説明

生体情報式水圧マッサージ機

【課題】
心身のリラックス度に対応したマッサージ態様のマッサージを施すことができる生体情報式水圧マッサージ機を提供すること。
【解決手段】
水槽(2)上面に張設した膜(7)上に患者が臥し、水槽(2)内に設けられ移動するノズル(3)から膜(7)に向けて噴射する水圧により患者にマッサージを行なう水圧マッサージ機において、患者の生体情報を検出する生体情報検出器(8)が設けられ、生体情報検出器(8)の出力は、ノズル(3)に水を供給する水供給部(5)、及びノズル(3)を移動させるノズル機構(4)を制御する制御部(10)に入力されてなり、検出した生体情報の変化に従って、ノズル(3)の噴射圧の大きさ、及びノズル(3)の位置等で形成されるマッサージ態様が変化する生体情報式水圧マッサージ機である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージを受けようとする臥姿勢の人体(=以下患者という)を、下位から付与する噴射水圧によりマッサージする生体情報式水圧マッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術は、液体式マッサージ装置において、噴射圧力調整手段と、音楽再生機とを有し、音楽信号の変化に応じて噴射圧力が変化するものであり、患者にリラックスしてマッサージを受けさせることができる。
【0003】
しかし、患者の心身がリラックスしてもマッサージ強さは変わらず、心身の状態変化とマッサージ強さとは連動しておらず、マッサージが非能率的である。
【特許文献1】特開2004−180697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、従来技術では心身のリラックス度に対応したマッサージ態様のマッサージを施すことはできないという点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、上記要望に応えたものであり、心身のリラックス度に対応したマッサージ態様のマッサージを施すことができる生体情報式水圧マッサージ機1を提供することにある。
即ち本発明は、水槽(2)上面に張設した膜(7)上に患者が臥し、水槽(2)内に設けられ移動するノズル(3)から膜(7)に向けて噴射する水圧により患者にマッサージを行なう水圧マッサージ機において、患者の生体情報を検出する生体情報検出器(8)が設けられ、生体情報検出器(8)の出力は、ノズル(3)に水を供給する水供給部(5)、及びノズル(3)を移動させるノズル機構(4)を制御する制御部(10)に入力されてなり、検出した生体情報の変化に従って、ノズル(3)の噴射圧の大きさ、及びノズル(3)の位置等で形成されるマッサージ態様が変化する生体情報式水圧マッサージ機である。
又、生体情報検出器(8)の出力値を表示し膜(7)上の患者に報知する表示部(33)が付加設置され、患者は、マッサージで心身をリラックスすると共に、表示部(33)に表示された自身のリラックス状態を知ることによってリラックスを促進し、心身のリラックス化を高能率に行なう。
更に、マッサージパターンデータを記憶させたパターン記憶機能(35)が付加設置され、生体情報検出器(8)の出力はパターン記憶機能(35)に入力され、パターン記憶機能(35)は、生体情報検出器(8)の出力に対応した所定のマッサージパターンデータを選択・出力するものであり、パターン記憶機能(35)の出力は制御部(10)に入力され、制御部(10)はマッサージパターンデータに従って水供給部(5)とノズル機構(4)とを制御するものであり、マッサージパターンデータはノズル(3)の噴射圧の要素と、ノズル(3)の移動態様の要素とを、適宜に組み合わせてなっており、制御部(10)は生体情報検出器(8)の出力に対応したマッサージパターンを現らわす。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、患者の生体情報を検出する生体情報検出器8が設けられ、生体情報検出器8の出力は、ポンプ9及びノズル機構4を駆動制御しマッサージの態様を制御する制御部10に入力されてなり、マッサージ中に患者の心身の状態が変化したらその変化を生体情報として検出し、その生体情報に従ってマッサージの態様を変え、マッサージの適正化を図ったものであるから、余分な刺激を差し控え、好適なマッサージでリラックスを促進でき、余分な縦・横モータ17・20、ポンプ9等の電力消費を低減でき、好都合である。
【0007】
本発明は、生体情報検出器8の出力値を表示し膜7上の患者に報知する表示部33が付加設置され、患者は、マッサージに起因する心身のリラックス化に、表示部33の表示内容を知ったことに起因する心身のリラックス化を加え、心身のリラックス化を高能率に行なうものであるから、表示内容から心身のリラックス化の推移が患者に分かり、表示による報奨効果(患者の快復努力に対する報奨)が期待でき、リラックス化を促進でき、好都合である。
【0008】
本発明に係る生体情報検出器8の出力はパターン記憶機能35に入力され、パターン記憶機能35の出力は制御部10に入力され、制御部10はパターン記憶能35から選択的に出力されるマッサージパターンデータに従ってノズル3の噴射圧と、ノズル3の移動態様とを現らわすものであり、パターン記憶機能35は、生体情報検出器8の出力に対応した所定のマッサージパターンデータを選択するものであるから、リラックス度の変化に伴い、常にリラックス度に対応したマッサージパターンでマッサージでき、患者は好適なマッサージを受けることができ、好都合である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の心身のリラックス度に対応した態様のマッサージを施すことができる生体情報式水圧マッサージ機1を、患者の生体情報を検出する生体情報検出器8が設けられ、生体情報検出器8の出力は、ポンプ9及びノズル機構4を駆動制御しマッサージの態様を制御する制御部10に入力されてなり、マッサージ中に患者の心身の状態が変化したらその変化を生体情報として検出し、その生体情報に従ってマッサージの態様を変え、マッサージの適正化を図るものにして実現した。
【実施例1】
【0010】
図1、2、3に本発明の生体情報式水圧マッサージ機1の実施例1を示している。
実施例1の生体情報式水圧マッサージ機1は、水圧マッサージ機46に検出部34を設けたものである。
実施例1は、水を満たす水槽2と、該水槽2内にあって水を噴射するノズル3と、ノズル3を支持し該ノズル3を水槽2の縦及び横方向に移動させるノズル機構4と、ノズル3に加圧水を供給する水供給部5と、水槽2の開口部6を水密に覆う可撓な膜7と、患者の生体情報を検出する検出部34と、電気的構成部材を作動させる電気的構成部48と、生体情報検出器8の出力値を表示する表示部33とからなる。
【0011】
実施例1は、水槽2上面に張設した膜7上に患者が臥し、水槽2内に設けたノズル3から膜7に向けて噴射される水圧により患者にマッサージを行なうものである。
生体情報検出器8の出力は、水供給部5のポンプ9、及びノズル機構4を駆動制御する制御部10に入力される。制御部10は、生体情報に基づいてノズル3の噴射圧の大きさ及びノズル3の位置でなるマッサージ態様を実現する。
【0012】
水槽2は平面視長方形の容器であり、水を収容する。水槽2の上面は開口してなる開口部6である。
前記膜7は、伸縮材で製作され、水槽2の全周縁に止着される。
【0013】
前記ノズル機構4の機械的構成は、水槽2の底壁11に載置され水槽2の縦方向(=臥す患者の身長方向、機器の長手方向)に移動可能な台車12と、台車12の上部に形成されるノズル3と、台車12を水槽2の縦方向に移動させる縦移動機構13と、ノズル3を水槽2の横方向(=臥す患者の横幅方向、機器の短手方向)に移動させる横移動機構14とからなる。
【0014】
台車12にはノズルベース15が回動可能に設けられる。台車12の側部には取水口28が設けられる。台車12の下部には底壁11上を転動する車輪47が設けられる。
ノズルベース15にノズル3が開設される。
【0015】
縦移動機構13は、水槽2の縦方向に掛け渡され台車12を縦方向に移動させるネジ軸16と、ネジ軸16を回動させ水槽2の外側に設けられる縦モータ17とからなる。ネジ軸16は、台車12に設けられる雌螺子18に螺合される。
【0016】
横移動機構14は、水槽2の縦方向に掛け渡されノズルベース15を回転させる回転用軸19と、回転用軸19を回動させ水槽2の外側に設けられる横モータ20とからなる。
回転用軸19は、ノズルベース15に設けられるウォームギア21に係合されるウォーム22を有する。
【0017】
水供給部5の機械的構成は、ポンプ9と、循環管路23と、ホース24とからなり、水槽2内の水をポンプ9で吸入し圧縮し、ノズル3へ付与し、循環させるものである。
前記ポンプ9は、水槽2内の水を、底壁11に開設された吸入口25から循環管路23を介して吸入し加圧し、加圧した加圧水を前記ノズル3へ付与し、ノズル3から噴射させるものである。
【0018】
ホース24の基端は、底壁11の出水口27に取着され、該ホース24の先端は台車12の取水口28に接続される。
ポンプ9の吐水口26から出水口27までは循環管路23で接続される。
前記加圧水は、台車12の内部においてノズル3に導かれる。
前記ノズル3から加圧水が上向きに噴射され、この噴射水は、膜7に当り、膜7を介して患者を押圧刺激しマッサージする。
【0019】
図1にブロック図で示す電気的構成部48を説明する。
電気的構成部48は、制御部10と、操作部32と、ノズル機構4と、水供給部5と、表示部33と、検出部34と、パターン記憶機能35とからなる。
【0020】
制御部10は、操作部32からの信号、及び検出部34からの信号を得て、それらの信号に基づき、水供給部5、及びノズル機構4を駆動制御する。
操作部32は、噴射圧に係る信号、及び移動速さに係る信号、その他の信号を制御部10へ入力する。
【0021】
制御部10は、手動入力された、前述の噴射圧に係る信号及び移動速さに係る信号でなるマッサージ態様を記憶している。
制御部10は、ポンプ9の水圧が、手動で設定された水圧と同値になるよう水供給部5を駆動制御し、又、ノズル3の移動速さが、手動で設定された移動速さと同値になるようノズル機構4を駆動制御する。
【0022】
操作部32は、生体情報式水圧マッサージ機1の電気的作動を操作するものであり、ノズル3の噴射圧の大きさを設定する圧力設定器39と、ノズル3の移動速さを設定する速度設定器38と、生体情報式水圧マッサージ機1の一回の施療に係る作動時間を設定する時間設定器36と、生体情報式水圧マッサージ機1を始動又は停止させる開始停止スイッチ37とからなる。
圧力設定器39は、ノズル3へ供給する水の圧力の設定であり、この水の圧力は、ノズル3が水を噴射する噴射圧に比例する。
【0023】
ノズル機構4の電気的構成は、前記縦移動機構13に係る縦モータ17と、前記横移動機構14に係る横モータ20と、縦・横速度制御機能40・41とからなる。
【0024】
縦速度制御機能40は、制御部10の指示のもと縦モータ17を回転させるものである。
横速度制御機能41は、制御部10の指示のもと横モータ20を回転させるものである。
【0025】
ノズル3に加圧水を供給する水供給部5の電気的構成は、インバータ42と、ポンプ9とからなる。
検出部34の検出信号及び圧力設定器39の信号は、制御部10で噴射圧信号に変換され、該噴射圧信号はインバータ42を介してポンプ9の毎分回転数を制御する。
【0026】
ポンプ9の毎分回転数が制御されることによって、ノズル3への供給水の圧力が制御され、ノズル3から噴射する水の噴射強さが制御される。
即ち、ポンプ9の毎分回転数を小さくすればノズル3へ付与する水圧が低くなり、ノズル3から噴射する水の噴射圧が小さくなり噴射強さが弱くなる。
ノズル3の噴射圧の大きさは患者へ付与する刺激の要素の一つであり、ノズル3の噴射圧の大きさが前記検出信号及び設定信号で変えられる。
【0027】
ポンプ9の毎分回転数の制御と、縦・横モータ17・20の毎分回転数の制御とは、別個に制御される。
ポンプ9、縦モータ17、横モータ20等の部材の作動態様を適宜組み合わせれば、マッサージ態様を適宜に作れる。例えば、ノズル3の縦・横方向移動を遅くして噴射圧を強くし、患者に、念入りな強い刺激を付与したり、或いは、ノズル3の縦・横方向移動を速くし、噴射圧を弱くし、患者に、軽く弱い刺激を付与したり出来る。
【0028】
表示部33は、生体情報検出器8の出力値を表示し膜7上の患者に報知するものである。即ち、表示部33は、生体情報を表示するものであり、表示制御器43と、表示板44とからなる。
表示制御器43は、検出部34の処理器45の出力を得て、該出力を数字及び図形の信号に変換処理するものであり、又、表示板44は液晶パネルでなり処理器45から得たデータを数字及び図形で表示するものである。
【0029】
図1に示す検出部34は、生体情報検出器8と処理器45とからなる。
生体情報検出器8は患者の生体情報を検出するものであり、具体例では、ベース体30に、間隔をもって配置され電気的皮膚抵抗を検出する1対の電極29・29と、電極29・29に乗せた患者の手を固定するバンド31とが設けられてなる。
生体情報検出器8の他の具体例に、患者の体温を検出するサーミスタ(図示省略)を用いてもよい。
【0030】
処理器45は生体情報検出器8で検出した生体の電気皮膚抵抗の値を所定の信号に変換処理するものである。
検出部34の出力は制御部10に至り、その出力の変動は、制御部10の作用により、マッサージ態様を変える。即ち、施療の初期は、患者の心身のリラックス度が低く、強い刺激のマッサージ態様でマッサージするが、施療の時間が経過し、リラックス度が高くなると、弱い刺激のマッサージ態様に変わる。
【0031】
パターン記憶機能35は、予め作成したマッサージパターンデータを記憶するものである。
マッサージパターンデータは、ノズル3の噴射圧の要素と、ノズル3の移動態様の要素とを適宜に組み合わせて作ったもので、複数個あり、それらをパターン記憶機能35へ記憶させている。
更に、パターン記憶機能35は、生体情報検出器8の出力に制御され、その出力に対応した所定のマッサージパターンデータを選択し、更に、選択したマッサージパターンデータの信号を制御部10へ出力するものである。
制御部10はパターン記憶機能35から得たマッサージパターンデータに基づいてノズル機構4及び水供給部5を制御する。
【0032】
制御部10は患者の心身のリラックス度に対応したマッサージパターンデータを基づいてノズル3の噴射圧とノズル3の移動態様とを実現する。患者の心身のリラックス度が低い時は、強い刺激のマッサージパターンが実現され、リラックス度が高い時は、弱い刺激のマッサージパターンが実現される。
【0033】
図1中、49は底壁11に設けられ水槽2内の水温を図る温度センサ、50は水位センサ、51は枕である。
【0034】
実施例1を使用する際は、先ず、水槽2に水を満たす。
次に、患者は、水槽2の開口部6を覆った膜7上に乗り仰臥する。開口部6に張設されている膜7の張力、及び水槽2内の水の浮力が、患者を支持する。
【0035】
続いて、ポンプ9を駆動させると、該ポンプ9は吸入口25から水槽2内の水を吸入し、吸入した水をノズル3から上方向へ噴射する。
膜7は、伸縮性を有しているので、患者に押されて変形し患者外形状によく添うと共に、噴射水の圧力を受けて部分的に自在に凸状に変形する。
【0036】
膜7に噴射水が衝突し該膜7は上方に瞬時突出変形し、膜7を介して患者を押圧しマッサージ刺激を与える。
膜7は、噴射水の衝撃に係るエネルギーの減衰を少なくして、当該エネルギーを患者に伝導する。
【0037】
前記ノズル3は、台車12の移動に伴って水槽2の縦方向に移動し、ノズルベース15の回動に伴って回転しながら横方向に移動する。
【0038】
マッサージ態様例を示すと、操作部32の速度設定器38で、ノズル3の移動速さを設定する。操作部32の圧力設定器39で、ノズル3の噴射圧を設定する。
前述の設定をした後、マッサージ作動を開始させると、制御部10の指示により縦・横モータ17・20が所定の毎分回転数で駆動しその駆動に伴い、ノズル3が縦・横方向に移動する。
【0039】
更に、制御部10の指示によりポンプ9が所定の毎分回転数に駆動し、その駆動に伴い、ノズル3は縦・横方向に移動しながら所定の噴射圧の水で患者をマッサージする。
【0040】
検出部34は患者の心身の状態に係る生体情報を検出する。
生体情報検出器8の生体情報に係る信号で制御部10を制御する。制御部10は生体情報の変化に従って、ノズル3の噴射圧の大きさ及びノズル3の位置でなるマッサージ態様を変え、水圧マッサージ機46の作動の適正化を図る。
【0041】
施療初期の、患者の心身のリラックス度が高い時はその生体情報信号で制御部10を制御し、ノズル3からの噴射圧が大きく、ノズル3の移動速さがゆっくりである強いマッサージを行なう。
施療の時間が経過し、患者の心身のリラックス度が低くなるとその生体情報信号で制御部10を制御し、ノズル3からの噴射圧を小さくし、ノズル3の移動速さを速くし、弱いマッサージに変える。
【0042】
患者の生体情報を生体情報検出器8で検出し、その出力値を表示部33に表示し、膜7上の患者に報知する。
生体情報の具体例である電気皮膚抵抗を検出する。患者の心身のリラックス度を、電気皮膚抵抗値をもって検出しこの値を表示板に表示する。心身のリラックス度と電気皮膚抵抗値とは反比例し、心身のリラックス度が高くなると電気皮膚抵抗は低下する。
【0043】
患者は、マッサージで心身をリラックスすると共に、表示部33の表示板44に表示された自身のリラックス状態及びその推移を知ることで、快復努力に対する報奨効果となって精神に作用し、リラックスを促進し、心身のリラックス化が高能率に行なわれる。
【0044】
パターン記憶機能35が記憶しているマッサージパターンデータには、ノズル3からの噴射圧が大きく、ノズル3の移動速さがゆっくりである強い刺激のマッサージパターンデータ(=アクティブパターンデータ)、ノズル3からの噴射圧が小さく、ノズル3の移動速さが早く弱い刺激のマッサージパターンデータ(=リラックスパターンデータ)、ノズル3からの噴射圧が中位であり、ノズル3の移動速さが中位である中位刺激のマッサージパターンデータ、等複数個ある。
【0045】
操作部32の所定操作によって、マッサージパターンデータで制御部10が制御されるようにシステムを変更設定する。この設定の場合は、施療初期の、患者の心身のリラックス度が低い時は、その生体信号情報でパターン記憶機能35が、強いマッサージパターンデータを選択し、強いマッサージを行なう。
【0046】
施療の時間が経過し、患者の心身のリラックス度が高くなると、その生体信号情報でパターン記憶機能35が、弱いマッサージパターンデータを選択し、弱いマッサージを行なう。
制御部10を、検出部34の出力で制御するか、パターン記憶機能35の出力で制御するかのシステム変更は、操作部32で適宜選択し決定できる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
患者の生体情報を検出する生体情報検出器8が設けられ、生体情報検出器8の出力は、ノズル3に水を供給する水供給部5、及びノズル3を移動させるノズル機構4を制御する制御部10に入力されてなり、検出した生体情報の変化に従って、ノズル3の噴射圧の大きさ、及びノズル3の位置等で形成されるマッサージ態様が変化する生体情報式水圧マッサージ機によって、心身のリラックス度に対応したマッサージ態様のマッサージを施す用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施例1の電気的構成部を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例1の側面断面図である。
【図3】本発明の実施例1の斜視図である。
【符号の説明】
【0049】
1 生体情報式水圧マッサージ機
2 水槽
3 ノズル
4 ノズル機構
5 水供給部
7 膜
8 生体情報検出器
33 表示部
35 パターン記憶機能

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水槽(2)上面に張設した膜(7)上に患者が臥し、水槽(2)内に設けられ移動するノズル(3)から膜(7)に向けて噴射する水圧により患者にマッサージを行なう水圧マッサージ機において、
患者の生体情報を検出する生体情報検出器(8)が設けられ、生体情報検出器(8)の出力は、ノズル(3)に水を供給する水供給部(5)、及びノズル(3)を移動させるノズル機構(4)を制御する制御部(10)に入力されてなり、
検出した生体情報の変化に従って、ノズル(3)の噴射圧の大きさ、及びノズル(3)の位置等で形成されるマッサージ態様が変化する生体情報式水圧マッサージ機。
【請求項2】
生体情報検出器(8)の出力値を表示し膜(7)上の患者に報知する表示部(33)が付加設置され、
患者は、マッサージで心身をリラックスすると共に、表示部(33)に表示された自身のリラックス状態を知ることによってリラックスを促進し、心身のリラックス化を高能率に行なうことを特徴とする請求項1記載の生体情報式水圧マッサージ機。
【請求項3】
マッサージパターンデータを記憶させたパターン記憶機能(35)が付加設置され、
生体情報検出器(8)の出力はパターン記憶機能(35)に入力され、パターン記憶機能(35)は、生体情報検出器(8)の出力に対応した所定のマッサージパターンデータを選択・出力するものであり、パターン記憶機能(35)の出力は制御部(10)に入力され、制御部(10)はマッサージパターンデータに従って水供給部(5)とノズル機構(4)とを制御するものであり、
マッサージパターンデータはノズル(3)の噴射圧の要素と、ノズル(3)の移動態様の要素とを、適宜に組み合わせてなっており、制御部(10)は生体情報検出器(8)の出力に対応したマッサージパターンを現らわすことを特徴とする請求項1記載の生体情報式水圧マッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−105385(P2007−105385A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−301917(P2005−301917)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【出願人】(000103471)オージー技研株式会社 (109)
【Fターム(参考)】