説明

温調マット

【課題】熱媒体循環回路を6回路有する温調マットにおいて、大部分を規格品の温調マットの部品にて構成することができ、専用部品が少なくてすむ温調マットを提供する。
【解決手段】床暖房マット1は、ヘッダ設置用スペース42及びその近傍の樹脂ボード17,18からなる第1エリアAと、この第1エリアAの奥側の樹脂ボード28〜38からなる第2エリアBと、この第1エリアA及び第2エリアBの左側の樹脂ボード11〜16及び26,27からなる第3エリアCと、この第1エリアA及び第2エリアBの右側の樹脂ボード19〜25及び39,40からなる第4エリアCとに区画されている。第1エリアAを通って第2〜第4エリアB〜Dにそれぞれ2本ずつ温水配管4が引き回されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の部屋の床、壁、天井等の暖房や冷房を行うための温調マットに係り、特に、板面に配管配設用の溝及びヘッダ設置用スペースが設けられた略長方形状の基板と、該ヘッダ設置用スペース内に配置されたヘッダと、該ヘッダに接続され、該溝内に引き回された温調配管とを備えた温調マットに関する。
【0002】
特に、本発明は、大面積の温調面を構築するのに好適な温調マットに関する。
【背景技術】
【0003】
基板の上面の溝に温水配管を引き回した温調マットを床に敷設した床暖房構造が周知である。
【0004】
この温水配管を複数本引き回し、各温水配管を温水が循環するように構成した温調マットが特開平8−278035号に記載されている。
【0005】
第9図は、同号の図1に記載の温調マットの平面図である。
【0006】
この温調マット100は、略長方形状の基板101を有している。この基板101に2本の温水配管102a,102bが引き回されている。基板101には、3本の小根太103が配設されている。各小根太103は、基板101の短辺方向(第9図の上下方向)に延在している。小根太103同士は、該基板101の長辺方向(第9図の左右方向)に間隔をおいて略平行に配列されている。以下、上下方向及び左右方向とは、第9図の上下方向及び左右方向をいう。
【0007】
基板101の左右方向の中央部に配置された小根太(以下、中央小根太という。)103は、上端を該基板101の上辺に揃えて配置され、その下端は該基板101の下辺から離隔している。この基板101の下辺の左右方向の中央部に、ヘッダ設置用スペース101a(同号では記載なし。)が設けられ、このヘッダ設置用スペース101aにヘッダ104が配置されている。このヘッダ設置用スペース101aと中央小根太103の下端との間は、配管引き回し用スペース101b(同号では記載なし。)となっている。
【0008】
基板101の左端側及び右端側に配置された各小根太(以下、それぞれ左端側小根太及び右端側小根太という。)103は、下端を該基板101の下辺に揃えて配置され、その上端は該基板101の上辺から離隔している。この左端側及び右端側の各小根太103の上端と、基板101の上辺との間も、それぞれ配管引き回し用スペース101c,101d(同号では記載なし。)となっている。
【0009】
温水配管102a,102bは、それぞれ、これらの配管引き回し用スペース101b,101c,101dを通って各小根太103を迂回しつつ、基板101の板面を周回するように引き回されている。温水配管102a,102b同士は、互いに間隔をあけて全体として略平行に配設されている。中央小根太103と右端側小根太103との間、該右端側小根太103と基板101の右辺との間、中央小根太103と左端側小根太103との間、並びに該左端側小根太103と基板101の左辺との間においては、各温水配管102a,102bは、それぞれ各小根太103と略平行に直線状に延在している。
【0010】
これらの小根太103,103間、並びに左端側及び右端側の各小根太103と基板101の左辺及び右辺との間には、それぞれ、各温水配管102a,102bの往路側と復路側とが引き回されている。即ち、これらの間には、それぞれ温水配管が4列延在している。
【0011】
各温水配管102a,102bの両端側は、それぞれヘッダ設置用スペース101aの左右両側から該ヘッダ設置用スペース101aに臨んでいる。
【0012】
ヘッダ104は、外部温水循環路の温水送給用の往管及び温水返送用の戻り管がそれぞれ接続される往管接続口106及び戻り管接続口107と、各温水配管102a,102bの一端側がそれぞれ接続される1対の往き側温水配管接続口108,109と、各温水配管102a,102bの他端側がそれぞれ接続される1対の戻り側温水配管接続口110,111とを備えている。
【0013】
このヘッダ104にあっては、該往き側温水配管接続口108と戻り側温水配管接続口111とが対となり、また、往き側温水配管接続口109と戻り側温水配管接続口110とが対となってそれぞれ温水循環回路を形成する。即ち、このヘッダ104は、2個の温水循環回路を形成する2回路用ヘッダとなっている。
【0014】
この往き側温水配管接続口108と戻り側温水配管接続口111とに一方の温水配管102aの両端がそれぞれ接続されると共に、往き側温水配管接続口109と戻り側温水配管接続口110とに他方の温水配管102bの両端がそれぞれ接続されている。
【0015】
この温調マット100が室の床上に敷設され、ヘッダ104の往管接続口106に外部温水循環路の往管が接続されると共に、戻り管接続口107に外部温水循環路の戻り管が接続され、この温調マット100上に床仕上げ材が敷設されることにより、暖房床が構築される。
【0016】
この外部温水循環路の該往管及び戻り管は、それぞれ熱源器に連なっている。この熱源器からの温水が該往管を介してヘッダ104に送給され、各温水配管102a,102bに分配される。そして、各温水配管102a,102bを流れてヘッダ104に戻ってきた温水が戻り管を介してヘッダ104から熱源器に返送される。このようにして各温水配管102a,102bを温水が循環することにより、床暖房が行われる。
【0017】
温調マットの面積が大きくなると、この温調マットに引き回される温水配管の全長も長くなる。この場合、温水循環回路の回路数が少ないほど、各回路を形成する温水配管の長さが長くなるため、各回路を流れる温水の圧力損失が大きくなる。
【0018】
このような圧力損失の増大を防止するために、温調マットの面積が大きい場合には温水循環回路の回路数を増やすことが特開2008−32377号に記載されている。同号には、6回路用ヘッダを用いて温調マットに温水循環回路を6回路形成することが記載されている。
【0019】
温調マットを2個のエリアに区画し、各エリアに別々に温水循環回路を形成することも行われている。
【0020】
例えば、特開2002−106865号では、温調マットの略長方形状の基板がその短辺方向の中間付近で二分され、この二分された基板の一半側及び他半側に別々に温水配管が引き回されている。同号では、4回路用ヘッダが用いられており、このヘッダに計4本の温水配管が接続されている。この4本の温水配管のうち2本は基板の一半側の板面を周回し、残りの2本は、基板の他半側の板面を周回している。即ち、同号では、該基板の一半側及び他半側にそれぞれ2回路ずつ温水循環回路が形成されている。
【0021】
同号でも、基板の長辺方向に間隔をおいて小根太が複数本配設されており、該基板の一半側及び他半側において、それぞれ、各温水配管が各小根太を迂回するようにジグザグ状に引き回されている。各小根太間には、各温水配管の往路側と復路側とがそれぞれ引き回されている。即ち、同号でも、各小根太間には、それぞれ温水配管が4列延在している。
【特許文献1】特開平8−278035号
【特許文献2】特開2008−32377号
【特許文献3】特開2002−106865号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
一般的な規格品の温調マットにおいては、小根太同士の中心間距離(配列ピッチ)が303mmとされ、各小根太間には、上記特開平8−278035号及び特開2002−106865号のように、温水配管の往路側及び復路側がそれぞれ2列ずつ、計4列延在するように引き回されている。
【0023】
即ち、一般的な規格品の温調マットの基板には、上記特開平8−278035号及び特開2002−106865号のように温水配管が2本引き回されて温水循環回路が2回路形成されるか、あるいは1本の温水配管が2往復するように引き回されて温水循環回路が1回路形成される。なお、上記特開2002−106865号の温調マットは、この基板を2枚並列に配置し、4回路用ヘッダから各基板に2本ずつ温水配管を引き回して各基板にそれぞれ温水循環回路を2回路形成したものとなっている。
【0024】
大面積の温調マットを構成する場合には、温水の圧力損失の増大を防止するために、上記特開2008−32377号のように、6回路用ヘッダを用いて温水循環回路を6回路形成することが望ましい。しかしながら、上記のように、一般的な規格品の温調マットは2回路用又は1回路用となっているため、温水循環回路を6回路形成するためには、専用の基板を用いる必要がある。
【0025】
なお、6回路よりも多い多回路形成用ヘッダ(例えば8回路用ヘッダ)を用いて大面積の温調マットを構成することも考えられるが、この場合、専用の基板が必要になるだけでなく、配列ピッチ303mmにて配設された小根太間において温水配管を取り回すのが困難になる。
【0026】
本発明は、大面積の温調マットを構成する場合でも、大部分を規格品の温調マットの部品にて構成することができ、専用部品が少なくてすむ温調マットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明(請求項1)の温調マットは、板面に、ヘッダ設置用スペースと、両端が該ヘッダ設置用スペースに連通した配管配設用の溝とが設けられた略長方形状の基板と、該ヘッダ設置用スペースに設置された、往き側配管接続口及び戻り側配管接続口を有するヘッダと、該溝内に引き回されると共に、両端が該ヘッダの往き側配管接続口及び戻り側配管接続口に接続されており、これにより熱媒体循環回路を形成した温調配管とを備えた温調マットにおいて、該基板の長辺方向を左右方向とし、短辺方向の一端側を手前側とし、短辺方向の他端側を奥側とした場合において、該ヘッダ設置用スペースは、該基板の左右方向の中間付近において、手前側の前記長辺に臨むように配置されており、該基板の板面は、該ヘッダ設置用スペース及びその近傍部を含む第1エリアと、該第1エリアよりも奥側の第2エリアと、該第1エリアの左側の第3エリアと、該第1エリアの右側の第4エリアとに区画されており、該第2〜第4エリアの合計の面積は、該基板の板面の全体の面積の80〜95%であり、該第1エリアにおいては、その単位面積(m)当り該温調配管が21〜33m延在するように該溝が延設されており、該第2〜第4エリアにそれぞれ1個又は2個の前記熱媒体循環回路が形成されており、該第2エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第2エリアに延設されており、該第3エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第3エリアに延設されており、該第4エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第4エリアに延設されていることを特徴とするものである。
【0028】
請求項2の温調マットは、請求項1において、前記ヘッダは、往き側配管接続口及び戻り側配管接続口をそれぞれ6個有する6回路用ヘッダであり、前記基板の板面に6条の前記溝が延設されており、前記温調マットは、6本の前記温調配管を備えており、各温調配管は、各溝内にそれぞれ引き回され、両端が該ヘッダの各往き側配管接続口及び戻り側配管接続口にそれぞれ接続されており、前記第2〜第4エリアの面積は、それぞれ、前記基板の板面の全体の面積の20〜40%であり、6条の前記溝のうち2条は前記第1エリアを通って該第2エリアに延設され、別の2条は該第1エリアを通って該第3エリアに延設され、残りの2条は該第1エリアを通って該第4エリアに延設されていることを特徴とするものである。
【0029】
請求項3の温調マットは、請求項2において、前記第2エリアの左端及び右端は、それぞれ前記基板の左辺及び右辺から離隔しており、前記第1エリアの左端と該基板の左辺との間及び該第2エリアの左端と該基板の左辺との間が前記第3エリアとなっており、該第1エリアの右端と該基板の右辺との間及び該第2エリアの右端と該基板の右辺との間が前記第4エリアとなっていることを特徴とするものである。
【0030】
請求項4の温調マットは、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記第2〜第4エリアにおいては、その単位面積(m)当り前記温調配管が合計10〜15m延在していることを特徴とするものである。
【0031】
請求項5の温調マットは、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記基板に、左右方向に間隔をおいて複数本の小根太が配設されており、各小根太の配列ピッチは実質的に303mmであり、各溝は、各小根太間においては、主として各小根太と略平行方向に延在しており、前記第2〜第4エリアにおいては、各小根太間に60〜80mmの配列ピッチにて前記溝が4条延在しており、前記第1エリアにおいては、各小根太間に25〜55mmの配列ピッチにて前記溝が6条延在していることを特徴とするものである。
【0032】
本発明(請求項6)の温調マットは、板面に、ヘッダ設置用スペースと、両端が該ヘッダ設置用スペースに連通した配管配設用の溝とが設けられた略長方形状の基板と、該ヘッダ設置用スペースに設置された、往き側配管接続口及び戻り側配管接続口を有するヘッダと、該溝内に引き回されると共に、両端が該ヘッダの往き側配管接続口及び戻り側配管接続口に接続されており、これにより熱媒体循環回路を形成した温調配管とを備えた温調マットにおいて、該基板の長辺方向を左右方向とし、短辺方向の一端側を手前側とし、短辺方向の他端側を奥側とした場合において、該ヘッダ設置用スペースは、該基板の左右方向の中間付近において、手前側の前記長辺に臨むように配置されており、該基板の板面は、該ヘッダ設置用スペース及びその近傍部を含む第1エリアと、該第1エリアの左側の第2エリアと、該第1エリアの右側の第3エリアと、該第1エリアよりも奥側であって、且つ該基板の左右方向の中間付近よりも左側の第4エリアと、該第1エリアよりも奥側であって、且つ該第4エリアよりも右側の第5エリアとに区画されており、該第2〜第5エリアの合計の面積は、該基板の板面の全体の面積の80〜95%であり、該第1エリアにおいては、その単位面積(m)当り該温調配管が21〜33m延在するように該溝が延設されており、該第2〜第5エリアにそれぞれ1個又は2個の前記熱媒体循環回路が形成されており、該第2エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第2エリアに延設されており、該第3エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第3エリアに延設されており、該第4エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第4エリアに延設されており、該第5エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第5エリアに延設されていることを特徴とするものである。
【0033】
請求項7の温調マットは、請求項6において、前記ヘッダは、往き側配管接続口及び戻り側配管接続口をそれぞれ6個有する6回路用ヘッダであり、前記基板の板面に6条の前記溝が延設されており、前記温調マットは、6本の前記温調配管を備えており、各温調配管は、各溝内にそれぞれ引き回され、両端が該ヘッダの各往き側配管接続口及び戻り側配管接続口にそれぞれ接続されており、前記該第2及び第3エリアの面積は、それぞれ、前記基板の板面の全体の面積の5〜15%であり、前記第4及び第5エリアの面積は、それぞれ、該基板の板面の全体の面積の20〜45%であり、6条の前記溝のうち1条は前記第1エリアを通って該第2エリアに延設され、別の1条は該第1エリアを通って該第3エリアに延設され、さらに別の2条は該第1エリアを通って該第4エリアに延設され、残りの2条は該第1エリアを通って該第5エリアに延設されていることを特徴とするものである。
【0034】
請求項8の温調マットは、請求項7において、前記第2エリアの左端は前記基板の左辺から離隔しており、前記第3エリアの右端は該基板の右辺から離隔しており、該第1エリアよりも奥側であって該基板の左右方向の中間付近から該基板の左辺までの間及び該第2エリアの左端と該基板の左辺との間が前記第4エリアとなっており、該第1エリアよりも奥側の該第4エリアの右端と該基板の右辺との間及び該第3エリアの右端と該基板の右辺との間が前記第5エリアとなっていることを特徴とするものである。
【0035】
請求項9の温調マットは、請求項6ないし8のいずれか1項において、前記第2〜第5エリアにおいては、その単位面積(m)当り前記温調配管が合計10〜15m延在していることを特徴とするものである。
【0036】
請求項10の温調マットは、請求項6ないし9のいずれか1項において、前記基板に、左右方向に間隔をおいて複数本の小根太が配設されており、各小根太の配列ピッチは実質的に303mmであり、各溝は、各小根太間においては、主として各小根太と略平行方向に延在しており、前記第2〜第5エリアにおいては、各小根太間に60〜80mmの配列ピッチにて前記溝が4条延在しており、前記第1エリアにおいては、各小根太間に25〜55mmの配列ピッチにて前記溝が6条延在していることを特徴とするものである。
【0037】
請求項11の温調マットは、請求項1ないし10のいずれか1項において、前記基板の板面の全体の面積が7m以上であることを特徴とするものである。
【0038】
請求項12の温調マットは、請求項11において、該基板の板面の全体の面積が7〜15mであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0039】
本発明(請求項1)の温調マットの基板の板面は、ヘッダ設置用スペース及びその近傍部を含む第1エリアと、該第1エリアよりも奥側の第2エリアと、該第1エリアの左側の第3エリアと、該第1エリアの右側の第4エリアとに区画されている。この温調マットにあっては、該第2〜第4エリアには、それぞれ、1個又は2個の熱媒体循環回路が形成されている。そのため、第2〜第4エリア用の基板としては、前述の一般的な規格品の温調マットと共通品を用いることができる。
【0040】
この温調マットにおいては、第2エリアに熱媒体循環回路を形成した溝は、第1エリアを通って第2エリアに延設され、第3エリアに熱媒体循環回路を形成した溝は、第1エリアを通って第3エリアに延設され、第4エリアに熱媒体循環回路を形成した溝は、第1エリアを通って第4エリアに延設されている。即ち、これらの溝は、全て第1エリアを通って第2〜第4エリアにそれぞれ延設されている。そのため、第1エリア用の基板としては、その板面の単位面積(m)当り該温調配管が21〜33m延在するように溝が延設され、これらの溝をヘッダ設置用スペースから第2〜第4の各エリアに振り分けるように形成された専用品を用いる必要がある。しかしながら、この温調マットにあっては、基板全体の80〜95%の大部分を第2〜第4エリアが占め、第1エリアは基板全体の5〜20%程度なので、この第1エリア専用の基板は小面積のもので足りる。
【0041】
これにより、請求項1の温調マットにあっては、大部分を規格品の温調マットの部品にて構成することができ、専用部品は少なくて済む。
【0042】
また、この温調マットにあっては、基板の板面を第1〜第4の複数のエリアに区画し、第1エリアから第2〜第4エリアにそれぞれ温調配管を引き回して熱媒体循環回路を形成しているので、温調マットを大面積としても、各温調配管における圧力損失を小さくすることができる。
【0043】
請求項2の態様においては、6回路用ヘッダが用いられており、このヘッダに接続された6本の温調配管により6回路の熱媒体循環回路が形成されている。そのため、温調マットを大面積としても、各温調配管における圧力損失を小さくすることができる。
【0044】
この態様では、各温調配管が引き回される6条の配管配設用の溝のうち2条は第1エリアを通って第2エリアに延設され、別の2条は第1エリアを通って第3エリアに延設され、残りの2条は第1エリアを通って第4エリアに延設されている。
【0045】
6本の温調配管は、これらの溝に沿って第1エリアから第2〜第4エリアに2本ずつ振り分けられる。即ち、第2〜第4エリアにおいては、それぞれ、熱媒体循環回路が2回路形成される。これにより、第2〜第4エリア用の基板としては、前述の一般的な規格品を用いることができる。
【0046】
この態様では、第1エリアの基板として、6条の配管配設用の溝が延設された専用品を用いる必要があるが、前述の通り、この第1エリアは基板全体の5〜20%程度なので、この第1エリア専用の基板は小面積のもので足りる。
【0047】
この態様では、第2〜第4エリアは同程度の大きさとなっているので、該第2〜第4エリアにそれぞれ引き回される温調配管の長さも同程度となっている。また、第2〜第4エリアに同数個ずつ熱媒体循環回路が形成されている。そのため、第2〜第4エリアからの放熱量が略均等となり、該第2〜第4エリア間で温度ムラが生じることが防止ないし抑制される。
【0048】
請求項3の態様にあっては、第2〜第4エリアの面積が略均等となるように、第3及び第4エリアがそれぞれ第2エリアの左右両側まで延在するように区画している。
【0049】
請求項4のように、第2〜第4エリアにおける単位面積(m)当りの温調配管の配設量を10〜15m/mとすることが好ましい。これにより、該第2〜第4エリアにおけるマット表面の放熱量が一般的な規格品の温調マットと同程度となる。
【0050】
請求項5の通り、基板に、実質的に303mmの配列ピッチにて小根太が配設され、第2〜第4エリアにおいては、各小根太間に配管配設用の溝が4条延在した構成とすることが好ましい。なお、本発明において、実質的に303mmとは、±0〜30mm程度の寸法誤差を許容することを示している。これにより、該第2〜第4エリアの基板として一般的な規格品を用いることができる。第1エリアにおいては、各小根太間に配管配設用の溝が6条延在した構成とされることが好ましい。この場合、第2〜第4エリアにおいては、各小根太間に溝が60〜80mmの配列ピッチにて略均等に配設されていることが好ましく、第1エリアにおいては、各小根太間に溝が25〜55mmの配列ピッチにて略均等に配設されていることが好ましい。
【0051】
本発明(請求項6)の温調マットの基板の板面は、ヘッダ設置用スペース及びその近傍部を含む第1エリアと、該第1エリアの左側の第2エリアと、該第1エリアの右側の第3エリアと、該第1エリアよりも奥側であって、且つ基板の左右方向の中間付近よりも左側の第4エリアと、該第1エリアよりも奥側であって、且つ該第4エリアよりも右側の第5エリアとに区画されている。この温調マットにあっても、該第2〜第5エリアには、それぞれ、1個又は2個の熱媒体循環回路が形成されている。そのため、第2〜第5エリア用の基板としては、前述の一般的な規格品の温調マットと共通品を用いることができる。
【0052】
この温調マットにおいても、第2エリアに熱媒体循環回路を形成した溝は、第1エリアを通って第2エリアに延設され、第3エリアに熱媒体循環回路を形成した溝は、第1エリアを通って第3エリアに延設され、第4エリアに熱媒体循環回路を形成した溝は、第1エリアを通って第4エリアに延設され、第5エリアに熱媒体循環回路を形成した溝は、第1エリアを通って第5エリアに延設されている。即ち、これらの溝は、全て第1エリアを通って第2〜第5エリアにそれぞれ延設されている。そのため、第1エリア用の基板としては、その板面の単位面積(m)当り該温調配管が21〜33m延在するように溝が延設され、これらの溝をヘッダ設置用スペースから第2〜第5の各エリアに振り分けるように形成された専用品を用いる必要がある。しかしながら、この温調マットにあっても、基板全体の80〜95%の大部分を第2〜第5エリアが占め、第1エリアは基板全体の5〜20%程度なので、この第1エリア専用の基板は小面積のもので足りる。
【0053】
これにより、請求項6の温調マットにあっても、大部分を規格品の温調マットの部品にて構成することができ、専用部品は少なくて済む。
【0054】
また、この温調マットにあっても、基板の板面を第1〜第5の複数のエリアに区画し、第1エリアから第2〜第5エリアにそれぞれ温調配管を引き回して熱媒体循環回路を形成しているので、温調マットを大面積としても、各温調配管における圧力損失を小さくすることができる。
【0055】
請求項7の態様においては、6回路用ヘッダが用いられており、このヘッダに接続された6本の温調配管により6回路の熱媒体循環回路が形成されている。そのため、温調マットを大面積としても、各温調配管における圧力損失を小さくすることができる。
【0056】
この態様では、各温調配管が引き回される6条の配管配設用の溝のうち1条は第1エリアを通って第2エリアに延設され、別の1条は第1エリアを通って第3エリアに延設され、さらに別の2条は第1エリアを通って第4エリアに延設され、残りの2条は第1エリアを通って第5エリアに延設されている。
【0057】
6本の温調配管は、第1エリアから第2及び第3エリアに1本ずつ温調配管が引き回されると共に、第4及び第5エリアには2本ずつ温調配管が引き回される。即ち、第2及び第3エリアにおいては、それぞれ、熱媒体循環回路が1回路形成される。また、第4及び第5エリアにおいては、それぞれ、熱媒体循環回路が2回路形成される。これにより、第2〜第5エリア用の基板としては、前述の一般的な規格品を用いることができる。
【0058】
この態様でも、第1エリアの基板として、6条の配管配設用の溝が延設された専用品を用いる必要があるが、前述の通り、この第1エリアは基板全体の5〜20%程度なので、この第1エリア専用の基板は小面積のもので足りる。
【0059】
この態様においては、第2エリアと第3エリアとが同程度の大きさとされ、第4エリアと第5エリアとが同程度の大きさとされている。また、熱媒体循環回路が2回路形成される第4及び第5エリアと、熱媒体循環回路が1回路のみ形成される第2及び第3エリアとでは、圧力損失の差が1.5〜2.5倍程度となるので、該第2及び第3エリアの面積を第4及び第5エリアの面積の3〜5倍(圧力損失の差の逆数倍)程度としている。これにより、第2〜第5エリアからの放熱量が略均等となり、該第2〜第5エリア間で温度ムラが生じることが防止ないし抑制される。
【0060】
請求項8の態様にあっては、第2及び第3エリアの面積と第4及び第5エリアの面積とが上記の関係となるように、第4及び第5エリアがそれぞれ第2エリアの左側及び第3エリアの右側にまで延在するように区画している。
【0061】
請求項9のように、第2〜第5エリアにおける単位面積(m)当りの温調配管の配設量を10〜15m/mとすることが好ましい。これにより、該第2〜第5エリアにおけるマット表面の放熱量が一般的な規格品の温調マットと同程度となる。
【0062】
請求項10の通り、基板に、実質的に303mmの配列ピッチにて小根太が配設され、第2〜第5エリアにおいては、各小根太間に配管配設用の溝が4条延在した構成とすることが好ましい。これにより、該第2〜第5エリアの基板として一般的な規格品を用いることができる。第1エリアにおいては、各小根太間に配管配設用の溝が6条延在した構成とされることが好ましい。この場合、第2〜第5エリアにおいては、各小根太間に溝が60〜80mmの配列ピッチにて略均等に配設されていることが好ましく、第1エリアにおいては、各小根太間に溝が25〜55mmの配列ピッチにて略均等に配設されていることが好ましい。
【0063】
請求項11,12のように、本発明によれば、基板の板面の全体の面積が7m以上、好ましくは7〜15mの大面積の温調マットであっても、各熱媒体循環回路の圧力損失を小さくすることができると共に、温調マットの大部分を一般的な規格品と同じ部品にて構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0064】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。以下の実施の形態は、床暖房マットへの本発明の適用例である。なお、以下の実施の形態は本発明の一例であり、本発明は以下の実施の形態以外の形態をもとりうる。
【0065】
[第1の実施の形態に係る温調マットとしての床暖房マット1]
第1図は第1の実施の形態に係る床暖房マット1の平面図、第2図はこの床暖房マット1の均熱シートを省略した平面図、第3図は第1図のIII−III線に沿う断面図、第4図は第1図のIV−IV線に沿う断面図、第5図は第4図と同様部分の分解断面図、第6図はこの床暖房マット1のヘッダ付近の平面図である。
【0066】
第1図に示すように、この床暖房マット1は、略長方形の平面視形状を有している。以下、この床暖房マット1の長辺方向(第1図における左右方向)を左右方向といい、短辺方向の一端側(第1図における下方)を手前側といい、該短辺方向の他端側(第1図における上方)を奥側という。
【0067】
この実施の形態では、該床暖房マット1の上面の面積は11.8mとなっている。この床暖房マット1の長辺方向の幅及び短辺方向の幅は、それぞれ、実質的に303mmの整数倍とされている。なお、本発明において、実質的に303mmとは、±0〜30mm程度の寸法誤差を許容することを示している。好ましくは、この許容誤差は±5mm程度である。
【0068】
この床暖房マット1は、小根太2を挟んで配列された複数枚の帯板状(細長い長方形状)の樹脂ボード11〜40と、各樹脂ボード11〜40の上面に設けられた配管配設用の溝3と、この溝3に収容されて樹脂ボード11〜40の上面に引き回された温水配管4と、この温調配管4が設置されたヘッダ5と、溝3を覆うように樹脂ボード11〜40の上面に貼り付けられた均熱シート6等を備えている。
【0069】
この実施の形態では、第1図に示すように、床暖房マット1の手前側において、樹脂ボード11〜25がこの順に該床暖房マット1の長辺方向に配列されている。また、床暖房マット1の奥側において、樹脂ボード26〜40がこの順に該床暖房マット1の長辺方向に配列されている。これらの樹脂ボード11〜40は、各々の長手方向を該床暖房マット1の短辺方向として配列されている。また、樹脂ボード11〜25同士及び26〜40同士は、それぞれ、長手方向の両端を揃えて配列されている。樹脂ボード26〜40は、各々の手前側の端辺を樹脂ボード11〜25の奥側の端辺にそれぞれ突き合わせるようにして配列されている。符号Tは、これらの樹脂ボード11〜25の列と樹脂ボード26〜40の列との突き合わせ辺を示している。
【0070】
隣り合う樹脂ボード11〜40同士の間にそれぞれ小根太2が配設されている。各小根太2は、隣接する樹脂ボード11〜40の長側辺に沿って延在している。ただし、この実施の形態では、第1図の通り、樹脂ボード14,15間、20,21間、29,30間及び35,36間には、小根太2が配設されていない。これらの樹脂ボード14,15間、20,21間、29,30間及び35,36間では、これらの対向辺同士がそれぞれ突き合わされている。符号T〜Tは、それぞれ、これらの樹脂ボード14,15同士、20,21同士、29,30同士及び35,36同士の突き合わせ辺を示している。
【0071】
この実施の形態では、隣り合う小根太2,2の幅方向の中心間距離(配列ピッチ)は、実質的に303mmとされている。各小根太2の幅は、好ましくは10〜80mm、特に好ましくは40〜50mmとされている。
【0072】
樹脂ボード11〜13,16〜19,22〜28,31〜34,37〜40の幅は、それぞれ、この小根太2の配列ピッチから1本の小根太2の幅を引いた寸法、即ち、好ましくは223〜293mm、特に好ましくは263〜253mmとされている。小根太2を挟まずに突き合わされた樹脂ボード14,15,20,21,29,30,35,36の幅は、樹脂ボード11〜13,16〜19,22〜28,31〜34,37〜40の略半分、即ち、好ましくは111.5〜146.5mm、特に好ましくは131.5〜126.5mmとされている。
【0073】
この実施の形態では、各樹脂ボード11〜40の長さは、床暖房マット1の短辺方向の幅の略半分とされている。
【0074】
樹脂ボード27,28間及び38,39間の各小根太2の長さは各樹脂ボード11〜40の長さと略同等となっており、これらの小根太2は、それぞれ、両端を樹脂ボード27,28及び38,39に揃えて配設されている。これ以外の各小根太2の長さは、各樹脂ボード11〜40の長さよりも所定寸法短いものとなっている。
【0075】
樹脂ボード11,12間、13,14間、16,17間、18,19間、21,22間、23,24間、26,27間、28,29間、31,32間、33,34間及び36,37間においては、各小根太2は、各々の手前側の端部を各樹脂ボード11〜40の手前側の端辺に揃えて配設されている。また、これらの小根太2の奥側の端部は、各樹脂ボード11〜40の奥側の端辺よりも所定距離手前側に位置している。
【0076】
これらのうち樹脂ボード11,12間、16,17間及び18,19間の各小根太2は、他の小根太2よりもさらに所定長さ短いものとなっており、これらの小根太2の奥側にはそれぞれ短小根太2’が配設されている。これらの小根太2の奥側の端部と各短小根太2’の手前側の端部とはそれぞれ所定距離離隔している。各短小根太2’は、奥側の端部を各樹脂ボード11,12,16,17,18,19の奥側の端辺に揃えて配置されている。
【0077】
樹脂ボード12,13間、15,16間、17,18間、19,20間、22,23間、24,25間、30,31間、32,33間、34,35間、37,38間及び39,40間においては、各小根太2は、各々の奥側の端部を各樹脂ボード11〜40の奥側の端辺に揃えて配設されている。また、これらの小根太2の手前側の端部は、各樹脂ボード11〜40の手前側の端辺よりも所定距離奥側に位置している。
【0078】
これらのうち樹脂ボード17,18間及び39,40間の各小根太2は、前述の樹脂ボード11,12間、16,17間及び18,19間の各小根太2と同様に、他の小根太2よりもさらに所定長さ短いものとなっており、これらの小根太2の手前側にはそれぞれ短小根太2’が配設されている。これらの小根太2の手前側の端部と各短小根太2’の奥側の端部とはそれぞれ所定距離離隔している。樹脂ボード39,40間の短小根太2’は、手前側の端部を各樹脂ボード39,40の手前側の端辺に揃えて配置されている。樹脂ボード17,18間の短小根太2’は、他の短小根太2’よりも長さが短く、その手前側の端部は、他の小根太2と同程度、各樹脂ボード17,18の手前側の端辺よりも奥側に位置している。
【0079】
樹脂ボード13,14間、21,22間、23,24間、26,27間、28,29間、31,32間、33,34間及び36,37間においては、それぞれ、各小根太2の奥側の端部を回り込むようにしてこれらの樹脂ボード13,14同士、21,22同士、23,24同士、26,27同士、28,29同士、31,32同士、33,34同士及び36,37同士を連結する連結部41が形成されている。
【0080】
また、樹脂ボード12,13間、15,16間、17,18間、19,20間、22,23間、24,25間、30,31間、32,33間、34,35間及び37,38間においては、それぞれ、各小根太2又は短小根太2’の手前側の端部を回り込むようにしてこれらの樹脂ボード12,13同士、15,16同士、17,18同士、19,20同士、22,23同士、24,25同士、30,31同士、32,33同士、34,35同士及び37,38同士を連結する連結部41が形成されている。
【0081】
さらに、樹脂ボード11,12間、16,17間、17,18間、18,19間及び39,40間においては、各小根太2と各短小根太2’との間を横切るようにして、これらの樹脂ボード11,12同士、16,17同士、17,18同士、18,19同士及び39,40同士を連結する連結部41が形成されている。
【0082】
これらの連結部41は、それぞれ、隣り合う樹脂ボード11〜40と一連一体に形成されている。
【0083】
各連結部41の小根太方向の幅は、好ましくは10〜80mm、特に好ましくは40〜50mmとされている。
【0084】
この実施の形態では、これらの樹脂ボード11〜40、各小根太2、各短小根太2’及び連結部41により、床暖房マット1の基板が構成されている。この実施の形態では、前記突き合わせ辺T〜Tに沿ってこの基板を山折り又は谷折りすることにより、床暖房マット1を折り畳むことができるようになっている。
【0085】
この実施の形態では、床暖房マット1の左右方向の中間付近の手前側に配置された樹脂ボード17にヘッダ設置用スペース42が設けられている。このヘッダ設置用スペース42は、該樹脂ボード17の手前側の端辺を部分的に略長方形状に切り欠くようにして形成されている。このヘッダ設置用スペース42内に前記ヘッダ5が設置されている。
【0086】
第6図に示すように、このヘッダ5は、外部温水循環路(図示略)の温水送給用の往管(図示略)及び温水返送用の戻り管(図示略)がそれぞれ接続される往管接続口5a及び戻り管接続口5bと、該往管接続口5aに連通した6個の往き側温水配管接続口5cと、該戻り管接続口5bに連通した6個の戻り側温水配管接続口5dとを有している。このヘッダ5にあっては、該往き側温水配管接続口5cと戻り側温水配管接続口5dとが1個ずつ対になってそれぞれ温水循環回路を形成する。即ち、このヘッダ5は、温水循環回路を6個形成する6回路用ヘッダである。
【0087】
第6図の通り、往管接続口5a及び戻り管接続口5bは、ヘッダ5の手前側の側面に配設されている。また、往き側温水配管接続口5cと戻り側温水配管接続口5dとは、ヘッダ5の左右の側面にそれぞれ3個ずつ、交互に配設されている。
【0088】
第1図に示すように、この実施の形態では、床暖房マット1は、該ヘッダ設置用スペース42を有する樹脂ボード17及びその右側の樹脂ボード18からなる第1エリアAと、この第1エリアAの奥側の樹脂ボード28〜38からなる第2エリアBと、この第1エリアA及び第2エリアBの左側の樹脂ボード11〜16及び26,27からなる第3エリアCと、この第1エリアA及び第2エリアBの右側の樹脂ボード19〜25及び39,40からなる第4エリアCとに区画されている。
【0089】
該第1エリアAは、好ましくは床暖房マット1の上面全体の5〜20%、特に好ましくは8〜12%を占め、第2〜第4エリアB〜Dは、それぞれ、好ましくは床暖房マット1の上面全体の80〜95%、特に好ましくは88〜92%を占めている。第2〜第4エリアB〜D同士の面積の差は、好ましくは0〜1.2m、特に好ましくは0〜0.4m程度となっている。
【0090】
第2,3図に示すように、第1エリアAの各樹脂ボード17,18の上面には、それぞれ配管配設用の溝3が6列延設されている。以下、各樹脂ボード17,18において、これらの溝3を左側から順に1列目の溝3、2列目の溝3、3列目の溝3、4列目の溝3、5列目の溝3及び6列目の溝3と呼ぶ。
【0091】
また、第2,4図に示すように、第2〜第4エリアB〜Dの各樹脂ボード11〜16,19〜40の上面には、それぞれ配管配設用の溝3が4列延設されている。以下、各樹脂ボード11〜16,19〜40においても、これらの溝3を左側から順に1列目の溝3、2列目の溝3、3列目の溝3及び4列目の溝3と呼ぶ。
【0092】
この実施の形態では、該第2〜第4エリアB〜Dにおいては、単位面積(m)当りの温水配管の配設量が好ましくは10〜15m/m、特に好ましくは12〜14m/mとなるように、各樹脂ボード11〜16,19〜40に溝3が配設されている。
【0093】
各溝3の大部分は、それぞれ樹脂ボード11〜40の長手方向に延在している。樹脂ボード17,18においては、隣り合う溝3,3同士の幅方向の中心間距離(配列ピッチ)は、好ましくは25〜55mm、特に好ましくは30〜55mmとされている。また、樹脂ボード11〜16,19〜40においては、この溝3の配列ピッチは、好ましくは60〜80mm、特に好ましくは70〜80mmとされている。
【0094】
樹脂ボード17の各溝3は、それぞれ、該樹脂ボード17の手前側の端部付近において前記ヘッダ設置用スペース42の左側へ回り込むように延在し、各々の該手前側の端部がこのヘッダ設置用スペース42の左側の側辺に臨んでいる。樹脂ボード17の1列目から4列目の溝3は、それぞれ、該樹脂ボード17の奥側において、樹脂ボード17,16間の連結部41を通って樹脂ボード16の各溝3に連なっている。樹脂ボード17の5列目及び6列目の溝3は、それぞれ、樹脂ボード17の奥側に向って延在し、各々の該奥側の端部がこの樹脂ボード17の奥側の端辺に臨んでいる。
【0095】
樹脂ボード18の1列目から3列目の溝3は、それぞれ、樹脂ボード18の手前側において、樹脂ボード17,18間の小根太2と短小根太2’との間の連結部41を通って樹脂ボード17まで延在している。また、樹脂ボード18の4列目から6列目の溝3は、樹脂ボード18の手前側において、樹脂ボード17,18間の該短小根太2’の手前側の連結部41を通って樹脂ボード17まで延在している。これらの溝3は、ヘッダ設置用スペース42の右側に回りこむように延在し、各々の該手前側の端部がこのヘッダ設置用スペース42の右側の側辺に臨んでいる。
【0096】
樹脂ボード18の1列目及び2列目の溝3は、それぞれ、樹脂ボード18の奥側に向って延在し、各々の該奥側の端部がこの樹脂ボード18の奥側の端辺に臨んでいる。また、樹脂ボード18の3列目から6列目の溝3は、それぞれ、樹脂ボード18,19間の連結部41を通って樹脂ボード19の各溝3に連なっている。
【0097】
突き合わせ辺Tを挟んで樹脂ボード17と反対側の樹脂ボード32の1列目及び2列目の溝3は、該樹脂ボード32の手前側に向って延在し、各々の該手前側の端部がこの樹脂ボード32の手前側の端辺に臨んでいる。床暖房マット1を展開した状態においては、樹脂ボード17の奥側の端辺に臨んだ各溝3の端部と樹脂ボード32の手前側の端辺に臨んだ各溝3の端部とが向かい合い、これにより、樹脂ボード17から樹脂ボード32へ2条の溝3が連続して延在したものとなる。なお、第2図の通り、これらの溝3は、それぞれ、樹脂ボード17から樹脂ボード32にかけて略S字形に延在しており、これらの溝3のうち突き合わせ辺Tを横切る部分は、それぞれ、該突き合わせ辺Tに沿って略左右方向に延在したものとなっている。
【0098】
樹脂ボード32の3列目及び4列目の溝3は、それぞれ、該樹脂ボード32の手前側において、樹脂ボード32,33間の連結部41を通って樹脂ボード33の2列目及び1列目の溝3に連なっている。
【0099】
突き合わせ辺Tを挟んで樹脂ボード18と反対側の樹脂ボード33の3列目及び4列目の溝3は、該樹脂ボード33の手前側に向って延在し、各々の該手前側の端部がこの樹脂ボード33の手前側の端辺に臨んでいる。床暖房マット1を展開した状態においては、樹脂ボード18の奥側の端辺に臨んだ各溝3の端部と樹脂ボード33の手前側の端辺に臨んだ各溝3の端部とが向かい合い、これにより、樹脂ボード18から樹脂ボード33へも2条の溝3が連続して延在したものとなる。なお、第2図の通り、これらの溝3も、それぞれ、樹脂ボード18から樹脂ボード33にかけて略S字形に延在しており、これらの溝3のうち突き合わせ辺Tを横切る部分は、それぞれ、該突き合わせ辺Tに沿って延在したものとなっている。
【0100】
突き合わせ辺Tに臨む樹脂ボード30の各溝3は、該樹脂ボード30の手前側において、樹脂ボード30,31間の連結部41を通って樹脂ボード31の各溝3に連なっている。樹脂ボード30の1列目及び2列目の溝3は、それぞれ、該連結部41から突き合わせ辺T側へ延在し、各々の末端が樹脂ボード30の手前側の端辺近傍において該突き合わせ辺Tに臨んでいる。樹脂ボード30の3列目及び4列目の溝3は、それぞれ、該連結部41から樹脂ボード30の奥側へ向って延在した後、該樹脂ボード30の奥側の端辺近傍において突き合わせ辺T側へ曲がり、各々の末端が該突き合わせ辺Tに臨んでいる。
【0101】
突き合わせ辺Tを挟んで樹脂ボード30と反対側の樹脂ボード29の各溝3は、該樹脂ボード29の奥側において、樹脂ボード29,30間の連結部41を通って樹脂ボード29の各溝3に連なっている。樹脂ボード29の1列目及び2列目の溝3は、それぞれ、該連結部41から樹脂ボード29の手前側へ向って延在した後、該樹脂ボード29の手前側の端辺近傍において突き合わせ辺T側へ曲がり、各々の末端が該突き合わせ辺Tに臨んでいる。樹脂ボード29の3列目及び4列目の溝3は、それぞれ、該連結部41から突き合わせ辺T側へ延在し、各々の末端が樹脂ボード29の奥側の端辺近傍において該突き合わせ辺Tに臨んでいる。
【0102】
床暖房マット1を展開した状態においては、突き合わせ辺Tに臨む樹脂ボード29,30の1列目の溝3の端部同士、2列目の溝3の端部同士、3列目の溝3の端部同士及び4列目の溝3の端部同士がそれぞれ向かい合い、これにより、樹脂ボード29から樹脂ボード30へ各溝3が連続して延在したものとなる。なお、第2図の通り、これらの溝3も、それぞれ、樹脂ボード29から樹脂ボード30にかけて略S字形に延在しており、これらの溝3のうち突き合わせ辺Tを横切る部分は、それぞれ、該突き合わせ辺Tに沿って延在したものとなっている。
【0103】
第2図の通り、この実施の形態では、突き合わせ辺Tを挟んだ樹脂ボード14,15の構成は、この突き合わせ辺Tを挟んだ樹脂ボード29,30の構成と同様となっている。即ち、樹脂ボード14,15と樹脂ボード29,30とは、共通の樹脂ボードにより構成されている。
【0104】
また、第2図の通り、突き合わせ辺Tを挟んだ樹脂ボード20,21の構成及び突き合わせ辺Tを挟んだ樹脂ボード35,36の構成は、それぞれ、この突き合わせ辺Tを挟んだ樹脂ボード29,30の構成と左右対称となっている。即ち、樹脂ボード20,21,35,36は、樹脂ボード14,15,29,30と左右対称に成形された樹脂ボードにより構成されている。
【0105】
樹脂ボード28の各溝3は、該樹脂ボード28の奥側において、樹脂ボード28,29間の連結部41を通って樹脂ボード29の各溝3と連続している。この樹脂ボード28においては、該樹脂ボード28の手前側の端辺近傍において、1列目の溝3と4列目の溝3とが連続し、2列目の溝3と3列目の溝3とが連続したものとなっている。
【0106】
樹脂ボード38の各溝3は、該樹脂ボード38の手前側において、樹脂ボード37,38間の連結部41を通って樹脂ボード37の各溝3と連続している。この樹脂ボード38においては、該樹脂ボード38の奥側の端辺近傍において、1列目の溝3と4列目の溝3とが連続し、2列目の溝3と3列目の溝3とが連続したものとなっている。即ち、この樹脂ボード38の構成は、樹脂ボード28の手前側と奥側とを逆にした構成となっている。
【0107】
樹脂ボード11においては、該樹脂ボード11の手前側の端辺近傍において、1列目の溝3と4列目の溝3とが連続し、2列目の溝3と3列目の溝3とが連続したものとなっている。この樹脂ボード11の3列目及び4列目の各溝3は、樹脂ボード11の奥側において、樹脂ボード11,12間の連結部41を通ってそれぞれ樹脂ボード12の2列目及び1列目の各溝3に連なっている。樹脂ボード11の1列目の溝3と2列目の溝3とは、該連結部41を通って樹脂ボード12に入り、該樹脂ボード12の奥側に向って延在し、各々の該奥側の端部がこの樹脂ボード12の奥側の端辺に臨んでいる。
【0108】
樹脂ボード12の各溝3は、該樹脂ボード12の手前側において、樹脂ボード12,13間の連結部41を通って樹脂ボード13の各溝3に連続している。樹脂ボード12の3列目の溝3と4列目の溝3は、該樹脂ボード12の奥側に向って延在し、各々の該奥側の端部がこの樹脂ボード12の奥側の端辺に臨んでいる。
【0109】
突き合わせ辺Tを挟んで樹脂ボード12と反対側の樹脂ボード27の各溝3の手前側の端部は、それぞれ、この樹脂ボード27の手前側の端辺に臨んでいる。床暖房マット1を展開した状態においては、突き合わせ辺Tに臨む樹脂ボード12,27の各溝3の端部同士がそれぞれ向かい合い、これにより、樹脂ボード12から樹脂ボード27へ各溝3が連続して延在したものとなる。なお、第2図の通り、これらの溝3も、それぞれ、樹脂ボード12から樹脂ボード27にかけて略S字形に延在しており、これらの溝3のうち突き合わせ辺Tを横切る部分は、それぞれ、該突き合わせ辺Tに沿って延在したものとなっている。
【0110】
この樹脂ボード27の各溝3は、該樹脂ボード27の奥側において、樹脂ボード26,27間の連結部41を通って樹脂ボード26の各溝3に連なっている。
【0111】
樹脂ボード26においては、該樹脂ボード26の手前側において、1列目の溝3と2列目の溝3とが連続し、3列目の溝3と4列目の溝3とが連続したものとなっている。
【0112】
樹脂ボード25においては、各溝3の端部は、該樹脂ボード25の奥側の端辺に臨んでいる。また、突き合わせ辺Tを挟んで樹脂ボード25と反対側の樹脂ボード40においては、各溝3の端部は、該樹脂ボード40の手前側の端辺に臨んでいる。床暖房マット1を展開した状態においては、突き合わせ辺Tに臨む樹脂ボード25,40の各溝3の端部同士がそれぞれ向かい合い、これにより、樹脂ボード25から樹脂ボード40へ各溝3が連続して延在したものとなる。なお、第2図の通り、これらの溝3も、それぞれ、樹脂ボード25から樹脂ボード40にかけて略S字形に延在しており、これらの溝3のうち突き合わせ辺Tを横切る部分は、それぞれ、該突き合わせ辺Tに沿って延在したものとなっている。
【0113】
樹脂ボード40においては、1列目及び2列目の溝3は、該樹脂ボード40の手前側において、樹脂ボード39,40間の連結部41を通って樹脂ボード39の1列目及び2列目の溝3にそれぞれ連なっている。樹脂ボード40の3列目及び4列目の溝3は、該樹脂ボード40の奥側の端辺近傍まで延在した後、Uターンし、該連結部41を通って樹脂ボード39の3列目及び4列目の溝3にそれぞれ連なっている。
【0114】
樹脂ボード39においては、該樹脂ボード39の奥側において、1列目の溝3と2列目の溝3とが連続し、3列目の溝3と4列目の溝3とが連続したものとなっている。
【0115】
上記以外の、連結部41によって連結された樹脂ボード12〜14同士、15,16同士、19,20同士、21〜25同士、31,32同士、33〜35同士及び36〜38同士の間においては、これらの樹脂ボードの各溝3同士がそれぞれ該連結部41を通って連続したものとなっている。
【0116】
これにより、床暖房マット1の上面には、全体として、ヘッダ設置用スペース42から第1エリアAを通って第2エリアBに入り、該第2エリアBを周回した後、再び第1エリアAを通ってヘッダ設置用スペース42まで戻るように連続した2条の溝3と、ヘッダ設置用スペース42から第1エリアAを通って第3エリアCに入り、該第3エリアCを周回した後、再び第1エリアAを通ってヘッダ設置用スペース42まで戻るように連続した2条の溝3と、ヘッダ設置用スペース42から第1エリアAを通って第4エリアDに入り、該第4エリアDを周回した後、再び第1エリアAを通ってヘッダ設置用スペース42まで戻るように連続した2条の溝3とが形成されている。
【0117】
なお、各エリアA〜D内における溝3の延設ルートは、上記のルートに限定されない。
【0118】
この実施の形態では、樹脂ボード11〜40は、それぞれ、複数の板状ピースa〜tを組み合わせて形成されている。
【0119】
第2図に示すように、板状ピースa〜eは、それぞれ、第2〜第4エリアB〜Dの各樹脂ボードのうち両端近傍を除いた部分、即ち溝3がこれらの長手方向に直線状に延在した部分をそれぞれ構成する略長方形板状のものである。板状ピースa〜dは、小根太2,2同士の間隔と略等幅のものであり、その上面には、各々の長手方向に延在した4列の溝3が形成されている。板状ピースb〜eは、それぞれ、板状ピースaよりも所定寸法だけ長さが短いものとなっている。また、板状ピースb,cの一端側には、後述の板状ピースi又はjが係合する切欠き部(符号略)が形成されている。板状ピースb,cは左右対称形状となっている。板状ピースeは、幅が板状ピースa〜dの略半分となっている。この板状ピースeの上面には、その長手方向に延在した2列の溝3が形成されている。
【0120】
板状ピースaは、樹脂ボード13,22〜28,31〜34,37,38に用いられている。板状ピースbは樹脂ボード19,39に用いられている。板状ピースcは樹脂ボード11,16に用いられている。板状ピースb,cは、それぞれ、各樹脂ボード11,16,19,39に隣接する小根太2と短小根太2’との間の連結部41に前記切欠き部が臨むように配設されている。板状ピースdは樹脂ボード12,40に用いられている。板状ピースeは樹脂ボード14,15,20,21,29,30,35,36に用いられている。
【0121】
板状ピースf〜jは、それぞれ、第2〜第4エリアB〜Dにおいて、連結部41によって連結された樹脂ボードの端部同士を一連一体に構成するものである。
【0122】
板状ピースfは、各樹脂ボードの端辺に臨む連結部41と、その両側の樹脂ボードの端部とを構成する略コ字形のものである。この板状ピースfのうち、連結部41を挟んだ両側の樹脂ボードの端部を構成する部分は、それぞれ、前記板状ピースaと略等幅となっている。板状ピースfは、樹脂ボード12,13の手前側の端部同士、22,23の手前側の端部同士、23,24の奥側の端部同士、24,25の手前側の端部同士、26,27の奥側の端部同士、31,32の手前側の端部同士、33,34の奥側の端部同士、37,38の手前側の端部同士をそれぞれ構成するのに用いられている。
【0123】
板状ピースg,hも、各樹脂ボードの端辺に臨む連結部41と、その両側の樹脂ボードの端部とを構成する略コ字形のものであるが、この板状ピースg,hのうち、連結部41を挟んだ一方の樹脂ボードの端部を構成する部分(一半側)は、前記板状ピースaと略等幅となっており、他方の樹脂ボードの端部を構成する部分(他半側)は、前記板状ピースeと略等幅となっている。この板状ピースg,hは、互いに左右対称形状となっている。
【0124】
板状ピースgは、樹脂ボード13,14の奥側の端部同士、15,16の手前側の端部同士、28,29の奥側の端部同士、29,30の手前側の端部同士をそれぞれ構成するのに用いられている。この板状ピースgは、前記他半側の連結部41と反対側の端辺がそれぞれ突き合わせ辺T,Tに臨むように配設されている。
【0125】
板状ピースhは、樹脂ボード19,20の手前側の端部同士、21,22の奥側の端部同士、34,35の手前側の端部同士、35,36の奥側の端部同士をそれぞれ構成するのに用いられている。この板状ピースhも、前記他半側の連結部41と反対側の端辺がそれぞれ突き合わせ辺T,Tに臨むように配設されている。
【0126】
板状ピースi,jは、短小根太2’を挟んで隣り合う樹脂ボードの端部同士をそれらの間の連結部41と一体に構成する略H字形のものである。この板状ピースi,jのうち、連結部41を挟んだ一方の樹脂ボードの端部を構成する部分(一半側)の幅は、前記板状ピースdと略等幅となっており、他方の樹脂ボードの端部を構成する部分(他半側)の幅は、その略半分となっている。この板状ピースi,jは、互いに左右対称形状となっている。この板状ピースi,jは、溝3が突き合わせ辺Tを横切るようにするためのものであり、これらの該一半側の各溝3は、端部が突き合わせ辺Tに臨むように延設されている。
【0127】
板状ピースiは、樹脂ボード11,12の奥側の端部同士を構成するのに用いられており、板状ピースjは、樹脂ボード39,40の手前側の端部同士を構成するのに用いられている。板状ピースiは、前記他半側が樹脂ボード11の板状ピースcの切欠き部に係合するように配設されている。板状ピースjも、前記他半側が樹脂ボード39の板状ピースbの切欠き部に係合するように配設されている。
【0128】
板状ピースk,lは、各溝3がUターンする樹脂ボードの端部を構成するものである。この板状ピースk,lは、板状ピースa〜dと略等幅となっている。板状ピースkは、各樹脂ボードの1列目と4列目の溝3同士及び2列目と3列目の溝3同士をそれぞれ連続させるように構成されており、板状ピースlは、各樹脂ボードの1列目と2列目の溝3同士及び3列目と4列目の溝3同士をそれぞれ連続させるように構成されている。
【0129】
板状ピースkは、樹脂ボード11の手前側の端部、28の手前側の端部、38の奥側の端部及び40の奥側の端部を構成するのに用いられており、板状ピースlは、樹脂ボード26の手前側の端部及び39の奥側の端部を構成するのに用いられている。
【0130】
板状ピースm,nは、それぞれ、突き合わせ辺T〜Tを挟んで前記板状ピースg,hと反対側の樹脂ボードの端部を構成するものである。この板状ピースm,nは、互いに左右対称形状となっている。板状ピースmは、樹脂ボード14の手前側の端部、15の奥側の端部、29の手前側の端部及び30の奥側の端部を構成するのに用いられており、板状ピースnは、樹脂ボード20の奥側の端部、21の手前側の端部、35の奥側の端部及び36の手前側の端部を構成するのに用いられている。
【0131】
この実施の形態では、板状ピースmは、前記樹脂ボード39の手前側の端部のうち、板状ピースjと反対側の部分を構成するのにも用いられている。また、板状ピースnは、樹脂ボード11の奥側の端部のうち、前記板状ピースiと反対側を構成するのにも用いられている。
【0132】
板状ピースoは、突き合わせ辺Tを挟んで板状ピースi,jの前記一半側に対向する樹脂ボードの端部を構成するものである。この板状ピースoの各溝3は、端部が該突き合わせ辺Tに臨むように延設されている。即ち、床暖房マット1を展開した状態においては、板状ピースi,jの各溝3の端部が板状ピースoの各溝3の端部と対面し、これにより、各溝3が突き合わせ辺Tを横切って板状ピースi,jから板状ピースoに延在したものとなる。
【0133】
この板状ピースoは、樹脂ボード25の手前側の端部及び25の奥側の端部を構成するのに用いられている。
【0134】
上記の板状ピースa〜oは、いずれも、一般的な規格品の床暖房マットを構成するのに用いられるものである。
【0135】
板状ピースpは、第1エリアAの各樹脂ボード17,18のうち両端近傍を除いた部分、即ち溝3がこれらの長手方向に直線状に延在した部分をそれぞれ構成した略長方形板状のものである。板状ピースpは、小根太2,2同士の間隔と略等幅のものであり、その上面には、その長手方向に延在した6列の溝3が形成されている。
【0136】
板状ピースqは、第1エリアAにおいて、樹脂ボード17,18の手前側の端部同士を、これらを連結した連結部41と共に一連一体に構成したものである。この板状ピースqの樹脂ボード17側にヘッダ設置用スペース42が形成されている。
【0137】
板状ピースrは、連結部41によって連結された第1エリアAの樹脂ボード17と第3エリアCの樹脂ボード16との奥側の端部同士を、該連結部41と共に一連一体に構成したものである。この板状ピースrの前記5列目及び6列目の溝3は、それぞれ端部が突き合わせ辺Tに臨むように延設されている。
【0138】
板状ピースsは、連結部41によって連結された第1エリアAの樹脂ボード18と第4エリアDの樹脂ボード19との奥側の端部同士を、該連結部41と共に一連一体に構成したものである。この板状ピースsの前記1列目及び2列目の溝3は、それぞれ端部が突き合わせ辺Tに臨むように延設されている。
【0139】
板状ピースtは、突き合わせ辺Tを挟んで樹脂ボード17,18と対向する樹脂ボード32,33の手前側の端部同士を、これらを連結する連結部41と共に一連一体に構成したものである。この板状ピースtの樹脂ボード32側の1列目及び2列目の溝3と、樹脂ボード33側の3列目及び4列目の溝3とは、それぞれ端部が突き合わせ辺Tに臨むように延設されている。即ち、床暖房マット1を展開した状態においては、板状ピースrの5列目及び6列目の溝3の端部がそれぞれ板状ピースtの樹脂ボード32側の1列目及び2列目の溝3の端部と対面し、これらの溝3が突き合わせ辺Tを横切って板状ピースrから板状ピースtの樹脂ボード32側に延在したものとなる。また、板状ピースsの1列目及び2列目の溝3の端部がそれぞれ板状ピースtの樹脂ボード33側の3列目及び4列目の溝3の端部と対面し、これらの溝3が突き合わせ辺Tを横切って板状ピースsのから板状ピースtの樹脂ボード33側に延在したものとなる。
【0140】
上記の板状ピースp〜tは、この床暖房マット1の専用品である。即ち、これらの板状ピースp〜tは、新規の金型により成形されたものである。
【0141】
この実施の形態では、第2,4図に示すように、第2〜第4エリアB〜Dにおいて、板状ピースa〜dの各溝3の内面から該板状ピースa〜dの上面まで延在する均熱板7が設けられている。この均熱板7は、各溝3の内面に沿うU字部7aと、該U字部7aの両端(上端)から各板状ピースa〜dの上面に沿って側方に延出する1対のフランジ部7bとを有した略Ω字形断面形状のものである。
【0142】
板状ピースa〜eにおいては、この均熱板7のU字部7aが各溝3内に配置され、その上から、温水配管4がこのU字部7a内に嵌め込まれるようにして各溝3に収容されている。
【0143】
この均熱板7は、アルミや銅等の金属箔よりなる。この均熱板7の厚さは、通常、40〜200μm、特に70〜150μm、とりわけ100μm程度であることが好ましい。
【0144】
なお、必要に応じ、第2〜第4エリアB〜Dにおいて、板状ピースa〜e以外の板状ピースf〜oの各溝3にも、この均熱板7が装着されてもよい。
【0145】
この実施の形態では、第1エリア1Aにおいては、各樹脂ボード17,18に溝3がそれぞれ6列設けられているので、第1エリアAにおける放熱量と第2〜第4エリアB〜Dにおける放熱量とを略均等とするために、この第1エリアAの各溝3には均熱板7が装着されていない。ただし、必要に応じ、この第1エリアAの各溝3にも均熱板7が装着されてもよい。
【0146】
前記ヘッダ5には6本の温水配管4が接続されている。これらの温水配管4は、一端が各往き側温水配管接続口5cに接続され、他端が、これと対をなす戻り側温水配管接続口5dにそれぞれ接続されている。
【0147】
これら6本の温水配管4のうち2本は、前述のヘッダ設置用スペース42から第1エリアAを通って第2エリアBに入り、該第2エリアBを周回した後、再び第1エリアAを通ってヘッダ設置用スペース42まで戻るように連続した2条の溝3内にそれぞれ引き回され、別の2本は、ヘッダ設置用スペース42から第1エリアAを通って第3エリアCに入り、該第3エリアCを周回した後、再び第1エリアAを通ってヘッダ設置用スペース42まで戻るように連続した2条の溝3内にそれぞれ引き回され、残りの2本は、ヘッダ設置用スペース42から第1エリアAを通って第4エリアDに入り、該第4エリアDを周回した後、再び第1エリアAを通ってヘッダ設置用スペース42まで戻るように延在した2条の溝3内にそれぞれ引き回されている。
【0148】
これにより、該第2〜第4エリアB〜Dにそれぞれ2回路の温水循環回路が形成されている。
【0149】
各温水配管4を上記のように引き回した後、各樹脂ボード11〜40の上面を連続して覆うように均熱シート6が配置され、この均熱シート6が各樹脂ボード11〜40並びに各小根太2及び短小根太2’の上面に接着剤等により貼り付けられている。この実施の形態では、樹脂ボード11〜25の上面を覆う均熱シート6は、樹脂ボード14,15間及び20,21間の突き合わせ辺T,Tを跨いで連続したものとなっている。また、樹脂ボード26〜40の上面を覆う均熱シート6は、樹脂ボード29,30間及び35,36間の突き合わせ辺T,Tを跨いで連続したものとなっている。この樹脂ボード11〜25の上面を覆う均熱シート6と、樹脂ボード26〜40の上面を覆う均熱シート6とは、突き合わせ辺Tに沿って分断されている。
【0150】
なお、このように樹脂ボード11〜25の上面に連続して均熱シート6を貼着することにより、これらの樹脂ボード11〜25並びにこれらの間の各小根太2及び短小根太2’が連結されている。また、樹脂ボード26〜40の上面に連続して均熱シート6を貼着することにより、これらの樹脂ボード26〜40並びにこれらの間の各小根太2及び短小根太2’が連結されている。
【0151】
この実施の形態では、これらの樹脂ボード11〜40からなる基板を、各突き合わせ辺T〜Tに沿って谷折りし、その後、突き合わせ辺Tに沿って山折りすることにより、床暖房マット1を折り畳むことができる。
【0152】
このように構成された床暖房マット1の作用効果は次の通りである。
【0153】
この床暖房マット1にあっては、6回路用ヘッダ5が用いられており、このヘッダ5に接続された6本の温水配管4により6回路の温水循環回路が形成されている。そのため、床暖房マット1を大面積としても、各温水配管4における圧力損失を小さくすることができる。
【0154】
この床暖房マット1は、ヘッダ設置用スペース42及びその近傍部を含む第1エリアAと、該第1エリアAよりも奥側の第2エリアBと、該第1エリアAの左側の第3エリアCと、該第1エリアCの右側の第4エリアDとに区画されており、該第2〜第4エリアB〜Dにおいては、温水循環回路が2回路形成される。これにより、第2〜第4エリアB〜D用の樹脂ボード11〜16,19〜40を構成する板状ピースa〜oとしては、一般的な規格品の床暖房マットを構成する板状ピースと共通のものを用いることができる。
【0155】
この床暖房マット1においては、第1エリアAには6本の温水配管4が引き回されるので、この第1エリアA用の樹脂ボード17,18を構成する板状ピースp〜tとして専用品を用いる必要がある。しかしながら、この床暖房マット1にあっては、床暖房マット1の全体の80〜95%の大部分を第2〜第4エリアB〜Dが占め、第1エリアAは床暖房マット1の全体の5〜20%程度なので、この床暖房マット1の大部分を規格品の床暖房マットの板状ピースa〜oにて構成することができ、専用の板状ピースp〜tは少なくて済む。
【0156】
即ち、この床暖房マット1においては、第1エリアA専用の板状ピースp〜tは全部で5種類であり、これらを成形するための金型を新たに5個製作すれば済むので、床暖房マット1の製造コストを低く抑えることが可能である。
【0157】
この床暖房マット1においては、第2〜第4エリアB〜Dは同程度の大きさとなっているので、該第2〜第4エリアB〜Dにそれぞれ引き回される温水配管4の長さも同程度となっている。そのため、第2〜第4エリアB〜Dからの放熱量が略均等となり、該第2〜第4エリアB〜D間で温度ムラが生じることが防止ないし抑制される。
【0158】
この実施の形態では、第2〜第4エリアB〜Dにおける単位面積(m)当りの温調配管の配設量は、12〜14m/mである。これにより、該第2〜第4エリアB〜Dにおけるマット表面の放熱量が一般的な規格品の温調マットと同程度となる。
【0159】
この実施の形態では、各樹脂ボード11〜16,19〜40上にそれぞれ温水配管4が4列延在する第2〜第4エリアB〜Dにおいては、各溝3の内面から各樹脂ボード11〜16,19〜40の上面にかけて延在する均熱板7を装着しているので、各樹脂ボード17,18上にそれぞれ温水配管4が6列延在する第1エリアAにおける放熱量と、これらの第2〜第4エリアB〜Dにおける放熱量とも略均等となっている。
【0160】
[第2の実施の形態に係る温調マットとしての床暖房マット1A]
第7図は第2の実施の形態に係る床暖房マット1Aの平面図、第8図はこの床暖房マット1Aの均熱シートを省略した平面図である。
【0161】
この床暖房マット1Aにおいても、複数枚の樹脂ボード11〜40と、該樹脂ボード11〜40間に配設された小根太2及び短小根太2’と、該樹脂ボード11〜40同士を連結した連結部41とにより、該床暖房マット1Aの基板が構成されている。この樹脂ボード11〜40の配置は第1〜6図の床暖房マット1と同様である。樹脂ボード17,18にはそれぞれ6列の配管配設用の溝3が延設され、樹脂ボード11〜16,19〜40にはそれぞれ4列の配管配設用の溝3が延設されている。この床暖房マット1Aでも、その手前側の左右方向の中間付近に配置された樹脂ボード17にヘッダ設置用スペース42が設けられており、このヘッダ設置用スペース42に6回路用ヘッダ5が設置され、このヘッダ5に計6本の温水配管4が接続されている。
【0162】
この床暖房マット1Aにおいては、第7図に示すように、その基板は、該樹脂ボード17,18からなる第1エリアEと、この第1エリアEの左側の樹脂ボード13〜16からなる第2エリアFと、この第1エリアEの右側の樹脂ボード19〜23からなる第3エリアGと、床暖房マット1Aの奥側の左右方向の中間付近から左端までの樹脂ボード25〜32並びに第2エリアFの左側の樹脂ボード11,12からなる第4エリアHと、該第3エリアG及び第4エリアHの右側の樹脂ボード24,25,33〜40からなる第5エリアIとに区画されている。
【0163】
該第1エリアEは、好ましくは床暖房マット1Aの上面全体の5〜20%、特に好ましくは9〜12%を占め、第2及び第3エリアF,Gは、それぞれ、好ましくは床暖房マット1Aの上面全体の5〜15%、特に好ましくは9〜12%を占め、第4及び第5エリアH,Iは、それぞれ、好ましくは床暖房マット1Aの上面全体の20〜45%、特に好ましくは28〜37%を占めている。
【0164】
この床暖房マット1Aにあっては、後述のように温水循環回路が2回路形成される第4及び第5エリアH,Iと、温水循環回路が1回路のみ形成される第2及び第3エリアF,Gとでは、圧力損失の差が1.5〜2.5倍程度となるので、該第2及び第3エリアF,Gの面積を第4及び第5エリアH,Iの面積の3〜5倍(圧力損失の差の逆数倍)程度としている。これにより、第2〜第5エリアF〜Iからの放熱量が略均等となり、該第2〜第5エリアF〜I間で温度ムラが生じることが防止ないし抑制される。
【0165】
第2及び第3エリアF,G同士並びに第4及び第5エリアH,I同士の面積の差は、それぞれ、好ましくは0〜1.2m、特に好ましくは0〜0.4m程度となっている。
【0166】
この床暖房マット1Aと床暖房マット1とにおける各樹脂ボード11〜40並びに小根太2及び短小根太2’の構成や配置の相違点は次の通りである。
【0167】
床暖房マット1Aにおいては、樹脂ボード11,12の奥側の端部及びこれらを連結する連結部41が板状ピースjにより構成されている。この板状ピースjは、樹脂ボード11の奥側の端部において、各溝3が突き合わせ辺Tに臨むように延設されている。樹脂ボード12の奥側の端部のうち、この板状ピースjと反対側の部分は、板状ピースmによって構成されている。
【0168】
樹脂ボード12の手前側の端部は、板状ピースlによって構成されている。即ち、樹脂ボード11から樹脂ボード12に引き回された各温水配管4は、この樹脂ボード12の手前側の端辺付近で折り返して樹脂ボード11に戻るように引き回されている。
【0169】
樹脂ボード11,12間の小根太2は、各樹脂ボード11,12と略同長さとなっており、その両端を各樹脂ボード11,12の長手方向の両端辺に揃えて配設されている。
【0170】
樹脂ボード13の手前側の端部は、板状ピースkによって構成されている。即ち、樹脂ボード14から樹脂ボード13に引き回された各温水配管4は、この樹脂ボード13の手前側の端辺付近で折り返して樹脂ボード14に戻るように引き回されている。
【0171】
樹脂ボード16,17の奥側の端部及びこれらを連結した連結部41は、この床暖房マット1A専用の板状ピースuによって構成されている。この板状ピースuのうち樹脂ボード17の奥側の端部を構成する部分には、6列の溝3が設けられている。そのうち1列目及び2列目の溝3は、連結部41を通って樹脂ボード16に入り、それぞれ該樹脂ボード16の4列目及び3列目の溝3に連なっており、3列目から6列目までの溝3は、樹脂ボード17の奥側において、各々の端部が突き合わせ辺Tに臨むように配設されている。
【0172】
この板状ピースuのうち樹脂ボード16の奥側の端部を構成する部分には、該樹脂ボード16の1列目の溝3に連なる溝3が形成されている。この溝3は、連結部41を通って樹脂ボード17に入り込んだ後、該樹脂ボード17の奥側の端辺近傍で折り返して再び樹脂ボード16に戻り、該樹脂ボード16の2列目の溝3に連なっている。
【0173】
樹脂ボード18,19の奥側の端部及びこれらを連結した連結部41も、この床暖房マット1A専用の板状ピースvによって構成されている。この板状ピースvのうち樹脂ボード18の奥側の端部を構成する部分には、6列の溝3が設けられている。そのうち1列目から4列目までの溝3は、樹脂ボード18の奥側において、各々の端部が突き合わせ辺Tに臨むように延設されており、5列目及び6列目の溝3は、連結部41を通って樹脂ボード19に入り、それぞれ該樹脂ボード19の2列目及び1列目の溝3に連なっている。
【0174】
この板状ピースvのうち樹脂ボード19の奥側の端部を構成する部分には、該樹脂ボード19の3列目の溝3に連なる溝3が形成されている。この溝3は、連結部41を通って樹脂ボード18に入り込んだ後、該樹脂ボード18の奥側の端辺近傍で折り返して再び樹脂ボード19に戻り、該樹脂ボード19の4列目の溝3に連なっている。
【0175】
樹脂ボード23の奥側の端部は、板状ピースkによって構成されている。即ち、樹脂ボード22から樹脂ボード23に引き回された各温水配管4は、この樹脂ボード23の奥側の端辺付近で折り返して樹脂ボード22に戻るように引き回されている。
【0176】
樹脂ボード23,24間の小根太2は、各樹脂ボード23,24と略同長さとなっており、その両端を各樹脂ボード23,24の長手方向の両端辺に揃えて配設されている。
【0177】
樹脂ボード24の奥側の端部は、板状ピースlによって構成されている。即ち、樹脂ボード25から樹脂ボード24に引き回された各温水配管4は、この樹脂ボード24の奥側の端辺付近で折り返して樹脂ボード25に戻るように引き回されている。
【0178】
樹脂ボード26の手前側の端部は、板状ピースoによって構成されている。即ち、樹脂ボード26の各溝3は、該樹脂ボード26の手前側において、各々の端部が突き合わせ辺Tに臨むように延設されている。これにより、床暖房マット1Aを展開した状態においては、樹脂ボード11の奥側の端辺に臨んだ各溝3の端部と樹脂ボード26の手前側の端辺に臨んだ各溝3の端部とが向かい合い、樹脂ボード11から樹脂ボード26へ各溝3が連続して延在したものとなる。
【0179】
樹脂ボード27,28間の小根太2は、各樹脂ボード27,28よりも長さが短いものとなっており、その奥側の端部を各樹脂ボード27,28の奥側の端辺に揃えて配置されている。この小根太2よりも手前側には、各樹脂ボード27,28の手前側の端部同士を連結した連結部41が形成されている。
【0180】
この樹脂ボード27,28の手前側の端部及びこれらを連結した連結部41が板状ピースfによって構成されている。
【0181】
樹脂ボード32,33間の小根太2は、各樹脂ボード32,33と略同長さとなっており、その両端を各樹脂ボード32,33の長手方向の両端辺に揃えて配設されている。
【0182】
樹脂ボード32の手前側の端部は、板状ピースoによって構成されている。即ち、樹脂ボード32の各溝3は、該樹脂ボード32の手前側において、各々の端部が突き合わせ辺Tに臨むように延設されている。これにより、床暖房マット1Aを展開した状態においては、樹脂ボード17の奥側の端辺に臨んだ該樹脂ボード17の3列目から6列目までの各溝3の端部と、樹脂ボード32の手前側の端辺に臨んだ該樹脂ボード32の1列目から4列目までの各溝3の端部とがそれぞれ向かい合い、樹脂ボード17から樹脂ボード32へこれらの溝3が連続して延在したものとなる。
【0183】
樹脂ボード33の手前側の端部も、板状ピースoによって構成されている。即ち、樹脂ボード33の各溝3も、該樹脂ボード33の手前側において、各々の端部が突き合わせ辺Tに臨むように延設されている。これにより、床暖房マット1Aを展開した状態においては、樹脂ボード18の奥側の端辺に臨んだ該樹脂ボード18の1列目から4列目までの各溝3の端部と、樹脂ボード33の手前側の端辺に臨んだ該樹脂ボード33の1列目から4列目までの各溝3の端部とがそれぞれ向かい合い、樹脂ボード18から樹脂ボード33へこれらの溝3が連続して延在したものとなる。
【0184】
これにより、床暖房マット1Aの上面には、全体として、ヘッダ設置用スペース42から第1エリアEを通って第2エリアFに入り、該第2エリアFを周回した後、再び第1エリアEを通ってヘッダ設置用スペース42まで戻るように連続した1条の溝3と、ヘッダ設置用スペース42から第1エリアEを通って第3エリアGに入り、該第3エリアGを周回した後、再び第1エリアEを通ってヘッダ設置用スペース42まで戻るように連続した1条の溝3と、ヘッダ設置用スペース42から第1エリアEを通って第4エリアHに入り、該第4エリアHを周回した後、再び第1エリアEを通ってヘッダ設置用スペース42まで戻るように連続した2条の溝3と、ヘッダ設置用スペース42から第1エリアEを通って第5エリアIに入り、該第5エリアIを周回した後、再び第1エリアEを通ってヘッダ設置用スペース42まで戻るように連続した2条の溝3とが形成されている。
【0185】
この床暖房マット1Aにあっては、これらの溝3に沿って、前述の6本の温水配管4のうち1本が第1エリアEを通って第2エリアFに引き回され、別の1本が第1エリアEを通って第3エリアGに引き回され、さらに別の2本が第1エリアEを通って第4エリアHに引き回され、残りの2本が第1エリアEを通って第5エリアIに引き回されている。即ち、この実施の形態では、第2及び第3エリアF,Gにそれぞれ1回路の温水循環回路が形成され、第4及び第5エリアH,Iにそれぞれ2回路の温水循環回路が形成されている。
【0186】
この床暖房マット1Aのその他の構成は第1〜6図の床暖房マット1と同様であり、第7,8図において第1〜6図と同一符号は同一部分を示している。
【0187】
このように構成された床暖房マット1Aの作用効果は次の通りである。
【0188】
この床暖房マット1Aにあっても、6回路用ヘッダ5が用いられており、このヘッダ5に接続された6本の温水配管4により6回路の温水循環回路が形成されている。そのため、床暖房マット1Aを大面積としても、各温水配管4における圧力損失を小さくすることができる。
【0189】
この床暖房マット1Aは、ヘッダ設置用スペース42及びその近傍部を含む第1エリアEと、該第1エリアEの左側の第2エリアFと、該第1エリアEの右側の第3エリアGと、該第1エリアEよりも奥側であって、且つ該床暖房マット1Aの左右方向の中間付近よりも左側の第4エリアHと、該第3エリアG及び第4エリアHよりも右側の第5エリアIとに区画されており、該第2及び第3エリアF,Gにおいては、それぞれ温水循環回路が1回路形成され、第4及び第5エリアH,Iにおいては、それぞれ温水循環回路が2回路形成されている。これにより、この床暖房マット1Aにあっても、第2〜第5エリアF〜I用の樹脂ボード11〜16,19〜40を構成する板状ピースa〜oとしては、一般的な規格品の床暖房マットを構成する板状ピースと共通のものを用いることができる。
【0190】
この床暖房マット1Aにおいても、第1エリアEには6本の温水配管4が引き回されるので、この第1エリアE用の樹脂ボード17,18を構成する板状ピースp,q,u,vとして専用品を用いる必要がある。しかしながら、この床暖房マット1Aにあっても、床暖房マット1Aの全体の80〜95%の大部分を第2〜第5エリアF〜Iが占め、第1エリアEは床暖房マット1Aの全体の5〜20%程度なので、この床暖房マット1Aの大部分を規格品の床暖房マットの板状ピースa〜oにて構成することができ、専用の板状ピースp,q,u,vは少なくて済む。
【0191】
即ち、この床暖房マット1Aにおいては、第1エリアE専用の板状ピースp,q,u,vは全部で4種類であり、これらを成形するための金型を新たに4個製作すれば済むので、床暖房マット1Aの製造コストを低く抑えることが可能である。
【0192】
この床暖房マット1Aにおいては、第2及び第3エリアF,Gが同程度の大きさとなっていると共に、第4及び第5エリアH,Iが同程度の大きさとなっているので、該第2及び第3エリアF,G同士の間及び第4及び第5エリアH,I同士の間で温度ムラが生じることが防止ないし抑制される。また、この実施の形態では、第2及び第3エリアF,Gの大きさは、第4及び第5エリアH,Iの大きさの3〜5倍(第2及び第3エリアF,Gにおける圧力損失と第4及び第5エリアH,Iにおける圧力損失との差の逆数倍)程度となっているので、該第2及び第3エリアF,Gと第4及び第5エリアH,Iとの間の温度ムラも防止ないし抑制される。
【0193】
この実施の形態でも、各樹脂ボード11〜16,19〜40上にそれぞれ温水配管4が4列延在する第2〜第5エリアF〜Iにおいては、各溝3の内面から各樹脂ボード11〜16,19〜40の上面にかけて延在する均熱板7が装着されている。これにより、各樹脂ボード17,18上にそれぞれ温水配管4が6列延在する第1エリアEにおける放熱量と、これらの第2〜第5エリアF〜Iにおける放熱量とも略均等となっている。
【0194】
[材質等]
上記の床暖房マット1,1Aの各部材の材質の一例として次のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0195】
床暖房マットの基板を構成する樹脂ボード(板状ピース)としては、例えば発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタン等の発泡合成樹脂を用いることができる。発泡合成樹脂としては、断熱性の点から、内部の気泡が独立気泡となっているものが好ましい。この樹脂ボードの代わりに木材等にて基板を構成することもできる。
【0196】
小根太及び短小根太としては、木材や、釘打ち可能な合成木材又は合成樹脂あるいは合成樹脂発泡体等が好ましい。図示は省略するが、小根太本体の上下両面に補強板を貼り付けた構成であってもよい。
【0197】
均熱シート及び均熱板としては、アルミ又は銅等の金属箔が好ましい。
【0198】
均熱シートの表面にポリエチレンテレフタレート等のフィルムをラミネートすることにより、床暖房マットの梱包時や運搬時等に均熱シートの破損を防止することができる。なお、このフィルムの材質はポリエチレンテレフタレート以外であってもよい。
【0199】
温水配管としては、可撓性のポリエチレン等の合成樹脂チューブや銅パイプが例示される。
【0200】
なお、上記の実施の形態は、いずれも本発明の一例を示すものであり、本発明は図示の構成に限定されない。
【0201】
本発明の温調マットの基板を構成する樹脂ボードの枚数に特に制限はなく、上記以外の枚数の樹脂ボードを用いて温調マットの基板を構成してもよい。上記の実施の形態では、床暖房マット1,1Aは複数の樹脂ボードを配列してなるものであるが、全体が1枚の樹脂ボードにより構造されてもよい。上記の実施の形態では、樹脂ボード同士の突き合わせ辺に沿って温調マットを折り畳むようにしているが、これ以外の箇所、例えば樹脂ボードと小根太との突き合わせ辺等に沿って温調マットを折り畳むように構成してもよい。
【0202】
上記の実施の形態は、床暖房マットに関するものであるが、本発明の温調マットは、壁や天井等に配置されてもよい。また、水以外のオイル、不凍液等の熱媒体を流通させてもよい。冷媒を流通させて冷房に使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0203】
【図1】第1の実施の形態に係る床暖房マット1の平面図である。
【図2】床暖房マット1の均熱シートを省略した平面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図4と同様部分の分解断面図である。
【図6】床暖房マット1のヘッダ付近の平面図である。
【図7】第2の実施の形態に係る床暖房マット1Aの平面図である。
【図8】床暖房マット1Aの均熱シートを省略した平面図である。
【図9】従来例に係る温調マットの平面図である。
【符号の説明】
【0204】
1,1A 床暖房マット
2 小根太
3 配管配設用溝
4 温水配管
5 6回路用ヘッダ
5a 往管接続口
5b 戻り管接続口
5c 往き側温水配管接続口
5d 戻り側温水配管接続口
6 均熱シート
7 均熱板
7a U字部
7b フランジ部
11〜40 樹脂ボード
41 連結部
42 ヘッダ設置用スペース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板面に、ヘッダ設置用スペースと、両端が該ヘッダ設置用スペースに連通した配管配設用の溝とが設けられた略長方形状の基板と、
該ヘッダ設置用スペースに設置された、往き側配管接続口及び戻り側配管接続口を有するヘッダと、
該溝内に引き回されると共に、両端が該ヘッダの往き側配管接続口及び戻り側配管接続口に接続されており、これにより熱媒体循環回路を形成した温調配管と
を備えた温調マットにおいて、
該基板の長辺方向を左右方向とし、短辺方向の一端側を手前側とし、短辺方向の他端側を奥側とした場合において、
該ヘッダ設置用スペースは、該基板の左右方向の中間付近において、手前側の前記長辺に臨むように配置されており、
該基板の板面は、
該ヘッダ設置用スペース及びその近傍部を含む第1エリアと、
該第1エリアよりも奥側の第2エリアと、
該第1エリアの左側の第3エリアと、
該第1エリアの右側の第4エリアと
に区画されており、
該第2〜第4エリアの合計の面積は、該基板の板面の全体の面積の80〜95%であり、
該第1エリアにおいては、その単位面積(m)当り該温調配管が21〜33m延在するように該溝が延設されており、
該第2〜第4エリアにそれぞれ1個又は2個の前記熱媒体循環回路が形成されており、
該第2エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第2エリアに延設されており、
該第3エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第3エリアに延設されており、
該第4エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第4エリアに延設されていることを特徴とする温調マット。
【請求項2】
請求項1において、前記ヘッダは、往き側配管接続口及び戻り側配管接続口をそれぞれ6個有する6回路用ヘッダであり、
前記基板の板面に6条の前記溝が延設されており、
前記温調マットは、6本の前記温調配管を備えており、各温調配管は、各溝内にそれぞれ引き回され、両端が該ヘッダの各往き側配管接続口及び戻り側配管接続口にそれぞれ接続されており、
前記第2〜第4エリアの面積は、それぞれ、前記基板の板面の全体の面積の20〜40%であり、
6条の前記溝のうち2条は前記第1エリアを通って該第2エリアに延設され、
別の2条は該第1エリアを通って該第3エリアに延設され、
残りの2条は該第1エリアを通って該第4エリアに延設されていることを特徴とする温調マット。
【請求項3】
請求項2において、前記第2エリアの左端及び右端は、それぞれ前記基板の左辺及び右辺から離隔しており、
前記第1エリアの左端と該基板の左辺との間及び該第2エリアの左端と該基板の左辺との間が前記第3エリアとなっており、
該第1エリアの右端と該基板の右辺との間及び該第2エリアの右端と該基板の右辺との間が前記第4エリアとなっていることを特徴とする温調マット。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項において、前記第2〜第4エリアにおいては、その単位面積(m)当り前記温調配管が合計10〜15m延在していることを特徴とする温調マット。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、前記基板に、左右方向に間隔をおいて複数本の小根太が配設されており、
各小根太の配列ピッチは実質的に303mmであり、
各溝は、各小根太間においては、主として各小根太と略平行方向に延在しており、
前記第2〜第4エリアにおいては、各小根太間に60〜80mmの配列ピッチにて前記溝が4条延在しており、
前記第1エリアにおいては、各小根太間に25〜55mmの配列ピッチにて前記溝が6条延在していることを特徴とする温調マット。
【請求項6】
板面に、ヘッダ設置用スペースと、両端が該ヘッダ設置用スペースに連通した配管配設用の溝とが設けられた略長方形状の基板と、
該ヘッダ設置用スペースに設置された、往き側配管接続口及び戻り側配管接続口を有するヘッダと、
該溝内に引き回されると共に、両端が該ヘッダの往き側配管接続口及び戻り側配管接続口に接続されており、これにより熱媒体循環回路を形成した温調配管と
を備えた温調マットにおいて、
該基板の長辺方向を左右方向とし、短辺方向の一端側を手前側とし、短辺方向の他端側を奥側とした場合において、
該ヘッダ設置用スペースは、該基板の左右方向の中間付近において、手前側の前記長辺に臨むように配置されており、
該基板の板面は、
該ヘッダ設置用スペース及びその近傍部を含む第1エリアと、
該第1エリアの左側の第2エリアと、
該第1エリアの右側の第3エリアと、
該第1エリアよりも奥側であって、且つ該基板の左右方向の中間付近よりも左側の第4エリアと、
該第1エリアよりも奥側であって、且つ該第4エリアよりも右側の第5エリアと
に区画されており、
該第2〜第5エリアの合計の面積は、該基板の板面の全体の面積の80〜95%であり、
該第1エリアにおいては、その単位面積(m)当り該温調配管が21〜33m延在するように該溝が延設されており、
該第2〜第5エリアにそれぞれ1個又は2個の前記熱媒体循環回路が形成されており、
該第2エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第2エリアに延設されており、
該第3エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第3エリアに延設されており、
該第4エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第4エリアに延設されており、
該第5エリアに熱媒体循環回路を形成した前記溝は、該第1エリアを通って第5エリアに延設されていることを特徴とする温調マット。
【請求項7】
請求項6において、前記ヘッダは、往き側配管接続口及び戻り側配管接続口をそれぞれ6個有する6回路用ヘッダであり、
前記基板の板面に6条の前記溝が延設されており、
前記温調マットは、6本の前記温調配管を備えており、各温調配管は、各溝内にそれぞれ引き回され、両端が該ヘッダの各往き側配管接続口及び戻り側配管接続口にそれぞれ接続されており、
前記該第2及び第3エリアの面積は、それぞれ、前記基板の板面の全体の面積の5〜15%であり、
前記第4及び第5エリアの面積は、それぞれ、該基板の板面の全体の面積の20〜45%であり、
6条の前記溝のうち1条は前記第1エリアを通って該第2エリアに延設され、
別の1条は該第1エリアを通って該第3エリアに延設され、
さらに別の2条は該第1エリアを通って該第4エリアに延設され、
残りの2条は該第1エリアを通って該第5エリアに延設されていることを特徴とする温調マット。
【請求項8】
請求項7において、前記第2エリアの左端は前記基板の左辺から離隔しており、
前記第3エリアの右端は該基板の右辺から離隔しており、
該第1エリアよりも奥側であって該基板の左右方向の中間付近から該基板の左辺までの間及び該第2エリアの左端と該基板の左辺との間が前記第4エリアとなっており、
該第1エリアよりも奥側の該第4エリアの右端と該基板の右辺との間及び該第3エリアの右端と該基板の右辺との間が前記第5エリアとなっていることを特徴とする温調マット。
【請求項9】
請求項6ないし8のいずれか1項において、前記第2〜第5エリアにおいては、その単位面積(m)当り前記温調配管が合計10〜15m延在していることを特徴とする温調マット。
【請求項10】
請求項6ないし9のいずれか1項において、前記基板に、左右方向に間隔をおいて複数本の小根太が配設されており、
各小根太の配列ピッチは実質的に303mmであり、
各溝は、各小根太間においては、主として各小根太と略平行方向に延在しており、
前記第2〜第5エリアにおいては、各小根太間に60〜80mmの配列ピッチにて前記溝が4条延在しており、
前記第1エリアにおいては、各小根太間に25〜55mmの配列ピッチにて前記溝が6条延在していることを特徴とする温調マット。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1項において、前記基板の板面の全体の面積が7m以上であることを特徴とする温調マット。
【請求項12】
請求項11において、該基板の板面の全体の面積が7〜15mであることを特徴とする温調マット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−127502(P2010−127502A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−301140(P2008−301140)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000006172)三菱樹脂株式会社 (1,977)
【Fターム(参考)】