説明

現像方法、現像装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置

【課題】二成分現像剤を用いる現像装置において、画像のザラツキ感をなくして、ドット再現性が高く、粒状性に優れた高品位な画像を得るため、像担持体と現像スリーブとの間に形成される電界を交番電界とする提案がある。しかし、直流電界のみの場合に比べ、電界の最大値が大きくなり像担持体へのキャリア付着を起こしやすいという問題がある。また、交番電界を形成するめの電源が必要であり、コスト高となる。
【解決手段】ザラツキ感やドット再現性には、現像剤が接触し始めてから離れるまでの間の像担持体近傍の磁気ブラシの密度の積算(以下、動的現像剤密度と呼ぶ)が重要となることを見いだし、二成分現像剤の磁気ブラシ先端部の状態、すなわち動的現像剤密度を特性値として規定した現像方法、現像装置および画像形成装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の感光体上に潜像を形成し、現像装置でトナーを付着させることによって潜像を可視像化し、得られた可視像を記録紙に転写して記録する現像方法、および現像装置並びにこの現像装置を有する画像形成装置およびプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の複写機、レーザプリンタにおいては高画質を求められると同時に、高耐久性、高安定性も望まれている。つまり環境変動による画質の変化が少なく、また常に安定した画像を経時において提供していかなければならない。従来、非磁性トナーと磁性キャリアからなる二成分現像剤(以下現像剤と記す)を現像剤担持体(以下現像スリーブと記す)上に保持し、内包される磁極によって磁気ブラシを形成させ、現像スリーブに潜像担持体(以下感光体と記す)と対向する位置で現像バイアスを印加することにより現像を行う二成分現像方式が広く知られている。この二成分現像方式は、カラー化が容易なことから広く用いられている。この方式において、現像剤は現像スリーブの回転に伴い、現像領域に搬送される。現像剤が現像領域に搬送されるに従い、現像極の磁力線に沿いながら、現像剤中の多数の磁性キャリアがトナーを伴って集合し、磁気ブラシを形成する。
【0003】
また、現像電界として直流電圧に交流成分を重畳し、トナーを感光体に付勢する方向に作用する電界と、トナーを現像スリーブ側に移動させる方向に作用する電界を交互に生成する交番電界を用いる濃度安定化技術も広く用いられている。交番電界を用いることによる高い現像能力により、経時変化でトナーの帯電量分布がシフトした場合においても十分なベタ濃度を確保でき、同時にハーフトーンなどの比較的潜像の浅いパターンであってもトナーを付着させるのに十分な電界を形成することができる。そのためこの技術は十分な現像能力とハーフトーンの安定性を両立するものとして、特にカラー画像形成装置などで使用される頻度が高くなっている。もちろんモノクロ複写機においても、ハーフトーンの粒状性向上や均一なベタ埋まりを実現するために用いるには最適な技術といえる。
【0004】
しかしながら、現像電界として交番電界を用いた場合、現像領域内で磁気ブラシの疎密により発生する局所的な電界強度の増加によって(特に潜像の深い部分に対して)放電が発生し、画像がリング状に白く抜ける現象が発生した。そのため、現像に使用するキャリアの抵抗値に制約があり、いわゆる低抵抗キャリアを用いるのは困難であった。さらに言うと、中高抵抗キャリアであっても、コート膜の不均一により局所的にブレイクダウンし、放電する場合もあるため、キャリアコート層の均一性やキャリア芯材の抵抗値(即ち、キャリア芯材に用いる材料)に対しても制約条件が多く存在した。
このような現像装置で、画像のザラツキ感をなくして、ドット再現性が高く、粒状性に優れた高品位な画像を得るための改良がおこなわれている。その一つとして、像担持体と現像スリーブとの間に形成される電界を交番電界とし、トナーの再配置を促しながら現像することでザラツキ感をなくすものが知られている。しかし、交番電界を形成すると、直流電界のみの場合に比べ、電界の最大値が大きくなり像担持体へのキャリア付着を起こしやすいという問題がある。また、交番電界を形成するめの電源が必要であり、コスト高となる。このため、直流電界を用いて現像するものでも、ザラツキ感をなくして、ドット再現性が高く、粒状性に優れた高品位な画像が望まれている。
【0005】
画像のザラツキ感やドット再現性が悪くなる原因の一つとして、現像領域のおける磁気ブラシの密度が疎であり、均一な現像がおこなわれないことが知られている。そこで、現像領域における磁気ブラシの密度を、現像領域中のキャリアの体積比率を用いて規定し、画質を向上させようとするものが提案されている(例えば、特許文献1 参照。)。
また、現像剤をむらなく担持し、現像領域に搬送させるために、現像剤担持体表面にフォトレジスト方式のエッチングによる凹凸を形成するものが提案されている(例えば、特許文献2 参照。)。現像剤の搬送方向とは直角な方向に搬送ムラが生じないように、凹部の配列を千鳥状にしてある。また凹凸を現像剤の搬送方向とは直角な方向に連続したパターンにするのが好適な点から、この方向に連続する波形あるいは直線状の凹溝とし、これを現像剤の搬送方向に等ピッチで密に配列するようにしても好結果が得られる。
【0006】
このようなフォトエッチング処理により現像剤担持体の表面凹凸を形成する場合には、化学反応を利用したその処理特性により処理時において現像剤担持体に物理的な力が殆ど加わらず、現像剤担持体の外周に振れ、歪が生じるおそれが少ない。その結果、現像剤担持体の回転周期に応じた画像欠陥が生じるおそれが少ない。
しかし、特許文献2に記載の技術では、確かに現像剤担持体の外周に振れや歪は生じないものの、その表面に形成される溝の間隔周期に起因する画像欠陥が生じるおそれがある。そこで、これらの課題を解決するために、現像剤の搬送方向とは直角な方向に密にムラなく連続したパターンを形成させるものも提案されている(例えば、特許文献3 参照。)。
【0007】
【特許文献1】特開平8−146668号公報
【特許文献2】特開平5−46007号公報
【特許文献3】特開2003−316146号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、本発明者らは、上記キャリアの体積比率が同じ場合であっても、あるいは現像剤の担持むらがない状態においても、画像のザラツキ感やドット再現性に差が生じることを見出した。これは、現像領域における磁気ブラシの密度を表すためにキャリアの体積比率を規定するものは、ザラツキ感との関係を説明しきれていないといえる。これは、以下の理由によると考えられる。像担持体と現像スリーブとの間に直流電界を形成して現像する場合で考えると、磁気ブラシの根元の方から像担持体に向けて飛翔するトナーが少なく、磁気ブラシ先端部から像担持体にトナーが供給される。すなわち、現像動作に主として関与するのは磁気ブラシ先端部であり、ザラツキ感やドット再現性を改良するためには磁気ブラシの配列状態や密度を考慮する必要がある。さらに、現像は磁気ブラシが1度接触するだけで終わるのではなく、特に像担持体と現像剤担持体との間に線速差がある場合、複数の磁気ブラシが潜像に接触することで現像が行われるため、ザラツキ感やドット再現性には、現像剤が接触し始めてから離れるまでの間の像担持体近傍の磁気ブラシの密度の積算(以下、動的現像剤密度と呼ぶ)が重要となる。特に、経時におけるスリーブ表面摩耗やキャリアスペント、トナー外添剤埋没・離脱等による現像剤劣化等で汲み上げ量が減少した場合において、動的現像剤密度の変化を抑制することは重要である。
本発明は、上記背景に鑑みなされたものであり、二成分現像剤の磁気ブラシ先端部の状態、すなわち動的現像剤密度を特性値として規定し、ザラツキ感をなくして、ドット再現性が高く、粒状性に優れた高品位な画像を得ることのできる現像方法、現像装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明では、内部に磁石を有する現像剤担持体を像担持体に対向して配置し、この現像剤担持体表面にトナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を層状に担持させて前記像担持体表面上に形成される潜像をトナーで現像する現像方法において、
前記現像剤担持体の直径が15から20mmであって、前記像担持体の1点が二成分現像剤に接触し、離れるまでの間に、該像担持体表面に接触する現像剤密度を積算した画像を二次元FFT解析し、得られたパワースペクトルの5〜12[cycle/mm]の間の積算値をPSとし、標準汲み上げ量に対し上下限[10mg/cm]の間でのPSの最大値と最小値の差が0.11以下であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の現像方法において、前記現像剤担持体の軸方向に延びる複数の波線溝が形成され、その波線溝の溝幅および溝ピッチは、回転方向に均一であることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の現像方法において、前記磁性キャリアが、磁性を有する芯材粒子と該粒子表面を被覆する樹脂層とからなる電子写真現像剤用キャリアであって、該キャリアの重量平均粒径Dwが20〜40μmであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の現像方法において、前記磁性キャリアが、1000・(10/4π)[ A/m]の磁場を印加したときのキャリア粒子当たりの磁気モーメントは、70[A・m/kg]以下であることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明では、像担持体に対向して配置され、内部に磁石を有する現像剤担持体を備え、この現像剤担持体がトナーとトナーを保持する磁性キャリアとを含む二成分現像剤を表面に担持して、現像領域に搬送し、現像剤担持体と像担持体の間に電界を印加し、像担持体表面上に形成される潜像をトナーで現像する現像装置において、前記現像装置は、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の現像方法により現像することを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、像担持体と、現像装置と、帯電装置またはクリーニング装置のいずれか一方若しくは両方とを一体化し、画像形成装置本体に対して着脱自在に形成したプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置は、請求項5に記載の現像装置であることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明では、像担持体と、像担持体表面を帯電する帯電装置と、帯電した像担持体表面に画像情報に基づいて露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記像担持体に形成された静電潜像に現像剤を供給して可視像化する現像装置と、得られた可視像を記録媒体に転写させる転写装置と、像転写後の像担持体に残留する現像剤を回収するクリーニング装置とを有する画像形成装置において、前記現像装置は、請求項5に記載の現像装置または請求項6に記載のプロセスカートリッジの一部としての現像装置であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明では、請求項7に記載の画像形成装置において、前記現像装置またはプロセスカートリッジを複数備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、経時で汲み上げ量変動が発生しても、標準汲み上げ量に対し上下限10[mg/cm]の間でのPS値の最大値と最小値を0.11以下になるようにすることで、動的現像剤密度の変化を抑制し、経時でザラツキ感のない、ドット再現性の良い高品質の画像を形成することができる。
さらに、スリーブ表面形状を波線溝とすることで、経時で汲み上げ量変動が起こった場合でも動的現像剤密度が変化しにくい現像状態にすることができ、経時でザラツキ感のない、ドット再現性の良い高品質の画像を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は本発明を適用することのできる画像形成装置の概略断面図である。
同図において符号1は感光体ドラム、2は帯電ローラ、3は書き込み手段、4は現像手段、5は中間転写ベルト、6はレジストローラ対、7は紙転写ベルト、8は定定着手段、9はクリーニングブレード、10はトナーボトル、11はトナーホッパ部、12は転写ローラ、13はベルトクリーニングブレード、14は回収トナー搬送経路、15は廃トナー収容容器をそれぞれ示す。
添字a〜dは相異なる現像色を区別するための符号である。
以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
以下に本発明の実施例の一例を示す。同図は中間転写ベルトを用いた、並べて備える複数の感光体にそれぞれ個別に現像装置を備え、各感光体上にそれぞれ単色トナー画像を形成し、それらの単色トナー画像を順次転写してシートに合成カラー画像を記録する。いわゆるタンデム型のカラー複写機の作像部分である。
【0015】
構成を説明すると、帯電手段(図では帯電ローラ2a〜2d)によって均一に帯電された感光体1a〜1dに書込手段3にて光学的に潜像が形成され(書込位置3a〜3d)、現像手段4a〜4dによってトナーの可視化像が形成される。この感光体1a〜1dに形成されたトナー像は中間転写ベルト転写手段12a〜12dによって中間転写ベルト5に一旦転写され、レジストローラ対6を経て搬送された転写紙に紙転写手段(図では紙転写ベルト7によって中間転写ベルト5のトナー像が転写紙に転写される。転写紙に転写されたトナー像は紙転写ベルト7により定着手段8に搬送され転写紙上のトナー像は熱により定着し、排出される。
感光体上の中間転写ベルトに転写されなかった未転写トナーは感光体クリーニングブレード9a〜9dによって感光体上から掻き落とされる。感光体上の残留電荷は除電手段(図示せず)により除電され、次の作像動作に備える。
【0016】
クリーニングブレード9a〜9dによって掻き落とされた未転写トナーは回収トナー搬送経路14a〜14dを通り、そして中間転写ベルト上の未転写トナーやプロセスコントロール用のパターン像は中間転写クリーニングブレード13によって中間転写ベルト上から掻き落とされ、同じく回収トナー搬送経路14eを通り各々廃トナー収容容器15に収容される。
次に現像装置4a〜4dへのニュートナーの補給について説明する。トナーカートリッジに充填されたニュートナーはトナー補給装置10a〜10dにより機械本体の後側のトナーホッパ部11a〜11dへ補給される。トナーホッパ部に貯められたトナーは現像装置内のトナー濃度検知手段(後述)により現像装置内のトナー濃度が低いと判断された場合、トナーホッパ内のトナー補給スクリュを(図示せず)を回転させ、適量のトナーをトナーホッパ内から現像装置へ供給する。トナーボトルのトナー残量検知はトナーホッパ内にトナー有り無しセンサ(図示せず)を配置し、そのセンサがトナー無しを検知した場合トナー補給装置にトナーの供給を要求する。そして所定時間要求してもトナー有りを検知しなかった場合トナー無しと判断する。
【0017】
図2は本発明装置の作像部の拡大断面図である。
同図において符号16は現像ローラ、17は規制部材、18はスクリュ部材、19はスクリュ部材、21はトナー濃度センサ、22はトナー補給スクリュ、23は現像トナー供給口、25はマグネットローラの磁石をそれぞれ示す。
同図において、現像装置4と感光体1は、例えば一体に形成されたプロセスカートリッジとなっている。このプロセスカートリッジは、感光体1と、現像装置4の外、帯電ローラ2と、クリーニング手段9(本実施例ではクリーニングブレード)とを一体化して画像形成装置本体に対して着脱自在に形成されている。
現像装置4には、感光体1上に、書込手段3によって光学的に形成された静電潜像に対してトナー像を形成するための現像ローラ(以下、現像スリーブともいう)16が設けられている。現像ローラ16の現像領域の上流側には現像ローラ上の現像剤量をある所定量に規制する規制部材(以下、現像ドクタともいう)17が配置されている。現像装置4内の現像タンク部にはトナー粒子と磁性粒子(キャリア)を混合した二成分現像剤が納められており、この現像剤はスクリュ部材18、19の等速回転により、現像装置4内を循環しながらトナーとキャリアが攪拌により摩擦帯電する。そして、搬送スクリュ18は現像剤の一部を現像スリーブ16に供給し、現像ローラ16はその現像剤を磁気的に担持して搬送する。スクリュ19の下方にはトナー濃度センサ21が配置され、現像タンク内のトナー濃度を随時計測し、適正値に収まるよう制御している。なお、トナー補給部からのトナーは一旦図示省略したサブホッパに蓄えられた後、現像タンク内のトナー濃度がトナー濃度センサによって低いと検知されたときに、所定の換算式により換算された時間だけトナー補給スクリュ22を回転させ、これによって、適量のトナーが現像トナー供給口23に補給される。
【0018】
現像ローラ16は非磁性材料からなる円筒状の現像スリーブと、内部に固定された磁界発生手段としてのマグネットローラの磁石25とから構成されており、現像スリーブはこの磁石の周りを自在に回転することができる。磁石には感光体ドラム1の対向部位に主極(P1極)が配置され、反時計回り方向にS極とN極とが交互に配置されている。また、感光体ドラムとの対向部より現像スリーブ回転方向下流位置では、現像剤を現像スリーブから剥離するために、同極性の磁極が隣接して配置されている。現像ローラ16上の現像剤は、現像ケースに配置された現像剤規制部材17により、その高さ(担持量)が規制される。この本体ケースの開口部から、トナーおよび磁性粉末キャリアからなる二成分現像剤(以下、現像剤という)を表面に坦持する現像剤担持体としての現像ローラが一部露出するよう配置されている。感光体1上の静電潜像は、現像ローラ16上のトナーで現像されてトナー像となる。
【0019】
本実施形態において、現像装置の特性は、感光体と対向する位置における現像スリーブ上の単位面積あたりの現像剤担持量は30〜70[mg/cm]、より好ましくは40〜60[mg/cm]であることが好ましい。現像剤担持量が30[mg/cm]より少ない場合には、現像スリーブと感光体との間に印加する電界をより大きくする必要があり、キャリア付着に対して不利である。一方、現像剤担持量が70[mg/cm]よりも多い場合には、感光体と現像スリーブとの空間において、現像剤の充填密度が高くなる方向であり、この空間での現像剤の滞留が起こったり、現像剤の流動性が低下する傾向にある。この流動性低下に伴い、感光体上の静電潜像に対してのトナー供給が円滑に行われなくなり、画像濃度低下や濃度ムラが発生しやすくなる。
【0020】
本実施形態において、現像装置の特性は、感光体と対向する位置における現像スリーブ上の単位面積あたりの現像剤担持量は30〜70[mg/cm]であることが好ましく、より好ましくは40〜60[mg/cm]であることが好ましい。現像剤担持量が30[mg/cm]より少ない場合には、現像スリーブと感光体との間に印加する電界をより大きくする必要があり、キャリア付着に対して不利である。一方、現像剤担持量が70[mg/cm]よりも多い場合には、感光体と現像スリーブとの空間において、現像剤の充填密度が高くなる方向であり、この空間での現像剤の滞留が起こったり、現像剤の流動性が低下する傾向にある。この流動性低下に伴い、感光体上の静電潜像に対してのトナー供給が円滑に行われなくなり、画像濃度低下や濃度ムラが発生しやすくなる。
【0021】
本実施形態において、現像剤は、トナー濃度を5.0〜9.0wt%の範囲で、平均帯電量Q/Mが15〜60[−μC/g]、より好ましくは20〜40[−μC/g]となるものを使用することが、キャリアのトナーによる被覆率や現像剤流動性の最適化等の観点から望ましい。トナー濃度が5.0wt%より低い場合には、現像剤の帯電量Q/Mが高くなる方向であり、感光体上の静電潜像を現像する現像ポテンシャルをより高く設定する必要があり、感光体の寿命低下を招くおそれがある。さらに現像剤の帯電量Q/Mが60[−μC/g]を越える場合には、画像濃度が低下する可能性が高くなる。またトナー濃度が9.0wt%よりも高い場合には、現像剤の帯電量Q/Mが低くなる方向にある。現像剤の帯電量Q/Mが15[−μC/g]未満の場合には、トナー飛散が発生しやすくなり、トナー飛散のレベルが悪くなるにつれて、画像地肌部がトナーで汚れる所謂地肌汚れが発生して画像品質低下を招く。よって、トナー濃度を5.0〜9.0[wt%]の範囲とし、平均帯電量Q/Mが15〜60[−μC/g]となる現像剤を使用する。これによって、小粒径キャリア、小粒径トナーを使用した現像剤であっても、長期に亘って安定した画像品質が得られる。
【0022】
トナーによるキャリアの被覆率は、10〜80%、好ましくは20〜60%である。なお、被覆率は以下の式で算出される。
被覆率(%)=(Wt/Wc)×(ρc/ρt)×(Dc/Dw)×(1/4)×100
上記式中、Dcはキャリアの重量平均粒径 [μm]、
Dwはトナーの重量平均粒径 [μm]、
Wtはトナーの重量 [g]、
Wcはキャリアの重量 [g]、
ρtはトナー真密度 [g/cm3]、
ρcはキャリア真密度 [g/cm3]
を表す。
重量平均粒径は、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものである。この場合の重量平均粒径Dwは以下の式で表される。
Dw={1/Σ(nD3)}×{Σ(nD4)}
上記式中、Dは各チャネルに存在する粒子の代表粒径[μm]を示し、
nは各チャネルに存在する粒子の総数を示す。
チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、本実施形態では、2μmの長さを採用した。また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルを区分する粒子粒径の下限値を採用した。
【0023】
また、本実施形態に適用する現像剤は、トナーの重量平均粒径が4.0〜8.0μmであり、トナーの重量平均粒径(Dw)と個数平均粒径(Dn)の比(Dw/Dn)が1.20以下であることが望ましい。トナーの小粒径化は解像度を上げるためには不可欠であるが、副作用として、流動性、保存性において悪化傾向にある。トナー粒径が4.0μm未満であると、現像剤の流動性が極端に悪化して現像剤中の均一なトナー濃度を確保することが困難となる。またトナー小粒径化はキャリアに対する被覆率が上昇する方向であり、被覆率が高くなり過ぎた場合には、キャリア汚染の加速化およびトナー飛散誘発が懸念される。
【0024】
トナーおよび現像剤の流動性を向上させる手段として、トナーに添加剤を多く添加する方法があるが、これは副作用が発生する為に本質的な改善は期待できない。しかし、トナーの粒径分布を均一にすることにより、トナー小粒径化に伴う副作用が克服される。即ち、トナーの重量平均と個数平均の粒子径比率Dw/Dnが1に近いことが望ましく、1.20以下にすることにより、流動性悪化の抑制効果が得られて、小粒径トナーを使用した場合でもトナー濃度の均一化が図られる。このように、トナーの重量平均粒径が4.0〜8.0μm、かつトナーの重量平均と個数平均の粒子径比率Dw/Dnを1.20以下にすることにより、画像濃度安定性に加えて、解像度の向上が図られ、更に高品質な画像が得られる。また、トナー粒度分布における3μm以下の粒子個数比率を5%以下にすることによって、流動性、保存性における品質改善効果が顕著であり、現像装置中へのトナー補給性およびトナーの帯電立ち上がり特性において良好な水準が得られる。
【0025】
トナーの粒度分布は種々の方法で測定できるが、本実施形態では小孔通過法(コールターカウンター法)を用いて行った。測定装置として、COULTERCOUNTERMODELTA2(コールター社製)を用い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイスを接続して、100μmのアパーチャ(細孔)を使用した。測定方法としては、まず電解水溶液に界面活性剤を加えた中に、トナー測定用試料を分散させる。分散した試料を別の1%NaCl電界液に注入して、アパーチャチューブのアパーチャの両側に電極が置かれている電解液を通して両電極間に電流を流す。このときの抵抗変化から2〜40μmの粒子の粒度分布を測定し、平均分布から個数平均粒径、重量平均粒径を求める。
トナーには流動性付与剤を添加することが好ましい。使用可能な流動性付与剤として種々のものが挙げられるが、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に、両微粒子の平均粒径が50nm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデアワールス力を小さくすることができ、トナーの流動性向上を図ることができる。その結果、現像剤の所望の帯電レベルを得ることができ、良好な画像品質が得られ、さらに転写残トナーの低減が図られる。更に、酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にある。よって、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、帯電立ち上がり特性の悪化の影響が大きくなることが考えられる。しかし疎水性シリカ微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲で、疎水性酸化チタン微粒子が0.2〜1.2(wt%)の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られ、トナー飛散を抑制することができる。
【0026】
また、平均粒径が80〜140nmである大粒径の疎水性シリカを添加することにより、転写性、現像性に対して更に性能が向上する。特に、トナー平均粒径が7μm以下のような小粒径トナーを使用した現像剤において、品質改善効果が顕著である。即ち、粒径が大きい添加剤がトナー粒子間においてスペーサ的な作用をして、トナー転写圧縮時のトナー凝集や現像機の空攪拌時におけるトナー表面への添加剤埋没が抑制可能となる。その結果、転写不良に伴うベタ画像濃度ムラ、添加剤埋没に伴うトナー流動性低下が発生せず、長期に亘って高品質な画像が得られる。
現像剤におけるキャリアの重量平均粒径Dwは、20〜60μm、より好ましくは20〜40μmである。これにより、動的現像剤密度を密(現像剤が感光体に接触しない領域を減らすことができる)にすることが可能となり、ザラツキ感のない、ドット再現性の良い高品質の画像を形成することができる。
キャリアの重量平均粒径Dwが60μmよりも大きい場合には、感光体上の磁気的なキャリア保持力が強く、キャリア付着は起こりにくいが、単位重量当たりのキャリア表面積が小さくなるため、高画像濃度を得るためにトナー濃度を高くすると、地汚れが急速に増大する。また、潜像のドット径が小さい場合は、ドット径のバラツキが大きくなる。一方、キャリアの重量平均粒径Dwが20μmよりも小さい場合には、キャリア粒子当たりの磁気モーメントが低下し、現像スリーブ上の磁気的なキャリア保持力が弱くなり、キャリア付着が起き易くなる。
【0027】
1000・(10/4π)[A/m]の磁場を印加したときのキャリア粒子当たりの磁気モーメントは、70[A・m/kg]以下である。これにより、経時でザラツキ感のない、ドット再現性の良い高品質の画像を形成することができる。これ以上高くなると、磁気ブラシが硬くなり、穂跡やぼそついた画像となりやすい。またその下限値は特に制約されないが、通常50[A・m/kg]程度である。磁気モーメントが50[A・m/kg]より小さい場合には、現像スリーブ上の磁気的なキャリア保持力が低下して、キャリア付着が発生しやすくなる。
キャリアの磁気モーメントは、以下のようにして測定することができる。B−Hトレーサー(BHU−60/理研電子社製)を使用し、円筒のセルにキャリア粒子1.0gを詰めて装置にセットする。磁場を徐々に大きくし3000エルステッドまで変化させ、次に徐々に小さくして零にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくし、3000エルステッドとする。更に徐々に磁場を小さくして零にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、B−Hカーブを図示し、その図より1000エルステッドの磁気モーメントを算出する。
【0028】
キャリアの芯材粒子としては、例えば、鉄、コバルト等の強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト等が挙げられる。フェライトとは一般に次式で表される焼結体である。
(MO)x(NO)y(Fe)z
但し、x+y+z=100mol%であって、M、Nはそれぞれ、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Ca等であり、2価の金属酸化物と3価の鉄酸化物との完全混合物から構成されている。
【0029】
以下、本実施形態に使用されるキャリアおよびトナーの材料について説明する。まず、本実施形態で使用されるキャリアは、磁性を有する芯材粒子と、その表面を被覆する樹脂層とからなる。この樹脂層を形成するための樹脂としては、キャリアの製造に従来用いられている公知のものを用いることができる。例えば、キャリアの樹脂層には、下記の化1式で表される繰り返し単位を含むシリコーン樹脂を好ましく用いることができる。
但し、式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基、またはアリール基(フェニル基、トリル基など)を示す。R2は、炭素数1〜4のアルキレン基、またはアリーレン基(フェニレン基など)を示す。
【0030】
【化1】

【0031】
キャリアの樹脂層に用いられるストレートシリコーン樹脂としては、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられる。また、キャリアの樹脂層には、変性シリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、エポキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーン等が挙げられる。上記変性シリコーン樹脂の具体例としては、エポキシ変性物:ES−1001N、アクリル変性シリコーン:KR−5208、ポリエステル変性物:KR−5203、アルキッド変性物:KR−206、ウレタン変性物:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられる。
【0032】
上記シリコーン樹脂には、アミノシランカップリング剤を適量(0.001〜30重量%)含有させることができるが、このようなものとしては以下のようなものが挙げられる。ただし、MWは 分子量を表す。
N(CHSi(OCH:MW179.3
N(CHSi(OC:MW221.4
NCHCHCHSi(CH(OC):MW161.3
NCHCHCHSi(CH)(OC:MW191.3
NCHCHNHCHSi(OCH:MW194.3
NCHCHNHCHCHCHSi(CH)(OCH:MW206.4
NCHCHNHCHCHCHSi(OCH:MW224.4
(CHNCHCHCHSi(CH)(OC:MW219.4
(CNCSi(OCH:MW291.6
【0033】
更に、キャリアの樹脂層には、以下に示すものを単独または上記シリコーン樹脂と混合して使用することも可能である。ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
【0034】
キャリアの芯材粒子表面に樹脂層を形成するための方法としては、スプレードライ法、浸漬法、またはパウダーコーティング法等公知の方法を適用することができる。特に、流動床型コーティング装置を用いる方法は、均一な塗付膜を形成するのに有効である。
キャリア芯材粒子表面上に形成する樹脂層の厚みは、通常0.02〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μmである。樹脂層の厚みはきわめて小さいことから、樹脂層を被覆した芯材粒子からなるキャリアとキャリア芯材粒子の粒度分布は実質的に同じである。
【0035】
また、必要に応じてキャリアの抵抗率を調整することができ、キャリアの抵抗率の調整は芯材粒子上の被覆樹脂の抵抗調整、膜厚の制御によって可能である。キャリア抵抗調整のために、導電性微粉末を被覆樹脂層に添加して使用することも可能である。上記導電性微粉末としては、導電性ZnO、Al等の金属または金属酸化物粉、種々の方法で調製されたSnOまたは種々の元素をドープしたSnO、TiB、ZnB、MoB等のホウ化物、炭化ケイ素、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)ポリピロール、ポリエチレン等の導電性高分子、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック等が挙げられる。これらの導電性微粉末は、コーティングに使用する溶媒又は被覆用樹脂溶液に投入した後、ボールミル、ビーズミル等メディアを使用した分散機又は高速回転する羽根を備えた攪拌機を使用することによって均一に分散することができる。
【0036】
本実施形態に適用されるトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤と帯電制御剤とから構成される。このトナーは、重合法、造粒法等の各種のトナー製法によって作成された不定形または球形のトナーである。また、磁性トナーおよび非磁性トナーのいずれも使用可能である。
ここで使用されるトナーの結着樹脂としては、従来からトナー用結着樹脂として使用されてきたものは全てが適用可能である。具体的にはポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレンおよびその置換体の単重合体;スチレン/p−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/ビニルナフタレン共重合体、スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン/アクリロニトリル/インデン共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルブチルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して使用される。
【0037】
ここでトナーの着色剤としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーを得ることが可能な染顔料が使用でき、従来からトナー用着色剤として使用されてきた顔料および染料の全てが適用可能である。具体的には、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、マラカイトグリーン、マラカイトグリーンヘキサレート、ローズベンガル、モノアゾ系染顔料、ジスアゾ系染顔料、トリスアゾ系染顔料等が挙げられる。これらの着色剤の使用量は、結着樹脂に対して、通常1〜30wt%、好ましくは3〜20wt%である。
【0038】
ここでトナーの帯電制御剤としては、正の帯電制御剤および負の帯電制御剤のいずれも使用可能であるが、カラートナーの場合、色調を損なうことのない透明色から白色のものを使用するのが好ましい。例えば正極性のものとしては4級アンモニウム塩類、イミダゾール金属錯体や塩類等が用いられ、負極性のものとしては、サリチル酸錯体や塩類、有機ホウ素塩類、カリックスアレン系化合物等が挙げられる。
また、トナーに離型性を持たせるために、低分子量のポリエチレン、ポリプロピレン等の合成ワックス類の他、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油等の植物系ワックス類;みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス類;モンタンワックス、オゾケライト等の鉱物系ワックス類;硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリン酸、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステル等の油脂系ワックス類をトナーに含有させることができ、これらは単独でまたは2種以上が混合して使用される。
【0039】
更に、トナーには、上記の離型剤の他に必要に応じてトナーの熱特性、電気特性、物理特性を調整する目的で、各種の可塑剤(フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル等)、抵抗調整剤(酸化錫、酸化鉛、酸化アンチモン等)等の助剤を添加することも可能である。更にトナーには、必要に応じて上記の離型剤、助剤等以外の流動性付与剤を混合することもできる。その流動性付与剤としては、例えばシリカ微粒子、酸化チタン微粒子、酸化アルミニウム微粒子、フッ化マグネシウム微粒子、炭化ケイ素微粒子、炭化ホウ素微粒子、炭化チタン微粒子、炭化ジルコニウム微粒子、窒化ホウ素微粒子、窒化チタン微粒子、窒化ジルコニウム微粒子、マグネタイト微粒子、二硫化モリブデン微粒子、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸マグネシウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子、フッ素系樹脂微粒子、アクリル系樹脂微粒子等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を併用することが可能である。なお、流動性付与剤としては、一次粒子の粒径が0.1μmよりも小さく、表面をシランカップリング剤やシリコンオイル等で疎水化処理した疎水化度40以上のものであることが好ましい。
【0040】
トナーの製造方法としては、公知の方法が用いられる。例えば結着樹脂、着色剤および顔料、帯電制御剤さらに必要に応じて離型剤等を適当な比率でヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機を使用して十分に混合する。その後、スクリュ型押出し式連続混練機、2本ロールミル、3本ロールミルまたは加圧加熱ニーダを用いて溶融混練を行う。またカラートナーの場合、顔料の分散性を向上させる目的で、結着樹脂の一部と顔料を予め溶融混練して得られるマスターバッチ顔料を着色剤として使用することが一般的である。上記方法で得られた混練物を冷却固化させた後、ハンマーミル等の粉砕機を用いて粗粉砕をする。さらに、粗粉砕物をジェットミル粉砕機で粉砕処理した後に気流式分級機等に連結されたローター粉砕機等を用いて表面処理を行う。例えば、衝突式粉砕機としてはハンマーミル、ボールミル、チューブミル、振動ミル等を挙げることができる。圧縮空気および衝突板を主構成要素として具備したジェット式粉砕機としてはIタイプおよびIDSタイプ衝突式粉砕機(日本ニューマチック工業社製)が好適に使用される。また、ローター粉砕機としてはロールミル、ピンミル、流動層式ジェットミル等が挙げられる。特に、外壁としての固定容器とこの固定容器と中心軸を同一にする回転片とを主構成要素として具備するローター式粉砕機としてはターボミル(ターボ工業社製)、クリプトロン(川崎重工業社製)、ファインミル(日本ニューマチック工業社製)等が使用できる。連結された分級機には気流式分級機としてディスパージョンセパレータ(DS)式分級機(日本ニューマチック工業社製)、多分割式分級機(エルボージェット;日鉄鉱業社製)等が使用できる。さらに気流式分級機、機械式分級機を用いて微粉分級を行い、微細粒子を得ることができる。
【0041】
更に、上記方法で得られた微細粒子に流動性付与剤を添加混合する場合には、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、ボールミル等の公知の設備が使用可能である。また懸濁重合法、非水分散重合法により、モノマーと着色剤、流動性付与剤から直接トナーを製造する方法であってもよい。
次に、本発明の別の実施形態を説明する。
【0042】
図3は本発明の低電位プロセスによるプロセスカ−トリッジを有する画像形成装置の要部(プロセスカートリッジ)構成を示す図である。
同図において、このプロセスカートリッジは、像担持体31、帯電装置32、現像装置34およびクリーニング装置39を一体化したものである。このプロセスカ−トリッジは、画像形成装置本体に対して着脱自在であり、現像装置34としては、上記実施形態と同様の構成のものが採用される。
このプロセスカ−トリッジを有する画像形成装置は、感光体31が所定の周速度で回転駆動される。感光体31は回転過程において、帯電手段32によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受けて感光体の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、現像手段34によりトナー現像され、現像されたトナー像は、図示されていない給紙部から感光体31と転写手段との間に感光体31の回転と同期するように給送された転写材に、転写手段により順次転写される。
【0043】
像転写を受けた転写材は感光体面から分離して、図示されていない像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体の表面は、クリーニング手段39によって転写残トナーの除去を受けて清浄面化され、更に除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
本実施形態によれば、プロセスカートリッジは独立して取り外しが可能で、感光体ユニット、現像装置とも本発明で寿命は延びるが、必ずしもその長さは一致しない場合もあり、その時はそれぞれ別々に容易に交換することが可能である。また、独立して配設できるので簡単な機構を追加することで、非現像時に現像ローラを感光体から退避させることができ、これによって、現像ローラへのトナーフィルミングの促進が低減され、更に現像装置の寿命を延ばすことができる。
【0044】
図4は本発明に係る現像ローラを示す概略構成図である。
本実施態様に係る画像形成装置では、現像装置の現像スリーブの材質としてはアルミニウムを用い、同図に示すように現像スリーブの表面には現像剤担持体の軸方向に波線溝を加工したものを用いた。波線溝は溝幅および溝ピッチを、回転方向に均一に形成する。これにより、現像剤をむらなく担持し、現像領域に搬送させることができるようになる。
また、現像ローラの長手方向に関してもむらをなくすために、長手方向に連続的なパターンを形成している。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0045】
*重合トナーの製造例
イオン交換水710gに、0.1M−NaPO水溶液450gを投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて攪拌した。これに1.0M−CaCl水溶液68gを徐々に添加し、Ca(POを含む水系媒体を得た。
(トナー成分)
スチレン 170g
n−ブチルアクリレート 30g
キナクリドン系マゼンタ顔料 10g
ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 2g
ポリエステル樹脂 10g
【0046】
上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2、2’−アゾビス(2、4−ジメチルバレロニトリル)10gを溶解し、重合性単量体組成物を調整した。そして、上記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃、N雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて10000rpmで20分間攪拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌翼で攪拌しつつ、80℃に昇温し、10時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で一部水系媒体を留去して冷却し、塩酸を加えリン酸カルシウムを溶解させた後、濾過、水洗、乾燥をして、重量平均粒径が7μm、3μm以下粒子個数比率が1%の着色懸濁粒子を得た。この微細粒子20kgに対して平均粒径0.3μmの疎水性シリカ微粒子100g、平均粒径0.3μmの疎水性チタン微粒子100gを添加および攪拌混合を行って、マゼンタ電子写真用トナーAを得た。
【0047】
トナーAの主な特性
Dv=7.0μm
Dn=6.5μm
Dv/Dn=1.077
3μm以下の粒子個数比率=1%
【0048】
キャリアAの製造例
シリコーン樹脂(SR2411.トーレダウコーニングシリコーン社製)を希釈して、シリコーン樹脂溶液(固形分:5%)を用意した。そして、流動床型コーティング装置を用いて、キャリア芯材粒子(1)の各粒子表面上に、上記シリコーン樹脂溶液を、100℃の雰囲気下で約40g/minの割合で塗布し、更に240℃で2時間加熱して、膜厚0.53μm、真比重5.0g/cmのキャリアを得た。膜厚の調整はコート液量により行った。
【0049】
フルカラープリンターの機械条件は以下の通り。
感光体線速 205 [mm/sec]
感光体径 40 [mm]
スリーブ/感光体線速比 1.98
Gp 0.3 [mm]
Gd(現像ローラ−ドクターGap) 0.33[mm]
現像剤汲み上げ量 50 [mg/cm
ローラ径 φ18 [mm]
ローラ表面 波線溝:表1参照
主極角度 6°
主極磁束密度 105 [mT]
ドクター対向極磁束密度 71 [mT]
帯電電位V0 −520 [V]
露光後電位VL −50 [V]
現像バイアスVB(DC成分) −400 [V]
現像バイアスVB DC
【0050】
【表1】

【0051】
なお、表1において断面積は、現像スリーブ1周における溝断面積の平均値である。
上記条件で、画像形成を行い、画像のザラツキ感、ドット再現性を評価した。ザラツキ感の程度を表す評価基準として粒状度を用いる。ここで、粒状度の測定原理を説明する。粒状度を測定用として、ハーフトーン領域の画像をスキャナで読み取り、1cm程度のパッチを用意する。この画像をフーリエ変換して得られたパワースペクトルに対し、人間の視覚特性を表す周波数フィルタをかけて、人間の目に目立ちやすい部分を抽出したパワースペクトルを積分する。このようにしてパッチ毎に得られた数値のことを粒状度と呼ぶ。本実施形態では、特に明度が40〜80となる部分のパッチの粒状度の平均値を用いた。粒状度は、小さい程ザラツキ感のない良好な画像であるといえる。
次に、本実施形態における現像領域で感光体ドラム側から見た動的現像剤密度の解析方法について説明する。
【0052】
図5は現像領域と感光体越しに観察した磁気ブラシの状態の模式図である。
ここで、現像領域とは、同図に示すように現像スリーブ上の磁気ブラシと感光体ドラムが接触している領域のことである。
感光体ドラム側から見た磁気ブラシの現像剤密度を求めるために、現像領域の磁気ブラシを以下に示す可視化装置を用いて観察する。
可視化装置は、φ60mmの透明ガラスドラムを感光体の代わりとして備え、これに、所定の現像ギャップだけ離れた位置に、現像スリーブを配置する。そしてガラスドラムは1/4にカットされており、カットされた部分から現像領域の磁気ブラシ先端部を観察できるようにする。このとき、ガラスドラムは実機線速で移動可能である。また、トナーが摩擦帯電により付着しないように、ガラスドラム表面に透明電極を作製し、非画像部電位を外部電源により印加した。さらに、ガラスドラムの最表面には摩擦係数等を実際の感光体と同じにするために、像担持体の表面層を塗布してある。また、常に感光体の同一箇所を観察するために、ガラスドラムの中心に感光体と同期回転するミラーを設け、現像剤挙動はこのミラー越しに観察を行う。
【0053】
図6は本発明の動的現像剤密度算出方法の説明図である。
この可視化装置で観察される磁気ブラシ先端部を、実体顕微鏡(オリンパス製 SZ60)で拡大し、高速度カメラ(フォトロン製 Fastcam MAX-120KC)を用い6000FPSで撮影を行った。撮影した動画像データの内、現像剤が感光体に接触し始める位置から離れるまでの動画を元画像として切り出し〔同図(a)〕、動画像処理ソフト(Image Pro Plus)と画像解析ソフト(NI Vision Assistant)を用い、現像剤が感光体に接触している領域と現像剤が接触していない領域とが区別可能な適当な閾値で2値化処理を行う〔同図(b)〕。このとき現像剤が存在する部分を1(白)、現像剤が存在しない部分を0(黒)で現す。2値化処理した元画像のグリーン輝度値を抽出した画像〔同図(c)〕を乗算〔同図(d)〕する。このようにして現像剤が感光体に接触し始める位置から離れるまでの複数の画像処理画像を得ることができる〔同図(e)〕。これら画像を積算し、1枚の画像を得〔同図(f)〕、この画像を二次元FFT解析を行い、パワースペクトルを得る〔同図(g)〕。600dpi、2×2dot以下の周波数である、5〜12[cycle/mm]のパワースペクトル積算値〔同図(h)〕を動的現像剤密度の代用値とした。このパワースペクトル積算値が小さいほど動的現像剤密度は高い、すなわち現像剤が感光体に接触しない領域が少ないことを表す。また、5[cycle/mm]未満は、撮影している面積が狭いので、低周波は意味がないため除外した。
【実施例2】
【0054】
実施例1において、スリーブ表面形状の溝を表1のように変更した以外は実施例1と同じ条件で実施例1同様に行い、実施例2とした。
【実施例3】
【0055】
実施例1において、スリーブ表面形状の溝を表1のように変更した以外は実施例1と同じ条件で実施例1同様に行い、実施例3とした。
【0056】
図7は実施例1の解析結果を示すパワースペクトル図である。
標準の汲み上げ量50[mg/cm]とその上下限10[mg/cm](すなわち、40, 60[mg/cm])でのパワースペクトル(PS)を図7に示す。
【0057】
<比較例1>
実施例1において、スリーブ表面形状を表1のようにサンドブラストに変更した以外は実施例1と同じ条件で実施例1同様に行い、比較例1とした。
【0058】
図8は比較例1の解析結果を示すパワースペクトル図である。
標準の汲み上げ量[50mg/cm]とその上下限10[mg/cm](すなわち、40, 60[mg/cm])でのパワースペクトルを同図に示す。 表2に同図から求めた標準汲み上げ量に対し上下限10[mg/cm]の間でのPSの最大値と最小値の差、初期と75Kランニング後のザラツキ感、ドット再現性の判定結果を示す。なお、粒状度0.31未満を〇、0.31以上を×として、ザラツキ感の良否を判定した。
この表から、PSの最大値と最小値の差、すなわち幅は0.11を境に粒状度の良否が決まると言える。上記の幅が0.11以下であれば、ザラツキ感は悪くならない。
【0059】
【表2】

【0060】
図9は実施例1と比較例1の解析結果を示すパワースペクトル積算値の図である。
図7、8における5〜12[cycle/mm]のパワースペクトル積算値を図9に示す。実施例におけるPSの最大値と最小値の差は0.068であり、比較例におけるそれは0.112であった。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明を適用することのできる画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明装置の作像部の拡大断面図である。
【図3】本発明に係るプロセスカ−トリッジを示す図である。
【図4】本発明に係る現像ローラを示す概略構成図である。
【図5】現像領域と感光体越しに観察した磁気ブラシの状態の模式図である。
【図6】本発明の動的現像剤密度算出方法の説明図である。
【図7】実施例1の解析結果を示すパワースペクトル図である。
【図8】比較例1の解析結果を示すパワースペクトル図である。
【図9】実施例1と比較例1の解析結果を示すパワースペクトル積算値の図である。
【符号の説明】
【0062】
1 感光体ドラム
2 帯電ローラ
4 現像手段
16 現像ローラ
17 現像剤規制部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に磁石を有する現像剤担持体を像担持体に対向して配置し、この現像剤担持体表面にトナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を層状に担持させて前記像担持体表面上に形成される潜像をトナーで現像する現像方法において、
前記現像剤担持体の直径が15から20mmであって、前記像担持体の1点が二成分現像剤に接触し、離れるまでの間に、該像担持体表面に接触する現像剤密度を積算した画像を二次元FFT解析し、得られたパワースペクトルの5〜12[cycle/mm]の間の積算値をPSとし、標準汲み上げ量に対し上下限10[mg/cm]の間でのPSの最大値と最小値の差が0.11以下であることを特徴とする現像方法。
【請求項2】
請求項1に記載の現像方法において、前記現像剤担持体の軸方向に延びる複数の波線溝が形成され、その波線溝の溝幅および溝ピッチは、回転方向に均一であることを特徴とする現像方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の現像方法において、前記磁性キャリアが、磁性を有する芯材粒子と該粒子表面を被覆する樹脂層とからなる電子写真現像剤用キャリアであって、該キャリアの重量平均粒径Dwが20〜40μmであることを特徴とする現像方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1つに記載の現像方法において、前記磁性キャリアが、1000・(10/4π)[ A/m]の磁場を印加したときのキャリア粒子当たりの磁気モーメントは、70[A・m/kg]以下であることを特徴とする現像方法。
【請求項5】
像担持体に対向して配置され、内部に磁石を有する現像剤担持体を備え、この現像剤担持体がトナーとトナーを保持する磁性キャリアとを含む二成分現像剤を表面に担持して、現像領域に搬送し、現像剤担持体と像担持体の間に電界を印加し、像担持体表面上に形成される潜像をトナーで現像する現像装置において、前記現像装置は、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の現像方法により現像することを特徴とする現像装置。
【請求項6】
像担持体と、現像装置と、帯電装置またはクリーニング装置のいずれか一方若しくは両方とを一体化し、画像形成装置本体に対して着脱自在に形成したプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置は、請求項5に記載の現像装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項7】
像担持体と、像担持体表面を帯電する帯電装置と、帯電した像担持体表面に画像情報に基づいて露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記像担持体に形成された静電潜像に現像剤を供給して可視像化する現像装置と、得られた可視像を記録媒体に転写させる転写装置と、像転写後の像担持体に残留する現像剤を回収するクリーニング装置とを有する画像形成装置において、前記現像装置は、請求項5に記載の現像装置または請求項6に記載のプロセスカートリッジの一部としての現像装置であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項7に記載の画像形成装置において、前記現像装置またはプロセスカートリッジを複数備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−66490(P2010−66490A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−232439(P2008−232439)
【出願日】平成20年9月10日(2008.9.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】