説明

生ごみ処理機および生ごみ処理システム

【課題】微生物を利用し、生ごみの総量を十分に且つ確実に減らすことのできる生ごみ処理機及び生ごみ処理システムを提供する。
【解決手段】生ごみ収容ドラム2と、微生物菌床8と、攪拌板3と、スクリュー刃から成る生ごみ粉砕機4と、生ごみ水分率・ドラム内温度・ドラム回転数・粉砕機スクリュー刃回転数・生ごみ投入口5並びに残渣取り出し口6開閉の各条件を自動制御するタイマー・センサー付きコントローラーを有してなる生ごみ処理機10を構成する。また、前記微生物は着色微生物であり、或いは着色可能であり、或いはまた微生物監視装置30を前記生ごみ処理機10に搭載しており、或いはまた微生物の目視・監視、微生物の投入、生ごみ残渣の回収を定期的に行ない、或いはまた前記生ごみ処理機より回収した生ごみ残渣を畑に投棄し堆肥化して作物を栽培し、前記作物は実を結実するものであることを特徴とする、生ごみ処理システムを構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物を利用した生ごみ処理機並びに生ごみ処理システムに関し、殊に微生物の監視、生ごみ残渣の回収など、処理機設置後のアフターフォロー並びに生ごみ残渣を利用した作物に関する生ごみ処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ごみ処理特に生ごみ処理については、各地方自治体、各企業、各家庭共にその廃棄・処理の対応に困窮しており、その根本的な解決策が待たれていた。そのため、各種多様の生ごみ処理機が創造され、その対応に当てられていた。その多くは、生ごみ中の水分を少なくして生ごみ総量を減少させたり、生ごみを燃焼させたり、微生物に処理させたりするものが多く見られた。
【0003】
特許文献1には、生ごみ処理用の分解媒体(微生物)と温度タイマー・センサー付きコントローラーの組み合わせによる生ごみ処理装置が開示されている。
特許文献2には、生ごみの微生物による分解処理、生ごみの粉砕処理、回転式ドラム層の組み合わせによる生ごみ処理装置が開示されている。
特許文献3には、生ごみの微生物による分解処理と水分(含水率)タイマー・センサー付きコントローラーの組み合わせによる生ごみ処理装置が開示されている。 特許文献4には、生ごみの微生物による分解処理と回転ドラム、生ごみ粉砕ローラの組み合わせによる生ごみ処理装置が開示されている。
【特許文献1】特開2000ー210645号公報
【特許文献2】特開2002ー35726号公報
【特許文献3】特開2004ー174352号公報
【特許文献4】特開2005ー218945号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の生ごみ処理機において、水分をとばす種類のものは、生ごみの嵩を減らすことは出来ても、生ごみそのものを減らすことが出来ず、また燃焼するものはダイオキシンなどの発生の問題などがあり、また微生物を使用するものは、その実用性に確信・安定性に未だ不具合があり、それぞれ一長一短であった。
【0005】
上記の特許文献1〜4に開示の生ごみ処理装置においては、生ごみ粉砕や粉砕ごみの攪拌の精度に限界がみられ、またタイマー・センサー付きコントローラーも水分や温度などとその用途が限られており、本願発明のような多用途タイマー・センサー付きコントローラーを使用したものはみられない。
【0006】
本願発明は、微生物を利用し、生ごみの総量を十分に且つ確実に減らすことが出来る、生ごみ処理機並びに微生物の監視、生ごみ残渣の回収などの処理機設置後のアフターフォロー並びに生ごみ残渣を利用した作物に関する生ごみ処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、本発明の構成によれば、微生物菌床、攪拌板、粉砕機を内蔵するドラム及びタイマー・センサー付きコントローラーとから成ることを特徴とする、生ごみ処理機により達成される。
この生ごみ処理機によれば、各構成の作用が十分に機能し、所期の目的が達成される。
【0008】
本発明の生ごみ処理機は、好ましくは、前記攪拌板は前記ドラムの上方に1〜3枚設けて成る。
この生ごみ処理機によれば、前記ドラムの上方に1〜3枚設けて成る攪拌板により、粉砕された生ごみを十分に攪拌でき、微生物による生ごみ処理を容易且つ確実にすることができる。
【0009】
本発明の生ごみ処理機は、好ましくは、前記粉砕機はそれぞれ刃を有する1〜5個のスクリュー刃から成る。
この生ごみ処理機によれば、それぞれ刃を有する1〜5個のスクリュー刃により、生ごみを粉砕し、微生物による生ごみ処理を容易且つ確実にすることができる。
【0010】
本発明の生ごみ処理機は、好ましくは、前記タイマー・センサー付きコントローラーは、生ごみ水分率、ドラム内温度、ドラム回転速度、粉砕機スクリュー刃回転速度、生ごみ投入並びに残渣取り出し口の開閉の各条件を自動制御する。
この生ごみ処理機によれば、前記タイマー・センサー付きコントローラーにより生ごみ水分率、ドラム内温度、ドラム回転速度、粉砕機スクリュー刃回転速度、生ごみ投入並びに残渣取り出し口の開閉の各条件を自動制御するので、微生物による生ごみ処理を容易且つ確実にすることができる。
【0011】
本発明の生ごみ処理機は、ドラム下方の全面に一定厚さの微生物菌床を設け、前記ドラム内の上方半径方向に一枚の攪拌板を設け、前記ドラム内の半径方向に3本のスクリュー刃から成る生ごみ粉砕機を設け、且つドラム外に生ごみの生ごみ水分率、ドラム内温度、ドラム回転数、粉砕機スクリュー刃回転数、生ごみ投入並びに残渣取り出し口の開閉の各条件を自動制御するタイマー・センサー付きコントローラーを有してなる。
この生ごみ処理機によれば、各構成がより具体的になり、その作用・効果がより確実になされる。
【0012】
本発明の生ごみ処理機は、好ましくは、生ごみ投入時及び残渣取り出し時に、生ごみ投入口蓋及び残渣取り出し口蓋が、センサーにより自動的に開閉する。
この生ごみ処理機によれば、生ごみ処理投入口、生ごみ残渣取り出し口の開閉を手動によらず、当該生ごみ処理機の利用者が生ごみ処理投入並びに生ごみ残渣取り出しの際に、手が塞がっていても、センサーによる自動感知により、生ごみ処理投入口の蓋、生ごみ残渣取り出し口の蓋の開閉が自動的に行われ、好適に対応することが可能となる。
【0013】
本発明の生ごみ処理機は、好ましくは、生ごみ処理機において使用する、バクテリアなどの微生物は着色微生物である。
これにより、生ごみ処理を行なうバクテリアなどの微生物の繁殖具合(減少などの不具合を含む、以下同じ)を目視、監視することが出来る。
【0014】
本発明の生ごみ処理機は、好ましくは、生ごみ処理機において使用する、微生物菌床及び/又は微生物は、着色可能である。
これにより、バクテリアなどの微生物の繁殖具合を目視、監視することが出来る。
【0015】
本発明の生ごみ処理機は、好ましくは、前記生ごみ処理機において、微生物監視装置が当該生ごみ処理機と一体又は付加的に搭載している。
これにより、生ごみ処理を行なうバクテリアの繁殖具合をその都度外部の機関に運び出して検査・監視する必要がなく、生ごみ処理機設置場所にて容易に目視、監視することができる。
【0016】
本発明の生ごみ処理機は、生ごみ処理機を所定箇所に設置後、微生物の監視、微生物の投入、生ごみ残渣の回収を定期的に行なう。
これにより、生ごみ処理機の使用者のみならず、設置者との共同管理により生ごみ処理の有効的な機能を確認することができる。
【0017】
本発明の生ごみ処理機は、好ましくは、生ごみ処理機により回収した生ごみ残渣を畑に投棄し、一定期間畑で再発酵させ、完全に堆肥化し、よって作物を栽培する。通例、この期間は一年間が好ましい。
これにより、生ごみの有効利用を図ることができ、ゴミゼロ化に寄与することができる。
【0018】
本発明の生ごみ処理機は、好ましくは、生ごみ処理機により回収した生ごみ残渣を利用する作物は、実を結実するものである。
これにより、葉もの作物が害虫などにより収穫に悪影響が見られるのに比べ、その悪影響を受けない。
【発明の効果】
【0019】
本発明の生ごみ処理機は、微生物培養の菌床、生ごみ攪拌板、生ごみ粉砕機、を内蔵するドラムの回転と前記タイマー・センサー付きコントローラーによる、生ごみ水分率、ドラム内温度、ドラム回転、粉砕機スクリュー刃回転、生ごみ投入並びに残渣取り出し口の開閉の各条件が自動的に制御され、微生物の繁殖、生ごみの攪拌、生ごみの粉砕、安全な生ごみの投入、安全な残渣の取り出しが適切になされることとなる。
即ち、生ゴミ投入ドラムにより生ごみの攪拌、粉砕を容易にすることができる。また、このドラムにより、粒子の粗い生ごみは上方に押し上げられ、生ごみの攪拌・粉砕が容易になる。
また、攪拌板をドラムに内蔵させたので、粉砕した生ゴミを攪拌させ、微生物・バクテリアの活動による生ゴミ処理を容易にする。
また、粉砕機の複数のスクリュー刃により、生ゴミを粉砕させるので、生ごみが細かくなり、微生物・バクテリアの活動による生ゴミ処理を容易にすることができる。
また、タイマー・センサー付きコントローラーにより、ドラム下方に設けた、残渣取り出し口の位置決めを行い、生ゴミ処理機の稼働時間を設定し、ドラムの回転並びに粉砕機の回転速度を設定し、更にドラム内温度を設定するので、微生物が繁殖し易い一定の温度に設定し、生ゴミ搬入口の蓋閉め構造を自動開閉にし(生ゴミ投入時、ドラムの回転並びに粉砕機の回転を自動停止させる)臭気を防止し、安全に稼働させることができ、残渣取り出し口の蓋閉め構造を自動開閉にし(残渣取り出し時、ドラムの回転並びに粉砕機の回転を自動停止させる)本生ごみ処理機を安全に稼働させることができる。
また、本発明における生ごみ処理機において使用する、バクテリアなどの微生物は着色微生物であるので、その繁殖具合(減少などの不具合を含む、以下同じ)を目視、監視することが出来る。
また、本発明における生ごみ処理機において使用する、微生物菌床及び/又は微生物は、着色可能であるので、その繁殖具合を目視することが出来る。
また、本発明における生ごみ処理機において、微生物監視装置は生ごみ処理機と一体的に又は付加的に搭載しているので、バクテリアの繁殖具合をその都度外部の機関に運び出して検査・監視する必要がなく、生ごみ処理機設置場所にて容易に目視、監視することができる。
また、本発明における生ごみ処理機を所定箇所に設置後、微生物の監視、微生物の投入、生ごみ残渣の回収を定期的に行なうので、生ごみ処理機の有効的な機能を確認することができる。
また、本発明における生ごみ処理機により回収した生ごみ残渣を畑に投棄し、一年間など一定期間畑で再発酵させ、完全に堆肥化し、よって作物を栽培するので、生ごみの有効利用を図ることができ、ゴミゼロ化に寄与することができる。
なおまた、本発明における生ごみ処理機により回収した生ごみ残渣を利用する作物は、実を結実するものであるので、葉もの作物が害虫などにより収穫に悪影響が見られるのに比べ、その悪影響を受けない。
なおまた、本発明に係わるシステムによれば、生ごみ処理機設置者が、定期的に巡回し、バクテリアなどの微生物の活動など、生ごみ処理機の有効性につき監視するので、生ゴミ処理機使用者の負担軽減となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、この発明の好適な実施形態を図1〜図5を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
[実施例1]
【0021】
以下に、本発明に係わる生ごみ処理機の具体的な操作につき、図1〜5に基づき説明する。
図1は本発明における生ごみ処理機を示す正面図、図2は本発明の実施形態の構成を示す内部切欠き側面図、図3は本発明の他の実施形態である微生物監視装置を付加した生ごみ処理機を示す正面図、図4は本発明生ごみ処理機を巡回監視、アフターフォローするシステムのブロック図、図5は本発明生ごみ処理機による生ごみを残渣を利用した作物の栽培システムのブロック図である。
先ず、本体の電源(不図示)をONにし、タイマー・センサー付きコントローラー(不図示)のスイッチをONにし、ドラム2並びにスクリュー刃を有する粉砕機4を稼働させ、ドラム2内温度を55℃・ドラム2の回転数を30/分・粉砕機4の回転数を500/分に設定し、生ごみの生ごみ水分率を所定値に設定し、生ごみ処理投入口5並びに生ごみ残渣取り出し口6に対するセンサーを稼働させる。
次いで、生ごみ処理投入口開閉用のレバー5aを操作し、生ごみ処理投入口5を開き、生ごみをドラム2内に投入する。この際、上記のタイマー・センサー付きコントローラの作動により、前記ドラム2並びにスクリュー刃を有する粉砕機4の回転が止まり、安全に生ごみを投入できる。
【0022】
投入された生ゴミは、ドラム2の回転により、粒子の粗い生ごみは上方に押し上げられ、生ごみの攪拌・粉砕が容易になる。
ドラム2内の生ごみは、攪拌板3により十分に攪拌され、微生物・バクテリアの活動による生ゴミ処理を容易にする。
【0023】
攪拌された生ごみは、生ごみ処理機10のハウジング1内に設けられ、当該ハウジング1内に設置され、モータ(不図示)により駆動・回転されるドラム2内にて、前記生ごみ処理機10のドラム2内の半径方向に設けられた生ごみ粉砕用のスクリュー刃により、粉砕される。このスクリュー刃は1本備えられており、外付けのギア4b並びにベルト4cにより、モータにより駆動される。なお、このスクリュー刃は3本などの複数本でも良い。
このように、粉砕機のスクリュー刃により、生ゴミを粉砕させるので、生ごみが細かくなり、微生物・バクテリアの活動による生ゴミ処理を容易にすることができる。
生ごみは、前記ドラム2の下方全面に前記ドラム2の約1/2の厚さとし、おが屑にバチルス菌を培養することにより設けられた微生物菌床8とも混合される。これにより、初期設定の時間経過後、バチルス菌の活動により、攪拌された粉砕済み生ごみは、約1/10減量される。
なお、微生物繁殖並びに活動が弱くなった場合には、当該微生物菌床8の約半分を新規なものに取り替えることにより、継続的な生ごみ処理が可能となる。
また、上記の初期設定の稼働時間が終了し、本生ごみ処理機10の作動が終了した後、前記ハウジング1に対応する生ごみ残渣取り出し口6より、生ごみ残渣を取り出す。この場合も、前述のタイマー・センサー付きコントローラー7により、生ごみ残渣取り出し口6はドラム2側及びハウジング1側に合うようになっており、またタイマー時間内でも前記ドラム2の回転が止まり、安全に生ごみ残渣を取り出せる

[実施例2]
【0024】
以下に、本発明の生ごみ処理機の第二の実施形態の構成を説明する。
上記の実施例1と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
本実施例においては、生ごみ処理投入口5、生ごみ残渣取り出し口6の開閉をタイマー・センサー付きコントローラーにより、自動的に行うこととする。これにより、生ごみ処理投入口5、生ごみ残渣取り出し口6の開閉を手動によらず、当該生ごみ処理機の利用者が生ごみ処理投入並びに生ごみ残渣取り出しの際に、手が塞がっていても、タイマー・センサー付きコントローラーの自動感知により、生ごみ処理投入口5、生ごみ残渣取り出し口6の開閉が自動的に行われ、好適に対応することが可能となる。
[実施例3]
【0025】
以下に、本発明の生ごみ処理機の第三の実施形態の構成を説明する。
上記の実施例1と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
本発明における生ごみ処理機において使用する、バクテリアなどの微生物は着色微生物であるので、その繁殖具合を目視、監視することが出来る。
また、本発明における生ごみ処理機において使用する、微生物菌床及び/又は微生物は、着色可能であるので、その繁殖具合を目視、監視することが出来る。
このように、本発明に係わる生ごみ処理機に使用する微生物菌床及び/又は微生物を微生物菌床及び/又は微生物に悪影響を与えない化学品により着色することにより、バクテリアなどの微生物の繁殖具合を目視、監視することが出来る。
図3は微生物監視装置30を生ごみ処理機20と一体的に又は付加的に搭載した図を示す。すなわち、本発明における生ごみ処理機において、微生物監視装置30は生ごみ処理機20と一体的に又は付加的に搭載しているので、バクテリアの繁殖具合をその都度外部の機関に運び出して検査・監視する必要がなく、生ごみ処理機設置場所にて容易に目視、監視することができる。
なお、微生物監視装置30により、微生物繁殖並びに活動が弱くなった場合には、当該微生物菌床8の約半分を新規なものに取り替えることにより、継続的な生ごみ処理が可能となる。
[実施例4]
【0026】
以下に、本発明の生ごみ処理システムの第一の実施形態の構成を説明する。
上記の実施例1と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
1)本発明における生ごみ処理機10/20を所定箇所に設置する。
2)巡回員による定期的巡回を行なう。
3)微生物監視装置30により、定期的に微生物の目視、監視を行なう。
4)微生物の繁殖や活動が弱くなっていることが確認出来た場合には、当該微
生物菌床8の約半分を新規なものに取り替える。
5)生ごみ残渣を定期的に回収する。
このように、本発明に係わるシステムによれば、生ごみ処理機設置者が、定期的に巡回し、バクテリアなどの微生物の活動など、生ごみ処理機の有効性につき目視、監視するので、生ゴミ処理機使用者の負担軽減となる。
[実施例5]
【0027】
以下に、本発明の生ごみ処理システムの第二の実施形態の構成を説明する。
上記の実施例4と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
本発明における生ごみ処理機により回収した生ごみ残渣を畑に投棄し、一年間畑で再発酵させ、完全に堆肥化し、よって作物を栽培するので、生ごみの有効利用を図ることができ、ゴミゼロ化に寄与することができる。
なおまた、本発明における生ごみ処理機により回収した生ごみ残渣を利用する作物は、実を結実するものであるので、葉もの作物が害虫などにより収穫に悪影響が見られるのに比べ、その悪影響を受けない。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本願発明における生ごみ処理機は、比較的小型・中型のものを想定しているが各構成要素のサイズ対応により、家庭用や中小企業における利用に止まらず、地方自治体、大企業、団体などにおける利用も可能である。
殊に、生ごみ処理機10/20を所定箇所に設置後、微生物の目視・監視、微生物の投入、生ごみ残渣の回収を定期的に行なうので、家庭用や中小企業における利用に止まらず、地方自治体、大企業、団体などにおける利用にも好適である。
【0029】
上記実施例においては、それぞれ個別的に述べたが、例えば実施例4と実施例5は併せて実施することができることは云うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明における生ごみ処理機を示す正面図
【図2】本発明の実施形態の構成を示す内部切欠き側面図
【図3】本発明の他の実施形態である微生物監視装置を付加した生ごみ処理機を示す正面図
【図4】本発明生ごみ処理機を巡回監視、アフターフォローするシステムのブロック図
【図5】本発明生ごみ処理機による生ごみを残渣を利用した作物の栽培システムのブロック図
【符号の説明】
【0031】
1・・・ハウジング
2・・・ドラム
3・・・攪拌板
4・・・粉砕機(スクリュー刃)
5・・・生ごみ投入口
5a・・生ごみ投入口開閉レバー
5b・・生ごみ投入口開閉蓋
6・・・残渣取り出し口
8・・・微生物菌床
10・20・・生ごみ処理機
30・・微生物監視装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微生物菌床、攪拌板、粉砕機を内蔵するドラム及び多用途タイマー・センサー付きコントローラーとから成ることを特徴とする、生ごみ処理機。
【請求項2】
前記攪拌板は前記ドラム内の上方に1〜3枚設けて成ることを特徴とする、請求項1に記載の生ごみ処理機。
【請求項3】
前記粉砕機は、生ごみ処理機のハウジング内に、それぞれ刃を有する1〜5個のスクリュー刃から成ることを特徴とする、請求項1又は2に記載の生ごみ処理機。
【請求項4】
前記タイマー・センサー付きコントローラーは、生ごみ水分率、ドラム内温度、ドラム回転速度、粉砕機スクリュー刃回転速度、生ごみ投入並びに残渣取り出し口開閉の各条件を自動制御することを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の生ごみ処理機。
【請求項5】
生ごみ処理機のハウジング内に設けられたドラム下方の全面に一定厚さの微生物菌床を設け、前記ドラム内の上方半径方向に一枚の攪拌板を設け、前記ドラム内の半径方向に3本のスクリュー刃から成る生ごみ粉砕機を設け、且つドラム外に生ごみの水分率、ドラム内温度、ドラム回転速度、粉砕機スクリュー刃回転速度、生ごみ投入並びに残渣取り出し口の開閉の各条件を自動制御するタイマー・センサー付きコントローラーを有してなることを特徴とする生ごみ処理機。
【請求項6】
生ごみ投入時及び残渣取り出し時に、生ごみ投入口蓋及び残渣取り出し口蓋が、センサーにより自動的に開閉することを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の生ごみ処理機。
【請求項7】
前記微生物は、着色微生物であることを特徴とする、請求項1〜6の何れかに記載の生ごみ処理機。
【請求項8】
前記微生物菌床及び/又は微生物は、着色可能であることを特徴とする、請求項1〜7の何れかに記載の生ごみ処理機。
【請求項9】
前記生ごみ処理機において、微生物監視装置が当該生ごみ処理機と一体又は付加的に搭載していることを特徴とする、請求項1〜8の何れかに記載の生ごみ処理機。
【請求項10】
前記請求項1〜9に記載の生ごみ処理機を所定箇所に設置後、微生物の監視、微生物の投入、生ごみ残渣の回収を定期的に行なうことを特徴とする、生ごみ処理システム。
【請求項11】
前記請求項1〜9に記載の生ごみ処理機より回収した生ごみ残渣を、畑に投棄し、一定期間畑で再発酵させ、完全に堆肥化し、それにより作物を栽培することを特徴とする、請求項10に記載の生ごみ処理システム。
【請求項12】
前記作物は、実を結実するものであることを特徴とする、請求項10又は11に記載の生ごみ処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−284507(P2008−284507A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−133753(P2007−133753)
【出願日】平成19年5月21日(2007.5.21)
【出願人】(592022039)株式会社トネパ−ツ (4)
【Fターム(参考)】