油圧システムのバルブを制御する作動装置及び方法
油圧システムは、動力源、流体置換アッセンブリ、複数のアクチュエータ、複数の制御バルブ、および電子制御ユニットを含む。流体置換アッセンブリは、動力源に接続される。前記複数のアクチュエータは、前記流体置換アッセンブリと選択的に流体連通される。前記複数の制御バルブは、前記流体置換アッセンブリと前記複数のアクチュエータとの間で、選択的に流体連通をするように適合される。前記電子制御ユニットは、前記複数の制御バルブを作動するように適合され、動力源の回転速度を受信し、動力源の点火周波数に基づく前記複数の制御バルブに対するパルス幅変調信号の周波数を選択し、パルス幅変調信号の周波数にしたがって、前記複数の制御バルブを作動する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
油圧システム(油圧装置)は、ホイールローダー、スキッドステアローダー、掘削機等のような、種々のオンあるいはオフ・ハイウエイ商用車に使用される。これら油圧システムは、概して、アクチュエータのような、望まれる位置へ液を供給するポンプを使用する。アクチュエータは、車両に対し、いろいろな応用に使用される。たとえば、アクチュエータは、車両を推進し、ブームを上げ下げする等に使用できる。
【0002】
油圧システムは、いろいろなアクチュエータへ、液の分布を制御するためにいろいろなバルブを使用してもよい。たとえば、油圧システムは、液調整器(調整バルブ)、圧力解放バルブ、方向制御バルブ等を含む。
【発明の概要】
【0003】
本発明の態様は、油圧システムの制御バルブ(弁)の作動方法に関する。この方法は、可変速要素からの入力を受けることを含む。可変速要素の周波数(振動数)は、入力に基づいて決定される。油圧システムの制御バルブに対するパルス幅変調信号の周波数は、選択されるものである。パルス幅変調信号の選択された信号は、可変速要素の周波数に基づいている。制御バルブは、パルス幅変調信号の選択された周波数にしたがって作動する。
【0004】
本発明の他の態様は、油圧システムの制御バルブの作動方法に関する。この方法は、可変速要素からの第1入力を受信することを含む。可変速要素からの第2入力が、受信される。第2入力は、所定の限界(リミット)と比較される。第2入力が所定リミットの範囲内であれば、周波数(振動数)トラッキングが可能である。周波数トラッキングは、第1入力に基づく可変速要素の周波数を決定すること、可変速要素の周波数に基づく油圧システムの制御バルブの制御バルブ作動周波数を選択すること、そして、制御バルブ作動周波数にしたがって制御バルブを作動すること、を含む。
【0005】
本発明の他の特徴は、油圧システムに関する。油圧システムは、動力源を含む。流体置換アッセンブリは、動力源に接続される。複数のアクチュエータは、流体置換アッセンブリと流体によって選択的に連通する。複数の制御バルブは、複数のアクチュエータと流体置換アッセンブリとの間で、選択的な流体連通を行うために適用される。電子制御ユニットは、複数の制御バルブを作動するように適合させ、動力源の回転速度を受信し、回転速度に基づく動力源の点火周波数(点火振動数)を決定し、動力源の点火周波数に基づく複数の制御バルブへのパルス幅変調信号の周波数を選択し、パルス幅変調信号の周波数にしたがって複数の制御バルブを作動する。
【0006】
いろいろな付加的な態様が、以下の記述で設定されている。これらの態様は、個々の特徴や、特徴の組み合わせに関するものである。前記の全般的記述や後記の詳細な記述の双方は、例であり、また単なる解説であって、ここに開示された実施形態に基づく広い概念を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、本発明の原理に従う態様の例示的特徴を有する油圧システムの略図である。
【図2】図2は、第2の位置にある第1の制御バルブを備える油圧システムの略図である。
【図3】図3は、第2の位置にある第2の制御バルブを備える油圧システムの略図である。
【図4】図4は、第2の位置にある第3の制御バルブを備える油圧システムの略図である。
【図5】図5は、第2の位置にある第4の制御バルブを備える油圧システムの略図である。
【図6】図6は、油圧システムの制御バルブを作動させる方法を表したものである。
【図7】図7は、油圧システムの制御バルブを作動させる他の方法を表したものである。
【図8】図8は、油圧システムの制御バルブを作動させる他の方法を表したものである。
【図9】図9は、油圧システムの制御バルブを作動する他の方法を表したものである。
【図10】図10は、油圧システムの制御バルブを作動する他の方法を表したものである。
【図11】図11は、油圧システムの制御バルブを作動する他の方法を表したものである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
参考として、添付の図面に描かれている本発明の例示的態様が、詳細に説明される。可能な限り、同じ参照符号は同一のもの又は同様な構造を参照するために、通して使用される。
【0009】
図1において、油圧システム(油圧装置)10の略図が示されている。本発明の一態様で、油圧システム10は、建設及び/又は農業に使用されるオフ・ハイウエイ車両(すなわち、 ホイールローダー、スキッド―ステアローダー、掘削機等)のような車両12に配置される。
【0010】
油圧システム10は、ポンプアッセンブリ14とアクチュエータ16を含んでいる。ポンプアッセンブリ14は、シャフト18、流体置換アッセンブリ20、および複数の制御バルブ22を含んでいる。
【0011】
ポンプアッセンブリ14のシャフト18は、第一端部24と、反対側に配置される第二端部26を含んでいる。第一端部24は、動力源28に接続されている。本発明の一態様では、動力源28は、車両12のエンジンである。シャフト18の第二端部26は、流体置換アッセンブリ20に接続され、動力源28によってシャフト18の回転は、流体置換アッセンブリ20に回転を起こさせる。
【0012】
ポンプアッセンブリ14の流体置換アッセンブリ20は、流体入口30と流体出口32を有する。本発明の一態様では、流体置換アッセンブリ20は、固定された置換アッセンブリである。そのため、シャフト18の1回転で、流体置換アッセンブリ20の流体入口30と流体出口32を流れる液量は、概して一定である。本発明で「概して一定である(generally constant)」の用語は、流体置換アッセンブリ20のポンピング要素(すなわち、ピストン、翼、ゲロ―タ スター ティース(gerotor star teeth)、歯車等 )によって起こされる流量のリップル(波及)効果により、シャフト18の1回転での流体置換アッセンブリ20を流れる液体の量の偏差(はずれ)を説明している。固定された置換アッセンブリとして、流体置換アッセンブリ20は、シャフト18の1回転中、流体置換アッセンブリ20を流れる流体の量を、増加あるいは減少させたりするように調整することができない。
【0013】
複数の制御バルブ22は、アクチュエータ16を流れる液体の量を、効率的に増加あるいは減少させるように調整する。本発明の一態様では、ポンプアッセンブリ14の複数の制御バルブ22のそれぞれは、二方弁、二位置弁型のバルブである。二方弁、二位置弁型バルブである制御バルブ22のそれぞれには、第1位置P1、第2位置P2がある。第1位置P1において、制御バルブ22は、制御バルブ22を流れる流体を阻止する。第2位置P2において、制御バルブ22は、制御バルブ22に流体が流れるようにする。複数の制御バルブ22のそれぞれは、パルス幅変調を使用する第1、第2の位置P1,P2の間で、周期的に繰り返えされる。複数の制御バルブ22のそれぞれを液体が流れる割合は、複数の制御バルブ22のそれぞれが第2位置P2にある時間の長さによる。言い換えれば、複数の制御バルブ22のそれぞれを流れる液体の量は、複数の制御バルブ22のパルス幅変調信号のデューティサイクルに依存し、このデューティサイクルは、パルス幅変調信号の期間を越えた第2位置P2にある制御バルブ22の時間の合計に等しい。
【0014】
本発明の一態様では、制御バルブ22は、高速作動(ファーストアクティング)デジタル制御バルブである。油圧システム10の使用に適したデジタル制御バルブは、米国特許出願12/422,893に記載されており、その全体が参照されることにより本発明に含まれる。高速作動デジタル制御バルブ22として、制御バルブ22は、第1、第2位置P1、P2 間で、急速に作動可能である。本発明の一態様において、制御バルブ22は、第1と第2の位置間で、1ms未満あるいは約1msに等しい時間で作動できる。制御バルブ22は、電子制御ユニット(ECU)34からの電子信号、油圧パイロット信号、またはそれらの組み合わせに応じて作動可能である。
【0015】
図1に描かれた形態で、複数の制御バルブ22は、第1制御バルブ22a、第2制御バルブ22b、第3制御バルブ22c、および第4制御バルブ22dを含む。第1制御バルブ22aは、流体置換アッセンブリ20の流出口32と第1アクチュエータ16aとの間で、選択的に流体連通を行うように適応される。第2制御バルブ22bは、流体置換アッセンブリ20の流出口32と第1アクチュエータ16bとの間で、選択的に流体連通を行うように適応される。第3制御バルブ22cは、流体置換アッセンブリ20の流出口32と第1アクチュエータ16cとの間で、選択的に流体連通を行うように適応される。一方、第4制御バルブ22dは、流体置換アッセンブリ20の流出口32と流体置換アッセンブリ20の流入口30との間で、選択的に流体連通を行うように適応される。本発明の一態様では、第1、第2、第3のアクチュエータ16a、16b、16cは、リニアアクチュエータ、ロータリーアクチュエータ、あるいはそれらの組み合わせである。
【0016】
油圧システム10の例示的操作が記載されている。動力源28は、ポンプアッセンブリ14のシャフト18を回転させる。流体置換アッセンブリ14は、変位量が固定されており、シャフト18の完全な1回転中の流体置換アッセンブリ20中を通る流体の量は、概して一定である。しかしながら、このすなわち、では、第1、第2、第3のアクチュエータ16a、16b、16cのそれぞれは、異なる流量率と異なる圧力を必要とする。
【0017】
図2−図5を参照すると、制御バルブ22の動作サイクルが示されている。アクチュエータ16の流量要求に合わせるために、制御バルブ22は、第1、第2位置P1,P2の間で独立して作動する。この例で、制御バルブ22は、連続的に動作する。第1制御バルブ22aは、第2位置P2で作動すると、流体は、流体置換アッセンブリ20の流出口32から第1アクチュエータ16a(図2)へ連通する。第1制御バルブ22aが、第1位置P1に戻ると、第2制御バルブ22bは、第2位置P2で作動し、流体は、流体置換アッセンブリ20の流出口32から第2アクチュエータ16b(図3)へ連通する。第2制御バルブ22bが、第1位置P1に戻ると、第3制御バルブ22cは、第2位置P2で作動し、流体は、流体置換アッセンブリ20の流出口32から第3アクチュエータ16c(図4)へ連通する。第3制御バルブ22cが、第1位置P1に戻ると、第4制御バルブ22dは、第2位置P2で作動し、流体は、流体置換アッセンブリ20の流出口32から流入口30(図5)へ連通する。第4制御バルブ22dが、第1位置P1に戻ると、複数の制御バルブ22は、アクチュエータ16の要求があると、再び作動する。しかしながら、制御バルブ22の優先順位付けは、アクチュエータ16の要求に基づく複数の制御バルブ22の、続く作動で変化させてもよい。
【0018】
図6を参照すると、複数の制御バルブ22の例示的な作動のグラフが示されている。制御バルブ22がいかなる順序で動作しても、図6に描かれた作動グラフは、上述の制御バルブ22のシーケンシャルな作動と対応する。
【0019】
図6に描かれた例で、作動グラフは、1サイクルでの、第1制御バルブ22aの作動時間t1、第2制御バルブ22bの作動時間t2、第3制御バルブ22cの作動時間t3、および第4制御バルブ22dの作動時間t4を含んでいる。本発明の一態様で、制御バルブ22のそれぞれの、作動時間のオーダーの大きさは、ミリセカンドである。制御バルブ22の作動時間tは、図6では概して、等しく持続して描かれているが、それぞれの作動時間tの持続時間が、対応するアクチュエータ16の要求流量によって変化させることができることは、理解されるであろう。
【0020】
油圧システム10の動作中、制御バルブ22のそれぞれの繰り返される作動の結果として、流体は、制御バルブ22を介してアクチュエータ16に向かって脈打つている。制御バルブ22を介してのこの脈動は、流体ハンマーノイズに似たノイズに起因する。
【0021】
図1と図7を参照すると、制御バルブ22の作動方法200が記載されている。車両12は、可変速要素である。可変速要素は、周波数(振動数)が変化する。この変化する周波数は、可変速要素で意味のある音響ノイズのいずれかの周波数である。
【0022】
可変速要素は、補助的な流体ポンプ、補助的な流体モータ、電気モータ、および動力源28に接続される種々の装置を含むことができる。代わりに、可変速要素は、動力源28であってもよい。記載を容易にするための目的でのみ、以下の制御バルブ22の作動方法は、可変速要素である動力源28で記載されている。しかしながら、本発明の範囲が、制御バルブが動力源28であることに制限されないことは、理解されるであろう。
【0023】
本発明の一態様では、動力源28は、複数のシリンダ内で往復する複数のピストンを含むエンジンである。ピストンはシリンダ内を往復するとき、ピストンはシリンダの燃焼室内に燃料を吸入し、燃料が圧縮されて点火される。燃料が各燃焼室内で点火される周波数を、以下、“点火周波数”という。4ストロークエンジンで、各シリンダ内の燃料は、エンジンのクランクシャフトの2回転毎に1回点火(燃焼)される。それゆえ、このエンジンの点火周波数は、シリンダの数を2で除し、そして、その値に動力源28の回転速度(毎秒当たりの回転数)を乗じることによって計算できる。2ストロークエンジンで、各シリンダ内の燃料は、エンジンのクランクシャフトの回転毎に1回点火(燃焼)される。それゆえ、2ストロークエンジンの点火周波数は、シリンダの数に動力源28の回転速度(毎秒当たりの回転数)を乗じることによって計算できる。
【0024】
方法200のステップ202で、油圧システム10のECU34は、動力源28についての第1入力を受信する。本発明の一態様では、第1入力は、動力源28の回転速度と見なしている。油圧システム10のECU34を、動力源28についての第1入力を受ける方法には、いろいろある。たとえば、第1入力が動力源28の回転速度と見なす場合には、このECUは、車両のCAN−バス、動力源28のクランクシャフトに取り付けられた速度センサ、ギアボックス(動力源28に接続されている)の背後に配置されるセンサ、等から直接的に回転速度を受信することができる。
【0025】
ステップ204において、ECU34は、動力源28の点火周波数を決定する。本発明の一態様では、点火周波数は動力源28のシリンダ数を2で除し、その値に動力源28の回転速度を乗じて計算される。
【0026】
ステップ206において、制御バルブ作動周波数(振動数)は、複数の制御バルブ22に対して選択される。制御バルブ作動周波数は、制御バルブ22が作動する周波数である。本発明の一態様では、上記制御バルブ周波数は、制御バルブ22に対するパルス幅変調信号の周波数であり、それは、複数の制御バルブを作動するために要求される往復の(周期)時間に等しい。
【0027】
制御バルブ作動周波数は、動力源28の点火周波数に応じて選択される。制御バルブ作動周波数と、動力源28の点火周波数とのこの対応を、以下、”周波数(振動数)トラッキング”という。具体例の観点では、制御バルブ作動周波数は、動力源28の点火周波数をたどる。言い換えれば、制御バルブ作動周波数は、動力源28の点火周波数にほぼ等しい。
【0028】
動力源28の点火周波数に従って制御バルブ22を作動することによって、制御バルブ22の作動に伴ういかなるノイズも、動力源28のノイズによって隠される。もし、制御バルブ22の作動に伴うノイズが、完全に隠されなければ、制御バルブ22の作動に伴うノイズは、少なくとも動力源28のノイズに近似するであろう。結果として、車両のユーザは、それらのノイズが動力源28としての類似する周波数であるので、制御バルブ22の作動に伴うノイズについて警報を発せられず、心配するであろう。
【0029】
ステップ208において、制御バルブ22のそれぞれは、選択された制御バルブ作動周波数に従って作動する。本発明の一態様では、ECU34は、第1、第2位置P1 ,P2間で制御バルブ22を作動するために、制御バルブ22のそれぞれに電気信号を送信する。
【0030】
ステップ210において、点火周波数の変化が制御バルブ作動周波数の変化をもたらすことができるように、点火周波数が測定される。本発明の一態様では、点火周波数は、連続的に測定される。本発明の他の態様では、点火周波数は、間欠的に測定される。
【0031】
図1および8を参照すると、制御バルブ22の作動に伴うノイズを隠す他の方法300が記載されている。ステップ302において、油圧システム10のECU34は、動力源28についての第1入力を受信する。ステップ304において、ECU34は、第1入力に基づく動力源28の点火周波数を計算する。
【0032】
ステップ306において、制御バルブ作動周波数が選択される。本発明の一態様では、制御バルブ作動周波数と点火周波数とは、調和周波数である。調和周波数は、基本周波数の整数倍である。本発明の一態様では、制御バルブ作動周波数が、動力源28の点火周波数の調和周波数とすると、基本周波数は、動力源28の点火周波数である。
【0033】
本発明の他の態様では、制御バルブ作動周波数と動力源28の点火周波数とは、サブハーモニック(低調波、分数調波)周波数である。サブハーモニック周波数は、基本周波数のn/m以下の周波数である(nは整数)。本発明の一態様では、基本周波数は点火周波数であり、そのため、制御バルブ作動周波数は、点火周波数のサブハーモニック周波数である。
【0034】
ステップ308において、制御バルブ22のそれぞれは、選択された制御バルブ作動周波数に従って作動する。
【0035】
図1と9を参照すると、制御バルブ22の作動に伴うノイズを隠す代わりの方法400が記載されている。ステップ402において、油圧システム10のECU34は、動力源28についての第1入力ばかりか、動力源28と油圧システム10の少なくとも一つについての第2入力(すなわち、データ、情報等)を受信する。本発明の一態様では、ECU34は、動力源28の出力馬力についての第2入力を受信する。本発明の他の態様では、ECU34は、油圧システム10内の液圧についての第2入力を受信する。本発明の他の態様では、ECU34は、動力源28の出力馬力と、油圧システム10の圧力についての第2入力を受信する。
【0036】
ステップ404において、ECU34は、動力源28と油圧システム10の少なくとも一つの第2入力と、所定リミットとを比較する。本発明の一態様では、所定リミットは上限値である。本発明の他の態様では、所定リミットは下限値である。本発明の他の態様では、所定リミットは上限値と下限値の範囲である。“所定リミットの範囲”という用語は、所定リミットが上限値であるときは、負の無限大から上限値への範囲、所定リミットが下限値であるときは、下限リミットから無限大への範囲、そして、所定リミットが上限値と下限値を有する範囲であるとき、上限値と下限値を意味するものと理解されるであろう。周波数トラッキングは、所定リミットへの第2入力の関係に基づき、ステップ406で可能である。たとえば、第2入力が所定リミットの範囲内にある場合、周波数トラッキングはステップ406で可能である。たとえば、動力源28の馬力出力が、所定リミットの範囲内(すなわち、上限値未満か、上限値に等しいとき)にある場合、あるいは、油圧システム10の圧力が所定リミットの範囲内(すなわち、下限値以上または下限値に等しい場合、あるいは、所定リミットの範囲内)にある場合、制御バルブ22の作動に伴うノイズは、周波数トラッキングなしに動力源28のノイズ以上を識別できる。
【0037】
周波数トラッキングが可能であれば、ECU34は、ステップ408で動力源28の点火周波数を計算する。ステップ410で、制御バルブ作動周波数は、動力源28の点火周波数に基づいて選択される。
【0038】
第2入力が所定リミットの範囲外であれば、周波数トラッキングは、ステップ412で停止される。たとえば、動力源28の出力馬力が所定リミット(すなわち、上限値以上)の範囲外である場合、または、油圧システム10の圧力が所定リミット(すなわち、所定リミットの下限値以下、または範囲外)の範囲外である場合、制御バルブ22の作動に伴うノイズが、動力源28のノイズ以上であることを識別することは期待できない。結果として、周波数トラッキングは、制御バルブの作動に伴うノイズを隠すことは要求されない。
【0039】
代わりに、第2入力が所定リミットの値の範囲外であれば、周波数トラッキングは、ステップ412で停止される。たとえば、第2入力(すなわち、馬力)が、リミットの上限および下限の範囲外であれば、周波数トラッキングは停止されるであろう。
【0040】
周波数トラッキングの停止で、制御バルブ作動周波数は、ステップ414で、動力源28の点火周波数に独立で選択される。ステップ416で、制御バルブ22のそれぞれは、選択された制御バルブ作動周波数にしたがって作動する。
【0041】
図1及び10を参照すると、制御バルブ22の作動に伴うノイズを隠す他の方法500が記載されている。ステップ502において、油圧システム10のECU34は、動力源28についての第1入力(すなわち、回転速度等)を受信する。ステップ504において、油圧システム10のECU34は、油圧システム10についての第2入力(すなわち、データ、情報等)、および動力源28についての第3入力を受信する。本発明の一態様では、上記第2入力は、油圧システム10の圧力であり、一方、第3入力は、動力源28の出力馬力である。
【0042】
ステップ506において、第2入力は第1の所定のリミットと比較される。もし、第2入力が第1の所定のリミットの範囲内であれば、第3の入力がステップ508で第2の所定のリミットと比較される。もし、第3の入力が第2の所定リミットの範囲内であれば、周波数トラッキングはステップ510で可能とされる。可能とされる周波数トラッキングで、ECU34は、ステップ512で、動力源28の点火周波数を計算する。ステップ514で、制御バルブ作動周波数は、動力源の点火周波数に基づいて選択される。
【0043】
第2入力が第1の所定リミットの範囲外である場合、あるいは第3入力が第2の所定リミットの範囲外である場合、制御バルブ22の作動に伴うノイズは、動力源28のノイズ以上を識別できないだろう。結果として、周波数トラッキングは、制御バルブ22の作動に伴うノイズを隠すことを求められない。それゆえ、ステップ516において、周波数トラッキングは停止される。周波数トラッキングを停止して、制御バルブ作動周波数は、ステップ518において、動力源28の点火周波数に独立に選択される。
【0044】
ステップ520において、制御バルブ22のそれぞれは、選択された制御バルブ作動周波数に従って作動する。
【0045】
図1及び11を参照すると、制御バルブ22の作動に伴うノイズを隠す他の方法600が記載されている。ステップ602において、油圧システム10のECU34は、動力源28の回転速度を受信する。ステップ604において、ECU34は、動力源28の点火周波数を計算する。
【0046】
ステップ606において、この点火周波数は、作動リミットの値と比較される。作動リミットの値は、制御バルブ22の最大周波数である。この最大周波数は、制御バルブの最大スイッチング速度(すなわち、制御バルブが、第1、第2の位置P1,P2の間でスイッチされる速度)、所望のライフヴァリュウ(life value)を得るために必要な制御バルブのスイッチング速度、システム効率等に関係する。
【0047】
上記点火周波数が作動リミット値より大きい場合、制御バルブ作動周波数は、制御バルブ作動周波数が点火周波数のサブハーモニック周波数であるように、ステップ608で選択される。点火周波数が作動リミット値以下の場合、制御バルブ作動周波数は、制御バルブ作動周波数が点火周波数に基づくように(すなわち、略等しい、ハーモニック等)、ステップ608で選択される。ステップ612において、制御バルブ22は、選択された制御バルブ作動周波数に従って作動する。
【0048】
ここで開示された発明のいろいろな修正や変更は、この発明の精神と要旨を逸脱しない範囲で、当業者には明白であり、また、当然ながら、この発明の要旨は、ここで説明された実施形態に極度に制限されない。
【技術分野】
【0001】
油圧システム(油圧装置)は、ホイールローダー、スキッドステアローダー、掘削機等のような、種々のオンあるいはオフ・ハイウエイ商用車に使用される。これら油圧システムは、概して、アクチュエータのような、望まれる位置へ液を供給するポンプを使用する。アクチュエータは、車両に対し、いろいろな応用に使用される。たとえば、アクチュエータは、車両を推進し、ブームを上げ下げする等に使用できる。
【0002】
油圧システムは、いろいろなアクチュエータへ、液の分布を制御するためにいろいろなバルブを使用してもよい。たとえば、油圧システムは、液調整器(調整バルブ)、圧力解放バルブ、方向制御バルブ等を含む。
【発明の概要】
【0003】
本発明の態様は、油圧システムの制御バルブ(弁)の作動方法に関する。この方法は、可変速要素からの入力を受けることを含む。可変速要素の周波数(振動数)は、入力に基づいて決定される。油圧システムの制御バルブに対するパルス幅変調信号の周波数は、選択されるものである。パルス幅変調信号の選択された信号は、可変速要素の周波数に基づいている。制御バルブは、パルス幅変調信号の選択された周波数にしたがって作動する。
【0004】
本発明の他の態様は、油圧システムの制御バルブの作動方法に関する。この方法は、可変速要素からの第1入力を受信することを含む。可変速要素からの第2入力が、受信される。第2入力は、所定の限界(リミット)と比較される。第2入力が所定リミットの範囲内であれば、周波数(振動数)トラッキングが可能である。周波数トラッキングは、第1入力に基づく可変速要素の周波数を決定すること、可変速要素の周波数に基づく油圧システムの制御バルブの制御バルブ作動周波数を選択すること、そして、制御バルブ作動周波数にしたがって制御バルブを作動すること、を含む。
【0005】
本発明の他の特徴は、油圧システムに関する。油圧システムは、動力源を含む。流体置換アッセンブリは、動力源に接続される。複数のアクチュエータは、流体置換アッセンブリと流体によって選択的に連通する。複数の制御バルブは、複数のアクチュエータと流体置換アッセンブリとの間で、選択的な流体連通を行うために適用される。電子制御ユニットは、複数の制御バルブを作動するように適合させ、動力源の回転速度を受信し、回転速度に基づく動力源の点火周波数(点火振動数)を決定し、動力源の点火周波数に基づく複数の制御バルブへのパルス幅変調信号の周波数を選択し、パルス幅変調信号の周波数にしたがって複数の制御バルブを作動する。
【0006】
いろいろな付加的な態様が、以下の記述で設定されている。これらの態様は、個々の特徴や、特徴の組み合わせに関するものである。前記の全般的記述や後記の詳細な記述の双方は、例であり、また単なる解説であって、ここに開示された実施形態に基づく広い概念を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、本発明の原理に従う態様の例示的特徴を有する油圧システムの略図である。
【図2】図2は、第2の位置にある第1の制御バルブを備える油圧システムの略図である。
【図3】図3は、第2の位置にある第2の制御バルブを備える油圧システムの略図である。
【図4】図4は、第2の位置にある第3の制御バルブを備える油圧システムの略図である。
【図5】図5は、第2の位置にある第4の制御バルブを備える油圧システムの略図である。
【図6】図6は、油圧システムの制御バルブを作動させる方法を表したものである。
【図7】図7は、油圧システムの制御バルブを作動させる他の方法を表したものである。
【図8】図8は、油圧システムの制御バルブを作動させる他の方法を表したものである。
【図9】図9は、油圧システムの制御バルブを作動する他の方法を表したものである。
【図10】図10は、油圧システムの制御バルブを作動する他の方法を表したものである。
【図11】図11は、油圧システムの制御バルブを作動する他の方法を表したものである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
参考として、添付の図面に描かれている本発明の例示的態様が、詳細に説明される。可能な限り、同じ参照符号は同一のもの又は同様な構造を参照するために、通して使用される。
【0009】
図1において、油圧システム(油圧装置)10の略図が示されている。本発明の一態様で、油圧システム10は、建設及び/又は農業に使用されるオフ・ハイウエイ車両(すなわち、 ホイールローダー、スキッド―ステアローダー、掘削機等)のような車両12に配置される。
【0010】
油圧システム10は、ポンプアッセンブリ14とアクチュエータ16を含んでいる。ポンプアッセンブリ14は、シャフト18、流体置換アッセンブリ20、および複数の制御バルブ22を含んでいる。
【0011】
ポンプアッセンブリ14のシャフト18は、第一端部24と、反対側に配置される第二端部26を含んでいる。第一端部24は、動力源28に接続されている。本発明の一態様では、動力源28は、車両12のエンジンである。シャフト18の第二端部26は、流体置換アッセンブリ20に接続され、動力源28によってシャフト18の回転は、流体置換アッセンブリ20に回転を起こさせる。
【0012】
ポンプアッセンブリ14の流体置換アッセンブリ20は、流体入口30と流体出口32を有する。本発明の一態様では、流体置換アッセンブリ20は、固定された置換アッセンブリである。そのため、シャフト18の1回転で、流体置換アッセンブリ20の流体入口30と流体出口32を流れる液量は、概して一定である。本発明で「概して一定である(generally constant)」の用語は、流体置換アッセンブリ20のポンピング要素(すなわち、ピストン、翼、ゲロ―タ スター ティース(gerotor star teeth)、歯車等 )によって起こされる流量のリップル(波及)効果により、シャフト18の1回転での流体置換アッセンブリ20を流れる液体の量の偏差(はずれ)を説明している。固定された置換アッセンブリとして、流体置換アッセンブリ20は、シャフト18の1回転中、流体置換アッセンブリ20を流れる流体の量を、増加あるいは減少させたりするように調整することができない。
【0013】
複数の制御バルブ22は、アクチュエータ16を流れる液体の量を、効率的に増加あるいは減少させるように調整する。本発明の一態様では、ポンプアッセンブリ14の複数の制御バルブ22のそれぞれは、二方弁、二位置弁型のバルブである。二方弁、二位置弁型バルブである制御バルブ22のそれぞれには、第1位置P1、第2位置P2がある。第1位置P1において、制御バルブ22は、制御バルブ22を流れる流体を阻止する。第2位置P2において、制御バルブ22は、制御バルブ22に流体が流れるようにする。複数の制御バルブ22のそれぞれは、パルス幅変調を使用する第1、第2の位置P1,P2の間で、周期的に繰り返えされる。複数の制御バルブ22のそれぞれを液体が流れる割合は、複数の制御バルブ22のそれぞれが第2位置P2にある時間の長さによる。言い換えれば、複数の制御バルブ22のそれぞれを流れる液体の量は、複数の制御バルブ22のパルス幅変調信号のデューティサイクルに依存し、このデューティサイクルは、パルス幅変調信号の期間を越えた第2位置P2にある制御バルブ22の時間の合計に等しい。
【0014】
本発明の一態様では、制御バルブ22は、高速作動(ファーストアクティング)デジタル制御バルブである。油圧システム10の使用に適したデジタル制御バルブは、米国特許出願12/422,893に記載されており、その全体が参照されることにより本発明に含まれる。高速作動デジタル制御バルブ22として、制御バルブ22は、第1、第2位置P1、P2 間で、急速に作動可能である。本発明の一態様において、制御バルブ22は、第1と第2の位置間で、1ms未満あるいは約1msに等しい時間で作動できる。制御バルブ22は、電子制御ユニット(ECU)34からの電子信号、油圧パイロット信号、またはそれらの組み合わせに応じて作動可能である。
【0015】
図1に描かれた形態で、複数の制御バルブ22は、第1制御バルブ22a、第2制御バルブ22b、第3制御バルブ22c、および第4制御バルブ22dを含む。第1制御バルブ22aは、流体置換アッセンブリ20の流出口32と第1アクチュエータ16aとの間で、選択的に流体連通を行うように適応される。第2制御バルブ22bは、流体置換アッセンブリ20の流出口32と第1アクチュエータ16bとの間で、選択的に流体連通を行うように適応される。第3制御バルブ22cは、流体置換アッセンブリ20の流出口32と第1アクチュエータ16cとの間で、選択的に流体連通を行うように適応される。一方、第4制御バルブ22dは、流体置換アッセンブリ20の流出口32と流体置換アッセンブリ20の流入口30との間で、選択的に流体連通を行うように適応される。本発明の一態様では、第1、第2、第3のアクチュエータ16a、16b、16cは、リニアアクチュエータ、ロータリーアクチュエータ、あるいはそれらの組み合わせである。
【0016】
油圧システム10の例示的操作が記載されている。動力源28は、ポンプアッセンブリ14のシャフト18を回転させる。流体置換アッセンブリ14は、変位量が固定されており、シャフト18の完全な1回転中の流体置換アッセンブリ20中を通る流体の量は、概して一定である。しかしながら、このすなわち、では、第1、第2、第3のアクチュエータ16a、16b、16cのそれぞれは、異なる流量率と異なる圧力を必要とする。
【0017】
図2−図5を参照すると、制御バルブ22の動作サイクルが示されている。アクチュエータ16の流量要求に合わせるために、制御バルブ22は、第1、第2位置P1,P2の間で独立して作動する。この例で、制御バルブ22は、連続的に動作する。第1制御バルブ22aは、第2位置P2で作動すると、流体は、流体置換アッセンブリ20の流出口32から第1アクチュエータ16a(図2)へ連通する。第1制御バルブ22aが、第1位置P1に戻ると、第2制御バルブ22bは、第2位置P2で作動し、流体は、流体置換アッセンブリ20の流出口32から第2アクチュエータ16b(図3)へ連通する。第2制御バルブ22bが、第1位置P1に戻ると、第3制御バルブ22cは、第2位置P2で作動し、流体は、流体置換アッセンブリ20の流出口32から第3アクチュエータ16c(図4)へ連通する。第3制御バルブ22cが、第1位置P1に戻ると、第4制御バルブ22dは、第2位置P2で作動し、流体は、流体置換アッセンブリ20の流出口32から流入口30(図5)へ連通する。第4制御バルブ22dが、第1位置P1に戻ると、複数の制御バルブ22は、アクチュエータ16の要求があると、再び作動する。しかしながら、制御バルブ22の優先順位付けは、アクチュエータ16の要求に基づく複数の制御バルブ22の、続く作動で変化させてもよい。
【0018】
図6を参照すると、複数の制御バルブ22の例示的な作動のグラフが示されている。制御バルブ22がいかなる順序で動作しても、図6に描かれた作動グラフは、上述の制御バルブ22のシーケンシャルな作動と対応する。
【0019】
図6に描かれた例で、作動グラフは、1サイクルでの、第1制御バルブ22aの作動時間t1、第2制御バルブ22bの作動時間t2、第3制御バルブ22cの作動時間t3、および第4制御バルブ22dの作動時間t4を含んでいる。本発明の一態様で、制御バルブ22のそれぞれの、作動時間のオーダーの大きさは、ミリセカンドである。制御バルブ22の作動時間tは、図6では概して、等しく持続して描かれているが、それぞれの作動時間tの持続時間が、対応するアクチュエータ16の要求流量によって変化させることができることは、理解されるであろう。
【0020】
油圧システム10の動作中、制御バルブ22のそれぞれの繰り返される作動の結果として、流体は、制御バルブ22を介してアクチュエータ16に向かって脈打つている。制御バルブ22を介してのこの脈動は、流体ハンマーノイズに似たノイズに起因する。
【0021】
図1と図7を参照すると、制御バルブ22の作動方法200が記載されている。車両12は、可変速要素である。可変速要素は、周波数(振動数)が変化する。この変化する周波数は、可変速要素で意味のある音響ノイズのいずれかの周波数である。
【0022】
可変速要素は、補助的な流体ポンプ、補助的な流体モータ、電気モータ、および動力源28に接続される種々の装置を含むことができる。代わりに、可変速要素は、動力源28であってもよい。記載を容易にするための目的でのみ、以下の制御バルブ22の作動方法は、可変速要素である動力源28で記載されている。しかしながら、本発明の範囲が、制御バルブが動力源28であることに制限されないことは、理解されるであろう。
【0023】
本発明の一態様では、動力源28は、複数のシリンダ内で往復する複数のピストンを含むエンジンである。ピストンはシリンダ内を往復するとき、ピストンはシリンダの燃焼室内に燃料を吸入し、燃料が圧縮されて点火される。燃料が各燃焼室内で点火される周波数を、以下、“点火周波数”という。4ストロークエンジンで、各シリンダ内の燃料は、エンジンのクランクシャフトの2回転毎に1回点火(燃焼)される。それゆえ、このエンジンの点火周波数は、シリンダの数を2で除し、そして、その値に動力源28の回転速度(毎秒当たりの回転数)を乗じることによって計算できる。2ストロークエンジンで、各シリンダ内の燃料は、エンジンのクランクシャフトの回転毎に1回点火(燃焼)される。それゆえ、2ストロークエンジンの点火周波数は、シリンダの数に動力源28の回転速度(毎秒当たりの回転数)を乗じることによって計算できる。
【0024】
方法200のステップ202で、油圧システム10のECU34は、動力源28についての第1入力を受信する。本発明の一態様では、第1入力は、動力源28の回転速度と見なしている。油圧システム10のECU34を、動力源28についての第1入力を受ける方法には、いろいろある。たとえば、第1入力が動力源28の回転速度と見なす場合には、このECUは、車両のCAN−バス、動力源28のクランクシャフトに取り付けられた速度センサ、ギアボックス(動力源28に接続されている)の背後に配置されるセンサ、等から直接的に回転速度を受信することができる。
【0025】
ステップ204において、ECU34は、動力源28の点火周波数を決定する。本発明の一態様では、点火周波数は動力源28のシリンダ数を2で除し、その値に動力源28の回転速度を乗じて計算される。
【0026】
ステップ206において、制御バルブ作動周波数(振動数)は、複数の制御バルブ22に対して選択される。制御バルブ作動周波数は、制御バルブ22が作動する周波数である。本発明の一態様では、上記制御バルブ周波数は、制御バルブ22に対するパルス幅変調信号の周波数であり、それは、複数の制御バルブを作動するために要求される往復の(周期)時間に等しい。
【0027】
制御バルブ作動周波数は、動力源28の点火周波数に応じて選択される。制御バルブ作動周波数と、動力源28の点火周波数とのこの対応を、以下、”周波数(振動数)トラッキング”という。具体例の観点では、制御バルブ作動周波数は、動力源28の点火周波数をたどる。言い換えれば、制御バルブ作動周波数は、動力源28の点火周波数にほぼ等しい。
【0028】
動力源28の点火周波数に従って制御バルブ22を作動することによって、制御バルブ22の作動に伴ういかなるノイズも、動力源28のノイズによって隠される。もし、制御バルブ22の作動に伴うノイズが、完全に隠されなければ、制御バルブ22の作動に伴うノイズは、少なくとも動力源28のノイズに近似するであろう。結果として、車両のユーザは、それらのノイズが動力源28としての類似する周波数であるので、制御バルブ22の作動に伴うノイズについて警報を発せられず、心配するであろう。
【0029】
ステップ208において、制御バルブ22のそれぞれは、選択された制御バルブ作動周波数に従って作動する。本発明の一態様では、ECU34は、第1、第2位置P1 ,P2間で制御バルブ22を作動するために、制御バルブ22のそれぞれに電気信号を送信する。
【0030】
ステップ210において、点火周波数の変化が制御バルブ作動周波数の変化をもたらすことができるように、点火周波数が測定される。本発明の一態様では、点火周波数は、連続的に測定される。本発明の他の態様では、点火周波数は、間欠的に測定される。
【0031】
図1および8を参照すると、制御バルブ22の作動に伴うノイズを隠す他の方法300が記載されている。ステップ302において、油圧システム10のECU34は、動力源28についての第1入力を受信する。ステップ304において、ECU34は、第1入力に基づく動力源28の点火周波数を計算する。
【0032】
ステップ306において、制御バルブ作動周波数が選択される。本発明の一態様では、制御バルブ作動周波数と点火周波数とは、調和周波数である。調和周波数は、基本周波数の整数倍である。本発明の一態様では、制御バルブ作動周波数が、動力源28の点火周波数の調和周波数とすると、基本周波数は、動力源28の点火周波数である。
【0033】
本発明の他の態様では、制御バルブ作動周波数と動力源28の点火周波数とは、サブハーモニック(低調波、分数調波)周波数である。サブハーモニック周波数は、基本周波数のn/m以下の周波数である(nは整数)。本発明の一態様では、基本周波数は点火周波数であり、そのため、制御バルブ作動周波数は、点火周波数のサブハーモニック周波数である。
【0034】
ステップ308において、制御バルブ22のそれぞれは、選択された制御バルブ作動周波数に従って作動する。
【0035】
図1と9を参照すると、制御バルブ22の作動に伴うノイズを隠す代わりの方法400が記載されている。ステップ402において、油圧システム10のECU34は、動力源28についての第1入力ばかりか、動力源28と油圧システム10の少なくとも一つについての第2入力(すなわち、データ、情報等)を受信する。本発明の一態様では、ECU34は、動力源28の出力馬力についての第2入力を受信する。本発明の他の態様では、ECU34は、油圧システム10内の液圧についての第2入力を受信する。本発明の他の態様では、ECU34は、動力源28の出力馬力と、油圧システム10の圧力についての第2入力を受信する。
【0036】
ステップ404において、ECU34は、動力源28と油圧システム10の少なくとも一つの第2入力と、所定リミットとを比較する。本発明の一態様では、所定リミットは上限値である。本発明の他の態様では、所定リミットは下限値である。本発明の他の態様では、所定リミットは上限値と下限値の範囲である。“所定リミットの範囲”という用語は、所定リミットが上限値であるときは、負の無限大から上限値への範囲、所定リミットが下限値であるときは、下限リミットから無限大への範囲、そして、所定リミットが上限値と下限値を有する範囲であるとき、上限値と下限値を意味するものと理解されるであろう。周波数トラッキングは、所定リミットへの第2入力の関係に基づき、ステップ406で可能である。たとえば、第2入力が所定リミットの範囲内にある場合、周波数トラッキングはステップ406で可能である。たとえば、動力源28の馬力出力が、所定リミットの範囲内(すなわち、上限値未満か、上限値に等しいとき)にある場合、あるいは、油圧システム10の圧力が所定リミットの範囲内(すなわち、下限値以上または下限値に等しい場合、あるいは、所定リミットの範囲内)にある場合、制御バルブ22の作動に伴うノイズは、周波数トラッキングなしに動力源28のノイズ以上を識別できる。
【0037】
周波数トラッキングが可能であれば、ECU34は、ステップ408で動力源28の点火周波数を計算する。ステップ410で、制御バルブ作動周波数は、動力源28の点火周波数に基づいて選択される。
【0038】
第2入力が所定リミットの範囲外であれば、周波数トラッキングは、ステップ412で停止される。たとえば、動力源28の出力馬力が所定リミット(すなわち、上限値以上)の範囲外である場合、または、油圧システム10の圧力が所定リミット(すなわち、所定リミットの下限値以下、または範囲外)の範囲外である場合、制御バルブ22の作動に伴うノイズが、動力源28のノイズ以上であることを識別することは期待できない。結果として、周波数トラッキングは、制御バルブの作動に伴うノイズを隠すことは要求されない。
【0039】
代わりに、第2入力が所定リミットの値の範囲外であれば、周波数トラッキングは、ステップ412で停止される。たとえば、第2入力(すなわち、馬力)が、リミットの上限および下限の範囲外であれば、周波数トラッキングは停止されるであろう。
【0040】
周波数トラッキングの停止で、制御バルブ作動周波数は、ステップ414で、動力源28の点火周波数に独立で選択される。ステップ416で、制御バルブ22のそれぞれは、選択された制御バルブ作動周波数にしたがって作動する。
【0041】
図1及び10を参照すると、制御バルブ22の作動に伴うノイズを隠す他の方法500が記載されている。ステップ502において、油圧システム10のECU34は、動力源28についての第1入力(すなわち、回転速度等)を受信する。ステップ504において、油圧システム10のECU34は、油圧システム10についての第2入力(すなわち、データ、情報等)、および動力源28についての第3入力を受信する。本発明の一態様では、上記第2入力は、油圧システム10の圧力であり、一方、第3入力は、動力源28の出力馬力である。
【0042】
ステップ506において、第2入力は第1の所定のリミットと比較される。もし、第2入力が第1の所定のリミットの範囲内であれば、第3の入力がステップ508で第2の所定のリミットと比較される。もし、第3の入力が第2の所定リミットの範囲内であれば、周波数トラッキングはステップ510で可能とされる。可能とされる周波数トラッキングで、ECU34は、ステップ512で、動力源28の点火周波数を計算する。ステップ514で、制御バルブ作動周波数は、動力源の点火周波数に基づいて選択される。
【0043】
第2入力が第1の所定リミットの範囲外である場合、あるいは第3入力が第2の所定リミットの範囲外である場合、制御バルブ22の作動に伴うノイズは、動力源28のノイズ以上を識別できないだろう。結果として、周波数トラッキングは、制御バルブ22の作動に伴うノイズを隠すことを求められない。それゆえ、ステップ516において、周波数トラッキングは停止される。周波数トラッキングを停止して、制御バルブ作動周波数は、ステップ518において、動力源28の点火周波数に独立に選択される。
【0044】
ステップ520において、制御バルブ22のそれぞれは、選択された制御バルブ作動周波数に従って作動する。
【0045】
図1及び11を参照すると、制御バルブ22の作動に伴うノイズを隠す他の方法600が記載されている。ステップ602において、油圧システム10のECU34は、動力源28の回転速度を受信する。ステップ604において、ECU34は、動力源28の点火周波数を計算する。
【0046】
ステップ606において、この点火周波数は、作動リミットの値と比較される。作動リミットの値は、制御バルブ22の最大周波数である。この最大周波数は、制御バルブの最大スイッチング速度(すなわち、制御バルブが、第1、第2の位置P1,P2の間でスイッチされる速度)、所望のライフヴァリュウ(life value)を得るために必要な制御バルブのスイッチング速度、システム効率等に関係する。
【0047】
上記点火周波数が作動リミット値より大きい場合、制御バルブ作動周波数は、制御バルブ作動周波数が点火周波数のサブハーモニック周波数であるように、ステップ608で選択される。点火周波数が作動リミット値以下の場合、制御バルブ作動周波数は、制御バルブ作動周波数が点火周波数に基づくように(すなわち、略等しい、ハーモニック等)、ステップ608で選択される。ステップ612において、制御バルブ22は、選択された制御バルブ作動周波数に従って作動する。
【0048】
ここで開示された発明のいろいろな修正や変更は、この発明の精神と要旨を逸脱しない範囲で、当業者には明白であり、また、当然ながら、この発明の要旨は、ここで説明された実施形態に極度に制限されない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可変速要素からの入力を受信し、
前記入力に基づいて前記可変速要素の周波数を決定し、
前記可変速要素の周波数に基づいて、油圧システムの制御バルブに対するパルス幅変調信号の周波数を選択し、
前記パルス幅変調信号の選択された周波数に従って前記制御バルブを作動する方法からなる、油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項2】
前記油圧システムは、前記制御バルブと選択的に流体連通されるアクチュエータを含む請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項3】
前記可変速要素は、動力源である請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項4】
前記パルス幅変調信号の周波数は、前記周波数のハーモニック周波数である請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項5】
前記パルス幅変調信号の周波数は、前記周波数のサブハーモニック周波数である請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項6】
前記パルス幅変調信号の周波数は、前記可変速要素の前記周波数と略等しい請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項7】
前記入力は、エンジン、流体ポンプ、流体モータ、およびインプリメントの内の一つの回転速度である請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項8】
前記可変速要素の前記周波数が作動リミットより大きい場合、前記制御バルブのパルス幅変調信号の周波数が、前記周波数のサブハーモニック周波数であるように選択される請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項9】
可変速要素から第1入力を受信し、
前記可変速要素から第2入力を受信し、
前記第2入力を所定リミットと比較し、
前記第2入力が前記所定リミットの範囲内にあれば、周波数トラッキングを可能とし、
前記周波数トラッキングは、前記第1入力に基づく前記可変速要素の周波数を決定し、
油圧システムの制御バルブに対して、前記可変速要素の周波数に基づいて制御バルブ作動周波数を選択し、
前記制御バルブ作動周波数に従って前記制御バルブを作動する、
油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項10】
前記第1入力は、前記可変速要素の回転速度である請求項9に記載の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項11】
前記所定リミットが、上限値である請求項9に記載の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項12】
前記制御バルブ作動周波数は、前記可変速要素の周波数のハーモニック周波数である請求項9に記載の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項13】
前記制御バルブ作動周波数は、前記可変速要素の周波数のサブハーモニック周波数である請求項9に記載の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項14】
前記可変速要素は、エンジン、流体ポンプ、流体モータ、電気モータおよびインプリメントからなるグループから選択される請求項9に記載の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項15】
油圧システムから第3入力を受信し、
前記第3入力を第2の所定リミットと比較し、
前記第2入力が前記所定リミットの範囲内であり、かつ、前記第3入力が前記第2の所定リミットの範囲内であれば、周波数トラッキングが可能である、
請求項9に記載の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項16】
動力源、
前記動力源に接続される流体置換アッセンブリ、
前記流体置換アッセンブリと選択的に流体連通する複数のアクチュエータ、
前記流体置換アッセンブリと前記複数のアクチュエータとの間で、選択的に流体連通するのに適した複数の制御バルブ、
前記複数の制御バルブを作動するために適した電子制御ユニット、
からなり、
前記電子制御ユニットは、
前記動力源の回転速度を受信し、
前記回転速度に基づく前記動力源の第1周波数を決定し、
前記動力源の点火周波数に基づき、複数の制御バルブに対するパルス幅変調の周波数を決定し、そして、
前記パルス幅変調信号の周波数に従って複数の制御バルブを作動する、
油圧システム。
【請求項17】
前記複数の制御バルブのそれぞれは、二方の、2位置デジタル弁である請求項16に記載の油圧システム。
【請求項18】
前記動力源が、エンジンである請求項16に記載の油圧システム。
【請求項19】
前記動力源の回転速度が、CAN−バスを通じて受信される請求項16に記載の油圧システム。
【請求項20】
前記パルス幅変調信号の周波数と前記点火周波数とは、ハーモニック周波数である請求項16に記載の油圧システム。
【請求項1】
可変速要素からの入力を受信し、
前記入力に基づいて前記可変速要素の周波数を決定し、
前記可変速要素の周波数に基づいて、油圧システムの制御バルブに対するパルス幅変調信号の周波数を選択し、
前記パルス幅変調信号の選択された周波数に従って前記制御バルブを作動する方法からなる、油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項2】
前記油圧システムは、前記制御バルブと選択的に流体連通されるアクチュエータを含む請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項3】
前記可変速要素は、動力源である請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項4】
前記パルス幅変調信号の周波数は、前記周波数のハーモニック周波数である請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項5】
前記パルス幅変調信号の周波数は、前記周波数のサブハーモニック周波数である請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項6】
前記パルス幅変調信号の周波数は、前記可変速要素の前記周波数と略等しい請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項7】
前記入力は、エンジン、流体ポンプ、流体モータ、およびインプリメントの内の一つの回転速度である請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項8】
前記可変速要素の前記周波数が作動リミットより大きい場合、前記制御バルブのパルス幅変調信号の周波数が、前記周波数のサブハーモニック周波数であるように選択される請求項1の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項9】
可変速要素から第1入力を受信し、
前記可変速要素から第2入力を受信し、
前記第2入力を所定リミットと比較し、
前記第2入力が前記所定リミットの範囲内にあれば、周波数トラッキングを可能とし、
前記周波数トラッキングは、前記第1入力に基づく前記可変速要素の周波数を決定し、
油圧システムの制御バルブに対して、前記可変速要素の周波数に基づいて制御バルブ作動周波数を選択し、
前記制御バルブ作動周波数に従って前記制御バルブを作動する、
油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項10】
前記第1入力は、前記可変速要素の回転速度である請求項9に記載の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項11】
前記所定リミットが、上限値である請求項9に記載の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項12】
前記制御バルブ作動周波数は、前記可変速要素の周波数のハーモニック周波数である請求項9に記載の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項13】
前記制御バルブ作動周波数は、前記可変速要素の周波数のサブハーモニック周波数である請求項9に記載の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項14】
前記可変速要素は、エンジン、流体ポンプ、流体モータ、電気モータおよびインプリメントからなるグループから選択される請求項9に記載の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項15】
油圧システムから第3入力を受信し、
前記第3入力を第2の所定リミットと比較し、
前記第2入力が前記所定リミットの範囲内であり、かつ、前記第3入力が前記第2の所定リミットの範囲内であれば、周波数トラッキングが可能である、
請求項9に記載の油圧システムの制御バルブの作動方法。
【請求項16】
動力源、
前記動力源に接続される流体置換アッセンブリ、
前記流体置換アッセンブリと選択的に流体連通する複数のアクチュエータ、
前記流体置換アッセンブリと前記複数のアクチュエータとの間で、選択的に流体連通するのに適した複数の制御バルブ、
前記複数の制御バルブを作動するために適した電子制御ユニット、
からなり、
前記電子制御ユニットは、
前記動力源の回転速度を受信し、
前記回転速度に基づく前記動力源の第1周波数を決定し、
前記動力源の点火周波数に基づき、複数の制御バルブに対するパルス幅変調の周波数を決定し、そして、
前記パルス幅変調信号の周波数に従って複数の制御バルブを作動する、
油圧システム。
【請求項17】
前記複数の制御バルブのそれぞれは、二方の、2位置デジタル弁である請求項16に記載の油圧システム。
【請求項18】
前記動力源が、エンジンである請求項16に記載の油圧システム。
【請求項19】
前記動力源の回転速度が、CAN−バスを通じて受信される請求項16に記載の油圧システム。
【請求項20】
前記パルス幅変調信号の周波数と前記点火周波数とは、ハーモニック周波数である請求項16に記載の油圧システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2012−506016(P2012−506016A)
【公表日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−532284(P2011−532284)
【出願日】平成21年10月16日(2009.10.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/060999
【国際公開番号】WO2010/045553
【国際公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(390033020)イートン コーポレーション (290)
【氏名又は名称原語表記】EATON CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月16日(2009.10.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/060999
【国際公開番号】WO2010/045553
【国際公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(390033020)イートン コーポレーション (290)
【氏名又は名称原語表記】EATON CORPORATION
【Fターム(参考)】
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