機器支持部材、およびそれを備えた電子機器
【課題】電子機器の姿勢を安定させることができる。
【解決手段】ノートパソコンに備わる複数の足部のうち一部の足部(本実施の形態では足部10a及び10b)に、第1の支持部11及び第2の支持部12からなる姿勢調整構造を備えたことにより、各足部の高さ寸法のバラツキや第1の筐体1の変形等が原因で載置平面100に対する足部10a〜10dの接地状態にバラツキが生じたとしても、全ての足部10a〜10dを載置平面100に接地させることができる。したがって、第1の筐体1の姿勢のガタツキを解消することができ、ノートパソコンの姿勢を安定させることができる。
【解決手段】ノートパソコンに備わる複数の足部のうち一部の足部(本実施の形態では足部10a及び10b)に、第1の支持部11及び第2の支持部12からなる姿勢調整構造を備えたことにより、各足部の高さ寸法のバラツキや第1の筐体1の変形等が原因で載置平面100に対する足部10a〜10dの接地状態にバラツキが生じたとしても、全ての足部10a〜10dを載置平面100に接地させることができる。したがって、第1の筐体1の姿勢のガタツキを解消することができ、ノートパソコンの姿勢を安定させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の開示は、機器支持部材、およびそれを備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ノートパソコンやデスクトップパソコン等のように卓上設置して使用することができる電子機器には、卓上との接地面に「足ゴム」等と呼ばれる機器支持部材が備わることが多い。足ゴムは、軟質ゴムで形成されていることが多く、電子機器へ加わろうとする衝撃や振動を緩和させている。足ゴムは、効率的に緩衝及び振動吸収を行うために電子機器に複数個備わることが多い。しかしながら近年、ノートパソコン等のモバイル機器は、携帯性を向上させるために機器本体が軽量化する傾向にあり、それに伴い筐体の薄肉化が進んでいる。機器の筐体が薄肉化すると、外部から強い衝撃や押圧力が加わったときに塑性変形してしまうことがあり、一部の足ゴムが接地しなくなるなど複数個の足ゴムの接地状態にバラツキが生じてしまう場合がある。足ゴムの接地状態にバラツキが生じると、電子機器を卓上等に設置した際に姿勢が安定しない。そこで、足ゴムの高さを調整できる構成が提案されている。
【0003】
特許文献1は、支持台上に載置される基台を設けるとともに、プリンターを載置する可動枠を基台上に配置し、基台と可動枠がエラストマー部材と剛性板部材が交互に積層してなる複数の積層構造体により連結されているプリンター横振れ防止台を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3−058189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1が開示している構成では、卓上装置(特許文献1に開示されているプリンター等)の筐体が外圧等によって変形してしまうと、複数の調整足の接地状態にバラツキが生じ、卓上装置の姿勢が不安定になってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する電子機器は、機器筐体の任意の外面に装着される機器支持部材であって、一端が前記機器筐体の任意の外面に接合される軸部と、前記軸部の他端と一体化され前記軸部の軸径よりも大きい外径を有する接地部とを備えた第1の支持部を備え、前記第1の支持部は、弾性変形可能な材料で形成されている。
【発明の効果】
【0007】
本願の開示によれば、複数の足部の接地状態のバラツキを抑え、電子機器の姿勢を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ノートパソコンの斜視図
【図2】第1の筐体の下面側の平面図
【図3A】足部の平面図
【図3B】図3AにおけるZ−Z部の断面図
【図4】ノートパソコンの側面図
【図5】姿勢変化後のノートパソコンの側面図
【図6】ノートパソコンが図5に示す状態になったときの足部近傍の断面図
【図7A】足部の変形例1の構成を示す平面図
【図7B】図7AにおけるZ−Z部の断面図
【図8A】足部の変形例2の構成を示す平面図
【図8B】図8AにおけるZ−Z部の断面図
【図9A】足部の変形例3の構成を示す平面図
【図9B】図9AにおけるZ−Z部の断面図
【図10A】足部の変形例4の構成を示す平面図
【図10B】図10AにおけるZ−Z部の断面図
【図11A】足部の変形例5の構成を示す平面図
【図11B】図11AにおけるZ−Z部の断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施の形態)
〔1.電子機器の構成〕
図1は、本実施の形態にかかるノートパソコンの外観を示す斜視図である。本実施の形態では、電子機器の一例としてノートパソコンを挙げたが、少なくとも卓上に設置して使用することができる機器であればよい。電子機器は、ノートパソコンの他、デスクトップパソコン、ディスプレイ機器、DVDプレーヤー、卓上型音響機器等であってもよい。
【0010】
図1に示すように、ノートパソコンは、第1の筐体1と第2の筐体2とを備えている。第1の筐体1は、各種電気素子が実装された回路基板やハードディスクドライブなどを内蔵している。第2の筐体2は、ディスプレイパネル4を備えている。ディスプレイパネル4は、例えば液晶ディスプレイパネルで実現することができる。第1の筐体1と第2の筐体2とは、ヒンジ部3によって互いに開閉自在に支持されている。ヒンジ部3は、第1の筐体1と第2の筐体2とを矢印AまたはBに示す方向へ開閉自在に支持する支軸を備えている。第1の筐体1の上面1aには、キーボード5とポインティングデバイス6とが配されている。
【0011】
図2は、第1の筐体1の下面1bの平面図である。下面1bは、上面1aの裏側の面である。図2に示すように、第1の筐体1の下面1bには、4個の足部10a,10b,10c,および10dが備わる。足部10a〜10dのうち少なくとも一つの足部に姿勢調整構造を備えていることが好ましい。
【0012】
本実施の形態では、足部10a及び10bは姿勢調整構造を備え、足部10c及び10dは姿勢調整構造を備えていない。本実施の形態のように足部10a及び10bに姿勢調整構造を備えることにより、ノートパソコンをユーザーが通常の姿勢で操作する場合(ノートパソコンを図1に示すように開いた状態にして、ユーザーが第1の筐体1の前面1cに対峙する場合)、姿勢調整構造によって第1の筐体1の前面1c側がヒンジ部3側よりも僅かに低くなる場合がある。これにより、ユーザーは、手や腕を自然な姿勢にしてキーボード5等を操作することができる。仮に、足部10c及び10dに姿勢調整構造を備え、足部10a及び10bに姿勢調整構造を備えていない場合、姿勢調整構造によって第1の筐体1のヒンジ部3側が低くなり、ユーザーは手や腕を無理な姿勢にしてキーボード5等を操作しなければならなくなる場合がある。
【0013】
また、足部10a〜10dは、第1の筐体1の下面1bからの高さが全て同じであることが好ましい。また、足部10a及び10bは、足部10c及び10dよりも第1の筐体1の下面1bからの高さを低くすることにより、第1の筐体1の前面1c側をヒンジ部3側よりも僅かに低くすることができ、ユーザーが手や腕を自然な姿勢にしてキーボード5等を操作することができるため好ましい。
【0014】
なお、本明細書では、ノートパソコンの姿勢を安定させる機器支持部材を「足部」と称しているが、同様の機能を有するものであれば他の呼称(足ゴム、ゴム足、インシュレーター等)であっても、本発明における機器支持部材の範囲に含む。
【0015】
〔2.機器支持部材を備えた足部の構成〕
図3Aは、下面1bから見た足部10aの平面図である。図3Bは、図3AにおけるZ−Z部の断面図である。足部10aは、円柱形状に形成されている。足部10aは、第1の支持部11と、第2の支持部12とを備えている。
【0016】
第1の支持部11は、円盤状に形成された接地部11aと、円柱形状に形成された軸部11bとを備えている。接地部11aと軸部11bとは、同一材料で形成され、一体化されている。第1の支持部11は、第2の支持部12よりも高い硬度の材料で形成されている。第1の支持部11は、緩衝効果、振動吸収効果、および位置安定性(載置平面に対して平行な方向へ押圧力が加わった際のノートパソコンの位置不動性)が得られる材料で形成されていることが好ましい。第1の支持部11は、例えば弾性または粘弾性(タック性等とも称される)を有する共重合体樹脂、内部可塑化樹脂またはゴム弾性を有する樹脂等のいわゆるエラストマー性を有する樹脂材料で形成することができる。第1の支持部11は、例えばポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)で形成することができる。第1の支持部11は、第1の筐体1の下面1bから突出して配置されることにより、第1の筐体1を載置平面等から離間(浮上)させることができるので、載置平面等から伝わる振動や衝撃を第1の筐体1へ伝わりにくくしたり、載置平面等から伝わる衝撃や振動を第1の支持部11で吸収したりすることができる。また、第1の筐体1を載置平面等から離間させることで、第1の筐体1の放熱性を向上させることができる。
【0017】
接地部11aは、ノートパソコンを載置平面に設置した際に、下面11dが載置平面に接する。接地部11aの外径R1は、軸部11bの外径R2よりも大きくしたことにより、接地部11aと軸部11bとに接する空間に第2の支持部12を配置することができる。
【0018】
軸部11bは、円盤状に形成された接地部11aの円心に重なる位置に形成されている。軸部11bは、軸中心が接地部11aの円心と一致するように形成されていることが好ましい。軸部11bは、足部10aを第1の筐体1の下面1bに固定する際に、上面11cが下面1bに接合される。軸部11bと第1の筐体1の下面1bとの接合方法は、接着剤を用いた接合、ネジによる螺結等があるが、いずれにも限定されない。なお、軸部11bは、第2の支持部12の上面12bが第1の筐体1の下面1bに接合されていれば、必ずしも上面11cが第1の筐体1の下面1bに接合されていなくてもよい。しかし、足部10aを確実に第1の筐体1の下面1bに固定させることを考慮すると、軸部11bの上面11cを第1の筐体1の下面1bに接合し、第2の支持部12の上面12bを第1の筐体1の下面1bに接合することが好ましい。
【0019】
第2の支持部12は、略円筒状に形成されている。第2の支持部12は、第1の筐体1及び第1の支持部11の姿勢を変化させるために、外圧に対して第1の支持部11と比べると弾性変形しやすく、外圧が無くなると元の形状に復帰しやすい材料で形成されていることが好ましい。第2の支持部12は、第1の支持部11よりも低い硬度の材料で形成されている。第2の支持部12は、例えばポリウレタン等で形成することができる。第2の支持部12は、円形に開口した孔部12aが形成されている。孔部12aは、第2の支持部12の上面12bから下面12cに到るまで貫通形成されている。孔部12aには、第1の支持部11の軸部11bが嵌合している。上面12bは、第1の筐体1の下面1bに接合される。上面12bは、第1の筐体1の下面1bに面当接可能なように平面とすることが好ましく、さらには第1の支持部11の接合面11cと同一平面上に位置していることが好ましい。なお、上面12bは、第1の支持部11の上面11cが第1の筐体1の下面1bに接合されていれば、必ずしも第1の筐体1の下面1bに接合されていなくてもよい。しかし、足部10aを確実に第1の筐体1の下面1bに固定させることを考慮すると、上面12bは、第1の筐体1の下面1bに接合されていることが好ましい。下面12cは、第1の支持部11の接地部11aに接合されていることが好ましいが、接地部11aに当接可能であれば必ずしも接合されていなくてもよい。
【0020】
なお、第2の支持部12は、図3A及び図3Bに示す構成では第1の支持部11の軸部11bの全周囲に配置したが、軸部11bの周囲における少なくとも一部に配されていればよい。また、第2の支持部12は、第1の支持部11の接地部11aと軸部11bとに接する空間に配置されていることが好ましい。
【0021】
以下、足部10aによる姿勢調整動作について説明する。
【0022】
図4は、ノートパソコンを載置平面100に設置した状態を示す側面図である。図4は、図2における矢印Dに示す方向から見た図である。図4に示すノートパソコンは、閉じた状態となっている。「閉じた状態」とは、図1に示す状態から第2の筐体2を矢印Aに示す方向へ回動させ、ディスプレイパネル4とキーボード5とが近接対向させた状態である。また、図4に示す第1の筐体1は、第1の筐体1の上面1aが凹状となるように湾曲変形した場合を示している。図4に示す第2の筐体2も、第1の筐体1に沿って湾曲変形している。なお、図4は、足部10a及び10bの接地状態を明確に図示するために、第1の筐体1及び第2の筐体2を大きく湾曲変形させた状態を図示しているが、実際は第1の筐体1及び第2の筐体2の変形量はもっと小さい場合が多い。
【0023】
図4に示すように、第1の筐体1及び第2の筐体2が湾曲変形していると、第1の筐体1の下面1bに備わる足部10a〜10d(図4では足部10a及び10bのみ図示)の接地状態にバラツキが生じてしまう場合がある。図4に示す例では、第1の筐体1及び第2の筐体2の中央が載置平面100方向に凸状に湾曲変形しているため、足部10aが載置平面100に接地し、足部10bが載置平面100から離間(浮上)している。このように足部10a〜10dの接地状態にバラツキが生じると、ノートパソコンの姿勢が安定せず、例えばキーボード5を用いた入力操作に支障が生じてしまう。
【0024】
本実施の形態では、図3A及び図3Bに示すように、足部10aに姿勢調整構造(第1の支持部11及び第2の支持部12)を備えている。具体的には、足部10aは、第1の支持部11よりも低硬度な材料で形成された第2の支持部12を備えている。第2の支持部12は、第1の筐体1の下面1bと第1の支持部11と接地部11aとの間に配置されている。このような構成とすることにより、第1の筐体1は、軸部11bを軸にして第2の支持部12を弾性変形させながら姿勢を変化させることができる。
【0025】
例えば、図4に示すように第1の筐体1が湾曲変形している場合は、第1の筐体1は、足部10aの軸部11b(図3B参照)を軸にして第2の支持部12を弾性変形させながら、矢印Eに示す方向へ姿勢を変化させることができる。
【0026】
図5は、第1の筐体1が図4に示す状態から矢印Eに示す方向へ姿勢が変化した状態を示す。図5に示すように、第1の筐体1が図4に示す姿勢から矢印Eに示す方向へ姿勢変化し、足部10bが載置平面100に接地することにより、足部10aと足部10bとが載置平面100に接地するため、ノートパソコンの姿勢が安定する。
【0027】
図6は、図5に示す状態における足部10aの拡大断面図である。図6に示すように、足部10aは、第1の筐体1が図4に示す状態から図5に示す状態へ移行したとき、第1の筐体1の下面1bと載置平面100との間隙の変化に伴って、弾性変形する。具体的には、足部10aは、第1の筐体1の下面1bと接地部11aとの間に低硬度の第2の支持部12を備えているため、図5に示すように第1の筐体1の下面1bと載置平面100との間隙が変化した際に、第2の支持部12が弾性変形しながら第1の筐体1に対する接地部11aの相対位置が変化する。したがって、足部10aの接地部11aを載置平面100に接地させながら、第1の筐体1の足部10b側を矢印Eに示す方向へ変位させることができ、足部10bを接地させることができる。
【0028】
なお、第1の筐体1の変形量が小さい場合は、図6に示すように接地部11aの下面11dが載置平面100に面当接することが多い。これにより、ノートパソコンの姿勢がより安定する。しかし、接地部11aの下面11dは、載置平面100に必ずしも面当接している必要はなく、少なくとも接地部11aの下面11dの一部が載置平面100に当接していればノートパソコンの姿勢を安定させることができる。
【0029】
〔3.実施の形態の効果、他〕
本実施の形態によれば、ノートパソコンに備わる複数の足部のうち一部の足部(本実施の形態では足部10a及び10b)に、第1の支持部11及び第2の支持部12からなる姿勢調整構造を備えたことにより、各足部の高さ寸法のバラツキや第1の筐体1の変形等が原因で載置平面100に対する足部10a〜10dの接地状態にバラツキが生じたとしても、全ての足部10a〜10dを載置平面100に接地させることができる。したがって、第1の筐体1の姿勢のガタツキを解消することができ、ノートパソコンの姿勢を安定させることができる。
【0030】
また、本実施の形態によれば、第1の支持部11は、高い硬度の材料で形成された接地部11aを備えたことにより、載置平面100と接する部分における耐摩耗性を向上することができる。
【0031】
また、本実施の形態によれば、第1の支持部11は、いずれも高い硬度の材料で形成された接地部11a及び軸部11bを備えたことにより、本来足部として具備すべき耐応力の低下を軽減し、載置平面100の面に平行な方向から印加される外乱、及び載置平面100に対して垂直方向に印加される質量を支えることができる。
【0032】
特に、ノートパソコンを薄型化及び軽量化するために、筐体を薄肉化すると、筐体の剛性が低下して容易に変形してしまう場合がある。筐体が変形すると、ノートパソコンを卓上等の載置平面に載置した際に、筐体の下面に配置されている複数の足部のうち幾つかの足部が接地していない状態になる場合があり、ノートパソコンの姿勢が不安定になるという問題が発生してしまう。そこで本実施の形態のように、少なくとも一つの足部に姿勢調整構造を備えたことにより、上記のような問題を解消できる。
【0033】
また、本実施の形態では、第2の支持部12は、円筒形状にしたことにより、第1の筐体1から第1の支持部11へかかる荷重が安定し、第1の支持部11の姿勢を安定させることができる。
【0034】
なお、本実施の形態では、図2に示す4つの足部10a〜10dのうち、足部10a及び10bに姿勢調整構造を備える構成としたが、足部10a〜10dのうちいずれか1つの足部に姿勢調整構造を備えてもよい。
【0035】
また、姿勢調整構造は、足部10a及び10bのうち少なくともいずれか一つに備えることが好ましい。その理由は、第1の筐体1内におけるヒンジ部3に近い位置、すなわち足部10c及び10dが配されている側に、バッテリーパックやハードディスクドライブ等のように比較的高重量な部材が内蔵されているからである。つまり、ノートパソコンを載置平面等に設置しているとき、足部10c及び10dには高重量な部材による高い荷重が連続的にかかっているが、足部10c及び10dは姿勢調整構造を備えていない方がノートパソコンの姿勢は安定する。仮に、足部10c及び10dに姿勢調整構造を備えると、高重量な部材により足部10c及び10dに高い荷重がかかり、ノートパソコンの姿勢が不安定になる場合がある。さらに、図1に示した矢印Bに示す方向に、第2の筐体2を例えば100°回動した状態で、ノートパソコンを使用する場合等では、ディスプレイパネル4の重量も足部10c及び10bに加わるため、ノートパソコンの姿勢がより不安定になる傾向が助長される場合もある。これらの理由により、姿勢調整構造は、足部10a及び10bのうち少なくともいずれか一つに備えることが好ましい。
【0036】
また、足部10a〜10dは、円柱形状としたが、角柱形状等、他の形状であってもよい。
【0037】
また、足部10a〜10dにおける第1の筐体1との接合面(例えば上面11c及び12b)は、必ずしも平面にする必要はなく、第1の筐体1の下面1bの形状に合わせた形状であればよい。
【0038】
また、接地部11aの下面11dは、必ずしも平面にする必要はなく、他の形状であってもよい。例えば、接地部11aの下面11dを球面等にすることで、第1の筐体1が変形した際に、載置平面100に対する追従性が向上し、ノートパソコンの姿勢をさらに安定させることができる。
【0039】
また、本実施の形態において、さらに以下の変形例を開示する。
【0040】
(変形例1)
図7Aは、足部の変形例1の構成を示す平面図である。図7Bは、図7AにおけるZ−Z部の断面図である。図7A及び図7Bに示す足部10aにおいて、図3A及び図3Bに示す足部10aと同じ構成については、同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0041】
図7A及び図7Bに示す足部10aは、図3A及び図3Bに示す第1の支持部11に、機器支持部11eをさらに備えている。機器支持部11eは、円盤状に形成されている。機器支持部11eは、接地部11a及び軸部11bと同一材料で、軸部11bに一体形成されている。機器支持部11eは、第2の支持部12を挟んで、接地部11aに対向している。機器支持部11eは、平面に形成された上面11fを備えている。機器支持部11eの上面11fは、第1の筐体1の下面1bに接合される。機器支持部11eの外径R3は、軸部11bの軸径R2よりも大きく、接地部11aの外径R1と同じ寸法である。なお、接地部11aの外径R1と機器支持部11eの外径R3とは、異なる寸法としてもよいが、接地部11aの外径R1と機器支持部11eの外径R3とはR3≧R1の関係を維持する構成が望ましい。また、R3>R1の関係を満足する場合には、第2の支持部材12の外形はそれぞれR3とR1とを接続する台形形状とすればよい。
【0042】
図7A及び図7Bに示す足部10aは、第1の筐体1の姿勢を調整する際の動作としては、図3A及び図3Bに示す足部10aと同様に、第1の支持部11で第1の筐体1を支持しながら第2の支持部12を弾性変形させる動作であるため、詳細な説明は省略する。
【0043】
このような構成としたことにより、第1の筐体1の下面1bとの接着性を確保できる。すなわち、機器支持部11eは、平面で形成された上面11fを備えていることにより、足部10aを第1の筐体1の下面1bに接合する際に、確実に面当接させることができるので、確実に上面11fと第1の筐体1の下面1bとを接着させることができる。
【0044】
なお、接地部11a及び機器支持部11eは同一形状で、第2の支持部12は第1の支持部11における上面11fと下面11dとが成す厚み方向の中央部に形成することが好ましい。このような構成とすることにより、足部10aを第1の筐体1の下面1bに接合する際に、足部10aの向きを特定しなくてもよく、組立作業性を向上することができる。すなわち、足部10aは、上面11f及び下面11dのいずれを第1の筐体1の下面1bに接合したとしても、機能性は変わらないため、第1の筐体1の下面1bに足部10aを接合する際に足部10aの向きを特定せずに接合することができる。
【0045】
(変形例2)
図8Aは、足部の変形例2の構成を示す平面図である。図8Bは、図8AにおけるZ−Z部の断面図である。図8A及び図8Bに示す足部10aにおいて、図3A及び図3Bに示す足部10aと同じ構成については、同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0046】
図8A及び図8Bに示す足部10aは、図3A及び図3Bに示す第1の支持部11及び第2の支持部12の形状を変えた構成である。第1の支持部11は、接地部11aと軸部11gとを備えている。軸部11gは、半円柱形状に形成されている。軸部11gは、接地部11aと同一材料で、接地部11aに一体形成されている。軸部11gの上面11cは、第1の筐体1の下面1bに接合される。第2の支持部12は、半円柱形状に形成されている。第2の支持部12の材料は、図3A及び図3Bに示す第2の支持部12と同等である。第2の支持部12の上面12bは、軸部11gの上面11cと同一平面上に位置する。図8Aに示すように、第1の支持部11と第2の支持部12との界面は、足部10aの中心Pを通る位置にある。
【0047】
図8A及び図8Bに示す足部10aは、第1の支持部11で第1の筐体1を支持しながら第2の支持部12を弾性変形させて、第1の筐体1の姿勢を調整することができる。
【0048】
図8A及び図8Bに示す足部10aは、足部10aの中心Pを通る線分Lを境にして片側にのみ第2の支持部12を備えている。
【0049】
(変形例3)
図9Aは、足部の変形例3の構成を示す平面図である。図9Bは、図9AにおけるZ−Z部の断面図である。図9A及び図9Bに示す足部10aにおいて、図3A及び図3Bに示す足部10aと同じ構成については、同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0050】
図9Aに示す第2の支持部12は、図3A及び図3Bに示す足部10aにおける第2の支持部12を、第1の支持部11の円周方向の一部にのみ備えた構成である。また、図9Bに示すように、第2の支持部12は、互いに厚さが異なる第3の支持部12dと第4の支持部12eとからなる。
【0051】
(変形例4)
図10Aは、足部の変形例4の構成を示す平面図である。図10Bは、図10AにおけるZ−Z部の断面図である。図10A及び図10Bに示す足部10aにおいて、図8A及び図8Bに示す足部10aと同じ構成については、同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0052】
図10A及び図10Bに示す第1の支持部11は、図8A及び図8Bに示す足部10aに加えて、機器支持部11eをさらに備えた構成である。
【0053】
機器支持部11eは、円盤状に形成されている。機器支持部11eは、接地部11a及び軸部11bと同一材料で、軸部11bに一体形成されている。機器支持部11eは、第2の支持部12を挟んで、接地部11aに対向している。機器支持部11eは、平面に形成された上面11fを備えている。機器支持部11eの上面11fは、第1の筐体1の下面1bに接合される。
【0054】
軸部11gは、半円柱形状に形成されている。軸部11gは、接地部11a及び機器支持部11eに一体形成されている。
【0055】
第2の支持部12は、半円柱形状に形成されている。第2の支持部12の材料は、図3A及び図3Bに示す第2の支持部12と同等である。図10Aに示すように、第1の支持部11と第2の支持部12との界面は、足部10aの中心Pを通る位置にある。
【0056】
このような構成としたことにより、第1の筐体1の下面1bとの接着性を確保できる。すなわち、機器支持部11eは、平面で形成された上面11fを備えていることにより、足部10aを第1の筐体1の下面1bに接合する際に、確実に面当接させることができるので、確実に上面11fと第1の筐体1の下面1bとを接着させることができる。
【0057】
また、図10A及び図10Bに示す構成では、接地部11a及び機器支持部11eはいずれも円盤状に形成されているため、足部10aを第1の筐体1の下面1bに接合する際に、足部10aの向きを特定しなくてもよく、組立作業性を向上することができる。すなわち、足部10aは、上面11f及び下面11dのいずれを第1の筐体1の下面1bに接合したとしても機能性は変わらないため、第1の筐体1の下面1bに足部10aを接合する際に足部10aの向きを特定せずに接合することができる。但し、図10Aに示す足部10aは、第2の支持部12が図10Aに示す中心Pを通る線分Lを境に片側にのみ設けられているため、第1の筐体1の下面1bに接合する際に円周方向の位置は特定する必要がある。
【0058】
なお、上述の変形例では図8〜図10に示したように、第2の支持部12は第1の支持部11の中心P周りの中心角度がいずれも等しい角度として説明したが、第1の支持部11の上面11cを備える第1の筐体1に内包される例えばバッテリーやHDD等の重量物によって第1の筐体1が傾く傾向等に応じて適宜中心角度を調整することができる。
【0059】
(変形例5)
図11Aは、足部の変形例5の構成を示す平面図である。図11Bは、図11AにおけるZ−Z部の断面図である。図11A及び図11Bに示す足部10aにおいて、図3A及び図3Bに示す足部10aと同じ構成については、同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0060】
図11A及び図11Bに示す足部10aは、図3A及び図3Bに示す足部10aから第2の支持部12を省略し、空隙13を備えた構成である。したがって、図11A及び図11Bに示す足部10aを第1の筐体1の下面1bに接合する際は、第1の支持部11の上面11cが第1の筐体1の下面1bに接合され、第1の筐体1の下面1bと接地部11aとは空隙13を挟んで離間する。
【0061】
このような構成とすることにより、第2の支持部12が不要となるため、低コストに実現することができる。また、第1の支持部11と第2の支持部12との接合工程が不要となるため、容易に足部10aを製造することができる。
【0062】
なお、図11A及び図11Bに示す構成は、軸部11bの上面11cを第1の筐体1の下面1bに接合する構成としたが、例えば図7Bに示す機器支持部11eに相当する部位をさらに備えてもよい。このような構成とすることにより、第1の筐体1に対する第1の支持部11の姿勢が安定する。
【0063】
本実施の形態及び各変形例において、足部10aは、機器支持部材の一例である。第1の支持部11は、第1の支持部の一例である。第2の支持部12は、第2の支持部の一例である。接地部11aは、接地部の一例である。軸部11bは、軸部の一例である。機器支持部11eは、機器支持部の一例である。ノートパソコンは、電子機器の一例である。第1の筐体1は、機器筐体の一例である。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本願の開示は、卓上等に載置可能な電子機器に有用である。また、本願の開示は、電子機器に備わる機器支持部材に有用である。
【符号の説明】
【0065】
10a、10b、10c、10d 足部
11 第1の支持部
11a 接地部
11b 軸部
11e 機器支持部
12 第2の支持部
13 空隙
【技術分野】
【0001】
本願の開示は、機器支持部材、およびそれを備えた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ノートパソコンやデスクトップパソコン等のように卓上設置して使用することができる電子機器には、卓上との接地面に「足ゴム」等と呼ばれる機器支持部材が備わることが多い。足ゴムは、軟質ゴムで形成されていることが多く、電子機器へ加わろうとする衝撃や振動を緩和させている。足ゴムは、効率的に緩衝及び振動吸収を行うために電子機器に複数個備わることが多い。しかしながら近年、ノートパソコン等のモバイル機器は、携帯性を向上させるために機器本体が軽量化する傾向にあり、それに伴い筐体の薄肉化が進んでいる。機器の筐体が薄肉化すると、外部から強い衝撃や押圧力が加わったときに塑性変形してしまうことがあり、一部の足ゴムが接地しなくなるなど複数個の足ゴムの接地状態にバラツキが生じてしまう場合がある。足ゴムの接地状態にバラツキが生じると、電子機器を卓上等に設置した際に姿勢が安定しない。そこで、足ゴムの高さを調整できる構成が提案されている。
【0003】
特許文献1は、支持台上に載置される基台を設けるとともに、プリンターを載置する可動枠を基台上に配置し、基台と可動枠がエラストマー部材と剛性板部材が交互に積層してなる複数の積層構造体により連結されているプリンター横振れ防止台を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3−058189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1が開示している構成では、卓上装置(特許文献1に開示されているプリンター等)の筐体が外圧等によって変形してしまうと、複数の調整足の接地状態にバラツキが生じ、卓上装置の姿勢が不安定になってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する電子機器は、機器筐体の任意の外面に装着される機器支持部材であって、一端が前記機器筐体の任意の外面に接合される軸部と、前記軸部の他端と一体化され前記軸部の軸径よりも大きい外径を有する接地部とを備えた第1の支持部を備え、前記第1の支持部は、弾性変形可能な材料で形成されている。
【発明の効果】
【0007】
本願の開示によれば、複数の足部の接地状態のバラツキを抑え、電子機器の姿勢を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ノートパソコンの斜視図
【図2】第1の筐体の下面側の平面図
【図3A】足部の平面図
【図3B】図3AにおけるZ−Z部の断面図
【図4】ノートパソコンの側面図
【図5】姿勢変化後のノートパソコンの側面図
【図6】ノートパソコンが図5に示す状態になったときの足部近傍の断面図
【図7A】足部の変形例1の構成を示す平面図
【図7B】図7AにおけるZ−Z部の断面図
【図8A】足部の変形例2の構成を示す平面図
【図8B】図8AにおけるZ−Z部の断面図
【図9A】足部の変形例3の構成を示す平面図
【図9B】図9AにおけるZ−Z部の断面図
【図10A】足部の変形例4の構成を示す平面図
【図10B】図10AにおけるZ−Z部の断面図
【図11A】足部の変形例5の構成を示す平面図
【図11B】図11AにおけるZ−Z部の断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施の形態)
〔1.電子機器の構成〕
図1は、本実施の形態にかかるノートパソコンの外観を示す斜視図である。本実施の形態では、電子機器の一例としてノートパソコンを挙げたが、少なくとも卓上に設置して使用することができる機器であればよい。電子機器は、ノートパソコンの他、デスクトップパソコン、ディスプレイ機器、DVDプレーヤー、卓上型音響機器等であってもよい。
【0010】
図1に示すように、ノートパソコンは、第1の筐体1と第2の筐体2とを備えている。第1の筐体1は、各種電気素子が実装された回路基板やハードディスクドライブなどを内蔵している。第2の筐体2は、ディスプレイパネル4を備えている。ディスプレイパネル4は、例えば液晶ディスプレイパネルで実現することができる。第1の筐体1と第2の筐体2とは、ヒンジ部3によって互いに開閉自在に支持されている。ヒンジ部3は、第1の筐体1と第2の筐体2とを矢印AまたはBに示す方向へ開閉自在に支持する支軸を備えている。第1の筐体1の上面1aには、キーボード5とポインティングデバイス6とが配されている。
【0011】
図2は、第1の筐体1の下面1bの平面図である。下面1bは、上面1aの裏側の面である。図2に示すように、第1の筐体1の下面1bには、4個の足部10a,10b,10c,および10dが備わる。足部10a〜10dのうち少なくとも一つの足部に姿勢調整構造を備えていることが好ましい。
【0012】
本実施の形態では、足部10a及び10bは姿勢調整構造を備え、足部10c及び10dは姿勢調整構造を備えていない。本実施の形態のように足部10a及び10bに姿勢調整構造を備えることにより、ノートパソコンをユーザーが通常の姿勢で操作する場合(ノートパソコンを図1に示すように開いた状態にして、ユーザーが第1の筐体1の前面1cに対峙する場合)、姿勢調整構造によって第1の筐体1の前面1c側がヒンジ部3側よりも僅かに低くなる場合がある。これにより、ユーザーは、手や腕を自然な姿勢にしてキーボード5等を操作することができる。仮に、足部10c及び10dに姿勢調整構造を備え、足部10a及び10bに姿勢調整構造を備えていない場合、姿勢調整構造によって第1の筐体1のヒンジ部3側が低くなり、ユーザーは手や腕を無理な姿勢にしてキーボード5等を操作しなければならなくなる場合がある。
【0013】
また、足部10a〜10dは、第1の筐体1の下面1bからの高さが全て同じであることが好ましい。また、足部10a及び10bは、足部10c及び10dよりも第1の筐体1の下面1bからの高さを低くすることにより、第1の筐体1の前面1c側をヒンジ部3側よりも僅かに低くすることができ、ユーザーが手や腕を自然な姿勢にしてキーボード5等を操作することができるため好ましい。
【0014】
なお、本明細書では、ノートパソコンの姿勢を安定させる機器支持部材を「足部」と称しているが、同様の機能を有するものであれば他の呼称(足ゴム、ゴム足、インシュレーター等)であっても、本発明における機器支持部材の範囲に含む。
【0015】
〔2.機器支持部材を備えた足部の構成〕
図3Aは、下面1bから見た足部10aの平面図である。図3Bは、図3AにおけるZ−Z部の断面図である。足部10aは、円柱形状に形成されている。足部10aは、第1の支持部11と、第2の支持部12とを備えている。
【0016】
第1の支持部11は、円盤状に形成された接地部11aと、円柱形状に形成された軸部11bとを備えている。接地部11aと軸部11bとは、同一材料で形成され、一体化されている。第1の支持部11は、第2の支持部12よりも高い硬度の材料で形成されている。第1の支持部11は、緩衝効果、振動吸収効果、および位置安定性(載置平面に対して平行な方向へ押圧力が加わった際のノートパソコンの位置不動性)が得られる材料で形成されていることが好ましい。第1の支持部11は、例えば弾性または粘弾性(タック性等とも称される)を有する共重合体樹脂、内部可塑化樹脂またはゴム弾性を有する樹脂等のいわゆるエラストマー性を有する樹脂材料で形成することができる。第1の支持部11は、例えばポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)で形成することができる。第1の支持部11は、第1の筐体1の下面1bから突出して配置されることにより、第1の筐体1を載置平面等から離間(浮上)させることができるので、載置平面等から伝わる振動や衝撃を第1の筐体1へ伝わりにくくしたり、載置平面等から伝わる衝撃や振動を第1の支持部11で吸収したりすることができる。また、第1の筐体1を載置平面等から離間させることで、第1の筐体1の放熱性を向上させることができる。
【0017】
接地部11aは、ノートパソコンを載置平面に設置した際に、下面11dが載置平面に接する。接地部11aの外径R1は、軸部11bの外径R2よりも大きくしたことにより、接地部11aと軸部11bとに接する空間に第2の支持部12を配置することができる。
【0018】
軸部11bは、円盤状に形成された接地部11aの円心に重なる位置に形成されている。軸部11bは、軸中心が接地部11aの円心と一致するように形成されていることが好ましい。軸部11bは、足部10aを第1の筐体1の下面1bに固定する際に、上面11cが下面1bに接合される。軸部11bと第1の筐体1の下面1bとの接合方法は、接着剤を用いた接合、ネジによる螺結等があるが、いずれにも限定されない。なお、軸部11bは、第2の支持部12の上面12bが第1の筐体1の下面1bに接合されていれば、必ずしも上面11cが第1の筐体1の下面1bに接合されていなくてもよい。しかし、足部10aを確実に第1の筐体1の下面1bに固定させることを考慮すると、軸部11bの上面11cを第1の筐体1の下面1bに接合し、第2の支持部12の上面12bを第1の筐体1の下面1bに接合することが好ましい。
【0019】
第2の支持部12は、略円筒状に形成されている。第2の支持部12は、第1の筐体1及び第1の支持部11の姿勢を変化させるために、外圧に対して第1の支持部11と比べると弾性変形しやすく、外圧が無くなると元の形状に復帰しやすい材料で形成されていることが好ましい。第2の支持部12は、第1の支持部11よりも低い硬度の材料で形成されている。第2の支持部12は、例えばポリウレタン等で形成することができる。第2の支持部12は、円形に開口した孔部12aが形成されている。孔部12aは、第2の支持部12の上面12bから下面12cに到るまで貫通形成されている。孔部12aには、第1の支持部11の軸部11bが嵌合している。上面12bは、第1の筐体1の下面1bに接合される。上面12bは、第1の筐体1の下面1bに面当接可能なように平面とすることが好ましく、さらには第1の支持部11の接合面11cと同一平面上に位置していることが好ましい。なお、上面12bは、第1の支持部11の上面11cが第1の筐体1の下面1bに接合されていれば、必ずしも第1の筐体1の下面1bに接合されていなくてもよい。しかし、足部10aを確実に第1の筐体1の下面1bに固定させることを考慮すると、上面12bは、第1の筐体1の下面1bに接合されていることが好ましい。下面12cは、第1の支持部11の接地部11aに接合されていることが好ましいが、接地部11aに当接可能であれば必ずしも接合されていなくてもよい。
【0020】
なお、第2の支持部12は、図3A及び図3Bに示す構成では第1の支持部11の軸部11bの全周囲に配置したが、軸部11bの周囲における少なくとも一部に配されていればよい。また、第2の支持部12は、第1の支持部11の接地部11aと軸部11bとに接する空間に配置されていることが好ましい。
【0021】
以下、足部10aによる姿勢調整動作について説明する。
【0022】
図4は、ノートパソコンを載置平面100に設置した状態を示す側面図である。図4は、図2における矢印Dに示す方向から見た図である。図4に示すノートパソコンは、閉じた状態となっている。「閉じた状態」とは、図1に示す状態から第2の筐体2を矢印Aに示す方向へ回動させ、ディスプレイパネル4とキーボード5とが近接対向させた状態である。また、図4に示す第1の筐体1は、第1の筐体1の上面1aが凹状となるように湾曲変形した場合を示している。図4に示す第2の筐体2も、第1の筐体1に沿って湾曲変形している。なお、図4は、足部10a及び10bの接地状態を明確に図示するために、第1の筐体1及び第2の筐体2を大きく湾曲変形させた状態を図示しているが、実際は第1の筐体1及び第2の筐体2の変形量はもっと小さい場合が多い。
【0023】
図4に示すように、第1の筐体1及び第2の筐体2が湾曲変形していると、第1の筐体1の下面1bに備わる足部10a〜10d(図4では足部10a及び10bのみ図示)の接地状態にバラツキが生じてしまう場合がある。図4に示す例では、第1の筐体1及び第2の筐体2の中央が載置平面100方向に凸状に湾曲変形しているため、足部10aが載置平面100に接地し、足部10bが載置平面100から離間(浮上)している。このように足部10a〜10dの接地状態にバラツキが生じると、ノートパソコンの姿勢が安定せず、例えばキーボード5を用いた入力操作に支障が生じてしまう。
【0024】
本実施の形態では、図3A及び図3Bに示すように、足部10aに姿勢調整構造(第1の支持部11及び第2の支持部12)を備えている。具体的には、足部10aは、第1の支持部11よりも低硬度な材料で形成された第2の支持部12を備えている。第2の支持部12は、第1の筐体1の下面1bと第1の支持部11と接地部11aとの間に配置されている。このような構成とすることにより、第1の筐体1は、軸部11bを軸にして第2の支持部12を弾性変形させながら姿勢を変化させることができる。
【0025】
例えば、図4に示すように第1の筐体1が湾曲変形している場合は、第1の筐体1は、足部10aの軸部11b(図3B参照)を軸にして第2の支持部12を弾性変形させながら、矢印Eに示す方向へ姿勢を変化させることができる。
【0026】
図5は、第1の筐体1が図4に示す状態から矢印Eに示す方向へ姿勢が変化した状態を示す。図5に示すように、第1の筐体1が図4に示す姿勢から矢印Eに示す方向へ姿勢変化し、足部10bが載置平面100に接地することにより、足部10aと足部10bとが載置平面100に接地するため、ノートパソコンの姿勢が安定する。
【0027】
図6は、図5に示す状態における足部10aの拡大断面図である。図6に示すように、足部10aは、第1の筐体1が図4に示す状態から図5に示す状態へ移行したとき、第1の筐体1の下面1bと載置平面100との間隙の変化に伴って、弾性変形する。具体的には、足部10aは、第1の筐体1の下面1bと接地部11aとの間に低硬度の第2の支持部12を備えているため、図5に示すように第1の筐体1の下面1bと載置平面100との間隙が変化した際に、第2の支持部12が弾性変形しながら第1の筐体1に対する接地部11aの相対位置が変化する。したがって、足部10aの接地部11aを載置平面100に接地させながら、第1の筐体1の足部10b側を矢印Eに示す方向へ変位させることができ、足部10bを接地させることができる。
【0028】
なお、第1の筐体1の変形量が小さい場合は、図6に示すように接地部11aの下面11dが載置平面100に面当接することが多い。これにより、ノートパソコンの姿勢がより安定する。しかし、接地部11aの下面11dは、載置平面100に必ずしも面当接している必要はなく、少なくとも接地部11aの下面11dの一部が載置平面100に当接していればノートパソコンの姿勢を安定させることができる。
【0029】
〔3.実施の形態の効果、他〕
本実施の形態によれば、ノートパソコンに備わる複数の足部のうち一部の足部(本実施の形態では足部10a及び10b)に、第1の支持部11及び第2の支持部12からなる姿勢調整構造を備えたことにより、各足部の高さ寸法のバラツキや第1の筐体1の変形等が原因で載置平面100に対する足部10a〜10dの接地状態にバラツキが生じたとしても、全ての足部10a〜10dを載置平面100に接地させることができる。したがって、第1の筐体1の姿勢のガタツキを解消することができ、ノートパソコンの姿勢を安定させることができる。
【0030】
また、本実施の形態によれば、第1の支持部11は、高い硬度の材料で形成された接地部11aを備えたことにより、載置平面100と接する部分における耐摩耗性を向上することができる。
【0031】
また、本実施の形態によれば、第1の支持部11は、いずれも高い硬度の材料で形成された接地部11a及び軸部11bを備えたことにより、本来足部として具備すべき耐応力の低下を軽減し、載置平面100の面に平行な方向から印加される外乱、及び載置平面100に対して垂直方向に印加される質量を支えることができる。
【0032】
特に、ノートパソコンを薄型化及び軽量化するために、筐体を薄肉化すると、筐体の剛性が低下して容易に変形してしまう場合がある。筐体が変形すると、ノートパソコンを卓上等の載置平面に載置した際に、筐体の下面に配置されている複数の足部のうち幾つかの足部が接地していない状態になる場合があり、ノートパソコンの姿勢が不安定になるという問題が発生してしまう。そこで本実施の形態のように、少なくとも一つの足部に姿勢調整構造を備えたことにより、上記のような問題を解消できる。
【0033】
また、本実施の形態では、第2の支持部12は、円筒形状にしたことにより、第1の筐体1から第1の支持部11へかかる荷重が安定し、第1の支持部11の姿勢を安定させることができる。
【0034】
なお、本実施の形態では、図2に示す4つの足部10a〜10dのうち、足部10a及び10bに姿勢調整構造を備える構成としたが、足部10a〜10dのうちいずれか1つの足部に姿勢調整構造を備えてもよい。
【0035】
また、姿勢調整構造は、足部10a及び10bのうち少なくともいずれか一つに備えることが好ましい。その理由は、第1の筐体1内におけるヒンジ部3に近い位置、すなわち足部10c及び10dが配されている側に、バッテリーパックやハードディスクドライブ等のように比較的高重量な部材が内蔵されているからである。つまり、ノートパソコンを載置平面等に設置しているとき、足部10c及び10dには高重量な部材による高い荷重が連続的にかかっているが、足部10c及び10dは姿勢調整構造を備えていない方がノートパソコンの姿勢は安定する。仮に、足部10c及び10dに姿勢調整構造を備えると、高重量な部材により足部10c及び10dに高い荷重がかかり、ノートパソコンの姿勢が不安定になる場合がある。さらに、図1に示した矢印Bに示す方向に、第2の筐体2を例えば100°回動した状態で、ノートパソコンを使用する場合等では、ディスプレイパネル4の重量も足部10c及び10bに加わるため、ノートパソコンの姿勢がより不安定になる傾向が助長される場合もある。これらの理由により、姿勢調整構造は、足部10a及び10bのうち少なくともいずれか一つに備えることが好ましい。
【0036】
また、足部10a〜10dは、円柱形状としたが、角柱形状等、他の形状であってもよい。
【0037】
また、足部10a〜10dにおける第1の筐体1との接合面(例えば上面11c及び12b)は、必ずしも平面にする必要はなく、第1の筐体1の下面1bの形状に合わせた形状であればよい。
【0038】
また、接地部11aの下面11dは、必ずしも平面にする必要はなく、他の形状であってもよい。例えば、接地部11aの下面11dを球面等にすることで、第1の筐体1が変形した際に、載置平面100に対する追従性が向上し、ノートパソコンの姿勢をさらに安定させることができる。
【0039】
また、本実施の形態において、さらに以下の変形例を開示する。
【0040】
(変形例1)
図7Aは、足部の変形例1の構成を示す平面図である。図7Bは、図7AにおけるZ−Z部の断面図である。図7A及び図7Bに示す足部10aにおいて、図3A及び図3Bに示す足部10aと同じ構成については、同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0041】
図7A及び図7Bに示す足部10aは、図3A及び図3Bに示す第1の支持部11に、機器支持部11eをさらに備えている。機器支持部11eは、円盤状に形成されている。機器支持部11eは、接地部11a及び軸部11bと同一材料で、軸部11bに一体形成されている。機器支持部11eは、第2の支持部12を挟んで、接地部11aに対向している。機器支持部11eは、平面に形成された上面11fを備えている。機器支持部11eの上面11fは、第1の筐体1の下面1bに接合される。機器支持部11eの外径R3は、軸部11bの軸径R2よりも大きく、接地部11aの外径R1と同じ寸法である。なお、接地部11aの外径R1と機器支持部11eの外径R3とは、異なる寸法としてもよいが、接地部11aの外径R1と機器支持部11eの外径R3とはR3≧R1の関係を維持する構成が望ましい。また、R3>R1の関係を満足する場合には、第2の支持部材12の外形はそれぞれR3とR1とを接続する台形形状とすればよい。
【0042】
図7A及び図7Bに示す足部10aは、第1の筐体1の姿勢を調整する際の動作としては、図3A及び図3Bに示す足部10aと同様に、第1の支持部11で第1の筐体1を支持しながら第2の支持部12を弾性変形させる動作であるため、詳細な説明は省略する。
【0043】
このような構成としたことにより、第1の筐体1の下面1bとの接着性を確保できる。すなわち、機器支持部11eは、平面で形成された上面11fを備えていることにより、足部10aを第1の筐体1の下面1bに接合する際に、確実に面当接させることができるので、確実に上面11fと第1の筐体1の下面1bとを接着させることができる。
【0044】
なお、接地部11a及び機器支持部11eは同一形状で、第2の支持部12は第1の支持部11における上面11fと下面11dとが成す厚み方向の中央部に形成することが好ましい。このような構成とすることにより、足部10aを第1の筐体1の下面1bに接合する際に、足部10aの向きを特定しなくてもよく、組立作業性を向上することができる。すなわち、足部10aは、上面11f及び下面11dのいずれを第1の筐体1の下面1bに接合したとしても、機能性は変わらないため、第1の筐体1の下面1bに足部10aを接合する際に足部10aの向きを特定せずに接合することができる。
【0045】
(変形例2)
図8Aは、足部の変形例2の構成を示す平面図である。図8Bは、図8AにおけるZ−Z部の断面図である。図8A及び図8Bに示す足部10aにおいて、図3A及び図3Bに示す足部10aと同じ構成については、同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0046】
図8A及び図8Bに示す足部10aは、図3A及び図3Bに示す第1の支持部11及び第2の支持部12の形状を変えた構成である。第1の支持部11は、接地部11aと軸部11gとを備えている。軸部11gは、半円柱形状に形成されている。軸部11gは、接地部11aと同一材料で、接地部11aに一体形成されている。軸部11gの上面11cは、第1の筐体1の下面1bに接合される。第2の支持部12は、半円柱形状に形成されている。第2の支持部12の材料は、図3A及び図3Bに示す第2の支持部12と同等である。第2の支持部12の上面12bは、軸部11gの上面11cと同一平面上に位置する。図8Aに示すように、第1の支持部11と第2の支持部12との界面は、足部10aの中心Pを通る位置にある。
【0047】
図8A及び図8Bに示す足部10aは、第1の支持部11で第1の筐体1を支持しながら第2の支持部12を弾性変形させて、第1の筐体1の姿勢を調整することができる。
【0048】
図8A及び図8Bに示す足部10aは、足部10aの中心Pを通る線分Lを境にして片側にのみ第2の支持部12を備えている。
【0049】
(変形例3)
図9Aは、足部の変形例3の構成を示す平面図である。図9Bは、図9AにおけるZ−Z部の断面図である。図9A及び図9Bに示す足部10aにおいて、図3A及び図3Bに示す足部10aと同じ構成については、同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0050】
図9Aに示す第2の支持部12は、図3A及び図3Bに示す足部10aにおける第2の支持部12を、第1の支持部11の円周方向の一部にのみ備えた構成である。また、図9Bに示すように、第2の支持部12は、互いに厚さが異なる第3の支持部12dと第4の支持部12eとからなる。
【0051】
(変形例4)
図10Aは、足部の変形例4の構成を示す平面図である。図10Bは、図10AにおけるZ−Z部の断面図である。図10A及び図10Bに示す足部10aにおいて、図8A及び図8Bに示す足部10aと同じ構成については、同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0052】
図10A及び図10Bに示す第1の支持部11は、図8A及び図8Bに示す足部10aに加えて、機器支持部11eをさらに備えた構成である。
【0053】
機器支持部11eは、円盤状に形成されている。機器支持部11eは、接地部11a及び軸部11bと同一材料で、軸部11bに一体形成されている。機器支持部11eは、第2の支持部12を挟んで、接地部11aに対向している。機器支持部11eは、平面に形成された上面11fを備えている。機器支持部11eの上面11fは、第1の筐体1の下面1bに接合される。
【0054】
軸部11gは、半円柱形状に形成されている。軸部11gは、接地部11a及び機器支持部11eに一体形成されている。
【0055】
第2の支持部12は、半円柱形状に形成されている。第2の支持部12の材料は、図3A及び図3Bに示す第2の支持部12と同等である。図10Aに示すように、第1の支持部11と第2の支持部12との界面は、足部10aの中心Pを通る位置にある。
【0056】
このような構成としたことにより、第1の筐体1の下面1bとの接着性を確保できる。すなわち、機器支持部11eは、平面で形成された上面11fを備えていることにより、足部10aを第1の筐体1の下面1bに接合する際に、確実に面当接させることができるので、確実に上面11fと第1の筐体1の下面1bとを接着させることができる。
【0057】
また、図10A及び図10Bに示す構成では、接地部11a及び機器支持部11eはいずれも円盤状に形成されているため、足部10aを第1の筐体1の下面1bに接合する際に、足部10aの向きを特定しなくてもよく、組立作業性を向上することができる。すなわち、足部10aは、上面11f及び下面11dのいずれを第1の筐体1の下面1bに接合したとしても機能性は変わらないため、第1の筐体1の下面1bに足部10aを接合する際に足部10aの向きを特定せずに接合することができる。但し、図10Aに示す足部10aは、第2の支持部12が図10Aに示す中心Pを通る線分Lを境に片側にのみ設けられているため、第1の筐体1の下面1bに接合する際に円周方向の位置は特定する必要がある。
【0058】
なお、上述の変形例では図8〜図10に示したように、第2の支持部12は第1の支持部11の中心P周りの中心角度がいずれも等しい角度として説明したが、第1の支持部11の上面11cを備える第1の筐体1に内包される例えばバッテリーやHDD等の重量物によって第1の筐体1が傾く傾向等に応じて適宜中心角度を調整することができる。
【0059】
(変形例5)
図11Aは、足部の変形例5の構成を示す平面図である。図11Bは、図11AにおけるZ−Z部の断面図である。図11A及び図11Bに示す足部10aにおいて、図3A及び図3Bに示す足部10aと同じ構成については、同一符号を付与して詳細な説明は省略する。
【0060】
図11A及び図11Bに示す足部10aは、図3A及び図3Bに示す足部10aから第2の支持部12を省略し、空隙13を備えた構成である。したがって、図11A及び図11Bに示す足部10aを第1の筐体1の下面1bに接合する際は、第1の支持部11の上面11cが第1の筐体1の下面1bに接合され、第1の筐体1の下面1bと接地部11aとは空隙13を挟んで離間する。
【0061】
このような構成とすることにより、第2の支持部12が不要となるため、低コストに実現することができる。また、第1の支持部11と第2の支持部12との接合工程が不要となるため、容易に足部10aを製造することができる。
【0062】
なお、図11A及び図11Bに示す構成は、軸部11bの上面11cを第1の筐体1の下面1bに接合する構成としたが、例えば図7Bに示す機器支持部11eに相当する部位をさらに備えてもよい。このような構成とすることにより、第1の筐体1に対する第1の支持部11の姿勢が安定する。
【0063】
本実施の形態及び各変形例において、足部10aは、機器支持部材の一例である。第1の支持部11は、第1の支持部の一例である。第2の支持部12は、第2の支持部の一例である。接地部11aは、接地部の一例である。軸部11bは、軸部の一例である。機器支持部11eは、機器支持部の一例である。ノートパソコンは、電子機器の一例である。第1の筐体1は、機器筐体の一例である。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本願の開示は、卓上等に載置可能な電子機器に有用である。また、本願の開示は、電子機器に備わる機器支持部材に有用である。
【符号の説明】
【0065】
10a、10b、10c、10d 足部
11 第1の支持部
11a 接地部
11b 軸部
11e 機器支持部
12 第2の支持部
13 空隙
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器筐体の任意の外面に装着される機器支持部材であって、
一端が前記機器筐体の任意の外面に接合される軸部と、前記軸部の他端と一体化され前記軸部の軸径よりも大きい外径を有する接地部とを備えた第1の支持部を備え、
前記第1の支持部は、弾性変形可能な材料で形成されている、機器支持部材。
【請求項2】
前記軸部の周囲における少なくとも一部に配された第2の支持部を、さらに備え、
前記第2の支持部は、前記第1の支持部よりも低い硬度の材料で形成されている、請求項1記載の機器支持部材。
【請求項3】
前記第1の支持部は、前記軸部の一端と一体化され前記軸部の軸径よりも大きい外径を有する機器支持部を、さらに備えた、請求項1または2記載の機器支持部材。
【請求項4】
前記接地部と前記機器支持部とは同一形状とした、請求項3記載の機器支持部材。
【請求項5】
機器筐体を備え、
前記機器筐体の任意の外面に請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の機器支持部材を備えた、電子機器。
【請求項1】
機器筐体の任意の外面に装着される機器支持部材であって、
一端が前記機器筐体の任意の外面に接合される軸部と、前記軸部の他端と一体化され前記軸部の軸径よりも大きい外径を有する接地部とを備えた第1の支持部を備え、
前記第1の支持部は、弾性変形可能な材料で形成されている、機器支持部材。
【請求項2】
前記軸部の周囲における少なくとも一部に配された第2の支持部を、さらに備え、
前記第2の支持部は、前記第1の支持部よりも低い硬度の材料で形成されている、請求項1記載の機器支持部材。
【請求項3】
前記第1の支持部は、前記軸部の一端と一体化され前記軸部の軸径よりも大きい外径を有する機器支持部を、さらに備えた、請求項1または2記載の機器支持部材。
【請求項4】
前記接地部と前記機器支持部とは同一形状とした、請求項3記載の機器支持部材。
【請求項5】
機器筐体を備え、
前記機器筐体の任意の外面に請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の機器支持部材を備えた、電子機器。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11A】
【図11B】
【公開番号】特開2012−190327(P2012−190327A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54246(P2011−54246)
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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