説明

男子小便器用履物

【課題】 男子小便器使用者が腰が引けた状態ではなく正しい姿勢で使用しやすいように導くことができる男子小便器用履物を提供する。
【解決手段】 男子小便器の使用者が使用する履物300において、足を載せ置いた使用者の足裏を持ち上げる足載せ部310を備えている。当該足載せ部310の上面形状が、使用者の踵部分311の位置、土踏まず部分312の位置、母趾球部分313の位置、つま先部分314の位置の順に低くなるように角度をつけたものとする。ここで、踵部分311の位置から土踏まず部分312の位置への傾斜角度の方が、土踏まず部分312の位置から母趾球部分313の位置への傾斜角度よりも大きいことが好ましい。使用者は自然と体重の重心を支えるため、腰を前方に押し出し、直立に近い姿勢となり小便の垂れが本来の垂れ受部に滴下するように導くことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、男子小便器の使用者が使用する男子小便器用履物に関する。
【背景技術】
【0002】
男子小便器の使用において、使用者が前面に対向して立ち、男子小便器の小便の鉢面に向けて小用を足す。小用の当初は小便が男性器から勢い良く男子小便器の鉢面に到達するが小用の終わりに近づくと勢いがなくなり雫となって男性器直下に滴下してしまう。そのため男性器直下部分に位置するように男性小便器の垂れ受部が前方に突き出ている。
【0003】
しかし、従来より男子小便器の手前下部分の床面の小便だれが問題とされてきた。主にその原因は使用者が使用時に想定されている本来の立ち位置より後方に立って使用したり腰が引けた状態で使用したりすることにより、男性器の位置が男性小便器の垂れ受部より手前に位置しているために男性器から滴下した雫が男性小便器の垂れ受部より手前に落ちてしまうことにある。
【0004】
従来から男子小便器の手前が小便の雫により汚れないように、プラスチック製やゴム製のマット等を敷設し、当該マット等に使用者が乗って小用を足すことにより男性器から滴下した雫を当該プラスチック製やゴム製のマット等により受け止めることにより床面の汚れを防止せしめていた。
【0005】
例えば、特開2002−364058号公報に記載されたマットは、小便器の手前下の床面に敷設された小便器の使用者が乗るものであって、薄箱型に形成されており、箱型本体の上面に一又は複数個の穴を穿設し、内部に液体用の吸収材を装填した構成となっている。なお、箱型の本体は、穴の穿設された上面が箱型本体の蓋として開閉自在に箱型本体に枢着する構成としたり、あるいは上部が開口した箱型本体の上部に穴の穿設された板状の蓋を着脱自在に取り付けた構成とすることができるとされている。
【0006】
また、例えば、特開2007−222386号公報に記載されたマットは、特開2002−364058号公報に記載されたマットを改良したものであり、上記の小便器用ステップの前面端部に傾斜を設けて利用者がつまづかないように配慮するとともに、箱型本体の内箱を上げ底として吸収材が上面の穴に直接接合するように押圧設置する構成とし、さらに、使用済みの吸収材の回収が容易になるように外箱と内箱が容易に着脱できるように掛止する構造に工夫されたものとなっている。
【0007】
【特許文献1】特開2002−364058号公報
【特許文献2】特開2007−222386号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
男子小便器の手前下部分の床面の小便の垂れは、清掃作業員の清掃作業負担を増加させてしまい、また、床材がタイル等ではなくビニールクロス等であれば小便に含まれる塩分や清掃に用いる薬品の影響により床面が変色したりすることがある。そのため男子小便器の手前下部分の床面の小便の垂れを防止することは重要である。
【0009】
男子小便器の手前下部分の床面の小便の垂れは根本的には男子用小便器の垂れ受部により受け止めることが最適であることは言うまでもない。問題は、使用者が使用時に想定されている本来の立ち位置より後方に立って使用したり腰が引けた状態で使用したりすることであり、男性器の位置が男性小便器の垂れ受部より手前に位置しているために男性器から滴下した雫が男性小便器の垂れ受部より手前に落ちてしまうことにある。そこで、如何に使用者が使用時に想定されている本来の立ち位置に立ってもらうか、かつ、使用時に腰が引けた状態ではなく正しい姿勢で使用してもらうことが重要である。男性器の位置が男性小便器の垂れ受部のエッジよりも前方に位置しておれば男性器から滴下した雫が男性小便器の垂れ受部に受け止められる。
【0010】
上記の特開2002−364058号公報や特開2007−222386号公報に記載されたマット類は、男子小便器の手前下部分の床面に直接滴下することを防止せしめる点で効果が期待され、床面の変質という自体は防御できるものの、当該マット類に滴下させることを前提としている以上、当該マット類自体の清掃作業が増加してしまうため清掃作業員の清掃負担自体は軽減されずむしろ増加することとなってしまう。下部に吸収体を備える構造となっているため小便の垂れで汚れている箱状体を開閉して吸収体を交換する作業は負担が大きいと考えられる。
【0011】
上記問題点に鑑み、本発明は、男子小便器使用者の小便の垂れが本来の垂れ受部に滴下するように、使用者が使用時に想定されている本来の立ち位置に立つように導き、かつ、使用時に腰が引けた状態ではなく正しい姿勢で使用しやすいように導くことができる男子小便器用トイ履物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の男子小便器用履物は、
男子小便器の使用者が使用する男子小便器用履物において、
中底上面形状が、前記使用者の踵の位置、土踏まずの位置、母趾球の位置、つま先の位置の順に低くなるように角度をつけたものであり、前記使用者の前記踵の位置から前記土踏まずの位置への傾斜角度の方が、前記土踏まずの位置から前記母趾球の位置への傾斜角度よりも大きいことを特徴とする。
【0013】
また、前記中底上面形状において、前記使用者の前記母趾球から第5趾球までの横足弓(メタタザールアーチ)部分が凸形状を備え、両端の前記母趾球の位置と前記第5趾球の位置が低く、中央の第3趾球の位置が高くなっていることが好ましい。
【0014】
上記構成により、男子小便器用履物を使用することにより、足裏において踵、土踏まず、母趾球の位置、つま先の位置の順に低くなり、使用者はバランスを取るため自然と体重の重心が立ち位置直下に位置するように姿勢をとりやすくなり、腰の位置が垂直方向に安定し、男性器の位置が垂れ受部より前方に位置するように導くことができる。
【0015】
問題となる腰が引ける状態を分析すると、使用者は腰が引けた状態で安定するためには、上体をかがめるとともに、体重を足裏の後方部分の踵と、足裏の前方部分の母趾球から第5趾球までで支えている。つまり、腰部分を後ろに位置するためには足先の母趾球から第5趾球までで踏ん張る状態となっている。
【0016】
本発明の男子小便器用履物では、中底上面形状において、特に踵の位置から土踏まずの位置への傾斜角度の方が、土踏まずの位置から母趾球の位置への傾斜角度よりも大きい形状した場合には足先の母趾球から第5趾球までで踏ん張り、使用者は腰の背面を反らし、使用者は自然と体重の重心を支えるため、結果として腰を前方に押し出し、直立に近い姿勢に導かれるという効果が得られる。
【0017】
また、中底上面形状において、使用者の母趾球から第5趾球までの横足弓(メタタザールアーチ)部分が凸形状を備えたものとなっており、母趾球や第5趾球に力が入りにくく、使用者は自然と体重の重心を支えるため、腰を前方に押し出し、直立に近い姿勢に導かれるという効果が得やすくなる。
【0018】
なお、上記構成として使用者は自然と体重の重心を支えるため、腰を前方に押し出し、直立に近い姿勢に導くことができるものであるが、使用者の使用状態によって一部の小便の垂れが垂れ受部より手前に滴下してしまい男子小便器用履物に垂れることも鑑み、男子小便器用履物において縦方向に多数の縦穴を設けたメッシュ構造とすることが好ましい。
【0019】
男子小便器用履物の上面に小便の垂れが溜まっていると使用者に不快感を与えることがあるが、縦方向に多数の縦穴を設けたメッシュ構造とすることにより、万一小便の垂れが滴下してしまっても小便の垂れが上面に溜まることなく、後の使用者に不快感を与えることがない。
【発明の効果】
【0020】
本発明の男子小便器用履物によれば、使用者は自然と体重の重心を支えるため、腰を前方に押し出し、直立に近い姿勢に導かれるという効果が得られ、男子小便器使用者の小便の垂れが本来の垂れ受部に滴下するように導くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ、本発明の男子小便器用履物の実施形態を説明する。ただし、本発明の技術的範囲は以下の実施形態に示した具体的な用途や形状・寸法などには限定されない。
【実施例1】
【0022】
実施例1として本発明の男子小便器用履物の構成例を示す。
図1は、本発明の男子小便器用履物300の構成を模式的に示す図である。図1(a)は平面図、図1(b)は足載せ部のみのC1−C2線縦断面図、図1(c)は足載せ部のみのD1−D2横断面図となっている。
【0023】
図1(a)に示すように、本発明の男子小便器用履物300は、中底として足を載せ置いた使用者の足裏を持ち上げる足載せ部310を備えたものとなっている。なお、足載せ部310の履物覆い320が形成されている。
【0024】
図1(b)に示すようにこの中底の足載せ部310の上面形状は傾きを持っており、使用者の踵部分311の位置、土踏まず部分312の位置、母趾球部分313の位置、つま先部分314の位置の順に低くなるように角度がつけられている。
【0025】
この構成例では、中底の足載せ部310の上面形状において、使用者の踵部分311の位置から土踏まず部分312の位置への傾斜角度の方が、土踏まず部分312の位置から母趾球部分313の位置への傾斜角度よりも大きいものとなっている。
【0026】
図1(c)に示すようにこの構成例では、足載せ部310の上面形状において、使用者の母趾球から第5趾球までの横足弓(メタタザールアーチ)部分は平面形状を備え、両端の母趾球部分313の位置、中央の第3趾球部分316の位置、第5趾球部分315の位置は水平になっている。
【0027】
このような上面形状を持つ足載せ部310を備えた本発明の男子小便器用履物300を用いることにより得られる効果を図2および図3を参照しつつ説明する。
なお、図3では足載せ部310の効果が分かりやすいように履物の上面の覆いは図示せず、足載せ部310の側面が見える形となっている。
【0028】
図2(a)および図2(b)は、本発明の男子小便器用履物300を用いない場合に小便の垂れが垂れ受部220の手前に落ちてしまう場合を模式的に示している。
【0029】
図2(a)は、使用者が使用時に想定されている本来の立ち位置より後方に立って男子小便器を使用する場合である。
図2(a)に見るように、使用者が使用時に想定されている本来の立ち位置より後方に離れて立つと男性器の位置は男子用小便器200の垂れ受部220より手前に位置している。小用の当初は勢い良く放尿できるので男子用小便器200の鉢面210に到達するが、小用の終わり頃には勢いがなくなり下方に落ち始め、使用者の男性器の位置が垂れ受部220より手前に位置しているために男性器から滴下した雫が垂れ受部220より手前に落ちてしまうこととなる。
【0030】
図2(b)は、使用者が使用時に立ち位置は比較的良いものの腰が引けた状態で男子用小便器200を使用する場合である。使用者の腰が引けているとやはり男性器の位置は男子用小便器200の垂れ受部220より手前に位置しているため、小用の終わり頃には勢いがなくなり下方に落ち始め、男性器から滴下した雫が垂れ受部220より手前に落ちてしまうこととなる。
なお、この姿勢でも上体が前にあり腰が後方にあるため体重の重心がとれた安定した姿勢となっている。
【0031】
一方、本発明の男子小便器用履物300を用いる場合は、立ち位置、姿勢ともに良くなり腰が引けずに前方に位置するようになり、図2(c)に示すように、男性器の位置は男子用小便器200の垂れ受部220のエッジより前方に位置しており、男性器から滴下した雫が垂れ受部220内に受け止められている。
以下、この状態が導かれる点について説明する。
【0032】
本発明の男子小便器用履物300を用いる場合は、まず、その立ち位置が男子小便器200手前の本来使用者が立つべき所定位置に立つように導く。
【0033】
次に、本発明の男子小便器用履物300を用いる場合は、図2(c)に示すように、足載せ部310の上面形状が傾いているために、上体を前方に傾けた状態では重心が前に移動しやすく安定しにくいため、立ち位置において重心を保つためには上体を起こして腰を前方に保つ姿勢を自然と取りやすくなる。踵より母趾球が下に位置するため母趾球に力を入れて重心を安定させるよりも上体を起こして前方に保つ姿勢の方が重心を安定させてバランスを取る方が簡単で使用者は自然と直立する姿勢を取りやすくなるのである。
【0034】
図3は、本発明の男子小便器用履物300を用いて踵が上がりつま先が下がった状態においてバランスをとるために自然と腰の位置が前方に出る様子を模式的に示した図である。図3(a)に示すように踵が上がりつま先が下がる状態では前傾姿勢でいると体重が前に移動しやすく平面時よりもさらに足裏の母趾球に力を入れないと安定しない。そこで図3(b)に示すように、人は自然と引けた腰を前方に突き出して体重重心移動を行うように導かれるのである。腰が前方に位置するようになれば男性性器も前方に位置することとなり男子用小便器の垂れ受部220内に小用の雫が滴下するようになる。
【0035】
また、本発明の男子小便器用履物300は、足載せ部310の上面形状が傾いており、さらに、使用者の踵部分311の位置から土踏まず部分312の位置への傾斜角度の方が、土踏まず部分312の位置から母趾球部分313の位置およびつま先部分314への傾斜角度よりも大きいものとなっており、図3(c)に示すように、踵部分311の位置から土踏まず部分312の位置への傾斜角度が大きいため、重心を保つためには立ち位置において上体を起こし腰を前方に保つ姿勢を自然と取りやすくなる。つまり、使用者の踵部分311の位置からつま先部分314まで直線状に低くなっているより、本構成の中底足載せ部310の上面形状のように使用者の踵部分311の位置が高くなっている方がより一層、上体を起こし腰を前方に保つ姿勢を自然と取りやすくなる。
【0036】
図4は、本発明の男子小便器用履物300を履いて所定位置に立った場合の男子用小便器200との関係を模式的に分かりやすく示した図である。所定位置に足がある場合、本発明の男子小便器用履物300を履いた場合、上体を起こし腰を前方に保つ姿勢を自然と取るので男性器が男性用小便器の垂れ受部220内に小用の雫が滴下するようになる。
【0037】
なお、男子小便器用履物300において、縦方向に多数の縦穴を設けたメッシュ構造とすることは好ましい。万一小便の垂れが男子小便器用履物300に滴下してしまっても小便の垂れが男子小便器用履物300の上面に溜まることなく、後の使用者に不快感を与えることがなくなるからである。
【0038】
以上、本発明の男子小便器用履物によれば、使用者は自然と体重の重心を支えるため、腰を前方に押し出し、直立に近い姿勢に導かれるという効果が得られ、男子小便器使用者の小便の垂れが本来の垂れ受部に滴下するように導くことができる。
【実施例2】
【0039】
実施例2として本発明の男子小便器用履物300aの構成例を示す。
図5は、実施例2にかかる本発明の男子小便器用履物300aの構成を模式的に示す図である。図5(a)は平面図、図5(b)はC1−C2線縦断面図、図5(c)はD1−D2線横断面図を示している。
【0040】
図5(a)から図5(c)に示すように、本発明の男子小便器用履物300aは、足を載せ置いた使用者の足裏を持ち上げる足載せ部310aを備えたものとなっている。
【0041】
この足載せ部310aの上面形状は傾きを持っており、実施例1の場合と同様、使用者の踵部分311aの位置、土踏まず部分312aの位置、母趾球部分313aの位置、つま先部分314aの位置の順に低くなるように角度がつけられている。また、実施例2の場合と同様、この構成例では足載せ部310aの上面形状において、使用者の踵部分311aの位置から土踏まず部分312aの位置への傾斜角度の方が、土踏まず部分312aの位置から母趾球部分313aの位置への傾斜角度よりも大きいものとなっている。
【0042】
そして、この構成例ではさらに、足載せ部310aの上面形状において、使用者の母趾球から第5趾球までの横足弓(メタタザールアーチ)部分が凸形状を備え、両端の母趾球部分313aの位置と第5趾球部分315aの位置が低く、中央の第3趾球部分316aの位置が高くなっている。
【0043】
このような上面形状を持つ足載せ部310aを備えた本発明の男子小便器用履物300aを用いることにより得られる効果を図6を参照しつつ説明する。
【0044】
図6は、本発明の男子小便器用履物300aを用いて踵が上がりつま先が下がった状態においてバランスをとるために自然と腰の位置が前方に出る様子を模式的に示した図である。図6(a)に示すように踵が上がりさらにつま先が下がる状態では前傾姿勢でいると体重が支えづらく、図3(a)の状態よりさらに足裏の母趾球に力を入れないと安定しないところ、図6(c)に示すように母趾球から第5趾球までの横足弓(メタタザールアーチ)部分において母趾球部分313aが低く力が入りにくく前傾姿勢では安定しづらい。
【0045】
そこで図6(b)に示すように、人は自然と引けた腰を前方に突き出して体重重心移動を行い、体が鉛直方向に直立するように導かれるのである。腰が前方に位置するようになれば男性性器も前方に位置することとなり男子用小便器の垂れ受部220内に小用の雫が滴下するようになる。
【0046】
つまり、本発明の男子小便器用履物300aを用いる場合は、足載せ部310aの上面形状が傾いており、さらに、使用者の踵部分311aの位置から土踏まず部分312aの位置への傾斜角度の方が、土踏まず部分312aの位置から母趾球部分313aの位置への傾斜角度よりも大きいものとなっており、また、母趾球から第5趾球までの横足弓(メタタザールアーチ)部分が凸形状を備えているため、さらに母趾球部分313aおよびつま先部分314aで踏ん張りが効きにくくなっており、上体をかがめた上体では安定しづらく、重心を保つためには立ち位置において体が鉛直方向となるように上体を起こし腰を前方に保つ姿勢を自然と取りやすくなる。
【0047】
なお、男子小便器用履物300aにおいても、縦方向に多数の縦穴を設けたメッシュ構造とすることは好ましい。万一小便の垂れが滴下してしまっても小便の垂れが男子小便器用履物300aの上面に溜まることなく、後の使用者に不快感を与えることがなくなるからである。
【0048】
以上、本発明の男子小便器用履物300aによれば、使用者は自然と体重の重心を支えるため、腰を前方に押し出し、直立に近い姿勢に導かれるという効果が得られ、男子小便器使用者の小便の垂れが本来の垂れ受部に滴下するように導くことができる。
【0049】
以上、本発明の男子小便器用履物における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は多様なメーカーの男子小便器用履物に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】実施例1にかかる本発明の男子小便器用履物300の構成を模式的に示す図
【図2】実施例1にかかる本発明の男子小便器用履物300を用いることにより得られる効果を示す図
【図3】実施例1にかかる本発明の男子小便器用履物300を用いて踵が上がりつま先が下がった状態においてバランスをとるために自然と腰の位置が前方に出る様子を模式的に示した図
【図4】実施例1にかかる本発明の男子小便器用履物300を履いて所定位置に立った場合の男子用小便器200との関係を模式的に分かりやすく示した図
【図5】実施例2にかかる本発明の男子小便器用履物300aの構成を模式的に示す図
【図6】実施例2にかかる本発明の男子小便器用履物300aを用いることにより得られる効果を示す図
【符号の説明】
【0052】
200 男子用小便器
210 鉢面
220 垂れ受部
300 男子小便器用履物
310 足載せ部
311 踵部分
312 土踏まず部分
313 母趾球部分
314 つま先部分
315 第5趾球部分
316 第3趾球部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
男子小便器の使用者が使用する男子小便器用履物において、
中底上面形状が、前記使用者の踵の位置、土踏まずの位置、母趾球の位置、つま先の位置の順に低くなるように角度をつけたものであり、前記使用者の前記踵の位置から前記土踏まずの位置への傾斜角度の方が、前記土踏まずの位置から前記母趾球の位置への傾斜角度よりも大きいことを特徴とする男子小便器用履物。
【請求項2】
前記中底上面形状において、前記使用者の前記母趾球から第5趾球までの横足弓(メタタザールアーチ)部分が凸形状を備え、両端の前記母趾球の位置と前記第5趾球の位置が低く、中央の第3趾球の位置が高くなっていることを特徴とする請求項1に記載の男子小便器用履物。
【請求項3】
縦方向に多数の縦穴を設けたメッシュ構造とした請求項1または2に記載の男子小便器用履物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−291593(P2009−291593A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−284729(P2008−284729)
【出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【分割の表示】特願2008−148022(P2008−148022)の分割
【原出願日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(503334448)
【出願人】(507022569)
【Fターム(参考)】