow Chemical 及び Epon 828, Shell Chemical)、グリシジル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、エポキシノボラック(例えば、DEN 431, Quatrex 240, Dow Chemical)、エポキシクレゾール(例えば、Quatrex 3310, Dow Chemical)、及び脂環式エポキシド(例えば、ERL 4221, ERL 4299, ERL 4234, Union Carbide)である。該エポキシは、存在する場合には、最大80重量%、好ましくは約10〜約80重量%、そして同じ態様においてより好ましくは約10〜約50重量%の量において存在してよい。
【0041】
光開始剤は、コーティング組成物の固形含量に基づき、0.001〜15重量%、好ましくは1〜10重量%の量において利用される。例は、ベンゾフェノン及びベンゾフェノン誘導体、例えば、4−フェニルベンゾフェノン及び4−クロロベンゾフェノン、ミヒラー・ケトン、アセトフェノン誘導体、例えば、1−ベンゾイルシクロヘキサン−1−オール、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチルアセトフェノン及び2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンメチル、ベンゾイン及びベンゾインエーテル、例えば、メチル、エチル及びブチルベンゾインエーテル、ベンジルケタール、例えば、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、アントラキノン及びその誘導体、例えば、メチルアントラキノン及びtert−ブチルアントラキノン、アクリルホスフィンオキシド、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、エチル2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィネート、メチル2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィネート及びビスアシルホスフィンオキシドを含む。
【0042】
本発明の紫外線硬化製剤は、190〜400ナノメートルの範囲における紫外線照射にかけられる。
【0043】
本発明の紫外線硬化性製剤は、任意的に、最大35重量%の慣習的な補助剤、例えば、増粘剤、平滑化補助剤、消泡剤、UV安定化剤、潤滑剤、及び賦形剤を含有してよい。適当な補助剤は、ペイント及びコーティングの当業者に十分に周知である。適当な賦形剤は、ケイ酸塩、例えば、四塩化ケイ素の加水分解により得られるケイ酸塩、例えば、Degussa由来のAerosilTM、ケイ酸土、タルク、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、及び炭酸カルシウム等である。適当な安定化剤は、典型的には、UV吸収剤、例えば、オキサニリド、トリアジン及びベンゾトリアゾール及びベンゾフェノンである。これらは単独でも、あるいは適当なフリーラジカルスカベンジャーと一緒に使用することができ、その例は、立体障害性アミン、例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2,6−ジ−tert−ブチルピペリジン、又はこれらの誘導体、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバシン酸塩を含む。安定化剤は、一般的に、コーティング組成物に基づき、0.01〜5.0重量%、好ましくは0.1〜3.0重量%の量において使用される。
【0044】
ジアクリレート及びジアミンのマイケル付加
本発明の他の態様にいて、種子又は他の繁殖素材は、マイケル反応の使用を介してコーティングすることができ、該素材をコーティングする架橋ポリマー網目を形成する。この態様において、多官能性アミンは、多官能性エチレン性不飽和結合と反応し、種子の表面上に架橋網目を形成する。これらの素材はそれぞれ独立にそのまま、水性で、あるいは適当な有機溶媒、例えば、アセトン、メタノール、クロロホルム、テトラヒドロフランを使用して添加することができ、これらはそれぞれ低い蒸気圧を有志、植物繁殖素材を浸漬するよりも該素材を湿らせることができる。
【0045】
適当なポリアミンは、第一級及び/又は第二級アミノ基(これらの用語は、当業者により慣習的に理解される)の分子あたり2〜10のアミノ基を有する化合物、例えば、第一級アミンを含み、そしてこれらの具体例は制限されることなく、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4−(アミノメチル)−1,8−オクタンジアミン、デカメチレンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン及びジブチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、トリアミノプロパン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミン、ヒドラジン、ピペラジン、脂環式ポリアミン、例えば、イソホロンジアミンのジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、並びに芳香族ポリアミン、例えば、フェニレンジアミン及びキシレンジアミンを含む。
【0046】
適当なポリエチレン性不飽和モノマーは、制限されることなく、アルキレングリコールジアクリレート及びジメタクリレート、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、及びプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートを含む。また適当なものは、ジビニルベンゼン、ビニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、メチレンビスアクリルアミド、シクロペンタジエニルアクリレート、及びトリアリルシアヌレートである。適当な更なるモノマーは、例えば、ポリ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレートの分子量のいずれかの範囲のもの、並びに多官能性エチレン性不飽和ポリマーであり、変動ポリマー構造、例えば、ランダム、ブロック、ブラシ及びグラフトコポリマーを含む。該ポリマーの全体は、反応性官能基を含まなくてもよく、そしてスチレン、ビニルトルエン、エチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、多様な(メタ)アクリル酸の(C1−C20)アルキル又は(C3−C20)アルケニルエステル((メタ)アクリル酸の表現は、アクリル酸とメタクリル酸の両方を意図する)、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ステアリルアクリレートといった物質から成ってよい。
【0047】
本発明の方法は、独立に、そのまま(neat)又は溶媒を伴う水性形態におけるポリアミンを供することを含んでよい。水性形態において供される場合、該溶媒は有機溶媒であってよい。適当な有機溶媒は、制限されることなく、アセトン、メタノール、クロロホルム、エタノール及びテトラヒドロフランを含む。
【0048】
本発明の方法は、独立に、そのまま又は溶媒を伴う水性形態における多官能性エチレン性不飽和モノマーを供することを含んでよい。水性形態において供される場合、該溶媒は有機溶媒であってよい。適当な有機溶媒は、制限されることなく、アセトン、メタノール、クロロホルム、エタノール、テトラヒドロフラン、及びメチレンビスアクリルアミドを含む。
【0049】
本発明のこの態様において利用される製剤は、任意的に、最大35重量%の慣習的な補助剤、例えば、増粘剤、平滑化補助剤、消泡剤、UV安定化剤、潤滑剤、及び賦形剤を含有することができる。適当な補助剤は、ペイント及びコーティングの当業者に十分周知である。適当な賦形剤は、ケイ酸塩、例えば、四塩化ケイ素の加水分解により得られるケイ酸塩、例えば、Degussa 由来のAerosilTM、ケイ酸土、タルク、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、及び炭酸カルシウム等である。適当な安定化剤は、典型的には、UV吸収剤、例えば、オキサニリド、トリアジン及びベンゾトリアゾール及びベンゾフェノンである。これらは単独でも、あるいは適当なフリーラジカルスカベンジャーと一緒に使用することができ、その例は、立体障害性アミン、例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、2,6−ジ−tert−ブチルピペリジン、又はこれらの誘導体、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバシン酸塩を含む。安定化剤は、一般的に、コーティング組成物に基づき、0.01〜5.0重量%、好ましくは0.1〜3.0重量%の量において使用される。
【0050】
多価金属イオン
他の態様において、ポリマー錯体を含んで成るコーティングは、多価金属イオン、例えば、周期表のIa、Ib、IIa、IIb、IIIaの群、例えば、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、及びアルミニウムから選択されるもので中和される酸コポリマーから選択される多価電解質から形成される。適当な接着は、例えば、亜鉛、カルシウム又はマグネシウム、最も特別には亜鉛といったイオンで中和された酸コポリマーで達成される。このようなイオン化酸コポリマーは、「イオノマー」として当業界に知られている。典型的には架橋は、5〜95%である。ある態様において、該コポリマーは、金属カウンターイオンによるイオン交換によってイオン化された約35〜70%のカルボン酸基を有する。
【0051】
アミノプラスト
本発明の更なる態様において、植物繁殖素材は、アミノプラスト型コーティングが形成される反応を使用してコーティングすることができる。このコーティングは触媒を含有する酸性水相と反応する1又は複数のアミノ樹脂プレポリマーを含んで成る。
【0052】
適当なアミノ樹脂プレポリマーは、一般的なクラスのホルムアルデヒド、例えば、尿素−ホルムアルデヒド、メラミン−ホルムアルデヒド、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド及びグリコルリル−ホルムアルデヒドを含む。最初の2つの一般クラスが本発明にとって好ましく、尿素−ホルムアルデヒドが最も好ましい。適当な尿素−ホルムアルデヒドは、制限されることなく、Cymel U−80及びCymel U−1050−10であり、共にCytec Industries, Inc.によるものである。
【0053】
プレポリマーのエーテル化(ブチル化)の程度に依存して、該反応において更なるクロスリンカーを利用することができる。適当な架橋剤は、制限されることなく、多官能性メルカプタンエステル、例えば、制限されることなく、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート);エステル、例えば、制限されることなく、グリセロール−3−ステアリルチオプロピオネート、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシーヒドロシンアミド)、ジエチル3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルホスホネートエステル、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホネート、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}−2,4,8,10−テトラオキサプピロ(5,5)ウンデカン等を含む。本発明における好ましいクロスリンカーのクラスは、多官能性メルカプタンエステルであり、最も好ましい架橋剤は、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)である。
【0054】
アミノ樹脂プレポリマーと酸性水相の反応は触媒の存在下において行う。本発明に使用される適当な触媒は、該反応をプロトン化するのに十分強力ないずれかの酸を含む。適当な触媒は、カルボン酸、スルホン酸及びこれらの塩を含む。本発明の方法に好ましい触媒は、ジアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム型の分散剤である。
【0055】
標的作物
実質的に、種子を含むいずれかの繁殖素材は、本発明の種子コーティング組成物で処理することができ、例えば、穀類、野菜、観賞植物、及び果実である。ある態様において、本発明に従いコーティングすることができる種子は、例えば、以下の植物種の種子を含む:ビート(シュガービート及びフォダービート)、油脂植物(カノーラ、アブラナ、マスタード種子、ポピー、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、トウゴマ、ココアマメ、ラッカセイ及びソーヤ)を含む。更にまた、ピーナッツ、小麦ソルガム、綿、コーン、大豆、タバコ、トマト、コール、キャベツ、タマネギ及びニンジンも含まれる。
【0056】
本発明の範囲中の他の適当な植物種の種子は、ジャガイモ、ミント、草飼料及び乾草、並びにハーブ亜群を含む。
【0057】
更に、米国連邦規制基準における農作物分類表に挙げられる農作物、特に40 CFR Sec. 180.41 (1995)が注目される。CFR Sec. 180.41 (1995) 及び the Federal Register: May 17, 1995 (vol. 60, no. 95) pp. 26625 - 26643は、有用な穀類植物に関する開示として本明細書中に引用として完全に組み入れられている:
(1)農作物分類5:アブラナ(コール)科葉菜群、例えば、ブロッコリー;カリフラワー;キャベツ;及びカラシナ
(2)農作物分類9:ウリ科野菜群、例えば、キュウリ、メロン、カンタループ、マスクメロン、スカッシュ、例えば、サマースカッシュ;
(3)農作物分類11:ナシ状果群、例えば、リンゴ及びナシ;
(4)農作物分類15:穀物群、例えば、コーン及び稲。
【0058】
また、果実野菜群、例えば、トマト及びコショウ、並びに観賞植物及び花も含まれる。
【0059】
標的作物及び本発明に従い処理される種子は、慣習的並びに遺伝的に増強又は操作された種、例えば、昆虫耐性(例えば、Bt及びVIP種)、並び病害耐性、除草剤耐性及び線形動物耐性種を含む。
【0060】
活性成分
反応性組成物を種子に適用する前に、任意的に、少なくとも1つの活性成分が、反応性官能基を有する反応物と組み合わされる。本明細書に使用される「活性成分」又は「a.i.」は、天然又は合成によるいずれかの化学物質であって、(a)生物活性を有し、あるいは植物又は植物の場所、例えば、種子育成土壌環境において、生物活性を有し、又は生物形質、例えば、制限されることなく、除草剤又は微生物又は動物有害生物に対する耐性を発現するように植物を誘発できるイオン、部分、代謝産物又は誘導体を放出することが可能な物質、及び(b)意図して植物に適用され、あるいは化学物質又はその生物学的に活性なイオン、部分、代謝産物又は誘導体が、植物の生きている細胞又は組織に侵入すること、あるいは植物の場所に帰し、そして植物自体、植物又は植物の場所に存在する病原体、摂食生物における刺激、阻害、調節、治療性、毒性又は致死応答を誘発することをもたらすものを意味する。活性成分物質の例は、制限されることなく、化学農薬(例えば、除草剤、アルジサイド、殺真菌剤、殺菌剤、殺ウイルス剤、殺虫剤(insecticide)、殺虫剤(aphicide)、殺ダニ剤、殺線虫剤、軟体動物駆除剤等)、植物成長調節剤、除草剤保護剤、肥料及び栄養、生殖体を死滅物質、落葉剤、乾燥剤、及びこれらの混合物を含む。
【0061】
該活性成分は、種子コーティング組成物の適用又はバイオパフォーマンスを最適化するように選択することができる。該活性成分組成物の形態は、これらの意図される目的及び支配的な環境に依存して、乳剤、懸濁剤、直接噴霧可能な又は希釈可能な溶液、噴霧可能なペースト、希釈乳剤、噴霧可能な粉剤、水溶剤、水和剤、粉剤、粒剤、又はカプセル製剤から選択することができる。
【0062】
農薬(pesticide)の例は、例えば、制限されることなく、殺虫剤、ダニ駆除剤、殺菌剤、殺真菌剤、殺線虫剤、及び軟体動物駆除剤から選択されるものを含む。これらの適用に有用な活性成分は、制限されることなく、アバメクチン、アセフェート、アセタミプリド、アルダカルブ、α−シペルメトリン、アジンホス−メチル、ビフェントリン、カルボフラン、カルボスルファン、クロルピリフォス、クロチアニジン、シロマジン、デルタメトリン、ジメトエート、エマメクチンベンゾエート、エンドスルファン、フィプロニル、フラチオカルブ、γ−HCl、イミダクロプリド、イソフェンホス、メチオカルブ、オメトエート、テフルトリン、チアメトキサム、チアクロプリド、チオジカルブ、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ベノミル、ビテルタノール、カプタン、カルベンダジム、カルボキシン、クロロタロニル、銅塩(例えば、硫酸銅、酸化銅、ボルドー混合物、水産可動、硫酸銅(三塩基性)、酸塩化銅及びオクタン酸銅)、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、エチリモル、ファモキサドン、フェナミドン、フェンヘキサミド、フェンピクロニル、フルアジナム、フルジオキソニル、フルキンコナゾール、フルトラニル、フルトリアフォル、フォセチル−アルミニウム、フベリダゾール、グアザチン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イプロジオン、イソフェンホス、マンコゼブ、マネブ、メタラキシル、メタラキシル−M、メトコナゾール、ミクロブタニル、シルチオファン、ヌアリモル、オキサジキシル、オキシン−銅、オキソリニン酸、ペンシクロン、プロクロラズ、プロシミドン、ピリメタニル、ピロキロン、キントゼン、テブコナゾール、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チオファネート−メチル、チラム、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリチコナゾール、トリフロキシストロビン、ピコキシストロビン及びイプコナゾールを含む。
【0063】
殺虫性及びダニ駆除性活性成分の適当な添加は、例えば、制限されることなく、以下のクラスの活性成分に代表される:有機リン酸化合物、ニトロフェノール及び誘導体、ホルムアミジン、トリアジン誘導体、ニトロエナミン誘導体、ニトロ−及びシアノグアニジン誘導体、尿素、ベンゾイル尿素、カルバメート、ピレスロイド、塩素化炭化水素、並びにバチルス・チューリンゲンシス産物。混合物において特に好ましい成分は、アバメクチン、NI−25(シアノイミンアセタミプリド)、TI−304(ニトロメチレンニテンピラム)、TI−435(クロチアミジン)、MTI−446(ジノテフラン)、フィプロニル、ルフェヌロン、ピリプホキシフェン、フルキソフェニム;イミダクロプリド、チアメトキサム、フェノキシカルブ、ジアフェンチウロン、ピメトジン、ジアジノン、ジスルホトン;プロフェノホス、フラチオカルブ、シロマジン、シペルメトリン、タウ−フルバリネート、テフルトリン、又はバチルス・チューリンゲンシス産物、特にはアバメクチン、NI−25、TI−304、TI−435、MTI−446、フィプロニル、チアクロプリド、イミダクロプリド、チアメトキサム及びテフルトリンである。
【0064】
殺真菌性活性成分の適当な添加の例は、制限されることなく以下の化合物を含む:アゾキシストロビン;ビテルタノール;カルボキシン;Cu2O;シモキサニル;シプロコナゾール;シプロジニル;ジクロロフルアミド;ジフェノコナゾール;ジニコナゾール;エポキシコナゾール;フェンピクロニル;フルジオキソニル;フルキンコナゾール;
フルシラゾール;フルトリアフォル;フララキシル;グアザチン;ヒメキサゾール;イマザリル;イミベンコナゾール;イプコナゾール;クレソキシム−メチル;マンコゼブ;メタラキシル;R−メタラキシル;メトコナゾール;オキサジキシル;ペフラゾエート;ペンコナゾール;ペンシクロン;プロクロラズ;プロピコナゾール;ピロキロン;SSF−109;スピロキサミン;テブコナゾール;テフルトリン;チアベンダゾール;トリフルアミド;トリアゾキシド;トリアジメホン;チリアジメノール;トリチコナゾール及びウニコナゾールを含む。
【0065】
本発明のポリマーコーティングが殺真菌剤を含む場合、これらは真菌及び真菌性病害に対する植物繁殖素材の減少的、予防的及び治癒的な保護に有用であり、真菌、特に、フィコミセテ類(phycomycetes)のクラスに属するオオミセテ(oomycete)(例えば、フィトフトラ属(Phytophthora spp.)、ペロノスポラ属(Peronospora spp)、 シュードペロノスポラ属(Pseudoperonospora spp.)、ピチウム属(Pythium spp.)[すなわち、P. ウチマム(utimum)、P.アファニデルマツム(aphaniderniatum)、P. ラミニコラ(graminicola)、P. イレグラレ(irregulare))又はプラスモパラ属(Plasmopara sp.))、バシジオミセテ(basidiomycete)(すなわち、プッシニア属(Puccinia spp.)[ P.レコンジタ(recondita)、 P.ストリホルミス(strifortnis)、及びP.グラミニス(graminis)]、チレチア属(Tilletia spp.)[すなわち、T.カアリエス(caries)及びT. コントレベルサ(contreversa)]、ウスチラゴ属(Ustilago spp.)[すなわち、U. マイジス(maydis)、U. ヌダ(nuda)、U. ホルデイ(hordei)、及びU. アベナエ(avenae)])、アスコミセテ(ascomycete)(例えば、ジベレラ属(Gibberella spp.)[すなわち、G.フジクロイ(fujikuroi)、 G. ロセウム(roseum)]、グロメレラ属(Glomerella spp.)[すなわち、G. ゴシピイ(gossypii)])、アデロミセテ(adelomycete)又は不完全真菌類(Fungi Imperfecti type)、例えば、リゾクトニア属(Rhizoctonia spp.)(すなわち、R.ソラニ(solani)、 R. セレアリス(cerealis)及びR.ゼド(zed))、フザリウム属(Fusarium spp.)(すなわち、F. ソラニ(solani)、 F. オキシスポルム(oxysporum)、 F. ロセウム(roseum)、F.ニバレ(nivale)、F. モニリホルム(moniliforme)、F. プロリフェラツム(proliferatum)、 F. グラミネアルム(graminearum)、F. スブグルチナンス(subglutinans))、ヘルミントスポリウム属(Helminthosporium spp.)(すなわち、H. オリザエ(oryzae)、H. テレス(teres)、H. グラミネウム(gramineum)及びH. サチバム(sativum))、フォマ属(Phoma spp.)(すなわち、P. ベタエ(betae)、P.ホベアテ(foveata)及びP. リンガム(lingam))、アルテルナリア属(Alternaria spp.)(すなわち、A. ソラニ(solani)、A. マクロスポラ(macrospora)及びA. アルテルナタ(alternata))、コレトトリウキュム(Colletotriuchum)(すなわち、C.グラミニコラ(graminicola)、 C. ココデス(coccodes)、 C. カプシキ(capsici)、 C. ゴシピイ(gossypii)及びC. トルンカツム(truncatum))、エリシフェ属(Erysiphe spp.)(すなわち、E. グラミニス(graminis)及び E. シコラセアルム(cichoracearum))、ガエウマノミセス属(Gaeumannomyces spp.)(すなわち、G. グラミニス・バル・グラミニス(graminis var graminis)及びG. グラミニス・バル・トリチシ(graminis var. tritici))、ボトリチス属(Botrytis spp.)(すなわち、B. cinerea)、 ピリキュラリア属(Pyricularia spp.)(すなわち、P. グリセア(grisea)及びP. オリザエ(oryzae))、セルコソオラ属(Cercosoora spp.)(すなわち、C. ベチコラ(beticola))、リンコスポリウム属(Rhinchosporium spp.)(すなわち、R. セカリス(secalis))、リレノホラ属(Pyrenophora spp.)(すなわち、P. アベナエ(avenae))、セプトリア属(Septoria spp.)(すなわち、S. トリチシ(tritici)及びS. アベナエ(avenae))、ウェトゼリニア属(Whetzelinia spp.)(すなわち、W. スクレロチオルム(sclerotiorum))、ミクロドチウム属(Microdochium spp.)、ミコソハエレラ属(Mycosohaerella spp.)、(すなわち、M. フィジエンシス(fijiensis))、アスペルギルス属(Aspergillus spp.)(すなわち、A. ニガー(niger)及びA. フラバス(flavus))、セルコスポラ属(Cercospora spp.)(すなわち、C. アラキジコラ(arachidicola)及びC. ゴシピナ(gossypina))、クラビセプ属(Claviceps spp.)、クラドスポリウム属(Cladosporium spp.)(すなわち、C. ヘルバルム(herbarum))、ペニシリウム属(Penicillium spp.)、ペスタロジア属(Pestalozzia sp)、ベルチシリウム属(Verticillium spp.)(すなわち、V. ダリアエ(dahliae))、アスコチタ属(Ascochyta spp.)(すなわち、A. ピシ(pisi)及びA. ゴシピイ(gossypii))、グイグナルジア属(Guignardia spp.)(すなわち、G. ビドェリイ(bidwellii))、コルチシウム・ロルフシイ(Corticium rolfsii)、フォムポシス属(Phomposis spp.)(すなわち、P. ビチコラ(viticola))、スクレロチニア属(Sclerotinia spp.)(すなわち、S. スクレロチオルム(sclerotiorum)及びS. ミノア(minor))、 スクレロチニア・ミノア(Sclerotinia minor)、コリネウム・カルジナレ(Coryneum cardinale)、アスロスタラグムス・コニンギ(Acrostalagmus koningi)、コルチシウム・ロルフシイ(Corticium rolfsii)、ジプロジア属(Diplodia spp.)(すなわち、D. ナタレンシス(natalensis))、ホルモデンドロン・クラドスポリオイデス(Hormodendron cladosporioides)、ミロセシウム属(Myrothecium spp.)(すなわち、M. ベルカリア(verrucaria))、パエシロミセス・バリオチ(Paecylomyces varioti)、ペリキュラリア・ササキイ(Pellicularia sasakii)、フェリヌス・メガロポルス(Phellinus megaloporus)、セプトリア属(Septoria spp.)、スクレロチウム属(Sclerotium spp.)(すなわち、S. ロルフシイ(rolfsii))、スタチボトリス・アトラ(Stachybotris atra)、トリコデルマ属(Trichoderma ssp.)(すなわち、T. シュードコニンギ(pseudokoningi))、チエラビオプシス・バシオラ(Thielaviopsis basicola)及びトリコセシウム・ロセウム(Trichothecium roseum)を含む。
【0066】
殺虫剤を有する本発明に従うポリマーコーティングは、植物繁殖素材の保護、及び動物有害生物、例えば、昆虫及び代表的なアカルニア(Acarnia)目に対する植物の発達に使用することができ、
レピドプテラ(Lepidoptera)目として、例えば、アクレリス属(Acleris spp.)、アドキソフィエス属(Adoxophyes spp.)、アエゲリア属(Aegeria spp.)、アグロチス属(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセアエ(Alabama argillaceae)、アミロイス属(Amylois spp.)、アンチカルシア・ゲンマタリス(Anticarsia gemmatalis)、アルシプス属(Archips spp.)、アルギロタエニア属(Argyrotaenia spp.)、アウトグラフ属(Autographa spp.)、ブッセオラ・フスカ(Busseola fusca)、カドラ・カウテラ(Cadra cautella)、 カルポシナ・ニッポネンシス(Carposina nipponensis)、チロ属(Chilo spp.)、コリストネウラ属(Choristoneura spp.)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロクロシス属(Cnaphalocrocis spp.)、クネファシア属(Cnephasia spp.)、コチリス属(Cochylis spp.)、コレオフォラ属(Coleophora spp.)、クロシドロミア属(Crocidolomia spp.)、クリプトフレビア・レウコトレタ(Cryptophlebia leucotreta)、クリソデイキス・インクルデンス(Crysodeixis includens)、シディア属(Cydia spp.)、ジアトラエア属(Diatraea spp.)、ジパロプシス・カスタネア(Diparopsis castanea)、エアリアス属(Earias spp.)、エラスモパルプス属(Elasmopalpus spp.)、エフェスチア属(Ephestia spp.)、エウコスマ属(Eucosma spp.)、エウポエシリア・アンビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、エウプロクチス属(Euproctis spp.)、エウキソア属(Euxoa spp.)、グラホリタ属(Grapholita spp.)、ヘドヤ・ヌビフェラナ(Hedya nubiferana)、ヘリオチス属(Heliothis spp.)、ヘルラ・ウンダリス(Hellula undalis)、ヒファントリア・キュネア(Hyphantria cunea)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、レウコプテラ・スキテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス属(Lithocollethis spp.)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、シマントリア属(Lymantria spp.)、リオネチア属(Lyonetia spp.)、マラコソマ属(Malacosoma spp.)、マメストラ・ブラスシカエ(Mamestra brassicae)、マンズカ・セクスタ(Manduca sexta)、オペロフテラ属(Operophtera spp.)、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、パッメネ属(Pammene spp.)、パンデミス属(Pandemis spp.)、パノリス・フラメア(Panolis flammea)、ペクチノホラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、フトリマエア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella)、ピエリス・ラパエ(Pieris rapae)、ピエリス属(Pieris spp.)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プライス属(Prays spp.)、スキルポファガ属(Scirpophaga spp.)、セサミア属(Sesamia spp.)、スパルガノチス属(Sparganothis spp.)、スポドプテラ属(Spodoptera spp.)、シナンテドン属(Synanthedon spp.)、タウメトポエア属(Thaumetopoea spp.)、トルトリックス属(Tortrix spp.)、トリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)及びポノメウタ属(Yponomeuta spp.);−コレオプテラ(Coleoptera)目として、例えば、アグリオテス属(Agriotes spp.)、アントノムス属(Anthonomus spp.)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、セウトルヒンチュス属(Ceutorhynchus spp.)、チャエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コスモポリテス属(Cosmopolites spp.)、クルクリオ属(Curculio spp.)、デルマステス属(Dermestes spp.)、ジアブロチカ属(Diabrotica spp.)、エピラクナ属(Epilachna spp.)、エレムヌス属(Eremnus spp.)、ゴノセハルム属(Gonocephalum spp.)、ヘテロニキュス属(Heteronychus spp.)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リッソルホプトルス属(Lissorhoptrus spp.)、メロロンタ属(Melolontha spp.)、オリカエヒルス属(Orycaephilus spp.)、オチオルヒンキュス属(Otiorhynchus spp.)、フリクチヌス属(Phlyctinus spp.)、フィルロトレタ属(Phyllotreta spp.)、ポピリア属(Popillia spp.)、プロトストロフス属(Protostrophus spp.)、プシリオデス属(Psylliodes spp.)、リズペルタ属(Rhizopertha spp.)、スカラベイダエ(Scarabeidae)、シトヒルス属(Sitophilus spp.)、シトトロガ属(Sitotroga spp.)、テネブリオ属(Tenebrio spp.)、トリボリウム属(Tribolium spp.)及びトロゴデルマ属(Trogoderma spp.);−オルトプテラ(Orthoptera)目として、例えば、ブラッタ属(Blatta spp.)、ブラテラ属(Blattella spp.)、グリロタルパ属(Gryllotalpa spp.)、レウコハエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属(Locusta spp.)、ペリプラネタ属(Periplaneta spp.)及びスキストセルカ属(Schistocerca spp.);−イソプテラ(Isoptera)目として、例えば、レチクリテルメス属(Reticulitermes spp.);−プソコプテラ(Psocoptera)目として、例えば、リポスセリス属(Liposcelis spp.);−アノプルラ(Anoplura)目として、例えば、ハエマトピヌス属(Haematopinus spp.)、リンゴグナサス属(Linognathus spp.)、ペヂクルス属(Pediculus spp.)、ペムフィグス属(Pemphigus spp.)及びフィロキセラ属(Phylloxera spp.);−マロファガ(Mallophaga)目として、例えば、ダマリネア属(Damalinea spp.)及びトリコデクテス属(Trichodectes spp.);−チサノプテラ(Thysanoptera)目として、例えば、フランクリニエラ属(Frankliniella spp.)、ヘルシノスリプス属(Hercinothrips spp.)、タエニオスリプス属(Taeniothrips spp.)、スリプス・パルミ(Thrips palmi、スリプス・タバキ(Thrips tabaci)及びスキルトスリプス・アウランチイ(Scirtothrips aurantii);−ヘテロプテラ(Heteroptera)目として、例えば、ジケロプス・メラカンサス(Dichelops melacanthus)、ジスタンチエラ・セオブロマ(Distantiella theobroma)、ジスデルカス属(Dysdercus spp.)、エウチスタス属(Euchistus spp.)、エウリガステル属(Eurygaster spp.)、レプトコリサ属(Leptocorisa spp.)、ネザラ属(Nezara spp.)、ピエスマ属(Piesma spp.)、ロドニウス属(Rhodnius spp.)、サルベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノハラ属(Scotinophara spp.)及びトリアトマ属(Triatoma spp.);−ホモプテラ(Homoptera)目として、例えば、アレウロスリクス・フロッコサス(Aleurothrixus floccosus)、アリロデス・ブラシカエ(Aleyrodes brassicae)、アオニジエラ属(Aonidiella spp.)、アフィジダエ(Aphididae)、アフィス属(Aphis spp.)、アスピジオタス属(Aspidiotus spp.)、ベミシア・タバキ(Bemisia tabaci)、セロプラステル属(Ceroplaster spp.)、クリソムファルス・アノニジウム(Chrysomphalus aonidium)、クリソムファルス・ジクチオスペルミ(Chrysomphalus dictyospermi)、コッカス・ヘスペリズム(Coccus hesperidum)、エンポアスカ属(Empoasca spp.)、エリオソマ・ラリゲルム(Eriosoma larigerum)、エリトロネウラ属(Erythroneura spp.)、ガスカルジア属(Gascardia spp.)、ラオデルファックス属(Laodelphax spp.)、レカニウム・コルニ(Lecanium corni)、レピドサフェス属(Lepidosaphes spp.)、マクロシファス属(Macrosiphus spp.)、ミザス属(Myzus spp.)、ネフォテチックス属(Nephotettix spp.)、ニラパルバタ属(Nilaparvata spp.)、パラトリア属(Paratoria spp.)、ペムフィグス属(Pemphigus spp.)、プラノコッカス属(Planococcus spp.)、シュードアウラカスピス属(Pseudaulacaspis spp.)、シュードコッカス属(Pseudococcus spp.)、サイラ属(Psylla spp.)、プルビナリア・アエチオピカ(Pulvinaria aethiopica)、クアドラスピジオタス属(Quadraspidiotus spp.)、ルパロシファム属(Rhopalosiphum spp.)、サイセチア属(Saissetia spp.)、スカホイデウス属(Scaphoideus spp.)、スチザフィス属(Schizaphis spp.)、シトビオン属(Sitobion spp.)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ・エリトレアエ(Trioza erytreae)及びウナスピス・シトリ(Unaspis citri);
−ヒメノプテラ(Hymenoptera)目として、例えば、アクロミルメクス(Acromyrmex)、アサリア・ロサエ(Athalia rosae)、アッタ属(Atta spp.)、セファス属(Cephus spp.)、ジプリオン属(Diprion spp.)、ジプリオニダエ(Diprionidae)、ジリピニア・ポリトマ(Gilpinia polytoma)、ホプロカムパ属(Hoplocampa spp.)、ラシウス属(Lasius spp.)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ネオジプリオン属(Neodiprion spp.)、ソレノプシス属(Solenopsis spp.)及びベスパ属(Vespa spp.);−ジプテラ(Diptera)目として、例えば、アンテリゴナ・ソカッタ(Antherigona soccata)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、セラチチス属(Ceratitis spp.)、クリソミア属(Chrysomyia spp.)、クレクス属(Culex spp.)、クテレブラ属(Cuterebra spp.)、ダカス属(Dacus spp.)、デリア属(Delia spp.)、ドロソヒラ・メラノガステル(Drosophila melanogaster)、リリオミザ属(Liriomyza spp.)、メラナグロミザ属(Melanagromyza spp.)、オルセオリア属(Orseolia spp.)、オスキネラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミア・ヒオスシアミ(Pegomyia hyoscyami)、ホルビア属(Phorbia spp.)、ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)、スキアラ属(Sciara spp.);ストモキシス属(Stomoxys spp.)、タバヌス属(Tabanus spp.)、タニア属(Tannia spp.)及びチプラ属(Tipula spp.);シホナプテラ(Siphonaptera)目として、例えば、セラトフィルス属(Ceratophyllus spp.)及びゼノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)及びチサヌラ(Thysanura)目として、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharin)を含む。
【0067】
殺線虫剤を有する本発明に従うポリマーコーティングは、植物繁殖素材の保護及び第業的なNematodaクラスに対する植物の発達のために使用することができ、例えば、根こぶ線虫(root knot nematodes)、すてむ・イールワーム(stem eelworms)及び葉状線虫(foliar nematodes);特に、ヘテロデラ属(Heterodera spp.)、例えば、ヘテロデラ・スチャクチイ(Heterodera schachtii)、ヘテロドラ・アベナエ(Heterodora avenae)及びヘテロドラ・トリホリイ(Heterodora trifolii);ホプロライムス属(Hoplolaimus spp.)、例えば、ホプロライムス・ガレアツス(Hoplolaimus galeatus)及びホプロライムス・コルムブス(Hoplolaimus columbus);グロボデラ属(Globodera spp.)、例えば、グロボデラ・ロストチエンシス(Globodera rostochiensis); メロイドジン属(Meloidogyne spp.)、例えば、メロイドジン・インコギニタ(Meloidogyne incoginita)及びメロイドジン・ジャバニカ(Meloidogyne javanica);ラドホルス属(Radopholus spp.)、例えば、ラドフォルス・シミリス(Radopholus similis);ロチレンチュルス属(Rotylenchulus spp.)、例えば、R. レニホルミス(reniformis);プラチレンチュス属(Pratylenchus spp.)、例えば、プラチレンチュス・ネグレクタンス(Pratylenchus neglectans)及びプラチレンチュス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans);チレンチュルス属(Tylenchulus spp.)、例えば、チレンチュルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans);ベロノライムス属(Belonolaimus spp.);ロンギドルス属(Longidorus spp.);トリコドルス属(Trichodorus spp.);キシフィネマ属(Xiphinema spp.);ジチレンキュス属(Ditylenchus spp.);アフェレンコイデス属(Aphelenchoides spp.);及びアングイナ属(Anguina spp.); 特に、メロイドジン属(Meloidogyne spp.)、例えば、メロイドジン・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、及びヘテロデラ属(Heterodera spp.)、例えば、ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)を含む。
【0068】
コーティング製剤及び方法
形成されるポリーマーの厚さ及び構造は、反応物の量及び特性に従い変更することができる。植物繁殖素材の表面上に形成されるコーティングは、0.001〜10000ミクロンの間で変更することができる。好ましくは該厚さは、0.01〜1000ミクロンの間で変動する。より好ましくは、植物繁殖素材の表面上に形成されるコーティングの厚さは、0.1〜1000ミクロンの間で変動する。
【0069】
本発明の方法は、添加の順番及び成分の導入のタイミング、又は反応物へのpHバッファー若しくは触媒の添加といった改変を任意的に含んでよい。例えば、いずれかの縮合重合触媒は、本発明のコーティングを調製するために使用することができ、トリエチレンジアミン、ジアルキキルチン化合物、例えば、ジメチルチンオキシド、ジブチルチンオキシド、ジオクチルチンオキシド等;ジスタノキサン、例えば、ビス(ジブチルチンアセテート)オキシド、ビス(ジブチルチンラウレート)オキシド等;及びジアルキルチンジカルボキシレート、例えば、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート等を含む。
【0070】
コーティングされる特定の植物繁殖素材、保存される条件、及び発芽及び成長が予想される土壌及び気象条件に依存して、本発明のコーティング組成物は、幅広い1又は複数の添加物を含んでよい。このような添加物は、制限されることなく、紫外線保護剤、色素、染料、増量剤、例えば、小麦粉、分散剤、賦形剤、抗凍結剤、防腐剤、除草剤安全化剤、肥料、生物防除剤、界面活性剤、金属イオン封鎖剤、可塑剤、着色料、光沢剤、乳化剤、フロー剤、例えば、ステアリン酸カルシウム、タルク及びバーミキュライト、合体剤、消泡剤、保湿剤、増粘剤、ワックス、殺菌剤、殺虫剤、農薬、及び賦形剤、例えば、セルロース、グラスファイバー、粘土、カオリン、タルク、炭酸カルシウム及び木粉、及び臭気修飾剤(odor-modifying agent)を含む。典型的な賦形剤は、細かく分割された鉱物、例えば、軽石、アタパルジャイト、ベントナイト、カオリンゼオライト、珪藻岩、及び他の粘土、改変珪藻吸着剤、木炭、バーミキュライト、細かく分割された有機物質、例えば、ピートモス、木粉等を含む。
【0071】
種子コーティング組成物中の重合性反応物の濃度は、種子コーティング組成物の総量に基づき、1〜50重量%である。好ましくは種子コーティング組成物中の重合性反応物の濃度は、1〜30重量%である。
【0072】
種子コーティング組成物は、好ましくは実質的に均一な態様において、種子の表面上に分布される。植物繁殖素材にコーティング組成物異物を適用するための適当な手段は当業者に既知な多様な方法によるものである。3つの周知技術は、ドラム塗装機、回転ボウル又はHEGE種子塗装機、及びボルテックス又はNIKLAS塗装機を含む。ある態様において、種子はコーティング前にプレサイズすることができる。
【0073】
フィルムオーバーコーティングは、本発明のコーティングされた植物繁殖素材に任意的に適用することができる。フィルムオーバーコーティングは、コーティング層を保護し、そして/あるいは処理した種子又は植物繁殖素材の容易な認識を許容し、そして/あるいはコーティングのバルク又は均一性を増加するように機能することができる。
【0074】
多様な物質は、オーバーコーティングに適当であり、制限されることなく、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン、ゴム、ワックス、植物又はパラフィン油;水溶性又は水分散性ポリサッカライド及びこれらの誘導体、例えば、アルギネート、スターチ、セルロース;及び合成ポリマー、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドン及びこれらのコポリマー及び関連するポリマー、例えば、このようなポリマーの混合物を含む。オーバーコーティングが存在する場合、例えば、前述したいずれかの添加剤を任意的に含んでよい。
【実施例】
【0075】
当業者がより良く本発明を実施できるように、制限することなく示される以下の例を供する。登録商標及び他の記号表示は以下の製品を示す。供給者は既知であるか、あるいは容易に見つけることができる。
【表1】

【0076】
例A〜D −慣習的な農薬種子処理
例A〜Dは、慣習的な農薬種子処理によるコーン及び綿種子のドレッシングを示す。500gの種子をHege11種子トリーターのトリーターボウルに置く。それから均一の相ができるまで、農薬、着色料、ポリマー、肥料(もしあれば)、及び水を混合することにより水性農薬スラリーを調製する。Hegeモーターをつけ、そして生じたスラリーを回転している種子のベッド中の種子トリーターの回転ディスクにシリンジを介して適用した。種子が殆ど乾燥したら撹拌を止める(最大1分間かかる)。表1は、使用した種子処理組成物の詳細を示す。表中に与えられた数字は、500gの種子あたりのグラムとしての成分重量を示す。全ての機器設定は、製造業者の推奨及び種子コーティングの当業者に理解されるような通常の制限の範囲に従った。
【0077】
【表2】

【0078】
例1
例1は、農薬処理されたコーン及び綿種子上におけるポリマーオーバーコーティングの調製を説明する。コーン及び綿種子は、それぞれ例A及びCの手順に従い農薬で処理した。該例は、上に説明されるとおり、500gの農薬処理コーン又は綿種子をHege 11液体種子トリーターのトリーターボウル中におくことにより行われる。それからSigma-Aldrich, Milwaukee. WIから得られたポリエチレン性不飽和モノマーである3.00gのポリエチレングリコールジアクリレート(Mn=263)を種子トリーターの回転ディスクに注入する。該物質が回転している種子を実質的にコーティングした後、ディスク上で反応が起こることを防ぐために、回転ディスクをきれいにふき取るため回転を一時中断する。その後、水中のジアミンである3.79gの35wt%のヘキサメチレンジアミンを種子トリーターの回転ディスクに注入する。反応はたった数秒間で起こり、そして各個々の農薬処理種子を包囲するコーティングに物理的に架橋したマトリックスをもたらす。種子が乾燥してきたら(最大1分かかる)撹拌を止める。全ての機器設定は、製造業者の推奨及び種子コーティングの当業者に理解されるような通常の制限の範囲に従った。除塵(dust-off)試験を数日後に行ったが、除塵は何ら測定できなかった。
【0079】
活性成分としてチアメトキサムで処理し、そして純水と接触させたコーン種子を、処理後24時間の多様な間隔において測定した。各間隔において水中で見られるチアメトキサムの量の測定は水と接触した場合、60%のチアメトキサムのみ放出され、そして残りの40%はゆっくりと時間をかけて放出することを示す。該結果を表2及び3に供する。
【0080】
【表3】

【0081】
【表4】

【0082】
例2 −UV硬化性
例2は、農薬処理されたコーン及び綿種子上のコーティングにおけるポリマーの調製を説明する。該コーン及び綿種子は、それぞれ例A及びCの手順に従い農薬で処理した。該例は、前例に説明されるとおり500gの農薬処理コーン又は綿種子を、Hege 11液体種子トリーターのトリーターボウル中におくことにより行われる。UV硬化モノマーの形成は、1.5gの芳香族ウレタンジアクリレート(CN976)、4.5gのビスフェノールAエポキシアクリレート(CN104)、反応希釈剤(SR306)として3.0gのトリプロピレングリコールジアクレート(TPGDA)、及び0.4gの反応性アミン共開始剤(CN306)、0.4gのベンゾフェノン、及び開始種として0.2gのオリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−4(1−メチルビニル)フェニルプロパノン及び2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノン(単量体)(SarcureTM SR1129)(全ての物質はSartomer Company, Exton, PAから入手可能である)を使用して製造する。それから5.8gのUV硬化製剤を種子トリーターの回転ディスクに注入する。該製剤が種子に均一に広げられたら、トリーターの速度を落とし、そして種子を暴露するためにUVランプを導入する。該反応はたった数秒間で起こり、そして各個々の農薬処理種子を包囲するコーティング上にポリマーをもたらす。種子が乾燥してきたら(最大2〜3分かかる)撹拌を止める。全ての機器設定は、製造業者の推奨及び種子コーティングの当業者に理解されるような通常の制限の範囲に従った。インキュベーター中7日後、種子は70%発芽していることがわかった。
【0083】
例3 −アミノプラスト
例1〜2に記載されるHege機器を使用して、250グラムの綿種子をトリーター中におき、電源をつける。架橋剤として2.7グラムのCymel U−80(尿素ホルムアルデヒド樹脂プレポリマー)及び0.3グラムのペンタエリスリトール(3−メルカプトプロピアネート)の混合物を、回転ディスクに該液体をシリンジで滴下することにより種子に加えた。次に、0.15gのジアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム(Petro BAF)及び2.85gの水道水を含有し、硫酸でpH2.0に酸性化した3gの水相を、シリンジを介して添加した。種子を短時間混合した後、トリーターからこれらを除き、そして50℃オーブン中で乾燥するためにパン中に広げた。
【0084】
比較例
例A〜Dに従い処理された種子の物理的特性を本発明の例1〜3に従い処理された種子の特性と比較する。
【0085】
除塵手順:一度乾燥させた(処理後少なくとも24時間)50gの処理種子を、真空下50rpmにおける閉鎖系(全ての種苗会社により知られる標準的な除塵設備)中で回転させる。気流は、容器を介して維持され、そして5ミクロンの篩を介して濾過される。5分後、フィルター中の粉末の量を秤量する。上述のとおり、例A〜B及び1.1〜3.1はコーン種子に関係し、そして例C〜D及び1.2〜3.2は綿種子に関係する。これらの結果を以下の表4及び表5に示す。
【0086】
【表5】

【0087】
加温発芽及び加速劣化(accelerated aging)手順:加温発芽試験を使用して、未処理の種子及び処理にかけた種子の最大発芽能を測定した。加速劣化試験は、倉庫貯蔵中の種地のキャリーオーバー能を評価する。
【0088】
手順−加温発芽:例A〜D及び1.1〜3.2に従い調製した各種地由来の100個のコーン及び綿種子(並びに100個の未処理種子)の任意試料をレギュラーサイズの湿性ペーパータオルの間の発芽トレイの底においた。乾燥を避けるためにトレイをプラスチックバッグ中に覆い、そしてインキュベーター中23〜27℃で散光においた。発芽した種子の最終的なカウントを7日後に行った。発芽%は、試験期間中に発芽した種子の平均数からいずれかの異常な種子を引き、最初の種子の総数でわり、100倍することにより測定した。
【0089】
加速劣化試験:コーン種子(少なくとも100個)を高温(40〜45℃)かつ高相対湿度(90〜100%)に短時間(48〜96時間)暴露し、それから上述のとおり標準加温発芽試験において試験した。加温発芽及び加速劣化試験の結果を以下の表6〜8に示す。
【0090】
【表6】

【0091】
前記データは、本発明(例1〜3)に従い処理した種子は、比較組成物A〜Dで処理した種子よりも除塵に関して極めて優れており、そして加温発芽及び加速劣化試験データにおいて顕著な発芽又はキャリーオーバーにおける実質的な影響はないことを示す。
【0092】
概要において、本発明は植物繁殖素材の保護のための新規なポリマーコーティングを供する。特許請求の範囲に定義される発明の範囲から離れることなく、比率、手順及び物質において改変を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物繁殖素材のコーティング方法であって、該植物繁殖素材を、反応性官能基を有する少なくとも1つの反応物及び光開始剤を含んで成るコーティング形成組成物と接触させること、そして該植物繁殖素材の表面上にコーティングを形成するために紫外線条件下において該組成物を硬化することを含んで成る方法。
【請求項2】
前記反応物が、(a)モノエチレン性及び/又はポリエチレン性不飽和官能基を含有するモノマー又はオリゴマー、及び/又は(b)反応に利用可能な1又は複数のエポキシ基を含有するエポキシ官能性モノマー又はオリゴマーから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記光開始剤が、前記組成物の固形分に基づき0.001重量%〜約15重量%の量において存在する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記光開始剤が、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン及び4−クロロベンゾフェノン、ミヒラー・ケトン、1−ベンゾイルシクロヘキサン−1−オール、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチルアセトフェノン、及び2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、メチル、エチル及びブチルベンゾインエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、アントラキノン、メチルアントラキノン、tert−ブチルアントラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、エチル2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィネート、メチル2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィネート及びビスアシルホスフィンオキシドから成る群から選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記反応物が、少なくとも1つの反応性希釈剤を伴う1又は複数のウレタン(メタ)アシレートプレポリマーポリウレタンモノマー又はオリゴマーである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記反応物が、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ビニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、メチレンビスアクリルアミド、シクロペンタジエニルアクリレート、トリアリルシアヌレート、ポリ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、及びプロピレングリコールから成る群から選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記反応物が、エポキシ官能性モノマーである、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記エポキシ官能性モノマーが、少なくとも2つの官能基を有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記エポキシ官能性モノマーが、最大約80重量%の量において存在する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記エポキシ化官能性モノマーが、フェノール、ノボラック、直状及び脂環式ポリオール、ポリエーテルポリオール及びシロキサンから選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記エポキシ官能性モノマーが、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、エポキシノボラック、エポキシクレソール、及び脂環式エポキシドから選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記硬化が、190〜400の波長において起こる、請求項4に記載の方法。
【請求項13】
前記硬化が、240〜370の波長において起こる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記組成物が、更に、1又は複数のUV安定化剤、増粘剤、平滑化補助剤、消泡剤、潤滑剤、及び賦形剤を含んで成る、請求項4に記載の方法。
【請求項15】
植物繁殖素材のコーティング方法であって、該植物繁殖素材の表面においてコーティングを形成するために該植物繁殖素材を、実質的に等モルの少なくとも1つの多官能性アミン及び少なくとも1つの多官能性エチレン性不飽和のモノマーを含んで成るコーティング形成組成物と接触させることを含んで成る方法。
【請求項16】
少なくとも1つの多官能性アミンが、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4−(アミノメチル)−1,8−オクタンジアミン、デカメチレンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、ジブチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、トリアミノプロパン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミン、ヒドラジン、ピペラジン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、フェニレンジアミン及びキシレンジアミンから成る群から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも1つの多官能性エチレン性不飽和モノマーが、アルキレングリコールジアクリレート及びジメタクリレート、ジビニルベンゼン、ビニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、メチレンビスアクリルアミド、シクロペンタジエニルアクリレート、トリアリルシアヌレート、及びポリ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレートから成る群から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記アルキレングリコールジアクリレート及びジメタクリレートが、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、及びプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートから成る群から選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記多官能性アミン及び多官能性エチレン性不飽和モノマーが、独立にそのままの状態で供されても、あるいは水性形態で存在してもよい、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記アミンが、アセトン、メタオール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、及びエタノールから成る群から選択される有機溶媒を含んで成る水性形態において存在する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記多官能性エチレン性不飽和モノマーが、アセトン、メタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、エタノール、及び水性メチレンビスアクリルアミドから成る群から選択される有機溶媒を含んで成る水性形態において存在する、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
植物繁殖素材のコーティング方法であって、該植物繁殖物資の表面にコーティングを形成するために、該植物繁殖素材を、触媒を含有する酸性水相を伴うアミノ樹脂プレポリマーを含んで成るコーティング形成組成物と接触させることを含んで成る方法。
【請求項23】
前記組成物が、25℃〜60℃の温度において存在する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記組成物が、40℃〜50℃の温度において存在する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記アミノ樹脂プレポリマーが、尿素−ホルムアルデヒド、メラミン−ホルムアルデヒド、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド、及びグリコルリル−ホルムアルデヒドから成る群から選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記尿素−ホルムアルデヒドが、Cymel U−80及びCymel U−1050−10樹脂から選択される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記酸水溶液が、スルホン酸、塩酸、リン酸、ギ酸、及びクエン酸から成る群から選択される酸で調製される、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記アミノ樹脂プレポリマーが、尿素−ホルムアルデヒドである、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
更に架橋剤を含んで成る、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記架橋剤が、多官能性メルカプタンエステルから成る群から選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記架橋剤が、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)である、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記アミノ樹脂プレポリマーが、メラミン−ホルムアルデヒドである、請求項25に記載の方法。
【請求項33】
前記アミノ樹脂プレポリマーが、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒドである、請求項25に記載の方法。
【請求項34】
前記アミノ樹脂プレポリマーが、グリコルリル−ホルムアルデヒドである、請求項25に記載の方法。
【請求項35】
前記触媒が、カルボン酸、スルホン酸、及びこれらの金属塩から成る群から選択される、請求項25に記載の方法。
【請求項36】
前記架橋剤が、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)であり、前記触媒がスルホン酸であり、そして前記組成物が40℃〜50℃の温度において存在する、請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記コーティング形成組成物が、更に、少なくとも1つの活性成分を含んで成る、請求項1に記載の方法。
【請求項38】
前記コーティング形成組成物が、更に、少なくとも1つの活性成分を含んで成る、請求項15に記載の方法。
【請求項39】
前記コーティング形成組成物が、更に、少なくとも1つの活性成分を含んで成る、請求項22に記載の方法。
【請求項40】
前記植物繁殖素材が、少なくとも1つの活性成分で前処理される、請求項1に記載の方法。
【請求項41】
前記植物繁殖素材が、少なくとも1つの活性成分で前処理される、請求項15に記載の方法。
【請求項42】
前記植物繁殖素材が、少なくとも1つの活性成分で前処理される、請求項22に記載の方法。
【請求項43】
前記コーティング形成組成物が、更に、少なくとも1つの活性成分を含んで成り、そして植物繁殖素材が、少なくとも1つの同じ又は異なる活性成分で前処理される、請求項1に記載の方法。
【請求項44】
前記コーティング形成組成物が、更に、少なくとも1つの活性成分を含んで成り、そして植物繁殖素材が、少なくとも1つの同じ又は異なる活性成分で前処理される、請求項15に記載の方法。
【請求項45】
前記コーティング形成組成物が、更に、少なくとも1つの活性成分を含んで成り、そして植物繁殖素材が、少なくとも1つの同じ又は異なる活性成分で前処理される、請求項22に記載の方法。
【請求項46】
前記活性成分が、アバメクチン、アセフェート、アセタミプリド、α−シペルメトリン、アジンホスメチル、ビフェントリン、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、クロルピリホス、クロチアニジン、シロマジン、デルタメトリン、ジメトエート、エマメクチンベンゾエート、エンドスルファン、フィプロニル、フラチオカルブ、γ−HCH、イミダクロプリド、イソフェンホス、メチオカルブ、オメトエート、テフルトリン、チアメトキサム、チアクロプリド、チオジカルブ、アゾキシストロビン、ピラクロストロビン、ベノミル、ビテルタノール、カプタン、カルベンダジム、カルボキシン、クロロタロニル、銅塩(例えば、硫酸銅、酸化銅、ボルドー混合物、水酸化銅、三塩基性硫酸銅、銅オキシクロライド、及びオクタン酸銅)、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、エチリモル、ファモキサドン、フェナミドン、フェンヘキサミド、フェンピクロニル、フルアジナム、フルジオキソニル、フルキンコナゾール、フルトラニル、フルトリアフォル、フォセチル−アルミニウム、フベリダゾール、グアザチン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イプロジン、イソフェンフォス、マンコゼブ、マネブ、メタラキシル、メタラキシル−M、メトコナゾール、ミクロブタニル、シルチオファム、ヌアリモル、オキサジキシル、オキン−銅、オキソリニン酸、ペンシクロン、プロクロラズ、プロシミドン、ピリメタニル、ピロキロン、キントゼン、テブコナゾール、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チオファネート−メチル、チラム、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリチコナゾール、トリフロキシストロビン、ピコキシストロビン、及びイプコナゾールから成る群から選択される、請求項34〜42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記活性成分が、チアメトキサム、イミダクロプリド、プロフェノフォス、フルジオキソニル、ジフェノコナゾール、アバメクチン、メフェノキサム、テフルトリン、及びアゾキシストロビンから成る群から選択される、請求項43に記載の方法。
【請求項48】
コーティングの厚さが、0.1〜1000ミクロンである、請求項1、15、又は22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
コーティングが実質的に連続的である、請求項1、15、又は22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記繁殖素材が、種子、根、果実、塊茎、鱗茎、根茎、及び植物カッティングである、請求項1、15、又は22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記植物繁殖素材が種子である、請求項47に記載の方法。
【請求項52】
前記種子が、ビート、カノーラ、アブラナ、マスタード種子、ポピー、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、トウゴマ、ココアマメ、ラッカセイ、ソヤ、ピーナッツ、小麦ソルガム、綿、コーン、トマト、大豆、タバコ、トマト、コール、キャベツ、タマネギ、ニンジン、及び装飾花から選択される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
請求項1、15、又は22のいずれか一項に記載の方法により作成されたコーティング化植物繁殖素材。
【請求項54】
植物繁殖素材の安全性、質、及び/又は生存率を増強する方法であって、該植物繁殖素材の表面においてコーティングを形成するために、該植物繁殖素材を、反応性官能基を有する少なくとも1つの反応物及び光開始剤を含んで成るコーティング形成組成物と接触させること、そして紫外線条件下において該組成物を硬化することを含んで成る方法。
【請求項55】
コーティング表面上に活性成分コーティング層を形成するために、活性成分で形成されたコーティングと接触させることを含んで成る、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
更に、活性成分コーティング層を更なるコーティング物質でコーティングすることを含んで成る、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
更なるコーティング物質が、任意的に少なくとも1つの更なる活性成分を含有することができる、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
植物繁殖素材の安全性、質、及び/又は生存率を増強する方法であって、該植物繁殖素材の表面にコーティングを形成するために、該植物繁殖素材を、実質的に等モルの少なくとも1つの多官能性アミン、及び少なくとも1つの多官能性エチレン性不飽和モノマーを含んで成るコーティング形成組成物と接触させることを含んで成る方法。
【請求項59】
コーティング表面上に活性成分コーティング層を形成するために、活性成分で形成されたコーティングと接触させることを含んで成る、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
更に、活性成分コーティング層を更なるコーティング物質でコーティングすることを含んで成る、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
更なるコーティング物質が、任意的に少なくとも1つの更なる活性成分を含有することができる、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
植物繁殖素材の安全性、質、及び/又は生存率を増強する方法であって、該植物繁殖素材の表面にコーティングを形成するために、該植物繁殖素材を、触媒を含有する酸性水相を伴うアミノ樹脂プレポリマーを含んで成るコーティング形成組成物と接触させることを含んで成る方法。
【請求項63】
コーティング表面上に活性成分コーティング層を形成するために、活性成分で形成されたコーティングと接触させることを含んで成る、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
更に、活性成分コーティング層を更なるコーティング物質でコーティングすることを含んで成る、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
更なるコーティング物質が、任意的に少なくとも1つの更なる活性成分を含有することができる、請求項64に記載の方法。

【公表番号】特表2008−521816(P2008−521816A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−543504(P2007−543504)
【出願日】平成17年11月23日(2005.11.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/042679
【国際公開番号】WO2006/060272
【国際公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】