画像形成ユニット及び画像形成装置
【課題】コンタクトにおけるシャフトとの接触部が摩耗しても、ローラ部材に適正な電圧を印加することができ、画像品位が低下するのを防止することができるようにする。
【解決手段】導電性を有するシャフト12aを備えたローラ部材と、導電性を有し、前記シャフト12aに対して摺動自在に配設された弾性部材とを有する。該弾性部材は、前記ローラ部材の軸方向に延在させて形成された延在部52bを備え、該延在部52bの先端の端面S3において所定の付勢力で前記シャフト12aを押圧する。弾性部材が、延在部52bの先端の端面S3において所定の押圧力で前記シャフト12aを押圧するので、画像形成装置を長期間にわたり使用することによって延在部52bの先端が摩耗しても、シャフト12aと延在部52bの先端の端面S3とを確実に接触させることができる。
【解決手段】導電性を有するシャフト12aを備えたローラ部材と、導電性を有し、前記シャフト12aに対して摺動自在に配設された弾性部材とを有する。該弾性部材は、前記ローラ部材の軸方向に延在させて形成された延在部52bを備え、該延在部52bの先端の端面S3において所定の付勢力で前記シャフト12aを押圧する。弾性部材が、延在部52bの先端の端面S3において所定の押圧力で前記シャフト12aを押圧するので、画像形成装置を長期間にわたり使用することによって延在部52bの先端が摩耗しても、シャフト12aと延在部52bの先端の端面S3とを確実に接触させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成ユニット及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、プリンタは、画像形成ユニット、LEDヘッド、転写ユニット、定着器等を備え、前記画像形成ユニットは、画像形成ユニットの本体、すなわち、画像形成ユニット本体、及び該画像形成ユニット本体に対して着脱自在に配設されたトナーカートリッジを備え、前記画像形成ユニット本体内には、感光体ドラム、帯電ローラ、現像ローラ、現像ブレード、トナー供給ローラ、クリーニングブレード等が配設されるようになっている。
【0003】
前記プリンタにおいては、帯電ローラによって一様に帯電させられた感光体ドラムの表面がLEDヘッドによって露光されて、静電潜像が形成される。そして、前記トナーカートリッジから画像形成ユニット本体内に供給されたトナーが、トナー供給ローラによって現像ローラに供給され、現像ブレードによって現像ローラ上にトナーの薄層が形成される。また、現像ローラ上のトナーを、感光体ドラム上の静電潜像に付着させ、該静電潜像を現像することによって感光体ドラム上にトナー像が形成される。続いて、該トナー像が、転写ユニットの転写ローラによって用紙に転写され、定着器において用紙に定着させられて、画像が形成される。
【0004】
そして、前記帯電ローラには、感光体ドラムの表面を帯電させるために、現像ローラには、トナーを静電潜像に付着させるために、トナー供給ローラには、トナーを現像ローラに供給するために、転写ローラには、トナー像を用紙に転写するために、所定の電圧が印加され、そのために、電源装置と前記帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ等の各ローラ部材とが電気的に接続される。
【0005】
ところで、前記帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ等は回転自在に配設されているので、電源装置と各ローラ部材とを配線によって直接連結することができない。
【0006】
そこで、各ローラ部材における金属製のシャフトとコンタクトとを摺動自在に当接させることによって、電気的に接続するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−43939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、長期間にわたり使用する間に前記コンタクトにおけるシャフトとの接触部が摩耗して、接触不良が発生し、ローラ部材に適正な電圧を印加することができなくなってしまう。
【0009】
その結果、画像品位が低下してしまう。
【0010】
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、コンタクトにおけるシャフトとの接触部が摩耗しても、ローラ部材に適正な電圧を印加することができ、画像品位が低下するのを防止することができる画像形成ユニット及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そのために、本発明の画像形成ユニットにおいては、回転自在に配設され、導電性を有するシャフトを備えたローラ部材と、導電性を有し、前記シャフトに対して摺動自在に配設された弾性部材とを有する。
【0012】
そして、該弾性部材は、前記ローラ部材の軸方向に延在させて形成された延在部を備え、該延在部の先端の端面において所定の押圧力で前記シャフトを押圧する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、画像形成ユニットにおいては、回転自在に配設され、導電性を有するシャフトを備えたローラ部材と、導電性を有し、前記シャフトに対して摺動自在に配設された弾性部材とを有する。
【0014】
そして、該弾性部材は、前記ローラ部材の軸方向に延在させて形成された延在部を備え、該延在部の先端の端面において所定の押圧力で前記シャフトを押圧する。
【0015】
この場合、弾性部材が、前記ローラ部材の軸方向に延在させて形成された延在部を備え、該延在部の先端の端面において所定の付勢力で前記シャフトを押圧するので、画像形成装置を長期間にわたり使用することによって延在部の先端が摩耗しても、シャフトと延在部の端面とを確実に接触させることができる。
【0016】
したがって、接触不良が発生することがなく、シャフトと弾性部材とが安定させて電気的に接続されるので、画像品位が低下するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態における摺動接触部の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概略図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における摺動接触部の要部を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における第1の接触子の斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における第2の接触子の斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるコンタクトの初期状態を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における延在部の先端が摩耗したときのコンタクトの状態を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるコンタクトの配設状態を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態におけるシャフトの要部を示す断面図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における第2の接触子の断面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態におけるコンタクトの配設状態を示す図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態におけるシャフトの要部を示す断面図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態における第2の接触子の断面図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態における摺動接触部の要部を示す斜視図である。
【図18】本発明の第4の実施の形態における第2の接触子の斜視図である。
【図19】本発明の第4の実施の形態におけるコンタクトの配設状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
【0019】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図、図3は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概略図である。
【0020】
図において、10はプリンタ、40は該プリンタ10の本体、すなわち、装置本体であり、該装置本体40内には、媒体としての用紙Pを搬送するための搬送路25が形成され、該搬送路25に搬送ローラ26〜29が配設される。また、前記搬送路25に沿って、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の現像剤像としてのトナー像を形成するための画像形成ユニット(IDユニット)Bk、Y、M、Cが配設され、該画像形成ユニットBk、Y、M、Cは像担持体としての、かつ、像担持用のローラ部材としての感光体ドラム11を備える。
【0021】
そして、前記各画像形成ユニットBk、Y、M、Cと隣接させて露光装置としての、かつ、記録ヘッドとしてのLEDヘッド23が前記感光体ドラム11と対向させて配設される。また、前記各画像形成ユニットBk、Y、M、Cの下方には、用紙Pを搬送するとともに、前記各トナー像を用紙Pに転写するための転写ユニット34が配設される。なお、該転写ユニット34によってベルト駆動ユニットが構成される。
【0022】
そして、用紙Pの搬送方向における前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cより下流側には、転写されたトナー像を用紙Pに定着させるための定着装置としての定着器35が配設される。
【0023】
次に、前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cについて説明する。なお、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの構造は同じであるので、画像形成ユニットBkについて説明する。
【0024】
画像形成ユニットBkにおいて、前記感光体ドラム11は、回転自在に配設され、駆動源としての図示されない駆動モータから回転が伝達され、所定の回転速度で回転させられる。そして、前記感光体ドラム11に所定の当接力で当接させて、帯電装置としての、かつ、帯電用のローラ部材としての帯電ローラ12が回転自在に配設される。該帯電ローラ12が前記感光体ドラム11と逆方向に回転させられて感光体ドラム11の表面を一様に帯電させると、感光体ドラム11の表面に電荷が蓄えられ、該電荷が前記LEDヘッド23による露光によって除去されると、感光体ドラム11の表面に潜像としての静電潜像が形成される。
【0025】
また、36は、前記感光体ドラム11に隣接させて配設され、静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置としての現像器である。該現像器36は、感光体ドラム11に所定の当接力で当接させて回転自在に配設され、前記感光体ドラム11と逆方向に回転させられて静電潜像に現像剤としてのトナーTを付着させて現像を行う現像剤担持体としての、かつ、現像用のローラ部材としての現像ローラ16、先端が該現像ローラ16に当接させて配設され、現像ローラ16上のトナーTの厚さを規制する現像剤層規制部材としての現像ブレード17、前記現像ローラ16に所定の当接力で当接させて回転自在に配設され、前記現像ローラ16と同方向に回転させられて現像ローラ16にトナーTを供給する現像剤供給部材としての、かつ、現像剤供給用のローラ部材としてのトナー供給ローラ18等を備える。
【0026】
そして、19はクリーニング装置であり、該クリーニング装置19は、先端を感光体ドラム11に当接させて配設され、転写後に感光体ドラム11の表面に残留したトナーTを掻き取るクリーニング部材としてのクリーニングブレード19a、及び掻き取られたトナーTを搬送する搬送部材としてのスパイラル19bを備える。
【0027】
前記感光体ドラム11、帯電ローラ12、現像器36等は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの本体、すなわち、画像形成ユニット本体20内に収容され、該画像形成ユニット本体20の上方には、トナーTを収容する現像剤収容部としての、かつ、現像剤カートリッジとしてのトナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20に対して着脱自在に配設される。前記感光体ドラム11、帯電ローラ12、現像ローラ16、トナー供給ローラ18等によって画像形成要素が構成される。
【0028】
前記転写ユニット34は、走行自在に配設され、走行に伴って用紙Pを搬送する媒体搬送部材としての転写ベルト21、及び該転写ベルト21を介して各感光体ドラム11と対向させて、かつ、感光体ドラム11に所定の当接力で当接させて回転自在に配設された転写部材としての、かつ、転写用のローラ部材としての転写ローラ22を備える。転写ローラ22によって、各感光体ドラム11上の各色のトナー像が順次重ねて用紙Pに転写される。
【0029】
そして、前記転写ユニット34より下方における搬送路25の端部に、用紙Pを収容する媒体収容部としての用紙カセット30が配設され、該用紙カセット30に、用紙Pを繰り出す繰出部32が配設される。
【0030】
また、装置本体40は、ロワカバー38a、及び該ロワカバー38aに対して支軸Sh1を中心に揺動自在に配設され、面A−Aで開閉自在なアッパカバー38bを有し、該アッパカバー38bに、排出された用紙Pを積載するためのスタッカ31が形成される。
【0031】
前記帯電ローラ12には、感光体ドラム11の表面を帯電させるために、現像ローラ16には、トナーTを静電潜像に付着させるために、トナー供給ローラ18には、トナーTを現像ローラ16に供給するために、転写ローラ22には、トナー像を用紙Pに転写するために、所定の電圧が印加され、そのために、図示されない電源装置と前記帯電ローラ12、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等とが電気的に接続される。
【0032】
次に、前記構成のプリンタ10の動作について説明する。
【0033】
前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおいて、帯電ローラ12によって感光体ドラム11の表面が一様に帯電させられ、LEDヘッド23によって感光体ドラム11の表面が露光されると、帯電ローラ12の表面に静電潜像が形成される。続いて、現像器36において、前記現像ローラ16によってトナーTが静電潜像に付着させられ、静電潜像が現像されてトナー像が形成される。
【0034】
そして、用紙カセット30に収容された用紙Pは、繰出部32によって1枚ずつ繰り出され、搬送ローラ26、27によって搬送され、静電効果によって転写ベルト21に付着させられ、該転写ベルト21の走行に伴って画像形成ユニットBk、Y、M、Cと転写ユニット34との間を搬送され、その間に、各色のトナー像が重ねて転写され、カラーのトナー像が形成される。続いて、用紙Pは、定着器35に送られ、該定着器35においてカラーのトナー像が、加熱され、加圧されて用紙Pに定着させられ、カラーの画像が形成される。そして、用紙Pは、搬送ローラ28、29によって更に搬送され、装置本体40外に排出され、スタッカ31上に積載される。
【0035】
なお、前記プリンタ10には、図示されない外部装置と通信を行い、印刷データを受信する図示されない外部インタフェース、及び該外部インタフェースから印刷データを受信し、プリンタ10全体の制御を行う図示されない制御部が配設される。
【0036】
ところで、帯電ローラ12は感光体ドラム11によって、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等は、画像形成ユニット本体20の筐体によって、転写ローラ22は転写ユニット34の筐体によってそれぞれ回転自在に支持されているので、電源装置と帯電ローラ12、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等とを配線によって直接連結することができない。
【0037】
そこで、本実施の形態においては、帯電ローラ12、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等の導電性を有する各シャフトに対して、装置本体40側の所定の箇所に配設され、導電性を有し、電気的接点を構成するコンタクトをそれぞれ摺動自在に当接させ、前記各シャフトとコンタクトとを電気的に接続するようにしている。なお、前記各シャフト及びコンタクトによって摺動接触部が構成される。
【0038】
次に、帯電ローラ12、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等における摺動接触部について説明する。なお、帯電ローラ12、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等における各摺動接触部の構造は同じであるので、画像形成ユニットBkの帯電ローラ12における摺動接触部の構造について説明する。
【0039】
図1は本発明の第1の実施の形態における摺動接触部の断面図、図4は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図、図5は本発明の第1の実施の形態における摺動接触部の要部を示す斜視図、図6は本発明の第1の実施の形態における第1の接触子の斜視図、図7は本発明の第1の実施の形態における第2の接触子の斜視図である。なお、図5は図4において破線によって囲まれた部分を示す。
【0040】
図において、Bkは画像形成ユニット、11は感光体ドラム、12は帯電ローラ、16は現像ローラ、20は画像形成ユニット本体、50はコンタクト、55、56は前記画像形成ユニット本体20の両端に配設され、筐体の一部を構成する下側のフレームとしての、かつ、内側支持部としてのロワフレーム、59はロワフレーム55、56を覆う外側支持部としてのキャップである。感光体ドラム11及び現像ローラ16の両端は、ロワフレーム55、56によって回転自在に支持される。
【0041】
前記感光体ドラム11の端部には第1の歯車要素としてのドラムギヤg1が、帯電ローラ12の端部には第2の歯車要素としての図示されない帯電ギヤが、現像ローラ16の端部には第3の歯車要素としての現像ギヤg2が配設され、前記ドラムギヤg1と帯電ギヤ及び現像ギヤg2とが噛合させられる。前記駆動モータからドラムギヤg1に回転が伝達されると、感光体ドラム11が回転させられ、それに伴って帯電ギヤ及び現像ギヤg2が回転させられ、帯電ローラ12及び現像ローラ16が回転させられる。
【0042】
また、前記帯電ローラ12は、ローラ本体101、及び該ローラ本体101を貫通し、ローラ本体101の両端から軸方向に突出させられた導電体から成る金属製のシャフト12aを備え、該シャフト12aの両端に配設された非導電体から成る軸受け53L、53Rを介して感光体ドラム11によって回転自在に支持される。本実施の形態においては、前記シャフト12aを形成する金属として、硫黄複合快削鋼鋼材が使用され、表面にメッキ処理が施される。また、前記ローラ本体101は、シャフト12aの周囲に形成され、導電性材料を含有するゴム材料から成る弾性層、及び該弾性層の周囲に形成され、脂肪族イソシアネート等を含有する表面層を備える。
【0043】
前記軸受け53L、53Rは、それぞれ付勢部材としてのばね54L、54Rによって感光体ドラム11に向けて付勢され、前記帯電ローラ12は、ばね54L、54Rの付勢力によって感光体ドラム11に当接させられる。そのために、前記ばね54L、54Rの一端(上端)は、それぞれロワフレーム55、56の所定の箇所に当接させられ、ばね54L、54Rの他端(下端)はそれぞれ軸受け53L、53Rに形成された凹部p1内に収容される。
【0044】
ところで、本実施の形態においては、帯電ローラ12に所定の電圧を印加するために、シャフト12aの一方の端面、本実施の形態においては、用紙Pの搬送方向から見て画像形成ユニットBkの左側に位置する端面が、移動側の接触部としての摺動面S1とされ、該摺動面S1において、シャフト12aに対してコンタクト50が摺動自在に当接させられる。
【0045】
そのために、前記コンタクト50は、電源装置と接続される接続部材としての第1の接触子51、及び付勢要素としての、かつ、弾性部材としての第2の接触子52から成る。
【0046】
前記第1の接触子51は、導電体、本実施の形態においては、りん青銅等の金属から成る板状体を折り曲げることによって形成され、キャップ59の外側において、キャップ59と係止させられる第1の係止部51f、及びキャップ59の内側において、キャップ59と係止させられる第2の係止部51sを備える。
【0047】
前記第1の係止部51fは、第2の係止部51sの上端eg1からキャップ59を貫通して水平に延在させて形成された第1の水平部51a、該第1の水平部51aの先端eg2から上方に向けて垂直に延在させて形成された第1の垂直部51b、及び該第1の垂直部51bの上端eg3から、キャップ59に向けて水平に延在させて形成された第2の水平部51cを備える。
【0048】
第1の接触子51がキャップ59に取り付けられない状態で、前記第2の水平部51cは第1の水平部51aに対してわずかに傾斜させられ、先端eg4が、第1の垂直部51bの上端eg3よりわずかに上方に位置させられ、かつ、第2の係止部51sの上端eg1よりわずかにキャップ59の内側に位置させられる。
【0049】
また、前記第2の係止部51sは、前記上端eg1から下方に向けて垂直に延在させて形成された第2の垂直部51d、及び該第2の垂直部51dの上端部において、キャップ59の内側に向けて所定の寸法で切り起こされた溝部としての、かつ、第1の係合部としての切起し部51eを備える。
【0050】
前記第1の係止部51fをキャップ59の外側に位置させ、前記第2の係止部51sをキャップ59の内側に位置させて、第1の接触子51をキャップ59に取り付けると、第1の接触子51は変形させられ、第2の水平部51cの第1の水平部51aに対する傾斜角度が大きくなり、このとき発生する付勢力によってキャップ59の外側において第1の係止部51fとキャップ59とが、キャップ59の内側において第2の係止部51sとキャップ59とがそれぞれ安定して係止させられる。
【0051】
そして、第1の接触子51がキャップ59に取り付けられた状態で、前記第1の垂直部51bによって、第1の接触子51と、電源装置側の配線の接点57とを接触させるための接触面S2が形成される。なお、接点57は装置本体40の所定の位置に配設される。
【0052】
また、前記第2の接触子52は、シャフト12aの外周面の表面硬度より低い硬度を有する導電性材料、本実施の形態においては、りん青銅等の金属から成る棒状体を変形させることによって形成される。そして、前記第2の接触子52は、弾性を持たせるために螺旋状に巻回させられて、円筒形の形状を有するコイルスプリングを構成する本体部52a、該本体部52aの一端において巻回中心から帯電ローラ12の軸方向に沿って、直線状に延在させて形成された延在部52b、及び該本体部52aの他端において折り曲げられ、巻回中心を通って径方向に延在させて形成された第2の係合部としての折曲部52cを備える。
【0053】
前記ロワフレーム56には、前記シャフト12aにおける摺動面S1と対向する箇所に、前記第2の接触子52を保持し、収容する保持部としての収容室rm1が形成される。
【0054】
したがって、第1の接触子51をキャップ59に取り付け、第2の接触子52を本体部52aの付勢力に抗して圧縮し、収容室rm1内に挿入し、折曲部52cを切起し部51eと係合させることによって、第1の接触子51と第2の接触子52とを連結すると、シャフト12aに対してコンタクト50が摺動自在に当接させられ、シャフト12aとコンタクト50とが電気的に接続される。このとき、延在部52bの先端の端面S3において、第2の接触子52は、前記付勢力によって発生させられた所定の押圧力で前記シャフト12aを押圧する。前記延在部52bの先端によって、固定側の接触部が構成される。
【0055】
これにより、電源装置と帯電ローラ12とを接続することができ、コンタクト50に所定の電流を供給し、帯電ローラ12に所定の電圧を印加することができる。
【0056】
なお、前記第2の接触子52は、棒状体の線径が、長さ方向において一定の値、すなわち、0.8〔mm〕にされ、本体部52aにおける螺旋のピッチが2〔mm〕にされ、収容室rm1に第2の接触子52を配設するための圧縮量、すなわち、押込み量が10〔mm〕にされ、ばね定数が30〔gf/mm〕にされる。また、コンタクト50を流れる電流がロワフレーム56及びキャップ59を介して逃げないように、該ロワフレーム56及びキャップ59は、非導電性の材料、本実施の形態においては、ABS樹脂等の樹脂によって形成される。
【0057】
この場合、延在部52bがシャフト12aを押圧するのに伴って反力が発生するが、該反力はキャップ59によって受けられる。したがって、第2の接触子52がシャフト12aを押圧する状態を維持することができる。
【0058】
また、前記収容室rm1の帯電ローラ12側の端部には、前記延在部52bを案内するための穴又は溝を備えたガイド部56aが形成される。したがって、常に、前記延在部52bの中心と帯電ローラ12の軸とを一致させ、延在部52bの軸を摺動面S1に対して垂直にして、延在部52bの先端の端面S3を、摺動面S1の中心、又は中心付近に当接させることができる。なお、摺動面S1の中心付近は、摺動面S1の中心から径方向の距離が1〔mm〕以下の範囲をいう。
【0059】
ところで、摺動面S1における各部位の周速度は、径方向内方ほど低く、径方向外方ほど高い。本実施の形態においては、延在部52bの先端の端面S3が摺動面S1のほぼ中心に当接させられるので、延在部52bの先端の端面S3と摺動面S1との相対的な周速度を十分に低くすることができる。したがって、延在部52bの先端が摩耗するのを抑制することができる。
【0060】
また、本実施の形態においては、前記摺動面S1に潤滑剤としての導電性のグリスgrが塗布される。したがって、シャフト12aと延在部52bとの間の摩擦係数が小さくされるので、延在部52bの先端が摩耗するのを一層抑制することができるだけでなく、シャフト12aを円滑に回転させることができる。しかも、導電性のグリスgrを介して前記摺動面S1と延在部52bの先端の端面S3とが接触させられるので、シャフト12aとコンタクト50とを、安定させて電気的に接続することができる。
【0061】
次に、前記延在部52bの先端が摩耗したときの第2の接触子52の状態について説明する。
【0062】
図8は本発明の第1の実施の形態におけるコンタクトの初期状態を示す図、図9は本発明の第1の実施の形態における延在部の先端が摩耗したときのコンタクトの状態を示す図である。
【0063】
コンタクト50の初期状態において、第2の接触子52は、あらかじめ設定された10〔mm〕の押込み量だけ圧縮させられ、プリンタ10を長期間にわたり使用することによって延在部52bの先端が摩耗すると、図9に示されるように、その分だけ本体部52aが伸長させられる。したがって、前記摺動面S1と延在部52bの先端の端面S3とが確実に接触させられ、接触不良が発生することがないので、シャフト12aとコンタクト50とを、安定させて電気的に接続することができる。その結果、帯電ローラ12に適正な電圧を印加することができるので、画像品位が低下するのを防止することができる。
【0064】
また、延在部52bの断面積が長さ方向において一定にされ、延在部52bの軸が摺動面S1に対して垂直にされるので、延在部52bの先端が摩耗しても、摺動面S1と端面S3との接触面積は一定に保たれる。したがって、長期間にわたり、シャフト12aとコンタクト50とを一層安定させて電気的に接続することができる。
【0065】
なお、本実施の形態においては、シャフト12aとコンタクト50とを安定させて電気的に接続するために、棒状体の断面積が長さ方向において一定にされるようになっているが、初期状態における端面S3の断面積をA1とし、延在部52bの先端が摩耗した後の断面積をA2としたとき、断面積の変化率ρ
ρ=(|A1−A2|/A1)×100〔%〕
が20〔%〕以下であれば、帯電ローラ12に印加される電圧を安定させることができ、画像品位が低下することはない。
【0066】
また、本実施の形態においては、棒状体の断面積が長さ方向の全体において一定に(ほぼ等しく)されるようになっているが、棒状体の断面積は、少なくとも、延長部52bの先端から所定の距離にわたる部分、本実施の形態においては、初期状態における第2の接触子52の押込み量と等しい距離にわたる部分において一定であればよい。
【0067】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0068】
図10は本発明の第2の実施の形態におけるコンタクトの配設状態を示す図、図11は本発明の第2の実施の形態におけるシャフトの要部を示す断面図、図12は本発明の第2の実施の形態における第2の接触子の断面図である。
【0069】
この場合、シャフト12aの一方の端面、本実施の形態においては、媒体としての用紙P(図3)の搬送方向から見て画像形成ユニットBkの左側に位置する端面の中心に、軸方向に延在させて円筒形の形状を有する穴h1が形成され、該穴h1の平坦な底面が、移動側の接触部としての摺動面S4とされ、該摺動面S4において、シャフト12aに対してコンタクト50が摺動自在に当接させられる。
【0070】
そのために、延在部52bの先端が穴h1内に進入させられ、移動側の接触部としての延在部52bの先端の端面S3において、付勢要素としての、かつ、弾性部材としての第2の接触子52は、本体部52aの付勢力によって発生させられた所定の押圧力でシャフト12aを押圧する。
【0071】
本実施の形態において、穴h1の内径は、延在部52bの外径よりわずかに大きく、1.2〔mm〕にされ、穴h1の深さは4〔mm〕にされる。また、端面S3と摺動面S4との間には、潤滑剤としての導電性のグリスが塗布によって配設される。
【0072】
そして、第2の接触子52を付勢力に抗して圧縮し、保持部としての収容室rm1内に挿入したときに、第2の接触子52がシャフト12aを押圧する押圧力が第1の実施の形態における圧力と等しくなるように、延在部52bの長さが第1の実施の形態における長さより穴h1の深さだけ大きくされる。
【0073】
本実施の形態においては、延在部52bの先端が穴h1内に進入させられるので、プリンタ10の動作中、帯電装置としての、かつ、帯電用のローラ部材としての帯電ローラ12が回転させられているとき等において、帯電ローラ12、コンタクト50等に外力が加わっても、延在部52bの先端の端面S3を摺動面S4に確実に当接させることができる。
【0074】
したがって、シャフト12aとコンタクト50とを摺動自在に当接させ、電気的に接続することができるので、電源装置と帯電ローラ12とを配線によって連結することができ、コンタクト50に所定の電流を供給し、帯電ローラ12に所定の電圧を印加することができる。
【0075】
また、延在部52bの先端の端面S3と摺動面S4との相対的な速度を十分に低くすることができるので、延在部52bの先端が摩耗するのを抑制することができる。
【0076】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0077】
図13は本発明の第3の実施の形態におけるコンタクトの配設状態を示す図、図14は本発明の第3の実施の形態におけるシャフトの要部を示す断面図、図15は本発明の第3の実施の形態における第2の接触子の断面図である。
【0078】
この場合、固定側の接触部としての延在部52bの先端の端面S5が、凸面形状、本実施の形態においては、球形の形状を有する。また、シャフト12aの一方の端面、本実施の形態においては、媒体としての用紙Pの搬送方向から見て画像形成ユニットBkの左側に位置する端面の中心に、軸方向に延在させて円筒形の形状を有する穴h2が形成される。そして、該穴h2の底面が、前記端面S5に対応する凹面形状、本実施の形態においては、球形の形状、すり鉢状の形状等を有し、移動側の接触部としての摺動面S6とされ、該摺動面S6において、シャフト12aとコンタクト50とが摺動自在に当接させられる。
【0079】
そのために、延在部52bの先端が穴h2内に進入させられ、端面S5において、付勢要素としての、かつ、弾性部材としての第2の接触子52は、本体部52aの付勢力によって発生させられた所定の押圧力でシャフト12aを押圧する。
【0080】
なお、穴h2の内径は、延在部52bの外径よりわずかに大きく、1.2〔mm〕にされ、穴h2の深さは4〔mm〕にされる。また、端面S5と摺動面S6との間に潤滑剤としての導電性のグリスが塗布によって配設される。
【0081】
そして、第2の接触子52を付勢力に抗して圧縮し、収容室rm1内に配設したときに、第2の接触子52がシャフト12aを押圧する圧力が第1の実施の形態における圧力と等しくなるように、延在部52bの長さが第1の実施の形態における長さより穴h2の深さだけ大きくされる。
【0082】
本実施の形態においては、延在部52bの先端が穴h2内に進入させられるので、プリンタ10の動作中、帯電装置としての、かつ、帯電用のローラ部材としての帯電ローラ12が回転させられているとき等において、帯電ローラ12、コンタクト50等に外力が加わっても、延在部52bの先端の端面S5を摺動面S6に確実に当接させることができる。
【0083】
さらに、端面S5が凸面状の形状を、摺動面S6が凹面状の形状を有するので、端面S5の中心と摺動面S6の中心とを合わせやすくなる。したがって、延在部52bの先端の端面S5を摺動面S6に一層確実に当接させることができる。
【0084】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0085】
図16は本発明の第4の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図、図17は本発明の第4の実施の形態における摺動接触部の要部を示す斜視図、図18は本発明の第4の実施の形態における第2の接触子の斜視図、図19は本発明の第4の実施の形態におけるコンタクトの配設状態を示す図である。なお、図17は図16において破線によって囲まれた部分を示す。
【0086】
この場合、付勢要素としての、かつ、弾性部材としての第2の接触子52は、シャフト12aの外周面の表面硬度より低い硬度を有する導電性材料、本実施の形態においては、りん青銅等の金属から成る棒状体を変形させることによって形成される。そして、前記第2の接触子52は、弾性を持たせるために螺旋状に巻回させられて、円錐形の形状を有するコイルスプリングを構成する本体部52f、該本体部52fの小径側の一端において巻回中心から帯電ローラ12の軸方向に沿って、直線状に延在させて形成された、延在部52b、及び前記本体部52fの大径側の他端において折り曲げられ、巻回中心を通って径方向に延在させて形成された第2の係合部としての折曲部52cを備える。なお、前記本体部52fにおいて、巻回半径は帯電ローラ12に近いほど小さく、帯電ローラ12から離れるほど大きくされる。
【0087】
ところで、帯電ローラ12が回転させられ、シャフト12aが回転させられると、シャフト12aと延在部52bとの摩擦によって、第2の接触子52を帯電ローラ12と同じ方向に回転させようとする力が発生し、該力が延在部52bに伝達される。このとき、延在部52bに伝達される力が本体部52fを弓状に湾曲させようとするが、本体部52fが円錐形の形状を有するので、本体部52fが弓状に湾曲することはない。
【0088】
したがって、帯電ローラ12の回転の微細な変動が折曲部52cに伝達されないので、接続部材としての第1の接触子51、及び第2の接触子52の連結状態を安定させることができる。
【0089】
なお、本実施の形態において、延在部52bの先端の端面S3がシャフト12aの摺動面S1に当接させられるようになっているが、第2、第3の実施の形態のように、シャフト12aの摺動面に穴を形成し、穴内に延在部52bの先端を進入させることができる。
【0090】
なお、前記第1〜第4の実施の形態においては、帯電ローラ12のシャフト12aの摺動面S1、S4、S6において、シャフト12aとコンタクト50とが摺動自在に当接させられるようになっているが、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等のローラ部材のシャフトの摺動面において、シャフトとコンタクトとを摺動自在に当接させることができる。
【0091】
また、前記第1〜第4の実施の形態においては、帯電ローラ12に所定の電圧を印加するために、シャフト12aとコンタクト50とが摺動自在に当接させられるようになっているが、所定のローラ部材を接地するために、ローラ部材のシャフトとコンタクトとを摺動自在に当接させることができる。
【0092】
さらに、前記第1〜第4の実施の形態においては、画像形成装置としてのプリンタ10について説明しているが、本発明を複写機、ファクシミリ、複合機等に適用することができる。
【0093】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0094】
Bk、Y、M、C 画像形成ユニット
12 帯電ローラ
12a シャフト
52 第2の接触子
52b 延在部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成ユニット及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、プリンタは、画像形成ユニット、LEDヘッド、転写ユニット、定着器等を備え、前記画像形成ユニットは、画像形成ユニットの本体、すなわち、画像形成ユニット本体、及び該画像形成ユニット本体に対して着脱自在に配設されたトナーカートリッジを備え、前記画像形成ユニット本体内には、感光体ドラム、帯電ローラ、現像ローラ、現像ブレード、トナー供給ローラ、クリーニングブレード等が配設されるようになっている。
【0003】
前記プリンタにおいては、帯電ローラによって一様に帯電させられた感光体ドラムの表面がLEDヘッドによって露光されて、静電潜像が形成される。そして、前記トナーカートリッジから画像形成ユニット本体内に供給されたトナーが、トナー供給ローラによって現像ローラに供給され、現像ブレードによって現像ローラ上にトナーの薄層が形成される。また、現像ローラ上のトナーを、感光体ドラム上の静電潜像に付着させ、該静電潜像を現像することによって感光体ドラム上にトナー像が形成される。続いて、該トナー像が、転写ユニットの転写ローラによって用紙に転写され、定着器において用紙に定着させられて、画像が形成される。
【0004】
そして、前記帯電ローラには、感光体ドラムの表面を帯電させるために、現像ローラには、トナーを静電潜像に付着させるために、トナー供給ローラには、トナーを現像ローラに供給するために、転写ローラには、トナー像を用紙に転写するために、所定の電圧が印加され、そのために、電源装置と前記帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ等の各ローラ部材とが電気的に接続される。
【0005】
ところで、前記帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ等は回転自在に配設されているので、電源装置と各ローラ部材とを配線によって直接連結することができない。
【0006】
そこで、各ローラ部材における金属製のシャフトとコンタクトとを摺動自在に当接させることによって、電気的に接続するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−43939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、長期間にわたり使用する間に前記コンタクトにおけるシャフトとの接触部が摩耗して、接触不良が発生し、ローラ部材に適正な電圧を印加することができなくなってしまう。
【0009】
その結果、画像品位が低下してしまう。
【0010】
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、コンタクトにおけるシャフトとの接触部が摩耗しても、ローラ部材に適正な電圧を印加することができ、画像品位が低下するのを防止することができる画像形成ユニット及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そのために、本発明の画像形成ユニットにおいては、回転自在に配設され、導電性を有するシャフトを備えたローラ部材と、導電性を有し、前記シャフトに対して摺動自在に配設された弾性部材とを有する。
【0012】
そして、該弾性部材は、前記ローラ部材の軸方向に延在させて形成された延在部を備え、該延在部の先端の端面において所定の押圧力で前記シャフトを押圧する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、画像形成ユニットにおいては、回転自在に配設され、導電性を有するシャフトを備えたローラ部材と、導電性を有し、前記シャフトに対して摺動自在に配設された弾性部材とを有する。
【0014】
そして、該弾性部材は、前記ローラ部材の軸方向に延在させて形成された延在部を備え、該延在部の先端の端面において所定の押圧力で前記シャフトを押圧する。
【0015】
この場合、弾性部材が、前記ローラ部材の軸方向に延在させて形成された延在部を備え、該延在部の先端の端面において所定の付勢力で前記シャフトを押圧するので、画像形成装置を長期間にわたり使用することによって延在部の先端が摩耗しても、シャフトと延在部の端面とを確実に接触させることができる。
【0016】
したがって、接触不良が発生することがなく、シャフトと弾性部材とが安定させて電気的に接続されるので、画像品位が低下するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態における摺動接触部の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概略図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における摺動接触部の要部を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における第1の接触子の斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における第2の接触子の斜視図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるコンタクトの初期状態を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における延在部の先端が摩耗したときのコンタクトの状態を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるコンタクトの配設状態を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態におけるシャフトの要部を示す断面図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態における第2の接触子の断面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態におけるコンタクトの配設状態を示す図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態におけるシャフトの要部を示す断面図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態における第2の接触子の断面図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態における摺動接触部の要部を示す斜視図である。
【図18】本発明の第4の実施の形態における第2の接触子の斜視図である。
【図19】本発明の第4の実施の形態におけるコンタクトの配設状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
【0019】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図、図3は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概略図である。
【0020】
図において、10はプリンタ、40は該プリンタ10の本体、すなわち、装置本体であり、該装置本体40内には、媒体としての用紙Pを搬送するための搬送路25が形成され、該搬送路25に搬送ローラ26〜29が配設される。また、前記搬送路25に沿って、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の現像剤像としてのトナー像を形成するための画像形成ユニット(IDユニット)Bk、Y、M、Cが配設され、該画像形成ユニットBk、Y、M、Cは像担持体としての、かつ、像担持用のローラ部材としての感光体ドラム11を備える。
【0021】
そして、前記各画像形成ユニットBk、Y、M、Cと隣接させて露光装置としての、かつ、記録ヘッドとしてのLEDヘッド23が前記感光体ドラム11と対向させて配設される。また、前記各画像形成ユニットBk、Y、M、Cの下方には、用紙Pを搬送するとともに、前記各トナー像を用紙Pに転写するための転写ユニット34が配設される。なお、該転写ユニット34によってベルト駆動ユニットが構成される。
【0022】
そして、用紙Pの搬送方向における前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cより下流側には、転写されたトナー像を用紙Pに定着させるための定着装置としての定着器35が配設される。
【0023】
次に、前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cについて説明する。なお、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの構造は同じであるので、画像形成ユニットBkについて説明する。
【0024】
画像形成ユニットBkにおいて、前記感光体ドラム11は、回転自在に配設され、駆動源としての図示されない駆動モータから回転が伝達され、所定の回転速度で回転させられる。そして、前記感光体ドラム11に所定の当接力で当接させて、帯電装置としての、かつ、帯電用のローラ部材としての帯電ローラ12が回転自在に配設される。該帯電ローラ12が前記感光体ドラム11と逆方向に回転させられて感光体ドラム11の表面を一様に帯電させると、感光体ドラム11の表面に電荷が蓄えられ、該電荷が前記LEDヘッド23による露光によって除去されると、感光体ドラム11の表面に潜像としての静電潜像が形成される。
【0025】
また、36は、前記感光体ドラム11に隣接させて配設され、静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置としての現像器である。該現像器36は、感光体ドラム11に所定の当接力で当接させて回転自在に配設され、前記感光体ドラム11と逆方向に回転させられて静電潜像に現像剤としてのトナーTを付着させて現像を行う現像剤担持体としての、かつ、現像用のローラ部材としての現像ローラ16、先端が該現像ローラ16に当接させて配設され、現像ローラ16上のトナーTの厚さを規制する現像剤層規制部材としての現像ブレード17、前記現像ローラ16に所定の当接力で当接させて回転自在に配設され、前記現像ローラ16と同方向に回転させられて現像ローラ16にトナーTを供給する現像剤供給部材としての、かつ、現像剤供給用のローラ部材としてのトナー供給ローラ18等を備える。
【0026】
そして、19はクリーニング装置であり、該クリーニング装置19は、先端を感光体ドラム11に当接させて配設され、転写後に感光体ドラム11の表面に残留したトナーTを掻き取るクリーニング部材としてのクリーニングブレード19a、及び掻き取られたトナーTを搬送する搬送部材としてのスパイラル19bを備える。
【0027】
前記感光体ドラム11、帯電ローラ12、現像器36等は、画像形成ユニットBk、Y、M、Cの本体、すなわち、画像形成ユニット本体20内に収容され、該画像形成ユニット本体20の上方には、トナーTを収容する現像剤収容部としての、かつ、現像剤カートリッジとしてのトナーカートリッジ15が画像形成ユニット本体20に対して着脱自在に配設される。前記感光体ドラム11、帯電ローラ12、現像ローラ16、トナー供給ローラ18等によって画像形成要素が構成される。
【0028】
前記転写ユニット34は、走行自在に配設され、走行に伴って用紙Pを搬送する媒体搬送部材としての転写ベルト21、及び該転写ベルト21を介して各感光体ドラム11と対向させて、かつ、感光体ドラム11に所定の当接力で当接させて回転自在に配設された転写部材としての、かつ、転写用のローラ部材としての転写ローラ22を備える。転写ローラ22によって、各感光体ドラム11上の各色のトナー像が順次重ねて用紙Pに転写される。
【0029】
そして、前記転写ユニット34より下方における搬送路25の端部に、用紙Pを収容する媒体収容部としての用紙カセット30が配設され、該用紙カセット30に、用紙Pを繰り出す繰出部32が配設される。
【0030】
また、装置本体40は、ロワカバー38a、及び該ロワカバー38aに対して支軸Sh1を中心に揺動自在に配設され、面A−Aで開閉自在なアッパカバー38bを有し、該アッパカバー38bに、排出された用紙Pを積載するためのスタッカ31が形成される。
【0031】
前記帯電ローラ12には、感光体ドラム11の表面を帯電させるために、現像ローラ16には、トナーTを静電潜像に付着させるために、トナー供給ローラ18には、トナーTを現像ローラ16に供給するために、転写ローラ22には、トナー像を用紙Pに転写するために、所定の電圧が印加され、そのために、図示されない電源装置と前記帯電ローラ12、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等とが電気的に接続される。
【0032】
次に、前記構成のプリンタ10の動作について説明する。
【0033】
前記画像形成ユニットBk、Y、M、Cにおいて、帯電ローラ12によって感光体ドラム11の表面が一様に帯電させられ、LEDヘッド23によって感光体ドラム11の表面が露光されると、帯電ローラ12の表面に静電潜像が形成される。続いて、現像器36において、前記現像ローラ16によってトナーTが静電潜像に付着させられ、静電潜像が現像されてトナー像が形成される。
【0034】
そして、用紙カセット30に収容された用紙Pは、繰出部32によって1枚ずつ繰り出され、搬送ローラ26、27によって搬送され、静電効果によって転写ベルト21に付着させられ、該転写ベルト21の走行に伴って画像形成ユニットBk、Y、M、Cと転写ユニット34との間を搬送され、その間に、各色のトナー像が重ねて転写され、カラーのトナー像が形成される。続いて、用紙Pは、定着器35に送られ、該定着器35においてカラーのトナー像が、加熱され、加圧されて用紙Pに定着させられ、カラーの画像が形成される。そして、用紙Pは、搬送ローラ28、29によって更に搬送され、装置本体40外に排出され、スタッカ31上に積載される。
【0035】
なお、前記プリンタ10には、図示されない外部装置と通信を行い、印刷データを受信する図示されない外部インタフェース、及び該外部インタフェースから印刷データを受信し、プリンタ10全体の制御を行う図示されない制御部が配設される。
【0036】
ところで、帯電ローラ12は感光体ドラム11によって、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等は、画像形成ユニット本体20の筐体によって、転写ローラ22は転写ユニット34の筐体によってそれぞれ回転自在に支持されているので、電源装置と帯電ローラ12、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等とを配線によって直接連結することができない。
【0037】
そこで、本実施の形態においては、帯電ローラ12、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等の導電性を有する各シャフトに対して、装置本体40側の所定の箇所に配設され、導電性を有し、電気的接点を構成するコンタクトをそれぞれ摺動自在に当接させ、前記各シャフトとコンタクトとを電気的に接続するようにしている。なお、前記各シャフト及びコンタクトによって摺動接触部が構成される。
【0038】
次に、帯電ローラ12、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等における摺動接触部について説明する。なお、帯電ローラ12、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等における各摺動接触部の構造は同じであるので、画像形成ユニットBkの帯電ローラ12における摺動接触部の構造について説明する。
【0039】
図1は本発明の第1の実施の形態における摺動接触部の断面図、図4は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図、図5は本発明の第1の実施の形態における摺動接触部の要部を示す斜視図、図6は本発明の第1の実施の形態における第1の接触子の斜視図、図7は本発明の第1の実施の形態における第2の接触子の斜視図である。なお、図5は図4において破線によって囲まれた部分を示す。
【0040】
図において、Bkは画像形成ユニット、11は感光体ドラム、12は帯電ローラ、16は現像ローラ、20は画像形成ユニット本体、50はコンタクト、55、56は前記画像形成ユニット本体20の両端に配設され、筐体の一部を構成する下側のフレームとしての、かつ、内側支持部としてのロワフレーム、59はロワフレーム55、56を覆う外側支持部としてのキャップである。感光体ドラム11及び現像ローラ16の両端は、ロワフレーム55、56によって回転自在に支持される。
【0041】
前記感光体ドラム11の端部には第1の歯車要素としてのドラムギヤg1が、帯電ローラ12の端部には第2の歯車要素としての図示されない帯電ギヤが、現像ローラ16の端部には第3の歯車要素としての現像ギヤg2が配設され、前記ドラムギヤg1と帯電ギヤ及び現像ギヤg2とが噛合させられる。前記駆動モータからドラムギヤg1に回転が伝達されると、感光体ドラム11が回転させられ、それに伴って帯電ギヤ及び現像ギヤg2が回転させられ、帯電ローラ12及び現像ローラ16が回転させられる。
【0042】
また、前記帯電ローラ12は、ローラ本体101、及び該ローラ本体101を貫通し、ローラ本体101の両端から軸方向に突出させられた導電体から成る金属製のシャフト12aを備え、該シャフト12aの両端に配設された非導電体から成る軸受け53L、53Rを介して感光体ドラム11によって回転自在に支持される。本実施の形態においては、前記シャフト12aを形成する金属として、硫黄複合快削鋼鋼材が使用され、表面にメッキ処理が施される。また、前記ローラ本体101は、シャフト12aの周囲に形成され、導電性材料を含有するゴム材料から成る弾性層、及び該弾性層の周囲に形成され、脂肪族イソシアネート等を含有する表面層を備える。
【0043】
前記軸受け53L、53Rは、それぞれ付勢部材としてのばね54L、54Rによって感光体ドラム11に向けて付勢され、前記帯電ローラ12は、ばね54L、54Rの付勢力によって感光体ドラム11に当接させられる。そのために、前記ばね54L、54Rの一端(上端)は、それぞれロワフレーム55、56の所定の箇所に当接させられ、ばね54L、54Rの他端(下端)はそれぞれ軸受け53L、53Rに形成された凹部p1内に収容される。
【0044】
ところで、本実施の形態においては、帯電ローラ12に所定の電圧を印加するために、シャフト12aの一方の端面、本実施の形態においては、用紙Pの搬送方向から見て画像形成ユニットBkの左側に位置する端面が、移動側の接触部としての摺動面S1とされ、該摺動面S1において、シャフト12aに対してコンタクト50が摺動自在に当接させられる。
【0045】
そのために、前記コンタクト50は、電源装置と接続される接続部材としての第1の接触子51、及び付勢要素としての、かつ、弾性部材としての第2の接触子52から成る。
【0046】
前記第1の接触子51は、導電体、本実施の形態においては、りん青銅等の金属から成る板状体を折り曲げることによって形成され、キャップ59の外側において、キャップ59と係止させられる第1の係止部51f、及びキャップ59の内側において、キャップ59と係止させられる第2の係止部51sを備える。
【0047】
前記第1の係止部51fは、第2の係止部51sの上端eg1からキャップ59を貫通して水平に延在させて形成された第1の水平部51a、該第1の水平部51aの先端eg2から上方に向けて垂直に延在させて形成された第1の垂直部51b、及び該第1の垂直部51bの上端eg3から、キャップ59に向けて水平に延在させて形成された第2の水平部51cを備える。
【0048】
第1の接触子51がキャップ59に取り付けられない状態で、前記第2の水平部51cは第1の水平部51aに対してわずかに傾斜させられ、先端eg4が、第1の垂直部51bの上端eg3よりわずかに上方に位置させられ、かつ、第2の係止部51sの上端eg1よりわずかにキャップ59の内側に位置させられる。
【0049】
また、前記第2の係止部51sは、前記上端eg1から下方に向けて垂直に延在させて形成された第2の垂直部51d、及び該第2の垂直部51dの上端部において、キャップ59の内側に向けて所定の寸法で切り起こされた溝部としての、かつ、第1の係合部としての切起し部51eを備える。
【0050】
前記第1の係止部51fをキャップ59の外側に位置させ、前記第2の係止部51sをキャップ59の内側に位置させて、第1の接触子51をキャップ59に取り付けると、第1の接触子51は変形させられ、第2の水平部51cの第1の水平部51aに対する傾斜角度が大きくなり、このとき発生する付勢力によってキャップ59の外側において第1の係止部51fとキャップ59とが、キャップ59の内側において第2の係止部51sとキャップ59とがそれぞれ安定して係止させられる。
【0051】
そして、第1の接触子51がキャップ59に取り付けられた状態で、前記第1の垂直部51bによって、第1の接触子51と、電源装置側の配線の接点57とを接触させるための接触面S2が形成される。なお、接点57は装置本体40の所定の位置に配設される。
【0052】
また、前記第2の接触子52は、シャフト12aの外周面の表面硬度より低い硬度を有する導電性材料、本実施の形態においては、りん青銅等の金属から成る棒状体を変形させることによって形成される。そして、前記第2の接触子52は、弾性を持たせるために螺旋状に巻回させられて、円筒形の形状を有するコイルスプリングを構成する本体部52a、該本体部52aの一端において巻回中心から帯電ローラ12の軸方向に沿って、直線状に延在させて形成された延在部52b、及び該本体部52aの他端において折り曲げられ、巻回中心を通って径方向に延在させて形成された第2の係合部としての折曲部52cを備える。
【0053】
前記ロワフレーム56には、前記シャフト12aにおける摺動面S1と対向する箇所に、前記第2の接触子52を保持し、収容する保持部としての収容室rm1が形成される。
【0054】
したがって、第1の接触子51をキャップ59に取り付け、第2の接触子52を本体部52aの付勢力に抗して圧縮し、収容室rm1内に挿入し、折曲部52cを切起し部51eと係合させることによって、第1の接触子51と第2の接触子52とを連結すると、シャフト12aに対してコンタクト50が摺動自在に当接させられ、シャフト12aとコンタクト50とが電気的に接続される。このとき、延在部52bの先端の端面S3において、第2の接触子52は、前記付勢力によって発生させられた所定の押圧力で前記シャフト12aを押圧する。前記延在部52bの先端によって、固定側の接触部が構成される。
【0055】
これにより、電源装置と帯電ローラ12とを接続することができ、コンタクト50に所定の電流を供給し、帯電ローラ12に所定の電圧を印加することができる。
【0056】
なお、前記第2の接触子52は、棒状体の線径が、長さ方向において一定の値、すなわち、0.8〔mm〕にされ、本体部52aにおける螺旋のピッチが2〔mm〕にされ、収容室rm1に第2の接触子52を配設するための圧縮量、すなわち、押込み量が10〔mm〕にされ、ばね定数が30〔gf/mm〕にされる。また、コンタクト50を流れる電流がロワフレーム56及びキャップ59を介して逃げないように、該ロワフレーム56及びキャップ59は、非導電性の材料、本実施の形態においては、ABS樹脂等の樹脂によって形成される。
【0057】
この場合、延在部52bがシャフト12aを押圧するのに伴って反力が発生するが、該反力はキャップ59によって受けられる。したがって、第2の接触子52がシャフト12aを押圧する状態を維持することができる。
【0058】
また、前記収容室rm1の帯電ローラ12側の端部には、前記延在部52bを案内するための穴又は溝を備えたガイド部56aが形成される。したがって、常に、前記延在部52bの中心と帯電ローラ12の軸とを一致させ、延在部52bの軸を摺動面S1に対して垂直にして、延在部52bの先端の端面S3を、摺動面S1の中心、又は中心付近に当接させることができる。なお、摺動面S1の中心付近は、摺動面S1の中心から径方向の距離が1〔mm〕以下の範囲をいう。
【0059】
ところで、摺動面S1における各部位の周速度は、径方向内方ほど低く、径方向外方ほど高い。本実施の形態においては、延在部52bの先端の端面S3が摺動面S1のほぼ中心に当接させられるので、延在部52bの先端の端面S3と摺動面S1との相対的な周速度を十分に低くすることができる。したがって、延在部52bの先端が摩耗するのを抑制することができる。
【0060】
また、本実施の形態においては、前記摺動面S1に潤滑剤としての導電性のグリスgrが塗布される。したがって、シャフト12aと延在部52bとの間の摩擦係数が小さくされるので、延在部52bの先端が摩耗するのを一層抑制することができるだけでなく、シャフト12aを円滑に回転させることができる。しかも、導電性のグリスgrを介して前記摺動面S1と延在部52bの先端の端面S3とが接触させられるので、シャフト12aとコンタクト50とを、安定させて電気的に接続することができる。
【0061】
次に、前記延在部52bの先端が摩耗したときの第2の接触子52の状態について説明する。
【0062】
図8は本発明の第1の実施の形態におけるコンタクトの初期状態を示す図、図9は本発明の第1の実施の形態における延在部の先端が摩耗したときのコンタクトの状態を示す図である。
【0063】
コンタクト50の初期状態において、第2の接触子52は、あらかじめ設定された10〔mm〕の押込み量だけ圧縮させられ、プリンタ10を長期間にわたり使用することによって延在部52bの先端が摩耗すると、図9に示されるように、その分だけ本体部52aが伸長させられる。したがって、前記摺動面S1と延在部52bの先端の端面S3とが確実に接触させられ、接触不良が発生することがないので、シャフト12aとコンタクト50とを、安定させて電気的に接続することができる。その結果、帯電ローラ12に適正な電圧を印加することができるので、画像品位が低下するのを防止することができる。
【0064】
また、延在部52bの断面積が長さ方向において一定にされ、延在部52bの軸が摺動面S1に対して垂直にされるので、延在部52bの先端が摩耗しても、摺動面S1と端面S3との接触面積は一定に保たれる。したがって、長期間にわたり、シャフト12aとコンタクト50とを一層安定させて電気的に接続することができる。
【0065】
なお、本実施の形態においては、シャフト12aとコンタクト50とを安定させて電気的に接続するために、棒状体の断面積が長さ方向において一定にされるようになっているが、初期状態における端面S3の断面積をA1とし、延在部52bの先端が摩耗した後の断面積をA2としたとき、断面積の変化率ρ
ρ=(|A1−A2|/A1)×100〔%〕
が20〔%〕以下であれば、帯電ローラ12に印加される電圧を安定させることができ、画像品位が低下することはない。
【0066】
また、本実施の形態においては、棒状体の断面積が長さ方向の全体において一定に(ほぼ等しく)されるようになっているが、棒状体の断面積は、少なくとも、延長部52bの先端から所定の距離にわたる部分、本実施の形態においては、初期状態における第2の接触子52の押込み量と等しい距離にわたる部分において一定であればよい。
【0067】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0068】
図10は本発明の第2の実施の形態におけるコンタクトの配設状態を示す図、図11は本発明の第2の実施の形態におけるシャフトの要部を示す断面図、図12は本発明の第2の実施の形態における第2の接触子の断面図である。
【0069】
この場合、シャフト12aの一方の端面、本実施の形態においては、媒体としての用紙P(図3)の搬送方向から見て画像形成ユニットBkの左側に位置する端面の中心に、軸方向に延在させて円筒形の形状を有する穴h1が形成され、該穴h1の平坦な底面が、移動側の接触部としての摺動面S4とされ、該摺動面S4において、シャフト12aに対してコンタクト50が摺動自在に当接させられる。
【0070】
そのために、延在部52bの先端が穴h1内に進入させられ、移動側の接触部としての延在部52bの先端の端面S3において、付勢要素としての、かつ、弾性部材としての第2の接触子52は、本体部52aの付勢力によって発生させられた所定の押圧力でシャフト12aを押圧する。
【0071】
本実施の形態において、穴h1の内径は、延在部52bの外径よりわずかに大きく、1.2〔mm〕にされ、穴h1の深さは4〔mm〕にされる。また、端面S3と摺動面S4との間には、潤滑剤としての導電性のグリスが塗布によって配設される。
【0072】
そして、第2の接触子52を付勢力に抗して圧縮し、保持部としての収容室rm1内に挿入したときに、第2の接触子52がシャフト12aを押圧する押圧力が第1の実施の形態における圧力と等しくなるように、延在部52bの長さが第1の実施の形態における長さより穴h1の深さだけ大きくされる。
【0073】
本実施の形態においては、延在部52bの先端が穴h1内に進入させられるので、プリンタ10の動作中、帯電装置としての、かつ、帯電用のローラ部材としての帯電ローラ12が回転させられているとき等において、帯電ローラ12、コンタクト50等に外力が加わっても、延在部52bの先端の端面S3を摺動面S4に確実に当接させることができる。
【0074】
したがって、シャフト12aとコンタクト50とを摺動自在に当接させ、電気的に接続することができるので、電源装置と帯電ローラ12とを配線によって連結することができ、コンタクト50に所定の電流を供給し、帯電ローラ12に所定の電圧を印加することができる。
【0075】
また、延在部52bの先端の端面S3と摺動面S4との相対的な速度を十分に低くすることができるので、延在部52bの先端が摩耗するのを抑制することができる。
【0076】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0077】
図13は本発明の第3の実施の形態におけるコンタクトの配設状態を示す図、図14は本発明の第3の実施の形態におけるシャフトの要部を示す断面図、図15は本発明の第3の実施の形態における第2の接触子の断面図である。
【0078】
この場合、固定側の接触部としての延在部52bの先端の端面S5が、凸面形状、本実施の形態においては、球形の形状を有する。また、シャフト12aの一方の端面、本実施の形態においては、媒体としての用紙Pの搬送方向から見て画像形成ユニットBkの左側に位置する端面の中心に、軸方向に延在させて円筒形の形状を有する穴h2が形成される。そして、該穴h2の底面が、前記端面S5に対応する凹面形状、本実施の形態においては、球形の形状、すり鉢状の形状等を有し、移動側の接触部としての摺動面S6とされ、該摺動面S6において、シャフト12aとコンタクト50とが摺動自在に当接させられる。
【0079】
そのために、延在部52bの先端が穴h2内に進入させられ、端面S5において、付勢要素としての、かつ、弾性部材としての第2の接触子52は、本体部52aの付勢力によって発生させられた所定の押圧力でシャフト12aを押圧する。
【0080】
なお、穴h2の内径は、延在部52bの外径よりわずかに大きく、1.2〔mm〕にされ、穴h2の深さは4〔mm〕にされる。また、端面S5と摺動面S6との間に潤滑剤としての導電性のグリスが塗布によって配設される。
【0081】
そして、第2の接触子52を付勢力に抗して圧縮し、収容室rm1内に配設したときに、第2の接触子52がシャフト12aを押圧する圧力が第1の実施の形態における圧力と等しくなるように、延在部52bの長さが第1の実施の形態における長さより穴h2の深さだけ大きくされる。
【0082】
本実施の形態においては、延在部52bの先端が穴h2内に進入させられるので、プリンタ10の動作中、帯電装置としての、かつ、帯電用のローラ部材としての帯電ローラ12が回転させられているとき等において、帯電ローラ12、コンタクト50等に外力が加わっても、延在部52bの先端の端面S5を摺動面S6に確実に当接させることができる。
【0083】
さらに、端面S5が凸面状の形状を、摺動面S6が凹面状の形状を有するので、端面S5の中心と摺動面S6の中心とを合わせやすくなる。したがって、延在部52bの先端の端面S5を摺動面S6に一層確実に当接させることができる。
【0084】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0085】
図16は本発明の第4の実施の形態における画像形成ユニットの要部を示す斜視図、図17は本発明の第4の実施の形態における摺動接触部の要部を示す斜視図、図18は本発明の第4の実施の形態における第2の接触子の斜視図、図19は本発明の第4の実施の形態におけるコンタクトの配設状態を示す図である。なお、図17は図16において破線によって囲まれた部分を示す。
【0086】
この場合、付勢要素としての、かつ、弾性部材としての第2の接触子52は、シャフト12aの外周面の表面硬度より低い硬度を有する導電性材料、本実施の形態においては、りん青銅等の金属から成る棒状体を変形させることによって形成される。そして、前記第2の接触子52は、弾性を持たせるために螺旋状に巻回させられて、円錐形の形状を有するコイルスプリングを構成する本体部52f、該本体部52fの小径側の一端において巻回中心から帯電ローラ12の軸方向に沿って、直線状に延在させて形成された、延在部52b、及び前記本体部52fの大径側の他端において折り曲げられ、巻回中心を通って径方向に延在させて形成された第2の係合部としての折曲部52cを備える。なお、前記本体部52fにおいて、巻回半径は帯電ローラ12に近いほど小さく、帯電ローラ12から離れるほど大きくされる。
【0087】
ところで、帯電ローラ12が回転させられ、シャフト12aが回転させられると、シャフト12aと延在部52bとの摩擦によって、第2の接触子52を帯電ローラ12と同じ方向に回転させようとする力が発生し、該力が延在部52bに伝達される。このとき、延在部52bに伝達される力が本体部52fを弓状に湾曲させようとするが、本体部52fが円錐形の形状を有するので、本体部52fが弓状に湾曲することはない。
【0088】
したがって、帯電ローラ12の回転の微細な変動が折曲部52cに伝達されないので、接続部材としての第1の接触子51、及び第2の接触子52の連結状態を安定させることができる。
【0089】
なお、本実施の形態において、延在部52bの先端の端面S3がシャフト12aの摺動面S1に当接させられるようになっているが、第2、第3の実施の形態のように、シャフト12aの摺動面に穴を形成し、穴内に延在部52bの先端を進入させることができる。
【0090】
なお、前記第1〜第4の実施の形態においては、帯電ローラ12のシャフト12aの摺動面S1、S4、S6において、シャフト12aとコンタクト50とが摺動自在に当接させられるようになっているが、現像ローラ16、トナー供給ローラ18、転写ローラ22等のローラ部材のシャフトの摺動面において、シャフトとコンタクトとを摺動自在に当接させることができる。
【0091】
また、前記第1〜第4の実施の形態においては、帯電ローラ12に所定の電圧を印加するために、シャフト12aとコンタクト50とが摺動自在に当接させられるようになっているが、所定のローラ部材を接地するために、ローラ部材のシャフトとコンタクトとを摺動自在に当接させることができる。
【0092】
さらに、前記第1〜第4の実施の形態においては、画像形成装置としてのプリンタ10について説明しているが、本発明を複写機、ファクシミリ、複合機等に適用することができる。
【0093】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0094】
Bk、Y、M、C 画像形成ユニット
12 帯電ローラ
12a シャフト
52 第2の接触子
52b 延在部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)回転自在に配設され、導電性を有するシャフトを備えたローラ部材と、
(b)導電性を有し、前記シャフトに対して摺動自在に配設された弾性部材とを有するとともに、
(c)該弾性部材は、前記ローラ部材の軸方向に延在させて形成された延在部を備え、該延在部の先端の端面において所定の押圧力で前記シャフトを押圧することを特徴とする画像形成ユニット。
【請求項2】
前記延在部は、先端から少なくとも所定の距離にわたる部分において、ほぼ等しい断面積を有する請求項1に記載の画像形成ユニット。
【請求項3】
前記延在部の端面は前記シャフトの摺動面に当接させられる請求項1又は2に記載の画像形成ユニット。
【請求項4】
前記シャフトの摺動面はシャフトの端面である請求項3に記載の画像形成ユニット。
【請求項5】
前記延在部の端面は、前記シャフトの端面の中心に当接させられる請求項1又は2に記載の画像形成ユニット。
【請求項6】
前記シャフトの摺動面は、シャフトの端面に形成された穴の底面である請求項3に記載の画像形成ユニット。
【請求項7】
前記弾性部材は、コイルスプリングを構成する本体部を備える請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成ユニット。
【請求項8】
前記本体部は、円筒形の形状を有するコイルスプリングを構成する請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成ユニット。
【請求項9】
前記本体部は、円錐形の形状を有するコイルスプリングを構成する請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成ユニット。
【請求項10】
(a)前記延在部の端面は凸面形状を有し、
(b)前記穴の底面は凹面形状を有する請求項6に記載の画像形成ユニット。
【請求項11】
画像形成ユニットを備えた画像形成装置において、
(a)前記画像形成ユニットは、回転自在に配設され、導電性を有するシャフトを備えたローラ部材、及び導電性を有し、前記シャフトに対して摺動自在に配設された弾性部材を有し、
(b)該弾性部材は、前記ローラ部材の軸方向に延在させて形成された延在部を備え、該延在部の端面において所定の付勢力で前記シャフトを押圧することを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
(a)回転自在に配設され、導電性を有するシャフトを備えたローラ部材と、
(b)導電性を有し、前記シャフトに対して摺動自在に配設された弾性部材とを有するとともに、
(c)該弾性部材は、前記ローラ部材の軸方向に延在させて形成された延在部を備え、該延在部の先端の端面において所定の押圧力で前記シャフトを押圧することを特徴とする画像形成ユニット。
【請求項2】
前記延在部は、先端から少なくとも所定の距離にわたる部分において、ほぼ等しい断面積を有する請求項1に記載の画像形成ユニット。
【請求項3】
前記延在部の端面は前記シャフトの摺動面に当接させられる請求項1又は2に記載の画像形成ユニット。
【請求項4】
前記シャフトの摺動面はシャフトの端面である請求項3に記載の画像形成ユニット。
【請求項5】
前記延在部の端面は、前記シャフトの端面の中心に当接させられる請求項1又は2に記載の画像形成ユニット。
【請求項6】
前記シャフトの摺動面は、シャフトの端面に形成された穴の底面である請求項3に記載の画像形成ユニット。
【請求項7】
前記弾性部材は、コイルスプリングを構成する本体部を備える請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成ユニット。
【請求項8】
前記本体部は、円筒形の形状を有するコイルスプリングを構成する請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成ユニット。
【請求項9】
前記本体部は、円錐形の形状を有するコイルスプリングを構成する請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成ユニット。
【請求項10】
(a)前記延在部の端面は凸面形状を有し、
(b)前記穴の底面は凹面形状を有する請求項6に記載の画像形成ユニット。
【請求項11】
画像形成ユニットを備えた画像形成装置において、
(a)前記画像形成ユニットは、回転自在に配設され、導電性を有するシャフトを備えたローラ部材、及び導電性を有し、前記シャフトに対して摺動自在に配設された弾性部材を有し、
(b)該弾性部材は、前記ローラ部材の軸方向に延在させて形成された延在部を備え、該延在部の端面において所定の付勢力で前記シャフトを押圧することを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−113979(P2013−113979A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259088(P2011−259088)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
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