説明

物理量検出装置

【課題】センサーを内蔵するセラミックパッケージと、これを実装する基板との線膨張率の差に起因して、熱サイクルを受けたときでも、電極のハンダ付け部分にクラックを生じることのない物理量検出装置を提供する。
【解決手段】検出素子を有するセラミックパッケージをハンダ実装する際、中継基板を介して実装できるようにした。中継基板にはセラミックパッケージの端子と接続される端子電極を含むパッケージ搭載部と、中継基板面の延在方向に突出する突出部を設け、この突出部にパッケージ搭載部と接続される外部電極を設け、この外部電極を介して実装基板にハンダ付けするようにした。突出部の途中にはくびれ部を設け、弾性変形し易くしておき、熱膨張・収縮による変化を吸収できるようにしておくことでハンダクラックの発生を抑制する。このとき、中継基板としては線膨張係数が実装基板より小さく、セラミックパッケージよりも大きい基板を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物理量検出装置に係り、特に、圧電振動片などを内蔵してジャイロセンサーなどとして機能するセラミックパッケージを実装基板に実装して形成される物理量検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
圧電振動子を用いていろいろな物理量を検出する装置が知られており、これは一般に圧電振動片を内蔵したセラミックパッケージを、処理回路が形成された実装基板に実装して構成されている。セラミックパッケージは圧電振動片から信号を取り出すために、その外面に外部電極を形成しており、この外部電極をガラスエポキシ材料からなる実装基板(以下、ガラエポ基板という)の回路端子にハンダ付けして電気的な結合を図っている。
【0003】
ところが、セラミックパッケージをハンダ付けによりガラエポ基板に実装する場合、セラミックパッケージと基板との線膨張率の違いにより、熱サイクルによりハンダクラックが生じるという問題がある。特に、端子間距離が大きいときにクラックが生じやすい。例えばハンダ結合のためにリフロー処理を行った後に冷却すると、セラミックパッケージは線膨張率の小さく、ガラエポ基板はセラミックパッケージよりは大きいため、ガラエポ基板の熱収縮が大きくなってハンダ結合部にクラックが生じる可能性がある。
【0004】
このような問題に対し、従来はセラミックパッケージの外部電極とガラエポ基板端子との間をリードフレームによって結合して、熱サイクルによる応力緩和を図っていたが、リードフレームを用いることによるコスト高の問題が大きく、工程的にも簡易に製造できる熱膨張吸収型の物理量検出装置が望まれていた。
【0005】
なお、実装するパッケージと基板との間の線膨張率の違いによるハンダクラックの問題に対処するための対策技術として特許文献1に記載されているものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−247464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に着目し、ジャイロセンサーなどの物理量検出センサーを内蔵するセラミックパッケージと、これを実装する客先基板との線膨張率の差に起因して、熱サイクルを受けたときでも、電極のハンダ付け部分にクラックを生じることのない応力緩和機構を備えた物理量検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る物理量検出装置は、物理量検出素子を有するセラミックパッケージをハンダ実装する際、直接実装基板にハンダ付けするのではなく、中継基板を介して実装できるようにした構成とした。中継基板にはセラミックパッケージの端子と電気的に接続される端子電極を含むパッケージ搭載部と、中継基板の延在方向に突出する突出部を設け、この突出部に前記端子電極と電気的接続がなされる外部電極を設け、この外部電極を介して実装基板にハンダ付けするようにしたものである。突出部の途中にはくびれ部を設け、弾性変形し易くしておき、熱膨張・収縮による変化を吸収できるようにしておくことでハンダクラックの発生を抑制する。このとき、中継基板としては線膨張係数が実装基板より小さく、セラミックパッケージよりも大きい基板を用いるようにすればよい。具体的な適用例は以下のようになる。
【0009】
[適用例1]物理量検出素子を含み複数の端子を有するセラミックパッケージと、前記複数の端子を電気的に接続する端子電極を含むパッケージ搭載部を有し、前記端子電極に接続され外部への電気的接続のための外部電極を有する中継基板と、を含む物理量検出装置であって、前記中継基板は、当該中継基板の延在方向に突出する突出部を備え、前記外部電極が前記突出部に形成されることを特徴とする物理量検出装置。
【0010】
このように構成することで、熱サイクルを受けてガラエポ基板などの実装基板とセラミックパッケージとの間に線膨張率の違いに起因する熱膨張・収縮による形状変化が生じても、中継基板の突出部が変形してその形状変化を吸収するために、電極接続のためのハンダ部に応力が集中せず、クラックを生じることが有効に防止される。
【0011】
[適用例2]適用例1に記載の物理量検出装置であって、前記セラミックパッケージと電気的に接続される前記中継基板は、前記セラミックパッケージよりも線膨張係数が大きく、前記物理量検出装置が実装される基板よりも線膨張係数が小さくなるような、線膨張係数を有する材料で構成されていることを特徴とする物理量検出装置。
【0012】
この構成では、中継基板の熱膨張による変化量がセラミックパッケージと実装基板の中間に相当するため、ハンダ接合部へ熱膨張変化量がセラミックパッケージ側と実装基板側で按分され、より高いハンダクラック防止効果が得られることになる。
【0013】
[適用例3]適用例1に記載の物理量検出装置であって、前記突出部は途中に減肉されたくびれ部を設けてなることを特徴とする物理量検出装置。
この構成では、減肉脚部の弾性変化が大きく形状変化の吸収率が高くなるので、ハンダ接合部への応力集中を抑制できる効果がある。
【0014】
[適用例4]適用例3に記載の物理量検出装置であって、前記くびれ部が、水平方向または垂直方向に屈曲する屈曲部を備えたことを特徴とする物理量検出装置。
このように構成することにより、屈曲部に可撓性を持たせることができ、より高い応力集中防止効果が得られる。
【0015】
[適用例5]適用例1ないし4のいずれか1に記載の物理量検出装置であって、前記中継基板は前記セラミックパッケージの周囲を囲む枠部を有し、前記突出部をこの枠部の外縁に形成するとともに内縁部に前記パッケージ搭載部と繋がるインナー突出部を設けてなることを特徴とする物理量検出装置。
このような構成では、中継基板の枠部の内側と外側でそれぞれ熱膨張・収縮の変化を吸収できる。
【0016】
[適用例6]適用例1ないし4のいずれか1に記載の物理量検出装置であって、前記中継基板は前記セラミックパッケージの周囲を囲む枠部を有し、前記外部電極が設けられた突出部をこの枠部の外縁に形成するとともに、内縁部にはセラミックパッケージの端子と電気的接続をなす電極が設けられたインナー突出部を設け、このインナー突出部によって前記セラミックパッケージが搭載されるパッケージ搭載部を形成してなることを特徴とする物理量検出装置。
【0017】
この構成では、セラミックパッケージがインナー突出部で支えられた形態となるので、セラミックパッケージの移動自由度が大きくなり、温度変化に起因するハンダ接合部への応力集中緩和効果を高くできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1実施形態に係る物理量検出装置の実装状態の斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る物理量検出装置の平面図である。
【図3】図2の横断面図である。
【図4】第2実施形態に係る物理量検出装置の平面図である。
【図5】図4の横断面図である。
【図6】第3実施形態に係る物理量検出装置の平面図である。
【図7】図6の横断面図である。
【図8】第4実施形態に係る物理量検出装置の平面図である。
【図9】第5実施形態に係る物理量検出装置の平面図である。
【図10】図9の横断面図である。
【図11】第6実施形態に係る物理量検出装置の平面図である。
【図12】第7実施形態に係る物理量検出装置のセラミックパッケージを省略した平面図である。
【図13】図12のE−E線断面図である。
【図14】図12のF−F線断面図である。
【図15】第8実施形態に係る物理量検出装置のセラミックパッケージを省略した平面図である。
【図16】図15のG−G線断面図である。
【図17】図15のH−H線断面図である。
【図18】第9実施形態に係る物理量検出装置のセラミックパッケージを省略した平面図である。
【図19】図18のI−I線断面図である。
【図20】図18のJ−J線断面図である。
【図21】第10実施形態に係る物理量検出装置のセラミックパッケージを省略した平面図である。
【図22】図21のK−K線断面図である。
【図23】図21のL−L線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明に係る物理量検出装置の具体的実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図3に第1実施形態に係る物理量検出装置10を模式的に示している。この物理量検出装置は、例えばジャイロセンサーとして構成されたセラミックパッケージ12を有している。セラミックパッケージ12は、物理量検出素子としての圧電振動片を内蔵しており(図示せず)、金属リッド14により内部が密閉され、パッケージ下面に内蔵素子からの検出信号を取り出すための金属パッドからなる外部端子16が複数設けられた構造となっている。このようなセラミックパッケージ12は、実装回路基板であるガラエポ基板18にハンダ実装されることになるが、当該実施形態では中継基板20を介して実装するように構成されている。
【0020】
中継基板20はセラミックパッケージ12を搭載するパッケージ搭載部22を有し、このパッケージ搭載部22に前記セラミックパッケージ12と前記複数の外部端子16と各々電気的に接続される複数の端子電極24を有している。かつ、ガラエポ基板18の回路配線26の端子にハンダ実装される金属パッドからなる複数の外部電極28を有しており、セラミックパッケージ12からの信号をガラエポ基板18の回路配線26の端子に中継する役割をなしている。当然ながら、中継基板20の前記端子電極24と外部電極28とは、図示しないスルーホールや表面配線により電気的に接続されている。
【0021】
ところで、この中継基板20は、セラミックパッケージ12を搭載するパッケージ搭載部22の側縁部に、当該中継基板20の延在方向に突出する突出部30を備え、前記外部電極28を前記突出部30の先端部下面に形成するように構成されている。セラミックパッケージ12は長辺と短辺をもつ矩形平面を有しているが、前記パッケージ搭載部22はそれより若干大きい相似の矩形平面をもつ平板形状とされ、前記突出部30はパッケージ搭載部22における対向する長辺部に長辺と垂直方向にであって、基板面と水平に延在する板状突起として形成されている。このような突出部30は引き出し電極数の数だけ設けられ、模式的に示している図示の例では、セラミックパッケージ12の外部端子16が4箇所設けられているので、突出部30も4本設けた構成とされる。当然、外部端子16が増えれば、その分だけ突出部30も増える。
【0022】
このような中継基板20を用い、そのパッケージ搭載部22上の端子電極にセラミックパッケージ12をハンダ実装し、中継基板20の外部電極28を介して実装基板であるガラエポ基板18の回路配線26の端子にハンダ実装することで、検出信号の電路が確保される。
【0023】
このように構成することで、熱サイクルを受けてガラエポ基板18などの実装基板とセラミックパッケージ12との間に線膨張率の違いに起因する熱膨張・収縮による形状変化が生じても、中継基板20の突出部30が変形してその形状変化を吸収するために、電極接続されているハンダ部に応力が集中せず、クラックを生じることが有効に防止される。
【0024】
また、この第1実施形態では、前記セラミックパッケージ12と電気的に接続される前記中継基板20は、前記セラミックパッケージ12を構成しているセラミック材料よりも線膨張係数が大きく、かつ、物理量検出装置10が実装されるガラエポ基板18よりも線膨張係数が小さくなるような、線膨張係数を有する材料で構成している。例えば、セラミック材料としてアルミナを用い、実装基板の材料としてガラスエポキシを用いた場合、各々の線膨張係数は、
セラミック材料(アルミナ):α=6.0×10^−5/℃
ガラスエポキシ :α=0.8〜3.0×10^−5/℃
となっているので、中継基板20の材料としては、線膨張率αがそれらの中間の値をもつ、例えばポリフタルアミド(PPA)を用いて製作する。この線膨張率αは、α=0.6〜3.0×10^−5/℃である。
【0025】
中継基板20の熱膨張による変化量がセラミックパッケージ12と実装基板であるガラエポ基板18の中間に相当するため、ハンダ接合部へ熱膨張変化量がセラミックパッケージ12側とガラエポ基板18側で按分され、より高いハンダクラック防止効果が得られることになる。
【0026】
また、第1実施形態では、前記突出部30は途中に減肉されたくびれ部32を設けている。このくびれ部32は突出部30の基部の上面と側面に溝を掘って減肉したもので、このくびれ部32はしたがって弾性率が小さく、可撓性がこの部分で大きくなる。斯かる構成とすることで、実施形態に係る物理量検出装置が熱サイクルを受けても、減肉くびれ部32の弾性変化が大きく、形状変化の吸収率が高くなるので、ハンダ接合部への応力集中を抑制できる。
【0027】
このような第1実施形態に係る物理量検出装置10では、温度変化によって発生する応力のセラミックパッケージ12を実装するハンダ接合部への集中を緩和することができ、ハンダクラックの発生を抑制することができる。
【0028】
次に、図4〜図5は第2実施形態に係る物理量検出装置102を示す、図4はその平面図、図5はその断面図である。この第2実施形態は、突出部30の基部に4面に溝を形成することにより、周回溝によって減肉されたくびれ部322を形成した点が第1実施形態と異なる。その他は第1実施形態と同様であるので、同一部材には同一番号を付して説明を省略する。
【0029】
この実施形態では、減肉量が第1実施形態の場合より多くなるので、くびれ部322の可撓性がより高くなり、温度変化による形態変化の吸収効果がより高く、ハンダクラックの防止効果が良好となる。
【0030】
図6〜図7は第3実施形態に係る物理量検出装置の平面図と断面図である。この第3実施形態に係る物理量検出装置103では、突出部30の基部に断面積の小さいくびれ部323を有しているが、このくびれ部323に垂直方向に円弧を描くように上方に湾曲した半円弧状の上方屈曲部343を備えたものである。その他は第1実施形態と同様であるので、同一部材には同一番号を付して説明を省略する。
このように構成することにより、上方屈曲部により特に上下方向に多くの可撓性を持たせることができ、より高い応力集中防止効果が得られる。
【0031】
図8は第4実施形態に係る物理量検出装置の平面図と断面図である。第4実施形態に係る物理量検出装置104は、第3実施形態の変形例であり、突出部30のくびれ部324に水平方向に湾曲する半円弧状の水平屈曲部344を設けた点が、異なるのみである。水平屈曲部344は線対称に形成され、実施形態では同一縁辺に配置される屈曲部344の互いの屈曲方向が向き合うように形成されている。その他は第1実施形態と同様であるので、同一部材には同一番号を付して説明を省略する。
この実施形態では、水平方向の可撓性が強いくびれ部324を構成することができる。
【0032】
図9〜図10は第5実施形態に係る物理量検出装置の平面図と断面図である。第5実施形態の物理量検出装置105では、前記突出部30に設けたくびれ部325を湾曲させる代わりに、くびれ部325の側縁に縦溝36を千鳥状に形成して、水平方向にジグザグに屈曲したジグザグ屈曲部345を設けたものである。このような実施形態によれば、水平方向の撓み性が良好となり、温度変形の吸収ができ、ハンダ接合部への応力集中を緩和できる。
【0033】
図11は第6実施形態に係る物理量検出装置の平面図と断面図である。この第6実施形態に係る物理量検出装置106は、突出部30の基部に形成されたくびれ部326を水平面から見てL字形状としたものである。したがって、くびれ部326はセラミックパッケージ12の長辺に垂直な部分と水平な部分を有し、XY平面に沿った形状変形を吸収するのに好適となる。
【0034】
図12〜図14は第7実施形態に係る物理量検出装置107の平面図と断面図である。この図ではセラミックパッケージ12を省略して示している。
この実施形態では、第1の実施形態に係る物理量検出装置に用いられる中継基板構成に加えて、前記セラミックパッケージ12の周囲を囲む枠部38を有し、前記突出部30をこの枠部の外縁に形成するとともに内縁部に前記パッケージ搭載部と繋がるインナー突出部40を設けた中継基板207としたものである。すなわち、セラミックパッケージ12が搭載されるパッケージ搭載部22の周囲に間隔を隔てて枠部38を設け、枠部38の四隅部分に外方に延在する突出部30を設け、この突出部30の下面に外部電極28を設けたものである。枠部38とパッケージ搭載部22とを連絡するために、インナー突出部40が設けられ、セラミックパッケージ12を支えるようにしている。枠部38とインナー突出部40、並びに外方に延在する突出部30を連携する脚部42はパッケージ搭載部22の肉厚より薄肉に形成され、脚部42は第1実施形態のくびれ部に相当する。
このような構成では、中継基板207の枠部38の内側と外側でそれぞれ熱膨張・収縮の変化を吸収できる。
【0035】
図15〜図17は第8実施形態に係る物理量検出装置108の平面図と断面図である。この図ではセラミックパッケージ12を省略して示している。
この物理量検出装置108は、第7実施形態における脚部428を水平面から見てL字形状としたものである。したがって、脚部428はセラミックパッケージ12の長辺に垂直な部分と水平な部分を有し、XY平面に沿った形状変形を吸収するのに好適となる。
【0036】
図18〜図20は第9実施形態に係る物理量検出装置109の平面図と断面図である。この図ではセラミックパッケージ12を省略して示している。
この物理量検出装置109は、第7実施形態の変形例であり、セラミックパッケージ12を搭載するパッケージ搭載部22を矩形平板により形成するのではなく、インナー突出部40によって形成している点が相違する。すなわち、中継基板209は前記セラミックパッケージ12の周囲を囲む枠部38を有し、前記外部電極28が設けられた突出部30をこの枠部38の外縁に形成するとともに、内縁部にはセラミックパッケージ12の端子16と電気的接続をなす端子電極24が設けられたインナー突出部40を設け、このインナー突出部40によって前記セラミックパッケージ12が搭載されるパッケージ搭載部を形成してなる。インナー突出部40の先端には厚肉のアイランド44が形成されており、ここにセラミックパッケージ12を搭載支持するようにしている。
【0037】
この構成では、セラミックパッケージ12がインナー突出部40で支えられた形態となるので、セラミックパッケージ12の移動自由度が大きくなり、温度変化に起因するハンダ接合部への応力集中緩和効果を高くできる。
【0038】
図21〜図23は第10実施形態に係る物理量検出装置1010の平面図と断面図である。この図ではセラミックパッケージ12を省略して示している。
この実施形態に係る物理量検出装置1010は、第8実施形態と第9実施形態を組み合わせたもので、L字形状にした脚部428の構成とするとともに、パッケージ搭載部22をインナー突出部40によって形成したものである。
この構成によれば、中継基板2010の可撓性が高く、ハンダ接合部への応力集中防止効果が高い。
【符号の説明】
【0039】
10………物理量検出装置、12………セラミックパッケージ、14………金属リッド、16………外部端子(金属パッド)、18………ガラエポ基板、20………中継基板、22………パッケージ搭載部、24………端子電極、26………回路配線、28………外部電極(金属パッド)30………突出部、32、322〜326………くびれ部、343………上方屈曲部、344………水平屈曲部、345………ジグザク屈曲部、36………縦溝、38………枠部、40………インナー突出部、42………脚部、44………アイランド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理量検出素子を含み複数の端子を有するセラミックパッケージと、
前記複数の端子を電気的に接続する端子電極を含むパッケージ搭載部を有し、前記端子電極に電気的に接続され外部への電気的接続のための外部電極を有する中継基板と、を含む物理量検出装置であって、
前記中継基板は、当該中継基板の延在方向に突出する突出部を備え、前記外部電極が前記突出部に形成されることを特徴とする物理量検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の物理量検出装置であって、
前記セラミックパッケージと電気的に接続される前記中継基板は、前記セラミックパッケージよりも線膨張係数が大きく、前記物理量検出装置が実装される基板よりも線膨張係数が小さくなるような、線膨張係数を有する材料で構成されていることを特徴とする物理量検出装置。
【請求項3】
請求項1に記載の物理量検出装置であって、
前記突出部は途中に減肉されたくびれ部を設けてなることを特徴とする物理量検出装置。
【請求項4】
請求項3に記載の物理量検出装置であって、
前記くびれ部が、水平方向または垂直方向に屈曲する屈曲部を備えたことを特徴とする物理量検出装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1に記載の物理量検出装置であって、
前記中継基板は前記セラミックパッケージの周囲を囲む枠部を有し、前記突出部をこの枠部の外縁に形成するとともに内縁部に前記パッケージ搭載部と繋がるインナー突出部を設けてなることを特徴とする物理量検出装置。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれか1に記載の物理量検出装置であって、
前記中継基板は前記セラミックパッケージの周囲を囲む枠部を有し、前記外部電極が設けられた突出部をこの枠部の外縁に形成するとともに、内縁部にはセラミックパッケージの端子と電気的接続をなす電極が設けられたインナー突出部を設け、このインナー突出部によって前記セラミックパッケージが搭載されるパッケージ搭載部を形成してなることを特徴とする物理量検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2010−190873(P2010−190873A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−38538(P2009−38538)
【出願日】平成21年2月20日(2009.2.20)
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】