説明

残幹処理機

【課題】残幹が処理された畝の後作業を容易にする残幹処理機を提供する。
【解決手段】残幹処理機1は、進行可能な機体フレーム10と、この前方に配置されて残幹を掘り起こして機体内に引き込む掘起ロータ32と、残幹を搬送して細断して送り出す切断装置40と、細断された残幹の断片を収容する収容部とを有する。残幹処理機1は機体フレーム10の前側に設けられた装着部17を介して走行機体に装着される。機体フレーム10の後側に上下位置調整可能な後輪14と畝の表面を均す均平装置85を設ける。均平装置85は機体幅方向外側に進むに従って後方側に傾斜する傾斜部を有し、この傾斜部によって残幹が掘り起こされた畝の上面の土壌を均平にし、均されずに余った土壌を畝の外側に排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、畝に植えられた葉たばこ等の残幹を掘り起こして細断する処理を施す残幹処理機に関する。
【背景技術】
【0002】
処理対象となる葉たばこや茶等は、葉部のみを収穫する作物である。このような作物は、収穫後に圃場の畝に根付いたままの幹が残されることになるが、新たに作物の栽培を行うためにはこの残幹を処理して畝を栽培可能な状態に戻す必要がある。この残幹処理の方法としては、残幹を土中に鋤き込むことが考えられるが、特に葉たばこ等は、残幹の根部に立ち枯れ病の菌が繁殖することが指摘されており、この残幹を根部ごと畝から引き抜いて回収することが推奨されている。
【0003】
この残幹の引き抜き作業は、従来は手作業で行なわれていたが、残幹から土壌に延びる根部は放射状に拡がっていて重労働であることから、これを機械化し、畝に植えられた残幹を回収処理する処理装置が開発されている(特許文献1及び2参照)。
【0004】
特許文献1に記載の残幹処理装置は、走行動自在な機体の前方位置に畝に植えられた残幹を掘り起こして引き抜き搬送する前処理部を配設し、機体の左右方向の一方側に配設された運転席と反対側に、前処理部から搬送された残幹を倒した状態で搬送する搬送部を配設し、機体の後方位置に搬送部によって搬送された残幹を細断処理する残幹処理部及び残幹処理部によって細断された断片を収容する収容部を配設して構成されている。前処理部は、機体の前側端部に上下動可能に設けられて残幹を掘り起こす掘起装置と、掘起装置の上方位置に配設されて前後方向に延びて掘起装置によって掘り起こされた残幹の茎部を挟持して機体後側に搬送するフィーダとを有してなる。掘起装置は機体幅方向に延設された板状の掘起刃を有し、この掘起刃は畝の底部に位置するように設置されて機体の前進動に応じて畝の底部を横断方向に掘り起こす。このとき、フィーダの前側端部は掘起刃よりも前側に設置されているので、残幹は茎部がフィーダによって挟持された状態で掘起刃によって畝ごと根部から掘り起こされる。
【0005】
一方、特許文献2に記載の残幹処理装置は、トラクタ等の走行機体の後部に配設された連結装置に装着されて収容部を兼ねる連結フレーム部と、走行機体の一方側の側部に沿って前後方向に延びる連結フレーム部の端部に取り付けられて残幹を掘取って細断処理する処理装置本体と、これにより細断処理された残幹を収容する収容部とを有して構成される。処理装置本体は、残幹の幹部を挟持して後方に搬送する挟持搬送部と、挟持搬送部の前部下方位置に配置されて残幹の根部を掘取って後上方へ搬送する掘取搬送部とを有してなる。
【0006】
【特許文献1】特開平10−174502号公報
【特許文献2】特開平11−187744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これらの従来の残幹処理装置では、残幹を掘り起こされた畝は荒れた状態のままであり、畝の後作業を行う場合、畝の均平作業が必要となり、畝の後作業の労力を増加させるという不都合がある。またこれらの従来の残幹処理機では、細断処理された残幹の断片の一部が機体から落下して畝上に落ちた場合、この落下した断片を土壌内に鋤き込むことができない。このため、畝の後作業において、作業者が断片を土壌内に鋤き込む作業が必要となり、後作業の労力をさらに増加させるという問題が生じる。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、畝の後作業を容易にする残幹処理機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明の残幹処理機は、走行機体の後部に装着され、前記走行機体からの動力を受けて水平軸回りに回動する掘起ロータを備えた残幹処理機において、機体幅方向外側に進むに従って後方側に傾斜した傾斜部を有し、前記傾斜部によって残幹が掘り起こされた畝の上面の土壌を均平にし、均されずに余った土壌を畝の外側に排出する均平装置が前記掘起ロータの後方に備えられていることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、機体に均平装置を設けることにより、残幹が掘り起こされた荒れた畝の上面を均平に均すことができ、残幹処理作業とともに畝の均平作業を同時に行うことができる。このため、残幹が掘り起こされた畝の後作業において、畝の均平作業が不要となり、畝の後作業の労力を軽減することができる。また均平装置を掘起ロータの後方位置に配設することにより、残幹が掘り起こされて荒れた畝を確実に均平にすることができるとともに、畝上に落下した残幹の断片を畝内に鋤込むことができる。さらに均平装置が傾斜部を有してなることにより、傾斜部を機体の進行方向に対して斜め後方側に向くように配置すると、畝の表面を均平にしながら、畝の土壌を傾斜部上流側から下流側へ押し出すことができ、スムースな畝の均平作業を行うことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係わる残幹処理機によれば、機体幅方向外側に進むに従って後方側に傾斜した傾斜部を有し、この傾斜部によって残幹が掘り起こされた畝の上面の土壌を均平にし、均されずに余った土壌を畝の外側に排出する均平装置を掘起ロータの後方に設けたことにより、畝の後作業を容易にする残幹処理機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる残幹処理機の斜視図を示す。
【図2】この残幹処理機の側面図を示す。
【図3】この残幹処理機の平面図を示す。
【図4】この残幹処理機の切断装置を説明するための図であり、同図(a)は切断装置を設置位置に設置した状態を示し、同図(b)は切断装置を後方側に移動させた状態を示す。
【図5】この残幹処理機の均平装置を説明するための図であり、同図(a)は均平装置の平面図であり、同図(b)は均平装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係わる残幹処理機の好ましい実施の形態を図1から図5に基づいて説明する。本実施の形態は、各種の残幹処理機のうち、葉たばこ、ひまわり及びトウモロコシ等の残幹を処理する残幹処理機を例にして説明する。なお、説明の都合上、図1(斜視図)及び図3(平面図)に示す矢印の方向を前後方向及び左右方向として以下説明する。
【0014】
残幹処理機1は、図1、図2(側面図)、図3に示すように、走行機体90の後部に装着されて、走行機体90の前進動とともに進行して、残幹を掘り起こして細断して収容する作業(残幹処理作業)を行うものである。残幹処理機1は、処理対象の残幹Zが植えられた畝Uを跨いで進行する機体フレーム10と、機体フレーム10に搭載されて残幹処理作業を施す残幹処理部30とを備える。残幹処理部30は、進行方向前方に向けて押し倒された残幹Zに対して、残幹Zの根部Znを掘り起こすと共に該根部側から残幹Zを機内に引き込む掘起部31と、引き込まれた残幹Zを搬送して細断して送り出す切断装置40と、細断されて送り出された残幹Zの断片を収容する収容部70とを有してなる。
【0015】
機体フレーム10は、平面視において略方形状に形成され、内側に矩形状の孔部(図示せず)を形成してなる下部枠体11と下部枠体11の後側下部に取り付けられた左右一対の後輪14とを有してなる。機体フレーム10の前側上部には、走行機体90の後部に設けられた図示しない三点リンク連結機構に装着される装着部17が設けられている。
【0016】
後輪14は、機体フレーム10の後部左右両側から上方へ突設された一対の縦フレーム19のそれぞれに上下方向に移動可能に取り付けられた軸部材15の下部に回転動自在に設けられている。このため、機体フレーム10は、走行機体90に良く追従し、安定した作業が行なえる。縦フレーム19には左右方向に延びて先端側が後方側へ屈曲して延びるフランジ部20が固着され、フランジ部20の先端側には左右方向に貫通して固定ピン21を挿通可能な貫通孔が設けられている。軸部材15には上下方向に所定間隔を有して配置された複数の取付孔15aが設けられ、フランジ部20に形成された挿通孔に複数の取付孔15aのいずれかを連通状態にして固定ピン21をこれらの孔に挿通することで、後輪14を所望の上下位置に設置した状態で機体フレーム10に固定することができる。なお、非作業時には、下部枠体11の前側下部に垂直方向に延びる回転中心軸23を回動支点として回動自在な前輪24を着脱可能に備えることで、走行機体90から離した状態での移動が容易となる。
【0017】
装着部17の下方であって下部枠体11の前方には掘起部31を構成する掘起ロータ32が設けられている。掘起ロータ32は、機体幅方向に回転動自在に支持された回転駆動軸33と、回転駆動軸33に放射状に取り付けられた複数の掘起爪34とを有してなり、後述する入力部に入力された駆動力を図示しない動力伝達機構によって掘起爪34が残幹Zの根部Znを下側から上側へすくい上げる矢印A方向(以下、アップカット方向)に回転するように、回転駆動軸33は回転駆動される。このため、掘起ロータ32が回転動すると、残幹Zの根部Znは下側から上側へすくい上げられて掘り起こされると共に、掘起爪34の回転方向下流側に引き込まれるようにして搬送される。
【0018】
装着部17の上側に左右方向に延びて配設された伝動フレーム26の中央部には、入力軸27aを備えた入力部27が設けられている。入力軸27aは、走行機体90のPTO軸からの動力を図示しない伝動軸を介して伝達されるようになっている。
【0019】
入力部27と掘起ロータ32との間には切断装置40が設けられている。切断装置40は、機体フレーム10から独立的に構成され、機体フレーム10の下部枠体11に載置された状態で前後方向に移動可能である。そして、切断装置40は、図4(a)(側面図)に示す設置位置Psから後方側に移動されると、図4(b)(側面図)に示す機体フレーム10の後部から脱着することができる。切断装置40は、設置位置Psにおいて機体フレーム10にボルト等の締結手段を介して固定される。
【0020】
切断装置40は、図4(a)に示すように、左右方向に所定間隔を有して対向配置されて前後方向に延びる一対の側板42を有してなる枠体41と、枠体41の前側端部に回転動自在に取り付けられて掘起ロータ32から搬送された残幹Zを切断装置40内に送り込む送りローラ45と、送りローラ45から送り込まれた残幹Zをその根部側が先行するように後方側に搬送する搬送処理部50と、搬送された残幹Zを細断処理する細断部55と、細断された残幹Zの断片を送り出すシュータ60とを有してなる。送りローラ45は、搬送処理部50の前方に設けられると共に、切断装置40が設置位置Psに設置された状態で掘起ロータ32の上方に配置される。送りローラ45は枠体幅方向に回転動自在に支持された回転軸46に複数の送り爪47が放射状に取り付けられて構成され、掘起ロータ32と対向する側が後方側に移動するように矢印B方向に回転するようになっている。
【0021】
搬送処理部50は、送りローラ45の後方側に配置され、切断装置40が設置位置Psに設置された状態において、掘起ロータ32の上方後側に位置して上下方向に対向配置された一対の第1ローラ51と、一対の第1ローラ51よりも後方側に配置されて上下方向に対向配置された一対の第2ローラ52とを有してなる。これらのローラは、上下方向に対向配置されたローラ間に残幹Zを挟持しながら後方側に搬送するように回転し、図示しない動力伝達機構を介して動力が伝達されるようになっている。
【0022】
細断部55は、搬送処理部50の後側に配置され、左右方向に延びて回転動自在に支持された回転中心軸に複数の切断刃57を取り付けた切断ロータ56を備える。切断ロータ56はその下部と後側がカバー部58によって覆われ、切断ロータ56の前側は搬送処理部50と連通状態になっている。このため、搬送処理部50から搬送された残幹Zは切断ロータ56に供給されることになる。切断ロータ56は図示しない動力伝達機構によって搬送処理部50から搬送される残幹Zを上方から下方へ切断する方向(ダウンカット方向)に回転動するようになっている。
【0023】
切断ロータ56の左側には、図1及び図2に示すように、細断された残幹Zの断片を送り出すためのブロワ59が設けられている。ブロワ59の後側上部には図示しない吹き出し口が開口し、この吹き出し口にシュータ60が接続されている。シュータ60は上方へ延びて、その上端部は収容部70を保持する掛止フレーム74の上方に配置されている。このため、シュータ60内を移送された残幹Zの断片はシュータ60の上端部から吐出して収容部70内に収容される。
【0024】
収容部70は、機体フレーム10の後部に設けられた支持部71に掛止可能に取り付けられる。支持部71は、下部枠体11の後部に取り付けられた一対の縦フレーム19の上端部に枢結されて上下方向に揺動自在な支持フレーム72と、支持フレーム72の上端部に上下方向に回動自在に連結された前述した掛止フレーム74とを有してなる。収容部70は、有底容器状であり、上部に開口する開口部の周縁部が掛止フレーム74に掛止されて吊り下げられた状態で保持される。
【0025】
図1及び図4(a)に示すように、一対の第1ローラ51の前方に配設された送りローラ45の前方には、掘り起こされた残幹Zを機体幅方向中央寄りに誘導する誘導装置80が設けられている。誘導装置80は、装着部17の下側に左右方向に掛け渡された支持部材18に左右方向に所定間隔を有して配設されて掘起ロータ32の前方に延びる一対の誘導部材81を有している。
【0026】
下部枠体11の後側下部には、図5(a)(平面図)及び図5(b)(側面図)に示すように、残幹Zが掘り起こされた畝Uの表面を均す均平装置85が取り付けられている。均平装置85は掘起ロータ32の後方側に配設されている。均平装置85は、上下方向に延びて機体幅方向外側に進むに従って後方側に傾斜する傾斜部86を有し、傾斜部86は機体幅方向の中央に対して左右対称位置に配置されている。このため、残幹処理機1が前側に進行すると、残幹Zが掘り起こされた畝Uの上面の土壌は傾斜部86によって均平にされるとともに、余った土壌は傾斜部86に沿って機体幅方向中央側から外側方向に移動して畝Uの外側に排出される。
【0027】
次に、本発明に係わる残幹処理機1によって畝Uに植えられた残幹Zの残幹処理作業を行う動作について説明する。図3に示すように、先ず、走行機体90の後部に残幹処理機1を装着し、走行機体90が畝Uを跨ぐことができる位置に走行機体90を設置する。そして、走行機体90を畝Uに沿って前進動させるとともに、走行機体90からの動力を残幹処理機1の入力部27に伝達させる。残幹処理機1に動力が伝達されると、図4(a)に示すように、掘起ロータ32がアップカット方向(矢印A方向)に回転動し、送りローラ45が矢印B方向に回転する。そして、このような状態で走行機体90が前進動すると、残幹Zの茎部Zkは走行機体90の前進動によって前側に向けて押し倒される。ここで、前側に向けて押し倒された残幹Zの茎部Zkが左右方向に傾いていると、この茎部Zkは誘導部材81によって傾きが矯正されて機体幅方向中央寄りに誘導される。このため、残幹Zは左右方向に傾きの小さい状態で機体内に引き込まれることになり、残幹Zの機体内への引き込みを確実にすることができる。
【0028】
誘導部材81によって傾きが矯正された残幹Zは、掘起ロータ32によってその根部Znが下側から上側へすくい上げられて掘り起こされると共に、根部Znが先行するようにして掘起爪34の回転方向下流側に引き込まれる。そして、根部Znが掘起ロータ32の上部側に引き込まれて移動すると、送りローラ45によってさらに機体側に引き込まれる。送りローラ45は、掘起ロータ32と対向して配置されるとともに、掘起ロータ32と対向する側において掘起ロータ32と同一方向に回転しているので、掘起ロータ32と相まって根部Znを挟持するようにして後方側に送り出す。また、送りローラ45は、掘起ロータ32によって掘り起こされた残幹Zがなおも掘起ロータ32に接触することによる残幹Zの上下動を押さえ込み、残幹Zを後方側に送って残幹処理に供して、残幹処理作業の作業性を向上させることができる。
【0029】
そして、残幹Zはその根部Znが先行するようにして一対の第1ローラ51間に挿入されて、一対の第1ローラ51によって挟持されながら後方側に搬送される。そして第1ローラ51により搬送された残幹Zは、一対の第2ローラ52によって挟持されながら後方側に搬送されて切断ロータ56側へ送り出される。そして、第2ローラ52から送り出された残幹Zは回転動する切断ロータ56によって細断され、残幹Zの断片は、図1に示すブロワ59によって吐出されてシュータ60内に入り、シュータ60内を上昇してシュータ60の上端部から吐出されて収容部70内に収容される。
【0030】
また、このような残幹処理作業とともに、図5(a)に示すように、均平装置85の傾斜部86によって残幹Zが掘り起こされた畝Uの表面が均平に均される。つまり、残幹処理機1が前側に進行すると、残幹Zが掘り起こされて荒れた畝Uの表面は傾斜部86の前側移動によって均される。そして、傾斜部86によって均されずに余った土壌は傾斜部86に沿って斜め後方後側に押し流されて畝Uの外側に排出される。このため、スムースに畝Uの表面を均平にすることができ、その結果、畝Uの後作業において畝Uを均平にする作業が省略されて、後作業の労力を軽減することができる。また、細断処理された残幹Zの断片の一部が畝U上に落ちた場合でも、傾斜部86によって断片が均平にされる土壌内に鋤込まれる。このため、畝Uの後作業において断片を畝内に鋤込ませるための作業が不要となり、後作業の労力をより軽減することができる。
【0031】
このようにして、畝Uに植えられた残幹Zは走行機体90の前進動とともに連続的に処理される。
【0032】
なお、図1に示すように、後輪14は機体フレーム10に対して上下方向に位置調整可能に設けられているので、後輪14の位置を機体フレーム10に対して上下移動させた状態で残幹処理機1を走行機体90に装着すると、掘起ロータ32の耕耘深さを調整することができる。このため、畝Uに植えられた残幹Zの根部Znの張り出し深さに応じて掘起ロータ32の耕耘深さを調整することができ、残幹Zの根部Znを確実に畝Uから掘り起こす処理を行うことができる。
【0033】
また、前述したように切断装置40は機体フレーム10から独立的に構成されているので、切断装置40と機体フレーム10とを別々に組み立てることができ、残幹処理機1の組み立て作業を容易にすることができる。さらに、切断装置40を機体フレーム10から取り外すことで、切断装置単体として使用することができる。また、切断装置40をメンテナンスする場合、切断装置40を機体フレーム10から脱着すれば、切断装置40のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
【0034】
さらに、前述した実施の形態では、残幹処理機1は走行機体90に牽引されるタイプのものを示したが、残幹処理機1は自走可能に構成されてもよい。この場合、誘導部材81の前方に、残幹Zを前側に押し倒すことができる部材を設ける。
【符号の説明】
【0035】
1 残幹処理機
10 機体フレーム(機体)
32 掘起ロータ
85 均平装置
86 傾斜部
90 走行機体
Z 残幹


【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体の後部に装着され、前記走行機体からの動力を受けて水平軸回りに回動する掘起ロータを備えた残幹処理機において、
機体幅方向外側に進むに従って後方側に傾斜した傾斜部を有し、前記傾斜部によって残幹が掘り起こされた畝の上面の土壌を均平にし、均されずに余った土壌を畝の外側に排出する均平装置が前記掘起ロータの後方に備えられていることを特徴とする残幹処理機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−57498(P2010−57498A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−248468(P2009−248468)
【出願日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【分割の表示】特願2004−147631(P2004−147631)の分割
【原出願日】平成16年5月18日(2004.5.18)
【出願人】(390010836)小橋工業株式会社 (198)
【Fターム(参考)】