説明

歩行型作業機

【課題】軽トラックの荷台などの積み込み先に比較的容易に積み込み、積み降ろしすることの可能な歩行型作業機を提供する。
【解決手段】作業装置を駆動する原動機1と、原動機1の後方向きに延出された操向用ハンドル2Aと、原動機1の前方に配置されたプロテクタとを備え、プロテクタよりも前方に延出する積み込み用アーム5をプロテクタに対して着脱自在に備え、積み込み用アーム5の先端に歩行型作業機の積み込み先20の床面20A上を転動または摺動可能な作用部18(6)が設けられている歩行型作業機とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業装置を駆動する原動機と、原動機の後方向きに延出された操向用ハンドルと、原動機の前方に配置されたプロテクタとを備えた歩行型作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の歩行型作業機に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1がある。この特許文献1に記された歩行型作業機は、例えば原動機によって回転駆動される耕耘ロータを作業装置として取り付けておき、同耕耘ロータによる自力走行に合わせて、作業者が操作ハンドルを持ちながら歩行することで、同耕耘ロータによって田畑などを耕耘することができる。
【0003】
尚、この種の歩行型作業機を作業現場から一般道路、特に舗装された道路を経て移動させる場合、一般道路上での耕耘ロータによる自力走行が難しいため、そのような場合は、よく歩行型作業機を軽トラックなどの車両の荷台に載せて移動させるという方法が採られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−42790号公報(0015段落、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、歩行型作業機の重量は30Kg以上に達することが多いため、それを軽トラックの荷台などに積み込んだり、積み降ろしたりする作業は決して容易ではなかった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上に例示した従来技術による歩行型作業機が与える課題に鑑み、軽トラックの荷台などの積み込み先に比較的容易に積み込み、積み降ろしすることの可能な歩行型作業機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による歩行型作業機の特徴構成は、
作業装置を駆動する原動機と、前記原動機の後方向きに延出された操向用ハンドルと、前記原動機の前方に配置されたプロテクタとを備えた歩行型作業機であって、
前記プロテクタよりも前方に延出する積み込み用アームを前記プロテクタに対して着脱自在に備え、前記積み込み用アームの先端に歩行型作業機の積み込み先の床面上を転動または摺動可能な作用部が設けられている。
【0008】
上記の特徴構成による歩行型作業機では、歩行型作業機の積み込みに際して、作業者は、積み込み用アームをプロテクタに取り付けた後、操向用ハンドルを両手で持った姿勢で、先ず積み込み用アームの先端の作用部を積み込み先の床面の縁などに載置し、次に、操向用ハンドルを少し高く持ち上げながら歩行型作業機を積み込み先に近づけると、作用部が床面上で転動または摺動しながら、歩行型作業機を容易に積み込むことができる。
【0009】
本発明の他の特徴構成は、前記作用部が横軸心回りで回転自在な車輪によって構成されている点にある。
【0010】
本構成であれば、作用部を構成する車輪が床面上で転動するため、作用部が橇(そり)によって構成されている場合などに比べて、さらに楽に歩行型作業機を積み込むことができ、積み込み先の床面が作用部との摩擦で損傷を受ける虞も少ない。
【0011】
本発明の他の特徴構成は、前記車輪を移動用補助車輪とすべく、前記積み込み用アームが、後方に延出された抵抗棒に下向きに取り付け可能に構成されている点にある。
【0012】
本構成であれば、歩行型作業機を一般道路などで移動させたい場合は、積み込み用アームを抵抗棒に下向きに取り付け、作業者が両手で操向用ハンドルを押し下げれば、地面に接した積み込み用アームの車輪が支点となって、耕耘ロータなどの作業装置を地面から浮き上がらせることができる。そこで、その状態のまま操向用ハンドルで押し進めることで、歩行型作業機を一般道路などで比較的容易に移動させることができる。
【0013】
本発明の他の特徴構成は、前記プロテクタが、前記原動機の下部付近から前方に向かって延出された基端部と、前記基端部の前端から曲折部を経て上方に向かって延出された前延部とを備え、
前記積み込み用アームは、側面視において前記前延部の上端付近から前上方に向かって延出されている点にある。
【0014】
本構成であれば、歩行型作業機の積み込みに際して、積み込み用アームの先端の作用部を積み込み先の床面の縁などに載置し、次に、操向用ハンドルを少し高く持ち上げながら歩行型作業機を積み込み先に近づける際に、プロテクタの前延部が積み込み先の側壁や床面の縁部に沿って滑り上がる案内手段の役目を果たし、歩行型作業機を容易に積み込むことができる。
【0015】
尚、積み込み先の床面が通常の軽トラックの荷台などよりも十分に低い場合には、積み込み用アームをプロテクタに取り付けず、プロテクタの基端部、曲折部、前延部などを積み込み先の側壁や床面の縁部に対して摺動可能な案内手段とすることで、歩行型作業機を容易に積み込むことができる場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る歩行型作業機の全体側面図である。
【図2】積み込み用アームの取り付け工程を示す説明図である。
【図3】積み込み用アームの取り付け完了後の状態を示す説明図である。
【図4】プロテクタと積み込み用アームを示す斜視図である。
【図5】歩行型作業機の積み込み工程を示す第1の説明図である。
【図6】歩行型作業機の積み込み工程を示す第2の説明図である。
【図7】歩行型作業機の積み込み工程を示す第3の説明図である。
【図8】歩行型作業機の積み込み工程を示す第4の説明図である。
【図9】歩行型作業機の積み込み完了後の状態を示す説明図である。
【図10】積み込み用アームの別の使用形態を示す説明図である。
【図11】歩行型作業機に取り付けられた培土機を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
尚、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は歩行型作業機の左右の操縦ハンドルを持っている作業者から見た方向に従う。また、図面は符号の向きに見るものとする。
【0018】
(歩行型作業機の概略構成)
本発明に係る歩行型作業機は、図1に例示するように、耕耘ロータ4などの作業装置を駆動する原動機としてのエンジン1と、エンジン1の後方向きに延出された操向用アーム2と、エンジン1の前方に配置されたプロテクタ3とを備える。
【0019】
本発明に係る歩行型作業機の最大の特徴は、図3に例示するように、プロテクタ3よりも前方に延出する積み込み用アーム5をプロテクタ3に対して着脱自在に備え、この積み込み用アーム5の先端に歩行型作業機の積み込み先の床面上を転動または摺動可能な作用部6が設けられている点である。
【0020】
歩行型作業機は、エンジン1を収納するエンジンカバー7を備え、エンジン1から下方には、エンジン1の動力を耕耘ロータ4などの作業装置に伝達するための伝動ケース8が延出され、エンジンカバー7と伝動ケース8との間には湾曲した断面形状の土砂飛散防止カバー14が取り付けられている。エンジンカバー7の一側面にはエアクリーナ1Cが設けられている。
伝動ケース8の下端付近から左右に延出された車軸9に耕耘ロータ4などの作業装置が取り付けられている。
【0021】
エンジン1で回転駆動される耕耘ロータ4による歩行型作業機の自力走行に合わせて、作業者が操向用アーム2の先端から左右に延出された一対の操向用ハンドル2Aを持ちながら歩行することで、同耕耘ロータ4によって田畑などを耕耘することができる。
操向用アーム2の一部からは後下方に向かって管状のブラケット2Bが延出されており、このブラケット2Bには抵抗棒11を取り付け可能となっている。
【0022】
抵抗棒11の基端部付近にはその長手方向に沿って複数の係止孔11Hが等間隔で並設されている。選択した係止孔11Hとブラケット2Bの一部に形成された貫通孔(不図示)とに亘って第1係止ピンP1を挿通することで、抵抗棒11がブラケット2Bに固定される。したがって、どの係止孔11Hに第1係止ピンP1を挿通するかで、歩行型作業機から後下方に向かって延出する抵抗棒11の実質的な長さを調整することができる。
【0023】
図1は、歩行型作業機の作業姿勢を例示しており、前述した積み込み用アーム5が抵抗棒11の一部に固定された形で収納されている。積み込み用アーム5は、積み込み用アーム5の横向き貫通孔16Hと抵抗棒11の係止孔11Hとに、第1係止ピンP1と同様の第2係止ピンP2を挿通することによって抵抗棒11に固定されている。
【0024】
図4(a)に示すように、プロテクタ3は1本の管状部材を折り曲げ加工することで形成されたプロテクタ本体12を有する。プロテクタ本体12は、エンジンカバー7の前方下端付近から前方に延出された左右一対の第1管部12a(基端部の一例)と、第1管部12aの前端から第1湾曲部12b(曲折部の一例)を経て概して上方に延出された左右一対の第2管部12c(前延部の一例)と、第2管部12cの上端から第2湾曲部12dを経て後上方に向かって延出された左右一対の第3管部12eとを備える。左右一対の第3管部12eの先端部どうしは横向きに延びた1本の第4管部12fによって接続されている。
【0025】
図1に示すように、エンジンカバー7の前端内部には燃料タンク10が一体的に収納配置されており、プロテクタ3の左右一対の第2管部12cはこの燃料タンク10よりも前寄りの位置に配置されている。
プロテクタ3は、第2管部12cの前面に固定されたブラケット部13を含む。ブラケット部13は、左右一対の第2管部12cどうしを接続する矩形板状のベース部13aと、ベース部13aに固定された支持部材13bとを備える。支持部材13bは「へ」の字状に曲げ加工された棒状を呈し、図4(b)に示すように、ベース部13aの後面に溶接などで固定された被固定部13cと、ベース部13aの上端から湾曲部を経て後上方に向かって延出された支持部13dとを備えている。
【0026】
(積み込み用アームの構成)
図4(a)に示すように、積み込み用アーム5は、長尺の板状部材を「コ」の字状に曲げ加工して得られたフォーク状のアーム本体15と、アーム本体15の一部に固定された管状の被支持部16とを有する。アーム本体15は、概して横向き姿勢でプロテクタ3に装着される比較的短い基端部15aと、基端部15aの左右両端から垂直に延出された一対のアーム部15bとを備える。管状の被支持部16は、基端部15aの下面に溶接などで固定され、一対のアーム部15bの各軸心を含む平面に対して垂直に延出されている。
一対のアーム部15bの先端付近には、作用部6を構成する1対の車輪18が遊転自在に支持されている。車輪18は、一対のアーム部15bの先端付近の貫通孔に挿通された1本のシャフト17の両端に枢支されている。
【0027】
歩行型作業機を軽トラック20(積み込み先の一例)の荷台20A(床面の一例)などに積み込むために、積み込み用アーム5を使用する際には、図1の状態から、第2係止ピンP2を抜いて積み込み用アーム5を抵抗棒11から取り外し、図2に例示する要領で、管状の被支持部16をプロテクタ3の支持部13dに挿通する。
【0028】
その次に、図3に示すように、被支持部16の横向き貫通孔16Hと支持部13dの横向き貫通孔13Hとの位置が一致するように、積み込み用アーム5の管状の被支持部16をプロテクタ3の支持部13dに対する角度位相を調整して、これらの横向き貫通孔16H,13Hに第2係止ピンP2を差し込む。すると、積み込み用アーム5が側面視においてプロテクタ3の第2湾曲部12dよりも少し上方の位置から前上方に向かって斜めに延出された姿勢で固定される。
【0029】
(積み込み方法)
歩行型作業機を積み込む際には作業者は、図5に示すように、積み込み先の例である軽トラック20の近くで積み込み用アーム5をプロテクタ3に取り付け、左右の操向用ハンドル2Aを両手で持ったまま、積み込み用アーム5の先端の車輪18を軽トラック20の床面20Aの上に載置する。
【0030】
次に、図6に示すように、例えば操向用アーム2などを少し高く持ち上げながら軽トラック20に近づいていくと、歩行型作業機の重量の少なくとも半分近くを、床面20A上で軽トラック20の運転席側に転動する車輪18を介して床面20Aに預けながら、歩行型作業機を軽トラック20に近付けることができる。
【0031】
引き続き、操向用アーム2などを更に高く持ち上げながら軽トラック20に近づいていき、プロテクタ3を床面20Aに載置すると、図7に示すように、積み込み用アーム5の車輪18とプロテクタ3の第1湾曲部12bとによって、歩行型作業機のほぼ全重量を床面20Aに預けることができる。
【0032】
尚、場合によっては、図6の状態の後で、プロテクタ3の第2管部12c(前延部)または第2湾曲部12dを軽トラック20の荷台の側面20B(側壁の一例)などに軽く当て付けながら滑り上がらせることで、荷台の側面20Bを上下向きの案内手段として利用しながら、図7の状態へと移行してもよい。
【0033】
図7の状態が達成された後は、耕耘ロータ4が床面20Aよりも高くなるように少し持ち上げながら、図8に示すように歩行型作業機を運転席側に押込み、次に、耕耘ロータ4を支点として歩行型作業機を回転させることで、図9に示すように、左右の耕耘ロータ4と抵抗棒11とで三点支持された搬送状態にして、操向用アーム2の一部と軽トラック20の荷台のフックとをロープ(不図示)などで結着すると、歩行型作業機の積み込みが完了する。
【0034】
尚、積み込み先の床面20Aが通常の軽トラック20の荷台などよりも十分に低い場合には、プロテクタ3に積み込み用アーム5を取り付けず、プロテクタ3の第1湾曲部12b(曲折部の一例)や第1管部12a(基端部の一例)を積み込み先の床面20A上を摺動可能な案内手段として、歩行型作業機を比較的容易に積み込むことができる場合がある。
【0035】
(別の移動方法)
歩行型作業機を一般道路などで移動させる方法としては、耕耘ロータ4の代わりに移動用の大径の走行用車輪を車軸9に取り付けて、左右の操向用ハンドル2Aを両手で持った状態で歩行型作業機押し進めるなどの方法があるが、より簡易な方法として、積み込み用アーム5を用いることが可能である。
【0036】
すなわち、図10に示す例では、図1の状態から、第1係止ピンP1を抜いて、積み込み用アーム5を付けた状態の抵抗棒11を一旦操向用アーム2のブラケット2Bから抜き取り、積み込み用アーム5が抵抗棒11の後端から下方に延出されるように抵抗棒11の向きを変えた上で、抵抗棒11の本来の接地部側をブラケット2Bに挿通し、接地する側の係止孔11Hに第1係止ピンP1を挿通することで固定している。
【0037】
尚、別の固定方法として、図1の状態から、ブラケット2Bから抵抗棒11を抜くことなく、第2係止ピンP2を抜いて積み込み用アーム5を一旦抵抗棒11から抜き取り、積み込み用アーム5の上下姿勢を変えた上で抵抗棒11の後端側から挿通して、接地する側の係止孔11Hに第2係止ピンP2を挿通することで固定してもよい。
【0038】
歩行型作業機を移動させたい場合は、作業者が両手で操向用ハンドル2Aを手前下方に押し下げれば、地面に接した積み込み用アーム5の車輪18が支点となって、耕耘ロータ4などの作業装置を地面から浮き上がらせることができる。そこで、その状態のまま操向用ハンドル2Aで押し進めることで、歩行型作業機を畦道や一般道路などで比較的容易に積み込み先の軽トラック20の近くまでに移動させることができる。
【0039】
(培土装置の構成)
図11に例示するように、前述の抵抗棒11よりも多数の係止孔41Hを備えた培土用の抵抗棒41の後端付近に畝立て用の培土装置30を取り付けることができる。図11(a)は抵抗棒41に取り付けられた培土装置30の後面図を示し、図11(b)は抵抗棒41に取り付けられた培土装置30の平面図を示し、図11(c)は抵抗棒41に培土装置30を取り付けた歩行型作業機の要部を示す。
図11に示す培土装置30は、弾性と可撓性とを備えるゴム製の弾性培土板31と、弾性培土板31が作る一部の面を所定形状に保持するための鋼板製のステー部材32とを有する。
ステー部材32は、左右に長く延出された第1横ステー部32Aと、横ステー部32Aの左右中心から下方に延出された縦ステー部32Bと、縦ステー部32Bの下端から左右に延出された短い第2横ステー部32Cとを有する。
【0040】
弾性培土板31とステー部材32とは、第1横ステー部32Aと第2横ステー部32Cとに形成された貫通孔に挿通した複数のボルト33によって結合されている。
縦ステー部32Bの上端と下端付近からは、抵抗棒41に取り付けるための第1ブラケット34と第2ブラケット35とが後方に突出するように立設されている。
縦ステー部32Bの上端付近にある第1ブラケット34は抵抗棒11の2倍程度の高さしかなく、一組の係止孔34Hのみが形成されている。
【0041】
他方、縦ステー部32Bの下端付近にある第2ブラケット35は、第1ブラケット34の係止孔34Hを中心とする円弧状を呈して延び、第1ブラケット34の高さの3倍以上の長さを有し、その長手方向に沿って多数の係止孔35Hが等間隔で連接されている。
第1ブラケット34の係止孔34Hと抵抗棒41の該当する係止孔41Hとに第3係止ピンP3を挿通し、第2ブラケット35の適当な係止孔35Hと抵抗棒41の該当する係止孔41Hとに第4係止ピンP4を挿通することで、培土装置30の取り付けが完了する。この時、第2ブラケット35のどの係止孔35Hを選択して第4係止ピンP4を挿通するかで、側面視における弾性培土板31の抵抗棒41に対する角度を調整することができる。
抵抗棒41には多数の係止孔41Hが設けられているので、第3係止ピンP3及び第4係止ピンP4を係止孔41Hに挿通するかで、培土装置30の高さを変更することができる。
【0042】
〔別実施形態〕
〈1〉積み込み用アーム5のアーム本体15が前上方に向かって斜めに延出された形態に限らず、アーム本体15が前方向きに延出された形態、アーム本体15が上下向きに延出された形態、或いは、アーム本体15を用いずに車輪18をプロテクタ3の第2管部12c(前延部)に直に取り付けた形態などで実施することも可能である。
【0043】
〈2〉作用部6を車輪18ではなく、横向き軸心回りで回転可能なローラーや、比較的小さな摩擦で積み込み先の床面上を摺動させることの可能な橇(そり)によって構成してもよい。
【0044】
〈3〉作用部6として左右一対の車輪18を設けるのではなく、単一の車輪18を備えた形態で実施してもよい。尚、ローラーまたは橇を採用する場合についても同様である。橇の場合、アーム本体15の先端部に対して平板状または棒状の橇が床面上に接地可能に設けられた形態などで実施することができる。
【0045】
〈4〉原動機として、エンジンではなくバッテリーなどからの電力により駆動される電動モータを用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0046】
歩行型の耕耘機や管理機などを含む歩行型作業機に対して、軽トラックの荷台などの積み込み先に積み込む操作を助ける手段を設ける技術として利用できる。
【符号の説明】
【0047】
1 エンジン(原動機)
2 操向用アーム
2A 操向用ハンドル
2B ブラケット
3 プロテクタ
4 耕耘ロータ(作業装置)
5 積み込み用アーム
6 作用部
11 抵抗棒
11H 係止孔
12 プロテクタ本体
12a 第1管部(基端部)
12b 第1湾曲部(曲折部)
12c 第2管部(前延部)
13 ブラケット部
16 被支持部
18 車輪(作用部)
20 軽トラック(積み込み先)
20A 荷台(床面)
P1 第1係止ピン
P2 第2係止ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業装置を駆動する原動機と、前記原動機の後方向きに延出された操向用ハンドルと、前記原動機の前方に配置されたプロテクタとを備えた歩行型作業機であって、
前記プロテクタよりも前方に延出する積み込み用アームを前記プロテクタに対して着脱自在に備え、前記積み込み用アームの先端に歩行型作業機の積み込み先の床面上を転動または摺動可能な作用部が設けられている歩行型作業機。
【請求項2】
前記作用部が横軸心回りで回転自在な車輪によって構成されている請求項1に記載の歩行型作業機。
【請求項3】
前記車輪を移動用補助車輪とすべく、前記積み込み用アームが、後方に延出された抵抗棒に下向きに取り付け可能に構成されている請求項2に記載の歩行型作業機。
【請求項4】
前記プロテクタが、前記原動機の下部付近から前方に向かって延出された基端部と、前記基端部の前端から曲折部を経て上方に向かって延出された前延部とを備え、
前記積み込み用アームは、側面視において前記前延部の上端付近から前上方に向かって延出されている請求項1から3のいずれか一項に記載の歩行型作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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