説明

画像形成システム

【課題】個人情報等の被隠蔽情報が印字された用紙には情報隠蔽処理を実施するが、被隠蔽情報が印字されていない用紙には情報隠蔽処理を実施せずに、それらの用紙を封筒等の用紙収納材へ収納できる新たなシステムを提供するを課題とする。
【解決手段】被隠蔽情報のキーワードデータに基づいて、用紙収納材へ収納される用紙上の画像に被隠蔽情報が含まれているか否かを判別し、被隠蔽情報が含まれていると判別された場合には当該被隠蔽情報に対して情報隠蔽処理を実施し、被隠蔽情報が含まれていないと判別された場合には情報隠蔽処理を実施しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像が形成された用紙を用紙収納材へ収納する収納手段を備えた画像形成システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の画像形成システムとしては、印刷済みの用紙を封筒(用紙収納材)内に入れ、用紙が入れられた封筒を自動的に封緘することができる封入装置を備えたものが知られている。特許文献1には、画像形成装置と組み合せることによって印刷から封緘までの工程を一括して行うことができる封入装置が開示されている。この封入装置は、画像形成装置から排出された印刷済みの用紙を1枚ないし複数枚の単位で封筒に入れ、用紙が入れられた封筒を封緘手段により封緘する。
【0003】
また、特許文献2には、個人情報を印字した帳票をその印字内容が第三者に知られないように隠蔽した状態で送付するための封筒一体型帳票が開示されている。この封筒一体型帳票は、おもて表紙となる第1帳票と、個人情報が印字される1又は2以上の第2帳票と、裏表紙となる第3帳票とを互いに接着させて、封筒として利用可能な構造としたものである。この封筒一体型帳票は、第2帳票の個人情報印字欄に対向する第1帳票の裏面と第3帳票の表面に地紋画像を設け、第三者が第2帳票に印字された個人情報を透かして読み取ることを防止している。なお、特許文献2には、このような封筒一体型帳票の作成作業を一連の機械的動作で行う旨が記載されているが、その具体的構成について全く開示されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
第三者の目に触れないように封筒外部から隠蔽すべき個人情報のような被隠蔽情報を印字した用紙を封筒へ入れる収納作業を行う際、人間の手作業が介在していると、個人情報が人目に触れる可能性が高くなる。よって、個人情報の漏洩を防止する観点から、上記特許文献1に記載のシステムのように、収納作業を機械化し、人間の手作業が介在しないようにしたシステムが好適である。しかしながら、上記特許文献1に記載のシステムには、個人情報の漏洩を防止する手段が設けられていないので、このシステムで個人情報が印刷されている用紙を封筒に収納した場合、封筒内の個人情報が封筒外部から透かし見られてしまうおそれがある。
【0005】
一方、上記特許文献2には、具体的構成は開示されていないものの、透かし読み防止用の地紋画像が形成された第1帳票及び第3帳票を個人情報が印字された第2帳票の表裏に重ねて封筒一体型帳票を作成するという作業を一連の機械的動作で行う旨が記載されている。これを上記特許文献1に記載のシステムに利用し、例えば、個人情報が印字された用紙の表裏に、透かし読み防止用の地紋画像が形成された別の用紙を重ねて、これらの用紙を用紙収容材へ収納する構成とすることが考えられる。
【0006】
ところが、このシステムが、個人情報を印字した用紙を封筒へ収納するための専用システムとして構成されると、個人情報を印字した用紙に対してはそのシステムを適切に利用できても、個人情報を印字していない用紙に対しては適切に利用できない場合がある。例えば、専用システムの場合、封筒に収納される用紙には個人情報が印字されていることが前提となっているので、透かし読み防止用の地紋画像が形成された別の用紙を用紙の表裏に重ね合わせるなどの個人情報隠蔽処理が、個人情報の有無に関係なく、全用紙に対して実施される。そのため、このような専用システムを利用して個人情報を印字していない用紙を封筒へ収納しようとすると、個人情報隠蔽処理が不要な用紙(個人情報を印字していない用紙)に対しても個人情報隠蔽処理が実施されてしまう。その結果、不要な個人情報隠蔽処理を行う分だけ、印刷コストが無駄にかかってしまう。
【0007】
一方、このような専用システムを個人情報が印字されていない用紙には利用しないという運用も可能であるが、この場合、個人情報が印字されていない用紙を封筒に収納する収納作業については別のシステムを用意しなければならない。よって、当該別のシステムを用意する分、コストが増大する。
【0008】
したがって、個人情報が印字された用紙には個人情報隠蔽処理を施し、個人情報が印字されていない用紙には個人情報隠蔽処理を施さずに、いずれの用紙も封筒へ収納できるシステムが望まれる。
【0009】
特に、近年、封筒の宛先ごとに個別の印刷内容を印刷するバリアブル印刷と呼ばれるオンデマンド印刷が知られている。このようなバリアブル印刷では、宛先ごとに印刷内容が異なるため、宛先によってその印刷内容に個人情報が含まれる場合と含まれない場合とが混在することがある。このようなバリアブル印刷を行った用紙を封筒へ収納するシステムには、個人情報が印字された用紙には個人情報隠蔽処理を施し、個人情報が印字されていない用紙には個人情報隠蔽処理を施さずに、それらの用紙を封筒へ収納するシステムが特に望まれる。
【0010】
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、個人情報等の被隠蔽情報が印字された用紙には情報隠蔽処理を実施するが、被隠蔽情報が印字されていない用紙には情報隠蔽処理を実施せずに、それらの用紙を封筒等の用紙収納材へ収納することが可能な新たな画像形成システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明は、画像情報を受け付ける画像情報受付手段と、上記画像情報受付手段で受け付けた画像情報に基づいた画像を用紙上に形成する画像形成手段と、上記画像形成手段により画像が形成された用紙を用紙収納材へ収納する収納手段と、用紙収納材に収納された用紙上の画像に含まれる被隠蔽情報を用紙収納材の外部から入手困難となるように隠蔽する情報隠蔽処理を実施する情報隠蔽処理手段と、上記情報隠蔽処理手段に上記情報隠蔽処理を選択的に実施させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明においては、用紙収納材へ収納される用紙上の画像に被隠蔽情報が含まれている場合には情報隠蔽処理を実施し、被隠蔽情報が含まれていない場合には情報隠蔽処理を実施しないことが可能となる。このように、情報隠蔽処理が不要な用紙(被隠蔽情報が印字されていない用紙)には情報隠蔽処理を実施しないことが可能となる結果、被隠蔽情報の有無に関係無く全用紙について情報隠蔽処理が実施されるシステムと比較して、印刷コストを軽減できる。また、被隠蔽情報が印字された用紙に対するシステムと被隠蔽情報が印字されていない用紙に対するシステムとを個別に用意しなくても、それらの用紙を一のシステムで用紙収納材へ収納することもできる。
【発明の効果】
【0013】
以上、本発明によれば、個人情報等の被隠蔽情報が印字された用紙には情報隠蔽処理を実施するが、被隠蔽情報が印字されていない用紙には情報隠蔽処理を実施せずに、それらの用紙を封筒等の用紙収納材へ収納することが可能な新たな画像形成システムを提供できるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成システムの構成を示す概略構成図である。
【図2】画像形成装置の主な制御系の機能ブロック図である。
【図3】同画像形成システムの給紙装置の内部の構成例を示す拡大構成図である。
【図4】同給紙装置の駆動制御系の一例を示すブロック図である。
【図5】同給紙装置にセットされる封筒の表面及び裏面を示す説明図である。
【図6】同給紙装置のトレイの横断面図である。
【図7】本実施形態の画像形成システムの封入封緘装置の内部構成の一例を示す構成図である。
【図8】同封入封緘装置における封筒チャック部の構成を示す説明図である。
【図9】同封筒チャック部において封筒が開口部を開封マイラーの下端よりも下側にして保持された状態を示す説明図である。
【図10】同封筒チャック部において封筒内に開封マイラーの下端が入り込んだ状態を示す説明図である。
【図11】同封筒チャック部において封筒内に開封マイラーの下端が入り込んだ状態を示す斜視図である。
【図12】(a)は、封入封緘装置の糊塗布ユニットの概略構成を示す説明図。(b)は、同糊塗布ユニットにおいてメルトタンクが上昇した様子を示す説明図である。
【図13】本実施形態の画像形成システムの用紙後処理装置の内部構成の一例を示す構成図である。
【図14】(a)および(b)はそれぞれ、中綴じ処理が行われた用紙束の冊子の折り目に対して増し折りする機構および動作の説明図である。
【図15】(a)及び(b)は、入力された画像情報に係る画像中に被隠蔽情報が含まれていない場合の封入例について説明する図である。
【図16】(a)乃至(c)は、入力された画像情報に係る画像中に被隠蔽情報が含まれている場合の封入例について説明する図である。
【図17】画像形成装置のスキャナ部で原稿画像を読み取った場合の情報隠蔽処理の流れを説明するためのブロック図である。
【図18】コンピュータからテキストデータを含む画像情報を受け取る場合の情報隠蔽処理の流れを説明するためのブロック図である。
【図19】コンピュータから画像情報を受け取る場合の情報隠蔽処理の流れを説明する他の例のブロック図である。
【図20】画像情報に係る画像中の文字部分と被隠蔽情報キーワードデータとを照合して情報隠蔽処理を実施するか否かを判断する場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】コンピュータから画像情報を受け取る際に隠蔽要否情報も受け取る場合の情報隠蔽処理の流れを説明するためのブロック図である。
【図22】コンピュータから入力される隠蔽要否情報に応じて情報隠蔽処理を実施するか否かを判断する場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【図23】一の封筒に封入される用紙に被隠蔽情報を含んだ画像が印刷される場合に、隠蔽用紙を追加することで当該被隠蔽情報が封筒外部から透かし見ることができないように情報隠蔽処理を施す場合の印刷手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成システムの構成を示す概略構成図である。
本実施形態では、用紙収納材である封筒内に用紙を封入する後処理手段としての封入装置を具備した封入機付き複合機と、判別情報として被隠蔽情報キーワードデータを記憶するデータ記憶装置DBと、コンピュータPCとが通信ネットワークを介して接続された画像形成システムを例にとって説明する。
【0016】
本実施形態の画像形成システムは、図1に示すように、電子写真方式の画像形成手段である画像形成装置1を備える。画像形成装置1の上部には、画像形成ジョブ(以下、「印刷ジョブ」又は「ジョブ」という。)の内容を表示する表示部およびユーザーが印刷ジョブの操作を行う操作部として機能する操作パネル(OP)1Aおよび原稿自動給紙装置:ADF(Auto Document Feeder)2が装着されている。また、画像形成装置1は複数段の給紙装置1Bを備えている。給紙装置1Bは、用紙を供給する用紙供給手段および用紙が入れられる封筒を供給する封筒供給手段として機能する。
【0017】
画像形成装置1の側方には、用紙後処理装置3が連結されている。用紙後処理装置3では、画像形成装置1から排出された用紙にユーザーが任意に選択した後処理が施される。用紙後処理装置3の画像形成装置1とは反対側の側方には封入封緘装置4が連結されている。封入封緘装置4は収納手段および封緘手段として機能し、用紙後処理装置3で後処理を施された用紙または用紙群を封筒に入れて封緘する。
【0018】
封筒およびその封筒に封入される封入物としての用紙は、画像形成装置1の複数段の給紙装置1Bのいずれかにそれぞれセットされており、画像形成装置1から封入封緘装置4へそれぞれ搬送される。
【0019】
また、封入封緘装置4の用紙後処理装置3とは反対側の側方には、封筒検品装置5が連結されている。封筒検品装置5は、封入封緘された封筒のフラップについて検品を行い、正常と判断された場合は封筒を排出トレイ6へ排出し、異常と判断された場合には封筒を排出トレイ7へ排出する。
【0020】
コンピュータPCは、通信ネットワークを経由して、画像形成装置1に印刷ジョブを入力することができる。データ記憶装置DBは、被隠蔽情報のキーワードデータ(判別情報)を蓄積したデータベースを備えている。本実施形態において、画像形成装置1は、入力された印刷ジョブに係る画像情報に基づいて、画像中に被隠蔽情報が含まれているか否かを、データ記憶装置DB内のキーワードデータを参照して判別する。なお、本実施形態では、このデータ記憶装置DBが画像形成装置1とは別個の構成となっているが、画像形成装置1の内部など、他の場所に設けてもよい。
【0021】
図2は、画像形成装置1の主な制御系の機能ブロック図である。
画像形成装置1は、印刷順序や画像情報を管理し、利用者の指示等を受け付けるコントローラ1Cと、コントローラ1Cからの指示によって用紙上に画像形成し、更にコントローラからの後処理要求を受け付けるメカ制御部1Dとを備えている。メカ制御部1Dは、コントローラ1Cから指示された後処理要求を適切なタイミングで実行する後処理装置3,4,5の制御部に接続されている。また、メカ制御部1Dは、ADF2にも接続され、コントローラ1Cの指示により原稿を画像形成装置1のスキャナ部で読み取ることができる。
【0022】
コンピュータPCからの画像情報は、通信ネットワークを経由して、コントローラ1Cの通信制御部で受け付けられる。一方、原稿の画像をスキャナ部で読み取った場合には、メカ制御部のスキャナ制御部からコントローラ1Cに画像情報が入力される。このようにして入力される画像情報は、HDD制御部によりハードディスク記憶装置HDDに記憶してもよい。コントローラ1Cの隠蔽判断部は、コントローラ1Cに入力された画像情報に基づき、その画像情報に係る画像について情報隠蔽処理を実施するか否か判断する。このとき、原稿画像をスキャナ部で読み取った場合には、読み取った画像情報について文字認識部によりテキストデータを抽出し、抽出したテキストデータに基づき、その画像情報に係る画像について情報隠蔽処理を実施するか否か判断する。
【0023】
図3は、給紙装置1Bの内部の構成例を示す拡大構成図であり、図4は、給紙装置1Bの駆動制御系の一例を示すブロック図である。また、図5は、給紙装置1Bにセットされる封筒Pfの表面及び裏面を示す説明図であり、図6は、給紙装置1Bのトレイ124の横断面図である。なお、図3〜図6では封筒Pfをセットした給紙装置1Bについて例示しているが、用紙がセットされた他の段の給紙装置についても同様に構成することができる。
【0024】
図3及び図4において、給紙装置1Bは、駆動系として、トレイ124の可動テーブル103を駆動する底板上昇モータ205と、ピックアップローラ107を駆動するピックアップモータ201と、給紙モータ202と、中間搬送モータ203とを備えている。給紙モータ202は、給紙ベルト109、リバースローラ110及びプルアウトローラ112を駆動する。中間搬送モータ203は、第1中間ローラ114及び第2中間ローラ115を駆動する。
【0025】
また、給紙装置1Bは、検知手段として、封筒Pfのサイズを検知するサイズ検知センサ130と、封筒Pfのセット検知用の封筒セットセンサ105と、可動テーブル103の上限検知用のテーブル上昇検知センサ108と、スキュー補正用の突き当てセンサ111と、封筒の識別情報(例えばバーコード)を読み取るCIS(Contact Image Sensor)読み取り用のレジストセンサ113とを備えている。
【0026】
図4に示すように、給紙装置1Bの駆動制御系の構成は、給紙制御部200を中心に構成されている。給紙制御部200には、サイズ検知センサ130、封筒セットセンサ105、突き当てセンサ111、テーブル上昇検知センサ108、底板ホームポジションセンサ106、レジストセンサ113、ピックアップモータ201、給紙モータ202、中間搬送モータ203及び底板上昇モータ205が接続されている。
【0027】
給紙制御部200および画像形成装置本体側の制御手段としての制御装置120はそれぞれ、例えばCPU、ROM、RAM等で構成することができる。CPUは、ROMに格納されたプログラムコードをRAMに展開し、当該RAMをワークエリア及びデータバッファとして使用しながらプログラムコードで定義された制御を実行する。これらのCPU、ROM及びRAMや、各種センサ、各種モータ等をハードウェア資源としてプログラムを実行することにより各部の制御が行われる。また、給紙制御部200は、画像形成装置1の本体側の制御装置120との間で所定の通信インターフェース(I/F)207を介して相互に通信可能であり、給紙制御部200及び制御装置120の協働した制御が可能となっている。
【0028】
封筒Pfは、トレイ124の可動テーブル103および底板125上にセットされる。より詳しくは、封筒Pfは、図5に示すように封筒Pfの表面Pfaを上向きにし、封筒PfのフラップPfcが給紙方向Pfdとは逆側に位置する状態にしてセットされる。また、封筒Pfの搬送方向と直交する幅方向は、図示しないサイドガイドによって位置決めされる。封筒のセットはセットフィラー102及び封筒セットセンサ105により検知され、給紙制御部200を介して制御装置120に送信される。
【0029】
また、図6に示すように、トレイ124の底板125上に積載された封筒Pfは、ガイドロッド126に沿って矢示A方向にスライド可能な一対のサイドガイド127,128によって挾むことにより、底板125の中央位置にセットされる。その底板125の下側には、サイドガイド128の位置を検知することにより底板125上の用紙サイズを検知するサイズ検知センサ130(例えば可変抵抗型位置センサ)が配設されている。制御装置120又は給紙制御部200は、サイズ検知センサ130によって検知された値を例えば内部メモリに予め記憶されているサイズデータと比較することにより、底板125上にセットされている封筒Pfのサイズを認識することができる。
【0030】
可動テーブル103は、底板上昇モータ205により、底板125側の端部(図4中の左端部)を支点にしてa、b方向に上下動可能(揺動可能)に構成されている。制御装置120又は給紙制御部200は、封筒Pfがセットされたことをセットフィラー102及びセットセンサ105により検知すると、底板上昇モータ205を正転させて封筒Pfの束の最上面がピックアップローラ107と接触するように可動テーブル103を上昇させる。ピックアップローラ107は、ピックアップモータ201により、カム機構によって図4中に示すc、d方向に動作するとともに、可動テーブル103の封筒排出側が上昇し、可動テーブル103上の封筒Pfの上面により押されてc方向に上がる。テーブル上昇検知センサ108は、このピックアップローラ107の上限位置を検知し、これにより可動テーブル103の上昇上限位置を検知可能となっている。オペレータがOP104のプリントキーを押下すると、制御装置120からI/F207を介して給紙制御部200に封筒給紙信号が送信され、ピックアップローラ107は給紙モータ202の正転により回転駆動され、底板125上の封筒Pfがピックアップされる。回転方向は、最上位の封筒Pfを給紙口に搬送する方向である。
【0031】
給紙ベルト109は給紙モータ202の正転により給紙方向に駆動され、リバースローラ110は給紙モータ202の正転により給紙と逆方向に回転駆動され、最上位の封筒とその下の封筒を分離して、最上位の封筒のみが給紙される。さらに詳しく説明すると、リバースローラ110は給紙ベルト109と所定圧で接し、給紙ベルト109との直接接しているとき、又は封筒1枚を介して接しているときには、給紙ベルト109の回転に応じて反時計方向に連れ回りする。一方、2枚以上の封筒Pfが給紙ベルト109とリバースローラ110の間に侵入したときは、連れ回り力がトルクリミッターのトルクよりも低くなるように設定されているので、リバースローラ110は本来の駆動方向である時計方向に回転し、余分な封筒を押し戻す働きをし、重送が防止される。
【0032】
給紙ベルト109とリバースローラ110との作用により1枚に分離された封筒Pfは給紙ベルト109によって更に送られ、突き当てセンサ111によって先端が検知され、更に進んで停止しているプルアウトローラ112に突き当たる。その後、突き当てセンサ111の検知位置から予め設定した所定の距離だけ送られ、結果的には、プルアウトローラ112に所定量の撓みを持って押し当てられた状態で給紙モータ202を停止させ、給紙ベルト109の駆動を停止させる。このとき、ピックアップモータ201を回転させることでピックアップローラ107を封筒上面から退避させる。これにより、封筒Pfが給紙ベルト109の搬送力のみで送られ、封筒先端は、プルアウトローラ112の上下ローラ対のニップに進入し、封筒Pfの先端の整合(スキュー補正)が行われる。
【0033】
プルアウトローラ112は、上記スキュー補正機能を有するとともに、分離後にスキュー補正された封筒Pfを第1中間ローラ114まで搬送するためのローラで、給紙モータ202の逆転により駆動される。また、このとき(給紙モータ202逆転時)、プルアウトローラ112と中間ローラ114は駆動されるが、ピックアップローラ107と給紙ベルト109はいずれも駆動されていない。
【0034】
図7は、封入封緘装置4の内部構成の一例を示す構成図である。
<封筒の処理・搬送>
図7の封入封緘装置4において、封筒は次のように搬送される。
給紙装置1Bにセットされた封筒は画像形成装置1内に給紙され、宛名等を画像形成された後に用紙後処理装置3を経由して封入封緘装置4へ搬送される。封筒はまず入口搬送路9に搬入されてくる。入口センサ8Aにて封筒が検知された後、各搬送ローラが駆動して封筒の搬送が開始される。分岐爪11は上搬送路12に導く位置へ移動しており、封筒は上搬送路12へ搬送されていく。更に分岐爪13は封筒搬送路14に導く位置へ移動しており、封筒は封筒搬送路14へ搬送されていく。チャックコロ23,36にて封筒のフラップを噛んだ状態に保持し、用紙が封入されてくるのを待つ。このとき、揺動コロ対25は矢印の方向へ退避しており、封筒とは接しない位置にいる。
【0035】
<用紙の処理・搬送>
また、図7の封入封緘装置4において、封筒に封入される用紙は次のように処理されて搬送される。
ADF2にて原稿が読み取られた後、対応する用紙が給紙装置1Bから画像形成装置1内に給紙され、画像形成された後に用紙後処理装置3を経由して封入封緘装置4へ搬送される。封入物が、端綴じ処理が施されていない1又は2以上の用紙または端綴じ処理が施された用紙束の場合、入口搬送路9に搬入されてくる。入口センサ8Aにて用紙が検知された後、各搬送ローラが駆動して用紙の搬送が開始される。用紙が用紙後処理装置3で中綴じ処理を施された冊子の場合は、入口搬送路10に搬入されてくる。この場合、入口センサ8Bにて用紙が検知された後、各搬送ローラが駆動して用紙の搬送が開始され、分岐爪11は上搬送路12に導く位置へ移動しており、用紙は上搬送路12へ搬送され、その後は1又は2以上の用紙または端綴じ処理が施された用紙束の場合と同じ搬送路を辿る。
【0036】
用紙が上搬送路12に搬送された後、更に分岐爪13は用紙搬送路15に導く位置へ移動しており、用紙は用紙搬送路15へ搬送されていく。用紙は用紙排紙センサ16を通過し、中間トレイ18へ排出される。中間トレイ18に排出された後、戻しコロ17は中間トレイ18に接する位置へ移動し、用紙を後端ストッパ21の方向へ搬送する。一の封筒に封入する1組の用紙群が揃うまで、以上の同じ動作を繰り返す。なお、一の封筒に封入するすべての用紙が中間トレイ18に排出された後に、サイドジョガー部20にて用紙幅方向端部位置の修正処理を行う。
【0037】
<封入処理>
また、図7の封入封緘装置4において、用紙の封筒への封入は次のように行われる。
一の封筒に封入するすべての用紙がすべて中間トレイ18上に積載された後、後端ストッパ21は矢印の方向へ退避する。退避後、先端ストッパ19は矢印の方向へ移動を開始し、1組の用紙群はパックユニット22内へ搬送される。パックユニット22への搬送が完了した後、パックユニット22は矢印の方向へ移動し、1組の用紙群はパックユニット22内の搬送ローラにて搬送され、チャックコロ23,36に保持されている封筒内へ収納される。収納完了後、揺動コロ対25は矢印と逆方向に移動し、封筒を搬送路26へ搬送を開始する。
【0038】
<封緘処理>
また、図7の封入封緘装置4において、用紙が入れられた封筒の封緘は次のように行われる。
用紙が収納された封筒は搬送路26を経由し、封筒方向転換ポケット29内に挿入され、その封筒方向転換ポケット29の下端に設けられたセンサ30により封筒の挿入が検知される。封筒が封筒方向転換ポケット29に挿入された後、封筒のフラップに糊塗布ローラ27が接触し、フラップに糊付けする。封緘する場合は、あらかじめ糊塗布ローラ27を過熱し、粘着性を有する封緘剤としての糊による接着が可能な状態にしておく必要がある。糊塗布ローラ27によりフラップが糊付けされると、封筒方向転換ポケット29内に一旦収納された封筒は、フラップが未だ開いている状態で、フラップから駆動排出ローラ31及び従動排出ローラ32の回転により、これらのローラ31,32間に噛み込まれ、フラップが封筒に重ねられてローラ31,32間の押圧力により両者が接着固定される。そして、この封緘された封筒はローラ32,33間を通り、排出搬送路34を搬送され、封入封緘装置4の下流機に搬送される。
【0039】
図8は、封入封緘装置4における封筒チャック部38の構成を示す説明図である。
封筒チャック部38は、図8に示すように、上下方向に互いに圧接して回転可能な一対のチャックコロ23,36(ローラであってもよい)を備える。また、封筒チャック部38は、チャックコロ23,36のニップ部に封筒Pfを案内する封筒ガイド35,39と、そのニップ部の搬送上流側に配設された封筒検知用センサ37とが設けられ、その下側のチャックコロ23の一部に弾性変形可能なシート状の開封部材となる開封マイラー24の一部が当接されている。
【0040】
開封マイラー24は、チャックコロ23,36によって保持される封筒Pfの開口部内に一部を挿入させることによって封筒を開封し得る位置に配設されている。チャックコロ23,36は、略垂直方向に配置されて互いに圧接している。また、封筒ガイド35,39は、封筒Pfを封筒搬送路14から用紙が移送される位置へ案内してチャックコロ23と36のニップ部へ導くと共に、そのチャックコロ23,36に達した封筒Pfをさらに下方へ導き、その際に封筒Pfを下側のチャックコロ23に略沿わせて案内する。
【0041】
開封マイラー24は、例えば薄いフィルム状の樹脂材で形成され、それがチャックコロ23に近接して配設され、その上端側が固定されている。開封マイラー24は、通常は下端部より少し上側の部分が下側のチャックコロ23に材料自身の持つ弾性力によって所定の加圧力で当接しているが、用紙Pを封筒Pf内へ案内する際には、後述の図10に示すように下端24a側が封筒の開口部Pon内に挿入され、パックユニット22によって移送される用紙Pがその開口部Pon内に導かれる。封筒チャック部38は、封筒Pfが下方へ向けて搬送されてくると、それを封筒ガイド35,39によってチャックコロ23,36間に案内する。次に、その封筒Pfは、それぞれ回転するチャックコロ23,36の搬送力によってチャックコロ23と開封マイラー24の間へ送られる。
【0042】
図9は、封入封緘装置4の封筒チャック部38において封筒Pfが開口部Ponを開封マイラー24の下端よりも下側にして保持された状態を示す説明図である。また、図10は、封入封緘装置4の封筒チャック部38において封筒Pf内に開封マイラー24の下端が入り込んだ状態を示す説明図である。また、図11は、封入封緘装置4の封筒チャック部38において封筒Pf内に開封マイラー24の下端が入り込んだ状態を示す斜視図である。
【0043】
封筒Pfのフラップ(封筒代)Pfcの部分が図9に示すようにチャックコロ23,36によって互いに挾持される位置になったときに、封筒検知用センサ37がフラップPfcの端部の通過を検知すると、チャックコロ23,36は回転を停止するため、封筒Pfが停止する。このとき、封筒Pfの開口部Ponは図9に示すように開封マイラー24の下端24aよりも下側に位置する。
【0044】
次に、チャックコロ23,36が図9の矢示E方向にそれぞれ逆回転を始め、封筒Pfがスイッチバックして搬送路26を昇るようになる。その際、開封マイラー24は自己の弾性力によって下端側が封筒のフラップPfcの部分に接しているので、開封マイラーの下端24aが図10に示すように封筒Pfの開口部Pon内に入り込む。この状態で、チャックコロ23,36の逆回転が停止して封筒Pfの上昇が止まる。したがって、封筒Pfは、図11に示すように開封マイラー24の下端24aが封筒Pfの開口部Pon内に挿入された開封状態にセットされる。
【0045】
図12(a)は、封入封緘装置4の糊塗布ユニット60の概略構成を示す説明図である。また、図12(b)は、同糊塗布ユニット60においてメルトタンク61が上昇した様子を示す説明図である。メルトタンク61には、高温溶融した封緘剤としてのホットメルト糊28が収容され、このメルトタンク61内のホットメルト糊28を塗布部材としての回転ローラ(糊塗布ローラ)27の表面にまとわせて糊膜を形成する。この糊塗布ローラ27の糊膜を封筒PfのフラップPfcに接触させて糊塗布を行う。ホットメルト糊28を加熱する加熱手段としてのヒータおよびホットメルト糊28の温度を測定する温度測定手段としての温度計は糊塗布ローラ27の軸71の内部に設置され、ホットメルト糊28は一定の温度を保つことが可能となっている。糊塗布ローラ27を図12(a)に示す方向に回転させると、ホットメルト糊28は板状の掻き取り部材である板金72でかき取られ、必要な分だけ糊塗布ローラ27にホットメルト糊28が塗布される。糊塗布ユニット60内のメルトタンク61は、筐体62のバネ63に支持されている。駆動手段としてのソレノイド(SOL)64を動作させて図示矢印の方向に可動軸を引くと、支持点65を中心に板材66が回動し、メルトタンク61が上昇する構成となっている(図12(b)参照)。また、メルトタンク61上昇する際にボス67が切り欠き部68を摺動し、ボス69が筐体62と筐体62との間で上下動する。
【0046】
図13は、用紙後処理装置3の内部構成の一例を示す構成図である。なお、以下の図13を用いた説明では、用紙Pに中綴じ処理を行う中綴じ処理動作について重点的に説明する。
搬送路Aから分岐爪135および分岐爪136で振り分けられた用紙は、搬送路Bに導かれ、搬送ローラ137、搬送ローラ138、搬送ローラ139、排紙ローラ140により、処理トレイTに排出される。処理トレイTでは、排紙ローラ140により順次排出される用紙を整合し、ステープル(中綴じ)する直前までは、同様の動作をする。用紙束が処理トレイTで仮整合された後、用紙束の先端部は放出ローラ143と分岐ガイド板141の端部に取り付けられた加圧コロ141aとにより挟持され、分岐ガイド板141と可動ガイド142とが回動することで処理トレイCへ導かれる経路を通過するべく、再度、放出爪145と放出ローラ143とにより下流へ搬送される。この放出ローラ143は放出ベルト144の駆動軸に設けられており、放出ベルト144と同期して駆動される。
【0047】
その後、用紙束は、その後端が放出ローラ143を通過するまで放出爪145によって運ばれ、さらに束搬送ローラ上146と束搬送ローラ下147とによって搬送される。そのとき、各用紙束の搬送方向のサイズに応じて可動後端フェンス148の停止位置が異なって待機している。待機している可動後端フェンス148に用紙束P’の先端が当接してスタックされたとき、束搬送ローラ下147の圧が解除され、後端叩き爪149により用紙束の後端を叩いて搬送方向の最終的な揃えを行う。すなわち、中綴じジョガーフェンス150、151によって用紙束P’の幅方向が揃えられ、可動後端フェンス148と後端叩き爪149とにより用紙束P’の搬送方向が揃えられる整合動作が行われる。そして、用紙束P’の中央が中綴じステープラSにより綴じ処理される。ここで、可動後端フェンス148は可動後端フェンスHP(ホームポジション)センサ152からのパルス制御により位置決めされ、後端叩き爪151は後端叩き爪HP(ホームポジション)センサ153からのパルス制御により位置決めされている。中綴じされた用紙束P’は束搬送ローラ下147の加圧が解除されたまま、可動後端フェンス148の移動に伴って上方に運ばれ、その後、綴じられた針部近傍は略直角方向に折りプレート154により押され、その対向する折りローラ155のニップへと導かれる。予め回転していた折りローラ155は、その用紙束P’を加圧搬送することで用紙束P’の中央に折りを施し、そのまま下流側の後続機に搬送する。
【0048】
図14(a)および(b)はそれぞれ、図13の符号Mで示した部分を拡大した図であり、中綴じ処理が行われた用紙束P’の冊子の折り目に対して増し折りする機構および動作の説明図である。
折り目に対して折り増し処理を行う加圧ローラ156は、第1の折りローラ155の回転によって搬送路157を搬送されている中央折り処理後の用紙束(シート束)P’’の搬送方向下流側の近接した位置に設けられている。また、加圧ローラ156は、ローラ移動機構158により、用紙束搬送方向(シート搬送方向)に対して直交する方向(図の紙面に垂直な方向)に移動可能に設けられている。図14(a)に示すように、用紙束P’’は、第1の折りローラ155によって折られた後、そのまま矢印方向に搬送され、用紙束先端がセンサ159を通過してから一定パルス分だけ搬送され、図14(a)に示す位置で停止する。このとき、用紙束P’’の搬送方向先端部である折り目部Pcの停止位置は、ローラ移動機構158によって移動される加圧ローラ156の移動軌跡上にある。この図14(a)に示す位置で加圧ローラ156が用紙束搬送方向(シート搬送方向)に対して直交する方向(図の紙面に垂直な方向)に移動することにより、用紙束P’’の折り目部Pcが増し折り(加圧)され、折り目が強化される。折り目が強化された増し折り処理が終了した後、用紙束P’’は搬送ローラ160によって図14(b)の矢印方向に搬送され、下流側の後続機に向けて搬送される。一方、下流側の後続機での後処理が不要な場合は、増し折り処理後の用紙束P’’は排紙方向に搬送される。
【0049】
次に、本発明の特徴部分である情報隠蔽処理について説明する。
図15(a)及び(b)は、入力された画像情報に係る画像中に被隠蔽情報が含まれていない場合の封入例について説明する図である。
画像中に被隠蔽情報が含まれていない用紙A−1を1枚だけ封筒Pfに収納する場合には、図15(a)に示すように、その用紙A−1が1枚だけ封筒Pfに収納される。画像中に被隠蔽情報が含まれていない複数枚の用紙B−1,B−2,B−3を封筒Pfに収納する場合には、図15(b)に示すように、その複数枚の用紙B−1,B−2,B−3だけを封筒Pfに収納される。
【0050】
図16(a)乃至(c)は、入力された画像情報に係る画像中に被隠蔽情報が含まれている場合の封入例について説明する図である。
本実施形態においては、封筒Pfに収納された用紙上の画像に含まれる被隠蔽情報を封筒外部から入手困難となるように隠蔽する情報隠蔽処理として、被隠蔽情報を含む画像が形成された用紙面と封筒内壁との間に、所定の透かし防止処理が施された隠蔽用紙を介在させる処理を行う。なお、本実施形態の隠蔽用紙は、通常の用紙上に画像形成装置1によって透かし防止機能を有する所定の隠蔽画像(地紋画像)を形成したものであるが、隠蔽用紙は通常の用紙とは別個に用意した厚紙等であってもよい。
【0051】
画像中に被隠蔽情報が含まれている1枚の用紙C−2を封筒Pfに収納する場合には、例えば、図16(a)に示すように、その用紙C−2だけでなく、その用紙C−2の画像面(被隠蔽情報が含まれる画像が形成されている面)側に隠蔽用紙C−1を重ねて、封筒Pfに収納する。また、複数枚の用紙D−2,D−3を封筒Pfに収納する場合、その少なくとも一方の画像中に被隠蔽情報が含まれているときは、例えば、図16(b)に示すように、これらの用紙D−2,D−3だけでなく、これらの用紙D−2,D−3の画像面(被隠蔽情報が含まれる画像が形成されている面)側の最上面に隠蔽用紙D−1を重ねて、封筒Pfに収納する。あるいは、複数枚の用紙E−1,E−3,E−4を封筒Pfに収納する場合、そのうちの用紙E−3だけが被隠蔽情報を含んでいるときは、例えば、図16(c)に示すように、その用紙E−3の直前に隠蔽用紙E−2を重ねて、封筒Pfに収納してもよい。
【0052】
図17は、画像形成装置1のスキャナ部で原稿画像を読み取った場合の情報隠蔽処理の流れを説明するためのブロック図である。なお、図中実線矢印は情報の流れを示しており、図中破線矢印は隠蔽判断を行う際に、どのような情報が画像情報に含まれていたら情報隠蔽処理を必要とするかを知るために参照する先を示している。
【0053】
画像形成装置1のスキャナ部で原稿画像を読み取ると、読み取った画像情報は、メカ制御部1Dのスキャナ制御部を経由して、HDDに蓄積されると同時に、コントローラ1Cの文字認識部に送られる。文字認識部は、読み取った画像情報の文字部分を判別してテキストデータを抽出し、抽出したテキストデータを隠蔽判断部へ送る。隠蔽判断部では、入力されたテキストデータをデータ記憶装置DB内の被隠蔽情報キーワードデータと照合し、情報隠蔽処理を実施するか否かの判断を行う。そして、情報隠蔽処理を実施すると判断された場合には、メカ制御部1Dのプロッタ制御部に対し、読み取った画像情報の印刷指示及び封筒封入指示を行うとともに、隠蔽画像の印刷指示を行ってその隠蔽画像が印刷された隠蔽用紙の封筒封入指示も行う。なお、HDDに蓄積された画像情報は文字認識部を経由して再利用できる。
【0054】
図18は、コンピュータPCからテキストデータを含む画像情報を受け取る場合の情報隠蔽処理の流れを説明するためのブロック図である。なお、図中実線矢印は情報の流れを示しており、図中破線矢印は隠蔽判断を行う際に、どのような情報が画像情報に含まれていたら情報隠蔽処理を必要とするかを知るために参照する先を示している。
【0055】
コンピュータPCからの画像情報がコントローラ1Cの通信制御部に入力されると、入力された画像情報は、HDDに蓄積される。一方、その画像情報に含まれるテキストデータは隠蔽判断部へ送られる。隠蔽判断部では、入力されたテキストデータをデータ記憶装置DB内の被隠蔽情報キーワードデータと照合し、情報隠蔽処理を実施するか否かの判断を行う。そして、情報隠蔽処理を実施すると判断された場合には、メカ制御部1Dのプロッタ制御部に対し、入力された画像情報の印刷指示及び封筒封入指示を行うとともに、隠蔽画像の印刷指示を行ってその隠蔽画像が印刷された隠蔽用紙の封筒封入指示も行う。なお、HDDに蓄積された画像情報は文字認識部を経由して再利用できる。
【0056】
図19は、コンピュータPCから画像情報を受け取る場合の情報隠蔽処理の流れを説明するためのブロック図である。なお、図中実線矢印は情報の流れを示しており、図中破線矢印は隠蔽判断を行う際に、どのような情報が画像情報に含まれていたら情報隠蔽処理を必要とするかを知るために参照する先を示している。
【0057】
コンピュータPCからの画像情報がコントローラ1Cの通信制御部に入力されると、入力された画像情報は、HDDに蓄積される。また、この例では、画像情報に係る画像中の文字部分はテキストデータではなく画像データであるため、入力された画像情報をコントローラ1Cの文字認識部に送り、入力された画像情報からテキストデータを抽出する。抽出したテキストデータは隠蔽判断部へ送られ、隠蔽判断部において、そのテキストデータをデータ記憶装置DB内の被隠蔽情報キーワードデータと照合し、情報隠蔽処理を実施するか否かの判断を行う。そして、情報隠蔽処理を実施すると判断された場合には、メカ制御部1Dのプロッタ制御部に対し、入力された画像情報の印刷指示及び封筒封入指示を行うとともに、隠蔽画像の印刷指示を行ってその隠蔽画像が印刷された隠蔽用紙の封筒封入指示も行う。なお、HDDに蓄積された画像情報は文字認識部を経由して再利用できる。
【0058】
図20は、画像情報に係る画像中の文字部分と被隠蔽情報キーワードデータとを照合して情報隠蔽処理を実施するか否かを判断する場合の処理の流れを示すフローチャートである。
図17〜図19に示したように画像情報が入力されると(S1)、その画像情報に係る画像中の文字部分がテキストデータであるか否かを判断する(S2)。テキストデータでない場合には文字認識部において文字認識処理が行われ、文字部分のテキストデータを抽出する(S3)。このようにして得られたテキストデータ(単語部分)とデータ記憶装置DB内の被隠蔽情報キーワードデータとを照合し(S4)、合致する場合には(S5のY)、情報隠蔽処理を実施すると判定する(S6)。一方、合致しない場合には(S5のN)、未調査の画像情報の有無を確認し(S7)、未調査の画像情報がなければ、情報隠蔽処理を実施しないと判定する(S8)。
【0059】
図21は、コンピュータPCから画像情報を受け取る際に隠蔽要否情報も受け取る場合の情報隠蔽処理の流れを説明するためのブロック図である。なお、図中実線矢印は情報の流れを示しており、図中破線矢印は隠蔽判断を行う際に、どのような情報が画像情報に含まれていたら情報隠蔽処理を必要とするかを知るために参照する先を示している。
【0060】
コンピュータPCからの画像情報がコントローラ1Cの通信制御部に入力されると、入力された画像情報は、HDDに蓄積される。隠蔽判断部では、HDD内の隠蔽要否情報を参照し、入力された画像情報について情報隠蔽処理を実施するか否かの判断を行う。そして、情報隠蔽処理を実施すると判断された場合には、メカ制御部1Dのプロッタ制御部に対し、入力された画像情報の印刷指示及び封筒封入指示を行うとともに、隠蔽画像の印刷指示を行ってその隠蔽画像が印刷された隠蔽用紙の封筒封入指示も行う。なお、HDDに蓄積された画像情報は文字認識部を経由して再利用できる。
【0061】
図22は、コンピュータPCから入力される隠蔽要否情報に応じて情報隠蔽処理を実施するか否かを判断する場合の処理の流れを示すフローチャートである。
図21に示したように画像情報が入力されると(S11)、その画像情報に付加された隠蔽要否情報を参照し(S12)。隠蔽要否情報が情報隠蔽処理を指示するものである場合には(S13のY)、情報隠蔽処理を実施すると判定する(S14)。一方、隠蔽要否情報が情報隠蔽処理を指示するものではない場合には(S13のN)、未調査の画像情報の有無を確認し(S15)、未調査の画像情報がなければ、情報隠蔽処理を実施しないと判定する(S16)。
【0062】
図23は、一の封筒に封入される用紙に被隠蔽情報を含んだ画像が印刷される場合に、隠蔽用紙を追加することで当該被隠蔽情報が封筒外部から透かし見ることができないように情報隠蔽処理を施す場合の印刷手順の一例を示すフローチャートである。
一の封筒に封入される用紙の画像情報が入力されると(S21)、いずれかの用紙のおもて面(表面)に形成される画像の中に情報隠蔽処理を実施すると判定された画像があるかどうかを判断する(S22)。いずれかの用紙のおもて面に形成される画像中に情報隠蔽処理を実施すると判定された画像がある場合(S22のY)、最初に、透かし防止機能を有する所定の隠蔽画像(地紋画像)を用紙上に印刷して出力する(S23)。その後、封筒に収納される順序に従って用紙上に入力画像の印刷を行う(S24)。一方、いずれの用紙のおもて面にも情報隠蔽処理を実施すると判定された画像が形成されない場合(S22のN)、隠蔽画像の印刷を行うことなく、封筒に収納される順序に従って用紙上に入力画像の印刷を行う(S24)。
【0063】
その後、いずれかの用紙の裏面に形成される画像の中に情報隠蔽処理を実施すると判定された画像があるかどうかを判断する(S25)。いずれかの用紙の裏面に形成される画像中に情報隠蔽処理を実施すると判定された画像がある場合(S25のY)、最後に、透かし防止機能を有する所定の隠蔽画像(地紋画像)を用紙上に印刷して出力する(S26)。その後、すべての用紙を封筒へ封入する作業を行う(S27)。一方、いずれの用紙の裏面にも情報隠蔽処理を実施すると判定された画像が形成されない場合(S25のN)、最後に隠蔽画像の印刷を行うことなく、すべての用紙を封筒へ封入する作業を行う(S27)。
【0064】
以上の印刷手順により、被隠蔽情報が含まれる画像が印字される用紙面(おもて面若しくは裏面又はその両方)と封筒内壁との間に隠蔽用紙を介在させた状態で、用紙が封筒へ封入される。よって、封筒内に被隠蔽情報が印刷された用紙が収納されていても、隠蔽用紙の介在により封筒外部から当該被隠蔽情報を透かし見ることが困難となる。
【0065】
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
画像情報を受け付ける通信制御部やスキャナ制御部等の画像情報受付手段と、上記画像情報受付手段で受け付けた画像情報に基づいた画像を用紙上に形成する画像形成装置1等の画像形成手段と、上記画像形成手段により画像が形成された用紙を封筒などの用紙収納材へ収納する封入封緘装置4等の収納手段と、用紙収納材に収納された用紙上の画像に含まれる被隠蔽情報を用紙収納材の外部から入手困難となるように隠蔽する情報隠蔽処理を実施する情報隠蔽処理手段と、上記情報隠蔽処理手段に上記情報隠蔽処理を選択的に実施させるコントローラ1Cやメカ制御部1D等の制御手段とを備える。
これによれば、個人情報等の被隠蔽情報が印字された用紙には情報隠蔽処理を実施するが、被隠蔽情報が印字されていない用紙には情報隠蔽処理を実施せずに、それらの用紙を封筒等の用紙収納材へ収納することが可能な新たな画像形成システムが実現される。その結果、例えば、情報隠蔽処理が不要な場合には情報隠蔽処理を実施しないということが可能となり、その情報隠蔽処理のための隠蔽画像の印刷などを不要に行うことを回避して、全体の印刷コストを軽減できるなどの利益を得ることが可能となる。
【0066】
(態様B)
上記態様Aにおいて、上記情報隠蔽処理は、被隠蔽情報を含む画像が形成された用紙面と上記用紙収納材の内壁との間に、所定の透かし防止処理が施された隠蔽用紙を介在させる処理を含む。
これによれば、隠蔽用紙を介在させるという簡単な処理で、被隠蔽情報が印刷されている用紙の画像面側から用紙収納材を通じて当該被隠蔽情報が透かし見られるのを抑制することが可能となる。
【0067】
(態様C)
上記態様A又はBにおいて、上記情報隠蔽処理は、被隠蔽情報を含む画像が形成された用紙面とは反対側の面と上記用紙収納材の内壁との間に、所定の透かし防止処理が施された隠蔽用紙を介在させる処理を含む。
これによれば、隠蔽用紙を介在させるという簡単な処理で、被隠蔽情報が印刷されている用紙の画像面とは反対側から当該用紙及び用紙収納材を通じて当該被隠蔽情報が透かし見られるのを抑制することが可能となる。
【0068】
(態様D)
上記態様B又はCにおいて、上記制御手段は、上記用紙面又は上記反対側の面と上記用紙収納材の内壁との間に所定枚数以上の他の用紙が介在するときは、それらの間に上記隠蔽用紙を介在させる処理を実施しないようにしてもよい。
被隠蔽情報が印刷されている用紙面又はその裏面と用紙収納材の内壁との間に所定枚数以上の他の用紙が介在する場合、当該他の用紙の厚みによって、すでに当該被隠蔽情報が封筒外部から透かし見ることが困難な状態になっている。したがって、隠蔽用紙を介在させる情報隠蔽処理を行う必要性が少ない。よって、このような場合に隠蔽用紙を介在させないことで、更に印刷コストを下げることが可能となる。
【0069】
(態様E)
上記態様B乃至Dのいずれか1つの態様において、上記隠蔽用紙として、透かし防止機能を有する所定の隠蔽画像を上記画像形成手段により形成した用紙を用いる。
これによれば、予め隠蔽用紙を収容しておく場所や、その場所から隠蔽用紙を搬送するための機構などが不要となり、更なる低コスト化を図ることができる。
【0070】
(態様F)
上記態様A乃至Eのいずれか1つの態様において、上記情報隠蔽処理は、被隠蔽情報を含む画像が形成された用紙面とは反対側の面に、透かし防止機能を有する所定の隠蔽画像を上記画像形成手段により形成する処理を含んでもよい。
これによれば、画像が印刷された用紙とは別個に隠蔽画像が形成された隠蔽用紙を用紙収納材へ収納する必要がなくなる。
【0071】
(態様G)
上記態様Fにおいて、上記画像形成手段により画像が形成された用紙を、上記収納手段により上記用紙収納材へ収納する前に、その画像面が内側になるように用紙後処理装置3等の用紙折り込み手段によって折り込むようにしてもよい。
この場合、被隠蔽情報が印刷された画像面側に、隠蔽画像が印刷された用紙裏面が重なる結果、画像が印刷された用紙とは別個に隠蔽画像が形成された隠蔽用紙を用いることなく、被隠蔽情報が印刷された画像面側から用紙収納材を通じて当該被隠蔽情報が透かし見られるのを抑制することが可能となる。
【0072】
(態様H)
上記態様A乃至Gのいずれか1つの態様において、上記情報隠蔽処理は、透かし防止機能を有する所定の隠蔽画像を用紙収納材の内壁又は外壁に上記画像形成手段により形成し、被隠蔽情報を含む画像が形成された用紙を該用紙収納材へ収納する処理を含んでもよい。
これによれば、画像が印刷された用紙とは別個に隠蔽画像が形成された隠蔽用紙を用紙収納材へ収納する必要がなくなる。
【0073】
(態様I)
上記態様A乃至Hのいずれか1つの態様において、上記情報隠蔽処理を行う被隠蔽情報を含んだ画像を特定するための被隠蔽情報キーワードデータ等の隠蔽対象画像情報を上記判別情報として記憶するデータ記憶装置DB等の判別情報記憶手段と、上記判別情報記憶手段に記憶されている被隠蔽情報のキーワードデータ等の隠蔽対象画像情報と上記画像形成手段により用紙上に形成される画像の画像情報(テキストデータ)とを比較し、そのテキストデータが被隠蔽情報キーワードデータに合致するなどの情報隠蔽処理実行条件を充足するときは、被隠蔽情報が含まれていると判別し、その情報隠蔽処理実行条件を充足していないときは被隠蔽情報が含まれていないと判別する隠蔽判断部等の判別手段とを有し、上記制御手段は、上記判別手段により被隠蔽情報が含まれていると判別された場合には該被隠蔽情報に対して上記情報隠蔽処理を実施し、該判別手段により被隠蔽情報が含まれていないと判別された場合には該情報隠蔽処理を実施しないように、上記情報隠蔽処理手段を制御する。
これによれば、実際に印刷される画像の内容に応じて情報隠蔽処理を実施すべきか否かを判別手段により機械的に判別するので、人間の手作業を介在させずに情報隠蔽処理が不要な画像に情報隠蔽処理を実施させない適切な制御を実現できる。
【0074】
(態様J)
上記態様A乃至Hのいずれか1つの態様において、上記画像情報受付手段は、上記画像情報だけでなく該画像情報に対応した隠蔽要否情報も受け付けるものであり、上記画像情報受付手段が受け付けた隠蔽要否情報が情報隠蔽処理を必要とする旨を示すものであるときは、該隠蔽要否情報に対応する画像情報に係る画像には被隠蔽情報が含まれていると判別し、該画像情報受付手段が受け付けた隠蔽要否情報が情報隠蔽処理を不要とする旨を示すものであるときは、該隠蔽要否情報に対応する画像情報に係る画像には被隠蔽情報が含まれていないと判別する隠蔽判断部等の判別手段を設け、上記制御手段は、上記判別手段により被隠蔽情報が含まれていると判別された場合には該被隠蔽情報に対して上記情報隠蔽処理を実施し、該判別手段により被隠蔽情報が含まれていないと判別された場合には該情報隠蔽処理を実施しないように、上記情報隠蔽処理手段を制御する。
これによれば、例えば画像を印刷する利用者の意志に応じて隠蔽要否情報を設定できる場合には、画像を印刷する利用者の意志に応じて情報隠蔽処理が不要な画像に情報隠蔽処理を実施されることがない適切な制御を実現できる。
【符号の説明】
【0075】
1 画像形成装置
1C コントローラ
1D メカ制御部
3 用紙後処理装置
4 封入封緘装置
5 封筒検品装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0076】
【特許文献1】特開2001−96987号公報
【特許文献2】特開2007−38608号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像情報を受け付ける画像情報受付手段と、
上記画像情報受付手段で受け付けた画像情報に基づいた画像を用紙上に形成する画像形成手段と、
上記画像形成手段により画像が形成された用紙を用紙収納材へ収納する収納手段と、
用紙収納材に収納された用紙上の画像に含まれる被隠蔽情報を用紙収納材の外部から入手困難となるように隠蔽する情報隠蔽処理を実施する情報隠蔽処理手段と、
上記情報隠蔽処理手段に上記情報隠蔽処理を選択的に実施させる制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
請求項1の画像形成システムにおいて、
上記情報隠蔽処理は、被隠蔽情報を含む画像が形成された用紙面と上記用紙収納材の内壁との間に、所定の透かし防止処理が施された隠蔽用紙を介在させる処理を含むことを特徴とする画像形成システム。
【請求項3】
請求項1又は2の画像形成システムにおいて、
上記情報隠蔽処理は、被隠蔽情報を含む画像が形成された用紙面とは反対側の面と上記用紙収納材の内壁との間に、所定の透かし防止処理が施された隠蔽用紙を介在させる処理を含むことを特徴とする画像形成システム。
【請求項4】
請求項2又は3の画像形成システムにおいて、
上記制御手段は、上記用紙面又は上記反対側の面と上記用紙収納材の内壁との間に所定枚数以上の他の用紙が介在するときは、それらの間に上記隠蔽用紙を介在させる処理を実施しないことを特徴とする画像形成システム。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成システムにおいて、
上記隠蔽用紙として、透かし防止機能を有する所定の隠蔽画像を上記画像形成手段により形成した用紙を用いることを特徴とする画像形成システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成システムにおいて、
上記情報隠蔽処理は、被隠蔽情報を含む画像が形成された用紙面とは反対側の面に、透かし防止機能を有する所定の隠蔽画像を上記画像形成手段により形成する処理を含むことを特徴とする画像形成システム。
【請求項7】
請求項6の画像形成システムにおいて、
上記画像形成手段により画像が形成された用紙を、上記収納手段により上記用紙収納材へ収納する前に、その画像面が内側になるように折り込む用紙折り込み手段を有することを特徴とする画像形成システム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成システムにおいて、
上記情報隠蔽処理は、透かし防止機能を有する所定の隠蔽画像を用紙収納材の内壁又は外壁に上記画像形成手段により形成し、被隠蔽情報を含む画像が形成された用紙を該用紙収納材へ収納する処理を含むことを特徴とする画像形成システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成システムにおいて、
上記情報隠蔽処理を行う被隠蔽情報を含んだ画像を特定するための隠蔽対象画像情報を上記判別情報として記憶する判別情報記憶手段と、
上記判別情報記憶手段に記憶されている隠蔽対象画像情報と上記画像形成手段により用紙上に形成される画像の画像情報とを比較し、その比較結果が、所定の情報隠蔽処理実行条件を充足するときは被隠蔽情報が含まれていると判別し、該所定の情報隠蔽処理実行条件を充足していないときは被隠蔽情報が含まれていないと判別する判別手段とを有し、
上記制御手段は、上記判別手段により被隠蔽情報が含まれていると判別された場合には該被隠蔽情報に対して上記情報隠蔽処理を実施し、該判別手段により被隠蔽情報が含まれていないと判別された場合には該情報隠蔽処理を実施しないように、上記情報隠蔽処理手段を制御することを特徴とする画像形成システム。
【請求項10】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成システムにおいて、
上記画像情報受付手段は、上記画像情報だけでなく該画像情報に対応した隠蔽要否情報も受け付けるものであり、
上記画像情報受付手段が受け付けた隠蔽要否情報が情報隠蔽処理を必要とする旨を示すものであるときは、該隠蔽要否情報に対応する画像情報に係る画像には被隠蔽情報が含まれていると判別し、該画像情報受付手段が受け付けた隠蔽要否情報が情報隠蔽処理を不要とする旨を示すものであるときは、該隠蔽要否情報に対応する画像情報に係る画像には被隠蔽情報が含まれていないと判別する判別手段を設け、
上記制御手段は、上記判別手段により被隠蔽情報が含まれていると判別された場合には該被隠蔽情報に対して上記情報隠蔽処理を実施し、該判別手段により被隠蔽情報が含まれていないと判別された場合には該情報隠蔽処理を実施しないように、上記情報隠蔽処理手段を制御することを特徴とする画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−14025(P2013−14025A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146545(P2011−146545)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】