測定装置及びパーソナルコンピュータ
【課題】復調器による復調結果の誤り率の測定や復調性能の評価を、BER測定器や変調器等の測定環境を用意することなく実施可能にする。
【解決手段】PC20に、試験用の変調データを変調した変調信号のデータである判定用wavデータを記憶する判定用wav記憶部21aと、試験用の変調データを変調した変調信号に対して外乱を加えた信号のデータである評価用wavデータを記憶する評価用wav記憶部21bと、復調器30に対するデータ入出力を行う入出力部26と、復調器30によるwavデータ(判定用wavデータ又は評価用wavデータ)の復調結果についてBER値を測定する測定処理部23と、判定用wavデータに係るBER値に基づいて復調器30の装置状況を判定する判定処理部24と、評価用wavデータに係るBER値に復調器30の復調性能を評価する評価処理部25と、を備える。
【解決手段】PC20に、試験用の変調データを変調した変調信号のデータである判定用wavデータを記憶する判定用wav記憶部21aと、試験用の変調データを変調した変調信号に対して外乱を加えた信号のデータである評価用wavデータを記憶する評価用wav記憶部21bと、復調器30に対するデータ入出力を行う入出力部26と、復調器30によるwavデータ(判定用wavデータ又は評価用wavデータ)の復調結果についてBER値を測定する測定処理部23と、判定用wavデータに係るBER値に基づいて復調器30の装置状況を判定する判定処理部24と、評価用wavデータに係るBER値に復調器30の復調性能を評価する評価処理部25と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、復調器による復調結果の復調信号について誤り率を測定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、復調器の復調性能としてBER(Bit Error Rate;ビット誤り率
)の測定を行う場合、例えば以下のような処理を行っていた。BER測定器から出力される試験用の変調データ(例えば、PN9段変調データ)を変調器に入力し、変調器による変調処理で得られる変調信号を第1のAMP(AMPlifier)及び第1のATT(ATTenuator)でレベル調整して合成器に入力する。また、ホワイトノイズ発生器から出力されるホワイトノイズをBPF(Band−pass filter)で帯域制限し、第2のAMP及び第2のATTでレベル調整して合成器に入力する。変調信号及びホワイトノイズのレベル調整は、合成器から出力される合成信号をレベル計で測定した結果に基づいて行われる。また、合成器から出力された合成信号にフェージングシミュレータで外乱を付与し、復調器に入力する。復調器による復調処理で得られる復調データをBER測定器に入力し、BER測定を行う。
【0003】
復調器の復調性能を判定する技術に関し、種々の発明が提案されている。
例えば、復調部を有する受信部と復調部の出力信号が供給される誤りビット測定部とを有する無線通信装置であって、復調部は、誤りビット測定用パターン信号を出力し、誤りビット測定部は、復調部から出力される誤りビット測定用パターン信号を記憶する第1のバッファと、第1のバッファに記憶された誤りビット測定用パターン信号の先頭Nビットを初期値とする符号生成部と、符号生成部の出力信号を記憶する第2のバッファと、第1のバッファに記憶されている誤りビット測定用パターン信号と第2のバッファに記憶されているデータをXOR演算するXOR演算部およびXOR演算部の出力をカウントするカウンタ部から構成される無線通信装置が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−295354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、復調器による復調結果の誤り率の測定や復調性能の評価を、BER測定器や変調器等の測定環境を用意することなく実施可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、上記課題を解決するために、以下のような測定装置及びパーソナルコンピュータを提案する。
すなわち、一構成例として、所定の外乱を加えた試験用の変調信号を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記変調信号を復調器へ出力する出力手段と、前記復調器による復調結果の復調信号について誤り率を測定する測定手段と、を備えたことを特徴とする測定装置とする。
【0007】
また、一構成例として、前記測定装置に、前記測定手段により測定された誤り率と予め設定された基準に基づいて、前記復調器の復調性能を評価する評価手段と、前記測定手段により測定された誤り率と前記基準、又は、前記評価手段による評価結果の少なくともいずれか一方を表示出力する表示制御手段と、を更に備える。
【0008】
また、一構成例として、予め想定された複数の外乱毎に、当該外乱を加えた試験用の変調信号を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記外乱毎の変調信号を復調器へ出力する出力手段と、前記復調器による変調結果の復調信号について前記外乱毎の誤り率を測定する測定手段と、前記測定手段により測定された前記外乱毎の誤り率と前記外乱毎に予め設定された基準に基づいて、前記復調器の復調性能を評価する評価手段と、を備えたことを特徴とするパーソナルコンピュータとする。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、所定の外乱を加えた試験用の変調信号を予め用意しているので、復調器による復調結果の誤り率の測定や復調性能の評価を、BER測定器や変調器等の測定環境を用意することなく実施可能となる。また、各復調器に対して試験用の変調信号として同じものを与えることができるので、各復調器の評価などを共通の条件の下で実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】無線システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る復調性能評価システムの構成例を示す図である。
【図3】判定モードに係る測定画面を例示する図である。
【図4】評価モードに係る測定画面(評価項目として静特性が選択された場合)を例示する図である。
【図5】測定結果の保存例を示す図である。
【図6】評価モードに係る測定画面(評価項目として動特性が選択された場合)を例示する図である。
【図7】評価モードに係る測定画面(評価項目としてAFCが選択された場合)を例示する図である。
【図8】評価項目として静特性が選択された場合の良判定範囲を定めたデータを例示する図である。
【図9】評価項目として動特性が選択された場合の良判定範囲を定めたデータを例示する図である。
【図10】評価項目としてAFCが選択された場合の良判定範囲を定めたデータを例示する図である。
【図11】選択可能な変調方式の一覧を例示する図である。
【図12】選択可能な誤り訂正方式の一覧を例示する図である。
【図13】評価項目として静特性が選択された場合に用いる評価用wavデータを例示する図である。
【図14】評価項目として動特性が選択された場合に用いる評価用wavデータを例示する図である。
【図15】評価項目としてAFCが選択された場合に用いる評価用wavデータを例示する図である。
【図16】測定方式及び評価項目の各組み合わせについてBER測定を行う場合の処理フローを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1には、無線システムの構成例を示してある。
本例の無線システムでは、データ通信に係るPC(パーソナルコンピュータ)11や音声通信に係るヘッドセット12から出力される通信データを、変調器13により変調信号に変調して送信機14により無線送信する。また、受信機15により無線受信された変調信号を、復調器16により復調してPC17によりデータ出力し、或いはヘッドセット18により音声出力する。なお、図1の例では、変調機能を備えた変調器13と、復調機能を備えた復調器16とを用いているが、変調機能及び復調機能を一体に備えた変復調器を用いてもよい。
【0012】
図2には、本発明の一実施形態に係る復調性能評価システムの構成例を示してある。
本例の復調性能評価システムは、本発明に係る測定装置として動作するPC20と、測定対象となる復調器30とを備え、復調器30の復調性能の評価などをPC20により実施するものであり、その実施の度にBER測定器や変調器等の測定環境を用意する必要性を無くして、従来方式に比べて簡易に復調性能の評価などを行えるようにしている。
【0013】
本例のPC20は、試験用の変調信号のデータであるwavデータを記憶するメモリ21、各種処理を制御する処理制御部22、復調器30に対するデータ入出力を行う入出力部26、各種情報を表示するモニタ28、モニタ28の表示内容を制御する表示制御部27などの機能部を備えている。
また、処理制御部22は、復調器30によるwavデータの復調結果について誤り率を測定する測定処理部23、測定結果の誤り率に基づいて復調器30の装置状況を判定する判定処理部24、測定結果の誤り率に基づいて復調器30の復調性能を評価する評価処理部25、を有する。
本例では、誤り率としてBERを用いるが、他の形式の誤り率を用いてもよい。
【0014】
本例のPC20では、本発明に係る測定装置としてコンピュータを動作させるためのプログラムの一例であるBER測定ソフトウェアを、HDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置から読み出してRAM(Random Access Memory)に展開し、これをCPUにより実行することで、本発明に係る測定装置の各機能をPC20上に実現させている。
なお、本発明に係る測定装置は、このようなソフトウェア構成により実現するのではなく、各機能を専用のハードウェアモジュールにより実現するようにしてもよい。
また、本例のように、1台の装置(PC20)に本発明に係る測定装置の各機能を設けるのではなく、複数台の装置に分散するようにしてもよく、例えば、wavデータを記憶するデータサーバを別途用意し、当該データサーバからwavデータを読み出すようにしてもよい。
【0015】
本例のPC20(測定装置)は、復調器30の装置状況を判定する判定モードと、復調器30の復調性能を評価する評価モードとを有しており、それぞれのモードでは異なるwavデータを用いる。
判定モードで用いる判定用wavデータは、試験用の変調データ(本例では、PN9段変調データ)を変調した変調信号のデータであり、メモリ21の判定用wav記憶部21aに記憶される。
評価モードで用いる評価用wavデータは、試験用の変調データを変調した変調信号に対して外乱を加えた信号のデータであり、メモリ21の評価用wav記憶部21bに記憶される。
【0016】
ここで、評価用wavデータは、BER測定器や変調器等の測定環境を用いて事前に生成しておいたものである。すなわち、例えば、BER測定器から出力される試験用の変調データ(例えば、PN9段変調データ)を変調器に入力し、変調器による変調処理で得られる変調信号を第1のAMP及び第1のATTでレベル調整して合成器に入力する。また、ホワイトノイズ発生器から出力されるホワイトノイズをBPFで帯域制限し、第2のAMP及び第2のATTでレベル調整して合成器に入力する。なお、変調信号及びホワイトノイズのレベル調整は、合成器から出力される合成信号をレベル計で測定した結果に基づいて行われる。そして、合成器から出力された合成信号にフェージングシミュレータで外乱を付与した結果のデータを取得して、評価用wavデータとして記録する。
【0017】
本例では、測定方式及び評価項目の組み合わせ毎に、S/N比(Signal to Noise ratio)を異ならせた複数の評価用wavデータを用意している。
測定方式としては、図11に例示するような変調方式と、図12に例示するような誤り訂正方式との組み合わせが用いられる。
評価項目としては、例えば、静特性、動特性、AFC(Auto Frequency Control)などが挙げられる。
なお、評価項目が動特性の場合には、ドップラシフト量及び遅延量の組み合わせ毎に、S/N比を異ならせた複数の評価用wavデータが用意される。また、評価項目がAFCの場合には、周波数ずれ幅毎に、S/N比を異ならせた複数の評価用wavデータが用意される。
【0018】
本例のPC20(測定装置)は、処理制御部22による制御の下、以下のような動作を行う。なお、本例のPC20は、復調器30とのデータ通信を入出力部26により行い、モニタ28における表示出力を表示制御部27により行っており、以下の説明では、これらの処理について適宜省略する。
【0019】
PC20は、復調器30がケーブル等で接続された状態で測定者(PC20の利用者)から受け付けた指示(或いは復調器30の接続の検出)に応じて、当該接続された復調器30へBER測定装置接続通知を送信して、判定モードの開始を準備する。
復調器30は、PC20からBER測定装置接続通知を受信すると、その応答として、自己の装置名をPC20へ送信する。装置名は、数値等(例えば製品番号)で予め定義されており、復調器30のメモリ内に保持されている。なお、復調器30は、BER測定装置接続通知の応答として装置名を送信すると共に、自己が対応可能な測定方式をPC20へ送信するようにしてもよい。
【0020】
PC20は、復調器30から装置名を受信すると、当該装置名をモニタ28に表示出力して判定モードの開始指示を待ち、測定者から判定モードの開始指示を受け付けたことに応じて、判定モードを開始する。
PC20は、判定モードを開始すると、復調器30へ測定開始及び測定方式(変調方式及び誤り訂正方式)を通知し、測定方式毎にメモリ21の判定用wav記憶部21aに予め保持していた判定用wavデータを復調器30へ送信(出力)する。なお、復調器30から当該復調器30が対応可能な測定方式が送信された場合には、その中から測定方式を選択して測定方式の通知と該当する判定用wavデータの送信(出力)を行う。
【0021】
復調器30は、PC20から測定開始及び測定方式の通知と判定用wavデータを受信すると、当該測定方式に応じた復調処理を判定用wavデータに対して施し、復調結果として得られる復調信号をPC20へ送信(出力)する。
PC20は、復調器30から受信した復調信号についてのBER値を測定処理部23により測定し、当該BER値に基づいて復調器30の装置状況を判定処理部24により判定する。判定処理部24では、測定されたBER値を参照してエラーフリー(エラー無し)か否かを調べ、エラーフリーの場合には装置状況を“良”と判定する一方、エラーフリーでない場合(エラー発生時の場合)には装置状況を“不良”と判定する。
【0022】
PC20は、判定処理部24による判定結果をモニタ28に表示出力して評価モードの開始指示を待ち、測定者から評価モードの開始指示を受け付けたことに応じて、判定モードを開始する。なお、評価モードの開始(移行)指示の受け付けは、装置状況が“良”である場合にのみ許容される。
PC20は、評価モードを開始すると、復調器30へ測定開始及び測定方式(変調方式及び誤り訂正方式)を通知し、測定方式及び評価項目毎にメモリ21の評価用wav記憶部21bに予め保持していた評価用wavデータを復調器30へ送信(出力)する。なお、復調器30から当該復調器30が対応可能な測定方式が送信された場合には、その中から測定方式を選択して測定方式及び評価項目の通知と該当する評価用wavデータの送信(出力)を行う。
【0023】
復調器30は、PC20から測定開始及び測定方式の通知と評価用wavデータを受信すると、当該測定方式に応じた復調処理を評価用wavデータに対して施し、復調結果として得られる復調信号をPC20へ送信(出力)する。
PC20は、復調器30から受信した復調信号についてのBER値を測定処理部23により測定し、当該BER値に基づいて復調器30の復調性能を評価処理部25により評価する。評価処理部25では、測定されたBER値と予め基準として設定された良判定範囲(復調性能を“良”と判定するBER値の範囲)とを比較し、BER値が良判定範囲の範囲内であれば復調性能を“良”と評価し、BER値が良判定範囲の範囲外であれば復調性能を“不良”と評価する。
PC20は、評価処理部25による評価結果をモニタ28に表示出力する。
【0024】
上述した一連の動作においてPC20のモニタ28に表示出力される画面について説明する。
図3には、判定モードに係る測定画面40を例示してあり、図4には、評価モードに係る測定画面50を例示してある。
【0025】
本例の測定画面40は、測定者からの指示(或いは復調器30の接続の検出)に応じてモニタ28に表示される画面であり、装置名表示部41、判定開始指示部42、装置状況表示部43、評価開始指示部44を有する。
装置名表示部41は、復調器30から受信した装置名を表示する表示部である。
判定開始指示部42は、判定モードの開始指示を測定者から受け付ける操作部であり、装置名表示部41による装置名の表示後に操作可能となる。
装置状況表示部43は、判定処理部24による判定結果(復調器30の装置状況)を表示する表示部であり、“良”又は“不良”が表示される。
評価開始指示部44は、評価モードの開始指示を測定者から受け付ける操作部であり、装置状況表示部43による装置状況の表示後に操作可能となる。
【0026】
本例の測定画面50は、測定画面40の評価開始指示部44が押下されたことに応じてモニタ28に表示される画面であり、装置名表示部51、測定方式・評価項目選択部52、測定開始指示部53、測定結果表示部54、測定結果グラフ表示部55、復調性能表示部56、印刷指示部57、保存指示部58を有する。
【0027】
装置名表示部51は、復調器30から受信した装置名を表示する表示部である。
測定方式・評価項目選択部52は、測定方式及び評価項目の選択を測定者から受け付ける操作部である。本例の測定方式・評価項目選択部52は、測定方式(変調方式及び誤り訂正方式)の選択を受け付ける変調方式選択部52a及び誤り訂正方式選択部52bと、評価項目の選択を受け付ける評価項目選択部52cとにより構成されている。
【0028】
本例の変調方式選択部52aは、図11に例示する変調方式一覧の中から変調方式の選択を受け付ける。図11には、選択可能な変調方式として、FSK、ASK、GMSK、SPM、BPSK、QPSK、8PSK、16QAM、32QAM、64QAM、FDM、OFDMを示してある。
本例の誤り訂正方式選択部52bは、図12に例示する誤り訂正方式一覧の中から誤り訂正方式の選択を受け付ける。図12には、選択可能な誤り訂正方式として、ハミング符号、BCH符号、CRC符号、Golay符号、リードソロモン符号、ファイア符号、LDPC符号、ワイナー・アッシュ符号、畳込み符号とビタビ復号、畳込み符号と逐次復号、畳込み符号と閾値復号、自己直交復号、ハーゲルバーガー復号、岩垂符号、ターボ符号、積符号、BICM IDを示してある。
本例の評価項目選択部52cは、静特性、動特性、AFCの中から評価項目の選択を受け付ける。
【0029】
測定開始指示部53は、測定方式・評価項目選択部52により選択された測定方式及び評価項目に関するBER測定の開始指示を測定者から受け付ける操作部である。
測定結果表示部54は、測定処理部23による測定結果(BER値)を一覧表示する表示部である。本例では、選択された測定方式及び評価項目について、S/N比を0dB〜60dBの範囲で変化させたS/N比毎の評価用wavデータを用いてBER測定を行い、その結果測定されたS/N比毎のBER値を一覧表示している。
測定結果グラフ表示部55は、測定処理部23による測定結果(BER値)を良判定範囲と共にグラフ表示する表示部であり、図4の例では、横軸をS/N比とし、縦軸をBERとした2次元グラフを用いて測定結果のBER値55aと良判定範囲55bとを示してある。
【0030】
ここで、図4の例は、評価項目として静特性が選択された場合のものであり、この場合のBER測定には、測定方式別に用意された図13に例示するような評価用wavデータが用いられる。すなわち、測定方式別に用意されたS/N比毎の評価用wavデータの中から、選択された測定方式におけるS/N比毎の評価用wavデータを特定し、S/N比順に評価用wavデータを切り替えながらBER測定を行う。本例では、静特性の場合の良判定範囲について、図8に例示するように、BER値の上限及び下限をS/N比毎に定めたデータをPC20のメモリ内に予め設定(記憶)しており、当該データを参照して復調性能を判定する。静特性の場合の良判定範囲としては、例えば、理論値と理論値−3dBとの間の範囲が用いられる。
【0031】
復調性能表示部56は、評価処理部25による評価結果(復調器30の復調性能)を表示する表示部であり、“良”又は“不良”が表示される。本例では、S/N比毎のBER値が全て良判定範囲内である場合に“良”と表示し、いずれかのBER値が良判定範囲外である場合に“不良”と表示する。
【0032】
印刷指示部57は、測定処理部23による測定結果(BER値)等の印刷指示を測定者から受け付ける操作部である。印刷指示がなされた場合には、印刷対象に設定された項目を印刷出力する。印刷する項目としては、例えば、復調器30の装置名、選択された測定方式及び評価項目、測定結果のBER値の一覧やグラフなどが挙げられる。
【0033】
保存指示部58は、測定処理部23による測定結果(BER値)等の保存指示を測定者から受け付ける操作部である。保存指示がなされた場合には、印刷対象に設定された項目を記録したファイル(例えば、CSV(Comma Separated Values)形式のファイル)を作成し、保存用フォルダに格納する。ファイルに記録する項目としては、例えば、復調器30の装置名、選択された測定方式及び評価項目、測定結果のBER値の一覧などが挙げられる。
【0034】
図5には、測定結果の保存例を示してある。
本例のPC20は、測定対象の復調器30について測定方式(変調方式及び誤り訂正方式)毎に1つのCSVファイルを作成して、当該CSVファイルに評価項目毎の測定結果(BER値)を記録している。図5では、変調方式としてBPSKを用いた場合の測定結果を記録したCSVファイルF1、変調方式としてQPSKを用いた場合の測定結果を記録したCSVファイルF2、変調方式として8PSKを用いた場合の測定結果を記録したCSVファイルF3、変調方式として16QAMを用いた場合の測定結果を記録したCSVファイルF4を例示してある。なお、図5の保存例は一例に過ぎず、例えば、測定対象の復調器30について測定方式及び評価項目毎に別ファイルとするようにしてもよい。
【0035】
図6には、評価項目として動特性が選択された場合の測定画面50を例示してある。
動特性について評価する場合にはドップラシフト量及び遅延量の指定が必要となるため、評価項目選択部52cにおいて動特性が選択された場合には、ドップラシフト量(Hz)及び遅延量(ms)の指定を受け付けるドップラシフト・遅延量指定部52dを更に設け、当該ドップラシフト・遅延量指定部52dによりドップラシフト量及び遅延量の指定を受け付けるようにしている。本例では、ドップラシフト量の指定を0Hz〜1000Hzの範囲内で受け付け、遅延量の指定を0ms〜100msの範囲内で受け付けている。
【0036】
評価項目として動特性が選択された場合のBER測定は、測定方式別に用意された図14に例示するような評価用wavデータを用いて行われる。すなわち、測定方式別に用意されたドップラシフト量及び遅延量及びS/N比毎の評価用wavデータの中から、選択された測定方式で且つ指定されたドップラシフト量及び遅延量におけるS/N比毎の評価用wavデータを特定し、S/N比順に評価用wavデータを切り替えながらBER測定を行う。また、動特性の場合の良判定範囲について、図9に例示するように、ドップラシフト量及び遅延量の各組み合わせについてBER値の上限及び下限をS/N比毎に定めたデータをPC20のメモリ内に予め設定(記憶)しており、当該データを参照して復調性能を判定する。
【0037】
図7には、評価項目としてAFCが選択された場合の測定画面50を例示してある。
AFCについて評価する場合には周波数ずれ幅の指定が必要となるため、評価項目選択部52cにおいてAFCが選択された場合には、周波数ずれ幅(Hz)の指定を受け付ける周波数ずれ幅指定部52eを更に設け、当該周波数ずれ幅指定部52eにより周波数ずれ幅の指定を受け付けるようにしている。本例では、周波数ずれ幅の指定を−100Hz〜100Hzの範囲内で受け付けている。
【0038】
評価項目としてAFCが選択された場合のBER測定は、測定方式別に用意された図15に例示するような評価用wavデータを用いて行われる。すなわち、測定方式別に用意された周波数ずれ幅及びS/N比毎の評価用wavデータの中から、選択された測定方式で且つ指定された周波数ずれ幅におけるS/N比毎の評価用wavデータを特定し、S/N比順に評価用wavデータを切り替えながらBER測定を行う。また、AFCの場合の良判定範囲について、図10に例示するように、各周波数ずれ幅についてBER値の上限及び下限をS/N比毎に定めたデータをPC20のメモリ内に予め設定(記憶)しており、当該データを参照して復調性能を判定する。
【0039】
なお、上記の説明で用いた判定モードに係る測定画面50(図4、図6、図7)は一例であり、例えば、測定結果表示部54、測定結果グラフ表示部55、復調性能表示部56の全てを設ける構成に代えてこれら表示部54〜56の1以上を設ける構成や、他の態様によりBER測定の結果や復調性能の判定結果を表示する構成を採用してもよい。
【0040】
また、上記の説明では、測定方式及び評価項目を個別に測定者が選択してBER測定を行っているが、例えば、測定者から測定方式のみ選択を受け付け、当該測定方式について各評価項目のBER測定を自動的に行うようにしてもよい。また、測定者から測定方式及び評価項目などの選択を受け付けず、全ての測定方式及び評価項目の組み合わせについてBER測定を行うようにしてもよく、この場合の処理について図16に例示する処理フローを参照して説明する。
【0041】
PC20は、ケーブル等で接続された復調器30に対してBER測定装置接続通知を送信し(ステップS11)、その応答として装置名を受信するまで待機する(ステップS12)。本例では、復調器30から装置名を受信すると共に、当該復調器30で対応可能な測定方式の通知も受ける(ステップS13)。
PC20は、復調器30から受信した装置名をモニタ28に表示してBER測定の開始指示を測定者から受け付けると、以下の処理を行う。
【0042】
まず、静特性に係るBER測定の開始を復調器30に通知する(ステップS14)。
静特性に係るBER測定では、復調器30から通知された全ての測定方式について、測定方式及びS/N比毎の評価用wavデータを1つずつ復調器30に送信し、その復調結果の復調信号を復調器30から受信してBER値を算出する処理(ステップS15,S16)を、通知された各測定方式及び各S/N比の全ての組み合わせについてBER値が取得されるまで繰り返す(ステップS17)。
【0043】
次に、動特性に係るBER測定の開始を復調器30に通知する(ステップS18)。
動特性に係るBER測定では、復調器30から通知された全ての測定方式について、測定方式及びドップラシフト量及び遅延量及びS/N比毎の評価用wavデータを1つずつ復調器30に送信し、その復調結果の復調信号を復調器30から受信してBER値を算出する処理(ステップS19,S20)を、通知された各測定方式及び各ドップラシフト量及び各遅延量及び各S/N比の全ての組み合わせについてBER値が取得されるまで繰り返す(ステップS21)。
【0044】
次に、AFCに係るBER測定の開始を復調器30に通知する(ステップS22)。
AFCに係るBER測定では、復調器30から通知された全ての測定方式について、測定方式及び周波数ずれ幅及びS/N比毎の評価用wavデータを1つずつ復調器30に送信し、その復調結果の復調信号を復調器30から受信してBER値を算出する処理(ステップS23,S24)を、通知された各測定方式及び各周波数ずれ幅及び各S/N比の全ての組み合わせについてBER値が取得されるまで繰り返す(ステップS25)。
【0045】
静特性、動特性、AFCの全ての評価項目についてBER測定を終えると、復調器30に対してBER測定の終了を通知し(ステップS26)、測定結果をモニタ28に表示出力する(ステップS27)。また、測定結果の印刷を可能な状態とし(例えば、印刷指示部57を操作可能とする)(ステップS28)、測定結果の保存を可能な状態とし(例えば、保存指示部58を操作可能とする)(ステップS29)、処理を終了する(ステップS30)。
【0046】
以上説明したように、本例では、BER測定器や変調器等の測定環境を用いて事前に生成しておいた評価用wavデータを保持しておき、これを測定対象の復調器30に与えて復調させた結果の復調信号からBER値を測定するようにしているため、当該復調器30に係るBER測定や復調性能の評価を、BER測定器等の測定環境を個別に用意することなく実施できる。したがって、復調器30の故障調査やメンテナンス等の作業を簡易に実施可能となる。
また、複数の復調器30についてのBER測定などを行う場合に、それぞれの復調器30に対して評価用wavデータとして同じものを与えることができるので、各復調器30についてのBER測定などを共通の条件の下で実施できる。
また、各評価項目に係るBER測定などを自動的に行うようにすれば、作業効率の更なる向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0047】
11,17:PC(パーソナルコンピュータ)、 12,18:ヘッドセット、 13:変調器、 14:送信機、 15:受信機、 16:復調器、
20:PC、 21:メモリ、 21a:判定用wav記憶部、 21b:評価用wav記憶部、 22:処理制御部、 23:測定処理部、 24:判定処理部、 25:評価処理部、 26:入出力部、 27:表示制御部、 28:モニタ、 30:復調器
【技術分野】
【0001】
本発明は、復調器による復調結果の復調信号について誤り率を測定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、復調器の復調性能としてBER(Bit Error Rate;ビット誤り率
)の測定を行う場合、例えば以下のような処理を行っていた。BER測定器から出力される試験用の変調データ(例えば、PN9段変調データ)を変調器に入力し、変調器による変調処理で得られる変調信号を第1のAMP(AMPlifier)及び第1のATT(ATTenuator)でレベル調整して合成器に入力する。また、ホワイトノイズ発生器から出力されるホワイトノイズをBPF(Band−pass filter)で帯域制限し、第2のAMP及び第2のATTでレベル調整して合成器に入力する。変調信号及びホワイトノイズのレベル調整は、合成器から出力される合成信号をレベル計で測定した結果に基づいて行われる。また、合成器から出力された合成信号にフェージングシミュレータで外乱を付与し、復調器に入力する。復調器による復調処理で得られる復調データをBER測定器に入力し、BER測定を行う。
【0003】
復調器の復調性能を判定する技術に関し、種々の発明が提案されている。
例えば、復調部を有する受信部と復調部の出力信号が供給される誤りビット測定部とを有する無線通信装置であって、復調部は、誤りビット測定用パターン信号を出力し、誤りビット測定部は、復調部から出力される誤りビット測定用パターン信号を記憶する第1のバッファと、第1のバッファに記憶された誤りビット測定用パターン信号の先頭Nビットを初期値とする符号生成部と、符号生成部の出力信号を記憶する第2のバッファと、第1のバッファに記憶されている誤りビット測定用パターン信号と第2のバッファに記憶されているデータをXOR演算するXOR演算部およびXOR演算部の出力をカウントするカウンタ部から構成される無線通信装置が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−295354号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、復調器による復調結果の誤り率の測定や復調性能の評価を、BER測定器や変調器等の測定環境を用意することなく実施可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、上記課題を解決するために、以下のような測定装置及びパーソナルコンピュータを提案する。
すなわち、一構成例として、所定の外乱を加えた試験用の変調信号を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記変調信号を復調器へ出力する出力手段と、前記復調器による復調結果の復調信号について誤り率を測定する測定手段と、を備えたことを特徴とする測定装置とする。
【0007】
また、一構成例として、前記測定装置に、前記測定手段により測定された誤り率と予め設定された基準に基づいて、前記復調器の復調性能を評価する評価手段と、前記測定手段により測定された誤り率と前記基準、又は、前記評価手段による評価結果の少なくともいずれか一方を表示出力する表示制御手段と、を更に備える。
【0008】
また、一構成例として、予め想定された複数の外乱毎に、当該外乱を加えた試験用の変調信号を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記外乱毎の変調信号を復調器へ出力する出力手段と、前記復調器による変調結果の復調信号について前記外乱毎の誤り率を測定する測定手段と、前記測定手段により測定された前記外乱毎の誤り率と前記外乱毎に予め設定された基準に基づいて、前記復調器の復調性能を評価する評価手段と、を備えたことを特徴とするパーソナルコンピュータとする。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、所定の外乱を加えた試験用の変調信号を予め用意しているので、復調器による復調結果の誤り率の測定や復調性能の評価を、BER測定器や変調器等の測定環境を用意することなく実施可能となる。また、各復調器に対して試験用の変調信号として同じものを与えることができるので、各復調器の評価などを共通の条件の下で実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】無線システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る復調性能評価システムの構成例を示す図である。
【図3】判定モードに係る測定画面を例示する図である。
【図4】評価モードに係る測定画面(評価項目として静特性が選択された場合)を例示する図である。
【図5】測定結果の保存例を示す図である。
【図6】評価モードに係る測定画面(評価項目として動特性が選択された場合)を例示する図である。
【図7】評価モードに係る測定画面(評価項目としてAFCが選択された場合)を例示する図である。
【図8】評価項目として静特性が選択された場合の良判定範囲を定めたデータを例示する図である。
【図9】評価項目として動特性が選択された場合の良判定範囲を定めたデータを例示する図である。
【図10】評価項目としてAFCが選択された場合の良判定範囲を定めたデータを例示する図である。
【図11】選択可能な変調方式の一覧を例示する図である。
【図12】選択可能な誤り訂正方式の一覧を例示する図である。
【図13】評価項目として静特性が選択された場合に用いる評価用wavデータを例示する図である。
【図14】評価項目として動特性が選択された場合に用いる評価用wavデータを例示する図である。
【図15】評価項目としてAFCが選択された場合に用いる評価用wavデータを例示する図である。
【図16】測定方式及び評価項目の各組み合わせについてBER測定を行う場合の処理フローを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1には、無線システムの構成例を示してある。
本例の無線システムでは、データ通信に係るPC(パーソナルコンピュータ)11や音声通信に係るヘッドセット12から出力される通信データを、変調器13により変調信号に変調して送信機14により無線送信する。また、受信機15により無線受信された変調信号を、復調器16により復調してPC17によりデータ出力し、或いはヘッドセット18により音声出力する。なお、図1の例では、変調機能を備えた変調器13と、復調機能を備えた復調器16とを用いているが、変調機能及び復調機能を一体に備えた変復調器を用いてもよい。
【0012】
図2には、本発明の一実施形態に係る復調性能評価システムの構成例を示してある。
本例の復調性能評価システムは、本発明に係る測定装置として動作するPC20と、測定対象となる復調器30とを備え、復調器30の復調性能の評価などをPC20により実施するものであり、その実施の度にBER測定器や変調器等の測定環境を用意する必要性を無くして、従来方式に比べて簡易に復調性能の評価などを行えるようにしている。
【0013】
本例のPC20は、試験用の変調信号のデータであるwavデータを記憶するメモリ21、各種処理を制御する処理制御部22、復調器30に対するデータ入出力を行う入出力部26、各種情報を表示するモニタ28、モニタ28の表示内容を制御する表示制御部27などの機能部を備えている。
また、処理制御部22は、復調器30によるwavデータの復調結果について誤り率を測定する測定処理部23、測定結果の誤り率に基づいて復調器30の装置状況を判定する判定処理部24、測定結果の誤り率に基づいて復調器30の復調性能を評価する評価処理部25、を有する。
本例では、誤り率としてBERを用いるが、他の形式の誤り率を用いてもよい。
【0014】
本例のPC20では、本発明に係る測定装置としてコンピュータを動作させるためのプログラムの一例であるBER測定ソフトウェアを、HDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置から読み出してRAM(Random Access Memory)に展開し、これをCPUにより実行することで、本発明に係る測定装置の各機能をPC20上に実現させている。
なお、本発明に係る測定装置は、このようなソフトウェア構成により実現するのではなく、各機能を専用のハードウェアモジュールにより実現するようにしてもよい。
また、本例のように、1台の装置(PC20)に本発明に係る測定装置の各機能を設けるのではなく、複数台の装置に分散するようにしてもよく、例えば、wavデータを記憶するデータサーバを別途用意し、当該データサーバからwavデータを読み出すようにしてもよい。
【0015】
本例のPC20(測定装置)は、復調器30の装置状況を判定する判定モードと、復調器30の復調性能を評価する評価モードとを有しており、それぞれのモードでは異なるwavデータを用いる。
判定モードで用いる判定用wavデータは、試験用の変調データ(本例では、PN9段変調データ)を変調した変調信号のデータであり、メモリ21の判定用wav記憶部21aに記憶される。
評価モードで用いる評価用wavデータは、試験用の変調データを変調した変調信号に対して外乱を加えた信号のデータであり、メモリ21の評価用wav記憶部21bに記憶される。
【0016】
ここで、評価用wavデータは、BER測定器や変調器等の測定環境を用いて事前に生成しておいたものである。すなわち、例えば、BER測定器から出力される試験用の変調データ(例えば、PN9段変調データ)を変調器に入力し、変調器による変調処理で得られる変調信号を第1のAMP及び第1のATTでレベル調整して合成器に入力する。また、ホワイトノイズ発生器から出力されるホワイトノイズをBPFで帯域制限し、第2のAMP及び第2のATTでレベル調整して合成器に入力する。なお、変調信号及びホワイトノイズのレベル調整は、合成器から出力される合成信号をレベル計で測定した結果に基づいて行われる。そして、合成器から出力された合成信号にフェージングシミュレータで外乱を付与した結果のデータを取得して、評価用wavデータとして記録する。
【0017】
本例では、測定方式及び評価項目の組み合わせ毎に、S/N比(Signal to Noise ratio)を異ならせた複数の評価用wavデータを用意している。
測定方式としては、図11に例示するような変調方式と、図12に例示するような誤り訂正方式との組み合わせが用いられる。
評価項目としては、例えば、静特性、動特性、AFC(Auto Frequency Control)などが挙げられる。
なお、評価項目が動特性の場合には、ドップラシフト量及び遅延量の組み合わせ毎に、S/N比を異ならせた複数の評価用wavデータが用意される。また、評価項目がAFCの場合には、周波数ずれ幅毎に、S/N比を異ならせた複数の評価用wavデータが用意される。
【0018】
本例のPC20(測定装置)は、処理制御部22による制御の下、以下のような動作を行う。なお、本例のPC20は、復調器30とのデータ通信を入出力部26により行い、モニタ28における表示出力を表示制御部27により行っており、以下の説明では、これらの処理について適宜省略する。
【0019】
PC20は、復調器30がケーブル等で接続された状態で測定者(PC20の利用者)から受け付けた指示(或いは復調器30の接続の検出)に応じて、当該接続された復調器30へBER測定装置接続通知を送信して、判定モードの開始を準備する。
復調器30は、PC20からBER測定装置接続通知を受信すると、その応答として、自己の装置名をPC20へ送信する。装置名は、数値等(例えば製品番号)で予め定義されており、復調器30のメモリ内に保持されている。なお、復調器30は、BER測定装置接続通知の応答として装置名を送信すると共に、自己が対応可能な測定方式をPC20へ送信するようにしてもよい。
【0020】
PC20は、復調器30から装置名を受信すると、当該装置名をモニタ28に表示出力して判定モードの開始指示を待ち、測定者から判定モードの開始指示を受け付けたことに応じて、判定モードを開始する。
PC20は、判定モードを開始すると、復調器30へ測定開始及び測定方式(変調方式及び誤り訂正方式)を通知し、測定方式毎にメモリ21の判定用wav記憶部21aに予め保持していた判定用wavデータを復調器30へ送信(出力)する。なお、復調器30から当該復調器30が対応可能な測定方式が送信された場合には、その中から測定方式を選択して測定方式の通知と該当する判定用wavデータの送信(出力)を行う。
【0021】
復調器30は、PC20から測定開始及び測定方式の通知と判定用wavデータを受信すると、当該測定方式に応じた復調処理を判定用wavデータに対して施し、復調結果として得られる復調信号をPC20へ送信(出力)する。
PC20は、復調器30から受信した復調信号についてのBER値を測定処理部23により測定し、当該BER値に基づいて復調器30の装置状況を判定処理部24により判定する。判定処理部24では、測定されたBER値を参照してエラーフリー(エラー無し)か否かを調べ、エラーフリーの場合には装置状況を“良”と判定する一方、エラーフリーでない場合(エラー発生時の場合)には装置状況を“不良”と判定する。
【0022】
PC20は、判定処理部24による判定結果をモニタ28に表示出力して評価モードの開始指示を待ち、測定者から評価モードの開始指示を受け付けたことに応じて、判定モードを開始する。なお、評価モードの開始(移行)指示の受け付けは、装置状況が“良”である場合にのみ許容される。
PC20は、評価モードを開始すると、復調器30へ測定開始及び測定方式(変調方式及び誤り訂正方式)を通知し、測定方式及び評価項目毎にメモリ21の評価用wav記憶部21bに予め保持していた評価用wavデータを復調器30へ送信(出力)する。なお、復調器30から当該復調器30が対応可能な測定方式が送信された場合には、その中から測定方式を選択して測定方式及び評価項目の通知と該当する評価用wavデータの送信(出力)を行う。
【0023】
復調器30は、PC20から測定開始及び測定方式の通知と評価用wavデータを受信すると、当該測定方式に応じた復調処理を評価用wavデータに対して施し、復調結果として得られる復調信号をPC20へ送信(出力)する。
PC20は、復調器30から受信した復調信号についてのBER値を測定処理部23により測定し、当該BER値に基づいて復調器30の復調性能を評価処理部25により評価する。評価処理部25では、測定されたBER値と予め基準として設定された良判定範囲(復調性能を“良”と判定するBER値の範囲)とを比較し、BER値が良判定範囲の範囲内であれば復調性能を“良”と評価し、BER値が良判定範囲の範囲外であれば復調性能を“不良”と評価する。
PC20は、評価処理部25による評価結果をモニタ28に表示出力する。
【0024】
上述した一連の動作においてPC20のモニタ28に表示出力される画面について説明する。
図3には、判定モードに係る測定画面40を例示してあり、図4には、評価モードに係る測定画面50を例示してある。
【0025】
本例の測定画面40は、測定者からの指示(或いは復調器30の接続の検出)に応じてモニタ28に表示される画面であり、装置名表示部41、判定開始指示部42、装置状況表示部43、評価開始指示部44を有する。
装置名表示部41は、復調器30から受信した装置名を表示する表示部である。
判定開始指示部42は、判定モードの開始指示を測定者から受け付ける操作部であり、装置名表示部41による装置名の表示後に操作可能となる。
装置状況表示部43は、判定処理部24による判定結果(復調器30の装置状況)を表示する表示部であり、“良”又は“不良”が表示される。
評価開始指示部44は、評価モードの開始指示を測定者から受け付ける操作部であり、装置状況表示部43による装置状況の表示後に操作可能となる。
【0026】
本例の測定画面50は、測定画面40の評価開始指示部44が押下されたことに応じてモニタ28に表示される画面であり、装置名表示部51、測定方式・評価項目選択部52、測定開始指示部53、測定結果表示部54、測定結果グラフ表示部55、復調性能表示部56、印刷指示部57、保存指示部58を有する。
【0027】
装置名表示部51は、復調器30から受信した装置名を表示する表示部である。
測定方式・評価項目選択部52は、測定方式及び評価項目の選択を測定者から受け付ける操作部である。本例の測定方式・評価項目選択部52は、測定方式(変調方式及び誤り訂正方式)の選択を受け付ける変調方式選択部52a及び誤り訂正方式選択部52bと、評価項目の選択を受け付ける評価項目選択部52cとにより構成されている。
【0028】
本例の変調方式選択部52aは、図11に例示する変調方式一覧の中から変調方式の選択を受け付ける。図11には、選択可能な変調方式として、FSK、ASK、GMSK、SPM、BPSK、QPSK、8PSK、16QAM、32QAM、64QAM、FDM、OFDMを示してある。
本例の誤り訂正方式選択部52bは、図12に例示する誤り訂正方式一覧の中から誤り訂正方式の選択を受け付ける。図12には、選択可能な誤り訂正方式として、ハミング符号、BCH符号、CRC符号、Golay符号、リードソロモン符号、ファイア符号、LDPC符号、ワイナー・アッシュ符号、畳込み符号とビタビ復号、畳込み符号と逐次復号、畳込み符号と閾値復号、自己直交復号、ハーゲルバーガー復号、岩垂符号、ターボ符号、積符号、BICM IDを示してある。
本例の評価項目選択部52cは、静特性、動特性、AFCの中から評価項目の選択を受け付ける。
【0029】
測定開始指示部53は、測定方式・評価項目選択部52により選択された測定方式及び評価項目に関するBER測定の開始指示を測定者から受け付ける操作部である。
測定結果表示部54は、測定処理部23による測定結果(BER値)を一覧表示する表示部である。本例では、選択された測定方式及び評価項目について、S/N比を0dB〜60dBの範囲で変化させたS/N比毎の評価用wavデータを用いてBER測定を行い、その結果測定されたS/N比毎のBER値を一覧表示している。
測定結果グラフ表示部55は、測定処理部23による測定結果(BER値)を良判定範囲と共にグラフ表示する表示部であり、図4の例では、横軸をS/N比とし、縦軸をBERとした2次元グラフを用いて測定結果のBER値55aと良判定範囲55bとを示してある。
【0030】
ここで、図4の例は、評価項目として静特性が選択された場合のものであり、この場合のBER測定には、測定方式別に用意された図13に例示するような評価用wavデータが用いられる。すなわち、測定方式別に用意されたS/N比毎の評価用wavデータの中から、選択された測定方式におけるS/N比毎の評価用wavデータを特定し、S/N比順に評価用wavデータを切り替えながらBER測定を行う。本例では、静特性の場合の良判定範囲について、図8に例示するように、BER値の上限及び下限をS/N比毎に定めたデータをPC20のメモリ内に予め設定(記憶)しており、当該データを参照して復調性能を判定する。静特性の場合の良判定範囲としては、例えば、理論値と理論値−3dBとの間の範囲が用いられる。
【0031】
復調性能表示部56は、評価処理部25による評価結果(復調器30の復調性能)を表示する表示部であり、“良”又は“不良”が表示される。本例では、S/N比毎のBER値が全て良判定範囲内である場合に“良”と表示し、いずれかのBER値が良判定範囲外である場合に“不良”と表示する。
【0032】
印刷指示部57は、測定処理部23による測定結果(BER値)等の印刷指示を測定者から受け付ける操作部である。印刷指示がなされた場合には、印刷対象に設定された項目を印刷出力する。印刷する項目としては、例えば、復調器30の装置名、選択された測定方式及び評価項目、測定結果のBER値の一覧やグラフなどが挙げられる。
【0033】
保存指示部58は、測定処理部23による測定結果(BER値)等の保存指示を測定者から受け付ける操作部である。保存指示がなされた場合には、印刷対象に設定された項目を記録したファイル(例えば、CSV(Comma Separated Values)形式のファイル)を作成し、保存用フォルダに格納する。ファイルに記録する項目としては、例えば、復調器30の装置名、選択された測定方式及び評価項目、測定結果のBER値の一覧などが挙げられる。
【0034】
図5には、測定結果の保存例を示してある。
本例のPC20は、測定対象の復調器30について測定方式(変調方式及び誤り訂正方式)毎に1つのCSVファイルを作成して、当該CSVファイルに評価項目毎の測定結果(BER値)を記録している。図5では、変調方式としてBPSKを用いた場合の測定結果を記録したCSVファイルF1、変調方式としてQPSKを用いた場合の測定結果を記録したCSVファイルF2、変調方式として8PSKを用いた場合の測定結果を記録したCSVファイルF3、変調方式として16QAMを用いた場合の測定結果を記録したCSVファイルF4を例示してある。なお、図5の保存例は一例に過ぎず、例えば、測定対象の復調器30について測定方式及び評価項目毎に別ファイルとするようにしてもよい。
【0035】
図6には、評価項目として動特性が選択された場合の測定画面50を例示してある。
動特性について評価する場合にはドップラシフト量及び遅延量の指定が必要となるため、評価項目選択部52cにおいて動特性が選択された場合には、ドップラシフト量(Hz)及び遅延量(ms)の指定を受け付けるドップラシフト・遅延量指定部52dを更に設け、当該ドップラシフト・遅延量指定部52dによりドップラシフト量及び遅延量の指定を受け付けるようにしている。本例では、ドップラシフト量の指定を0Hz〜1000Hzの範囲内で受け付け、遅延量の指定を0ms〜100msの範囲内で受け付けている。
【0036】
評価項目として動特性が選択された場合のBER測定は、測定方式別に用意された図14に例示するような評価用wavデータを用いて行われる。すなわち、測定方式別に用意されたドップラシフト量及び遅延量及びS/N比毎の評価用wavデータの中から、選択された測定方式で且つ指定されたドップラシフト量及び遅延量におけるS/N比毎の評価用wavデータを特定し、S/N比順に評価用wavデータを切り替えながらBER測定を行う。また、動特性の場合の良判定範囲について、図9に例示するように、ドップラシフト量及び遅延量の各組み合わせについてBER値の上限及び下限をS/N比毎に定めたデータをPC20のメモリ内に予め設定(記憶)しており、当該データを参照して復調性能を判定する。
【0037】
図7には、評価項目としてAFCが選択された場合の測定画面50を例示してある。
AFCについて評価する場合には周波数ずれ幅の指定が必要となるため、評価項目選択部52cにおいてAFCが選択された場合には、周波数ずれ幅(Hz)の指定を受け付ける周波数ずれ幅指定部52eを更に設け、当該周波数ずれ幅指定部52eにより周波数ずれ幅の指定を受け付けるようにしている。本例では、周波数ずれ幅の指定を−100Hz〜100Hzの範囲内で受け付けている。
【0038】
評価項目としてAFCが選択された場合のBER測定は、測定方式別に用意された図15に例示するような評価用wavデータを用いて行われる。すなわち、測定方式別に用意された周波数ずれ幅及びS/N比毎の評価用wavデータの中から、選択された測定方式で且つ指定された周波数ずれ幅におけるS/N比毎の評価用wavデータを特定し、S/N比順に評価用wavデータを切り替えながらBER測定を行う。また、AFCの場合の良判定範囲について、図10に例示するように、各周波数ずれ幅についてBER値の上限及び下限をS/N比毎に定めたデータをPC20のメモリ内に予め設定(記憶)しており、当該データを参照して復調性能を判定する。
【0039】
なお、上記の説明で用いた判定モードに係る測定画面50(図4、図6、図7)は一例であり、例えば、測定結果表示部54、測定結果グラフ表示部55、復調性能表示部56の全てを設ける構成に代えてこれら表示部54〜56の1以上を設ける構成や、他の態様によりBER測定の結果や復調性能の判定結果を表示する構成を採用してもよい。
【0040】
また、上記の説明では、測定方式及び評価項目を個別に測定者が選択してBER測定を行っているが、例えば、測定者から測定方式のみ選択を受け付け、当該測定方式について各評価項目のBER測定を自動的に行うようにしてもよい。また、測定者から測定方式及び評価項目などの選択を受け付けず、全ての測定方式及び評価項目の組み合わせについてBER測定を行うようにしてもよく、この場合の処理について図16に例示する処理フローを参照して説明する。
【0041】
PC20は、ケーブル等で接続された復調器30に対してBER測定装置接続通知を送信し(ステップS11)、その応答として装置名を受信するまで待機する(ステップS12)。本例では、復調器30から装置名を受信すると共に、当該復調器30で対応可能な測定方式の通知も受ける(ステップS13)。
PC20は、復調器30から受信した装置名をモニタ28に表示してBER測定の開始指示を測定者から受け付けると、以下の処理を行う。
【0042】
まず、静特性に係るBER測定の開始を復調器30に通知する(ステップS14)。
静特性に係るBER測定では、復調器30から通知された全ての測定方式について、測定方式及びS/N比毎の評価用wavデータを1つずつ復調器30に送信し、その復調結果の復調信号を復調器30から受信してBER値を算出する処理(ステップS15,S16)を、通知された各測定方式及び各S/N比の全ての組み合わせについてBER値が取得されるまで繰り返す(ステップS17)。
【0043】
次に、動特性に係るBER測定の開始を復調器30に通知する(ステップS18)。
動特性に係るBER測定では、復調器30から通知された全ての測定方式について、測定方式及びドップラシフト量及び遅延量及びS/N比毎の評価用wavデータを1つずつ復調器30に送信し、その復調結果の復調信号を復調器30から受信してBER値を算出する処理(ステップS19,S20)を、通知された各測定方式及び各ドップラシフト量及び各遅延量及び各S/N比の全ての組み合わせについてBER値が取得されるまで繰り返す(ステップS21)。
【0044】
次に、AFCに係るBER測定の開始を復調器30に通知する(ステップS22)。
AFCに係るBER測定では、復調器30から通知された全ての測定方式について、測定方式及び周波数ずれ幅及びS/N比毎の評価用wavデータを1つずつ復調器30に送信し、その復調結果の復調信号を復調器30から受信してBER値を算出する処理(ステップS23,S24)を、通知された各測定方式及び各周波数ずれ幅及び各S/N比の全ての組み合わせについてBER値が取得されるまで繰り返す(ステップS25)。
【0045】
静特性、動特性、AFCの全ての評価項目についてBER測定を終えると、復調器30に対してBER測定の終了を通知し(ステップS26)、測定結果をモニタ28に表示出力する(ステップS27)。また、測定結果の印刷を可能な状態とし(例えば、印刷指示部57を操作可能とする)(ステップS28)、測定結果の保存を可能な状態とし(例えば、保存指示部58を操作可能とする)(ステップS29)、処理を終了する(ステップS30)。
【0046】
以上説明したように、本例では、BER測定器や変調器等の測定環境を用いて事前に生成しておいた評価用wavデータを保持しておき、これを測定対象の復調器30に与えて復調させた結果の復調信号からBER値を測定するようにしているため、当該復調器30に係るBER測定や復調性能の評価を、BER測定器等の測定環境を個別に用意することなく実施できる。したがって、復調器30の故障調査やメンテナンス等の作業を簡易に実施可能となる。
また、複数の復調器30についてのBER測定などを行う場合に、それぞれの復調器30に対して評価用wavデータとして同じものを与えることができるので、各復調器30についてのBER測定などを共通の条件の下で実施できる。
また、各評価項目に係るBER測定などを自動的に行うようにすれば、作業効率の更なる向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0047】
11,17:PC(パーソナルコンピュータ)、 12,18:ヘッドセット、 13:変調器、 14:送信機、 15:受信機、 16:復調器、
20:PC、 21:メモリ、 21a:判定用wav記憶部、 21b:評価用wav記憶部、 22:処理制御部、 23:測定処理部、 24:判定処理部、 25:評価処理部、 26:入出力部、 27:表示制御部、 28:モニタ、 30:復調器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の外乱を加えた試験用の変調信号を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記変調信号を復調器へ出力する出力手段と、
前記復調器による復調結果の復調信号について誤り率を測定する測定手段と、
を備えたことを特徴とする測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の測定装置において、
前記測定手段により測定された誤り率と予め設定された基準に基づいて、前記復調器の復調性能を評価する評価手段と、
前記測定手段により測定された誤り率と前記基準、又は、前記評価手段による評価結果の少なくともいずれか一方を表示出力する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする測定装置。
【請求項3】
予め想定された複数の外乱毎に、当該外乱を加えた試験用の変調信号を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記外乱毎の変調信号を復調器へ出力する出力手段と、
前記復調器による変調結果の復調信号について前記外乱毎の誤り率を測定する測定手段と、
前記測定手段により測定された前記外乱毎の誤り率と前記外乱毎に予め設定された基準に基づいて、前記復調器の復調性能を評価する評価手段と、
を備えたことを特徴とするパーソナルコンピュータ。
【請求項1】
所定の外乱を加えた試験用の変調信号を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記変調信号を復調器へ出力する出力手段と、
前記復調器による復調結果の復調信号について誤り率を測定する測定手段と、
を備えたことを特徴とする測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の測定装置において、
前記測定手段により測定された誤り率と予め設定された基準に基づいて、前記復調器の復調性能を評価する評価手段と、
前記測定手段により測定された誤り率と前記基準、又は、前記評価手段による評価結果の少なくともいずれか一方を表示出力する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする測定装置。
【請求項3】
予め想定された複数の外乱毎に、当該外乱を加えた試験用の変調信号を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記外乱毎の変調信号を復調器へ出力する出力手段と、
前記復調器による変調結果の復調信号について前記外乱毎の誤り率を測定する測定手段と、
前記測定手段により測定された前記外乱毎の誤り率と前記外乱毎に予め設定された基準に基づいて、前記復調器の復調性能を評価する評価手段と、
を備えたことを特徴とするパーソナルコンピュータ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−231226(P2012−231226A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−97069(P2011−97069)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】
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