物掛け具
【課題】物掛け具を取り付ける取り付け箇所の表裏両面に収納具を取り付けることが可能であり、或いは表裏両面に小物等の物品を引っ掛け、また吊り下げることが出来るようにした物掛け具を提供すること。
【解決手段】1本の線材を曲げた形状により構成された物掛け具であって、該物掛け具の略中央部に形成され、支持部材に係止可能な係止部と、該係止部の両側に形成され、それぞれ被引掛け物を引っ掛けて吊り下げることが可能なフック部とを備えるようにした。
【解決手段】1本の線材を曲げた形状により構成された物掛け具であって、該物掛け具の略中央部に形成され、支持部材に係止可能な係止部と、該係止部の両側に形成され、それぞれ被引掛け物を引っ掛けて吊り下げることが可能なフック部とを備えるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納具や衣類、小物などを掛ける(或いは吊るす)ために使用される物掛け具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
いうまでもなく、従来から様々な物掛け具が利用されている。それら物掛け具は、例えばその取り付け場所や、取り付け方法などによって、形状や形態、寸法などが変わってくるものであり、また当該物掛け具に掛ける物品の種類やカタチ、重量などによっても形状や強度、寸法などが異なってくる。
【0003】
すなわち、取り付け場所や取り付け方法としては、例えば壁面にネジや接着剤などで固定して使用するものや、棚や棒状体、或いは物掛け具取り付け用に形成された孔などに物掛け具を一時的に引っ掛けて使用するものなどがあり、それぞれに形状等が異なってくる。そして、前記一時的に引っ掛けて使用する物掛け具は、一般家庭において非常に多く使用されており、様々な形態が提案されている(下記特許文献1、2ほか多数)。
【0004】
例えば図12〜13に示すように、所謂スチールラック(パイプラック)Rのメッシュ部分に引っ掛けて使用するフックF1がしばしば利用される。また、図14〜15に示す収納装置Nは、本出願人が提案する収納装置であり、複数のベルト部材Bに形成された係止孔B11に収納部S5を取り付けて使用するものであるが、この収納装置Nの係止孔B11に図12に示すように所謂S字型フック(物掛け具)F2を取り付け、さらに当該S字型フックF2に収納部S5〜S7を取り付けて(図15)使用することができるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−153985号公報
【特許文献2】意匠登録第736664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの物掛け具は、確かに簡単な構成で収納の場所を増やしたり、収納スペースを拡張できるので有用である。しかしながら、例えば上記スチールラックのメッシュ部分に引っ掛けられた物掛け具の背面側、あるいは上記収納装置の収納具の背面側は十分に利用されずデッドスペースになっていた。この点、複数の物掛け具を用いて表裏面に収納具や小物などを引っ掛けることも可能ではあるが、多くの物掛け具を必要とし、また表裏面で物掛け具の取り付け位置を上下あるいは左右にずらす必要が生じる。
【0007】
本発明は、上記のような問題点を克服するためになされたものであって、物掛け具を取付ける取り付け箇所の表裏両面に収納具を取付けることが可能であり、或いは表裏両面に小物等の物品を引っ掛け、また吊り下げることが出来るようにした物掛け具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明に係る物掛け具は、1本の線材を曲げた形状により構成された物掛け具であって、該物掛け具の略中央部に形成され、支持部材に係止可能な係止部と、該係止部の両側に形成され、それぞれ被引掛け物を引っ掛けて吊り下げることが可能なフック部とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る物掛け具によれば、物掛け具を取り付ける取付箇所の表裏両面に小物等の物品を引っ掛けたり吊るしたりすることができ、或いは収納具を取り付けたりすることが可能となる。
【0010】
また、本発明に係る物掛け具において、係止部は、略逆U字型の形状となされ、フック部は、それぞれ略U字型の形状となされているようにすることもできる。
【0011】
このようにすれば、非常に簡単な構成で、上記の通り、物掛け具を取り付ける取付箇所の表裏両面に小物等の物品を引っ掛けたり吊るしたりすることができ、或いは収納具を取付けたりすることが可能な物掛け具を提供することができる。
【発明の効果】
【0012】
以上のとおり、本発明に係る物掛け具によれば、物掛け具を取り付ける取付箇所の表裏両面に小物等の物品を引っ掛けたり吊るしたりすることができ、或いは収納具を取付けたりすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る物掛け具の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す物掛け具の正面図である。
【図3】同じく図1に示す物掛け具の平面図である。
【図4】同じく図1に示す物掛け具の右側面図である。
【図5】同じく図1に示す物掛け具の底面図である。
【図6】本発明に係る物掛け具の一実施形態において、その使用状態を示す図である。
【図7】図6におけるベルト部材を示す説明図である。
【図8】図6に示した本発明に係る物掛け具において、その両フック部に収納部材を引っ掛けた状態を示す説明図(側面図)である。
【図9】本発明に係る物掛け具の一実施形態において、当該物掛け具を図6に示したベルト部材の係止孔に取り付ける様子を示す説明図である。
【図10】本発明に係る物掛け具の一実施形態において、(a)図は他の使用状態を示す説明図であり、(b)図は、(a)図におけるPで示した箇所の拡大図である。
【図11】同じく使用状態を示す図である。
【図12】従来のフックの一例を示す説明図である。
【図13】同じくフックの一例を示す説明図である。
【図14】従来のフックの他の一例を示す説明図である。
【図15】図14におけるフックの取り付け位置を拡大して示した説明図(側面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1〜5は、本発明に係る物掛け具の一実施形態を示している。これらの図面に示すように、物掛け具1は、正面視で山なり形状ないし逆U字状に形成された係止部2と、該係止部2の両側に形成されたフック部3、3とを備えている。この実施形態においては、フック部3、3は、係止部2の両端から連なるようにして形成されるとともに、略U字状となされており、これにより、物掛け具1は、1本の円柱状の線材を曲げたような形状であって、正面視で略W字状となされている。この物掛け具1は、合成樹脂材料で一体的に形成されており、この実施形態においては、物掛け具1はABS樹脂により形成されているが、所定の強度を備えていれば任意の合成樹脂材料を使用してよく、あるいは金属材料、木材その他任意の材料により作製するようにしてもよい。
【0016】
尚、上記「1本の円柱状の線材を曲げたような形状であって」と記載しているが、必ずしも一本の線材により作成される必要はなく、例えば係止部2とフック部3、3とをそれぞれ別部材として形成した上で、それらを連結して「一本の線材を曲げたような形状」にするようにしてもよい。
【0017】
また、物掛け具1のフック部3、3の先端部近傍にはそれぞれ返し部4が突設されている。この返し部4は、この実施形態においては、フック部3の先端部近傍の円柱形状外周面から半径方向外側へ、かつ略U字形状の内側方向へ突出する突出片により構成されており、物掛け具1のフック部3と一体的に形成されている。この返し部4を設けたことで、フック部3、3に引っ掛けて吊るした物品等がフック部3、3から脱落し難いようになされている。
【0018】
そして、この物掛け具1は、例えば図6にあるように、スチールラックRに取り付けられて使用される収納具Kに取り付けられ、使用される。尚、この収納具Kは、スチールラックRの棚材R1に複数のベルト部材Bを巻きつけるようにして吊るし、これらのベルト部材B間に収納部材S1を差し渡すように取り付けて、当該収納部材S1に様々な物品を収納できるようにしたものである。
【0019】
ベルト部材Bには複数の係止孔B11が形成され、前記各収納部材S1はこのベルト部材Bに形成された係止孔B11に着脱自在に取り付けられるものである。そして、このように着脱自在に取り付けるために、物掛け具1が用いられている。図6に示す実施形態においては、収納部材S1を吊り下げるために物掛け具1が使用され、これにより、物掛け具1を介してスチールラックRの側面部の外側面に収納部材S1が吊り下げられ、この収納部材S1に様々な物品を収容し、整理することができるものとしている。すなわち、スチールラックRの側面部の外側面に突出した一方のフック部3に収納部材S1を吊り下げることによって、収納部材S1は物掛け具1を介してベルト部材Bに取り付けられる。
【0020】
また、同じく図6に示すように、収納具Kの背面側には、物掛け具1のもう一方のフック部3が突出しており、このフック部3に小物などを吊るして収納することができる。或いは、図7の説明図に示すように、上記図6における収納具Kの背面側に突出するフック部3に収納部材S2を吊り下げるようにしてもよい。これにより、収納具Kの表裏両面の空間部を有効に活用して、物品を整理し、収納することが可能となる。
【0021】
次に、この実施形態における物掛け具1をベルト部材Bの係止孔B11へ取り付ける手順について説明する。
【0022】
図8に示すように、この実施形態におけるベルト部材Bは、可撓性の材料により形成されたベルト本体B12に適宜間隔を明けて係止孔B11が形成されると共に、ベルト本体B12の一端部には環状部材Cが設けられている。このベルト部材Bは、ベルト本体B12をスチールラックRの棚材R1に巻きつけ、環状部材Cにベルト本体B12の他端部を挿通させた後、下方に引っ張るようにして、図6に示すような状態にベルト部材Bを取り付けられるものである。
【0023】
そして、物掛け具1は、図9に示すような手順でベルト部材Bの係止孔B11に取り付けられ、係止される。すなわち、先ず図9(a)に示すように物掛け具1の一方のフック部3の先端部を係止孔B11に挿通させ、そのまま図9(b)〜(d)に示すように、物掛け具1の略中央部、すなわち係止部2のところまで挿通させてゆく。そして、係止部2の中央部を係止孔B11の下端部のところに載置するようにして、図9(e)に示すような状態で係止させる。これにより、物掛け具1はベルト部材Bに取り付けられ、当該物掛け具1のフック部3に様々な収納部材や小物などの物品を引っ掛けて吊るすようにして、様々な物品を収納することができる。
【0024】
また、この物掛け具1は、上記のような収納具Kのベルト部材Bに限らず、他の場所への取り付けも可能である。図6に示したスチールラックRの例でいえば、ベルト部材Bに取り付けるだけでなく、図10〜11に示すように、直接スチールラックに取り付けるようにしてもよい。すなわち、スチールラックRの棚材R1におけるメッシュ部分(孔の部分)に物掛け具1を挿通させ(図10)、係止部2を当該棚材のメッシュ部分に係止させるようにすることができる。この物掛け具の両フック部3、3のそれぞれに、図11に示すように、例えば収納部材S3、S3を引っ掛けて吊るし、この収納部材S3に様々な物品を収容することができる。
【0025】
尚、この物掛け具1が取り付けられる個所は、上述したベルト部材Bの係止孔B11や、スチールラックRのメッシュ部分に限られるものでない。当該物掛け具1が取り付けられる個所の表裏両面にそれぞれ空間部があり、その表裏両面の空間部同士を接続する孔部があれば、この孔部に本発明に係る物掛け具を挿通させ、係止部を係止させて、前記各空間部を利用して様々な物品を引っ掛け、整理することができる。
【0026】
以上がこの実施形態における物掛け具1についての説明であるが、言うまでもなく、本発明に係る物掛け具はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々に形態その他の構成を変更することが可能なものである。
【符号の説明】
【0027】
1 物掛け具
2 係止部
3 フック部
4 返し部
K 収納具
R スチールラック
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納具や衣類、小物などを掛ける(或いは吊るす)ために使用される物掛け具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
いうまでもなく、従来から様々な物掛け具が利用されている。それら物掛け具は、例えばその取り付け場所や、取り付け方法などによって、形状や形態、寸法などが変わってくるものであり、また当該物掛け具に掛ける物品の種類やカタチ、重量などによっても形状や強度、寸法などが異なってくる。
【0003】
すなわち、取り付け場所や取り付け方法としては、例えば壁面にネジや接着剤などで固定して使用するものや、棚や棒状体、或いは物掛け具取り付け用に形成された孔などに物掛け具を一時的に引っ掛けて使用するものなどがあり、それぞれに形状等が異なってくる。そして、前記一時的に引っ掛けて使用する物掛け具は、一般家庭において非常に多く使用されており、様々な形態が提案されている(下記特許文献1、2ほか多数)。
【0004】
例えば図12〜13に示すように、所謂スチールラック(パイプラック)Rのメッシュ部分に引っ掛けて使用するフックF1がしばしば利用される。また、図14〜15に示す収納装置Nは、本出願人が提案する収納装置であり、複数のベルト部材Bに形成された係止孔B11に収納部S5を取り付けて使用するものであるが、この収納装置Nの係止孔B11に図12に示すように所謂S字型フック(物掛け具)F2を取り付け、さらに当該S字型フックF2に収納部S5〜S7を取り付けて(図15)使用することができるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−153985号公報
【特許文献2】意匠登録第736664号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの物掛け具は、確かに簡単な構成で収納の場所を増やしたり、収納スペースを拡張できるので有用である。しかしながら、例えば上記スチールラックのメッシュ部分に引っ掛けられた物掛け具の背面側、あるいは上記収納装置の収納具の背面側は十分に利用されずデッドスペースになっていた。この点、複数の物掛け具を用いて表裏面に収納具や小物などを引っ掛けることも可能ではあるが、多くの物掛け具を必要とし、また表裏面で物掛け具の取り付け位置を上下あるいは左右にずらす必要が生じる。
【0007】
本発明は、上記のような問題点を克服するためになされたものであって、物掛け具を取付ける取り付け箇所の表裏両面に収納具を取付けることが可能であり、或いは表裏両面に小物等の物品を引っ掛け、また吊り下げることが出来るようにした物掛け具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明に係る物掛け具は、1本の線材を曲げた形状により構成された物掛け具であって、該物掛け具の略中央部に形成され、支持部材に係止可能な係止部と、該係止部の両側に形成され、それぞれ被引掛け物を引っ掛けて吊り下げることが可能なフック部とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る物掛け具によれば、物掛け具を取り付ける取付箇所の表裏両面に小物等の物品を引っ掛けたり吊るしたりすることができ、或いは収納具を取り付けたりすることが可能となる。
【0010】
また、本発明に係る物掛け具において、係止部は、略逆U字型の形状となされ、フック部は、それぞれ略U字型の形状となされているようにすることもできる。
【0011】
このようにすれば、非常に簡単な構成で、上記の通り、物掛け具を取り付ける取付箇所の表裏両面に小物等の物品を引っ掛けたり吊るしたりすることができ、或いは収納具を取付けたりすることが可能な物掛け具を提供することができる。
【発明の効果】
【0012】
以上のとおり、本発明に係る物掛け具によれば、物掛け具を取り付ける取付箇所の表裏両面に小物等の物品を引っ掛けたり吊るしたりすることができ、或いは収納具を取付けたりすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る物掛け具の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す物掛け具の正面図である。
【図3】同じく図1に示す物掛け具の平面図である。
【図4】同じく図1に示す物掛け具の右側面図である。
【図5】同じく図1に示す物掛け具の底面図である。
【図6】本発明に係る物掛け具の一実施形態において、その使用状態を示す図である。
【図7】図6におけるベルト部材を示す説明図である。
【図8】図6に示した本発明に係る物掛け具において、その両フック部に収納部材を引っ掛けた状態を示す説明図(側面図)である。
【図9】本発明に係る物掛け具の一実施形態において、当該物掛け具を図6に示したベルト部材の係止孔に取り付ける様子を示す説明図である。
【図10】本発明に係る物掛け具の一実施形態において、(a)図は他の使用状態を示す説明図であり、(b)図は、(a)図におけるPで示した箇所の拡大図である。
【図11】同じく使用状態を示す図である。
【図12】従来のフックの一例を示す説明図である。
【図13】同じくフックの一例を示す説明図である。
【図14】従来のフックの他の一例を示す説明図である。
【図15】図14におけるフックの取り付け位置を拡大して示した説明図(側面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1〜5は、本発明に係る物掛け具の一実施形態を示している。これらの図面に示すように、物掛け具1は、正面視で山なり形状ないし逆U字状に形成された係止部2と、該係止部2の両側に形成されたフック部3、3とを備えている。この実施形態においては、フック部3、3は、係止部2の両端から連なるようにして形成されるとともに、略U字状となされており、これにより、物掛け具1は、1本の円柱状の線材を曲げたような形状であって、正面視で略W字状となされている。この物掛け具1は、合成樹脂材料で一体的に形成されており、この実施形態においては、物掛け具1はABS樹脂により形成されているが、所定の強度を備えていれば任意の合成樹脂材料を使用してよく、あるいは金属材料、木材その他任意の材料により作製するようにしてもよい。
【0016】
尚、上記「1本の円柱状の線材を曲げたような形状であって」と記載しているが、必ずしも一本の線材により作成される必要はなく、例えば係止部2とフック部3、3とをそれぞれ別部材として形成した上で、それらを連結して「一本の線材を曲げたような形状」にするようにしてもよい。
【0017】
また、物掛け具1のフック部3、3の先端部近傍にはそれぞれ返し部4が突設されている。この返し部4は、この実施形態においては、フック部3の先端部近傍の円柱形状外周面から半径方向外側へ、かつ略U字形状の内側方向へ突出する突出片により構成されており、物掛け具1のフック部3と一体的に形成されている。この返し部4を設けたことで、フック部3、3に引っ掛けて吊るした物品等がフック部3、3から脱落し難いようになされている。
【0018】
そして、この物掛け具1は、例えば図6にあるように、スチールラックRに取り付けられて使用される収納具Kに取り付けられ、使用される。尚、この収納具Kは、スチールラックRの棚材R1に複数のベルト部材Bを巻きつけるようにして吊るし、これらのベルト部材B間に収納部材S1を差し渡すように取り付けて、当該収納部材S1に様々な物品を収納できるようにしたものである。
【0019】
ベルト部材Bには複数の係止孔B11が形成され、前記各収納部材S1はこのベルト部材Bに形成された係止孔B11に着脱自在に取り付けられるものである。そして、このように着脱自在に取り付けるために、物掛け具1が用いられている。図6に示す実施形態においては、収納部材S1を吊り下げるために物掛け具1が使用され、これにより、物掛け具1を介してスチールラックRの側面部の外側面に収納部材S1が吊り下げられ、この収納部材S1に様々な物品を収容し、整理することができるものとしている。すなわち、スチールラックRの側面部の外側面に突出した一方のフック部3に収納部材S1を吊り下げることによって、収納部材S1は物掛け具1を介してベルト部材Bに取り付けられる。
【0020】
また、同じく図6に示すように、収納具Kの背面側には、物掛け具1のもう一方のフック部3が突出しており、このフック部3に小物などを吊るして収納することができる。或いは、図7の説明図に示すように、上記図6における収納具Kの背面側に突出するフック部3に収納部材S2を吊り下げるようにしてもよい。これにより、収納具Kの表裏両面の空間部を有効に活用して、物品を整理し、収納することが可能となる。
【0021】
次に、この実施形態における物掛け具1をベルト部材Bの係止孔B11へ取り付ける手順について説明する。
【0022】
図8に示すように、この実施形態におけるベルト部材Bは、可撓性の材料により形成されたベルト本体B12に適宜間隔を明けて係止孔B11が形成されると共に、ベルト本体B12の一端部には環状部材Cが設けられている。このベルト部材Bは、ベルト本体B12をスチールラックRの棚材R1に巻きつけ、環状部材Cにベルト本体B12の他端部を挿通させた後、下方に引っ張るようにして、図6に示すような状態にベルト部材Bを取り付けられるものである。
【0023】
そして、物掛け具1は、図9に示すような手順でベルト部材Bの係止孔B11に取り付けられ、係止される。すなわち、先ず図9(a)に示すように物掛け具1の一方のフック部3の先端部を係止孔B11に挿通させ、そのまま図9(b)〜(d)に示すように、物掛け具1の略中央部、すなわち係止部2のところまで挿通させてゆく。そして、係止部2の中央部を係止孔B11の下端部のところに載置するようにして、図9(e)に示すような状態で係止させる。これにより、物掛け具1はベルト部材Bに取り付けられ、当該物掛け具1のフック部3に様々な収納部材や小物などの物品を引っ掛けて吊るすようにして、様々な物品を収納することができる。
【0024】
また、この物掛け具1は、上記のような収納具Kのベルト部材Bに限らず、他の場所への取り付けも可能である。図6に示したスチールラックRの例でいえば、ベルト部材Bに取り付けるだけでなく、図10〜11に示すように、直接スチールラックに取り付けるようにしてもよい。すなわち、スチールラックRの棚材R1におけるメッシュ部分(孔の部分)に物掛け具1を挿通させ(図10)、係止部2を当該棚材のメッシュ部分に係止させるようにすることができる。この物掛け具の両フック部3、3のそれぞれに、図11に示すように、例えば収納部材S3、S3を引っ掛けて吊るし、この収納部材S3に様々な物品を収容することができる。
【0025】
尚、この物掛け具1が取り付けられる個所は、上述したベルト部材Bの係止孔B11や、スチールラックRのメッシュ部分に限られるものでない。当該物掛け具1が取り付けられる個所の表裏両面にそれぞれ空間部があり、その表裏両面の空間部同士を接続する孔部があれば、この孔部に本発明に係る物掛け具を挿通させ、係止部を係止させて、前記各空間部を利用して様々な物品を引っ掛け、整理することができる。
【0026】
以上がこの実施形態における物掛け具1についての説明であるが、言うまでもなく、本発明に係る物掛け具はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で様々に形態その他の構成を変更することが可能なものである。
【符号の説明】
【0027】
1 物掛け具
2 係止部
3 フック部
4 返し部
K 収納具
R スチールラック
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1本の線材を曲げた形状により構成された物掛け具であって、
該物掛け具の略中央部に形成され、支持部材に係止可能な係止部と、
該係止部の両側に形成され、それぞれ被引掛け物を引っ掛けて吊り下げることが可能なフック部とを備えることを特徴とする物掛け具。
【請求項2】
係止部は、略逆U字型の形状となされ、
フック部は、それぞれ略U字型の形状となされていることを特徴とする請求項1記載の物掛け具。
【請求項1】
1本の線材を曲げた形状により構成された物掛け具であって、
該物掛け具の略中央部に形成され、支持部材に係止可能な係止部と、
該係止部の両側に形成され、それぞれ被引掛け物を引っ掛けて吊り下げることが可能なフック部とを備えることを特徴とする物掛け具。
【請求項2】
係止部は、略逆U字型の形状となされ、
フック部は、それぞれ略U字型の形状となされていることを特徴とする請求項1記載の物掛け具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−234764(P2011−234764A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−106120(P2010−106120)
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(000002462)積水樹脂株式会社 (781)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(000002462)積水樹脂株式会社 (781)
【Fターム(参考)】
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