説明

無線通信システムにおいて複数のアンテナを用いて送信及び/または受信ダイバーシティを行う方法及び装置

【課題】複数のアンテナを用いて送信及び/または受信ダイバーシティを実現する方法を提供する。
【解決手段】無線端末内の単一送信機チェーンは時間と共に複数の送信アンテナ312に結合される。制御可能な切り換えモジュール310はその時々で単一送信機チェーンを複数の送信アンテナの1つに結合する。時間が経てば、切り換えモジュールは単一送信機チェーンからの出力信号を異なる送信アンテナに結合する。切り換え決定は、所定の情報、ドウェル情報及び/またはチャネル状態フィードバック情報に基づく。切り換えは、いくつかのドウェル及び/またはチャネル推定境界上で行われる。複数の送信機チェーンの各々はそれぞれ異なる送信アンテナに結合される。送信される情報は複数のトーンにマッピングされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムに関し、特に、無線通信システムにおいて複数のアンテナを用いて送信及び/または受信ダイバーシティを行う方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
チャネルフェージングは、無線通信システムの遍在的且つ基本的な特性である。フェージングは無線チャネルのリンク信頼性を下げ、これによりシステム容量を減少させ、且つ/またはユーザのサービス経験を低下させる。ダイバーシティは、無線チャネルフェージングに効果的に対処する周知の原理である。ダイバーシティを達成する方法は、空間、角度、分極、周波数、時間及びマルチパスを利用することを含む。ダイバーシティを送信機及び/または受信機で達成することができる。
【0003】
無線通信システムの送信機及び/または受信機で複数のアンテナを用いることにより実現できるダイバーシティの形態を検討する。これらはそれぞれ送信及び受信ダイバーシティのカテゴリの下で分類される。
【0004】
図1には、複数のアンテナ(受信アンテナ1(102),受信アンテナN(102’))が設けられ、受信ダイバーシティを利用する従来技術の無線システム内の受信機100の略図を示す。この受信機100では、複数のアンテナ(102,102’)は、情報を運ぶ同一信号の複数のバージョンを受信する。任意の受信アンテナと関連する無線チャネルが、その他のアンテナにより体験されるチャネルに統計上実質的に独立していると仮定する。更には、受信アンテナの各々が同時にフェードされる確率は、任意の受信アンテナがフェードされる確率よりも著しく小さい。従って、結合信号がフェードされる可能性はかなり少なく、これによりリンク信頼性を改善する。実際には、受信ダイバーシティ利得は次の通りに実現される。まず、複数の受信アンテナ(102,102’)から送信された信号を、分離した受信チェーンで個々に処理し、受信チェーンの各々はそれぞれアナログ信号処理ブロック(104,104’)、アナログデジタル変換ブロック(106,106’)及びデジタル信号処理ブロック(108,108’)を代表的に含む。次に、処理した信号(109,109’)をコンバイナブロック110で合成する。コンバイナブロック110は、例えば選択合成法または最大比合成法を用いることができる。コンバイナ110は、更なる信号処理を受けることができる信号112を出力する。
【0005】
同様に、図2には、複数のアンテナ(送信アンテナ1(202),送信アンテナN(202’))が設けられ、送信ダイバーシティを利用する従来技術の無線システム内の送信機200の略図を示す。ここで示す図2の送信機200では、まず、情報を運ぶ同一信号すなわち供給源信号204をスプリッタプリプロセッサ206により分割し、前処理して、相互に関連付けられた複数の送信信号(208,208’)を発生させる。次に、これら複数の送信信号(208,208’)を個々に別個の送信チェーンへ送り、複数のアンテナ(202,202’)でそれぞれ送信する。送信チェーンはそれぞれデジタル信号処理ブロック(210,210’)、デジタルアナログ変換ブロック(212,212’)及びアナログ信号処理ブロック(214,214’)を含む。
【0006】
送信ダイバーシティは、複数の相関信号を送信機からチャネル上へ送信することによるダイバーシティ利得の実現を意味する。典型的に、送信ダイバーシティ技術は、これら相関信号を送信するのに複数の送信アンテナを用いる。第一に、送信ダイバーシティの実現は一般に容易ではない。同一信号を複数の送信アンテナにより送信することは、典型的に少しのダイバーシティ利得も生じさせない。
【0007】
提案された最も早い送信ダイバーシティ技術の1つは、送信機が、異なる遅延を有する同一情報の複数コピーを異なるアンテナにより送信する遅延ダイバーシティである。この方式の高性能版は2つの送信アンテナを用い、S.M.Alamouti(エス・エム・アラモウティ)著,「A simple transmitter diversity scheme for wireless communications」,IEEE journal on Selected Areas in Communication,1998年10月,第16巻,p.1451−1458に記載され、Alamouti(アラモウティ)氏により提案されている。
【0008】
伝達される信号をS(t)と表すことにする。ここで、tを離散時刻と考える。アラモウティ方式では、2つの連続する符号を遮断し、2つのアンテナを用いて2つの時刻にわたって送信する。X(t)及びX(t)がそれぞれ2つのアンテナからの出力信号を表すと仮定する。このことを、次の通りに表すことができる。
【0009】
【数1】

2つの送信アンテナ例えば2つの基地局送信アンテナから、受信機例えば移動受信機への時変チャネル応答をそれぞれh(t)及びh(t)により表すとする。説明を簡単にするため、フラットチャネルを想定する。しかし、チャネルが周波数に依存する一般的な場合も取り扱うことができる。穏やかな想定として、チャネル係数が2つの符号について変わらないままであると仮定し、移動受信機により受信された複合信号は、次の通りに表すことができる。
【0010】
【数2】

このことを、元の信号S(t)の観点から次の通りに書き換えることができる。
【0011】
【数3】

あるいはまた、
【数4】

2つの送信アンテナから受信機へのチャネル応答が既知であれば、送信機符号構成を反転し、下記の変換により送信信号を抽出することは容易である。
【0012】
【数5】

これにより、フェージングチャネルについて2次ダイバーシティが生じる。アラモウティ方式は簡単であるが、2つの送信アンテナの各々から利得を別々に追跡する受信機を必要とし、これにより、用いられる2つのパイロットセットを通常、必要とする。このことは、セルラーアップリンクにおいて、例えば、移動装置が基地局の受信機に送信する場合において、特に難しい。更に、各々が通常、デジタル及びアナログ双方の信号処理ブロックを含む複数の送信機チェーンを用いるための既知の送信ダイバーシティ技術の要件は、多くの分野で高額な費用がかかるおそれがある。
【0013】
上記を考慮して、無線通信システムにおいて送信及び/または受信ダイバーシティを実現する方法及び装置を改善する必要がある。既知の方法よりも優れて、パイロットのために行われる信号送信の量を減少させながらダイバーシティを実現する方法及び装置は、有益である。複数の送信チェーンを必要とせずにダイバーシティを実現する方法及び装置も、有益である。
【発明の概要】
【0014】
幅広い種類の通信分野において送信機及び/または受信機ダイバーシティを実現する方法及び装置を記述する。さまざまな実施形態では、複数のアンテナを用いて送信及び/または受信ダイバーシティを実現する。いくつかの実施形態では、無線端末内の単一送信機チェーンは時間と共に複数の送信アンテナに結合される。制御可能な切り換えモジュールはその時々で単一送信機チェーンを複数の送信アンテナの1つに結合する。時間が経てば、切り換えモジュールは単一送信機チェーンからの出力信号を異なる送信アンテナに結合する。切り換え決定は、所定の情報、ドウェル情報及び/またはチャネル状態フィードバック情報に基づく。切り換えは、いくつかのドウェル及び/またはチャネル推定境界上で行われる。いくつかのOFDM実施形態では、複数の送信機チェーンの各々はそれぞれ異なる送信アンテナに結合される。送信される情報は複数のトーンにマッピングされる。トーンの異なるサブセットは異なる送信チェーン/アンテナセットに対して形成され、これら異なる送信チェーン/アンテナセットにより同時に送信される。各アンテナに対してサブセットに割り当てられるトーンのバランスは所定の情報、ドウェル情報及び/またはチャネル状態フィードバック情報に応じて変更される。
【0015】
多くの実現可能なOFDM実施形態に関して記述するが、CDMAを含む幅広い種類の通信技術と一緒に方法及び装置を用いることができる。
【0016】
本発明の多数の追加の特徴、利点及び実施形態を以下で詳細に記述する。
【詳細な発明】
【0017】
ダイバーシティの原理は無線リンク信頼性を改善するのに役立つが、複数の送信及び/または受信チェーンの使用は、送信機及び/または受信機の費用及び複雑性を増大させる。典型的には、無線通信システムにおいて、配置されている各基地局に対して多くの無線端末が存在する。無線端末を、例えば、コンシューマにより所有され、操作される携帯電話またはセルラーデータ通信装置のような携帯用バッテリ電源式移動装置とすることができる。増大する費用及び複雑性は、無線端末例えば移動ノード側においてとりわけ重要な考慮すべき事柄である。本発明のさまざまな態様及び特徴は、費用及び/または複雑性の増大を最小限に抑えながらダイバーシティを実現できる複数のアンテナが設けられている無線システムに関する。
【0018】
本発明に従って送信ダイバーシティを行うさまざまな態様を次に記述する。本発明のさまざまな実施形態によれば、単一の送信チェーンを用い、複数の送信アンテナ間を切り換えることにより無線通信システムにおいて送信ダイバーシティを実現することができる。
【0019】
図3は、本発明による例示的な送信チェーン302を含む図面300である。例示的な送信チェーン302は、デジタル信号処理ブロック304、デジタルアナログ変換ブロック306、アナログ信号処理ブロック308及び切り換えモジュール310を含む。入力信号303はデジタル信号処理ブロック304への入力である。デジタル信号処理ブロック304は、符号化、変調及びデジタルフィルタリングのようなデジタル範囲信号処理機能を取り込み、実行する。デジタル信号処理ブロック304は代表的にベースバンドデジタルチェーンを含む。デジタル信号処理ブロック304から出力したデジタル信号305は、デジタルアナログ変換ブロック306へ入力される。デジタルアナログ変換ブロック306はデジタル信号305をアナログ信号307に変換し、アナログ信号307はアナログ信号処理ブロック308への入力になる。アナログ信号処理ブロック308は、搬送周波数へのアップコンバート、アナログフィルタリング及び電力増幅のようなアナログ範囲信号処理機能を取り込み、実行する。アナログ信号処理ブロック308は代表的にベースバンドアナログチェーン及びRFアナログチェーンを含む。アナログ信号処理ブロック308の出力は次に切り換えモジュールブロック310を経由して出力信号(311または311’)としてそれぞれ複数の送信アンテナの1つ(送信アンテナ1(312)または送信アンテナN(312’))により送信される。切り換えモジュールブロック310は、その時々で用いるべき送信アンテナ(312,312’)を決定する。時間ごとに、切り換えモジュールブロック310は、異なる送信アンテナ(312,312’)を用いることを選択し、アナログ信号処理ブロック308の出力309を、選択した送信アンテナ(312または312’)へ向ける。
【0020】
切り換えモジュール310は、切り換え制御モジュール318から送信された信号により制御される。基地局からのチャネルフィードバック情報314はアップリンクチャネルフィードバックモジュール316へ入力される。アップリンクチャネルフィードバックモジュール316は、より良いチャネル品質をもたらす送信アンテナ(312,312’)を決定し、この情報を切り換え制御モジュール318へ転送する。更に、ドウェル情報320例えばドウェル境界情報は、切り換え制御モジュール318へ入力される。切り換え制御モジュールは、受信した情報を用いて、アンテナの選択に関する決定を行うことができる。例えば、切り換え制御モジュール318は、ドウェル境界上での切り換えを制御することができる。いくつかの実施形態では、切り換え制御モジュール318は、ドウェル数及びアンテナ数に応じてアンテナ間を交互に切り換える。いくつかの実施形態では、切り換え制御モジュールは、チャネル品質推定情報に基づいて、より良いチャネル品質と関連するアンテナのみを用いるか、あるいは、このアンテナを他のアンテナに比べて頻繁に用いるかを選択することができる。いくつかの実施形態では、アップリンクチャネルフィードバックモジュール314は用いられず、切り換えは、チャネルフィードバック情報314を用いず、ドウェル情報320に基づいて制御される。
【0021】
ここで留意すべきは、複数の物理的な送信アンテナ(312,312’)が存在するが、送信機300が単一の送信チェーン302を用いるということである。このことは、各々が1つの送信アンテナ(202,202’)に用いられる複数の送信チェーンを使用する図2に示した従来技術のシステムと著しく異なる。
【0022】
Nは、送信アンテナの数を示すものとする。{H,k=1,...,N}は各送信アンテナから受信機への無線チャネル応答を表すものとする。いくつかの実施形態では、チャネル応答すなわち{H}の集合体が実質的に独立するように送信アンテナは空間的に配置されている。1つの送信アンテナから別の送信アンテナへ切り換えることにより、送信機から受信機への有効チャネル応答は{H}の中で異なり、従って、送信ダイバーシティを実現する。例えば、N=2を仮定する。切り換えブロックは、時間t1からt2まで送信アンテナ1を用い、時間t2からt3まで送信アンテナ1を用いることを選択すると仮定する。符号化ブロックは、t1からt3までの期間の間に送信されると仮定する。この場合、符号化ブロックの一部はチャネル応答Hを体験し、残りはチャネル応答Hを体験する。従って、H及びHが独立しているならば、符号化ブロックは2次ダイバーシティの利益を享受することができる。このことは、特に、(この場合、1/2よりも低い)低符号化率が用いられる場合に当てはまる。
【0023】
本発明のさまざまな実施形態では、送信機がアンテナを切り換える瞬間を受信機が認識することが有益である。例えば、受信機が、異なるアンテナに対応して異なるチャネル推定値を維持し、特定のアンテナ送信期間に適切なチャネル推定値に進化する場合に上述の認識は重要である。
【0024】
説明目的のため、スペクトル拡散直交周波数分割多重化(OFDM)多重アクセスシステムとの関連で本発明を検討する。本発明の送信ダイバーシティ技術はその他のシステム例えば符号分割多重アクセス(CDMA)システムにも適用できることに留意すべきである。
【0025】
例示的なOFDMシステムでは、スペクトル拡散の利点を達成するようにトーンはホッピングする。基地局から無線端末へのダウンリンクでは、トーンはOFDMシンボルごとにホッピングする。論理的なトーンの各々は異なる物理的なトーンにマッピングされ、このマッピングは、図4に示すようにすべてのOFDMシンボル境界上で変えられる。図4は、縦軸402上の周波数対横軸404上の時間の図面400であって、例示的なOFDMダウンリンクトーンホッピングを示す。周波数軸の基本単位は物理的なトーン406であるのに対して、横軸404の基本単位はOFDMシンボル期間408である。異なる物理的なトーンにホッピングされ、すべてのOFDMシンボル境界上で変えられた例示的且つ論理的なトーンを一連の方形(410、412、414、416、418、420及び422)により示し、これは各OFDMシンボル境界上での物理的なトーンの位置変化を示す。このホッピングは、論理的なトーンのいくつかのサブセットを含む符号化ブロックが利用可能な周波数帯域にわたって分散するということを容易にする。
【0026】
無線端末から基地局へのアップリンクでは、あらゆる論理的なトーンは物理的なトーンにマッピングされ、このマッピングは数個のOFDMシンボル期間の間一定に保持される。この期間はドウェル期間(dwell period)として知られている。ドウェル期間にわたるアップリンクホッピングの過程を図5に示す。図5は縦軸502上の周波数対横軸504上の時間を示す図面500であって、例示的なアップリンクトーンホッピングを示すのに用いられている。縦軸502の基本単位は物理的なトーンであり、範囲506はいくつかの、例えば、2つの例示的な連続する物理的なトーンを示す。横軸504の基本単位はOFDMシンボル期間508である。各OFDMドウェル期間510は、4つの連続するOFDMシンボル期間を含む。他の実施形態では、ドウェル期間は、異なる数のOFDMシンボル期間例えば7つのOFDMシンボル期間を含むことができる。図5には、4つの連続するOFDMドウェル期間すなわちドウェル1 512、ドウェル2 514、ドウェル3 516及びドウェル4 518を示す。図5に示すように、論理的なトーンは物理的なトーンにマッピングされ、このマッピングは、4つの連続するOFDMシンボル期間の間一定に保持され、ドウェル1 512中のトーンセット520、ドウェル2 514中のトーンセット522、ドウェル3 516中のトーンセット524及びドウェル4 518中のトーンセット526により表される。
【0027】
本発明のさまざまな実施形態を無線端末の送信機で用いて、送信ダイバーシティをセルラーアップリンクにおいて実現することができる。本発明によれば、例示的な実施形態は、アップリンク信号のドウェル境界で送信アンテナを切り換える。すなわち、ドウェル1 512及びドウェル2 514が、2つの連続するドウェルであるとする。この場合、切り換えブロックは、ある送信アンテナをドウェル1 512で用い、ドウェル2 514で別の送信アンテナに切り換えることを選択する。送信機は、1ドウェルごとに、または、数個のドウェルごとにアンテナを切り換えることができる。例えば、図6には、2つの送信アンテナを有する例示的なOFDMアップリンクシステムに対する例示的なアップリンクトーンホッピング及びアンテナ切り換えを表す図面600を示す。図面600は、縦軸602上の周波数対横軸604上の時間のグラフを含む。周波数の基本単位はトーン606である。時間の基本単位はOFDMシンボル期間608であり、OFDMドウェル期間610は、4つの連続するOFDMシンボル期間608を含む。論理的なトーンは、物理的なトーンにホッピングされた周波数であり、このホッピングはドウェル境界上で変化する。例えば、(ドウェル1 612,ドウェル2 614,ドウェル3 616,ドウェル4 618)の期間、物理的なトーン(620,622,624,626)が用いられる。図6では、奇数のドウェル(612,616)の信号はアンテナ1 628により送信され、偶数のドウェル(614,618)の信号はアンテナ2 630により送信される。基地局の受信機が、あるドウェルから別のドウェルまでチャネルの一貫性を全くとらないと仮定する。例えば、受信機はドウェルにわたってチャネルの推定を行わなくてもよい。この場合、ドウェル境界における送信アンテナの切り換えは、受信機で実行される動作に影響を及ぼさない。実際に、この状況では、受信機は本発明の送信ダイバーシティの使用に気付くことさえしなくてよい。符号化ブロックが数個のドウェルの時間間隔にわたって送信される場合、符号化ブロックは、特に低符号化率に対して2次ダイバーシティの利益を享受することができる。
【0028】
同様に、本発明のさまざまな特徴を基地局で用いて、送信ダイバーシティをセルラーダウンリンクにおいて実現することができる。本発明のいくつかの実施形態では、基地局は数個のOFDMシンボルごとに送信アンテナを切り換え、無線端末は、アンテナの切り換えがいつ起こるかを知っている。図7には、2つの送信アンテナを有する例示的なOFDMダウンリンクシステムに対する例示的なダウンリンクトーンホッピング及びアンテナ切り換えを表す図面700を示す。図面700は、縦軸702上の周波数対横軸704上の時間のグラフを含む。周波数の基本単位はトーン706である。時間の基本単位はOFDMシンボル期間708である。論理的なトーンは、物理的なトーンにホッピングされた周波数であり、このホッピングは、連続するOFDMシンボル期間の間に変化する。図7には、一連の方形(718,720,722,724,726,728,730,732,734,736,738,740,742,744,746,748)で示すように、異なる物理的なトーンにホッピングされている1つのOFDMシンボル期間の例示的且つ論理的なトーンを示す。図7は、アンテナの切り換えが4つのOFDMシンボルごとに起こる2つの送信アンテナ(アンテナ1 750及びアンテナ2 752)を有する例示的なOFDMダウンリンクシステムに対応することができる。例えば、Aと記した時間間隔(710,714)の信号はアンテナ1 750により送信され、Bと記した時間間隔(712,716)の信号はアンテナ2 752により送信される。無線端末の受信機は、2つの分離したチャネル推定値を維持する。第1チャネル推定値は調整され、時間間隔A(710,714)に用いられるのに対して、第2チャネル推定値は調整され、時間間隔B(712,716)に用いられる。
【0029】
上記の例示的な記述では、送信機での切り換えブロックは、各送信アンテナをほぼ一様に選択する。本発明のいくつかの実施形態では、受信機が、チャネル品質に関するいくつかの指示を送信機にフィードバックすると仮定する。この場合、遅い時変環境では、送信機は、より良いチャネル品質をもたらす送信アンテナを発見でき、このアンテナのみを用いるか、あるいは、このアンテナを他のアンテナに比べて頻繁に用いるかを選択することができる。
【0030】
実際には、無線周波数(RF)送信回路では、通常、過渡応答がアンテナの切り換えに関連して存在する。例示的なOFDMシステムにおける周期的なプレフィックスの使用はアンテナの過渡応答を効果的に吸収し、直交性のようなOFDMシステムの基本特性を維持する。
【0031】
本発明は、複数の送信チェーンを用いる必要なしに送信ダイバーシティ利得を実現する。例えば、異なるアンテナにわたって送信される情報信号を異なるものにすることを必要とする空間時間符号に含まれる信号の明確な前処理がない。その他の利点も本発明のさまざまな実施形態により与えられる。受信機がチャネル応答を別々に追跡できるように、大部分の送信ダイバーシティ方式は、異なるアンテナにより送信される信号内に異なるパイロットを使用する必要がある。本発明のさまざまな実施形態は、同一の情報信号を異なる時間に異なるアンテナにより送信するため、複数のパイロットの必要性を不要にする。
【0032】
本発明に従って受信ダイバーシティを行うさまざまな態様を次に説明する。本発明によれば、単一の受信チェーンを用い、複数の受信アンテナを切り換えることにより受信ダイバーシティを無線通信システムにおいて実現することができる。
【0033】
図8には、本発明による例示的な受信チェーン802及び複数の受信アンテナ(受信アンテナ1 812,受信アンテナN)を示す図面800を示す。例示的な受信チェーン802は、切り換えモジュール810、アナログ信号処理ブロック808、アナログデジタル変換ブロック806及びデジタル信号処理ブロック804を含む。切り換えモジュールブロック810は、所定の時間に用いられるべき受信アンテナ(812,812’)を決定する。時間ごとに、切り換えモジュールブロック810は、異なる受信アンテナを用いることを選択し、選択した受信アンテナ(812,812’)からの信号(811,811’)をそれぞれアナログ信号処理ブロック808の入力809へ導く。アナログ信号処理ブロック808の入力809は受信アンテナ(812,812’)の1つから発生することができる。アナログ信号処理ブロック808は、アナログフィルタリング、低雑音増幅及びベースバンドへのダウンコンバートのようなアナログ範囲信号処理機能を取り込み、実行する。アナログ信号処理ブロック808は代表的にベースバンドアナログチェーン及びRFアナログチェーンを含む。アナログ信号処理ブロック808の出力は信号807である。アナログデジタル変換ブロック806はアナログ信号処理ブロック808の出力807をデジタル信号805に変換し、デジタル信号805はデジタル信号処理ブロック804の入力になる。デジタル信号処理ブロック804は、デジタルフィルタリング、復号化及び復調のようなデジタル範囲信号処理機能を取り込み、実行する。デジタル信号処理ブロック804は代表的にベースバンドデジタルチェーンを含む。デジタル信号処理ブロック804の出力はデジタル信号803である。
【0034】
ここで留意すべきは、複数の受信アンテナ(812,812’)が存在するが、無線システムが単一の受信チェーン802を有するということである。このことは、1つの受信アンテナに各々用いられる複数の受信チェーンを使用する、図1に示した従来技術のシステムと著しく異なる。
【0035】
本発明のさまざまな特徴を無線端末で用いてダウンリンク受信ダイバーシティを実現することができる。例示的な実施形態では、2つの受信アンテナを有する例示的な無線端末は、受信アンテナを数個のOFDMシンボルごとに切り換える。この実施形態は、基地局で送信アンテナを切り換える図7に示す本発明の実施形態に極めて類似する。特に、時間間隔A(710,714)の信号は受信アンテナ1 812により受信され、時間間隔B(712,716)の信号はアンテナ2 812’により受信される。無線端末の受信機は、2つの分離したチャネル推定値を維持し、調整され、時間間隔A及びBにそれぞれ用いられる。
【0036】
同様に、本発明の特徴を基地局で用いてアップリンク受信ダイバーシティを実現することができる。例示的な実施形態は、受信アンテナをアップリンク信号のドウェル境界で切り換えるためのものである。この実施形態は、無線端末の送信機で送信アンテナの切り換えを用いる図6に示す実施形態に極めて類似する。特に、2つの受信アンテナを有する例示的な基地局を考えると、奇数のドウェル(612,616)の信号は受信アンテナ1 812により受信され、偶数のドウェル(614,618)の信号は受信アンテナ2 812’により受信される。受信機が、あるドウェルから別のドウェルまでチャネルの一貫性を全くとらないと仮定すると、ドウェル境界における受信アンテナの切り換えは、受信機で行われる動作に影響を及ぼさない。
【0037】
上記の説明では、切り換えモジュールブロック810は各受信アンテナをほぼ一様に選択する。この切り換えを、限定して、または連続して行うため、プロセッサの下で制御することができ、あるいは、事前に設定することができる。次に、受信機がチャネル品質を推定すると仮定する。この場合、受信機は、より良いチャネル品質をもたらす受信アンテナを発見でき、このアンテナのみを用いるか、あるいは、このアンテナを他のアンテナに比べて頻繁に用いるかを選択することができる。
【0038】
ダイバーシティを実現する他の方法と組み合わせて本発明を用いることができることに留意すべきである。例えば、無線端末の送信機が、本発明に記述したように2つの切り換えアンテナを用いる無線システムを検討する。基地局の受信機は、2つのアンテナで従来の最大比合成法を用いる。これを総合して、セルラーアップリンクにおいて4次ダイバーシティを実現させる。
【0039】
次に、本発明に照らしてトーン分割を説明する。例示的なスペクトル拡散OFDM(直交周波数分割多重化)多重アクセスシステムにおけるトーンの直交性は、送信ダイバーシティ利得を獲得する独自の方法を可能にする。2つのアンテナ(アンテナ1 922,アンテナ2 926)により信号(924,928)としてそれぞれ送信される複数のトーン(トーン0 906,トーン1 908,トーン2 910,トーン3 912,トーン4 914,トーン5 916,トーン6 918,トーン7 920)を含む例示的なOFDMシンボル904を示す図9の図面900を検討する。陰影表示された符号のトーン(908,912,916,920)はアンテナ1 922により送信されるのに対して、透明な囲みで表された符号のトーン(906,910,914,918)はアンテナ2 926により送信される。これにより、特に低符号化率に対して2次送信ダイバーシティを可能にする。その理由は、符号化ブロックがいくつかのOFDMシンボルにわたって分散するためである。符号化ブロックの変調シンボルの半分は各アンテナ(922,926)により送信される。この送信ダイバーシティ方法を複数の送信アンテナまで拡張することは容易である。
【0040】
図10の図面1000には、図9に説明した本発明によるトーン分割の変形形態を示す。図10は、0から7まで番号付けられたトーンインデックスにより表された縦軸902上の周波数と、横軸1003上の時間との関係を示す図を含む。時間軸の基本単位はOFDMシンボル期間である。例示的なOFDMシンボル(1004,1006,1008,1010,1012,1014,1016,1017)の各々は、2つのアンテナ(アンテナ1 1034,アンテナ2 1036)により信号(1038,1040)としてそれぞれ送信される複数のトーン(トーン0 1018,トーン1 1020,トーン2 1022,トーン3 1024,トーン4 1026,トーン5 1028,トーン6 1030,トーン7 1030)を含む。陰影表示された各OFDMシンボルのトーンは送信アンテナ1 1034により送信されるのに対して、透明な囲みで表された各OFDMシンボルのトーンは送信アンテナ2 1036により送信される。各OFDMシンボルの各トーンは、符号化情報を伝達する変調シンボルを送信する。初めに、最初の4つのOFDMシンボル期間(1004,1006,1008,1010)に対して変調シンボルの半分をアンテナ1 1034により送信し、もう半分をアンテナ2 1036により送信する。次に、通信装置は、アンテナ1 1034を強調することを決定する。例えば、通信装置へのフィードバック情報は、アンテナ1から受信機へのチャネルが、例えば受信電力レベル及び/または、肯定応答/否定応答情報に基づいてアンテナ2から受信機へのチャネルよりも良いことを指摘することができる。通信装置は、各アンテナに割り当てられるトーンの数を変更する。期間1012中、アンテナ1 1034はフルセットのトーンを受信するのに対して、アンテナ2は、送信に用いるためにゼロトーンを受信する。次の期間1014中、各アンテナは、送信に用いるためにトーンの半分を受信する。アンテナ1034,1036間のバランスを変更するよう決定を下すまで、トーンの割り当てのデューティサイクル間で交互に換わるこのパターンを繰り返す。いくつかの実施形態では、時間の基本単位は、いくつかの連続するOFDMシンボル期間を含む間隔である。いくつかの実施形態では、例えば、通信装置が無線端末であり、通信装置がアップリンク信号を基地局へ送信する場合、時間の基本単位は、いくつかの連続するOFDMシンボル期間を含むドウェルである。
【0041】
図11の図面1100には、図9に示した本発明によるトーン分割のもう1つの変形形態を示す。図11は、0から7まで番号付けられたトーンインデックスにより表された縦軸1102上の周波数と、横軸1103上の時間との関係を示す図を含む。時間軸の基本単位はOFDMドウェルである。例示的なOFDMドウェル(1104,1106,1108,1110,1112,1114,1116)の各々は、2つのアンテナ(アンテナ1 1134,アンテナ2 1136)により信号(1138,1140)としてそれぞれ送信される複数のトーン(トーン0 1118,トーン1 1120,トーン2 1122,トーン3 1124,トーン4 1126,トーン5 1128,トーン6 1130,トーン7 1132)を含む。陰影表示された各OFDMドウェルのトーンは送信アンテナ1 1134により送信されるのに対して、透明な囲みで表された各OFDMドウェルのトーンは送信アンテナ2 1136を用いて送信される。各OFDMドウェルの各トーンは、一連の変調シンボル、例えば、ドウェル中のOFDMシンボル期間の各々に対する1つの変調シンボル、または、符号化情報を伝達する変調シンボルを送信する。最初に、最初の3つのOFDMドウェル(1104,1106,1108)に対して、変調シンボルの半分をアンテナ1 1134により送信し、もう半分をアンテナ2 1136により送信する。次に、通信装置は、アンテナ1 1134を強調することを決定し、ドウェル1110の間、アンテナ1をわずかに支持するようにトーンバランスを変更する。例えば、通信装置へのフィードバック情報は、アンテナ1 1134から基地局の受信機へのチャネルが、例えば受信電力レベル及び/または、肯定応答/否定応答情報に基づいてアンテナ2 1136から基地局の受信機へのチャネルよりも良いことを指摘することができる。通信装置は、フィードバック情報の監視を続け、例示的なドウェル1110から1112へ、1112から1114へ、1114から1116への変化ごとに観測される通りにアンテナ間のトーンバランスを調節する。いくつかの実施形態では、ドウェル境界上ではなく、むしろ、所定数のOFDMシンボル時間に、または、チャネル状態測定境界上で変更を行う。
【0042】
図9及び10で示した実施形態では、アンテナに割り当てられたトーンは、常に互いに排他的である。しかし、本発明のさまざまな実施形態では、各アンテナに割り当てられたトーンのサブセットは、重複するトーンサブセットを含むことができる。図12の図面1200は、図9に示した本発明によるトーン分割の別のもう1つの変形形態を示す。図12は、0から7まで番号付けられたトーンインデックスにより表された縦軸1202上の周波数と、横軸1203上の時間との関係を示す図を含む。時間軸の基本単位はOFDMドウェルである。例示的なOFDMドウェル(1204,1206,1208,1210,1212,1214,1216)の各々は、2つのアンテナ(アンテナ1 1234,アンテナ2 1236)により信号(1238,1240)としてそれぞれ送信される複数のトーン(トーン0 1218,トーン1 1220,トーン2 1222,トーン3 1224,トーン4 1226,トーン5 1228,トーン6 1230,トーン7 1232)を含む。左から右上がりの斜線で陰影表示された各OFDMドウェルのトーンは送信アンテナ1 1234により送信されるのに対して、左から右下がりの斜線で陰影表示された各OFDMドウェルのトーンは送信アンテナ2 1236を用いて送信される。ここで留意すべきは、2つのアンテナ(1234,1238)間でバランス状態を呈する例示的なOFDMドウェル1204及び1216では、3つのトーン(トーン0 1218、トーン1 1220及びトーン2 1222)はアンテナ1 1234のみを用いて送信され、3つのトーン(トーン5 1228、トーン6 1230及びトーン7 1232)はアンテナ2 1236のみを用いて送信され、2つのトーン(1224及び1226)はアンテナ(1234及び1236)の双方により送信されるということである。各OFDMドウェルの各トーンは、一連の変調シンボル、例えば、ドウェル中のOFDMシンボル期間の各々に対する1つの変調シンボル、または、符号化情報を伝達する変調シンボルを送信するのに用いられる。通信装置が、アンテナ2 1236を強調することを決定すると、ドウェル1206、1208、1210、1212及び1214で観測される通りにトーンバランスを変更してアンテナ2を支持する。例えばドウェルごとにトーンのアンバランスの量を調節する。例えば、通信装置へのフィードバック情報は、アンテナ2から受信機へのチャネルが、例えば受信電力レベル及び/または、肯定応答/否定応答情報に基づいてアンテナ1から受信機へのチャネルよりも良いことを指摘することができ、チャネル品質の差の程度は、トーンのアンバランスのレベルを決定するのに用いられる。いくつかの実施形態では、ドウェル境界上ではなく、むしろ、所定数のOFDMシンボル時間に、または、チャネル状態測定境界上で変更を行う。
【0043】
説明を簡単にするため、トーンホッピングを図10〜12の実施形態で説明しなかったが、当然のことながら、多くの実施形態では、ダウンリンクにおいて1つのOFDMシンボル期間から次のOFDMシンボル期間へ、または、アップリンクにおいて1つのドウェルから次のドウェルへトーンをホッピングする。更に、いずれか1つの所定時間に1つの送信アンテナと関連するトーンは、共通のトーンサブセットを持たないトーンのサブセットを形成することができる。トーン分割技術を用いることにより送信ダイバーシティを実現するこの方法は、複数の送信チェーンを用いる。
【0044】
図13には、例えば、複数のアンテナまたはアンテナ素子を用いて送信及び/または受信ダイバーシティの利益を得るため、本発明により実施される例示的な通信システム10を示す。例示的なシステム10は、複数のセル(セル1(2),セルM(2’))を含む。各セル(セル1(2),セルM(2’))はそれぞれ基地局(BS1(12),BS2(12’))に対する無線サービスエリアを表す。システム10は、ネットワークリンク(4,4’)をそれぞれ介して基地局(BS1(12),BS2(12’))に結合されているネットワークノード3をも含む。ネットワークノード3例えばルータは、ネットワークリンク5を介してインターネット及び別のネットワークノードにも結合されている。ネットワークリンク(4,4’,5)を例えば光ファイバリンクとすることができる。各セルは、無線リンクを介してセルの基地局に結合されている複数の無線端末を含み、無線端末が移動装置であれば、これら無線端末は、システム10内を移動することができる。セル1(2)では、移動ノード(MN1(14)〜MNN(16))として示した複数の無線端末(WT1(14),WTN(16))はそれぞれ通信信号(13,15)の使用により基地局1(12)と通信する。セルM(2’)では、移動ノード(MN1’(14’)〜MNN’(16’))として示した複数の無線端末(WT1’(14’),WTN’(16’))はそれぞれ通信信号(13’,15’)の使用により基地局M(12’)と通信する。各移動端末は異なる移動ユーザに対応することができ、従って、ユーザ端末とも称することがある。信号(13,15,13’,15’)を例えば直交周波数分割多重化(OFDM)信号とすることができる。いくつかの実施形態では、信号(13,15,13’,15’)を例えば符号分割多重アクセス(CDMA)信号とすることができる。基地局(12,12’)及び無線端末(MN1,MNN,MN1’,MNN’)(14,16,14’,16’)は各々本発明の方法を実施する。従って、信号(13,15,13’,15’)は、本明細書で記述した種類の信号を含み、これら信号は本発明に従って送信される。
【0045】
図14には、本発明に従って実施される例示的な基地局−アクセスノード1400を示す。基地局1400を図13の例示的な基地局12,12’のいずれかにすることができる。基地局1400は、受信機チェーン/アンテナモジュール1402及び送信機チェーン/アンテナモジュール1404を含む。図8に示す受信チェーン及び複数の受信アンテナに類似または同様に受信機チェーン/アンテナモジュール1402を実施することができる。図3に示す送信チェーン及び複数の送信アンテナに類似して送信機チェーン/アンテナモジュール1404を実施できるが、OFDMタイミング構造情報、所定の情報及び/またはWTからのダウンリンクチャネルフィードバック情報に応じて切り換え制御を用いる。受信機チェーン/アンテナモジュール1402は受信アンテナまたはアンテナ素子1406と受信チェーン1410とを含む。いくつかの実施形態では、モジュール1402は複数のアンテナまたはアンテナ素子(受信アンテナ1 1406,受信アンテナN 1408)を含み、受信チェーン1410はドウェル境界制御可能切り換えモジュール1412例えば切り換え回路を含む。送信機チェーン/アンテナモジュール1404は送信アンテナまたはアンテナ素子1414と送信機チェーン1418とを含む。いくつかの実施形態では、モジュール1404は複数のアンテナまたはアンテナ素子(送信アンテナ1 1414,送信アンテナN 1416)を含み、送信機チェーン1418は制御可能な切り換えモジュール1420を含む。受信機モジュール1402は、異なるドウェル中、同じWTの異なるWT送信アンテナまたはアンテナ素子から送信されたアップリンク信号を含むWTからのアップリンク信号を受信する。送信機モジュール1404は、受信したWTアップリンク信号を表すチャネル品質指示フィードバック信号を含むWTへのダウンリンク信号を送信する。モジュール1402,1404は、バス1422によりI/Oインターフェース1424、プロセッサ1426例えばCPU、及びメモリ1428に結合されている。I/Oインターフェース1426は基地局1400をインターネット及び別のネットワークノード例えばルータ、他の基地局、AAAノードなどに結合する。メモリ1428はルーチン1430及びデータ/情報1432を含む。プロセッサ1426はルーチン1430を実行し、メモリ1428内のデータ/情報1432を用いて、本発明に従って基地局1400を動作させる。
【0046】
ルーチン1430は、さまざまな通信動作を実行し、さまざまな通信プロトコルを実施するため、基地局1400を制御するのに用いられる通信ルーチン1434を含む。ルーチン1430は、本発明の方法のステップを実施するため、基地局1400を制御するのに用いられる基地局制御ルーチン1436をも含む。基地局制御ルーチン1436は、送信スケジューリング及び/または通信資源の割り当て例えば、WTに対するアップリンク及びダウンリンク区分の割り当てを制御するのに用いられるスケジューラモジュール1438を含む。例えばドウェル境界切り換えモジュール1412及び複数の受信アンテナ(1406,1408)を含むいくつかの実施形態では、基地局制御ルーチン1436は受信機アンテナ切り換え制御モジュール1440をも含む。例えば切り換えモジュール1420及び複数の送信アンテナ(1414,1416)を含むいくつかの実施形態では、基地局制御ルーチン1436は送信機アンテナ切り換え制御モジュール1442をも含む。受信機チェーン1410内の切り換え装置1412と送信機チェーン1418内の切り換え装置1420とは、実施の際、モジュール(1440,1442)の指示をそれぞれ受けて動作する時にプロセッサ1426により発生された制御信号に応答する。制御信号は、本発明に従ってアンテナ間またはアンテナ素子間を切り換えさせる。受信機アンテナ切り換え制御モジュール1440は、アンテナ切り換え決定を行う際、アップリンク品質指示フィードバック情報1458、ドウェル情報1478及び受信機アンテナ切り換え情報1472を含むデータ/情報1432を用いることができる。送信機アンテナ切り換え制御モジュール1442は、アンテナ切り換え決定を行う際、OFDMシンボルタイミング情報1476、受信ダウンリンクチャネルフィードバック報告情報1459及び送信機アンテナ切り換え情報1474を含むデータ/情報1432を用いることができる。
【0047】
基地局制御ルーチン1436は、WT電力制御フィードバック情報1460と、1つまたは複数のアップリンク信号を受信する際に成功または失敗を知らせる送信肯定応答/否定応答(ACK/NAK)フィードバック情報1462とを含むフィードバックメッセージ1464のようなチャネル品質指示フィードバック信号の生成及び送信、並びに、受信したアップリンク信号の評価を制御するアップリンクチャネルフィードバックモジュール1444をも含む。
【0048】
メモリ1428は、通信ルーチン1434及び制御ルーチン1436により用いられるデータ/情報1432をも含む。データ/情報1432はWTデータ/情報1446及びシステム情報1448を含む。WTデータ/情報1446は複数のWT情報セット(WT1データ/情報1450,WTNデータ/情報1452)を含む。WT1データ/情報1450は、ユーザ/装置/セッション/資源情報1454、タイミング同期情報1456、アップリンク品質指示フィードバックメッセージ情報1458及び受信ダウンリンクチャネルフィードバック報告情報1459を含む。ユーザ/装置/セッション/資源情報1454は、ユーザ/装置識別情報と、ピアノード情報及び経路情報のようなセッション情報と、スケジューラ1438によりWT1へ割り当てられたアップリンク及びダウンリンクトラフィックチャネル区分のような資源情報とを含む。タイミング同期情報1456は、BSタイミングに対してWT1タイミングを同期するための情報、例えば、伝播遅延を補償するための調節情報を含む。アップリンク品質指示フィードバックメッセージ情報1458はWT電力制御情報1460、ACK/NAK情報1462及びフィードバックメッセージ1464を含む。受信ダウンリンクチャネルフィードバック報告情報1459は、BS1400により送信されたダウンリンクパイロット放送信号に応答してWT1により送信された受信ダウンリンクチャネルフィードバック報告から獲得した情報を含む。システム情報1448は、タイミング情報1466、トーン情報1468及びトーンホッピングシーケンス情報1470を含み、選択的に、受信機アンテナ切り換え情報1472及び送信機アンテナ切り換え情報1474を含む。タイミング情報1466は、OFDMシンボルを送信するための時間間隔のようなOFDMシンボルタイミング情報と、OFDMシンボル期間に対する同期情報と、スーパースロット、ビーコンスロット及びウルトラスロットのようなOFDMシンボル期間の分類に対応するタイミング情報と、送信アンテナ間またはアンテナ素子間を切り換える前に送信するための一定数のOFDMシンボル期間に対応するタイミング情報とのいずれか1つまたは任意の組み合わせを含む。タイミング情報1466はドウェル情報1478、例えば、アップリンク信号に対してOFDMシンボル期間中、論理的なトーンから物理的なトーンへのホッピングが一定に保持される多数の連続するOFDMシンボル期間の分類をも含む。アップリンク信号送信に用いられるトーンは、アップリンクホッピングシーケンスに従って、あるドウェルから次のドウェルへ異なってホッピングされている。ドウェル情報1478はドウェル境界情報1480を含む。ドウェル境界情報1478は、本発明に従って、WTが送信機のアンテナ切り換えを実行できる時刻を決定する。いくつかの実施形態では、BS受信機モジュール1402はアンテナ間のドウェル境界切り換え動作をも実行し、ドウェル境界情報1480を用いる。トーン情報1468は、アップリンク及びダウンリンク信号に用いる複数の一連のトーンと、特定の時刻に特定の区分に割り当てられたトーンサブセットとを含む。トーンホッピングシーケンス情報1470は、ダウンリンクトーンホッピングシーケンス情報例えば、連続するOFDMシンボル期間にトーンが周波数ホッピングされている場所と、アップリンクトーンホッピングシーケンス情報例えば、連続するドウェル中にトーンが周波数ホッピングされている場所とを含む。受信機アンテナ切り換え情報1472は、受信機アンテナ切り換え制御モジュール1440により用いられる基準、所定の切り換えシーケンス、アンテナ素子使用情報及びアンテナ素子制御情報のような情報を含む。送信機アンテナ切り換え情報1474は、送信機アンテナ切り換え制御モジュール1442により用いられる基準、所定の切り換えシーケンス、アンテナ素子使用情報及びアンテナ素子制御情報のような情報を含む。
【0049】
いくつかのシステムでは、基地局の受信機は、無線端末から送信された信号を復調するため、この無線端末のアップリンクチャネルを推定する。チャネル推定動作は、しばしば、受信した信号の構造に依存する。アップリンク信号のトーンが数個のOFDMシンボルごとにホッピングするOFDMシステムを例にとる。トーンの周波数位置をホッピングごとにランダム化すると仮定できる。このような場合では、基地局の受信機は、チャネル推定値がホッピングごとに動的に変化すると推測でき、その結果として、前のホッピングにおけるチャネル推定値の記憶を廃棄し、新たなホッピング中、チャネル推定動作を最初からやり直して遂行することができる。例示的なCDMAシステムの場合、基地局の受信機は、図20に示すように時間を一連の時間間隔に分割し、別々のチャネル推定値を時間間隔ごとに維持することができる。図20の図面2000には、例示的な一連の時間間隔A2 2004,B1 2006,A1 2008,B 2010,A 2012に分割された時間を表す横軸2002を示す。例えば、時間間隔A 2012のチャネル推定値は、時間間隔B 2010で受信された信号に基づいていない。この場合、時間間隔A及びB間の時刻をチャネル推定境界2014と称する。一実施形態では、時間間隔A 2012のチャネル推定値は、先行する時間間隔のいずれかで受信した信号から独立することができ、この場合、チャネル推定値は、時間間隔A 2012で受信した信号のみに基づく。別の実施形態では、時間間隔A 2012のチャネル推定値は、先行する時間間隔A1 2008,A2 2004などで受信した信号に基づくことができる。
【0050】
図15には、本発明に従って実施されるもう1つの例示的な基地局−アクセスノード1800を示す。基地局1800を図13の例示的な基地局(12,12’)のいずれかにすることができる。基地局1800は、受信機チェーン/アンテナモジュール1802及び送信機チェーン/アンテナモジュール1804を含む。図8に示す受信チェーン及び複数の受信アンテナに類似または同様に受信機チェーン/アンテナモジュール1802を実施することができる。図3に示す送信チェーン及び複数の送信アンテナに類似するが、チャネル推定境界情報及び/またはWTからのダウンリンクチャネルフィードバック情報に応じて切り換え制御を用いる送信機チェーン/アンテナモジュール1804を実施することができる。受信機チェーン/アンテナモジュール1802は受信アンテナまたはアンテナ素子1806と受信チェーン1810とを含む。いくつかの実施形態では、モジュール1802は複数のアンテナまたはアンテナ素子(受信アンテナ1 1806,受信アンテナN 1808)を含み、受信機チェーン1810はチャネル推定境界制御可能切り換えモジュール1812例えば切り換え回路を含む。送信機チェーン/アンテナモジュール1804は送信アンテナまたはアンテナ素子1814と送信機チェーン1818とを含む。いくつかの実施形態では、モジュール1804は複数のアンテナまたはアンテナ素子(送信アンテナ1 1814,送信アンテナN 1816)を含み、送信機チェーン1818は制御可能な切り換えモジュール1820を含む。受信機モジュール1802は、異なる基地局チャネル推定値に対応する異なる期間中、同じWTの異なるWT送信アンテナまたはアンテナ素子から送信されたアップリンク信号を含むWTからのアップリンク信号を受信する。送信機モジュール1804は、受信したWTアップリンク信号を表すチャネル品質指示フィードバック信号を含むWTへのダウンリンク信号を送信する。モジュール1802,1804は、バス1822によりI/Oインターフェース1824、プロセッサ1826例えばCPU、及びメモリ1828に結合されている。I/Oインターフェース1824は基地局1800をインターネット及び別のネットワークノード例えばルータ、他の基地局、AAAノードなどに結合する。メモリ1828はルーチン1830及びデータ/情報1832を含む。プロセッサ1826はルーチン1830を実行し、メモリ1828内のデータ/情報1832を用いて、本発明に従って基地局1800を動作させる。
【0051】
ルーチン1830は、さまざまな通信動作を実行し、さまざまな通信プロトコルを実施するため、基地局1800を制御するのに用いられる通信ルーチン1834を含む。ルーチン1830は、本発明の方法のステップを実施するため、基地局1800を制御するのに用いられる基地局制御ルーチン1836をも含む。基地局制御ルーチン1836は、送信スケジューリング及び/または通信資源の割り当て例えば、WTに対するアップリンク及びダウンリンク区分の割り当てを制御するのに用いられるスケジューラモジュール1838を含む。例えばチャネル推定境界切り換えモジュール1812及び複数の受信アンテナ(1806,1808)を含むいくつかの実施形態では、基地局制御ルーチン1836は受信機アンテナ切り換え制御モジュール1840をも含む。例えば切り換えモジュール1820及び複数の送信アンテナ(1814,1816)を含むいくつかの実施形態では、基地局制御ルーチン1836は送信機アンテナ切り換え制御モジュール1842をも含む。受信機チェーン1810内の切り換え装置1812と送信機チェーン1818内の1820とは、実施の際、モジュール(1840,1842)の指示をそれぞれ受けて動作する時にプロセッサ1826により発生された制御信号に応答する。制御信号は、本発明に従ってアンテナ間またはアンテナ素子間を切り換えさせる。受信機アンテナ切り換え制御モジュール1840は、アンテナ切り換え決定を行う際、アップリンク品質指示フィードバック情報1858、受信アップリンク信号送信チャネル推定情報1868及び受信機アンテナ切り換え情報1874を含むデータ/情報1832を用いることができる。送信機アンテナ切り換え制御モジュール1842は、アンテナ切り換え決定を行う際、受信ダウンリンクチャネルフィードバック報告情報1859及び送信機アンテナ切り換え情報1876を含むデータ/情報1832を用いることができる。
【0052】
基地局制御ルーチン1836は、WT電力制御フィードバック情報1860と、1つまたは複数のアップリンク信号を受信する際に成功または失敗を知らせる送信肯定応答/否定応答(ACK/NAK)フィードバック情報1862とを含むフィードバックメッセージ1864のようなチャネル品質指示フィードバック信号の生成及び送信、並びに、受信したアップリンク信号の評価を制御するアップリンクチャネルフィードバックモジュール1844をも含む。
【0053】
メモリ1828は、通信ルーチン1834及び制御ルーチン1836により用いられるデータ/情報1832をも含む。データ/情報1832はWTデータ/情報1846及びシステム情報1848を含む。WTデータ/情報1846は複数のWT情報セット(WT1データ/情報1850,WTNデータ/情報1852)を含む。WT1データ/情報1850は、ユーザ/装置/セッション/資源情報1854、タイミング同期情報1856、アップリンク品質指示フィードバックメッセージ情報1858及び受信ダウンリンクチャネルフィードバック報告情報1859を含む。ユーザ/装置/セッション/資源情報1854は、ユーザ/装置識別情報と、ピアノード情報及び経路情報のようなセッション情報と、スケジューラ1838によりWT1へ割り当てられたアップリンク及びダウンリンクトラフィックチャネル区分のような資源情報とを含む。タイミング同期情報1856は、BSタイミングに対してWT1タイミングを同期するための情報、例えば、伝播遅延を補償するための調節情報を含む。アップリンク品質指示フィードバックメッセージ情報1858はWT電力制御情報1860、ACK/NAK情報1862及びフィードバックメッセージ1864を含む。受信ダウンリンクチャネルフィードバック報告情報1859は、BS1800により送信されたダウンリンクパイロット放送信号に応答してWT1により送信された受信ダウンリンクチャネルフィードバック報告から獲得した情報を含む。システム情報1848は、受信アップリンク信号送信チャネル推定情報1868、CDMA情報1870及びOFDM情報1872を含み、選択的に、受信機アンテナ切り換え情報1874及び送信機アンテナ切り換え情報1876を含む。受信アップリンク信号送信チャネル推定情報1868は複数のチャネル推定情報セット(チャネル推定1情報1878、チャネル推定N情報1880)を含み、各チャネル推定値は、1つのアンテナまたはアンテナ素子を用いる1つのWTからの受信アップリンク信号送信のチャネル推定値に対応する。チャネル推定からの情報1878,1880は特定のWTと関連付けられ、処理され、例えばWT電力制御情報1860及びACK/NAK情報1862に記憶される。情報1868は、チャネル境界情報1882及び推定再設定情報1884をも含む。チャネル境界情報1882は、同一のWTに対する複数の異なるチャネル推定値に、例えば、異なるWT送信機アンテナ素子と関連する異なるチャネル推定値に関連する間隔をBSがどこで切り換えるかを規定する時間を識別する。推定再設定情報1884は、チャネル推定値が再初期化される時間、例えば、チャネル推定フィルタがクリアにされ、再始動されるチャネル境界を識別する情報を含む。
【0054】
CDMA情報1870は、搬送周波数情報、帯域幅情報、CDMAタイミング同期化情報及び符号語情報を含む。OFDM情報1872は、OFDMタイミング情報と、ドウェル境界情報を含むドウェル情報と、トーン情報と、トーンホッピング情報とを含む。いくつかの実施形態では、BS1800は、CDMA通信及びOFDM通信1872の双方ではなく、どちらか一方を支援し、この場合、BS1800は、CDMA情報1870またはOFDM情報1872を含む。
【0055】
受信機アンテナ切り換え情報1874は、受信機アンテナ切り換え制御モジュール1840により用いられる切り換え基準、所定の切り換えシーケンス、アンテナ素子使用情報及びアンテナ素子制御情報のような情報を含む。送信機アンテナ切り換え情報1876は、送信機アンテナ切り換え制御モジュール1842により用いられる切り換え基準、所定の切り換えシーケンス、アンテナ素子使用情報及びアンテナ素子制御情報のような情報を含む。
【0056】
図16には、本発明に従って実施されるもう1つ別の例示的な基地局−アクセスノード1900を示す。BS1900を図13の例示的なBS(12,12’)のいずれかにすることができる。BS1900は、受信機チェーン/アンテナモジュール1902及び送信機チェーン/アンテナモジュール1904を含む。受信機チェーン/アンテナモジュール1906は受信アンテナ1 1906及び受信機チェーン1908を含む。受信機チェーンアンテナモジュール1906は、同一のWTの異なる送信アンテナまたはアンテナ素子からアップリンク信号を受信し、前記信号は異なるトーンサブセットを含み、前記信号は同一のWTから同時に送信されたものである。例えば制御可能ベースバンド送信機ユニット1914を用いるいくつかの実施形態では、BS1900は複数の送信機チェーン/アンテナ(1904,1904’)を含み、モジュール1904は、送信アンテナまたはアンテナ素子1 1910に結合されている送信チェーン1 1912を含むのに対して、モジュール1904’は、送信アンテナまたはアンテナ素子N 1910’に結合されている送信チェーンN 1912’を含む。複数の送信機チェーン/アンテナモジュール1904,1904’を用いれば、異なるアンテナまたはアンテナ素子に同時に送信される周波数またはトーンのサブセットは、本発明に従ってダイバーシティを獲得するのに用いられる。送信機チェーン/アンテナモジュール1 1904は、送信チェーン1912に結合されている送信アンテナ1910を含む。同様に、送信機チェーン/アンテナモジュールN 1904’は、送信機チェーン1912’に結合されている送信アンテナ1910’を含む。送信機チェーン1912,1912’は制御可能ベースバンド送信機ユニット1914に結合されている。受信機モジュール1902、選択的な制御可能ベースバンド送信機ユニット1914、プロセッサ1916例えばCPU、I/Oインターフェース1918及びメモリ1920は、さまざまな素子がデータ及び情報をやり取りできるバス1922を介して連結されている。いくつかの実施形態では、制御可能ベースバンド送信機ユニット1914を用いず、送信機チェーン/アンテナモジュール1904はバス1922に結合されている。I/Oインターフェース1918はBS1900をインターネット及び別のネットワークノード例えば、他のBS1900、AAAノード、ホームエージェントノード、ルータなどに結合する。メモリ1920はルーチン1924及びデータ/情報1926を含む。
【0057】
プロセッサ1916は、メモリ1920内に記憶されている1つ以上のルーチン1924の制御下、データ/情報1926を用い、本発明の方法に従って基地局1900を動作させる。ルーチン1924は通信ルーチン1928及び基地局制御ルーチン1930を含む。通信ルーチン1928は、BS1900により用いられるさまざまな通信プロトコル及び機能を実行する。基地局制御ルーチン1930は、基地局1900が本発明の方法に従って動作するのを確実にする責任がある。
【0058】
基地局制御ルーチン1930はスケジューラモジュール1932及びアップリンクチャネルフィードバックモジュール1936を含む。いくつかの実施形態では、例えば、制御可能ベースバンド送信機ユニット1914及び送信機チェーン/アンテナモジュール1904’を含むいくつかの実施形態では、基地局制御ルーチン1930は周波数送信分割制御モジュール1934をも含む。スケジューラモジュール1932例えばスケジューラは、WTへのエアリンク資源例えばアップリンク及びダウンリンク区分をスケジューリングする。
【0059】
周波数送信分割制御モジュール1934は、実施の際、制御可能ベースバンド送信機ユニット1914の動作を制御して、送信に用いるため、周波数例えば一連のトーンを分割し、従って、第1トーンサブセットを用いて情報のいくつかを送信機チェーンアンテナモジュール1 1904へ送信し、第2トーンサブセットを用いて情報のいくつかを送信機チェーン/アンテナモジュールN 1904’へ送信し、第1及び第2トーンサブセットが少なくとも1トーンだけ互いに異なるようにする。いくつかの実施形態では、3つ以上のアンテナまたはアンテナ素子が同時送信に用いられ、3つ以上のトーンサブセットが同時に送信される。例えば、1つのトーンサブセットは、同時に用いられるべき各アンテナまたはアンテナ素子に対応する。いくつかの実施形態では、異なる送信機チェーン/アンテナと関連する異なるトーンサブセットは互いに排他的である。いくつかの実施形態では、トーンサブセット間で重複する部分がある。本発明によれば、BS1900は第1及び第2トーンセットの双方を同時に送信することができる。第1トーンセットは第1通信チャネルによりアンテナ1 1910からWTへ運ばれ、第2トーンセットは第2通信チャネルによりアンテナN 1910’から同一のWTへ運ばれる。周波数分割制御モジュール1934は、一連のトーンから複数の異なるトーンサブセットへトーンを割り当てる割り当てサブモジュール1938を含む。複数の異なるトーンサブセットは少なくとも第1及び第2トーンサブセットを含み、異なるトーンサブセットの各々は少なくとも1トーンだけ互いに異なる。周波数分割制御モジュール1934は、選択されたトーンサブセットの送信を制御する送信サブモジュールをも含む。
【0060】
割り当てサブモジュール1938は、所定切り換えシーケンス情報1988、切り換え基準情報1986、受信ダウンリンクチャネル報告フィードバック情報1958、トーンセット情報1970及び/またはホッピング情報1972を含むデータ/情報1926を用いて、トーンを決定し、トーンサブセット(トーンサブセット1情報−間隔1 1974,トーンサブセットN−間隔1 1976,トーンサブセット1情報−間隔M 1978,トーンサブセットN情報−間隔M 1980)へ割り当てる。また、割り当てサブモジュール1938はアンテナ素子制御情報(アンテナ素子1切り換え制御情報1992,アンテナ素子N切り換え制御情報1994)を発生し、記憶する。送信サブモジュール1940は、トーンサブセット(1974,1976,1978,1980)、OFDMタイミング情報1948及びアンテナ素子切り換え制御情報(1992,1993)を含むデータ/情報1926を用いて、割り当てモジュールの決定を実施し、制御可能ベースバンド送信機ユニット1914の動作を制御する。
【0061】
アップリンクチャネルフィードバックモジュール1936は、受信したアップリンク信号送信を推定し、処理して、WT電力制御情報1960及びACK/NAK情報1962を獲得する。アップリンクチャネルフィードバックモジュール1936は情報1960,1962からフィードバックメッセージ1964を発生し、これらフィードバックメッセージ1964は、その後、WTへ送信されて、WT送信アンテナ間またはアンテナ素子間でのトーン分割に関する決定を行うのに用いられる。
【0062】
データ/情報1926はWTデータ/情報1942、アップリンクトーン情報1944、ダウンリンクOFDMトーン情報1946及びOFDMタイミング情報1948を含む。いくつかの実施形態、例えば周波数送信分割制御モジュール1934を含む実施形態では、データ/情報1926は周波数分割情報1950をも含む。
【0063】
WTデータ/情報1942は複数のデータ/情報セット(WT1データ/情報1951,WTNデータ/情報1952)を含む。WT1データ/情報1951は、ユーザ/装置/セッション/資源情報1953、タイミング同期情報1954、アップリンク品質指示フィードバックメッセージ情報1956及び受信ダウンリンクチャネルフィードバック報告情報1958を含む。ユーザ/装置/セッション/資源情報1953は、ユーザ/装置識別情報と、ピアノード識別情報及び経路情報を含むセッション情報と、BS1900によりWT1へ割り当てられたアップリンク及びダウンリンク区分を含む資源情報とを含む。
【0064】
タイミング同期情報1954は、例えば遅延伝播を考慮して、WT1をBS1900と同期するのに用いられる情報を含む。
【0065】
アップリンク品質指示フィードバックメッセージ情報1956は、アップリンクチャネル品質を示す例えばWT1アップリンク信号の受信電力レベル、SNR値、WT1送信電力調節信号などのようなWT電力制御情報1960と、肯定応答/否定応答(ACK/NAK)信号情報1962例えば、1つまたは複数のWT1送信アップリンク信号を受信する際に成功または失敗を知らせる情報と、フィードバックメッセージ、例えば、1960及び/または1962からの情報を含み、WT1へ伝達すべきメッセージとを含む。
【0066】
受信ダウンリンクチャネルフィードバック報告情報1958は、WTフィードバック報告からの情報、例えば、受信したパイロット信号に基づいて電力レベルやSNRなどの観点からダウンリンクチャネルの品質について戻された報告からの情報を含む。受信ダウンリンクチャネルフィードバック報告情報は、ダウンリンク信号例えばダウンリンクトラフィックチャネル信号に応答してWT1により伝達されたACK/NAK信号情報をも含む。いくつかの実施形態では、情報1958は、トーン分割に関する決定を行う際に周波数分割制御モジュール1934内の割り当てサブモジュール1938により用いられる。
【0067】
アップリンクトーン情報1944は、トーンセット情報1944、例えば、WTからBS1900へのアップリンク信号送信に用いられる一連のトーンと、ホッピングシーケンス情報、例えば、WTにより用いられ、ホッピングがドウェル間で変化するアップリンクホッピングシーケンスとを含む。
【0068】
ダウンリンクOFDMトーン情報1946は、トーンセット情報1970、例えば、BSによるダウンリンク信号送信に用いられる一連のトーンと、ホッピング情報1972、例えば、OFDMシンボル時間に基づいてトーンのマッピングを変更するダウンリンクホッピングシーケンスを含む。いくつかの実施形態、例えば周波数送信分割制御モジュール1934を含む実施形態では、OFDMトーン情報1946は、複数のトーンサブセット(トーンサブセット1情報−間隔1 1974,トーンサブセットN情報−間隔1 1976,トーンサブセット1情報−間隔M 1978,トーンサブセットN情報−間隔M 1980)をも含む。各トーンサブセットの情報(1974,1976)は異なる送信機チェーン/アンテナ(1904,1904’)と関連付けられ、トーンサブセット(1974,1976)は本発明に従って同時に送信される。同様に、各トーンサブセットの情報(1978,1980)は異なる送信機チェーン/アンテナ(1904,1904’)と関連付けられ、トーンサブセット(1978,1980)は本発明に従って同時に送信される。トーンの重み付け、例えば、各サブセットと関連付けられたトーン数は時間に応じて変更することができる。例えば、間隔1の間、送信機チェーン/アンテナ1と関連付けられたトーンサブセット1は6個のトーンを用いることができ、送信機チェーン2/アンテナ2と関連付けられたトーンサブセット2は6個のトーンを用いることができる。しかし、連続する次の間隔の間、送信機チェーン/アンテナ1と関連付けられたトーンサブセット1は7個のトーンを用いることができ、送信機チェーン2/アンテナ2と関連付けられたトーンサブセット2は5個のトーンを用いることができる。更に、OFDMシンボル送信時間間隔ごとに、ダウンリンクトーンホッピングシーケンスに従って一連のトーンをホッピングさせることができる。
【0069】
OFDMタイミング情報1948はシンボルタイミング情報1982及びドウェル情報1984を含む。シンボルタイミング情報1982は、同時に送信される複数のトーンを含む1つのOFDMシンボルの送信を規定するタイミングを含む。ドウェル情報1984は、連続するOFDMシンボルの数例えば7を識別する情報を含む。この場合、論理的なトーンから物理的なトーンへのアップリンクトーンのマッピングはドウェルの継続期間中には変化せず、トーンはドウェルごとに異なってホッピングされる。ドウェル情報1984は、ドウェル境界を識別する情報をも含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、周波数分割は所定に基づく。例えば、トーンは複数の送信機チェーン/アンテナモジュール(1904,1904’)の間で、例えば、物理的なインデックス番号に対して交互に換わるシーケンスに分割される。他の実施形態では、異なる送信機チェーン/アンテナモジュール(1904,1904’)の間での重み付けは、受信ダウンリンクチャネルフィードバック報告情報1958と周波数分割情報1950内の切り換え基準情報1986に応じて変化する。例えば、BS1900が第1及び第2の送信機チェーン/アンテナモジュール1904及び1904’を含み、チャネル品質がほぼ等価なものであるということ、例えば、チャネル品質の差が第1の基準レベルよりも下であるということをフィードバック情報が示せば、2つのモジュール1904,1904’の間で均一にトーンを分割することができる。しかし、送信機チェーン/アンテナモジュール1904に対応するチャネル品質が、送信機モジュール1904’に対応するチャネル品質よりも著しく良好であるということを同一の例示的なBS1900が決定し、その上、双方のチャネルのチャネル品質がフィードバック情報と第2及び第3の基準レベルの比較とに基づいて依然として容認することができれば、周波数分割制御モジュール1934は、多くのトーン例えばモジュール1904’の2倍のトーンをモジュール1904に与えるように制御ベースバンド送信機ユニット1914を制御することができる。
【0071】
周波数分割情報1950は、切り換え基準情報1986、所定切り換えシーケンス情報1988、アンテナ素子使用情報1990及び複数のアンテナ素子切り換え制御情報セット(アンテナ素子1切り換え制御情報1992,アンテナ素子N切り換え制御情報1994)を含む。切り換え基準情報1986は、さまざまな送信機チェーン/アンテナ(1904,1904’)の間で分割されたトーンのバランスを変えるかどうか、また、いつ変えるか、そして、どこまで変えるかを決定する際、受信ダウンリンクチャネルフィードバック報告情報1958に含まれるか、あるいは、そこから派生されるアンテナ素子フィードバック情報を評価するため、割り当てサブモジュール1938により用いられるしきい値限界を含む。所定切り換えシーケンス情報1988は、割り当てサブモジュール1938により選択できる複数の所定シーケンスを含む。例えば、第1所定シーケンスは、例えば各OFDMシンボル送信期間または、ある一定数のOFDMシンボル送信期間に、(i)第1送信機チェーン/アンテナと第2送信機チェーン/アンテナとの間におけるアップリンクトーンの50対50分割と、(ii)第1送信機チェーン/アンテナと第2送信機チェーン/アンテナとの間におけるアップリンクトーンの60対40分割とに交互に換わることができる。第2所定シーケンスは、(i)第1送信機チェーン/アンテナと第2送信機チェーン/アンテナとの間におけるアップリンクトーンの50対50分割と、(ii)第1送信機チェーン/アンテナと第2送信機チェーン/アンテナとの間におけるアップリンクトーンの40対60分割とに交互に換わることができる。いくつかの実施形態では、BS1900は、フィードバック情報に応じて変化しない所定切り換えシーケンス、例えば、長期にわたって送信機チェーン/アンテナ(1904,1904’)の間で、等しい周波数分割、あるいはほぼ等しい周波数分割をもたらす一定の所定シーケンスに従う必要がある。アンテナ素子使用情報1990は、例えば、異なる送信アンテナ素子にわたって同時に送信される一連のトーンに対する、または、他のトーンサブセットに対する割り当てられたトーンサブセットのトーン数の観点から、各アンテナ素子(1910,1910’)の使用を識別する情報を含む。アンテナ素子切り換え制御情報(アンテナ素子1切り換え制御情報1992,アンテナ素子N切り換え制御情報1994)は、アンテナ素子(1,N)とそれぞれ関連して割り当てられたトーンのトーン数、インデックスまたは周波数のような情報を含む。情報1992,1994は制御可能ベースバンド送信機ユニット1914により用いられる。
【0072】
図17には、本発明に従って実施される例示的な無線端末(WT)1500例えば移動ノード(MN)を示す。例示的なWT1500は、本発明に従って複数の送信アンテナまたはアンテナ素子を、ドウェル境界間ではなく、ドウェル境界上で切り換えることができる。MN1500を図13の例示的なMN(14,16,14’,16’)のいずれかにすることができる。例示的なWT1500を図14の例示的なBS1400と共に用いることができる。移動ノード1500を移動端末(MT)として用いることができる。移動ノード1500は、図8及び3にそれぞれ示すように実施できる受信機チェーン/アンテナモジュール1502及び送信機チェーン/アンテナモジュール1504を含む。本発明に従ってダイバーシティを獲得するため、単一送信機チェーン1518及び送信アンテナ切り換えが用いられる。受信機チェーン/アンテナモジュール1502は受信アンテナ1 1506及び受信チェーン1510を含む。いくつかの実施形態では、受信機チェーン/アンテナモジュール1502は複数のアンテナまたは複数のアンテナ素子(受信アンテナ1 1506,受信アンテナN 1508)を含み、受信機チェーン1510は制御可能な切り換えモジュール1512例えば切り換え回路を含む。送信機チェーン/アンテナモジュール1504は複数のアンテナまたは複数のアンテナ素子(送信アンテナ1 1514,送信アンテナN 1516)と、制御可能なドウェル境界切り換えモジュール1520を含む単一送信機チェーン1518とを含む。いくつかの実施形態では、複数の送信アンテナまたはアンテナ素子(1514,1516)は異なる方向に定められている。いくつかの実施形態では、異なる通信経路がアンテナまたはアンテナ素子と基地局との間に存在するように、複数の異なるアンテナまたはアンテナ素子(1514,1516)が離間されている。いくつかの実施形態では、アンテナまたはアンテナ素子間の間隔は、アンテナまたはアンテナ素子から送信される最も低い周波数トーンの波長の少なくとも1/4である。受信機モジュール1502、送信機モジュール1504、プロセッサ1522例えばCPU、ユーザI/O装置1524及びメモリ1526は、さまざまな素子がデータ及び情報をやり取りできるバス1528を介して連結されている。メモリ1526はルーチン1530及びデータ/情報1532を含む。
【0073】
受信機チェーン/アンテナモジュール1502は、アップリンク信号の品質を示す品質指示信号のようなフィードバック信号を含む基地局からのダウンリンク信号を受信する。送信機チェーン/アンテナモジュール1504は、本発明に従って、いかなる所定のドウェル中にも、いずれか1つが単一送信機チェーン1518に結合される複数の送信アンテナまたはアンテナ素子(1514,1516)を用いて、基地局へのアップリンクトラフィックチャネル信号を含むアップリンク信号を送信する。
【0074】
プロセッサ1522はルーチン1530を実行し、メモリ1526内のデータ/情報1532を用いてWT1500の動作を制御し、本発明の方法を実施する。WT1500のユーザは、ユーザI/O装置1524例えば、表示装置、スピーカ、マイクロホン、キーボード、キーパッド、マウスなどにより、ピアノードを対象としてユーザデータ及び情報を入力し、ピアノードからユーザデータ及び情報を出力することができる。
【0075】
ルーチン1530は通信ルーチン1534及び移動ノード制御ルーチン1536を含む。移動ノード制御ルーチン1536は送信機アンテナ切り換え制御モジュール1538及びアップリンクチャネルフィードバックモジュール1540を含む。いくつかの実施形態、例えば、複数の受信機アンテナ1506,1508及び切り換えモジュール1512を含む実施形態では、移動ノード制御ルーチン1536は受信機アンテナ切り換え制御モジュール1542を含む。
【0076】
データ/情報1532は、ユーザ/装置/資源情報1544と、基地局から得られたアップリンクチャネル状態フィードバック情報1546と、ドウェル情報1548とを含む。ユーザ/装置/セッション/資源情報1544は、WT1500とピアノードとの間の通信セッションに関する情報例えば経路情報、識別情報、割り当てトラフィックチャネル区分情報などを含む。
【0077】
基地局からのアップリンクチャネル状態フィードバック情報1546は受信品質指示信号情報1550及び複数のアンテナフィードバック情報セット(アンテナ素子1フィードバック情報1556,アンテナ素子Nフィードバック情報1558)を含む。WT1500からの基地局受信アップリンク信号は、受信したアップリンク信号の品質を決定し、受信した品質を表すフィードバック信号をWT1500へ送信する。受信品質指示信号情報1550は、これらフィードバック信号内に運ばれる情報であり、送信電力制御信号情報1552及び送信確認応答信号情報1554を含む。送信電力制御信号情報1552は、電力レベル、相対電力レベル、信号対雑音比、及び、命じられた電力レベル変更を表す情報を含むことができる。送信確認応答信号情報1554は、送信された1つまたは複数のアップリンク信号を受信する際に成功または失敗を知らせる情報、例えば、ACK/NAKにより表されるような情報、または、ACK/NAKに関する統計情報を含むことができる。
【0078】
基地局は、WT1500が複数の送信アンテナを切り換えること、及び/または、WT1500が切り換える時を知る必要がなく、いくつかの実施形態では、基地局はこのことを知らない。WT1500は、特定のドウェルに対してWT1500のどのWT送信アンテナ(1514,1516)が用いられるかについての知識を利用し、受信したフィードバック情報例えば、受信したACK/NAKを特定のアンテナと関連付け、従って、アンテナによるフィードバック情報セット(アンテナ素子1フィードバック情報1556,アンテナ素子Nフィードバック情報1558)を形成及び維持することができる。基地局が、WT1500により用いられる異なる送信アンテナ(1514,1516)の知識を有するいくつかの実施形態では、WT1500が関連付けを実行する必要なしに、BSは異なるフィードバック情報セットを維持し、これらフィードバック情報セットをWT1500へ伝達して、アンテナ素子フィードバックセット(アンテナ素子1フィードバック情報1556,アンテナ素子Nフィードバック情報1558)として記憶することができる。
【0079】
ドウェル情報1548は、ドウェル特性情報1560及びドウェル切り換え情報1562を含む。ドウェル特性情報は、1ドウェル当たりのOFDMシンボル送信期間の指定された数1564例えば7、ドウェル境界情報1566、トーン情報1568及びトーンホッピングシーケンス情報1574を含む。ドウェル境界情報1566は、あるドウェルが終了し、次のドウェルが開始する時を識別するためにWT1500により用いられるタイミング情報を含み、ドウェル境界情報1566は、ドウェル境界間ではなく、少なくともいくつかのドウェル境界上でアンテナ切り換えを行うように送信アンテナ(1514,1516)の切り換えを制御するのに用いられる。トーン情報1568はドウェルインデックスN情報1570及びドウェルインデックスN+1情報1572を含む。ドウェルインデックスN情報1570は、第1ドウェル中にアップリンク信号を基地局へ送信するためにWT1500により用いられる一連のトーンを含むのに対して、ドウェルN+1情報1572は、第1ドウェルの後に直接連続するドウェルである第2ドウェル中にアップリンク信号を基地局へ送信するためにWT1500により用いられる一連のトーンを含む。トーンホッピングシーケンス情報1574は、アップリンク信号送信の際にWT1500により用いられるための論理的なトーンから物理的なトーンへのホッピングシーケンスを規定する情報を含み、従って、ドウェルインデックスN情報1570及びドウェルインデックスN+1情報1572を決定するのに用いられる。
【0080】
ドウェル切り換え情報1562は切り換え基準情報1576、所定切り換えシーケンス情報1578、アンテナ素子使用情報1580及び複数のアンテナ切り換え制御情報セット(アンテナ素子1切り換え制御情報1582,アンテナ素子N切り換え制御情報1584)を含む。切り換え基準情報1576は、送信アンテナ(1514,1516)間のドウェル境界切り換えを決定するのに用いられる方法及び限度を識別する情報を含む。例えば、切り換え基準情報1576は、受信したフィードバック品質レベルに適用されて切り換えを決定するしきい値限界を含むことができる。例えば、ある基準を、あるアンテナに対応するNAK/ACKの割合値とすることができ、この割合値を超えれば、異なるアンテナ素子への移行を生じさせる。あるいは、所定の時間または所定数のドウェル中、第2送信アンテナに割り当てられたドウェル数に対する、第1アンテナに割り当てられたドウェル数の割合を変えるため、ある基準が用いられる。所定切り換えシーケンス情報1578は、使用できる所定のドウェル境界切り換えシーケンスを識別する情報を含む。例えば、例示的なシーケンスは、一定数の連続するドウェル中、単一送信チェーン1518をアンテナの1つ例えばアンテナ1514に結合し、次に、別の送信アンテナ例えばアンテナ1516に切り換え、同一数の連続するドウェル中、ここに留まり、その後、この過程を繰り返して、送信アンテナ(1514,1516)の各々の間で交互に換わり、結果として、等しい送信アンテナの使用を生じさせることができる。送信アンテナの使用が各アンテナ間で等しくなるこの方法を3つ以上のアンテナに対して拡張させることができる。いくつかの実施形態では、一定の所定切り換えシーケンスについて動作する場合、ドウェル境界切り換えを実行する際、受信品質指示信号情報1550はWT1500により必要とされず、または用いられない。例えば、WT1500は、異なるアンテナ(1514,1516)間のチャネル品質の変動にかかわらず、所定のドウェル境界切り換えシーケンスに従う。他の実施形態では、所定切り換えシーケンスは、BSからのアップリンクチャネル状態フィードバック情報1546と共に用いられる。例えば、情報1578からの異なる所定切り換えシーケンスを品質フィードバック情報に基づいて、例えば、ある送信アンテナを支持するか、ある送信アンテナを受け付けない特定の所定シーケンスを選択することができる。あるいはまた、いくつかの実施形態では、所定切り換えシーケンスは、異なるチャネル品質を評価するため、最初に、及び/または断続的に用いられ、その後、ドウェル境界切り換えはアップリンクチャネル品質フィードバック情報に基づく。いくつかの実施形態では、所定切り換えシーケンスは用いられず、ドウェル境界切り換えはアップリンクチャネル品質に応じて実行される。アンテナ使用情報1580は、例えば、他の送信アンテナに対する時間及び/またはドウェル数の観点から、送信アンテナ(1514,1516)の各々の現在の使用を識別する情報と、実行すべきアンテナ使用の変化を識別する情報とを含む。
【0081】
異なる切り換え制御情報セット(アンテナ素子1切り換え制御情報1582,アンテナ素子N切り換え制御情報1584)は、異なるアンテナフィードバック情報セット(アンテナ素子1フィードバック情報1556,アンテナ素子Nフィードバック情報1558)に対応してWT1500により維持される。
【0082】
いくつかの実施形態では、本発明に従って生成された複数のチャネルから1つ以上のチャネルを選択し、選択した1つ以上のチャネルが、他のチャネルよりも高いチャネル品質を有し、選択した1つ以上のチャネルを、低いチャネル品質を有する他のチャネルよりも多く用いられるようにするため、上述したデータ/情報1532を用いることができる。
【0083】
通信ルーチン1534は、WT1500により用いられるさまざまな通信プロトコルを実施する。移動ノード制御ルーチン1536は、受信機モジュール1502、送信機モジュール1504及びユーザI/O装置1524の動作を含むWT機能を制御し、本発明の方法を実施し、本発明の方法は、アップリンク信号送信を表すフィードバック情報を処理することと、本発明に従って、異なるアンテナ間またはアンテナ素子(1514,1516)間で単一送信機チェーン1518のドウェル境界切り換えを実施及び制御することとを含む。
【0084】
送信機アンテナ切り換え制御モジュール1538はデータ/情報1532を用いて、アンテナ使用、シーケンス、シーケンスの変化及び、品質フィードバック情報による変化に関する決定を行うことを含むドウェル境界切り換え方法を実施する。例えば、アンテナ1 1514に対応するチャネル品質が、アンテナN 1516に対応するチャネル品質よりも高いことがWT1500により決定された場合、いくつかの実施形態では、送信機アンテナ切り換え制御モジュール1538は、4つの連続するドウェルのうち3つのドウェルに対してアンテナ1 1514を用い、1つのドウェルに対してアンテナN 1516を用いるように選択することができる。また、送信機アンテナ切り換え制御モジュール1538は、切り換え決定を行うため、例えば制御選択信号を介してドウェル境界切り換えモジュール1520の動作を制御する。
【0085】
アップリンクチャネルフィードバックモジュール1540は、送信電力制御信号情報1552及び/または送信確認応答信号情報1554を取り出す受信フィードバック信号の処理を制御する。アップリンクチャネルフィードバックモジュール1540は、どのドウェルがどのWT送信アンテナと関連するかという知識を用いて受信フィードバック情報1550を、異なるアンテナと関連する情報セット(アンテナ素子1フィードバック情報1556,アンテナ素子Nフィードバック情報1558)に分離することもできる。アップリンクチャネルフィードバックモジュール1540から得られた出力情報を、ドウェル切り換え決定に至る際に用いられる送信機アンテナ切り換え制御モジュール1538による入力として用いることができる。
【0086】
選択的な受信機アンテナ切り換え制御モジュール1542は、実施の際、どの時点においても複数の受信アンテナまたはアンテナ素子(1506,1508)のうちの1つを単一の受信チェーン1510に接続するように受信チェーン切り換え制御モジュール1512の切り換えを制御するのに用いられる。受信機アンテナ切り換え制御モジュール1542は制御選択信号を切り換えモジュール1512へ送信してアンテナ選択を制御する。受信機アンテナ切り換え制御モジュール1542はアンテナ1506,1508間を切り換えることにより受信ダイバーシティを行うことができる。切り換え決定方法例えば、アンテナ(1506,1508)間の周期的な切り換え、及び/または、受信したダウンリンク信号の品質に基づく切り換え、例えば、各チャネルを検査し、最上の品質のダウンリンクチャネルを生じさせるアンテナの確定に関してさまざまな実施形態が実現可能である。
【0087】
図18には、本発明に従って実施されるもう1つの例示的な無線端末(WT)1600例えば移動ノード(MN)を示す。例示的なWT1600は、本発明に従って複数の送信アンテナ間またはアンテナ素子間を、信号境界間ではなく、基地局チャネル推定信号境界に対応する信号境界上で切り換えることができる。MN1600を図13の例示的なMN(14,16,14’,16’)のいずれかにすることができる。例示的なWT1600を図15の例示的なBS1800と共に用いることができる。移動ノード1600を移動端末(MT)として用いることができる。移動ノード1600は受信機チェーン/アンテナモジュール1602及び送信機チェーン/アンテナモジュール1604を含む。受信機/アンテナモジュール1802を、図8に示す受信チェーン及び複数の受信アンテナに類似または同様に実施することができる。図3に示す送信チェーン及び複数の送信アンテナに類似するが、チャネル推定境界情報及び/またはアップリンクチャネル推定フィードバック情報に応じて切り換え制御を行う送信機/アンテナモジュール1804を実施することができる。単一送信機チェーン1618及び送信アンテナ切り換えは、本発明に従ってダイバーシティを獲得するのに用いられる。受信機チェーン/アンテナモジュール1602は受信アンテナ1 1606及び受信チェーン1610を含む。いくつかの実施形態では、受信機チェーン/アンテナモジュール1602は複数のアンテナまたは複数のアンテナ素子(受信アンテナ1 1606,...,受信アンテナN 1608)を含み、受信チェーン1610は制御可能な切り換えモジュール1612例えば切り換え回路を含む。送信機チェーン/アンテナモジュール1604は複数のアンテナまたは複数のアンテナ素子(送信アンテナ1 1614,...,送信アンテナN 1616)を含み、単一送信機チェーン1618は制御可能なチャネル推定境界切り換えモジュール1620を含む。いくつかの実施形態では、複数の送信アンテナまたはアンテナ素子(1614,1616)は異なる方向に定められている。いくつかの実施形態では、異なる通信経路がアンテナまたはアンテナ素子と基地局との間に存在するように、複数の異なるアンテナまたはアンテナ素子(1614,1616)が離間されている。いくつかの実施形態では、アンテナ間またはアンテナ素子間の間隔は、アンテナまたはアンテナ素子から送信される最も低い周波数トーンの波長の少なくとも1/4である。受信機モジュール1602、送信機モジュール1604、プロセッサ1622例えばCPU,ユーザI/O装置1624及びメモリ1626は、さまざまな素子がデータ及び情報をやり取りできるバス1628を介して連結されている。メモリ1626はルーチン1630及びデータ/情報1632を含む。
【0088】
受信機チェーン/アンテナモジュール1602は、アップリンク信号の品質を示す品質指示信号のようなフィードバック信号を含む基地局からのダウンリンク信号を受信する。送信機チェーン/アンテナモジュール1604は、本発明に従って、いかなる所定の時間にも、いずれか1つが単一送信機チェーン1618に結合される複数の送信アンテナまたはアンテナ素子(1614,1616)を用いて、基地局へのアップリンクトラフィックチャネル信号を含むアップリンク信号を送信する。
【0089】
プロセッサ1622はルーチン1630を実行し、メモリ1626内のデータ/情報1632を用いてWT1600の動作を制御し、本発明の方法を実施する。WT1600のユーザは、ユーザI/O装置1624例えば、表示装置、スピーカ、マイクロホン、キーボード、キーパッド、マウスなどにより、ピアノードを対象としてユーザデータ及び情報を入力し、ピアノードからユーザデータ及び情報を出力することができる。
【0090】
ルーチン1630は通信ルーチン1634及び移動ノード制御ルーチン1636を含む。移動ノード制御ルーチン1636は送信機アンテナ切り換え制御モジュール1638及びアップリンクチャネルフィードバックモジュール1640を含む。いくつかの実施形態、例えば、複数の受信機アンテナ1606,1608及び切り換えモジュール1612を含む実施形態では、移動ノード制御ルーチン1636は受信機アンテナ切り換え制御モジュール1642をも含む。
【0091】
データ/情報1632は、ユーザ/装置/セッション/資源情報1644と、基地局から得られたアップリンクチャネル状態フィードバック情報1646と、チャネル推定間隔情報1648と、チャネル推定境界切り換え情報1650とを含む。ユーザ/装置/セッション/資源情報1644は、WT1600とピアノードとの間の通信セッションに関する情報例えば経路情報、識別情報、割り当てトラフィックチャネル区分情報などを含む。
【0092】
基地局からのアップリンクチャネル状態フィードバック情報1646は受信品質指示信号情報1652及び複数のアンテナフィードバック情報セット(アンテナ素子1フィードバック情報1658,アンテナ素子Nフィードバック情報1660)を含む。WT1600からの基地局受信アップリンク信号は、受信したアップリンク信号の品質を決定し、受信した品質を表すフィードバック信号をWTへ送信する。受信品質指示信号情報1652は、これらフィードバック信号内に運ばれる情報であり、送信電力制御信号情報1654及び送信確認応答信号情報1656を含む。送信電力制御信号情報1654は、電力レベル、相対電力レベル、信号対雑音比、及び、命じられた電力レベル変更を表す情報を含むことができる。送信確認応答信号情報1656は、送信された1つまたは複数のアップリンク信号を受信する際に成功または失敗を知らせる情報、例えば、ACK/NAKにより表されるような情報、または、ACK/NAKに関する統計情報を含むことができる。
【0093】
基地局は、WT1600が複数の送信アンテナを切り換えること、及び/または、WT1600が切り換える時を知る必要がなく、いくつかの実施形態では、基地局はこのことを知らない。しかし、WT1600は、基地局により用いられているチャネル推定間隔を追跡し、送信アンテナの切り換えが生じる時、チャネル推定境界上で生じる。例えば、基地局は、所定の期間中、1つのチャネル推定値を実行し、次に、このチャネル推定値を再初期化し、再始動することができる。WT1600は、アンテナを切り換えるための再初期化時点に対応する時間を選択することができる。WT1600は、チャネル推定値に対応する間隔に対してWT1600のどのWT送信アンテナ(1614,1616)が用いられるかについての知識を利用し、受信したフィードバック情報例えば、受信したACK/NAKを特定のアンテナと関連付け、従って、アンテナによるフィードバック情報セット(アンテナ素子1フィードバック情報1658,アンテナ素子Nフィードバック情報1660)を形成及び維持することができる。いくつかの実施形態では、基地局は、異なる進行中のチャネル品質推定値、例えば、各送信アンテナ(1614,1616)に対応するチャネル品質推定値を維持し、基地局は、これら進行中のチャネル推定値をWT送信アンテナ切り換えと協調して交互に換える。この実施形態は、WT1600が一定数の送信アンテナ(1614,1616)と共に所定の周期的なシーケンスで、例えば、各アンテナ間で一様な使用を用いて動作する場合に有益である。基地局が、WT1600により用いられる異なる送信アンテナ(1614,1616)の知識を有するいくつかの実施形態では、WT1600が関連付けを実行する必要なしに、BSは異なるフィードバック情報セットを維持し、これらフィードバック情報セットをWT1600へ伝達して、アンテナ素子フィードバックセット(アンテナ素子1フィードバック情報1658,アンテナ素子Nフィードバック情報1660)として記憶することができる。
【0094】
チャネル推定間隔情報1648は、基地局チャネル推定境界に対応するタイミング情報1662と、信号種類情報1664とを含む。タイミング情報1662は、チャネル推定境界に対応する時点でアンテナ切り換えを制御できるように基地局アップリンク信号チャネル推定周期及び間隔をWTタイミングに関連付けて、2つの異なる送信アンテナ(1614,1616)からのアップリンク信号の混合による基地局チャネル推定値の間違いを防止するのに役立つ。信号種類情報は種類選択1666、符号分割多重アクセス(CDMA)情報1668及び直交周波数分割多重化(OFDM)情報1670を含む。種類選択1666は、WT1600と基地局との間で用いる通信信号送信の種類のユーザまたはサービスプロバイダ選択、例えば、CDMA信号送信またはOFDM信号送信を含む。選択に応じて、異なる回路がWT1600内で起動される。CDMA情報1668は、用いられる搬送周波数と、帯域幅と、用いられる符号語と、チャネル推定間隔時間とを含む。OFDM情報1670は、連続するOFDMシンボル送信期間の数により規定されたドウェル間隔を識別する情報と、ドウェル境界を識別する情報と、所定のドウェル中に用いられるトーンを含むトーン情報と、トーンホッピングシーケンス情報とを含むことができる。いくつかの実施形態では、WT1600は、一種類の信号送信を支援し、他を支援しない。この場合、WT1600は情報1668または1670の一方を含む。
【0095】
チャネル推定境界切り換え情報1650は、切り換え基準情報1672、所定切り換えシーケンス情報1674、アンテナ素子使用情報1676及び複数のアンテナ切り換え制御情報セット(アンテナ素子1切り換え制御情報1678,アンテナ素子N切り換え制御情報1680)を含む。切り換え基準情報1672は、送信アンテナ(1614,1616)間のチャネル境界切り換えを決定するのに用いられる方法及び限度を識別する情報を含む。例えば、切り換え基準情報1672は、受信したフィードバック品質レベルに適用されて切り換えを決定するしきい値限界を含むことができる。例えば、1つの基準を、フィルタリングされたSNRの最小値とすることができ、この最小値を超えると、異なるアンテナ素子への移行を生じさせる。所定切り換えシーケンス情報1674は、使用できる所定のチャネル推定境界切り換えシーケンスを識別する情報を含む。例えば、例示的なシーケンスは、一定数の連続するチャネル推定値の間、単一送信チェーン1618をアンテナの1つ例えばアンテナ1614に結合し、次に、別の送信アンテナ例えばアンテナ1616に切り換え、同一数の連続するチャネル推定値の間、ここに留まり、その後、この過程を繰り返して、送信アンテナ(1614,1616)の各々の間で交互に換わり、結果として、等しい送信アンテナの使用を生じさせることができる。送信アンテナの使用が各アンテナ間で等しくなるこの方法を3つ以上のアンテナに対して拡張させることができる。いくつかの実施形態では、一定の所定切り換えシーケンスについて動作する場合、チャネル推定境界切り換えを実行する際、受信品質指示信号情報1652はWT1600により必要とされず、または用いられない。例えば、WT1600は、異なるアンテナ(1614,1616)間のチャネル品質の変動にかかわらず、所定のチャネル推定境界切り換えシーケンスに従う。しかし、WT1600は、アップリンク信号送信で基地局により実行されるチャネル推定値と、切り換え点との間のタイミング同期を維持する必要がある。他の実施形態では、所定切り換えシーケンスは、BSからのアップリンクチャネル状態フィードバック情報1646と共に用いられる。例えば、情報1674からの異なる所定切り換えシーケンスを品質フィードバック情報に基づいて、例えば、ある送信アンテナを支持するか、ある送信アンテナを受け付けない特定の所定シーケンスを選択することができる。あるいはまた、いくつかの実施形態では、所定切り換えシーケンスは、異なるチャネル品質を評価するため、最初に、及び/または断続的に用いられ、その後、チャネル境界切り換えはアップリンクチャネル品質フィードバック情報に基づく。いくつかの実施形態では、所定切り換えシーケンスは用いられず、チャネル境界切り換えはアップリンクチャネル品質に応じて実行される。アンテナ使用情報1676は、例えば、他の送信アンテナに対する時間またはデューティサイクルの観点から、送信アンテナ(1614,1616)の各々の現在の使用を識別する情報と、実行すべきアンテナ使用の変化を識別する情報とを含む。
【0096】
異なる切り換え制御情報セット(アンテナ素子1切り換え制御情報1678,アンテナ素子N切り換え制御情報1680)は、異なるアンテナフィードバック情報セット(アンテナ素子1フィードバック情報1658,アンテナ素子Nフィードバック情報1680)に対応してWT1600により維持される。
【0097】
通信ルーチン1634は、WT1600により用いられるさまざまな通信プロトコルを実施する。移動ノード制御ルーチン1636は、受信機モジュール1602、送信機モジュール1604及びユーザI/O装置1624の動作を含むWT機能を制御し、本発明の方法を実施し、本発明の方法は、アップリンク信号送信を表すフィードバック情報を処理することと、本発明に従って、異なるアンテナ間またはアンテナ素子(1614,1616)間で単一送信機チェーン1618のチャネル推定境界切り換えを実施及び制御することとを含む。
【0098】
送信機アンテナ切り換え制御モジュール1638はデータ/情報1632を用いて、アンテナ使用、シーケンス、シーケンスの変化及び、品質フィードバック情報による変化に関する決定を行うことを含むチャネル推定境界切り換え方法を実施する。送信機アンテナ切り換え制御モジュール1638は、切り換え決定を行うため、例えば制御選択信号を介してチャネル推定境界切り換えモジュール1618の動作を制御する。アップリンクチャネルフィードバックモジュール1640は、送信電力制御信号情報1654及び/または送信確認応答信号情報1656を取り出す受信フィードバック信号の処理を制御する。アップリンクチャネルフィードバックモジュール1640は、どのチャネル推定値がどのWT送信アンテナと関連するかという知識を用いて受信フィードバック情報1652を、異なるアンテナと関連する情報セット(アンテナ素子1フィードバック情報1658,アンテナ素子Nフィードバック情報1660)に分離することもできる。いくつかの実施形態では、基地局は、アンテナ(1614,1616)の各々に対する異なるチャネル推定報告をWT1600に伝達し、アップリンクチャネルフィードバックモジュールは、このような情報を適切なフィードバック情報セット(1658,1660)内に記憶することができる。アップリンクチャネルフィードバックモジュール1640から得られた出力情報を、チャネル推定境界切り換え決定に至る際に用いられる送信機アンテナ切り換え制御モジュール1638による入力として用いることができる。
【0099】
選択的な受信機アンテナ切り換え制御モジュール1642は、実施の際、どの時点においても複数の受信アンテナまたはアンテナ素子(1606,1608)のうちの1つを単一の受信チェーン1610に接続するように受信チェーン切り換え制御モジュール1612の切り換えを制御するのに用いられる。受信機アンテナ切り換え制御モジュール1642は制御選択信号を切り換えモジュール1612へ送信してアンテナ選択を制御する。受信機アンテナ切り換え制御モジュール1642はアンテナ(1606,1608)間を切り換えることにより受信ダイバーシティを行うことができる。切り換え決定方法例えば、アンテナ(1606,1608)間の周期的な切り換え、及び/または、受信したダウンリンク信号の品質に基づく切り換え、例えば、各チャネルを検査し、最上の品質のダウンリンクチャネルを生じさせるアンテナの確定に関してさまざまな実施形態が実現可能である。
【0100】
図19には、本発明に従って実施されるもう1つ別の例示的な無線端末(WT)1700例えば移動ノード(MN)を示す。MN1700を図13の例示的なMN(14,16,14’,16’)のいずれかにすることができる。例示的なWT1700を図16の例示的なBS1900と共に用いることができる。移動ノード1700を移動端末(MT)として用いることができる。移動ノード1700は、受信機チェーン/アンテナモジュール1702と、制御可能ベースバンド送信機ユニット1718を有する複数の送信機チェーン/アンテナモジュール(1704,1704’)とを含む。受信機チェーン/アンテナモジュール1702を、図8に示す受信チェーン及び複数の受信アンテナに類似または同様に実施することができる。制御可能ベースバンド送信機ユニット1718を有する複数の送信機チェーン/アンテナモジュール(1704,1704’)を、図27、28または29で示す実施形態のいずれかと同じまたは類似して実施することができる。受信機チェーン/アンテナモジュール1702は受信アンテナ1 1706及び受信機チェーン1710を含む。いくつかの実施形態では、受信機モジュール1702は複数の受信アンテナまたはアンテナ素子(受信アンテナ1 1706,受信アンテナN 1708)と、制御可能な切り換えモジュール1712例えば切り換え回路とを含む。本発明に従ってダイバーシティを獲得するため、複数の送信機チェーン/アンテナモジュール1704,1704’を用いて、異なる周波数セットまたはトーンセットを異なるアンテナまたはアンテナ素子に同時に送信する。送信機チェーン/アンテナモジュール1 1704は、送信チェーン1716に結合されている送信アンテナ1714を含む。同様に、送信機チェーン/アンテナモジュールN 1704’は、送信機チェーン1716’に結合されている送信アンテナ1714’を含む。送信機チェーン1716,1716’は、制御可能ベースバンド送信機ユニット1718に結合されている。受信機モジュール1702、制御可能ベースバンド送信機ユニット1718、プロセッサ1720例えばCPU,ユーザI/O装置1722及びメモリ1724は、さまざまな素子がデータ及び情報をやり取りできるバス1726を介して連結されている。WT1700のユーザは、ユーザI/O装置1722例えば、キーパッド、キーボード、マウス、ビデオカメラ、マイクロホン、表示装置、スピーカなどによりユーザデータ/情報をピアノードに入力し、ピアノードからユーザデータ/情報を出力することができる。メモリ1724はルーチン1728及びデータ/情報1730を含む。
【0101】
プロセッサ1720は、メモリ1724内に記憶されている1つ以上のルーチン1728の制御下、本発明の方法に従って移動ノード1700を動作させる。ルーチン1728は通信ルーチン1732及び移動ノード制御ルーチン1734を含む。通信ルーチン1732は、WT1700により用いられるさまざまな通信プロトコル及び機能を実行する。移動ノード制御ルーチン1734は、移動ノード1700が本発明の方法に従って動作するのを確実にする責任がある。
【0102】
移動ノード制御ルーチン1734は、周波数送信分割制御モジュール1736及びアップリンクチャネルフィードバックモジュール1738を含む。いくつかの実施形態では、例えば、受信機の制御可能な切り換えモジュール1712及び複数の受信アンテナ(1706,1708)を含む実施形態では、制御ルーチン1734は受信機アンテナ切り換え制御モジュール1740を含む。このような実施形態では、受信機アンテナ切り換え制御モジュール1740の指示を受けて受信機アンテナ切り換え制御を実行でき、受信機アンテナ切り換え制御モジュール1740は、プロセッサ1720により実行されると、受信チェーン1710のモジュール1712の切り換え回路により実行される切り換えを制御するのに用いられるアンテナ切り換え制御信号を発生させる責任がある。
【0103】
周波数送信分割制御モジュール1736は、送信に用いられるように周波数例えば一連のトーンを分割し、従って、第1トーンサブセットを用いて情報のいくつかを送信機チェーンアンテナモジュール1 1704へ送信し、第2トーンサブセットを用いて情報のいくつかを送信機チェーン/アンテナモジュールN 1704’へ送信し、第1及び第2トーンサブセットが少なくとも1トーンだけ互いに異なるようにするため、制御可能ベースバンド送信機ユニット1718の動作を制御する。いくつかの実施形態では、3つ以上のアンテナまたはアンテナ素子を同時送信に用い、3つ以上のトーンサブセットを同時に送信する。例えば、各アンテナまたはアンテナ素子に対応する1つのトーンサブセットを同時に用いる。いくつかの実施形態では、異なる送信機チェーン/アンテナと関連する異なるトーンサブセットは互いに排他的である。いくつかの実施形態では、トーンサブセット間で部分的な重複が存在する。本発明によれば、WT1700は、第1トーンセット及び第2トーンセットの双方を同時に送信することができ、アンテナ1 1714からBSへ第1トーンセットを第1通信チャネルにより伝達し、アンテナN 1714’から同一の基地局へ第2トーンセットを第2通信チャネルにより伝達する。周波数分割制御モジュール1736は、一連のトーンからのトーンを複数の異なるトーンサブセットに割り当てる割り当てサブモジュール1742を含む。複数の異なるトーンサブセットは少なくとも第1及び第2トーンサブセットを含み、異なるトーンサブセットの各々は少なくとも1トーンだけ互いに異なる。周波数分割制御モジュール1736は、選択されたトーンサブセットの送信を制御する送信サブモジュールをも含む。
【0104】
割り当てサブモジュール1742は、所定切り換えシーケンス情報1780、切り換え基準情報1778、アンテナ素子1フィードバック情報1758、アンテナ素子Nフィードバック情報1760、トーンセット情報1762及び/またはホッピング情報1764を含むデータ/情報1730を用いて、トーンを決定し、トーンサブセット(トーンサブセット1情報−間隔1 1766,トーンサブセットN情報−間隔1 1770,トーンサブセット1情報−間隔M 1768,トーンサブセットN情報−間隔M 1772)へ割り当てる。また、割り当てサブモジュール1742はアンテナ素子制御情報(アンテナ素子1切り換え制御情報1784,アンテナ素子N切り換え制御情報1786)を発生し、記憶する。送信サブモジュール1744は、トーンサブセット(1766,1770,1768,1772)、OFDMタイミング情報1752及びアンテナ素子切り換え制御情報(1784,1786)を含むデータ/情報1730を用いて、割り当てサブモジュール1742の決定を実施し、制御可能ベースバンド送信機ユニット1718の動作を制御する。
【0105】
アップリンクチャネルフィードバックモジュール1738は、送信電力制御信号情報1762及び送信確認応答信号情報1764を含むBSからのアップリンクチャネル状態フィードバック情報1748を獲得するBSからのアップリンクチャネル品質フィードバック信号を処理する。多くの実施形態では、BSは、用いられる特定のWT送信アンテナチェーン/アンテナ(1704,1704’)に対応するトーンサブセット情報を知る必要がなく、これを知らない。しかし、トーンサブセット情報(1766,1770,1768,1772)、例えば、特定のドウェル中に各アンテナまたはアンテナ素子に割り当てられたトーン数に関する重み付けを承知しているWT1700は、フィードバック情報1756を特定のアンテナ素子に関連付け、この情報をアンテナ素子1フィードバック情報1758,アンテナ素子Nフィードバック情報1760として記憶する。
【0106】
データ/情報1730は、ユーザ/装置/セッション/資源情報1746、BSからのアップリンクチャネル状態フィードバック情報1748、OFDMトーン情報1750、OFDMタイミング情報1752及び周波数分割情報1754を含む。ユーザ/装置/セッション/資源情報1746は、ユーザ/装置識別情報と、ピアノード識別及び経路情報を含むセッション情報と、BSによりWT1700へ割り当てられたアップリンク及びダウンリンク区分を含む資源情報とを含む。
【0107】
BSからのアップリンクチャネル状態フィードバック情報1748は受信品質指示信号情報1762及び複数のアンテナ素子フィードバック情報セット(アンテナ素子1フィードバック情報1758,アンテナ素子Nフィードバック情報1760)を含む。受信品質指示信号情報1756は、例えば、WTアップリンク信号の受信電力レベル、SNR値、WT送信電力調節信号など、チャネル品質を示す送信電力制御信号情報1762と、送信確認応答信号情報1764例えば、1つまたは複数のWT送信アップリンク信号を受信する際に成功または失敗を知らせる受信した送信確認応答信号からの情報とを含む。アンテナ素子1フィードバック情報1758及びアンテナ素子Nフィードバック情報1760は、WT1700により用いられる送信機チェーン/アンテナ(1704,1704’)の各々と関連付けられるため、WT1700により受信品質指示信号情報1762,1764から取り出され、且つ/または処理された情報を含む。
【0108】
OFDMトーン情報1750は、トーンセット情報1762、例えば、WTによりアップリンク信号送信に用いられる一連のトーンと、ホッピング情報1764、例えば、論理的なトーンを物理的なトーンへホッピングするドウェルに基づいてホッピングシーケンスを規定する情報を含むアップリンクホッピングシーケンス情報とを含む。OFDMトーン情報1750は、複数のトーンサブセット(トーンサブセット1情報−間隔1 1766,トーンサブセットN情報−間隔1 1770,トーンサブセット1情報−間隔M 1768,トーンサブセットN情報−間隔M 1772)をも含む。各トーンサブセットの情報(1766,1770)は異なる送信機チェーン/アンテナ(1704,1704’)と関連付けられ、トーンサブセット(1766,1770)は本発明に従って同時に送信される。同様に、各トーンサブセットの情報(1768,1772)は異なる送信機チェーン/アンテナ(1704,1704’)と関連付けられ、トーンサブセット(1768,1772)は本発明に従って同時に送信される。トーンの重み付け、例えば、各サブセットと関連付けられたトーン数は時間に応じて変更することができる。例えば、間隔1の間、送信機チェーン/アンテナ1と関連付けられたトーンサブセット1は6個のトーンを用いることができ、送信機チェーン/アンテナ2と関連付けられたトーンサブセット2は6個のトーンを用いることができる。しかし、連続する次の間隔の間、送信機チェーン/アンテナ1と関連付けられたトーンサブセット1は7個のトーンを用いることができ、送信機チェーン2/アンテナ2と関連付けられたトーンサブセット2は5個のトーンを用いることができる。更に、ドウェルごとに、アップリンクトーンホッピングシーケンスに従って一連のトーンをホッピングさせることができる。
【0109】
OFDMタイミング情報1752はシンボルタイミング情報1774及びドウェル情報1776を含む。シンボルタイミング情報は、送信される各トーンで運ばれる変調シンボルを伝達する1つのOFDMシンボルの送信を規定するタイミングを含む。ドウェル情報1776は、連続するOFDMシンボルの数例えば7を識別する情報を含む。この場合、論理的なトーンから物理的なトーンにマッピングするアップリンクトーンはドウェル中に変化せず、トーンはドウェルごとに異なってホッピングされる。ドウェル情報1752は、ドウェル境界を識別する情報をも含む。本発明のいくつかの実施形態によれば、サブセットへの重み付けの変更は、ドウェル境界間ではなく、ドウェル境界上で実行される。
【0110】
いくつかの実施形態では、周波数分割は所定に基づく。例えば、トーンは複数の送信機チェーン/アンテナモジュール(1704,1704’)の間で、例えば、物理的なインデックス番号に対して交互に換わるシーケンスに分割される。他の実施形態では、異なる送信機チェーン/アンテナモジュール(1704,1704’)の間での重み付けは、アップリンクチャネル状態フィードバック情報1748と周波数分割基準情報1754内の切り換え基準情報1778に応じて変化する。例えば、WT1700が第1及び第2の送信機チェーン/アンテナモジュール1704及び1704’を含み、チャネル品質がほぼ等価なものであるということ、例えば、チャネル品質の差が第1の基準レベルよりも下であるということをフィードバック情報が示せば、2つのモジュール1704,1704’の間で均一にトーンを分割することができる。しかし、送信機チェーン/アンテナモジュール1704に対応するチャネル品質が、送信機モジュール1704’に対応するチャネル品質よりも著しく良好であるということを同一の例示的なWTが決定し、その上、双方のチャネルのチャネル品質がフィードバック情報と第2及び第3の基準レベルの比較とに基づいて依然として容認することができれば、周波数分割制御モジュール1736は、多くのトーン例えばモジュール1704’の2倍のトーンをモジュール1704に与えるように制御ベースバンド送信機ユニット1718を制御することができる。
【0111】
周波数分割情報1754は、切り換え基準情報1778、所定切り換えシーケンス情報1780、アンテナ素子使用情報1782及び複数のアンテナ素子切り換え制御情報セット(アンテナ素子1切り換え制御情報1784,アンテナ素子N切り換え制御情報1786)を含む。切り換え基準情報1778は、さまざまな送信機チェーン/アンテナ(1704,1704’)の間で分割されたトーンのバランスを変えるかどうか、また、いつ変えるか、そして、どこまで変えるかを決定する際、アンテナ素子フィードバック情報(1758,1760)を評価するため、割り当てサブモジュール1742により用いられるしきい値限界を含む。所定切り換えシーケンス情報1780は、割り当てモジュールにより選択できる複数の所定シーケンスを含む。例えば、第1所定シーケンスは、例えばドウェルにおいて、(i)第1送信機チェーン/アンテナと第2送信機チェーン/アンテナとの間におけるアップリンクトーンの50対50分割と、(ii)第1送信機チェーン/アンテナと第2送信機チェーン/アンテナとの間におけるアップリンクトーンの60対40分割とに交互に換わることができる。第2所定シーケンスは、例えばドウェルにおいて、(i)第1送信機チェーン/アンテナと第2送信機チェーン/アンテナとの間におけるアップリンクトーンの50対50分割と、(ii)第1送信機チェーン/アンテナと第2送信機チェーン/アンテナとの間におけるアップリンクトーンの40対60分割とに交互に換わることができる。いくつかの実施形態では、WTは、フィードバック情報に応じて変化しない所定切り換えシーケンス、例えば、長期にわたって送信機チェーン/アンテナ(1704,1704’)の間で、等しい周波数分割、あるいはほぼ等しい周波数分割をもたらす一定の所定シーケンスに従う必要がある。
【0112】
図21は、本発明に従って送信機アンテナ素子のドウェル境界切り換えを行うことを含め、基地局と通信するWTを動作する例示的な方法のフローチャート2100である。WTを、例えば、図17のWT1500と類似または同一の例示的なWTとすることができ、BSを、例えば、図14のBS1400と類似または同一の例示的なBSとすることができる。動作はステップ2102で開始し、ステップ2104へ進む。ステップ2104では、一連の複数のアンテナ素子例えば一連の2つのアンテナ素子からの第1アンテナ素子を単一送信機チェーンに結合するようにWT送信機信号処理チェーン内のドウェル境界切り換えモジュールを動作する。動作はステップ2104からステップ2106へ進む。ステップ2106では、第1ドウェル中、送信に一連のトーンを用いて第1アンテナ素子によりアップリンク信号を基地局へ送信するようにWTを動作し、送信に用いられる一連のトーンは第1トーンセットに一致する。第1ドウェルは、一連の連続するOFDMシンボル送信期間、例えば、論理的なトーン指定から物理的なトーン指定へのトーン割り当てが変化しない一連の7つの連続するOFDMシンボル送信期間である。
【0113】
次に、ステップ2108では、第1アンテナ素子から第2アンテナ素子へアンテナ素子を切り換えるようにドウェル境界切り換えモジュールを動作する。動作はステップ2108からステップ2110に進む。ステップ2110では、送信に用いられている一連のトーンをアップリンクトーンホッピングシーケンスに従って第1トーンセットから、第1トーンセットとは異なる第2トーンセットへ変更するようにWTを動作する。次に、ステップ2112では、第2ドウェル中、第2トーンセットを用いて第2アンテナ素子によりアップリンク信号を基地局へ送信するようにWTを動作する。動作はステップ2112からステップ2114へ進む。ステップ2114では、アップリンクトーンホッピングシーケンス2114に従って第1及び第2トーンセット内のトーンを置き換えるようにWTを動作する。動作はステップ2114からステップ2104へ続行する。
【0114】
フローチャート2100の動作は、第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との間で所定の定期的な切り換えシーケンスを生じさせる。例示的なWTが送信機アンテナ素子を2つだけ有すると仮定すると、フローチャート2100の動作はアンテナ素子の一様な使用を生じさせる。いくつかの実施形態では、各アンテナ素子は異なる方向に定められている。いくつかの実施形態では、異なる通信経路が第1及び第2アンテナ素子の各々と基地局との間に存在するように第1及び第2アンテナ素子が離間されている。いくつかの実施形態では、アンテナ素子間の間隔は、アンテナ素子から送信される最も低い周波数トーンの波長の少なくとも1/4である。
【0115】
3つ以上のアンテナ素子を用いる実施形態を含むようにフローチャート2100の方法を広げることができる。更に、いくつかの実施形態では、異なるアンテナ素子へ切り換わる前、アンテナは、2つ以上の連続するドウェル中、例えば、1よりも大きい一定数のドウェル中、選択したアンテナ素子に結合されたままであり続けることができる。
【0116】
図22は、本発明に従って送信機アンテナ素子のドウェル境界切り換えを行うことを含め、基地局と通信するWTを動作する例示的な方法のフローチャート2200である。WTを、例えば、図17のWT1500と類似または同一の例示的なWTとすることができ、BSを、例えば、図14のBS1400と類似または同一の例示的なBSとすることができる。動作はステップ2202で開始し、ステップ2204へ進み、ステップ2204では、一連の複数のアンテナ素子例えば2つの送信アンテナ素子から指定されたアンテナ素子にWTの単一送信機チェーンを結合するようにWT送信機信号処理チェーン内のドウェル境界切り換えモジュールを動作する。次に、ステップ2206では、送信に一連のトーンを用いて、第1ドウェル中、指定されたアンテナ素子によりアップリンク信号を基地局へ送信するようにWTを動作し、送信に用いられる一連のトーンは第1トーンセットに一致する。第1ドウェルは、例えば、一連の7つの連続するOFDMシンボル送信期間である。動作はステップ2206からステップ2208へ続行する。ステップ2208では、前のドウェル中、受信したアップリンク信号のチャネル品質を表す1つまたは複数のフィードバック信号を基地局から受信するようにWTを動作する。チャネル品質を表す1つまたは複数のフィードバック信号は、WTアップリンク電力制御情報を表す送信電力制御信号と、送信された1つまたは複数のアップリンク信号を受信する際に成功または失敗を知らせる送信確認応答信号との少なくとも1つを含む。動作はステップ2208からステップ2210へ進む。ステップ2210では、受信した1つまたは複数のフィードバック信号を、前のドウェル中に用いられたアンテナ素子と関連付け、このアンテナ素子に対応する一連のフィードバック情報を更新するようにWTを動作する。フィードバック情報を送信する基地局は、どのアンテナ素子がこのドウェルの送信に用いられたかを知る必要がなく、多くの実施形態で、このことを知らない。WTは、受信したフィードバック情報と用いられるアンテナ素子の追跡及び整合を実行する。ステップ2212では、受信したフィードバック信号に応じてアンテナ素子切り換え決定を行うようにWTを動作する。例えば、WT送信電力レベルが一定のままであり続けるか、あるいは、WT送信電力レベルを減少させる必要があることを電力制御フィードバック信号が示し、強く且つ信頼できるアップリンク信号を表す極めて高いACK対NAKの割合をACK/NAK信号が示せば、WTは、現在選択されている送信機アンテナ素子に結合されたままにしておくことができる。しかし、WT送信電力の著しい増加が必要とされることを電力制御フィードバック信号が示し、且つ/または、極めて高いNAK対ACKの割合をACK/NAK信号が示せば、WTは、別のアンテナ素子に切り換えることを決定することができ、例えば、大きいチャネル変化の生成が見込まれるアンテナ素子、例えば、現在選択されているアンテナ素子に対して最も広い間隔及び/または最も大きい方位差を有するアンテナ素子を選択することができる。前のWT送信アンテナ素子の接続によるチャネルの品質について記憶された情報をも選択処理に用いることができる。品質指示情報が限界状態を示す場合、現在選択されているアンテナ素子に対する間隔または方位にわずかな差を有するアンテナ素子を選択するようにWTを動作することができる。
【0117】
動作はステップ2212からステップ2214へ進む。ステップ2214では、動作は、WTがアンテナ素子の切り換えを決定したかどうかに基づいて進行する。アンテナ素子を切り換えないことをWTがステップ2212で決定したならば、動作はステップ2214からステップ2220へ進行し、そうでなければ、動作はステップ2216へ進む。ステップ2216では、異なるアンテナ素子に対応する切り換え制御情報セットを更新し、保持するようにWTを動作する。この動作は、例えば、単一送信機チェーンに接続されるアンテナ素子に対応するビットを設定することと、単一送信機チェーンから接続解除されるアンテナ素子に対応するビットを除去することとを含む。動作はステップ2216からステップ2218へ進み、ステップ2218では、指定されたアンテナ素子を一連の複数のアンテナ素子からの異なる送信アンテナ素子に切り換えるようにドウェル境界切り換えモジュールを動作し、この異なる送信アンテナ素子は、ステップ2212で選択されたアンテナ素子であって、この異なる送信アンテナ素子には、ステップ2216で制御起動情報が設定されている。本発明によれば、切り換えを、ドウェル境界間ではなく、ドウェル境界において実行するように制御する。動作はステップ2218からステップ2220へ進む。
【0118】
ステップ2220では、送信に用いられる一連のトーンをアップリンクホッピングシーケンスに従って異なる一連のトーンに変更するようにWTを動作する。次に、ステップ2222では、次の連続するドウェル中、例えば、7つの連続するOFDMシンボル送信期間中、ステップ2220から送信に指定された一連のトーンを用いて、指定されたアンテナ素子によりアップリンク信号を基地局へ送信するようにWTを動作する。動作はステップ2222からステップ2208へ戻る。
【0119】
フローチャート2200の動作は、アップリンクチャネル品質フィードバック情報に基づいて複数のアンテナ素子間のドウェル切り換えを生じさせる。いくつかの実施形態では、各アンテナ素子は異なる方向に定められている。いくつかの実施形態では、異なる通信経路が各アンテナ素子と基地局との間に存在するようにアンテナ素子が離間されている。いくつかの実施形態では、アンテナ素子間の間隔は、アンテナ素子から送信される最も低い周波数トーンの波長の少なくとも1/4である。
【0120】
フローチャート2200の方法は、2つだけのアンテナ素子を有する実施形態と、3つ以上のアンテナ素子を有する実施形態とを含む。更に、いくつかの実施形態では、別のアンテナ素子に切り換えるかどうかについて切り換え決定を実行する前、アンテナは、2つ以上の連続するドウェル中、例えば、1よりも大きい一定数のドウェル中、選択したアンテナ素子に結合されたままであり続けることができる。いくつかの実施形態では、1ドウェル当たり一度よりも頻繁に、または、それほど頻繁でなくフィードバック情報を伝達する。
【0121】
図23は、本発明に従って送信機アンテナ素子のチャネル推定境界切り換えを実行することを含め、基地局と通信するWTを動作する例示的な方法のフローチャート2300である。WTを、例えば、図18のWT1600と類似または同一の例示的なWTとすることができ、基地局を、例えば、図15のBS1800と類似または同一の例示的なBSとすることができる。動作はステップ2302で始まり、ステップ2304へ進む。ステップ2304では、異なる基地局アップリンク信号送信チャネル推定値を異なるWT送信機アンテナ素子と関連付けるようにWTを動作する。例えば、基地局からのいくつかの受信したダウンリンク放送信号に基づいて、WTは、受信したアップリンク信号送信のチャネル推定値に関する基地局のタイミングを決定するのに用いられる情報、例えば、実行されている複数のチャネル推定値間の境界を規定する情報、及び/または、チャネル推定値の初期化または再設定を規定する境界を規定する情報を獲得する。例えば、基地局がアップリンク信号送信の2つのチャネル推定値間を周期的に交互に換え、WTが2つの送信アンテナ素子を有する場合、無線端末は第1チャネル推定値を第1アンテナ素子と関連付け、第2チャネル推定値を第2アンテナ素子と関連付け、異なるBSチャネル推定値に対応するようにアップリンク信号送信のタイミングを同調することができる。次に、ステップ2306では、一連の複数のアンテナ素子例えば一連の2つのアンテナ素子からの第1アンテナ素子を単一送信機チェーンに結合するようにWT送信機信号処理チェーン内のチャネル推定境界切り換えモジュールを動作する。動作はステップ2306からステップ2308へ進む。ステップ2308では、第1アンテナ素子を用いてアップリンク信号を基地局へ送信するようにWTを動作し、ステップ2310では、アップリンク信号送信に対応するBSチャネル推定値のタイミングを追跡するようにWTを動作する。
【0122】
動作はステップ2310からステップ2312へ進み、ステップ2312では、チャネル推定境界に達しているかどうかに関する検査を実行する。チャネル推定境界に達していなければ、動作はステップ2308へ進み、ステップ2308では、同一のアンテナ素子すなわち第1アンテナ素子を用いて追加のアップリンク信号を送信するようにWTを動作する。しかし、チャネル推定境界に達したことをステップ2312で決定すれば、動作はステップ2312からステップ2314へ進む。ステップ2314では、第1アンテナ素子から第2アンテナ素子へ切り換えるようにチャネル推定境界切り換えモジュールを動作する。動作はステップ2314からステップ2316へ進む。ステップ2316では、第2アンテナ素子を用いてアップリンク信号をBSへ送信するようにWTを動作し、ステップ2318では、アップリンク信号送信に対応するBSチャネル推定値のタイミングを追跡するようにWTを動作する。
【0123】
動作はステップ2318からステップ2320へ進み、ステップ2320では、チャネル推定境界に達しているかどうかに関する検査を実行する。チャネル推定境界に達していなければ、動作はステップ2316へ進み、ステップ2316では、同一のアンテナ素子すなわち第2アンテナ素子を用いて追加のアップリンクを送信するようにWTを動作する。しかし、チャネル推定境界に達したことをステップ2320で決定すれば、動作はステップ2320からステップ2322へ進む。ステップ2322では、第2アンテナ素子から第1アンテナ素子へ切り換えるようにチャネル推定境界切り換えモジュールを動作する。動作はステップ2322からステップ2308へ続行し、ステップ2308では、第1アンテナ素子を用いてアップリンク信号をBSへ送信するようにWTを動作する。
【0124】
フローチャート2300の動作は、第1及び第2アンテナ素子間に所定の周期的な切り換えシーケンスを生じさせる。例示的なWTが2つだけの送信機アンテナ素子を有すると仮定すると、フローチャート2300の動作はアンテナ素子の一様な使用を生じさせることができる。いくつかの実施形態では、各アンテナ素子は異なる方向に定められている。いくつかの実施形態では、異なる通信経路が第1及び第2アンテナ素子の各々と基地局との間に存在するように第1及び第2アンテナ素子が離間されている。いくつかの実施形態では、アンテナ素子間の間隔は、アンテナ素子から送信される最も低い周波数トーンの波長の少なくとも1/4である。
【0125】
3つ以上のアンテナ素子を有する実施形態を含めるようにフローチャート2300の方法を広げることができる。フローチャート2300の方法は、OFDM及びCDMA分野の双方に適している。いくつかのOFDM実施形態では、チャネル推定境界は、ドウェル境界またはドウェル境界の倍数に対応することができる。いくつかのCDMA実施形態では、異なるチャネル推定値の各々は異なる符号語に対応することができる。
【0126】
図24は、本発明に従って送信機アンテナ素子のチャネル推定境界切り換えを実行することを含め、基地局と通信するWTを動作する例示的な方法のフローチャート2400である。WTを、例えば、図18のWT1600と類似または同一の例示的なWTとすることができ、基地局を、例えば、図15のBS1800と類似または同一の例示的なBSとすることができる。動作はステップ2402で始まり、ステップ2404及びステップ2416へ同時に進む。ステップ2404では、一連の複数のアンテナから指定されたアンテナ素子にWTの単一送信機チェーンを結合するようにWT送信機信号処理チェーン内のチャネル推定境界切り換えモジュールを動作する。次に、ステップ2408では、アップリンク信号送信に対応するBSチャネル推定値のタイミングを追跡するようにWTを動作する。例えば、基地局からいくつか受信したダウンリンク放送信号に基づいて、WTは、受信したアップリンク信号送信のチャネル推定値に関する基地局のタイミングを決定するのに用いられる情報、例えば、実行されている複数のチャネル推定値間の境界を規定する情報、及び/または、チャネル推定値の初期化または再設定を規定する境界を規定する情報を獲得する。例えば、BSが、一定の間隔に用いる受信アップリンク信号送信のチャネル推定を実行し、推定フィルタを再初期化し、次に、同一期間の次の間隔の間に用いる別の推定を開始し、このチャネル推定方法を周期的に繰り返す例示的な実施形態を検討する。BSからの放送タイミング情報により、WTはアップリンク信号送信をこれらチャネル推定境界と同調させることができる。動作はステップ2408からステップ2410へ進み、ステップ2410では、チャネル推定境界に達しているかどうかに関する検査を実行する。チャネル推定境界に達していなければ、動作はステップ2410からステップ2412へ進む。ステップ2412では、アップリンク信号をBSへ送信するようにWTを動作し、動作はステップ2408に戻る。しかし、ステップ2410でチャネル推定境界に達していれば、動作はステップ2414へ進み、ステップ2414では、受信したフィードバック信号に応じてアンテナ素子切り換え決定を行うようにWTを動作する。
【0127】
ステップ2416に戻り、ステップ2416では、受信アップリンク信号のチャネル品質を表す1つまたは複数のフィードバック信号を基地局から受信するようにWTを動作する。受信アップリンク信号のチャネル品質を表す1つまたは複数のフィードバック信号は、WTアップリンク電力制御情報を表す送信電力制御信号と、送信された1つまたは複数のアップリンク信号を受信する際に成功または失敗を知らせる送信確認応答信号との少なくとも1つを含む。動作はステップ2416からステップ2418へ進む。ステップ2418では、受信した1つまたは複数の信号を、用いられるアンテナ素子と関連付け、このアンテナ素子に対応する一連のフィードバック情報を更新するようにWTを動作する。フィードバック情報を送信する基地局は、このチャネル推定値に対応するアップリンク信号の送信にどのアンテナ素子が用いられたかを知る必要がなく、多くの実施形態で、このことを知らない。WTは、受信したフィードバック情報と用いられるアンテナ素子の追跡及び整合を実行する。ステップ2418の情報は、ステップ2414のアンテナ素子切り換え決定を行う際に用いられるようにWTが利用できるように構成されている。
【0128】
ステップ2414では、現在選択されているアンテナ素子に対応する品質指示情報と、接続を維持するのに用いられるしきい値とを比較することができる。一連の選択対象にされている置き換えられるアンテナ素子に対応する品質指示情報を用いて、切り換えを決定する際にどのアンテナ素子を選択するかを決定することができる。更に、いくつかの実施形態では、新たなチャネル品質情報を獲得し、交互に換わるアンテナ素子に対応する交互のチャネルを評価する目的で記憶されているチャネル品質情報にかかわらず、または、これと最小限度に関連して、例えば周期的にアンテナ素子間の切り換えを実行することができる。動作はステップ2414からステップ2420へ進む。
【0129】
ステップ2414では、現在選択されているアンテナ素子にとどまる決定を行えば、動作はステップ2420からステップ2412へ続行し、ステップ2412では、アップリンク信号をBSへ送信するようにWTを動作する。しかし、送信機アンテナ素子を切り換えることをWTが決定すれば、動作はステップ2420からステップ2422へ進む。ステップ2422では、異なるアンテナ素子に対応する切り換え制御情報セットを更新し、維持するようにWTを動作する。例えば、新たに選択されたアンテナ素子の起動に対応する制御ビットを設定し、前に使用されていたアンテナ素子に対応する制御ビットを除去する。次に、ステップ2424では、送信に用いられる指定されたアンテナ素子を、一連の複数のアンテナ素子からの異なるアンテナ素子、例えば、ステップ2414で選択され、ステップ2422で設定されたアンテナ素子へ切り換えるようにチャネル境界切り換えモジュールを動作する。本発明によれば、信号境界間ではなく、基地局チャネル推定信号境界に対応する信号境界で実行するように切り換えを制御する。動作はステップ2224からステップ2426へ進む。
【0130】
ステップ2426では、指定されたアンテナ素子によりアップリンク信号を基地局へ送信するようにWTを動作する。動作はステップ2426からステップ2408へ続行する。
【0131】
フローチャート2400の方法は、OFDM及びCDMA分野の双方に適する。いくつかのOFDM実施形態では、チャネル推定境界は、ドウェル境界またはドウェル境界の倍数に対応することができる。いくつかのOFDM実施形態では、各チャネル推定信号間隔は複数のOFDMシンボル送信期間を含み、各チャネル推定信号間隔でWTにより用いられるトーンはトーンホッピングシーケンスに従って決定される。いくつかのCDMA実施形態では、異なるチャネル推定値の各々は異なる符号語に対応することができる。
【0132】
いくつかの実施形態では、各アンテナ素子は異なる方向に定められている。いくつかの実施形態では、異なる通信経路が第1及び第2アンテナ素子の各々と基地局との間に存在するように第1及び第2アンテナ素子が離間されている。いくつかの実施形態では、アンテナ素子間の間隔は、アンテナ素子から送信される最も低い周波数トーンの波長の少なくとも1/4である。
【0133】
図25は、本発明に従って、異なるトーンサブセットを異なるアンテナ素子に割り当て、複数のアンテナ素子にわたって同時に送信することを含め、例示的OFDM通信装置、例えば、図18のWT1700と類似または同一の例示的なWTを動作する例示的な方法のフローチャート2500である。動作はステップ2502で始まり、ステップ2504へ進む。ステップ2504では、第1トーンセットのトーンを、少なくとも第1及び第2トーンサブセットを含む複数の異なるトーンサブセットに割り当て、異なるトーンサブセットの各々が少なくとも1トーンだけ互いに異なるように通信装置を動作する。いくつかの実施形態では、第1及び第2トーンサブセットに割り当てられたトーンは互いに排他的である。動作はステップ2504からステップ2506へ進む。ステップ2506では、前記異なるトーンサブセットの各々に対して異なるアンテナ素子を用いて前記異なるトーンサブセットの各々を同一の時間間隔の間に同時に送信するように通信装置を動作する。動作はステップ2506からステップ2508へ進み、ステップ2508では、通信装置は、第1及び第2トーンサブセットの少なくとも1つに割り当てられたトーンの数を変更する。動作はステップ2508からステップ2504へ戻る。いくつかの実施形態では、トーンの割り当ては周期的に変化する。
【0134】
いくつかの実施形態では、フローチャート2500の通信装置は、アップリンク信号、例えば、ドウェルごとにアップリンクホッピングシーケンスに従ってホッピングされているトーンを用いるアップリンク信号を基地局へ送信する無線端末であり、基地局はアップリンク信号を受信する。他の実施形態では、フローチャート2500の通信装置は、ダウンリンク信号、例えば、OFDMシンボル送信期間の間、ダウンリンクホッピングシーケンスに従ってホッピングされているトーンを用いる、ダウンリンク信号を送信する基地局、例えば、図16の例示的なBS1900と類似または同一の基地局であり、無線端末はダウンリンク信号を受信する。
【0135】
図26は、本発明に従って、チャネル品質指示情報を受信及び処理し、異なるトーンサブセットを異なるアンテナ素子に割り当て、複数のアンテナ素子にわたって同時に送信することを含め、例示的なOFDM通信装置、例えば、図19のWT1700と類似または同一の例示的なWTを動作する例示的な方法のフローチャート2600である。動作はステップ2602で始まり、ステップ2604へ進む。ステップ2604では、第1トーンセットのトーンを、少なくとも第1及び第2トーンサブセットを含む複数の異なるトーンサブセットに割り当て、前記異なるトーンサブセットの各々が少なくとも1トーンだけ互いに異なるように通信装置を動作する。いくつかの実施形態では、トーンの割り当ては周期的に変化する。動作はステップ2604からステップ2606へ進み、ステップ2606では、前記異なるトーンサブセットの各々に対して異なるアンテナ素子を用いて前記異なるトーンサブセットの各々を同一の時間間隔の間に同時に送信し、前記異なるアンテナ素子が少なくとも第1及び第2アンテナ素子を含むように通信装置を動作する。動作はステップ2606からステップ2608へ進む。ステップ2608では、通信装置送信電力を表す送信電力制御信号と、通信装置に送信された1つまたは複数の信号を受信する際に成功または失敗を知らせる送信確認応答信号との少なくとも1つを含むチャネル品質を表す1つまたは複数の信号を受信するように通信装置を動作する。
【0136】
次に、ステップ2610では、受信した品質指示情報に基づいて、通信装置は、トーンサブセットへのトーンの割り当てを変更すべきかどうかを決定する。例えば、どのアンテナ素子が良好なチャネル品質を有し、どのアンテナ素子を支持すべきかについて適切な判断を下すのに記憶された品質指示情報が不十分であれば、個々のアンテナ素子に関して高い重み付けを用いて品質指示フィードバック情報を集めることができるように、通信装置は、支持するアンテナにトーンの割り当てを変更することを決定でき、通信装置は各アンテナ素子を介して周期的に繰り返すことができる。トーンの割り当てを決定するのに十分な情報があれば、通信装置は、トーンサブセットへのトーンの割り当てを変更すると決定し、有利なチャネル状態、例えば、同一のACK/NAK比を得るため、低いWT送信電力レベルを生じさせる変更、改善されたACK/NAK比を生じさせる変更、及び/または、低い通信装置送信電力レベルを生じさせる変更を実現しようとすることができる。トーンサブセットへのトーンの割り当てを変更すべきでないとステップ2610で決定されたら、動作はステップ2604へ戻る。しかし、トーンサブセットへのトーンの割り当てを変更すべきであるとステップ2610で決定されたら、動作はステップ2612へ進み、ステップ2612では、第1及び第2トーンサブセットの少なくとも1つでトーンの数を変更するように通信装置を動作する。いくつかの実施形態では、第1トーンサブセットを複数のトーンに割り当て、第2トーンサブセットをゼロトーンに割り当てる。動作はステップ2612からステップ2604へ続行する。
【0137】
いくつかの実施形態では、通信装置と通信する装置から受信された複数の信号に応じてトーン割り当てを実行し、この方法は、異なるアンテナ素子を用いて前記通信装置から送信された信号に対応して、前記通信装置と通信する前記装置から受信された信号に関して異なるトーン割り当て制御情報セットを維持することを含む。
【0138】
いくつかの実施形態では、フローチャート2600の通信装置は、アップリンク信号、例えば、ドウェルごとにアップリンクホッピングシーケンスに従ってホッピングされているトーンを用いるアップリンク信号を基地局へ送信する無線端末であり、基地局はアップリンク信号を受信し、フィードバックチャネル品質信号を送信する。他の実施形態では、フローチャート2600の通信装置は、ダウンリンク信号、例えば、OFDMシンボル送信期間の間、ダウンリンクホッピングシーケンスに従ってホッピングされているトーンを用いるダウンリンク信号を送信する基地局、例えば、図16のBS1900であり、無線端末はダウンリンク信号を受信し、フィードバックチャネル品質信号を送信する。
【0139】
本発明を更に説明する。下記の説明の一部は上記の説明の一部を繰り返す場合があるが、いくつかの実施形態の特徴を更に詳しく説明する。上記に説明したように、本発明は、かなりの費用または複雑性なしに、単一のRFチェーン及び複数の物理アンテナを用いてアップリンク送信ダイバーシティを移動送信機に実現させることができる新規の技術を用いる。
【0140】
説明目的のため、スペクトル拡散OFDM(直交周波数分割多重化)多重アクセスシステムとの関連で本発明を検討する。本発明の送信ダイバーシティ技術はその他のシステムにも適用できることに留意すべきである。
【0141】
例示的なOFDMシステムでは、トーンは、スペクトル拡散の利点を実現するようにホッピングする。(基地局から無線端末までの)ダウンリンクでは、トーンはOFDMシンボルごとにホッピングする。あらゆる論理的なトーンは異なる物理的なトーンにマッピングされ、このマッピングはあらゆるOFDMシンボル境界上で変更される。このホッピングは、論理的なトーンのいくつかのサブセットを含む符号化ブロックが利用可能な周波数帯域全体にわたって分散することを確実にする。(無線端末から基地局までの)アップリンクでは、あらゆる論理的なトーンは物理的なトーンにマッピングされ、数個のOFDMシンボル期間中、マッピングが一定に維持される。この期間はドウェル期間として知られている。ドウェル期間にわたるアップリンクホッピングの過程を5に示す。
【0142】
送信ダイバーシティをセルラーアップリンクにおいて実現するため、本発明を無線端末の送信機で用いることができる。本発明は、複数の物理的な送信アンテナを有する移動送信機を必要とするが、複数のRFチェーンを含む移動送信機を必要としない。本発明の好適な実施形態は、アップリンク信号のドウェル境界で送信アンテナを切り換える必要がある。
【0143】
この説明のため、図6を検討する。図6には、4つの連続するドウェル期間にわたってアップリンクで送信される符号語を示す。図3に示すように移動送信機が2つの物理的な送信アンテナと単一のRFチェーンとを有すると仮定する。図3に示す送信機は、選択ダイバーシティを用いるシステムを代表するものであるが、本発明は、符号語内に高速の時間尺度で送信ダイバーシティを実現する。送信機内の切り換え制御モジュールの管理下にある切り換えモジュール動作は、送信アンテナのどちらかにより送信信号を指向することができる。一実施形態では、切り換え制御モジュールはドウェル情報を知っている。切り換え制御モジュールはこのような情報及び/または切り換え命令を移動送信機のベースバンドユニットから受信することができる。切り換え制御モジュールは、ドウェル1及びドウェル3中、アンテナ1を介し、ドウェル2及びドウェル4中、アンテナ2を介して符号語を送信するよう切り換えユニットに命令する。受信機では、符号化ブロックの一部はアンテナ1からチャネル応答Hを受け、符号化ブロックの一部はアンテナ2から応答Hを受ける。ある例示的なOFDM実施形態では、基地局の受信機は、あるドウェルから別のドウェルまでチャネルの一貫性を全くとらず、各ドウェル中、チャネルを独立して推定する。従って、ドウェル境界上での切り換えは基地局チャネル推定を妨げず、あるいは、追加の推定を必要としない。更には、ドウェル境界での送信アンテナの切り換えは、受信機で行われる動作に影響を及ぼさない。実際に、この状況では、基地局の受信機は、本発明の送信ダイバーシティを使用しているかさえ分からない場合がある。チャネル応答H及びHが独立していると仮定すれば、受信機は符号化ブロックにわたってダイバーシティ利得を実現することができる。
【0144】
一般に、Nは移動送信機の送信アンテナの数を示すものとし、{H,k=1,...,N}は、各送信アンテナから受信機への無線チャネル応答を表すものとする。好ましくは、チャネル応答{H}の集合体が実質的に独立するように送信アンテナを空間的に配置する。いくつかの実施形態では、アンテナは、信号を送信するのに用いられる搬送周波数の、1/2を超える波長により離間されている。多くの場合、アンテナの間隔は、1搬送波波長を超えて離れている。ある送信アンテナから別の送信アンテナへ符号化ブロックの長さにわたって切り換えることにより、送信機から受信機への効果的なチャネル応答が{H}の間で変化し、従って、送信ダイバーシティを実現する。本発明の別の一般化として、送信機は、1ドウェルごとに一度、または、数個のドウェルごとに一度アンテナを切り換えることができる。
【0145】
上記の説明では、送信機の切り換えブロックは各送信アンテナをほぼ等しく選択する。しかし、アンテナを等しく使用しないことも可能である。いくつかの実施形態では、基地局は、使用されている異なるアンテナに対応するアップリンクチャネルの品質を表すチャネルフィードバック情報をモバイルへ供給する。モバイルは、良好な(複数の)チャネルに対応する1つまたは複数のアンテナを、劣った品質のチャネルに対応するアンテナよりも多く使用させるように切り換えモジュールを制御するのに使用される情報に応答する。基地局の受信機はチャネル品質のいくつかの指示を送信機へフィードバックすると仮定する。送信機は、良好なチャネル品質を生じさせる送信アンテナを見つけ出し、このアンテナを時間のかなりの部分に用いるかを選択することができる。基地局の受信機がチャネル状態の変化を監視できるため、送信機は、少なくとも一部の期間、あまり望ましくないと分かっているアンテナを通常使用し続ける。更には、基地局は、時間的に変化するチャネル状態に従ってアンテナを切り換えるよう移動送信機に命令することができる。フィードバック及びアンテナチャネル選択技術は、チャネル状態がゆっくり変化する、例えば、複数のドウェルにわたって一定であり続ける場合に特に有益である。例えば、無線端末が、ある期間、例えば、通信セッションの継続期間中、人が同じ場所で働いている間、静止し続ける場合、このような状態に遭遇する。
【0146】
送信ダイバーシティを移動送信機で実現する本発明の形態を、受信ダイバーシティを基地局の受信機で実現する従来の形態とも組み合わせて、更なるダイバーシティ利得を生じさせることができる。
【0147】
本発明のこの実施形態が送信機で必要とするのは単一のRFチェーンなので、本発明のこの実施形態はセルラーアップリンクとの関連において特に有益である。本発明は、移動装置において送信ダイバーシティ利得を実現するための費用及び複雑性をかなり減少させる。
【0148】
トーン分割を用いるアップリンク送信ダイバーシティのさまざまな態様を更に説明する。提案する本発明のさまざまな実施形態は、例示的なOFDM多重アクセスシステムの関連でアップリンク送信ダイバーシティを実現するため、別の技術にも組み入れる。本発明のこの実施形態は、2つ以上の送信アンテナを用いて情報を同時に送信する移動送信機を必要とする。
【0149】
説明目的のため、2つの送信アンテナを有する移動送信機を検討する。図9に示すように、各OFDMシンボルのトーンの1サブセットは第1アンテナにより送信され、トーンの残りのセットは第2アンテナにより送信される。例示的なOFDMシステムでは、論理的なトーンを物理的なトーンにマッピングするアップリンクホッピングシーケンスはドウェル境界上で変更される。従って、各アンテナにより送信されるトーンのサブセットはドウェル全体にわたって一定に保たれ、このようにしてチャネルの一貫性を受信機で保持する。この場合も、基地局の受信機は、送信機の異なるアンテナの間でトーンが分割されていることをはっきりと知る必要がない。
【0150】
このように符号語がいくつかのドウェル期間にわたって送信されている時、ダイバーシティ利得は受信機で実現される。その理由は、符号語の異なる部分が、複数の送信アンテナからの応答に対応して異なるチャネルにわたって受信されるためである。
【0151】
トーン分割を決定するのにいくつかの異なる動機付けがある。特定のアップリンクチャネルに対してダイバーシティ利得を最大限にするようにトーンを分割することができる。別の動機付けは、各アンテナを駆動する電力増幅器のいずれかに対してピーク値対平均値の比を最小限にするためのものである。
【0152】
トーンを分割する利点の実際的な利点は、費用を過度に増大することなしに、高い電力を送信する能力である。2つの送信アンテナを用いる本発明の実施形態では、アンテナを駆動する電力増幅器を各々1W(ワット)に定め、結果として、2W(ワット)の総電力を導くことができる。典型的に、このことは、2W(ワット)に定められた単一の電力増幅器と比較した場合、費用を非常に低く抑える。
【0153】
この技術を複数のアンテナについて容易に一般化することができる。物理的な送信アンテナの各々は、図27に示すようなRFチェーンに結合されている。図27は、本発明のトーン分割実施形態に用いることができる例示的な送信機構造を示す図面2700である。図27の例示的な送信機は、単一のベースバンドユニット2706及び単一の周波数送信分割制御モジュール2704を含む。ベースバンドユニット2706は送信のための情報2702例えば、符号化されたユーザデータを受信し、周波数送信分割制御モジュール2704からの信号を制御する。情報2702は、送信に用いられる一連のトーンにマッピングされる。異なるトーンサブセットはこの一連のトーンから形成され、異なるトーンサブセットは少なくとも1トーンだけ互いに異なる。いくつかの実施形態では、異なるトーンサブセットは互いに排他的である。いくつかの実施形態では、トーンサブセットは重複することができる。いくつかの実施形態では、各サブセットのトーンの数は同一である。いくつかの実施形態では、1トーンサブセットのトーンの数は、別のトーンサブセットのトーンの数と異なるように制御されている。いくつかの実施形態では、トーンサブセットのいくつかはヌルセットである。周波数送信分割制御モジュール2704からの制御信号は、トーンサブセットの特性、例えば、所定トーンサブセットのトーンの数及び選択部分を決定し、特定の期間で特定の送信チェーン/送信アンテナを用いる各トーンサブセットを識別する。ベースバンドモジュール2706は信号を複数の送信チェーン(送信チェーン1 2707,送信チェーンN 2707’)へ出力する。ベースバンドユニット2706へ入力された情報2702は、周波数送信分割制御モジュール2704からの制御信号に応じて送信チェーン2707,2707’の1つ以上に送信される。所定のOFDMシンボル送信期間の間、ベースバンドユニット2706は、送信される情報ビットを、送信に用いられる一連のトーンにマッピングし、次に、関連の送信機チェーン/送信機アンテナ対(2707/2114,2707’/2714’)を用いるトーンサブセットを識別する。この情報は、デジタル形式でデジタル信号処理モジュール(2708,2708’)へ伝達される。各送信チェーン(2707,2707’)はそれぞれデジタル信号処理ブロック(2708,2708’)、デジタルアナログ変換ブロック(2710,2710’)及びアナログ信号処理ブロック(2712,2712’)を含む。デジタル信号処理ブロック(2708,2708’)は、受信した情報を、伝達のためにデジタル信号へ変換する。デジタルアナログ変換モジュール(2710,2710’)はデジタル信号をアナログ信号例えば、選択したトーンまたは、選択した搬送周波数を用いる副搬送周波数のアナログ変調シンボルへ変換し、アナログ信号処理チェーン(2712,2712’)は追加のアナログ信号処理例えば、送信される信号の増幅及びフィルタリングを実行する。各アナログ信号処理ブロック(2712,2712’)はそれぞれ送信アンテナ(送信アンテナ1 2714,送信アンテナN 2714’)に結合されている。異なるアナログ信号は複数のアンテナ(送信アンテナ1 2714,送信アンテナN 2714’)を介して同時に送信される。合成のアナログ信号は、情報2702に含まれた一連の元の符号化情報ビットを含む。
【0154】
図28は、本発明のトーン分割実施形態に用いることができるもう1つの例示的な送信機構造を示す図面2800である。図28のさまざまな素子(2802,2804,2806,2810,2812,2814,2810’,2812’,2814’)はそれぞれ、上述した図27の素子(2702,2704,2706,2710,2712,2714,2710’,2712’,2714’)に類似または同一である。図28の送信機チェーン1 2807及び送信機チェーンN 2807’は図27のチェーン(2707,2707’)に類似する。しかし、チェーン2807,2807’は共通のデジタル信号処理ブロック2808を共有する。共通のデジタル信号処理ブロック2808は、デジタル信号処理ブロック2708,2708’の双方の機能を、例えば時分割方式で実行して、ハードウェアコスト、減少した重み、減少したサイズ、及び/または、低下した電力消費量の観点から効果を生じさせる。
【0155】
図29は、本発明のトーン分割実施形態に用いることができる別の例示的な送信機構造を示す図面2900である。図29のさまざまな素子(2902,2906,2908,2910,2912,2808’,2810’,2812’)はそれぞれ、上述した図27の素子(2702,2706,2708,2710,2712,2708’,2710’,2712’)に類似または同一である。図27の送信機2700はN個の送信機チェーンを含むが、図29の送信機2900は2つの送信チェーン(送信チェーン1 2907,送信チェーン2 2907”)を含む。送信機2700及び送信機2900の双方はN個のアンテナまたはアンテナ素子を含む。図29の送信機2900は、その時々でアンテナ(アンテナ1 2914,アンテナ2 2914”,アンテナN 2914’)の2つを送信機チェーンに結合するのに追加のアンテナ切り換えモジュール2813を用いる。図29に示すように、現在、送信チェーン1 2907が送信アンテナ2 2914”に結合されているのに対して、送信アンテナN 2914’は送信チェーン2 2907”に結合されている。図27のモジュール2904の機能を実行するのに加えて、周波数送信分割制御モジュール2904は、送信チェーンに整合するアンテナの選択及び制御を実行し、モジュール2904は制御信号を切り換えモジュール2913へ送信する。
【0156】
いくつかの実施形態では、本発明の方法に従ってダイバーシティを獲得するのに用いられる複数のアンテナまたはアンテナ素子を、移動通信装置から遠くに、例えば、車両上の異なる場所に装着または位置付けすることができる。
【0157】
本発明の方法及び装置をOFDMシステムとの関連で説明したが、多くの非OFDM及び/または非セルラーシステムを含む広範囲の通信システムに適用することができる。
【0158】
さまざまな実施形態では、本明細書に記述したノードは、本発明の1つ以上の方法に対応するステップ例えば信号処理、アンテナ切り換え、メッセージ生成及び/または送信ステップを実施する1つ以上のモジュールを用いて実施される。いくつかの実施形態では、本発明のさまざまな特徴はモジュールを用いて実施される。ソフトウェア、ハードウェア、または、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせを用いて、このようなモジュールを実施することができる。例えば1つ以上のノードで、上述した方法のすべてまたは一部分を実施するように機械、例えば、追加のハードウェアを持っている場合と持たない場合とがある汎用コンピュータを制御するためにメモリ装置例えばRAMやフロッピー(登録商標)ディスクなどのような機械可読媒体内に含まれるソフトウェアのような機械実行可能命令を用いて、上記に説明した多くの方法または方法のステップを実施することができる。従って、特に、本発明は、上述した(複数の)方法のステップの1つ以上を機械例えばプロセッサ及び関連のハードウェアに実行させる機械実行可能命令を含む機会可読媒体に関する。
【0159】
上述した本発明の方法及び装置に関する多数の追加の変形形態は、本発明の上記の説明を考慮して当業者に明らかになる。このような変形形態は、本発明の範囲内にあると考えるべきである。本発明の方法及び装置をCDMA、直交周波数分割多重化(OFDM)及び/または、アクセスノードと移動ノードとの間で無線通信リンクを形成するのに利用できるさまざまな他の種類の通信技術と用いることができ、さまざまな実施形態で用いられる。いくつかの実施形態では、アクセスノードは、OFDM及び/またはCDMAを用いて移動ノードと通信リンクを確立する基地局として実施される。さまざまな実施形態では、移動ノードは、ノート型コンピュータ、パーソナルデータアシスタント(PDA)あるいは、本発明の方法を実施する受信機/送信機回路並びに、ロジック及び/またはルーチンを含む他の携帯装置として実施される。
【図面の簡単な説明】
【0160】
【図1】受信ダイバーシティを利用する複数のアンテナが設けられている従来技術の無線システム内の受信機の略図である。
【図2】送信ダイバーシティを利用する複数のアンテナが設けられている従来技術の送信機の略図である。
【図3】本発明により実施される例示的な送信チェーン及び複数の送信アンテナを示す図である。
【図4】例示的なOFDMシステムにおける例示的なダウンリンクトーンホッピングを示す図である。
【図5】例示的なOFDMシステムにおけるドウェルに基づく例示的なアップリンクトーンホッピングを示す図である。
【図6】本発明に従って、無線端末が2つの異なる送信アンテナを用いて送信ダイバーシティを実現する例示的なOFDMアップリンクシステムに対する例示的なアップリンクトーンホッピング及びアンテナ切り換えを示す図である。
【図7】本発明による、2つの送信アンテナを有する例示的なOFDMダウンリンクシステムに対する例示的なダウンリンクトーンホッピング及びアンテナ切り換えを示す図である。
【図8】本発明による例示的な受信チェーン及び複数の受信アンテナを示す図である。
【図9】本発明に従って2つの送信アンテナ間で分割され、同時に送信される複数のトーンを含む例示的なOFDMシンボルを示す図である。
【図10】時間を伴うトーン分割の変更と、第1アンテナへのトーンの全割り当て並びに第2アンテナへのトーンのゼロ割り当てと、トーン分割の割り当ての繰り返しとを含む本発明による、図9に示したトーン分割の例示的な変形形態を示す図である。
【図11】トーン分割がチャネル品質フィードバック情報に応じて次第に変更される本発明による、図9に示したトーン分割の例示的なもう1つの変形形態を示す図である。
【図12】任意の所定の時間間隔で各アンテナと関連するトーンのサブセットを重複でき、各サブセットと関連するトーンの数がチャネル品質フィードバック情報に応じて変化する本発明による、図9に示したトーン分割の例示的な別のもう1つの変形形態を示す図である。
【図13】本発明に従って実施され、本発明の方法を用いる例示的な通信システムを示す図である。
【図14】本発明に従って実施され、ドウェル境界アンテナ切り換えを用いることができる例示的な基地局を示す図である。
【図15】本発明に従って実施され、チャネル推定境界アンテナ切り換えを用いることができるもう1つの例示的な基地局を示す図である。
【図16】本発明に従って実施され、同時送信のため、異なるトーンサブセットを異なる送信アンテナに割り当てるのに用いることができるもう1つ別の例示的なOFDM基地局を示す図である。
【図17】本発明に従って実施され、複数の送信アンテナまたはアンテナ素子間のドウェル境界切り換えを含む本発明の方法を用いる例示的な無線端末を示す図である。
【図18】本発明に従って実施され、複数の送信アンテナまたはアンテナ素子間のチャネル推定境界切り換えを含む本発明の方法を用いるもう1つの例示的な無線端末を示す図である。
【図19】本発明に従って実施され、異なる送信アンテナまたはアンテナ素子への異なるトーンサブセットの割り当てと、異なるアンテナまたはアンテナ素子を用いて割り当てられた異なるトーンサブセットの同時送信とを含む本発明の方法を用いるもう1つ別の例示的な無線端末を示す図である。
【図20】本発明に従って、分離したチャネル推定値を時間間隔ごとに維持する例示的な基地局の受信機により一連の時間間隔に分割された時間を示す図である。
【図21】本発明に従って、送信機アンテナ素子のドウェル境界切り換えを行うことを含め、基地局と通信する無線端末を動作する例示的な方法のフローチャートである。
【図22】本発明に従って、品質指示フィードバック情報に基づき、送信機アンテナ素子のドウェル境界切り換えを行うことを含め、基地局と通信する無線端末を動作する例示的な方法のフローチャートである。
【図23】本発明に従って、送信機アンテナ素子のチャネル推定境界切り換えを行うことを含め、基地局と通信する無線端末を動作する例示的な方法のフローチャートである。
【図24】本発明に従って、品質指示フィードバック情報に基づき、送信機アンテナ素子のチャネル推定境界切り換えを行うことを含め、基地局と通信する無線端末を動作する例示的な方法のフローチャートである。
【図25】本発明に従って、異なるトーンサブセットを異なるアンテナ素子に割り当て、複数のアンテナ素子にわたって同時に送信することを含め、OFDM通信装置を動作する例示的な方法のフローチャートである。
【図26】本発明に従って、チャネル品質指示情報を受信及び処理し、異なるトーンサブセットを異なるアンテナ素子に割り当て、複数のアンテナ素子にわたって同時に送信することを含め、OFDM通信装置を動作する例示的な方法のフローチャートである。
【図27】本発明のトーン分割実施形態に用いることができる例示的な送信機構造を示す図である。
【図28】本発明に従ってデジタル部分に共通性を含む図27の送信機構造の例示的な変形形態を示す図である。
【図29】本発明に従って2つだけの送信チェーン、アンテナ切り換えモジュール及び3つ以上の送信機アンテナを含む図27の送信機構造のもう1つの変形形態を示す図である。
【符号の説明】
【0161】
10 通信システム、14,14’,16,16’ 移動ノード、100 受信機、200 送信機、302 送信チェーン、802 受信チェーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局と通信するために無線端末を動作する方法であって、前記無線端末が、ドウェル境界切り換えモジュールを含む単一送信機信号処理チェーンを含み、前記ドウェル境界切り換えモジュールが前記単一送信機チェーンを複数のアンテナ素子につなげ、前記ドウェル境界切り換えモジュールが、ドウェル境界間ではなくドウェル境界上で切り換え、前記複数のアンテナ素子が少なくとも第1アンテナ素子及び第2アンテナ素子を含み、これらの各々を独立して用いることができ、前記方法が、
第1期間中に生じる少なくともいくつかのドウェル境界で前記第1及び第2アンテナ素子間を切り換えるため、前記第1期間中、前記ドウェル境界切り換えモジュールを動作し、これにより、前記単一送信機信号処理チェーンから信号を送信するのに用いられているアンテナ素子を変更するステップを含み、1ドウェルが前記第1期間内の第2期間であり、この間、前記無線端末が単一のトーンセットを用いて信号を前記基地局へ送信し、異なるトーンセットが、前記第1期間中、直後に連続するドウェルに用いられる方法。
【請求項2】
前記ドウェル境界切り換えモジュールが、所定の切り換えシーケンスに従って前記第1及び第2アンテナ素子間を切り換える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記切り換えシーケンスが周期的である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記周期的切り換えシーケンスがアンテナ素子間を一定の間隔で切り換え、これにより、アンテナ素子の一様な使用を生じさせる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ドウェル境界切り換えモジュールが、チャネル品質を表す前記基地局からの信号に応じて前記第1及び第2アンテナ素子間を切り換える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
チャネル品質を表す前記信号が送信電力制御信号である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
チャネル品質を表す前記信号が、送信信号を受信する際に成功または失敗を知らせる送信確認応答信号である、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記基地局から受信された複数の信号に応じて前記切り換えを実行し、前記方法が、
異なるアンテナ素子を用いて前記無線端末から送信された信号に対応して前記基地局から受信された信号の異なる切り換え制御情報セットを維持するステップを有する、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
各ドウェルが複数のOFDMシンボル送信期間を含み、各ドウェル中、前記無線端末により用いられるトーンをトーンホッピングシーケンスに従って決定する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記複数のアンテナ素子の各々が異なる方向に定められている、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
異なる通信経路が前記第1及び第2アンテナ素子と前記基地局との間に存在するように前記複数のアンテナ素子の各々が離間されている、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
アンテナ素子間の間隔が、前記アンテナ素子から送信される最も低い周波数トーンの波長の少なくとも1/4である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
基地局を含む通信システムで用いる無線端末であって、前記無線端末が、
単一送信機チェーンを複数のアンテナ素子につなげるドウェル境界切り換えモジュールを含む単一送信機信号処理チェーンであって、前記ドウェル境界切り換えモジュールが、ドウェル境界間ではなくドウェル境界上で切り換え、前記複数のアンテナ素子が少なくとも第1アンテナ素子及び第2アンテナ素子を含み、これらの各々を独立して用いることができる前記単一送信機信号処理チェーンと、
第1期間中に生じる少なくともいくつかのドウェル境界で前記第1及び第2アンテナ素子間を切り換えるため、前記第1期間中、前記ドウェル境界切り換えモジュールを制御し、これにより、前記単一送信機信号処理チェーンから信号を送信するのに用いられているアンテナ素子を変更する手段であって、1ドウェルが前記第1期間内の第2期間であり、この間、前記無線端末が単一のトーンセットを用いて信号を前記基地局へ送信し、異なるトーンセットが、前記第1期間中、直後に連続するドウェルに用いられる手段とを有する無線端末。
【請求項14】
前記ドウェル境界切り換えモジュールが、所定の切り換えシーケンスに従って前記第1及び第2アンテナ素子間を切り換える、請求項13に記載の無線端末。
【請求項15】
基地局と通信するために無線端末を動作する方法であって、前記無線端末が、単一の送信機処理チェーンを複数のアンテナ素子につなげるチャネル推定境界切り換えモジュールを含む前記送信機処理チェーンを含み、前記チャネル推定境界切り換えモジュールが、信号境界間ではなく、基地局チャネル推定信号境界に対応する信号境界上で切り換え、基地局チャネル推定切り換え境界は、前記基地局がチャネル推定間隔の間で移行する信号点であり、あるチャネル推定間隔内で基地局により実行されるチャネル推定が、直前のチャネル推定間隔内で実行されたチャネル推定から独立し、前記複数のアンテナ素子が少なくとも第1アンテナ素子及び第2アンテナ素子を含み、これらの各々を独立して用いることができ、前記方法が、
第1期間中に生じる少なくともいくつかのチャネル推定境界で前記第1及び第2アンテナ素子間を切り換えるため、前記第1期間中、前記チャネル推定境界切り換えモジュールを動作し、これにより、前記単一の送信機信号処理チェーンから信号を送信するのに用いられているアンテナ素子を変更するステップを有する方法。
【請求項16】
前記チャネル推定境界切り換えモジュールが、所定の切り換えシーケンスに従って前記第1及び第2アンテナ素子間を切り換える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記切り換えシーケンスが周期的である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記周期的切り換えシーケンスがアンテナ素子間を一定の間隔で切り換え、これにより、アンテナ素子の一様な使用を生じさせる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記チャネル推定境界切り換えモジュールが、チャネル品質を表す前記基地局からの信号に応じて前記第1及び第2アンテナ素子間を切り換える、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
チャネル品質を表す前記信号が送信電力制御信号である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
チャネル品質を表す前記信号が、送信信号を受信する際に成功または失敗を知らせる送信確認応答信号である、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記基地局から受信された複数の信号に応じて前記切り換えを実行し、前記方法が、
異なるアンテナ素子を用いて前記無線端末から送信された信号に対応して前記基地局から受信された信号の異なる切り換え制御情報セットを維持するステップを有する、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
各チャネル推定信号間隔が複数のOFDMシンボル送信期間を含み、各ドウェル中、前記無線端末により用いられるトーンをトーンホッピングシーケンスに従って決定する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記複数のアンテナ素子の各々が異なる方向に定められている、請求項15に記載の方法。
【請求項25】
異なる通信経路が前記第1及び第2アンテナ素子と前記基地局との間に存在するように前記複数のアンテナ素子の各々が離間されている、請求項15に記載の方法。
【請求項26】
アンテナ素子間の間隔が、前記アンテナ素子から送信される最も低い周波数トーンの波長の少なくとも1/4である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記送信機送信信号がCDMA信号である、請求項19に記載の方法。
【請求項28】
基地局を含む通信システムで用いる無線端末であって、前記無線端末が、
単一の送信機処理チェーンを複数のアンテナ素子につなげるチャネル推定境界切り換えモジュールを含む前記送信機処理チェーンであって、前記チャネル推定境界切り換えモジュールが、信号境界間ではなく、基地局チャネル推定信号境界に対応する信号境界上で切り換え、基地局チャネル推定切り換え境界は、前記基地局がチャネル推定間隔の間で移行する信号点であり、あるチャネル推定間隔内で基地局により実行されるチャネル推定が、直前のチャネル推定間隔内で実行されたチャネル推定から独立し、前記複数のアンテナ素子が少なくとも第1アンテナ素子及び第2アンテナ素子を含み、これらの各々を独立して用いることができる単一の送信機処理チェーンと、
第1期間中に生じる少なくともいくつかのチャネル推定境界で前記第1及び第2アンテナ素子間を切り換えるため、前記第1期間中、前記チャネル推定境界切り換えモジュールを制御し、これにより、前記単一送信機信号処理チェーンから信号を送信するのに用いられているアンテナ素子を変更する手段とを有する無線端末。
【請求項29】
前記チャネル推定境界切り換えモジュールが、所定の切り換えシーケンスに従って前記第1及び第2アンテナ素子間を切り換える、請求項28に記載の無線端末。
【請求項30】
OFDM通信装置を動作する方法であって、
i)少なくとも第1及び第2トーンサブセットを含む複数の異なるトーンサブセットに第1トーンセットのトーンを割り当て、前記異なるトーンサブセットの各々が少なくとも1トーンだけ互いに異なるステップと、
ii)前記異なるトーンサブセットの各々を、同一の時間間隔中に、異なるアンテナ素子を用いて同時に送信するステップと
iii)ステップi)及びii)を繰り返すステップと
を有する方法。
【請求項31】
前記第1及び第2トーンサブセットに割り当てられるトーンが互いに排他的である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
ステップi)及びii)を繰り返す際、前記第1及び第2トーンサブセットの少なくとも1つに割り当てられているトーンの数を変更するステップを更に有する、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
ステップi)及びii)を繰り返すステップを周期的に実行し、トーンの割り当てが周期的に変化する、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記方法が、前記第1及び第2アンテナ素子から送信された信号を受信する装置から、チャネル品質を表す信号を受信するステップを更に有し、
トーンサブセットへの前記トーンの割り当てを、チャネル品質を表す前記信号に応じて実行する、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
チャネル品質を表す前記信号が送信電力制御信号である、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
チャネル品質を表す前記信号が、送信信号を受信する際に成功または失敗を知らせる送信確認応答信号である、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記トーンの割り当てを、前記装置から受信された複数の信号に応じて実行し、前記方法が、
異なるアンテナ素子を用いて前記通信装置から送信された信号に対応して前記基地局から受信された信号の、異なるトーン割り当て制御情報セットを維持するステップを含む、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
複数のトーンを前記第1トーンサブセットに割り当て、ゼロトーンを前記第2トーンサブセットに割り当てる、請求項30に記載の方法。
【請求項39】
少なくとも第1及び第2トーンサブセットを含む複数の異なるトーンサブセットに第1トーンセットのトーンを割り当てる手段であって、前記異なるトーンサブセットの各々が少なくとも1トーンだけ互いに異なる手段と、
前記異なるトーンサブセットの各々を、同一の時間間隔中に、異なるアンテナ素子を用いて同時に送信する手段と、
前記割り当てる手段と、前記送信する手段とを制御して、割り当て動作及び送信動作を繰り返す制御手段と
を有するOFDM通信装置。
【請求項40】
前記第1及び第2トーンサブセットに割り当てられるトーンが互いに排他的である、請求項39に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2013−66181(P2013−66181A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−209876(P2012−209876)
【出願日】平成24年9月24日(2012.9.24)
【分割の表示】特願2010−273694(P2010−273694)の分割
【原出願日】平成16年10月15日(2004.10.15)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】