説明

汚水分離装置

【課題】 下水の固体と液体を分離しながら発電するシステムを提供する。
【解決手段】 流体と固体からなる混合水を分離する本発明のシステムは(A)個体と流体の混合水を流す出口と、(B)前記混合水の流れを受け止めるタービンのブレードとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電をしながら流体と固体を分離する装置と方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、特に下水処理に適したものであり、水の再生が特に重要な場合に適用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来の個体と流体とを分離する方法とシステムの欠点を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
流体と固体からなる混合水を分離する本発明のシステムは、
(A)個体と流体の混合水を流す出口と、
(B)前記混合水の流れを受け止めるタービンのブレードと、
を有する。
【0005】
本発明の一実施例によれば、本発明のシステムは、(C)前記タービンのブレードに取り付けられる網目構造を更に有する。
本発明の一実施例によれば、前記タービンの軸は、前記出口よりも低い位置にある。
本発明の一実施例によれば、前記混合水は、下水である。
本発明の一実施例によれば、前記タービンの軸の回転速度は、30rpm未満である。本発明の一実施例によれば、前記タービンの軸の回転速度は、10rpm未満である。
【0006】
本発明の一実施例によれば、本発明のシステムは、(D)流体用貯蔵庫と、(E)固体用貯蔵庫とを更に有し、前記流体用貯蔵庫と前記固体用貯蔵庫は別個のものである。
本発明の一実施例によれば、本発明のシステムは、(F)第2の分離用タービンを更に有する。
本発明の一実施例によれば、前記ブレードは、非固着性コーティングが施してある。
本発明の一実施例によれば、本発明のシステムは、(G)前記タービンのシャフトに取り付けられたギアを更に有する。
本発明の一実施例によれば、前記ギアが、前記タービンの回転速度を増加させる。
本発明の一実施例によれば、前記タービンのシャフトは、発電器に直接取り付けられる。
本発明の一実施例によれば、本発明のシステムは、(C)マイクロプロセッサ制御システムを更に有し、前記マイクロプロセッサ制御システムは、前記出口から混合水を解放するパラメータを制御する。
【0007】
タービンにより、混合水から、個体と流体を分離するステップを有することを特徴とする個体と流体を分離する方法。
本発明の一実施例によれば、前記個体と流体の混合水は、下水である。
本発明の一実施例によれば、前記タービンのブレードは、フィルターを含む。
本発明の一実施例によれば、前記タービンの回転速度は、30rpm以下である。
本発明の一実施例によれば、前記タービンのシャフトは、変速可能なギアに取り付けられている。
本発明の一実施例によれば、前記タービンのシャフトは、発電器に直接取り付けられている。
【0008】
本発明の一実施例によれば、個体と流体を分離するタービンシステムの特性を、混合水の濃度に応じて、調整する方法において、前記流体の少なくとも10%が、一回転で分離される。
本発明の一実施例によれば、前記分離量は、前記タービンの回転数を調整することにより、得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による、流体と固体をタービンで分離するシステムのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1において、出口パイプ1は、流体と固体の混合水(一般的には下水)を流す。この混合水は、ブレード4を有するタービンに当たる。このブレード4は、理想的にはカップの形状をしている。このブレード4の目的は、個体と流体とを分離する手段を提供することである。ブレード4はアーム3に取り付けられている。このアーム3は、シャフト2を中心に回転する。このシャフト2は、出口パイプ1より少し下がっており、ブレード4に近接している。その結果混合水がブレード4内に入る。この手段(ブレード4)は混合水を受け止めるカップ形状のブレードであり、網目状物体5を有する。この網目状物体5は、例えばスクリーン、多孔物体、フィルター、網等である。混合水の内の流体は、タービンが回転するにつれて、分離して出てくる。具体的には、流体は、通過して、流体処理システム内に入り、混合水の内の個体は落下する。個体6と流体7を収納する領域(容器)がある。このプロセスは、複数回繰り返されてより細かい濾過(フィルタ処理)を行う。
【0011】
選択的事項として、非固着性(例、テフロン)の表面が、ブレード4の内側に形成され、固体がタービンのブレード4に固着するのを阻止する。このタービンは、低速で高トルクの機械である。タービンの回転速度の調整は、混合水含まれる固体の特性に依存する。
【0012】
本発明は、以下のステップを含む。(1)個体と流体を回転するタービンで分離するステップ、(2)固体用貯蔵庫と流体用貯蔵庫を別々に設けるステップ、(3)貯蔵庫から固体と流体を取り出し、このプロセスを繰り返すステップ。
【0013】
別のオプションとして、流れを、タービンの回転速度と混合水の特性により制御する。具体的には、高濃度の混合水はより低い回転速度が必要である。
【0014】
シャフトの回転速度は、変速ギアに取り付けられ自動的に調整されるか、ギアを交換して行われる。これにより回転速度の変更を可能になる。特に回転速度を増加させるギアにより、より高回転速度の発電器の選択が可能となる。
【0015】
この本発明のシステムは発電器に取り付られる。別の構成として、タービンの回転エネルギーを別の利用可能なエネルギーに転換する方法が得られる。
【0016】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。用語「又は」に関して、例えば「A又はB」は、「Aのみ」、「Bのみ」ならず、「AとBの両方」を選択することも含む。特に記載のない限り、装置又は手段の数は、単数か複数かを問わない。
【符号の説明】
【0017】
1 出口パイプ
2 シャフト
3 アーム
4 ブレード
5 網目状物体
6 固体
7 流体



【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体と固体からなる混合水を分離するシステムにおいて、
(A)個体と流体の混合水を流す出口と、
(B)前記混合水の流れを受け止めるタービンのブレードと、
を有する
ことを特徴とする流体と固体からなる混合水を分離するシステム。
【請求項2】
(C)前記タービンのブレードに取り付けられる網目構造
を更に有する
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記タービンの軸は、前記出口よりも低い位置にある
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記混合水は、下水である
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記タービンの軸の回転速度は、30rpm未満である
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記タービンの軸の回転速度は、10rpm未満である
ことを特徴とする請求項5記載のシステム。
【請求項7】
(D)流体用貯蔵庫と、
(E)固体用貯蔵庫と、
を更に有し、
前記流体用貯蔵庫と前記固体用貯蔵庫は、別個のものである
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項8】
(F)第2の分離用タービン
を更に有する
ことを特徴とする請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記ブレードは、非固着性コーティングが施してある
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項10】
(G)前記タービンのシャフトに取り付けられたギア
を更に有する
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項11】
前記ギアが、前記タービンの回転速度を増加させる
ことを特徴とする請求項10記載のシステム。
【請求項12】
前記タービンのシャフトは、発電器に直接取り付けられる
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項13】
(C)マイクロプロセッサ制御システムを更に有し、
前記マイクロプロセッサ制御システムは、前記出口から混合水を解放するパラメータを制御する
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項14】
タービンにより、混合水から、個体と流体を分離するステップ
を有する
ことを特徴とする個体と流体を分離する方法。
【請求項15】
前記個体と流体の混合水は、下水である
ことを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記タービンのブレードは、フィルターを含む
ことを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記タービンの回転速度は、30rpm以下である
ことを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項18】
前記タービンのシャフトは、変速可能なギアに取り付けられている
ことを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項19】
前記タービンのシャフトは、発電器に直接取り付けられている
ことを特徴とする請求項14記載の方法。
【請求項20】
個体と流体を分離するタービンシステムの特性を、混合水の濃度に応じて、調整する方法において、
前記流体の少なくとも10%が、一回転で分離される
ことを特徴とする方法。
【請求項21】
前記分離量は、前記タービンの回転数を調整することにより、得られる
ことを特徴とする請求項20記載の方法。



【図1】
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【公表番号】特表2011−520589(P2011−520589A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−500328(P2011−500328)
【出願日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際出願番号】PCT/IB2009/051038
【国際公開番号】WO2009/115959
【国際公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(510247490)
【Fターム(参考)】